種・種死の世界にWキャラがやってきたら C.Nカトル

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611W−DESTINY 第20話 1/24
このままでは殺られる。ネオは自分のウィンダムより、レイのグフが上だという事実を認めていた。
技量は互角でも、グフの得意な近接戦闘を仕掛けてくる。ネオが離れて戦いたくてもグフのスピードの
方が上で、相手の距離で戦わざるをえなかった。
「何時までも持たんな……他の連中は?」
ネオは友軍の様子を何とか確認する。スティングのカオスはセイバーと互角の戦い、これは予定通りだ。
そしてインパルスの姿が見えない事からアウルは水中でインパルスと交戦しているはず。
しかし、問題はマユのカラミティが足止めを喰らっている事だ。
「これは俺のミスかな」
ネオは悔しげに目の前の白いグフを睨みつける。本来ならマユを足止めしているバビは自分のウィンダム
部隊が相手するはずだったが、レイがネオを抑えているためネオは指揮をする余裕が無くなっていた。
そのためウィンダの部隊は統制を欠き、ザフト軍に押されて始めていた。
「だが、まだ手はある! JPジョーンズ聞こえるか!」
ネオはグフの4連装ビームガンをかわしながら母艦に通信を入れる。
「上は手詰まりだ! ザムザザーを盾にして前に出ろ!」
ネオはJPジョーンズが前に進み始めた事を確認しながら、目の前のグフに集中する。現在の戦況は
互角。だったらステラのガイアを上手く投入すれば勝てると踏んでいた。


「艦長! 例の空母が接近してきます!」
メイリンの報告を聞きタリアは驚愕する。
「空母が前に出るって何を考えてるの!?」
空母は言わば前線基地だ。味方のMSの補給や修理を行うのが主な目的で、戦闘能力は低い。
そんなものでミネルバに対抗する気だとすれば正気とは思えなかった。しかし近付いている以上、
迎撃しなくてはならない
「アーサー! 迎撃の用意を!」
「了解! CIWS、トリスタン、イゾルデ起動。ランチャー1、2、全門パルシファル装填!」
アスランは黙っておこうかと思ったが、気になることがあったのでメイリンに尋ねる。
「メイリン、空母の護衛は?」
「え?……ザムザザーが付いています!」
「じゃあ、トリスタンは!」
「使えないわね……なるほど只の特攻ではなさそうね」
タリアも敵の狙いに気付いていた。おそらく接近してガイアを斬り込ませる気だろう。
「ルナマリアを呼び戻して!」