種・種死の世界にWキャラがやってきたら C.Nカトル
1 :
通常の名無しさんの3倍:
心の底から>>1乙!
そして、雑談スレを立てた人にも乙!
まとめサイトの管理人さんも乙!
一気に仕事するよな……
いいんじゃね?便利だし。タブブラウザでまとめサイトのURL出していたけど
出しとくタブが減って助かった。
とりあえず前スレ埋めようぜ
依稚御都
【いちおつ】
三国時代、呉には依稚(いち)と言う大工がいた。ある時、大将軍・陸遜の命令で依稚が作った
州麗(すれ)という町を見た呉皇帝・孫権は感嘆のあまり
「御都(おつ。長安のこと)のようだ」と漏らしたという
そのことから、素晴らしい物を作り上げた者に対して依稚御都と声をかけるようになった
一時は絶滅しかけた風習であったが、現代日本のネット上で「
>>1乙」という形になって
蘇ってきている
C.Nニコル
C.Wニコル
W.C.ニコル
俺と一緒に…保守しようぜ!
C.Nニコル
前スレ
>>657(mp3)気づいたら404だった……
だれか再度うpお願いします
GW-Pのうp板逝くべし
前スレの埋め立てに迂闊にも吹いた
>>23 1「変態だな」
2「イカれてやがる」
3「真性だな」
4「僕は言ったよ、出頭しろって」
5「貴様、自分の妹を何だと思っている!!」
6「…これは流石にフォローできんぞ、シン」
ル「私は味方だから、シンお願い正直に話して」
シ「ちちち違う!これはお、俺じゃない。きっと隣にいた変質者だ!!
畜生俺のマユに!!(…だ、誰だ俺のPCいじった奴)」
マ「ハーイ携帯からカキコ、今お兄ちゃんの後ろにいるの♪」
キ「お嬢様もいいけどやっぱり時代は妹だよね、ハァハァ…」
ラ「…キラ様、どうやらお仕置きが足らなかったようですね」
>>24 むしろルナは自分のあのような姿を記録、保存しろと迫るのでは・・・
>>24 最後に
0「・・・気にするな。俺は気にしてない」
を追加してやれ
キラはカガリに対して何かやってそうな気がするんだが・・・・・
キラ「カガリは僕の妹だよ。僕の方がお兄さんだよ」
カガリ「絶対違う!私の方が姉だ!」
キラ「いーや、僕がお兄さんだ!」
カガリ「私が姉だ!」
そこそんなにこだわるところだろうか
きっとキラはおにいちゃん属性なのではなかろうかw
とりあえず、ゴリラ女が“妹”っていうのはマジ勘弁して。
妹萌えじゃないけどね。
以前はカガリにも興味があったキラだが、筋トレで鍛えた上げたカガリの筋乳
を盗撮カメラで見て以来、すっかり対象外になってしまった。
「やめてよね、タカさんでは萌えないんだよ!!」
ならばアスランはタカさんに萌える筋肉フェチか
じゃあトロワも危ないな。
エンドレスワルツでのムキムキ具合に少しビビったのも私だ
重火器MSを扱ってる以上あのくらいムキムキしててもおかしかねーなと納得した記憶がある
脱いだら凄いんですてやつだな
服着てる時はヒョロく見えるのにあんな筋肉を隠し持っていたとはw
さすが実弾同盟
今日来るかな?
さあね
「それでは、頼みます」
「はっ! お任せください!」
アスランの激励に、ガルナハンへの派遣部隊の隊長は、敬礼しながら返答を返す。
シンは、アスランの背後で、それを見守りながら、コニールの事を思っていた。
出来る事なら、自分が行きたいくらいだが、それが不可能な事くらいは、わかっている。何よりも
自分はアスランの護衛こそが最優先すべき事であった。結果的には、その方がコニールを始め、シンが
守りたいと思える人達を救う事になると信じていた。
派遣部隊の出向を見送ると、アスランは予定が空き、シンにも自由時間がやってきた。
「それでは、出掛けてきますけど」
「ああ、ゆっくりとして来い」
出掛ける事をアスランに告げると、部屋に戻り私服に着替えて、レイとルナとの待ち合わせの場所へと
向かう。
2人には、シンがアスランの護衛のために遅れる事を告げ、先に行かせたのだ。
シンは基地を出ると、大きく息を吸った。思えば、こうして軍人としてでは無く、完全なプライベートで
行動するのは随分と久しぶりな気がする。
カーペンタリアでもガルナハンでも出来なかった事だ。そして地球に降りて唯一の自由時間を思い出して
赤面する。オーブでアスランを殴った事を思い出したのだ。
「そう言や、まだ謝ってなかった」
アスランは気にしていないだろうが、思い出した以上、黙っておくのも気が引けた。
だが、今から戻ってもアスランを驚かすだけだろうから、帰ってから謝ると決めると、街への道へと進む。
そして、歩きながら街並みを眺める。ディオキアは元々観光都市のため、基地を一歩離れると美しい
海岸沿いにきれいな建物が並び、シンの心を軽くした。
今回、ディオキアでは、かなり多目の休暇が与えられる事になっていた。シンにはアスランの護衛が
あるが、新型に乗り換えるレイやルナに比べると、時間に余裕がある。最初はMS戦の訓練に割こうと
思っていたが、最近のゼクスとの訓練でインパルスの性能を限界点まで引き出せるようになり、今は
インパルスのパワーアップ、もしくは新型への乗換えが必要だと言われている状態になっていた。
だからと言って訓練が無駄というわけでは無いが、今は休養すべきと言われている。
「今の内に休んでおけか……」
ゼクスに言われた言葉を思い出す。その言葉が、如何に次の戦いが激しいものになるかを感じさせていた。
そして、気を取り直し、休暇を楽しむためにレイたちとの待ち合わせ場所へと急いだ。
「そっちは、いたか?」
スティングはアウルを見つけると、慌てて尋ねるが、アウルは呆れたように否定する。
「ダメ。何処に行ったんだか」
スティングたちは、外出を拒否するマユを留守番に残して買い物に出かけていた。
マユを1人残すのは気が引けたし、子供が1人で残っていると、もし強盗の類が侵入したらと
気が気ではなかった。なぜなら、いくらエクステンデットの彼等でも休暇中に惨殺死体の製作現場で
寝起きはしたくない。血の染み込んだ壁など真っ平だった。
だが、マユと一緒に残ると言っても、アウルは絶対に嫌がるし、ステラはマユが暴れる危険があるので
却下。スティングだけは一目置かれているが、買い物に行く以上は彼が中心にならないと、他の2人では
何を買ってくるか知れたものでは無い。
結局は何も起こらない事を祈りながら出掛けたのだが、ステラが迷子になるという事件が起き、
スティングを悩ませていた。
「少し目を離した隙に……」
「少しって、買い物に夢中だったぞ」
呟くスティングにアウルが冷たく突っ込みを入れる。アウルは、今回の休暇は料理は外食では無く、
自分で作ろうと本を買い、調理器具や材料を買いあさるスティングに呆れていた。
「いいじゃ無えか! 無駄な金を使わなくって!」
「そんなこと言ったって、他に金を使う機会なんて無いじゃん。つーか道具から揃えてたら余計に
使っちゃうだろ」
「やってみたかったんだよ! それよりもステラを探すぞ!」
「へ〜い」
アウルは軽く返事をしながら、スティングにそんな願望があったことに驚いていた。
彼等は幼少の頃から戦闘関係以外は学ぶ機会が無かった。生活と言えば戦闘訓練をやって、支給された
服を着て、出された食事を黙って食べて……言わば、ずっと軍人の生活をしてきたのだ。
ただ、普通の軍人との違いは、全くの自由が無く、僅かに入ってくる外の生活に憧れを抱く。
アウル達も、そして途中で死んでいった者たちも外に出れたら、やりたい希望が幾つもあった。
それにしても、まさかスティングの希望が料理をしたいというのは盲点だった。
「ステラじゃなくスティングだもんな……」
「何か言ったか?」
「いいや何も」
アウルは苦笑しながら歩く、紅一点のステラは浮かれて迷子に、1番男くさいスティングが料理、
そこまで考えて、もう1人の女の子を思い出す。マユは料理なんかするのだろうか?
(怖いものが出てきそうだよな)
アウルは恐ろしい想像をして頭を振った。
「ここ……どこ?」
ステラは、公園の噴水の前で呆然としていた。街並に目を奪われながら歩いていたら綺麗な噴水が
目に止まった。しばらくは噴水の美しさに目を奪われ、冷たい水を触って喜んでいたが、気付いた時には
スティングもアウルも見当たらずに途方にくれていた。
勘に頼って、最初に来た道を探すが、記憶にある風景は見当たらず、スティング達と連絡を取る手段も
無かった。
しばらくの間、当ても無く彷徨っていると、元の噴水前に戻って来た。
呆然としてると、人にぶつかり倒れそうになる。
「ん!」
ステラは倒れないように踏ん張ろうとするが、後ろから誰かに抱きしめられたので、転倒を免れていた。
「ごめん、急いでたから! 大丈夫?」
「ん?……―!」
ステラは振り向いてくと自分を支えてくれた人を見て息が詰まり、その人物から離れようと突き飛ばした。
その人物の瞳は、真紅、マユと同じ色だったからだ。
シンは、後ろから支えた女の子に、突き飛ばされて既視感を感じた。さらに突き飛ばした後に倒れた
少女を見て、アーモリーワンでの出来事を思い出す。
ミネルバの進水式を前に、ヨウランと買い物に出かけた帰りに、今回と同じような事があった。
今の出来事はその時の状況と酷似していた。違いが有るとすれば、今回は胸を触ってない事だが……
「あれ?……もしかして、あの時の?」
シンは、その時の少女ではないかと疑問を思う。あの時は一瞬だったし、あの後ヨウランに突っ込まれ
初めて触った女性の膨らみの感触が頭を占めた。だから、それを振り払うために忘れようと努力したため
彼女の顔は憶えていない。もっとも胸の感触は憶えているが、確認のために触らせてくださいとも
言えないし、本人かどうかの違いが分かるとも思えなかった。
「取り合えず、立てる?」
シンは少女を立たせようと手を差し出すが、少女は短くて小さな悲鳴を上げながら後ずさりをした。
「俺、悪い事した?…って、君にぶつかったか」
シンは怯える少女を見ながら頬を掻く。もう、レイとルナとの待ち合わせ時間はすぐだったが、
少女の事が気になる。この怯え方は異常だと思えるし、それが自分の所為なら尚更だ。
「ぶつかって、本当にゴメンね。怪我は無い?」
シンはしゃがみ込んで、頭を下げながら安否を尋ねる。見たところ怪我は無いようだが、自分は軍人だ。
故意では無いとは言え、一般人を怪我させるなど許せる事では無かった。
「……大丈夫…」
「そうか、良かった」
少女が初めて喋ってくれた。きれいな声だと思いながら、怪我が無いことへの安堵の笑みを浮かべる。
ステラは、マユと同じ眼をしている少年を、ジッと見ていた。彼はマユと違って怖くは無かった。
それどころか、凄く優しい笑顔をしている。
「どうかな? 立てる?」
少年が手を差し伸べてきたので、ステラはその手を掴みながら立ち上がった。
「ありがと」
「そんな、気にしないで……それより本当に痛いところ無い?」
「……うん」
ステラは、一通り身体を動かして返事を返す。痛いところは無かった。そして少年の眼を再び見つめ
続けた。
シンは、ジッと見つめられて緊張していた。何となく、このまま良かった。さよなら。とは言えない
雰囲気だった。
「え〜と……ところで随分と怯えていたみたいだけど」
そこまで言って、自分が少女の名前を知らないことに気付く。
「そうだ。俺の名前はシン。君の名前は?」
「……名前……ステラ」
「そうか、ステラか」
シンは、この少女の精神が普通では無いと理解した。普通の子なら怒るか、気にしていないなら、
この場を去るだろう。多分1人で出歩くのは問題のあるタイプの人間だ。
おそらく保護者と離れてしまったのだろう。ならば保護者を探すのが手っ取り早い。
「ステラは1人で、ここに来たの?」
「ううん……スティングとアウル……そしてマユ」
「え?」
シンはマユと言う名前に反応する。もっとも妹は死んでいるから、同じ名前の別人だと判断するが、
それでも余計にステラを放っておけない気になった。
「え〜と、その3人は、何処にいるのかな?」
「わからない……はぐれた」
「やっぱり」
予想通りの迷子だと分かり、どうするべきか悩み始める。
「マユと……同じ眼」
「え?」
「でも、あまり怖くない」
シンは、意味を考えた。自分の目が妹と同じ名前の子と同じで、怖くない。
だとすると、マユという名前の子は怖いのだろうか?
「ねえ、マユって子が怖くて、俺の眼がその子と似てるから俺を見て怯えたの?」
ステラは縦に首をふる。
「そうだったんだ……何で怖いのかな? 嫌なことでもされた?」
「ん〜……最初から怖かったけど……」
シンはステラに聞くマユの話を聞いて憤慨していた。
ステラの話によるとマユという少女は、自分勝手で暴力的で、しかも今朝なんか親切で起こそうとした
ステラに暴力を振るったという。
「酷い子だな」
シンは同じ名前でも自分の妹とは大違いだと思う。妹のマユは素直で、兄の真似をして武術は習ったが
基本的に人を傷つけるのは嫌いで、しかも朝は兄の自分を起こしてくれていた。
「でも……仲良くしたい」
「え?……そうなんだ」
シンは、ステラの優しさに心が温まる気がした。そして、上手く行けば良いと彼女を心から応援する。
「頑張ってね」
「うん♪ だから特訓する」
「はい?」
シンは突然、手を握られ戸惑った。だが、ステラはしっかりと手を握り、真剣な目でシンの目を
見つめ続ける。
「もしかして特訓って、俺の眼を見ること?」
「うん」
あっさり正解が得られた。
しかし、この状況は少し困る。ステラが嫌いというわけでは無いが、公園の噴水前で男女が手を握って
正面から見詰め合っているのだ。正直照れる。
さらには横を通り過ぎる人達は、ジロジロとこっちを見ながら歩いている。シンは客観的に見て、
今の自分が俗に言うバカップルと呼ばれる人種と間違われている事を悟っていた。
「そ、その……ステラ」
「ん?」
シンはステラに手を離すように言おうとしたが、ステラの目の見て次の言葉が出て来なかった。
ステラの目は怯えを含み、涙目になっているが、真剣な気持が伝わってきた。
(そんなにマユって女の子の事を……)
シンは抵抗する気力を無くしていた。
「こっちの方が綺麗だぞ」
「そうだな、ステラが行きそうだ」
スティングとアウルはステラを探していた。探し方は、ステラの進みそうな方向、見た目が綺麗な方へと
向かいながらステラの姿を捜し求めた。
「ここは公園か……って、ステラ?」
「本当か?……って、何だ?」
アウルの指差す方向を見て、スティングは固まった。そこには噴水の前で手を握り見詰め合う
一組の男女がいた。
「何処のバカップルだ。あれは?」
「あぁぁぁぁっ!」
スティングが呆れたように呟いたとき、すぐ隣から女性の悲鳴が聞こえた。
驚いて、そちらを見ると赤毛の少女がステラの方を震えながら指を差していた。
「ななななな何よ! あれ!?」
「落ち着けルナ」
レイはルナを宥めながら、こちらを凝視している2人の男に気付いた。
「あ! ルナ! それにレイも」
「スティング、アウル!」
「な、何手ぇ繋いで歩いてんのよ!」
周りの通行人の好奇心に満ちた視線を浴びながら、バカップルがヒステリックに叫ぶ少女に近付いてくる。
レイは、居心地の悪さを感じながら、再び先程の2人を見る。おそらくスティングにアウルと呼ばれた
シンの連れの少女の知り合いだろうと推測する。そのうちの1人、小柄な方が呟く。
「知り合いと思われたく無い」
背の高い方も縦に首をふりながら
「周り、みんな見てるぞ」
レイは初対面の人間と、これほど共感できるのは初めてだった。
「少し、離れるか?」
「賛成」
「気が合うな」
3人が、少し離れると、シンとステラは不審な表情を見せるが、ルナが激しく詰問してきたので、
それどころでは無くなった。
「ちょ〜っとシン! どういう事!?」
「え!? 何怒ってるんだよ?」
「良いから答えなさい!」
痴情の縺れにしか見えない3人を無視して、残ったレイ、スティング、アウルの3人は自己紹介と
隣で修羅場している仲間の紹介を始めていた。
「ザフトの方で?」
「一応は、ですから長くはここにいられません」
「それで、ステラに声かけたんだ」
「アウル!」
「いいじゃん別に、ステラをナンパするなんて面白れえ奴じゃん。しかも気が合ってるみたいだし」
アウル達は未だに手を握ったままの2人を見る。
「シンはそんな器用な人間では無いはずだが」
レイは、シンの事だからステラという少女を引っかけたとは思っていなかった。
おそらくは何か原因があって一緒にいる。もしくはステラの方からシンに声を掛けたと判断していた。
だからこそ、正直にザフトの軍人だと話したのだ。もし彼等が、この街の住民でステラがシンを本気で
好きになっていたら、やがて離れ離れになる事を言っておかなくてはならない。
「おそらくステラが何かしたんだと思います」
「え?」
「その……ステラは少し」
「少しじゃ無く、すっげぇ馬鹿だから」
アウルが呆れた様に説明する。アウルは自分達が同じ孤児院で育った者同士で、2年前の大戦後に
何でも屋を始めて復興作業関係の運送や雑用をやって暮らしていたと嘘を付く。
そして今回のブレイク・ザ・ワールド事件で更に忙しくなったが、ようやく落ち着いたので長期休暇を
皆で取り、ここに来たという事を伝えた。
その中で、ステラは馬鹿だから足を引っ張る事もあるという事も伝える。
これは、休暇をとるために作った仮の身分のため、細部に渡って取り決めがされており、レイでさえ
嘘に気付かなかった。
「そんな少女なのか……だったら、どうやって仲良くなったのか、ますます分からんな」
「なあ、そんな事より、何時までこうしてるんだ?」
「そうですね……周りの視線が集まっているし」
「そんな硬い言葉使わなくっても良いって、スティングもな」
スティングは笑いながら頷く。レイも同意し、別の場所に移動する事を提案する。
「だが、問題はだ」
「あの3人に声を掛けるのは……」
「ジャンケンでもしよっか?」
カトル達3人は、プラントを出航するデュランダルと護衛をするデュオを見送りに来ていた。
「正直に言って良いか?」
トロワは、ザフトの軍服に身を纏ったデュオを見ながら、呆れたように呟く。
「言いたい事は、その態度で分かるって! 俺だって似合わねえって思うさ」
「そ、そんな事はありませんよ。その……意外と似合って……」
「無理すんな! 余計に空しくなんだろうが」
デュオはフォローしようとするカトルを遮ると盛大な溜息を付く。
「なあ、議長さんよ、これ着ないとダメなのかよ?」
「流石に、私服の少年を側に置くというのもね。不自然だろ」
「そうだけどさ……だいたい何で緑なんだよ。ゼクスだって赤じゃ無えか?」
「そうは言ってもね。君は実際の年齢より若く見えるし、そんな人間が赤を着ていたら、どんな人間かと
思われるだろう?」
「そうですよデュオ、目立つのは厳禁です」
「まあ、ゼクスの様に説得力を持たせれば誤魔化しも効くがね。良ければ次の戦いに参加するかね?」
ゼクスの場合は、皆の前に出る前に、プラント防衛線で誰もが知る活躍を見せたため、赤服を着て
ミネルバの隊長を勤めても、変に邪推する者は現れなかった。
多少怪しくても戦時中のため、優秀な人材は必要なのだ。デュランダルの保障があれば、それで事足りる。
だがデュオの場合、そうは行かない。いくらデュランダルが信頼出来ると言っても、その外見から
誰も信用しないだろう。だから他に紛れ込みやすい一般兵の軍服になっていた。
それが嫌ならゼクスの様に、周りを納得させるしかない。さらに、その実力もある。
しかし、デュオは赤服を着るために、そんなマネはしたくなかった。
「デスサイズは使えねえんだろ。俺はこの世界のMSはイヤだね。重すぎる」
デュオは何も好き嫌いで言っている訳では無かった。この世界のMSになれると、デスサイズに
乗り換えた時、上手く扱えなくなる可能性がある。それほど自分たちのMSと、この世界のMSは
違うのだ。
「だったら、我慢してくれ。それに悲観するほど似合ってないとは思わんよ」
「そうだな。悪くは無い」
「お?」
デュオは、カトルなら兎も角、五飛がそんな事を言うのを意外に思った。
「……断って良かった」
だが、次の台詞を聞いて、思わず吹き出す。五飛が着たら自分より似合わないであろう。
「何が可笑しい?」
「悪い悪い!……まあ、兎に角言ってくらぁ!」
それぞれの励ましを受けながら、デュオはデュランダルと一緒にシャトルに乗り込んだ。
「へぇ〜、マユって妹がいたんだ」
シンの説明にアウルは驚いたように聞き返す。アウルにとってマユという名は嫌な女に直結する。
「ああ、そうなんだよ。それでステラは仲良くしたいって言うから」
シンは、あの後喫茶店に入り、皆に何故手を握り見詰め合っていたかの説明をしていた。
「それで特訓ね」
各自は一斉にシンの腕にしがみ付いたままのステラを見る。
ステラは相変わらずシンの目を見詰めているが、目は涙ぐみ潤んでいる。それは恐怖の緊張から
揺れているのだが、知らない人間が見れば、随分と色っぽく見える。
「それにしても、同じマユでも随分と違うんだな」
「シンの妹は、どんな子だったんだ?」
アウルが質問した瞬間、レイとルナの顔が強張る。
「ちょっ!」「その質問は!」「聞きたいか!?」
二人の声を遮るような大声をシンが上げる。その目は生き生きとしていた。
「マユはな! それは素直で、可愛くて、優しくて、本当に良い子だったんだ。おまけに家って両親が
共働きだったから、メシは弁当とかだったんだけど、マユはまだ小さいのに料理を頑張って覚えて、
俺が美味しいって褒めると本当に嬉しそうな顔で……」
シンはマユの素晴らしさを熱弁し始める。最初はアウルも興味を持って聞いていたが、いい加減に
鬱陶しくなってきた。
「なあ、もう良いよ」
アウルは止めるが、シンは聞く耳持たずで喋り続ける。唖然とするアウルにレイが溜息を付きながら
忠告する。
「手遅れだ。シンに妹の話をさせた時点でこうなる」
「後、1時間は喋り続けるわよ。料理が得意、お菓子作りが得意、成績優秀、かなり美化されてるとは
思うけど」
「もしかして、悪い事したかな?」
「「した」」
「ゴメン……まあ、うちのマユとは大違いだと分かったけどさ」
「何で、こうも違うのかねぇ」
スティングも呆れながら呟く。シンの話を多少美化されていると判断しても、自分たちの知るマユとは、
似ても似つかない少女だ。
「うちのマユは、絶対に料理なんかしねえだろうな」
「やった方が怖えよ。何作るか……つーか、どんな材料を使うか考えるだけでも嫌だね」
「そんなに酷いのか?」
「「悪魔だね」」
ルナは、お替りしたコーヒーを飲みながら時計を見る。
「そろそろ、終わりかな?」
「そうだな」
ルナとレイは、そろそろシンの気が済むだろうと判断する。ちなみにスティングとアウルは疲れきった
表情をしていた。
「そんな天使みたいな女の子だったんだよ!……それなのに!」
シンは泣きながらテーブルに顔を伏せる。
「何時もこうなのか?」
「何時もだ」
「なんか、大変だな」
「大丈夫よ。普段はその話題に行かないように気を付けてるから」
4人が呆れる中、1人だけ涙ぐんでる人間がいた。
「シン……かわいそう」
「ステラ?」
「シン、元気だす。ステラ、シンの分まで、マユと仲良くする」
「ありがとう!」
シンはステラの手を両手で掴む。そして正面から見詰めながら礼を言った。
シンは嬉しかった。自分が妹の話をすると、何故かみんな呆れるのだ。
だが、ステラは違った。自分の気持を理解し、一緒に悲しんでくれる。そして別のマユとは言え、
亡くなったマユの代わりに仲良くなると宣言したのだ。
「え?……あれ?」
再び見詰め合いモードに入った2人を見てルナは戸惑う。
「なるほど。シンに好かれるには、マユの話を聞いて耐えれる女性で無いとダメという事か」
レイは冷静に分析する。
「つーかさ、アイツってシスコンっぽいから、守ってあげたくなるタイプが好きなのかな?」
「それも、あるかもな」
戸惑うルナを尻目にアウルとレイは2人を観察していた。そこにスティングが割り込む。
「ところで、俺達はそろそろ帰らないといけないんだが」
「もう?」
「あのガキを何時までも1人には出来んだろ」
「それもそうか」
「そうなのぉ、残念ねぇ〜」
ルナの目に輝きが戻る。彼等3人は悪くないが、今は危険人物である事に違いは無い。
一刻も早くシンとステラを引き離すべきだと判断していた。
ステラ達は帰路につく事になり、喫茶店を出たが、シンとステラは名残惜しそうに見詰め合っていた。
「シン……」
「ステラ……」
「いい加減にしなさい!」
「そんなこと言ったって、まだ特訓が」
「どう見ても特訓に見えない。だいたいステラはシンの眼を見て、まだ怖いの?」
「ん?……言われてみれば……怖くない」
ステラは、シンの眼を見ながら、はっきりと言った。
「だったら、もう」
ルナは、それを聞いて安心したが、更なる爆弾を落とされる。
「でも、何かドキドキする」
「あえ?」
「シンとは、もっと一緒にいたい♪」
「ちょっと!」
「だったら今日は諦めて、また今度会えば良いじゃねえか」
何か言いかけたルナの言葉をアウルが遮る。
「今日しか会えないってわけでも無いんだろ?」
「そうか、え〜と」
シンは今後の予定を思い出す。1ヶ月はディオキアに滞在するが、もうすぐデュランダルが降りてくるし、
アスランの護衛でジブラルタル基地にも行かなくてはならない。
「こちらから連絡する方法はあるかな?」
「……いや、それが俺たちが泊まっている場所って、電話とか無いんだ」
アウルは咄嗟に嘘を付く。実際にコテージには電話は無いが、通信手段はあった。
だが、それはザフトの軍人に教えても良い種類の物では無かった。
「そうか、泊まっている場所を教えてもらう訳には」
「言ったろ、難しいガキがいるってさ。他人を連れてきたら機嫌が悪くなるんだよ」
「そうか……う〜ん」
シンは改めて予定を思い出し、1週間後なら急用が入らない限りは、大丈夫だと予測する。
「じゃあ、ちょうど1週間後の9日だったら? それなら昼から空いてるはずだけど」
「うん♪」
「でも、急な任務が入る可能性があるから、遅刻したら帰っても良いからね」
「だいじょうぶ、待ってる」
「ええと……」
シンは救いを求める様にアウルとスティングを見る。
「僕が付き添うから」
アウルが苦笑しながら伝えると、シンは安心して微笑む。
シンとしては、ステラと会いたいが任務があれば疎かには出来ないし、そうなった時、ステラを連れて
帰る判断をアウルがしてくれるなら助かる。
「ゴメンな」
「良いって」
笑いながら約束を取り付ける2人を見ながら、ルナは固まっていた。
「なんで……こうなったの?」
ルナは、以前メイリンにシンを狙っているのは他にいないから安心だと言っていたが、思わぬところで
ライバルが現れたことに危機感を募らせていた。
「じゃあね、シン、それにレイとルナ」
「またね〜」
「それじゃあ」
ステラ達は挨拶しながら去っていくのを見送ると、ルナはシンに問いただす。
「ね、ねえ、シンはステラのこと、どう思ってるの?」
「どうって、マユって子と仲良くなれば良いと思ってるけど」
「そ、そうか、そうだよね……つまり妹が出来たみたいな気持?」
ルナはイエスという返事を期待しながら問う。
「ああ、そんな感じかな?……良くわかんないけど、ステラには幸せになって欲しい」
「び、微妙な返事ね」
「何が?」
「何でもない」
ルナは溜息を付きながら、気を取り直すことにする。ライバルが現れたと言っても、まだ自分の方が
一緒にいた時間は長いし、これからだって、一緒に居られるはずだ。
そのためにも楽しい時間を共有し、そして戦いに生き延びる事を決意する。
「さあ、ステラたちも帰って2人になったけど、もう少しゆっくりしようか」
「いや待て、2人ってレイがいるぞ」
ルナはステラの事が気になりすぎてレイのことを失念していた。
「あ!……ご、ごめん」
「気にするな、俺は気にしない。別に、シンとステラが上手く行けば良いなど、思ってないぞ」
「やっぱり怒ってるぅ!」
「さあ、行くぞシン」
「お、おう」
「機嫌直してよレイ!」
「夕食はルナが出してくれるそうだ」
「わ、わかった! 今日はお姉さんが奢ります!」
何時もの3人に戻ると、本日の休暇の残り時間を楽しむために、街を歩き出した。
スティングは買い物を終えてコテージに帰ると、玄関前で深呼吸をする。
「さてと……何事もなかったろうな」
「見たところ異変は無いし、血臭も無し」
アウルも様子を伺いながら、返答する。そしてドアを開けると室内に入る。
「良し、平穏な我が家だな」
「何がよ?」
スティングが室内を見渡しながら、ホッと溜息を付くと不安の原因、マユが部屋から出てくる。
「何だ……寝てなかったのか?」
「……お腹減った」
マユが腹部を押さえながら呟く。
「は? 昨日のパンが残ってたろ?」
スティングは朝から出かけたが、昨日買ったパンをマユの分は残していた。
「……何処?」
「冷蔵庫の中」
スティングが答えると、マユは黙ってキッチンに入り、冷蔵庫を開ける。
そして発見したパンを出すと、テーブルに座り食べ始めようとする。
「ちょっと待て! これから晩飯にするぞ」
しかし、それをスティングが遮る。
「……なに買ってきたの?」
「おう、美味そうな貝が売ってたからボンゴレ作ろうかと思ってな」
「へ?……スティングって料理出来るの?」
「出来るさ……やった事は無えが」
マユは黙ってパンに噛り付く。期待はしてないらしい。
「クソッ! 舐めた態度取って後悔すんなよ!」
スティングは買ってきた道具を並べ、料理の本を開く。
「さてと……まずは砂抜きをした……アウル、砂抜きって何だ?」
「知るかよ」
「ステラも知らない」
「……まあ、気にしないでおくか」
「待て!」
アウルがスティングを詰っていると、マユはパンを齧りながらスティングが買ってきた貝を見る。
「これ、砂抜き済みのやつだよ。ただ、一応塩水に2時間ほど漬けて、その後、1時間ほど塩抜き
したが良いけど」
マユの言葉にスティングとアウルは意外そうな眼でマユを見詰める。
「なあ、マユ……まさかとは思うが、テメエ料理出来んのか?」
「へ?……ん〜と、出来るみたい……多分、昔やってた」
マユは悩みながら返事を返す。自分の記憶に自信が無いのだ。
「マジかよ?」
「意外すぎる」
「憶えてるんだから仕方ないじゃない」
マユは睨みながら、スティングが買ってきた道具の中から、底の広い容器を取り出し塩水を作ると、
貝を放り込みむとスティングのジャケットを奪う。
「これで良いや」
「何すんだ?」
「蓋」
そう言うとスティングのジャケットを容器に被せる。
「な! 何すんだ!? 濡れるだろうが!」
「暗くしないと砂吐かないのよ」
「だからって、俺の上着を!」
「砂抜きも知らなかったくせに、逆らうな」
「スティングの負けだな」
「アウル! テメエまで!」
「そんな事言ったってさ……つーかさ、3時間もメシ食えねえの?」
「それは……」
スティングは言葉に詰まり、マユを見る。どうやら、現在の主導権は彼女にあるらしい。
「ん? ジャリジャリしたパスタ食べたいなら、止めないけど」
「それは嫌だぞ」
「と、取り合えず、先に風呂にするか?」
「腹減ったんだけど……マユ」
「……ほれ」
アウルの言いたい事を察したマユはパンをアウルに差し出す。
「サンキュ……って、素直だな?」
「ん?……良い夢見たから機嫌が良いのよ♪」
「へぇ〜、どんな夢?」
「うん、今日はMSだった。そんでビームサーベルでバッサリ♪」
「は?」
マユは夢の内容を思い出しながら嬉しそうに話す。もっともアウルたちはマユが殺される夢を見て
喜ぶ趣味がある事は知らないため、話が通じなかった。
その後は、マユの指示に従いながらスティングが調理し、予想より上出来な料理が出来上がった。
「……美味しい♪」
「貝殻取ってるから食いやすいな」
「本には、そんな事書いてなかったけどな……マユが考えたのか?」
「え?……え〜と……」
マユは再び頭を悩ます。マユは最初に貝を炒めて、汁と一緒にボールに移し、アウルとステラに殻を
外させたのだ。その後フライパンでガーリックオイルを作り、そして、茹で上がったパスタを入れる
直前に貝と汁を入れた。
しかし、本にはガーリックオイルの中に貝を入れ、殻が開いたらパスタを入れろと書いてある。
「ん〜〜……そうだ。思い出した。お兄ちゃんが殻が付いてると面倒臭いって言うから……それに、
その本のやり方だったら、殻が開く前にパスタが茹で上がったり、貝に火が通り過ぎたり……」
だが、スティングもアウルも途中から話を聞いていなかった。マユに兄が居たという事を聞き、
それが引っ掛かっていた。
今日出合った少年の妹は、目の前にいる少女とは別人だと思っていた。何故なら少年の話す妹の特徴と
目の前にいるマユは余りにも掛け離れている。
しかし、目の前のマユが料理が出来るなど、予想もしていなかった。しかも兄のために面倒な作業を
するなど、普段の態度からは想像も出来ない。
そして何よりも、その外見の特徴。ステラが特訓と称して見つめ続けた少年と同じ真紅の瞳。
2人は、そっとステラを見る。彼女は、気付いた様子もなく、美味しそうにパスタを食べている。
「ん?……どうかした?」
マユが怪訝そうに問いかけると2人は慌てて誤魔化そうと勤める。
「いや、テメエが料理するなんて意外すぎて」
「そうそう、何かマユが料理って言ったら、敵をどう倒すかって事かと思うし」
「……アンタ等から料理しよっか♪」
「「そう、それ!」」
「ウルサイ! 人が優しくしてたら付け上がって!」
「落ち着けって!」
「でも、メシは美味いよ。マジでさ」
「うぇ? みんな、どうしたの?」
「マユが料理上手いって褒めてんの」
「ウソだ!」
「でも、ほんとに、おいしい♪」
「アンタは黙って食べてろ!」
マユの気がそれたこと感じ取り2人は安心する。そしてステラがマユを笑顔で見詰めている事にも。
アウルもスティングも、今日出合ったシンの事をマユに知られるのを何故か躊躇っていた。
夕食も終わり、ステラが眠ったのを確認すると、アウルはマユを探した。
シンとの関係が気になっていたからだ。アウルはシンとは初めて会った気がしなかった。
アウルは記憶を消されているので確認は出来ないが、今まで初対面で、これだけ気が合う人間は
居なかったと思う。そのため何処かで会った気がすると、ずっと思っていたが、出合った記憶は無い。
記憶を消されたとしても、向こうが覚えているはずだ。
だが1つだけ心当たりがある。
「インパルスのパイロット……」
直接、会ったことは無いが、自分がイメージしていたインパルスのパイロット像と合っているのだ。
その所為でマユとの関係が余計に気になる。
それで、マユから昔の話を聞きたいと思ったのだ。シンは2年前、オーブで妹を亡くしたと言っていたが
マユの過去は知らなかった。それに実はセカンドネームも聞いていない。
家に居ないことを確認すると外へと出る。マユは昨夜も外に出て夜風に当たっていた。
そして、しばらく歩くと砂浜に、座り海を眺めているマユを見つけて声を掛ける。
「昨日も夜になって起きてたけど、昼間に寝すぎじゃ無え?」
「……夜の方が好きなの」
後ろから、いきなり声を掛けたのだがマユは、驚いた様子も無く返答する。もっともアウルは、マユが
ある程度離れている人間の心音が聴こえるほど聴力を強化されている事も聞いている。
さらに通常でも高い体温を持ち、そのため涼しい所を好むのも知っていた。
「確かに涼しいな、ここは……」
「何か用?」
「ああ、聞きたい事があるんだけど、お前って昔は何処にいたんだ?」
「え?……何で?」
「なんかさ、僕等と違って普通の事も知ってるから……僕等には戦いの記憶しか無いから」
「なんで?」
アウルは自分達がラボにいた時の記憶しか無いことを伝える。マユは知らなかったらしい。
「そうなんだ……昔の事ね」
マユはしばらく悩むと、自分の事を伝え始める。たどたどしく、それは昔を懐かしむと言うより、頑張って
記憶を掘り起こしている様だとアウルは感じた。その中でマユの生まれがオーブである事、兄の名前が
シンである事を確認していた。その他にも昼間シンから聞いた話と一致する事が幾つか出てきた。
アウルは話を聞きながら確信していた。マユと昼間出合ったシン……もしかするとインパルスのパイロット
は兄妹だという事を。
そして、同時に違和感を感じる。彼女は楽しそうな思い出を話すときも、淡々としている。それは事実の
確認作業にしか見えなかった。
アウルは、それが気になりながらも、マユの気持を確認したかった。
「なあ、昔に戻りたいって思わねえのか?」
自分と違いマユには過去の記憶がある。昔を懐かしく、そして戻りたいとは思わないのか、アウルは
気になって仕方が無かった。
「は?……なんで?」
「だって昔の方が幸せだったろ?」
「幸せ?……え〜と、何それ?」
アウルは声に詰まった。彼女は本気で幸せと言う言葉の意味を聞いてきたのだ。
「それは……楽しいって気持や……」
それでもアウルは懸命に説明しようとするが、上手く伝えられない。そして、諦めて別の質問をする。
「……お前って、何やってるときが1番楽しいんだ?」
「それは戦ってる時に決まってるじゃない♪」
「そうか……」
アウルは改めて確信する。この少女は狂っていると。まっとうな精神構造は壊れてしまっているのだ。
だが、その気持は以前のように嫌悪感に満ちたものでは無かった。
シンに感じた友情めいたものの所為かもしれない。
「変なこと聞くね」
「悪かったよ……それより兄貴に会いたいか?」
「うん♪ いま探してくれるように頼んでるんだ」
「そうなの?」
「うん♪ 早く会いたいなぁ〜何処に居るんだろ」
アウルは、それを聞いてシンの事を話そうかどうか悩み始める。話した後、もし違っていたらマユは
ショックを受けるだろう。また本人だったとしても今度は逆にシンがショックを受けるに違いない。
だが、次の台詞に凍りつく。
「会ったら殺してやるんだぁ♪ 今から想像するだけで楽しくなってくる♪」
「……なんで?」
「ん? なにが?」
「いや……なんでも無えよ」
アウルは、これ以上マユとの会話をしたくは無かった。黙って背中を向け、コテージへと戻る。
そして戻りながら、今日の記憶を早く消してしまいたいと願っていた。
GJ!!
すいません料理してみたくてウズウズしてたスティングにマジ萌えました
とてもかわいかったです、ハイ
やっぱマユはもう駄目なんだな…
もうGJ以外に言葉後思いつかない・・・
改めてGJだ!!!
ミネルバ三馬鹿と新三馬鹿の触れ合いが実にイイ!
何でこんなにオイシイネタを、種は使わなかったのだろう?
すごい…アウルまでキャラが確立している…
新三馬鹿全員がここまでキャラ立っている作品は種死本編含め初めて見た気がします。
GJです。
GJです!
ステラとシンの出会い、本編とどう変えてくるのかと思ってたら
こうきましたか。
GJ!
でも一瞬DESTINY学園かとおもたw
> マユは料理なんかするのだろうか?
ヾ'~^ヽ~ノ~ゝ
ミ~' _、ソリ
ヽY ,_ノメノ
. 〃´ ̄ヽ つ
l 从ノハ))
ノ_ノ ゚ ヮ゚)ハ <虎バーグ、一丁お待ちィッ!!
(ノ( O┬
≡◎-ヽJ┴◎
……ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなs(ry
>>58 マユの料理は古代スキタイ風です。
「えへへ、今日はマリュー=ラミアスのロールキャベツよ♪」
BGMはDMCのマッドモンスターで…
マユの料理=ハンバーグ
・・・しか思いつかなかった人はいっぱいいそうだ。w
なんだこのほのぼの空間は…GJ!
でも一人だけほのぼのしつつも物騒なマユが異彩を放ってるなぁ
シンのシスコン、ステラのほにゃー、ルナの乙女っぷり、レイの冷静さ
スティングの料理、アウルの一人シリアス
原作でもこういうやりとりがあればなぁと心底思った
段々マユがガガガのサイボーグみたくなってるな。
マユが異分子にしか見えない
それが狙い目なんじゃないの?
元々マユの存在はイレギュラーなんだし、それを楽しむための作品じゃないのかな。
>>70 それじゃスレタイの意味が・・・
異分子として楽しみたいキャラは他にいるんだよなぁ・・・
GJ!
>シンは、この少女の精神が普通では無いと理解した。
シスコン野郎さりげにヒドスwwwwww
1話でステラが浮かれてたのは今まで自由に街を歩けなかったからか…とか今さら気づいた
最後のアウルがなんか切ない
スレタイ通りなら本来異分子になるべきはW勢だからな
…作者はもしかしてマユを中心にしたいんじゃないか?
W分薄いしさ、ここらで本音語ってもらった方がゴタつかない気がする
逆に考えるんだ
ここであえて逆をいく事で、流れ的に本来イレギュラーであるW勢を種世界に自然に溶け込ませる役割も負わせていると
そう考えるんだ
にしても存在薄すぎだよな
せっかくWとのクロスオーバーなのに
ここまで連載進んでヒイロなんて乳搾りしかしてないんだぜ
俺はどっちかと言うと種よりWのほうが好きなんでちょっとがっくり
種勢のかけあいも面白いんだけどね
>…作者はもしかしてマユを中心にしたいんじゃないか?
んなこたぁーない
いずれマユVSヒイロの展開になることを何度も匂わせてるじゃん
ちょこまか動いてるデュオはともかくトロワ達も何もしてなさすぎ
本当にいつになるかわからんビルゴ破壊にしか動かせないのか??
むしろW勢は話の邪魔になってきたような
>>76 どっちかと言うと、ここまでの流れはシンとマユ衝撃の再会→兄妹対決フラグだと思われ
また荒らしたい子がいるみたいなんで無視しましょうw
じゃあ俺の本音
話が文句無しに面白いのでこのままの方向性で行って欲しい
W勢の目立たなさは今は動けないだけで後半は活躍すると思っているから良し
ディステニーのキャラが動いてて正直ホントに嬉しい。本編の扱いが扱いだったから…
そうだな
種じゃなく種死キャラにスポットがあたってるところは非常に評価できる
W勢は後半盛り返しに期待している
とにかく毎週力作を投下してくれる職人さんGJ
荒れネタにして職人追い出したいっていう、よくいる荒らしだから相手にすんなよ
ちょっと批判意見が出ただけで荒らし荒らし言うのも了見が狭いと思うが
>>83 それももう何度も水掛け論で終わってることだしさ
この辺にしとこうぜ
>>アウルは、これ以上マユとの会話をしたくは無かった。黙って背中を向け、コテージへと戻る。
>>そして戻りながら、今日の記憶を早く消してしまいたいと願っていた。
この引きはなんか後味悪いな…仕方ないけど
今回もGJでした!
スティングの料理ってオクレ兄さんのお料理教室スレが元ネタだったりするのか?wwww
/" ̄´' 、 / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
l´lミ l / マユ、今日はボンゴレにするぞ
/|_ / ̄ヽ ___ ( b ノ < ところで砂抜きって何だ?
/| _./ ヽ|__|━⊂⌒ ヾヽ \
/| ___/ ヽ | | |ヽ.凸\___________
「 / ̄/ ヽ .しー-J | |\| |
┗┳━| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| . \| | |
┻ | .| \.| |
>君たちの力は、この世界のバランスを壊しかねないんだ
>それはアスランの決断だった。異世界の力を拒絶し、自分たちの力で未来を切り開くという。
8話のこの文がW−DESTINYにおける根本の考え方だろ?
凸達の教師役・ゼクス以外の背景化は必然だろうに。
12345の本格的な活躍はビルゴ起動までお預けだろうから、
とりあえずは議長と一緒に降りて来るデュオとシン達の掛け合いにwktkしておく。
>しかも朝は兄の自分を起こしてくれていた。
>お兄ちゃんが殻が付いてると面倒臭いって言うから……
シンがシスコンになるのも分かる話だ、てか微妙にバカップル?>過去のアスカ兄妹
ゼクスが聞いたらガチで嫉妬しそうだな。
>>87 痔のチャーハンAAと並べてぇwww
とは言っても、本当に本筋と関わりないところでビルゴを倒して終わりだったら泣くぞ。
否応無しに歴史に引っ張り出される、って状況をキボン
そんな事したらラクシズばりに大量破壊・絶対勝利しかしなくなり逆に萎える。W勢を少しでも弱く書くとまた文句言うんだろうし。いい加減待つという事を覚えねばな
>>90 同意。おばあちゃんも料理は食べるより待つ方が楽しいって言ってるしな。
俺はむしろマユの異分子化は、そこまでしないとW勢に対して対抗出来ないという措置だと思っている。ヒイロVSキラとかやっても、例え展開上の都合でヒイロが技量で負けたりしても結局は批判しかないんだし。
最初の作者の語りを見る限り、W勢を活躍させる気が無い訳ではないし、今は「マユ」という存在の凄さの初期プロットを作る段階なんでないか?と考えている。
ここのマユは料理できるみたいだけど、リリーナって料理できるの?・・・
あー範間勇次郎がサバンナで動物ぶつ切りにして焼いてたからそんな感じか
W勢の活躍が無いのに不満な奴は、ただ単にW勢が種勢をメタメタにする所を見たいだけだろ。結局はコーヒーのヘイトと同じじゃない
クロスオーバーもので片方の活躍が無いのに不満を言っちゃいけないのか?
マジンガーZ対デビルマンでマジンガーZの出番が全然無かったら不満を感じるだろ?
>…作者はもしかしてマユを中心にしたいんじゃないか?
冒頭の作者の言葉を聞かずにこんなことばかり書くことの何処が「不満」だ?
ここはお前のオナニーの為のスレでないんだ。気に入らないなら自分でネタ書け。
今頃ヒイロはおばあちゃんの暖かい手料理で感動してるんだろうか
現在、クロスオーバー系SSスレに、職人・スレ自体問わずにいちゃもん・言いがかりをつけて
スレを荒らそうとするラクシズ厨がたびたび出没しております。
チョンコロ・シナ公どものような言い掛かりを見かけましたら
無視しましょう。
ラクシズ厨乙、というと、まるでラクシズのように、
自分達が荒らしているという行いを棚に上げて、決め付けだ、民度が低い、お前らもラクシズと同じだ、
などとほざいてさらにスレを荒らす可能性がありますので、
くれぐれもスルーの方向で行きましょう。
>>92 劇中でそういう生活感のある描写はなかったな
いいとこのお嬢さんだし、年相応の少女らしい腕前でチョコ作ったり
あるいはお米を洗剤で研ぐようなセンスをさらけ出すかどっちか
お米を洗剤で研ぐのはお約束だよなw
リリーナは北欧系の王女様だが住んでたところは日本の伊豆あたりらしいからな
はらぺこにしてうちに来て
お土産を持って♪
>>99 育ての親の性格からして料理ぐらいは教育の一環として教えてそう。
あくまで教養の一環どまりでごく限られたメニューしか作れない、とかお菓子しか作れない
とかありそうな。
Just Love 目を光らせてるの 少しでも残したら 許さないわ
Just Love 心をこめたから まずいはず ないじゃない 味わってね
Just Love
リリーナはエレガントに描かれると思うので、三区キングダムの郷土料理くらい振舞えるのでないか、
だといいなあ。トレーズ閣下は絶対料理うまいと思う。
いや、エンディングの歌詞から考えると、ものすごく頑張って作って(でも味見はせず)
「どうかしら、ヒイロ」と食べるヒイロをものすごい威圧感を感じさせる笑みで見つめてる
って方が萌えると思うんだ。
ヒイロ「リリーナ……お前を殺す」
リリーナは料理下手なほうが断然萌えるな
むしろヒイロのほうが上手なんだ多分
キャスリンは公式で下手なんだっけ?
トロワ曰く旨くはないかもしれないスープを振舞ってたっけ
リリーナやドロシーお嬢様系のキャラはまともに作れなさそうだなあ
ヒイロやトロワは料理ブックそのままの完璧な料理を作りそうじゃないか?
デュオは貧乏ゆえの節約料理に違いない
ヒイロの料理は単に煮たり焼いたりだけで何も味が無い
というイメージ
エネルギーと栄養補給の為だけの手段
もしくは
「潜入工作のために基本的な調理は一通りマスターした」
かもしれんぞ。
ごひは四足なら机と椅子以外のものは何でも料理するよ
ヒイロは潜入工作で礼儀作法から機械修理、お裁縫までなんでも一通りはできるんじゃないかな
きっと人形直したりするの得意だと思う・・・
何かどっかのサイトで、ごひがTVで中華料理講座をやっててそれを必死で真似るリリーナ様、という漫画を見た。
ヒイロは工作員としての技能はあっても「組織に潜入する技能」は無いんじゃないか?
どう考えてもコミニュケーション能力に欠ける
でも、ためらいなく学校に潜入してたぞ
学校なら授業にさえ出てればいいわけで、周りの連中と親しくならなくても
「変わった奴」くらいに思われるだけだが、軍その他の組織ではそうもいかんだろ
軍じゃそれこそ日常的なコミュニケート能力は必要ないんじゃないの
レディ・アンの下でトロワは普通に評価されてたし
必要なことさえこなせば、あとは黙ってても誰も何も言わないって感じだったが
軍はともかく学校に潜入することの利点がわからん
リリーナを殺すために近づいた最初の学校はいいんだが
中国とコロニーの学校は何だったんだろう
>>118 あのぐらいの年頃で街中をフラフラしてたら目につくって、
テロリストが補導されるなんて笑い話にもなんねー。
昼間は学校で仮面生徒して校内のコンピューターで情報収集、
夜はガンダムでテロ活動な二重生活、理にかなっていると思
うが。
15歳の少年が学校にも行かずぶらついてたら怪しいからじゃね?
>>114>>116 軍ではコミュニケーション能力だけが重視される訳ではない。
特に軍なんか能力主義が顕著な場合が殆どだから、ヒイロの場合、若いながら能力がずば抜けてるから部隊長とかに向かないのさっぴいても十分組織での有用性はある。
>>118 学校自体に潜入してた訳でない。エピ0みたくそこを拠点に周辺地域の事前調査してるんだよ
>106
5分後
ヒイロ「リリーナ・・・・・・お前(の料理)に殺される」
>>122 ゼ「よくぞ生還したというところか。リリーナの手料理を甘く見ていたよ。食べる者のことなど
何一つ考えていない、傲慢なレシピ。考えうる全ての素材の組み合わせにおいて、ただ一つ
最悪の結果のみを与えられたもの。
食事というより決闘そのものなのだ。食べる者の潔さがあって初めて完食することができる。」
シ「潔さ…」
ゼ「死んでも食せ、ということだ。」
キ「食べたくない、食べさせないで!」
ゼ「食べるのを止めるつもりなら―――ここでお前を殺す」
ラ「キラ様、私の手料理も食べてくださいね」つピンク色のカレー
キ「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
合成着色料無しでピンク色した食い物ってグレープフルーツとロゼワインぐらいしか
ないような。
つジャンボタニシの卵
ないなら調合(合成にあらず)すればいいじゃない。
小麦粉いためてルウ作って牛乳とスパイスと苺ジャム、ブルーベリージャムなどを
入れるとみんごとなピンク色になってくれようぞ。
大根おろしをすっているとき、指までいっしょに・・・
>>125 煮ても焼いても臭くて、
食えんらしいなソレ。
まあ、スーパーコーディネーターなら何食っても死ぬ事はない
だろうから。
毒見役として最適だな
>>124 生肉…ってここらしいオチじゃだめ?
それはそうとここ連日アウルがいい味出してるなあ。
カガリの手料理を毎日食べたら、どうなるんだろう・・・・・・・・・
味はともかくプロテインとアミノ酸たっぷりで身体には良さそう、というイメージ
カガリ特製マッスルコアラパン、プロテイン十割り増し。
(ちなみに味付けはすべてケバブソース)
カ「喰い終わったら腹筋4セットだぞ、キラ!!」
キラよりも凸が悲惨だろ。
凸「た、頼む…せめてワカメを…!!」
だが断る。
もう一人の職人さんは仕事が忙しいんだろうな…早く来て欲しいものだ
WEED氏ね
WEED氏のも続き気になるんだけどね
エレガント様いるし、5番がユニウス落とし手伝ったり、
1番がマユに色々仕込んでて
>>141 『WEED氏ね』→『WEED死ね』かと思った。
『WEED氏(の事)ね』って意味だよね?
143 :
141:2006/10/31(火) 14:14:18 ID:???
ここが第二のコーヒーになるのも時間の問題だな
アンチは自分の巣に引きこもって下さい
なんというか・・・こういうあからさまなマルチポストされると
哀れにすら思えてくるから不思議だ。ウォッチャーとしちゃ下の下だな。
コーヒーとか知らんしどうでもええわ
WEED氏は時間があれば続投可能なのか
もう打ち切りなのかどっちなのかな
一回降臨してくれないもんか
何か痛々しいから要らない
>WEED
枯れ木も山の賑わいというだろ?
WEEDだってあればあったでそれなりに盛り上がるさ。
痛いとかつまらんとか、そんな話はどうでもいい。
中途半端で止まってるから、続きが気になって気になって仕方ないんだ。
というわけでW-DESTINYも楽しく読んでいるが、
漏れはWEED氏の連載再開も楽しみにしている。
W-DESTINYだって、最初はここまで面白い展開になるとは思わなかった品。
最終的に面白いかそうでないかは、読んだ香具師が各自で決めればいい。
まずはWEED氏の考えた物語を最後まで読みたい。
ほんとコメント一言でいいから、一回ご降臨願いたい。
WEEDもいいと思うけどな
あっちのほうが介入者であるW勢が敵味方の陣営に別れてて
ドラマ性はあると思う
自分も続きが読みたい
サンクキングダムとオーブが似てるってのはびっくりした
>>150>>154気持は分からんでもないが、大目に見ようや。現に突っ込みたい
人間は他にもいたろうが、みんなスルーしていた。
最近は忘れがちだが、最初にスレが出来たときも言ってたけど、Wを種に混ぜるのは
難しいんだよ。だから何時までたっても職人が増えない。
キラがオルタ世界に行ったらみたいなオナニー全開作品なら可能だろうが、
W-DESTINY見た後じゃ、そんなの書く勇者も出ないだろうし、職人の保護と増産のため
見たくないならスルーすれば良いじゃないか。
あと職人の育成な
書いてれば最初は稚拙でも上達するかもしれん
しかし、 W−DESTINY 氏は登場キャラを本当に大事にしているね。
(負債とは大違いだ)
>>152 気になってるんなら大人しく待とうじゃあないか。遠回しな催促だぞそれは
159 :
140:2006/11/01(水) 00:29:08 ID:???
全ては私の一言から始まった流れだ
すまない。替わりに詫びる
160 :
140:2006/11/01(水) 02:02:49 ID:???
161 :
159:2006/11/01(水) 17:16:07 ID:???
あれ?レス番違ったかな?それこそすまない。重ねて詫びる。
>>155 漏れも「ホワイトファングからレディーアンを連れて逃走中のニコル特士達トレーズ派」
が種世界に来て、そのOZ最小単位部隊で戦国自衛隊してみるなんてのを構想してみたけど、
基本的にWキャラってWの世界でしか動かせない。
あまり異世界の争いに介入しようとしないが故に、断念したクチ。
逆に、ユニウスセブンの追悼式の後脱出カプセル入りになったラクスがW世界に行ってリリーナの取り巻きの一人になることで、人間的に成長するというのも考えたけど、
どうも漏れが考えると、ラクスは傍観者止まりの背景になって本編なぞるだけになってしまう。
(ラクスが種世界に帰ってきてからの原作との相違は面白くなりそうだったけど)
やっぱムズイね。
種と他作品とのクロスオーバーものはここ以外は見てないんだけど
マユをああいう強化キャラにして目立たせるのって絶対なん?
164 :
通常の名無しの1.3倍:2006/11/01(水) 20:31:02 ID:ObMDTrNw
気になるなら他作品を見てくれば良いだろ
他のスレまで見る気はないんだがちょっと気になっただけだよ
大抵死んでる
ならなんで「絶対」と思ったのかを聞こうか
>>163 マユではないけど、他のクロスオーバースレでも、
死んだ本編キャラが生きててキーマンになる…というオリ要素は見られるな
>>168 二人いる職人氏が、どっちもマユ生存を書いてて
しかもガンダムに乗ってるからだろ?
そんな喧嘩腰で答えるなよ
ありがとう親切な人
なんか一部いらつかせてしまったようだが別に批判してるわけじゃあないんだよ
職人2人ともだったからそういう約束事みたいなのがあるんかと思っただけなんだ
>>172 一切手加減なしの戦闘モードヒイロが見られそうだ…。
キラ「ナント巨大(おお)キク………… ナント重ク………
ナント強靭(タフ)デ……… ナント粘り強ク………
ソレホドノ潜在能力(ポテンシャル)ヲ持チナガラ……
徹底的デ…… 執拗デ……… ソシテ完全主義者………」
マユ「ハハ。なんてファンタスティックなの………」
>>172 なんてゲームの画像?Gジェネのどれか?
>>173 武神も混じってるな。
片腕取れても戦ってるところなんかはある意味ヒイロも似たようなところがあるかもしれん。
>>174 GジェネPだね〜これオーブ近海でフリーダムにのったキラが敵として出てくる。
つか俺もWチーム(+ノインさん)で戦わせたけど全員キラと台詞あるんだよな。
(システムの都合で誰でもカットインする仕様)
ウーフェイで倒すとキラが可哀想過ぎて腹抱えてわろた
>>172 俺もこういうの好きだが、無印の自由なんだろ?何で無印ゼロでなくてカスタム・・・
一番悲惨なのはAA組だな。W−DESTINY
司令官も死に、協力関係にあるクライン派もジブと共闘、
オーブもユウナりんが実質支配、連邦にも帰る場所がない…。
なんか帰属するべき場所を全て失ったOZ宇宙軍みたいだな
モルゲンレーテあたりに立て篭もんなきゃいいんだが。
まともな戦略家がいれば、レクイエム直後のプラントに攻め込んだら
どういう政治的効果があるかわかりそうなもんだけどな。
もしくは、ヤタガラスが進路を塞いだときに有無を言わさず
潰してしまえばプラントは落ちていた。
己の正しさを疑えない性格で自爆したとしか>ラクス
誤爆乙w
会話集とかどっかにないかな
ゲーム中の各キャラの会話って気になるが
さすがに全部遊ぶ時間はない・・・
>>179 AA組ってノイマン達のこと?
だったら、これからやるであろうラクスの暴挙に巻き込まれなくて逆にラッキーじゃないか?
オーブで何か仕事してるだろうが、ここのユウナとカガリは上手くやってるし、
困る事は無いだろ。
後、ラクスは兎も角、クライン派はジブと共闘してる気は無いと思う
会話って言えば、サルファは凄かったな。援護攻撃で名指しで喋る喋る。特殊な台詞は無いが、ヒルデとアストレイ3人娘との連携攻撃とかも個人的には楽しかった。
>>AA組ってノイマン達のこと?
>>だったら、これからやるであろうラクスの暴挙に巻き込まれなくて逆にラッキーじゃないか?
そうだな、人間としてまっとうな道を歩めるんだから虎と魔乳を抹殺して、キララクを遠ざけて
くれた「誰か」に感謝するところだな。
まぁ、その「誰か」を知る由も無いから感謝のしようも無いけどw
このスレの虎と魔乳は、コーヒースレのそれと違って、かなりまともなんだが・・・・・・・
(AAとフリーダム隠匿してないし)
しかし此処のムネオ、記憶が戻ったら却って悲惨だわなぁ。
(恋人殺すのに加担しちまったからな)
ネオとして生きる方が幸せだろ?高級将校で将来は安泰だし。
子供4人の面倒みるお父さんってだけで幸せそうなんだけどw>ネオ
>>181 SSスレをいくつも巡回してると段々頭の中が…スマソ
>>190 その気持ちわかるぜ…
俺はあちこち回ってるせいでそれぞれのスレの西川がどうなってるかこんがらがってるYO
こっちの西川には死神が憑いてるから大丈夫。
>>188 ムネオ「恋人の肉(ハンバーグ)がうまいかって…?」
まだ〜?
せかすなって
ageみよう
大気圏を抜け、雲の霧をも抜けると、下には青い海と大地が広がっていた。デュオは、それを見ると
自然に笑みがこぼれてきた。
「地球は好きかね?」
隣に座るデュランダルが問いかけてくる。
「ああ、好きだね。ずっと住みたいとは思わねえけど、やっぱり人間の故郷なんだって思うぜ」
「そうだね。私もだよ。コーディネーターとは言え、やはり人間という事なのだろうね」
「そんなの当たり前だろ……って、そうは思ってねえ連中がいるんだったよな」
「ああ、その通りだ。それにしても君の様に思えるのは、その能力のためかな?」
デュランダルは興味深げにデュオを見る。彼の様にナチュラルでありながら、コーディネーターをも
上回る能力があれば、コーディネーターを必要以上に恐れる事は無くなるだろう。
「俺達の能力ねぇ……俺はヒイロみてえな化け物じゃ無えけど」
「君だって充分な脅威だよ」
デュランダルは苦笑しながら、彼等の人生を思う。それは過酷と言うには生易しいほどだ。
デュオの子供の頃の生活など、大昔のスラムが遊園地と思えるほど殺伐としている。
そんな環境で生きていれば頼もしくもなるだろう。それに比べ、自分たちの世界は、どこか甘えが
見える気がする。それでいながら自分を不幸だと悲しんでいる者が多い。
「お! あれが基地だな。アスランは元気にやってかなぁ?」
そんな事を考えているとデュオのはしゃぐ声が現実に呼び戻す。
デュランダルもまた、養子のレイや、その友人たち、そして弟子とも言えるアスランとの再会を
楽しみに思っていた。
シンはアスランの後方に立ち、デュランダルを出迎える。シャトルを降りたデュランダルは、シンの姿を
確認すると一瞬だけ意外そうな表情を見せるが、すぐに笑顔で出迎えの基地司令とアスランに対して
挨拶を交わす。
「わざわざの出迎え、すまなく思う」
「いえ、道中の御無事、何よりです」
そして、デュランダルを基地に案内をする。そこでデュランダルが連れている随分と小柄な護衛と
眼が合ったが、すぐに逸らしてアスランに付く。
(なんなんだ……アイツ)
シンはデュオを見て驚いていた。あんなに若く、小柄な人間が軍人だというのも驚きだが、そんな人物が
議長の護衛を任されるのは、信じられなかった。
本来はデュランダルの護衛と言えば、ハイネのはずだ。
そんな事を考えていると、やがて基地司令は業務に戻り、アスランとデュランダル、そして護衛のシン、
ゼクス、デュオだけで別室へと入った。
「さてと……シン、君がここにいるのを意外に思うのだが?」
室内に入ると、デュランダルは聞きたくて仕方が無かったという態度で、シンに質問してきた。
その表情と声には、からかうような響きがある。デュランダルの知る限り、シンは護衛任務を喜んで
やる人間とは思えない。大方、罰でも受けていると思っている表情だ。
「え〜と」
シンがどう説明しようか考えていると、ゼクスが代わりに答える。
「私が命じました。議長にハイネ・ヴェステンフルスがいる様に、大使にとっては彼がそれに当たります」
「ほぉ……驚いたな。シンの腕は知っているが、性格は護衛任務には向いていないと思っていたが、
なるほど、君も成長したようだね」
「そ、そんな大げさな!」
シンは慌てて否定する。ハイネと言えばデュランダルの腹心として、シンも知っているエースだ。
そんな人物に比肩するとすれば、それはゼクスの方だろうと思う。
事実、ゼクスとアスランには自分が割り込めない何かがあると感じていた。
「シンは俺が1番信頼出来る人間です」
だが、アスランが肯定の発言をして息が詰まる。自分は絶対にそんな立派な人間では無いと思いながら、
それでも嬉しく思えた。
しばらくの談笑の後、本題のスエズ攻略を含めた現状の説明をアスランは始める。
そして、デュランダルは一通りの報告を聞くと、真剣な表情でアスランに問う。
「で、この先はスエズの弱体を待つのは賢明では無いと言うのだね?」
「その通りです。残念ながら、ガルナハンを攻められるよりは、無理をしてでもスエズに侵攻すべきです」
「だが、戦う前に勝ちを決められないのは痛いな」
「ええ、そんな戦いは愚かだとは思いますが」
賭けの様な戦いはデュランダルの、いや真っ当な政治家の嫌うものであったが、この場合は仕方が無いと
諦める。少なくとも戦争に関しては、デュランダルは自分の判断よりアスランの判断を信用していた。
「開戦まで一ヶ月弱……間に合わんな」
「何がでしょうか?」
「現在、急ピッチで2機の新型のMSを建造しているのだよ。何しろゼクスは」
そう言いながらゼクスを見る。彼のセイバーが既に限界だという連絡は受けている。
「では、ゼクス用の?」
新型の機体はアスランにしても欲しいところだった。ゼクスだけではない。残りの3人も現在搭乗
している機体では、その能力を発揮しきれないのだ。
しかも2機あれば、ゼクスとシンに新型を渡して、レイとルナにインパルスとセイバーをまわせる。
「彼用というわけでも無いがね。元々はセカンドシリーズの後継として設計は進んでいたものだ。
プロヴィデンスの後継機とインパルスの発展型だよ」
「それの完成は何時ごろに?」
「早くても2ヶ月後」
アスランは溜息を付いて首を振る。魅力的な話だが、その新型を待って、ガルナハンを戦場にする訳には
いかなかった。
「残念ですが、今回は諦めましょう……もっとも次は無しにしたいですが」
アスランの本音は、今度のスエズ戦で決着をつけたい気持が強い。出来るなら、その2機の新型が戦場に
出ない事を祈っていた。
「では、今後の事も君に任せるとしよう。明日は基地の兵士の激励をするとして、今日はレイに
会わせてもらうとするか」
「はい、シン、レイを呼んできてくれるか?」
「了解です」
シンは敬礼を返すと、部屋を出る。それを見送るとデュランダルは溜息を付く。
「どうも、人払いをしてるようで気が重いな」
「仕方が無いでしょう。シンに知られて良い話ではありませんから」
アスランはデュランダルの意図、異世界の話をするのだと察し、シンを外に出したのだ。
何よりもアスランが気になって仕方が無いことだった。
「それで、そちらの状況は?」
「ビルゴを所持しているのはクライン派だということは明白になった。そして、おそらくだが」
デュランダルは、一旦間を置いてから付け加える。
「キラ・ヤマトもいる。しかもフリーダムの改良型に搭乗している」
「なっ! キラが!?」
「それに関しては、その眼で見たデュオに話を聞いたほうが良いだろう」
そう言うと、デュランダルはデュオに目配せをし、デュオが先日の戦闘の事を伝える。
アスランはデュオの話を聞きながら、それがキラだと確信していた。その圧倒的な戦闘力もコクピットを
避ける攻撃方法もキラ意外には考えられない。
「いやぁ〜マジで凄かったぜ」
デュオが、そう締めくくるとアスランはデュオに頭を下げた。
「すまなかった。それとありがとう……キラを見逃してくれて」
「いや……そのぉ〜」
アスランは、今の話だけで、デュオがキラを仕留める事が出来たが、それをしなかった事に感謝していた。
デュオにとってはハイネの部隊は仲間だ。それが一方的に目の前でやられていながら我慢するのは、
辛かったろうと、戦士だったアスランは理解していた。
そして、重い気分になる。先の戦いで精神を壊しながらも再び戦いに身を投じた友を思いながら。
しかし、デュオも困っていた。頭を下げられたが、デュオはデュランダルに諭されるまではキラを殺す気
満々だったのだ。
「でも、正直に言うと辛くなってきたぜ」
デュオが誤魔化すように話を変える。そしてアスランも、それだけで「辛い」の意味が分かった。
「ああ、キラがいるとすればビルゴが無くてもザフト軍を大量投入しなくては勝ち目が薄い」
「実際に彼の戦闘力は、どれほどだね? 何とかハイネ達だけで始末を付けたいのだが」
デュランダルは質問してくる。デュランダルはキラを過小評価するともりは無いが、それでもデュオ達の
力は使いたくは無かった。
「正直、難しいでしょう。キラを倒すにはシンでもまだ……」
アスランはシンの成長を驚きの目で見ていたが、それでもキラにはまだ届かないと判断する。
「それにフリーダムの強化型の性能は不明ですが、デュオの話を聞く限り、かなりの性能です。元の
フリーダムでさえ、セカンドシリーズ以上の性能なのです。それの強化型となればザクやグフで
戦うのは無謀でしょう」
「ふむ……困ったな」
「それに気になったのですが、その強化型のエンジン、もしかすると核融合ではないでしょうか?」
「まさか!?……いや、ある意味当然か」
核融合エンジンは、この世界でも実用化まで、後一歩のところまで開発が進んでいる。
そこに完成された核融合エンジンのMSを入手したら、当然完成する可能性が高まるだろう。
「議長はエピオンを見て、その危険性ゆえにエンジンの解析をしませんでした」
「そうだ。何故なら核融合は時期に完成すると思っている。無理してパンドラの箱を開ける気は無い」
「ですが、クライン派はすでに開いているのです。もっとも彼等が自力で核融合を完成させた可能性も
ありますが」
「そうだとしても、馬鹿げた話だがね」
アスランの軍人としての眼が、フリーダムの強化型を核分裂以上の出力を持つエンジンだと見た以上、
その正体は核融合の可能性は充分にある。
その上で、デュランダルは、その技術を異世界のMSから抜き取ったのなら兎も角、自力で開発した
場合は、一国の科学技術よりも、秘密結社の方が高い技術力を持っている事になると苦笑した。
だが、次の瞬間眉を顰め、苦々しげな声を出す。
「どうも私自身が大変な見落としをしていたようだ」
「え?」
アスランはデュランダルの見落としについて聞きたかったが、デュランダルは違う質問をしてきた。
「私は、ラクスがビルゴを使おうとする気持は理解できるつもりだが、君はどうだね?」
「はい、強力な無人機……非常に魅力的な兵器です」
「え? ちょっと待ってくれよ」
隣でデュオは意外そうな顔をする。最初に自分達がビルゴの事を伝えたときは2人とも嫌悪感を
滲ませていた。デュオが、その事を指摘するとアスランは自嘲めいた笑みを浮かべる。
「軍人としては今でも気に入らないさ。だけど今俺がいる場所は、人に死ねと命令する場所なんだ」
デュオは、その表情を見て言葉に詰まった。先日気付いたアスランの逃れられない血塗られた過去と
部下に危険な戦地へ行けと命令する苦しみ。
だがMDならば部下に死ねと命令せずに済むのだ。デュランダルが補足するように続ける。
「無論、戦場で命を懸ける者の苦しみを否定する気は無いが、我々の立場は、人の命を数字として
考えねばならんのだよ。だが実際は、その数字の中に親しい者が混ざっている事は決して少なくは
無い。だからこそ我々は考えねばならんのだ。如何に人の死ぬ数字を少なくするかを」
「それだけでは無い。実際に私はアレを使ったのだぞ」
それまで沈黙していたゼクスも自嘲の笑みを浮かべながら言う。
「クライン派のように正規の軍隊を持たぬ組織にとって、MDほど魅力的なものは無い。さらに人に
言いにくい命令を下すときには特にな……例えば人類を虐殺しろなど……」
デュオは沈黙した。MDに対する嫌悪感から単純にクライン派を嫌っていたが、それぞれの立場に立つと
やはりMDは簡単には拒否しづらい。あっさりと否定したデュランダルとアスランが稀有なのだ。
「私が異世界の力を否定できたのは、最初に遭遇したのがエピオンだったというのが大きい。
あれは、ごく一部の例外を除き、人に使えるものでは無いからね。もし最初に見つけたのがビルゴで
その後、君たちと出会わなかったら、私は解析を続けていただろう」
デュランダルの自嘲めいた声に、ゼクスは真剣に答える。
「当然の責務ではあります。その条件で解析をしなかったら逆に無責任でしょう」
正体不明のMSを発見すれば全力で解析するのは当然だろうとデュオも思うし、その事でデュランダルを
攻める気はなかった。だが、デュランダルは否定するように頭を振る。
「違うのだよゼクス。確かに私はビルゴを解析しても使わないと思う。何故なら現状では使う必要性が
無いからなのだよ。これはアスランの功績が大きい」
まずゼクスが気付いた。続いてアスランとデュオも。
デュランダルの言う見落としの部分。全員がビルゴの性能に眼を奪われていた。おそらく手に入れた
クライン派も同様だろう。
だが、ビルゴの真の恐ろしさは、その性能では無く、正に『パンドラの箱』だという事なのだ。
「ガンダニュウム合金は無理でも、核融合エンジン……そしてモビルドールシステム」
「そうだ。我々は今は優勢だから使わないなど立派な事が言えるが、これで戦況が不利になったら、
どうするね?」
「使わないと言える自信はありません。それは他の勢力も同様でしょう」
「その通りだ。クライン派は無論……連合もね」
「最悪、ラクスが使ったビルゴが連合の手に渡る可能性もあるという事ですね」
部屋の中が重苦しい沈黙に覆われた。数に劣るザフトはMDがあればパイロット不足が補われ、質に劣る
連合はMDならば、優秀なパイロットのデーターを入れればコーディネータにも対抗出来るのだ。
何もビルゴで無くても構わない。ウィンダムでも普通のパイロットが乗るより、例えばガンダム強奪犯や
入手可能ならキラ・ヤマトのデーターで動くMDの方が脅威になる。
つまりは手に入れた側は、圧倒的な力を手にし、簡単に現在の戦力バランスが崩れるのだ。
アスランの言う、支持者を集めた方が勝つという考えはあっさりと壊れる。
「デュオ、聞きたいことがある」
その沈黙を打ち破るような力強い声でアスランはデュオに問いかける。
「ん? 何だよ?」
「君は……デスサイズだったよな、君のMSならキラのフリーダムに勝てるんだな?」
「ああ、悪いが、奴の攻撃を多少喰らっても相棒ならビクともしねえ。スピードもこちらが上だ」
そうすれば、逃がす事無くフリーダムの目前へと行ける。そうなったらデスサイズに勝てる筈が無い。
「だったら、キラを殺さずにMSだけを破壊する事は?」
「……楽勝♪」
デュオはアスランの意を察していた。キラを殺せばラクスの更生は不可能だ。だったら殺さなければ
良いだけの話だ。
「一応は他のメンバーにも伝えとく。でもよぉ、キラがもう一度、俺達の前に出てくるかはわかんねえぞ」
「それこそ、こちらの探索部隊の仕事だ。君たちはハイネの探索部隊が、キラに攻撃を受けた時にキラを
確保してくれれば良いんだ」
「わかった。そう言や聞きたいことがあったんだけどよ」
「なんだ?」
「キラは何で敵を殺さねえんだ? そりゃあ、今回アスランが言ったように敵を確保するとかなら
分かるんだけどよぉ、聞けば2年前の三つ巴でも同じ事やってたんだろ?」
デュオの質問にアスランは沈痛な表情を見せる。
「殺したく無かった。でも……いや、だからこそ戦争は止めたかった。はっきりと言ってしまえば、
戦場で“殺されなかった者”の気持なんか考えてはいなかった。ただ殺したく無いという自分の気持ち
に従っていただけさ」
「それって毎度恒例の、先の事なんて、なぁんも考えて無いってやつ?」
「耳が痛いけど、その通りだ」
アスランは苦笑しながら、ある意味デュオのようにはっきりと言ってくれる方が気が楽だと思った。
「まあ、その辺も含めてキラとは一度じっくり話したいんだ。さっきの件、頼むぞ」
「お〜け〜、お〜け〜♪ 任せときなって」
「すまな……あっ!」
アスランはそこまで話して、自分がデュランダルの意見を聞かずに勝手に話を進めている事に気が付く。
「議長! 勝手に決めて申し訳ありません! その反対でしたら…」
「いや、構わんよ。私もアスランの意見に賛成だ」
デュランダルは先程から黙っていたが、実はアスランに驚いていた。
確かにビルゴの真の危険性に先に気付いたのはデュランダル自身だが、核融合の可能性も、その対処も
自分よりアスランの方が先に気付いていたのだ。
デュランダルは、アスランとデュオの会話を聞きながら、アスランが自分を超えるのも遠くは無いと
確信していた。
ならば、今は予定通りスエズを落とし、その後はアスランが主導権を握り停戦を進める。
そこまで行けばアスランに議長職を譲れるだろう。その時は自分より優れた政治指導者になっていると
期待していた。
そんな未来の青写真を描いていると、シンがレイを伴い戻ってきた。デュランダルが議長職に就いて以来、
レイは同時にザフトのアカデミーに入ったため、2人はゆっくりと話せる時間も取れなかった。
最愛の恋人との間に子供が出来ないと分かってから、その恋人とは別れた。だが、その辛さを
養子にしたレイのおかげで癒す事が出来た。
デュランダルは、レイを笑顔で向かえながら戦後に思いを馳せていた。
アスラン達はデュランダルとレイを残し部屋を出た。折角の家族の団欒を邪魔するほど野暮では無い。
護衛のデュオもレイが一緒なら大丈夫だと言われ同行する。
「さてと、少し喉が渇いたな」
アスランが基地内の食堂に行く事を提案して、そこへ向かっていると、ミネルバの艦長タリアが
近付いてきた。基地に用事があったのだろう。彼女はアスランに気付き、声を掛けるが、見知らぬ人間も
いるので、何時もと違い敬語を使う。
「デュランダル議長との会見は終わったのですか?」
「ええ、今はレイと話しています」
「……そう。それは何よりね。それでは失礼します」
アスランは、そう呟く彼女が、どこか嬉しげであり、同時に寂しそうだと思えた。
「何か艦長、様子が変でしたね」
シンも気付いたらしく、アスランに聞いてくるが、アスランは触れてはならない事だと感じていたので、
シンには気にしないように注意して、目的の食堂へと向かった。
一方、宇宙では、デュオが聞けば、この前落とさなかったのを後悔し、アスランの場合は自分が後手に
回った事を後悔する会話がなされていた。
クライン派のビルゴ輸送が決定したのだ。同時に目前に迫ったビルゴの起動前に余計な動きでザフトに
見つからないように慎重に動くようにも徹底させていた。先のハイネとの会話により、デュランダルも
ビルゴを手に入れている可能性を検討したためだ。
実際はビルゴでは無いのだが、クライン派にはガンダムの情報は無いため、当然の思考として同じものを
手に入れたと考えたのだ。
そのため、ザフトより先に起動させるのは勿論、入力しているキラのデーターを最大限に生かすために
飛行ユニットを付ける事になった。それには、いくつかある工場に分散させる必要があり、結果的には
万が一見つかっても全滅は防げると考えていた。
ラクスは、説明を受けながら、飛行ユニットについての質問を技師にする。
「ところで飛行ユニットとはストライクのエールパックの様なものと考えれば良いのでしょうか?」
「基本的には同じですが、出力は弱めです。ビルゴはストライクより小型ですし、肩が大きいため、
巨大なパーツはつけられません。もし付けたら腕の動きが制限されますので」
「それで飛べるのですか?」
「ご安心を。ビルゴの重量なら簡単に飛ばせます。運動性もフリーダム以上になりますよ」
ラクスはキラのフリーダム以上の動きをするMSが大量に暴れる姿を想像し、頼もしさよりも恐怖を
感じた。キラのフリーダムは1機で戦局を変えれる力を持っているのだ。
「そこまでする必要があるのでしょうか?」
「ザフトが手に入れた可能性が高い以上は必要だと思われます。向うは我々以上の数を持っている
可能性だってあるのですから」
「確かにその通りですね」
ラクスは沈痛な表情で自分に言い聞かせるように呟いた。
だが、技師はラクスの沈んだ表情の原因を自分達が飛行ユニットを付ける決心をした理由と同じく、
ザフトへの恐怖と勘違いしていた。
「大丈夫ですよラクス様。我々のビルゴにはキラ様のデーターを入力するのです。ザフトが何機保持
していたとしても恐れる事はありません」
「……そうですね」
ラクスは、ビルゴを見上げる。この機体にはキラのデーターが入力されるのだ。だったら今感じる恐怖も
消えるかもしれない。
あの優しいキラが、人殺しを嫌う彼の意思が乗り移れば、この機体はキラと同じく頼もしくて優しく
感じるだろうと自分に言い聞かせていた。
「それでは、移動の件はお願いします」
「了解です。ところで“悪魔の左腕”は如何しますか?」
それを聞いてラクスの顔が曇る。その名を付けられるに足る禍々しい血の色をしたMSの左腕が発見
されたのだ。その報を受けて以来、ビルゴに対する恐怖が余計に大きくなっていた。
「どうとは? あれは使えないのでは?」
ビルゴや“悪魔の左腕”を構成する材質は、一種のオーパーツで作成は勿論、加工も不可能だった。
「そうなんですが、ぜひジャスティスの強化型に移植したいと言う者がいまして」
ラクスは頭を抱えた。そんな子供じみた強化を考える技師に心当たりがあった。Sフリーダムを
作った人物だろう。何の目的も無しに、やたらと強力な武器を付けたがる子供じみた発想の持ち主だった。
キラが口には出さないが随分と嫌っていた。
「出来るのですか? 第一サイズが違うのでは?」
「私は無理だと思うのですがね。この金属は加工しようが無いですから、分解されたのなら兎も角、
例の左腕は明らかに斬られています」
「判断は任せます。あの腕はあっても仕方がありませんから」
ラクスは心の中で、パイロットのいないジャスティスもと付け加えた。
「へぇ〜そうなんだ。隊長の将来の弟さんの友人だったんだ」
「まあ、そういうこった。よろしくなシン」
「ああ、こちらこそデュオ」
食堂で自己紹介をし合ったシンとデュオは意気投合していた。デュオは誰とでも親しくなれるし、シンも
ゼクスの知り合いと聞いて親しみを感じた。
ちなみにデュオは、自分の素性を、ゼクスの妹の恋人の友人と明かしていた。しかもゼクスの妹と
彼の友人とはラブラブで、ゼクスの妹はストーカー顔負けの熱の上げ方で、デュオの友人は彼女のため
なら死も厭わないほどのカップルだと暴露した。嘘を付く場合のコツ“適度な真実を混ぜろ”を実行
したのだが、ゼクスが引き攣っているのをアスランは見逃さなかった。
「デュオ、あまり人に話すことでは無いと思うが?」
「良いだろ別に……なんだったら、オメェが妹の前に顔を出せずに仮面を被っていた話の方が…」
「ホントか「止めろ!」
シンの興味を打ち消すためにゼクスは大声で遮る。ゼクスは溜息を付きながら、デュオが異世界の話の
核心に触れる事無く、これだけ喋れるのに感心していた。それはアスランも同様で、デュオの話術に
尊敬の念すら抱いた。
「その……リリーナとヒイロの話だったら構わんから、私の事は言うなよ」
「ノインの「言うな!」……OK」
「ノインって誰?」
「ああ、ゼクスの「だから言うなと言っている!」
ゼクスはシンが興味を持ってしまっているので、何とかして話題を変えることにする。
そこで普段だったら聞かないことに触れる事にした。
「そう言えばシン、今度は何時会うのだ?……たしかステラといったな」
「え! そ、それは〜」
デュオはゼクスの意図を察していたが、これ以上ゼクスの過去に触れるのも良くないので、あえてゼクス
が変えた話題に食い付く。
「お! 何だよ。恋人がいんのか?」
「べ、別に恋人ってわけじゃ」
「良いじゃねえか。教えろよ」
シンはステラの事を少しずつ話はじめた。すでに何回か会っているが恋人と呼べるほど深い仲では
ないらしい。
「へぇ〜、微笑ましい関係だな。で、今度は何時会うんだって?」
「よ、6日後にまた」
シンの答えにゼクスは、それがスエズ攻略前の最後となるだろうと予測していた。
明るい雰囲気に包まれながらも、スエズ攻略は目前まで迫ってきているのだった。
それから6日後、デュランダルとデュオは再び宇宙に戻り、シンには最後の休暇が訪れた。
「……遅い」
ステラは、シンとの待ち合わせ場所に到着して、30分過ぎてから悲しそうに呟いた。
「早く来すぎたんだって」
ステラの呟きにアウルが呆れたように反論する。実は約束の時間の1時間も前から待っているのだ。
ステラがシンに会いたがる気持ちは分かってやれるが、付き合わされるアウルは堪ったものではない。
だからと言って、1人で行かせると、それこそ前の日から待ち続けかねないのだ。
「でも、早く会いたい」
「だからって、早く来たってシンが来なけ…」
「シン♪」
アウルの話の途中で、ステラは嬉しそうな声を上げ立ち去ってしまった。シンも早めに来たのだ。
ステラはシンに抱き付くと、頬擦りを始める。その姿は動物みたいで微笑ましくはあるが、同時に公共の
場を弁えないバカップルにしか見えなかった。
「その辺にしとけよ」
「ゴメンなアウル。何時も付き添ってくれて」
シンはステラを引き離しながらアウルに礼を言う。ステラは不服そうだが、流石にシンも恥ずかしかった。
「良いって、それよりステラ、ジュース買ってきて」
アウルは、ステラに小銭を渡しながら飲み物の種類を伝える。元々、付き添った代わりに言う事を
聞く約束なので、ステラは少し離れた場所に置いてある自販機へと向かった。
ステラならジュースを買うだけでも時間が掛かるから、アウルはその間に目的を果たそうとする。
「さてと、持ってきてくれた?」
「ああ、これなんだけど」
シンはポケットからピンク色の携帯電話を出すと、アウルの前で開いてみせた。
「……この子がシンの妹か」
アウルは、2度目に会ったときに、シンがインパルスのパイロットだという事の確認を取っていた。
そして、前に会ったときに妹の写真を見たいと伝えたのだ。シンは快く引き受け、マユの形見の携帯を
持ってきた。
「これが、初めてクッキーを焼いたときの写真で……」
シンは自慢の妹を紹介するように1つ1つ写真の思い出を語るが、アウルは聞き流していた。
そしてタイミングを見計らって、シンに頼み込む。
「なあ、頼むから、絶対に写真はステラに見せないでくれよ」
「え?……なんで?」
「可愛いから、ステラ妬いちゃうだろ。お前が妹さんの話ばっかりするから」
冗談めかしながら、シンが妹のことを話すとステラが嫉妬すると伝えた。
シンは、言われてみればステラの前で、マユの話をよくしていると自覚あったため了承する。
「わかった。そうだよな。ステラには、あんまりマユの事話さないでおく」
「ゴメンな。僕達の休暇も、そろそろ終わりだからさ」
「え? そうなの?」
シンは驚いて聞き返すが、考えてみれば当たり前だと思い直す。そろそろ1月が経とうとしているのだ。
「じゃあ、連絡先を教えてくれないかな。こっちも戦争が1段落したら、また会いたいし」
「ああ良いぜ。これな」
そう言いながらアウルはカードを差し出す。そこにはアウル達がやっている会社の名前と連絡先が
書いてあった。
「言っとくけど、今電話したって誰も出ないから。なんせ社員は全員ここにいるから」
「分かってるよ」
アウルの冗談に笑いながら、携帯電話と一緒にカードをポケットにしまう。
そして、シンがポケットに収めたと同時にステラがジュースを片手に戻ってきた。
「はい、アウル」
「サンキュ、じゃあ、ゆっくりと遊んでこいよ。7時になったら此処に迎えに来るけど、もし別の場所に
泊まりたいなら、そん時言ってくれ。止めないから」
「と、泊まらないって!……もう、じゃあまたな」
「行ってくるね♪」
アウルはシンとステラが去って行くのを見送ると、ベンチに腰を下ろし、ステラが買ってきたジュースに
口を付ける。
そして一口飲んで溜息を付くと、そっと呟いた。
「なんだよ……あのガキ、すっげぇ幸せそうに笑ってるじゃねえか」
アウルの頭の中では、携帯の画面の中で幸せそうに微笑んでいるマユが消えなかった。
ステラはシンの腕にしがみ付いて、幸せそうな笑みで歩いていた。
だが、無邪気なステラに比べ、シンは肘に当たる胸の感触が気になり、落ち着かなかった。
「そ、その……ステラ、あまり引っ付くと」
通行人の視線を気にしながらシンは伝える。さっきから擦れ違う人、全員に、ジロジロと見られている
気がするのだ。
「ん?……ステラが近付くとイヤ?」
「そ、そうじゃなくて! その、少し歩きにくいかなって……」
「じゃあ、もっと、ゆっくり歩く」
ステラは、さらに歩くスピードを落としたため、後ろを歩いていた人まで、追い抜き様に視線を浴びせる。
その表情は、前をゆっくりと歩いているバカップルの顔を確認している雰囲気だった。
シンが恥ずかしがっていると、ステラが飾り物の露店を見つけ興味を示した。
「シン、あれ、なに?」
「ん?……何かの御守りっぽいけど」
シンはステラに腕を掴まれたまま露店に向かい、品物を見る。テーブルに広げられているのは、
目玉の様な模様の石をペンダントやブレスレットにした物だった。看板に災い避けの御守りと
書かれていた。
「やっぱり、御守りだよ」
「おまもり?」
「うん、これを付けていると悪い事から守ってくれるんだって」
それを聞いたステラの表情が、さらに明るくなる。
「守るの? これ欲しい」
「そうだね……じゃあ、どれが良い?」
アクセサリーの種類を示しながら、ステラに尋ねる。
ステラは、しばらく悩んだ後ペンダントを選び、シンは同じものを2つ購入した。
「はい、ステラ」
シンはステラに手渡すが、ステラは付け方が分からないらしく、頭に載せるとそのまま押さえつけ始めた。
「ちょっと! 違うって!」
「ん?」
シンは笑いながら、ステラのペンダントを手に取ると鎖の止具を外す。
「ジッとしてて」
正面からステラの首に付けようと、鎖を首に掛けた時、ステラの顔が目の前にあるのに気付く。
シンは、今の状況が周りにどう見られているかが気になり、そっと周りを見るとニヤニヤにている店員と
眼が合った。
「ば、場所を変えよう」
シンはステラの手を握ると、店員の生暖かい視線を浴びながら、慌ててその場を立ち去った。
シンは我を忘れて走り続け、気付いた時には街から離れた海岸線に辿り着いていた。走り続けたため
乱れた息を整えるながら、無理矢理に引っ張ってきたステラを見る。
「わあ……」
怒ってないか心配だったが、ステラは水平線に落ちる夕日を見詰めながら、うっとりとした声を上げ、
ご機嫌だった。
シンは夕日に染まったステラの表情に見惚れて、彼女がコーディネーターの軍人の自分の全力疾走に
付いて行き、息も乱していない事を見落としてしまっていた。
「きれい」
「え〜と、ステラ、ペンダント付けようか?」
「うん♪」
シンは高鳴る動悸を抑えながら、ステラにペンダントを付ける事を促すと、ステラは嬉しそうに
シンを正面から見詰めた。
「じゃ、じゃあ、ジッとしてて」
ステラは頷くと大人しくしている。その姿は犬が信頼する飼い主に首輪を付けてもらっている姿を
連想させ微笑ましくはあるが、シンは逆に無垢な少女に首輪を付けるみたいで背徳感に襲われた。
しかし、今更止めるわけにも行かず、シンは高鳴る動悸を気にしながら、なんとかステラにペンダントを
付ける事に成功する。
「うん、似合うよ」
「ありがとう」
ステラは、シンに褒められると、頬を赤く染めて喜ぶ。精神の幼い彼女は自分の気持を理解しかねたが、
シンに褒められるのは何よりも嬉しかった。
「そうだ、シンも付ける」
ステラはそう言うと、もう1つ勝ったペンダントをシンに付けるように急かした。
「うん、わかったよ。ちょっと待ってて」
シンがもう1つのペンダントの鎖を外したとき、ステラから静止の声がかかる。
「シン待って、ステラがする」
ステラはシンからペンダントを受け取り、シンの首の後ろに手を回す。
だがステラは鎖の止具を上手く掛けられずに苦労していた。
「ん?……うっ……」
「え?……」
シンはステラの息が当たるのを感じ、さらに動悸が高まった。ステラがペンダントを付ける事に成功
する間、2人は互いの息遣いを感じる程に顔を近づけたままであった。
「出来た♪……うぇっ?」
ステラがペンダントを付ける事が出来て喜んだ瞬間、シンは彼女を力強く抱きしめていた。
「空き缶はゴミ箱にって習わなかったのか、テメエは?」
アウルは、ボーっと夕焼けに染まる空を眺めていると良く知る声が耳に入った。声の主スティングは
アウルの足元に転がっている空き缶を拾って、近くのゴミ箱に投げ入れる。
「スティングか……お前こそ、どこの若奥さんだよ?」
スティングが抱えた紙袋から、フランスパンが見えているのを見て毒づく。
「なあ、その紙袋の中って……」
「残念だが、オレンジやリンゴじゃ無えぞ」
「本気で残念だ。坂道で転ばしてやろうと思ったのに」
アウルは、古いテレビドラマで、ちょうど今のスティングの様な紙袋を抱えた女性が、坂道で荷物を
落として中から溢れてきたオレンジやリンゴを追っかけるシーンを何故か気に入っていた。
「ほらよ」
「サンキュ」
スティングが紙袋から缶コーヒーを差し出すと、2人はしばらくの間、黙ってコーヒーを飲んだ。
「で、何があった?」
「別にぃ〜、なんも無えよ」
「ステラの事か?」
スティングの質問にアウルは沈黙する。ステラも無関係とは言えない。だがスティングは、その沈黙を
肯定と受け取った。
「そうか、まさかとは思っていたが」
「薄々は気付いていたんだろ?」
「まあな」
アウルは、シンがインパルスのパイロットと気付いてから、気が重くなっていた。
アウルにとって、シンは“良い奴”だった。以前インパルスのパイロットに対し予感した通り、友人に
なれる人間だ。ステラがシンを独占するため長い間は一緒にいれないが、もっと話していたいと思える
人物だった。
「あんまり気を落とすなよ」
「わかってる」
アウルは気分を変えるためにもコーヒーに口を付ける。
「そうさ、潔くステラは諦めろ。ステラの他にも良い女はいるって」
アウルは盛大にコーヒーを吹き出していた。
「何だ! 汚ねえな!」
「馬鹿かお前は! なに勘違いしてんだよ!」
「ん? テメエがステラに惚れてて、シンに取られたから」
「違うって! んなわけ無いじゃん!」
「それなら、何を悩んでたんだよ?」
「そんなに聞きたいのかよ?」
「聞きたいね。このままじゃ気になってしょうがねえ」
スティングはアウルと違い、今は記憶の消去を行っていなかった。だからこそアウルとしては彼には
聞かせたくなかったのだが、本音では誰かに聞いて欲しかった。それにステラの事を誤解されたままでは
気分が悪い。
「そうかよ……だったら教えてやる。お前の料理の師匠はシンの妹だ。生きてたんだよ!」
だが、アウルの言葉にスティングは表情も変えなかった。
「その事かよ。だったら検討は付いてたさ。マユとめし作ってる時に、アイツの兄貴の特徴聞いたしな」
「そうか……今日シンに写真見せてもらった」
「……で、感想は?」
「凄く可愛かったよ。今とは大違い」
「劇的ビフォーアフター?」
「ほとんど別人。笑っても怖く無えもん」
「そりゃあ、大違いだ」
アウルは話を打ち切ろうとするが、スティングはアウルが落ち込む理由が、まだあると感じていた。
「で、他には?」
「他って何だよ?」
「アウルは俺がマユの事を気付いてるの知っても驚かなかったろ?」
「…………」
「テメエだって、俺が感付いてると思ってたんだ。それだけなら俺に言うのを躊躇ったりしねえ。
だから他にもあるんだろ?」
「……言うぞ」
「来い」
「シンはインパルスのパイロットだ」
アウルは、それだけ言うと、残りの缶コーヒーを喉に運んだ。
「……そいつはキツイな」
スティングも、それだけしか返す言葉が無かった。
ルナマリアは訓練後にシャワーを浴び、食堂でコーヒーを飲みながら休息を取っていた。
その姿には何時もの元気が無かった。
すでにグフにも随分と慣れたと言える。宇宙空間と違い、大気圏内は上昇と下降のスピードが段違いだが
最初のポジション取りさえ上手くやれば、圧倒的に優位に立てる。逆に言えば敵に優位な場所を
奪われない様に気を付ければ良いのだ。長距離戦が出来ないのは難点だがグフはウィンダムより
スピードが上だから、慣れさえすればザクより遥かに使い勝手が良かった。
「あ〜あ……何だかなぁ」
だからルナマリアの元気の無さは、訓練のことでは無い。プライベートの事だった。
「元気が無いようだな」
「え?……なんだレイか」
「俺で悪かったな」
レイは苦笑しながら、ルナの向かいに腰を下ろす。
「シンの事か?」
レイの直球な質問にルナは咽そうになるが、年頃の女として見っとも無いマネは出来ずに我慢する。
「な、なんでよ!?」
「ステラと一緒だから落ち着かないのだろ?」
「……私がシンを好きだって知ってたんだ」
ルナは観念して首を縦にふる。
「気付いてない人間の方が少ないな」
「そっか、メイリンにしか言ってないから気付かれていないと思ってた。シンがあの調子だし」
「アイツが特別に鈍いだけだ」
「でもステラは一度会っただけでシンの心を奪った。なんかさ、シンってステラと会うたびに
明るくなるって言うか……幸せそうなんだよね」
「そうだな、だがルナといると落ち着きが出る」
「それって、私の事を女として見てないって事じゃない」
「そうか?……ステラの方こそ妹を重ねてる様に見えるが……それにアイツの不安定さは知ってるだろ。
お前の前で落ち着くのは、それだけお前に気を許している証拠だ」
「それもアスランさんと隊長に負けちゃった」
以前のシンは精神的に未熟さが目立ち、ルナはフォローをする事が少なくはなかった。
しかし、今のシンは足が地に付いている感じがする。そうなったのはルナの力よりアスランとゼクスの
影響の方が強い。
それは誰が見ても分かる事実なだけにレイも次の言葉が出なかった。
「何でシンの方を好きになったんだろ。一緒にレイもいたのに」
「さあな」
「私がレイを好きになっていたら、レイはどうする?」
レイは顔をしかめる。想像以上にルナは参っているようだ。普通は告白でもない限りこんな質問はしない。
そしてルナが、こんなに簡単にシンから自分に心変わりをするはずが無いと知っている。
「俺の事は知っているだろ?」
「あ?……」
ルナはシンと自分にだけ打ち明けられたレイの秘密を思い出す。そんな事も忘れていた自分が情けなく
思えた。
「俺に、自分が死んだ後、残された女の気持を無視する人間になれと言うつもりか?」
「ゴ、ゴメン……」
「気にするな」
レイは言葉遣いがきつかったと自省する。それにルナに冗談で告白まがいの言葉を言われて胸が痛んだ。
だから言いたい事を言って立ち去ろうと決意する。
「まあ、シンとステラ、それにお前がこの先どうなるかは知らん。だが俺はシンにはステラよりルナの
方が似合うと思っている。それだけだ」
「え!」
ルナは席を立ち上がるレイを見詰めながら、少しだけ勇気が湧いてくるのを感じた。
ずっと一緒だったレイが、そう言ってくれるのは他の誰が言うよりも心強い。立ち去るレイの背中に向け
礼の言葉をを伝える。
「ありがと。少しは元気が出てきた」
嬉しそうな声が背中から聞こえた。だがレイは、そのまま振り向きもせずに食堂を立ち去った。
諦めたはずの自分の身体の宿命を呪いながら、今はルナの顔を見ることが出来なかった。
シンは衝動的に抱きしめた後、自分で取った行動にパニックを起こしていた。
(な、何やってんだよ! 俺!?)
腕の中にステラの温もりを感じる。彼女が少しでも抵抗してくれれば、それを切欠に手を放すことが
出来るのだが、ステラは大人しく抱きしめられたままだった。
「なんか、どきどきする……でも、落ち着く」
さらに抵抗どころか、そのまま身体を密着させてきた。
「えぇ〜と……」
「ん?」
シンが胸に顔を埋めるステラを見ながら、戸惑っているとステラが顔を上げシンの眼を見詰める。
最初に見たときは、あれほど怖かった真紅の瞳が、ステラにとって今は何よりも好きなものだった。
シンは、その純粋な好意に満ちた目を見ると、どうしてもマユを思い出してしまう。
かつて、何よりも大切で守りたいと願いながら失ってしまったもの。
だからこそ、シンは全てを守りたいと願った。決して何か特別なものでは無い。
(そうなのか?……俺は隊長に言われるより、ずっと前に気付いていたのか?)
シンがインド洋の基地で暴走した後、ゼクスに全てを守るのは不可能だと言われ、それに納得していた。
それは逃げだった気がしてきた。あの苦しみを再び経験したくないため“特別な誰か”では無く“全て”
を守りたいという不可能な事に挑戦したのでは無いか?
最初から不可能だったら、失敗してもショックが少ない。現にガルナハンではショックは受けたが、
2年前に家族を失った痛みに比べれば遥かにマシだった。
そしてミネルバの仲間は、助け合う存在で一方的に守りたいだけの存在では無いから比べようも無かった。
だが、今その“特別な誰か”が出来てしまった。もう自分の気持を否定する事は出来そうに無かった。
ステラを失うような事があれば、耐えられないと知りつつ決意を口にした。
「ステラ」
「ん?……なに?」
「守るから。俺、何があっても絶対にステラの事を守るから」
「うん♪」
間近で見詰めるステラは本当に綺麗だと思いながら、目の前にあるステラの唇に目が行く。口紅は無論、
リップクリームも塗っていないが、とても美しく、それに引き寄せられそうになっていた。
「シン?……ん?」
シンは再びステラを抱きしめていた。それは危うく口付けをしそうになったのを避けるためだった。
シンは口付けをしようとした瞬間、何故か出かける際に自分を見送ったルナの寂しげな顔が浮かんでいた。
「さてと、そろそろ帰るか」
スティングは空き缶をゴミ箱に放り投げるとベンチから立ち上がった。
「行くの?」
「ああ、そろそろメシの支度しねえとな。あんまりマユを待たせられねえだろ。あんなんでも俺の料理の
師匠だし」
「美味いの期待してる」
「わかったよ……だが今まで失敗はなかったろ」
「そうだな」
アウルは笑いながら頷く。こと料理に関しては優秀な師弟だった。
「お前も、ステラが戻ってきたら……って、外泊って可能性もあるか?」
「それは無いね。シンにそんな度胸は無い。頑張ってキス止まり」
アウルは確信に満ちた声で言う。それだけシンの事を理解している。
「そうか、じゃあな」
「スティング」
「ん?」
スティングは歩き出した瞬間に呼び止められ、再び振り返る。
「頼みがある」
「何だよ? 改まって」
「僕は帰ったら記憶、消されちゃうだろ。だから、その後言って欲しいんだ」
「……何を?」
「インパルスは、お前が殺れって」
「…………」
「ステラとマユには殺らせたらダメだ……だからシンは…インパルスは僕が殺る」
「……わかった」
アウルは去って行くスティングを見送りながら、もうすぐステラを連れて戻ってくるであろうシンを
普段どおり迎えようと、気分を落ち着かせるのに集中し始めた。
ゲエッ!?ラクスがエピオンの左腕を!!超危険だ…
つうか、五博士以上にマッドな技術者がいるなんてクライン派はやっぱ狂人の(ry
>・・・クライン派はやっぱ狂人の(ry
それを嫌うここのキラはまともではあるが・・・・・・ヘタレなんだよなぁ('A`)
ラクス派って完全に悪の秘密研究所じゃねえかwww
虎と魔乳が草葉の陰で泣いてるな。
>>218 何をいまさら…秘密結社どころか世界征服企み実行したテロ組織じゃん
GJ!アウルとスティングがいい味出してるなぁ、今後が楽しみだ。
あとは早く和田がヘルカスタムに切り刻まれますように
GJ!
しかしこれひょっとして、アウル死亡フラグじゃないのか・・・
スティングとの気の置けないやりとりが、なんとなく哀愁のようなものを感じさせてならない
アウルの決意がせつねぇよぉぉぉぉぉorz
良い男は早死にする死亡フラグが完璧に立っちゃってるな・・・アウル。
レイもなんか途中で死にそうな感じがする。
エピオンって原作腕ぶった切られたんだっけ?
ちょっと覚えてない。
・・・まぁ、左腕だけならゼロもないし、それほど脅威にはならないか?
アルトロントかだと危ないかもしれんが・・・。
>>223 確かリーブラ動力炉でのラストマッチで、ゼロと真っ向からぶつかって切り飛ばされた>エピ腕
でもその後ビームソードは右腕で掴んでたから、再利用できるとしたらヒートロッドのみか?
>隊長の将来の弟さんの友人
ヒイロが聞いたら二重の意味で顔をしかめそうな発言だなw デュオはやっぱり良い奴だw
アウル…原作通り、シンに殺されそうで切ないな。
しかもシンは「アウルがアビスのパイロット」と(現時点では)疑ってすらいないし。
>>223 オーラスの「決着をつけるぞ、ヒイロ!」「未来は見えているはずだ、ゼクス!」→交差&左腕切断
リーブラ内部に入る前に斬られていたから存在していないとは思うんだが、
残っていたらドラゴンハング程じゃないが禿しくヤバイな。>ヒートロッド
アスランはホモってガチですか?
>>224 >>225 サンクス。
たしかにヒートロッドは残ってんだよなぁ。
エピオンの腕についてるクローも武器にはなるらしいし、あの世界で使われるとそれだけで結構危険かもな。
>>223-225 それ全部ときた漫画版の話じゃないのか?TV版ならちゃんとゼロの腕は最後まで残ってるし、一騎打ちの斬り合いもリーブラの内部でやってる。
>>228 もちついてよく読め。ゼロの腕の話なんて誰もしてないぞ
それと
>>225で言ってるのは、リーブラ侵入前の交戦で、ヒートロッドだけ切られた描写があったって事ジャマイカ
>>223は、左腕だけならゼロシステムまでは搭載されてないだろうって意味だな
いずれにせよ気狂いに刃物がさらに悪化してるのは確かだ…
>悪魔の左腕
『真・魔装機神』の「神の左腕」を思い出してしまった
あれもオリジナル・サイバスターの左腕が異世界に落ちて、その材質やら機構を元に魔装機神のレプリカが造られたという話だった
ラクシズが拾ったのがツインバスターだったらと思うとぞっとする
エピオンの左腕っていったらヒートロッド…、鎧袖一触でビルゴ数体を切り刻む奴をか?
まさに悪魔の左腕だぞおい…。ミ○ヲ技師長め!!
今回もGJ!
アウルが切ねえなあ…。落ち込みモードのルナにも萌え。
本編じゃ全く接点の無かったデュオとゼクスの掛け合いも笑った。
でももう帰っちゃったのかデュオ…。
エピオンの腕はやっぱヒートロッド付き?
閣下〜。閣下のつくったエピオンがバラ売りされてますよ〜!
ところでヒイロはry
>>236 エピオンのヒートロッドは使い方がむずいから大丈夫じゃね。
GJでっす!
どうみてもマッド技師はプクタンだよなあ…。
職人さん、さりげなく「ぼくがかんがえたさいきょうのがんだむ」を
皮肉ってますね
そして今回もヒイロの出番は無し・・・・ときたもんだ。
あいつ主人公のくせにまだ乳搾りなのかよ・・・・・
別にWデスの主人公って訳でもないだろ。
>>241 やっぱりヒートロッド付きなんだろうな。付いてなきゃあんまり意味なさそうだし。
エピオンの存在を嗅ぎ付けて強奪→完成とかだと恐ろしいが…それは無いよな…。
しかし海外版は皆声が渋いなw
GJ!てか今回テラセツナス(´・ω・`)
>ステラを失うような事があれば、耐えられないと知りつつ決意を口にした。
これとか
>「ステラとマユには殺らせたらダメだ……だからシンは…インパルスは僕が殺る」
とか…
次回が楽しみなんだけど同時にすげえ怖いw
ビルゴだけでもガンダニュウム合金、熱核融合炉、ヴァイエイトキャノン、
プラネイトディフェンサーとオーバーテクノロジーが汁だく大盛り…。
これでラクシズにウィングゼロを拾われた日にゃ目も当てられませんわな。
>>234 エピオンからゼロフレームの技術が… ((((;゜Д゜)))。あ、大丈夫か○ツヲだし。
○ツヲ「フレームやシステム、バランス等の目立たない性能には興味ありません。
見た目が派手で、威力が高い武器があったら、どんどん詰め込みなさい、以上。」
そもそも隠者に付けたって誰が乗るんだよミツ○!……ゼクスへの貢物?
プラネイトディフェンサー+PS装甲でほとんどの攻撃に対して無敵になるんとちゃう?
ガンダニュウム合金使うとビームの威力が別格だからなあ。
>>250 ガンダニュウム合金の使用により性能と耐久性が飛躍的に上昇するので
桁違いに強力なビームが使える。
裏を返せばガンダニュウム合金を使用しないとW系ガンダム並みの出力は出せない。
>>250 W系のガンダムは別に装甲だけがガンダニュウムって訳じゃないんだよ。ジェネレーターやフレームに至る構造材まで、何から何までガンダニュウムで作っているから、ジェネレーターの耐久性も格段に上がり、リミッターが跳ね上がるんだ。
>>250 詳しい説明は「ガンダニュウム合金」でググれば出る
>>242 02:55あたりで左腕が落ちるシーンが確認できますが。
>>251 その上バスターライフルはエネルギーを物質化寸前にまで縮退化させる
超技術のエネルギーキャプ付き。
さらにツインバスターはジェネレーター供給式だから、機体がぶっ壊れ
るまで撃ちたい放題、…ミ○ヲには絶対渡すな。
>>254 説明不足ですまん。左腕にヒートロッドが健在のシールドが付いてるって事なんだ。
>>230でヒートロッドを斬られたって話が出たから、それのレス。
257 :
250:2006/11/05(日) 22:04:27 ID:???
おお、なるほど。それでリーオーとかトーラスとかとは性能の次元が違うのですねー。
…よくそんなもん使ったビルゴ相手に終盤までリーオーで戦ってたな、OZの人たち。
ビルゴは装甲と武器だけガンダニュウム合金だったんじゃまいか。
リーオーは歯が立たんかったから特攻して何とか相打ちにしてたし、めっちゃ苦労してるよ。
トーラスならまだ機動性である程度翻弄できるみたいだけどな。
レーザーガン使えば何とかなるみたいだし。
260 :
254:2006/11/05(日) 22:18:05 ID:???
>>256 そういうことか
こちらこそ読解力不足ですまん。
そういえばWは量産機のバリエーションてないよな
リーオーも宇宙用と地上用の二種類だけだったし
ストフリ落とされてからキラが隠者乗るんじゃねえの?
局地専用とか配属先次第でリーオーのカラーリングは変わってたはず。
ホワイトファング用トーラスとか・・・。
ヴァリエーション機は無いのは、砂地ではトラゴス、空中戦ではエアリーズ
海中ではパイシーズにキャンサー、宇宙はトーラスと対応機はあるからかな?
>>257 トレーズとゼクスの決戦時には、ドーバーガン等の重火器が多数投入されていた。
加えて世界連合の主力部隊のトレーズ派はデイブレイク戦時に活躍したスペシャル
ズの猛者ぞろい、デルマイユによる掃討戦での苦い経験から、MDに対する戦術を
確立したと思われる。
あとツバロフの死により、MDプラント・ウルカヌスの位置が行方不明になった
ホワイトファングの手に渡ったのは月基地やリーブラ内に配備されていたMDのみ
だろうし。…それでも充分な戦力だけどね。
月基地でがんがん量産してた可能性もあるが、トレーズが使えたのが地球のほとんどの勢力だったこと考えると、
やっぱり比率的にはたいした量ではないだろう。
それをカバーできたからビルゴUの性能はすごいんだが・・・。
種世界の棒立ち一般兵じゃ話にならんな。
トールギスUの性能てそんなに高くなかったよね?
あれでMDと戦えるトレーズは凄いな。
トールギスUはトールギスと同じ性能だから改良前の5体のガンダム以上の性能があるよ。
ドーバーガンの威力もかなり高いし。ゼクスもトールギスでビルゴぼこぼこ落としてたしな。
むしろトールギスなんてものを平然と扱える時点でトレーズ凄いよ。
MD相手に刺し違えてみせるトレーズ派兵士も凄いよ。
そんな人間だからこそ平和な時代には不要とトレーズは考えたのかな。
>>266 数千(地球)vs数百(WF)で互角だからな
>>269 数値上はスピード以外ほぼトールギス<ビルゴ
>>258 内部構造をガンダニュウムにしないと出力は上がらないぞ。
番組後半OZ兵士がリーオーやトーラスでビルゴを落としてるシーンは凄いと思ったが
こんなんと戦ってOZの連中さぞ大変だっただろう。
ここまでやばい技術の集大成とは思わなかった
道理でビルゴは強いイメージがあるわけだ
最強の量産型なんじゃねえのかこれ?
炎をバックに隊列を組んで行進して来るイメージが強烈に残ってるなあ…。
攻撃が効かず、一方的に蹂躙されていく恐怖は計り知れないと思う。
よくそんな相手に戦いを挑めたよなあ、W世界の一般兵の皆さん。
トレーズという指導者がいたからこそではあるだろうなぁ・・・。
俺、リアルタイムで見てる頃レーザーガンでビルゴ撃ち切ったときはビックリしたな。
ガンダム級の火力じゃないとバリア打ちぬけないと思ってたから。
レーザーとビームって明確にどう違うのかいまだに解らん・・・・・・
>>276 ただの強力な光=レーザー
加速粒子=ビーム
>>277 それは違うだろ。
レーザーというのはビームの種類の一つだぞ。
wiki行け、wiki
レーザーは蝶強力に収束させた光線の光熱で焼く
ビームは運動エネルギーと熱エネルギー持たせて高速で射出した細かい粒子を媒介にして破壊する
って理解でFA?
レーザー→虫眼鏡で太陽光を集めて焼く
ビーム→昔のおもちゃのY字パチンコ
俺の脳内じゃこんな違い
>レーザーは蝶強力に収束させた光線の光熱で焼く
いや、レーザーはコヒーレント化した(位相をそろえた)
つまり単色の光だな
ビームというのは「束」という意味で
通常は向きの整った粒子の流れを刺すから、光子を飛ばすレーザーもビームの一種だ
ただこれだとホースから出る水もウォータービームと言い張れる
まあ、一般的にはビームといったら原子核を加速して撃つ価電粒子砲のイメージだと思うが
>そういえばWは量産機のバリエーションてないよな
>リーオーも宇宙用と地上用の二種類だけだったし
本体のバリエーションはないがオプションは結構あるはず
腰の後ろに翼型スラスターをつけた高機動型とか
トールギスと同型のシールドやドーバーガン、宇宙用高機動パックとか
旧型リーオーや偵察用やプライズ用各カスタム機他の事忘れないでKUDASAI
しかしガンダニュウム合金は凄いな
これだけでミリタリーバランスが一気に崩れてしまう
ドクターヘルが超合金Zを欲しがるわけだ
かつての日本は、アルミニウムが無いせいで排気タービンが作れなかったしな。
おかげで、まともにB29を迎撃できる戦闘機(のエンジン)が作れなかった。
資源の有無が戦いに与える影響は、やはり大きいよ。
プラネイトディフィンサーは位相をそろえた光は通してしまうってことだよね。
可視光線つまり肉眼で見えるんだから当然か……
あれ種世界のライフルってレーザーって名のつくものいっぱい無かったけ?
まっさかぁ。プラネイトディフェンサー貫通し放題になっちゃうじゃんw
>>288 銃はブリッツぐらい。あとは対艦刀に使用。
ていうか種世界のレーザではーはガンダニュウム合金に通用せんと1話で実証済み。
そうか、貫通してもガンダニウム合金自体が堅すぎるのか、
そういやWのレーザーライフルもすぐに焼きつく云々と言ってたような。
しかしそれでは、どうやってビルゴを種MSで倒すんだろう?
つ陽電子砲
あ、プラネイトディフェンサーで弾くか・・・
ジャネシスならγ線レーザーだから通りそうなんだが
>>291 ビームサーベルでセンサーを潰して行動不能にする?
ぐらいしか思いつかんな。
少なくとも遠距離からプラネイトディフェンサーを抜ける出力の武器は存在しないし…
確実なのはリーオみたいに特攻して爆破にプラネイトディフェンサーごと巻き込み破壊
問題は種の機体でこれ出来るのが少ないこと。W機体もでも成功例ばかりでなく
蜂の巣は良くあるし。トーラスくらいだと特攻しなくても楽勝なんだけどな
グングニールとかサイクロプスの類ならある程度は効果あるんじゃないだろうか?
>>296 CEのバッテリー機だ自爆して充分な威力が得られるのかな。
いっそのことメビウスで核ミサイル撃ち込んだ方が早そうな気がする。
>297
サイクロプスは効くだろうけどグング二ールはガンダニュウムの
特性上まず効かない。そもそもあれ耐えられないような機体使ってる
種はいろいろ問題あり。サイクロプスは拠点防御にしか使えんから
微妙だな。ビルゴ全機ならともかく基地ひとつ潰すんだから
>>298 トーラスが宇宙機雷撤去を余裕綽々でやってたことを考えると、一つ残さず撃ち落とされそう。
ガンダニュウム製だから、レーダーに映らんかもしれんし。
一番確実なのは、とにかく数を揃えての神風特攻だと思う。
有人機で特攻するより、画像解析型の追尾ミサイルの方が
どう考えても有効だろう、なんてのは禁句ですか?
302 :
通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 01:18:52 ID:VV4327NG
倒す方法としては、MDは一定の行動パターンしかできないことを
利用しての戦術などでは?
又はアグニクラスの火力ならプラネットディフェンサーを貫けると・・・
プラネイトディフェンサーがどうやって浮かんでるのか気になる
イオンクラフトなら
>>297系の電子レンジ兵器で落とせるんじゃないか?
破壊するのが無理でもウイルスを使えばビルゴは無力化できるのでは?
たしかGジェネで対MD用のウイルスをばらまくMSがあったくらいなので
デュオも「ここの連中、ソフト面に関しては俺達以上に思えるしな」 と言っている
くらいなので種世界の技術なら対MD用のウイルスくらい作れそう。
P.S 初めての書き込みなのでマナー違反があったらごめん。
プラネイトディフェンサーって最低でもバスターライフル並みの火力が無いと無効化できないんじゃないか?
それ以前に、種世界の住人はMDの動きを捉えられるのか?
MDの一番恐い所は、機械ならではのデタラメな運動性にあるからな。
コレはビルゴもトーラスも一緒だと思う。
火力があったところで、当らなきゃ意味が無いからな。
最低でもトーラスにビーム砲使わすより、レーザー選択させたんだから
ビーム砲でも一撃破壊は難しいんだろ
ガンダムタイプのも何回かは攻撃防いでる描写あるし
本当に恐ろしいのはフォーメーション使うことだけどね
3機いればガンダムタイプの攻撃完封するし
ただ接近されたり、プラネイトディフェンサーに突撃されるとやばい
ビームサーベルはあるはずなんだけど死に設定だし
まぁ、ビルゴのフォーメーション戦法は、それをしっかり操れる奴がいないと意味ないんだけどな・・・。
ヒイロとトロワのデータ入りMDを所詮はお人形さんなんだよ!!・・・とぶった切るデュオスゴス。
>>307 それってつまりろくな戦闘訓練も受けてない筈なのに
ビルゴUを綺麗に躍らせたドロシースゲーになるんだけど
俺的にはなー
ここのはキラのデータで動くが連携できるのか?
>>308 あれってゼロシステム使ってるんじゃなかったっけ?
システムに耐えられるドロシーはやっぱり凄いわけだが。
>>305 無印ビルゴは3体で防御系のフォーメーションを重視してるのか、プログラムが未熟なのか、PDの制御が難しいのかわからんが、一度もトーラスのような動きはしてない
(ときた版ではやってるし、スペック上はトーラスより若干遅いくらいのスピードはあるはずだけど)
>>306 ビームサーベルは2にはあるけど無印にあったっけ?まぁどっちも使ってないけど。
種のPD対策は・・・どうせ避けれないなら物量に任せてシールド展開したMAで特攻して自爆だn(ry
>>308 ドロシーはデルマイユが前線指揮官っていってたし、何かしらの訓練は受けてるんじゃないの?
>>310 目的がガンダムパイロット達以上にはっきりとしてるヤツだからな。
ある意味、「もう一度使え」と言っても目的を達成してしまっている以上、再び使うことはできまいて。
意志の力でシステムをねじ伏せるという反則をやったヒイロの様には行かないでしょう。
まあ、それでも十分スゴイワケだが
>>310 ゼロシステムといってもまんまそのものではないと思うな
精神に影響を与えるような、未来を予測するシステムの部分は
排除されてそう
>>313 ゼロってそんなに便利に改編できるのか?
未来予測システムがあったからカトルと共振(と言っていいのか知らんが)したんじゃねえの?
メリクリウスとヴァイエイトに使われた1番と3番のデータは二人が実際に乗った時のものを
あの5人のマッドが監修の元載せてるんだよな・・・
ビルゴに載せる戦闘データ、武装に機体特性、戦闘方法も違いすぎるけど大丈夫かね?
>>314 サンドロックに付けたゼロシステムも
>>313と似たような感じじゃなかったっけ?
あれもゼロシステムそのままではなかったはず。
てことは隠者にはMDシステムを付けることになるのかも試練
ゼロシステムを持ってなきゃ無理じゃね
何で?
指揮するわけじゃなく自律行動するならゼロシステム要らんのでは
直接指揮をとって行動させるならゼロシステムなりが必要だけど
プログラムで動かすだけなら要らない
>>318 あれまんまゼロシステムじゃなかった?
めっちゃカトル苦しんでたし・・・。
前に、雑誌か何かに「ゼロシステムの機能はニュータイプの能力を集約したもの」
みたいなことが書いてあった気がする。
>>317 うん、ビルゴの装備ってビームキャノンとディフェンサーしかないし違いすぎるでしょ
行動の判断基準や優先順位を近づけるくらいならできると思うけど、
309も言ってるように単機で突出しての戦闘ばかりで集団で連携して戦う経験の浅いキラのデータじゃねぇ?
1と3も集団戦闘はしてないと思うが…
基本的に弾をばらまく3のデータでヴァイエイトがうごいたんだから
同じように弾をばらまくフリーダムのデータでも大丈夫じゃないんかねぇ。
まあ、データと言っても色々あるからな。
種世界のMSとの対戦データをぶち込むだけなら、さほど機種を選ばんだろうし。
ただ、キラは能力に任せた非効率この上ない戦い方なんで、
冷徹なビルゴに入力しても害にしかならんだろうな。
>>329 トロワはヴァイエイトに乗ってるんだからそのときのデータだろ
なんかどっか適当なところからもってきたみたいな言い方だぞ
ふと思ったんだが、種世界でリリーナの役割を担うのって、実はカガリでもOKなんでないか?
一応のところ、まだカガリのラクシズ参加や連合へのユウナ出向が無いおかげで、やり方次第によってはそれも可能かと。
ユウナあたりが気付いたらなんとかならないかねえ。
弾切れをしなければヘビーアームズとはいえない、種世界にWの世界観が混入するなら、
キラのストフリもちゃんと弾切れしてくれるかな。どうみたって弾装って概念なさそうだし、
なのに無限弾だし。種死だって単機で頑張りすぎたストフリが弾がきれるシーンがあったら
多少は好きになれた。
ヘビーアームズは弾切れしたら右手の短刀しかないんだぜ!
デスサイズのビームサイズが出力ゼロになったらただの棒切れだぜ!
ウイングのバスターライフルは3発しか撃てないんだぜ!
装備が尽きて苦戦したり敗北するシーンがきちんとあるよなWは
バッテリーが切れて敗北したことは・・・ないか
>>329 集団で闘うビルゴが自分勝手に戦ってたらたいした脅威にはならんぞ。(いや、種世界では十分危険だが)
ヒイロとトロワのデータに関しちゃヴァイエイトとメリクリウス一機ずつにしか使われてなかったんだしよ。
>>314 外伝のティエルの衝動では、ゼロシステムの危険性を一切排除した
ゼロシステムVer.2.5というのが出てきた。
スペックとしては、ただの小娘がOZのエリートと渡り合える程度に
は補正してくれる程度だが…。トラントの仕事?
基本的にW勢はプロフェッショナルだから、退路の確保は当たり前。
弾尽き果て刀折れようものならとっとと撤退。それがW勢。
例外はEWの最後と、TV中盤で地球から宇宙へ上がるときくらいか?
あれは撤退が許される状況ではなかったから。
みんなキラを見下したいのだろうが、実際に本編のキラは自由1機で好き勝手やってたぜ。
運動性も自由より上で、単発とは言えヴァイエイトと違い速射の利く大火力を持ったビルゴに
キラが乗っても何故脅威にならないと思えるんだ?
キラの能力の話なんぞしとらん
>>340 ヴァイエイトより速射がきくなんてほんとに設定あるのか?>ビルゴ
設定よく覚えてないから的外れかもしれんが単発なのに速射って?
45話で連射してるけど
でも威力が落ちまくりんぐ。ビルゴ2では主兵装じゃなくなってるし。
ちょっと思ったが、種死ではなく種の話と絡めようと話を考える香具師はおらんのか?
>>346 ノ
考えてはいるんだが、構想がまとまらない。
種だと、W系MS強力過ぎてパワーバランスが取りにくいだろうし
G-UNITの姉妹がCE70年まで飛ばされてくる
ってのを考えたのだが、微妙な出来になりそうだなと思った。
そして、それ以前に俺に書き上げるだけの筆力がねぇわと気が付いた
>>342 あるんだよ。威力は落ちるが速射が利くって設定が。
>>343 撃った後に再度撃つまでにかかる時間。
>>345 ビルゴ2は両肩がPDだからビームライフルになったけど、付け替えでPDの
代わりにビームキャノンを付けることも出来る。
>>349 機体はユーラシアに回収されてバリアーに技術転用されたり?
パイロットの二人は今度こそ自分の好きに生きようと思ったら、
ザフトの暴虐に晒されたエイプリールフールから数日後の
地獄な地上に降りてザフトへの怒りに燃えたり?
乱れ桜教官殿とともにMS開発して、
一年後にヘリオポリスまで来そうですねwwwGのパイロットとしてwwwww
妹の方が連合に入隊して姉が家を護ってそうな感じがした。
>>348 この際パイロット能力は兎も角、機体の優劣の設定は無視してしまっていいんじゃね?W勢が優位にばかり立ってるのも何かつまらん。
>>351 ビームキャノンも使えるぐらい言われんでも知っとるわ。
メインじゃねえってことだ。
ビルゴ2のはメガビーム砲だぜ!
GジェネSEEDでバスターライフルが「MEGA PARTICLE」って書いてあるのは仕様ですか
>>340 集団での戦闘がこなせそうにない。
大群で戦う以上まとまりがないと意味がなかろう。
>>352 これは素敵にキラを笑ったり泣いたり出来なくしてくれそうですね?
今読んだ
議長とデュオは凸達と雑談しただけでもう帰ったのか
途中で何か起こるのかと思ってた
早くドンパチが見たいねえ
>>340 論点が違うよ
もともとキラ本人がビルゴに乗るんじゃなくフリーダムに乗ったキラの戦闘データでビルゴを動かそうって話だったでしょ?
ビルゴってビームキャノン1門しかないからフルバーストできないし、
ビームサーベルもないから神業の再現だってできないよ?
>>346 まとめページの過去ログのとこに、それやったヤツのログがあるぞ。
「その時点でのヒイロだったらそういう発言しないだろ」とか
つっこみどころはあるがな。
Wメンバーは単独任務が多いだけで、いざとなれば連携もこなせる用訓練されている。
だから、MDにデータが使われてもちゃんとビルゴは集団行動が出来た訳だな。
それに対してキラは、無印の頃からほぼ単独で戦ってきた。
初期はメビウス・ゼロやスカイグラスパーとの連携もやっていたが、
それらは飽くまでも補助に過ぎず対MS戦はストライクばっかり活躍した。
ザフトレッド達が段々連携に慣れていくのとは対照的にいつもストライクは単機だった。
自由に乗り換えた後も、自由が1対多数を想定しているために単機で多数を撃墜する戦法を取ってた。
正規の訓練を受けた事の無いキラはそもそも集団戦っていうものの概念が無いんじゃないか?
そのキラのデータを使ってもビルゴがちゃんと動くのか心配ってみんな言ってるんだろ。
EndlessSEEDなら論外。あれはスレタイ自体厨臭い上普通につまらんかったし。
昨今の職人は結構上手い人間多いからもっとまともなの書けるだろ。
ビルゴ4〜5機を1セットにしてフリーダムのマルチロックオン相当に
リプログラミングするってのはどうだ?
ここまで意見が割れるとは・・・
キラのデータを組み込んだMDが小説の中でどうなるか楽しみだな
>>324 詳しい設定は知らないけど、カトル機に載せていたのは
ソフトだけと明言されていたから同じではないのだと思う。
いずれにせよ、ビルゴが動き出せばW勢の出番も自然に増えるだろう
実際ヒイロトロワデータのメリクリとヴァイエイトですら
デュオあっさり撃破したしなあ。
キラinビルゴもW勢が迎え撃つんなら実際そこまでの脅威には
ならんだろうなあという気がするがそれじゃ張りがないよな。
連合3馬鹿+マユとの戦いに何らかの決着がついてからだろうね
W勢の出番が増えるのは
4、3、1はそれなりに集団戦闘出来る
2、5は出来ない
2,3,4,5、9が揃っても4がゼロS使うまでバラバラ
>>363 ビルゴ→メリクリウスとヴァイエイト?
これは1,3共に搭乗経験のある機体にその時のデータを組み込んだだけのこと。あいつらの集団戦適正がどうとかは関係ない。
>>367 ハード面の弊害は演算用のデータ収集の精度や量だし、サンドロックはそのへん は 優秀だから目に見える程の差(機能の一部が欠落する等)は生まれないとは思うけど
どのみち未来予測は働いてたんだし気にする程のものじゃないと思う
ラクス達がゼロシステムを手に入れても使いこなせる人間がいないから関係ないか
ゼロシステムの暴走は敵味方を区別しないから危険だろ
自爆と同じだわな
1と3のは二人きりだったし、集団戦闘とは言い難い。もとい凸の例もあるし、二人でのコンビネーション戦闘はキラの方が慣れているように見えるんだが
つか、機体に負荷がかかりまくる自由に乗ったキラの戦闘データよりは
運用方法の近いドム3人組のデータで3機1組の連携組ませた方がまだマシなんじゃね?
あ、見落としていたけどビルゴと自由って重量が全然違うから問題が出るんじゃ……。
ビルゴの軽快な運動性が自由の駆動データのおかげで悪くなっちゃうんじゃなっか?
>>378 問題はそこじゃなくて、集団戦闘に慣れてないキラのデータじゃたいして脅威があるように見えんということ。
連携に関してはそれなりに訓練を積んだ人間のデータが必要になる。
ヒルダ達のデータの方がましだと思う。
キラのデータを入れたら役割分担せずに同じ敵の同じ部分に攻撃しちゃいそうってことだよね。
・パイロットが必要無い
・兵士の死傷が無くなる
・不殺ができる
MDの運用利点は主にこれだろ?特に不殺はドムの連中のデータでは無理だろう。
上二つはキラじゃなくてもよかろう、別に。
自分勝手にばらばらに動くのでたいして強くないし。
連携がしっかりしてないと誤射の可能性もあるし、バラけたところ各個撃破されやすい。
自分がやられて不殺になりそうだ。
・・・まぁ、種世界ならばビルゴの性能考えれば可能かもしれんが、
それならドム連中のデータでコクピット狙わないようにプログラムすれば十分不殺も可能だし、連携も取れるだろう。
ビルゴ使って不殺を貫かせるならば下手にキラのデータ使うより
某901ATTの御家芸たる保身なき零距離射撃が似合うかも
「たとえその瞳を灼かれても、たとえその腕をもがれても、
死沼へ誘う鬼火(ウィル・オー・ウィスプ)に導かれるまま、
保身無き零距離射撃を敢行する」
MDにぴったりの戦法でない?
南瓜鋏かよ
MDによる不殺・・・できるわきゃねーだろーー!
なんかコクピット狙わなきゃOKっておっしゃってますが、そんなわけ無いでしょう。
>コクピット狙わなきゃOK
キラの不殺もその程度
何があっても殺さないというくらいの覚悟があるわけじゃない
>>339 >退路の確保
他の四人はともかく、ヒイロだけにはその概念は存在しないぞ。
五人の中で、計画的な行動が最も出来なかったのはヒイロだ。
作戦も、基本的には行き当たりばったり。
「お前(ディオ)を殺すことが目的だ。逃げることは考えていない」
ただしヒイロはその分、その場その場の状況を利用するのが最も上手い。
だから、不測の事態にも対応が利くんで、暴走カトルに不意を打たれることもなかった。
ゼロシステム適応後は、計画的な行動もとれるようになったがな。
行き当たりばったり・・・続編のエンドレスワルツでもまさにそうだったなあ・・・
あ、それとDIOじゃなくてデュオな
人間やめちゃ駄目ー
>ディオ
>>387 こちらが撃たれても問題ないなら、問題なくできる。
腕や足やメインカメラを撃つくらい問題ない。
本気で言ってるのか、雷電!?
まぁ、種世界のパイロットだしなぁ・・・。
何でやるんだろう・・・メガビーム砲で?・・・オーバーキルのような気が>不殺
大丈夫!逆刃刀(つまり薄い鋼鉄製の棒)で思い切りぶん殴るのでも不殺で通るのが
日本のアニメ界だから。
馬鹿じゃねえの?
剣心がそんないい加減な攻撃してるわけねえだろ。
ちゃんと計算されてる。角度とか。
ヴァッシュは?
>>398 手当てしたり救急車(?)よんだり病院連れてったり?
自殺は論外
>>396・7
剣心は普段なら武器破壊、いざと成ったら手足折って無力化
相手によってはアバラとかも折ってた気もするが殺しちゃうと修羅道一直線な為死なない場所攻めてなかったか?
アバラでも死ぬ奴は死ぬ訳で
ビルゴの、あれって劣化版バスターライフルだろ威力的に?
ビーム砲の威力余波で種MSって爆散しそうなんだが・・・
出力下げるくらいは出来るんじゃね?
たしかになぁ。
リーオーとか直撃食らわなくても至近弾で融解したり誘爆したりしてたもんなぁ。
でもビルゴのはバスターライフルよりも威力は低いと思うが。
小さなビームを連射してリーオーを蜂の巣にすることもあったから、出力調整は利くと思うが、
危険なことには変わりないな。
大体、トーラスカノンの時点で対要塞砲。
リーオー5.6機まとめて墜としてたからなあ。
ビルゴのビーム砲は、それ以上だろうし。
ビルゴって本当化け物だな。それをまとめて相手にできる
あいつらも化け物なわけだ
>>406 考えてみりゃあいつ強力な攻撃と防御両立してんだよな。量産機なのに。
量産機とは本来そうあるべきなんだがな。
ビルゴはその中でも抜群にバランスの取れた機体なのは確か。
攻防どちらにも対応できる上、MD故躊躇いってもんがないのが怖いな。
雷神のPD
風神の粒子加速器
いかにも試作機のデータをフィードバックして完成した量産機って感じがして漏えるね
>>409 これでガンダム五機のデータがフィードバックされていたとしたら、
より高火力なトーラスとか、ステルスや近接戦対応のビルゴがわんさかと…
ツバロフの頭がもう少し柔らかければ、もっと恐ろしい事になっていたな。
>>410 そういやデスサイズとナタクの解析は終わってただろうからな
そんなことになったらも〜っと苦労してたろうなトレーズ派の皆様
もっと強力なランチャーをぶっ放すビルゴ
中隊単位でステルス行動するビルゴ、
弾切れするビルゴ、
ヒートショーテルが沸いてくるビルゴ、
腕伸びるビルゴ、
恐ろしい……………
弾切れするビルゴ、は採用したいw
ただし弾切れするまでの間に何人殺られていることやら
>中隊単位でステルス行動するビルゴ
ふつーにピースミリオンとか沈められそうだな、それ
>もっと強力なランチャーをぶっ放すビルゴ
ツインでバスターなランチャーをみんなでグルグル振り回して同士討ち連発しそう
ビルゴの人気に嫉妬
トーラスたんもだ!
真面目な話すれば、トーラスは傑作だと思うんだけどな。
無茶苦茶な機動力を発揮できるからビルゴ以上にモビルドール向け。
なんで後継機が出なかったんだか。
トールギスになっちゃうから
トーラスについては博士5人が言ってたじゃない
「障害物の無い宇宙においては有効な兵器と考えたのだろう」
ロームフェラの「オペレーション・ノヴァ」は地球使用が前提だったからビルゴが採用されてたけど、
財団が堅牢なら後継機の予定もあったんじゃね?
>「障害物の無い宇宙においては有効な兵器と考えたのだろう」
それはMDに対するものじゃなかったか
トーラスは基本的に汎用で安価な量産型(リーオーの後継機?)、ビルゴは大気圏内を前提とした高価な量産型って感じか?
トーラスも結構強いと思うけどね。
オプションを変えれば、ビルゴも撃墜可能だし。
ビルゴTは完成されていて強力な反面、拡張性が殆どない。
トーラスとビルゴ二つの量産機、どっちに命を預けたい
やっぱりビルゴの方が硬いし、ビームはガンダムにも通用するし、
ビルゴの方が良いよね
お断りします
>>242 遅レスだがBGMがトランスフォーマー・ザ・ムービーじゃん
でもなんか合ってる
一度で良いから、トーラスでビルゴと張り合う、隠れたOZのエースの話を見たい。
トレーズ派の兵士として、高機動ユニットを装備したリーオーで何とかビルゴを倒していき、
イヴ・ウォーの時にはトレーズから直々にトーラスを拝領して、
完全調整されたレーザー砲でビルゴをボコボコ墜として行くような奴。
ネタをネタと(ry
>>212 つまり、ステルスで作戦領域まで近づき強力なランチャーを撃ち終わったら
伸縮自在な手にヒートショーテルを持たせて格闘戦に移行するビルゴって事ですな。
>>432 あれか?
ドラゴンハングの先が、クロスクラッシャーになってるのか?
>>432 ヴァサーゴとアシュタロンを足して3で割ればそんなかんじになる
ファクトリーの技師の方向性を考えるとそうなるな
フリーダム→ストライクフリーダム
ジャスティス→インフィニットジャスティス
ちょっとカテジナさんに説教されてくる……
>>242 をあらためてみたんだけどさWの戦いを映してるカメラってすごいな
あの戦いを追って地球の人に見せるってどんな技術さw
うむ、アレはトーラスから見た映像を流したのだ。
ノインさんはMSパイロットしてはWで一番と噂されてるからな。
えっどこで?
投下こねえかなー
シンはディオキアの基地にある電話の前で立ち尽くしていた。もうすぐ出港するという直前に電話を
掛けたのだが、受話器からは留守電にも切り替わらず、延々と呼び出し中の音が聞こえてくる。
諦めて受話器を置くと残念そうに呟いた。
「まだ帰ってきてないって事かな?」
その手にはアウルから貰ったカードが握り締められていた。
紅い瞳が自分を優しく見詰めてくれる。ステラは例えようの無い安らぎと、ときめきを感じていた。
「シン」
聞くだけでも、口にするだけでも嬉しくなる単語を呟き、胸のペンダントを握り締める。
災いから守ってくれるというペンダントは、ステラを「守る」と言った言葉と共に、今は居ない彼を
感じさせた。
やがて安らぎに包まれながら意識は空白に染まっていく。
「……ん」
ステラは目を覚ますと、そこが最適化のカプセルだということを理解する。身体を起こし、立ち上がった
瞬間、首に違和感を感じた。
「……何、コレ?」
違和感の正体を探るべく首に手をやると、憶えの無い物が首に巻きついている。それを引き千切るべく、
指に取り力を入れた。
「似合ってるぜ、それ」
だが、スティングの声に腕の動きを静止させる。スティングはドアの横で壁に背を預け立っていた。
「ほらよ」
スティングが近付き、カプセルのガラスに映るステラの姿を指差す。。
ガラスの中では見慣れない物が自分の首に巻きついていた。目の様な模様の石。それは綺麗なだけでは
無く、何故か温かみを感じさせた。
「良いだろ?」
「うん♪」
ステラが上機嫌になったのを確認すると、スティングは少しだけ眉を顰める。あのまま引き千切らせた
方が良かったかと、弱冠の後悔がスティングを襲っていたが、憶えていないとは言え、あのペンダントが
ステラにとってどれだけ大切な物か分かっていたため、思わず止めてしまっていた。
ステラは、ペンダントを握り締め、少しだけ顔を赤く染めていた。記憶が無くても心の何処かにシンの
存在が根付いているのだろう。
それを横目で見ながら、スティングはまだ開いていないカプセルに意識を移した。
何時もならアウルの方が、ステラより早く最適化を終わらせる。それは戦闘のストレスがステラに比べ、
アウルの方が遥かに少ない事を意味していた。
だが、今回の休暇明けの最適化は、ステラは非常に安定していたため短時間で終わり、逆に余計な事を
知ってしまったアウルは長く掛かっていた。
「まだ終わらないの? 変態オジサンがブリーフィングルームに集合だって」
その時、マユが顔を出し、ネオからの伝言を伝える。
「少し時間が掛かってるな」
「何かあったの? コイツ、変だったよ」
マユが不審そうにカプセルの中のアウルを指差す。休暇の最後の方はアウルはマユの顔をまともに
見れない状態が続いていた。それでも優しくしようとしていたのをマユは不思議がっていた。
「まあ、もっとも……」
「マユ♪」
「コイツほどじゃ無いけど」
嬉しそうに寄ってくるステラを見て溜息を付いた。休暇の間、マユはスティングに料理を教えるのに
夢中で気付かなかったが、何時の間にか自分を見つめるステラの瞳から恐怖が消え、それどころか好意が
見えるようになっていた。前の様に同情めいた表情はしてないから、腹立たしくはならないが、それでも
鬱陶しいと感じてた。
「……マユ」
「なにさ?」
ステラはマユの眼を見ると、何故か胸が高鳴る。その表情にマユは危険なものを感じた。
「なんか……ちょっ!」
「ん〜〜〜♪」
「……何やってんだテメエら」
突然マユに抱きついたステラを見ながらスティングは溜息を付く。おそらく記憶の奥底に眠るシンと
勘違いしてるのだろうが、人違いとも言えない。
「放せ! 犬女!」
「ステラのこと、きらい?」
「嫌い! つーか、さっさと放さないと痛い目に合わせる!」
スティングはここでマユが暴れるのは不味いと判断し、ネオに聞いたマユの操作方法を実行する。
「ステラに怪我させたら次の出撃無しな」
「うっ!」
スティングの言葉にマユは硬直する。
「何やってんだよアイツ等?」
唖然としたアウルの言葉にスティングが反応する。そこにはカプセルから身を起こそうとするアウルの
姿があった。
「よう、起きた…」「ガキ面! この犬女を何とかしろ! アンタが何時までも寝てるから!」
スティングの挨拶をマユの悲鳴にも似た声が遮る。アウルはマユに抱き付くステラを見て呆れながら呟く。
「知らないよ。だいたい何で僕が何時までも寝てる所為なんだよ?」
「ああ、ネオが呼んでるんだ。ブリーフィングらしい」
「なるほどね」
「先に行くから! 放せ!」
マユはステラを振りほどくと、ブリーフィングルームへと走って向かった。
ステラはマユに振りほどかれても、諦めずにマユを追いかける。アウルは、その奇妙な光景に呆然と
していた。
「何なんだ……あれ?」
「さあな」
スティングは、その言葉にアウルの記憶の消去が上手く行ったのを実感していた。アウルの方こそ
ステラの変化の秘密を、より実感しているのだから。
「それより行くぞ」
「ああ、でもブリーフィングってザフトが近付いてきたって事かな?」
「多分な……今度こそ赤い奴、セイバーを倒してやる」
「頑張れよ。どうせ僕の相手はインパルスだろうな」
その台詞にスティングは顔を顰める。アウルに頼まれてはいたが、言うか言うまいか悩んでいたのだ。
しかし、アウルは言われずとも、インパルスは自分の獲物だと認識していた。
それが、これまでの戦闘経験から来る当然の予測か、それとも最適化のカプセルでも消せなかった
アウルの決意かは分からないが、アウルの決意だった場合を尊重して後押しをする。
「そうか、せいぜいマユやステラに獲物を奪われないようにな」
「分かってるって」
ブリーフィングルームに集まった4人を見て、ネオは上機嫌だった。
「仲良くなれたみたいで、なによりだ」
「煩い変態!」
ステラにくっ付かれたマユの悪態にもネオは笑ってやり過ごして、そのまま説明を開始する。
「ジブラルラルを出航したザフト軍がダーダネルス海峡の手前で停止した。その少し前にディオキア
からも艦隊が出発している」
「ダーダネルス? 随分と慎重だな。普通だったらクレタ島とロードス島の中間当たりで合流しねえか」
スティングが疑問を挟む。スエズに進行するなら、ジブラルタルからならクレタ島を経由して南東だが
ダーダネルス海峡はクレタ島から北東に位置するのだ。わざわざ北上せずともクレタ島の東部で南下する
ディオキア艦隊を待って合流する方が自然だと思えた。
「それだけディオキアから出てくる艦隊が大事なんだろ」
「なるほど……アスラン・ザラが出てくるか」
スティングはザフト軍の慎重すぎるほどの合流場所に納得した。
各個撃破を防ぐと言うより、ジブラルタルの艦隊を足止めされてる間に迂回してディオキアの部隊を
襲撃されるのを恐れたのだろう。
「そんなわけで、俺達はアスラン・ザラが率いるザフトの大艦隊を迎え撃つ事になるんだが、
我がファントム・ペインの任務はと言うと…」
「ミネルバだろ。もっと正確に言うならアスラン・ザラの首」
スティングの指摘にネオは頷く。
「そうだ。おそらくアスラン・ザラはミネルバに乗艦している」
「でもさ、そう思わせといて別の船に乗ることだってあるんじゃ?」
アウルの質問にネオは首を振りながら、アスランが何故前線に出てくる必要があるかを掻い摘んで話した。
「つまり、解放者アスラン・ザラここにあり! って感じに宣伝してるんだ?」
「そういう事。つまり奴さん小細工が出来ないって訳よ」
「だが、護衛が半端じゃ無えだろうな……アイツ等だって居るし」
「アイツ等?」
マユが興味を持ったようなので、ミネルバのMS部隊の説明をする。
それを聞いたマユはガルナハンで戦った事を思い出す。
「ああ! あの混戦慣れしたウザイのとへぼパイロットか」
そのまま、ガルナハンでの戦闘の事を伝える。
「へぼって……」
スティングは頭を押さえた。最初に会った日、喫茶店で妹の可愛さを熱弁するシンを思い出しながら、
シンが聞いたら間違いなく泣くだろうと思った。何しろ言ったのは最愛の妹なのだから。
スティングの表情にも気づかずマユはシンが聞けばさらに傷付く事を言い放つ。
「赤いのは兎も角、もう1機だったら楽勝だけど?」
「頼もしい言葉で嬉しいが、マユにはミネルバに集中してもらう」
「なんで? 別にミネルバの護衛してるんなら先に片付ければ良いじゃない?」
「奴が水中にいてもか?」
「う!……無理」
アウルを見ながら諦める。以前、アウルと戦った時、水中の敵の倒しにくさを痛感していた。
「そこでセイバーはスティングに押さえてもらう」
「分かってる」
「そしてアウルにはインパルスを押さえてもらうが……まあ、奴が空中にいるようだったらマユに任せて
アウルがミネルバを…」
「ダメだ!」
突然のアウルの大声に全員が息を呑む。だがアウル本人が驚いた表情をしていた。
「あれ?……ゴメン」
「どうしたんだ? アウル……お前そんなにインパルスに拘ってたか?」
ネオが不審に思い声を掛けるが、アウルは自分でも、何故マユにインパルスを落とさせたくないか
分からなかった。
「気にしないで良いって、ただアイツは自分で倒したいと思っただけだよ」
「そうか……だったら続けるぞ。インパルスの出方によって、アウルかマユが押さえて、残った方が
ミネルバを叩く。ステラはJPジョーンズの甲板で待機だ。場合によっては空母で前に出る事もある」
「は? 正気かよ?」
「正気だ。アスラン・ザラの首を採れるなら、空母一隻くらい惜しくは無い。それこそミネルバに
体当たりをして、ガイアに斬り込ませる事も視野に入れているぞ」
「正しく決戦ってわけか」
「そうだ。何か質問はあるか?」
ネオは4人を見渡すが、誰も質問はしてこなかった。
「では以上だ! さあ、派手にやるぞ!」
ネオが気合を入れると、それぞれのMSの元へと向かった。
ミネルバのブリーフィングルームでは、ゼクスを中心にブリーフィングが行われていた。
「最初に言っておく。ミネルバ隊の最大の目的は艦の防衛だ。敵を討つことでは無い。
そして、ミネルバは旗艦ではあるが事実上の指揮官はウィラード隊長になる」
名目上の指揮官はアスランだが、実際のスエズ攻撃部隊を引き受けるのはウィラードだった。
すでに、その事を全員が理解しているのでレイが代表して確認を取る。
「つまり、我々はウィラード隊長が率いる部隊がスエズを落とす間、こちらを攻撃してくるであろう
連合の部隊を迎撃するのですね?」
「そうだ。なにしろミネルバにはザラ大使が乗艦しているのだ。全力を挙げて叩きにくるぞ」
「アイツ等も来るでしょうか?」
「ほぼ間違いなく……おそらくはガルナハンで交戦したカラミティもな。マハムール基地を落とした時は
カオス等と共にいたらしい」
シンの眼に怒りの炎が灯る。あの屈辱は忘れられなかった。その表情を見たゼクスは諭すようにシンに
指示を下す。
「シン、気持は分かるが貴様はアビスを抑えて貰わなくては困る」
「で、ですがアイツを抑えられるのは…」
「ミネルバの護衛は我々だけでは無い。グフやバビ、さらにはアッシュも大勢居る。幸いカラミティは
飛行能力は無いから、上空からの集中砲火を浴びせる事になっている。避けられてもミネルバには
近付けさせん」
シンも納得するしか無かった。アビスの場合は集中砲火も魚雷がメインになるため回避される可能性が
海上のカラミティよりも高くなる。
「それとレイ、貴様には例の隊長機を優先して落として貰いたい。出来るか?」
「やります」
レイは、戦場で最も厄介なのはカオスやカラミティよりも指揮官のネオだろうと思っていたので、
喜んで命令を受諾する。あの男さえ先に落とせば、大量に来るであろうウィンダムの部隊の戦力は
激減するはずだった。
「そしてルナマリアは遊軍だ。基本的にはレイのサポートになると思え。だが最優先はミネルバの防衛だ。
もし近付く敵が居たら、そちらを優先しろ」
「了解です」
「それでは各自、MSで待機だ!」
シン達はゼクスに敬礼すると、それぞれの機体へと向かった。
そして、ついにスエズ運河の連合基地に対して、ザフト軍の攻撃という形で先端が開かれた。
ザフトと連合の将来を決めると言っても過言では無い、重要な決戦が。
ザフト軍の総大将アスランはミネルバのブリッジにシートを与えられ、そこに腰を落ち着けていた。
ミネルバのブリッジで戦況を見守るのは、アーモリーワンを出てガンダム強奪犯を追撃したとき
以来だったが、あの時と今回では立場が大きく違う。
「大使、先鋒が敵部隊と交戦状態に入りました。本艦はこの場で待機します」
タリアが戦況を報告してくれる。アスランは一応の指揮官である自分に気を使ったのだろうと苦笑した。
だが、今は良くてもミネルバに敵が襲ってくればタリアにはそんな余裕は無くなるのは明らかだった。
「艦長。今後は細かい報告は不要です。モニターでおおよその戦況の理解は出来ますから」
「了解です」
タリアは笑みを漏らすと指揮に集中しだした。それを見てアスランは自分がこう答えるだろうとタリアは
予測していたのだと理解した。
アスランの見守る中、戦闘空域は広がりを見せ、ミネルバの防衛部隊にも連合軍が襲いかかり始めた。
しばらくは膠着状態が続いていたが、アスランの眼は一部押され始めているのを確認していた。
それはメイリンの報告で確定となる。
「10時の方向、ミネルバ防衛部隊が連合軍に押されてます!」
「敵が何者かは判る!?」
「ジャマーの干渉が強すぎて、まだ機種は判明出来ません!」
(アイツ等が来たな)
アスランの心の中では敵が判明していた。おそらくタリアも同様の答えを出してるだろう。
「MS発進準備! 10時方向の敵の迎撃に向かわせて!」
「了解!」
突出したマユはカラミティで海上に立ち往生していた。
「数が多すぎ! 武器の選択間違ったか」
今回はターゲットがミネルバという事もあり、左右の手、両方共にバズーカーを持たせていた。
だが、予想以上に防衛のMSがいて、上空から集中砲火を浴び、避けるのがやっとだった。
「マユ! いったん下がれ。俺とスティングで制空権を取る!」
「はぁ〜い」
「行くぞスティング!」
「おうよ!」
ネオはカラミティを下がらせ、カオスとウィンダム部隊を率いて、ザフトの空中戦MS部隊へ攻撃に
向かう。
「コイツ等、ザクじゃ無えな」
「新型か? 気を付けろよ!」
グフの姿を確認するとネオはビームライフルを放つ。しかし目の前のグフは予想以上の機動性を発揮し
ライフルを避けながら中距離で4連装ビームガンを放ってくる。
「さすがは新型。良い動きだ……だが!」
ネオはグフの性能をウィンダム以上と認識するが、遠距離用の装備が無い事を見抜き、長距離戦に移る。
「温い事をやってんじゃ無えよ!」
だがスティングは一声吼えると、カオスを突進させグフの部隊に切り掛った。
「スティング! 無茶は止せ!」
「馬鹿言ってんじゃ無え! 今回の勝負は時間も重要だろうが!」
スティングは叫びながらグフをビームサーベルで切り裂く。そして別のグフのスレイヤーウィップを
避けるとシールドに内臓された近接防御機関砲、ピクウスを放って撃墜した。
「第一、こんな連中に何時までも手間取っていたら奴等相手にどう対応するつもりだ!?」
スティングの意見は強引だが正論でもあった。ネオは今回の戦闘を決戦だと思っておきながら、
いざ戦場に出ると、普段どおり味方の被害を抑えることに集中しだしているのに気付く。
だが今回は、それではダメなのだ。この機会にアスラン・ザラを討たねば連合が勝利するのは不可能に
等しい。
「よし! 前に出るぞ!」
ネオは部隊を率いて強引な突破を試みる。スティングが前で暴れているので隙を突いて攻撃する事が
可能となっていた。やがてザフト軍は押され始め、海上に気を回す余裕は無くなっていた。
「行けるかな?……良し」
マユはカラミティを前進させる。ミネルバの船体にありったけの弾丸を叩き付けることを考えながら。
セイバーで戦場へ向かうゼクスの眼に、押されて崩壊し始めるザフト軍と圧倒的な機動力で敵を蹴散らす
カオスの姿が映った。
「やはり腕を上げたな……だが、これ以上は好きはやらせん!」
セイバーのアムフォルタスをカオスに向け放つ。元より当たるとは思っていなかったが、予想通り
カオスは避けると、こちらに向かってきた。
「来たな! 今日こそ仕留めさせてもらうぞ」
ゼクスはセイバーをMS形態に変えるとカオスを迎え撃つべくライフルを構える。
スティングは、銃口を向けられながら、まるで恋人に手を差し伸べられている様な感覚を覚える。
ずっと待ちわびていたのだ。セイバーと再び戦える日を。2度に渡り自分に敗北の味を教えた相手を
倒す事を。
そしてセイバーがビームライフルを放ってきた。
「今までの俺と思うな!」
スティングは吼えながら兵装ポッドを展開させ機体を上昇させる。
「何!」
ゼクスはビームライフルを撃った瞬間に、カオスが信じられない勢いで上昇した事に驚きを禁じえなかった。
さらにカオスは上空から猛禽の如く襲い掛かってくる。その動きは以前の比では無い。
「腕を上げたとは思っていたが、私の予想を上回るか!」
「今日こそテメエを倒してみせる!」
スティングとゼクスが交戦状態に入った事はネオの眼にも入った。スティングの好きにやらせたい気持は
あるが、スティングが落とされた場合を考えて支援をしようと近付く。
だが、近付いた時、身体を電気が流れるような感覚が奔り、意識をその感覚が流れてきた方向に向ける。
「白い坊主君か、君も新型に変えたようだな」
ネオは自分に向かって真っ直ぐに突っ込んでくる白いグフに言った。通信機も使わずに言ったその言葉は
何故か白いグフのパイロット、レイの耳に届く。
「……何故、お前の言葉が届くのか、何故、お前の存在を感じるのか、不思議ではある」
レイは静かに呟くが、すぐに自らの言葉を今度は力強く否定する。
「だが、今はどうでもいいことだ! 何故なら、お前の存在はザフトにとって危険だからな!
お前はここで倒す!」
「いい覚悟だ!」
ルナマリアは少し離れた位置でレイが目標の隊長機に取り付いた事を確認していた。
支援を考えたが、上空での戦闘が激化している隙にミネルバに向かって海上をホバー走行しているMSを
見つけてしまった。
「レイ、悪いけど支援はしてあげられない。何とか1人で頑張って」
返事は期待せずに一方的な通信を入れると、海上を走るMS、カラミティへと進路を向けた。
ルナマリアは上空のバビの編隊に合流し、カラミティへと集中砲火を浴びせる。
「はん! この程度で!」
だが、多くの戦力がネオの率いる空戦部隊との戦闘に割かれているため充分な弾幕を形成出来なかった。
「これじゃあ、ミネルバの射程に届いてしまう」
ルナは焦燥を感じるが、瞬時に次の作戦を思いつく。もっとも作戦と言っても賭けに近いものだったが。
「アンタが私の読み通りの性格でありますように!」
祈りに近い言葉を大声で叫ぶと、ルナは高度を落としカラミティの背後に回った。
ルナはカラミティのガルナハンでの戦闘の様子を聞いて、パイロットは非常に好戦的な人物だと評価
していた。そうでも無ければ、ワザワザ敵の真ん中に突っ込んだり、敵のMSを盾にはしないはずだ。
そして好戦的な人物なら背後から攻撃されて黙っているはずが無いと考えた。
「当たって!」
ルナは背後から4連装ビームガンを放つ。だがカラミティは後ろに眼があるかの様に、あっさりと回避
してしまう。
「だったらコレで!」
ルナはさらに近付くとスレイヤーウィップを背中に叩き付ける。カラミティもこの回避至難の武器までは
かわせず、背中を打たれ、中のパイロットを電撃が襲う。
「このぉ! よくもやったわね!」
ルナの予想通り、好戦的なカラミティのパイロットのマユは、ルナのグフに向けバズーカーを放ってきた。
「釣れた!」
ルナは一声上げると高度を上げ、カラミティと距離を開ける。
「逃すかもんか!」
マユは釣られたとも気付かずに目標をミネルバからルナのグフへと変え、その後を追い始める。
「上手く釣れたんだけど、ここで当たったらシャレになんないわね」
周りを優れたパイロットに囲まれているルナは、自分の力を過信する事は無く、シンを圧倒した
カラミティを自分以上の戦力と計算し、周りに援護を要請する。
「バビ部隊、カラミティは背後から攻撃して下さい!」
『了解した!』
ガルナハンやマハムールでのカラミティの噂を聞いていたバビのパイロットは、ルナの指示に素直に従い、
背後から攻撃を開始した。
「どいつもこいつも鬱陶しい!」
集中砲火を避けながらバビに攻撃するカラミティを見ながらルナは長くは持たないと予測した。
「やばいわね……レイは互角だろうし、隊長がカオスを片付けるのを待って……って、ウソ!」
ルナはゼクスならカオスに勝てると信じきっていたが、カオスは兵装ポッドを利用した変則的な動きを
みせ、ゼクスのセイバーと互角の戦いを繰り広げていた。
「グゥゥゥゥ!」
スティングはコクピット内で獣の様な唸り声を上げていた。そうでもしないとGに押しつぶされ意識を
失いそうだからだ。
「これでも、届かねえのかよ!?」
そして、スティングは苛立ちの声を上げる。随分と鍛えてきたし、狙い通りカオスの機動力はセイバーの
動きを上回っている。かつて、今のカオスほど動けるMSは無かったはずだ。ヤキンで名を知らしめた
フリーダムよりも高い機動力を誇っているのだ。
それでもセイバーはカオスの攻撃を避け、更には反撃も加えてくる。
「兵装ポッドを、あのように使うとはな」
しかし、ゼクスもまたカオスの動きに半ば翻弄されていた。これまでセイバーでも避けれたのは、
元の世界で高機動のMSとの戦闘経験のおかげだった。
そして、自分自身がかつて無い高機動型MSトールギスに乗った事を思い出す。あらゆる常識から逸した
MSだった。そのため最初に操縦した時は自らの身体を壊し、さらには部下まで失った。
だが、常識を超えるとはそういうものだ。そしてカオスのパイロットに過去の自分を重ねる。
おそらく彼は、かつて自分がガンダムを倒すためにトールギスを手に入れた様に、自分を倒すために
カオスを改造したのだろう。そして常軌を逸した動きに苦しんだであろう。
ゼクスは盾を構えて突っ込みビームサーベルで斬りかかる。カオスもまたビームサーベルをシールドで
受けビームサーベルで斬りかかってくる。それをゼクスがシールドで受けると互いのMSが密着した。
「貴様の名は!?」
接触回線を開き、ゼクスが問いかける。ゼクスは知りたかった。過去の自分と同じ道を歩みだした男の
名を。
「は?」
だが、スティングは素っ頓狂な声を上げる。まさか戦闘中に名を聞いてくる時代掛かった人間がいるとは
思っていなかった。
だが、ゼクスは勘違いをして先に名を告げる。
「すまなかった。確かにこちらから名乗るのが筋と言うものだ。私の名はゼクス、ゼクス・マーキスだ!」
スティングは理解した。これが自分が目指した男なのだと。まるで軍人と言うより、時代劇のドラマから
抜け出してきた騎士ではないか。
そして身体中を歓喜が奔り抜ける。自分は、この男に戦士として認められたのだと。遠かった男の
目の前に届いたのだと。
「スティング……スティング・オークレーだ!」
その若い猛りに満ちた声にゼクスは満足した。思っていた通りの男だと。
この男の前で、機体の動きが重いなど言い訳はしない。例えセイバーが稼動に耐えられずに砕けたと
しても後悔は無い。
「良くぞここまで強くなった! だがスティング・オークレー! 貴様はここで倒す!」
「いいや! 落ちるのはテメエの方だ! ゼクス・マーキス!」
両機は少し距離を離すと、セイバーがビームサーベルを振り下ろす。それをカオスは強引に横に移動して
かわすと、ビームサーベルを横薙ぎに払ってセイバーを狙う。
「させるか!」
ゼクスは蹴りでカオスにダメージを与えるのと同時に距離を取る。だが、スティングも今の攻撃で
ゼクスを倒せるとは思っていないし、蹴りの衝撃程度、今のスティングには何の影響も与えなかった。
そして、お返しとばかりにビームライフルを放つ。
「……凄い」
ゼクスとスティングの戦いにルナは息を呑んでいた。この戦場において、あの2機は別格だと思えた。
「でも、私だって」
ルナは自分の使命を思い出し、カラミティの牽制に向かおうとする。カラミティは再びバビ部隊に
囲まれ、立ち往生している。上手く行けばバッテリー切れを起こすだろう。
そう思ってカラミティに進路を向けたとき、眼の端に異形の影が差し込む。
「アレって!?……悪趣味1号!」
それはザムザザーの編隊だった。向かう先は考えるまでも無くミネルバだった。
「ミネルバ! 聞こえますか!?」
『お姉ちゃん?』
「メイリン、ザムザザーの編隊が向かって来てる! 艦長に指示を出させて!」
『指示って……』
「バビの部隊はそのままカラミティを! グフは出来る限り連合のMAに向かえって!」
『は、はい!』
ルナは返事を聞かずに自分のグフをザムザザーに向ける。あの機体ならスレイヤーウィップが有効だと
認識していた。
「私だって、やれるんだから!」
シンは海中から海上の戦況を見守っていた。特にカラミティには借りを返したい気持が強い。
先程、カラミティがミネルバに近付いたときは迎撃しようとしたが、ルナが上手く引き寄せて、現在は
バビが抑えていた。
その様に激しい攻防を見せる海上に比べ海中は静かなものだった。
「何をしてるんだよ?」
シンはアビスが一向に近付いて来ないことを不審に思っていた。何時もならカオスらと同時に襲撃して
くるのに、今回はゼクスがカオスと交戦してから、かなりの時間が経過していた。
「もう少し前に出るか?……それより一度上に上がるか」
シンはアビスが来るまでは、フォースに換装して上空での迎撃に参加しようと思い立ちミネルバに通信を
入れる。
「メイリン、アビスは来る気配が無い。一度フォースで上空に出るぞ」
『了解! フォースシルエットを…って、下から!』
シンはメイリンの狼狽した声に驚き、状況を問いただす。
「メイリン! どうした!?」
『アビスがミネルバの真下から攻撃を仕掛けてきてるの!』
アビスはかなりの深海から近付き、ミネルバの真下で上昇を開始していた。そしてレーダーにかかった
時は、すでに魚雷の射程内だった。
『シン! 急いで戻って! 魚雷くらいなら耐えられるけど』
ミネルバの頑丈な装甲なら魚雷では簡単に落ちないが、海面に上がられビーム兵器の攻撃を至近距離で
喰らえば、いくらミネルバでも撃沈されるだろう。
シンは舌打ちを打つとミネルバに急いで戻る。上手く誘われたと憤っていたが、ミネルバの方向から
アビスが近付いてきた。
「どういうことだ? 何故ミネルバへの攻撃を続けない!?」
「これで……」
アウルは魚雷でミネルバを落とす事は難しいと分かっていたし、海面に出れば他の護衛のMS、さらには
戻ってきたインパルスとも交戦しなければならないのも分かっていた。
そうなれば、いくらアビスでも持たないだろう。
「途中のズルは無しだぜ!」
だからインパルスとミネルバの間に入り、デュートリオンビームでのエネルギー補充を絶ってから、
確実にインパルスを落とす作戦に出たのだ。
「喰らえよ!」
アウルが魚雷を放つ。だがシンは、高速で襲ってくる魚雷をバズーカーの弾で撃墜する。
「うそだろ!」
「今までの俺と思うなぁ!」
シンはガルナハンでの戦闘の後から、ゼクスにインパルスを限界点まで操れると言われるほどまで
鍛え込まれていた。以前、インド洋で交戦した時のシンとは違うのだ。
さらに、今のシンには負けられない理由が出来た。
「必ず勝って停戦に導いてやる!」
ここで勝てばアスランが停戦に漕ぎ着けてくれると信じていた。彼ならコーディネーターとナチュラルが
共存できる世界を築くだろう。そして、やがては今回支配圏にしたヨーロッパ以外でも共存の利点に
気付くはずだ。それは今のように憎しみ合う世界より、よほど素晴らしい未来とシンは確信する。
「そして、ステラと!」
シンは手に入れてしまった。ステラという決して無くしたくはない存在を。彼女がマユの様に戦争の
犠牲になっては耐えられないと気付いてしまった。
だからこそ戦争は終わらせなくてはならない。ステラだけでは無い。彼女の友人のアウルやスティング、
ガルナハンで出会ったコニール等のためにも。彼女達を守りたいという意思とアスランへの信頼がシンの
力と成り、インパルスに強大な力を与えていた。
「落ちろよ!」
アビスの魚雷を避け、バズーカーを放ちながら接近する。バズーカーは避けられたが、接近しての対艦刀
の一撃がアビスを叩いた。
「ぐっ! クソッ!」
PS装甲の性能で破壊は免れたが、衝撃がアウルを襲い、エネルギーを奪っていた。
「コイツ……なんで!?」
アウルはインパルスの動きが良くなっている事に驚きを禁じえなかった。
ミネルバより先に確実に仕留めるつもりだったが、そう簡単には行かないと理解した。
しかし、引くわけには行かない。何故なら、ここで自分が仕留めなければ、ステラとマユが戦う可能性が
あるからだ。アウルには何故2人とインパルスを戦わせたくないかは分からなかったが、理由を考えるのは
止めていた。
だが、アウルは自分の直感を信じていた。記憶を消される彼の運命なのか、この感覚に逆らうと何故か
大切なものを失っていく感じがしてきたのだ。
否、それは感じだけでは無い。エクステンデッドの記憶操作は完璧では無かった。何かの拍子に思い出す
事が、これまで幾度かあった。それは訓練で友人を失ったり、或いは自らの手で殺めたりと、決して
思い出したくは無いものばかりだ。
そして今、直感が訴えている。ここで自らの手でインパルスを倒さないと苦い思いをする事になると。
「負けるわけには……いかないんだよ!」
アウルはアビスをMA形態にすると、インパルスに体当たりを敢行し、組み付いて浮上を開始した。
その頃、宇宙でも先端が開かれていた。ハイネの率いる探索部隊がクライン派の秘密工場ファクトリーを
発見したのだった。
「全機、逃げろ!」
だが、その発見を喜ぶ事は出来なかった。何故ならハイネの前に動いてはならないはずのMSが
立ち塞がっていたのだ。
「コイツがビルゴ……化け物め!」
ビルゴは、そこら中を自由自在に飛び回り何機いるかも判明しない。ただビルゴのビームキャノンが
火を噴くたびに、味方のMSから手足が失われていく。それは逃げ出す事さえ不可能な戦闘力だった。
「逃げるのが無理なら!」
ハイネは死中に活を求め、戦闘を仕掛ける。4連装ビームガンを放つが、ビルゴは最小の動きでかわすと
ビームキャノンを放ちグフのビームを放った右腕を奪った。
「まだだ!」
しかしハイネはビームガンを放ちながら接近していた。そこはスレイヤーウィップの射程内であった。
「コイツなら!」
ハイネはスレイヤーウィップをビルゴに巻き付ける事に成功していた。スレイヤーウィップの電撃なら
装甲は関係なく内部に損害を与えられると踏んでいた。それが例え生身のパイロットでなくとも精密な
コンピューターなら、ただでは済まない。
しかし、ビルゴはハイネの予想を上回る速さでスレイヤーウィップをビームを放って撃ち切り、続けて
グフ本体に銃口を向ける。
「これまでか」
ハイネは回避不可能を悟り、諦めたが、目の前のビルゴは沈黙を保っていた。
それは、ほんの一瞬の時間であったろう。不審に思ったハイネの前でビルゴが真っ二つに裂け、続いて
爆散していた。
「わりぃわりぃ♪ あんまりウロチョロすっから手こずっちまった」
その陽気な声にハイネは自分を守った人物の正体を知った。
「わりぃじゃ無え! こいつ等はお前等の相手だろうが」
ハイネは自然とこぼれてくる笑みを隠せずに悪態を付いた。だが、その時ハイネの視界にデスサイズの
背後に回ったビルゴが映った。慌ててデュオに伝えようとするが。
「んなこと言ってもよぉ〜」
デュオは愚痴りながら、ハイネに言われずとも、背後に回ったビルゴに襲い掛かる。
「こいつ等……」
デュオはビームシザーズを一閃させると、ビルゴは後ろに少し下がって斬撃をかわす。デスサイズは
勢いが余ったように体勢を流すが、デュオはその勢いを殺さずに一回転すると再びビームシザーズを
一閃させ、今度はビルゴを切り裂くのに成功していた。
ハイネは、その素早く流れる様な動きに眼を見張っていたが、それを成したデュオは、とても戦闘中とは
思えない口調で愚痴を続ける。
「……動きが変なんだよ。俺たちが知ってるビルゴの動きとは何か違うんだよな」
「違うとは?」
「何か派手な動きするんだけど、地味って言うか」
「は?」
「上手くは言えねえが、俺の知ってるビルゴってえのは、もっと偉そうなんだよ」
「……訳が分からん」
ハイネはデュオの説明に呆れたように呟く。それに助け舟を出したのは、何時の間にか近付いていた
トロワだった。
「俺達の世界ではMSは、力の象徴、どちらかと言うと支配の象徴だ。ビルゴの動きには、その意思が
特に顕著に現れている。高い機動力を持ちながらPDによる防御を前面に出し、ことさら相手を威圧
する様に動いていた」
「おう、それそれ!」
「後は力=数とでも言わんばかりに編隊を組み、お前等の言うナチュラルの戦い方に近いやりかたを
していた」
「この戦力で編隊行動ね……最悪」
ハイネは編隊行動で威圧するように進んでくるビルゴを想像して毒づいた。
「でも、俺はこっちの方がやりにくいぜ」
「そうか? 俺は背後の死角を庇いあわない分、こちらがやりやすいがな」
「トロワは良くても。俺は追っ駆けなきゃならねえんだぞ」
「2人とも、何時まで無駄話をしてるんです。まだ10機しか落としてませんよ」
カトルが会話に割り込み注意を促す。計算上は、あと50機のビルゴを落とさなくてはならなかった。
「ああ面倒臭えなぁ! アイツらウロチョロしすぎなんだよ!」
「それ、五飛に言えます。彼も僕たちと同じ条件ですよ」
「同じじゃ無えだろ! 絶対、アイツの武器の方が射程も長いし便利だって!」
「そんな事よりカトル、敵は見えるか?」
「それが……」
カトルも不審に感じていた。先程デュオが落としたのが10機目のビルゴだった。それなのに敵の増援は
来ない。
「入って確かめれば済む事だ」
近付いてきた五飛が提案と言うより断言するように言ってきた。実際それしか無いだろう。
「そうですね。行きますよ。ハイネさんはここで待っていて下さい」
「待てよ。俺も行くぜ」
ハイネは拒否は認めないという口調で反対する。カトルはハイネの身を心配したが、この部隊の隊長は
彼だし、内部の探索にはこの世界のハイネがいる方が良いと判断し、ハイネを守りながらファクトリーに
侵入した。
結果的に、カトルの心配は杞憂に終わった。何故なら危険を与えるべき敵がビルゴはおろか、ドムすら
無かったのだ。
ハイネはカトルにファクトリーの探索の指揮を任せ、自分はトロワと引き連れてきた部下と共に、
僅かに残っていたクライン派の技師たちを捕え詰問する。
「何故だ! ここがファクトリーのはずだろ!?」
いくらハイネが叫ぼうと、そこには隠蔽されていると思われたMSビルゴ、フリーダム、ドムの姿も
戦艦のアークエンジェルとエターナルの姿も無かった。
そして捕えられた技師達は口を割ろうとはしない。ラクスへの歪んだ忠誠の賜物だろう。
「逃げたというより、場所を変えたと考えた方が良いだろうな」
トロワの答えは分かりきった事だった。ハイネはその拒否していた考えをはっきりと言われ膝を付く。
「じゃあ、なにか? 俺達は任務に失敗したって事か?」
「そうだ。残念ながらビルゴは起動し、そしてラクス・クラインの身柄は未だに確保されていない。
それどころか、何処に居るかも不明のままだ。認めなくてはなるまい。任務が達成出来なかった事を」
「……いや、まだだ」
トロワの冷静な返答を静かに否定する。その眼は怒りに染まっていた。
「こいつ等に洗いざらい喋ってもらうとする」
ハイネは技師達を睨みつける。捕えられた当初は、狂信者らしく自分たちの正しさを疑っていない態度で
堂々としていたが、ハイネの狂気に満ちた眼に震え始めた。
「おい! こいつ等を連行しろ。絶対に自害などさせるな!」
ハイネは部下に指示を出すと、自分もファクトリーの内部の点検に移る。コンピューターからデーターは
消されているが、何らかの情報が残っているかも知れなかった。
「まったく、世話かけやがる」
「おい、ハイネ、トロワ、見て欲しいものがあるんだ」
点検を始めたハイネとトロワにカトルの指揮でファクトリーの内部を探していたデュオが声を掛けてくる。
「何か見つかったか」
ハイネの期待に満ちた眼にデュオは否定するように手を振る。
「悪いが、期待には添えないと思うぜ。どっちかてぇと頭が痛くなるものを見っけた」
ハイネは露骨にガッカリした表情を見せるが、無視するわけにもいかない。
「イヤとは言えんだろ。案内してくれ」
「こっちだ」
デュオの案内で先に進むと、そこには左腕を外されたMSが置いてあった。
「コイツは!」
ザフトの、否、MSのパイロットなら全員が見覚えのあるシルエットにハイネは愕然とする。
そのMSにはフリーダムと並び称される最強クラスのMSジャスティスの面影があった。
「知ってるのか?」
「多分ジャスティスの改良型だろう。フリーダムが居たんだ。こいつがあっても不思議じゃ無いな」
ハイネが頭を掻きながら答える。
「ジャスティスって言えば確か」
「ああ、アスランが乗ってたMSだ……それより左腕が付いてないのは何故だ」
「そいつが、また問題でよ」
デュオが呆れた口調で指差した方向を見ると、そこには2本のMSの腕があった。1つは盾の付いた腕で、
グレーの色はPS装甲なのだろうと判断されるが、問題はもう1つの方だ。
「……何か見覚えのある色だな」
弱冠小型で、鞭のような物を装備されたシールドが付いていた。だがハイネは、その色に見覚えがあった。
「エピオンの腕か」
トロワの声にも呆れた口調がみえる。
「まさかとは思うが、この世界のMSに付けようとしてたのか?」
「どうやら、そうらしいぜ」
「理解出来んな。この世界のMSと俺達の世界のMSでは重量が違いすぎる」
トロワのMSヘビーアームズは、最初は左腕にだけビームガトリングガンを装備していた。それだけでも
重量バランスが悪く、操縦に高度な技術を要求されるのだ。
しかし、それでもビームガトリングガンは左腕の10倍の重さは無い。もしジャスティスにエピオンの
腕を付けてもバランスが悪いだけの出来損ないにしかならない。
「そんな事は馬鹿でも分かるだろ」
「それが分からねえ馬鹿だから狂信者って言われるんだろ」
ハイネも呆れた様に吐き捨てる。まるで自分たちの世界の住人が全員バカにされた気分だった。
「それで、どうする?」
「どうって……持って帰るしか無えだろ。エピオンの腕は本体と一緒に封印して、ジャスティスの方は
元の腕付けて……その辺は議長に相談だな」
ハイネは指示を出すとジャスティスを見詰め、アスランの事を考えた。
今頃はスエズ攻略に専念しているだろう。そこにラクスが来ないことを今は祈るしかなかった。
GJ!!!
エピオン腕と隠者は回収ですか
誰が乗るのか楽しみにしてますよ
おお…GJ!
ルナがなかなかがんばってるなぁ。
そして連中はどこに行ったのか…。
ゼクスに連携を徹底的に仕込まれたおかげでルナが戦術が分かるようになってる。
将来のZAFTを背負って立つ人材になりつつあるな。
何か投下の催促してる者が作者の自演ではと言うぐらいタイミング良すぎ
フム、正義は捨てられましたか
やっぱりキラのデータだと編隊行動できなかったのね。
ビルゴの性能が生かされてねえw
連携も取れないだろうし
結局、劣化ですか
作者氏はここの名無しの雑談も読んでるんだなー
住人たちが散々議論したことがこうやって形になるのを見ると
なんだか感慨深い
>>464 いや、投下を催促したのは俺だw前もこんな感じで投下されたことがあるw
それより今回もGJ!!
ゼクスとスティングが名乗りあうシーンでマジ興奮した!
アウルとルナに死臭が…
アウルが切ないよ〜………
しかしビルゴに対して「偉そう」ってのは判りやすい表現だなw
キラの戦闘方法を考えると確かに三機小隊で防御力強化とか、
受けるよりかわすことを前提に動いたりとか(種死で無傷だった)、
フリーダム主体のデータが重量出力兵装など。
ビルゴとはぜんぜん違うのでビルゴの性能を生かせ無かった
ってのは良く考えてあるよね。
ふむ。
GJ!
それぞれのキャラが活きてていいですねー
特にスティングの戦士としての意志とか結構震えがきます
しかしハイネの思考で次回ラクシズ参戦のフラグがたってしまったような…
今の状況にビルゴやストフリが乱入してきたら死亡フラグたってる面子は一斉に退場しかねんぞ…(汗
ビルゴの特性を殺してるけど接近して滅多切りにしてたデュオがやりにくいってグチってたのが面白かった。
結果的だが、それで良かったんじゃないの?
なあに慣れるさ。
ジャスティスは誰が乗るのかね
色々と目が離せない展開になってきたな
>>478 ゼクス…か?ゼクスにレジェンドは似合わないと思うし
GJ!!
キラビルゴはデュオはめんどくさい、トロワは好みらしいな。
どっちにしろビルゴはやっぱり編隊してたほうが強いんだな。
大苦戦をあっさり逆転するデュオ達に燃えた。
しかしジャスティスはクライン派が使うとばかり思ってたんだがな・・・。
まぁ、放棄していたと考えるよりはビルゴが守備してたこと考えると、
引越しが大体終わってはいたけど、まだ引越しの途中だったのかな?
なんにしても熱いバトル続きで続きが気になる。
アスランはもう何があっても乗らないよな…
やっぱゼクスかな。色からいって
>>480 引越し途中だったんだろうな
ジャスティスは扱える人間がいなかったからか、エピオンの左腕と共に
放置気味にされていたのかもなー
そして技師のおもちゃに、と
しかし、キラのデータ使ったMDならビルゴよりトーラス向きだな。
ところでジャスティスとセイバーはどちらが機動性上なんだ?
ゼクス向きの機体はどっちなんだろうな…
腕の重さの差か、重いならともかく軽いんだから機動性はそのままでいいと割り切って
重石つけるだけでバランス取れると思う
重し分は固定武装/シールドにしとけば無駄もないしね
なんか欲出して完成しなかったのかな?
>>483 たしか機動性は互角じゃ無かったか?
核動力の分で他の能力はジャスティスのほうが上だったはず
重石つけるだけじゃバランスがおかしい。
腕の全体の重量をバランスよく増量しなけりゃならんし、結構長い調整がいる。
シールド部分だけとりだして使えばいいんじゃないかね>エピオンの腕
まぁ議長サイドに来て今更使うことはないだろうが
>>483 直線的な機動力はセイバーで、小回りが利くような動きはセイバーのような気がする。
>ゼクス向きの機体
エピオンはビームソードで一撃必殺なイメージがあるけど、高機動戦のトールギスとか
遠距離よりのオールラウンダーなゼロとか使ってたし、わりと何でも使えるだろうなぁ…。
まぁ、多分決闘向きの機体が好きだろうから、とりあえずビームサーベルと格闘性能が
そこそこあればどっちでもいいんじゃないだろうか?
ゼクスはMなので乗ってて苦しいMSならオールおk
火力はセイバー>ジャスティスじゃないか?フリーダムと同等くらいはあったろ
その火力を持続してたらセイバーはすぐダウンするだろうけど
だから+11ユニットでセイバー継続戦闘時間と機動性とエネルギー上限を延長すると強いわけか
GJ職人さん!
しかし、エピオン復活フラグとゼクスの隠者搭乗フラグが立ちましたなあ。
ゆくゆくは、オクレ兄さんのデストロイとゼクスのエピオンで一騎打ちだな。
ヒイロはどうした?
まだ乳搾り?
>>480 ビルゴ>>>ジャスティスだし、放棄とまでは言わないが必要でも無いだろ。
元々キラビルゴはザクやウィンダムといったCEのMSを仮想敵に調整してるだろうから
編隊行動は無駄な強さと思うな。1機で動き回った方が効果あるだろうし
結果的には、ビルゴより強いトンデモ連中がいたってのがラクシズの不幸。
キラ的MDに合うのなら上でもいってたけどトーラスとか、
単体で有る程度の弾幕を張れる機動性重視の機体なんだろうな。
CEMSで合いそうなのはなんだろ、フリーダムが一番いいとして
ザウート、ガズウート、アビス、レジェンド、デストロイとかかな?
……機動力足りないな。うーんやはり自由以外はだめか
何かデータぶち込まずにそのままのデータ使った方が良いのではとも思ってきた。でも確か調整前のビルゴなんだっけか。
>>495 そだね。頭からっぽのままのビルゴだったんだ。
どっちにせよ、本編終了後時点のWチームには雑魚だけど。
>>493 CEだとビルゴの生産はできないから、ひがいは抑えにゃならんしな。
避けるタイプの方がいいんだろう。
GJ!!!
昔のジャンプみたいに楽しみにして待ってたぜ。
ビルゴは弱体化しまくってるな。
CEにとってはそれでも脅威に変わりないんだろうが、Wチームにとっては雑魚以外の何者でもない。
編隊行動を取れなくなったのは致命的だな。
多分3機1隊のチームとしての行動も取れなくなってるんじゃないだろうか。
あんな技術者じゃその辺のデータも全部切り捨てそうだし。
まあ、アレのデータじゃ仕方ないんだろうけど。
エピオン腕回収完了!
これで訳の分からん事に利用される事がなくなったぜ。
スティングは大丈夫そうだが、アウルが死にそうだYO!
持ちこたえるんだ!アウル!
次回も楽しみにしております。
ただ、空を飛ぶのが厄介ではあるな。>CEビルゴ@地球
高空をキープされたら4馬鹿だけじゃ厳しいし。
もっとも、空飛ぶビルゴを見たら「ラクス・クライン、お前を殺す」が来る気もするが。
このままW連中はビルゴ駆逐したらそれっきりなんてことは勘弁してくれよ。
ただでさえ影が薄いってのに。ゼクス以外・・・・・・
>>497 被害を抑えるってよりも効率良くCE製MSを駆逐することを考えてるんじゃ?
よほどの攻撃でない限りPDはいらんし、はっきり言って編隊行動する価値が無い。
下手したらトーラスは兎も角リーオーだってキラビルゴみたいに単機で
戦った方が素早く片付く気もする。
そう言えば、絵描きさんが来なくなったな。忙しいのか?
>>501 そりゃ種世界の棒立ち兵士相手にならな。
>>500 まあでもそうしなきゃならんように議長に約束してしまってる訳だし。この先の展開がどうなるかは分からんが、W系MSの活躍に固執しなければその心配は無い。
そこでウルカヌス
GJ!
ハードの性能をソフトが生かしきれてないですな
あっと隠者にエピオンの腕だけじゃなくビルゴの残骸も持って帰らないと拙いかもよ?
CEには性質の悪いジャンク屋が居るからね
そういや種本編も終盤ジャンク屋が三隻同盟援護してたな
もしかしてPD応用とか粒子加速器転用とかおぞましいことが・・・((((;゚Д゚)))ガクガクブルブル
改造も応用もできなくてもスクラップのニコイチ・サンコイチで再生できるかもしれないから
回収した方がいいのは間違いないよね。
最悪ビルゴのスクラップを増加装甲として着込むだけでも効果がありそうだし。
ラクス達はどこに行くんだろうな
ジャンク屋に支援してもらっていても戦艦二隻の大所帯は目立ちすぎる
プラネイトの技術を応用して陽電子リフレクターとかが出来たって言う設定とかになったら面白いね。まさにifならではというか
ストフリだけビームシールドの変わりにPDとか
遅まきながら、グッジョブ。
しかし一つだけツッコミ……CEグフのムチは電撃攻撃じゃねーよ。
つい先日他のスレでもグフが話題になったときに違いが上げられていたっけ
細かい箇所にケチつけて悪いが、今回も楽しみに読めた。以降も期待してます。
へ?
ヒートロッド+電撃ムチじゃないの
どこが違うん?
ttp://ja.wikipedia.org/wiki/ %E3%82%B0%E3%83%95%E3%82%A4%
E3%82%B0%E3%83%8A%E3%82%A4%E
3%83%86%E3%83%83%E3%83%89
より
MA-M757 スレイヤーウィップ
両腕部に収納されている格闘戦用の鞭。鞭全体に高周波パルスを発生させ、
それを接触した対象物に伝達し破壊する事ができる。
その威力はM1アストレイの装甲を紙切れ同然に破壊する程で、
PS装甲の機体に対してもパルスによってパイロットを怯ませる効果が望める。高周波パルス発生時は鞭が赤く発色するのが特徴。
又、鞭は超弾性鋼で出来ており柔軟性に富み、単純に叩きつける以外に敵機の一部や武器を絡め取る事も出来る。
なお、当初デザイナーの大河原邦男氏が少し細い径でデザインしていたのを監督の要望で現在のようないわゆるファースト風のものに変更した、という経緯がある。
ということらしい
結局パルスって何?振動?電撃とどう違うの?
つまりスレイヤーウィップはPS装甲には無力ってことか?
PS装甲してるMS等にはどう対処するつもりだったんだろう…
軽量化を目的とした発砲金属をたやすく切り裂いても威力があるんだか無いんだか……
つ振動をガン透徹するPS装甲は、スレイヤーウイップが巻きついた時点で中の人と機械が先に壊れます
とても、凶悪ですね?
>その威力はM1アストレイの装甲を紙切れ同然に破壊する
たしかM1の装甲は紙だったような……
避けること前提で装甲をケチったとか何とか
避けるのに十分な土地のないオーブでなんでそんな機体作ったのかが凄い気になる。
ただでさえオーブは人口で他国に劣るんだから、
イスラエルのメルカバ戦車みたいに徹底した人員保護のための装備をつけるべきだったんじゃないのか?
>>517 劇中でそういう風に見えんかったからなあ。
発泡金属と言ういかにも防御力低そうな装甲
まぁそこらへんのアストレイ系の不幸な所は、試作機を手に入れたのが
連合の戦闘用コーディネーターや非常識なジャンク屋だったりと
どいつもこいつも規格外な奴だったことだな。
そうだね、素で生身でビーム避けるような化け物コーディと素で銃弾ビームたたききるような化け物ナチュラルが使ってんなら
そら、装甲とかイランわなwwwwww
ミナ様は?
>>526 別にあの2人が手に入れたと言っても、その運用データがM1に生かされてるわけじゃないし
>>530 いやハードウェアとしては既にあの時点でM1は出来上がってたでしょ
>>529 つ変な傭兵謹製の「なんだかすごいFCS」
>>531 物語開始時点ですでにM1は完成してんだから当たり前だろう?
何を今更言ってるんだ。
>>529 つ改良増設プロデュースが変なジャンク屋の、ちょいと改良した「ナチュ用ガンダムOS」
だってM1にしろアストレイにしろ、あれらのウリは基本的に「徹底的な基礎」だからな。
装甲犠牲にしてまで基礎能力の向上目指して、M1改良でプロトアストレイと同等の性能とか戦時量産機として頭おかしい。
謝れ! 中立国の癖にそんな高性能、必死こいてコスト省いてまで大量生産してる簡易生産ダガーに謝れ。
いや、そんな化け物な奴等が命がけで必死こいて蓄積した戦闘データは
リッパに後のM1に生かされておるのです。主に拳神とか。
>>536 なぜ勝手にハードだけに決めつけてるんだよ。
>>540 運用データはソフト面では使わないのかね?
>>541 意味がわからんのだが
>>527で、
試作機に乗ってるのがあの2人だから装甲いらないという事で
M1はペラペラ装甲になったのかも、という意見が出た
それに対し
>>529、
>>531で、
運用データがオーブに渡る頃にはハードウェアとしてはM1は完成していた
だから装甲とあの2人の運用データは関係ない、と俺は主張した
何がおかしいんだ?
543 :
527:2006/11/14(火) 00:15:35 ID:???
>>542 あの二人だから装甲いらないといってなどおらん。良く見ろ
あの二人の戦闘特性が装甲軽量というプロトアストレイのコンセプトにがっちりかみ合ったね?
と、そう言っとるのだ。
だからその二人が蓄積した戦闘データが
あーいう装甲コンセプトのM1のソフトシステムにフィードバックされてガッチリかみ合ったわけで
そのフィードバックデータが完成品のM1の装甲コンセプトをさらに生かすという形になっている。
そもそも擬似人格をもたせた量子コンピューターなんぞに設計させるから
能力最優先のエース向けな発泡金属装甲になるんじゃないのか?
PS装甲がないなら、装甲なくして避ければいいじゃないという素晴らしい思想だぞ。
あたらなければどうということはない。
……しかし、一般兵士にとってみれば当たっても
生きていられる装甲の方がすごい。
>>547 劾はBFの背中に直撃があったけど生きてたし、
ロウのRFもビームサブマシンガンが全弾命中したけど大丈夫だったぜ!
………なんで大丈夫なんだろう、誰か知らんか。
現在この世界は発泡金属、フェイズシフト装甲、トランスフェイズ装甲、
ラミネート装甲、そしてガンダニュウム合金があるわけか。
装甲談義も面白いな、スレ違いになるか……
ロウの場合はビーム切れるガーベラで弾き飛ばしたんだろ?
劾は理屈ぬきでどうにかしたとわかる。きっとまたその超絶技巧と戦闘経験応用でなんとかしたんだ、と
>>549 アストレイは発砲金属だけでなく軽量な新合金と樹脂素材も使ってるぜ。
劾って死にかけてなかった?
サハク家とドクターJ率いる五博士の邂逅…
――CE暦最悪の日!!
>>554 両者にとっていい出会いではあるが・・・
サハクのほうが耐えれずにぼろぼろになりそうだな
>>554 いや、ドクター達以上の悪運を持ってるジャンク屋との出会いの方が最悪だろう
ジジイがビックリするアイディアを面白がってジジイと作る
>>553 ソキウス戦ですな。
BFのコックピット内装甲が吹き飛んで、肺を貫通してますね。
Wのじいさん達は関係ない世界に来てまで兵器は作らないだろ
別に戦争屋じゃないんだから
戦争屋じゃないけどマッドサイエンティストだからな
むしろ自分達の世界に関係ないからと、嬉々としてトンデモない代物作ったりして
なんたってあの爺さん達だからな
傍観、情報収集の後
人の死を軽く考えすぎてる両トップに思い知らせるために行動しそうだ
種世界だと平和なとこでもいきなり襲われる可能性があるからな
ないな
W主人公達に罪悪感感じてた爺さん達がまた同じことを繰り返すわけか
もともと、五博士はコロニーの平和と初代ヒイロ・ユイの復讐のために、ガンダムを作ったんだからな。
意味もなく兵器を作ることは考え辛いな。
ただし、奴らはヒイロ・ユイ暗殺前からのOZで、
トールギスなんていう常軌を逸した凶悪兵器を作った狂人。
種世界なんていう狂った世界で、何をしでかすか分かったものじゃない。
「人間狂って結構!それが戦争だ……」 byドクターJ
Wでモラル無しに興味本位で兵器を作りそうなのはツバロフとトラントだな
そしてパイロットがアレックスとミューラーなら最狂
でも最後は自殺してる。
あの最後からだと飛躍しすぎに思う。
5博士は最後はピースミリオン内部で戦艦の地球落下を
阻止して死んだんだっけ?
小説版ではハワードも5人に付き合ってあぼんしてたけど
テレビでは普通に生き残ってたっけ?
MO2に残ってたから生きてるはず
漫画だと5博士とハワードはピースミリオンと共に自爆。
>>567 バトルフィールドにもいるぞ。
てか、トールギスとウイングゼロで一応の頂点を極めたんだから、これ以上のとんでも兵器の開発はしないだろ。ビルゴやリーブラなどの兵器もOZに脅されて作ったものだし。
5博士とハワードの関係がわからない
なんか知り合いっぽいのは見ててわかったけど…
>570
トールギス設計の時にハワードも協力してたんでなかったかな?
確かブースター関係の技術能力がハワードは高かったはず
他の博士もみんな得意分野は違うはず
そこでドクター・ペルゲとヴァルダー・ファーキル
五博士 トールギスの設計者
ハワード トールギスのバーニア専門技師
外伝のペルゲやバーネット父もトールギス開発の関係者だったりして…
>>569 >ビルゴやリーブラなどの兵器もOZに脅されて作った
いや、なんかもう喜々として作ってるようにしか見えなかったぞw
>>570 トールギス設計時の仲間。
ちなみに、ハワードはバーニア担当。
その腕前は、ヘビーアームズとサンドロックを宇宙用に改修しただけで、
アルトロンやデスサイズヘルと同等かそれ以上の性能に仕上げるほど。
五博士のOZ出奔時に一緒に抜けたようだが、どうやらWゼロの制作には
関わっていない模様。
何故、他の博士のようにガンダムを制作しなかったかは不明だが、
超弩級戦艦ピースミリオンの制作に深く関わっていたようなので、
そちらだけで手一杯だったのかもしれないな。
ハワード制作の全身アポジモーターな高機動タイプのガンダム。
ちょと見てみたいと思った……。
リ−ブラは腹いせに?わざと欠陥品に仕上げていたな
嬉々として作っていたようには記憶していないな
兵器作れれば何でもいい人達だったっけ?
ときた版じゃMDにリーオーを攻撃しないプログラムを入れてたな。
ヒイロが華々しく散っちゃったのはアレなんだが
カトルの自爆装置作動後コックピットが開いてパイロットが逃げれるようにしたり
デュオの自爆装置が作動しなかったのって
爺さん達の仏心だと思ったんだが違うのかな
>>574 ガンダムも何もあいつ地球にいたじゃないか。作る理由が無いよ。
>>577 デュオの場合はただ単にトーラスの攻撃で故障してただけ。もし意図的にやってたらもしもの時ガンダムの機密保持ができなくなるだろ。
>>575 ヴァイエイトとメリクリウスは楽しそうに作ってたやん。
>>578 2,3年前までは宇宙にいたぞ。
プロフェッサーGと一緒にピースミリオン埋めてた。
>>578 一話でヒイロの自爆が不発だったのはドクターJのおかげだぜ。
あの五博士なら
ガンダニュウム製フレームのアストレイ・プラチナフレームとか、
完全なステルス性を誇る真ブリッツガンダムとか、
ユウナりんでもエース並に活躍できる量産機とか、
ホイホイ作りそうな気もするが、CEの技術データを吸収しながら
もっとも最後は全てを台無しにしてトンズラこきそうだが…
意味ねー
>>579 割り切ってたんだろ。あとは最初から反乱を予定してたか
造る前は人質とられるまでは死んだほうがマシって言ってたし。
脅されでもしねー限り、意味の無い兵器の生産はしないんじゃないか?結局どれもウイングゼロの性能に勝てるものは作っていない訳だし。
意味があればいいのか?
ならミラコロとかのあっちには無かった技術に興味を持てばあるいは・・・といったとこか
姿消したり推進剤になったりと謎粒子の存在に興味をもたんとは思えんが
そんなものに頼らんでもその結果は出せる連中だから新しい使い方をしてくれそうだ
開発はしても協力はしそうにないな・・・。
インフレさせても博士達gdgd
博士達を話に出しても、どう落とし前をつけさせるんだ?
最後に連れて帰って改めて死んでもらうのも間の抜けた話だし。
種世界で生き続けるのも死ぬのも、ビルゴの残骸問題と同じ不安が残る。
連れて帰って生き続けられるとW世界の歴史は変らざるを得ないだろうし。
Wキャラ達は元の世界に戻ったら夢オチとかか?
帰れないこと前提のオリストーリーだろ
帰れるようなら世界変えずにじりきでかえるだろうしな
えっ帰れないのか?
じゃあリリーナとヒイロもゼクスとノインも
デュオとヒルデもその他の皆さんも今生の別れなのかYO!
あれ?帰れないんだったらゼクスは何のためにヒイロ探してたんだっけ
なんか勘違いしてたかも
>帰れないこと前提のオリストーリーだろ
作者は別にそんなことは語っていない。
空間のゆがみがなんたらかんたら理由をつけて
無理やり帰りそうだぞあいつらならw
?
まあ、帰る場合のその方法は、ここであれこれ言うのも野暮かね
>>593,
>>594 >
>>589が言っているオリストーリーってのは五博士たちが来た場合って意味の
オリでW-DESTINY本編とは別物じゃないかな。おれはそう読んでいたんだけど。
博士達の話も別ストーリーのこと話していたのか
気がつかなかった
でも帰れるか帰れないかなんてのは作者しだいなんだから
いきなり、帰れなくて当たり前だと言われても尚更ハァ?でないの
600 :
通常の名無しさんの3倍:2006/11/17(金) 09:59:55 ID:pNR1vVFq
ageとこ
今から飲み行って来る。今日の深夜あたりに投下されてると幸せだな。
毎週楽しみでしょうがないぜw
投下はだいたい土曜の夜〜日曜にかけてじゃなかったっけ
なんにしても週一の楽しみだ
ジャンプと同じくらい楽しみにしている
Wチームとザフト3人組あるいは連合3人組+マユとの絡みってないんかなー
ぼちぼち来ないかな…
大人しく待てないのかお前達
>>602 安易な絡みは福田の手法臭くなって逆に嫌だな。
仮面ライダーアギトくらいの、絡みそうで絡まずにじらされる方が逆にWらしくて良いよ。
>>605 戦力バランスも違うし、絡みっぱなしは萎えるな。
ここぞと言うときに颯爽と現れるくらいが燃える。
ヒイロはそろそろどっかの陣営に絡まないとさ・・・
種世界の戦争も終わってビルゴ問題も解決して
デュオ達がAC世界に戻った後あれ?そういやヒイロは??
なんてことになったりしないよなw
そこまでほっとかれてもマユが探して殺しにくるだろうし
そもそもその前にゼクスがらみで何か起こるだろ
でもあの暮らしぶりだと情報手に入らない(ゼクス殺しに行かない)し
戦火にも巻き込まれないしで
どう絡むのか楽しみに待ってる
>ヒイロはそろそろどっかの陣営に絡まないとさ・・・
それは藻前さんが心配することでも決めることでもない。
>戦火にも巻き込まれないしで
種世界でそんな保障は無いぞw
このままでは殺られる。ネオは自分のウィンダムより、レイのグフが上だという事実を認めていた。
技量は互角でも、グフの得意な近接戦闘を仕掛けてくる。ネオが離れて戦いたくてもグフのスピードの
方が上で、相手の距離で戦わざるをえなかった。
「何時までも持たんな……他の連中は?」
ネオは友軍の様子を何とか確認する。スティングのカオスはセイバーと互角の戦い、これは予定通りだ。
そしてインパルスの姿が見えない事からアウルは水中でインパルスと交戦しているはず。
しかし、問題はマユのカラミティが足止めを喰らっている事だ。
「これは俺のミスかな」
ネオは悔しげに目の前の白いグフを睨みつける。本来ならマユを足止めしているバビは自分のウィンダム
部隊が相手するはずだったが、レイがネオを抑えているためネオは指揮をする余裕が無くなっていた。
そのためウィンダの部隊は統制を欠き、ザフト軍に押されて始めていた。
「だが、まだ手はある! JPジョーンズ聞こえるか!」
ネオはグフの4連装ビームガンをかわしながら母艦に通信を入れる。
「上は手詰まりだ! ザムザザーを盾にして前に出ろ!」
ネオはJPジョーンズが前に進み始めた事を確認しながら、目の前のグフに集中する。現在の戦況は
互角。だったらステラのガイアを上手く投入すれば勝てると踏んでいた。
「艦長! 例の空母が接近してきます!」
メイリンの報告を聞きタリアは驚愕する。
「空母が前に出るって何を考えてるの!?」
空母は言わば前線基地だ。味方のMSの補給や修理を行うのが主な目的で、戦闘能力は低い。
そんなものでミネルバに対抗する気だとすれば正気とは思えなかった。しかし近付いている以上、
迎撃しなくてはならない
「アーサー! 迎撃の用意を!」
「了解! CIWS、トリスタン、イゾルデ起動。ランチャー1、2、全門パルシファル装填!」
アスランは黙っておこうかと思ったが、気になることがあったのでメイリンに尋ねる。
「メイリン、空母の護衛は?」
「え?……ザムザザーが付いています!」
「じゃあ、トリスタンは!」
「使えないわね……なるほど只の特攻ではなさそうね」
タリアも敵の狙いに気付いていた。おそらく接近してガイアを斬り込ませる気だろう。
「ルナマリアを呼び戻して!」
ルナはスレイヤーウィップを一閃させ、ザムザザーを斬り裂く。
ザムザザーにスレイヤーウィップの相性は抜群だった。さらにはルナにとって使い勝手も良い。
そのため強敵のザムザザーを既に3機も撃墜していた。
「癖になったら、どうすんの!」
だが、自分でも思っていなかった戦果に喜ぶどころか、女として鞭を振るう自分の活躍に釈然としない
気分だった。
「私は健気な尽くすタイプなんだから!……多分」
少しだけ自信を失いかけた時、メイリンからの通信が入る。
『お姉ちゃん! 聞こえる!?』
「聞こえてるけど、戦闘中はお姉ちゃんと呼ばないの!」
『ゴ、ゴメン! って、そんな事よりも連合の空母がミネルバに接近してきてるの!』
「空母が?」
ルナは空母の特攻という馬鹿げた戦法に呆れかけたが、確かに接近してくる空母が目に入る。
2機のザムザザーに守られ、さらには甲板にガイアの姿が見えた。
『戻ってミネルバの防衛に参加して!』
「防衛たって……ザムザザーを落とせば良いんでしょ?」
『う、うん。でも強敵だからミネルバと協力して…』
「協力って、近付けたらヤバイでしょうが!」
『でもシン達は、それぞれの敵と交戦してるし、お姉ちゃんじゃ無理だし』
「バカにするな! ザムザザーなら、すでに3機撃墜してるわよ!」
『ウソ! お姉ちゃん幻覚見てるんじゃ!?』
「失礼なことを言うな!」
ルナは機体をミネルバに接近してくる空母とザムザザーに向けながら、グフのスレイヤーウィップが
対ザムザザーに相性が良い事を伝えようとする。
「スレイヤーウィップは相性が良いのよ」
『お姉ちゃん……そんな趣味が?』
「違う!」
だが、メイリンはルナと鞭の相性が良いのだと勘違いをした。自分が否定したかった事と間違えられ、
ルナは激怒しながら、ザムザザーの迎撃に向かった。
「メイリン、帰ったらお仕置きしてやる!」
『ちょっと!』
ステラは、JPジョーンズの甲板上でミネルバを睨みつけていた。あの船を沈めれば勝ちだと聞いている。
「ん?」
そして、レーダーがMSが1機近付いてきている事を伝える。赤いグフ、ルナマリアだった。
「このぉぉ!」
そしてルナが、ザムザザーの砲撃を交わしながらスレイヤーウィップを一閃させると、護衛のザムザザー
が1機撃墜される。
「強い!」
ステラは赤いグフが強敵と悟るとビームライフルで迎撃を試みる。
「させない!」
「ガイアが……よし!」
ルナはガイアが攻撃態勢に入った事を確認すると、わざとザムザザーとガイアの間に入る。
「これで……」
最初にゼクスと模擬戦をした時にやられた戦法。危険だが今やれば抜群の効果が得られるはずだと、
冒険を行う。
「……このタイミング!」
ガイアが発砲する瞬間、機体を最も速く移動出来る方向、下に急降下させる。ギリギリで頭上をビームが
通り過ぎ、それがザムザザーに反射されるとガイアの元へとビームが飛んでくる。
「クッ!」
ステラは間一髪で避けるが、JPジョーンズが傷付き、その隙を突いてザムザザーも撃墜されていた。
「決まった! 私って凄い!」
「よくもっ!」
ガイアのビームライフルとJPジョーンズに搭載されたCIWSがルナを襲う。
「あひゃ!」
ルナは間一髪避けると、急いで距離を取る。
「調子に乗って撃墜されちゃ、カッコ悪すぎよね……って、あれは!?」
JPジョーンズの進路上にアビスに押されて打ち上げられる様にインパルスが浮き上がった。
「シン!」
その勢いで海上に出たアビスは背後ビーム砲バラエーナ改をインパルス放つ。
ルナの目には回避不能と見えた一撃はインパルスが曲芸の様な動きで後ろを向き、背中のシールドで
防がれていた。
「あぶねぇ〜!」
シンは咄嗟の機転でビームを防ぎ、声を漏らしていた。そして海上に出た事を確認した後、対艦刀から
ビームライフルに持ち替える。
「この前みたいには、いかねえんだよ!」
前回、水中戦を意識しすぎてビームライフルを不携帯だった失敗を教訓にし、今回は海上に出て戦う事も
意識していた。
そして、海面を漂いながらビームと実弾の両方を撃てるように構えた。だが。
「後1つ足りないんだよ!」
アウルはアビスをMS形態に戻すと、ビームランスを構え海中から突撃を敢行する。
「え?」
性能差では無く機体の差。インパルスは2本の腕に武器を選択して選ぶため、同時には2種類の武器しか
持てない。しかしアビスは機体に固定された装備のためビーム、実弾、そして近接武器を同時に使える。
シンはこの場合、一撃でアビスを沈めるチャンスを諦め、再びバズーカーと対艦刀を選び、海中に潜る
のが正しい選択なのだが、海中が敵の得意フィールドという先入観と確実にアビスを沈めて、戦争を
早く終結させたいという決意が空回りし、対艦刀に持ち替えるか迷ってしまった。
「あ?」
この一瞬の迷いがアビスという強敵相手にどれだけ大きな意味を持つか、すでに目の前までランスが
迫っていた。
「シン!」
シンが回避不可能だと思ったとき、目の前のビームランスにルナの出したスレイヤーウィップが巻きつき
インパルスを救っていた。
「ルナ!」
シンは自分を助けた上空のルナを見上げた。赤いグフが頼もしく見える。
だが、その時、シンの目の前で一条の光がルナのグフのバックパックを貫いた。
「きゃあ!」
「ルナぁ!」
ルナの悲鳴がインパルス通信機に入る。ガイアの放ったビームライフルでバックパックが破壊された
グフは炎を上げながら落下し、海面に叩き付けられた。
「あ……ルナ?」
シンの目の前で海面を転がりながら叩き付けらるたびに手や足が取れていく。
やがて、転がる勢いが落ちると、そのまま沈んでいった。
「嘘だろ?」
シンの中で、何かが弾けた。
「うおぉぉぉぉぉ!」
その瞬間、シンは叫びを上げる。割れるような頭痛が襲い、体が燃えるように熱くなる。そしてマユが
泣いている。
以前、カーペンタリア沖で感じた感覚。否、その時を遥かに上回る苦痛と激しい感情がシンを襲う。
「何だよ!」
その激しい感情にシンは苦しむ。それは終わる事の無い苦しみと、どうしようもない絶望。
だが、何故かすぐに解決する方法を思いつく。
――狂ってしまえばいい――
狂気に走れ。希望は持つな。ただ何も考えずに敵を倒せ。そうすれば苦痛を忘れられる。
シンは流れてくる負の感情に身を委ねた。
「ククッ!」
シンは再びビームランスで攻撃を掛けてくるアビスを見ながら、コクピット内で笑みを漏らす。
もうルナマリアの安否も気にならない。今はただ、目の前の敵をどう倒して楽しむかに専念する。
「来いよ! 遊んでやるからさ!」
シンは突き出されたランスを僅かに横に移動する事でかわすとバズーカーの銃口をアビスに当てて海面に
持ち上げる。
「そらよっ!」
「なっ!」
アウルは、それが以前マユにやられたものに似てると感じたが、シンの攻撃は更に辛辣だった。
そのまま引き金を引いたのだ。
「グゥ!」
アビスは、その勢いで吹き飛ばされ、そのままJPジョーンズの甲板に落ちる。
「アウル!」
ステラがアビスに近付こうとした時、インパルスも甲板に上がってきた。
「さあ、まとめて殺してやるよ!」
「何故、浮き上がってこない?」
バビのパイロットが不審な声を上げる。先程まで交戦していたカラミティが突然海中に沈み、そのまま
浮き上がってこないのだ。
「なんなの……この感じ?」
マユは頭を抑えながら、カラミティのコクピット内で呻く。
突然、変な感覚が襲い、咄嗟にカラミティのホバーを切り海中に潜った。だが、何時まで経っても
その感覚は消えない。
「何よ?……この暖かさは!」
以前ラクスを襲撃した際に、似たような感じが襲ったが、今回はその時を上回る。
前回は誰かに見られているような感じだったが、今回は包まれている感じがしている。
そして、何よりも自分を突き動かす激しい衝動に困惑していた。
――大切なものを守りたい――
もう2度と失いたくは無い。あんな思いは嫌だ。だから絶対に守ってみせる。
情念とも言える熱意がマユを突き動かす。
「大切なもの?……仲間?」
その逆らい難い衝動に従い、大切なものを考える。
――厳つい顔に似合わないエプロンをして、料理を自分に習ってくる人
――純粋な好意を剥き出しにして、抱きついてくる人
――悪態を付きながら、優しさを垣間見せる人
「……守らなくちゃ……マユの大切な仲間……」
喘ぐ様に呟くとカラミティを浮上させる。
「スティング! ステラ! アウル! 絶対に守るから!」
「お姉ちゃん! お姉ちゃん返事をして!」
ミネルバのブリッジでメイリンの悲鳴じみた呼びかけが響く。ここから、ハッキリと見えたのだ。
ルナのグフが撃墜されるシーンを。ブリッジを緊迫感が包む。
爆発はしなかったものの海面を跳ね上がった事でも分かるように、かなりの勢いで墜落したのだ。
『戦闘中はお姉ちゃんと呼ばないの!』
通信機から聞こえる声にメイリンは安堵の笑みを浮かべる。
それは艦長席や他のクルーにも聞こえていたが、タリアの顔は冴えなかった。彼女がアーサーに目配せを
すると同時に、アスランが立ち上がってメイリンの元へと向かう。
「お姉ちゃん! 良かった……怪我は無い?」
『人の話を聞かない子ね……まあ良いわ。こっちは無事。それよりザクの準備をして』
「え?」
『グフの損傷が激しすぎるのよ。だから戻ったらザクに乗り換えるから、準備をお願い』
「また出るの? 自力で戻れるの? 怪我は無いの?」
『一度に何回も質問するな! まあ、全部OKとだけ言っておきます!』
ルナの元気な声にメイリンは安心していたが、何時の間にか横に居たアスランが通信機を奪う。
「ルナか怪我は無いのか?」
『アスランさん? だ、大丈夫です!』
「そうか……自分で戻れるんだな?」
『はい!』
「わかった。整備班には伝えておくから、真っ直ぐに帰って来い」
『了解です』
メイリンが不安そうに見つめる中、アスランは整備班に通信を入れる。
「こちらブリッジだ」
『アスランさん!? どうしたんです?』
通信機からヴィーノの驚いた声が聞こえる。
「ヴィーノか、すまないが麻酔を用意しておいてくれ」
『麻酔? 何かあったんですか?』
「ルナが撃墜された。本人はまだやれると言い張ってザクを用意しろと言ってる」
『落ちたところ見たんですか?』
「ああ、再出撃は無理だな。本人は気付いていないようだ」
それだけで、ヴィーノは状況を理解する。戦闘の興奮状態でアドレナリンが分泌されすぎて、痛みを
感じなくなったのだろう。
こうなった状態のパイロットには何を言っても無駄だ。そして強引に麻酔で眠らせ医者に見せないと、
間違いなく死んでしまう。
「医療スタッフへの連絡はしておきました」
アーサーも事態に気付いていたため、先手を打ち医療スタッフに麻酔と運ばれてくるはずのルナの治療の
準備をさせていた。
「助かります。ヴィーノ、聞こえたな?」
『分かりました。ルナには油断させるためザクを見せます』
「頼む。やり方は任せる」
『了解しました』
通信を切るとメイリンが不安そうな顔を見せる。
「ルナマリアは大丈夫だよ。君は自分の仕事に専念してくれ」
アーサーが、そう言うとメイリンは頷いて自分の仕事に専念する。そしてアーサーは続けてアスランに
謝罪を入れる。自分たちの判断の遅さを責めたのだ。
「申し訳ありません。大使に余計な心配を」
「いえ、俺の方こそ出すぎたマネをしました」
そう言ってタリアを見る。アスランは越権行為だと思っていたが、彼女は笑って首を振るだけだった。
だが、その瞳には悲しみが宿っていた。別に自分たち本スタッフより、客人扱い的なアスランが素早い
反応をした事を悲しんでいる訳では無い。なにしろアスランの実力は充分に知っているのだから。
だが、それよりも平和の象徴を目指す身でありながら、戦場において誰よりも的確に判断できるアスラン
という男の業の深さには、複雑な思いを禁じえなかった。
そのアスランは先程からシンの戦闘を見詰めていた。敵空母の上で2機のGを相手に圧倒している。
普段の彼を明らかに上回る強さ。今のシンに何が起きているのか、この中でアスランだけが、
理解していた。
(お前もなのか……シン)
それは、かつて自分も持っていた力。何かが頭の中で弾け、信じられないほどの集中力を生み出す。
アスランはシンに過去の自分を重ねた。それは何故か、ジャスティスで並み居る敵を撃破した時では
無く、親友のキラと死闘を繰り広げた姿だった。
カオスの放ったビームライフルが、セイバーの装甲を掠める。それが何度もあり、セイバーのボディには
いたる所がボロボロに傷付いている。逆にカオスは無傷に近く、自分が優位に立っている事を
スティングは知っていた。
「だが、落ちねえ」
しかし、だからこそ警戒を強める。相手は僅かの差で攻撃を避け、なおかつ反撃に移ってくるのだ。
少しでも集中力を切らせば、すかさず逆転されるプレッシャーを感じていた。
「このままでは、持たんか」
しかし、ゼクスの方も余裕は無くなっている。自分がここまで追い詰められている事を心の何処かで
楽しみながらも、自分が負けたらカオスはミネルバに襲い掛かるだろうから絶対に負けるわけには
いかない。
それだけでは無い。そもそも自分は、何故こんな所で戦っていると言うのだと自分に気合を入れる。
「貴様は何をしている!? 私の存在にまだ気付かんのか!」
聞こえはしなくても、この世界の何処かに居るであろうヒイロ・ユイに呼びかける。
「貴様に再び会うまでは……貴様をリリーナの元に戻すまでは、私は倒れる訳にはいかんのだ!」
カオスが襲い掛かってくる。ビームライフルを避け、ビームクロウを避ける。しかし完全にはかわせない
装甲のいたる所が傷付き、すでにPS装甲の意味を成さない部分が出来ていた。
「ぬぅ!」
背部パーツを展開させ、威力の高いアムフォルタスでは無く、スーパーフォルティスを連射させて、
カオスを牽制する。
「甘い!」
しかし、それを見逃すスティングでは無い。攻撃内容にシールドから撃ってくるCIWSと頭部のCIWS
も混ざってきた。普段なら無視して構わない攻撃にダメージを受ける。
「バランサーが!」
機体がバランスを失いかけるが、ゼクスは慌てて制御して攻撃に備える。しかしカオスの攻撃が止まった。
そして、メインモニターは自分を見ていない。
「誘いか?」
だが、躊躇する余裕は無かった。罠だとしても今は隙を見逃すほどのゆとりは無いのだ。
ビームライフルを放つと、反応の遅れたカオスは右手に持ったビームライフルに被弾して失う。
ゼクスは罠の可能性が強いと思っていたが、実際は何かに気を取られていたと判断する。しかし、それは
ゼクスにとってチャンスを喜ぶよりスティングに裏切られた気分の方が強かった。
「これに当たるとは! 戦闘中に何をしていた!」
「しまった!」
スティングの顔に狼狽が広がる。油断するつもりは無かったが、彼の目にJPジョーンズの甲板で
繰り広げられる戦闘が入った。アウルとステラのピンチに気を奪われてしまったのだ。
「この代償、高く付くぞ!」
ゼクスが怒りの声を上げながら、ビームライフルを連射する。そしてスティングはビームライフルを
失っていた。
確かに高い代償だったと、スティングは悔やむ。ビームライフルを失った事も、アウルとステラが気に
なり、集中力が低下している事も。
「このままじゃ!」
スティングは一瞬で形勢不利になってしまったが、どうしようも無いことも分かっていた。
その時、下方から巨大な閃光が上がり、セイバーの右側面を貫いていた。
「なっ!」
「ぬぉっ!」
『スティング!』
その閃光はカラミティが放ったものだった。カラミティの砲撃はセイバーの右側の大部分、右腕、右足、
そして右側のスラスターの付いた武装パーツを奪っていた。
『大丈夫?』
「ああ……」
スティングはマユの態度に異変を感じたが今はそれどころでは無い。
「俺の事は良い! それよりJPジョーンズだ! アウルとステラが!」
『え?……な!』
マユの視界にJPジョーンズで行われている一方的な攻撃、ほとんど殺戮ショーに近い光景が映った。
『行ってくる!』
「頼む!」
スティングはマユを行かせると、再びセイバーに意識を戻す。
「こんなの……」
その姿は誰の目から見ても戦闘継続は不可能だった。パイロットは無事だろうが、自力で母艦に戻るのが
精々だろう。
自分が、あれ程望んだ戦いだと言うのに、その決着は自分が油断し、やられかけた所を味方に救われる
と言う、決して望まぬ形での結末だった。
「ゼクス……」
何と言っていいか分からない。折角認められたのに今となっては掛ける言葉さえ見つからなかった。
しかし、呆然としているスティングの目の前でセイバーはシールドを外し、残った左腕にビームサーベル
を持たせるとカオスに向けて構える。
「さあ、続けるぞ! スティング」
ビームライフルを失った相手に、シールドはあまり意味を成さないと外した。これで少しはバランスが
マシになる。もっとも今更多少のバランスを良くしたとしても、あまり意味は無いが、少しは剣を振り
回しやすい。
そして、ゼクスはコクピット内で、己を詰っていた。
(決闘に夢中になって、周りが見えんとは)
スティングの散漫に怒りをぶつけたが、自分の方こそ周りが見えていなかったのだ。
スティングは仲間の危機に気を取られたのだと知った。戦場でそれは致命的な行為だが、逆に自分は
周りが見えずにカラミティの不意打ちを喰らってしまったのだ。
「言わばお相子と言うやつだな」
既に勝ち目が無い事は分かっている。互角の者が戦っている時に、この損傷は致命的だった。
かつてエピオンに乗り、ヒイロのゼロに左腕を奪われた時も、あれで終わりだった。手足を失っても
逆転できる可能性など万分の一も無い。
しかし、今回は決闘では無かった。戦争と言う大局のほんの一部分に過ぎないのだ。簡単に諦める訳には
いかない。情けない話だが、負けない戦いに徹するしかない。
「何をしているスティング・オークレー! 私はまだ健在だぞ!」
そしてカオスが空いている右手にビームサーベルを握る。
上空に対峙し周りを寄せ付けぬ決闘を続けていた2機は、今決着を付けようとしていた。
カオスはセイバーを討ち、仲間を助けるために。
セイバーはカオスを抑え、仲間の下へ向かわせぬために。
「ゼクス・マーキス、不本意だがテメエはここで討つ!」
「それで良い! 戦士とはそうあるべきだ!」
カオスが兵装ポッドを展開する。己の最大のスピードで討ちかかるために。
「俺はアンタを心から尊敬する!」
「勝ってから言ってもらおうか!」
「落としはしたが……」
レイはビームソードでネオのウィンダムを両断したが、落下中に別の敵の攻撃を受け、そちらに対応
している隙に、さらに別のウィンダムがネオを回収したのを感じていた。
「奴を追いたいところだが」
だが、ミネルバを狙う敵は、一向に怯む様子が無い。ルナマリアの離脱は確実に影響していた。
「今はミネルバを優先する!」
レイはグフの進路をミネルバに向けた。
「くぅっ!」
アウルが悲鳴に似た呻き声を上げる。アビスの右腕をビームランスごと斬り飛ばされていた。
「まだだ」
シンは冷笑を浮かべながら蹴りを放つと、アビスは吹き飛ばされ艦橋を背に尻餅を付く。
その状況は奇しくもインド洋の基地での状況に似ていた。あの時はカリドゥスのビームで左腕を盾ごと
吹き飛ばされたインパルスが、基地のフェンスに今のアビスの様にもたれ掛かっていた。
シンは倒れたアビスを見て嘲笑う。今まで散々目の前で暴れてきた、非常に目障りな相手だった。
「さて……そろそろ死ぬか?」
「くそっ!」
わざわざ接触回線で通信を入れてくるあたり、最悪な性格だとアウルは思う。
「そんな奴だったとは……」
アウルは自分の思っていたイメージと大きく異なる事に不快感を抑えきれない。
そして、その声に聞き覚えがある事が余計に苛立ちを大きくする。
「うぇぇい!」
そして、インド洋の戦いと似ているのが、もう1つ。倒れた者を庇うガイアの姿。
しかし、あの時とは違う。インパルスとアビスの立場が正反対なのだ。インパルスにガイアを攻撃しない
理由は無かった。すでにインパルスの攻撃によりビームライフルは失い、至る所に損傷を受けている。
それでもステラはアウルを守るためにビームサーベルでインパルスに斬りかかった。
「死に急ぐなよ……いや」
シンはガイアの攻撃を、簡単にかわすと対艦刀を一閃させ、ガイアの首を跳ね飛ばす。
「え?」
ステラはメインモニターのある頭部を無くし、一瞬で真っ暗になったコクピットで驚愕する。
「うっ!」
身体が中を舞うような感覚が襲い、続いて襲った強い衝撃に声を漏らす。
ステラには周りが闇に包まれているため理解出来なかったが、シンはガイアをアビスに重なる様に
投げ飛ばしたのだ。
「まとめて死ね♪」
シンは彼を知るものが見たら言葉を無くすような凄惨な笑みを浮かべていた。
エクスカリバーを連結させアンビデクストラスフォームにすると頭上で振り回す。
「命乞いなら聞いてやるぜ」
アビスの足を踏み接触回線で伝える。その間も回転を上げ続ける。
「ふざけろよ。ボケェ!」
「ハハッ♪ 良い返事だ。どうせ聞きはしても聞き届ける気は無かったしな!」
シンは一歩下がるとエクスカリバーを振りかぶった。
ステラは暗闇の恐怖と、先程まで聞こえていたアウルとインパルスの会話に怯えていた。
そして救いを求める。自分を守ってくれる存在に。心の奥に閉じ込められた紅い瞳の少年が、封じられた
殻を破りステラの記憶に蘇る。
「シン、助けて!」
ステラは胸のペンダントの位置を抑えながら叫ぶ。
だが、その言葉は届かない。それどころか自分を今、殺そうとしているのが、その少年なのだ。
「シン?」
だが、シンに届かなかった言葉が聞こえた人物がいた。接触回線で届いた悲鳴にアウルが反応する。
「それだけはさせない!」
アビスの腕を大きく振り、ガイアを自分の上からどかすと、そのガイアに向け、シールドのM68連装砲
を放つ。炸裂式の砲弾はガイアを傷つけずに吹き飛ばした。
「落ちろぉぉ!」
アウルは、その刹那の間にガイアを海中に沈めて逃がそうとする。だが。
「ぐぅぅ!」
無情にもエクスカリバーは振り下ろされ、アビスの肩から胴体まで刃が埋まる。
「ふん。仲間を庇うか……健気だな」
シンの目の前でアビスが各所から火花を撒き散らす。そしてPS装甲がシフトダウンして灰色の無機質な
物体になった。
「さてと」
破壊したアビスに背を向け、あと少しで海に落下するという位置に止まったガイアに足を向ける。
「頑張って仲間を庇った褒美だ。ククッ……その仲間をアンタの所へ送ってやるよ。地獄にな。
これで寂しくないだろ」
エクスカリバーの連結を解き、両手に構え、ゆっくりと歩を進める。
「―っ!」
だが、インパルス目掛けて閃光が奔り、シンは回避せざるをえなかった。
「アイツ!」
シンの目に海上を疾走するカラミティが映る。そしてガルナハンでの屈辱を思い出した。
「そう言えば借りがあったよな!」
マユはJPジョーンズの甲板に上がると、ガイアを庇う位置に立ち傷付いたアビスに通信を入れる。
「アウル! 大丈夫!?」
ほとんどの通信機能を無くしているカラミティにとって、わずかに残る通信可能な相手がファントム
ペインのメンバーのMSだった。その仲間に懸命に呼びかけるが通信機は沈黙を保っている。
「返事しろ! ガキ面!」
マユはアウルの悪態を聞きたいと願った。こんなことで死ぬほど柔な奴では無いと信じていた。
しかし、マユがいくら叫んでもアウルの返事は返ってこなかった。
「そんな……ステラっ!」
「マユ?」
ステラからの返事を聞き少しだけ安堵する。
「大丈夫?」
「うん……でも動けない」
「待ってて、守るから」
マユは自分らしく無い衝動に任せて、インパルスを睨みつける。
「アウルの仇、アンタを殺す!」
バズーカーを捨て去り、対艦刀を構える。
シンも対艦刀を構える。共に対艦刀の二刀流。カラミティにはスキュラとシュラークが固定砲台として
付いているが、この距離の斬り合いでは使用しずらい。ゆえに剣での勝負となった。
「逝けぇ!」
マユが気合を入れて振り下ろすとシンは真っ向から剣をぶつけて払う。巨大な金属の鳴り響く音を
たてながら、共に剣をぶつけ合った。
「死ねよ!」
シンも対艦刀を振り回す。マユも剣で受け止め、お互いの対艦刀から軋むような音が鳴る。
斬る。払う。突く。受ける。弾く。横薙ぎ。袈裟斬り。ありとあらゆる斬撃の応酬。
その繰り返しは、しだいに加速していき、2機の戦闘は竜巻の中心の様な有様だった。
「コイツ……何で強くなってる!?」
マユが顔を顰める。戦闘前は楽勝な相手だと高をくくっていた。現に、前回ガルナハンで戦った時は
一蹴しているのだ。前回とは色が違うし別の機体かとも思ったが、インパルスの特性の装備によって
色が変わることを聞いていたので、それは違うと判断する。
「それに何なの?……アンタが側に居るとイライラするのよ!」
先程から暖かい気持が流れてくるが、この機体の前だと余計に強くなる。その暖かさに身を委ねたく
なるが、コイツはアウルを殺した相手だ。そう思うと許せない気持が余計に強くなる。
「くっ……調子に乗って、絶対に後悔させてやる」
相手から流れてくる感覚と、見下していた相手の奮戦に苛立ちながらマユは、その時を待っていた。
「そんな戦い方じゃ、絶対に持たないんだから」
その時を、インパルスの対艦刀が砕ける瞬間を心待ちにして、今は耐える。インパルスはアビスとの
戦闘から、ずっと剣を酷使している。それに比べカラミティは今回の戦闘は温存していたのだ。
「その時こそ!」
マユは武器を失った相手が、アウルを殺めた事を後悔しながら自分に斬られるのを想像して、
耐え忍んでいた。
「そろそろか?」
シンはコクピット内で怒りを込めて呟く。先程から頭痛と熱が酷くなっている。原因は分からないが、
目の前のカラミティが側に来てからピークに達していた。
その苛立ちをぶつけるため、カラミティのパイロットには絶望を与えて殺してやろうと、今の戦法を取ったのだ。
「メイリン、ソードシルエット射出!」
モニターがシルエットが近付いてきている事を知らせる。そして現在使っている対艦刀を更に激しく
ぶつけた。
「そぉら!」
そしてインパルスの対艦刀、エクスカリバーが砕けた。だが左にも持っている。それも砕けろと言わん
ばかりにカラミティの対艦刀に当てて砕けさせた。
「やった……これで」
マユがコクピット内で笑みを漏らす。今頃インパルスのパイロットは武器を失い狼狽しているだろうと。
自分の狙い通りに事が運んだと信じた。
「え?」
だが次の瞬間、マユの表情が愕然としたものに変わる。気付かない内に飛来した物がインパルスの側を
通り過ぎると、その手には新たな対艦刀が握られていたのだ。
シンはソードシルエットのフライヤーから対艦刀だけを取り外し、真新しい対艦刀を見せ付ける様に
構えた。
「クククッ……どんな気分だ!?」
逆にシンはコクピット内で高笑いを上げた。シンはマユの作戦を読んだ上で、その上を行ったのだ。
これでカラミティの対艦刀は先程からのぶつけ合いでダメージを受けてるのに対し、インパルスの対艦刀
は新品の状態。
「さあ、続けよう。何時まで持つ?」
シンは再び対艦刀をぶつけて来る。そしてマユにはそれを受け止めるしか術は無かった。
例え、自分の剣が砕けるまでの時間稼ぎにしかならないと知りながら。
シンとマユには死んだと思われていたアウルだったが、生き長らえてコクピット内で器機を弄っていた。
「これで良し」
アウルは息も絶え絶えに呟く。全ての機能が停止していたアビスから復旧可能な場所を探し出し、
そしてカリドゥスが復旧可能だと見ると修復を開始したのだ。
エネルギーの残量が少ないため威力は低いが、一発だけ撃てるように修復が完了した。
「これもダメだな」
アウルは口の中からガラスの破片を取り出す。ヘルメットのバイザーの破片だった。それは血に染まり
真っ赤になっている。
すでにアウルは満身創痍と言うのが温くなる程の状態だった。エクスカリバーの斬撃で起こった爆発は
コクピット内部も襲い、通信機能やその他の設備と共にアウルを傷つけた。左足は押しつぶされ感覚が
無くなっている。立つ事はおろか、誰かに引っ張り出された途端に左足とはお別れになるだろう。
その他にも、アウルの身体は無事な場所が無いほどの傷を負っていた。そのため出血多量で、今にも
意識を失いそうだ。だが、意識を失うと2度と目覚めない事も、自分で理解していた。
それを避けるためアウルは衝撃でバイザーの割れたヘルメットを脱ぐと、バイザーの破片を口に入れ、
痛みで気付けをする事で意識を保っていた。しかし、今や痛みの感覚すら無くなっていた。
「よいしょっと」
それでも、最後の一撃を放つために、ここまで耐えていた。アウルはモニターに映るインパルスと
カラミティの戦闘を見詰める。
「ホントにダメだなぁ……戦わせないって決めたのに……つーか、何で思い出すんだよ」
目の前で戦う兄と妹を見ながら呟く、消されたはずの記憶が蘇った事を毒づきながら、カリドゥスを
撃つトリガーに指を掛ける。方向は変えられないが、幸いガイアの前、インパルスがガイアを斬ろうと
したら、立つであろう位置に向いていた。そして、もう1つの幸いがマユが来て修復まで時間を稼いで
くれたこと。
だが問題があった。マユが頑張りすぎて、インパルスが目標地点に到着する前にアウルの命が持ちそうに
無くなっていた。
「もう良いぞ……つーかよ、何でそんなに頑張ってんだ?……らしく無えぞ」
マユが聞きたいと願った悪態を付くが、アビスの通信機能は壊されていて、連絡する事が出来なかった。
そして、重くなる目蓋が落ちないように耐えていると、カラミティの右手に持った対艦刀が砕ける。
続いて左腕は対艦刀では無く、肘から先が斬り飛ばされた。
「よし、逃げろマユ」
剣を失った今、マユはステラを見捨ててでも逃げるだろうとアウルは思った。またそう判断すべきだと。
「おいおい」
しかし、カラミティは、なおもガイアを庇って立ち塞がり続ける。
そのカラミティをいたぶるように、シンはまずシュラークを斬り飛ばした。
「まだっ!」
マユは最後の武器、スキュラを発射させる。
「当たるかよ。馬鹿!」
しかし、インパルスは身体を横に移動させると、先程までいた位置にビームが通り去る。
「そらあっ!」
そしてシンは左手に持った対艦刀を、発射中のスキュラの銃口に横から突き刺した。
「つっ!」
マユの悲鳴と共にスキュラの発射口が爆発し、シンが素早く手放した対艦刀を砕きながら胸部が大きく
破損する。そして、後ろに下がりながらカラミティは膝を付いた。
「そろそろ終わりだ……もがき苦しんで死ね♪」
シンは笑顔を浮かべて、残った対艦刀を頭上に高く振り上げる。
「そこじゃダメだろ」
アウルは悲痛な声を上げる。カリドゥスの照準はインパルスとカラミティの中間に固定されていた。
だから、もう半歩下がれと念じるが、マユは下がろうとしない。
「役立たず……クソガキ……ボケェ」
震える手でトリガーに指を掛ける。ここで放っても、応急修理で出力の落ちたカリドゥスでは、2機の
間を通り抜けるだけだった。
アウルが選べる最も良い手段は、シンがカラミティを斬り、続いてガイアを斬ろうと踏み込んだところで
放つ事だ。これなら確実にインパルスを仕留められる。
この手段ではマユが犠牲になる。しかしアウルにとってはマユなど、どうでも良い存在、いや、嫌いな
存在だから一向に構わない。
しかし……
「こんな……奴に」
マユが苦悶の表情を浮かべる。不思議と自分が死ぬ事は思いつかない。どうでも良いとさえ思える。
だが、そんな事よりステラを守れず、またアウルの仇を取れなかった事が悔しかった。
「うおぉぉぉぉぉ!」
シンが雄叫びを上げながら、対艦刀を両手に持ち振り下ろした。
「「え?」」
そして、シンとマユが同時に声を上げる。振り下ろされた剣は両腕の肘から先と共に消失したいた。
アビスから放たれた巨大な閃光と共に。
「このバカ兄妹」
アウルは苦笑を浮かべながら毒づいた。
アビスの放った閃光は、放ったアウルが意図する事無く、この戦いの終焉の号砲となった。
それが放たれたのと同時に、スエズ基地がウィラードの手で陥落したのだ。
それと同時に連合軍にはマハムール基地への撤退命令が下された。
アスランは最初から連合が撤退しやすいように、カーペンタリアからも部隊を出撃させていたが、スエズ
の南からは攻撃をさせなかった。
もっとも慈善家では無いから、マハムール基地の抑えと共に、撤退する部隊への攻撃は命じていた。
だが、今のアスランには遠い事だった。その事を後悔するのは、もう少し後の事になる。
「基地が落ちた?」
スエズ陥落の報を聞き、ネオは力なく呟いた。すでに彼の乗るウィンダムはレイの手で大破していて、
脱出を余儀無くされていた。
そのため、その報を聞いたのは収容された戦艦のベッドの上だった。
「奴等は無事なのか……」
そして4人の部下の身を案じたが、今のネオには調べようが無かった。
「貴様の勝ちだ」
カオスのコクピットにゼクスの声が入る。だが、それと同時にスエズ基地陥落の報告も入っていた。
「いや、テメエの勝ちだ」
左腕と頭部をカオスに奪われ、落下していくセイバーを見ながらスティングは呟く。
一騎討ちには勝ったが、ゼクスは時間まで守り抜いたのだ。ゼクスは認めないだろうが、スティングも
認めなかった。
「だから、こんな所で死ぬんじゃ無えぞ!」
海に落ちたセイバーを一瞥すると、進路をJPジョーンズに向ける。
そこには傷付いたスティングの仲間が揃っていた。
「やっちまった」
アウルは自分の行動に苦笑した。今撃っても、インパルスを仕留められないと分かっていながら、マユを
助けるのを優先した自分に呆れる思いだった。
「クソッ!……メイリン! チェストフライヤー射出!」
『シン! スエズ基地は陥落したの! もういいのよ!』
「黙れ! 早くしないと殺すぞ!」
『え?』
メイリンが固まっているが、シンには目の前の敵に止めを刺すことの方が重要だった。
「早くしろ! ノロマ!」
『か、艦長』
通信機がしばらく沈黙を保つ。メイリンがタリアに助けを求めているのだろう。
だが、シンの周りにいる3機は降伏したわけでは無いから、タリアもインパルスを無防備なままで居させる
わけにはいかず、チェストフライヤーの射出を許可する。
『りょ、了解』
シンは、チェストフライヤーの射出を確認すると、アビスを睨みつける。
「死んだフリなんてしやがって!」
言い掛かりだが、シンにとっては正解など、どうでも良いことだ。今のシンにとって大切なのは、身を
焦がす狂気に任せて殺戮を行う事だけだった。
「これ、やばいって言うんじゃ無えの?」
自分の方を睨みつけるインパルスを見ながら、先の事を考える。戦闘が終結したことをアウルは知らない。
もっとも、知ったとしても、自分は良いが、現状ではステラもマユも撤退は不可能だった。
「あ?」
その時、モニターに映るインパルスの向うから、見慣れた機影が近付いて来るのが目に映った。
それはアウルにとって、最も信頼でき、そして頼れる男の機体。
「来るの遅えよ……」
その姿に安心して力を抜く。そして、脳裏に浮かぶのはディオキアでの休日の光景だ。
「楽しかったよな……メシも美味かったし……って、餌付けされてんじゃん」
自分がマユを助けた理由が、餌付けされていたかと思って、笑みを漏らす。
でも、違う事をアウルは知っていた。スティングとマユが作る料理は本当に美味しかったし、2人が
料理している姿は楽しそうだった。
そして、シンに会いたくて、そわそわしてるステラを見てるのも楽しかった。
唯一の心残りは、シンとマユの関係に気付いて、自分らしくない変な気遣いをしてしまった事だ。
「また行きたいよな……今度はネオも誘うか……だからさ、仲直りしろよ……バカ兄妹」
最後に、そう呟くと目蓋の重さに逆らわず、そっと閉じた。
そのまま、アウルの意識は2度と浮かび上がる事の無い、深淵へと沈んでいった。
シンはチェストフライヤーの到着を待っていた。
「―っ!」
だが、チェストフライヤーより早く近付いてくるMSがあった。
「カオス!?」
「どけっ!」
JPジョーンズの甲板に降り立ったスティングはビームサーベルを払い、インパルスを攻撃するが、
シンは下がってかわすと、そのまま海中に潜って難を避ける。
「チッ!」
スティングは舌打を打ち、通信を開いて3人に呼びかける。
「アウル、ステラ、マユ、無事か?」
「うん」
「……生きてる」
ステラとマユからは返答があったが、アウルからは返答が無かった。嫌な予感がしたが、マユが答える。
「アビスの通信機は壊れてるみたい。マユが呼びかけても答えなかったのに、その後カリドゥスを撃った
から」
その言葉にスティングはホッと一息吐く。そして、アビスが修復不可能なダメージと判断すると、
機体を放棄して、アウルだけ連れて帰ることに決めた。
「マユ、まずはアウルを助けるから、待ってろ」
スティングはアビスに近付くと、コクピットハッチを毟りとった。
そして、カオスのコクピットを開けて、直接に呼びかける。
「おい! 生きてるか、アウ……ル?」
何時もの軽口を言ったつもりだった。そう言えば、アウルの悪態が聞けると信じて疑わなかった。
「冗談はよせよ」
スティングはアビスのコクピットに移り、そっとアウルの頬を撫でる。
「……なに笑ってんだよ?……このバカ」
笑みを浮かべたまま息を引き取っているアウルを見て、呆然としていると激しい水音が聞こえた。
「アイツは!」
上半身の無いMSが海中から浮かぶと、飛来してきたMSの上半身、チェストフライヤーと合体して、
インパルスが傷の無い姿で再び姿を現す。
スティングは俊敏にカオスのコクピットに戻り、カオスを動かす。
「テメエは、よくもアウルを!」
ビームライフルを構えたインパルスに、ビームサーベルを振った。
「クソッ! コイツ!」
シンは咄嗟に下がったもののビームライフルを斬られ、素手になってしまった。
「テメエだけは! ―っ!」
その時、カオスのコクピットでバッテリーの残量が少ない事を示す警告音が鳴った。
「クソォ! こんな時に!」
スティングは蹴りを放ち、インパルスを再び海中に蹴り飛ばすと、何時の日か仇を取る事を誓う。
そして海中のインパルスに宣言する。
「テメエは俺が倒す! 絶対に殺してやる!……アウル……スマン!」
最後に一言アウルに詫びると、スティングは方向を変え、ガイアとカラミティの元へと向かう。
そして、2機を抱えると、そのまま撤退する自軍に合流すべく、JPジョーンズを飛び去った。
『スティング! 何してるの!? アウルが!』
通信機からマユの叫びが聞こえる。アウルを心配するマユに驚いたが、すぐに感情を押し殺した声で、
マユとステラに事実を告げる。
「アウルは死んでいた」
『え?……』
『ウソ……だよね?』
マユとステラの呆然とした声が通信機から流れる。それを重い気分で聞きながら、スティングは返す言葉
が見つからずに、一言だけ搾り出すように呟いた。
「すまねえ」
その後は、通信機から聞こえるすすり泣く声を黙って聞いてるしか無かった。
「くそっ!」
シンはJPジョーンズの甲板に上がると毒づいた。すでに艦橋には白旗が上がっている。
「イライラする!」
ヘルメットをとり、収まらない頭痛に叫び声をあげる。
「何なんだよ!」
髪の毛を掻き毟りながら、不快感に耐え続ける。戦闘中はあまり気にならなかったが、戦えないと
気になって仕方が無かった。
『シン、聞こえるか?』
『戦闘は終結した。貴様が居る連合の空母に、今から制圧部隊を送る。それまで、そこで待機だ』
「あん?」
レイとゼクスの声に、顔を顰める。今は誰にも声を掛けられたくなかったが、無視するわけにも行かず、
セイバーとグフの姿を探した。
「あ?……」
それが目に入ったとき、急速に頭痛が消えるのを感じた。同時に苛立つほどに研ぎ澄まされた集中力が
消え、普段の感覚が戻ってくる。
「隊長!」
頭部と両腕、それに片足を失ったセイバーがレイのグフに抱えられて、こちらに近付いてくる。
そして、傷付いたセイバーを見て、大事な事を忘れている事を思い出す。
「ルナは! ルナはどうなったんです!?」
『ルナマリアならミネルバに収容された。命に別状は無い」
「そ、そうか……よ、良かった」
シンは脱力して、コクピット内でシートにへたり込む。
すると、先程まで自分を襲っていた激しい感情を思い出し、震え始めた身体を押さえるように自分の
両肩を抱きしめる。
「違うよな?」
『どうした?』
レイの優しい声が聞こえる。2年前の絶望から救ってくれた友人が近くにいる。
だが、先程まで感じていた負の感情は紛れも無く本物だった。いったい、どれだけの絶望を受ければ、
あのような心境に至れるのかシンには想像も付かなかった。
「世界は……あんなに冷たくて……残酷じゃ無いよな」
「違う! こんなに優しくて暖かい世界なんてありえない!」
「マユ?」
突然のマユの叫びにスティングが声を掛ける。
「どうした? 大丈夫か?」
「うるさい! うるさい! うるさい! うるさい! うるさい! うるさい! 手を放せ!」
「マユ?……」
「無茶を言うな!」
ステラがマユの異変に呆然としてると、スティングが一喝する。今、カオスの手を放したらカラミティは
海へ落下してしまうだけだ。帰還は出来なくなる。
マユは2人の優しさを感じるが、それを全力で否定しようとする。
「認めない……」
マユはヘルメットを脱ぎ、髪の毛を掻き毟る。先程まで流れていた感情がマユには許せなかった。
以前、ラクス・クラインの誘拐任務に就いた時、同じような感覚を覚えたが、今回はその時を上回る感情
を受けた。誰かに遠くから見られているでは無く、誰かが側で抱きしめてくれる様な感覚だった。
「ありえない……」
優しく、暖かな感情。苦しんでいると誰かが手を差し伸べてくれる。そんな世界を感じていた。
しかし、それを認めたら、今までの……否、今も続く苦しみに耐えられなくなりそうだった。
「マユ、どうしたんだ?」
それなのに、優しくしようとする者が側に居る。
「お願い! お願いだからマユに優しくしないで! 絶望したままでいさせて!」
それが、叶わぬ願いと知りながら叫ばずにはいられなかった。
そして、レイのグフがゼクスを伴って、JPジョーンズの甲板に降り立つ。それから間も無く、制圧の
ための部隊が乗艦してきた。
「シン、お手柄だったな」
「え?……何が?」
レイの声に、シンは訳が分からないという表情で聞き返す。
「アビスを倒した。良くやったな」
「あ……」
シンは、その言葉に敵を倒した喜びよりも、自分のした残酷な行為に後ろめたい気持を感じた。
「アイツは……頑張って仲間を庇ったんだ」
そして、アビスのパイロットが仲間を庇う姿を思い出し、カオスが剥がしたコクピットの内部を
覗き込む。
「……え?」
「なっ!」
そして、中のパイロットの姿を映して絶句する。それはレイも同様だった。
シンはインパルスのハッチを開けると、飛び降りてアビスのコクピットに向かって走る。
「シン!」
突然のシンの行動にゼクスが困惑して呼びかけるが、レイが代わりに答える。
「アビスのパイロット……俺は知ってます」
「どう言うことだ?」
「それは……」
レイがゼクスに説明している間にも、シンは走っていた。モニターに映った姿を見間違いでいて欲しいと
願いながら。
そして、シンはアビスのコクピットに入り込み、中のパイロットを自分の目で直接確認する。
「ウソだろ?」
先程まで、懸命に否定しようとした人間に間違い無かった。
「何で……何でお前がこんなものに乗ってるんだよ……アウル」
投下完了?
GJ!
激戦だったな…
GJ・・・。アウル今はただ、お休み、だ。今回はマユも切なすぎる・・・
GJ!
兄妹の狂覚醒がどうしてこうもリンクしてるのか気になるが…
それよりもアビスのパイロットがアウルと知ってしまったシンのこれからのが気になる
アウルは歩くのを止めただけだ、振り返ればいつでも悪態をついてくれるさ…(ノД`)
……心の底から残酷きわまりないシチュエーション、震えが止まりませんでした。GJです。
アウルー!
スティングもアウルも燃えるぜ!シンとマユもまた謎の減少が…
ゼクスはセイバー壊れちゃったしどうなるんだ!?
>だが、今のアスランには遠い事だった。その事を後悔するのは、もう少し後の事になる。
気になるな…
GJ!!!
シンとマユ、混ざってるぞ。
シンクロとかそういうレベルじゃないな。
もしかしたらマユに救いが見えたかもしれんが、代償は大きかったな・・・
アウルが旅立ってしまった・・・・・・うおおおおう
アウルーーーーー!!!!!!
作者様GJ!!!!燃えに燃えて、切なかったよ
GJ!!!!
スティングvsゼクスに燃えてアウルの死に泣いた…。
マユは今まで「コイツは死んでもいいな」くらいに思ってたけど
今回読んだら生存してほしい…。
シンはこの後どうするのか。続きも楽しみにしてます職人さん。
あと、ゼクスがヒイロの事まだ覚えてて良かった。
いや、普通に泣いた・・・。
アウルゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーー!!!!!!!!!!!!!
そして、ゼクスを接戦で倒し、暴走するシンをあっさり一蹴したスティングすげぇ。
ゼクスとスティングの両人の技量は互角だったし、機体の差が明暗を分けたか?
なんか今回のでマユますます死亡フラグが立ったような・・・
正気に戻っても今までやらかした事考えるとどの面下げて
シンの前に顔を出したら良いか分からないだろうしいっそ死んだ方が幸せじゃね?
ああ、一度ならず二度までも……
アウルゥゥゥーーーー!!!
なんでお前はいつもオォォォォーーーーーーーー!!!
追悼にHGのアビス買って帰るぞ、定価で…!
今回もGJ!いやー激しい戦いだった。
アウルが死んだのも悲しいが、シンが連合3馬鹿の存在に気づいてしまったのも悲劇だな
W-DESTINYではデストロイが強敵になりそうだな…
グッジョォォォォォォォォォッブ!!!!!!
何なんだぁこの神展開はぁ!!!!
瞳が潤んだよ…俺、涙腺弱いほうじゃないのに…
GJ!
こりゃあいかん。泣いてしまうではないですか。
GJ。……マジ泣いたよ…
アウル……今度買う連ザで真っ先に使ってやるからな…R.I.P
酒と疲労でくらくらな頭だけど、これだけは伝えたい。
作者さんGJ!!
アウルの死に様、マユのあまりにも悲しすぎる絶叫、スティングとゼクスの戦士
としての誇り高き生き様、全てに燃えました!
神…!!、今回はもうただただ神GJとしか…。
マユ…アウル…、何で神はこんなにキャラクターを生かせるんだ…っ!!、凄すぎるぜ神!!GJ凄すぎるぜ神!!
しかし……スティングが今度はシンを倒す為に奮戦しそうで怖いな。
ステラやマユから種割れ時のシンの残虐超人っぷりは聞くだろうし。
>追い詰められている事を心の何処かで 楽しみながらも
ゼクス、さすがドMだwww
この後はジャスティスに乗り換えかな?
>「俺はアンタを心から尊敬する!」
>「勝ってから言ってもらおうか!」
かっけー!
やっぱゼクスはイイ!!
このスレのアウルもいい散りっぷりだった。お疲れ。格好良かったぞ…
そして覚醒マユが熱い。切ない。可愛い。
>>650 > RIPは、IP用のルーティング・プロトコルとして、非常に古くから使用されています。このプロトコルは、UDPのブロードキャスト・データ・パケットを用いて、
> 経路情報を隣接ルータにアナウンスします。この中には、「メトリック」と呼ばれるあて先ネットワークまでのディスタンスを表す情報(ルータのホップ数)が
> 含まれており、ルータを超えるごとに1つずつ加算されます。RIPは、このメトリックを利用してネットワーク・トポロジを把握するため、「ディスタンス・ベクタ・
> アルゴリズム」に基づいたルーティング・プロトコルと呼ばれています。
> RIP では、メトリックがより少ない経路情報が最適経路として使用されます。最大メトリックは15となっており、これを超えた場合は到達不能と見なされます。
> RIPでは、これらのすべての経路情報を30秒周期で隣接ルータにアナウンスすることにより、情報の更新を行います。
こうですか?わかりません!
それぞれのキャラが皆輝いてるよ…
スティングが熱くてイイ!
ルナもイイ!
>>656 マジレスするとRest in Peaceのこと
バーサクモードの自分への恐怖とアビスINアウルで傷倍増だなシン…
ゼクス(;´Д`)ハァハァ
>>661 デュオwwwおまいこんなキャラだったっけ?
もしかしてアーサーは今回が初台詞じゃ?何気に有能な気がする……
もしかしなくてもアーサーは有能です。
どこかのイカレ負債によって描写をないがしろにされたので
間抜な印象しか与えてもらえなかっただけで・・・・・
考えたら、また腹が立ってきた
普通有能じゃなきゃ最新鋭の戦艦の副艦長にはなれない……よな?
そうだよ、多分、議長の遺伝子的趣味で選ばれた可能性も皆無じゃないが、
基本的に優秀な連中ばかりのはずだ。本編のオペレーターは機密も
忠誠心もあったもんじゃなかったけど。
たとえAAに魚雷撃つのを忘れるような人たちでも。
>>664 人間、自分以上に頭のいい人間は描けないもんだよ…
つまり何が言いたいのかと言うとミ○ヲは(r
種死初期の議長はインパルスシステムとウィザードシステムで
ユニウス条約をまっこうから守っていたんで好感もってる。
オーブが力は〜云々言ってたくせにムラサメびゅんびゅん
とんでくの見てカガリも腹芸できるようになったんだと感動した。
ゼクスが2人いる!?と一瞬思ってしまった俺はハンバーグになってきますね
GJ! で、マジでおひさしぶり。
ところでタイトルは死闘?
>>669 アニメ塗りうまいね。GJ!!
これ見るまで、Wマユが傷ある設定すっかり忘れてた
>>674 それきっとレイの空間認識能力がパワーアップする伏線だぜ
>>676 「当たらないねえ、キラ君。スパコーのフルバーストとやらが止まっちまったあ」
新シャア板が全年齢とは聞いた事あるが?
年齢制限は聞いたこと無いが
>>673のような投稿がいけないとも聞いたことは無いな
エロスは世界共通よ
エロスこそが世界を平和にするのよ
>>681 確かに。全年齢だからって
>>673を否定すれば板の各所で展開されてきたポルノ系なSSはどうなんだ、ってなりかねん。まあ気になるなら見なきゃいいんでないか。
ざっと調べたけど、新シャア板を含む普通の板が全年齢向け、と
明示された決まりはないね。
しかし、ガンダム好きなだけのお子様が何気なく踏んだリンクで
ショックを受けたりハァハァしたりするのもどうかとw
ちょっと気を利かせて 「※注:21禁です」 と一言添えてあげたら親切かもしれんね
※とはいえ「別のサイトにジャンプしようとしています。宜しければ上記のリンクをクリックしてください」
画面が21禁広告な時点で無用な配慮という気がしなくもない
つーか18禁の南極のまとめで管理人も裏扱いしてるページを
いきなり晒すのはどうかと思うんだが
もうどうでもいいだろ。嫌なら見るな
最初から見直した……アウル、初登場シーンではマユを殺そうとしたんだよな……
それが……
age
「ラクスが?」
ウィラードは自ら追撃戦の結果をアスランに報告していた。その眼には怒りが見える。
それもそのはず。追撃をラクス・クラインに、目の前にいる男の婚約者に邪魔されたのだから。
「やってくれたな!」
しかし、アスランが狼狽どころか、彼の外見や噂からは予想も出来なかった怒りの声をあげ、拳を
テーブルに叩きつけた。その様子にウィラードの方が息を呑んだ。
「詳しく状況を聞かせてもらいましょう」
アスランは呼吸を落ち着けながらウィラードを促す。
説明の最中、ウィラードは気が気では無かった。話を進めるたびに、目の前の上司から殺気とも思える
怒りが湧き上がってきてくるのだ。とても軍から身を引いた人間には見えなかった。
「とうとう使ったか……馬鹿なマネを」
追撃の最中に戦いを止めろと呼びかけながら、撤退する連合を庇うように立ち塞がるアークエンジェルと
見たことも無い黒い小型のMS。確認されたのは、たったの5機だが、それだけでザフトの部隊を
1人の死者を出す事も無く退けてしまった。
「知っておられるのですか?」
「……この事は他言無用に願います。そしてザフトの最重要機密と心得てください」
そうして、アスランは語り始めた。ラクスが姿を現した以上、自分たちだけでは対処不可能と悟り、
ラクスを信奉していないウィラードだからこそ、語れる秘密を明かす。
「そんなバカな!」
話を聞き終えたウィラードは当然の反応をする。異世界から来た兵器など、マトモな頭の人間から出る
言葉では無かった。
「ですが見たのでしょう?」
「……ビルゴ」
ウィラードは俯くしかなかった。言われてみれば納得も出来る。それ程、あのMSは異常だと言えた。
「それで、今後の対応ですが、基本的には予定通り、連合との停戦を進めます」
「はい」
「それに際して、各地で小競り合いが起きないように慎重に行動していただきたい」
「つまりは、ラクス・クラインの所有するビルゴの存在が、これ以上公に成らないように?」
もし戦闘が起これば、ラクスが出てくるだろう。そうなれば連合にもザフトに楯突く第3者の存在が
知れ渡り、停戦が難航するのは目に見えていた。手を組まずとも敵の敵が味方なのは違いが無い。
しかも、それがラクスだと知ればザフトからも造反する者が現れるかも知れなかった。
「では、ヘブンズベースは如何します?」
「それも当初の予定通りに」
それは、停戦を早く、かつ有利に運ぶために攻撃が検討されている基地だった。
大西洋連邦の本土と言うべきアメリカ大陸とヨーロッパ大陸の間に位置する巨大な基地。
これを下すか、下さずとも包囲するだけでも、この次は本土を攻撃されるという事は誰にでも分かる。
「もし、そこに来ても対応は出来る」
「デュランダル議長の元に居る異世界の戦士ですね」
「ええ。兎に角、我々としては与り知らぬ所で戦闘を起こしたくは無い」
「了解しました」
ウィラードが敬礼すると、ドアがノックされ何者かの来訪を告げた。そしてアスランには、その人物の
検討が付いていたので、入室を促す。
「失礼します。例の資料をお持ちしました」
ゼクスが入室すると、ウィラードは息を呑んだ。これまでは胡散臭いが、優秀なパイロットであり、
プラントを救ってくれた恩人だと思っていたが、今はその正体を知っている。
異世界から来たコーディネータ以上の戦闘力を持つナチュラル。
「ゼクス。ラクスが現れた。ウィラードの率いる追撃部隊を退けている……ビルゴを使ってな」
ウィラードは2人の会話を黙って聞いていた。やがてゼクスがウィラードに向き直り、改めて自己紹介
をする。
「何かと迷惑をおかけします」
「いや、こちらこそ当てにさせてもらう。異世界から来た戦士よ」
ゼクスは恰幅の良い、重厚そうな人物にアスランが事実を話した事を納得していた。この状況にも
動じる様子は見られない。
「ところで、今もって来た資料の中身は関係があるのでしょうか?」
ウィラードが尋ねる。少しでも情報を集めたがるのは軍人としても理解できた。
「あると言えばあるかな……」
アスランは、その資料を広げながら呟く。
「今回の戦闘で拿捕した空母に、奇妙な物があった。その件なのですが」
「奇妙な物?」
「人が1人入れるサイズのカプセルが3つ、どうやら記憶などを操作できる模様です」
ゼクスの説明にウィラードは首を傾げる。何故そんな物が空母にあるのか。
「停戦に向けての大きなカードになるはずだ」
そう呟くアスランの眼は力強く輝いていた。その姿は、他にも理由があるとウィラードには思えたが、
黙って資料を覗き込む。そこには“エクステンデッド”と書かれていた。
メイリンは、スエズ基地の病院の一室で、姉が目覚めるのを待っていた。
至る所に包帯を巻かれた姿は見ていて痛々しいが、それでも時々聞こえる寝言に安堵していた。
「それにしても、どんな夢見てるのよ?」
時々聞こえる単語には不穏な響きがあった。「靴をお舐め」とか「シンは私のペット」とか危うくツッコミ
を入れそうになるのを我慢していた。
「う〜ん……あれ?」
「お姉ちゃん!」
ルナが目を覚まし、当たりの様子を伺う。
「あれ?……私、何か楽しい夢を見てた気が……」
「多分、思い出さない方が良いよ」
「メイリン?……ここ何処?」
「スエズ基地の病院。お姉ちゃん、酷い怪我したから」
「え?……ってことは勝ったんだ」
「うん」
ルナは、思考が定まらないまま、記憶を掘り起こす。ガイアの攻撃を受けた後、ミネルバに戻り……
「そうだ…… ザクに乗り換えようと思ったら、ヴィーノがドリンクを渡してきて……ストローが無いから
ヘルメットを取ったところで」
ルナは状況を理解して頭を抑えようとしたが、苦痛に顔を顰める。
「イタタタ……まいった。ヴィーノに一杯食わされたか」
「動いちゃダメよ! 何箇所も骨折してるんだから。それにヴィーノが機転を利かせてくれなかったら、
本当に死んでたんだよ!」
「ごめん」
涙交じりのメイリンの声にルナは素直に謝った。軽口を叩いたが、ヴィーノの行動は理解していた。
ワザとストローの付いてないドリンクを渡し、ヘルメットを取ろうとした瞬間に麻酔を打ったのだろう。
「本当に驚いたんだから……あの時って、何か飲み物を飲むだけでも死んでしまってたそうなんだよ」
「うわぁ〜〜脳内麻薬出しすぎだね」
「お姉ちゃんが活躍してくれるのは嬉しいけど、もし死んじゃったら」
「うん……気を付ける」
「うん。それとヴィーノにもお礼言わないと」
「分かってるって……そう言えば、皆は無事?」
「う、うん……怪我は無いよ」
その態度にルナは違和感を感じた。
「メイリン、何があったの? 正直に話して」
「シン、少しは落ち着いたか?」
「あ、ああ」
レイが話しかけてくるが、シンは俯いたまま生返事を返すだけだった。
シンは戦闘が終結した後、他のパイロット同様、休息が与えられていた。本来ならゼクスと共にアスラン
の護衛として、付いて行かなくてはならないのだが、今のシンにはとても護衛任務などは務まりそうにも
ないと判断された。
「前に言ったかな?」
「何をだ?」
「ガイアのパイロットが女だったって」
「……聞いた」
インド洋での戦闘で、シンはマイク越しとは言え、ガイアのパイロットの声を聞いていた。
――守ってくれた…ありがとう――
――ばいばい――
たったそれだけだが、その喋り方は、ある人物を連想させた。
更には、ゼクスからの情報にカオスのパイロットの名がスティング・オークレーだという事、そして
何よりもアビスのパイロット、シンが笑いながら殺した人物は、紛れも無くアウル・ニーダ。友人に
なれたと思っていた少年だった。
「俺……殺しちゃったよ」
シンが頭を抱えて蹲る。レイはどう言葉を掛ければ良いか分からなかった。
「良い奴だったんだ。何か気が合ってさ……2度目に会った時なんて、俺ステラよりアウルと何時までも
話してたんだ。そうしてたら、ステラが……」
「シン。お前は知らなかったんだ。彼等が連合の兵士だとは」
「そんなこと言ったって! それにアウルだけじゃ無い。ステラまで……俺、守るって約束したのに、
守るどころか殺そうとしたんだ! 俺の方こそ守られたのに!」
「シン……」
「俺……楽しんでた」
シンは、戦闘中に流れてくる苦痛を紛らわすために、楽しんでアウルとステラを攻撃していた事に、
身を震わす。あれが自分の本性だと思うと、自分の命を絶ちたいとまで思っていた。
「シン、今は休め」
レイにもそれだけしか言えなかった。ルナやゼクスだったら、もっと上手く言えるだろうと思いながら、
自分の不甲斐なさを詰っていた。
「シン……いるかな?」
その時、ドアの外からメイリンの尋ねる声が聞こえてきた。
シンは1人で病院の廊下を歩いていた。メイリンからルナが目を覚ましたことを聞いたので見舞いに向かう
最中だった。
レイも一緒に行くと思っていたのだが、彼は用があるからと後で行くと言って、シンを1人で先に
行かせていた。
そして、ルナの病室の前に着き、ドアをノックする。
「ルナ……シンだけど」
「どうぞ」
中から聞こえた返事に従い、シンはドアを開けると、ベッドに横たわったルナが優しく微笑んでいた。
「ルナ……大丈夫?」
「平気」
「良かった……それとゴメン」
「何が?」
「俺……ルナが撃墜された後、助けにも行かずに」
「なんだ。気にしないで良いよ」
シンは、その言葉に黙り込む。今は誰でも良いから、自分を責めて欲しい気分だった。
「それよりも聞いたよ」
「え?」
「敵だったんだって」
シンは頷くだけで精一杯だった。
「これから……どうする?」
「これから?」
シンは意味が分からずに問い返した。それに対し、ルナは微笑みながら告げる。
「前にも言ったよね。過去は取り戻せない、やってしまった事は反省して、2度と繰り返さないように
するって、憶えてる?」
「あ?」
それはインド洋の基地を勝手に攻撃した事をゼクスに責められ、落ち込んでるシンにルナが言ってくれた
言葉。
「他にも、私は何があってもシンの味方だって」
「うん……憶えてる」
世界はこんなにも暖かくて優しかった。それなのに自分は、何故かあの時、世界は冷たくて残酷なもの
だと信じて疑わなかった。
「変だよな……俺」
「どうかしたの?」
「何でも無い……ありがと」
「もう忘れたころかな?」
マユは最適化のカプセルに入ったステラを見ながら、隣にいるスティングに声を掛ける。
「ああ……そうだな」
スティングも頷く。目が覚めたらステラはアウルの事を忘れ去っているだろう。
「……なんか、羨ましい」
「マユ?」
「今回、初めてそう思った。嫌な記憶なんて忘れてしまった方が楽だって」
「そうだな」
「アンタは消せるでしょ? それなのに何で?」
行き過ぎた強化を受けたマユと違い、スティングは、まだ充分に最適化を受ければ、苦しみから
逃れられるのだ。
「苦しくはあっても、絶対に忘れたくは無い。俺にとってアウルは、そんな奴なんだ」
「……そっか」
そのままマユは自嘲めいた笑みを浮かべる。
「その内に慣れるよ。どんな苦しさも」
「マユ?」
スティングが戸惑いながいながら、マユを伺うが、マユはその真意を誰にも悟らせはしなかった。
彼等と居ると、その暖かさがマユを苦しめる。2年前、九死に一生を得た後、ずっと人体実験の被験者
として、地獄の日々を生きてきたのだ。
誰も助けてはくれない。やがて、マユはその日々を日常と思い定め、その冷たくて残酷な世界こそが
人の生きる世の中だと割り切っていた。
それゆえに、狂気に奔り、苦しみから逃避し続けてきた。
「……それなのに」
しかし、戦闘中に突然流れてきた感情がマユを再び狂わした。狂ってるものが、更に狂った結果、
マユは、その暖かくて優しい世界を知ってしまった。
その上、決して自分を助ける者はいないと信じていたのに、アウルによって命を救われてしまったのだ。
そして彼等の優しさが、更なる苦しみを産むとしても、もうその温もりを否定することは出来ない。
だが、それでも狂気の炎は決して消えない。それゆえに、ぶつける相手を選ぶ。
「アイツが居る」
隣に居るスティングにも聞こえない小さな声で呟く。狂気の炎を憎しみへと変えてぶつけるに相応しい
相手が居る。アウルを殺した相手が。
「アウルの仇は絶対に取るから」
マユを救ってくれた人物。彼が何故、自らの命を削ってまで自分を助けてくれたかは分からない。
しかし、アウルの命を奪った人間を絶対に許せないと思っていた。
その決意は、先程より大きな声で漏れたため、スティングの耳にも入っていた。
「悪いが、それは譲れねえな。奴を殺すのは俺だ」
その瞬間、スティングとマユの視線が交錯する。互いの憎しみを確認しながら。
「じゃあ、早い者勝ちだね」
「ああ」
互いに譲れないと思いながらも、スティングは自分の意思の方が強いと信じていた。
(マユとステラには、殺らせない。それがアウルの意思だった)
そう思っていると、ステラの最適化が終了し、ゆっくりとカプセルが開いていった。
「じゃあ、マユは行くから」
マユは、そう呟くと部屋を出る。アウルの事を憶えていないステラと会うのは辛かった。
それにまだステラの放つ温もりに身を委ねるのに抵抗があったから、何時もの様に抱きしめられたくは
無かった。
「ああ、またな」
スティングも、それを察していたのか、別の理由か、何も言わずにマユを行かせた。
そして、黙ってカプセルの上で、目覚めようとするステラを見詰めていた。
「……ん?」
ステラは起き上がると当たりを、ゆっくりと見渡した。そしてスティングに目が留まる。
「スティング……あれ?」
そう口に出して、違和感を感じた。何かが足りないと。
そして、1つだけのカプセルを見る。自分が入るだけで、スティングとマユは薬を飲むだけで良い。
だから、問題は無いはずだった。
しかし、今までも1人で寝ていたのだろうかと首を傾げる。
「ねえ……他に誰かいなかった?」
ステラの質問に、スティングの顔がこわばった。
「ん?……どうしたの?」
「ああ……実はネオが怪我しちまってさ」
「うぇ! 大丈夫なの?」
「ああ、杖ついて歩いてるが、すぐに良くなるってよ。今から行くか?」
「うん……マユは?」
「どっかに居るだろ。なんせ猫みたいに気まぐれな奴だから」
「そう」
少しだけ寂しそうに頷くと、首に巻きつくペンダントに気付く。
「何……コレ?」
それを不思議そうにステラは摘んだ。
「……変なの付けてるな」
それは、シンからの……アウルを殺した奴からの贈り物だとスティングは知っている。
「取っちまえよ」
「ダメェ!」
突然、血相を変えて叫ぶステラにスティングは絶句していた。
「あれ?……ごめん、スティング」
「いや、良いって」
スティングは苦笑しながら頭を掻く。
「ごめんね……でも、これ……ステラの大切なものなの」
「知らないんだろ?」
「うん……でもね……なんか暖かい……きっとステラを守る」
ステラは、そう呟くと愛しそうにペンダントを両手で包み込み抱きしめた。
「そうか」
スティングは、その姿を見ながら、ペンダントを引きちぎりたい衝動を懸命に堪えた。
「それじゃあ、行くか」
「うん」
ステラは軍服の上着を着て、スティングに続く。
「ネオって、何処を怪我したの?」
「ああ、足を骨折したのが一番の重傷で、後は軽い打撲だそうだ」
「痛がってる?」
「そうでも無いぜ。アイツも頑丈だからな」
そして、出口に辿り着くと、もう一度振り返る。やはり何かが足りないとステラは感じていた。
『それにしても……アウルが死んだか』
「はい……申し訳ありません」
ネオが戦闘の報告を終えると、真っ先にジブリールはアウルの離脱の件を口にした。
すでに敗北したことは別のルートから聞いているだろうから、関心はファントムペインの戦闘にあったの
だろう。
ゆえに、ネオは今回の敗北の理由が彼等には無く、自分がレイに抑えられたからだと伝えなくては
ならない。間違っても彼等が働かなかったなどとは思わせたくなかった。
「私のミスです」
『貴様の?』
「はい。全ては私が敵に抑えられ、当初の予定通りマユをフリーに出来なかった事にあります」
『……なるほど。つまりは貴様が超人的な力を発揮し、抑えに来た敵を瞬時に打ち倒せば良かったと?』
「え?」
『自惚れるなよネオ。そんな理屈が通じるならマユは一瞬で敵を蹴散らし、ミネルバに向かえば良かった。
スティングも、アウルもだ。それとも私が、そんな馬鹿げた注文をしてくる無能と思ってたか?」
「そ、そんなわけでは」
『貴様の考えは解っておる。大方、スティング達を庇いたかったのであろう?』
「はい」
ネオは観念するしか無かった。例え自分が罰せられようと、アウルを失い、その上残りの2人まで欠陥品
扱いで処分されたらという恐れから、ジブリールの根本的な思想を考えずに口を開いた事を認めた。
『スティング達が大事か?』
「はい! それだけは断言出来ます!」
『ふむ。随分とアウルの死が堪えたようだな』
「これほど苦しいとは思っていませんでしたよ。あの子たちは戦いの道具と聞いていたのですが、
俺には無理です。そうは見えません」
『そんな貴様だからこそ彼等を託した。そして貴様以外では使いこなせん事は実証済だ』
「ありがとうございます……それで彼等の処分は?」
『するわけが無かろう。彼等を育てるのにどれだけの労力を費やしたと思うのだ? 今回の件は、単に
相手が一枚上だから負けた……もっとも、それが重要なのだがな』
「これで終わりなのですか?」
そう。それが重要なのだ。今回はただの戦闘では無い。言わば連合とザフトの決着を付ける決戦として
挑んだ戦いだった。だからこそ敗北した以上、戦闘兵器であるスティングたちの処分を恐れたのだ。
『すでに停戦の交渉が水面下で進みだした』
「では俺達はアウルの仇も討てずに黙って見てろと!?」
ネオは相手の立場も忘れ怒鳴っていた。
「大声を出して申し訳ありません……ですが」
『ネオ、貴様は聞いたか?』
「は?」
話が噛み合っていないとネオは思ったが、ジブリールが無関係な事を言うわけが無いと思考を巡らす。
そして、1つの回答に辿り着く。言わばネオとジブリールが共犯して企てた事を。
「ラクス・クラインのことで?」
連合の撤退を手助けしたのはラクス・クラインだった。確証は無いし、ネオは病室のベッドの上に
いたから、声も聞いていない。
しかし、ラクス・クラインと名乗る者がアークエンジェルに乗って現れた事は報告を受けている。
『そうだ。随分と登場が遅れたし、必ず現れる確証も無いから、計算から外していたが、彼女が予想通り
ザフトに敵対行動を取ってくれれば話は違ってくる』
「混乱は、まだ続くと?」
『他人しだいというのは気に喰わんが、贅沢は言っておれんよ』
「そうですね」
今になっては、藪を突付きようも無かった。すでに突付いたのだから。後は何が出てくるか、或いは何も
出ないかは天に委ねるしか無かった。
『それでは貴様等の今後の予定は分かったな?』
「はい。次に戦闘をあると信じて、訓練を開始します。ミネルバのMSを倒すための」
今回は力及ばずに敗れたが、次こそは勝つ。そのために力をつけなければ成らない。
『戯け! 貴様は、まずは怪我の治療に専念しろ。そのままでは足手纏いだ』
「は……申し訳ありません」
『それに忘れるな。私は先の様な考え方が嫌いだと』
それは何も考えずに、ネオが言ってしまった言葉。ジブリールの思想を知っておきながら、迂闊だったと
ネオは悔やんだ。否、自分も心の中ではジブリールの嫌う安易な力の求め方をしていると気付く。
単純に力があればと嘆き、碌に解決策も考えず楽な方法を求める。それこそが……
『良いな! まずは先の戦闘から敵の戦力をもう一度計算しなおせ。特にインパルスのパイロットは
予想していたものより遥かに上だ。今回は、それが最大のミスだった。解るな?」
思考を中断されたが、ジブリールの言わんとすることは充分に承知していた。
「了解です……そして、今出来る事を成します」
『それで良い。今後は怠るなよ』
最後に、それだけ言うとジブリールは画面から消えた。
「承知しております。盟主殿」
ネオは画面が消えてるにも関らず、己の主に決意を示しながら頭を下げた。
ハイネは自分の指揮するナスカ級のブリッジで、唇を噛んでいた。
「あんまりカッカすんなよ」
デュオが明るく声を掛けてくる。どのような状況でも態度を崩さない姿勢は見習いたいとは思うが、
それほど上手くは行かないものだった。
「わかってるさ……だが、どうしてこうも後手後手にまわるかね」
ハイネは4隻のナスカ級を用意して、衛星軌道上に待機していた。それぞれに異世界から来たガンダムと
そのパイロットを乗せている。ちなみに旗艦とも言えるハイネの搭乗艦にはデュオが乗っていた。
「地球に降りる前にケリをつけたかったのにさ」
そうして、地球に降下するであろうラクスを待ち構えていたのだが、配備が終わったときには、
すでにラクスを乗せたアークエンジェルが地球に降下した後だったと、スエズ戦の追撃部隊が
破れたことで知った。
「情報が漏れてるって事は?」
「案外、その方が良いような気もするがね。お前等の存在知ったら、無茶はしねえだろ」
ハイネはデュオの疑問を一蹴する。ラクスにはデュオたちの存在はまだばれていないと確信していた。
「いや、俺達の事じゃ無くてさ……俺だって、おめえ等が選んだ人間から情報が漏れるなんて思っちゃ
いないさ」
そう言いながらブリッジのメンバーを見渡す。デュランダル、カナーバ、そしてハイネが信用出来ると
選んだ人物たちだ。
彼等はデュオたちの存在を知り、それを誰にも漏らす事無く、この静かな戦いに参加している。
「すまねえな。そう言ってくれると助かる」
「別に世辞を言ったわけじゃ無えよ。それよりもラクスたちの情報網は、ハイネの動きを追ってるんじゃ
無えか?」
「だとしたら、好都合だ」
「ん? 何でだ?」
「これだけやったんだ。少しは痛い目に合わせないとな……あの無鉄砲なお嬢様にな」
「少しね……だったら俺やカトルに当たる事を願ってろよ」
「どういうことだ?」
ハイネは現在、ヨーロッパ全土を覆う形で艦を配備している。それは地球への増援を防ぐのは勿論、
地上にアークエンジェルが現れたら、1番近い者が降下するためだった。
そして、それはアークエンジェルが現れた時、誰が近くに居るか解らない事を意味していた。
「トロワと五飛は俺たちほど優しく無えぞ。少しじゃ済まねえ」
不敵に笑うデュオを見ながら、ハイネはこいつも危ないと感じていた。
(頼みの綱はカトルだけか……)
シンが病室から退室した後、ルナは涙が零れるのを我慢出来なかった。
「やっぱり振られたんだな……わたし」
シンの態度で判った。彼はステラを想っていると。
そして、ステラが敵だったと分かった今でも、シンに対して忘れろと言えず、かと言って素直に応援も
出来ない中途半端な自分の態度が情けなかった。
その時、ドアがノックされて、メイリンの声が聞こえてきた。
「お姉ちゃん。入るよ……って、どうしたの!?」
涙を流している姉を見て、メイリンは驚きの声を上げる。
「シンに何かされた!? やっぱりシンって凶悪だったんだよ! 悪魔だったんだよ!」
オペレーターとして、シンの狂気に触れてしまったメイリンは、戦闘後からシンに苦手意識を持ち
始めていた。
「ちょっとメイリン」
「カーペンタリアの時から変だとは思ってたのよ。偉そうなだけで無く、無駄に残酷で残忍で変態で……」
「だから待て! 特に最後の単語!」
ルナは、何とか誤解を解こうとすると、レイがメイリンの後ろから、彼女の頭を抑える。
「ちょっと、レイ」
「言いすぎだぞメイリン。それにシンはルナを苛めたりはしない……そうだな?」
「うん」
ルナが微笑みながら肯定したので、メイリンは何も言えなくなってしまった。
「それよりレイも来てくれたんだ」
「ああ、タイミングが悪かったがな」
「ゴメンね。変なとこ見せて」
「いや、俺の方こそ気が回らなかった。スマン」
レイは大凡の状況を理解していた。ルナはシンがステラに好意を抱いていると確認したのだろうと。
シンを元気付けて欲しくて自分は遅れて来たのだが、シンに好意を抱いているルナが、今の彼を
どのような気持で見るかを考えなかった事を後悔していた。
「良いよ。前も言ったけど分かってた事だし」
「えぇ〜と……何か飲み物買って来るね」
重くなり出した空気から逃げるようにメイリンが外に出て行った。
「あの子にも変な気遣いさせてるね」
「気にするな。それより本当に良いのか?」
「何が?」
「俺にはシンの気持が、まだ分からん。ただステラに死んだ妹を重ねてるだけの様な気もする」
「そうかな?」
ルナの期待を込めた視線に苦笑する。
「お前も諦めがつかん様だな」
「……そうかも」
「だったらシンに思い切って気持を伝えたらどうだ?」
「怖いな……それに、この状態じゃあね」
ルナは包帯だらけの自分を見つめる。ロマンの欠片も無いし、この格好で告白は脅迫してる様にも思える。
「ならば怪我が治るまでに答えを出したらどうだ。何時までも今の関係を続ける訳にも行くまい。
考える時間が出来たと思え」
「そうだね……何時かは人の関係って、変わって行くんだろうし」
ルナは心の何処かで、今の関係がずっと続くのを願っていた。しかし、そろそろ答えを出すときが来た
のかもしれない。
そんな事を考えていると、ドアがノックされ、新たな来訪を告げる。ルナの返事を聞くと、その人物は
長身を室内に進める。
「隊長?」
「元気そうで何よりだ」
「わざわざ、すいません」
「気にするな。それより怪我の具合は?」
「大丈夫です! って言っても、暫くはお役に立てませんが」
「構わん。今は怪我を治す事に専念しろ」
「はい」
「ところでシンは一緒じゃ無いのか?」
「ええ、先に帰りまして…」
「お姉ちゃん。ヴィーノとヨウランもお見舞いに……って、隊長!?」
メイリンが売店で会ったヴィーノとヨウランを連れて戻るとゼクスの姿に驚く。
「賑やかになってきたな」
「これで、シンとアスランさんが居れば完璧だな」
「シン、呼んでこようか? ここに来れば少しは元気になるだろうし」
「シンは、もう先に帰ったぞ」
「ああ、それが来る途中に見かけたぜ。屋上に居るのを……やっぱりダメージ大きそうだな」
ヴィーノとヨウランが病院に来た時、屋上のフェンスにもたれるシンを見かけた事を伝えた。
「隊長、シンを元気付けてやってくれませんか……私たちじゃ無理だったんです」
ルナが懇願するようにゼクスを見詰める。
「ちょうど良い。奴には伝えねばならん事もある」
そう言うとゼクスは部屋を出て行った。残された者たちの期待の視線を感じながら。
シンは長い間、何を見るでも無しに、何も考える事も出来ずに、ただぼんやりとしていた。
「さまになっているな。まるで悩める詩人だぞ」
「え?……隊長?」
ゼクスの珍しい冗談にも反応出来ずに、シンは呆然としたままだった。
そして、先程まで優しげな笑みを浮かべていたゼクスは、一転上官として厳しい表情を見せる。
「貴様に伝える事がある」
「は、はい」
「時期に我が軍は、スエズの駐留部隊を残し、ディオキアとジブラルタル基地へと帰還する部隊に
別れる。そしてミネルバはジブタルタルへの帰還組に同行する」
「ジブラルタルへ行くんですね?」
「いや、そう見せかけるが、ミネルバの真の目的は別だ。途中、単機である施設に強襲を仕掛ける」
「施設? 基地では無いんですか?」
「ロドニアにある研究所だ。そこでエクステンデッドの研究が行われているらしい」
「エクステンデッド?……何なんですか、それ?」
「連合がコーディネーターに対抗するために生み出した強化人間だ。先の大戦で投入されたという
ブーステッドマンの発展型らしい」
シンにも聞き覚えがあった。連合が強化人間という非人道的な行為に着手している噂を。
「そして、貴様が戦った空母を拿捕した結果、中に奇妙なものがあった。それを調べた結果、例の空母は
エクステンデッドの部隊を運用していたらしい。消去されたデーターの復元に手間取ったが、施設の
場所がロドニアにあること、そしてエクステンデッドの名前が判明した」
「エクステンデッドの名前って……まさか!?」
「スティング・オークレー、アウル・ニーダ、そしてステラ・ルーシェの3名だ。彼等は薬物により
肉体を強化され、さらには記憶までも操られている」
シンはゼクスの説明を震えながら聞いていた。ステラたちのあの笑顔の裏側で、その様な非道が
行われていた事。そしてそれに気付けなかった愚かな自分。
もし、ディオキアで気付いていたなら、彼等を救う事が出来たのでは無いかと、後悔の念がシンを
襲っていた。
「シン、今回の作戦。貴様は参加を拒否する権限を与えられる」
「え?」
ゼクスの言葉の意味を理解しかねた。ザフトの軍人である自分に、作戦の参加を拒否出来るはずが無い。
そう思っていた。
「つまり、貴様には2つの道が用意されている。1つは作戦に参加せず彼女達の事を忘れてしまう事。
そして、もう1つは彼女達を救う僅かな可能性に自らの身で挑む事。好きな方を選べ」
「救える可能性?」
そんなものがあるのかとシンは疑問に思い口に出す。
「今回の作戦の意味は、停戦に向けて有利なカードを手にする事にある。つまり強化人間などと言う
非道を白日の下に晒されたくなければと言う脅しに使える。また晒してしまって世論を味方に付ける
事も可能になる。
そして、どちらにしろ現在生きている強化人間は連合から開放させねばなるまい。人間兵器などを
敵陣営に残してはおけんからな」
「じゃあ、上手くやれば……」
シンに希望の火が灯り始めた。しかしゼクス・マーキスという人間は優しいだけの人間では無い。
「だが、その場合は彼女に何と言う? 貴様は彼女の仲間を殺しているのだろ?」
ゼクスはあえて伝える。シンの先にある未来図を、忘れればそれで済むが、彼女を救ったところで待って
いるのは憎悪を受ける事だという事実を。
シンも想像する。もう2度と彼女を抱きしめて、その温もりを感じる事を出来なくなるかもしれない。
それどころか、あの気持の安らぐ暖かい笑みを向けてもくれないかもしれない。
「それでも……それでも俺はステラを救いたい。守るって約束したんです!……それでステラに
憎まれても」
「愛しい者に顔向け出来ん日々。その苦しみを貴様に分かるのか!?」
ゼクスは思っていた。何故こうもシンは自分と似ていくのだろうと。
誰も望まぬ復讐に酔い、ようやく復讐の呪縛から逃れても、妹が復興させた祖国を再び失い……
リリーナに顔向け出来ない自分とステラに顔向け出来ずに苦しむシンが重なる。
「―っ!」
そして、ゼクスの脳裏にリーブラで多くの人々を殺害しようとした自分とシンの姿が重なる。
シンにはゼクスの様な権限が与えられる事は来ないだろう。それゆえシンが引き金を引く事はありえない。
だが、誰かが…ゼクスの様な人間が現れたらシンはどうする?
(シンはその手助けをする)
平和を唱え、戦争を無くすためだと言い訳し、何のための平和かを忘れ、戦う事しか知らずに、
リーブラ砲を撃てと命じるシンの姿が見えた。
「忘れる事は出来んか?」
懇願の気持を込めて言う。今なら間に合う。シンには自分の様には成ってほしくない。
「以前、隊長にに教えられた過去。妹に顔向け出来ない人生を送ってきた罰。その苦しみは俺なんかに
想像も付きません。
でも、例え苦しくっても、ステラのためだったら何でもやります!」
そして、シンは予想通りの答えを出した。ならば迷うまい。シンに自分の様に成ってほしくないのなら、
願うだけでは無く、自ら導いてみせようと。
過去の自分に戻って、人生をやり直すといった物語があるが、自分の場合は過去の自分と良く似た少年を
自分の様にはさせない役かと苦笑した。
「わかった。では作戦には参加するのだな?」
「ハイ! お願いします!」
シンは決意を込めて返事する。どうやってもアウルを殺めた罪は決して消えないだろう。自分の考えが
偽善の類だとは充分に承知している。
だが、ステラを人間兵器の立場から開放したかった。その気持は偽りようが無かった。
そして、その機会を与えてくれた事に感謝する。
「隊長、ありがとうございます」
「そうか、言い忘れていたな」
「え?」
「今回の件、私では無く、ザラ大使に礼を言っておけ」
「アスランさんに?」
「そうだ。ロドニアを調べ上げたのは、あの方だ。確かに先程伝えたようにロドニア攻めは、政治的な
理由がある。
しかし、最初から不確かな事に軍の解析能力は使えん。それでも優先的に調べさせた。何故か解るか?」
スエズ基地という最大の難所を落としたのだ。やるべき事は幾らでもあったであろう。だがアスランは
エクステンデッドの解析を優先させた。何が出るか分からないものを調べるのに全力をあげたのだ。
「まさか?」
「貴様には約束したのだろ? 貴様が救いたい人間がいれば伝えろと」
それはインド洋で言われた言葉。シンがアスランを崇拝し始めた日。
「私も貴様も無力だ。所詮軍人など出来る事は高が知れている。
だが、あの方は違う。私たちに出来ない事を成し遂げる力を持っている。
無論、全てが可能な訳では無いが……まあ良い」
ゼクスは途中で言葉を切ると苦笑して屋上から立ち去るため背中を見せる。
「ルナマリアの病室にヨウランとヴィーノも来てる。後で顔を出せ」
最後にそう言い残し、屋上から立ち去った。
シンは返事も出来ずに黙って見送った。いや言葉を発せられなかったのだ。その目からは涙が溢れ、
声を出そうにも嗚咽しか出そうになかった。
シンにとって世界は、間違いなく暖かくて優しいものだった。
マハムール基地の屋上でも、スエズのシンと同じようにフェンスにもたれ、外を眺めている者がいた。
兄と同じように外を眺めながら、マユは自分の変化に戸惑っていた。
「あの人……来なくなった」
あの戦闘以降、ヒイロ・ユイの夢を見ていない。それ以外にも戦いたいと願う気持が少なくなっている。
そんな事を考えていると、聞き覚えのある足音に反応する。それに感覚を研ぎ澄ませると、強化された
聴力が足音を、そして嗅覚が彼女の体臭を嗅ぎ分け、こちらに近付いているのに気付いた。
「ステラ?」
足音は走って階段を登っている。目的地は屋上、しかも自分だろうと思う。
逃げようと周りを見渡す。出入り口は1つだけ、しかしマユの身体能力を持ってすれば階段などの正規の
手段に頼らずとも、地上に降りる手段は幾らでもある。
「マユ♪」
ドアが開き、後ろから明るい声が聞こえる。
それを振り払う様にフェンスに手を掛け、フェンスの外側に身を出すと次の足場を物色する。
「マユ! あぶない!」
自分を心配する声が聞こえる。助けを求めたときには来なかった声。もういらないと、吹っ切った後に
来られても困る。
「危なくない。これくらい」
だが返事を返す自分に戸惑う。何故無視しないのか? 一緒に居ても苦しみは消えない。それどころか、
苦しみを癒す唯一の手段である狂気に奔る衝動を抑えられてしまう。
マユ・アスカは狂っていなければならない。2年前のあの日、助けを求めた兄は手を差し伸べてくれず、
それ以降は薬物のモルモット、それから抜け出せたのは戦闘に役立つからだ。
それゆえに捨てた。人の持つ道徳や優しさ。その代わりに得た。狂気という人格。
そうしなければ幼い少女の身と心には耐えられない日々だった。
その葛藤に苦しんでいる間、苦しめている張本人はフェンスを越えて来てマユを後ろから抱きしめる。
「つかまえた♪……もう危なくない」
来るのに気付いていた。だが逃げなかった。
振りほどく事など簡単だ。だが振りほどこうとしない。
身体が自分の思いを裏切る。気持と裏腹に温もりを求めている。柔らかく温かなステラの胸に包まれ、
全身の力が抜けていく。
苦しみを上回る心地よさに、涙が出そうになった。
「痛い」
それが精一杯の抵抗。搾り出すようにようやく言えた。
「ごめん……当たった?」
ステラはマユの強がりを真剣に取り、ペンダントを摘んだ。
それが当たったのだろうと考えたのだ。
「それって……」
マユは、それを見てディオキアでの休日の記憶が蘇る。ステラが街で出会った少年に一目惚れしたらしい。
興味の無かったマユは、その程度の事しか知らない。プレゼントを喜ぶステラにも、少し元気の無くなった
アウルにも何の感慨も湧かなかった。
「もう一度……」
「ん?……何が?」
マユは首を振って言葉を飲み込み、ステラの質問にも答えなかった。
何故なら、マユが考えたのは決して叶わぬ願いだからだ。もう一度、皆でディオキアへ行きたいなどと。
どれだけ望んでも、もうアウルは居ない。すでに欠けてしまった。
「マユ、泣いてるの?」
「ううん……似合ってるね、それ」
マユは誤魔化すようにペンダントを指差す。嬉しそうに喜ぶステラを見ながら、その送り主にステラが
再会出来る事を願った。
(そう言えば、同じものをペアで買ったって言ってた)
マユに最初に出合った時、ステラを傷つけた記憶が蘇ってくる。
「ごめん」
「うぇ?」
そんな事で贖罪には成らないだろう。でもステラの想い人を探してやるのも良いかと考え始めた。
だが、マユは“まだ”知る由が無い。
ステラの想い人が、マユの兄のシンであり、アウルを殺害した最も憎む相手である事を。
そして、マユは“永遠に”知る由が無い。
アウルの最期の呟きが、マユと同様、皆でディオキアへ行きたい事と、そのマユが兄と争わない事だと。
そのアウルの願いも空しく、シンとマユは再び対峙することになる。それも、もう時期に。
その様子を地上から見上げる2人の男が居た。
「なるほどね。随分と変わったもんだ」
ネオはマユの様子に笑みを漏らす。
「アウルが残してくれた置き土産か?」
「さあな、アイツがマユをどう思ってたかなんて、もうわからねえしよ」
スティングは溜息を付きながら答える。
アウルはマユを嫌っていたはずだった。だがステラだけで無く、マユにもシンを殺させないと決意していた。
本気で嫌いな相手なら、そんな事は思わない。もっともこれは、友人のシンが実の妹の手で殺されるのを
避けるためだったのかもしれない。
ただ、はっきりしてるのは、アウルの最期はマユを救った後に力尽きたという事実だった。
「それよりもどうなんだ?」
スティングは、ある疑問をネオにぶつけていた。アウルの最期と、その前のブリーフィングで見せたシンを
倒すという決意。さらにステラのアウルを失った喪失感に感付いている事と、ペンダントに対する執着。
そしてスティング自身が、以前にも消された記憶が何かの拍子に蘇ることを経験していた。
だからこそ確認したかったのだ。彼等の受ける記憶操作の限界を。
「スティング、お前はコンピューターのデーターをどうやって消すか知ってるか?」
「は?……どうって、入れてたデーターを消すんだろ」
「それなら情報の復元なんて出来ないよな。実際あれは消すのでは無く、何も入ってないという偽りの
情報を入れるだけらしい。まあ、詳しくは俺も知らんがね」
「じゃあ……」
「お前等の記憶も同じようなものらしい。記憶を完全に消すなんて不可能だ。なにしろ既に経験した
ものなんだからな。だからシナプスとやらを弄って、データーの整理が出来なくなる……つまり
消すんではなく、思い出せないようにしてるそうだ」
「なるほどね……って事はだ。あまり繰り返すのは不味いんじゃ無えか?」
「わからん……俺にはってだけじゃ無く、なにしろ人の記憶を操作するなんて実績が少なすぎる。
先の事は何とも言えんよ」
「いい加減だな……まあ、所詮俺たち生体CPUか」
「……すまない」
「テメエが気にする事じゃねえ。教えてくれただけでもありがたい」
そう呟くとスティングは一抹の不安を感じながら、無邪気に微笑むステラを見詰めた。
「ただ、アイツが全部を知ってしまったら……きつ過ぎるぞ」
「何がだ?」
「何でもない」
スティングは、ネオにもシンの事を伝えはしなかった。知るには重過ぎる事実。ステラの好きな相手、
マユの兄、そしてアウルを殺害した人間が同一人物など、自分以外は知らないほうが良いと思えた。
「コードAC195……ですか?」
メイリンはアスランに指示された暗号コードを復唱していた。
「そうだ。俺が指示したら、そのコードを発信してくれ」
「何処に?……とかも無いんですよね?」
「ああ、発信するだけでいいんだ。その意味が分かるのは極一部だからな。それを受けた方が勝手に
行動してくれる」
「はあ……詳しくは教えて貰えないんですか?」
メイリンは詳細の分からない指示に弱冠の不満を持っていた。
「すまないが……出来れば使いたくは無い代物だからね」
「き、危険なんですか!?」
自分の発信したものが危険を起こすと考えると、メイリンは戸惑いを覚えた。アスランに限って、
そんな事は無いと信じたいが、もしかしたら核やジェネシスの様な大量破壊兵器の使用許可と思うと、
関りたくは無い。
「いや、危険な事は……あるかな?」
アスランはメイリンの誤解を解こうとするが、説明しずらい。そして余計に顔色が悪くなったメイリンを
見て、困ったように頭を掻いた。
「え〜と、そうだな……あえて言うなら、こちらが手も足も出ないモンスターが現れた時に死神や龍を
助っ人に呼べる呪文って事で」
「はい?……モンスター? 死神? 龍?」
あまりにも奇妙な説明にメイリンは毒気を抜かれる。何かのゲームかとも思えるが、さすがにそれは
無いだろうと頭を振る。
アスランは唖然としているメイリンに苦笑しているとシンがやってきた。
「アスランさん。出港の準備が完了しました」
アスランはシンの表情に笑みを漏らす。その瞳には再び力強さが戻ってきている。
「そうか。じゃあメイリン頼んだぞ」
「は、はい」
そう言って背中を見せるアスランと、それに付き従うシンを見ながら、メイリンは笑みを浮かべた。
「大丈夫……だよね」
少しでもアスランを疑った自分を嗜めていた。アスランが酷い事をするはずが無い。そう思いながら、
再び死神や龍を呼び出すという呪文を唱える。
「コードAC195」
シンと共に歩みながら、アスランは今回の作戦についてシンに問いただす。
「シン、お前が参加してくれるのは嬉しいが、来るかもしれないんだぞ」
誰が、とは言わない。そんな事は言わなくてもお互いに分かっている。
「それで、他人に任せて怯えているってのは性に合いません」
「そうだな。まあ、来る可能性は低いとは思うが」
正確に言えば来る余裕は少ないと言える。今回の作戦は電撃戦だった。ロドニアの軍事施設では無く、
研究所が目的だから、足の速いミネルバが一隻で強襲を掛ける。
MSの配備もしていない施設を落とすのは容易いだろう。
しかし、問題は施設からデーターを奪い、証拠の品を集めている間に敵が襲ってくる事だ。
「今回はルナもいないし、ゼクスもセイバーでなくグフになるから戦力が落ちる。他にも優秀な
パイロットを招集しているが、生憎とお前等ほどはな」
アスランは、そう言いながら苦笑する。何時の間にかミネルバのMS部隊はザフトの最精鋭となっていて
それも頭1つ抜きん出た強さを誇っている。
「本当に強くなったな。お前たちは」
「ザフト軍の総大将の直轄部隊ですから無様なマネは出来ませんからね……おまけに隊長は鬼ですし」
「まあな、だが、その鬼を落した奴がいることを忘れるな」
「……はい」
シンはスティングを思い出す。彼も自分を恨んでいるだろう。シンの目にもアウルとスティングは、
気の合った友人だという事は明らかだった。
もし、レイが誰かに殺されたら、やはり許せないだろう。
「背負え……どれだけ辛くても逃げるなよ。それが出来ないなら忘れろ」
アスランが、シンの気持を察して口を挟む。
「もっとも、俺が偉そうに言えた義理では無いがな……俺は多分、逃げていた」
「アスランさん?」
「俺も友人と戦った。そして、お互いに相手の友人を殺し、憎悪からキラと殺し合いを演じた」
「……フリーダムのパイロットですね」
シンはアスランの戦いを事細かに聞いていた。その中には、カガリの事もフリーダムのパイロット、
キラ・ヤマトの事も入っていた。
「そうだ。お前の家族を殺した人間だ」
「そして俺と同じで、目の前の苦しんでいる人を助けようと足掻く。後先考えずに」
「ああ、何故お前に教えたか分かるか?」
シンがアスランに礼を述べに来た時、アスランはシンに全てを伝えた。2年前の戦争の裏側を。
「俺に同じ過ちを辿らせないため……ですよね」
「そうだ」
アスランが復讐を胸に戦争へ参加した事。そこでかつての親友キラと敵として出会った事。
シンが憎んでも仕方が無いカガリの罪。そして何故ザフトを裏切ったかを。
「お前は俺たちと同じ過ちを犯して欲しくない。俺たちみたいになってはダメなんだ」
「隊長と同じことを言いますね」
シンは苦笑してしまう。何故、こうも自分の尊敬する人は、揃って同じことを言うのか。
「お前を見てると不安なんだよ」
「そんなに危なっかしいですか?」
「酷いもんだ。俺たちより余程な」
アスランは冗談交じりに答える。だが、冗談を言えるようになっただけでも進歩している。
今のシンは人の意見に耳を傾けることが出来る。自分の限界をイヤと言うほど知らされてしまったから。
「大丈夫ですよ。多分」
「不安だな」
「でも、不思議とアスハやフリーダムのパイロットに対する憎しみはありません。薄情な気もしますが。
それに……一度会ってみたいです。フリーダムのパイロットに」
「そうか……そうだな」
アスランは、そのキラが敵として現れない事を願っていた。
そして、ラクスの事を思う。彼女が今のシンのように自分の限界を知る時が来るのだろうかと。
今の彼女は、人の意見に耳を貸そうとはしないだろう。何故なら、彼女は今、自分が最強の力を
持ってると錯覚しているはずだから。
「ザラ大使、準備は整っています」
そんな事を考えていると、ゼクスが声を掛けてくる。準備とは帰還する兵と、残る兵に向けての
演説のことだった。
「分かった。行こうか」
そう返事を返すと、アスランはシンとゼクスを従え、待ち構える兵の下へと向かっていった。
これで大きな戦闘がもう無いと思いながらも、心の何処かで、その読みを甘いと苦笑する自分の姿を
感じていた。
第2部終了ですので後書き。
ようやく折り返し地点。次回から起承転結の転のストーリーに入りまが、長編ってテンションを
維持するのが思ってたより大変……つい他所でギャグSSを投下したい誘惑にかられる。
元々はソッチ系のSSしか書いてなかったし、シリアスの長編はこれが初めてなもんで……
今回のエクステンデッドの記憶操作に関しては、こんなもんだろうと考えた設定です。別の正確な情報が
あるかもしれませんが、本作はこれで行かせてもらいます。
それとヒートロッドがパルス?……何それ?……パルスで中のパイロットにどんなダメージが与えられるか
良く分からないので、知ってる人がいたら教えてくれませんか。
最期に、この作品の主人公はシンです。ヒイロは重要な役ですが、主人公ではありません。
つーか最強キャラが、最初から暴れるストーリーの構成なんて俺には無理。
って事で、ヒイロはこのまま放置するわけでは無いですが、出番はもっと後になります。
ヒイロが暴れる話を期待していた人はゴメン。俺には期待しないで、WEED氏か新しい職人に期待、
もしくは自らの手でチャレンジして下さい……正直、このスレで書いてるの俺1人じゃ辛いっす。
まずはGJ
あくまでシンが主人公か、
これからも頑張ってくれ。
GJ!!!
ヒイロは後からおいしい所をさらっていくのですね。
神乙+GJ!!
ヒイロは転の後半くらいかな?
こっちを正史にしてほしいくらいだよ、ほんと。
誰か同人誌とかで出さないかなぁ・・・。
ラクスは何がしたいんだ??
今回もGJでした!!これでまだ折り返し地点なのか!w
ラクスに激怒するアスランに驚いた。成長したなぁ…
エクステンデッドとシンが深く関わっているから今からデストロイ戦が楽しみw
マユテラカワイソス………
救いようがないというか、
取り返しがつかないからなぁ……
ほんとこの作品はよく出来てるが
確かに一人でこのスレになってるといって過言ではない
作者氏のプレッシャーはいかほどか・・・
WEED氏もこなくなって久しいし誰か新しい職人が来てくれないものか
自分にも物語考える頭があればなあ
一人でプレッシャーが凄いかもしれないがこのクオリティは素晴らしい
ちゃんとした物語になっているもの。
「コードAC195」でニヤニヤさせてもらいました、俺もこれ位文章が書けたらなぁ。
まずはGJ!
う〜ん。
最初はゼロに乗ったヒイロとエピオンに乗ったマユが戦って、
ヒイロに負けて命を落とす中で狂気から解放されるマユなんて展開予想してたけど、
今ではヒイロと出会って導かれかつてのヒイロの様に
修羅の道から解き放たれるマユなんてモノに期待を寄せてます。
マユのやらかした事は本当に取り返しの付かない残虐行為ですが、
やっぱ救われて欲しいですから。
唯一「ロドニアでの改造の結果としての残虐さだった」という部分から
多少の弁護は可能ですが、ムズカシイだろうなぁ。
>>711 いつもお疲れさんです
きっと種グフの鞭はEVAのナイフみたいに振動してて非PSは切り裂き、PSは振動で内部機器やパイロットにダメージなんですよ。
>元々はソッチ系のSSしか書いてなかったし
そのSSは何処に有るのでしょうか?
>>711 乙&GJです。
舞台がCE73って時点でシンが主役になるのはある意味当然だし、
Wゼロのヤバさを考えればヒイロ放置も俺は納得。(その分、将来の義兄が思い切り暴れてたし)
>元々はソッチ系のSSしか書いてなかったし
哀れな中間管理職と愉快な問題児達の絡みにキレがあった理由が良く分かったw
GJ!
前回のシンとの逆シンクロ(?)でマユが丸くなって
救われなさが倍増…。
シンをゼクスが導くならマユをヒイロがうまいこと導いてほしいなあ。
毎回高クオリティな作品を投下する作者さんには
できるもんなら差し入れでもカンパでも肩揉みでもしたい気分だ。
そしてひそかに完結したあかつきには同人誌で出版してほしい。
あと、ルナの寝言がwww
ヒイロには量産MSに乗ってまた傭兵やって欲しいなあ。
GJでした〜。
記憶が云々、と言う
>>711のコメント見てマップス思い出した。
それはそうと、地味にジブリールがかっこいいと思う。
あう・・・706のラストでスティングorマユに死亡フラグが立ってるのに気付いてしまった(汗
スレタイ見ればシンが主人公になるだろうことは分かるよ
ヒイロ等の考えで奴らがあまり出張らないだろうこともね
ただ、ヒイロがなんか変な感じがするけど
ヒイロは最高のタイミングで横合いから殴りつけるんですよきっと
彼はそういうキャラじゃあないけど(w
しかし連合(+ラクシズ)の方が押してるように見えるのに
デュオたちがいるだけでいつでも逆王手がかけられるような状況が面白い…
そーいやマユはキラに会ったら…というかフリーダムをみたらどんな反応するんだろ?
>>730 キラには会ってるどころか腕をぶった切ったろ。
フリーダムに関しても8話の開発中のカラミティ2登場シーンより・・・
>案内された先には建造中のMSが一台あった。マユが乗りたいと希望したMS……最初はフリーダムを
>希望し、それが無理だと知ると次に出たのがこの機体だった
こんな娘です・・・怒りや恐怖の反応はありえないな
うーん、ヒイロはムラサメ辺りで暴れるかと思ってたが、予想が外れたか
>>ヒイロは最高のタイミングで横合いから殴りつけるんですよきっと
ちょwwwそれキラさんwwwww
>>734 本編がアレで無かったら、2次創作でそれやる奴が絶対にいるだろうな。
その意味では、種、種死のアニメは最強キャラマンセーの同人作品が
周りから見たら痛いと気付かせる悪い意味での画期的な作品だなw
「コードAC195」
死神…見えない敵に恐慌し真っ二つな敵兵、ホラー映画。
砲兵…濃密な火線と乱舞するミサイル、気づけば一面焼け野原。
王子…なんでも真っ二つ、温厚だが虫の居所が悪いと一番怖い。
龍神…俺が正義だァ〜〜!!
>>736 最後で笑ってしまったw
五飛もキティ度で言えばかなりのもんだからな・・・
ハイネはデュオのことをこいつもアブナイ・・・
頼みはカトルだけかと思っているようだが
あのキレたカトルを知らないって幸せだよなとおもた
結論を言うといざ交戦状態になったらあいつら誰も優しくなんかしないと思う
基本割り切ってるからな
カトルはぎりぎりまで武器は抜かないけど、抜くときは手加減なし。
まあ手加減なんてしてたら味方死ぬしな。 W勢は劣勢が基本だし
もういっそ余計なことばっかするラクスは
不可抗力で死んでしまえばいいのにと思ってしまうな
W勢はなんだかんだいって敵でも女には甘い奴ばっかだから
ぷちっとはやらんだろうけどな
今後メイリンに芽生えたシンへの苦手意識が物語にどう影響するのか
少々気になるところでゴザイマス
ヒイロとマユが今後どう絡むのかも気になるな
マユの脳内だけで、ほとんど絡まずに終わる可能性もあるよな
原作だと、ステラがデストロイに乗っているとネオに教えられたじゃん?
W種ではマユを殺った後オクレ兄さんから真実を突きつけられそうだなw
>>736 第3話の
>――ここに黒き死神がいたら、後ろから真っ二つにされている!
>――ここに雨の如き弾丸を降らす殺戮兵器がいたら、蜂の巣だ!
>――ここに蛮刀を振るう王者がいたら、叩き潰されている!
>――ここに龍の戦士がいたら、両手の龍に食い殺されている!
ガ再現されてしまうのか・・・。
これからシン達が向かう施設にはマユのデータはないのかな、やっぱ
今回の話を読んで施設でマユの存在が明らかになる?と、ちょっと思ったけど
よく考えたらその可能性は低そうだよね
マユはロドニアとは別の施設だろ。
だってステラ達と初めて会ったのがG強奪の少し前だったはず。
ごひは基本、俺が正義だぁー!だけど
「貴様らが正しいのであれば、俺を倒せるはずだぁー!!」とも言うけどね
一騎当千の破壊兵器に乗り込んでていう台詞かw
まあ敵は数と機動力に物言わせていつもごひ達を追い詰めてたけど
結局は質より量ってことか。
ピカフリで全部なぎ払える世界の方が異常なんだよな。
一人のボクシング世界チャンピオンを
数百人の小学生で倒すようなもんか・・・?
うん。
さしずめキラは幼稚園児をいじめる中学生だな
そういやW勢で補給の問題があるのってトロワだけ?
他のやつらはバルカン以外は実弾系無いけどトロワだけ実弾系で
しかも現有兵器で彼らの装甲破壊できないってことは弾薬製造できないから
1回戦ったら弾切れ状態になるのか?
弾切れか技術渡して製作かなら弾切れ選ぶだろうしな
EWのヘビーアームズカスタムは全部実弾だけど
TV版のヘビーアームズ改なら2連装ビームガトリングだし何とかなるんでない?
ミサイルや胸部ガトリングとかはCEのを流用すればビルゴやPS装甲以外には通用するんだし
W本編では連合の基地襲って弾薬使えるように連合規格にあわせてある。
なーに、いざとなったらカトルを頼ればいいさ
マグアナック隊がいないと強さ半減のイメージ<カトル
これはスパロボのせいだな
>>751 ピカフリin W世界
・トレーズのエレガントな策略により世界の敵に
・サンクキングダムに入れてもらえない
・MDビルゴにぼこられる、向こうでツバロフの高笑い
・ゼクスに粛清される
・ヒイロ達に目をつけられる
一番大事なのを忘れている。
つ・OZ一般兵が乗ったリーオーにぼこられる。
世界の敵になるほど大した問題にはならないんじゃないか? 弱すぎて。
ピカフリin W世界なら確実に。
・OZがMSを持っていることに勝手に危機を感じて、トレーズをいきなり狙う
・一般兵に返り討ち
・名前を名乗る上、隠し撮りされている可能性も考えず顔を平気で晒す
・案の定指名手配、直ぐにみつかる→逃亡、を繰り返し手段が進歩しない
・サンクキングダムに逃亡するが、ラクスが実権を握れない為、トチ狂ってリリーナ暗殺を目論む
・ヒイロに露見、暗殺準備段階でボコされる
・サンクキングダムを追い出される
・新型機を盗み出そうとするが失敗
・隠遁生活(一番平和)
・ミリアルド側に面会するも、マユゲに鼻で笑われる有様で軍離脱
・ミリアルドVSトレーズの戦いに勝手に参入
・案の定どちらからも相手にされぬ弱さ
・最終的には、ツインバスターライフルの威力に驚いて戦闘不能に
・エンドレスワルツ時ヒイロ達の力になろうとするが拒否されデキム側につく
・サーペントの練習用の的扱い
工作員みたいだわ
五・六・七番目は流石にありえないな。
自分達の手を汚す覚悟がある奴らじゃないし。
それ以前にサンクキングダムに受け入れられるかどうか怪しい。
相手は正体不明のテロリストだ。(ヒイロたちとは違った意味で)
こんなのを受け入れる国といったら、馬鹿国家オーブくらいじゃないか?
仮に受け入れられたとしても、やる事といったら、リリーナの投降を訳の分からん理由で邪魔するくらいかな?
五番目と同じ理由で八番目もないな。
十四番目も拒否されたからと言ってデキム側に付く事は考えにくい。
ヒイロと五飛の勝負を邪魔しにきて、返り討ちにされるってのは有るかも。
他のは、否定できる理由があまりないな。
基本的に物事を解決する能力を持った奴らじゃないしね。
やれる事といったら、場を引っ掻き回すくらいしかできないんじゃないかな。
>>760-762 試しにSS投下キボンヌ
>>765 >それ以前にサンクキングダムに受け入れられるかどうか怪しい。
>相手は正体不明のテロリストだ。(ヒイロたちとは違った意味で)
>こんなのを受け入れる国といったら、馬鹿国家オーブくらいじゃないか?
トレーズ派の兵士やドロシーを受け入れたりしてただろ。自分の思想と違う人間を招いて平和について話し合う、というのが当時のサンクキングダムのリリーナの方針のはず。
トレーズ派の兵士やドロシーは具体的な考えを持っていたけど、ラクスはそういうのもってたっけ?
キラの場合、考える事すら放棄してるし。
話し合う以前の連中だと思うが。
…そういえば、種のテーマの一つが「言葉による対話」だったけ?
結局「戦争はファッション」になってしまったけど。
ストフリにだって一応使い道はある。核爆弾として。
みんな戦闘狂に考えてるのか?
出現場所にもよるが1話開始あたりなら
・地球に出現時、ヒイロ達と同一視され狙われるが話し合うための通信を入れる>OZへ>MS技術の変化(装甲重いしOSぐらいか?)
・地球に出現、カトルかデュオの勢力に拾われる>特に変わりの意見を出せないため流されるままに協力or自衛and機体改修or乗り換え
・宇宙に出現、老人の誰かに拾われる>データを得てゼロを超える機体の作成へ?
原作沿い行ける2番目で考えた
・サンクキングダムにて平和について語り合いリリーナに賛同
・しかしOZが攻めて来る>オーブのことを思い参戦しようとするがリリーナに止められる
・サンクキングダムを脱出しカトルのとこで世話になる
・技術者としてゼロ開発にかかわりテストの際ゼロシステム発動>カトルの変わりにバーサーク
・以下ほぼ原作沿い(戦力が少し増えても戦闘が少し楽になるぐらいだしリリーナ以外が精神的影響を受けても大勢に影響は無い
>>767 無いなら無いで自分の考えを伝えてくはず。一応武力を持ってる連中なんだから。
殆ど原作沿いなら、原作見たほうが早い気がするが…
とりあえず
>技術者としてゼロ開発にかかわりテストの際ゼロシステム発動>カトルの変わりにバーサーク
ゼロは設計自体は完了してる。
材料集めて組み立てるだけだし、必要ないでしょ。
カトルの代わりにバーサークってのは、戻ってこれないだろ、精神が。
ヒイロたちが苦労して使いこなしたゼロシステム、キラに使いこなせるとは思えん。
覚悟が薄すぎる!
良くて廃人、下手すりゃ死ぬぞ。
とりあえず、設定に無茶が有り過ぎる。
キラたちの精神的な変革に主軸を置いたほうが…
まあ取り合えずそこら辺は新しい職人が降臨してみるのを待とうか。
>>770 君、自分が何を言ってるか理解してるか?
スゴイ事言ってるぞ。
一応武力を持ってるって、オイオイ。
>>773 MSとか戦艦所持を前提に話してるんじゃないの?
砲艦外交前提ってこと?
「武力」、これを問題にしてると思うんだが。
なんだ、結局世界が変わったところでやる事は変わんねーのかよ。
>>776 武力をどう問題にしてるのか分からないんだが。
完全平和主義の国に武力を突きつけて交渉、ってことだろ。
それでもやるのがリリーナなんじゃないのか?
>>773-779 ロームフェラが普通にやってたことじゃん。何でそんなに食い付く?>完全平和主義の国に武力を突きつけて交渉
普通テロリストと交渉する国は無いな
>完全平和主義の国に武力を突きつけて交渉
確認したいんだが、これはラクシズ側から?それとも逆?前者なら一体サンクキングダムに何を求めるんだ?
>>782 いや、テロリストだからこそ、サンクキングダムが出張ってくるんでないの?
オーブとかと同じじゃね?
金と資材のの提供とかさ。
・・・盗賊か強盗と変わりないな。
>763以降
発想はギャグみたいなもん。午前3時の戯言だと思ってくれ。
要するにだ、Wの歴史に介在できる程の理論も能力も機材も求心力も、種キャラが得るのは難しいんじゃないか、と思っただけ。
午前3時に。
>769
爺さんのうち誰かに拾われても、爺さん達は異世界の思想も無い馬鹿のためには新型を作らないと思う。
良くて、元からデュオに盗ませる為作るとか、そんな感じ。
あと、カトルの代わりにバーサークになった場合、トロワが相手を殺さない理由が完全に消滅しそうな気がする。
記憶喪失にもならず、カトルの反省イベントが無い。
>>771 すまんメインは言われたとおり
キラたちの精神的な変革だ
カトルの変わりにバーサークとかがその辺
変わりにバーサークする理由だがシステム面で手伝った時にそのまま暴走止め役はカトル想定
だがそんなことでトレーズとかが行動変えるはずも無いので原作イベントが起こるだろうから原作沿いって書いた
>>786 爺さんが作るのはゼロを超える機体が作れるなら作るだろうと思っただけで誰が乗るとか考えてなかった・・・
まあ、拾った爺さんの作ったガンダムパイロットが妥当?
何で爺さん達はゼロを廃棄したと思うんだよ
それを超えるMS?wwwww
捨て犬拾う必要性もなければ
数年前から訓練させているヒイロ達がいるのに
わざわざ何処の馬の骨かもわからん奴にパイロットを変更させる必要すらねえ
キラに爺さん達の作る新型MSを乗りこなせる気が全然しない
爺さん達の作る新型つったら
メルクリウスとヴァイェイトになるわけだが
>>789 キラ「これでまたボクは戦える」
キラ「キラ・ヤマト、○○○、いきまぶぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
出撃した瞬間に体ボロボロで死ぬな
ゼクス「必要ないのだ。この宇宙にとって!貴様達は!」
エターナル一刀両断
Wの小僧どもはアストロスーツも着ずに宇宙空間で戦う自信家集団だが
キラはちゃんと着といたほうがいいな
あれさえ着とけばとりあえずどっかのコロニーに不時着できる
ヒ「戦闘レベル・・・ターゲット確認・・・排除開始・・・」
キ「どうして君は!」
ヒ「貴様らの行動がサンクキングダムを戦渦に巻き込み、地球圏に混乱をもたらしている。何故それが分からない!」
キ「分かるけど…! 君の言う事も分かるけど…!」
キ「リリーナは今泣いているんだ!!」
ヒ「…゚д゚)ポカーン」
キ「こんなことになるのが嫌で、今泣いているんだぞ! なぜ君はそれが分からない!」
キ「この戦闘も、この犠牲も、仕方が無いことだって! 全てサンクキングダムの、リリーナのせいだって!」
キ「そう言って君は撃つのか!? リリーナが守ろうとしているものを!」
リ「わたくしは泣いてなどおりません!! ヒイロ!この痴れ者を倒しなさい! 構いません、殺しなさい!!」
キ「……えっ!?」
ヒ「…で、言いたい事はそれだけか?」
ヒ「キラ=ヤマト、お前を殺す」
キラ「え、え!?ちょ、うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」
まあキラをWに入れたら誰かの意見に流されてるのしか思い浮かばないが
・・・利用されることでキャラが立ってると思う
リリーナ様は、ヒイロに誰かを殺せなんて言わないやい。
自分を殺しにいらっしゃいと言いはしたが。
797 :
796:2006/11/28(火) 22:33:02 ID:???
すまない間違えてあげてしまった。
ストライクワン、応答しろ! ストライクワン!
キラ「これより民間人を死守します!」
なんてな、レッドワンヒイロをパクってみた、
種序盤のキラは今思うとずいぶんマシだった
南極では言ったけどな……
前半のリリーナなら言うが後半のリリーナは立場上絶対言わんだろう
前半リリーナは親の敵を自分の手で討とうとするほどアグレッシブ。
ニコニコ笑って部下に射殺させたラクスとは違います。
あのセリフのせいでゼクスの中の人はリリーナが
嫌いになっちゃったらしいな。
キラの最期。ラクスがどっかから拾ってきたガンダムバーンレプオスに乗って
出撃、機体性能とドーピングでトロワや五飛とも何とか渡り合うが…
突然背後に現れたデュオのデスサイズに真っ二つと
ヒイロのW0の射程距離長っなMAP兵器で一瞬で塵にされるのとどっちがいい?
リーオー数機にボコにされて終わりでいいんじゃね
リリーナ⇒少々夢見がち(ちょっと電波気味)なお嬢様だったが、お嬢様とは思えぬ行動力と覚悟を併せ持つ。
ラクス⇒タダの怪電波。お嬢様と言う点はリリーナと同じ。だが、自分の手を汚す覚悟がない人物。基本的に他人任せ。
こんな感じか?
リリーナでちょっと電波気味ってかいたけど、大抵年頃の女性なら持ってる電波ですな。
ラクスは、行動力がある様に見えますが、実際にあるのなら自分の手でパトリックを暗殺してます。
結局自分の手を汚す覚悟すらありません。
男の違いも有るぞ。
ヒイロ⇒自覚のある生粋のテロリスト。
キラ⇒自覚の無いにわかテロニート。
自分のやってることを自覚し、それに責任を感じている分、ヒイロに好感を持ってる(正しいとは言わない)
一番目、死ぬほど曲があってない。
二番目、貴様!俺を笑い死にさせるつもりかwww
三番目、人の趣味にケチをつけるつもりはないです。
>>809 1番目は曲というか、映像の編集が単調過ぎ。俺が見たW系MADの中で2番目の適当さ
>>808 「力を持つ者が負うべき、覚悟と責任」が、Wのテーマのひとつだからな。
自爆装置も、ガンダムという強大な力を持つガンダムパイロットが
力に溺れて暴走したとき、自らを罰するためにある物だし。
実を言うと、ヒイロがノベンタ元帥殺害の謝罪行脚をしたのも、
この力に対する責任からだ。
別に、善意でやった訳じゃない。
ちなみに、この「力を持つ者が負うべき、覚悟と責任」が無く、
逆に力に溺れて増長した者の代表としてアレックスとミューラーがいる。
福田は一応Wは見たようだが、この辺の所をまったく理解していないというのが、
種を見るとよく分かるんだな。
所詮、物事の表面しか見ない輩だし。
行間すら読めないんだろw
>>813 それってかわいそうなことだよな
物事の本当の意味を読み取る力が無いってのはさ
弱い者が武器を持てば、己の心に負けて暴走する!弱い者は戦うな!!
__
|ミ^^^ヽ ∧ _∧
Y `Д´) ヽ(`Д |´ )
( ノ (ヽ| | )
ノ ノ UU+------| | |
(__)_) (_ ) (_)
そいう理由だったのか
なにもできずに戦場を引っ掻き回すだけだからだとおもてたよ
まあ一番は機密を守るためってのだけどな
>>815 >弱い者が武器を持てば、己の心に負けて暴走する!
キラやラクスにMDやウイングゼロは危険すぎるな…、あれは過ぎた力だ。
つーか、一旦コクピットに乗ったが最後
戦う前に死ぬだろw
あーガンダムパイロット達はゼロ初乗りでも
幻覚見たり暴走したりちょっと疲れたりするだけだったが
OZ兵は耐えられずに発狂して死んだな
つまりゼロはそれくらい精神体力削られる代物
本来のオペレーションメテオが発動してたら地球はXのAW世界のようになってたかな
真トロワがあの面子に混じっているところを想像して吹いた
種でゼロシステム使えそうなのは、クルーゼくらいのもんだろ。
高笑いしながら使いこなしそうな気がする。
もしかしたらナタル女史もいけるかもしれん。
ナタルは逆に駄目そうな気がする……
クルーゼは同意。今更自分が死ぬ未来なんて見てもなんともないだろうし。
現実を直視しつつそれに耐えられるだけの精神力が必要ってことかな?
漏れはコーヒースレのゾンビニコルに、ゼロを操縦させたい(w
ゼロシスて本人の性質や体力もだけど精神状態も深く関わってくるんかな
カトルが大暴走したのは守ろうとしていたコロニー市民に父親を殺されて
逆上してる時にゼロに乗ったからで普通の状態の時だったらあそこまでじゃなかったような
思ったんだがクルーゼinゼロシステム
生きる未来を見せられたらクルーゼは発狂しそうだな
好きなWMADなくなってた
クルーゼって耐えられるかな?
強い人間だとは認めるけど、吹っ切れてるように見えてオリジナルの存在を常に引きずってたからなぁ。
迷いがある人間を、精神的に強いと言えるかどうか疑問が残るな。
一回目を耐え切れるのなら、自分自身を認められる可能性も出てくると思うがな。
只そうなった場合、この人CE最強になってしまう可能性があるが。
えっ?キラ?無理無理無理。
だって、この人、ナチュラルなのにスパコディを圧倒したんですよ?
自分を克服したら、あんな出来損ない相手になるわけ無いじゃないですか。
迷いのないシャアCE.ver見たいな物だと思う。
クルーゼは耐えれずに暴走すると思う
全て殺すって目的への近道見せられて行動しそうだ
キラも暴走すると思う
キラの場合迷っていても敵だけは明確だからなあ
敵殺して終了だろう
ところでさ、ゼロシステムって何で発狂死するんだろう?って考えると
敵がいないからじゃないだろうか
敵がいれば殺しに行くから発狂でなく肉体的に死ぬ
でも敵がいないと情報を限定できなくて情報過多で死ぬんじゃないか?
クルーゼは好きだがシステムは無理な気がする
そもそもクルーゼの精神的な強さって上手く言えないが開き直りというかそんな系統の強さって風に感じる
昔、ゼロシステムをレディ・アンは使えただろうか、と考えたことがある。
心髄しているトレーズ様のために、私は生きる! 生き残ってみせる! という暴走を見たかった。
それが大丈夫なら、名も無きラクス教の一兵士の方が、キラたちよりもゼロシステムを必死で使いこなそうとするかも。
争いを嫌うラクス様が、W外伝のレミングシステムを探し出して使い始めればどうだろう?
一般人でも動かせたみたいだし、キラでもそこそこ使える気がする。 ゼロシステムよりラクス様は喜びそうな気がするんだが。
レディ「負けん・・・・トレーズ様と・・・トレーズ様と・・・・XXXXするのだー!」
>>835 ちょwwレディwww
元ネタなんだっけ?
>>832 確かゼロは、起こりうる全ての未来をパイロットに提示して、最も最善の行動をパイロットに示す事すら出来る
だけど、その行為にはどうしたって最善と紙一重の己が「リアルに死ぬ」未来もやり方次第で含まれちまう。
その可能性は常にある、一秒ごと、行動を一度完了するごとに多種多様な「死の未来」がゼロの中で演算される
それが常にゼロの中では可能性として更新されている。
この「死の未来」の脳みそへの直通は、予め骨の髄まで「死を覚悟」している奴なら耐え切れるけど
常人には可能性に基いた己の「死の追体験」なんて覚悟も出来ないし幻影としても耐え切れない。
だから必然として発狂する+ショック効果で肉体的にも死ぬ
と、こういう流れだったと思う。
>>836 ワロスwwwスパロボEXのシュウとサフィーネかwww
XXXXに入る言葉を捜せ!
SEX:三文字なので可能性低
H:一文字なので可能性低
子作り:これも三文字なので可能性低
セックス:Σ( ゚д゚ )ッ!!
エッチ:(; `・д´・)
こづくり:Σ( ゚д゚ )ッ!!
>>840 もう少しエレガントで気の利いた言い回しで表現したまえ
あるだろ…「お」が最初に付く四文字の奴が。
俺はリアルでゲームしてた時にその単語が頭に浮かんだw
サフィーネは、何となくそう言いそうだし。
おそうじ?
>おそうじ?
割烹着姿のレディ・アンを想像して、不覚にも萌えてしまった
>>812&813
福田はWの事「視聴者(腐女子の事だと思われ)に媚売ってる」って言ったらしい
ゼロシステムに耐えられるキャラって、正直TV本編には1人もおらんだろう
むしろ、アストレイ系の連中のが耐えるんじゃないか
847 :
GW-P:2006/11/30(木) 11:04:07 ID:???
>>846 お前が作った商品はどうなんだと小一時間(ry
プクダって、他者を貶めて、相対的に自分の評価を上げる事しか出来んのかよ。
人間失格レベルだぞ。
>他者を貶めて、相対的に自分の評価を上げる事しか出来んのかよ
出来ないんだろうな。
種シリーズ、特に種死なんかまさにそれしかしてない
ユウナ他の扱い見てりゃ一目瞭然
>>846 最初から己の死を当然の結果として絶望し、最初から諦めている奴か
死すらも戦いの中で起こりうる当然の結果として許容できる精神力の持ち主なら
ゼロを使う事は出来るんじゃないか
使いこなす、
といっても両者は目的が違うのでどういうのが「暴走」かは純粋に比較できないようにも思う
ASTRAYのガイは使えそうだな。
カイトは運命アストレイ最終話後なら使いこなせそう
……なんか俺の印象から逆算分析したら、俺の中ではゼロって
トラウマがあっても乗りこなせない印象なのかもしれないな
カナードはプレアが付いてるから暴走しないんだろうな
外付け良心回路だからな>プレア
つーかカナードはゼロシステムあろうが無かろうが多分変わらん。
>>850 絶望とか諦めじゃ駄目だろう、システムに操られるだけ。
>>834 ラ「レミングシステム、人の心に平和を説いて争いをなくす為のシステム…?
これを開発した人は、きっと素晴らしい志をお持ちの方なのでしょうね」
ラ「ではキラ様、早速お願いします」
イ「きょしぬけえええええええぇぇ!!」(あぼーん)
痔「ぐぅうれいいいいいとおおおおぉぉぉ!!」(あぼーん)
シ「あぁぅんたぁって人はぁぁあああああああぁぁぁーッ!!」(あぼーん)
キ「うあ゛ぁあ ・゚・(´Д⊂ヽ・゚・ あ゛ぁあぁ゛ああぁぁうあ゛ぁあ゛ぁぁ」(あぼーん)
ア「キ、キラ゙アァァァァァァ!!」
ラ「…平和にはつねに犠牲が付き物なのです。彼らの死は決して無駄ではありませんわ、多分…」
レミングシステムは、搭乗者含めて周囲の人間をアヒャらせる悪い薬みたいな
欠陥兵器だぞ。精神統一してなきゃヒイロたちでも危ういらしいし。
あのシステムの意義はさっぱりわからんかったな
EXAMみたいに作った人が途中から学者として以前
に人として本気で狂ったとか
元々は「平和って素晴らしい」と説くための宣伝カー。
説得力を持たすためにマインドコントロール機能つけたら、戦闘衝動駆り立てて
同士討ちさせる最悪の心理兵器になってしまったというオチ。
開発したマダムL自体、あの五博士と同類のマッドらしいし。
あの話に出てくる奴らって本編のWになかなかいないような
胸糞悪いキャラばっかだったな
マダムLもアディの母親もOZの将校も民間人も虫唾が走る
結局あのレミング暴走の末の民間人虐殺もGパイロット達のせいにされたんだよな
何ゆえ一本足だったのやら…
一本脚って言うかラミアとかエキドゥナ見たいな半蛇だろ?
>>856、
>>859 だから、ラクス自身が動かせばさらに洗脳強化できんじゃね?
搭乗者の意思に沿って、システムの影響下にある人々は、ほぼレミングシステムの意のままに動く。
しかもレミングシステムは、搭乗者が一度動かし始めたらMDシステムのように、半オートで動くようになっている。
んで、洗脳効果で、形式上だがW世界に独立コロニーが出来るわけだ。
・・・内実はラクス教信者の電波コロニーってだけだけども。
欠陥兵器レミングを操れる(としたなら)ラクスは、ヒイロ達の標的には十分なる。エレガントじゃないからOZの介入もありうる。
そしたら、種MSで戦うよりもいい勝負になるんじゃね?
>>861 ・ガンダニュウム合金の節約
・こっそりコロニーから電力を引いていた。そのコードが太いので1本に固定、足となった
・勘違いされただけで、実際は足などない。足など飾りです。足に見えたのは送電線
あくまで可能性。 文庫だと挿絵がなくなってるから、形状を忘れてしまった。
>>863 NOVELの挿絵だと、なんか邪神兵みたいだった希ガス。
>>855 操られるっていうか
初めッからシステムの目的と自分の目的が行動理念ともかく一致してるので、、、、えーっとほら、あれだ。
つまり、「暴走」とか周りから言われる行動しながら自分は「これでいい」とか勝手に納得してる状態?
>>865 ……なんか居なかったか、種死本編にそんな奴?
>>866 種死本編には
そんな潔い奴も
そんな覚悟のある奴も
いなかった
>>868 駄目じゃん、突き抜けて無いじゃん、保身がまだあるじゃん
流れが止まったな