INTERVIEW 竹田菁滋[PD]
○物語に含まれたテーマを感じてほしい
――『コードギアス』にはどのような関わり方をしていますか?
竹田 企画の方向性が決まって、1クール分の脚本があがるまではシナリオ会議に出させてもらいました。
その後は諸富(洋史/MBSプロデューサー)が中心になってやってくれています。
――企画の方向性について、竹田さんからは、どのような発言をされたのですか?
竹田 超大国の支配に対してのテロを描くというのをやってもいいんじゃないかという話はしました。
スーパーパワーが一国だけになった世界で、日本が蹂躙されたら、若者は何を考えるのかを描くのが、
分かりやすいんじゃないかと。
――結果的に、ブリタニア帝国が日本を占領して、日本はエリア11、日本人はイレヴンと呼称されるという
世界観が出来上がったんですが、それに対する印象は?
竹田 アリやなと思いました。僕は大学で明治から戦前にかけての日本の朝鮮半島支配を専攻して
いたんですが、ブリタニア帝国が日本に対してやっていることは、かつて日本が朝鮮半島に対して
やったことと、共通する部分もあるように思います。靖国問題や改憲論議が取りざたされている今、
若い人たちが『コードギアス』を見て、かつて日本がやって来たことを想像してもらえるのは、
いいことなんじゃないかと。もちろん、エンターテインメント作品ですから、キャラクターのドラマを
楽しんでいただいて、その中でちょっとでも深いテーマを感じ取ってもらえたら成功かなと思っています。
――メディアの人間が主要キャラクターとして登場するのも、興味深いですね。
竹田 ディートハルトですね。情報戦略というのは、現代社会においてとても重要で、それによっていかに
世論が操作されるかということが、彼によって描かれていくと思います。
――最後に、谷口×大河内コンビに期待することは?
竹田 お二人が作った『プラネテス』を拝見しましたが、素晴らしい作品でした。『コードギアス』はかなり
困難な作品だと思いますが、このお二人なら、今日的なテーマを含んだ深い設定を活かしつつ、
良質なエンターテインメント作品に仕上げてくれると、確信しています。
【竹田菁滋】
MBSプロデューサー。一連の[土6]作品を手掛け、現在は『天保異聞 妖奇士』を担当。
竹田 アリやなと思いました。僕は大学で明治から戦前にかけての日本の朝鮮半島支配を専攻して
いたんですが、ブリタニア帝国が日本に対してやっていることは、かつて日本が朝鮮半島に対して
やったことと、共通する部分もあるように思います。靖国問題や改憲論議が取りざたされている今、
若い人たちが『コードギアス』を見て、かつて日本がやって来たことを想像してもらえるのは、
いいことなんじゃないかと。
>かつて日本がやって来たことを想像してもらえるのは、いいことなんじゃないかと
>かつて日本がやって来たこと