もしもロウがキラを助けてなかったらを考えるスレ

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1通常の名無しさんの3倍
ラクスとも出会わずフリーダムに乗り換えないまま死亡
2通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 20:22:35 ID:SI18iD79
2
3通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 20:23:15 ID:???
ほざくなよ
キラなら余裕で自力で生き延びる
4通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 20:25:45 ID:???
きっと名作になってたよ。
5通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 20:30:40 ID:???
どっちにしろオーブが発見してそう…………
生きてればだが
6通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 20:31:44 ID:???
外道のあれは後付けだから無くても変わらん
意味不明キラワープで解決
7通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 20:38:36 ID:???
キラは生身でもインパルス倒せるくらいの強さ(本気時)だから死ぬわけがない
8通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 20:38:47 ID:???
自由に乗ったキラはラクスが一本抜いてた髪の毛で作ったクローンだろ
記憶は後で吹き込めばいいし
9通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 20:40:20 ID:???
>>7
これに答えてKUDASAI。

982 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 19:59:49 ID:???
まぁ、キラは正義と呼ぶには陰湿だし
悪と呼ぶには美学が無さすぎる。
DQNと呼ぶのが相応しいと思うよ、頭の弱い子供が力持つとああなる。

985 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 20:01:01 ID:???
>>982
キラは頭はかなり良い
宇宙最強パワーを持っているのに上手く使いこなしてるしよ

>>983
次は死なないからいいだろ

989 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 20:02:14 ID:???
>>985
使いこなせるんならユニウス蹴っ飛ばして元の軌道に乗せてください。

995 名前:通常の名無しさんの3倍[sage] 投稿日:2006/08/19(土) 20:03:59 ID:???
>>989
それはさすがに難しすぎた
間違って別の惑星に当たったら大変なことに・・・

10通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 20:49:08 ID:???
クルーゼが野望達成して種世界終了だろ
11通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:06:07 ID:???
セーフティシャッター作動→ロウ来ない→本編同様、コクピット近辺から出火→スーツはあるにせよ、丸焼け、もしくは重傷→怪我キャラに
12通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:10:45 ID:???
キラが本気出したら鋼の肉体には火傷どころか傷一つつかないんだが
13通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:11:48 ID:???
>>12

>>9の回答マダー
14通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:12:20 ID:???
>>9のどれに回答すればいいんだ?
15通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:13:00 ID:???
外道はもういらない子
16通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:14:04 ID:???
ラクスが、キラの代わりにフリーダムに乗る新しい駒を用意するだけだろ
被害者候補は凸か遺作か痔悪化だろうな
17通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:15:00 ID:???
宇宙最強のキラの代わりが勤まる人間などいない
18通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:16:06 ID:???
>>16
どれも変態仮面に瞬殺だな
19通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:23:52 ID:???
アストレイは公式じゃないし
20通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:24:42 ID:???
つかザフト完全勝利で終了
ジャンク屋くだらねえことしてんじゃねーよボケ、死の商人が
21通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:25:46 ID:???
>>18
もう世界の頼みの綱は変態仮面しかいないとも取れる現状
だが変態仮面も情緒不安定だからラクスに洗脳されかねん
22通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:27:29 ID:???
スタゲが初の公式外伝だもんなw
23通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:29:16 ID:???
>>22
アストレイのなw
24通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:33:19 ID:???
>>23
日本語でおk
25通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 21:45:29 ID:???
一応アストレイは公式外伝だぞ
26通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 23:08:44 ID:???
何のためにブリッツの腕切断したと思ってんだ?
27通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 23:30:33 ID:???
>>26
外道が勝手に拾っただけだろ
28通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 23:32:16 ID:???
さすがゴミ拾いは外道のお家芸だな!
29通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 23:36:08 ID:???
>>26
二コルがミラコロ解いて接近戦させるためだろ
30通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 23:45:05 ID:???
マルキヲの知り合いCが見つけて宇宙に送っただけ
31通常の名無しさんの3倍:2006/08/19(土) 23:48:04 ID:???
キラにはDG細胞に冒されているからすぐに傷を修復できるし進化できる。
その代わりに人間性を失った。
増殖は気持ち悪いから規制した。
生身での戦闘能力はせいぜいDG細胞に冒された時の新シャッフル勢並。
32通常の名無しさんの3倍:2006/08/23(水) 10:13:40 ID:???
負債補正があるので関係ナッシング
33通常の名無しさんの3倍:2006/08/25(金) 21:47:02 ID:???
どっちみちプラント行き→プラントお得意の医療技術で見事復活
もう嫁補正で無傷とか、かわらねーとかいいよ!!!
もっと燃える展開が欲しいのだ


キラ、セーフティシャッターで辛うじて生き残る
→コックピットブロックごと脱出機構で海に投げ出される
→全身に打撲、腹部に内臓が見えるほどの裂傷、出血多量の重症
→オーブの救助隊に発見されるも意識不明の重態
→カガリの特権使ったオーブでの看護によってなんとか三日後に目覚める
→以下、大体アストレイ青のブルーセカンド乗換え話と同等なノリで再起決意。
 ストライクをルージュにしてIWSP装備にして武装をアホみたいに付ける
 オペレーションスピットブレイク終盤あたりで出撃、ストライクブースターを使用して一気に上昇
 オーブから大気圏スレスレを移動して弾道軌道でモビルダイバー気味にアラスカに直接降下を計る

こんな燃え展開キボンヌ
自由なんてイランのです
いざとなればノワールとか色々あるのです
35通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 12:47:38 ID:???
クルーゼの野望とかどーするのよ?
36通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 12:51:10 ID:???
アラスカでAAあぼん

37通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 13:02:28 ID:???
ていうか自由に乗せ変えるにしてももっとマトモなイベントあっただろうに
38嫁補正より主人公再起補正が見たい:2006/08/29(火) 13:04:37 ID:???
>>35
自力で重症でも再起したキラは
別に嫁補正併用して無いので生身でインパルス倒したり宇宙最強だったりはしません
よくて、青枠無印撃墜後の劾クラスの再起速度なので最低三日は重症でベッドの上の人です

でも、「自力で再起する」事を選んだキラなので、直向さではガロードクラスです
少年の純情は不屈だった主人公補正で突っ走って、必ずクルーゼの野望なんて論破してくれると信じています
それが主人公だって事なんです。
勿論最後までテロも脱走も侵さない連合の軍人でしょう。


>>36
アラスカでAAあぼん?
まあ、ほっといても魔乳が混乱とかしない限り落とされないでしょう
AAは何気に化け物性能な艦なのでラミネート装甲でビームは効かないし
至近距離でローエングリンの対消滅誘爆とか喰らっても平気なのでサイクロプスの直撃にも何気に耐えそうだ
そもそもスラスターが核パルスエンジンなのでマジ大気圏突破ラクに行える機動性とか頭おかしいし
陽電子砲使えば対消滅で進行方向の物質全てを消し飛ばすことが出来る
ここまであって落とされない方がおかしい。

むしろ、嫁とか負債とかそー言うのが無いAAなら、適切な逆境を得てAAはその秘められたパゥワァをフルに発揮して
見事にジョーシア脱出時の殿を勤め上げて見せることでしょう
そもそも大西洋連合上層部もそれだけの獅子奮迅の活躍を狙って、AAなんていう超戦力の超々最新鋭戦艦を殿に配置したんだろーし。
あんな落とされたら大損の最新鋭戦艦をあんなとこに配置するなんて、むしろAAの大活躍で大西洋の発言権増す事を狙っていたとしか思えんよ。
それが魔乳が嫁補正の影響で想像以上にカスで駄目になったので、事前の策に切り替えたわけだろ本編は。
大体、プラントにくらべりゃマシとは言えただでさえ戦力が乏しい地球連合の一部隊削ってまで大西洋の発言権を増すとか意味無いだろ
ロゴスやブルコスで地球全土の上層部に食い込んでいるアズラエルがいるあの世界にゃ特に
39 ◆Mjk4PcAe16 :2006/08/29(火) 13:05:10 ID:???
>>26
アマツに拾わせるため。
ときた無印外道2巻だかの最後のほうに書いてあったはず。

1.ときたが外道金にブリッツの右腕を取り付ける(ミラコロGET)という案を脚本家の一人吉野弘幸に対して提案。
2.吉野弘幸がそれに同調。
3.本編にブリッツの右腕を切り落とすシーンを導入。
4.(゚Д゚)ウマー
40通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 13:12:22 ID:???
別に本編と変わらないよ
マルキオが死体から細胞を入手
ラクスが再生させ二人目誕生、
自由強奪
41通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 13:16:04 ID:???
>>38
つまり、キラが再起成長によってようやくガロードのポジションになって
ティファポジションにいる攫われたフレイを救い出す為に
大西洋連邦の忠実な軍人として再特訓を経てザフトの奴等の追撃を開始するわけですか
空白の三ヶ月間使って、その折々に連合の様々な反抗作戦……例えば
八八作戦とかビクトリア奪還とかに参加するわけですな?

いいじゃん正統派ガンダムじゃん!!
死ぬほどゲロ吐きながら成長してくれよキラwwwwwww
42通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 13:17:24 ID:???
>>41
つオーブ開放作戦
どう見ても当時の大西洋的に参加させられるのではないでしょうか
AA裏切りそうなんですが、、、代わりにドミニオンに参加させますか?
43通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 13:19:52 ID:???
>>42
大西洋連邦がオーブに攻め込むから無理だろだって?
嫁補正が解除された場合あの行動にゃ戦力ばっか消費して得るもの殆ど意味ねぇッスよ。無意味なのでやらねぇでしょ。
大体種死じゃ復興に大西洋の援助受けてたって、
イコール大西洋の負担になってたってことじゃねぇっすか戦後復興のまさに金や物資が必要な時期に。

そもそもあの時、オーブの進路に関しては既に裏じゃサハクが話しつけてるのでね、
あの当時アスハのトップにいる他称獅子のアホさえ黙らせれば後はなんとでもなるんですよ。

……まあ、「じゃどーやってAAは宇宙に行くんだよ」って根本的な話になってきますがね
マスドライバーはオーブの以外は殆どザフトに制圧されたり使用中だったり
肝心の移動式新型マスドライバーは非合法だったのでジャンク屋の物に
44通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 13:26:26 ID:???
>>43
 そ の た め の ビ ク ト リ ア マ ス ド ラ イ バ ー 基 地 奪 還 で す 
AAがこの作戦に参加した場合、08小隊後期のようにプラントに戦力を送るまいとするプラント軍人の意地が見れるぞ!!
その上、史実でも特殊部隊の活躍でほぼ無傷で奪取できるので、宇宙へとAAを送り込む事が可能になり、
後の八・八作戦において衛星軌道上からMS母艦にもなる戦略兵器ローエングリン持ちのアークエンジェルを降下させてカーペンタリアへの攻撃が可能になります
コレに成功すれば、地上のプラント勢力はかなりの割合で削り込む事が可能になるでしょう。
また、これはMSVの大西洋連合軍人連中と本編連中を絡めるチャンスでもあります
45通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 13:37:54 ID:???
………なんか、みれば見るほどロウがキラをプラントにやらずに
嫁補正とかも全解除したほうが種は面白くなったんじゃねーかコレ?

 お の れ ロ ウ め ! ! 
  お の れ ラ ク シ ズ め ! ! !
46通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 14:50:19 ID:???
いや、プラントで目覚めたキラはロウが回収して送った一人目のキラじゃないから
オリジナルはラクスの手で葬られて、目を覚ましたキラは二人目のキラだから
つまり、キラがオーブに回収されて常人なら全治三ヶ月クラスの重症だろうとも
プラントではラクシズが二人目のキラを目覚めさせて
自由を強奪させて世界を混乱させ始めるから
47通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 15:05:19 ID:???
まぁ結論はジャンク屋死ねということで
48通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 15:33:55 ID:???
いや、ロウを殺しても流れは止められない
この場合、ラクシズ氏ねもしくはオーブからプラントにキラを上げたマルキオ氏ねが正解
49通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 15:37:20 ID:???
>>34-以降
おまえ等、その設定でSSキボンヌ
50通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 17:52:25 ID:???
>>48
ならばその一見越えられそうに無い流れを
偶然あの戦いで生き延びた一人目のキラがゼロからの奮闘で越えて見せたら
その時こそキラは外伝の外道の対比となるべき直向系正道主人公だな!!?
51通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 23:19:59 ID:???
もうちょっとキラにダメージ描写があったら、と思う。
顔にイザーク以上の悲惨な傷跡が残ったり、手術の後遺症が残ったり、五体満足じゃない体になって義手とかって展開になれば、もう少し反応違ったと思うんだけどなあ。
あ、頭が壊れたか。
52通常の名無しさんの3倍:2006/08/29(火) 23:22:17 ID:???
ボロボロになっても戦う主人公の方がかっこいいものな
というかそれが普通
53通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 00:11:54 ID:???
だから劾の撃墜分の負傷をキラの撃墜分の負傷にまわせと(ry
いつもいつもオイシイとこばっかりとって、外伝はずるいと思う
54通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 07:52:13 ID:???
おいしいとことをとってるんじゃない。
負債が上質な肉だけ切り取って、次から次へと捨ててく骨とか脂身とか内臓とか脳味噌を、千葉が拾って上手に料理してるだけだ。
55通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 08:28:04 ID:???
このスレ見てたら一人目キラVS二人目キラのSS書きたくなった。
56通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 09:42:42 ID:???
Δが上手な料理ですかそうですか
57通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 09:46:39 ID:???
まあ比較が種死ですし
58通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 12:33:11 ID:???
デルタは最後まで終ってないから知らんが、、、

無印赤→ときたロウの金枠への啖呵と、戸田ロウの赤い衝撃啖呵はガチなのでずるい
無印青→初っ端から経験の伊重要さをアピール、イライジャというキラと正逆の努力の人の存在、青枠撃墜から再起の展開ずるい
無印X→スーパーコーディネイターとクローン、失敗作という方向性から本編のキラクルーゼの影として描いてオイシイとことってずるい
運命アストレイ→運命についてのイルドへの啖呵、「運命なんかに頼るな!!全ての道は、己と友で切り開いて……!!」どう見ても本編に寄越せ

結論;アストレイはずるい
59通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 12:42:51 ID:???
じゃあアストレイのテーマな部分の要素を
それぞれの本編にフィードバックすれば満足だって言うのかアンタって人はーー!!?


よし、やってみようじゃないかwwww
例;
オーブでのイージス戦直後→劾バリの負傷と劾と同じくオーブ病院に入院してからの奇跡のカムバック&スピットブレイクで正義アスランへリベンジ
ジョーシア戦直後→大西洋連邦もしくはユーラシア友軍と合流、ビクトリアでクルーゼとの戦い、痛み分けるも対金枠啖呵+赤い衝撃啖呵
八八作戦以降・宇宙編→Xアストレイ時代、宇宙の様々な方へ借り出されNJC追撃命令やら特務部隊Xの反乱やらに巻き込まれ、スパコディとクローンについて考える




……なるほど、
ここまでフラグを立てれば、いくらなんでもラストでヘタレる事は無いはずなわけで
もし仮に、ラクシズが二人目のキラを自由に載せて尚且つアスランも取り込んでAAと地球連合の愉快な仲間たちに突撃かけてきたとしても
キラは嫁補正を超える熱き正道主人公補正を全開にして悪のラクシズを撃破出来るはずだってわけだな!!?
お前頭いいじゃん!!









……どうして本編では、
こんなオイシイフラグ有効活用出来ないで、、、、、 orz
60通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 12:48:49 ID:???
千葉の一番ズルいところは、
アニメで吹っ飛ばされたブリッツの片腕を再利用したところだな。
61通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 13:04:48 ID:???
あれはずるいな
まあ再利用するから腕を吹っ飛ばしといてくれと本編に頼んだらしいが
62通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 13:58:30 ID:???
マジでか。それはずるい。
63通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 14:43:19 ID:???
となると、量産機のカスタム機だとか特定の用途に特化した機体だとか
玄人受けする機体を出して活躍させるのもズルいですか?
64通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 14:53:33 ID:???
外道はなんつーか臭い、本編とは違うオナニー臭を感じる
65通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 16:55:40 ID:???
外伝は全体的にズルいし臭い
のでつべこべいいわずにその展開と手法を本編に寄越しなさい

本編が有効に活用してあげるから、ええ活用しますとも!!
66通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 17:04:08 ID:???
監督が負債である限り作れる訳がない
監督谷田部、脚本千葉なら何とかなるかもしれんが
67通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 17:10:41 ID:???
種序盤のスタッフから嫁を物理的に消せば大丈夫だと思うんだ
68通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 17:17:40 ID:???
>>67
福駄と竹田は?
69通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 17:28:07 ID:???
>>67
福田は嫁が存在しないので空気になるし
竹田なんてはなから存在しないってことにすればいいんじゃね?
70通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 17:56:56 ID:???
福田は演出に回せ
戦闘だけのな
71通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 18:28:13 ID:???
それでも似たようなカット、バンクの連発が予想される
72通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 19:07:43 ID:???
それでも結構見れるバンクは作れるはず
才能がまだ涸れてなければ
73通常の名無しさんの3倍:2006/08/30(水) 20:05:44 ID:???
枯れ果ててるだろう種、種死で何を見てたんだい
74通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 00:35:21 ID:???
とりあえずオレは、ルージュがグランドスラム装備して
弾道軌道でオーブ→宇宙→大気圏再突入→アラスカっつー連戦によって
ついに終盤通電機構がついにイカレて役立たずになったPS装甲を全排除

フレームが見える軽量高機動重視電力セーブの外道(アストレイ)モードで
ザフトの機体相手にAAを防衛しつつ腕重視の縦横無尽の大活躍をしてくれればそれでいいんだ。
75通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 06:22:45 ID:???
カガリ厨妄想乙。そろそろウザいよ。
76通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 09:31:16 ID:???
イージス自爆でキラ死亡。
ラクスの所で目覚めたのはクローン。


福田はアンチ外道なんで、これがアニメ公式。
77通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 13:06:34 ID:???
>>75
何処からカガリが出てくるんだ、ルージュか? ルージュの事いッてんのか?
違うよ誤解だよ。ルージュに乗るのはキラだよ!!

キラが外伝から演出奪い取って、劾張りの再起果たしたとして、
時系列的にストライクはまだ修復終ってないだろーし自由も無いだろ? それだけだよ
 
ルージュって名前が嫌ならレッドストライクなりなんなり別の名前付けとけばいいと思うし
好みでコード変更、、、それはそれで外道の名前なアストレイに対比するロボットアニメ的に正道な展開

あ、M1で出来りゃM1で大気圏突入してもいいんだけどアレはPSじゃないし青枠FAPS借りろと言われてもアレは遥か未来の機体
あの時点のオーブの手持ちじゃ、MSクラス大気圏再突入は、PS持ってるルージュ乗るしかねーんだよ

後、アレはハチ系列戦術戦闘及び機体制御補正AI持ってるから
他称の怪我人でもパイロットがよければ、それこそ一騎当千の活躍が出来るってのも大きい
全身打撲+各部裂傷+腹部に大きな裂傷で内臓見える+出血多量
のコンビネーションから再起したと言っても腹部の傷はまだ完全に癒えてはいないはず
っつーか劾も癒えてなかったし
ただ劾程に経験も技量もキラは無いから、その辺をハチAIで補わせる
コレなら、キラは主人公的正道ルートに入る事が可能だ!!!

何? PSバージで外道モードだから正道じゃない?
馬っ鹿野郎!! アレはギリギリの状況下での裏技と言う意味での外道であり
ギリギリの状況下を機転を利かせて切り抜けるのはまったき主人公的正道!!
それをプロトアストレイで常時こなす事こそがパイロットとして凄腕の異端であり正道から見た外道なのだ。
78通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 13:12:57 ID:???
外道も外道厨も福田とどっこい
79通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 13:15:22 ID:???
外道厨と区別するために、正道厨とでも読んでやれよwwww
「奴等はずるい、ずるいので演出こっちに寄越せ」

 こ れ が 、 正 道 厨 だ ! ! !

物語に主人公的正道が欲しいのでご都合主義が100%の嫁補正は要らないらしい
80通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 13:16:56 ID:???
ずるいずるいって言うけどさあ、
人材確保しなかった本編スタッフが悪いんだって。
81通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 13:21:03 ID:???
どーでもいいけどご都合主義の意味、堂々と間違えんなよ
82通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 13:35:17 ID:???
本編厨は外伝を外道と罵る割に、演出だけは欲しいってか?
製作者に劣らず素晴らしい厚かましさだね。
83通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 13:41:08 ID:???
本来のご都合→物語的な展開の都合
種のご都合→製作者(主に嫁)の都合
84通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 13:50:05 ID:???
そもそもコレは本編厨房なのかどうなのか
嫁補正が無い本編なんて絞りかすみたいなもんじゃないのか
そんなのに興味示すなんて本編厨にはいないだろ

だって、キラは根拠無く最強じゃないとラクスは根拠無く最高じゃないと
な人たちだぜ本編厨房って? 
嫁補正は前提らしいです、恐ろしいですね
85通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 13:55:26 ID:???
外道厨警報発令!
86通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 14:04:52 ID:???
アストレイは四馬鹿厨がうたうキラ最強を突き崩したり、ラクス正義に疑問を投げたりしたからな。
87通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 14:09:32 ID:???
今じゃアストレイの方が糞じゃん
88通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 14:11:53 ID:???
その論法こそが本編厨の証だと何故気付かないのだろうか
ああ、自分の事は本人には判らないモンだよな
89通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 14:13:47 ID:???
おまえ等、本編外伝の煽りあいしたいなら他所でやれ
ここはロウがキラを助けなかった場合いかにキラが再起するかを考え語り合うスレだ
90通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 16:10:53 ID:???
訳分からんスレだなw
本編厨はあの本編が好きなのに何故燃え展開を欲しがるのか
外道厨はいくら燃え展開があろうがあの本編の支配下なのに満足なのか
訳分からん
91通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 16:31:20 ID:???
あの本編が好きなのは本編中というよりラクシズ厨房
というか、あの本編全肯定できるのがラクシズ厨しかおらんので頭のおかしい突撃ラクシズ厨房とほぼイコールになる

外道厨は外伝はCE設定を上手く使ってくれたり、燃え展開してくれるし
CEを支配してるのはバンダイとサンライズさまの公式設定なので、所詮雇われ監督の作るアホの子は元々どうでもいい



そしてその両方に納得できない奴等、、、、
具体的に言えば本編も設定と前提条件は良かった
演出とストーリーその他が駄目だっただけだだから外伝よ設定と演出くれ
とか思ってる奴等がこのスレを立ち上げた
ただそれだけの話

両方と微妙に意見が違うので、
認識の便宜上、正道厨とか言う名前が付いてる
92通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 16:33:03 ID:???
正道厨?
93通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 16:37:22 ID:???
>>92
外道を自ら名乗っている外伝に対抗して
「じゃ外伝が自分から外道言うなら、種本編は外伝に対して正道の対比になるんだな? じゃそれ見たいよ」
って事で>>79、結果正道厨って名前がついた
94通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 17:46:53 ID:???
ならば、自分達の考えた通り書けばいい。
ただし、「外道は演出や台詞を寄越せ」とか言ってるだけじゃ、
「今までのガンダムは全てカスニダ、でもピキーン演出やザクグフドムは寄越すニダ」
のプク駄と何も変わらんぞ。
95通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 17:49:32 ID:???
上のレス読み返せばシアワセな気持ちに慣れると思うよ?
96通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 17:53:41 ID:???
正道厨って名前はそもそもこのスレの住民が
アストレイ演出取り入れてでもキラ再起させようぜって言ってる奴等であるので、そいつ等指して別の奴等が付けた名前
んで、その別の奴等が正道厨の是非めぐって本編と外伝に分裂して上で争ってた

で、ここはロウがキラを助けなかった場合いかにキラが再起するかを考え語り合うスレなので
正道厨の是非や外道がどーの本編最高だのは別のスレで話し合ってくれ
ってのスレ住民のスタンスじゃないかな
97通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 08:07:30 ID:???
何だろうと種厨は何処まで行っても乞食だということが、よく解るスレですね。
98通常の名無しさんの3倍:2006/09/02(土) 11:43:53 ID:???
つまりここはSSOKなわけか?
99通常の名無しさんの3倍:2006/09/04(月) 14:29:26 ID:???
YES!!
100通常の名無しさんの3倍:2006/09/08(金) 00:03:35 ID:???
再起しないでそのまま運命まで出さない方向でどうよ。

んでファントムペインの指揮官として登場
101通常の名無しさんの3倍:2006/09/08(金) 01:42:35 ID:???
それ似たような設定のスレ無かったか?
キラがファントムベインスレとかいうの
102通常の名無しさんの3倍:2006/09/08(金) 11:09:48 ID:???
連合がブーステッドマン計画と並列並行して開発したNシステムのテストヘッドを入手し(これ自体は空間認識能力者の研究・クローニングと
それ等に対する実験を経て、確実性と信頼性のある「ベルグランデ式に三人の強化人間の脳神経物理結合及び改造調整する」技術として結実済みと置いておく)
後半脳神経が焼ききられそうになりながらテッカマンブレード的に大西洋連邦軍人として戦い抜いていたとかなら本編もまだ許せるような気がする
103通常の名無しさんの3倍:2006/09/08(金) 12:22:44 ID:???
Nシステムってそれ何てダムA連載ガンダムX漫画の趣味の悪いガンダム仮面ニュータイプ化装置?
ハッ! まさか、、、

    ,ィィr--  ..__、j
   ル! {       `ヽ,       ∧
  N { l `    ,、   i _|\/ ∨ ∨
  ゝヽ   _,,ィjjハ、   | \  ……つまり、 種死に出てきてたアレ趣味が悪いだけの仮面じゃないと言いたいわけだな!!?
  `ニr‐tミ-rr‐tュ<≧rヘ   > 種死本編やらアストレイやらでスカウトやフラガに被せられてた仮面は
     {___,リ ヽ二´ノ  }ソ ∠  Nシステムの人格記憶調整装置を部分応用した
    '、 `,-_-ュ  u /|   ∠  ラクシズの洗脳能力に匹敵する洗脳用の特殊装置だったんだよ、と!!! そういいたいのだな!!?
      ヽ`┴ ' //l\  |/\∧  /
--─‐ァ'| `ニ--‐'´ /  |`ー ..__   `´
    く__レ1;';';';>、  / __ |  ,=、 ___
   「 ∧ 7;';';'| ヽ/ _,|‐、|」 |L..! {L..l ))
   |  |::.V;';';';'| /.:.|トl`´.! l _,,,l | _,,|  , -,
    ! |:.:.:l;;';';';'|/.:.:.:||=|=; | |   | | .l / 〃 ))
    l |:.:.:.:l;';';'/.:.:.:.:| ! ヽ \!‐=:l/ `:lj  7
    | |:.:.:.:.l;'/.:.:.:.:.:.! ヽ:::\::  ::::|  ::l /



ラクシズ=ラダム
どうみても設定がテッカマンブレードです、本当にありがとうございました
ハルマ:「いいかキラ!! お前が戦う相手は、もはや親友でも、実の兄でもない!!
     Nシステムによって異形(ラクス)の思想に身体を乗っ取られたラクシズなのだ!!」
キラ:「そんな父さん、僕には出来ない!!」
ハルマ:「ぐ、ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
キラ:「と、父さん、、、父さあぁぁぁぁーーん! 
     ううう、、、ウオォォォォォォォォォーーーーッ!!!」

仮面の下の、涙をぬぐえ
104通常の名無しさんの3倍:2006/09/08(金) 16:35:32 ID:???
>>73

無敵ロボトライダーG7(1980年)設定製作(福田満夫名義)
最強ロボ ダイオージャ(1981年)立ち上げ(福田満夫名義)
超力ロボ ガラット(1984年)設定製作(福田満夫名義)
ダーティペア(1985年)設定製作(福田満夫名義)
機甲戦記ドラグナー(1987年)演出、ストーリーボード(福田満夫名義)
魔神英雄伝ワタル(1988年)演出(福田満夫名義)、ストーリーボード(ふくだみつお名義)
魔動王グランゾート(1989年)演出(福田満夫名義)、ストーリーボード(ふくだみつお名義)
勇者エクスカイザー(1990年)演出チーフ(福田満夫名義)、演出、ストーリーボード(ふくだみつお名義)
新世紀GPXサイバーフォーミュラ(1991年)監督、演出、ストーリーボード
新世紀GPXサイバーフォーミュラ11(1992年)総監督、ストーリー原案、脚本、絵コンテ、演出
機動戦士Vガンダム(1993年)絵コンテ
新世紀GPXサイバーフォーミュラZERO(1994年)総監督、ストーリー原案、脚本、絵コンテ、演出
獣戦士ガルキーバ(1995年)絵コンテ

--------------------------- ←ここら辺で才能が枯れ果てたと思う

機動戦士ガンダム第08MS小隊(1996年)プロモ絵コンテ
新世紀GPXサイバーフォーミュラEARLYDAYS RENEWAL(1996年)監督、脚本、演出
新世紀GPXサイバーフォーミュラSAGA(1996年)総監督、ストーリー原案、絵コンテ、演出
新世紀GPXサイバーフォーミュラSIN(1998年)総監督、ストーリー原案、ストーリーボード
GEAR戦士電童(2000年)総監督、絵コンテ
激闘!クラッシュギアTURBO(2001年)3D演出チーフ
機動戦士ガンダムSEED(2002年)監督、演出、絵コンテ
機動戦士ガンダムSEED DESTINY(2004年)監督、演出、絵コンテ
105通常の名無しさんの3倍:2006/09/14(木) 12:20:07 ID:???
つ陽電子加速砲を置いて行きますねwwww
青枠の陽電子砲のかわりだー!! 本編は一味違うって事を見せてやるぜ!!
106通常の名無しさんの3倍:2006/09/14(木) 12:28:00 ID:???
つIWSPキラならムウの代わりに手足が千切れても
肩の背負い式レールガンの精密射撃で、続編種死でのミネルバのタンホイザー奇襲撃破と同じく
ドミニオンのローエングリンも精密射撃で発射寸前に破壊できていた理論も

ストライクスレから置いて行きますね?
107通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 01:54:46 ID:???
マジレすすれば、ロウもオーブの助けも何もなければ

キラ:治療もされず放置されれば、一日も経たずに蒸し焼き。自力で逝かれた
 ハッチを開けるには哺乳類を超えた力が必要

凸:骨折や打撲で動けないまま、放置。餓死して干物にでもなる
108通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 02:00:22 ID:???
109通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 02:58:58 ID:???
オーブの助けは必要だな、オーブは地球の国なのでどっちかというと種では大西洋連邦の同胞だし
ミナ様は最高だし。ギナとカガリは真性のウンコ野郎だけど。種死なら結婚式とかで死ねば役に立つかもよ?
110通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 03:00:53 ID:???
>>108
いや、だからここが正道厨の巣なんだと言うに
お前は上の流れが読めんのかと小一時間(ry
111通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 03:04:14 ID:???
>>110
正道厨以外も混じってそうだったので。>>109みたいなあからさまなアフォレス
かますのとか
112通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 03:06:18 ID:???
確か、福田は「キラが自力でこじ開けて、マルキオの下まで行ったという感じで想像」
みたいなことをインタで言ってたっけかね。なかなかに有り得ないが
113通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 03:21:00 ID:???
ちょっとまって
そこは想像なのか?
114通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 03:24:09 ID:???
>>113
本人の頭の中ではそうなっていたとのこと。含みを持たせたエンドらしきものを
演出したかったらしいが、宇宙に消えたならまだしも、蒸し焼き状態からの脱出
でやってもおかしいだけだがなwww
115通常の名無しさんの3倍:2006/09/16(土) 17:43:10 ID:???
ミナ様(笑)
116      ↑:2006/09/16(土) 18:18:14 ID:???
うん、とりあえず関係ない話題で必死にスレの流れを変えようとしてる事は判った
117通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 03:23:43 ID:???
外道厨はホントどこいっても空気読めないな
だから嫌われるんだよ
118通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 03:28:53 ID:???
タチの悪い三大種厨

カプ厨、ラクシズ(種死後)厨、外道厨
119通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 09:41:04 ID:???
で、ロウがキラを助けてなかったらどうなるの?結局此処は本編アンチ派閥の罵り合いの場なのか?
120通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 12:17:17 ID:???
>>117-118
ちょwwwおまwwwww
このアンチの自演の流れに吹いたwwwww
121通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 12:21:12 ID:???
ラクシズに取り込まれないし一人目のままなので
一回りして主人公がまともなままラストまで放映される
以上
122通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 12:26:21 ID:???
>>120
自演認定は種厨のお家芸だな
123通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 15:00:56 ID:???
>>122
この書き込みの早さ、、、おいおい図星なのかよ!!
124通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 15:17:41 ID:???
1.命からがらオーブに逃げてきたAAごと大西洋連邦に戻る
2.オーブからSブースターで大気圏突破→Mダイバーシステムでアラスカへ、AAとユーラシアの友軍の危機を救う
3.普通に爆発の灼熱に死亡しかけ、その後海に吹き飛ばされて溺れ死にかける
4.何とか生存するも、文明圏に復帰する頃にはすでにラクシズと二人目キラが出現、偽者と戦う一人目キラとなる

どれがいい?
125通常の名無しさんの3倍:2006/09/17(日) 23:35:40 ID:???
ヨン様で
126通常の名無しさんの3倍:2006/09/18(月) 00:29:40 ID:???
キラがラクスに取り込まれないのはデフォルトなのかwww
127通常の名無しさんの3倍:2006/09/19(火) 23:55:49 ID:???
せめて、架空でくらいラクスに取り込まれないキラがいてもいいと思う
128通常の名無しさんの3倍:2006/09/21(木) 23:37:59 ID:???
>>124
2だろ、やっぱ主人公の意地をみせねぇと。
129dd:2006/09/28(木) 14:30:38 ID:???
過去いろんなサイトを回りましたが、
本当に出会えたのはこのサイトだけでした。
http://lovely.kakiko.com/yuda/adress.htm
国内最大の出会い系サイト
130通常の名無しさんの3倍:2006/09/28(木) 17:05:04 ID:???

131通常の名無しさんの3倍:2006/10/09(月) 16:19:52 ID:???
132通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 19:22:27 ID:???

133通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 19:36:22 ID:???
同人設定でしょコレ。
134通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 20:04:58 ID:???
そもそもなんでガンダムをいろいろと描いているときたが千葉に何も云わんという事が疑問
あいつは漫画家ではなくただの絵描きなのか?
135通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 20:35:11 ID:???
>>124
3→4→2→1の順番でキボンヌ
136通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 01:55:15 ID:???
キラが目を覚ますと、そこはもう壊れかけの廃墟だった。
イージスの自爆により重傷を負い、さらに身体一つで漂流する羽目になったキラだったが、運よく島に流れついたのだ
その島は戦争で難民となった人々が集まって暮らしていたところだった、劣悪な生活環境だが束縛は無く、戦争の呪縛から解き放たれた楽園でもあった
一命を取り留めたキラは、自分を救ってくれた人たちに少しでも報いるために、一人間としてそこで人を助けながら生きることを誓うのだった。
コーディネーターであるキラは能力が高く、すぐに人々の役に立ち始めた。幼い子どもの先生役、建物の建築や修理、作業用MSの操縦…
差別も無く、殺し合いも無い、自分を本当に必要としてくれる人たちがいる…キラにとってそこは真の自由を手に入れることが出来るところだったのだ

しかしユニウスセブン落下によりその島は壊滅的な打撃を受けることになる、そして横行するテロリスト、蹂躙される島の人々
作業用MSで辛くもテロリストを撃破したキラだったが、もう島はどうにもならないくらいの被害を受けていた
生き残った人は散り散りになり、キラも故郷に行くことになった、前戦争で亡くなった人の慰霊碑があるというのでそこを覗くキラ
そしてそこにいたのはもう一人の自分

「例え吹き飛ばされたとしても…僕はもう一度花を植えるよ」

自分の知らない自分がそこにいて、自分の知らない言葉を話す。ふざけるな、それでは吹き飛ばされた花はどうなる!
その時キラは悟るのである、もう自分は死んだ人間なのだと、吹き飛ばされた花なのだと。
拳からは血が滲み、目には怒りの炎が宿っていた。


そんな妄想をした。最終的には反ラクス組織として、サイ(和解した)と共闘するのだ
サイ率いるダガー部隊とキラの乗るストライクIWSPは状況に応じてパックを交換して臨機応変の戦い方をするのだ
最終的にはストライクフリーダムVSストライクな状況を妄想している
137通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 02:06:39 ID:???
そおぉぉぉれえぇぇぇぇだあぁぁぁぁぁぁ!!!!
お前にGJ!!
138通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 08:56:21 ID:???
GJなお前さんに自分はSSを希望するであります!!
139通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 14:10:50 ID:WRXYMAF5
一番最初にキラとラクスがAAでの話

キラはラクスに自分の名前を教えた。
(キラ・ヤマト・・・)
ラクスは双子を抱いている女性の写真を記憶の中から引っ張り出した。
(まさか・・・。同じ名前という可能性もありますわ。
 確認のため、髪の毛等を持って帰る可能性がいりますわね)
ラクスは、キラに呼ばれているのに気付きその場を取り付くため、
「いい名前ですね」
と笑顔を返した。

妄想ネタを投下。
ラクスはキラの髪を使いクローン大量生産と考えてみた。
 
140通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 17:08:23 ID:???
SF映画だとクローンもインスタント食品並みの速度で生産できるタイプがあるらしいね。
その技術を用いれば無敵のキラ軍団ができてしまうかも…。

もっとも、それをやるとしたら遺伝子至上主義者のデュランダルだとは思うけど。
141通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 17:29:31 ID:???
>>140
クローンである苦しみに悩む友人がいた議長は
そんな事はしない
142通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 22:01:15 ID:???
>>136だけどSS書いていいの?種とスターゲイザーしか見てなくて死種は一話と最終話スペエディしか見てない俺が。
何でデュランダルが悪とされてラクスさん達に攻められたのかとか知らないんだけども
143通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 22:03:09 ID:???
>>142

 や っ て お し ま い な さ い 
144通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 22:27:59 ID:???
総集編が入った巻だけは見た方が書きやすい気がしますよ。大まかなあらすじだけ知りたいならネットで調べた方が早いかも…
145通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 22:44:02 ID:???
>>142
演出だけで悪にされたワケだから別にいんじゃねデュランダルを正義とおいても?
正直キラが一人目設定で種視聴済みであるなら、「これ種アフターですから」で解決するような気がする
146通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 23:08:03 ID:???
ぶっちゃけデュランダルがどうとかはあんま考えてないんだ、ただラクス達がどういう経緯でまた戦うことになったのかが分からん
正直「何故ラクスがまた表舞台に出てきて、最終的にプラントに帰ってきて立場を得る事が出来たのか」だけ分かれば書ける
そういう描写が無かったりしたら妄想で作り出しますけども。あ、あと種死でのサイの扱いが知りたい。

しかしこれ種アフターどころか種死アフターになりかねんな、きちんと調べてからの方が良いだろうか
147通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 23:22:07 ID:???
両方ともないよ。経緯なんて語られなかったしミリィ以外のヘリポリ組なんか居なかったことになってた。

…特殊部隊(よっぴー組)なんてキラをその気にさせるためにラクスか虎が手配した説が出てくるぐらいだし。
148通常の名無しさんの3倍:2006/10/12(木) 23:56:30 ID:???
サイ→種死で出てこない
ラクス達がどういう経緯でまた戦うことになったのか→ブレイクザワールド直後にコーディの部隊に襲われた、それを議長の仕業と決め付けてかってにオーブ地下に保管していた条約禁止兵器で勝手にカガリ攫ってテロリズムを開始した
最終的にプラントに帰ってきて立場を得る事が出来たのか→描かれてすらいない、何の脈絡もなく最終話の後にエピローグで議長になってる




……うん、描写無いから妄想で作り出しちゃえw!!
149通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 00:58:49 ID:8Lj3XBSx
題名:ダブルキラ(1-1)

「ラクス!!」
「ラクス・クライン!!」
同じ声がラクスの名前を別々に呼ぶ。オーブの軍服を身にまとうキラが、ラクスの所まで駆け寄ってくる。銃を構え、周囲を確認している。
「ラクス。ここから出よう」
キラが私の手を取り、走り出す。あともうすぐでここから出れると思った矢先、銃声が響いた。
「ぐっ」
キラが肩を押さえその場にうずくまる。銃が手から離れる。
「ラクス・クライン!何処に行こうとしている!!」
ラクスは声のする方向に振り向く。そこには、ザフトの白服を着たキラより身長が10cm程高い仮面を被った男が銃を構えていた。
「なにか御用でしょうか?」
「壊しにきた」
ラクスの大切な人と同じ声。しかしキラがラクスに声をかける時とは違う。怒り、憎しみ等が感じられる。わしの心はとても不愉快になる。
「キラ・ヤマト」
仮面の男はキラの名を呼んだ。キラが仮面の男を睨み付ける。
「君は真実を知りたくないか?」
「一体何を言っているんですの?」
「ラクス・クライン、君への質問ではない!!」
仮面の男は、ラクスの近くに居たハロに砲身を向けトリガーを引いた。ハロはそのまま動かなくなった。
「いたらん事をするとこのようになるぞ」
わたしは心の動揺を悟られないためキラの手を握った。
「あなたは僕の何を知っているんですか?」
「全てを知っている」
「僕も自分のことは分かっているつもりです」
「ほう・・・。それなら君はストライクがイージスに倒される前の事は覚えているのかい?」
キラが激しく動揺しているのが分かる。
「記憶なんて時が経つに連れて曖昧に鳴りますから」
「なら両親のことは?」
「・・・」
「小さいときの記憶は?」
「・・・」
「大丈夫ですわ。小さい頃の事を覚えなくともキラはキラですわ。」
「ラクス」
ラクスの言葉にキラが安堵するのが分かる。
150通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 01:00:33 ID:8Lj3XBSx
題名:ダブルキラ(1-1)

「ラクス・クライン!!君がそんな事を言うか!!」
男の逆鱗に触れたのか、ラクスに銃を向けた。
「ラクス・クラインにはこの場から退場していただこう」
男がトリガーを引く。弾はラクスの腕をかすり後ろの壁に穴を開けていた。キラが男に体当たりしていた。
「複製ごときが何処まで私の邪魔をするのだね!!」
男がキラの腹を蹴り上げた。
「複製!?」
男はキラの動揺している隙を突き発砲した。
「キラ!」
ラクスはキラの名前を叫んだ。
「大丈夫だから」
キラは何とか急所を避けたようだ。
「所詮、コピーはコピーか。オリジナルは越せないようだな。
 最後に私の顔を見て死ね。さよならだ、複製!!」
男は仮面を外そうとしている。キラは血が流れすぎてまともに動けない。ラクスは漂っている銃を取り仮面の男に向かってトリガーを引いた。何度も何度も。
「ラクス!!もういいんだ」
キラの声でラクスは我に返る。
「どうして撃ったの?」
「キラを失いたくなかったから」
仮面の男はキラの目の前で倒れている。息はしていないようだ。キラはラクスの肩を借り、その場から動き出した。
「ラクス!キラ!探したぞ」
アスランが二人の目の前に現れた。アスランが来た方向からさらに続けて、マリュー、バルドフェルド、ハロ、トリィが入ってきた。
「終わったのね」
マリューが言葉に、ラクスとキラが頷く。皆は倒れている仮面の男を見る。
「急いで戻ろう!!ここが崩れてしまう」
アスランが皆を急がす。キラの足が止まった。
「キラ、どうしたんだ?」
「アスラン、トリィが居ないんだ」
「探しに行けばキラ、お前まで戻ってこれないかもしれないんだぞ?」
先のほうでキラを呼んでいる声がする。
「わかったよ。」
キラは出口に向かって走り出した。

「トリィ!トリィ!」
トリィの鳴き声が響く。その声に反応するかのように、倒れていた仮面の男が立ち上がった。トリィは仮面の男の肩にとまる。男は付けていた仮面を外した。
仮面の下の素顔はキラ・ヤマトと同じ顔であった。
「最後まで僕に付き合ってくれるのかい。ありがとう。」
先程とは違いとても優しい声でトリィに言った。
「さよなら。ラクス・クライン、キラ・ヤマト、アスラン・ザラ、さよなら。」
叫んだ。叫んだ。そして悲しみを隠すため、笑顔で涙を流しながらその場に座り込んだ。
そしてその場を爆発と炎が包んだ。


といきなり終盤っぽいのを投下。
ガンダム同士の戦いがないです。
151通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 01:08:29 ID:???
>>150
乙、…いきなり仮面キラという構想が被ってしまった
152通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 01:25:46 ID:???
>>150
乙です。
なんかクルーゼの仮面の下にもキラがいたて話ですね!GJ!
まあ本編では<ラウVSムウ>でしたが。

「オリジナル」が九死に一生で生還したら、
クローンが取って替って暮らしていた!
153通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 07:43:52 ID:22zN8QPL
題名:ダブルキラ(MS戦闘)

「ストライク!?」
キラは昔一緒に戦った愛機の乱入に戸惑いを受けた。
ミーティアに換装しているストライクフリーダムの動きが止まる。
デスティニーに乗っていたシンがストライクに通信を開く。
そこに写っていたのは、ラウ・ル・クルーゼと同じ仮面を付けた男だった。
「教官!?どうしてここに?」
「デュランダル議長に頼まれてのだよ。君はここから離れエターニアを潰しに行け」
シンは頷きメサイアに向かう。
「目の前で教え子には死んでほしくないのでな」
ミーティアに向かってビームライフルを放つ。
ストライクフリーダムは当たらない様にその場を離れる。かわし切れずにミーティアに直撃する。
キラはミーティアをパージする。パージすると同時にミーティアが爆破する。身軽になったストライクフリーダムのビームサーベルがストライクを襲う。
ストライクは手の甲の辺りから何かを射出した。 その何かは急激に膨らみ、ストライクと同じ格好に変わった。
ストライクフリーダムはストライクのダミーに切りつけた。するとそれは爆発して。爆発の衝撃でコックピットを揺らす。
「爆発した!?」
ストライクフリーダムが後ろに下がると何かに当たった。
先程と同じストライクダミーだった。辺りを見回すとストライクダミーだらけのようだ。
キラはドラグーンを使い一つ一つ破壊していく。全てを破壊すると後ろから接近する機影にキラは気がついた。
その時、種が割れた。
キラの動きが鋭敏になり、その不意打ちとも取れる攻撃をかわした。
「動きが変わった!?SEEDか!!」
ストライクフリーダムの動きの変化に仮面の男の口元が歪む。
ストライクフリーダムのドラグーンはストライクを狙う。仮面の男はドラグーンをかわし、打ち落としていく。
「そんな馬鹿な!?」
「お前は全てを得て、私は全てを失った。SEEDもな!!」
仮面の男は誰も聞こえないコックピットで叫んだ。
ライフルのエネルギー残量が少ない事を確認するとストライクはサーベルに持ち替えストライクフリーダムに向かってスラスターをふかした。
ストライクフリーダムもビームサーベルに持ち替えストライクに向かって機体を加速させた。
「探しに行けばキラ、お前まで戻ってこれないかもしれないんだぞ?」
ストライクフリーダムの攻撃でストライクの右腕がそぎ取られる。
「腕の一本ぐらい!!」
左腕にビームサーベルを持ち替え、ストライクフリーダムの四肢を切り落とす。
ストライクはストライクフリーダムを蹴り飛ばし、ビームライフルを構えた。
キラはコックピットの中で、蹴り飛ばされた衝撃に絶えた。目の前にはライフルを構えたストライクがいた。
キラは死を感じた。
ストライクはコックピットを狙わず、頭を打ち落とした。 そしてその場から離れた。
キラは安心感すると同時に、目から涙がこみ上げてきた。
「見逃してくれたのか。」

とちょっと違和感のある戦闘SSを書きました。
これも終盤での戦闘かな?と考えています。
154通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 14:37:32 ID:???
>>153乙です!
人生を奪われても「不殺」を忘れないキラ。
未練なのか美学か。
これで、ラクスへの思いが重いとオペラ座の怪人
やシラノになるんだね?
それとも、カルメンのホセになるか。

155通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 15:18:54 ID:???
オリジナルのキラは、巌窟王の伯爵だったか公爵だったか忘れたが…、それぐらい黒いキャラが良いと…

今一瞬思った。
156通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 17:15:45 ID:???
ストライクとストフリの圧倒的どころじゃない別次元の性能差をいとも簡単に乗り越えたw
157通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 20:06:30 ID:???
>>155
そもそも、クルーゼやシャアのルーツて
「巌窟王の伯爵」じゃん?
復讐が目的で支配者や指導者になるのが目的ではない。
本来、プラントやジオンや
ニュータイプの未来は眼中に無かった筈。

158通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 21:21:33 ID:???
題名:ダブルキラ(MSが手に入るまで)

「議長、私に用って何ですか?」
仮面の男がギルバート・デュランダルのいる執務室に入ってきた。
「クライン派が動き出した」
「私に何をしろと?」
「ミネルヴァに行ってほしい」
「教官を辞めろと?」
デュランダルは仮面の男の言葉に頷く。
「しかし議長。私の機体がありませんが?」
「大丈夫だ。君が要望していた物は完成している。しかし、なぜストライクなんだい?」
「ストライクには、思い入れがあるんですよ。ストライクのスペックは・・・」
「ああ、君の要望どおり全スペックあげている。あんな化け物、君は乗りこせるのかい?」
「と言いますと?」
「君のストライクは設計上、現存するMSの中で最高峰の推進力を誇っているそうだ。
 20Gの負担が体にかかると技術者が言っていたが。テストパイロット達は数分も持たなかったらしい」
「判りました。しかしなぜミネルヴァなんですか?」
「ミネルヴァが一度、ラクス・クライン達と戦闘をしているらしい」
デュランダルの言葉を聞き、仮面の男は笑みを浮かべた。
その笑みは歓喜ではなく憎悪が混じっているように見えた。
「その命令、受けましょう」
仮面の男はデュランダルに敬礼をすると、部屋から退出した。
「キラ・ヤマト。君が向かうその先には何があるというのだ。
 何もないのかもしれないな」
デュランダルはテーブルの上に置いてあるチェスの駒を一つ動かした。

ストライクの入手方法が自分でも無理やりって感じがしますね。
仮面の男は軍養成学校で教官をしています。なぜしているかは、別の話で書けたらいいと思います。
159通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 22:22:49 ID:???
GJ、更新乙。
仮面キラ登場の場面なら、変に仮面キラが教官になるまでの過去を書き込まない方がワクワク感が有るから後々でも良いと思うぞ。
ストライクはそんなに無理やりじゃ無いし、議長の台詞も良い。
160通常の名無しさんの3倍:2006/10/13(金) 22:36:29 ID:???
>>158
乙です。
キラ(1th)が「図らずも」シンの師匠になる展開だとイイな。

161通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 01:06:17 ID:???
目が覚めた。
最初に映ったのは血と鉄と水、赤と黒と青。
次に感じたのは身体の痛み、今までに感じたことが無いような痛み。
最後に思い出したのは友の声、友だった者の声。断末魔と、憎悪の声。
不思議とあの時の憎しみは湧き上がらなかった、彼は上手く脱出したみたいだったけど、大丈夫かな。と呑気に考えたりもした。
そして意識を失った。

目が覚めた。
最初に感じたのは鋭い痛みだった。
次に思い至ったのはここはどこだ、ということ。
最後に思い至ったのは自分は死ぬということ。
どうやら自分は海に独りで漂流しているようだ、しかも重傷を負っている。
良く見ると服が破れた鉄に引っかかっている、それで沈まずにいられているようだ、しかしそれも何時までもつのだろうか
そして意識を失った。

目が覚めた。
何も感じるものは無かった。
声が聞こえた。
よく分からなかった。
そして――

「おい!にーちゃん!おきろ!!」

――意識は、失われなかった。
162通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 01:07:12 ID:???
「…あれ?」
「あれ?じゃねーぞにーちゃん!だいじょうぶか!?」

意識がはっきりとしてくる、見えてくるのは天井だった。知らない天井。
背中にやわらかい感触、どうやら自分はベッドに寝かされているようだ、ここはどこだと身体を起こす。

「痛ッ…!!」
「うおお、にーちゃんむりすんな!」

全身を痛みが駆け巡る、結局起き上がることは叶わなかった。
代わりに首を動かす、間近に心配そうな顔がある、子どもの顔。少しだけあの子に似ている顔。
さっきから聞こえる声はこの子のものだったようだ、丁度良いから聞いてみることにする

「あの…ここは…?」
「おお、ここか?ここはな…ここは…えっとなー、えっとー、し、ししゃ…ししゃも?だったかなー?」
「…いや、疑問なのは僕なんだけど…ししゃも?」

「『シャングリラ』、さ」

163通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 01:08:03 ID:???
「え?」

ドアを開けて青年が入ってきた、子どももその声に反応する

「おー!いしゃ!にーちゃんおきたぞ!!ちゃんとつたえたぞ!!」
「ありがとう、でも僕が来る前に彼が起きたことを教えて欲しかったな」
「そうか!すまん!」
「構わないよ。でも僕の事は先生って呼んでね。あと僕はこのお兄ちゃんと大事な話があるからお外に行ってくれるかな?」
「わかった!あそんでくる!」

騒がしかった子どもは騒がしいまま、外に飛び出していった。思わずぽかーんとしてしまう。

「騒がしくてすまないね、迷惑じゃなかったかい?」
「あ…いえ、大丈夫です」
「そうか、なら良いんだが。…さて、身体はどうだい?今痛むところは?」
「それも…大丈夫です、でも動かすと痛みが…」
「一応痛み止めは効いてるみたいだね、良かった…」

薄く微笑む青年、歳は二十代後半といったところだろうか?
温和そうな顔つきと丁寧な態度、ひょっとしたらもっと若いかもしれないが、少なくとも自分よりは年上だろう

「さて…大丈夫であるなら色々と君に聞きたいことがあるんだけど、いいかな?」
「…なんでしょうか」
「そうだね…まずは君の名前が知りたいな、『君』じゃ他人行儀すぎて落ち着かないんだ」
「はい、僕は…」
「ああそうだ、まずは僕から紹介しないとね。僕の名前は…長ったらしいからチャーリーって呼んでくれよ、君は?」

「あ、えっと…キラです、キラ・ヤマトと言います。」

「よろしくキラ君、…ようこそ、『シャングリラ』へ」
164通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 01:14:19 ID:???
>>142だけどSSの冒頭部分を書いてみたよ、オリキャラにオリ設定大炸裂だよ、いいのかこれで
ごめんね、かーちゃん文が下手でごめんね。ほとんど種に関係なくてごめんね。
どうでもいいけどチャーリーはリヴァイアスのグッドタートルランド三世から頂戴しました、ちなみに子どもの名前は決まってません。
165通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 01:38:04 ID:???
……うおうおおおおおお!!!! ホントに来て来た!!
良いよそれで良いんだよGJ!!
166通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 02:31:34 ID:???
GJ!、オリキャラでもそんなに違和感なく読めたぞ。
文も読みやすい、続きをワクテカして待ってる。
ずっと雑談ばかりだったスレが二人(ですよね?)の職人によって、神スレに進化しようとしてる!スゲー奇跡
167通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 07:48:26 ID:???
題名:ダブルキラ(ミネルバの問題児)

イージスから降りてきたアスランは、シンに向かって平手打ちをした。
「自分だけで勝手な判断を下すな! 力を持つ者なら、その力自覚しろ!」
アスランはシンを怒鳴りつけ、シンはアスランを睨み付けた。
「シン、ザラ隊長の意味を深く考えるんだな。」
上の方からアスランの知っている声が聞こえた。アスランが声の方を向くとそこにはストライクが格納されていた。
「あれはストライク!?」
アスランは驚きの顔をする。
ストライクのコックピットから人が降りてきた。
「キラ!!」
アスランはシンのことを無視し降りてきた男に近づいた。
「キラとは誰のことですか?」
「お前の事だ!!」
アスランが男を睨み付けた。
「クルーゼ隊長!?」
アスランの口から、今度は別の名が出てきた。
「誰と勘違いしているか知らないが、私の名前はサイ・アーガイルだ」
(サイ、アスランごめん)
仮面の男は心の中で友に謝った。
「教官、どうしてここに?」
シン、ルナマリア、レイが仮面の男サイの周りに集まった。
「議長に頼まれてね。ミネルバの問題児を修正しにきたんだが」
その言葉を聞いて、三人は石のように止まる。
「一体誰なんでしょうね・・・」
愛想笑いをしながら三人は目を逸らす。サイはアスランに目を向けた。
「何、呆けてるんだ」
「いえ別に」
「今回はザラ隊長が変わりにやってもらったので私は何もしない」
サイの言葉に三人は安堵した。
「ザラ隊長・・・」
アスランは何も答えない。サイは話を続ける。
「・・・」
「挨拶はなしか。君は新たなる仲間を無視するのか?
 今までの行為、人として多少問題があるのではないか!!」
二人は簡単な自己紹介をすると握手を交わした。
「私は、艦長と会ってくる。また後で」
アスランに近づき耳元でささやいた。
「アスラン・ザラ。君がミネルバで一番の問題児なのかもしれないな」
アスランの顔が苦渋の表情に変わる。
「君はまたプラントを裏切るのかい?」
「!!」
「まあ、安心して裏切るがいい。その時は私が君を殺そう」
サイはそう言うとその場を後にした。

仮面の男の名前をやっと公表。今まで公表しなかったのはいい名前が思いつかなかったからです。
サイにした理由は、SEED DESTINYで登場していないからです。
168通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 14:43:19 ID:???
GJ、更新乙。
キラが良い感じで黒いな…、アスランを暗に脅すところも良い。
ただ…お節介だが、情景を表す言葉をもう少し増やしてほしい。台詞だけだと誰の台詞か伝わり辛い。
169通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 15:14:33 ID:???
あと、誤字回避のためにも一回推敲しような。
「今回はザラ隊長が変わりにやってもらった」→「今回はザラ隊長に代わりにやってもらった」
とか
「修正しにきたんだが」の次に「誰なんでしょうね」(口調が統一されてない)
あと「人として多少問題があるのではないか!!」
基本的に台詞の後に付ける「!」は一個で、この場合は「?」か「!」か「!?」が妥当と思う。
どんな口調だったかによるけどね。

小言を延々と書いちゃみたが
続きは楽しみなんでぜひ書いてくれ。
170通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 17:00:59 ID:???
題名:ダブルキラ(デスティニーの最終回)

崩れ行くメサイヤの中で司令室に向かうキラ。
「待っていたよ」
司令室に入るキラを迎えたのはデュランダルの声ではなかった。
「ラウ・ル・クルーゼ!?」
「第一声がそれか? 残念ながら私はラウ・ル・クルーゼではない」
キラはあたりを見回す。
「探し人は私の横で眠っているがな」
キラが仮面の男の横に視線を移すと、そこにはデュランダルは血を流して倒れていた。
「用済みの駒はもう必要ないのでな」
「あなたって人は!」
キラが仮面の男に銃を向ける。
「私を撃ったら世界はまた混迷の闇へと逆戻りだ」
「あなた一人殺したぐらいで、世界は変わらない!」
「なら撃ちたまえ。殺す覚悟も無いのにそんな言葉を・・・」
「僕の大切な者を守るためなら撃つ覚悟はあります」
キラがトリガーを手を掛けようとした時、仮面の男がその場に崩れ落ちた。
「アスラン・ザラ!」
仮面の男は口から血を吐きながらも叫んだ。
キラの背後から、アスラン、レイ、タリアが姿を現した。
「ギル・・・」
レイとタリアは議長の側に駆け寄った。
「キラ、ここから出よう。」
アスランとキラは指令室から出て行った。
「レイ、外にストライクが待機してある。それで三人は早く脱出するんだ。」
仮面の男はレイにここから出るように促す。レイとタリアは動こうとしない。
「議長をも本当に殺す気か!彼はまだ生きている。手遅れになるぞ!」
男は二人を怒鳴りつけ、倒れているデュランダルを連れて行くように命令した。
「君は馬鹿な男だよ。なぜ私を殺さなかった」
「あなたは、この後の世界に必要と思ったからです。今のままいけば
 クライン派が世界を支配するでしょう。そのための抑止力ですよ」
「そうだな。その期待に応える事にしよう。ここでお別れだ。キラ・ヤマト」
三人の姿が消えると仮面の男はその場に倒れこんだ。

仮面の男が黒幕みたいなことになっています。

>>168さん>>169さんご指摘ありがとうございます。今後に活かしていきたいと思います。
171通常の名無しさんの3倍:2006/10/14(土) 20:36:07 ID:???
なんか真実を知らないままに生きているキラがものすごく哀れに思えるぜ。
GJ!
172通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 07:28:25 ID:???
アスランがプラントに行かずオーブに残留→カガリからルージュを受け取ってオーブ&連合軍に参加、
キラがセイバーに乗ってミネルバの援軍に→但しセイバーの頭が本当にイージス顔、
で、互いにかつての友の機体の面影を残す機体で対峙とかどうだろう?
173一人目キラvsアレックス(1/2):2006/10/15(日) 08:35:34 ID:???
「……ストライク?」
目の前に立ち塞がった黄金色のMSを見てキラ・ヤマトの名を失った青年は呆けたように呟いた。
カラーは悪趣味な程の金色なのでわかりにくいが、そのフォルムはかつて己と戦場を賭けたソレとよく似ていた。
かつての己の愛機を汚された、そんな気持ちが込み上げてくる。
「悪趣味な……真似っ!」
そう思った瞬間には今の己の愛機のライフルを連射。
更にSフォルスティスビーム砲を引き出し連射、トドメにアムフォルタスを叩き込む。
金色のMSはそれを恐ろしいまでの速度で避けていくが、全て回避するには至らない。
フォルスティスの弾幕にとって機動を制限された金色のMSにアムフォルタスが吸い込まれ……
「そんな!?」
次の瞬間、己へと全て跳ね返って来た。
慌ててシールドを構えるもののセイバーの最大火力を受け止めたシールドは耐え切れずに爆発した。
「なんてインチキな……」
冷汗が流れる。咄嗟の操作が間に合わなければ今頃自分は海の藻屑と化していただろう。
『隊長!?』
『おいおい、大丈夫か?』
「シン、ハイネ!他の奴は任せた……コイツは僕が足止めする』
『隊長……』
『はん……わかったよ、その代わり早く来ないと俺とシンで片付けちまうぜ?』
「……わかった、出来るだけ早く行くよ」
正直、青年たちの状況は厳しい。
セイバーではあの金色のMSに有効打を与えられそうな武器はビームサーベルぐらいしかない。
かと言ってハイネに任せる事も出来なかった。
グフとてかつてのGATシリーズを上回る性能を誇る機体だが、目の前の機体はソレを上回る。
更にパイロットの腕も尋常ではない、ハイネや自分と同等かそれ以上の腕だ。
何より青年にはそのMSの機動は見覚えがあった。
湧き上がるドロドロとした感情を抑え、その名を呟く。
「アスラン、アスラン・ザラか!」
そしてセイバーはビームサーベルを引き抜き、金色の機体目がけて突撃した。
174一人目キラvsアレックス(2/2):2006/10/15(日) 08:37:08 ID:???
「……イージスだと?」
敵の母艦(僅かな間とは言え命運を共にしていた艦だ)から出てきたMSを見て、
アレックス・ディノもまた一瞬懐かしい気分に囚われた。
かつて友との殺し合いの末に自爆させた愛機とそのMSは同じ顔をしていたのだ。
翼に二門の砲を備えたその姿はかつての愛機とは全く違う。
しかし、その顔と機体色はかつて己が乗った機体を連想させるには十分だった。
「くぅっ!?」
そんな考えに囚われていた次の瞬間、そのMSが発砲してきた。
ライフルの連射から二門の砲を引き出し更に連射、回避機動を制限した上での大出力のビーム。
セオリー通りの、しかしそのMSの武装を生かした見事な射撃だ。
そう考えながら避ける、避ける、避ける。だが最後のビームだけはかわせそうにない。
「ならばっ!」
シールドをあえて下げる。次の瞬間、ビームが己の愛機に着弾し……反射した。
反射したビームを敵は盾で防ぐも、盾が耐え切れず爆発する。
「まさか……アレに対応するなんてな」
今の愛機であるオオワシアカツキに搭載されたヤタノカガミ装甲は不完全である。
だが、受け止められるビームの総量に限界こそあれ、相手にビームをそのまま跳ね返すという反則的な性能を持つ。
並の相手ならそれに対応する事さえ出来ずに終わるソレにあの敵は反応した。
先ほどの射撃の腕といい、相当な腕のパイロットだ。
しかし……その反応、あの射撃。機体こそ違えど何処かで見た事はなかったか?
「まさか……」
かつて己と対峙した白亜の機体、そして肩を並べて戦った青い翼の機体の乗り手を思い出す。
アイツがここに居るはずはない、ましてやザフトになど。
だがアレックスは己の中に生まれた疑惑を拭えない。
「キラ、キラ・ヤマト?」
サーベルを抜いて突撃してくる紅の機体に合わせるようにサーベルを抜きつつ、アレックスはその名を呟いた。


かくして己の名を失った二人はかつての互いの機体の面影を残す鉄騎をもって激突する。
青い翼の機体の介入者によって遮られ、決着の時は持ち越されるのだった。

===========================
ちょっと書いてみた。アスランはオオワシアカツキにしてみたけど。駄文ですまん。
175通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 14:47:15 ID:???
個人的には、最初は技量的にも二人目>>>>>>一人目であってほしい。
敵の方が強くないと燃えないと思うし。
一人目はそこを努力と工夫で埋めていって最後には勝利する。そういう展開が見たい。
176通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 20:50:54 ID:???
題名:ダブルキラ(>>172+>>173)1

「ストライクルージュ!カガリが乗っているのか?」
仮面の男はオーブ軍からでてきたMSに驚く。
かつて一緒に戦った仲間と戦うのは気が引けるようだ。
「しかしこれは戦争だ。かつての仲間、友、家族が乗っていようとも私は迷わない!」
仮面の男は、迷いを切り捨てストライクルージュに向かう。
「イージス?いや違う」
アスランはこちらに向かってくるMSに驚いた。
驚きはしたが、一瞬で思考を切り替える。
仮面の男とアスランの戦いが始まる。
ストライクはセイバーの攻撃に追い込まれていく。
「こんな所で俺は死ねない!」
アスランのSEEDが発動する。セイバーの攻撃を次々と避ける。
セイバーの行動後の一瞬硬直の隙を突きストライクはビームライフルを放った。
仮面の男はコックピットの中で唐突に衝撃を受けた。
目の前に映っていたストライクが上へと消えていった。
「大丈夫ですか?」
シンからの通信が入った。
「シン、先程の衝撃セイバーを突き飛ばしただろ」
「助かったかいいじゃないです」
「そうだな。今からストライクを落とすぞ」
「わかりました」
177通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 20:51:58 ID:???
題名:ダブルキラ(>>172+>>173)2

SEEDが発動しているアスランの駆るストライクは二人の攻撃をかわしていく。
「くそー!」
シンが吼える。
「シン!」
仮面の男がシンを感情を抑えるように叱咤する。
(力が未熟なままSEEDを使な。シンを昔の僕みたいにはさせない)
「私の言葉に従え!戦術、戦略を使えばストライク一機ぐらい楽に倒せる」
「分かりました」
シンは感情を抑えた声で返答した。
二機の動きが突然変わり、ストライクを追い詰める。
「カメラで写らない死角からの攻撃か!反応が遅れる」
アスランがコックピットの中で叫ぶ。
インパルスのビームサーベルがストライクの足を切り落とした。
ストライクの行動が、姿勢制御のため一時硬直した。
「終わりだな」
セイバーのビームサーベルがストライクを襲う。
ビームサーベルを振り下ろす腕が何かによって破壊される。
「何!?」
仮面の男は、咄嗟にストライクを海面に向かって蹴り飛ばした。
「フリーダム!」
178通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 20:53:37 ID:???
題名:ダブルキラ(>>172+>>173)3

通信越しにシンの叫び声が聞こえる。
インパルスが突然現れたフリーダムに今でも飛び掛ろうとしていた。
「ハイネ、シンをミネルバに連れ戻せ!今の状態では使い物にならん」
「しかしあんたはどうすんだ?」
「フリーダムを潰す!」
「セイバーは片腕がないんだぞ?」
「今フリーダムはこちらを気にしていない。奴の真下から仕掛ける」
「わかった。かならず戻ってこいよ」
「ああ」
仮面の男はハイネとの通信を切ると、セイバーを加速させた。
「フリーダム、まだ気がついてないようだな」
セイバーはフリーダムの真下からビームライフルを放つ。
フリーダムはまるで下から来るのが分かっていたかのようにビームを避けた。
「馬鹿な!?今のを避けただと!ラクス・クライン、複製にムウ・ラ・フラガ、ラウ・ル・クルーゼと同じ能力を加えたのか?」
フリーダムがセイバーにコーディネータでも耐えられないと思われる加速で迫ってきた。
「あの加速度に耐えているのか?このままでは・・・」
セイバーは持っていたビームライフルをフリーダムに向けて放り投げた。
さらに盾をライフルに向かって投降した。
キラは目の前で起こっている有り得ない行動に戸惑いを示した。
ライフルと盾が接触し、爆発が起こった。
キラのモニターが爆発のせいで一瞬煙で見えなくなった。
ミネルバから撤退命令の信号弾が発射された。
仮面の男は信号弾を確認するとミネルバに向かって撤退を始めた。
「フリーダムとそのパイロット、今のザフトでは誰もかなわない。ラクス・クライン厄介な相手だ」
仮面の男はコンソールを叩き、苦渋に満ちた表情を浮かべた。

キラが空間把握能力を持っている理由を入れてみました。
179通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 21:08:21 ID:???
1.キャラクターの性格改変
2.オリジナルキャラクター
3.オリジナルのMS・MA
4.設定の捏造

上記の事は皆様の許容範囲ないですか?
180通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 21:10:07 ID:???
234は無理
181通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 21:31:24 ID:???
>>177-178
GJ!
>>174の要素まで加わっていて格の違いを感じたよ。

>>179
1は狡猾で残忍な痔悪化とか?
2は多すぎない程度に、3はカスタム機か派生機程度に留めておいた方が良いと思う。
4は何とも言えない。
182通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 21:49:43 ID:???
GJ、更新乙。
一人目キラはストライクに乗ってるのか、セイバーかが少し分かり辛いのが難点だけど、内容と戦闘シーンはスピード感が有って面白かった。

オリジナル設定と設定の捏造は、オリキャラがストーリーのメインにならないように気を配れば有りかと思います…。
ようはストーリーが面白かったらOK。
183通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 22:13:42 ID:???
無難に1st+ドラグナー÷2な展開になるだろうな。
ビグザム的なモノが出てこないと何かイマイチだ
184通常の名無しさんの3倍:2006/10/15(日) 22:30:09 ID:???
2ndキラはラクスによってNTになってるっていうのがかなり良い。
つーか公式か?本編でもフリーダムに乗ってからキラバグっちゃったしw
185通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 02:10:52 ID:???
「シャングリラ…楽園ですか?」
「そう楽園、…まあ僕達がそう言ってるだけで、本当は地獄かもしれないけどね」

そう言って青年――チャーリー先生は苦笑してみせた。
僕が今いるところは楽園であり地獄でもあるということ、それは一体――

「どういう、ことですか?」
「ここはね、皆の休憩所なんだよ」

休憩所。皆の休む場所。

「戦争で自分の居場所を失って、何処にも行く当てが無い人々が自然と集まって出来たのがここ、シャングリラさ
 どうやら元々はどこかの軍事基地の島だったみたいだけど、破棄されたのか無人島になっててね、で、ちょろっと」

そう言ってチャーリーは何かを掠め取る仕草をした、えーっと、つまりは

「どこかの施設を勝手に使って生活してるって事ですか?」
「ハハハ、バレたらヤバイよねー、ハハハ」
「は、はは、そうです、ね…」

本気でおかしそうに笑うチャーリー、最初に感じた印象は間違いだったかもしれないと思った。

その後、シャングリラについてもう少し細かいところを聞くことが出来た。
元々の島の名前はラクリマ島、涙という意味らしい。
この島にたどり着いて生活をし始めたきっかけが避難船の遭難、沈みはしなかったものの操舵不能となり流れ着いたのだそうだ
通信も出来ず船も動かず、途方に暮れていたところに近くに船が。
これ幸いと救助を求めるも、その船も同じく操舵不明の困ったちゃん、かくしてお仲間増えました――

「あの、真面目に説明して下さい」
「やだなあキラ君、僕は大真面目だよ?」
ひょっとしてこのチャーリーという人はダメ人間ではないだろうか?
186通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 02:12:02 ID:???
説明は続く。
その後、撃墜されたMS、ジャンク屋、壊れてない船等色々なものがこの島に流れ着いた。
気付いたら島から脱出出来るようになっていたが、ほとんど島から出て行く人間はいなかったという
島の施設跡を見るに、かつては軍事的に重要な島だったかもしれないが、それも最早廃墟となっていた。
つまりはもうこの島には軍の影響は無いと考えても良い、忘れられた島なのだ、すなわちここには戦火は届かない。
そして、ここはシャングリラになった。

「必要なものでこの島に無いものは外に買出しに行ってる、流れ着く物を修理して売れば結構なお金になるんだ」
「それでも不便でしょう?遠いわけだし、それに家族だって――」
「まあそれはそうなんだけどね、そりゃあ家族がいればこの島から出て行くんだろうけどねー」
「あ…」

そうだ、そうだった。
自分は何を聞いてたのだろう、避難船と言っていたじゃないか

「す、すみません・・・」
「ん?ああ、気にしないでいいよ、よくある事さ」
「・・・すみません」

「さて、ところで君はどうする?」
「え?」
ぽん、と手を打ってチャーリーが尋ねる、どうするとは何のことだろう?
「キラ君の今後のことだよ、君はMSのパイロットみたいだけど、連合に戻るかい?」
「あ・・・」

そう、僕は今連合の人間なのだ、MSに乗り敵を倒すパイロットなのだ
敵、そう敵、僕の敵。かつては友達だった敵――
「…まあ、まだ君の傷は完全には癒えていない、どちらにせよ、もうしばらくはここにいてもらうことになるね」
「はい…分かりました、すみません」
「それと…傷が治っても跡は残ってしまう、後遺症も覚悟しておいてくれ」
「!…そう、ですか…」
申し訳無いと頭を下げるチャーリー、だがそれを責める気にはなれなかった。
命があっただけ拾い物だと思う。それを伝えると彼は少し安堵した様子だった。
187通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 02:20:26 ID:???
「いやー、しかし、驚いたよ」
「何がですか?」
「キラ君の生命力さ、あの傷で生き残れてしかも意識まで戻って、さらに回復も常人より早い…コーディネーターは凄いな」
「…そう、ですね…」

『コーディネーターのくせに!本気で戦ってないんでしょ!』

彼女の顔を思い出す。不思議と一番思い出せるのは怒った時の顔だった。
何故だろう、彼女を抱いた時、彼女がどんな顔をしていたのか思い出せない。
今彼女はどうしているのだろう、僕の事を思い泣いてくれているだろうか、それとも誰かがそばにいるのだろうか
誰か――そうだ、結局彼には何も出来なかった、僕が裏切って、さらに傷つけてしまった友達。
何故僕は、大事な友達ばかり傷つけてしまうのだろう。サイ、アスラン――

「・・・キラ君、お腹が空いてるだろ?ごはんにしよう」
「え?あ…はい」
「どうやら君はとても疲れているようだね、ここでゆっくりと休んでいくが良い、大丈夫、誰も責めやしないさ」
静かに微笑んでチャーリーは言った、確かに疲れているのかもしれない。
考えてみれば全く休みの無いような日々だった、疲れが溜まるのもうなずける。
うん、彼の言うとおり、少しだけここで休んでいこう――



「君が意識を取り戻したと聞いて皆がお祝いに色々なものをくれたよ、という訳で今日のお昼は海の幸をフンダンに使った海鮮チゲ鍋だ!」
「あの…僕、病人ですよね…?」
「気にしないでいい、残ったら食べる、残らなくても食べる」
「おー!にいちゃんのぶんもくうてやるぞー!」←匂いに釣られて戻ってきた
「ハハハ…じゃあ、いただきます…」
188通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 02:35:03 ID:???
>>163の続きを書いてみた、皆の許容範囲をぶち破るものになってきた気がする。
えーと一応これで序章は終わりです、今後の展開の案としては

@このまま島での交流編を書く、>>136の展開と同じ
A島での交流はそこそこに、ユニウスセブン落下→テロリストとの戦闘に飛ぶ。>>136七行目から
B>>136に書かれてる事を全てすっ飛ばし、数年後に舞台を移す、視点は一人目キラ
C>>136に書かれてる事を全てすっ飛ばし、数年後に舞台を移す、視点は固定せず(主にザフト側)

の四つがあります、希望がございましたらお願いします。もちろん他の意見やご感想もございましたらお願いします
189通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 03:55:43 ID:???
おぉっ!?、偶々覗いたら更新キテタ!!、更新乙ですよ。
キラがフレイを思い出しつつもマターリした静かな癒やしストーリーが良い、オリキャラもキラが癒されていく過程で、でしゃばり過ぎず良い感じだと思う。
職人さんの負担にならない程度で自分としては1→2→4の流れを希望。
190通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 07:41:30 ID:cp/WUiy8
>>188
更新乙です。自分は2番を希望します。
一つ質問があるんですが、ダブルキラの職人さんと同じですか?
違うなら此方も題名をつけて欲しいです。
191通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 08:18:45 ID:???
>>190、次からはメ欄にsageを入れてくれ
192通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 08:43:45 ID:???
>>191
悪い、気が付かなかった
193通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 08:50:34 ID:???
Dの「職人さんの好きに書いてくれ」をキボンヌ
194通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 17:39:59 ID:???
大体の場合、こういうときは名無しに意見を求めず
独断と偏見で突っ走った方が結果的に面白くなるよ>188
195通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 22:03:03 ID:???
>>188
数年後=ユニウスセブン落としの頃と考えてしまって2〜4の違いが良くわからん俺。
まあ、数年後=種死が終わった後の時期でも良いのでしょうけど。
196通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 23:12:18 ID:???
ダブルキラ(キラとデュランダルの出会い)1

 ユニウス条約が締結されて1ヶ月が経った頃だろうか、プラントの議長ギルバート・デュランダル
が書類整理をしていると、秘書が入ってきて困った表情で議長室に入ってきた。
「議長に会いたいと言う人物が来ているんですが」
「今日はそんな予定は入っていないのだが。ふむ困ったな。で、どんな人物なんだい?」
「たしか名前は、キラ・ヤマトと仰っていましたが」
 議長の表情が変化した。
 秘書は内心驚いた。いつものデュランダルはポーカーフェイスだからだ。
 秘書がデュランダルを見ているのに気づいたのか、キラ・ヤマトを部屋に通すように命令した。
 デュランダルは部屋に入ってきた少年に驚いた。本当にあのキラ・ヤマトその人物だった。
 デュランダルはキラを椅子に座らした。デュランダルもテーブルを挟みキラの向かいあって座った。
「君はたしかラクス・クラインと共にオーブに戻ったのではないのかい?」
 少年キラ・ヤマトはデュランダルの質問に何も答えない。
「どうして何も答えないんだい?」
「僕はキラ・ヤマトですが、彼ではありません」
 デュランダルはキラの言葉の意味が理解できなかった。
 キラ自身何処から見ても、フリーダム強奪の時の少年にしか見えないからだ。
 デュランダルは一度その映像を見たことがあった。
「なら君は一体何なんだい?」
「ムウ・ラ・フラガとラウ・ル・クルーゼ見たいな関係ですかね」
「目の前にいるキラ・ヤマト、オーブにいるキラ・ヤマトどちらがどっちなんだい」
「どっちでもあなたは関係ないと思いますが」
197通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 23:14:04 ID:???
ダブルキラ(キラとデュランダルの出会い)2

 デュランダルは少年の瞳に憎悪を渦巻いているの感じた。
「そうだな」
「あえて答えるなら僕は、アスラン・ザラの初恋の相手を知っています」
「ほう、ラクス・クラインではないのかい」
「違うと答えておきましょう」
二人は失笑した。
突然部屋の空気が変化した。
「私に何か用なのかい?ただ話しをしに来た訳ではないだろう」」
 キラの瞳を見つめ、デュランダルは核心たる言葉を吐いた。
「僕をあなたの計画の駒に加えていただきたいのですが」
 デュランダルはキラの言葉を聞き顔をしかめた。
「何を言っているんだい?」
 意味がわからないと感じにデュランダルは首を左右に振った。
 キラは、ポケットから数枚の紙を取り出しテーブルの上に置いた。
 紙を手に取り、中身を確認するとデュランダルは目を見開いた。
「君は何処までしっているんだい?」
 何もかも見通してしまいそうな冷たい目でデュランダルはキラを見つめた。
「僕が生まれた場所で、見つけてきました。そして一を聞き十を知りました」
「知っているのら何も言うまい。キラ・ヤマト、君を私の計画に加えよう」
「ありがとうございます。でもどうして僕を信じてくれたのですか?」
「私はキラ・ヤマト、君を信用している訳ではないのだよ。あえて理由を挙げるなら君の瞳だよ。」
「わかりました。私はアスラン・ザラにはなりませんよ」
 デュランダルはその言葉を聞き、苦笑した。
「ふむ。そうだな、そうならない事を祈るよ。その時は・・・」
「覚悟はしています。」
二人はその場から立ち上がり握手を交わした。
198通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 05:47:12 ID:???
GJ更新乙であります(@д@)ゞ

一人目キラは名前や喋り方までを…、利用目的だけで契約を結ぶ議長と一人目キラの黒さがイイ!!、しかしてアスランの初恋の相手?、とはカガリ?の事?
199通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 06:59:48 ID:???
カガリじゃないだろ。幼年学校時代の話じゃないの?
200通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 07:48:14 ID:???
>>199やっぱ幼年学校の話かね、知ってるにしてもカガリは時間軸的にあり得んな…。
201通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 22:16:32 ID:???
そもそもこっちのキラはアスランとカガリ仲は知らんだろ
202通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 23:23:40 ID:???
ダブルキラ(ハイネとの出会い)1

 キラがデュランダルの下で生活を始め、2ヶ月が経とうとしていた。
 キラはシミュレータを使い己の操縦技術を磨いていた。
「また腕を上げたな」
シミュレータの外からイザークの声が聞こえる。
「まだ君には及ばんよ」
 キラがシミュレータからでてきた。
「あと数ヶ月すればイザークよりも技術面では超えるかもな」
「そうですね」
 ディアッカとの言葉にシホが頷く。イザークの目つきが鋭くなり二人を睨んだ。
「二人とも、後からシミュレータに付き合え」
「2対1ならさすがにイザークでも俺達に勝てないんじゃな」
 ディアッカはイザークを挑発するような言葉を吐く。
「そうだな2対1なら厳しいだろうな」
 イザークはそう言うとキラのほうを向く。
「私も加われと?」
 キラの言葉にイザークは頷く。
「ルールはお前達二人が、俺達を落とすまで終わらないからな!」
 イザークの言葉にディアッカ、シホ二人の表情が変化していく。
「ちょっと待てよ。俺達二人ではさすがにイザーク達を落とすのは厳しいって」
 シホがディアッカの後ろで首を何度も縦に振る。
「なら時間をやる!その間にあと一人ぐらい増やしてもかまわない。探して来い」
「イザーク、私に何か用があったのではないのか」
 一人で暴走していくイザークを静止させ、キラは聞いた。
「先程・・・」
「議長が呼んでいたぜ」
 ディアッカはイザークの言葉を遮った。
「分かった」
 シミュレータルームからでキラは議長の所に向かった。
「イザーク・・・」
「なんだ、ディアッカ」
「なんかあいつクルーゼ隊長みたいだな?」
 二人はキラが醸し出す雰囲気が昔の上司みたいに感じていた。
「同じ仮面を付けているからですか?」
 シホの質問に二人は先程の真面目な雰囲気から打って変わって笑い出した。
203通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 23:25:11 ID:???
ダブルキラ(ハイネとの出会い)2

 キラは目の間にある扉をノックした。
「入りたまえ」
 扉の向こうからデュランダルの声が聞こえた。
「失礼します」
 キラは扉を開け部屋に入っていった。
 机で書類を見ていたデュランダルは、その作業を止めキラを見上げた。
「急に呼びだしてすまないね」
「別にかまいませんが」
デュランダルは机に置いてある書類をキラに手渡した。
「これは?」
「新たなるMSを製作案だよ」
 キラは書類を何枚かめくった。
「私に何をしろと?」
「君にはテストパイロットをやってもらおうと思っているのだが?」
「しかし私はMSの操縦はシミュレータしかやってないのですが」
「ふむ、そうらしいな。」
 議長が笑みを浮かべた。
「君はMSが完成するまで、ある部隊に入ってもらう。」
 扉のノックされ、秘書が入ってきた。
「議長、ハイネ・ヴェステンフルスをお連れしました」
「通してくれ」
 ハイネが部屋に入ってきた。
「私に何か用ですが議長」
「君の部隊に入る新人の紹介だよ。」
 議長はキラをハイネに紹介した。
204通常の名無しさんの3倍:2006/10/17(火) 23:27:15 ID:???
ダブルキラ(ハイネとの出会い)3

「サイ・アーガイルだ。よろしく」
「こちらこそ」
「議長」
 ハイネが議長を呼ぶ。
「何だね?」
「明日から作業に彼を加えたいので、私の隊に連れて行ってもかまいませんか」
「かまわんよ」
 二人は議長の部屋から退出した。
「ハイネ隊といえば、今はプラントの廻りを漂っているデブリの回収作業でしたよね?」
 帰路でキラはハイネに質問した。
「そうだ。MSでデブリを回収する。たまにジャンク屋や所属不明の組織が強奪するのでな。
 その邪魔をするんだ。サイ・・・」
 ハイネの口調が厳しくなる。
「何ですか?」
「期待していいんだよな?」
 ハイネの言っている意味がキラは分らなかった。
「議長が仰っていたんだよ。お前は特別だってな」
「私にも分りません」 
(議長は彼に一体何を言ったんだ?)
「実力は現場で見せてもらうぞ」
 ハイネはキラの背中を叩いた。
「努力します」
 二人は他愛もない会話をしながら、隊に合流するため足を速めた。

キラとサイ名前は統一したほうがよろしいでしょうか?
205通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 01:17:43 ID:???
深夜に更新乙。今回もGJ
一人目キラがハイネ隊に配属になるとは思わなかった、闇が多い一人目キラも
ハイネとなら友情が築けそうな予感…と言ってみるテスト。

サイとキラの使い分けは、その時の一人目キラの心理状態で使い分ければ良いのでは?
206通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 02:03:43 ID:???
GJ
他者が呼ぶときは「サイ」で地の文が「キラ」だとややこしいので
出来ればサイで統一して欲しいなぁ…
207通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 17:00:00 ID:???
キラがどういう心境の変化を経て「私」と名乗るに至ったんだろうな。
保志の声で「私」とか言ってるキャラ居たっけ?w
208通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 21:01:51 ID:???
>>207マジレスすると八葉の永泉
209通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 22:11:16 ID:???
>>205
本物のサイの方はアーガイルにしたらいいんじゃないかと提案してみる
210通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 00:57:00 ID:???
ダブルキラ(崩壊)1

 マスドライバー施設に残ったウズミは、遠ざかっていく艦影を見つめた。
「種は飛んだ・・・。これで良い・・・」
 ウズミはマスドライバーの自爆させるための作業を始めた。
 その場に残った何人かの首長も作業を手伝い始めた。
「オーブも、世界も・・・奴らにいいようにさせん!」
 マスドライバーを自爆させるボタンにウズミは指をかけた。
 その時、部屋に誰かが入ってきた。
「君は」
 ウズミはその人物に驚いた。
「キラ・ヤマト・・・」
 キラは首長達を押しのけ、ウズミの前に立った。
「なぜここにいるのだ?君は宇宙にいったのではないのか」
「先日見たのは、やはりキラ・ヤマトなのか」
 キラの言葉にウズミが表情が変化した。
 唐突にキラが片手で顔を隠すように覆い笑い始めた。
「後何分ぐらい時間がある?」
 ウズミはキラをあえて無視し近くにいる首長に聞いた。
「連合がくるまで10分はあると思われます」
「こんな時に悪いのだが彼と話す時間が欲しい」
 首長達は特に反対しなかった。
 ウズミがキラを見ると涙を流していた。
 泣いているキラを廊下に連れ出した。
「やはり・・・、そうなのか」
 ウズミは目の前をキラを見て呟いた。
「知っていたのですか?」
 キラはウズミを睨みつけた。
「そうだな。知っていたが私はあの子達に何も言わなかった」
「どうして!」
 キラは顔を覆っている顔をのけ、叫んだ。
211通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 00:57:53 ID:???
ダブルキラ(崩壊)2

「君が生きているとは思わなかったのだよ。あの爆発で、普通なら死んでいるはずだ」
「普通なら死んでいます。あの時、あの状況でストライクを完全に破壊する方法は一つしかありません。
 僕はその事に気づきました。そしてすぐにその場から離れました。何とか死にませんでした。でも全治1ヶ月でした。
 そして怪我が治り、アークエンジェルがオーブに来ていると聞いたので、皆に会いに行ったら・・・。
 俺が、なぜかあそこにいたんですよ。俺が俺自身を見ているんですよ。
 懐かしそうに顔で、私の親友達と話していたんですよ!私の居場所を奪って!」
 ウズミは錯乱しているキラの頬を叩いた。
「何をするんですか!?」
 キラは頬を押さえながらウズミに叫んだ。
「冷静になったか!」
「はい」
「君は一体なにをしにここまで・・・」
「真実の確認を・・・」
「フリーダムのパイロットは確かにキラ・ヤマトだ。遺伝子も一致している。」
 ウズミの言葉にキラの表情が落胆に変わった。
「一体どうやって僕のクローンを?」
 キラは思っていた事を口に出した。その声はとても小さかった。
 ウズミは何も答えなかった。
「ウズミ様、時間です・・・」
 首長の言葉にウズミは頷く。
「さあ、ここから離れたまえ」
 ウズミはキラをマスドライバー施設から離れるように言った。
 キラはその場から動かなかった。ウズミはもう一度キラの頬を叩いた。
「ここで死にたいのか!」
 キラはウズミの言葉に反応を示さなかった。
 反応を示さないキラをウズミは殴りつけた。
「いいかげんしないか!死は今の君には甘美な誘惑かもしれない。
 だがそれは逃げだ!それは今を精一杯生きている者にとっての冒涜だ」
 ウズミの言葉にキラが激昂した。
「なら、今あなた達がしている事何なんですか?」
「そうだな。私は最低な人間かも知れない。先程の言葉は今から死ぬ人間の遺言だよ」
「なんですか、それは!?」
 キラが吼える。
212通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 00:58:52 ID:???
ダブルキラ(崩壊)3

「もう大丈夫だな。さあ行きたまえ」
 キラが出口へと走り出す。
「モルゲンレーテにまだMSがある筈だ。それでここから離れたまえ」
 ウズミの言葉にキラは頷く。
「僕は絶対死にません。もう一人の僕とそれを作った奴を殺すまでは!」
 キラはその場を離れた。
「あの子は、心が一度崩壊してしまったのか。その心を紡ぎとめるための支えが復讐なのか・・・」
 ウズミは思いを吐露すると首長達が待つ部屋に踵を返し歩き出した。
 キラがモルゲンレーテのMS格納庫に着いた。格納庫にはM1アストレイが立ち並んでいた。
 キラはその中の一機に乗りOSを起動させた。そして操縦桿に手を掛けた。
 するとキラの体が小刻に震えだした。キラは吐き気に襲われ口を手で押さえる。
「僕は、MSに乗ることに恐怖しているのか?しかしこのままでは、爆発に巻き込まれてしまう」
 震える体を無理やり押さえ込み、コックピットハッチをしめ、M1アストレイを動かし始めた。
 M1アストレイは数歩動くと、前のりに倒れこんだ。
「なんて無様!体が拒否反応を起こしているのか」
 キラの脳裏には、イージスの自爆が何度も思い浮かんで消えたいた。
「訓練もしていない私が、いつ心が崩壊してもおかしくない状況だったが・・・。
 イージスの自爆で崩壊したのか・・・」
 キラは己の状況を分析していた。この極限状態でなのかキラの口調が変化していた。
 本人は気付いてはないようだ。
「私はまだ死ねない!私は・・・」
 キラの言葉は、マスドライバー、モルゲンレーテの崩壊の音で掻き消える。
 
 この日を境に戦争は舞台を宇宙へと変えていく。

 SEEDのオーブ崩壊の時期にオリジナルキラが何をしていたか書きました。
 前の話の仮面の男はこの症状は克服しています。
213通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 10:11:57 ID:???
おk!
214通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 10:20:58 ID:???
おぉっ、今回は仮面キラの過去編ですな。更新GJ!。
そういう過去があって僕から私に変化したんだな…、ウズミとのやり取りがなかなか深くて良い。
しかし復讐に生きるキラコワス…
215通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 16:15:15 ID:???
キラがクローンを倒す話を読んでみたいです。
仮面キラは、何かとクローンを倒してないですから。
216通常の名無しさんの3倍:2006/10/19(木) 18:00:42 ID:???




温暖化



スレ
217通常の名無しさんの3倍:2006/10/20(金) 00:22:22 ID:???
ダブルキラ(デブリ)1

「どうして仮面をつけているんだ?」
 ハイネはサイ(キラ)に聞いた。
「過去との決別です」
 ハイネはその次の言葉が出なかった。
 沈黙がその場を支配する。
「そんな顔しないでください」
 サイの言葉が沈黙を打ち破った。 
「嫌な事を聞いてしまったな…」
「別にかまいませんよ」
「サイ」
 ハイネはサイの名を呼んだ。
「なんですか?」
「敬語ではなさなくていいぞ」
「でもしかし…」
「隊長命令だ」
 サイはハイネの言葉に頷く。
 ハイネとサイは宇宙港へと向かい歩き出した。
 ハイネは一つの艦の前に止まった。
「これは今、俺達が使用している艦、ヴェサリウスだ」
 サイは何処かで見た事あるような感覚にとらわれた。 
 ハイネが中に入っていくので、サイは変な感覚を捨て後について行った。
 ブリーフィングルームに通され、ハイネ部隊やヴェサリウスの人たちに紹介された。
 紹介が終わるとハイネと一緒の格納庫に向かった。
 格納庫に置いてあるMSジンにサイは乗せられた。
 サイがOSを起動させた。
「ハイネ…」
 唐突にコックピット中からハイネを呼ぶ声が聞こえた。
「どうした?」
「すまないが、今回の任務は私は行けないようだ」
「なぜ?」
 ハイネがコックピットの中を除いてきた。
「おい体が震えているぞ!大丈夫か」
 ハイネが心配そうな声を上げる。
 サイはなにも反応しない。
「コックピット恐怖症と言うべきなのか…」
 ハイネはコックピットから飛び出し、部下達に命令をだした。
「お前はここに残っていろ。今日は俺達が作業する」
 そう言うとハイネたちは宇宙へと飛び出していった。
218通常の名無しさんの3倍:2006/10/20(金) 00:24:13 ID:???
ダブルキラ(デブリ)2

 サイはコックピットから抜け出し、パイロットの待機ルームに向かった。
 待機ルームに着くと、近くの椅子に座った。
「シミュレータの時は何も起こらなかったのだがどうして…。実践との違いか…」
 サイが落ち込んでいると、艦に残っていたハイネ部隊が慌しく動き出した。
 サイはその中の兵士一人を呼びとめ何があったか聞いた。
「隊長たちが、所属不明のMSと交戦しているようだ。お前はここに残って俺達の活躍を見ていろ」
 サイを振り払い格納庫に向かって兵士は走り出した。
 サイも後に続き格納庫に向かった。
 格納庫に向かうとサイのMS以外全て出撃していた。
 サイは自分のMSのコックピットのOSを起動させた。
 そしてCICに通信を入れる。
「こちらハイネ隊サイ・アーガイル。今からジンで出撃する。問題ないな!」
 モニターの向こうで女性が映り動揺していた。
「パイロットスーツはどうしたんですか?」
「そんな時間はない!」
 サイの言葉に女性は戸惑っていた。
「分りました。私の指示に従ってください」
 サイは女性の指示に従い、ジンを動かし宇宙へと飛び出した。
 暗闇の向こうで何度か光源が発生する。
 サイはその光源に向けてジンのスロットルを開放する。
 高原の場所に着くとほとんどの自軍のマーカーがほとんど消えていた。
「サイ、どうしてここに来た!しかもお前パイロットスーツを…」
 通信の向こうでハイネが吼えた。
「ハイネ、敵はどのくらい残っている?」
「サイ、何を言っているんだ!」
「いいから答えたまえ!」
 サイの言葉に従いハイネは従った。
219通常の名無しさんの3倍:2006/10/20(金) 00:25:17 ID:???
ダブルキラ(デブリ)3

「10機ぐらいは残っている筈だ」
「こっちはどのくらい残っている」
「俺とお前をいれて5機だ。戦力になるのは3機しかいない」
 ハイネのモニターからジンが消えた。
「サイ!お前まさか一人で敵をやるのか?そんなの無理に決まっているだろう!戻れ!」
 ハイネはジンに通信を入れて叫ぶ。
 ハイネの言葉にサイが返してきた。
「ハイネ、私を信じたまえ!必ずここから生きてプラントに戻ってみせる」
 ハイネは、先程までコックピットで震えた男に何が出来るのだろうと信じられなかった。
 サイはコックピットの中で無理やり震えを抑え操縦桿を動かしていた。
 モニター越しにジンが映る。サイは目の前のゲイツを敵と判断した。
 ハイネ隊に配備されているのは、ジンなのだから。
 サイは、ジンのスロットルを全開放させ、ゲイツに一瞬で近づき頭部を殴りつけた。
 頭部が歪みゲイツは動かなくなった。
 装備していたビームライフルを奪い取り別のゲイツに向かってビームを射出した。
 ビームはゲイツに辺り爆発した。
 爆発の中からゲイツが飛び出してきた。そしてジンに体当たりしてきた。
 ジンは後方に飛ばされた。サイはコックピットの中で衝撃に耐えていた。
「空気は漏れていないな」
 ジンは先程、頭部を歪めさせたゲイツを盾にした。
 ゲイツの動きが停止した。
「甘いのだよ!」
 サイはその隙を狙い、ゲイツからをビームライフルで射抜いた。
「あと7機!」
 真上からゲイツがサイのジンに向かって攻撃を仕掛けてきた。
 サイはまだ気がついてないようだ。
「大丈夫か」
 いきなりハイネから通信があった。
「何とかな」
「お前後もうすぐで死ぬ所だったぞ」
 サイはハイネの言っている意味が分らなかった。
「カメラを上に向けてみろ」
 ハイネの言われたとおりに上を見上げると、そこには爆発しているゲイツに姿が目に入った。
「助かったよ、ハイネ。敵はどうなった」
「殲滅したさ」
「そうか。もう駄目みたいだ」
「なにが?」
「意識が飛ぶという事さ」
ハイネはジンは両手に二つのMS手に取りヴェサリウスへと帰還した。
220通常の名無しさんの3倍:2006/10/21(土) 13:16:26 ID:???
神乙
221ツンデレ:2006/10/21(土) 14:32:21 ID:???
こっ、今回だけは乙って言ってあげるわ!
一人目キラとハイネのやり取りと、MS恐怖症の一人目キラが面白かったから、今回だけは特別に私が乙って言ってあげるんだから!
222通常の名無しさんの3倍:2006/10/21(土) 14:41:04 ID:???
good!
223通常の名無しさんの3倍:2006/10/21(土) 16:30:19 ID:???
二人目は記憶が無いんだよな。
だとすると、フレイの死が意味ないから、メンデルで連合に戻さなかったことにして、
一人目と再会させてもいいかもしれない。

一人目とクルーゼを出会わせて、クルーゼ経由でフレイに再会。
クルーゼと復讐という一点で共感して、仮面をつけ訓練に励む一人目。
自分の経験から憎しみに囚われることの愚かさを知っているからこそ、
一人目に前をむいてもらおうと支えるフレイみたいな感じで。

でも、そうなると、NJCを連合に渡す役がいなくなるか……。
224通常の名無しさんの3倍:2006/10/21(土) 23:06:06 ID:???
ダブルキラ(アスラン)

「アスラン」
 キラが手を差し出してきた。キラは俺に手を掴んでほしいのか?
 俺は手を掴むとキラはそのまま引っ張りあげた。
「なんだか機嫌が悪いね。どうかしたの?」
 キラを見ているとやはり何か違うと感じる。
 一体何が違うといわれれば答えられない。
「いや何でもない…」
 何でもないか…。
「そう、なら良かった。カガリ達が呼んでいたから。僕は先に行くから」
 そう言うとキラは孤児院に続く道を歩いていく。
「一体俺は何をしているんだか」
 俺達の戦いが終わって1ヵ月立つ。
 あの時のラクスとキラの言葉を思い出すたびにハラワタが煮えたりそうになる。
225通常の名無しさんの3倍:2006/10/21(土) 23:07:56 ID:???
ダブルキラ(アスラン)2

 1ヶ月前

「アスラン」
「ラクス、どうかしましたか?」
「今後の事を考えていますか?」
 ラクスの問いに俺は何も答えられなかった。
 キラの言葉の俺の考えが一気に吹っ飛んだ。
「僕達と一緒にオーブにいかないか?」
「僕達だと!?」
 二人は頷いた。ラクス、一体貴方は何を考えているだ。
 プラントの歌姫が、プラントを捨てるのか。
 たった一人の男の為に
 俺がラクスに真意を聞こうとしたらキラが遮った。
「カガリも待っているんだ。」
「いや一度、俺はプラントに戻る。ラクスあなたも…」
 ラクスは俺の言葉に首を横に振る。
「なぜ、あなたは」
「アスラン、もういいでしょ。ラクスは精一杯頑張ったんだから」
 俺はキラの言葉を聞き、胃が痛くなってきた。
 昔のあいつはあんな事を言わなかった。後始末はちゃんとしろいつも怒鳴られたな。
 だからあいつは、ストライクに乗りオーブの親友の為に地球連合に残ったんだ。
 自分のせいで巻き込んだ皆を生きて返すために。 
 そして俺が、プラントに戻ると同時に軍事裁判が行われた。
 極刑と思っていたがクライン派のおかげで軽減された。
 そしてクライン派からラクスの手紙が渡される。
 中を見るとオーブに亡命しろと言う内容だ。
「馬鹿馬鹿しい」
 手紙をポケットの中に入れイザークの所に足を進ませた。
「アスラン、お前オーブに亡命するらしいな」
 イザークに出会った瞬間にそんな事を言われた。
 イザークは怒っているようだ。
「イザーク!一体誰がそんな事を?」
「上層部ではもう有名だが…」
 亡命なんて先程俺は知ったんだぞ。
 まさかすべてクライン派が?
「アスラン、お前何をしているんだ!拳を」
 俺は壁に拳を叩き付けていた様だ。
「イザーク、大丈夫だ。ああ、俺はオーブに行く」
「お前…」
「すまない」
226通常の名無しさんの3倍:2006/10/21(土) 23:08:50 ID:???
ダブルキラ(アスラン)3

 俺は議長…いやラクス・クラインのお陰でオーブに戻ってこれた思うべきなのか。
「サイさん。この先どうするんですか?」
 サイ?確かキラの親友だったな。俺は声のする方向を顔を向けた。
 帽子を深くかぶった俺と同じぐらいの男と、13、4歳ぐらいの少年が目に入った。
 あの帽子の男、キラみたいだな。
「宇宙に行こうと思っているんだ」
「なら俺も行きます」
 他愛のない会話をしている。あの二人はプラントへ行くのか…。
 帽子のかぶった男と目があったような気がした。
 男の口元が動く。
―またな、アスラン―
「今のは…何だ?」
 帽子の男の後姿を見ると、まるでオーブで出会ったあの日のキラを思い出す。
 ニコルがまだ生きていた時のキラの後姿を…。
―またな、キラ―
 あの二人が俺の視界から消えていく。馬鹿馬鹿しい。
 さっきの男がキラに思えてしまった。本当に馬鹿馬鹿しい。
「カガリが待っている。さあ行くか」
227通常の名無しさんの3倍:2006/10/21(土) 23:47:37 ID:???
ダブルキラではアスランとしてはオーブ行きを苦々しく思っていた訳か。
ちゃんと後始末をしようと考えていた男が無理矢理運命を捻じ曲げられた。
そして何も出来ぬままの空白期。
それが有ったからこそ連合とオーブの出兵に参加する事になった、と。
GJ!
228187の続き:2006/10/22(日) 03:54:39 ID:???
さて、数週間が経った。
「じゃあ、包帯を取るよ」
「はい」
今日は顔の包帯が取れる日である、左眼を覆うように巻いていたためバランスが悪い
言い忘れていたが、どうも僕の顔半分は結構な火傷を負っていたようだ、跡が残るとはこれの事だった訳だ
「でも皮膚移植で完璧とまではいかないけど復元出来るからね、尻の皮膚を使うんだよ」とチャーリーは言っていた。
尻って言わないで欲しかった。

「どうだい、引き攣るとか痛いとか、問題は無いかい?」
「ちょっとピクピクしますけど大丈夫です、…でも視力がやっぱり」
「そうか…残念だがそれはもう地上ではどうしようも無い、プラントに行けば技術もあるんだろうけど」
「大丈夫ですよ、見えなくなった訳じゃないんだし」
その火傷の影響で眼球が傷ついていたようだ、左眼の視力が低下していた。
他にも骨折や火傷、裂傷の影響で五体が結構な状態になっていた、特に左足の感覚がほとんど無くなってしまったのがきつい
杖が無いと歩けないということがこんなに不便だとは思わなかった、バリアフリーの概念は重要だと思う。
「というかキラ君、君は何でちょろちょろ出歩いているのかな?安静にしておけと言っているよね?」
「だって歩けるんですもの、だったら、歩きたいじゃない?」
「そうか、そうかあ…『歩きたいじゃない?』じゃない!君の怪我は2ヶ月は絶対安静な怪我だったんだぞ!それを君は何だ!
 これはアレか?僕に対する挑戦か?反抗期というヤツか?もうそんなお年頃なのか!?」

チャーリーが怒る、まあきっと彼は本気で怒ってはいないんだろうけど。
その証拠に少し彼はニヤついている、それに以前見つかった時には怒られもしなかったし。
「もういい…それより聞きたいんだが、島はどうだい?慣れたかい?」
「ええまあ、親切な人ばっかりでとても良いところです」
「そうか、なら問題無いな。では診察終わり、傷跡が気になるならまた包帯を巻くけど、どうする?」
構いません、と言い席を立つ。今日はやることが多い日だ、あまりゆっくりとはしていられなかった。
229通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 03:55:34 ID:???
ここで話は少し前に戻る。
僕がここで静養することになって数週間、こうして歩けるようになるまで色々な事があった。
まず安静に寝ている事がほとんど出来なかった、何故か僕の部屋に来客が耐えなかったのだ。
何回「災難だったねえ、これは見舞いだ、早く良くなるんだよ」的なセリフを聞いたことか、でもおかげでどんな人がいるのか把握が出来た。
汝の隣人を愛せ、と言うが、この島ではその隣人の範囲が物凄く広いらしい。
花、果物、本、魚、何かの機械を持ってきてくれる人や、音楽を演奏してくれる人までいた、自己紹介も兼ねての見舞いだったようだ。
そしてその結果として僕の部屋は、子どもたちのちょっとしたたまり場みたいになってしまった。
最初に僕と話をした子ども――この子は僕の第一発見者だったらしい、名前はネーヤという――を筆頭に、集まる集まる。
とにかく騒がしい毎日だった。

そして、少し回復してからは子ども達に連れられるようにして外にも出始めた。
そして分かったのが、このシャングリラは地上と地下シェルターの二箇所に居住区があるということ。
基本的に皆は外の小屋で生活しているようだが、まだ小屋が出来てない人や集団でいたい人は地下にいるようだ。
地下施設も軍事関係の何かだろう、あまり広くないのが難点である。雑然としていて余り清潔的ではなかった。

地上では主に住居の建設作業を行っていた。
MS(多分元はジン)を利用して建設を行っているのだが、何機もあるのに動いているのは一機だけだった。理由を聞くと
「うーん、ここの人間はほとんどナチュラルなのよね、だからMSは動かせないのよ」とのこと
「ちょっとOSを見せて下さい、…うん、これなら出来るかな」
という訳でナチュラルでも動かせるようにちょっと改造してみました。勝手に。
「すっごぉお〜い!キラ君って天才!?もしかしなくても天才!?ステキー!そこに痺れる憧れるゥ!」
「ちょ、ちょっとくっつかないで下さいよ…痛いですって、いやちょっと本当に痛いんです、照れてるとかじゃなくて!」
ちなみに彼女は現場監督のカレンさん、僕と同じコーディネーターらしい、押しが強い人みたいだ。
その押しに負けて、僕は建設作業員としてお手伝いをする約束をしてしまったのだった。
230通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 03:56:27 ID:???
その後も、子どもが懐いてるから先生役として色々教えることを頼まれたし・、市場の店番なんかもした
初対面で素性も分からない僕、それでも子ども達は分け隔て無く接してくれる、もちろん大人たちも。
ナチュラルも、コーディネーターも関係なく、皆がそれぞれ自分を活かして生活している、争いの無い世界。
――シャングリラ、戦争に縛られない自由な世界、僕が求めていたのはこんな世界では無かったか。
もし、もしも僕だけでなく、彼や彼女らも一緒に、最初からここにいられていたら、どんなに幸せだっただろうか。
トールは死ななかっただろう、ミリアリアも悲しまずにすんだだろう、サイとフレイは幸せになれただろう
ブリッツのパイロットも死なせずに済んだだろう、アスランとは今でも友達でいられただろう

でも、そうはならなかった。ならなかったんだ――

「おお、にーちゃん!ないてるのか!!どっかいたいのか?」
「…ネーヤか、ごめんね、みっともないとこ見せちゃって」
「きにすんな!おとこのこにも、なかなきゃやってられないときぐらいだってある!」
「ハハ…敵わないなあ」
「そーいうのをうけとめてこその、いいおんなだ!さあ、なけ!むねならかしてやるぞ!カレンねーちゃんほどおっきくないけど」
「………えっと…………もしかして、ネーヤって女の子だったの?」
「…きみが!なきやむまで!なぐるのを!やめない!!」
「痛ッ!いたいって!ごめん、本当にごめん!痛い!!痛い!!!」

傷口が開きかけるまで、ネーヤに殴られた。泣いた。
でもさっきまでの涙とは違って、あんまり苦しくは無かった。
その後笑った、ネーヤはまだ怒っていたけど、それでも笑っていたら彼女も笑った。
チャーリーの言葉を思い出す

『…そりゃあ家族がいればこの島から出て行くんだろうけどねー』

この島には戦争によって傷ついた人たちが集まってくる、もちろんネーヤもそうだ
でも彼女は笑ってる、島の皆も笑っている、だからこの島は楽園なんだろう。
――ああ、そうだ。良いことを思いついた。
この島をもっと大きくして、そして皆を迎えに行こう。
サイも、フレイも、ミリアリアも、カズイも、カガリも、アスランも、皆にこの島を知ってもらおう。
リハビリして、身体がちゃんと動くようになったら外に出て、みんなを捜して…大変だ、早く身体を治さなきゃ
島の事も手伝わないと、僕に出来ることだけでもいっぱいあるみたいだし
そうだな、まずは子ども達の先生でもやってみるかな――
231通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 04:00:42 ID:???


教室に入る。…と言ってもちょっと広い小屋に机と椅子を並べただけなんだけど
はしゃいでた子どもたち数人がこっちを向く。その中にいたネーヤが寄ってきた
「お、にーちゃんほうたいとれたのか!…うわあ、いたそうだなー…だいじょうぶか?」
「ありがとネーヤ、でも大丈夫だよ。…この傷、怖くない?」
「ぜんぜん!みんなもきにしなとおもうぞ!きいてみろ!」
「そうかな?・・・皆はどう?怖いって子がいたら隠すけど…」
「大丈夫でーす」「先生痛そう・・・」「こわくないですよ」「それはそれとしてドッヂやろうぜ!」「お腹が空きました」

「な!みんなきにしてないだろ?」
「ああ…そうだね、本当に気にしてないね…じゃあ今日は早めに終わらせて、ごはん食べたら遊ぼうか?」
「「「「「「やったー!!」」」」」」
「ハハ…じゃあまずは宿題を集めます、皆やってきたかな?」

ゆっくりと時間が流れていく、こんなに穏やかな気分になったのは久しぶりだ
リハビリはちょっと大変だけど、ゆっくりやれば良い、ちゃんと治して島を出て、また帰ってこよう
今はまだぼろぼろの島だけど、その頃にはきっと本当の楽園になってるはずだ。…いや、そうするんだ
僕はこの島で生きていく、そう決めたんだから。



C.E.72、キラ・ヤマトは島での療養と援助活動を続行することを決意する。
地球連合によるオーブ侵攻と崩壊を彼が知ったのは、その数日後であった。


『Childhood's End』
                   第一章 終わり
232通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 04:12:27 ID:???
という訳で続きを書いてみた、話が進んでないとか言うなよ!ちなみに『Childhood's End』はタイトルね
あとダブルキラの中の人とは別人ですよ、俺はあんなに早く書けねえですだよ。

そして皆様レスサンクス、まったりと自由に進めていくことにします。
感想やアドバイス、展開の希望、キラと絡ませたいキャラ考えた!等ございましたらお願いします。
>>195
数年後ってのは種死終わった後のことな。今思えば数年は時間経ちすぎだろ…常識的に考えて…
233通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 08:56:20 ID:???
>>232

今回も楽しませてもらったです。
234通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 09:53:16 ID:???
乙!
235通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 09:55:23 ID:???
>>232
乙、今回もいい話だった
だけどまた一つ注文があります。
題名を名前の所に入れるか本文の一番上に入れるかして欲しいです。
あと、それは更新の一番初めの話だけじゃなくて出来れば全部にお願いします。
236通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 11:36:54 ID:???
>>232
畜生、、、なんだか涙が出てきやがったぜ!!
GJ!!
237通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 12:40:22 ID:???
ダブルキラ(サイ)1

 今日はトールの命日。
 友を誘いトールが眠る場所へと向かう。
「サイ、もう1年が立つのか…」
「そうだなカズィ」
 花束を持つ手が強くなるのを感じる。
 途中ミリアリアと合流し、墓地へと向かう。
「ミリアリア、キラはどうした?」
 カズィがキラの事を聞いた。
「来ると行っていたわよ」
「そうか」
 ここで会話が続かなくなる。
 沈黙のまま目的の場所に着いた。
 墓地の入り口にオーブの公用車が止まっていた。
「なんであんな車が?」
「分かんないわ」
 俺達が墓地の前で話している、車のドアが開いた。
 中からアスラン・ザラが出てきた。
「なんでここに?」
 カズィは驚きの声を上げた。
「キラはもうここに?」
 俺はアスランに質問をした。
「ああ、中で待っているだろう」
 すぐに答えが返ってきた。
「お前はどうすんだ」
 カズィがアスランに聞いた。
 アスランが顔色が変わった。
「俺は車の中で待っている」
 アスランは小さな声で言うとそのまま車の中に戻った。
「カズィ、ミリアリアもう行くぞ」
 俺達は車を通り過ぎ墓地の中に入っていった。
「カズイ」
「何だサイ?」
 俺は先程の事でカズイに話しかける。
「お前さ、自分が殺した相手の墓参りってできるか?」
 俺の言葉にカズィは何も答えない。
 声を何とか絞り出して何かを言おうとした。
「その立場になって見ないと分からないけど、できないかもしれない」
「あの人は今、そんな立場にいるって事よ」
 ミリアリアの言葉にさらに雰囲気が暗くなった。
238通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 12:45:16 ID:???
ダブルキラ(サイ)2

 墓の前では、アークエンジェルのクルーが集まっていた。
 その中にピンク色の髪の女の子が見えた。
 キラの横に当たり前のように立っていた。
 なぜここにいるんだ!?ラクス・クライン
 貴方だけ…。貴方以外エターナルのクルーはいないのに。
 俺はこの日の為に、艦長と話し合いアークエンジェルのクルーだけで行こうと話し合ったのに。
 艦長の話では、バルフェルドさん達は了承したと聞いたのに。
 俺が至らない事を考えていると横からミリアリアが小突いてきた。
「サイ、花束を…」
 俺はその事に気付き、花束を手向けた。
 黙祷が終わると皆が墓地の外へと向かって歩き出した。
「じゃあ、僕はここで」
 キラは止めてあった車に乗り込んだ。
 皆は墓地の外で解散した。
 ミリアリアは艦長と、カズィはマードックさん達と一緒に行動するようだ。
 俺は一人になりたいと断った。
 近くにある喫茶店に入って物思いにふける。
 ふと顔を上げると目の前を、ザフトの白い軍服着た男が通り過ぎるのが目に入った。
 俺はその後を追った。
 男は先程の墓地に向かっいるようだ。
 男はトールの墓の前で止まった。墓に花束を添えた。
 一体なぜ、ザフトの軍人がトールの墓に?
 ザフトの軍人がこちらを向いた。
 仮面をしている?怪しい…。
239通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 12:47:03 ID:???
ダブルキラ(サイ)3

「サイ…」
 俺はその言葉に驚いた。軍人から俺の名前が…。
 しかも今の声キラと同じ声…。しかしキラよりも背が高い。
 軍人が俺の横を通り過ぎていく。
「おい…」
 後を追おうとすると足がもつれた。
 倒れそうになった俺を軍人が受け止めてくれた。
 その際顔に付けていた仮面に手が当り仮面が飛んでいった。
 俺はその顔を見て言葉を失った。
 どう見てもキラなのだから。
 目の前のキラは仮面をもう一度見に付けた。
「サイ」
「お前は一体…」
「この事は自分の胸のうちに閉まっていたほうが言い。
 無駄に口外すると消されるぞ。親友が死ぬのはもう嫌なんだ」
 ラクス・クラインの横にいるキラは誰なんだ?
 目の前の男は一体誰なんだ?
「フレイは死んだんだよな…」
 この男はナゼ、フレイの事まで知っているんだ?
「あの時、フレイの父親が乗っていた艦が落とされなかったら」
 仮面の男がすまないねと言ってきた。
 そうだな。もう終わったことだ。
 俺は仮面の男の顔を見る。
「困惑しているようだな…」
 目の前の男の言葉に俺は頷く。
「なら、ラクス・クラインの横にいる男に…」
 男に…。
「初恋の相手を聞いてみるんだな」
 なぜそんな事を…。
「答えは、フレイ・アルスターだ」
 教えてくれるんだ。
「また会いたいと思うなら、来年のこの日私はまた来る」
 男がそのまま墓地から出て行く。
 お前が誰だが分からない。来年必ず会って全てを聞いてやる。
 
 今からラクス・クラインのキラに会い行こう。
 真実を知るために。
240通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 13:41:06 ID:???
GOOD!
241通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 15:12:48 ID:???
>>237
242スレ主:2006/10/22(日) 19:25:46 ID:???
ちょwwwwしばらく着てなかったらSS職人降臨してるww
とりあえずGJ
243通常の名無しさんの3倍:2006/10/22(日) 20:39:54 ID:???
>>232
名前欄に入れるのが楽だと思います。自分もSS書くとき
本文欄を節約するためにそうしますんで。

こんなにジョジョが馴染む幼女がかつて居たかwwwGJww
244通常の名無しさんの3倍:2006/10/23(月) 01:21:35 ID:???
>>232
GJ。
>「だって歩けるんですもの、だったら、歩きたいじゃない?」
>という訳でナチュラルでも動かせるようにちょっと改造してみました。勝手に。
調子に乗ってるなぁ、と一瞬思ったがこれは冗談だよな。
少し前はこんな冗談さえも言う余裕がなかった事考えると少し涙が出た。
シャングリラの終わりがみたいのでAを推してみる。

>>237
GJ。けどサイが死んじゃいそうな気がするの、俺だけ?


なんか今一人目キラが何とかオーブに戻った頃、オーブ戦乱→陥落
→一人目キラ身柄拘束→拘留されたまま終戦→もう一人の自分の事を聞かされ愕然とするキラ
→アズ(少しまとも、生存)とかジブ(少しまとも)によってAAクルーの放免を条件に無理矢理PPに入隊
→そして種死一話につないでネオ=ロアノークとして登場
とか漠然と考えたが微妙にスレの趣旨から外れるかな。
オーブ陥落した辺りで一度シンと会っており、シンが二人目キラと会った時は当然二人目はシンを知るはずもなく、
シンが違和感を覚えるとか色々と思い浮かぶんだけど……。
245通常の名無しさんの3倍:2006/10/24(火) 11:17:43 ID:???
インパルスがフリーダムに勝った時以降のキラは三人目!

ストライクがイージスの自爆に巻きこまれた時の以降が二人目って
言う話が多いですが。

その前の戦い等で二人目に変わる事は可能ですか?

ストライクが大気圏突入後なら変わることが可能だと思います。

投下する文が支離滅裂!
246通常の名無しさんの3倍:2006/10/24(火) 14:19:45 ID:???
クルーゼの埼玉に相打ちで自由が落とされた時にさらに三人目に変わってる
だから運命キラは三人目で、作中でインパに落とされて四人目に変わった
247通常の名無しさんの3倍:2006/10/24(火) 14:29:42 ID:???
>>245と同一人物です

投下する文が支離滅裂!は>>245の事でこのスレ全体の事を指しているわけではありません!
248通常の名無しさんの3倍:2006/10/24(火) 17:08:09 ID:???
量産型キラ


もうほとんどウィンダムとかダガーだな……扱いが
249通常の名無しさんの3倍:2006/10/24(火) 18:24:11 ID:???
アレだ、劇場版555のごとく1万人キラ部隊。
1人目キラはそれに敗れて記憶喪失とか。
ラストはレイとルナを殺されて暴走してるシンとの戦いとか。
250通常の名無しさんの3倍:2006/10/24(火) 21:10:49 ID:???
量産型キラ

ソキウスのごとく、ラクスへの服従遺伝子が付け加えられてるのか?
251通常の名無しさんの3倍:2006/10/24(火) 21:14:33 ID:???
ラクスがいないと精神的に不安定になったりするんだろうな。
しかもクローンキラはクローニングを重ねるごとに人間らしさを失っていくと……。
252通常の名無しさんの3倍:2006/10/24(火) 23:32:02 ID:???
>>248
逆に考えるんだ
キラというかスーパーコーディネイター計画は、元来量産を前提にしてたと
人を助けるため導き手(コーディネイター)を量産する計画だったと
だから受精卵も生産時から多数複数が用意され保存されていたと、考えるんだ
それを裏付けるために、人類の自由と平和と夢のために戦うコーディネイターS-1として
初めて作られ起動したが、諸所の事情でヤマト夫妻に預けられたキラがストライクのキラだったと
そう考えるんだ


……しかし現実には、その計画と並行してメンデルで進められていた
「人を効率的に殺すため」の戦闘用コーディネイター計画の最後の結晶が、逆に人類の平和と進歩のために戦い
「人類の平和と進歩を守る」ために作られたスーパーコーディネイターが、
逆に人類から平和と進歩を奪うために暗躍するという矛盾な世界が現状のCEなワケでwwww
253通常の名無しさんの3倍:2006/10/24(火) 23:40:44 ID:???
キラが騎士でラクスがダイバーなんだな
254 ◆vKFms9BQYk :2006/10/25(水) 00:37:23 ID:???
ダブルキラ(ミリアリア)1

  私は戦いが終わって戦争ジャーナリストとなって世界を飛び回る日が続いた。
 世界は混迷していた。人々が飢え、病魔に苦しみ死んでいく。
 その飢え、病魔から人々を救っているのが皮肉なことかコーディネータである。
  私は今カーペンタリア基地にいる。上司から『ユニウス条約後の軍人達』という題名で
 記事を書くように言われた。連合軍は終わり、今日からザフトの軍人が始まる。
 基地にいる軍人はほとんど外に出て、近くの町まで行き炊き出しを行っている。
 今残っているのが特に用のない軍人だったりする。
 私は軍の広報部から人から通行許可証を貰い、基地の中に入った。
 広報部の人が私をある部屋に通した。
「ミリアリアさん。仕事の邪魔になるかもしれませんが、基地の者が一人一緒に行動します」
「わかりました」
 私は頷いた。
「ならここで待っていてください。今から連れてきます」
 そう言うと広報部の人が部屋から出て行った。
 広報部の人が言った事はもっともだと思う。
 至らない所に行っては困るし、軍人とのいざこざになったら問題だ。
 扉がノックされ人が部屋に入ってくる。
 その人物の第一印象は怪しい…。なぜ仮面!?
 そういえば私が訪問した連合軍の基地にも、仮面を被っている男を見たような気が…。
 深く考えるのはやめよう。きっと軍人の頭は螺子が何本か飛んでいるんだ。
 しかし白服に白い仮面。180cmある身長のおかげで格好悪くない…。
 連合軍の仮面男も、似合っていないわけではない。
「は!?私は一体何を考えているの!絶対仮面は変よ。人としておかしい」
「お嬢さん、そのいう言葉は心の内に閉まっとくものだよ」
 私の思った事が口に出ていたようだ。目の前の仮面男は呆れている。
「あなたが私と一緒に行動するの?」
「そうだ」
 私の言葉に仮面の男は頷く。
「そういえば君の名前を聞いていなかったな…」
「人の名を聞くときはまずは自分の名を言うべきじゃないのかしら」
 仮面の男は口元が吊り上った。
「私の名前はサイ・アーガイル、よろしく」
 サイっていう名を聞くと、友達の姿を思い浮かべる。
 トールの命日から会ってないわね。私も仮面の男に名前を告げる。
「私の名前はミリアリア・ハウよ。好きに呼んでいいわ」
255 ◆vKFms9BQYk :2006/10/25(水) 00:39:01 ID:???
ダブルキラ(ミリアリア)2

「ならミリィって呼ばさせてもらおう。とてもいい名前だ」
 仮面の男はいきなり私のニックネームで呼んだ。
 まるで懐かしいような友の名を呼ぶように。
「馴れ馴れしいわね」
「それはすまない。ならミリアリアで…」
「それでお願いするわ」
 私は部屋から出ると基地を仮面の男に基地を案内してもらっている。
 基地にいる軍人にインタビュー等をした。
 返ってきた言葉は連合軍のとさほど変わらなかった。
「戦争はもうしたくない」
 そんな事誰だってしたくない。私ももう参加なんて…。
 仮面の男は最後にMS格納庫に案内してくれた。
 格納庫にはゲイツが数機置いてあった。
 中からパイロットが降りてきた。
 赤い瞳の少年が仮面の男に話しかけてきた。
「後ろの方彼女ですか?」
 仮面の男は私の肩を掴み引き寄せ「ああ、そうだが」と答えた。
「で、本当はどうなんですか?」
「ジャーナリストです」
 私は仮面の男から体を離し、赤い瞳の少年に言った。
「そうなんですか。教官、いま暇ですか?」
 こいつ、話をいきなり切り替えやがった…。
「いや、暇ではないのだよ」
 仮面の男がすまなさそうに答える。
「お暇だったら、シミュレータに付き合ってもらおう思いまして」
 赤い瞳の少年の後ろから出てきた金髪の少年が言ったようだ。
 その後に続き、赤い髪の少女が姿を現した。
「シン、レイ、ルナマリア、後からでも構わないなら付き合おう」
「教官!」
 赤い髪の少女が少し大きめの声で教官を呼ぶ。
「どうした、ルナマリア」
「どうして私もシミュレータ訓練のメンバーに入っているんですか?」
「シンがルナマリアと一緒の方が集中できるって言ったのでな」
 仮面の男の言葉に赤い瞳の少年が変な動きをし始めた。
「俺、そんな事言っていませんからね」
 シンが仮面の男の言葉を否定する。
256 ◆vKFms9BQYk :2006/10/25(水) 00:40:00 ID:???
ダブルキラ(ミリアリア)3

 その言葉を聞いたルナマリアがシンを睨み付ける。
 否定しなくてもいいじゃないと言う感じて睨んでいる。  
「シン、ルナマリア、サイ教官の真偽は後で確かめる事にしよう」
 レイがその場を治める。
 なんかこの感じ、ヘリオポリスの時を思い出してしまう。
 私の言葉にキラが反論してその場をトールが場を治める。
 たまにサイが混じっていたっけな。
「泣いているんですか?」
 唐突にルナマリアと呼ばれた少女に声を掛けられた。
 私は気付かない内に泣いていたようだ。
「お前達、客人を泣かすとは…」
 仮面の男の言葉に三人の顔色が変わる。
「教官、私達は今からシミュレータ訓練があるので…」
 リーダー格のレイがそう言うと三人は、私に謝り仮面の男に敬礼をし格納庫を後にした。
 出入り口の方で声が聞こえる。
「教官の修正、地獄、あんなのもうやりたくない」
 その声は恐怖、畏怖が混じっているように思えた。
 仮面の男は三人を見ながら口元を綻ばさせていた。

  私は今、仮面の男の部屋にいる。
 ちょっと話があると言われて、ついてきたのだが今思うと何て浅はかだと思う。
 コーヒーの入ったカップを渡され私はそれを飲んでいる。
 角砂糖を二個、クリームが入っている。これが私がいつも飲む時に入れる物だ。
 仮面の男は私にその事を聞かず、まるで知っていたかのようにコーヒーに入れた。
「君はジャーナリストとして、ラクス・クラインはどう思う?」
 いきなり仮面の男は答えに困る質問をしてきた。
 前回の戦いで一緒に戦った仲間だ。どうしても答えにくい。
「プラントの歌姫ですか?どう思うと言われましても…」
「今彼女は、世界の表舞台に出ていない。前回の戦争で、介入してきてそのまま戦いを終わ
らせその後、行方知らずとなっている。一体どこで何をしているのだか」
 彼女はオーブで恋人と一緒にいる。そんな事口が裂けても言えない。
 私は仮面の男に『分からない』と答えた。
「案外彼女は、どこかの国で前回の戦争で恋仲となったパイロットと隠居生活をしているの
ではないのか?」
257 ◆vKFms9BQYk :2006/10/25(水) 00:41:13 ID:???
ダブルキラ(ミリアリア)4

 当たっている。全てに置いて当たっている。
 そう言えば、砂漠の虎さんが言っていたわね。プラントは諜報員を使いラクス・クライン
 の行方を捜しているって。まさかこの人がそうなの…。
 ドアがノックする音がした。仮面の男がドアを開けると兵士が立っていた。
 なにか耳打ちをすると兵士は部屋から離れて言った。
「ミリアリア君」
 仮面の男が私に話しかけてきた。
「ちょっと用事が入ったんだが君は今からどうする?」
「サイさんは、どのくらいで戻ってくるんですか?」
「私は用事は10分ぐらいで終わると思うが…」
「私はここで待っています」
 仮面の男は『残ってもいいが、あまり部屋を詮索するな』と言うと部屋から出て行った。
 私は仮面の男の言葉を無視し部屋を詮索する。
 5分程、詮索に費やすが何も出てこない。はっきりいって、この部屋何もないじゃない。
 机の上にある、作業用端末、なぜか伏せてある写真立て。
 私はその写真が何なのか気になり写真立てを手に取った。
 その写真には、恋人、家族の写ってくれた方がどんだけましかその時は思った。
 写真を見て、写真立てを壊しそうなぐらい手に力を込めているのを感じた。
 ヘリオポリスの時に撮った、キラ、サイ、トール、私が写っていたのだから。
 私は写真立てを元の所に戻し、仮面の男が帰ってくるのを待った。
 仮面の男が部屋に戻ってきた。
「あなたは一体誰?」
「一体何を言っているんだ?」
 仮面の男が私を見る。
「机の上に置いてある写真」
 私の言葉を聞いても何も反応しない。
 なぜ?何も動じないの?まるで私の行動が分かっていたって感じがする。
 ここまで考え私はある事を思いついた。
「答えにたどりついたって所か」
 仮面の男は笑っていた。
「で、あなたは誰?」
 私はもう一度仮面の男に問う。
「悪いが私はトールではない」
 MIAでここにいる可能性があるのはトールしかいない。しかしそれを彼は否定する。
 なら一体、誰なんだ?
 仮面の男が、身に付けている仮面を取り外す。
 私はその顔に驚いた。
「キラ…!?」
 男は仮面を身に付けた。
「世界はまだ君が知らない所がたくさんある」
 仮面の男はそう言うと、机の中を探り私にあるディスクを渡した。
「これは!?」
「世界の真実が詰まっている。君の知りたいことも」
258 ◆vKFms9BQYk :2006/10/25(水) 00:42:25 ID:???
ダブルキラ(ミリアリア)5
  
  私は今基地の入り口いる。
「キラの事、今は誰が知っているの?」
「サイが知っていると言えば知っている」
「あなたは戻ってこないの?」
 私は仮面の男に質問する。
「私の居場所あそこではない」
 仮面の男ははっきりと答える。
「また、会えるかしら?」
「さあな」
「その時は食事をご馳走してもらおうかしら」
「覚えていこう」
 私は、仮面の男にそんな約束を交わし基地から離れた。
 次の日、基地に向かい、仮面の男を呼び出してもらう。
 仮面の男は昨日付けで、プラントに戻ったらしい。
 昔から何も変わっていない。あいつはあいつだ。
 ラクス・クラインの横にいるのとはまったく違う。
 ああ、なんて最悪な性格をしているんだ。

オリジナルキラは、二代目と違い腹黒い一面も持っている設定です。
259通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 13:18:18 ID:???
乙です。
これが人間ってもんだ。
260通常の名無しさんの3倍:2006/10/25(水) 18:05:58 ID:???
261キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/27(金) 00:11:34 ID:???
  現在、ストライクとそのパイロットキラ・ヤマトは地球の重力に引っ張られていた。
 ストライクは大気との摩擦熱で表面が赤く色付いている。
 コックピットはとてつもない熱気に包まれていた。
 額から流れ落ちる汗の量がおびただしい。
「キラ!早くアークエンジェルに戻って!」
 コックピットの中に女性オペレータの声が響く。
「ミリィ、今はだめだ!動けばストライクが持たない!」
 キラがコックピットの中で叫んだ。
「でもキラ、あなたはナ…」
 ミリアリアと呼ばれた少女が声を上げる。
「大丈夫だ、彼はコーディネータなのだから」
 ミリアリアの声を遮り、別の女性の声が聞こえる。
「副長の言うとおりだ!大丈夫だ必ず戻る!」
 キラはミリアリアを安心させる言葉を言った。
 アークエンジェルと離れすぎたせいなのか通信が途絶えた。
 コックピットの温度が上昇していく。
「僕は必ず皆の所に戻るんだ!」
 キラは一人コックピットの中で叫んだ。熱さで倒れないように自分に言い聞かせるように
叫んだ。

「キラ、返事をして!」
 アークエンジェルのブリッジで先程の女性オペレータ、ミリアリア・ハウの声が響く。
 しかし返事は返ってこない。
「先に降下しているストライクの降下地点を計測」
 副長、ナタル・バジルールが情報解析を担当している兵士に命令する。
 数十秒後、命令を受けた兵士が声を上げる。
「アフリカ北部です。完全にザフトの勢力圏です」
「艦長…、どうします?」
 ナタルがアークエンジェルの艦長を見る。
「ストライクがいなくてアラスカに行っても意味がない。ストライクを追いなさい。これは
命令です。」
 艦長、マリュー・ラミアスは操舵士に命令した。
 その言葉を聞いた操舵士、アーノルド・ノイマンはストライクとの降下地点がずれないよ
うに艦を操作した。
262キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/27(金) 00:13:40 ID:???
「お父様の裏切り者…!」
 声が聞こえた。ヘリオポリスで出会った金髪の少女の声だ。
 キラはこの状況を理解した。これは夢なのだと。
 少女が寄り掛かっている手すりの向こうにMSが横たわっている。
 キラは心の中で思った。
(所詮、中立っていう言葉は建前か…。)
 近くで爆発が起こった。爆発音とその衝撃が脳を揺らす。
(ここにいては危ないな…。近くにシェルターがあったはずだ)
 少女の手を取り、シェルターに向かってキラは走り出した。

 映像がいきなり切り替わった。

 MSのコックピットの近くに、ザフト兵とキラ、そして肩を押さえてうずくまっている女が
いる。先程の少女はこの映像には見当たらない。
「キラ?」
 その声は月で分かれた友の声に聞こえた。いやキラは確信した。目の前にいるザフト兵は
親友だと。
「アスラン・ザラ」
 目の前のアスランは動揺しているのか動きが止まっていた。
 その隙を狙い、うずくまっている女にキラは体当たりされ、そのままMSのコックピット
に落ちた。
 キラは女を座席の後ろに移動するようにお願いした。
 しかし女はそれを断った。そしてMSを操縦しようとMSのシステムを立ち上げた。
「あなたは一体に何を考えているんですか?そんな傷でこんな物をまともに動かせると思っ
ているんですか!」
 キラは女に怒鳴った。
「君が私に代わって操縦するというのか?単なる民間人が?なにも分からないくせに!」 
 女は怒鳴り返してきた。
「僕は…コーディネータです。あなたの指示があれば動かせる自信はあります」
 女は何も答えない。
「あなたは今ここで死にたいんですか?どうなんですか?僕は死にたくないです。死にたく
ないから今できることを精一杯やりたいんです。」
 女はキラの言葉を聞き顔つきが変わった。
 必ず生き残ろうとの思いか、その表情はまるで軍人のような顔つきだった。
263キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/27(金) 00:15:45 ID:???
 また映像が変わった。

 アークエンジェルの士官室。そこにはプラントの歌姫、ラクス・クラインがいた。
「またここに居なくてはいけませんの?」
 ラクスの言葉にキラは頷く。
 キラは持っていた食事のトレイをサイドテーブルに置くと、トレイに入ってあるサンドイ
ッチを手に取り食べ始めた。
(味はまあまあだな…)
 ふとラクスを見ると不思議そうな目でこちらを見ていた。
「食べないんですか?」
 ラクスに笑いかけた。
「わたくしもあちらで、皆さんと一緒に食べたかったですわ」
 ラクスは少し悲しい顔をした
「これは地球軍の艦ですから…」
(しかし、コーディネータってだけでそんなに嫌悪する事か?)
「残念ですわね…。でも、あなたは優しいのですね。ありがとう」
(なにかお礼なんか言われることしたか?この子の考えていることが全く分からん)
「僕はコーディネータですから」
 キラはいつもように答えた。
「…あなたが優しいのは、あなただからでしょう?」
 キラの脳内に衝撃が走った。
(なにを言っているんだ)
「お名前を教えていただけますか?」
「キラ・ヤマト」
 ラクスは顔つきが少し変化した。
(ほうこの女、こんな表情ができるのか)
 キラはその表情に何かを感じた。
「いい名前ですね」
 ラクスは笑顔を返した。
 
 キラは夢から覚めた。
 
ダブルキラを書いている者です。あっちは短編みたいなものです。
これが長編みたいなものです。名前欄にある「キラーズ」っていうのがタイトルです 
264通常の名無しさんの3倍:2006/10/27(金) 00:25:28 ID:???
GJGJ深夜に書き込み乙であります!

まだSEEDの話みたいだから、これからどんなストーリーが展開されるか楽しみにして待ってる。


しかしキラ…意外と腹黒いなお前。
265通常の名無しさんの3倍:2006/10/27(金) 00:45:25 ID:???
乙!
このくらいの裏表があったほうが、逆に好感をもてるな。
266通常の名無しさんの3倍:2006/10/27(金) 07:01:36 ID:OopnkgP1
GJです

ミリィの
「でもキラ、あなたはナ…」
ここが気になった。うろ覚えだけど本編にはなかったはず
もしかして本当はナ○○○ルとか?
だったらかなり斬新かも
267キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/28(土) 16:15:46 ID:???
 キラが目を覚ますとそこはストライクのコックピットでは無かった。
 背中に感じる感触からベッドの寝かされているとキラは感じた。
 あたりを見回すと、どことなく清潔感があふれる部屋にいるようだ。
 キラは腕になにか違和感を感じた。自分の腕を見ると、点滴が施されていた。
(ここは病院なのか…)
 キラは自分が置かれている状況を認識した。
 近くにあるだろうナースコールを探し始めた。
 ドアをノックする音がした。
「失礼します」
 部屋に誰か入ってきた。声からして女性のようだ。
「気付かれたんですね」
 入ってきた女性は看護士にしか見えない服装をしていた。
「先生を呼んできますね」
 看護士はそう言うと部屋から出て行った。
 キラは窓から見える外の風景を眺めていた。子供たちが遊んでいる姿が目に映る。
(サイ達は無事なんだろうか?)
 キラはアークエンジェルに乗っている友を心配した。
 部屋に医者と先ほどの看護士が入ってきた。医者は近くに置いてあった椅子に座った。
「体の調子はどうだい?」
「うまく体に力が入りません」
 キラが言葉を発すると喉に痛みを感じた。そのせいで声が大きく出せなかった。
「喉に痛みを感じるのか。それは自然に治るだろう。体に力が入らないのも心配ない」
「先生、そんな簡単な診察でいいんですか?上に報告しますよ」
 看護士が医者を窘める。その言葉を聞き医者は真面目にキラの体の事を語りだした。
 時間が経てば正常に戻ると言う内容だった。
 医者の表情が変わる。
「君のご両親はいるかい?」
 その言葉にキラは頷く。
「こちらも慈善事業っていう訳にはいかないんです」
 治療費を求めている訳だ。キラは医者に出身地等を教えた。
「ご両親がつくまで、ここにいる事になるだろう。それまで無理はしないように」
「なにかあったらナースコールを押してください」
 二人は部屋から出て行った。
 キラは二人が部屋から出るとベッドから起き上がった。
268キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/28(土) 16:17:33 ID:???
 覚束ない足取りで部屋から出ると、あたりを歩き出した。
(この病院は思ったより広いな)
 キラは中庭まであると近くに置いてあるベンチに腰掛けた。
「アスランが羨ましいな。アスランならうまくできたかもしれないのに…」
 キラは悔し涙を流していた。
「何泣いているんだい?」
 いきなりの乱入者にキラは驚き涙が止まる。
「ジェス・リブルだ。カメラマンをしている」 
 男はキラに握手を求めてきた。キラは訳もわからず握手をした。
「なぜ握手を?」
 キラは痛みをこらえながらジェスという男に聞いた。
「助けた相手の容態が良くなって聞いたので会いにきたんだ」
「僕を助けてくれたんですか?」
「あの光景はすごかったな…」
 ジェスは目を瞑り、その光景を思い出しているのか何度も頷く。
「どんな状態だったんですか?」
 キラはジェスに聞いた。
「君は覚えていないのかい?」
 ジェスの言葉にキラは頷く。ジェスはその時の事を詳細に説明し始めた。
 キラはその事を聞きながら、その状況を頭の中でシミュレートする。
 シミュレートしていると不鮮明だったその時の記憶が蘇ってきた。
(簡単にまとめると、ストライクをうまく操縦し無事に着陸し、コックピットから出るとそ
のまま倒れたってことか。この体が良く持ったな。いや死にたくないという意思が勝っただ
けだな。あのまま地表に激突したら、例え下が砂漠でも死んでいるか…)
 ジェスはベンチから立ち上がった。
「仕事があるのでそれじゃ」
 キラも立ち上がり、ジェスに握手を求めた。ジェスは嫌がる事もなく握手をした。
「君の名前を聞いていなかったな」
「キラ・ヤマトです」
 キラは笑顔で答えた。
「またどこかで」
「はい」
 二人はその言葉を最後に別々の方向に歩き始めた。

-----
アンカー付け忘れました
>>261
269通常の名無しさんの3倍:2006/10/28(土) 17:59:31 ID:???
乙!
270通常の名無しさんの3倍:2006/10/29(日) 01:46:59 ID:???
更新乙であります!

ジェスに助けられたのか…、しかし両親に連絡取られたらオリジナルのキラが生きてるとラクスに情報が流れてバレる可能性が生まれるから不安だな…。
アスランの事で悔やみ悩むキラは人間みがあって良いな…。
271キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/29(日) 12:10:13 ID:???
>>268 の続き

 次の日、朝キラはいきなりの嘔吐感に襲われ目を覚ました。
 ベッドから跳ね起き、洗面所に向かい胃の中に入っているものを吐き出した。
 吐き出しても胃液しかでない。洗面所からでると看護士が外で待っていた。
「大丈夫ですか?」
 看護士はキラを心配して声を掛ける。キラは大丈夫と看護士に言う。
「病院から出ても問題はないんでしょうか?」
「先生に聞いてみないと…」
 看護士がすまなそうにキラの質問に答えた。
「構いませんよ」
 キラはそう言うと病院の中庭に向かって歩き出した。昨日座ったベンチに腰を掛けた。
「ジェスさんに聞きたい事があったんだ…」
「一体何を聞きたいんだい?」
 いつのまにか、キラの横にジェスが座っていた。
「ジェスさん、どうしてここに?昨日仕事で町から離れたんじゃ…」
「何か聞きたい事があったんじゃないのか?」
 ジェスはキラの質問を無視した。
「僕が乗っていたMSってどうなったんですか?」
「あのMSは、君をこの病院に運んだ次の日戦艦が持っていったぜ」
 と言うとジェスはポケットから一枚の写真を取り出した。そしてキラに写真を渡した。
「アークエンジェル」
 キラはその写真に写っていた戦艦の名前を言う。
「僕の居場所はあそこだ!ジェスさんアークエンジェルは今は何処に!?」
 ジェスの胸倉を掴みキラは叫んだ。
「移動はしていない筈だ」
「なら其処に僕を連れていってください」
 ジェスはキラの手を振り解き叫んだ。
「今の君が行ってどうする。半病人が君が」
「僕はコーディネータです。多少の無理は大丈夫です」
 キラの言葉にジェスの表情が引きつる。
「本当に君はそんな事を言っているのか?」
 ジェスはキラを睨みつける。
「自分を偽って何が悪いんですか!あそこにはそうまでして、守りたい人達が居るんです」
 キラは自分の思いをジェスに言う。言い終るとキラはその場に倒れこんだ。
「しかし、死んでしまっては何も意味は無いじゃないか」
272キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/29(日) 12:11:10 ID:???
 ジェスはキラを背負い病室に連れて行った。 

 ここ数日間キラの周りには特に何も変化が無かった。
 あったと言えばアークエンジェルが砂漠の虎と呼ばれるザフトに襲撃されたと言う事だ。
 MSがそれを撃退したらしい。キラはふと思った。
(一体誰が操縦しているんだ?ムウ少佐しかいないか…)
 キラはそんな事を考えながら、ジェスとの雑談をする。
 ある夜、キラが寝ている病室に誰かが入ってくる。
「起きるんだ!」
 キラは謎の人物の声で目を覚ます。
「ジェスさん。こんな夜にどうしたんですか?」
「先程、ザフト兵が来て警告15分後に攻撃を開始すららしい。ここから出るぞ」
 ジェスの後に続き町から離れた。ジェスが向かった先には町のほとんどの住民が居た。
 キラはその光景を見ると、ザフトの作戦をおぼろげに理解した。
(ザフトの指揮官、面白いことをしてくれる)
 そんな事を考えると、町がザフトに襲撃されていく。町が炎に包まれた。
 キラ達が居るところに車が近づいてきた。車から降りてきた人達が住民に抱きつく。
 格好から見てレジスタンスのようだ。
(こいつらの責任でこの町が焼かれたのか。別にレジスタンスが悪いと思わないが、その後
の事は全く考えてないって感じだな。このレジスタンスにはまともな参謀などはいないのか。
僕には関係ない事だがな)
 キラは冷めた目でその光景を見つめる。
 上空から戦闘機が降り、中から見知った人物が出てきた。
(ムウ少佐)
 キラは人ごみを掻き分けムウに近づこうとした。
 が、こけた。キラはジェスに起こされた。
「いきなり走り出してどうしたんだ?」
「嫌なんでもありません」
 キラは苦笑した。
(後から会いに行けばいいんだ。混乱している状況の中で、未だに完治していない体で酷使
して会いに行かなくてもいい。)
 遠くから車が近づいてきた。乗っているのはナタルのようだ。そしてムウに駆け寄る。
 何か会話をしているようだ。その中にレジスタンスが加わった。
 話していたようだが、レジスタンスが車に乗りこの場から離れていった。
273通常の名無しさんの3倍:2006/10/29(日) 14:07:12 ID:???
激しく乙だ!
「誰か」がAAにいるな。
274キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/29(日) 22:46:26 ID:???
>>270

 ムウとナタルが小声で会話をしている。
「全滅しますよ。あの装備で行ったら」
「だよなぁ…」
「キラ少尉を行かせるべきでは?」
 ムウはその提案をアークエンジェルにいるマリューに聞くことにした。
 キラは二人の言葉を聞きその場から足が動かなくなった。
(アークエンジェルに僕と同じ名前のパイロットがいるという事か?)
 キラはジェスに支えられながらその場から離れた。

 アークエンジェルの艦長マリューは、ムウ達の通信を聞き頭を悩ませていた。
(こんな時、キラ少尉がここにいてくれたら)
 今、キラはブリッジにいない。フレイと一緒に自分の部屋にいるのだ。
 マリューは何度かキラに助けられたことがあった。
 ユニウスセブンの時、マリューは最後の最後で踏ん切りがつかなかった。
 最後の一押しをキラがやってくれたのだ。
(あの子は、子供とは思えない考えをしている。生きるためなら這い蹲ってドブの水を啜り
ながらでも生きていこうとする人間だわ。私にはできない)
 マリューは口には出さないがそんな事を思っていた。
「キラ少尉をストライクで出撃させて」
 マリューはブリッジにいるクルーに命令を出した。
 部屋で休んでいたキラと呼ばれた少年は、ブリッジからの命令を聞き格納庫に向かった。
 その少年の姿は、どこをどう見てもジェスと一緒にいる少年だった。
 キラはストライクに乗りアークエンジェルから出撃した。
 アークエンジェルから離れるストライクを肉眼で見れなくなるまでマリューは見続けた。
「あの子、変わったわね」
「キラの事ですか?」
 マリューは誰も聞かれていないと思っていた。
 声のする方向、CIC席で作業しているミリアリアを見た。
 その横ではサイが作業をしている。
「こんな時間にごめんなさいね」
 マリューが二人に謝った。
「別に構いませんよ」
 サイは、フレイとキラの関係を考えないために仕事をしているように見て取れる。
「先程の話なんですか?」
275キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/29(日) 22:47:46 ID:???
 サイが思い切ってマリューに聞く。
「砂漠でMSだけ見つかってでしょう?」
 マリューの言葉にサイは頷く。
「その次の日、キラ少尉がアークエンジェルに戻ってきたでしょ?その時から雰囲気が変化
したというか…。今までと何か違うような気がしたのよ」
 キラは地球の重力に引っぱれる時、確実に死を感じた。その時からキラは変わったのだ。
マリューはそんな事を思っていた。
 サイもマリューと同じような事を思いながらも、数日のキラの行動に憤慨を感じていた。
 ミリアリアはさらに別の事を考えたいた。キラがアークエンジェルに戻ってきて身体検査
をした。サイ、トール、カズイはその検査結果を見てコーディネータはすごいと顔にでてい
た。ミリアリアはその結果を見て驚いた。あってはならない欄にチェックが入っていた。
「はぁー」
「大丈夫か?ため息なんかついて」
 ミリアリアは知らずの内にため息をついていたようだ。
「サイ、ちょっとね」
 ミリアリアは適当にごまかし、作業を開始した。
 どのくらい時がたっただろうか、キラからの通信が入った。
 すべてが終わり帰ってくるようだ。
「二人とも、最後に悪いけどキラ少尉を出迎えてあげて」
 マリューの言葉に二人は渋々従った。
 格納庫に向かうとトール、カズイがその場にいた。
 ストライクのコックピットからキラが出てきた。二人はキラを駆け寄っていく。
 サイは少しは離れた所でキラを冷めた目で見る。ミリアリアは、疑惑の目で見つめる。
(コーディネータのキラ・ヤマト…)
 ミリアリアはキラに近寄らず格納庫をから離れた。

 ムウはアークエンジェルから通信が入り、戻ってくるように指示を受けた。
 ムウはナタルに先に戻っていると言い、戦闘機を発進させた。
 ナタルは車に乗り、アクセルを踏む。
 その場に座り込んでいる住民を何気なく見る。その中にナタルが良く知る顔が見えた。
「キラ・ヤマト?」
 ナタルはその思いを即座に否定した。キラ・ヤマトはアークエンジェルにいる。その男が
今こんな所にいる筈がない。しかしナタルはその表情が、最初にあったキラの表情に似てい
る感じがした。ナタルはそんな事を考えながらアークエンジェルに向けて発進させる。
276通常の名無しさんの3倍:2006/10/29(日) 23:29:18 ID:???
昔「ここだけキラが健康的」スレに投下したネタ。
なんつーか二人目以降のキラって、初代に比べて必死さが足りないというか、必死になるという事自体を知らないという印象があるんだが。

128 :通常の名無しさんの3倍:2006/06/27(火) 23:13:50 ID:???
ラクス電波キラ@フリーダム+ミーティア「な、何故だぁぁぁっ!! なんで立ち上がってくる、なんで向かってくるんだ!!
僕は!! 殺したくなんかないのにぃっ!!」
ヘリオポリスキラ@ストライク(半壊)「君には分からないよ……高い所から見下ろして!! 何もかもが思い通りになると思っているような君には!!」
ラクス電波キラ@フリーダム+ミーティア「それでも、守りたいものがあるんだぁぁぁっ!!」
ヘリオポリスキラ@ストライク(半壊)「君の守りたいものって何なんだ!! 僕には誰一人守れなかった! あの子も!! フレイの心も!!
そして傷つけた!! サイを……アスランを……友達を!! 殺した!! 沢山のザフト兵を、アスランの友達を!!
僕がしてしまった事は重い。でも僕は自分のしてしまった事、出来なかった事から目をそむけたりはしない!!
君みたいに一方的な虐殺をしながら聴こえの良い事を口にして……自分こそが正義!! 自分こそが真実だなんて自惚れたりはしない!!」
ラクス電波キラ@フリーダム+ミーティア「そうだ、戦争に良いも悪いもない。だから僕は戦争を終わらせるんだ!!」
ヘリオポリスキラ@ストライク(半壊)「君達だけで? 力で? ラクスを……彼女を絶対の独裁者にするような形で!?
そんなの……君ら以外にも生きているこの世界中の沢山の人達を一人残らず馬鹿にしたやり方じゃないか!!
例え君の方が正しくったって……そんな平和は僕は嫌だ!!」
ラクス電波キラ@フリーダム+ミーティア「平和が嫌だなんて……君はなんのために戦っているんだ!!」
ヘリオポリスキラ@ストライク(半壊)「君にだけは言われたくない!! 君にそんな台詞を言う資格は無い!!
何がスーパーコーディネーター、何がSEED!! 僕は……ただ、守りたくて、そして守れなくって、それでも!!
君やブルーコスモス、ザフト強硬派のような自分達以外の全てを否定するような人達からそうでない人達を守る為に!!
だから、たとえ君の方が本物の僕でも!! 僕が君の偽者であっても!! 君に負けるわけにはいかない!!」
ラクス電波キラ@フリーダム+ミーティア「やめてよ、出来る訳ないじゃないか。機体性能もパイロットの腕もこっちの方がずっと上なのに。」
ヘリオポリスキラ@ストライク(半壊)「それでも……僕は、諦めたりはしない!!」
277通常の名無しさんの3倍:2006/10/29(日) 23:35:13 ID:???
もういっちょ。
うざいって香具師らは安心汁。これで終わりだから。

307 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/09(土) 22:13:40 ID:???
Wスレ見てて出てきた妄想。

キラ(一人目)、自爆のダメージで戦争中ずっとダウン。
フリーダムを駆る自分でないキラ=ヤマトの姿に困惑するも、ロウの元→ミハシラでリハビリに励む。

ミハシラを離れてサイと再会、二人してデュランダルをパトロンとして捕まえた5爺に捕獲される。

5爺、デュランダルの依頼でCE世界で元の世界のMSを作ろうと試みる。
とりあえず、AC世界で最初のMSであるトールギスから。
キラ(一人目)+サイ、トールギスの殺人機動に対応する為の地獄の特訓を受ける。
この頃、キラ(一人目)は、自分の方が偽者でフリーダムに乗っていた方が本物なんじゃないかと思い悩む。

本物よりかなり劣るが、一応トールギス完成。5爺としては徐々に改良を加えていって本物に近づけていく方針。
トールギスが一段落した所で、『新武装試験用』と称して鹵獲105ダガーを使ってACガンダム各機の特性を持ったストライカーパックの政策に着手。
トールギスパイロットはサイ、105ダガーパイロットはキラ(一人目)(ストライクで戦ってた為、こっちにまわされた)
キラの悩みは地獄の特訓に吹き飛ばされ、またサイに支えられ、「僕が偽者でもここにいるキラ=ヤマトは他の誰でもない僕だ」と吹っ切る。

105ダガー、5爺のキツい要求に耐え切れずにガタが来る。
大幅な改良を施され、もはやネジ一本元の部品がない新型機同然の状態にされる。

ザフトガンダム3機強奪事件発生、追撃の応援に呼ばれる。

合流前にユニウス落とし発生。トールギスのドーバーガンと105ダガー改ウィングストライカーのバスターライフルで破砕作業を手伝うべく出撃。
バスターライフルは銃身の底部に長細い専用エネルギーパックを取り付けて発射。威力は本物より若干弱い。パックの容量はCEMSのバッテリーと同程度で、一発でガス欠になる。
予備のパックはシールドの裏に5本セットされており、本体が105ダガーなので変形機構を持たないがMSの状態でも充分な高速で飛行可能。

破砕作業時にアスランに驚かれる。
ユニウス落としの被害が格段に減少する。

キラ(一人目)とサイ、ミネルバでカガリと会う。驚くカガリにキラ(一人目)は、「どちらを本物だと思うかは君の自由だ」という。
一方、サイもナチュラルなのにザフト所属、しかも新型機パイロットなのでカガリのみならずその場にいる全員に驚かれる。
ミネルバから降りそこなっていたデュランダルから「ナチュラルとの共存を図る為には、彼のようなナチュラルのザフト兵という物が必要なのだ」と説明。
デュランダルはオーブに着き次第、マスドライバーで宇宙に帰還。

結婚式前夜、ユウナとの結婚はカガリの本位ではないと聞かされるキラ(一人目)。
そして結婚式当日、キラ(三人目)のフリーダム来襲。
アルトロンストライカーで警護に当たっていたキラ(一人目)が
「カガリは結婚を嫌がっているから、百歩譲って彼女を連れ去ろうって君の気持ちも分からなくはない。でもなんでその方法がMSによる強襲なんだ!!
コレじゃ、こんなやり方じゃ沢山の人が死ぬ!! MSで結婚式に集まっていた人を踏み潰して平気な君だけにはカガリは渡せない!!」
と言って応戦。アスランのセイバーもカガリの身柄を確保してからキラ(一人目)に加勢。それにトールギスが加わった所でフリーダム撤退。

このラインで一人目キラVSラクシズはできないだろうか?
278通常の名無しさんの3倍:2006/10/29(日) 23:51:15 ID:???
>>277
(二人目)は変態仮面と一緒に消し飛んだんだな?
279通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 00:43:36 ID:???
vKFms9BQYk氏、乙です!

>>276-277
一人目のキラをナチュにするって設定は面白いかもね。
280通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 16:18:13 ID:???
面白かったです。続き楽しみです
でも1人目がナチュってことは
ナチュなのにOS書き換えたり赤服組とやりあったりしてたわけだ
それはそれでかなりすごいことだ
281通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 17:19:17 ID:???
>>276-277
いやぁ、そういう話好きだよ。
これからも見つけたら貼ってくれると嬉しいな
282通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 20:09:13 ID:???
>>280
一人目は凄まじい努力家なんだよ。
コーディすら上回るほどの能力を後天的に身に付けたくらいのね。
283通常の名無しさんの3倍:2006/10/30(月) 20:48:30 ID:???
それ何てクルーゼ?
284キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/30(月) 22:56:09 ID:???
>>275の続き

「じゃ、4時間後な」
 カガリが車から飛び降り、キラも続く。その後にミリアリアが続くいて降りた。
「気をつけろ」 
 カガリに従っている男、キサカが三人を注意した。
 カガリがキサカと話している間、ミリアリアはあたりの景色を見渡した。
 キラが後ろからミリアリアに話しかけた。しかし二人の会話は続かない。
 キサカのとの会話が終わったのかその場には、キラ、カガリ、ミリアリアの三人だけが残
された。
 この街は、先日襲撃にあった町タッシルよりさらに東にある、砂漠の虎の駐屯地パナディ
ーヤだ。キラは活気のあるこの街の雰囲気の酔っていた。
「なにボケっとしているんだ!」
 カガリの声にキラは我に返った。横でミリアリアが笑っていた。
「お前は一応、護衛なんだからな」
 カガリがキラを睨んだ。カガリはそう言うと日用品が売ってある市場に足を向けた。
 キラとミリアリアはその後に向かった。

「ジェスさん、こんな事までしてもらってすいません」
 ジェスと呼ばれた青年は車を運転していた。助手席に乗っている少年が済まなそうにジェ
スに言った。
「しょうがないだろ。キラ君の親御さんは先日の襲撃のせいであの町にこれない。だからここら
辺で一番大きな街まで連れて行くしかない。あの混乱で君を連れて行けるのは限られる」
「それでジェスさんに白羽の矢が立った訳ですね」
 ジェスはキラの言葉に苦笑した。
 ジェスとキラが話をしていると目の前にパナディーヤの街が姿を現した。
 ジェスは車を街の入り口に止め、キラをその場に下ろした。
「すまないな。ホテルまで送れなくて」
「いえ、別に構いませんよ。ジェスさんは仕事があるんでしょう」
「気を使わせているようだね。それはそうとその格好大丈夫なのかい?」
 ジェスはキラの現在の格好を指摘する。キラの格好は連合の軍服を着ている。
「その時はその時ですよ。相手だって、こんな子供が連合軍にの兵士だと思いませんよ」
「そうだといいんだが。ここはザフトの勢力圏だ。危険な事はするなよ。それと治療費を指
定の講座に振り込んでくれよ」
 キラはジェスに治療費を立て替えてもらっていた。、キラはその言葉に頷いた。
「君のご両親に一度は会って見たかったが」
285キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/30(月) 22:57:38 ID:???
「どうしてですか」
「本人の目の前で言うのは何なんだが」
「僕のことですね。これは自分が望んで親に教えてもらったものですよ」
 キラはそう言うと自分の体を見つめる。
「君はどうしてそんなにぼろぼろになるまで続けているんだ?」
「親の復讐ですかね」
「復讐?しかし君の親は生きているのではないのかね?」
 キラは何も答えない。
「すまない。入らない事まで聞いているようだな」
 その後二人は何回か言葉を交わすと、ジェスは砂漠へ、キラは街へと進みだしだ。

「疲れた…」
 キラはカフェに椅子に座り込んだ。両サイドの椅子には買い物袋が置いてある。向かい側に
はカガリが座りその両サイドにも買い物袋が置いてある。そのおかげでミリアリアは別の席
でくつろいでいる。二人がいる角度からちょうど死角にってミリアリアの姿が見えない。カ
ガリは買い物のチェックリストを見て不満を漏らしていた。
「フレイってヤツの注文が無駄に多すぎる。それに比べて、他の女性クルーは必要最低限の
物しか頼んでたいな」
「ミリアリアはどうなんだい?」
「必要最低限の物しか買ってないな」
 ミリアリアは二人から離れた席で休憩をしていた。離れているのに二人の声が聞こえる。
 何か食べ物の事で争っているらしい。
「何やってんだか…」
 ミリアリアは買い物を素早く終わらせてアークエンジェルに帰りたいと思っていた。
 水を飲んでいたミリアリアに店員が近づいてきた。
「すいませんが、ご相席はよろしいでしょうか?」
 喫茶店の店員がミリアリアに聞いた。ミリアリアは店員に了承の返事をした。
 そしてテーブルに置いてあった水をまた飲み始めた。
「お邪魔かと思いますが、空いた席が無かったので」
 その声は何度も聞いている少年と同じ声だとミリアリアは感じた。
「別に構いませんよ」
 ミリアリアは顔を上げた。
 相席をしてきた人物の服装にミリアリアの口が開いたまま閉じなかった。
 ザフトの勢力圏の街の中で連合軍の服装を着ている大馬鹿者がいるのだから。
286キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/30(月) 22:59:13 ID:???
「なにを呆けているんだ、ミリィ」
 ミリアリアは突然呼ばれた名前に戸惑い、水が器官に入った咳がおさまるとミリアリアは
目の前の顔を見つめた。ミリアリアは顔から血の気が引くのを感じた。
「どうした、顔色が真っ青だぞ」
 目の前の少年は苦笑していた。
「キラ、どうしてここにいるの?しかも軍服で…。さっきまで違ったじゃない」
 ミリアリアの声は最後のほうになると声が小さくなっていた。
「いや、だって服がこれしかなかったから」
 キラの言葉にミリアリアは混乱した。先程の服とは違うのだから。
 キラは目の前にあるミリアリアの水が入ってあるコップを手に取った。
「この水もらうから」
 キラはそのまま水を飲み始めた。
「ちょっと、何をしているのよ。水ぐらい注文しなさいよ」
「お金がないからね。ちょっとトイレに」
 キラがその場を立ち上がろうとして急によろけた。ミリアリアはキラを支えた。キラの体
はとても軽いとミリアリアは感じた。
「キラこそ大丈夫なの?ふらふらじゃない、荷物運びに疲れたの」 
「先日まで入院していたから体力が落ちたんだよ」
 二人は言葉のキャッチボールができていない事に気が付いた。
「なんか話が噛み合ってないわね」
 ミリアリアの言葉にキラは頷く。
「ミリアリア」
 キラはミリアリアの名を呼ぶ。
「先日ザフトがアークエンジェルを襲撃したよな」
「ええ」
「あの時、ストライクを操縦していたのはムウ少佐なのか?」
「何を言っているの!?あれはキラが操縦して、撃退したじゃない」
「君こそ何を言っているんだ?その時僕はまだ、病院で入院していたんだよ」
 二人は険悪なムードになる。二人が口を開こうとするとき爆音が響いた。
 キラはミリアリアを抱き寄せテーブルの下に隠れた。
「死ね、コーディネータ!宇宙の化け物め!」
「青き清浄なる世界のために!」
 カガリがいる方向で襲撃者の声が聞こえた。その声を聞いたキラは体全体に力が入る。
 銃撃戦が展開されていた。あたりの物が蜂の巣になっていく。
287キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/30(月) 23:01:12 ID:???
「キラ、痛い」
 ミリアリアの声にキラは力を緩める。数分立つと、銃撃戦がやんでいた。
「カガリさんの所に行ってくるわね」
 ミリアリアはその場を離れカガリの所に向かった。
 ミリアリアはカガリを発見すると近づいた。ミリアリアの足が止まった。
 カガリがチリソース、ヨーグルト塗れになっていたからだ。
 カガリとその目の前にいるアロハシャツを着ている男になにやら叫んでいた。
 その横でキラが石像のように硬直していた。
(どうしてあそこにキラが?)
 二人がアロハシャツの男に連れて行かれる。男がミリアリアに歩み寄ってきた。
「二人の連れかい?」
 ミリアリアの男の言葉に頷く。
「君もついていくるかい?」
 キラとカガリがこちらを見つめる。
「結構です。」
 ミリアリアは即座に否定し、男に名前と住所を聞いた。カガリが男の後ろで裏切り者!と
叫んでいる。
「アンドリュー・バルトフェルド。ザフトの者だ」
「わかりました。二人が中々帰ってこなかったら、ザフトの基地に連絡します」
「すぐに返すよ」
 バルトフェルドはそう言うと、二人が乗った車に乗り込みその場を離れた。
 ミリアリアは先程座っていたテーブルに戻った。戻ると軍服の着たキラが椅子に座ってい
た。
「あなたは一体誰?」
 ミリアリアはキラに近寄った。
「僕はあの金髪の少女の横に居た、人物が気になるんだが?」
「見ていたの?」
 ミリアリアの言葉にキラは頷く。
「大体は想像がつくがな」
 ミリアリアはキラの笑みに恐怖した。
「ミリィ、君も勘付いているのではないのか?」
 ミリアリアはキラの言葉に何も答えない。
「わかっていないのか?」
 キラは君には失望したかのような瞳でミリアリアを見つめる。
288キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/30(月) 23:02:59 ID:???
 ミリアリアはその瞳に耐え切れず叫んだ。
「馬鹿馬鹿しいわ。SFじゃあるまいし、そんな事ありえないわ」
 ミリアリアの言葉にキラは満足の笑みを浮かべる。
「ミリィの思っている事はほぼ正解だ」
「あなたが何だろうと、もうどうでもいいわ。この後あなたは何をするの?」
 唐突の質問にキラは困惑する。
「両親に一度会い、その後真実を探る」
「そして復讐?殺された人達の」
「誰に聞いた!」
 キラがミリアリアを睨みつけた。
「あなたのご両親に…」
 キラは何も答えない。
「戻ってこないの?」
 ミリアリアはキラにアークエンジェルへ戻ってこいと行っている。
「やめておく。あいつの居場所を奪いたくないからな。戻ったとしても今の状態じゃコーデ
ィネータのあいつに勝てない。ザフトのスパイとか言われて独房行きさ。」
「優しいのね」
「いや臆病なだけさ。それにあいつがいるんだ。僕のときより確実に生存確率が上がる。そ
の方が僕にとっても嬉しいからな」
 キラは自分の言葉で心が締め付けるような感覚に包まれた。
「それじゃここでお別れなのね」
「ああ」
「戦争が終わったら、みんなでまた会えるかしら」
「そうだな」
 キラが握手を求めてきた。ミリアリアは握手に応じた。
「抱きしめたいんだが、まわりの目が気になるんでな」
 キラの言葉にミリアリアは苦笑する。この発言で目の前のキラが何なのか確信した。
「あなたがやはり本物の…」
 ミリアリアは途中で言葉を止める。
「その事は誰にも言わないほうがいい。」
 キラが真面目な口調でミリアリアに忠告した。ミリアリアは頷いた。
「またな」
「ええ」
 二人は握っている手を離すと喫茶店を離れ別の方向に向かってあるき出した。

---------------

第一話「熱砂の大地」 終
第二話に続く
289通常の名無しさんの3倍:2006/10/31(火) 00:05:36 ID:???
乙!
290キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/31(火) 22:55:02 ID:???
第2話

 キラはミリアリアと別れ、親のいるホテルへと向かった。
 途中何度かザフト兵に呼び止められたが、趣味ですと答えた。
 信じてもらえなかったのか、ザフト軍駐屯地に連れて行かれた。
 そして駐屯地で簡単な事情聴取を受けた。キラはこの街に着た理由を述べた。
 ザフト兵は確認のためにキラの親のいるホテルに電話を掛けた。
 確認が取れたのかザフト兵はキラに謝ってきた。
「それならザフトのMSを操縦させてください」
 とキラは半分冗談でザフト兵に提案した。ザフト兵は上官に連絡しているようだ。
 通信機の向こうから呆れた声がキラの所まで聞こえてくる。
「ダコスタ君、一体何をしているんだい。部下の管理は君の責任だよ」
 その言葉に目の前の男、ダコスタは意気消沈した。
「隊長、で先程の話なんですが?」
 ダコスタと呼ばれた男が外に出て行く。そして数分立ってから戻ってきた。そしてキラの
所まで近寄った。
「許可がおりたよ。今からMSの所まで案内するから…」
 ダコスタは外に出た。キラはその後についていった。
「あの…」
「マーチン・ダコスタだ」
 ダコスタはキラに名前を言った。
「親に少し後れると連絡したいのですが」
 ダクスタは電話の所まで案内した。キラは親に遅れると連絡をいれた。
 連絡を入れ終わると二人はMSが置いてある所まで足を進めた。
 MSバクゥの近くにいるザフト兵にダコスタはこれまでの経緯を話した。
 ザフト兵はこの内容を聞き失笑した。そしてキラの所まで近づいてきた。
「坊主、済まない事をしたな。あの兄ちゃんを許してやってくれよ」
 その言葉を聞いたキラは頷いた。ザフト兵はキラの背中を何度か叩くとその場から離れて
いった。
「ちょっといいかな」
 ダコスタがキラに話しかけてきた。
「話はつけたから乗ってもいい。準備が少しかかるから終わり次第になるけど」
 キラはダコスタにお礼を言った。ダコスタは整備士に命令しバグゥを弄り始めた。
(弾薬等を外しているのか…)
 キラは整備士の的確な作業に感心した。整備士が作業している間キラはザフト兵から操縦
のレクチャーを受けた。
 ダコスタがキラを呼びつけた。
「準備ができたぞ」
 キラはバグゥに乗り込む。
「分かっていると思うが…」
「大丈夫ですよ」
 とキラはダコスタの言葉を遮った。
291キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/10/31(火) 22:55:50 ID:???
 キラはバクゥのOSを立ち上げ操縦桿を握った。
(ストライクと違うな…。だが動かせないという訳ではない)
「ダコスタさん、今から動かしますので離れていてください」
 ダコスタはキラの言葉に従いその場から離れた。
 キラはほんの少し操縦桿を動かす。するとバクゥが少し動いた。
 キラが乗るバクゥの前に別のバクゥが止まった。
「坊主ついてこい!」
 先程のザフト兵から通信が入った。
 目の前のバクゥは駐屯地から離れ、砂漠に向かった。キラもその後について行く。ダコス
タは二人の突然の行動に開いた口が塞がらなかった。ダコスタは車を駆り、二人の後をつい
て行く。
 キラは目の前のバクゥの操縦テクニックに驚いた。この不安定なところでバクゥを完全に
乗りこなしているのだから。キラは、バクゥが倒れないようにしながら目の前バクゥに追う
のにやっとなのだ。
 ダコスタはキラの操縦を見て驚きを隠せない。はっきり言ってこんな少年がMSを動かせ
るとは思ってもいなかった。最初はたどたどしかったが、今は操縦に慣れたのかスムーズに
動かせるようになっていた。そんな事を思っていたら、持っていた通信機に連絡が入った。
「坊主が十分堪能したらしい。今から戻る」
 ダコスタはその言葉がいつくるのかずっと待っていた。
「わかりました」
 二機のバクゥが駐屯地に戻ろうとしていたがその足が止まった。
 バクゥが見つめる先にザフトの輸送機が見えた。その輸送機がダコスタの近くに止まった。
 輸送機のタラップから二人の少年が降りてきた。金髪と銀髪の少年だ。
「クルーゼ隊、イザーク・ジュールです」
「同じくディアッカ・エルスマンです」
 二人はダコスタに敬礼をした。ダコスタは、目の前の少年達に困った。
「アンドリュー・バルトフェルト隊長ですよね?」
 金髪の少年ディアッカがダコスタに聞いた。
「いや違う。隊長はこの先の駐屯地にいる」
「そうですか。今ここで何をしているんですか?」
 ダコスタは何も答えられなかった。
「演習をしているんですか?」
 ディアッカはさらに聞く。
 ダコスタは頷く。そしてすぐの頷いた事を後悔した。
「なら俺がその相手になっても」
 銀髪の少年イザークが急に話に加わってきた。
「馬鹿ヤロウ…」
 キラはバクゥに乗っているザフト兵の声が聞こえた。 
 イザークはすぐさま輸送機に戻ると、デュエルに乗り込み起動させた。
292通常の名無しさんの3倍:2006/10/31(火) 23:53:58 ID:???
乙です!

ちょっと話しの流れが分かりにくかったです。
293キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/02(木) 01:13:14 ID:???
 キラはバクゥから降りダコスタと元に向かった。
 ダコスタの元にはべつのバクゥに乗っていたザフト兵がいた。
「いったい何を考えているんだ!」
 ザフト兵がすごい剣幕でダコスタを睨んでいた。
 ダコスタはキラに気が付いたのか申し訳なさそうな顔をした。
「隊長は何ていっているんだ?」
 ザフト兵がダコスタに聞いた。
「別に構わない。好きにしてくれだそうです」
 ダコスタの言葉にザフト兵は頭を抱えた。
「隊長はここにはこないのか?」
「はい。客人が来ているようなので、こちらにはこれないそうです」
「わかった。今日はお前の顔を立ててやる」
 そう言うとザフト兵はバクゥに乗り込もうとした。
 ダコスタが呼び止めた。
「貴方よりもう一人の方を指名してきたんです」
 ダコスタがキラの方を向いた。
「僕ですか?」
 ダコスタは頷いた。
「わかりました。その代わりといっては何ですが…」
 キラの言葉にダコスタは喉を鳴らした。
「僕がザフトにもし入る時があったら、ここの隊長さんから根回し等をお願いしたんですが
…。だめですか?」
「君、オーブの者だろう?平和な国の民がザフトに入隊するのかい?」
「僕はこの世界に平和なんて在るとは思いません」
 キラの表情が先程と違い、何かを覚悟した表情だと見て取れた。
「わかった。何とかしてみよう」
 ダコスタはキラの要望を受け入れた。
 そしてキラはバクゥに乗り込んだ。

 デュエルは砂漠に降り立った。
「何て動かしにくいんだ!」
 イザークはデュエルのコックピットの中で叫んだ。
 すぐ脇にあるキーボードに指を置くと、とてつもない速さでキーを叩き始めた。
 デュエルの姿勢制御プログラムを書き換えているようだ。
294キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/02(木) 01:14:45 ID:???
 数分もたたない内にキーをたたく指が止まった。
 まるでイザークのその作業を見ていたかのように、作業終了と共に通信が入った。
 その内容は模擬戦についてだった。そのルールは、どちらかが先に最初に一発を当て
るというものだった。それは殴るか蹴るという限定されたものだった。
 イザークはそのルールに反発した。しかしそのルールは覆らなかった。
 ダコスタが通信で模擬線を始める合図をした。

 イザークの乗るデュエルが目の前のバクゥに目掛けて走り出した。
 しかしデュエルは思うように動かない。だがイザークは諦めずにバクゥに向かって拳を繰
り出した。何なくその攻撃は避けられた。キラの乗ったバクゥはその隙を狙い突進してきた。
デュエルはスラスターを吹かしその場を離脱した。イザークは即座にプログラムを書き換え
始めた。着地と同時にイザークはデュエルをバクゥの方に向いた。デュエルの動きが先ほど
と違い格段と変化していた。デュエルはバクゥに攻撃を仕掛けてた。しかし、デュエルの攻
撃は当たる気配がまったくしない。
「砂漠に特化したMSには、やはり勝てないのか!」
 イザークはコックピットの中で叫んだ。何か閃いたのかイザークは外に向けて回線を開い
た。
「実弾をMSに当てなかったらいいんだな?それ以外の用途なら使ってもいいのか?」
「別にそれなら構わないが」
 イザークの言葉に、ダコスタはどこからか取り出した拡張機で叫んだ。
 それを聞いたイザークはすぐさま、頭部バルカンを数発バクゥの手前に着弾させるように打った。
 一瞬止まったバクゥに向けてデュエルの拳を振り下ろした。
 バクゥはすぐさま後方に下がりデュエルとの間を取った。
「なんて反応をしていうんだ!いい加減に当たりやがれ!」
 いきなりバクゥがデュエルに向かって突進してくる。デュエルはその突進をギリギリで避
ける。しかし何度も懲りずに突進してくる。全く同じ戦法だ。
 だがデュエルにはその戦法を打破する事はできなかった。
 イザークは何としてもこの模擬戦に勝ちたかった。
 勝って、ここの隊長に認められストライクをこの手で倒すチャンスを手に入れたいとそう
思っていた。
「ストライクを倒すため、俺はこんな所で止まっていられないいだよ!」
 この時イザークに変化が起こった。周りの雑音が消え思考がクリアになる。そして集中力
が増したように感じた。目の前のバクゥの動きが手に取るようにわかる。
 イザークは感じた。これなら勝てると…。
295通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 01:17:34 ID:UOMzyqu8
乙!
296C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/11/02(木) 03:12:31 ID:???
夢を見る。
ここ最近、時折見る悪夢だ。
悪夢と言うには語弊があるかもしれない、ただ一人の男と話すだけの夢なのだから。
でもそれが酷く不快だった。
今夜も、また――

『行かせて下さい!僕を!オーブに!』
『止めろキラ君!今君が行っても無意味だ!』
『でも、それでも僕は!』
『民間人の避難は出来ている!被害も最小限に抑えたらしい!それに君の身体ではどうにもならないぞ!』
『・・・くぅっ・・・!』
『それみろ。・・・いいかキラ君、今オーブは混乱の極みだ、今行っても情報は無いだろう。
 君の身体が完治し、リハビリもしてきちんと動くようになってから行動すべきだと僕は思うね。』
『・・・はい、分かりました』
『君がオーブの事を心配なように、僕達もまた君の事が心配なんだ、その事を分かってほしい』

「ふむ・・・君は皆に愛されているようだな、羨ましい限りだよ」

金髪の男が微笑む、少しの嘲笑を含めて。
眼下では数ヶ月前の、オーブの事を聞いた僕とチャーリーがいた。
僕は部屋を見下ろすように浮いている、向かいには金髪の男、またあの夢の男。

「だがそれも偽りだ、君に与えられた居場所は偽りでしかない」

最初にこの男が現れたのが二ヶ月ほど前、真っ暗な空間にそいつは突然現れた。
そしてこう言ったのだ
『驚いた、…くっくっく…君もまた私と同じ存在だったのだな…久しぶり…いや、初めましてかな、キラヤマト君?』
と。
それ以来、彼は僕の夢に時折出てくるようになった。
顔は見えず、ただぼんやりとしか映らず、それでも何故か会った事があるような、そしてこの嫌悪感
良いものでは無い、ただそれだけが分かっていることだった。
297C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/11/02(木) 03:13:55 ID:???
「偽りなんかじゃない、僕は皆が必要だし、きっと皆も僕を必要としてくれている」

怒りを込めて言葉を吐く、しかしこの男はいつもの調子でかわすのだ

「必要?…フフ、面白い冗談だ、戦いのために生まれた君が、この争いの無い地で必要とされるとでも?」
「僕は戦いのために生まれた訳じゃ無い!確かに僕はコーディネーターだけど、その力は他の事に活かせるはずだ!」
「違う。違うのだよ君は。君は特別なんだ、まだ理解できないのかね!」
「理解できない!人は争わなくても生きていけるんだ!戦う事なんてしなくてもいいんだ!世界がこの島のようになれば!」
「無駄だよ。人は争う生き物だ、争わなければ生きていけない、DNAに刻まれていることだ。それに…君は戦うさ、必ずな」
「そんなこと!」
「あるんだよ。良いかね?君が戦いに行くんじゃない、戦いが君の元に行くんだ。逃れられるハズは無い。逃れられない…」

男が虚空に消えていく、朝が近いようだ。
何時もそう、この男は言いたい事を言うと消えてしまう、自分勝手な存在である。
気持ちが悪い。
ただただ、気持ちが悪かった。
それは嫌悪からだろうか、それとも図星を突かれてしまったからだろうか。
馬鹿馬鹿しい、戦いの為に生まれた?そんな存在がある訳が無い、あって良い訳が無い。
――ああ、今日の寝起きは最悪なんだろう、出来れば一日が良い日でありますように――

『Childhood's End』             第二章

298C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/11/02(木) 03:15:22 ID:???
僕がこの島に来てもう一年が経とうとしていた。
正確に言うともっと経っているかもしれない、不思議とここでの時間の流れは曖昧だ
一年も経つと難民キャンプのようだった頃に比べ、今じゃ村のようになってきている。
廃墟のような建物も綺麗になり、作業用のジンが歩き回る。廃棄されたゾノを修理し漁業に使う。
今じゃこの島も立派に自立できるようになってきた。

「まーようやく戦争も終わったし、これからだね。この島がどうなるか、ってのは」
チャーリーが喋る、彼も忙しい人間の一人だ。この島の医療を一手に引き受けていると言っても良いのだから
「僕達はどういう扱いになるんでしょう?やっぱり難民なんでしょうか?」
「だろうね、難民扱いになればどこにも行けなくなるけど、逆に言えばどこにいても良いって事だから
 僕達の事を処理する側からしても丁度良いはずさ」

僕らが巻き込まれた戦争は、数ヶ月前のヤキン・ドゥーエ攻防戦を持って停戦した。
戦争は数多くの難民を生み、世界の政府はそれらをどうするかに追われた。
大きな国や主要都市近辺は各国の法に沿った対応をしているが、この島のような僻地にはまだそれらはいきわたっていない。
帰る者、残る者、去る者…多くの難民は自由に行動し始めた、それに伴い対応も変化、
結局、難民とされた者は各自の責任をもって、自由に振舞える権利を得たのだ。ある意味政府は見捨てたとも言えるが。

「キラ君、君はオーブには戻らないのかい?そろそろ向こうも安定しているだろうと思うんだが」
「そうですね、もうしばらくしたら一度向かおうと思います。会いたい人もいますから」
「向かう、か…じゃあまたここに?」
「はい、前にも言いましたが此処の方々には多くの御恩があります。それに此処には待っててくれる人もいますし」

そう、僕には待っててくれる人がいる。この島に。
チャーリーさん、子ども達、建設作業班の皆…僕の大切な人たちだ、離れたくはない。

299C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/11/02(木) 03:25:26 ID:???
「あー…うんうん、カレンちゃんかー、流石キラ君だよなー、可愛い彼女作っちゃってなー」
「って違いますよ!何でカレンさんを名指しなんですか!!皆のことですよ!!」
「ええっ!?じゃあネーヤなのかい?君はロリコンだったのかい!?」
「ちょっとぉお…誤解を招く言い方しないで下さいよぉぉぉおお!!」

何時ものようにからかわれて、何時ものようにふざけあう。
身体も完治とまでは行かなくて、傷も障害も残ってしまった所もあるけど、ここじゃそんな事気にすることは無い。
本当にここは楽園なんだろう、出来ればここに、皆を、フレイやサイ、アスランも連れて来たい。

「お〜い、キラくーん!お姉さんがお弁当作ってきてやったぞー!食べろ〜!」
「にーちゃーん!ごはんにしよーぜーーーーー!!!」

遠くから僕を呼ぶ声がする、カレンさんとネーヤだ。お昼の時間みたいだ。
何でかカレンさんは僕の事を気に入ってるみたいで、よく構ってくれる。お姉さんみたいでくすぐったい
ネーヤは最初から変わらない、元気な妹のような、それでもお姉さんみたいに頼れるところもあったりで。
最近は主に三人でご飯を食べたりしている、労働の間のご飯がこんなにおいしいものだとは知らなかった。
食べた後は日向ぼっこをしたり、ウトウトしたり。午後の時間までゆっくりと過ごすのだ。

「おや〜?キラ君眠そうだねぇ〜?お姉さんが膝枕してあげようか?」
「い、いや大丈夫ですよ!眠たくないですから!」
「そうか!じゃあにーちゃんあそべ!とりあえずこの、ひのついたライターをまるいちにち、けさないようにして…」
「いや、無理だよそれ!」
「膝が嫌なら別におっぱいでもいいのよ〜?ねえ青少年、午後から仕事なんだから今の内に休んだ方がいいわよ?」
「その休むの響きが嫌な予感します!僕は休まなくて大丈夫です!」
「じゃあにーちゃん、このかえるをだな、いわのうえにおいて…」
「止めて!ネーヤ止めて!それも無理だから!!そんな効果音出ないから!!」

・・・ゆっくりと過ごすのだ。



本当に楽園だった。自由と、心地よい不自由がない交ぜになった楽園だった。
本当に楽園だった。平和と、スパイスになるトラブルがちょっとある、そんな楽園だった。
本当に楽園だった。笑いと、多くの哀しみを背負った楽園だった。

…そう、本当に、楽園『だった』――
300 ◆uLM3T8C/3g :2006/11/02(木) 03:28:08 ID:???

今回はここで一回区切ります、続きはまた今度に
タイトルは略して『C.E.』としました、遅筆ですがお付き合いして頂けると嬉しいです。
301通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 07:38:02 ID:UOMzyqu8
ここの職人達に私は期待しているぞ
いや、まじで
302通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 07:48:42 ID:???
激しくGJ
303通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 10:44:45 ID:???
G乙!
304通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 16:08:08 ID:???
このスレなら新シャア板の希望になれる希ガス
GJ!
305通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 16:13:53 ID:???
>>300
キラは戦いたがってたわけじゃないもんなぁ
電波洗脳を受けなければ、どこかでこうしていたかも知れないじゃないか…。
EJと言わせてもらう!
306通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 16:46:24 ID:???
俺は「やめてよね」の時点で見切りをつけたんだが・・・
更生することを切に願う。
307通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 20:55:14 ID:???
『だった』の引きが気になる…
308通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 21:14:37 ID:???
>>306
この話だと「やめてよね」は2人目だぞ
309通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 22:00:37 ID:???
キラーズの方はな。
310通常の名無しさんの3倍:2006/11/02(木) 22:08:39 ID:???
キラーズってさ、そのうち2人のキラが相対し、
そこへラクスが来たりするんだろ
んでラクスって他のスレだとピンクとか呼ばれてたりするじゃない
ちょっともじってピンキーでもいいと思うんだよね
つまり、

ピンキーと・・・




ごめん、思いついたらどうしても言いたくなったんだ
311通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 00:05:22 ID:???
こんな感じのSS書いてみたいなぁ



星の海をストライクが駆ける。
ただひたすらに憎悪と悪意の元へと疾駆していく。

「ラウ・ル・クルーゼ、僕は貴方を止める!」

「また君か! 厄介な奴だよ!君は! あってはならない存在だというのに。
 知れば誰もが望むだろう、君のようになりたいと! 君のようでありたいと! 故に許されない、君という存在も!」

お返しとばかりに全周囲から放たれるビームの光条。
ストライクの回避先をすべて潰すように放たれたそれは、そのままストライク四肢へと伸びる。
辛うじてバイタルパートへの直撃をシールドで防ぐが当然無傷というわけにはいかない。

「否定なんてしません、僕はそうあるように望まれて生まれた。
 でもっ! そうやって望まれたように生きなければならないわけじゃない!」

「それが誰に解る? 何が解る! 解らぬさ! 誰にも!」

再び放たれるビーム、被害を最小限に収めるように防ぐ。
全周囲から機体を囲むように放たれるこれを避けるすべは無い。

「違うっ! 僕にはフレイがいます。
 サイもミリアリアも、アスランだって最後はわかってくれました。
 僕は……僕が望むように生きていきたいんだ!!」

「いくら叫ぼうが今更! これが定めさ! 知りながらも突き進んだ道だろう!
 正義と信じ、解らぬと逃げ、知らず! 聞かず! その果ての終局だ!
 もはや止める術などない! そして滅ぶ、人は! 滅ぶべくしてな! それが人だよ!」

返礼とばかりに言葉と共に放たれるビーム。
プロヴィデンスの苛烈な攻撃はますますストライクを追い込みキラの命を削っていく。

「そうです! みんな最初はわかろうとしなかった。わかってくれる人なんていなかった!
 でもっ! 話を聞いてくれた人だっていました。笑ってくれた人だっていました!
 僕を認めてくれた人だっていました! 僕と一緒に行こうと言ってくれた人だっていたんです!
 話し合いもしないで一方的に拒絶なんて間違ってるんです!!」

「何が違う! 何故違う! この憎しみの目と心と、引き金を引く指しか持たぬ者達の世界で!
 何を信じ、何故信じる!? 知らぬさ! 所詮人は己の知ることしか知らぬ! まだ苦しみたいか!
 いつか! やがていつかはと! そんな甘い毒に踊らされ、一体どれほどの時を戦い続けてきた!? 」

「全部信じて見ればいいじゃないですか!
 ナチュラルとかコーディネーターとか関係無いんです!
 信ずるべきは個人なんですよ! あなたが世界の全てを憎んだとしても!
 いままで貴方のことを認めてくれた人が一人もいなかったわけじゃないでしょう!!」
312通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 00:06:59 ID:???
叫びストライクはビームライフルを速射。
しかしプロヴィデンスは悠々と避けると再びビームの嵐を生む。
ビームがストライクのライフルとシールドを撃ち抜き閃光が走る。

「どのみち私の勝ちだ! ヤキンが自爆すればジェネシスは発射される! もはや止める術はない!
 地は焼かれ、涙と悲鳴は新たなる争いの狼煙となる! 人が数多持つ予言の日だ!」

「ッ!! なんてことを貴方は
 貴方のやっていることはただの八つ当たりだ!!」

「それだけの業! 重ねてきたのは誰だ!! 君とてその一つだろうが!」


圧倒的すぎる……
機体の性能から戦闘の駆け引きといったパイロットの技量まであちらの方が数段上だ。

「ごめんストライク、あと少しだけ僕につきあって貰うよ」

そうだずっとキミは僕と戦ってきた。
機体の全てがもう限界だと悲鳴をあげるのはわかっている。
右腕部は肩から欠損、脚部は両方とも反応無し、
サーベル、ライフル共に無し、シールドも全損、
エールストライカーは半壊、バッテリーも残りわずかでPSダウン寸前。

「……でも、あの人だけは、僕が止める」

エールストライカーをパージ。
PS装甲全排除。
生命維持系の電力を最小に。
余剰電力の全てをスラスターに。
残った左腕でアーマーシュナイダーを構える。

だから……

「ここで世界と共に死にゆくがいい! キラ・ヤマトー!」

「ガンダムッ! 最後の力を僕にっ!!」







刃が憎悪を貫いた。
313通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 00:14:52 ID:???
お目汚しスマソ

……書き込んでから気付いたんだがスレ違い?
どっちかっていうとキラが健康的スレの方が趣旨にあってたかも
314キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/03(金) 00:59:05 ID:???
>>291の続き 第2話

 キラは輸送機から飛び降り着地したデュエルを見つめた。
 キラの脳裏にデュエルがシャトルに向かってライフルのビームを放つ光景が浮かんだ。
 キラはその光景を思い出し、操縦桿をさらに強く握った。
 ダコスタから通信が入り模擬戦のルールが説明された。ダコスタの合図とともにデュエル
がバクゥに向かって走り出した。そして拳をバクゥに向けて繰り出した。
 キラは操縦桿を操作し後方に下がりデュエルとの間合いを取った。
 拳を繰り出したデュエルは硬直していた。キラはその隙を狙いバクゥをデュエルに向かっ
て進ませた。そしてバクゥはデュエルに突進した。
 デュエルはバクゥの突進をギリギリで交わした。避けられたと分かるとバクゥはすぐさま
方向転換をしデュエルに向かって何度も突進をした。
「体が…もたない」
 とキラはコックピットの中で呟いた。キラの体はバクゥの急速旋回時に掛かるGの負荷に蝕
われていた。
 体を酷使しながらもキラはバクゥを動かし、デュエルの周りを旋回し始めた。
 いきなりイザークが外部に向けて叫んだ。キラはその内容を聞きイザークが何をしたいの
か理解した。キラの思惑通り、イザークはデュエルの頭部バルカンを使い、バクゥの足を止
めにきたようだ。バクゥは一瞬だが動きを止めた。デュエルはその隙を使いパンチをしてき
た。キラはその事に気付き、その場から離れるように移動した。
 デュエルに何度か同じ攻撃すると見切ったように交わし始めた。必要最小限の動きでデュ
エルはバクゥの突進を交わし、拳を繰り出して始めた。
「先程との攻撃が違う!?」
 デュエルの動きが見違えるほど良くなった。キラはその動きに戸惑った。
 キラのバクゥはデュエルに追い詰められ始めた。キラの動きを冷静に読み突進を避けデュ
エルは攻撃を繰り出した。キラはバクゥを加速させデュエルの攻撃を避けた。
(今の状態なら相打ちに持っていけるが、それは負けと同じだ!)
キラ、イザークは二人そろって同じような気持ちになっていた。
二人の間で硬直時極力狙わないことが暗黙の了解になっているかのように攻撃をしない。
両方の攻撃は一向に当たる気配がない。限られた武器しかないのだから、至極当然のように
攻撃がパターン化しているようだ。だが確実に二機の反応速度等が上がっているようにダコ
スタは感じた。しかしバクゥの動きは速度が上がっていく度に他の何かが遅れ始めた。そし
て何も訓練をしていないコーディネータが耐えれるか分からない程のGが掛かっている時に、
異変がおきた。バクゥがいきなり動くを停止したのだ。
コックピットにいるキラの口から血が滴り落ちた。操縦桿を握っているキラの手が震えてい
るようだ。
315キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/03(金) 01:02:20 ID:???
 イザークはデュエルの拳がバクゥにあたる距離まで近づくと、そのままバクゥに向かって
拳を振り下ろした。しかしキラのバクゥは何も反応しなかった。コックピットでキラはGに
耐え切れずそのまま気絶してしまった。

 二人の戦いはあっけなく終わりを迎えた。

 キラが目を覚ますとそこは、ベットだった。カーテンで仕切っている様だ。
 キラはベットから降りると仕切ってあるカーテンを開けた。カーテンを開けると、イザー
クがいた。キラに気づくとすぐ側まで近寄ってきた。
「すまなかったな」
 イザークにいきなり謝られた。
 キラは目の前の少年がデュエルのパイロットと悟った。体中の血が煮えたぎり今にも殴り
かかりそうな思いを、無理やりキラは押さえ込んだ。目の前の少年だって大事な人を戦争で
失っているかもしれないのに、その場の感情だけで行動しても意味がないとキラは思った。
「お前、体の調子が悪かったんだろう」
「はぁ…」
「しかも、ザフトの兵士ではないのだろう」
「オーブ出身です」
「その腕があったら赤服になれるのにな」
 キラの操縦の確かにザフトの赤服を着る事ができるぐらいの腕前だ。
「だが、問題点があるな…」
 イザークはキラに謝りに来たのに、キラとの先程の戦いの駄目だしへと話が変わっていっ
た。
 イザークとキラが話をしていると部屋にダコスタが入ってきた。
「親御さんがここまで迎えに来たようだ。今から案内する、後についてきてくれ」
 キラは言われた通りダコスタの後について行った。部屋から出るときイザークに呼び止め
られた。
「お前、ザフトに入る気はないのか?」
 わからないと首を左右に振る。
「もし入るなら、お前を俺の部下にしてやる」
 キラはその言葉を聞いて自然と笑みがこぼれた。キラはイザークの言葉に頷いた。
 そしてキラは部屋から出ると両親がいる所へと足を進めた。
「名前を聞き忘れた」
 イザークは駄目だしに集中していて、大事なことを聞いていなかったようだ。

------------
>>311
面白かったです
316311:2006/11/03(金) 01:07:15 ID:???
そう言って貰えるとうれしいですね。
どうも自分は地の文が少なくていけないなぁ。
あなたみたいに情景が浮かぶようなSSを書いてみたいものです。
317通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 01:13:23 ID:???
キラーズの方は話がどう展開するのかわからない楽しみがあるけど、
文章力は>>311の方があると思う
318通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 10:43:47 ID:???
乙GJ!
319通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 14:13:13 ID:???
>>311
俺は好きだな。
クルーゼが本編と同じ台詞言ってるのに重さが違うような気がする。
320通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 16:46:32 ID:???
>>311
普通に健康的スレと勘違いしてたw
321キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/03(金) 18:32:34 ID:???
>>315の続き

 キラはダコスタの後について歩き始めた。
「あの…、ここは一体どこなんですか?」
 キラは最初にいた駐屯地と違う事に気が付いた。
「ここは、君のご両親のいるホテルだ。気絶した後、運んだんだよ。」
「どうしてホテルなんですか?」
「駐屯地に軍医に症状を見せたんだが、特に問題は無かったんでそのままホテルへ運ばせて
もらったよ」
「ご迷惑かけてすいません」
「こちらこそすまないと思っているよ。すべてこちらの不手際だからな」 
「あのどこに向かっているんですか?」
「レストランに向かっている所だよ」
「レストランに両親がいるんですか?」
 ダコスタは頷いた。
 レストランに入るとそこには懐かしい人物がいた。
「父さん、母さん」
 キラの両親だった。三人は抱擁をかわした。
「この後どうします?」
 三人の抱擁が終わるとダコスタが聞いてきた。
「オーブに戻ろうかと思います」
「それなら、空港までお送りいたします」
「いいのですか?」
「問題ありません」
 ダコスタの好意にキラの父親は甘えることにした。

 三人はダコスタの運転する車で空港まで送ってもらった。
「もしザフトに入るなら、これを」
 ダコスタは去り際、キラに封筒を手渡した。
「これは?」
「この中身は隊長の推薦文です」
 キラはお礼を言うと、ダコスタが視界から見えなくなるまで手を振り続けた。
 ダコスタが見えなくなるキラは中で待っている親の元へと向かった。
 三人はオーブへ向かう飛行機へと乗った。キラは今までの疲れがでたのか座るなりすぐさ
ま眠りに付いた。

 イザークはホテルから出ると駐屯地へと向かって歩き始めた。
 駐屯地に戻るとイザークは格納庫にいるディアッカの元に乗り込んだ。
 ディアッカはバスターのコックピットでなにやら作業をしていたようだ。
「ディアッカ、砂漠用の調整しているのか?」
322キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/03(金) 18:33:33 ID:???
「いつでも出撃できるようにな」
 バスターのコックピットからキーを叩く音がやんだ。
「イザーク」
「何だ?」
「お前が打ち込んだOSを参考にさせてくれ」
「分かったちょっと待っていろ」
 そういうとイザークはデュエルに向かい、プログラムを抽出しディアッカに渡した。
 ディアッカはイザークにお礼を言うとまた作業を始めた。
 ちょうどディアッカの作業が終わるころ一人の男が格納庫に入ってきた。
 二人はその男の所に近寄った。
「指揮官のアンドリュー・バルトフェルドだ」
 二人は背筋を伸ばし敬礼をした。
「そんなに硬くならなくていい。君達のことは報告書で聞いている。期待しているぞ」
「はい」
 二人は威勢良く返事をした。
「君達にも参加してもらうから、前回の戦闘を見るように」
 二人はある部屋に連れて行かれた。その部屋は暗く光が閉ざされていた。
 唐突に光が壁を照らす。映し出されたのはバルトフェルド隊とストライクとの戦闘の映像
だった。イザークとディアッカはその映像を見て驚きを表した。
「その戦闘をみての感想は?」
 いつのまにかいたバルトフェルドの声に二人は驚いた。
 バルトフェルドの横には女性が立っていた。
「バルトフェルド隊長」
「何だね」
 イザークがバルトフェルドに話しかけた。
「質問なんですが、短期間で操縦の巧さは格段と上達する事は可能なんでしょうか?」
「多少ならすると上達すると思うが、格段に上がるとなるとそれは何ともいえないな」
 バルトフェルドはイザークの質問の意図が分からなかった。
「あの子は何が言いたいのかしら?」
 バルトフェルドの横にいる女性がバルドフェルトに聞いた。
「宇宙で戦ったの時と確実にレベルが上がっています。あの時は1対1で戦っても何と
かなる状態でしたが、今は1対1で戦うのは死にに行くようなものです」
 イザークが悔しそうに言った。
「ならお前達は二人でストライクを潰しにかかれ。しかし無理はするなよ」
 バルトフェルドはイザークとディアッカを指差した。さらに言葉を続けた。
「明日、勝負を仕掛ける。準備を怠るな」
「はい」
バルトフェルドは二人の返事を聞くと満足そうに部屋から出て行った。
323通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 18:45:20 ID:???



職人さん、3人とも期待してます。
324通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 19:07:54 ID:???
乙!
イザーク、スゴイ謙虚だな。
期待が持てるぜ!
325通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 23:09:44 ID:???
何事も無く、ラクスが二体目を用意して本編に続く
326キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/04(土) 00:19:52 ID:???
>>322の続き

 アークエンジェルに戻ったキラは様子がおかしかった。
「キラどうしたの?」
 ミリアリアはカガリに聞いた。キラは今自室に閉じこもっていた。
「ちょっとな…。それはそうとお前はあれからどうしたんだ?」
「知り合いに偶然会ったのよ。二人についていかなくてごめんなさい」
「いや、ついてこなくて正解だったな」
「何か言った?」
 カガリの声が小さくてミリアリアは巧く聞き取れなかった。
「何でもない…」
 ミリアリアはカガリに聞き返したがカガリは答えようとしなかった。
 二人が話をしていると、トールが食事にトレイを持って何処かに向かっているようだ。
 ミリアリアはトールを呼び止めた。
「サイに食事を持っていくんだよ」
 トールの言葉に、ミリアリア、カガリは疑問に思った。
「どうしてサイに食事を?」
 とミリアリアが聞くとトールは、サイが起こした事件の事を二人に聞かした。
 勝手にストライクを動かし、艦の全員を危険な目にあわせたので懲罰として部屋に閉じ込
められたのだ。
「トール…。サイの食事私が持っていくわ」
 ミリアリアの声には強い意志が感じられた。トールは何かを感じたのミリアリアに食事の
トレイを渡した。
「おい大丈夫なのか?ここは女より男が行くべきなんじゃないのか?」
 カガリが心配してミリアリアを見た。
「この状態になったらもう無理だよ。キラや君みたいにね」
 トールは苦笑を交えながらカガリを見た。カガリは何か思い当たる節があるのか何も返し
てこなかった。
「トール、サイはどこにいるの」
「部屋の前までついていくよ」
「ついてこないでね」
 とミリアリアはカガリに笑顔を向けた。
327キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/04(土) 00:21:02 ID:???
 カガリはその笑顔に何かを感じ頷いた。
 ミリアリアとトールは二人でサイのいる部屋まで向かった。
 その場に取り残されたカガリは、格納庫へと向かい歩き出した。

 電気のついていない部屋の片隅でサイは座り込んでいた。
 ドアをノックする音が部屋に響いた。
「サイ、入るわね」
 ドアが開き部屋にミリアリアが入ってきた。手に持っていたトレイを近くのテーブルの上
においた。
「サイ、部屋の電気どこにあるの?」
 ミリアリアの言葉にサイは何も答えなかった。
「勝手に探すから」
 ミリアリアはドアの付近の壁をさわり始めた。
 部屋の電気がつくと、ミリアリアは部屋の片隅でうずくまっているサイを見つけた。
「話は聞いたわよ」
 ミリアリアの言葉にサイは体をすくみ上がった。ミリアリアはさらに言葉を続けた。
「サイ、人には得手不得手があるのよ」
 サイがミリアリアの方に顔を向けた。
「サイにはまだ無理って事なのよ」
「どうしてストライクを動かそうとしたのか聞かないのか?」
 サイが口を開いた。
「見当はついているから。それにサイがストライクに乗ったら、キラが何のためにアークエ
ンジェルに残ったのか分からないじゃない」
「残った理由!?」
 サイはキラが残った理由を考えてみた。
「私達を死なせないために残ったのよ。キラがストライクのパイロットなら格段とこの艦が
落ちる確率は下がるから。だから私はキラの負担を減らすために私も残ったのよ。あなたは
どうなのよ?」
 ミリアリアはサイに質問をした。
「フレイがここに残るっていったから、俺も残ろうと決心をしたんだ」
 ミリアリアは冷めた目でサイを見つめた。 
328キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/04(土) 00:22:49 ID:???
「サイはどうしてそこで止めなかったの?」
 サイは一体何を止めなかったのか意味が分からなかった。
「フレイが軍に入るって事よ。一旦オーブに戻ってからでも良かったんじゃないのか私は思
うのよ。だってフレイ、目の前父親を殺されたのよ。たぶん復讐のために軍に入ったのよ。
そりゃ私だってもし両親や友達が殺されたら、フレイみたいな事するかもしれないけど、そ
のためのストッパーが生き残った身内や友なんじゃない」
 サイはミリアリアの言いたい事が薄々分かってきたようだ。
「そのフレイの思いを判ってやれなかった俺が、フレイに続き軍に入り、友を残して自分達
だけオーブに行くのは薄情だからって、キラ、トール、カズイが残ったという訳か…」
「多分そうだと思うわ。私の考えだから当てにはならないわよ」
 ミリアリアは笑いながら言った。
「それでこれからどうするの?」
 ミリアリアが真面目な顔でサイに聞いた。
「俺も、キラを死なせないためにも頑張る」
 ミリアリアはその言葉を聞いて笑顔になった。
「そのためにも体力をつけないとな…」
 先程ミリアリアが置いたトレイをサイは見た。トレイには何も残っていなかった。
「ミリアリア…、まさか食べたのか!?」
 サイの言葉にミリアリアはバツの悪そうな顔をした。
「キラといいミリアリアといい、そういうの直した方がいいぞ」
 サイは溜息をついた。
「ミリアリア、ありがとう。なんか心が落ち着いたよ」
 間を置いて、サイはミリアリアにお礼を言った。
 ミリアリアは牛乳が入ってある紙パックをトレイに戻し、どういたしましてとサイに言った。
 ミリアリアは何も残っていないトレイを持ち、部屋から出ようとするとサイに呼び止められた。
「食事は!?」
「今日の分はもうないわよ、明日持ってくるから」
 ミリアリアは冷淡に言い放つと部屋から出て行った。
「腹減った」
 サイの言葉と腹の音が部屋中響いた。

-----------------
第2話完
第3話に続く
329通常の名無しさんの3倍:2006/11/04(土) 03:20:40 ID:???
> 「腹減った」
サイカワイソス、ミリアリアヒドスwww

GJ!ここのキラは受精卵分割して片方コーディネイトして、
もう片方を対照実権のためにそのまま産ませたのかね?

それより重要なことに気がついたぞ。
マルキオ島でロウが2人目を助けてもスレタイと矛盾しない!
330通常の名無しさんの3倍:2006/11/04(土) 11:53:14 ID:???
そこはあえて3人目作って三つ巴とかも面白そう
331通常の名無しさんの3倍:2006/11/04(土) 12:33:03 ID:???
今日は俺とお前でダブルキラだ!!
332キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/04(土) 18:33:56 ID:???
第3話

 コーディネータが住む宇宙の砂時計のような建造物プラント。その底部に存在する海に浮
かぶ島々に一つでアスラン・ザラは車を走らしていた。アスランが運転している車は住宅街
を抜け、クライン家が保有する邸宅の門の前で停まった。門に取り付けられているカメラの
前で、アスランは身分証をかざした。数分たつと門が開き始めた。
「毎度毎度面倒な事だな…」
 アスランは小声で呟くと車を進ませた。車を離れにある駐車場に止めると、アスランは邸
宅に向かって歩き出した。アスランはこれから出会うラクスの事を考えていると、誰かにぶ
つかった。その人物が持っていた紙の束が地面にばら撒かれた。
「すいません」
 アスランは地面に落ちた紙の束を拾いその人物に渡した。
「アスラン君」
 アスランはその声に聞き覚えがあった。ラクス・クラインに父親シーゲル・クラインその
人だった。
「拾ってくれてありがとう。ラクスに会いにきたのだろう?」
 シーゲルの言葉にアスランは、はいと答えた。
「私は今から出かけるから、ラクスの事は頼んだぞ」
 シーゲルはアスランの肩を何度か叩くとその場を後にした。
 アスランは使用人に邸宅の中に通されると、ラクスがくるまで、先程手に取った紙に書か
れていた内容の一部を思い出していた。
「クルーゼ隊長、キラ、後はムウ・ラ・フラガ、アル・ダ・フラガなんだあんな紙に名前が!?」
 アスランは思考の海に浸かっていると、ラクスの声がした。
「いらっしゃい…来てくださって嬉しいですわ」
 階段から降りてくるラクスと一緒に沢山のハロがついてきていた。
(キラにあげたハロどうしているかな…)
 アスランは昔の事を思い出していると、ラスクの接近に気がつかなかった。
 アスランはラクスに何度か呼び出されやっと気がついた。
「アスラン…。あなたは一体何しに来たのですか?」
「あなたに会いにきたんですけど」
「そうですか…。それならいいんですけど…」
 ラクスはアスランに笑顔を向けた。その笑顔にアスランは顔を引きつらせた。アスランは
その笑顔がトラウマになっていた。最初にその笑顔を見たアスランは後日、ラクスの暗黒面
を見たと母親にいった。すると母親はアスランの言葉を笑顔で一蹴した。
「アスラン、大丈夫ですか!?顔色がすぐれないようですが…」
「大丈夫です」
333キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/04(土) 18:35:35 ID:???
 アスランは昔の思い出を今は忘れる事にした。
 二人は長い廊下を抜け、庭に出た。
「…戦争がどんどん大きななっているかもしれません」
 ラクスは悲しげだった。
「そうなのかもしれません…実際」
 アスランは悲しげに呟いた。
「キラ様は今頃どうしているのでしょうか?」
 ラクスの口から出た友の名前に、アスランの体が震えた。
「地球にいると思います」
 アスランの声は震えていた。
「小さい頃お友達だったのでしょう?」
「ラクス、どうしてそれを?」
 アスランの言葉にラクスは笑顔になった。
「やはり、そうだっだのですね。アスラン今のあなたの言葉で確信しました」
 ラクスはアスランとキラの関係を把握していなかった。アスランの言動で全てを理解した。
「キラから聞いたのではないのですか?」
 アスランの言葉にラクスは首を横に振った。
「あのお方は、あなたの事を何も仰りませんでしたわ。必要最低限の接触しかしてきません
でした。私はもっと話したかったのですが…」
 ラクスの少し悲しそうな顔をした。ラクスはさらに続けた。
「お友達だと思ったのは、キラ様が私をアスランの所に返した時ですわ。あの時のアスラン
の言葉、誰が聞いたってお二人はお友達だと思いますわ」
 アスランはラクスの言葉に頷いた。キラとした会話は誰が聞いたって友達との会話なのだ
から。

 イージスとストライクが宇宙で対峙した。
「アスラン・ザラだな!?」
「そうだ」
 通信ごしにアスランの硬い声がキラの耳の聞こえた。
「ハッチを開け」
 アスランはキラの言われたままにした。キラもストライクのコックピットを開けた。中に
はパイロットスーツを着たラクスとキラが乗っていた。イージスにはアスランが乗っている
ようだ。
 キラはイージスのコックピットに向けて、ラクスを押した。ラクスは巧い具合にイージス
のコックピットに降り立った。
334キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/04(土) 18:37:34 ID:???
「キラ、お前なにをしている」
 アスランは、キラがした先程の行動に怒っているようだ。
「何って、彼女の背中を押しただけだが…。たとえ違う所に飛んでいっても、アスランが助
けるだろう」
 キラの言葉にアスランの胃がキリキリしてきた感じがした。キラを見ると、笑っているの
か?、いや絶対に笑っているとアスランは感じた。アスランはそのままイージスのビームラ
イフルでストライクを打ち抜こうという考えを払いのけ、キラに向かって叫んだ。
「キラ、お前も一緒に来い!お前が地球軍にいる理由がどこにある!?来い、キラ!」
 しかしキラはアスランに冷たい言葉を放った。
「僕だって君とは戦いたくない。でもあの艦には守りたい人、守りたい友達がいるんだ!」
 アスランはキラのその言葉に心が打ち砕かれた。
「なら仕方が無い…」
 アスランの顔が歪んだ。
「次に戦うときは俺がお前を打つ」
 そして叫んだ。
「優しい、優しいアスランがそんな事できるのか?」
 キラはアスランを挑発するかのような言葉を吐いた。
「たとえお前でも容赦はしない」
「アスラン、それを聞いて安心したよ」
 キラの口調が先程とは違い優しくなっていた。
「キラ、お前はどうなんだ?」
 アスランの言葉にキラは何も答えず、ストライクのハッチを閉めその場から離れた。
「どうして何も答えないんだ。どうして…」
 アスランの体は震えていた。
「アスラン」
 ラクスは、震えているアスランに気付き手を握った。アスランもラクスの手を握り返した。
 アスランもイージスのハッチを閉め、その場を離れた。

「僕はどうするかだって?アスランそんなの決まっているじゃないか…。僕は君を殺さない。
卑怯かと思うかもしれないけど僕は誰も殺したくないんだよ。偽善だと分っていても…。
この後、誰かを殺す事になっても、僕はその事を忘れない。忘れたくない。その分だけでも
生きていこうと思う。」
 キラはストライクのコックピットの中で小さく呟いた。
335通常の名無しさんの3倍:2006/11/04(土) 19:31:28 ID:???
乙GJ!
最後のセリフが妙に残るな。
336通常の名無しさんの3倍:2006/11/04(土) 23:17:24 ID:???
GJ
ところで、

議長サイド 仮面の男サイ=アーガイル@IWSPストライク
           V S
偽議長サイド 復讐鬼ニコル=アマルフィ@デスティニー
           V S
ラクシズサイド 殺戮人形キラ=ヤマト@ルナチタ製ストライクフリーダム
           V S
鉄ちゃんズサイド 冥府よりの帰還者トール=ケーニヒ@トールセイバー

という四つ巴戦(ニコルとトールがコンビ組んで3つ巴でも可)を読んでみたい今日この頃。
機体性能とパイロット能力のおかげで、ストフリが圧倒的有利だがw
337キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/05(日) 00:23:39 ID:???
>>334の続き

「アスラン、私…あの方、好きですわ…」
 アスランは記憶の海に潜っているその時に、ラクスの唐突な言葉に驚いた。
「ラクス、あの方ってキラのことですか」
 ラクスは頷いた。アスランのラクスの顔を見て、嘘はついてないと感じた。
 ラクスはとてもに幸せそうな顔をしていたからだ。
 その後、ラクスとアスランはぎこちないが会話をした。
 アスランが邸宅から去る時間になるとラクスは残念そうに引き留めた。
「時間があればまた会いに行きますよ」
「本当に?」
 アスランの言葉を聞くと途端にラクスは笑顔になった。
「それではおやすみなさい」
 アスランはラクスの頬に軽くキスを邸宅を後にした。

 キラはくしゃみと同時に目を覚ました。両隣にはキラの両親が座っている。キラの体には
毛布がかかっていた。 
「あなたの友達が噂をしているのかしら?」
「母さん、女の子かもしれんな…。家に来ていた女の子がいただろう…」
「ミリ…」
 息子のくしゃみだけで盛り上がっている両親の言葉を聞かないようにする為、キラはもう
一度毛布の中に潜り、眠りに入った。

 ミリアリアのくしゃみがアークエンジェルのブリッジに響いた。
 心配そうにアークエンジェルの艦長、マリュー・ラミアスがミリアリアを見た。
「誰かが噂をしているんでしょうか?」
 ミリアリアは笑いながら言った。その笑顔につられてマリューも表情も柔らかくなった。
 その時爆音が響いた。
「艦内に通達!本艦は今から戦闘状態に入ります。各員は持ち場につくように」
 ナタルの声がブリッジを支配する。ミリアリアはナタルの言葉を艦全体に伝えた。

 格納庫にいるキラはストライクに乗り込んだ。コックピットに乗り込んだキラは自然と心
が落ち着くのを感じた。まるで自分の居場所が戦場のだと体が叫んでいるようだ。戦場に入
れば全てを忘れられた。キラは砂漠で目を覚ます前までの記憶が殆どない。トールやカズイ
にヘリオポリスの事を聞かれても何も答えられなかった。その時の嫌な思いは、戦場が全て
を洗い流してくれた。
 狂戦士…。キラはその言葉に何かしらの昂揚感を覚えた。
「キラ・ヤマト…、ストライク発進します」
 キラは心地よいGを体に受けながら戦場の舞台砂漠へと向かった。
338キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/05(日) 00:24:37 ID:???
 電気がほとんどついていない部屋のイスに白い研究員が着る衣服を羽織った男が座ってい
た。部屋には、大人一人がそのまま入る大きさのカプセルが無数に置いてあった。その部屋
には数々の端末が置いてある。端末には、ストライクとデュエル、バスターが砂漠を舞台に
戦っている光景が映し出されていた。別の端末には、どこかのコックピットが映り、常にコ
ックピットの一点を映さず、絶え間なく移動している。端末の中には、人のバイタルデータ
等や音声の録音までしている端末が存在しているようだ。そんな異様な部屋に男が入ってき
た。その男はシーゲル・クラインだった。
「問題とは何だね」
 シーゲルはイスに座っている男に聞いた。
「先日のクローン人間についてなんですが…」
「寿命が短いとでも言いたいのか?」
 シーゲルが男に詰め寄った。
「いえ、肉体については全く問題がありません。ただ精神面に異常が…」
「精神に異常!?具体的にどんな事が?」
 男はバツの悪そうな顔をした。
「狂戦士ってご存知ですか?」
 男の言葉にシーゲルは頷いた。
「あの試験体は、戦闘状態に陥ると、性格が変わるんですよ。1体複数ならまだましですけ
ど、仲間と一緒に組むのは無理ですね」
「なぜ今になってわかったんだ!?」
 シーゲルが男に聞いた。
「つい先程、試験体同士でチームを組んで戦わせたんですよ…。すると互いの足を引っ張り
使い物にならなかったんですよ」
 男はその光景を端末越しシーゲルに見せた。
「わかった。もういい…」
 シーゲルは端末から目をそらした。
「それで、その欠点は治せるのか?」
「その事ならもう作業にかかっています。初期の遺伝子設定の時が原因ですね」
「わかった。その事は君に任せる。信用しているからな…」
 シーゲルの言葉に男は頷いた。シーゲルが部屋から出ようとすると男に呼び止められた。
「私たち、死んだらきっと地獄行きですね…」
「例えそうだとしても、私はこんな戦争を早く終わらしたいのだよ。だから私は最高の素材
を手に入れた、これで最強の兵器を作り、無駄な戦争を終わらそうと思ったのだよ。例え地
獄に落ちようとも、私の思いはかわらない。だから君も頑張ってくれたまえ」
 シーゲルは男にそう言うと部屋から出て行った。
「頑張れか…。君は私たちを恨むだろうな…」
 男は部屋にあるカプセルを見つめた。そのカプセルの中には、少年が入っていた。
 何かの液体に満たされ、カプセルの中で眠るように浮いていた。
「キラ・ヤマト…、キラ・ヒビキというべきなのか。最高の素材から最高の物を作るか…」
 男はイスから立つと、ドアに向かって足を進めた。
「コーディネータを超えたコーディネータか…。人間として最低の行為だな」
 そう言うと男は部屋から出て行った。
339通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 13:04:39 ID:???
乙!
シーゲル、本編より塵化。
>無駄な戦争
始めたのはおまいらだろ?
340通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 17:52:11 ID:???
GJ!

何だ…このスレを読んでいると、思い出すんだ。
真(チェンジ)ゲッターロボ…。
いつか、一人目のキラ&ストライクVSラクスが作ったキラ&フリーダム軍団とか…
ないか。
341通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 19:39:16 ID:???
>>340
ストライクの力を信じるんだ
342キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/05(日) 23:07:10 ID:???
>>338の続き

 砂漠に降り立ったバスター、デュエルがアークエンジェルから出てきたストライクを迎え
うった。
「ディアッカ、俺が先に仕掛ける!お前は俺の後ろで待機していろ!いつでもライフルを撃
てる様にしていろ!」
「わかった」
 デュエルがビームサーベルを構えストライクに向かって、スロットルを開放した。

 アークエンジェルから出撃したストライクは、横に付いているスカイグラスパーに通信を入
れた。
「少佐は先に敵の母艦を叩きに行ってください!」
「キラ、お前一人で大丈夫なのか?」
「大丈夫です」
「死ぬなよ」
 ムゥは通信を切ると、敵母艦に向かってスカイグラスパーを加速させた。
「さあ、楽しましてもらおう!」
 キラもこちらに向かってきているデュエルと戦うため、操縦桿を倒した。
 デュエルがビームサーベルをストライクに降ろした。
「遅い!」
 キラはストライクを素早く動かし、ビームサーベルを避けた。避け様にデュエルを空へと
蹴り上げた。動きが止まっているデュエルにビームライフルを構えようとした時、蹴り上げ
る前にデュエルがいた先に待機していたバスターがキラの目に入った。バスターのライフル
がストライクに照準を付けている様だ。バスターのライフルからビームが放たれた。
「おもしろい」
 キラはストライクを空中分解するかと思われる程に加速し、ビームをかわすとバスターに
突っ込んできた。

「あのパイロットは化け物か!?」
 バスターのコックピットでディアッカは叫んだ。先程したストライクの行動は、コーディ
ネータでも耐えられないと思われるGが体に重く圧し掛かっている筈だ。ディアッカは驚い
た。ストライクはこちらに向かって突っ込んできた。ディアッカは殺されると感じた。
 バスターに向かってきているストライクはあらぬ方向に吹っ飛んだ。
イザークのデュエルは空中で向きを変え、ストライクを蹴り飛ばしたのだ。
「ディアッカ、その場所から離れろ。そこにいると撃たれるぞ!」
 通信越しに聞こえるイザークの言葉に従い、ディアッカはバスターを後方に下げた。その
横にイザークのデュエルが着陸した。
343キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/05(日) 23:13:20 ID:???
 その二機の脇を数機のバクゥが通り過ぎた。
「今度は俺達がいかせてもらうぜ!」
 バクゥがストライクに向かっていった。

 キラはストライクのコックピットの中で、蹴り飛ばされた時の衝撃に耐えていた。
 ストライクのモニターに数機のバクゥが映った。
 バクゥの動きは先程戦ったバスター、デュエルより素早く連携が取れていた。
 その動きを見たキラの表情が変化した。その表情は歓喜に満ちていた。
 ストライクはビームサーベルを抜くと、素早くバクゥの一機に接近し、サーベルを突き刺
した。と同時に突き刺したバクゥを地面に押し倒した。押し倒されたバクゥがは爆破し砂塵
が宙を待った。その砂塵でバクゥがストライクを一瞬、見失った。
「二匹目!」
 ストライクのコックピットでキラが叫んだ。モニターにはサーベルが突き刺さっているバ
クゥが映っていた。そのバクゥを掴むと、ストライクは別のバクゥに向かって放り投げた。
 そしてストライクをビームライフルで、放り投げたバクゥを打ち抜いた。打ち抜かれたバ
クゥは爆発し、近くにいるバクゥのカメラの視界を遮った。バクゥの視界が戻ると目の前に
ストライクがいた。ストライクはそのままビームサーベルをバクゥに向かって振り下ろした。

「あの子の腕…中々の物ね」
「君もそう思うかい?アイシャ」
 アイシャと呼ばれた女性の横には、砂漠の虎アンドリュー・バルトフェルドが立っていた。
 二人はレセップスのブリッジで、戦闘を眺めたいた。
「あのパイロットは、プラントに取って脅威になる。こちらに戻る意思が無いのなら、潰せ
るときに潰す」
 バルトフェルドはプラントのために、同族を殺す決意をした。
「つらいわね」
 アイシャが心配そうにバルトフェルドを見つめた。
「そうだな。だがあの少年は危険すぎる」
 バルドフェルドが見つめる先には、ストライクが圧倒的な力で、最後のバクゥを破壊して
いる光景が見えた。バルトフェルドはギリシャ神話の狂戦士の事を思い出していた。
「ダコスタ君…、ラゴゥの準備は?」
 バルトフェルドに呼ばれた青年は「いつでも発進できます」と答えた。
 その言葉を聞くと、バルトフェルドとアイシャは格納庫に向かった。
 二人はラゴゥに乗り込むと、射出カタパルトまで移動した。
「ラゴゥ、出撃する」
 バルトフェルドの声とともにラゴゥがレセップスを後にした。
344通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 23:38:23 ID:???
2人のキラが絡むようになったときを考えると、
2人目を区別する表記が良いかもしれんね。"キラ"とか。
345通常の名無しさんの3倍:2006/11/05(日) 23:44:46 ID:???
乙!
346通常の名無しさんの3倍:2006/11/07(火) 12:09:03 ID:???
乙保守!
347キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/08(水) 00:39:28 ID:???
>>343の続き

イザークのデュエルはストライクに追い詰められていた。デュエルの攻撃は全て避けられ、
ストライクのビームサーベルでデュエルの片腕を切断された。そしてストライクは空いた腕
に持っていたアーマーシュナイダーをデュエルのコックピットに振り下ろした。
 その時イザークの中で何かが弾けた。全ての感覚が研ぎ澄まされていく感覚の陥った。先
程とはうって変わりストライクの攻撃を避け始めた。
「ディアッカ、撤退するぞ!」
 ディアッカはイザークの口から出た言葉に驚いた。
「そうだな…。ここで死んだら意味が無いからな。それに此方には殆ど戦力がないからな」
「君たちは撤退したまえ」
 通信越しにバルトフェルドの声が聞こえた。
「隊長はどうするんですか?」
 イザークはバルトフェルドに聞いた。
「君たちが逃げ切るまで、あれの足止めをしといくさ。私達は必ず戻る。早く行きたまえ」
 イザーク達は、その言葉を信じ戦場を後にした。
 ストライクがその場から離脱しようとしているデュエル達に、ビームライフルの照準を合
わせた。バルトフェルドが操るラゴゥの四足動物で言う口の辺りに装備しているビームサー
ベルで、ストライクのビームライフルを持っている腕ごと切り落とした。
「アンディ、気を抜かないで!」
 ラゴゥに一緒に乗っているアイシャの言葉に、バルトフェルドは気を引き締めた。
「ああ、わかっているさ」
 バルトフェルドは目の前に倒れこんでいる、ストライクに向かって飛び掛り、前足で頭部
を薙ぎ払おうとした。ストライクはその事に気づき、持っていた盾で頭部をカバーした。盾
では完全に防ぎきれず、頭部のアンテナが折れた。

「バルトフェルトさんあなたは最高だ!」
 ストライクのコックピットでキラは笑っていた。キラの現在の力を限界まで酷使しても、
目の前のパイロットには勝てなかった。
「僕の心を満たしてくれる」
 キラの表情はどこか狂気に満ちていた。
 通信越しのバルトフェルドの声がストライクのコックピットに響いた。
「少年!もう勝負はついた。自分の艦に戻りたまえ。この戦いはもう無駄でしかない」
 その時、バルトフェルドはストライクの後方にアークエンジェルの姿が捕らえた。
 キラはストライクで辺りを見回すと、バルトフェルドのラゴゥとストライクしかいなかっ
た。
348通常の名無しさんの3倍:2006/11/08(水) 00:54:21 ID:???
乙age
349通常の名無しさんの3倍:2006/11/08(水) 03:06:06 ID:???
乙!
クローンキラが哀れだ・・・
350通常の名無しさんの3倍:2006/11/08(水) 03:46:26 ID:???
原作と言ってる事が全く逆になっちゃってるな、虎と二人目……。
しかし戦いでしか心の欠落を埋められないってのは確かに二人目が悲しすぎる。
351キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/09(木) 00:08:14 ID:???
>>347の続き

「今からでも、ザフトに入らないかい?これは君の取って最後のチャンスだ。もしここで君
がプラントに戻れば、あの戦艦のクルーは僕の力でなんとかしよう。捕虜として捕まっても
最低限の保障はしようじゃないか…」
 バルトフェルドは、目の前にいるMSそして戦艦に恐怖していた。だから、なんとしても
バルトフェルドは排除したかったのだ。例え、自分がいった言葉が嘘だろうとも…。
 バルトフェルドの言葉にキラは笑った。
「そんな世迷言を本気で信じると思いますか!?それにあなたは言った。互いに敵である限
り、どちらかが滅びるまで戦いが終わらないと…」
 キラは先日バルトフェルドが言った言葉をそのまま言い返した。
「もうやめるんだ、少年!勝負はもうついた。君はその命を無駄にする気か?」
 キラはバルトフェルドの言葉を聞いてもストライクを止めようとはしなかった。
「アンディ…。覚悟を決めないと…」
「ザフトに入れば優秀なパイロットになったのに、まったく惜しい人物だ」
 アイシャの言葉にバルトフェルドはストライクを倒す事を決意した。
 ラゴゥは、ストライクに向かって加速した。

 イザークとディアッカはレセップスから二機の戦いを見ていた。
「イザーク…」
「どうしたディアッカ?」
「デュエルは今、動かせるか?」
 イザークはディアッカがなぜ今、デュエルの状態を聞いてくるのか意味が分からなかった。
「ディアッカ、お前何を言っているんだ?」
「今から、あの敵艦に俺達で攻撃を掛ける」
 イザークはその言葉を聞くと、ディアッカの胸倉を掴みかかった。
「いまここから、俺たちが離れたら相手の攻撃で沈むぞ!」
「ああ、そんな事は分かっているさ。今がチャンスだと思わないか?」
「おまえ、この艦を捨て駒にする気か?」
 ディアッカは何も答えなかった。イザークは手を振り解いた。
「お前の作戦にのってやる」
 イザークはデュエルの乗り込んだ。
「イザーク・ジュール、デュエル出る!」
 その後に続き、ディアッカのバスターも出撃した。
 ディアッカが簡単にこの作戦を説明した。
「イザークには、敵艦の攻撃をどうにかして引き付けてもらう。引き付けている隙を狙い、
俺が沈める」
352キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/09(木) 00:09:13 ID:???
「片腕しかいないデュエルでどうしろって言うんだ!」
「どうにかなるだろう。イザークを信じているからな」
 イザークはディアッカを一睨みするとモニターを切り、目の前に見えてきたアークエンジ
ェルに向かって突撃をした。

「隊長!」
 ラゴゥでストライクと戦っているバルトフェルドに、ダコスタから通信が入った。
 その内容を聞くとバルトフェルドは笑みをこぼした。
「流石はザフトレッドという事か!」
「そうね」
 バルトフェルドの言葉にアイシャは頷いた。そしてバルトフェルドはストライクへの攻撃
の手数を増やした。ストライクは、ラゴゥの攻撃でPS装甲がダウンした。

「MSが一機こちらに向かってきています」
 ミリアリアの声がブリッジに響いた。
「単機で接近ですって!?」
 ミリアリアの言葉を聞いたマリューが驚いた。
「艦長…命令を…」
 ナタルがマリューに支持を仰いだ。
「各火器をそのMSに集中させて!」
 マリューの命令にナタル達は従った。

 イザークはデュエルを巧みに動かし、アークエンジェルの攻撃を避けていた。いや避ける
しかできなかった。今避けている位置か前に出ようとすると、自分から死ににいくような状
況だった。今のイザークは、全ての感覚が研ぎ澄まされてようで、アークエンジェルの攻撃
を避けるだけなら、万全の状態でもないデュエルでも動作に無い作業だった。イザークは囮
なのだから、ディアッカを信じ囮に徹すればいいのだ。イザークに向かって飛んでくるミサ
イルをビームライフルで打ち抜き、打ち抜けなかったミサイルを後方に下がり避けていた。
「ディアッカ、早くしろ!これ以上はもたない!」
 イザークはコックピットの中で、ミサイルが爆発した衝撃に耐えながら叫んだ。
 爆発の炎に包まれているデュエルは、次々とこちらに向かってくるミサイルを捕らえた。
 デュエルが先程のミサイルで、手に持っていたビームライフルが破壊されてしまった。
353キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/09(木) 00:10:26 ID:???
「艦長、デュエルあの位置から此方に攻撃する気配がありません」
 CICの管制官ジャッキー・トノムラがマリューに報告した。
「なぜ!?せめて来ないの?」
 マリューの疑問に誰も答えなかった。
「ストライクは戻ってこないのか?」
「いまだ敵MSと交戦中です。先程から通信をしているのですが全く反応しません」
 ナタルの問いにミリアリアが答えた。
「艦長、格納庫にいるムウ少佐がスカイグラスパーで出撃しようとしています。艦長どうし
ます?」
「そのまま出撃させて!」
 トノムラの言葉にマリューが叫んだ。
「出撃させないほうがいいと思います」
 ナタルがマリューの命令に否定の言葉を吐いた。
「どうして!?今この艦は今危険な状態なのよ」
 ナタルは何も分かっていないマリューに驚いた。
「艦長、あのまま出撃したら死にますよ」
 ナタルの言葉にマリューは驚いた。あちらは一機、そしてあの場から動けない。しかもス
カイグラスパーに乗っていのは、あのムウ・ラ・フラガ…、それでどうやったら落とされる
のだろうか…とマリューは思っていた。

 ストライクは後方での攻撃を我関せずで、目の前の戦いに集中していた。
「自分の帰る場所を守らなくていいのかい?」
「あなたを倒してから行きますよ」
 キラはこの戦いが終わるまで、アークエンジェルの戻るつもりはないようだ。
「中々の自信だな。片腕が無い状態で、このラゴゥを倒そうとするとは…」
 ラゴゥはジグザグに移動しながら、ストライクに近づいてきた。
「僕の目の前で仲間が死ぬのはもう御免だ!」
 キラの中で何かが弾けた。全ての感覚が研ぎ澄まされた。
「アハハハ…、ククク、クハハハハ」
 ストライクのコックピットの中でキラの笑い声が木霊した。

 ラゴゥはジグザグで接近し、ストライクの脇辺りを通過した瞬間、ビームサーベルを展開
した。
「終わりよ」
354キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/09(木) 00:11:27 ID:???
 アイシャが冷たく呟いた。確実に、ストライクを真っ二つにできる攻撃だと二人は確信し
ていた。だが次の瞬間、バルトフェルド、アイシャは驚きに変わった。
 ストライクは、スラスターを吹かし、スロットルを開放し、ラゴゥを超える反応速度でラ
ゴゥの攻撃を避けた。
 そしてストライクは持っていたアーマーシュナイダーを、ラゴゥの頭部カメラに突き刺し
た。一旦引き抜くと、突き刺した場所をキラは殴りつけた。
 ラゴゥのコックピットの中で、二人は衝撃に耐えていた。
「アイシャ、こんな所までつき合わせてすまないな」
「アンディ…。わたしは、あなたのためにここにいるのよ」
「僕は君をアイシ…」
 ラゴゥと、そしてそのパイロット二人が砂の大地で命を散らせて行った。

 デュエルにミサイルが当たる…とこれで終わりだアークエンジェルのブリッジにいる誰も
が思った。だがミサイルが一条の光によって薙ぎ払われた。
「艦長…MSの反応が…増えました」
 ミリアリアのこの言葉でマリューは自分の戦場において自分の弱さに痛感した。
「このまま出れば、的になりましたね」
 ナタルがマリューに言った。
「出撃の中止を」
 マリューは自分を変えるかのように、ムウに命令した。

 バスターは、デュエルにあたりそうなミサイルに向かってビームを放った。
 ミサイルはデュエルに当たり前に爆発した。
「ディアッカ何をしている!俺にかまっている暇があったら、なぜやらなかった」
 イザークの言葉が耳に響いた。
「イザークが助けられる範囲にいたからさ」
 ディアッカは笑っていた。
 すぐさまディアッカはバスターのライフルをアークエンジェルのブリッジに照準をつけた。
 そして撃とうとした瞬間、イザークの声がコックピットに響いた。
「ディアッカ、その場から離れるんだ!」
 イザークの言葉にディアッカは反応し、その場から飛んだ。先程までいた場所にストライ
クのアーマーシュナイダーが通過した。ストライクはバスターに向かって、アーマーシュナ
イダーを投降したようだ。
「隊長がやられたのか…」
 アークエンジェルに向かってくるストライクを見ると二人はバルトフェルドに何が起こっ
たのか理解した。
「ディアッカ、作戦は失敗だ。撤退するぞ!」
 ディアッカはイザークの言葉に従いその場を後にした。ストライクは後を追わずにアーク
エンジェルへと帰艦した。
355通常の名無しさんの3倍:2006/11/09(木) 00:17:46 ID:???
乙だけど
>>354
>アーマーシュナイダーを投降
投降はちと違うのでは?
356キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/09(木) 00:26:41 ID:???
>>355さん ご指摘ありがとうございます。投擲と間違えたようです。

ストライクはバスターに向かって、アーマーシュナイダーを投降したようだ。

ストライクはバスターに向かって、アーマーシュナイダーを投げつけたようだ。

に脳内変換してお読みください

357通常の名無しさんの3倍:2006/11/09(木) 04:02:21 ID:???
乙です!
投擲したようだ、とかも有りますよ。
358通常の名無しさんの3倍:2006/11/09(木) 04:22:26 ID:???
投降:とうこう
投擲:とうてき

命を散らしたってはっきり書くことは虎さん死んじゃったんね。なむなむ。
359通常の名無しさんの3倍:2006/11/09(木) 12:39:43 ID:???
……これで再登場したらクローンか。
ラクスたちの周囲にクローン軍団しか居なくなる予感。
360キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/10(金) 00:34:22 ID:???
>>354の続き

 アークエンジェルに戻ったキラはムウに殴られ、そのまま床に倒れこんだ。
「その口がそんな言葉を吐くのか!」
 ムウの声が格納庫に響いた。
「ストライクの通信機能は何も問題は無かった。なぜ出ようとしなかった」
 キラは何も答えない。その様子をトール達が見ていた。
「べつにいいじゃない。私達は助かったんだから…。キラを責めないで」
 トール達は、キラを庇った予想外の人物に驚いた。
「フレイ…」
 キラは目の前に現れたフレイに驚いた。先日、キラはフレイを冷たく突き放した。そして
そのままの現状で今に至っていた。
「今回は特に大きな被害や負傷者が殆ど無かったから良かったが、次こんな事をしたら、軍
規違反になるかもな…」
 ムウも予想外の人物に気を削がれたのか、キラに忠告をすると格納庫から出て行った。
 トールとカズイがキラを床から体を起こした。その時二人の脇を一つの影が通り過ぎた。
 キラの頬が誰かに叩かれた。キラはその人物を見た。キラの頬を叩いたのはミリアリアだ
った。
「キラ…あなた変わったわね」
 キラはミリアリアの言葉の真意が分からなかった。
「何をしているんだよ」
 トールがミリアリアをキラから遠ざけさせた。
「さっきの行動に無性に腹がたっちゃて…」
「ミリアリア、僕は君が変わったとしか思えないよ」
 キラはそう言うと格納庫を後にした。それに続き、カズイ、フレイもキラの後を追った。
 格納庫には、ミリアリア、トール、そして整備士が残った。
「どうしてキラにあんな事をしたんだ?」
 トールがミリアリアに聞いてきた。
「今までのキラだったら、通信無視をしなかったと思うから…」
「だけど、それは人間だから誰でもある失敗じゃないの…」
「少佐がキラを殴る前に一度、何故でなかったって聞いた時の答えにも…」
「たしか、キラが少佐に言った答えが―出る必要が無かった―だろ。あんな答え誰が聞いた
って好感は持てないな」
 トールはキラが言った言葉を思い出し苦笑した。
「あのキラが、目上の人に反抗的な態度を取るのは確かに変だ」
 とトールはさらに続けた。ミリアリアがその言葉に頷いた。
「それにキラの俺達への対応が、数回話した程度のクラスメイトって感じの接し方だしな。
こっちは、キラを元気付けるためにやってることを、興味なさげに見ているからな…」
「そうよね。ヘリオポリスにいた頃のキラは、そういう私達の行動に付き合ってくれたしね」
361キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/10(金) 00:36:32 ID:???
「キラの変化に真っ先に気づくのがお前だったな…」
 とトールが笑みを零した。
「女の感って事かしら」
 ミリアリアの言葉に二人は笑い出した。
「で、いつからおかしくなったと感じたんだ?」
 トールの顔が真面目になった。
「キラが地球に降りて、初めての戦闘の時かな」
 ミリアリアの言葉にトールは何も答えない。トールはさらに続けるようにミリアリアを促
した。
「バーサーカー…というべきなのかしら」
「バーサーカー…確かに今の坊主には相応しい言葉なのかもしれない」
 二人の会話に別の声が入ってきた。二人が声の方向を見ると、そこにはストライク等の整
備をしているコジロー・マードック軍曹だった。
「ほかに変な所ってありましたか?」
 トールがマードックに聞いた。
「ストライクの操縦方法ですか?」
 とマードックが言う筈だった言葉をミリアリアが言った。
「譲ちゃんの言う通りだ。坊主の操縦方法は、地球に落ちてから確実に変化した。今までは
機体に無理をさせないような動きをさせていた。しかし今は理論上での反応、旋回速度等を
限界まで出せるようOSを弄ってやがる。あんな事していたら、戦闘が終わるたびに、修理
しなくてもいい所までしなくてはならない。こちらはまともに整備できないって言うのに坊
主は何を考えているんだか…。パイロットなんだから自分が扱う機体の内面だけではなく、
外面も気に掛けてほしいよな…」
 マードックはため息をついた。遠くから若い整備士がマードックを呼んだ。
「愚痴を聞いてもらってすまないな」
 マードックはそう言うと、整備士の所へ向かった。
 二人がマードックを向かった方に目を向けると、そこにはストライクの姿があった。
「整備しているようだな」
 トールがその姿を見て呟いた。整備士達は、次々と作業を進めていった。
 その作業の中で、被弾していない場所を修理している整備士がいた。
「パイロットの機体への無理な負荷のせいで、至らない所まで作業しているようね」
 その光景を見たミリアリアが言った。
「今からどうする」
 とトールがミリアリアに聞いた。
「私は、まだ仕事があるから…」
「分かった」
 二人は格納庫から出ると、別々の方向へと向かって歩き出した。
362通常の名無しさんの3倍:2006/11/10(金) 02:31:52 ID:???
乙!
クローンは屑っぷりを発揮してますな。
哀れと言うかなんと言うか。

フレイは自分が相手にしてるのが、ただのピエロと気付いたらどうするんだろう・・・

>>359
それスゴイ気色悪いな。
周りから見れば人形遊びをしてるようにしか思えんな。
363通常の名無しさんの3倍:2006/11/10(金) 14:32:57 ID:???
古典的ですがラクス本人も既にクローン……

そうか!それで種死の偽ラクスがキャンベルのミーアなんだ。
大将軍ガルーダの悲劇……
364キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/11(土) 00:28:55 ID:???
>>361の続き

 キラは母親に体を揺らされて目を覚ました。
「オーブについたわよ」
 キラは座席から立つと、すぐさま両親の荷物を手に取り外に向かった。
 三人は空港でタクシーに乗り、自宅へと向かった。
 母親が自宅の扉を開けると、中から何がキラにめがけて飛んできた。
 キラはそれをうまくキャッチすると地面に叩き付けた。
「いつも帰ってくる度、飛びついてくるな!」
 キラは息を切らしながら叫んだ。
「いい加減慣れたらどうだ?」
 父親はキラが地面に叩きつけたある物を手に取った。
「アスラン君からもらったハロを壊したらどうするのよ」
 母親がキラの頭を小突いた。
「その時は、僕が直すさ」
「そういって何回改造したのよ…」
 キラの言葉に母親はため息をついた。
「外観はもらった時のままだけど、中身がぜんぜん違うからね」
 キラが笑った。
「キラトールタチハドウシタ」
 ハロの合成音声がキラの耳に聞こえた。その声を聞いたキラの顔の表情が変わる。
「キラ、シンパクスウガアガッタゾ」
 キラは自分が改造したハロの性能に苦笑した。
「キラ、玄関にいないで家に入りなさい」
 キラの両親は、キラとハロの事を無視して家の中に入っていた。
 キラが家の中に入ると、ハロもキラに続いて家の中に入った。
 リビングに向かうとテレビがついていて、父親が世界情勢を見ていた。
「おかえり、キラ」
「キラ、おかえりなさい」
 両親がキラに優しい言葉を掛けた。
「ただいま」
 キラはその優しさが嬉しいのか目に涙をためながら言葉を返した。
 その晩、親子三人で楽しい食事をした。
 食事を終わるとキラは部屋に戻り、机の上に置いてあるパソコンを起動させ、ネットへと
ダイブした。
 キラはハロをパソコンに繋げると、オーブのモルゲンレーテへとハッキングを仕掛けた。
「セキリュティが甘い!前回とそんなに進歩していないのか!」
365キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/11(土) 00:30:16 ID:???
 キラはモルゲンレーテの情報を次々よハロに記録させ始めた。一分経った頃だろうかキラ
はモルゲンレーテへのハッキングを唐突に止めた。そしてハロに入れたデータを読み始めた。
全てを読むと、キラはそのデータを消した。
「前回ハッキングした時から何も変わっていないな」
 キラはその場でため息をついた。キラは机の引き出しから分厚い紙束を取り出した。その紙束
をめくり始めた。その紙束はMSの設計図のようだ。
「アカツキか…。そんなMS作る金があったら国民の為に使えばいいのに」
 キラが持っていた紙を机の引き出しにぶち込んだ。
 ドアがノックされた。
「キラ、ちょっと話があるの…。リビングにきてもらえるかしら」
「わかった。今行くよ」
 キラは両親がいるリビングへと向かった。二人は真剣な表情でソファーに座っていた。
 キラも両親と向き合うように反対側のソファーに座った。
「キラこれからどうするの?」
 と母親がキラに聞いた。キラは何かをためらっていた。
「ためらわないで、言いなさい」
 父親の言葉にキラは決心がついた。
「プラントに行く」
「いってどうするの?」
 母親がキラに聞いた。
「ザフトに入る」
 その言葉に両親は何も答えなかった。
「そしてもう、今ここにいる、父さんや母さんと話している僕は戻ってこないと思う…」
 キラの決心に二人は何も言えなかった。
「そう。分かったわ。私達は何も言わないわ」
 母の目には涙がたまっていた。キラはその姿を見ると、自分の心が揺らぐのを感じた。
「いつオーブをたつんだ?」
「明後日ぐらいには…」
 母親は涙が堪えられないのか、二人の前から姿を消した。
「そうか…。ハロは持っていくのか?」
 父親がハロを指差した。
「いや、持って行かないよ」
「そうか。それは良かった」
 父の顔が安堵安堵の溜め息をもらす。キラはその仕草を見逃さなかった。
 キラはすぐさまハロを持つと、自分の部屋に戻り、パソコンとハロを繋げた。
366キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/11(土) 00:33:28 ID:???
 そして、ハロの中に入っているデータを片っ端から見始めた。その中には、キラの知らな
いデータが入っていた。そのデータを見ると、キラととある女の子が一緒に行動しているの
が映っていた。キラはリビングへと戻り、この事を父に問い詰めようと戻った。
「父さん!」
 キラがリビングに戻ると、父と母が深刻な顔で話し合っていた。
「キラ…」
 父親がキラを見つめた。そしてさらに言葉を続けた。
「プラントにアテはあるのか?」
「アスラン・ザラ」
 キラの言葉を聞いた両親は何度か頷いた。
「たしかに、アスラン君のお父さんと言う選択があるわね」
 母親がキラの言葉に反応した。
「どうやって会うんだ?」
 父親がキラに聞いてきた。
「アスランノコンヤクシャトシテアウンダロ、キラ」
 いきなりのハロの言葉に、キラは反射的にハロを、近くにあったゴルフクラブで叩き付けた。
「誰がそんな訳の分からない理由を使うか!そんな趣味はない!」
「キラには、ミリアリアちゃんがいるものね」
「僕達は、まだそんな関係じゃない!」
「それなら、将来が楽しみだわ。孫はまだいらないから」
 キラは母親の言葉にダメージを受け、その場に倒れこんだ。
 キラは涙を流し始めた。
「冗談だったのに」
「また壊したのか…」
 父親がハロの残骸を回収しながら、そんな言葉を吐いた。その言葉はハロに言ったのかキ
ラに言ったのか判断が難しかった。二人の表情が笑いを堪えるため引きつっていた。
 キラはその表情で全てを悟った。こんな両親だから僕はこんな性格になったんだと心の底
からキラは思った。
「プラントに行くまでには直しとけよ」
 父親から無残に破壊されたハロを手渡された。
 徹夜覚悟だなとキラは心の中で溜息をついた。

 出発日当日、三人は朝早くから空港にいた。
「いってらっしゃい」
「いってきます」
 キラは二人に別れの挨拶をすると、プラントへ向かうシャトルへと乗り込んだ。
 キラが乗ったシャトルがプラントに向かって発進した。
「あの子は大丈夫かしら…」
「私達の息子なのだから…」
 二人はキラが乗っているシャトルを視界から見えなくなっても、見続けていた。

第3話完
第4話に続く
367通常の名無しさんの3倍:2006/11/11(土) 03:08:45 ID:???
GJ!
誰がどこまで何を知っているやら……
先行き気になる気になる……
368通常の名無しさんの3倍:2006/11/11(土) 08:37:22 ID:???
乙GJ!!!
前からわかってはいたが、オリジナルは意外と過激な性格だなw(ハロにしてもハッキングにしても)
だけどハロのに写っていた「とある女の子」って誰だ?ミリアリア?
なんにしても良い両親だな。
本編に出てきたヤマト夫妻とは違う人たちなのかな?

今回出てきたハロは、もしかしたらVのハロに匹敵するかも。
プラントに持ち込みたいところだが駄目みたいだな。
369キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/12(日) 00:36:04 ID:???
第4話

 キラはシャトルの窓から地球を眺めていた。
「アークエンジェルはまだ砂漠にいるのだろう?」
 とキラは地球にいる友達を心配した。
 船内アナウンスが流れた。プラントにつくまで後2時間はかかるようだ。
 窓の外では、遠くのほうで光がかすかに見えた。キラはこの時、自分の目がもっと遠くを
見えたらと思った。キラはプラントにつくまで眠る事にした。
 キラは体を揺すられて目を覚ました。目の前には客室乗務員が困ったような顔をしていた。
「お客さん…。やっと目を覚ましましたか。アプリリウス・ワンにつきました。当シャトル
のご利用ありがとうございます」
 と乗務員にそう言われたのでキラはシャトルから出て、プラント―アプリリウス・ワン―
の降り立った。どうやらキラ以外には残っていなかったようだ。
「やはり何度見ても、この光景には驚くな」
 宇宙に浮かぶ砂時計…。この光景だけでキラは腹を満たされる感じがした。
キラが宇宙港の出入り口に向かうとその先でキラは意外な人物を目にした。
 私服姿のアスランだ。その後に、緑の髪の少年がついてきていた。二人は楽しそうに話を
していた。
 キラは二人がその場からいなくなるまで、近くの喫茶店でコーヒーを飲んでいた。
 二人がその場からいなくなると、会計を済ましタクシー乗り場へと向かった。
「手持ちのお金がコーヒー代に…」
 キラは財布の中を確認すると、うな垂れた。
「あの二人、一時間はその場で話しやがって…」
 キラはタクシーを使うお金が無くなったので、宇宙港にあるコンピュータの端末でザフト
の行き方を調べた。そして調べた結果、バスが一番経済的である事を知った。
 キラはバスの停留所へ向かい、バスを待った。
 バスが停留所につくと、キラは財布の残高を確認し、バスに乗り込んだ。
 キラ以外には数人しか乗っていないようだ。キラは空いている席に座ると、持っていたカ
バンの中を探り始めた。キラは両親からデー手ディスクを渡されていた。それをカバンから
取り出した。
「しかし、今渡されていても困るんだよね」
 今のキラは、必要最低限の物しか持ってきていなかった。
 その中にはキラが持っているデータディスクを読み込める端末は入っていなかった。
 困っていると一人の男がキラの側に寄ってきた。
「何か用ですか?」
 キラは寄ってきた男を不信な目で見つめた。
370キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/12(日) 00:37:36 ID:???
「いや、困っているみたいなんで私のを使うかい」
 男がカバンから取り出したのは、キラが持っているデータディスクが読み込める端末だ。
「どうしてそんなに親切なんですか?」
 キラは率直に聞いた。
「興味が沸いたからと言うべきかな…」
 キラはこの男の事を―おもしろい奴―だと感じた。
 男からキラは端末を借り、データディスクを入れ起動させた。
 データディスクには、どこかの研究室の映像が入ってきた。その映像には声がついていな
かった。
「監視カメラの映像か…」
 二人はバスの最後尾で端末が映し出す映像を真剣に見ていた。
 その映像は十分で終わった。キラは他に何か入っていないかとディスクの中を調べ始め
た。その中にはある文書データを発見した。キラはその文書を読み終えた。その中にある写
真を見つけた。そしてキラは端末から目を離し男の顔を見た。
「ギルバート・デュランダル…」
「何かね、キラ・ヤマト」
 バスの中が気まずい空気へと変化した。
「お姉ちゃん、なんか後ろの二人変だよ」
「メイリン…、声が聞こえるわよ」
 バスの最前列で女の子達の声が聞こえた。
「ハイネさん早くバスから降りましょう」
「そうだなシホ」
 と別の所からでも声がした。
 次のバス停でキラとデュランダル以外のバスに乗っていた全ての乗客が降りた。
「誰もいなくなりましたね」
「そのようだな」
 デュランダルは笑みを浮かべた。キラはその笑みを見ると顔を引き攣らせた。
「あなたはどうして僕の名前を…」
 キラはデュランダルに聞いた。
「そのディスクが要因だ」
 デュランダルは端末からデータディスクを取り出した。
「このディスクは…」
「ある所でしか手に入らない代物…ですか」
 キラはデュランダルの言葉を遮った。
371キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/12(日) 00:38:36 ID:???
「君は一体どこまで知っているんだい?」
 デュランダルがキラに聞いた
「ある程度は…」
 その言葉にデュランダルは何度か頷いた。
「逆に聞きますが、あなたは僕のことをどのくらい知っているんですか?」
 キラは逆にデュランダルに聞いた。
「君以上に君の事を知っているさ」
 デュランダルはもう一度笑みを浮かべた。
「あの計画の事もですか」
 キラの言葉に、デュランダルは―知っている―と頷いた。
「あの計画の事か…。私は詳しくは知らないがその概要はある程度は知っているつもりだ。君
がその計画の唯一の成功である事も知っている」
 キラはデュランダルの言葉を聞くといきなり笑い出した。
「なにがおかしいのかね…」
「いや何でもありません…」
 これ以上デュランダルとの関係が悪くなると困るのでキラは笑うのを止めた。
「君はいる所はここではないのかね?」
 デュランダルの瞳がキラを射抜くように見ていた。
「どういう意味ですか?」
 キラはデュランダルの質問に、質問で返した。
「連合が…いやあの艦が君の居場所ではないのかね?」
「僕がもういなくて問題ありません…」
 キラの言葉にデュランダルは興味を持ったようだ。
「意味がわからないな?あの艦には君の友達も乗っているのだろう?」
(この男、一体そんな情報どこから…)
 キラはデュランダルの言葉を聞いて、この男の見る目が変わった。
「僕はあなたに全てを答えるつもりはありません。しかし、端末を貸してもらえたお礼をし
なければいけません。僕が連合にいなくてもいい理由を一つだけ教えましょう。」
 デュランダルはキラの言葉を聞き逃さないように身構えた。キラの口が開いた。
「ラウ・ル・クルーゼ、アル・ダ・フラガって知っていますか?」
 デュランダルはその言葉を聞いて、驚きの表情を浮かべた。
「知っているんですね」
 デュランダルは何も答えない。キラはその動作を肯定を取った。
「それと同じようなものです」
372キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/12(日) 00:40:04 ID:???
「君はなぜその事を知っているんだ…」
 キラはデュランダルの声は震えているような感じがした。
「先程のデータにありました」
「それで君はどちらなのかね…」
「さあ、どちらなんでしょうね」
 キラの口から誤魔化しの言葉がでた。
「だが…しかし…」
 デュランダルは何か考え事を始めた。
「15年です。そんな長い期間があれば、あの時から全ては変化しています」
 キラの言葉にデュランダルは、考える事を諦めた。そして何か納得したようだ。
 そしてキラは端末からディスクを出すと、そのディスクを半分に折った。
「これで、このデータに入っている内容を知っているのは僕だけです。」
「君はこれで何をしようとしているのかね?」
「特に何も…。あえて言うなら、自分の生存確率を上げるためですかね」
 デュランダルは先程の情報がキラの何に役に立ったのか分らなかった。
「先程の情報の中に、あなたの事もありました。あなたが考えているある計画の事も…」
 デュランダルは心臓の鼓動が一瞬止まったように感じた。
「僕は、あなたの計画をどういうつもりは今の所ありません。もしその計画を実行しようと
思ったら、その計画に僕もいれてください」
「どういう意味だね」
 デュランダルがキラに聞いた。
「僕がいれば、計画の成功率が上がると思いますが…」
 デュランダルの何も答えない。
「これであなたは、僕を殺すのも戸惑うはずだ」
「しかし、それは生と同時に死が近づくのではないのかね?」
「その時は、その時ですよ」
 キラは表情が柔らかくなった。
 バスが止まった。どうやらキラの目的地へと着いたようだ。
「僕はこれから用事がありますから」
 キラは席を立った。
「最後に、あなたに出会えて良かったです」
 とキラはデュランダルに言うとバスから降りた。
 そしてキラは道の先にあるザフトへと向かって歩き出した。
 バスはキラを向かう別の方向へと向かい進み始めた。
373通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 09:49:10 ID:???
GJ
内容もさることながらこの更新ペースを保つなんて凄いな
374通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 12:03:26 ID:???
GJ!
殆どオリジナルで、こんなに引き込む展開を維持できるのはスゴイっす。
話を通して見ていて思ったのですが、オリジナルの方はコーディではなくナチュなんですかね?
375キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/12(日) 22:18:38 ID:???
>>372の続き

 キラはザフトに付くと、そこには沢山の少年、少女がいた。
 どうやらザフトへ入隊するために集まっているようだ。
 少年、少女達は目の前のそびえ立つ建物に入っていくようだ。
 キラもその後に続いた。中は人で溢れ返っていた。
 キラは受付嬢へ話しかけた。受付の女性からパンフレットをもらった。パンフレットの中
を眺めると、キラは溜息をついた。
「士官学校へ入らないとまずいのか…」
 キラは人ごみから離れ、建物から出ると、近くにあったベンチへと座った。
「普通に入隊しようと思ったら、時間が掛かってしまう…どうするべきか」
 キラはベンチで数分悩んでいると、緑の髪の少年がキラの目に入った。
「あれは、先程アスランといた奴だな」
 キラは思い切ってその少年に声を掛ける事にした。
 いきなり声を掛けられて少年は、少し驚いた。
(誰だろう?僕に何か用なんだろう)
 緑の髪の少年は、不信な目でキラを見つめた。
「アスランの友達だよ…」
「本当ですか?」
 少年はキラを信じていないようだ。
「信じる信じないは君の勝手だよ。君はザフトに入隊しているのかな」
 キラの言葉に少年は何も答えない。
「二コル、そこで何をしているんだい」
 先程キラがいた建物から、白いザフトの服を着た仮面をつけている男が出てきた。
 その男はニコルと呼ばれた少年に近づいた。
「クルーゼ隊長…」
 ニコルはクルーゼと呼ばれた男に敬礼をした。
「君は今、休暇中ではないか…。わたしにそんなに気を使わなくていいさ」
 クルーゼにそう言われ、二コルは敬礼を止めた。
「君の横にいる少年は誰なんだい?」
「アスランの友達と言っていますが」
 クルーゼがキラを睨むように見つめた。
 仮面のせいでキラは男の表情が分らなかった。
(この男がラウ・ル・クルーゼなのか…)
 キラは目の前の男を睨んだ。
「僕は今から用事がありますから」
376キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/12(日) 22:19:57 ID:???
 二コルは逃げ出すようにその場を後にした。
 クルーゼはキラの横へ座った。
「君は本当にアスランの友達なのかい」
「そうですよ。いきなりでなんですがあなたにお願いがあります」
 いきなりキラの声質が変わったので、クルーゼは少し驚いた。
「なにかね」
「僕をザフトへと入れて欲しいんですが…」
「目の前にあるが」
 クルーゼは目の前の建物に視線を移した。
「言い方がおかしかったですね。士官学校に入らずにそのまま兵士として入りたいのですか」
「私の力ではそんな事無理だな」
 クルーゼは首を左右に振った。
「分りました。もし気が変わったら連絡してください。僕はホテルにいますから…」
 と言ってキラはホテルの電話番号をクルーゼに教えた。
「僕の名前は、キラ・ヤマトです。それではまたの機会に、ラウ・ル・クルーゼさん」
 キラはそう言うとベンチから立つと、その場から離れた。
「キラ君と言ったな。ちょっと待ちたまえ」
 クルーゼはキラを呼び止めた。
(餌に食いついたな、クルーゼ!)
「なんですか?」
 キラは表情を変えずに、クルーゼへの方へと体を向けた。
「私の知り合いに、上層部の者がいるからその人物に相談してみよう…」
「ありがとうございます」
「今からその人物と話をしてくる。ちょっとそこで待っていたまえ」
 クルーゼはキラをその場に残し、建物へと入っていた。
 ベンチに座っていると、ラウ・ル・クルーゼに似ている少年をキラは見つけた。
 少年は建物の近くをウロチョロしていた。
「似ている…」
 その少年は黒い服の男が車に乗せて、何処かに連れて行ったようだ。
 キラはベンチに座り辺りの風景を見ていた。数十分たった頃だろうか建物の中からクルー
ゼが出てきた。
「今日は無理のようだ。明日なら時間があるそうなのでその時に会ってもらう」
 クルーゼの言葉にキラは頷いた。
「今から何か予定はあるかい?」
377キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/12(日) 22:20:44 ID:???
「特にないです…」
「なら、私に付き合ってもらえないかな…」
 キラはクルーゼの申し出を受けた。
「私に付いて来てもらえるかな」
 クルーゼはそう言うと目の前の建物に入った。
 先程パンフレットをもらった受付嬢を通り過ぎ、さらに建物の奥へと進んでいった。
 警備員がクルーゼを止めた。
「ここから先は民間人を入れられるのは認められていません」
「私の知り合いだ」
 クルーゼはそう言うと、内ポケットから何かを取り出し、警備員に手渡した。
「どうぞお通りください…」
 警備員は急に態度を変え、二人を通した。キラは先程クルーゼから何かを受け取った手の
方に視線を移した。警備員は何度の手のひらの中を確認していた。
「人は欲望のままに動くか…」
「たとえどんなに外見をそして器を弄っても、中身はそう変化しない物だよ…」
 クルーゼはキラの呟いた事を聞いていたようだ。
「あなたには何か欲望、願望があるんですか?」
 キラはクルーゼに聞いた。
「私の願いはもう叶ったよ。君はあるのかい?」
 とクルーゼはキラに聞いてきた。
「まだ、叶っていません」
 キラは苦笑した。
「どんな願いなのか知りたいものだよ」
「戦争が終わって欲しい事ですかね。大事な人、家族、友達、全てを失わないために……。
あなたの願いと正反対ですね」
 キラの言葉を聞くとクルーゼは歩みを止めた。
 そして、体を反転させるとキラを壁へと叩き付けた。
「っ」
「冗談にも程があるぞ…」
 とクルーゼが耳元で呟いた。
「そうですね。あなたもザフトの一員ですから、プラントの勝利で早期終結してほしいです
よね」
「そんな冗談はもうやめて欲しいものだね」
 クルーゼはそう言うとキラを開放した。
378キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/12(日) 22:22:33 ID:???
「すいません。僕のために、時間を割いてもらっているのに」
(この男は一体何を考えているんだ?普通、あそこまで言われたら今回の話は無かった事に
すると思うのだが…。そこまでしてでも、僕をザフトに入れたいのか…。考えすぎか…)
 キラは心の中で別の事を考えながらでクルーゼに謝った。
 キラはクルーゼにある部屋に通された。その部屋はロッカー室のようだ。
 クルーゼはロッカーから、ザフト服を取るとキラに向かって放り投げた。
「これを着たまえ」
「なぜですか?」
「今の君の服装では確実に部外者と思われるからな。そのための予防策だよ」
「大きさがあいませんが…」
 キラの言葉を聞くとクルーゼは、ロッカーの中から服を何枚か取り出しキラに渡した。
「やはり先程、警備員に渡したのは賄賂なんですね…」
「君はそんな私を軽蔑するのかね?」
 クルーゼはキラに先程の事を聞いてきたようだ。
「あなたがどうなろうと今は知った事ではありませんね。僕はまだ、あなたの仲間になれる
とは分らないので…」
「それはそうだな…」
 クルーゼも特に感情を表に出さなかった。
 キラは自分に体の大きさに合った服を着た。
「赤服か…」
 とキラの姿をみたクルーゼは一言呟いた。
「赤服ですね」
「そうだな」
 クルーゼはそっけなく答えた。
「ザフトの赤服は、士官学校のトップクラスしか着れないのでは」
「君は知っていたのか」
「パンフレットに書いてありましたよ」
 とキラは着替える前のポケットから、パンフレットを取り出し、テーブルの上に置いた。
「パンフレットに…」
 クルーゼは面白そうにキラを見た。
「今、君に丁度いい服はこれしかないのでな」
「わかりました。もうこれでいいです」
 キラは諦めてこの服を着る事にした。
 クルーゼとキラもロッカー室を後にした。
379通常の名無しさんの3倍:2006/11/12(日) 23:14:41 ID:???
GJ!!!
クルーゼと接触ぅ!
ちと展開に無理が有るような気がしないでもないですが、それはこの後の展開に期待と言うことで!
380キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/14(火) 00:33:30 ID:???
>>378の続き

「いまからどこに連れて行こうとしているんですか?」
 キラはクルーゼに聞いた。
「面白い所だよ」
 クルーゼはある部屋で足を止めた。クルーゼはその部屋に入っていった。キラもその後に
続いた。部屋の中には四角い鉄の箱が四個置いたあった。その箱は成人がすっぽり収まる大
きさだ。その箱の近くには、研究員達がいた。クルーゼは研究員に近づき何かを話し始めた。
「あの箱にケーブルがたくさん繋がっているんだ?」
 キラの言うとおり、鉄の箱に向かって幾本のケーブルが繋がっていた。
 キラがその箱を眺めていると、クルーゼがキラの所に戻ってきた。
「あれが気になるかね?」
 クルーゼの言葉にキラは頷いた。
「あれは、MSのコックピットシミュレータだ」
「あの箱が…」
 キラは視界に映る鉄の箱を見つめた。オーブにある物はあんな箱ではなく、もっと簡素な
作りだったなとキラは思い浮かべた。
(父さんにもっとマシな物は無いかって聞いたら、これで充分だって怒られたっけ…。父さ
んがオーブの政府関係者で良かった…。そのおかげでシュミレータを使えたんだから…)
 キラは思考の海から抜け出した。
「それで一体これで何をしようとしているんですか?」
「君と一勝負してみたくなってね。それに君が実力が充分ではなかったら、明日の事は無か
った事にしてもらおうと思ってね」
「このシミュレータは対戦ができるんですか?」
 クルーゼは頷いた。
「わかりました」
 キラはクルーゼの挑戦を受ける事にした。
「今からこのシミュレータについて説明しますね」
 キラは突然の横からの声に驚いた。横を振り向くと白衣を着た女性がいた。
「このシュミレータは、MSのコックピットで起きうる事を前提に作られた物です」
「それはどういう意味ですか?」
 キラの質問に白衣の女性はキラを睨みつけた。
「ご質問は最後にお聞きします」
 キラは最後まで説明を聞く事にした。
381キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/14(火) 00:35:12 ID:???
「従来のシミュレータは簡易な物でしたが、これは箱型にしたので、今まで出来なかった事
ができます。まずは、実際のザフトのMSのコックピットを模した内部。攻撃の際の振動の
再現などもしています。バッテリー切れ等です。基本的にはこんな物ですかね。後これ試作
機なのでどこか不具合が生じるかもしれませんので、其処の所はよろしくお願い致します」
「準備はいいかね」
「はい」
 クルーゼはキラの返事を聞くと、四角い箱に入った。キラもクルーゼに続いた。
 キラが入ると、中のモニターが起動した。そして各装置が起動していった。
 モニターには、ザフトが開発しているMSが映っていた。
「ジグーを選びたまえ」
 クルーゼの声がコックピットの中に響いた。キラは言われたとおりにジグーを選んだ。
 するとモニターの画面が切り替わった。画面に映ったのは、宇宙をバックに一機のジグー
だ。
「では、今から模擬戦を始める…。用意はいいか」
「だいじょうぶです」
「これを最後に、基本的に通信は無しだ。では、いくぞ…」
 クルーゼのジグーの姿が画面から消えた。キラはすぐさま機体を素早くクルーゼのジグー
が消えた方向へ旋廻させた。キラの体がシートに押し付けられた。
「加速時に掛かるGを再現しているのか」
 キラのモニターにクルーゼのジグーが映った。
「見つけた!」
 キラはジグーを前進させた。キラは加速時掛かる衝撃に苦痛で顔を歪ませた。
「ちっ、このシミュレータ全てが過敏に反応いている!これが不具合か」
 キラはストライクと同じ感覚でジグーを動かすと、ストライクの時とは比べ物にならない
程シートに体が押さえつけられた。
 クルーゼのジグーが重斬刀を構え、キラに向かって突っ込んできた。
 キラも重斬刀を構え、クルーゼを待ち構えた。クルーゼの重斬刀を、キラに向かって振り
下ろした。キラは持っていた重斬刀で受け止めた。空いた足でクルーゼのジクーを蹴った。
と同時に突撃銃を構え、クルーゼのジグーに向かって撃った。クルーゼはすぐさま、ジグー
の態勢を元に戻すと、突撃銃の弾が着弾する瞬間その場から離れた。クルーゼもキラとの距
離を取るため、突撃銃を撃ちながら離れていった。クルーゼがどんどんキラと離れた行った。
キラは見失わないように、クルーゼが飛んでいった方向に進んだ。
「少し提案があるんですが…」
 キラがクルーゼに通信をした。だが何も反応が無かった。
「周波数があっていないのか…」
 キラは外部と通信が無いかコックピットの周りを見回した。
 特に何も見当たらなかった。
382キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/14(火) 00:36:07 ID:???
「おい、これは外に聞こえているのか?」
 キラの言葉がコックピットの中で木霊する。
「聞こえていますよ」
 数十秒たってから、先程の白衣の着た女性の声が聞こえた。
「何か用でしょうか?」
「相手と通信するための周波数を教えてくれ」
「ザフトの周波数と同じですよ」
 キラはその言葉に非常に困った。キラが砂漠でバクゥに乗った時は、相手が設定等をやって
いたのでキラは全く分らなかった。
「すまないが、その周波数分らないんだが…」
 通信の向こうで女性が驚きの声をあげた。
「ザフトレッドなんですよね…」
 キラは今着ている服を思い出した。
(確かにザフトレッドが知らないのは流石にまずいか…)
「今まで、デスクワークをしていたんだ」
「本当ですか?」
「ああ本当だ」
 通信越しに女の溜息が聞こえた。
「わかりました。周波数は八八・六です」
「最初から設定ぐらいやっていて欲しいな。困ったもんだな」
 とキラはあえて相手に聞こえるように言った。
 鉛筆ような物が折れる音がキラのコックピットに響いた。
(なんか、ミリアリアを怒らせた時に何か雰囲気が似ているな…) 
 キラはその音を聞かなかった事にし、周波数をその数字にあわせて、もう一度クルーゼと
通信を試みた。
「なにかようかね」
「はい。このまま模擬戦を行っても一対一では中々終わらないと思います。そのためにルー
ルを設けましょう」  
「一体どんなのだい?」
「簡単な事ですよ。五分に一回は必ず、相手に姿を見せる。その時は攻撃を止め、再度攻撃
するときは合図するっていうのはどうでしょう」
「わかった」
 クルーゼはその誘いに乗った。
(バッテリーがどのくらい持つか分らないが、三回を目安に考えておくか…)
383キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/14(火) 00:37:01 ID:???
 キラはクルーゼを追うのを諦めその場に静止した。
 数分たっただろうかモニターに一機のジグーが映った。
「ではいくぞ!」
 クルーゼの声と共にジグーが再度キラに突撃してきた。
 クルーゼのジグーは持っていた銃を、キラのジグーに向けて構えた。
 キラは、クルーゼのジグーが銃を構えた瞬間、銃の照準から外れるように離れた。
 キラもクルーゼに向けて銃を構えると、クルーゼもすぐに照準から外れる為にジグーを動
かした。キラは銃の変わりに銃斬刀を構え、操縦桿を動かしクルーゼの所へと向かった。
「もらった!」
 クルーゼはキラの声に反応し、重斬刀を構えた。そしてキラのジグーから振り下ろされた
銃斬刀を受け止めた。クルーゼの今いる場所は、キラの攻撃がどこから来るか容易く予測で
きた。クルーゼの後ろ、そして下には、MS、MAの攻撃では到底壊せないデブリが漂って
いた。そのために、キラの攻撃は前方、左右、上からの攻撃しか出来なかった。キラの攻撃
はクルーゼの真上からの、高速で接近し重斬刀を振り下ろす物であった。この攻撃を予測し
てきたクルーゼは、キラの攻撃を重斬刀で両手で構え受け止めた後、キラのジクーを蹴り上
げようとした。そのときクルーゼのモニターにはジグーが片手に重斬刀を振り下ろし、もう
片方の手は突撃銃を構え、コックピットを狙っていた。そしてトリガーが引かれた。しかし
突撃銃に何も変化が起きなかった。
「弾切れか!」
 キラはコックピットの中で焦っていた。確実に仕留められるのに棒に振ってしまった。
 このチャンスを生かしきれなかった自分に、ピンチが訪れようとしていた。
 クルーゼはすぐさま、思考を切り替えると、目の前のジグーを蹴り上げるた。
 キラがコックピットの中で衝撃に耐えた。モニターにはジグーが突撃銃を構えていた。
(このままでは…!)
 その時、キラは感覚が鋭敏になっていくのを感じた。相手の動きがスローになっているよ
うに感じた。
「気持ち悪い」
 キラはその現象に吐き気を覚えた。するとその現象は突然無くなり、キラの吐き気も治ま
ったようだ。クルーゼは、突然止まったキラのジグーをチャンスだと考え、突撃銃でメインカメ
ラを潰し、コックピットに向かって重斬刀を突き刺した。

 キラの目の前のモニターが死んだと同時に、模擬戦終了の合図がコックピット内に響いた。
384C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/11/14(火) 04:09:31 ID:???
「こっちです!早く!!」
                         「女、子どもが先だ!野郎はまだ入るな!!」
   「はぐれた奴はいないか!?皆ちゃんといるか!?」
                                        「あたしの事はいいから、この子だけは…お願い」
 「西にはもう誰もいない!早く隔壁を閉めろ!」
                                   「無理です!閉まりません!!壊れてます!!」
     「だったら直すんだよ!それでも無理なら人力で閉めるんだ!」
                                                 「ママ…ママ…!」

悲鳴と、焦りと、恐怖の三重奏が響いている。
ユニウスセブンの破壊と落下のニュースが届いて数分、島はパニックに陥っていた
元々情報が伝わるのが遅いところだ、ほぼリアルタイムで伝わってきたのは幸運だったと言えるだろう。

だが不運な事にこの島は小さなものであって、破片の直撃一発で消滅しかねないのだ
それでなくても、墜落の衝撃がもたらす津波は容易に島を飲み込んでしまうだろう、今、この島は未曾有の危機に喘いでいる。
そしてこの僕もまた然り、だが不思議な事に、修羅場を潜ってきたせいか頭はとても冷静だった。

「そこはロックがかかりません、これで溶接して下さい!」
「了解!すまんな兄ちゃん、指揮ってくれてありがとうよ!」

ユニウスセブン落下に伴い、高い可能性でこの島を津波が襲うことは想像がついた。
そこで避難をすべきなのだが、この島には高いところは無い。そこで地下施設へと避難することになったのだ。
我先に、と押しかけてきたせいで入り口近辺は大混乱に見舞われてしまったのである。
それに問題はそれだけではない、施設の耐久性にも不安点が残っていた。
元々軍の施設なのである程度は耐えられるだろうが、島を覆う規模の水害に耐えられる造りなのだろうか?
もしどこかに穴が開いていたら、そこから水が入り、後はアリの巣に水を入れたように…
そんな意見が出た時に、少数が地下に避難するのを止めた。
彼らはこの島で最も高台のあるところに避難するらしい、危険だ、と止めたのだが、行ってしまった。
もう僕らに出来る事は、無事を祈る事と、自分達の生存率を少しでも上げる事だけだった。
385C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/11/14(火) 04:10:24 ID:???
カレンさん率いる作業員部隊と共に、怪しい箇所を緊急補強する。
避難先を最も安全と思われるところに絞り、そこに被害が及ばないようにする。
最低限の食料だけは保管しておく、念のため酸素もキープしておく。
外を回り、逃げ遅れている人がいないか確認する。
すべき事はたくさんあった、それでも刻限は容赦なく近づいて来る、悪夢だ。

「見えた!降ってくる!!」
「やっぱり軍は間に合わなかったか、相変わらず役に立たないなどこも!」
「早く、僕達も避難を!」

出来る限りの事はやった、あとは僕達が入って、隔壁を閉めるだけ
助かるかどうかは分からない、神様なんていないけど、それでも祈らずにはいられなかった。

「ちょっと…なんで最後まで閉まらないのよ!」

ああ、やっぱり神様はいない
隔壁は故障していた、途中までしか閉まらなかった。

「この隔壁無しでももたないかな?」
「無理だな、これを除いたらあとはシャッターや扉しかない、このまま放置は出来ん」
「そうよね…まずいなあ。直撃や津波が来ないと良いんだけど…」

カレンさんと作業員の人が話している、確かに津波は来ないかもしれない。その可能性は充分にある。
でも楽観視は出来ない。最悪の事を考えて、それを打開する術を考えておく。これが生き残る鉄則だ。
だから、みんなで生き残るためにあえて、僕は走る!

「ちょっとキラ君!どこ行くの!?」
「隔壁の隙間をジンで塞ぎます!2人は避難してて下さい!」

少し離れた所に、作業用のジンが置いてあった。
それを使えば隔壁を力ずくで閉める事が出来るはずだ、最悪、身体で塞げばいい
足を引きずって、昔のように走れないけれど、それでも走る!
時間が無いんだ!早く、早く!もっと――!!
386C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/11/14(火) 04:12:02 ID:???

「ッツ…!うわっ!」

ピキッ という音。痛む足、傾く体。
目の前には地面がある、衝撃と痛み。転んだ。

「痛・・・こんなもの!!」

くじいたのかもしれない、足首が重く痛む。
もう走れない、と身体がサインを出す、脂汗がにじみ出る、諦めかける。
――その全てに反逆する!!

「このぉぉおお…!」

身体全体にある裂傷、それに伴う痛み・・・・・・無視。
感覚の無い左足、ほとんど動かない。右足首に鈍痛・・・・・・無視。
身体が警告を出す・・・・・・無視。
全てを無視して立ち上がる、そしてまた駆ける!

「くぅ・・・!」

倒れてもまた立ち上がる
それで、立ち上がれなくなったら、腕だけでも進めばいい、そんな覚悟をしていた
と、そこに、僕を覆うようにして影が現れた。

「ダメだよキラ君、腕は大事にしないと。特に君みたいな青少年はね」
「カレンさん!?」
「隔壁側は男連中に任せてきたよ、MS使うんなら腕は大事でしょ?もっと大事にしないとね〜」
「そんな、避難しなかったんですか?」
「アレほっといて避難しても同じでしょ、さ、とっとと片付けるわよ。」

そう言うとカレンさんは、僕の肩と足の下に手を回した。
「よっこい…しょっと!さ、行くわよ〜」
「うわ、うわぁぁあ!?」

持ち上げられた!?
驚いている暇も無く、全力疾走を始める。速い
これまでの速度とは比べ物にならない、人一人担いで出せる速度じゃない、何でこんな事を彼女は出来るのだろうか

「カレンさん、重くないんですか!?」
「大丈夫よ、コーディネーターだから!」
コーディネーターじゃあ、しょうがないな。
そんな事思っている間に到着しました。
387C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/11/14(火) 04:14:13 ID:???

「大丈夫?動かせる?」
「平気です、これくらい・・・!」

OSを起動、燃料の残量を確認、問題無し。
隔壁の閉鎖には、このままのジンではパワー不足の恐れがあるので、プログラムを書き換える必要がある。しかし悠長に書き換えている暇は無い。
右手で操縦し、左手で書き換え作業を開始する、単純な作業なのに、手が上手く動かないせいで上手くいかない

「キラ君はそっちに専念して、操縦は私が」
カレンさんが手を伸ばし、操縦桿を握り締めた。密着する形になる。
普段なら、柔らかさとか匂いとか気になるんだろうけど、この時は気にしてる暇は無かった。
「リミッター解除、バランス調整完了、ポンプ正常稼動確認。…よし、いける」
ジンの調整が完了するのと、目的地の到着はほぼ同時だった。

後は、意外と簡単に事が進んだ。
もう一度隔壁を開き、ジンを内部に入れ、もう一度閉める。
途中で止まるので、後はジンが力ずくで押して閉める。そこまで苦戦はしなかった。
作業が終わろうとした時に、地震が起こった、ユニウスセブンが落ちてきたのだ。
せめて島に直撃だけはしませんように、と祈りつつ、僕達は隔壁を閉めた、これでもう逃げることは出来ない。
ユニウスセブンの落下が収まるのと、津波の警戒が解かれるまで大体24時間、丸一日ここで過ごす事になる訳だ。
バリケード代わりにはなるだろうと、守り神のようにジンを隔壁に座らせる、そういえばこれ以外のジンは外に置きっぱなしだった。
一夜明けて、外に出た時世界はどうなっているのだろう?
僕達は本当に夜を明かす事が出来るのだろうか?外の高台にいる人々は無事だろうか?
皆が不安だった、暗闇の中、まるで儀式のように静まり返っていた。

「寝なよ、キラ君。お姉さんが膝枕してあげるからさ」
カレンさんが僕に話しかける、いつもの調子を装って。
彼女も不安なんだろう、少し震えているのが分かった。きっと何時ものようにして不安を打ち消そうとしているんだろう
それとも誰かと触れ合っていたいのかもしれない、それは僕も同じだった。
すみません、と一言かけて横になる、足はまだ痛んだ。
388C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/11/14(火) 04:16:23 ID:???
「皆やチャーリーさんはどこにいるんでしょうか…」
「これだけ人がいるからね、私もちょっと分かんない、でもきっと大丈夫よ。皆頑張ったもん」
「そうですね、…大丈夫ですよね」
「うん、大丈夫だよ、大丈夫。・・・お疲れ様。」
頭を撫でられる、不思議と不安だった心が幾分か和らいだ気がした。
それから僕達は言葉を交さず、ただ撫でられるだけの時間が過ぎていった。
・・・そういえば、こうして頭を撫でられるのなんて何年ぶりだろう、いつの間にか、僕は意識を手放していた。
大きな揺れと音が来て、眼を覚ますまで。


24時間後、暗闇から開放された僕達の目に映ったのは、水浸しの荒野だった。
建物も、木も、MSも、ほとんどの物が無くなっていた中で、僕達のいた施設だけ無事だったのは奇跡と言えるだろう
でも僕達が築き上げてきた物は全て流されてしまっていた、高台にいた人々の命も含めて。

幸い僕の怪我はすぐに良くなった、一週間もすれば元気になっていたと思う。
その一週間のうちに島を離れる人々も多く、半分近くは船に乗ってどこかに行ってしまった。
島にあった船は全滅だったけど、どこかの救助隊が来てくれたのだ。定員オーバーになるまで乗せてくれたのには感謝している。
どうか、彼らが無事でありますように。そして戦争がこれ以上被害を産み出しませんように。
この時の僕には祈る事しか出来なかった。


第二章  終わり
389 ◆uLM3T8C/3g :2006/11/14(火) 04:23:40 ID:???
ごめんね、かーちゃん遅筆でごめんね、さらに展開遅くてごめんね。
次回はMS戦闘を書きたいと思います、さてどうなることやら。
こんな感じでまったり書いていきますが、お暇な方はお付き合い下さい。
そしてキラーズを書いている ◆vKFms9BQYk さん、いつもいつもGJです。・・・恐ろしい子ッ!
390通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 07:46:22 ID:???
2人ともgj
391通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 09:03:52 ID:???
トリーズナーキター!どっちのキラもかっこええなぁ…。
GJ!
392通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 12:33:54 ID:???
いきなり話の流れが変わったから、「どういう事?」と思ったが違う職人さんだったのか。
どちらもGJ!!です。
393通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 15:34:33 ID:???
いいねいいねー
次も期待しちゃうよっ!
394通常の名無しさんの3倍:2006/11/14(火) 15:59:21 ID:???
お二人ともGJです。

>>「カレンさん、重くないんですか!?」
>>「大丈夫よ、コーディネーターだから!」
>>コーディネーターじゃあ、しょうがないな。
>>そんな事思っている間に到着しました。

この会話の流れにキラ意外と余裕あるなと吹きました。
395通常の名無しさんの3倍:2006/11/15(水) 15:40:18 ID:???
まぁ2年近く島で生活してるからメンタリティもタフになったんだろう。
最も島で起きてからもそんな台詞があったから戦闘の恐怖から解放されて素が出たと見えなくもない。
396キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/16(木) 00:30:18 ID:???
>>383の続き

 キラはシミュレータから出ると、クルーゼがキラの所に近寄ってきた。
「合格だ」
 とクルーゼはキラに言った。
「何がですか?」
「君は私の試験に合格したのだよ」
「試験?」
 とキラは何か自分が試されているようなので不快に思った。
「私は君を自信を持って明日紹介できるよ」
「はぁ…。あの一つ聞いていいですか?」
「なにかね」
「明日会う人物は誰なんでしょうか?」
「パトリック・ザラだが」
「そうですか…」
「私は用が済んだので、ここを出るが君はどうする?」
「それなら僕も…」
 とキラがクルーゼと出ようとした瞬間、誰かに腕を捕まれた。
 キラが後ろを向くと、先ほどの白衣の女性がキラの腕を掴んでいた。
「あのこの子とお話がるんですけど…」
「私は外で待っている」
 クルーゼはそう言うと部屋の外に出て行った。
「話って何でしょうか…」
 とキラは女性に聞いた。先ほどキラの腕を掴んでいた人とは違い別の女性がキラの前に現
れた。その女性は紫の髪に白衣の下はきわどい服を着ていた。
「へぇ…こいつが…」
 初対面の相手にこいつ呼ばわりされたキラは、さらに不快になった。
「ここは技術部なんだけど…」
と紫の髪の女性が話しかけてきた。
「はぁ…」
「明日、あなたザラ委員長に会うわよね」
「そうみたいですね」
 キラは頷いた。
「そこで、あなたに技術部の予算の事を頼んでほしいのよ」
397キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/16(木) 00:31:25 ID:???
「どうして僕なんですか…」
「なんとなくよ」
 キラは目の前の女性の顔の表情で何を考えているのか悟った。
(絶対遊んでいるよな…)
「どんな事を研究しているんですか?」
 キラは白衣の女性に研究内容を聞いたみた。
「これを知るって事は貴方はもう戻れないわよ」
 キラは目の前の女性が何を言っているのか分からなかった。
「ニュートロンジャマーキャンセラーの研究。理論は完璧。私って天才ね。自分が恐ろしく
なるわ。今のところ、お金がないから何もできないけど」
 キラは心の中で、聞かなければ良かったと思った。
(これでザフトに入れなかったら、捕まるんだよな。たぶん…)
 目の前の女性は、キラの表情を見て笑っていた。
「そのための予算申請ですか」
 とキラは何とか、表情を変えずに聞いた。
 キラの言葉に紫の髪の女性は頷いた。
「そんな事は、あなたが直接予算委員会の掛け合ってください」
 キラが発した言葉に、紫の女性は部屋にいた研究員を部屋から出させた。
 最初にシミュレータを説明してくれた女性も外に出ていった。どうやら目の前の女性がこ
この一番の権力者のようだ。
「もう一度聞くわ。承諾するのしないの?」
 キラは首を横に振った。
「そう。それならあなたの秘密ばらすわよ」
「どういう意味ですか?」
 キラの言葉が低くなった。
 目の前の女性は机に置いてあった紙にある言葉を書きキラに見せた。
 キラはその内容に目を見開かせた。
「どうして分かったんですか?」
 とキラが紫の髪の女性に聞いた。
「そんなの簡単の事よ。あなたがザフトの通信周波数が分からなかったし、しかも今時、ザ
フトレッドがこんな所に来る事なんてほぼないわ。あと何個かあるんだけど…」
 キラは反論する箇所がなかった。そしてキラは心が折れた。
「分かりました」
398キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/16(木) 00:36:11 ID:???
「よろしい」
 キラは渋々、承諾すると部屋から出た。
 キラが部屋から出ると、廊下で待っていた研究員達が部屋へと戻っていった。
 廊下にはクルーゼが最後に残った。
「用は済んだのかい?」
「はい」
 とキラは頷いた。
「明日の事を話すのだが問題ないかい」
「はい」
「あした、君が泊まっているホテルまで私が迎えに行こう」
「いいんですか?」
「ああ、問題はない」
「ありがとうございます」
 とキラ達が明日の事を話していると、キラの目にうさ耳が映った。うさ耳をしている女の
子だ。女の子は廊下を曲がりキラの視界から消えた。
「あにょ…」
「なんだね」 
 キラの変な声にクルーゼは至って普通に反応した。
「うさ耳の女の子がいませんでしたか?」
「なにを言っているんだい?ここには私と君しかいなかったではないか」
 クルーゼはおかしな事を言っているキラを見た。キラは、クルーゼに―何を言っているん
だこいつ?―って風に思われている感じがしたので、これ以上この話題に触れない事にした。
 二人は建物の出入り口についたようだ。受付を通ったのに、受付嬢は何も言わなかった。
 キラはその事が気になり、受付を見てみると、先程と人が違うようだ。キラは服装につい
て何も言われなかったので安心した。
「あした十時に。それじゃまた」
 とクルーゼはキラに別れの挨拶をすると、また建物へと戻っていった。
 キラは、そのままクルーゼに教えたホテルへと向かうため、まずバス停へと歩き出した。
「そう言えば、ホテルの予約を忘れた」
 バス停にキラの声が響いた。
399通常の名無しさんの3倍:2006/11/16(木) 07:38:35 ID:???

キラーズの職人さん
暴走中!?
400通常の名無しさんの3倍:2006/11/16(木) 13:39:49 ID:???
乙!
オリジナルが錯乱しているw
大丈夫か!?
401通常の名無しさんの3倍:2006/11/16(木) 15:17:50 ID:???
一通りキラーズを読み返して思ったんだけど
ラクスはキラ達のことをどこまで知っているんだろうか。
AAで何か反応してたっぽいから何かは知っているんだろうけど
好きですわ発言で幸せそうとあったから父がやっていることは知らない?
その辺りで今後の展開が大きく変わりそうですね。
`キラ`ではなく`AAで会ったキラ`が大事なラクスがシーゲルと敵対するとかも面白そうです。

続き楽しみにしています。頑張ってください
402キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/17(金) 00:20:45 ID:???
>>398の続き

 翌朝、約束の時間にクルーゼは車でキラを迎えに来た。
 クルーゼはキラが車に乗るのを確認すると、パトリック・ザラがいる評議会議場へと向かった。
 クルーゼとキラはある部屋に通された。
 幾時がまっていると、部屋にパトリック・ザラが入ってきた。
 クルーゼはその場に立つと敬礼をした。
「話とは何だ、クルーゼ…」
「合わせたい人物がいるんですよ」
 ソファーに座っていたキラが立ち上がった。
「久しぶりです」
「君は…ヤマト夫妻の息子のキラ君か…。クルーゼ」
 パトリックはクルーゼを呼んだ。
「なんでしょうか…」
「悪いが出て行ってもらおうか」
 クルーゼはパトリックに従い部屋から出て行った。
「いいんですか…」
 キラは今出て行ったクルーゼの事をパトリックに聞いた。
「問題はない」
「はぁ…」
「君が、クルーゼから紹介される相手だったのか」
 パトリックは苦笑した。
「まあ座りたまえ」
 パトリックはキラをソファーに座るように促した。
 キラはソファーに腰掛けた。キラに続いてパトリックに腰掛けた。
「クルーゼから一通り聞いたが、君は本当にいいのか?」
「はい」
「しかし君はオーブの人間だ。それに君は…」
「覚悟はあります」
 キラはパトリックの言葉を遮った。
「それならなぜオーブの軍に入らなかったのだい?」
「あの国はもう駄目です。今の政権が変わらなければ堕落していくでしょう」
「だからどうなんだ?」
「堕落する国の軍に入っても意味がないですからね」
「なら君はいったい誰が向いていると思うのかね」
「それはわかりません」
403キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/17(金) 00:22:24 ID:???
「若者らしい考え方だな」
「そうですね」
 二人の話は盛り上がっていった。
「それで話の本題に入るが君はザフトに入りたいのか?」
 パトリックの言葉にキラは頷いた。
「真実が知れれば君の身に何が起こるかわからないぞ?」
「ばれなきゃ問題ありません」
 パトリックはキラの言葉を聞いても、キラのザフト入りを中々了承しなかった。
 キラは歯切れの悪いパトリックに、ダコスタからもらった封筒を渡した。
「これな何かね?」
「見てくれれば分かります」
 キラに渡された封筒には、手紙と一枚のデータディスクが入っていた。
 パトリックは机の置いてある端末にデータディスクを差し込むと、中に入ってあるデータ
を見た。中には、バクゥと、デュエル、バスターが模擬戦が収録されていた。パトリックは
それを見終わると手紙に目を通した。
「君をザフトに迎え入れよう…。連合の最新鋭機を、ザフトレッドが乗っているのに、ここ
まで頑張られては断るにいかんだろう。ザフトは優秀な人材は欲しいのだよ」
 パトリックからその言葉を聞き、キラはお礼を言った。
「君の配属先は、ザフトの試作機のパイロットをやってもらう…」
 とパトリックはキラの配属先をその場で決めた。
「テストパイロットですか?」
「そう考えてもらってもかまわない。来週から仕事をしてもらう」
「どうしてテストパイロットなんですか?」
 キラはパトリックに質問した。
「君の目的は戦争の早期終結だろう?」
「はい」
「私達の目的はもう其処ではないのだよ」
「ナチュラルの殲滅ですか?」
「そうだ」
 パトリックはキラの言葉を否定しなかった。
「しかしそれは建前でしょう?」
「君はすごいな…。たしかに私は、ナチュラルの殲滅と議会で言っているが実際は殲滅させ
る気はないのだよ。ある程度ナチュラルと戦争をし、プラントの独立を認めてもらえばそれ
で問題はない。私はそう考えているのだよ。私の考えを気づいたのは君で二人目だな」
404キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/17(金) 00:23:56 ID:???
「もう一人は誰なんですか?」
「君に言っても分からんよ」
 パトリックにこう言われたキラは、一人の人物の特徴を挙げた。
 パトリックはキラの言葉を聞き、肯定の意で首を縦に振った。
「あの人ってナチュラルですよね…」
「なぜそう思うんだね?」
「オーブのモルゲンレーテで昔見ました。たしか独自の理論を持っていて、それを学会で公
表したら相手にされなかったと聞きました」
「私もあの人を探すのに苦労したよ。本当にすごいな。君は知らない事はあるのかい?」
 パトリックはキラの情報網に呆れるばかりだった。
「情報は大切ですよ」
「それなら、私に何か一つ情報をくれるかい」
 パトリックは冗談半分で聞いてみた。
「そうですね…。それなら、ラウ・ル・クルーゼには気をつける事ですね」
「肝に銘じておくよ」
 パトリックは苦笑しながら、キラの言葉を受け止めた。
「アスランは今どうしていますか?」
「歌姫の所に今いるはずだか?」
「ラクス・クラインですか?」
「君はオーブにいたのに、ラクス・クラインを知っているのか」
「先日宇宙で会いました」
 パトリックはその言葉の意味を理解した。
「君はラクス・クラインに会ってどう思った?アスランと婚約しているんだ。友達から婚約
相手の印象を聞いてみようかなと思うんだがな…」
「そんなに息子が気になりますか…」
「ああ」
 パトリックは返事には力が篭っていた。
「親バカですね」
「そうかもな。それで君はラクス・クラインをどう思った?」
「そうですね。どこにでもいる女の子ですね。世界の裏、そして常識が普通の人より知らな
いのがどうかと思いますが」
 パトリックはキラの言葉を真剣に聞いているようだ。キラはさらに続けた。
「箱入り娘って事ですよ。それでもアスランは彼女に尻を敷かれそうですけど」
「実際、私は息子に好きな相手と結婚して欲しいのだよ」
405キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/17(金) 00:25:11 ID:???
「それならどうして婚約を?」
「シーゲル・クラインを知っているか?」
 キラは頷いた。
「相手から話を持ちかけてきたのだよ…」
「政略結婚ですか…」
「だろうな…」
「それで返事をしたんですか…」
「妻がシーゲルの娘を気に入ってな…」
 パトリックは妻の話をした瞬間、悲しみの表情に変化した。
「あのお願いがあるんですが」
「なんだね」
「ザフトの技術部の予算を増やして欲しいのですが…」
 パトリックはその言葉を聞くと顔を顰めた。
「なぞそんな事を…」
「昨日、技術部に行きまして…」
「クルーゼが連れて行ったのか?」
 その言葉にキラは頷いた。
 パトリックはこめかみを押さえた。
「そこで何を言われたのだ?」
「全てを聞きました」
 パトリックはそのキラの言葉に聞いて、ため息をついた。
「オーブから引き抜くんじゃなかったか…」
「あの人、頭は良いと思うんですが性格が問題ですからね…」
 技術部の権力者を思い浮かべた。
「そうだな。予算の事はどうにかしよう。何とかしてあれを開発してもらないとな…。これ
で君はもう元の生活には戻れないな。ザフトの機密を知ったのだから」
406キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/17(金) 00:28:21 ID:???
「覚悟はありますって言いましたが。それはそうとあれが完成すれば戦争は終わるんでしょうか?」
「だといいな。ブルーコスモスの盟主も馬鹿ではないさ。どちらかが滅ぶ戦争なんて愚の骨
頂ではないか?いざとなったら君に何とかしてもらおう」
 パトリックの言葉にキラは、顔を引きつらせた。
 キラは仕返しのようにある言葉をパトリックに投げかけた。
「技術部の研究成果を使用した新型MSを開発しているんですよね」
 キラの言葉にパトリックは驚いた。
「本当に君は何でも知っているんだな。君には諜報部にいってもらおうか」
「僕はパイロットでしか生きていけませんから」
「それなら君に、新型MSのテストパイロットのなってもらおうかな」
「命令ですか?」
 キラはパトリックを見た。
「君はまだザフトに入隊していないから冗談だ」
 キラとパトリックが話していると、シーゲル・クラインが部屋に入ってきた。
「シーゲル、今は客人が来ているのだぞ!無断で部屋に入ってくるな」
「今はそんな事はどうでもいい。アンドリュー・バルドフェルドが見つかったぞ」
 パトリックはシーゲルのその言葉に驚いた。
 キラは、パトリック・ザラ、シーゲル・クラインの会話から、砂漠の虎アンドリュー・バ
ルトフェルドがMIAになりそして見つかった事を知った。

第4話完
第5話へ続く
407通常の名無しさんの3倍:2006/11/17(金) 02:50:52 ID:???
GJ!!!
まともな人たち(クルーゼを含めて、シーゲルを除く)ばっかりで、すごくイイ!
こう言う描写が本編にもあったらなぁ。

シーゲルがキラがここに居るのを見て、どういった行動をとるか・・・
その辺が楽しみだな。

そしてキラ(オリジナル)、君はイイ性格してるぜw
408通常の名無しさんの3倍:2006/11/18(土) 13:56:12 ID:???
……シーゲルが虎発見の報を持ってきた時点で>>359での懸念が現実化しそうだな。
409通常の名無しさんの3倍:2006/11/18(土) 19:46:31 ID:???
うわぁ、確かにその可能性あるな。
気色悪いな。
410キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/20(月) 23:42:19 ID:???
第5話

 アンドリュー・バルトフェルドが生きている事がパトリック・ザラに伝わって数日が経っ
ていた。
 誰も通ろうとはしない寂れた公園がアプリリウス・ワンの一角に存在していた。
 その公園のベンチに、二つの人影が存在していた。 
 人影は、シーゲル・クラインとラウ・ル・クルーゼであった。
「あれはキラ・ヤマトなのか!?」
 シーゲルは先日、パトリックに会った時に見かけた人物に驚いていた。
 シーゲルはクルーゼにその疑問をぶつけた。
 クルーゼはシーゲルの言葉に頷いた。
「たしかにキラ・ヤマトです。パトリック・ザラに面会を求めた次の日、私は独自にコロニ
ーメンデルにいた、ヒビキ夫妻の子供達のその後の消息を追いました。とても簡単に見つか
りました。オーブにいる、ヒビキ夫妻の妹のヤマト夫妻に預けたようです」
「どうしてキラ・ヤマトがコロニーメンデルに関係があると知っている?」
 シーゲルは疑惑の目でクルーゼを見た。
「私は自分の出生を知っています。そのおかげで、あそこで何が行われていたか一通りは知
っています」
「信じておこう」
 シーゲルはこれ以上クルーゼに追求するのをやめた。
「しかしキラ・ヤマトがザフトに入れば私達が動きやすくなるな」
「殺さなくてよろしいんですか?」
「今殺せばパトリックに怪しまれる」
「そんな物ですかね」
「用心に越したことはない」
「キラ・ヤマトは将来、確実に私達の邪魔になります」
「その時はその時だ…。それにだ、あれは何かと使えるのでな」
 クルーゼはシーゲルのこの行動に、驚いた。
 普通なら確実に行動する場面でも、この男はほとんど動こうとしないのだ。
「私もまだキラ・ヤマトを殺そうとは思いませんから」
(ここで、キラ・ヤマトを殺せば私はシーゲルに殺される。私はまだ死ねないのだから)
「そうしてもらうと、こちらとしても助かる」
(完成していないあれを、クルーゼに破壊されてはたまった物ではないな)
二人は決して本音で喋ろううとしなかった。
「あなたがキラ・ヤマトを知っているなんて驚きました」
 クルーゼはシーゲルがキラを知っている事に驚いた。
411キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/20(月) 23:44:18 ID:???
「私も関係者なのだよ。君だってそうだろう? ラウ・ル・クルーゼ」
 シーゲルの言葉にクルーゼの口元が歪んだ。
 反対にシーゲルは笑っていた。
「関係者とはどういう事ですか?」
 クルーゼはシーゲルを殺したいという感情を制御しながら、シーゲルに聞いた。
「私があの研究所の出資金をほとんど出していたからな…。コーディネータを越すコーディ
ネータが私の夢だった。君もそこにお金を出していたではないか…」
 クルーゼはシーゲルの言葉の意味に気がついた。
「いや君ではなかったな…」
 シーゲルは醜悪な顔でクルーゼを見ていた。
「なら、貴方はなぜ自分の子供でしなかったんですか?」
 とクルーゼの言葉に、シーゲルは笑い出した。
「自分の子供を研究材料!?馬鹿を言ってはならんよ。他人のだから良いのだよ。失敗して
も私は何も悲しくない。罪悪感もない。だからこそ続けられるのだよ」
 シーゲルの言葉を聞いた、クルーゼは胸糞悪くなった。
(私にまだこんな感情があったのか…)
 クルーゼは、自分の感情に驚きを表した。
「話は変わりますけど、アンドリュー・バルトフェルドはどうやって生き残ったのでしょう
か?」
 クルーゼはシーゲルに聞いてみた。
「どうして私に?」
「貴方が、真っ先にその情報をパトリック・ザラに伝えたので。私がその後情報源を調べる
と全てが貴方の所に行き着くんですよ」
「世界には、知らなくてもいい事があるんだよ」
「分かりました」
 シーゲルの威圧感のある言葉にクルーゼは頷いた。 
「私はこれから用事があるのでこれで失礼するよ」
 シーゲルはベンチから立ち上がると、公園を後にした。
 クルーゼは一人ベンチで呟いた。
「食えない、そして最低な男だな。私以上に…。しかし面白い!世界は私が思った以上にさ
らに暗くて深い業が巣食っているようだな」

 アークエンジェルの格納庫で少年達の嬉しそうな声が響いた。
 格納庫には殆どの人がいないのか、格納庫全体に響いた。
412キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/20(月) 23:46:10 ID:???
「トール、すごいじゃないか!シミュレーションだけどザフトのモビルスーツを撃破するなんて!」
 眼鏡をかけた少年サイ・アーガイルが、先程シミュレーションを終了させた少年トール・
ケー二ッヒの肩を叩いた。
 シミュレーションの相手は、キラのプログラムで作られたイージスであった。
 キラはその二人を遠くからながめていた。
「キラ…」
キラは自分を呼ばれるのに気付き、声の方へと振り向いた。
 そこにはミリアリア・ハウが立っていた。
「何か用?」
「キラは、トール達に戦ってほしいの?」
「アークエンジェルには落ちて貰いたくないから。それに使える人員は使わないと、僕が死
ぬじゃないか…。そんなのは嫌だから。皆もそう思っているからこそ、出来ることをしてい
るんだと思う。どうしてそんな事を聞くの?」
「気に障ったらごめんなさい。どうして貴方がシミュレーションのプログラムを作っている
のか気になったから…」
 ミリアリアは砂漠の時から、目の前にいるキラの事を名前で呼べなくなっていた。
「それだけ? 僕は忙しいから、特に用事がなかったら話しかけてこないでよ」
 ミリアリアはキラの言葉を黙って聞いていた。
「お二人さん、一体何を熱心に語り合っているんだ?」
 サイとトールがミリアリア達の所に近寄って来た。
「彼女が僕の作業を邪魔するんだよ。用がないならどこかに言って欲しいものだよ」
 キラは不機嫌そうな顔でミリアリアを見た。
 ミリアリアはキラの顔を見ると、その表情に気付き格納庫から出ていった。
「こまったもんだよ」
 キラは溜息をついた。
 トールはそんなキラを見た瞬間、殴り掛かっていた。
「やめてよね、トール。女一人がどこかにいったぐらいで僕に殴り掛からないでよ」
 キラはトールの腕を掴み捻り上げた。
 トールは腕の痛みで苦悶表情へと変化させた。
 サイは険悪な二人の間に割って入った。
「サイ、君も僕に何か用?」
 サイはキラにトールの腕を放すように言った。
「トールどうする? 僕にもう暴力を振るわないなら、腕を放してもいいよ」
 サイはキラの顔を恐る恐る見ると、その顔は今までみた事のない醜悪な表情をしていた。
413キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/20(月) 23:48:14 ID:???
「断る! キラがあいつを悲しませないって誓うなら何もしない」
 キラは自分の腕に力を込めた。
「キラ!お前はミリアリアの事をどう思っているんだ!」
 トールは叫んだ。その声には怒りの感情が含まれているようだ。
「そうだな…。同じ軍艦に乗っているオペレータ。それ以上それ以下でもない」
 キラの言葉にトールは思考が止まった。
「キラ、お前今自分が何を言ったのか分かっているのか?」
 サイが突然叫んだ。サイはさらに続けてしゃべり出した。
「キラ、お前とミリアリアは…」
「恋人だったのかと言うのか!?馬鹿馬鹿しい」
 サイの言葉をキラが遮った。
「僕にそんな気持ちは全くない。それは君達の勘違いだ!僕には好きな人はいるんだよ」
 サイはフレイを思い浮かべた。
「フレイではないから…」
 サイはキラに何もかも見抜かれているような感じがした。
「じゃ、どうしてフレイと…」
「向こうが僕に近づいてきたから、僕もそれに付き合っただけさ」
「じゃ…一体誰なんだ?」
「ラクス・クライン」
 その言葉にサイは少なからず動揺した。
 キラとラクスは初めて出会って、そんなにしか時間が経っていないのに、キラはラクスを好
きになったのだからそんな馬鹿な事はあるのか?とサイは思っていた。
「ラクス・クラインだと…あのどこか世間とずれた女か…」
 トールが痛みをこらえ、声を発した。
 キラはトールの腕を放すと、掌をトールの首にまわし、そのまま壁にトールの体をたたき
付けた。
「彼女の悪口を言うな!」
 キラは掌を前へと進めた。その分トールの首が絞まっていった。
 トールが頷くと、キラは手を放した。
「何をしているんだ!?」
 ムウが三人の所に近寄って来た。
 キラはムウが近寄ってくるのを確認すると、すぐさまトールの腕を放した。
「白兵戦の訓練をしていたんですよ」
 とキラ先程の表情と違い、笑顔でムウに言った。
414キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/20(月) 23:51:46 ID:???
「無理はするなよ」
「訓練は今終わりました」
キラはそう言うと、トールに近づいた。
「トール、今度僕に突っ掛かってきたら、容赦なくその腕を折る」
 とトールの耳元で囁いた。
「まるで姫を守るナイトだな…」
 トールはすぐさまキラに反論した。
「その言葉、今の僕には心地が良いよ」
 キラはそう言うとムウの所へと向かった。
「ムウさん、待ってください。僕も行きます」
「君達はどうする?」
 ムウがトール達を見た。
「俺はここにいます」
 サイの言葉にトールも同じく頷いた。
「分かった。二人とも無理をするなよ」
「わかりました」
 ムウは二人の言葉を聞き、キラを連れて格納庫から出た。
「キラは変わったな…」
 トールは床を拳で殴りつけた。
「トール、何をしているんだ! そんな事しても何も変わらないぞ」
 サイが何度も格納庫の床を殴り続けているトールを止めた。
「二人とも何をしているの?」
 ミリアリアが格納庫に入ってきた。
「どうしてここに?」
 二人は格納庫に入ってきたミリアリアに驚いた。
「さっきキラがここから出て行くのを見たから、二人が気になって戻ってきたのよ」
「キラの事何も思わないのか?」
 ミリアリアはトールの言葉を無視した。
「サイも何か言えよ!」
 トールがサイのほうに体を向けた。
「俺、医務室から医療道具を持ってくるから…」
 サイは格納庫を後にした。
 ミリアリアはトールの腕を掴んだ。
「トール、どうして床を殴っているの?」
415キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/20(月) 23:53:52 ID:???
「関係ないだろ!」
 トールの叫び声は格納庫に響いた。
「そんな事はないわ。私さっきの見ていたから」
「キラの事どう思っている?」
 トールはミリアリアに聞いた。
「キラが最初に頃に戻ってくれたら、嬉しいわ」
「今のキラはどうなんだ?」
「今のは、昔のキラではないわ。何もかも変わってしまった。私はそう思っているわ」
「それでいいのか?」
「そう思う事にしているわ。そうでないと、やってられないでしょ」
 トールはミリアリアを抱き寄せた。
 ミリアリアはトールのいきなりの行動に、驚いた。
「トール…」
「こんな時になんだが、俺は前からお前の事が好きだった」
「…」
 ミリアリアは何も答えなかった。
 トールはさらにミリアリアを強く抱きしめた。
「今は御免なさい」
 トールはミリアリアの答えを聞くと、ミリアリアの体を離した。
「戦争中だから、今すぐに答えは出せない」
 二人の間に気まずい空気が流れた。
「やはり、キラの事が…」
「馬鹿そんなんじゃないはよ」
 ミリアリアが顔を真っ赤になって否定した。
「真っ赤になるって事はまんざらではないな…」
 二人の間にサイが割って入った。
「一体いつから…」
 ミリアリアがサイに聞いた。
「最初からだが…」
 二人は目を細め、サイを睨んだ。
「トール…」
「たぶん同じ事を考えていると思う」
 二人は同時にサイの顔面に、平手打ちをお見舞いした。
 格納庫にとてもいい音が響いた。 
416通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 00:39:54 ID:???
GJ!!!
クルーゼではないが胸糞が悪いな、このヒトモドキ共は!
虎にしても臭いみたいですし、お人形さんに囲まれて何が嬉しいんだか。

クローン・シゲともに屑ッぷりに磨きが掛かってきましたが
それに反比例するかのごとくサイ・トール、果てはクルーゼの漢が上がっていく感じですな。
さてさて、どうなる事やら。
417通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 03:24:55 ID:???
……こりゃ狂うぜ先生が人滅ぼしたくなる訳だ。
418通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 12:22:47 ID:???
クルーゼさんがマトモ人間に見えるぜ、ウェーハッハッハ
419通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 19:40:04 ID:???
GJ!!
シーゲルが腐ってるな……
娘は研究材料にしないとか言ってるけど、技術が完成したら完全版ラクスとか作りそうだ。
420キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/23(木) 01:44:23 ID:???
>>415の続き

「準備はいいかしら?」
 モニター越しに、紫の髪の白衣を着た女性がキラに話しかけた。
 その女性は、先日技術部で出会った女性だった。
 キラは頷いた。
「今から貴方には、ザフトの新型機に乗って、デブリ地帯を飛んでもらうわ」
「わかりました。今からテストを開始します。博士もデータをちゃんと取ってくださいよ」
 キラは白衣の女性を博士と呼んでいるようだ。
「わかっているわよ。さっさと始めてちょうだい」
「キラ・ヤマト、ゲイツ発進します」
 博士は、今日のキラの雰囲気に何か違和感を感じた。
 その違和感に、オペレータが感づいたようだ。
 オペレータの説明によると、キラの声には覇気が感じられなかった。
「五月病かしら?」
「五月病?」
 オペレータは博士が口に出した、単語の意味が分からなかった様だ。
 博士の白衣の裾が何かに引っ張られた。
 体をそちらに向けると、女の子が立っていた。
 女の子の格好は、ザフトに不釣合いな服装だった。
 博士も、どこをどう見てもザフトの格好ではなかった。
 女の子の最大の特徴はうさ耳だ。カチューシャにうさぎの耳がついているのだ。
 うさ耳を付けた女の子が博士に耳打ちをした。
「たしかに…うんうん…そうかもしれないわ」
 博士はその内容に首を何度も縦に振った。

 キラはゲイツを駆り宇宙へ飛び出した。
 モニターには先程自分が出てきた艦影が映った。
 博士から指示された指定のポイントへとキラは向かった。
 其処に向かうと、三機のジンがゲイツを待ち構えていた。
 そのジンには、コックピットの所に数字が刻印していた。
「博士から聞いていると思うが、今から模擬戦をおこなう」
 ジンのパイロットからキラに音声通信が入った。声からすると女性のようだ。
「またモニター通信ではないのですか?」
 とキラはジンのパイロットに音声通信をした。
「必要ないと何度も説明した? 相手を知ったらそれだけ、覚悟が鈍るからな!」
 と言うと同時に、数字の1が入ったジンが急速接近し、ゲイツに向かって重斬刀を振り下
ろしてきた。キラはゲイツを操作し重斬刀を避けた。
421キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/23(木) 01:46:53 ID:???
 避けたと同時にキラのビームサーベルを取り出し、ジンの頭部に向かって振り下ろした。
 キラは自分の持つ操縦桿が軽くなったのを感じた。
 ビームサーベルが持つゲイツの腕が、二機のジンが持つ突撃銃によって破壊されていた。
「あなたの負けね…。今日の貴方は、動きが全くなっていなかったわ。心ここにあらずって
感じね」
 キラが操縦するゲイツのカメラにジンの突撃銃が向けられた。
「そのようですね…」
 キラはすぐさま負けを認めると、その場を後にした。
 キラが艦に戻ると、すぐさま博士に呼び出された。

「今日の貴方、今までで最悪だったわ。あれでは良いデータが取れないわ」
 キラがザフトに入り、新型MSのテストパイロットになって数日が経っていた。
 博士はその中で、一番最悪だと言った。
「素人の私が見ても、初めての時と比べて今は確実に変だと分かるんだもの」
 今のキラは、ストライクに乗っていた時より全てにおいて劣っていた。
「って人の話を聞いてる?」
「何がですか?」
 キラは博士の言葉を全く聞いていなかった様だ。
「あなた相当無理をしているでしょう?」
 博士の言葉にキラの表情が一瞬崩れた。キラはここ数日、疲れている体を無理に動かしテ
ストパイロットの仕事をしていた。
「否定しないようね。そんな状態では話にならないわ。今日はもう終りよ」
「まだやれます!大丈夫です」
 キラは自分の体の事を無視し、博士にまだ続けられると進言した。
 博士がキラを睨み付けた。
「今の貴方は、はっきり言って邪魔なのよ! まともに自分の体を管理できない人間はここ
には必要ないの。兵士ならそれぐらいできて当然よ。無理してでも出てきても、任務中に仲
間の足を引っ張るような状態では、いない方がましなのよ」
 博士はキラの体を手で押した。キラは博士の力でも体を支えきれず床へと、倒れこんだ。
「今の状態を治してきなさい。治す間は別の兵士にやってもらうわ」
「わかりました」
 キラは博士の指示に従うことにした。
「医務室に連れて行きなさい」
 と博士はうさ耳の女の子に命令した。
 キラはうさ耳の女の子と一緒に医務室へと向かった。
422キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/23(木) 10:32:23 ID:???
 医務室に向かうと、キラは医者に栄養剤と風邪薬を渡された。
「コーディネータなのに風邪を引くなんて珍しいな」
「はぁ…」
「数日は安静にするように…」
「はい」
 キラは簡単に医者から説明を受けると、医務室を後にした。
 そしてキラは自室に戻り眠る事にした。自室までうさ耳の女の子が付いてきた。
「またね」
 とうさ耳の女の子の声が、キラが部屋に入る際聞こえた。
「またな」
 とキラは女の子に返事をするとそのまま部屋に戻った。
 キラはそのままベッドに潜り込んだ。
「風邪か…。風邪を引くなんて数年ぶりだな。たしかあの時はアスランと喧嘩したんだっけ
な。アスランの初恋の事でからかったら、本気で怒ってきたな…。雨が降ってきた中でもや
り続けて、次の日風邪をひいた以来だな。アスランはそんなにひどくならなかったが、こっ
ちは生死の境を彷徨ったな。今なら笑える思い出だな…」
 キラはベッドの中でそんな事を考えていた。
「コーディネータなのに風邪をひいたか…」
 キラは風邪を治すために眠りについた。

 数日立つと、キラの体調は完全に治っていた。
 キラは博士に会いに行った。
「やっと治ったようね。貴方はここにいる他の者とは違うのだから、無理は駄目よ」
 博士はキラに注意を促した。
「すいません」
「まあいいわ。早速で悪いんだけど、この後先日と同じように模擬戦をしてもらうわ」
「わかりました」
 キラはそう言うと、格納庫へと向かった。

 格納庫へ向かうと、すぐさまゲイツに乗り込んだ。
 ゲイツに乗り込むと、ブリッジに準備が整った事を連絡した。
 オペレータが発進シークエンスを開始した。
「キラ・ヤマト、ゲイツ発進します」
 ゲイツは漆黒の宇宙に向かって飛び出した。
423キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/23(木) 10:34:23 ID:???
 キラはデブリ帯へとゲイツを動かした。其処には先日戦った三機のジンが待ち構えていた。
 キラはジンに通信を入れてみたが、何も反応がなかった。
「指定ポイントについたようね。一応模擬戦のルールを確認するけど、コックピットそして
その周りを狙うのは禁止。それ以外は基本的に何でも問題はないわ」
 キラはこのルールを聞いて頭を悩ませた。
(何度も聞くが、このルールっておかしくないか)
 とキラがこんな事を考えていると、博士から模擬戦開始の合図が入った。
 キラがモニターを見ると、ジンがこちらに向かってきていた。
「今なら分かるがこのジン、カスタマイズしてやがる! この速度、このゲイツと同じぐらいか」
 キラはコックピットの中でぼやくと、ゲイツを円を描くように動かし、ジンの背後に回った。
 背後回ると、ゲイツを上下左右に回転させ、周囲を確認した。
 モニターには、先程キラに突っ込んできたジンと、デブリしか映っていなかった。
 キラはビームライフルをジンの頭部に向けて構えた。
 キラは一機を落としたと確信した瞬間、コックピット内に衝撃が走った。
 衝撃が走った瞬間、すぐさまゲイツをその場から動かした。
「一体どこから…」
 キラはすぐさま周囲を確認した。
 モニターの中に一瞬、ジンが映った。キラが確認した中で、ジンは六機いた。
(最新鋭機一機だけで、こんな多くの相手で勝てる訳ないだろ!)
 キラは心の中で呟いた。
(しかしどうする…。いまのままでは確実に先日の二の舞だ)
 キラは艦へと通信を入れた。
「博士、相手が複数なんて聞いていません!」
 モニターに映った博士に向かって怒声を浴びせた。
「そんな事いわれてなくても分かっているわよ。だってあなた聞かなかったじゃない」
 博士は当たり前のようにキラに言った。
 その言葉にキラは唖然した。そして怒りが沸々と湧き上がってきた。
「博士、それなら相手の位置をこちらに分かる様にしてください」
「わかったわ」
 キラの要望に博士は即答した。
 オペレータが相手のMSの位置をキラに教えていった。
 オペレータの指示にゲイツを動かすと、其処には一機のジンがデブリの影に隠れていた。
 キラはジンに向かってビームライフルを放とうとした瞬間、ジンがゲイツの方に振り向いた。
「いまさら気づいても遅い!」
424キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/23(木) 10:35:31 ID:???
 そのままキラはジンに向かってライフルを放った。
 ビームはジンの頭部を貫いた。
「あの状態でこちらに気づいたとは、近くに仲間がいるのか?」
 キラはオペレータにこの近くにジンがいるかどうか聞いてみた。
 オペレータによると、近くに数機のジンが隠れているようだ。
 キラはオペレータの指示に従い、隠れているジンに向かった。
 ジンは近づくゲイツに気づき、ゲイツの方に振り向き突進してきた。
 ジンに向けてビームライフルを放とうとするが、照準をジンに構えた瞬間、ジンはライフ
ルの照準の外へと逃げていった。
 キラはジンの逃げていった方向に向かった。
 逃げているジンに向かってライフルを構えるが、ジンは上下左右に向きを変えてライフル
の照準から逃げていた。
「まるで後ろに目がついているようだな…。ライフルが当たらないという事は、接近戦しか
ない!」
 キラはオペレータから今逃げているジン以外で、キラから一番遠いジンを教えてもらった。
 キラはゲイツをそのジンのいる位置へと向けて、加速させた。
 この場から離れる際、キラは狙われないようにライフルで、牽制しながら後にした。
 キラはデブリをうまく避けながら指定のポイントへと向かっていた。
 デブリの中に、ジンが数機見えたが、相手も気がついていない様なので、キラはそれを無
視した。
「相手に悟られる前に仕留める!」
 キラは、ゲイツの速度を上げた。
「くっ」
 キラは体に掛かるGに苦痛の声を上げた。
「コーディネータ用に調整されているゲイツでは、まだこの体がついていけないか…」
 モニターに一機のジンが映った。
 ジンはゲイツに気がつくと、持っていた突撃銃を使ってきた。
 キラは弾丸に当たらないようにジンを急速旋回させた。
 キラの体に先程とは比べ物にならないほどのGが重く圧し掛かった。
「意識が刈り取られそうだ!」
 キラは何とか意識を保つと、ビームサーベルを構え、ジンの頭部を薙ぎ払った。
「二機目、ハァハァハァ、ザフト兵はいつもこんなGで動いているのか…。ナチュラルなら
殆どの者はこのGに耐えられないな。これに乗るのは殆どザフト兵だから意味がないか…。
体が酸素を求めているのか…」
 キラの酸素を求め何度も深呼吸をした。
 呼吸が元に戻るとキラはオペレータに残りのジンの位置を聞いた。
「バッテリーの残量が少ない。切れる前の倒してみせる!」
 キラは残りのジンを倒すためその場を後にし、戦場へと向かいゲイツを加速させた。
425通常の名無しさんの3倍:2006/11/23(木) 13:37:57 ID:???
GJ!
…すごく嫌な予感がするんですが?
クローンの相手をしてるんじゃないですよね。
426通常の名無しさんの3倍:2006/11/23(木) 19:25:38 ID:???
キラあんなに動揺してたのに今回はうさ耳スルーかよwww
427通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 09:04:42 ID:GN+j0gWN
428通常の名無しさんの3倍:2006/11/24(金) 20:40:25 ID:lTLlE7TS BE:16335124-2BP(113)
仕方がありませんわね・・・ラクス・クラーイン、フリーダム!

出ますわよっ!!!
429キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/26(日) 02:02:51 ID:???
>>424の続き

 ジブラタル基地に到着したアスラン、ニコルはクルーゼ隊に合流した。
 二人はブリーフィングルームで今後の方針をクルーゼに聞いていた。
 ブリーフィングルームには、イザーク、ディアッカが待っていた。
「お願いします隊長!連合のあの艦を追わせてください!」
 イザークはクルーゼにアークエンジェルを追撃したいと申し出たのだった。
「イザーク、感情的になりすぎだぞ」
 ディアッカはイザークに冷静になるように促した。
「たしかにあれが連合本部に行かれては、確実に戦争が長引く…。確実に阻止しなければ」
 クルーゼはそう言うと、目の前にいる少年達に目線を向けた。
「私は次の任務の準備があるため、私は動けんが君達だけでやってみるか?」
 クルーゼの言葉に、四人は驚きを表した。
「自信がないのかね」
「そんな事はありません」
 イザークは自信を持ってクルーゼに答えた。
「では、イザーク、ディアッカ、ニコル、アスランで隊を結成し……そうだな隊長はアスラ
ン、君だ」
 とクルーゼはアスランを見た。
 クルーゼの言動にアスランは戸惑った。
「カーペンタリアで母艦を受け取れるように手配しよう」
「隊長…私が指揮をするのですか?」
 アスランはイザーク達を差し置いて、自分が指揮官の立場になる事に動揺が隠し切れな
い様子だった。アスランはそれ以外にも心が揺れ動く要素があった。この任務の目的はアー
クエンジェルを撃墜すること、それはキラを殺す事になる、アスランは表面上クルーゼにキ
ラを殺せると言ったが、実際心の中では殺したくなかった。
「いろいろと因縁のある艦だ。君達には期待しているよ…」
「その期待に答えてみせます」
 とクルーゼの言葉に、イザークが答えた。
「ふむ、イザークに隊長を任せるべきだったか?」
 クルーぜはイザークを見た。
 イザークはクルーゼの言葉に驚きを見せた。
「イザークが隊長ですか…」
 二コルはイザークの隊長姿を想像し、苦笑した。
「現状ではアスランだが、これは決定事項ではない。その辺は君達が話し合って決めてくれ
たまえ。決まったら私の所に報告しにくるように」
 クルーゼはそう言うと、ブリーフィングルームから出て行った。
 ブリーフィングルームには、アスラン、二コル、ディアッカ、イザークしかいなくなった。
「どうするんだ?」
430キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/26(日) 02:04:10 ID:???
 ディアッカが近くにある長机に腰をかけた。
「隊長の件か」
 イザークは壁に背を預け、ディアッカの言葉に答えた。
「僕は遠慮しときます。それとディアッカ座るならちゃんとイスに座ってください」
 と二コルは、長机の上に座っているディアッカに注意した。
「俺もパスだ…。で、イザークお前はどうするんだ?」
 ディアッカの言葉に、イザークは首を横に振った。
「俺が隊長になるのはまだ早いと思う。それにアスランにしてもらった方が俺としても助か
るからな…」
「イザークがしないって事は、隊長が言ったようにアスランという事で」
 と二コルはアスランを見た。アスランは心ここに在らずっていう感じでその場に立ち尽く
していた。
「アスラン」
 とニコルは耳元に近づき囁いた。
「ぬわぁー」
 アスランの声がブリーフィングルームに響き渡った。
 三人は耳を押さえた。
「うるさいですよ」
 ニコルが笑顔でアスランを見た。
 イザークとディアッカはそんな二人を見ていた。
 二人はアスランが声を上げたのは、ニコルお前のせいだろうと思ったが決して口にはしな
かった。言えなかった。
「それで話を聞いていましたか?」
 アスランは聞いていないと答えた。
「アスランは、僕達が今後の事について話していたのに、まったく聞いていなかったんです
ね…」
「ゴメンナサイ」
 ニコルの笑顔に恐怖を感じ、アスランは即座に謝った。
「アスラン、あなたが僕たちの隊を指揮する隊長です。これは決定事項です」
 二コルはアスランが口を挟む前に、すべてをアスランに聞かせた。
「みんな、それでいいのか…」
 アスランが三人を見た。
「今の所な…」
 とイザークがアスランを睨んだ。
「今の所?」
 アスランが意味がわからないと言う顔をした。
「隊長としての行動におかしな所があったら、すぐさま変更するからな」
431キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/26(日) 02:05:43 ID:???
 イザークの言葉にアスランは納得した。
 三人は、アスランを隊長として完全には認めていなかったようだ。
 アスランは、宇宙でストライクを撃破の命令を無視し、捕縛した。その時、撃破していれ
ばこのような事にはならなかった筈だと、アスランは思った。
「そうだな。もし俺が隊長としての行動におかしな点があったら、すぐさま隊長を変更しよ
う。そうだな次の隊長候補はイザークで構わないか?」
「隊長命令なら断れないな…」
 イザークは了承したよ。 
「報告よろしく頼むな、隊長さん」
 ディアッカはアスランの肩を叩くと、そのままブリーフィングルームから出て行った。イ
ザークもディアッカの後に続いた。二コルはその場に留まったようだ。
「アスラン…」
「どうした、二コル?」
 アスランは一歳したの少年を見た。
「あなたは前線から退くべきです]
アスランはニコルのいきなりの言葉に頭が真っ白になった。
「どうしてそんな事を…」
 とアスランはニコルに聞いた。
「アスラン、あなたは何かを迷っているのでは? 今の状態で戦場に行っても死にます」
 アスランはニコルに何も言えなかった。
「僕のは単なる忠告みたいなものですから聞き逃して貰っても構いません。でも僕は死ぬと
分かっていて仲間を戦場に行かせたくないんですよ」
 ニコルはアスランを見据えた。
「ニコルはすごいな…。確かに俺は今迷っている」
 ニコルは何も言わなかった。
「しかし、この迷いは今だけだ。心配しないでくれ」
「アスラン、それなら今その迷いの答えを聞かせてください」
 アスランはニコルに何も言えなかった。
 そんなアスランを見たニコルが口を開いた。
「アスラン、あなたは今の仲間より、昔の友を選ぶんですか?」
「二コル、一体何を言っているんだ?」
「どうなんですか…」
 二コルはアスランに近づいた。
「今の仲間を選ぶに決まっているだろう」
「わかりました。その言葉を信じましょう。それで隊長はアスランでいいんですね?」
 アスランはニコルの言葉に頷いた。
「誰もやる気が無いのなら俺がやろう」
432キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/26(日) 02:06:49 ID:???
「お願いします。みなさん、アスランに期待していますから」
「今から隊長の所に行ってくる」
 アスランはブリーフィングルームから出て行った。
「あなたはどちらを切り捨てるんでしょうか…。どちらを切り捨ててもあなたは、後悔する
んでしょうね。どちらも切り捨てたくないというのは無理なんですよ…」
 ニコルの悲哀に満ちた言葉がブリーフィングルームに木霊した。

 アスランはクルーゼがいる部屋の扉をノックした。
「入りたまえ」
「失礼します」
 アスランはクルーゼの部屋に入っていった。
 クルーゼは椅子に腰をかけていた。
「先ほどの話、決まったのか?」
 とクルーゼがアスランに話しかけてきた。
「はい、隊長は私がなります」
 クルーゼはアスランに顔を向けた。
「約束は覚えているかね?」
 クルーゼの言葉にアスランの顔がこわばらさせた。
 クルーゼとの約束、それは次に出会ったら、キラを撃つという事だった。
「はい」
 アスランは頷いた。
「ならばいい」
「隊長…」
「なにかね、アスラン?」
「ニコルが私とストライクのパイロットの関係を知っているようでした」
「本人に聞いてみるといい」
「わかりました。それでは失礼します」
 退室しようとした、クルーゼがアスランを呼び止めた。
「迷いは捨てろ。ストライクのパイロットは自分の知らない者だと思い込め。ではないと次
に撃たれるのは君かも知れないのだぞ」
 クルーゼの言葉にアスランは足を止めた。
「大丈夫です」
 アスランはそう言うと部屋を後にした。
「あれは、贋作、紛い物。アスラン、気にする事はない。どうせ殺しあうなら本物と殺しあ
ってもらいたいものだ。それもまた一興だな」
 とクルーゼは誰もいなくなった自室で呟いた。

 二コルはブリーフィングルームから出ると、アスランと出くわした。
433キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/26(日) 02:08:07 ID:???
「アスラン、意外と早かったですね」
「隊長との話は、すぐに終わったからな…。ニコルちょっといいか?」
「なんでしょうか?」
「さっきの話なんだが?」
 アスランの言葉に二コルは記憶を掘り起こした。
「アスラン、あの話なら、この戦争が終わったらお話しましょう」
「今、聞きたいのだが…」
「終わってからです。これでアスランは、この戦争を生き残らなければなくなりましたね」
「教えて貰えないのだな」
「はい」
 二コルはアスランに笑顔で答えた。
「それでは、僕は部屋に戻ります…」
 二コルはアスランと別れ、部屋に向って歩き出た。
 部屋に着くと、二コルは机に置いてある端末を起動させた。
 二コルは持っていた、データディスクを端末に入れ、起動させた。
 画面にはキラ・ヤマトが映っていた。
「これを見ているという事は、あの事を信じくれたのかい。二コル・アマルフィ」
 画面越しのキラは笑っていた。
「ええ確かに、あなたの言葉どおりアスランは驚いていましたよ」
 目の前のキラは何も答えない。
「どうして、あなたは僕の名前を知っているんですか?僕は知らないのに…」
 画面越しのキラからの返答は無いと分かっていても、二コルは口に出していた。
 キラが喋りだした。
「アスランはこのままで行けば確実に死ぬから、君にその手綱を引いてもらいたいのだよ…
他の二人は、君よりアスランをうまく使えないからな…」
 二コルはキラの言葉に苦笑した。
「その見返りとして、足つきを落とすための、知恵を貸そう」
 キラはニコルに足つきを落とすための知恵を貸した。

 キラは博士に呼ばれ技術室に呼ばれていた。
「ようって何ですか?」
「新型MSのテストパイロットにしてもらうわ」
「新型ですか?」
 キラの言葉に博士は頷いた。
 博士はMSの設計図をキラに見せた。
「核エンジン搭載のMSのテストパイロットですか?」
「知っているの? つまんないわね」
434キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/26(日) 02:09:27 ID:???
 博士はキラがこのMSを知っていたことに、つまらなそうな顔をした。
「先日、ハッキングしましたから…」
 博士は目頭を押さえた。
「あなた一体何をしているの? そんな事したら、立場が不味くなるでしょう」
「博士、ばれなきゃ問題ないですよ…」
 博士は何も答えなかった。キラを見る目には、勘弁してよねという雰囲気を醸し出してい
た。
「話は変わるけど、あなたクルーゼ隊の緑の髪の子に、何か渡していたでしょう?
「見ていましたか?」
 博士はええと頷いた。
「ちょっとした物ですよ」
 キラは笑顔で答えた。
「あなたが乗っていた艦を、撃破するための作戦が記述しているのかしら?」
「そうですよ」
「簡単に認めるのね」
「隠し事はしても意味ないですから…」
 とキラはうさ耳の女の子を見た。
「それで、あなたの作戦はどうなの?」
「なんとかなるんじゃないですか?」
 博士はキラの答えに溜息を漏らした。
「博士」
「何」
「ジェネシスどこまで完成しました?」
 キラの言葉に、博士は手に持っていたコーヒーが入った紙コップを床に落とした。
「あなた、身の振り方を考えないと、どうなっても知らないわよ?」
「わかっていますよ」
「わかっていても、絶対にやめないでしょう?」
「はい」
 キラは自信をもって返事をした。
 博士は頭を抱えたくなった。
「半分以上は出来上がっていると思うわ」
「そうですか」
「ひとつ聞いてもいいかしら」
 博士はキラを見た。
「前々から思っていたんだけど、あなたってそんなに、機密情報知ってどうすんのよ?」
「趣味ですよ」
 キラの言葉に博士は、呆れて何も言えなかった。
435キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/26(日) 02:11:24 ID:???

「その趣味で、こちらに波風を立てないようにしてちょうだい」
 と博士の言葉にキラは頷いた。
「あの博士」
「何よ」
 博士は面倒くさそうにキラの方を見た。
「模擬戦で戦ったパイロットが誰か知りたいです」
「知ってどうするのよ?」
「仲良くなろうかと思いまして。声からして女性だったので…」
「駄目よ」
 即答された。
 そして博士は、うさ耳の女の子が持ってきたコーヒーを飲み始めた。

 ニコルは部屋の中で溜息を漏らした。
「この作戦、厳しいような気するな…。それに準備するものたくさんあるし、揃わなかった
ら無理なんだろうな」
 ニコルが考えていると、ドアをノックされた。
 ドアを開けると、目の前にはイザークとディアッカが立っていた。
「二人ともどうしたんですか?」
「今暇か?」
 とディアッカの言葉にニコルは頷いた。
「外出許可が出たんでな、近くの町に出ようとな? そこでニコルに、ついてきてもらおう
と思ってな」
「わかりました」
 ディアッカの頼みをニコルが断れなかった。
「アスランはどうしたんですか?」
「あいつには内緒だ…」
 とイザークがニコルの質問に答えた。
 ニコルは二人がなぜ、町に出ようとしているのか理解した。
 二人は、アスランに隊長就任のお祝いに何かを上げようとしているようだ。
「しかし、アスランが欲しい物ってあるんすかね?」
「それが分かったら苦労しないな」
 ニコルの疑問に、ディアッカが当然のように答えた。
「町に行って決めよう。二人とも早く乗れ」
 イザークが軍から車を借り、二人に早く乗れと促した。
 そして三人は町へと車を走らせた。 

第5話完
第6話に続く
436通常の名無しさんの3倍:2006/11/26(日) 14:02:22 ID:???
GJ!
模擬戦のパイロットは女性だったんですね。
よかった、のかな?
何か引っかかる物が…
437通常の名無しさんの3倍:2006/11/27(月) 01:51:45 ID:???
今回でようやく博士とうさ耳が誰かわかったが……
相手のパイロットが女性と聞いて嫌な予感がちらりと脳裏を掠めるな。
438キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/29(水) 00:48:53 ID:???
第6話

「レーダーに反応!」
 カズイの声がアークエンジェルのブリッジに響いた。
 アークエンジェルは今、紅海を進んでいた。レセップスを突破したマリュー達はインド洋
を抜け、アラスカを抜ける航路にあった。
「民間機!?」
「速さが違います。これは民間機ではありません。」
 マリューの言葉をチャンドラが否定した。
「敵!? 総員、第二戦闘配備!」
 マリューの声で、艦全体が緊張に包まれた。
 上空からアークエンジェルに向って、飛んできたのはザフトのMSディンであった。ディ
ンはジンの機体をベースに大気圏でも飛行できるように、開発されたMSだ。
 アークエンジェルの真上を二機のジンが通り過ていった。
「目の前のザフトMSに狙いを定め、イーゲルシュテルン、ウォンバット撃てー!」
 ナタルの声がブリッジにいる皆の耳に聞こえた。
 その命令を射撃指揮のロメロ・パルが実行した。
 二機のディンはアークエンジェルの射撃をかわしたいった。
 だが全ては避けきれずに被弾していき、ディンのスピードが最初に比べ、遅くなっていた。
「新たに機影が二機、ディンの後方から接近しています!デュエルとバスターです!さらに
その後方にザフトの戦艦らしき反応が一つ」
 CICのジャッキー・トノムラが声を張り上げた。
「ローエングリンをいつでも撃てるように準備を…」
「艦長!?」
 マリューの案にナタルが驚きの声をあげた。
「ナタル、これは最後の手段よ」
 ナタルはマリューの顔をみて、何も言えなかった。その顔は苦渋に満ちていた。
 マリューとて、この切り札を地球で使用したくは無いようだ。
「パイロットの準備は問題ないの?」
「準備はできているそうです」
 マリューの言葉にミリアリアは即答した。
「それなら今すぐ出撃させて!それとストライクは、エールに換装し、アークエンジェル
の援護にまわって!」
「わかりました!」
 とミリアリアはマリューの言葉を、キラ、ムウに伝えた。
 キラの乗るストライクはアークエンジェルの甲板に降り立ち、アークエンジェルに接近す
るデュエルとバスターを待ち受けた。
 ムウのスカイグラスパーはランチャーに換装し出撃した。ランチャーの火力でディンを撃
破しようとしているようだ。
439キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/11/30(木) 00:10:30 ID:???
 ランチャースカイグラスパーのアグニから一筋の光が放たれた。
無人MS輸送機グゥルを駆り、バスター、デュエルはアークエンジェルに向っていた。
「敵の攻撃だ、避けろ!」
 イザークは唐突にディンのパイロットに通信をいれた。
 その声に気がついたのか、ディンが方向転換をし、その場から離れようとした瞬間、ラン
チャースカイグラスパーのアグニから放たれた光に貫かれた。 
「ナチュラルが!」
 バスターのコックピットでディアッカが叫んだ。
 モニターにはディンがアグニの光に貫かれ、爆発する姿が映った。
 バスターは、超高インパルス長距離狙撃ライフルをアークエンジェルに向けて構えた。
「ここで終わりにしてやる!」
 ディアッカの声がコックピットに木霊した。
「やらせはしない!」
 ムウは、バスターがアークエンジェルを狙っているのを気づき、バスターに向ってアグニ
を構えた。
 ムウがアグニを放つために、トリガーに指を掛けた瞬間、バスターがムウのスカイグラス
パーの方に機体を向けてきた。
 バスターのライフルがスカイグラスパーに向けてビームが放たれた。
「あのパイロット、こちらにも気がついていたのか!」
 ムウはビームを避けるため、スカイグラスパーを急速旋回させた。
「くっ!」
 ムウは体に掛かるGに顔を歪ませた。
 アークエンジェルの格納庫でカガリが、整備班長のマードックに詰め寄っていた。
「使える機体をなぜ、遊ばせている!?」
「パイロットがいないんだよ」
「なら私が乗る」
 カガリの発言にマードックは驚き、あいた口が塞がらなかった。
「でも、あんたは軍人では…」
 マードックはカガリをスカイグラスパーに乗せる事を、許可しようとしなかった。
「そんな事いって、アークエンジェルが落ちたら意味がないだろ!」
 マードックはこの我侭娘を如何にかする為、ブリッジにいるマリューに連絡を取った。
 ブリッジにいたマリューは、格納庫にいるマードックから連絡を受け、話を理解した。
 マリューはこの話に頭を悩ませていた。この艦のパイロットは、ムウとキラしかいなかっ
た。シミュレーションの報告によると、カガリ、トールが他の者より抜きに出ている事が報
告で受けていた。トールは今、ブリッジで作業をしていた。今から格納庫に向わせても、意
味がないのかもしれないとマリューは思っていた。
「構わないわ。その子の好きにやらしてあげて」
「わかりました」
 マードックはマリューの会話を切り上げ、スカイグラスパーにソードを換装させるように
整備士達に命令をした。
440通常の名無しさんの3倍:2006/11/30(木) 00:22:24 ID:???
乙!
本編見てても思ったけど、ローエングリンって対艦用なのか?
対要塞砲って触込みだったからなぁ。
ゴットフリートで充分だと思うんだが・・・
441キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/01(金) 00:09:55 ID:???
>>439の続き

 カガリは換装し終わったスカイグラスパーに乗り込むと、アークエンジェルを飛び出した。
 アークエンジェルから出ると、ディンの多さにカガリは驚いた。
 カガリが準備している間、ザフトの援軍のディンがきたようだ。
「イザーク」
「なんだ!?」
 デュエルのコックピットにいるイザークは、ディアッカの声に反応した。
「これでディンはこれないぞ!」
「分かっている…。カーペンタリアからこの時期無理をして、こっちの作戦に乗ってきたん
だ。それだけでも感謝している。そのためにも、ここで足つきを落とす」
 アークエンジェルのまわりを、十機のディンが旋回をしていた。
 ディンはアークエンジェルの攻撃をうまい具合に避けながら、持っている機関銃でアーク
エンジェルを攻撃をしていた。
 アークエンジェルがザフトの攻撃により、艦全体が揺れ始めた。
「ローエングリンの準備を…」
 マリューはクルーに命令した。
「艦長、まだ撃つのは早いのではありませんか? それに…」
 ナタルがマリューの行動に戸惑いを表した。
「今、戸惑ってこの艦が落ちたら意味が無いわ!」
「しかし艦長、あれを撃つとどうなるか…わかっているんですか?」
「ええ」
 ナタルの問いにマリューは頷いた。
「僕は反対です」
 と唐突にキラがブリッジの会話に乱入してきた。
 今、ストライクはアークエンジェルの廻り飛んでいるディンに、ビームライフルで攻撃を
しながら器用に、二人の話に参加してきた。二人の話に参加したので、ビームライフルの照
準が少し狂い、ディンに当たらないようだ。
「パイロットがなにか用か?」
 ナタルはモニター越しのキラを見た。
「僕ならこの状況から、アークエンジェルを守り抜くことが可能ですよ」
 キラの自信満々の声がブリッジのクルーを安心させた。
「本当なのね?」
 マリューがキラに聞いた。
「その証拠を見せてあげますよ。僕が撃墜されるまで、主砲を撃たないでください」
 キラはモニターを切ると、アークエンジェルの周りを飛んでいるディンを見た。
「さあ、僕を楽しませてくれ!」
 キラの顔が狂気に歪んだ。
442キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/01(金) 00:11:16 ID:???
 イザーク、ディアッカはアークエンジェルに決定打を与えられないでいた。
「イザーク、アスランは後どのくらいで足つきに奇襲を掛ける事になっている?」
「後五分だ!」
「五分もあれば、アスランが来る前に落としているかもな」
「そうだといいな!」
 話は急に終わり二機は、ムウが乗るスカイグラスパーの攻撃をかわした。
「全然あたらない!どうしたもんか…」
 ムウはスカイグラスパーの中で愚痴た。
 ストライクは一機のディンめがけて、全速力で接近すると、頭部カメラをビームサーベル
で振り払い、機能をなくして所で別のディンに向って放り投げた。
 ディンとディンが接触する瞬間、ビームライフルで二機を貫いた。
「弱いんだよ!」
 コックピットのキラを叫んだ。力の限り叫んだ。
 ディンのパイロット達は驚いていた。
 ナチュラルが自分達、コーディネータより旨くMSを操縦できることを……そしてこの事
を誰も認めたくなかった。
「俺達は大きな間違いをしたな」
 ディンのパイロット達は、アスラン達の話から、ストライクのは恐怖に値するものだと聞
いていた。そしてストライクを全力で倒すように命令された。
 だが、ディンのパイロット達はストライクのパイロットの技量を真実だと思っていなかっ
た。赤服の失態をナチュラルが乗ったMSが強いと言うことで誤魔化しているのだと思って
いた。だが事実が違った。赤服の言ったとおり、連合のMSは化け物だと思った。だがその
事に気づいた時は全てが遅かった。
 ストライクは常人では耐えられない加速で、次々とディンを撃破した。
 一機は、ストライクの蹴りで体勢を崩し、腕を捕まれそのまま海面に叩きつけられ、その
後ビームライフルで貫いた。
 一機は、接近すると同時に達磨にし海中へと叩き落とした。
 一機は、ビームライフルで落とさず、頭部バルカンで蜂の巣にした後、サーベルでコック
ピットを貫いた。
「弱い相手は、時間をかけて殺してあげるよ!」
 キラはコックピットの中で叫んだ。
 その瞳は焦点が合ってないのか、絶え間なく動いていた。
 ストライクの戦闘を見ていたミリアリアが呟いた。
「戦争を楽しんでいるみたいね…」
 この声は、ブリッジにいた誰にも聞こえなかったようだ。
443通常の名無しさんの3倍:2006/12/01(金) 02:13:20 ID:???
GJ!!
こんな事しないと精神の均衡を保てないなんて…哀れすぎる。
444通常の名無しさんの3倍:2006/12/01(金) 03:41:03 ID:???
毎回更新乙!!。

コピーキラ、本当に哀れな存在…。
今回は最後のミリアリアの台詞が印象的だったよ、続き楽しみにしてる。
445キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/01(金) 23:52:19 ID:???
>>442の続き

 キラのおかげでアークエンジェルは窮地から脱出した。
 しかしストライクはバッテリーがほとんど無くなり、窮地に陥っていた。
 ディンはまだ残り五機は残ってるのだ。
「大丈夫か!?」
 ムウがキラを心配してモニター通信をしてきた。
 キラは大丈夫とムウに言った。
「まだあんなにも残っているんですよ」
「そうだな」
 ムウはヤレヤレといった感じの表情をした。
 キラは子供のように新しい玩具を見つけたような顔をしていた。
「そういえば我侭なお姫様はどこにいきました?」
 ムウはキラの言葉でカガリがアークエンジェルの近くにいない事に気がついた。
 ムウは先ほどカガリから通信があった事を思い出した。
「キラがいるなら何とかなるだろう。嬢ちゃん!」
「嬢ちゃんって呼ばれる年じゃない!」
「俺から見たら、まだ嬢ちゃんだ」
「もういい。何か用なのか?」
「今回は俺と坊主がいれば何とかなる。嬢ちゃんはもう戻るんだ」
「ザフトのMSが邪魔でまだ戻れないだろ」
 カガリのいう通り確かに今は戻れないようだ。
 ムウはどうしたものかと一計を案じた。
「なら私はこの辺を一回りしてくる。問題はないか?」
 カガリが逆にムウに提案した。
「そうだな…。よろしく頼む」
「無理はしないようにするさ」
 カガリはそういうとアークエンジェルを離れ、あたりを旋回し始めた。
「おいディアッカ」
「なんだイザーク」
「戦闘機が別の方向に向っているようだぞ」
「あっちにはアスランが待機しているところだな。イザーク、あの戦闘機を落とすぞ」
「そうだな」
 デュエルは、カガリが乗るスカイグラスパーに向けてグゥルを加速させた。
 バスターはライフルをスカイグラスパーに向ってビームを射出した。
 一筋の光がスカイグラスパーに迫った。ビームは換装していたソードに当たった。
446キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/01(金) 23:53:44 ID:???
 その衝撃でスカイグラスパーは錐揉み降下していった。
「ディアッカ、一撃で仕留めろ!」
「イザークすまない」
 デュエルは錐揉み降下しているスカイグラスパーに向けてビームライフルを構えた。
「これで終わりにしてやる」
 ビームライフルを放とうとした瞬間、デュエルのビームライフを持つ腕がムウのスカイグ
ラスパーが放ったアグニのビームに包まれた。
「イザーク大丈夫か!?」
「ディアッカ後ろだ!」
 イザークの言葉にディアッカ、そしてバスターは振り向いた。
 目の前にストライクが映しだされた。ストライクはビームサーベルを振り下ろそうとして
いた。
 接近されたストライクにバスターは何もできなかった。
 ディアッカが死を感じた瞬間、目の前のストライクのサーベルの持つ腕が切り落とされて
いた。
 ニコルが乗るブリッツは、アークエンジェルがいた遥か上空で輸送機と共に待機していた。
「そろそろですかね」
 ニコルはブリッルに乗り込むと、輸送機を飛び出した。すぐさまミラージュコロイドを展開した。
 そして真下の戦場に向ってブリッツは降下していった。ブリッツのモニターに戦場の全体
が映ると、ニコルの表情が変化した。
 ストライクがアークエンジェルを飛び出し、バスターに向っていたのだ。
 ニコルはブリッツの軌道をかえ、バスターとストライクに間に割って入ろうとした。
「間に合ってください」
 ブリッツは何とか間に合い、ストライクの腕をビームサーベルで切り落とした。
 ディアッカは、すぐさまストライクを蹴り飛ばした。ストライクは海へ落下する前の旨く
体勢を立て直し、アークエンジェルへと戻っていた。
 ブリッツはそのまま海面に叩きつけられるだけだった。だがしかしニコルは最後の足掻き
として、飛ぶ目的には着いていない背面スラスターを吹かし、落下するスピードを減速させ
ようとした。一瞬だけブリッツは静止したが、すぐにまた落下し始めて。
 海面が近づき、このまま何もできないと思った瞬間、ブリッツのコックピットが激しく振
動した。何事かと思い、カメラを左右に動かすと、デュエルとバスターがブリッツの腕を掴
んでいた。
「ストライクに奇襲を掛けたのか…」
 ムウは先程、ブリッツが行った行動に驚いていた。
447キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/01(金) 23:55:55 ID:???
 ムウは確実にストライクの攻撃がバスターを仕留めたと思った。
 だがしかし実際は違った。
 突如現れたブリッツにストライクは、攻撃を受けていた。ムウが気がついた時点で全てが
遅かった。ムウはストライクが落とされると思った。だがストライクはムウの予想を超えた
動きをし、その場を脱出した。
「ディアッカ、危ないところでしたね」
 と二人の耳にニコルの声が聞こえた。
「助かったぜ…」
 ディアッカがニコルは礼を言った。
「今回の任務は失敗のようだな…」
「そのようですね」
 ディアッカとニコルは落胆した。
「撤退だ…」
 イザークの一声に残っていたディン、そしてバスター、デュエル、ブリッツは戦場を後に
した。

「撤退したようね…」
 アークエンジェルのブリッジは安堵の胸をなでおろした。
「艦長!」
 格納庫にいるマードックから突然通信が入った。
「どうかしました?」
「嬢ちゃんが戻ってこないんだ!」
 マリューはマードックの言葉に首を傾げた。
「カガリさんが!?」
 マードックは頷いた。
「一時間後に、ムウ少佐を探索にまわして」
「艦長!ここはまだザフトの勢力圏です」
 ナタルがマリューに食って掛かった。
「わかっているわよ!」
「それなら私は何もいいません。早く見つけてここから出ましょう」
 ナタルはそう言うとマリューから離れ、CICでカガリからの救急信号が発信されていな
いか確認をしていた。
「自己満足のためにこの艦を危険にさらしていると艦長は思っているかもしれませんが、私
はそれでいいと思いますよ」
 艦長は声の方に振り向くと、そこには笑顔のミリアリアがいた。
448通常の名無しさんの3倍:2006/12/02(土) 00:42:26 ID:???
GJ!
イザーク・ディアッカ・ニコル、ナイスコンビネーションだ。
何でか応援したくなってしまう。
449キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/03(日) 21:30:37 ID:???
諸事情で来年の一月末までSSが書けないかもしれません。

お待ちしている方は、すいません。
450通常の名無しさんの3倍:2006/12/03(日) 21:53:45 ID:???
気長に保守しとくよ。無理しないでね。
451通常の名無しさんの3倍:2006/12/04(月) 00:58:48 ID:???
乙。気をつけて。
452通常の名無しさんの3倍:2006/12/04(月) 01:34:00 ID:???
時には休息も必要だ。
のんびり待つぜ。お大事に。
453通常の名無しさんの3倍:2006/12/06(水) 07:38:52 ID:???
保守
454通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 07:27:04 ID:???
ほす
455通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 20:12:00 ID:???
捕手
456通常の名無しさんの3倍:2006/12/08(金) 17:15:15 ID:???
ほしゅ
457通常の名無しさんの3倍:2006/12/09(土) 15:48:25 ID:???
ほしゅ〜
458通常の名無しさんの3倍:2006/12/11(月) 21:28:34 ID:???
ネタがないわけではないんだけど、時間がないんだよなぁ。
しかもムラサメスレに似たようなネタ出てきちゃったし…なぁ。
459キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/13(水) 00:32:39 ID:???
>>447の続き

 キラはベッドから這い出ると、近くに置いてある時計を手に取った。時計の針は五時を指
していた。
 キラは赤のザフト服に着替えると部屋を出た。
 廊下に出ると博士の所にいるうさ耳の女の子がこちらに向かってくるのが見えた。
「あはようございます」
「おはよう」
「博士が呼んでいます」
 女の子はそういうと今来た廊下を戻りはじめた。
 キラはその後をついていった。
 そして女の子はある部屋に入った。キラもその部屋に入った。
 中に入ると、白衣を着た女性がいた。
「博士、こんな早くに何か用ですか?」
「あなたに話があるのよ…」
「なんでしょうか」
「新型のMSのテストが終わったら、オーブに戻ろうと思うのよ…」
「そんな事、僕には関係ない話ですが」
「あなたにもついてきてほしいのよ」
 キラは博士に言葉に驚き、完全に眼を覚ました。
「どうして僕が…」
 とキラは博士に聞いた。
「ボディーガードが必要じゃない」
「それなら別の人にお願いしてください。それに僕は忙しいので」
「その事なら大丈夫よ。パトリック・ザラに先日話をつけたら、了承されたわ」
「…わかりました。それで博士が言っている新型MSはどこまで完成しているんですか?」
「あれはほとんど完成しているわ。最後の調整と実践データを取るだけね」
「そのMSを操縦するのはいったい誰なんですか?」
「そんなの決まっているじゃない」
「実践データはいつ取るんですか」
「今日の昼ね。相手はたしか傭兵部隊よ。サーペントテールと言っていたかしら? 興味な
いから名前なんて正確には覚えてないわね。用事はすんだからいいわよ」
460キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/13(水) 00:35:26 ID:???
 博士はキラを部屋から追い出したいようだ。
「失礼します」
 とキラは部屋を出て行った。
 キラは自分の部屋へと戻った。
 そして部屋の机に置いてある端末を起動させた。
 端末を動かし、先程博士が言った傭兵部隊の事をネットで調べ始めた。
 端末に次々出される情報にキラは顔色が青ざめていった。
 キラの自分の能力は、他の者よりは優れていると自覚jしていたが、ここの傭兵達は一つ
の能力に関して秀でているようだ。
 キラがさらに情報を端末で調べていると、端末に映し出されていた情報が次々に消えてい
った。
「この端末にクラッキングをしかけているのか…」
 キラは端末を動作させ、見えない相手の攻撃をうまく避けていた。
 キラの操作ではじわじわと端末に詰まっている情報が消え始めていた。
 キラの腕では、この勝負は初めから勝てなかったのであった。
 どう足掻いても、クラッキングのスピードを遅くできるのが精一杯のようだ。
「このままではすべてのデータが壊されてしまう…」
 キラは家から持ってきた端末を取り出した。
 その端末を起動させ、ネットへ接続させた。
「このままでは終わらせないからな」
 キラは部屋に置いてある端末を切り捨て、家から持ってきた端末でクラッキング相手に攻
撃を仕掛けた。
「こんな時、ハロがいたならば楽なのに…」
 キラは端末を動かしなら、愚痴をこぼした。
 キラはクラッキング相手の端末にある情報を抜き取ると、すぐさま端末と回線を切り離し
た。
 キラは抜き取った情報を見ると、サーペントテールの事が詳しく乗っていた。
「相手は、サーペントテールの関係者なのか? 今日の実践データ取りが終わったら、どこ
となく聞いてみるか」
 キラはザフトに入って、久しぶりの笑顔になっていた。

___________________

時間ができたので投下します。
今週末まで投下できそうです

その後、年末年始まで投下できないかもしれません
461通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 07:35:49 ID:???
お忙しい中の投下乙です
またーり待ってます
462通常の名無しさんの3倍:2006/12/13(水) 16:19:32 ID:???
GJです!
蛇の尾がここできますか。
それにしてもこのオリジナル、やっぱり悪人だw
463キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/13(水) 23:18:17 ID:???
>>460の続き

 キラは新型MSが置いてある格納庫にいた。
「これがザフトの新型か…。二機もあるのか」
 白と青の色を基調としたMSと、赤を基調としたMSがキラの目の前に立ち尽くしていた。
「これを使わないで、この戦争を終わらせたいものだな…」
 とキラの背後でパトリック・ザラの声がした。
「この機体の名称はついているんですか?」
 二人はお互い顔を合わせず、MSを見上げていた。
「開発番号しかついていない。君が名前をつけるかい?」
 キラはパトリックの提案を断った。
「この二機は量産を目的に作られていないですね」
 とキラはパトリックに聞いた。
 キラの言葉にパトリックは頷いた。
「一機で戦況をひっくり返す事を前提に考えている機体だ」
「そのための核ですか…」
「私は、一機だけでも十分だと提案したんだが…、シーゲル・クラインが強硬してもう一機
とな…」
 パトリックの口からため息が漏れた。
「その二機専用の戦艦と、強化パーツも開発しているそうですね」
 キラの言葉にパトリックは再度頷いた。
「議長になったというのに、シーゲル・クラインのその提案を了承したんですか」
「中々手厳しいな。確かに私は議長だが、まだそこまで力はない。今の議会は、私の派閥よ
りシーゲルの派閥の方が力を持っているんだ」
「政治の事はよくわかりません」
「兵士にそこまで求めてはいない」
 キラはパトリックの言葉に苦笑した。
「確かに、政治家と兵士では舞台が違いますからね」
「そういうことだ」
 二人が今後の事について、己の考えを話していると格納庫に兵士が入ってきた。
「議長、サーペントテールが到着しました」
「わかった」
464キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/13(水) 23:20:25 ID:???
 パトリックは兵士に返事をすると、キラを見た。
「どうする? 私は今からサーペントテールのメンバーに会おうと思うのだが…」
「議長の話が終わった後、会おうと思います」
「そうか」
 パトリックはそう言うと、格納庫から出て行った。
 キラは再度MSを見上げた。
「名前がないのか…」
 キラは二機の名前を考え出した。
 数分経っただろうか、キラの口が動いた。
「自由と正義…」
 キラは自由と言葉を発した時白と青を基調としたMSに、正義と呟いた時赤を基調とした
MSに視線を移動させた。
「安直な名前だな。こんな名前のMSに乗りたくないな」
 キラは自分の考えた名前に苦笑した。
「どっちが自由で正義なんだい」
 キラの背後で声がした。
 キラは振り向くと、キラの知らない男が経っていた。
「どなたですか?」
「私を忘れたのかい?」
 キラは男の声で目の前の人物を思い出した。
「シャ…じゃなくて、ギルバート・デュランダルさん」
「シャ? 最初の言葉が何か気になるが、思い出してくれたかな」
 デュランダルの表情が柔らかくなった。
「それでさっきの質問なんだが、君の口から出た言葉は、目の前の二機の名前なんだろう?
たしかこの二機はまだ、名称が決まっていないらしいじゃないか」
「そうみたいですけど、私にはこの機体の名称の決定権はありません」
「自由と正義いいではないか…」
「本当にそう思っていますか?」
 キラはデュランダルを見た。
「私には機体の名称など、さほど意味がないのだよ」
465キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/13(水) 23:21:13 ID:???
 とデュランダルは笑みを浮かべた。
 デュランダルと談笑をしていると、格納庫に金髪の少年が入ってきた。
「ギル…」
 と少年がデュランダルの名前を呼んだ。
「君とはもう少し話をしたいのだが、この子が早く家に帰りたいようなので、ここで帰らし
てもらうよ」
「名前を教えてもらえますか…」
 とキラはデュランダルに聞いた。
 デュランダルは少し迷ったのか、すこし間を置き金髪の少年に何かを囁いた。
「レイ・ザ・バレルです。よろしくお願いします」
 と金髪の少年は、デュランダルが何かを呟いた後、すぐさま自己紹介した。
「サイ・アーガイルだ。こちらこそよろしく」
 とキラは親友の名前を使い、目の前の少年に自己紹介をした。
 その言葉を聞いたデュランダルは、顔の表情は変化した。
「レイ、先に行ってなさい。私はサイ君と少し話をしてすぐに向かうよ」
「わかった」
 とレイは格納庫から出て行った。
「なぜ偽名を使ったんだ」
 デュランダルはキラを睨み付けた。
「偽名ではありませんよ。プラントの住民登録では先程の名前で表記されていますよ。それ
にもし本名でも言ったら、さっきのレイとかいう少年の精神にどのように影響するかわかり
ませんよ。あなたがどこまで話しているかにもよりますが」
「私は何も話していない。あの子がどこまで気がついているか分からないがな。たしかに全
てをクルーゼから聞いていたとしたら、何が起こるかわからないな」
「そういう事ですよ」
「どういう事か分からんが…、君はプラントに属する限り、本名をもう名乗らないという事
なのか?」
 キラはデュランダルの質問に頷いた。
「ええ、そのつもりです」
「わかった。忙しいのに邪魔をしたよ。この後の模擬戦も期待しているよ」
 デュランダルはキラに別れを言うと、そのまま格納庫から出て行った。
466通常の名無しさんの3倍:2006/12/14(木) 00:23:42 ID:???
GJ!!
>「シャ…じゃなくて、ギルバート・デュランダルさん」
ちょっ、キラwww

新型は自由・正義でしたか。
ピンクの親父は何やらよからぬ事を企んでいるようですな。
またクローンでも使うのか……
467キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/14(木) 22:16:35 ID:???
>>467の続き

 キラは格納庫から出ると、時間まで基地内を歩き始めた。
 廊下を歩いていると、兵士達がキラに話しかけてきた。
 女性兵士も何人か混じっているようだ。
 キラは兵士達と話し始めた。話の内容はキラとサーペントテールとの勝負との話で盛り上
がっていった。
 兵士の一人はサーペントテールのパイロットを、今は亡き黄昏の魔弾が戦い、サーペント
テールを退けたと話をしていた。
「黄昏の魔弾っていうのはそんなに優秀なのか?」
 とキラはその兵士に聞いた。
 兵士は頷いた。
「赤服ではありませんがそれらに勝るとも劣らない撃墜数を誇っていました」
 と別の女兵士は自分の事であるかのように、嬉しそうに喋っていた。その表情に見え隠れ
し、悲しみの表情も混じっていた。
「その人は今はどうしているんだ?」
 キラの言葉に女兵士の顔が下を向いた。
「もういませんから…」
「すまない。嫌な事を思い出させてしまった」
「そう思うなら、私の願いを聞いてもらいますか…」
「可能な事なら…」
「黄昏の魔弾、ミゲル・アイマンと言うんですがあの人は、戦場で死にました。その仇を討
ってほしいのです」
「なぜ?」
「あなたは新型MSを優先的に操縦できるという事は、それなりの腕前を持っているという
事でしょう? あなたがそのまま新型MSに乗って戦場に出撃するかもしれません」
「それで」
「そしてミゲルを殺したパイロットを殺してほしいのです」
 最後の方になると、女兵士の声がどんどん小さくなっていた。
「そんな不可能ではないのか? 戦場に兵士は数え切れないほどのいるんだ。その中から探
し当てろいうのか…」
 キラの言葉に女兵士は頷いた。
「しかしどうやって…」
「ミゲルが死んだのは、ヘリオポリス襲撃の時です」
 キラはその言葉を聞いた時、心臓が締め付けられたような感じがした。
「ヘリオポリスの時という事は、連合の新型MSに殺されたという事か?」
468キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/14(木) 22:17:33 ID:???
 とキラは何とか声を出した。
 女兵士はキラの言葉に頷いた。
 キラはさらに話を続けた。
「確かに連合の新型MSなら探すのは簡単だ…」
「それなら私の願い聞いてもらえますか?」
 女兵士がキラに歩み寄ってきた。キラは壁際に追い詰められていった。
 女兵士目には涙が溜まっていた。突然女兵士の歩みが止まった。
 女兵士の体を同僚が押さえつけていた。
「すいませんでした。この子、ミゲルさんの恋人だったんですよ。戦場に行くパイロットさ
ん達にいつも言っているんですよ。本当にすいませんでした」
 と同僚はそう言うと、女兵士を連れて行った。
 キラの耳に、女兵士の泣き声が残った。
 キラはそのままトイレに駆け込むと、誰もいない事を確認すると、個室の扉を何度も何度
も殴りつけた。
「分かっていたんだが…、実際目の前にすると……」
 キラは自分の心を落ち着かせようと、個室の扉を殴りつけた。
 キラは数度、扉を殴りつけるとトイレを出て行った。
 キラが廊下を歩いていると、博士が目の前を通った。
 博士は一度キラの目の前を通ると、再度キラの所に戻ってきた。
「その手どうしたの?」
 と博士はキラの手に視線を向けた。
 キラは博士が視線を向けた手を、自分の手で見た。
 その手は真っ赤に染まっていた。
「あなた、一体何をしたの?」
「いや別に…」
「ちょっとついてきなさい」
 と博士は、自分の研究室に向かって歩き出した。
 キラはその場を動こうとしなかった。
 博士はキラの所に戻ると、キラを睨み付けた。
「ついてきなさいっていっているでしょ」
 キラは博士の研究室へと歩き出した。 
 キラは研究室に着くと、博士の命令に近い口調に従いイスに座った。
「何があったか話なさい!」
 キラは博士に口を開かなかった。
469キラーズ ◆vKFms9BQYk :2006/12/14(木) 22:19:36 ID:???
「喋ろうとしないのなら、こっちだって考えがあるわ」
 博士は研究室の奥にある部屋へと消えていった。
 数分経つと、うさ耳の女の子を連れて部屋から出てきた。
「話しますよ」
 キラは女の子を見ると、黙っていてもしょうがないと思い博士に話す事にした。
 博士はキラのその言葉を聞くと、女の子を奥の部屋に戻そうとした。
 しかし女の子は部屋に戻ろうとしなかった。キラの話を聞きたいようだ。
 キラは先程あった事を、二人に話した。
「割り切りなさいといっても無理よね」
 博士の言葉にキラは頷いた。
「僕にはできませんよ」
「私だってできないわよ」
 と博士は笑った。
「だけどある程度は、何とかなるでしょ。迷いがあったらあなた死ぬわよ…。あなたの帰り
を待っている人がいるんでしょ」
 キラは、博士と話していると、キラの服をうさ耳の女の子が引っ張っていた。
「傷の治療を…」
 と女の子はキラの腕を見た。
「そういえば、傷の治療まだだったわね」
 と博士は、戸棚から医療セットを取り出した。
「まかせたわよ」
 と博士は医療セットを女の子に渡した。
 女の子は医療セットの中から、包帯等を取り出し、傷を治療し始めた。
「博士、終わりました」
「もう終わったの。もう少しゆっくりしても良かったのに」
 キラが博士を見ると、悪魔の笑みを浮かべていた。
「からかっていますね」
「ええそうよ」
 キラはこの言葉でなんだか泣きたくなってきた。
「泣いている暇はないわよ。もうすぐ模擬戦が始まるんだから。ブリーフィングルームに集合ら
しいわよ」
「わかりました」
 キラはブリーフィングルームに向かうため部屋を出た。
「傷の治療、ありがと」
 とキラは部屋から出る際、うさ耳の女の子にお礼を言った。
470通常の名無しさんの3倍:2006/12/15(金) 00:45:11 ID:???
GJです!
なんかこの博士とウサミミ少女、某オルタを思い出しますなw
471スレ主@立てたら職人降臨中:2006/12/15(金) 23:37:48 ID:???
 
472通常の名無しさんの3倍:2006/12/16(土) 01:25:06 ID:???
>>469
>  数分経つと、うさ耳の女の子を連れて部屋から出てきた。
> 「話しますよ」

どう見てもうさ耳が怖くて話したようにしか見えない罠。GJ!
473通常の名無しさんの3倍:2006/12/17(日) 09:51:18 ID:???
キラは読心能力に気づいてたっけ?
まあどうでもいいことなんだけど
474通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 01:04:50 ID:???
俺も電波を受信したので書いてみました。
長文SSは初めてなので拙い所ばっかだと思います。気に入らなかったら無視してください。
475通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 01:05:35 ID:???
目を覚ました時、彼は周りの状況を把握することができなかった。いや、そもそも脳が把握しようとしなかった。
分かるのは頭の中に残る鈍い痛み、そして猛烈な気だるさ。
やがて少しずつ頭の中がはっきりしてくる。白い天井とやわらかい照明の光、窓から僅かに見えるのは曇り空。
えぇと、こういう時は……名前はキラ・ヤマト、オーブ国籍で16歳。うん、記憶は大丈夫だ。それはそれとして此処は何処だろう?
確かオーブの近くでアスランと戦って、イージスに組み付かれてストライクのメインモニターが爆発……
アスラン! イージス! ストライク! アークエンジェルはどうなった? フレイは? そもそも僕は生きているのか?
キラの脳が一気に覚醒した。そして体を起こそうとした彼は激痛に襲われる。
「ぐっ!?……」
痛みを堪え切れづに起き上がるのを断念し、彼が横たわっていた場所に再び体をしずめる。
しばらく荒い息をつく。そして落ち着きを取り戻した後、今度は首だけを起こし、周りを見回した。
白一色の壁、その壁にある扉、自分の体に首もとまで掛かった白い毛布。どうやら自分がいるのは病室のようだ。
自分にこんな場所の記憶は無い。少なくともアークエンジェルの医務室ではない、で、結局此処は何処だ。
476通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 01:06:28 ID:???
「……誰かいませんか。」
部屋の中に自分以外の人影は無い。答えが返ってくるはずが無いと思いながらもそう問いかけると、意外な事に返事が返ってきた。
「目が覚めたか。そこで待っていなさい」
おとなしく待つ。そしてやがて入ってきたのは二人。一人は白衣をまとっている。もう一人はスーツ姿で金髪の男。
最初に口を開いたのは金髪の男だった。
「ようやくお目覚めですか、キラ・ヒビキ」
「ヒビキ? 僕はキラ・ヤマトなんですけど。それとここは何処なんです? アークエンジェルは?」
次々と疑問を口に出すキラに、金髪の男は苦笑しつつ答える。
「ほぉ、なるほど、君は自分の事について何も知らないわけだ。良いでしょう、君の身に何が起こったか、話してあげましょうか。
 まず最初に、君はどの辺まで記憶があるんです?」
「イージス……ザフトのMSの自爆に巻き込まれるところまでです。」
「よろしい、では説明しましょう。まず此処がどこかという質問ですが、此処はヘブンズベース……アイスランドにある連合軍基地です。次に君のみに何が起

こったかですが、君は、というかストライクは自爆に巻き込まれた後、オーブのある島に落ちました。その後アークエンジェルは戦闘空域を離脱、無事にアラ

スカに到着しました。」
それを聞いてキラがほっとする。アークエンジェルは目的を果たしたのだ。
477通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 01:07:35 ID:???
金髪の男は話を続けた。
「オーブ領内に落ちたストライクですが、近くの潜水艇部隊が回収しに行きました。なにせそうしないとオーブ軍に回収されて、ストライクの技術が流出してしまいますからね。君はその中にいたんですよ。奇跡的に生命活動を止めぬままにね。」
「それで僕は無事に生きているんですね。……安心しました。」
"無事に生きているんですね"、そう聞いて白衣の男が気の毒そうな顔をした。金髪の男は白衣の男に彼女を呼んでくる、後は頼みましたよと言うと、そのまま部屋を出て行ってしまった。
白衣の男はそれに一礼をし見送った後、キラに近寄ると、言った。
「気づかないのかね?」
「なにがですか?」
白衣の男は苦渋に顔をゆがめる。そして一瞬キラの顔を見た後に、キラに掛かっていた毛布をめくった。

なかった。
「君の体は……無事ではない。」
右足が。
「部隊が君を発見した時、君の体は高熱により既に致命的な損傷を受けていた。」
左足が。
「特に四肢にはメインモニターの欠片が突き刺さっていた。」
右腕が。左腕が。
「医者にできる事は、胴と頭の生命活動をつなぎとめる事だけだった。」
なかった。
「すまない。」


キラは絶叫した。

478通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 01:09:37 ID:???
十分ほどたっただろうか。
「落ち着いたかね?」
「僕は……僕は……」
「落ち込んでいる暇なんて、君には無いんですよ。」
いきなり別の声が割り込んできた。先ほどの金髪の男だ。そして彼が連れてきた女性を見て、キラは声を上げた。
「バジルール中尉……」
「ヤマト少尉、目が覚めたか……。本当に良かった……いや、すまない、四肢を失った君に、"良かった"などと……」
「再開の挨拶は後にしてください。私も暇ではないんでね。」
金髪の男がナタルの声を遮り、先ほどの話を続ける。
「キラ・ヒビキ。君には義肢をつける手術をした後、リハビリをしてもらいます。その後MSパイロットとして彼女の元である任務を受けてもらいますよ。詳細は彼女に聞いてください。それでは、健闘を。」
そう言って部屋から出ようとする金髪の男に向かって、キラは叫ぶ。
「待ってください。アークエンジェルはどうなったんですか!? そもそも貴方は誰なんです!?」
「後の質問にだけ答えてあげましょう。私はムルタ・アズラエル、ブルーコスモスの盟主を務めています。」
「なっ……ブルーコスモスの盟主!?」
「後は任せましたよ。」
そう言って金髪の男、ムルタ・アズラエルは白衣の男と共に部屋を後にした。
479通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 01:11:56 ID:???
「バジルール中尉、僕は……」
ナタルはキラの顔を見ていられなかった。真面目過ぎる彼女にとって、部下に大怪我を負わせてしまった事に自責の念を感じているのだ。
戦場では少数の犠牲を持って目的を達する判断は決して間違っていない。だが、実際にその「少数の犠牲」を背負わせてしまった少年が目の前にいるのだ。
戦場では兵を駒として見れる。しかし戦いが終われば彼は一人の人間だ。彼女はその現実を直視する事が出来なかった。そして彼女は彼に対し、更に追い討ちをかけるような事を告げなければいけないのだ。
「ヤマト少尉、すまないが……先に任務を伝えておく。」
「……はい。」
ナタルは顔を伏せたまま、無言だ。何も言わないナタルに対し、キラが聞き返す。
「バジルール中尉?」
「…………」
「どうしたんです?」
ナタルは自制心を限界まで使い、それを告げた。
「我々の任務は……我々の任務は……逃亡したアークエンジェルの討伐だ。」
「アークエンジェルの討伐!? どういうことです!?」
「アークエンジェルは先のアラスカ戦で任務を放棄して敵前逃亡した。少なくとも軍の公式記録のはそう記録されている。
 ……私はアラスカに着くと同時にアークエンジェルをはなれ、アークエンジェル級戦艦の二番艦を任されたのだが、これを使ってアークエンジェルを追い、討伐せよという任務を受けた。」
「信じられません! もしアークエンジェルが逃亡したとしたとしても、何か理由があったはずです。それをいきなり討伐だなんて。」
「私とて……私とてこのような任務、やりたい訳ではないのだ! だが、軍人である以上、任務には従わなければいけない!」
「バジルール中尉は、マリューさんやムゥさんの事を討てるんですか!? サイもカズィも、ミリィだっているんでしょう!? 僕には出来ません。皆を、フレイを討てだなんて!」
フレイ、その名を聞いてナタルは顔を苦渋に歪ませた。
「……ヤマト少尉、落ち着いて聞いてくれ。」
「なんです?」
「フレイは……フレイ・アルスターは、戦死した。」


プロローグ 了
480通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 01:19:08 ID:???
やばい、改行位置ずれて変な空行ができてるorz
481通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 01:24:45 ID:???
イージス自爆に巻き込まれたキラが普通にありそうな酷い目にあった上で
生き残ってるとすればこのぐらい当然かもしれんねぇ。
これじゃ生きてる方が大変だ。

そういやフレイは戦死扱いでもおかしくないか。
482通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 02:29:32 ID:???
というか、徹底的に地獄に叩き込まれてるな……余りにも痛い。
だがこの極めて絶望的な逆境から立ち上がる事が主人公の本領。
箱の中に残された僅かな希望はその先にあるから頑張って貰いたいな。
483C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/12/18(月) 04:18:25 ID:???
>>388の続き

その日は晴天だったと思う、ただラジオからは夕方には急に雨が降るという予報が流れて、今日は早く戻らないと、と思っていた。
何時ものように朝に起きて、何時ものように朝ごはん
最近は手に入る食料も少なくなって、予備の保存食もちょっとやばかったりで量は少なめにして。
食べた後は島に残った子ども達の相手をしつつ、津波の後片付けを皆で行う
亡くなってしまった人たちのお墓をまず建てて、あとは残骸を片付けたり、救助を要請してみたり。

以前来た救助隊と思われる人たちはあれから来ていない、他の救助も来ていない。
あれから5日が経った、彼らは長くて5日後にまた来ると言っていた、つまり今日来るはずだ
僕達はその船でこの島を去る、もうこの地に留まり続けるのは限界があった。
でも僕達はまたこの島に集まる、戦争が終わって、世界が落ち着いたらまたここに集まる
そう約束をして、今日はさよならをするんだ。


C.E.   第三章




黒煙が上がっていた、海に二本、宇宙に届くかのように上がっていた。
煙を噴出しながら船は沈んでいく、船体にプリントされていた連合のマークは水面に消えた
そして、一船だけ無事な船が浮かんでいた、その船には不釣合いな、けれどその時代には最適な物を乗せて。
モビル・スーツ。通称MS
人型のそれは開発以来それの製造が止む事は無く、今では一般人にも見慣れたものとなった
このMSの発展には、MSの持つ幅広い活用性が大きな要因になっている。
特に戦闘にその力を発揮し、ほぼ全ての場所で活動でき、さらに汎用性のある戦い方が出来るのだ。
船上にあるのはザフトの元主力のモビルジンが二体、そして地球連合の105ダガーと呼ばれる機体である
船内から男が一人出てくる、それに合わせてジンのコックピットが開かれた。
484C.E. ◆uLM3T8C/3g :2006/12/18(月) 04:19:31 ID:???
「おい!んでこの船はどこに向かうところだったんだ?」
「南東にある小さな島です、そこに避難民が大勢集まっているようです」
「そーか、んじゃそこに行くぞ、もういっちょ仕事しとこうじゃねえか」

陽気にジンの男が答える、それに対し船上の男は少し困り顔で注意をした

「いいんですかね?今回の任務は救助船の破壊だけでしたけども・・・」
「構いはしねえよ、何時ものようにザフトの仕業にしときゃバレねえさ」

クヒヒ、と下品な笑いをこぼす。それを気にする事も無く男も笑みを浮かべた
こちらの男の笑顔は上品だった、カマキリのような笑顔ではあったが

「そろそろブルーコスモスでも良いと思いますよ?ロゴスという奴らもいますしね」
「あー…んじゃそっち方面にすっか、まあお前に任せる、俺は好きにさせてもらうさ」
「節度は守って下さいね?今回みたいに生存者無しってのはちょっと困りますんで」
「じゃあ次行く所にイイ女がいる事を祈っとけ、イイ女は殺さねえからよ」

またクヒヒ、と笑ってコックピットに潜り込んだ、一眠りする気なのだろう、ジンが休止状態になる
それを見た船上にいた男はため息を一つこぼすとダガーの元に歩き出す、オートパイロットなのか船は自動的に動き出した。
「それでは到着しそうになったら声をかけますので、貴方もお休みになって下さい。私は見張りを」
男が声をかけるともう一つのジンも休止状態に入った
「…さて、ではもう一仕事しますか。蒼き正常なる世界の為に…でしたっけ?」
カマキリのような笑みを浮かべつつ、彼もまたコックピットに入っていった。

明確な悪意が、島に向かっていた。
485 ◆uLM3T8C/3g :2006/12/18(月) 04:24:58 ID:???


ちょっとリハビリのつもりで書いてみた、一時間かけたわりにさっぱりだ、どうも俺は文章を書くのが遅いようだ
という訳で今回はこれで続きます、休みに入ればもっと書けると思うんだけどなあ…
486通常の名無しさんの3倍:2006/12/18(月) 08:46:37 ID:???
強盗もといジャンク屋って奴ですか。
ジンに載ってるからコーディネーターですかね。

で、全部糞ナチュラルのブルーコスモスのせいにすれば万事OK
487通常の名無しさんの3倍:2006/12/21(木) 20:32:10 ID:???
ほしゅ
488通常の名無しさんの3倍:2006/12/22(金) 00:22:52 ID:???
ホシュ
489通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 11:53:48 ID:???
>>474-479
とても良い電波です。
続きを受信してくれる事を願う!
490通常の名無しさんの3倍:2006/12/24(日) 21:38:22 ID:???
>>489
受信してどうするんだw
491通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 00:27:28 ID:???
このスレ見てると

ズタボロのストライクで和田+Bit和田12機(全機ミーティア付)に特攻し、CE世界の未来をガロード等フリーデンクルーに託して死んでいく一人目キラ

って妄想が沸いてくるなぁ……
492通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 07:22:21 ID:???
まて、なぜガロードたちが出てくるんだw
493通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 15:09:35 ID:???
あのスレに毒されすぎだぞw
494491:2006/12/25(月) 22:17:28 ID:???
>>492
え? ああ「Bit和田」がいるから、Xとのクロスになっちゃうんだよ。
どっちにしろ勝ち目なんてないから、普通の和田しかいない非クロスでもよさげだけど。

この場合未来を託す相手はシンか。
495通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 22:48:07 ID:???
なんか原作のシーゲルもかなりきな臭くなってきたぞ。
496通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 23:08:36 ID:???
別にモビルドール和田でも良いような希ガス

モビルドールならザフトが作っていても。
和田(の原型)を量産するつもりだったって後付も出てきたことだし
497通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 23:15:04 ID:???
>>496
キラデバイスだな!
498通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 23:16:20 ID:???
むしろ大量に量産された和田の群れに黒いストライク一機で突っ込む方が燃える
499通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 01:26:29 ID:???
量産自由操縦してるのがゼンダムのようにキラが生まれる以前の失敗作だったりとか、な。
500通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 12:02:20 ID:???
自我ぶっ壊されたこんなんが大挙して押し寄せるわけだな。

                     ,⌒`⌒ヽ
                     レ∧V从 `
                    i リ ` Д´ノリ
                    ノ _l ̄`l、   
                  (⌒i"`-VV-⌒ヽ
                 (wヽ' .i~~ ̄γ´ ̄)
                   ヽー-┬'^ー┬'
                     〉__|__l
                     |__×___|
                     | | 〓 ||
                      |/    `|
                    i二/∧ヽ=l
                      i  l |  l
                    l   l  |   l
                      iヽ i  i /i
.                     | | |.  | | |
                    |/ |   | ヽ|
.                    /゙ ̄`|.  |´ ̄|
                   /  ./l    lヽ "ヽ、
                 (__/゙     "\__)   
501通常の名無しさんの3倍:2006/12/26(火) 15:45:22 ID:???
ちょwおまwそれ特務兵w
502通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 13:02:06 ID:???
保守
503通常の名無しさんの3倍:2006/12/29(金) 23:02:18 ID:???
>498 :通常の名無しさんの3倍:2006/12/25(月) 23:16:20 ID:???
>むしろ大量に量産された和田の群れに黒いストライク一機で突っ込む方が燃える

……そいつはまた偉く凶暴なキラだなw
こういう旧式機で雲霞の如く群がってくる最新型を蹴散らし突破する、っていう図がいかにも「凄腕」って感じがするよな。
その点、種死のキラはかなり強力な機体であるはずのルージュであの惨状……機体性能におんぶに抱っこされてるとしか思えませんなw
ストライクの頃はこんなヘタレじゃなかったはずなんだが……(つかAAで逃亡中の種前半時に機体性能に頼りきりなんてまねしたら、確実に死ぬ。)

……戦い方自体も全然違うし、本気で別人臭いんだがなぁ、ストライクに乗ってたキラと自由への乗り換え意イベント以後のキラって。

ストライクのキラ…射撃戦も普通にこなすが、実は何気に接近戦大好きっ子。
ランチャーストライクで、バクゥを踏みつけて上からアグニを至近距離で発砲などという荒業も疲労。

乗り換え以降のキラ…大抵はフルバーストバンク攻撃。
接近戦は稀にビームサーベルを使用する程度で、基本的的には射撃戦用のパイロット。
504通常の名無しさんの3倍:2006/12/30(土) 00:00:52 ID:???
だから一人目二人目三人目って話が出るんだろ
スゲェ納得行くしよ
505通常の名無しさんの3倍:2006/12/30(土) 00:06:26 ID:???
そうか!
本物のキラはイージスが自爆したときに死亡したんだ!
それ以降のはクローンかなんかだ!
506通常の名無しさんの3倍:2006/12/30(土) 11:32:21 ID:???
なにを今更
507通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 09:05:34 ID:???
オリジナルキラに対クローンキラズorMDin和田いっぱいの戦いで
オリジナルにアカツキのせて、劣化クローンの乗る和田たちのビームを序盤は防ぐんだけど連戦のおかげでビームエネルギーとかの補給はしていたが、
ヤタノカガミ装甲のメンテナンスは材料が足りなくて後半戦でほとんどできず劣化して剥げたりしはじめて、地の白色がドンドンでてきてしまう
最後のエリートクローンのリーダーか教祖さまと戦うときにはアカツキの顔の金色装甲が剥がれ落ちてストライクのガンダムフェイスが出てきてほぼストライクVS和田状態になる

オリジナルののったアカツキは実は、ヤキン戦時に大破してたものをミハシラあたりが回収してて、それをモルゲンレーテの技術者になって成長したサイが
ミナさまの許可をとり魔改造しながらヤタノカガミ装甲をぬったくった正真正銘のGAT−X105ストライク「ガンダム」であった・・・みたいな

    _  ∩  厨設定! 
  ( ゚∀゚)彡  厨設定!
    ⊂彡
508通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 12:01:47 ID:???
>>507
あやまれ!厨設定にあやまれ(混乱中)!!

これは立派な、、、、燃え設定じゃないか。
GJ!!
509通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 13:16:08 ID:???
こんなスレがあるとは知らなかったぜ!
ヘイトスレじゃなくこっちに書けばよかった・・・・
510通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 15:35:33 ID:???
>>507
そんでオリジナルが
「僕にもう少しだけ力を貸してくれ…ストライク!」
とか言うのか!?

>>509
今からでも遅くはないぜ!!
511通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 19:45:48 ID:???
↓ヘイトスレからの転写。ここの過去ログ見るに、あまり個性的でないかと思うけど。
512通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 19:46:49 ID:???

・・・・・『僕』はべッドの上で目を覚ました。


どこだろうここは・・・どうやら病院みたいだけど・・・・いてて!か、体が思うように動かない!なぜ・・・・?
そのとき部屋に看護婦が入ってきた。その看護婦さんは目を覚ました『僕』を見て、かなりびっくりしたみたいだ。

「先生!先生ー!患者が目を覚ましました!すぐ来てください先生ーーー!」

・・・すぐに医者の先生が飛んできた。『僕』の事を診察しながらしきりに「奇跡だ奇跡だ」と言ってる。
どういう事なんだろう?聞いてみることにした。

「君は2年くらい前、瀕死の重傷を負ってこの病院に担ぎ込まれたんだ。というのも君の体があまりに酷い状況なもので
 どの病院もさじを投げるてしまってね・・・あちこちたらい回しにされた挙句こんな場末の田舎の病院で
 君はなんとか治療を受け、それからずっと眠り続けていたんだ。」

そんなに眠っていたのか?『僕』は・・・・ううっお、思い出せない!『僕』は何者なんだ?
どうしてこんな全身火傷の酷い傷を負っているんだ?あまつさえ僕の顔には醜い縫合の後が・・・これはなんなんです先生!

「君と共にもう1人、患者が運ばれてきたんだ。そっちはもう手遅れでね・・・・せめて瀕死の君を助けるために
 その人の体を使えるだけ使ったんだ。その皮膚も彼から移植したものなんだ。すまない・・私の技術が未熟で・・・」

そうだったのか。すみません先生。ぼ、『僕』は・・・

「いや、いいんだ。さあまずは明日からリハビリを始めよう?君の体の四分の一くらいは他人のものなんだ、
 普通の生活が出来るようになるまで一緒にがんばろう!」

は、はい!よろしくお願いします!
513通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 19:47:50 ID:???

・・・・そして『僕』が目を覚ましてから1年弱がすぎた。
リハビリは好調で、なんとか歩いたり走ったりできるようになった。
いま『僕』は病院の手伝いをしながら、自分の記憶を取り戻せるように色々がんばっている。
でも・・・どうしても思い出せない。『僕』は誰なんだ?なにかとても大切なことがあったような・・・・

ある日。『僕』は病院のテレビをふと見たんだ。
そこには戦争の終結を報じるニュースが流れていた。

「・・・お伝えいたします。先日ザフト軍とオーブ軍との間で行われた会戦は、オーブ軍の圧倒的勝利に終わった模様です。
 これを受けてオーブ代表のアスハ氏はプラントとの和平を提案。これをプラント側は受諾したとのことです。なおー」

・・・・・

「やれやれ。これでやっと平和になりますかね。」
「ほんとですよ。ブレイク・ザ・ワールドからこっち、世界中のどこもかしこも傷だらけだというのに
 戦争なんかしている場合じゃないでしょう。もうこんなことは2度とごめんですよ。」
「お・・・あれがオーブを勝利に導いた元勲たちか。みんな若いなあ。」

「・・・・・・あ・・・あ、あ・・・・!」

テレビの中には。にこやかな顔で微笑む4人の男女の姿があった。

そのとき突然!『僕』の記憶が蘇った。
テレビの中の4人には見覚えがある!あ、あのピンクの髪の女の子は以前宇宙で『僕』が助けた女の子だ!
金髪のは確かヘリオポリスと砂漠で出会ったウ、ウズミ代表のむ、娘さんで、
そしてあれは・・・あれは!ア、アスランじゃないか!『僕』の幼友達!い、生きていたんだ。よ、良かった・・・で、でも・・でも!

『僕』は信じられないものを見た。いや信じたくないと言った方が正しいのかもしれない。
ラクスさんの隣りに立っている男。そ、そいつ・・・そいつは・・・そいつは誰だ!誰なんだーーー!

「なお、今回の会戦において多大なる戦果を上げたオーブ軍准将、キラ・ヤマト氏は・・・」

違う!そいつがキラ・ヤマトなはず、ない!なぜならキラは・・・キラ・ヤマトは!


「この僕だからだあァァーーーーーーーッ!」


『僕』ことキラ・ヤマトは。孤島での戦いでアスランのイージスの自爆を受けて瀕死の重傷を負った。
それから3年数ヶ月、僕が田舎の病院にいる間・・・・世間ではなにがおきたんだ?そ、そうだ父さんに母さんは?
サイやフレイにカズィ達は?彼らも無事なんだろうか・・・・?

記憶を取り戻した僕は、いてもたってもいられなくなって病院を飛び出しオーブに向かった。
514通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 19:48:51 ID:???

そして僕は故郷であるオーブに帰ってきた。
とりあえず事情が知りたいのでカガリに会おうとしたんだけど・・・

「なんだと?アスハ代表に面会?帰れ帰れ、お前みたいなのに代表がお会いするわけなかろう。」

キ、キラ・ヤマトが会いたいって伝えてください!そう言えば必ず会ってくれるはずです!

「バカ言うな!よりにもよって准将のお名前を持ち出すとは・・・お前みたいなびっこ引いている醜い男がキラ様のわけなかろうが!」

お、お願いします!お願いします!

「失せろ!さっさと消えないと撃つぞ!」


・・・・僕はオーブの軍人さんに蹴り入れられて追い出された。
これからどうしたらいいんだ・・・もうお金もないし・・・・はあ・・・・

「ね、ねえあれ・・・もしかして?」
「まさか!」

え?ああ・・・こ、この声は!とても、とても懐かしいこの声は・・・!

「あなた・・・もしかしてキ、キラ?キラな、の?」
「お前!その姿はいったい・・・・!」

ああ・・・この2人は・・・この2人は!ひとりはかつての僕の友達・・・
もうひとりはいつか謝ろうと心を痛めていた、かつての憧れのひと・・・・・


「サ、サイ・・・それにフレイ!」
「キラ!」
「・・・キラぁ!」


・・・こうして僕の時間が再び動きだした。
515通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 19:49:51 ID:???

そしてその日の夜・・・サイの自宅にて


サイ  「・・・・あいつは?」
フレイ 「泥のように眠っちゃった。よほど疲れていたみたい・・・」
サイ  「それで・・・その、どうだった?」
フレイ 「・・・・本物のキラよ、間違いないわ。私の肌があの子を憶えているもの・・・あの感触・・・懐かしかったわ。」
サイ  「すまん。」
フレイ 「いいのよ私のことは。あの子が本物のキラかどうかを確かめるのに、このやり方が1番てっとり早かったし。」

サイ  「・・・・・」
フレイ 「どうしたの?」
サイ  「今でもよく憶えているんだ・・・前の戦争で死んだと思ってたキラが帰還したときのことを。
     帰ってきたキラに声をかけた時のあの違和感。気が付いた時には俺は無意識にキラとの接触を
     避けるようになっていた・・・・」
フレイ 「私もずっと疑問に思ってたわ。戦争が終わって、軍を除隊した私の前にラクス・クラインが現れてこう言ったの。
     あなたは故あって戸籍上すでに死亡しております・・・でも心配なさらずに。毎月の生活費はこちらで面倒をみますわ。
     それとキラには会わないでくださいまし。あの人は深く傷ついています。いま彼に必要なのは静養することですわ・・・て。
     あれはなんだったのかしら?」

サイ  「わからん。ただ俺が思うに全ての疑問のカギは、あの傷だらけのキラが握ってるような気がする。」
フレイ 「これからどうするの?」
サイ  「俺は一時期アークエンジェルにいたからな。そのつてで少しは顔がきく・・・・あのキラをアスラン・ザラに
     会わせてみようと思うんだ。」
フレイ 「大丈夫かしら?そんなことして・・・」
サイ  「キラもアスランに会いたがってたからな、ちょうどいいだろ?大丈夫さ・・・」


このとき、サイは気付いていなかった。
自分の仕出かそうとしていることが、世界を揺り動かすほどの行為だということを。そして翌日・・・・
516通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 19:51:08 ID:???

オーブ領内に存在するオーブ軍基地。そこにアスラン・ザラはいた。


アスラン 「俺に面会?」
オーブ兵 「はい。モルゲンレーテのエンジニアをしている男で、サイ・アーガイルと名乗っております。
      司令とは前の戦争で共に戦った仲だとか言っていますが。」
アスラン 「サイ?サイ・・・そういえば昔そんな知り合いがいたような、いなかったような・・・まあいい。通せ。」
オーブ兵 「はっ!」


サイ   「どーも久しぶりですアスラン・・・いやザラ司令。俺のような男を憶えていてくださったとは光栄の至りですよ。」
アスラン 「いや、俺も旧知の友と会えて嬉しいよ・・・・・ん?そちらの人は?」
サイ   「ああ・・・こいつは俺の友人ですよ。戦争で酷い傷を負ったんで多少お見苦しいでしょうが・・・」
アスラン 「俺だって兵士さ、そんなこと気にはしない。よろしく・・・アスラン・ザラだ。」

キラ   「・・・・」
アスラン 「・・・?」
サイ   (・・・・どうしたキラ?あんなに会いたがっていたアスランが目の前に居るってのに、なぜ黙ってるんだ?)

オーブ兵 「失礼します!オーブ行政府から司令にお電話がきておりますが・・・」
アスラン 「そうか。すまないサイ、俺も色々忙しくてな・・・また今度こちらから連絡するよ。」
サイ   「え!あ、はい。じゃあ今日はこれで失礼します。」

そして2人はアスランの部屋を去っていった。

アスラン 「やれやれ・・・変な客だったな。」



サイ   「・・・おい、どうしたんだよキラ?なんでアスランと一言も話さなかったんだ?あんなに会いたがっていたのに・・・」
キラ   「・・・・・じゃない・・・」
サイ   「え?」
キラ   「あ、あれはアスランじゃない・・・!」
サイ   「アスランじゃないってお前」
キラ   「か、感じるんだ!なんかよく分からない不気味な違和感を、あのアスランの姿をした人からお、おもいっきり強く!
      怖い・・・・あまりに怖すぎて僕は一言もしゃべれなかった・・・・!」


サイ   (・・・な、なんだ?このキラの怯えようはただ事じゃあない!これはどういう事だ・・・・
      俺の、いや世界中の知らない所でなにが起きているんだ?!)



(続く?)
517通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 19:55:08 ID:???
コ、コピーだらけの世界……。

これでピンクまでコピーだったりしたら怖いな。
518通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 20:04:02 ID:???
ってことはアスランはイージスの自爆のときに一緒に死んだってことか?
で、オリジナルのラクスもユニウスセブン慰安の時に死亡してるとか。
519 【大吉】 【572円】 :2007/01/01(月) 20:58:50 ID:???
>で、オリジナルのラクスもユニウスセブン慰安の時に死亡してるとか。
その考えはなかった…!!
520通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 21:31:11 ID:???
オリジナルは慰安で死んだ説と、
その後アスランに奪還された後でクルーゼに殺されて挿げ替えられた説がある
521通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 21:35:52 ID:???
こ、後者の説だと、種後半でラクスがいきなり豹変してしまった説明が完璧にできてしまうじゃないか!
522通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 21:41:35 ID:???
>>521
確かに性格が豹変した理由は説明できる。
きっとクルーゼは世界を破滅させるのに役に立つだろうと思ったんだろうな。
523通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 21:45:05 ID:???
むしろエクステンデットのベットはこの当時一応試作段階にあったわけで
連合と通じた上で、ある程度一族に迫っているのならクルーゼがコレを持っていても何の不思議も無い
つまりラクスは色とりどりの電飾でちかちかする派手な改造ベットと
頭のメットがうぃんうぃん動くオーソドックスな洗脳椅子で
脳みその中を破滅色に書き換えられた、悲劇の洗脳ヒロインだったんだよッ!!!!(AA略


悪堕ちは、、、、萌えるね?
524通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 22:20:15 ID:???
アスランによって運ばれたヴェサリウスの与えられた部屋の中、自分の目の前に立つその姿を見て、ラクスは息を呑んだ。
「貴女は誰ですの?」
それはありえない姿、鏡でもなければ見えるはずの無いもの。
――自分自身。
「私は貴女になれなかった者達の代表。捨てられた可能性。失敗作と呼ばれ顧みられなかったモノ」
「なにを言って……」
理解できない答えに混乱するラクス。
「彼女は貴女自身なのですよ。ただ予定された能力を持てなかった為に捨てられたのですがね」
揶揄する様な声が背後から聞こえてくる。
「クルーゼ様、これは」
「貴女は邪魔なのです。平和の歌姫など世界は望んでいない」
自分に向かってくるクルーゼの手、それがラクス・クラインの最後に見た光景だった。


「クルーゼ様……」
「これでいい。キサマにも手伝ってもらうぞ」
床に転がっているラクスを見ながらクルーゼは言う。仮面に隠れてさえ判る、狂った笑みを浮かべて。

(私は貴方によって生かされました。だから貴方が望むなら世界を滅ぼしましょう)
傍らに立つ男を見ながら、名前を持たない少女は思う。
(たとえ貴方が望み半ばで倒れても、必ず私が)

――――世界を滅ぼします。
525通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 22:47:11 ID:???
>>524
不覚・・・・世界を滅ぼすと決意した名無しの少女に萌えた!
526通常の名無しさんの3倍:2007/01/01(月) 22:52:33 ID:???
>>524
あまりに素晴らしすぎて、気の利いた感想がでてこない。

勝っ手に続きをば。

「クルーゼ様。」
「なんだ?」
「彼女の衣服から本人以外の頭髪を発見いたしました。それに子宮から男性のものと思われる精液が検出しています。」
「ふむ・・・・ぽわわんとした性格しておきながら、中々やるな、このお姫さまも。で・・・誰のものだ?」
「分かりません。データにはありませんから。ただ推測が一つだけあります。」
「言ってみろ。」
「ラクス・クラインをアスラン・ザラに返還した人物。彼は彼女に好意をもっていたと思われます。そうでなければ・・・」
「わざわざ返しにこない、か。なるほど。」

ーストライクのパイロット。どんな人物かは分からないが強奪した4機のGを相手に互角に戦えるほどの腕をもつ。

「・・・・面白いかもしれんな。いずれ手駒として使えるかもしれん。その髪の毛に精子を保存してラボに送れ。」
「は。」


ー全てはこの狂った世界を滅ぼす為にー
527 【1964円】 :2007/01/01(月) 22:57:32 ID:???
>>526
悪くは無い、が元のクオリティが高すぎるのが問題か
528通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 00:59:02 ID:???
>>518

>ってことはアスランはイージスの自爆のときに一緒に死んだってことか?
それはまさかだが、キラの体はアスランとツギハギしたってことか?
529通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 01:14:26 ID:???
>>524
その後ラクス一人目はデュランダルの元へ記憶操作されて送られミーアに…とか電波がきた。
530通常の3倍のひんぬー:2007/01/02(火) 07:21:41 ID:???
>>529
つまり整形云々というのは胸の話なのですね?
なるほど、本編ミーアは顔を、こっちはその逆、と。深いな!
531通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 09:31:27 ID:???
>>530
いやいや記憶いじられて「偽ラクス・クラインのミーアキャンベル」と思いこまされたついでで、
「いじったのは胸でなく顔」と思いこまされていたり。
532通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 10:37:59 ID:???
なんか「ラクスまでもがクローン」説が浮上してくると、議長のDプランに反対した説明もつくような気がしてきた。

クローンラクスにキラにとっては、もっとも優秀な人物のクローン(つまり自分達)が代々政権を引き継いでいって当然なわけで、
遺伝子の適正いかんによって容易に他人が自分達にとって代わる事が可能なDプランは、なにがなんでも潰さなければならなかったんだ。
533通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 14:30:03 ID:???
そしてやがてマモーミモーとなるクローンラクスとクローンキラ
534524:2007/01/02(火) 18:18:00 ID:???
意外と好評でビックリした。好き勝手書いただけなんだが。
短いシチュしか書けないけど、イロイロ妄想するって楽しいよね。



「君は君だ!」
その声に苛立ちを感じたレイは、
「同じクローンの僕が認める!」
続く言葉に動きを止めてしまった。
「何を言っている……」
「僕も造られた人間だ。いや、もっとヒドイかもしれない」
その言葉は悲哀に満ちていた。
「僕はオリジナルのキラ・ヤマトから戦闘能力を強化されている。わかるかい、僕の存在理由は戦いにしかないんだ!」
「ならば、なぜ逃げない。なぜ戦う、なぜギルの邪魔をする!」
叫ぶ、認めたくは無い。自分と同じ存在が自分の前に立つことを。
「Dプランの行き着く先が、僕の量産になるからだっ!」
帰ってきたのは自分よりも大きい叫び。
「遺伝子で未来を決めるというのなら、その究極は僕になる。人間の夢、そう呼ばれて造られたのがオリジナルのキラ・ヤマトだ」
どこかに諦めを含んだ言葉。
「人間をカタログスペックで造るグロテスクな行いは、僕で終わらせる」
「―― !」
動きを止めてしまったレイに砲身が向けられる。


「謝りはしないよ。多分僕にはそんな人間らしいことは許されないだろうから。でもこれだけは誓うよ」
破壊されたレジェンドを後にしながら彼は誓う。
「僕達と同じクローンを造って人間を弄ぶモノは、絶対に僕と一緒に滅んでもらう」
535通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 19:44:32 ID:???
GJ

「君は君だ」の台詞でここまで重みが出るとは。
本当に同人アヌメは何をやっていたんだと小一時か(ry
536通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 21:27:06 ID:???
キラ →クローンの代を重ねるごとに戦闘能力が上がる。ラクスには絶対服従のプログラムがされている。

凸  →クローンの代を重ねるごとに劣化していく。基本スペックはオリジナルそのままだが精神が不安定で、
    あっちふらふら、こっちふらふらを繰り返す。

カガリ→クローン疑惑は今のところない。あまりに無能すぎてクローンを作る気がおきなかったのかもしれん。

ラクス→たくさんいる。どこにでもいる。もしかしたら・・・あなたのすぐ後ろにもラクスが・・・・・
537通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 22:29:51 ID:???
>>536
振り向けなくなったじゃないか!
538通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 22:35:43 ID:???
>>537
     気にするな 俺もお前も ラクスクローン
                                (字余り)
539通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 23:29:42 ID:???
ヤツラは群で攻めてくる(何
540通常の名無しさんの3倍:2007/01/02(火) 23:44:33 ID:???
最終的に女王ラクスとクローンキラしか居なくなる

えーと、某SRCシナリオ思い出しt(PAM!

板違いスマソ
541通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 01:22:12 ID:???
あのシナリオでもクローンキラは死の間際になんか掴みかけてたな
542キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/03(水) 01:30:11 ID:???
>>469の続き

 部屋を出るとキラは、ブリーフィングルームに向かった。
 ブリーフィングルームの前に着くと中から笑い声が聞こえた。
 キラは笑い声を無視して、部屋へと入室した。
 部屋の中には、ザフトの新型MSに携わっている研究員と、ザフトで見かけた事がない男がいた。
「先程話していた少年だよ」
 と銀髪で眼鏡をした常にニヒルな笑顔の白衣を着た男が、ザフトで見かけない男に話して
いた。
 キラはその男が誰なのか見当がついた。
 男がキラに歩み寄ってきた。
「君が模擬戦の相手なのか…」
「初めまして…サイ・アーガイルです。あなたが私の相手ですか」
「そのようだな。叢雲劾だ、よろしく頼むよ」
 二人は握手を交わした。
「良い所で悪いんだけど、この後すぐに模擬戦を始めようと思うんだ。いいかな?」
 研究員の言葉に二人は頷いた。
 ブリーフィングルームで軽い打ち合わせをすると、皆部屋から出て行った。
 キラは部屋から出るとすぐさま今回模擬戦が行われる宙域へ向かう戦艦に乗り込んだ。
 キラが戦艦に乗り込むと、すぐさまその戦艦は発進した。
 格納庫に向かったキラは、目の前のある二機のMSのどちらかに乗るか迷っていた。
「サイ君、君はどっちに乗るんだい?」
 キラが後ろを向くと、ブリーフィングルームで劾と話していた研究員がキラに話しかけて
きた。
「赤いのに乗ろうと思っていますよ」
「接近戦に特化したMSかい。僕にとって君がどっちに乗っても関係がない。いいデータが
取れればそれだけで良いんだけどね」
「期待しといてください。あなたを驚かせて見せますよ」
 キラは研究員そう言うと、赤を基調としたMSに乗り込んだ。
「出撃してもいいんでしょうか?」
 キラがモニター越しに映るオペレータに聞いた。
 オペレータはどこかに連絡を取ると、キラに問題ないと答えた。
「出撃する」
 キラはそう言うと、赤を基調としたMSを発進させようとした。
「サイ君、ちょっといいかな」
 先程の研究員の声がコックピットに響いた。
 キラはその声を聞き、発進を一旦停止させた。
「なんですか」
543キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/03(水) 01:31:07 ID:???
「つい先程なんだけど、いま僕たちが開発しているMSの名前がやっと決まったよ」
「どんな名前なんですか?」
「今君が乗っているのがジャスティス、そしてもう一機がフリーダムだよ…」
 キラはその名前を聞いて苦笑した。
「どうして笑っているんだい?」
「いや何でもありません。それだけなら出撃します。サイ・アーガイル、ジャスティス出撃
する」
 キラの乗るジャスティスが加速した、宇宙へと飛び出した。
「サイ君、模擬戦の座標を送るからそこに向かうように」
 ジャスティスに座標が表示され、キラはその場所にジャスティスを向かわせた。
 その場所に向かうと一機のMSが佇んでいた。
「あれはブルーフレーム? たしかヘリオポリスの時に行方不明になっていたと思っていた
が、サーペントテールに渡っていたのか…。レッドフレームも所持しているかもしれないな。
サーペントテールから抜き取った情報では、こんな事は乗っていなかったな」
「サイ君、準備が良いなら始めないか?」
 劾から通信が入ったのでキラは了承の返事をした。
「では始めますか」
 キラがモニター越しにブルーフレームを見ると、ブルーフレームは最初に比べ大きく写っ
ていた。
 ブルーフレームはビームライフルを持ち、ジャスティスに向けて構えていた。
 キラはジャスティスを加速させその場から離れた。
「コーディネィータにしては、反応速度がナチュラルとそんなに変わらないようだな…」
 劾の言葉がキラを激しく動揺させた。
「お喋りするほど余裕があるんですね、あなたは」
 キラはそう言うと、ビームサーベルを手に持つとブルーフレームに切りかかった。
 劾のブルーフレームは、キラのジャスティスが振り下ろしたビームサーベルを難なく避け
た。
「本当にコーディネータなのか。まるでナ…」
「そんな事は関係ない」
 キラは劾の言葉を遮るかのように、バルカンをブルーフレームに向かって撃った。
「そうだな。今は全く関係話だな」
 ブルーフレームはバルカンを雨を避け、ジャスティスに向かって加速した。
 劾の激しい攻撃にキラは防戦一方になり始めた。
「それに先程握手した時に感じたんだが、君は他の兵士より多くシュミレータ等で何度も訓
練をしている思ったんだが…」
 キラは劾の言葉に驚きを隠せなかった。
544キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/03(水) 01:32:07 ID:???
「その割には君は、他のザフト兵より下位の位置の腕しか持ってないようだな」
 劾はまるで子供を相手をしているかのように、キラとジャスティスと戦っていた。
 劾はブルーフレームのビームサーベルでジャスティスの右腕を薙ぎ払った。
 キラはジャスティスの残った左腕で、ブルーフレームの頭部に向かってビームサーベルを
振り下ろした。
 ブルーフレームはすぐさま後方へと移動した。
 ビームサーベルがブルーフレームの頭部アンテナをかすめた。
「今の君は、その機体の性能に頼っているだけだ!」
 劾の声と同時に、ジャスティスのコックピットが衝撃で揺れた。
 劾は吹っ飛ばしたジャスティスを見ていた。
 ジャスティスは起き上がり、ブルーフレームから距離を取った。
「一体何をするんだが…」
 いきなりジャスティスが劾の視界から忽然と消えた。
 劾は何かに感づいたのか、すぐさまブルーフレームをその場から移動させた。
 と同時にジャスティスのビームが、ブルーフレームのいた位置を通過した。
「動きが全く違うな…」
 ジャスティスがブルーフレームを追い詰めていった。
「これが新型の性能か!そしてこのパイロットの本気!」
 この時のキラは確実に劾の操縦技術を超えていた。
 ジャスティスがブルーフレームの頭部を確実に捉えた瞬間、ジャスティスがあらぬ方向へ
と飛んでいった。
 そして近くに漂流していたデブリに当たり、ジャスティスは減速した。
 減速したところで、ザフトの戦艦から出てきたMSに捕縛され、そのまま戦艦に収納され
た。
 劾は目の前で起こった行動に呆然とした。
 すると突然通信が入った。
「模擬戦はもう終了だ。ご苦労だったね」
 と先程の研究員から連絡があった。
「一体何が…」
「ジャスティスのパイロットがGに絶えられなかったから気絶したんだよ」
「気絶!?どうして」
「それは判らないよ」
「しかどのくらい負荷が?」
 コーディネータでも気絶すると思われる負荷で、ジャスティスのパイロットは数十秒動い
た事を研究員から聞かされ、劾は驚きを隠せなかった。
「キラ・ヤマトって奴はまったく面白い男だ」
 劾は笑顔を零しながら、自分の艦へと戻っていった。

第6話終わり
第7話に続く
545通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 02:04:29 ID:???
明けおめGJ!!
幸先の良い新年だ!
546通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 08:22:42 ID:???
「・・・やれやれ。自分で救援を頼んでおきながら、私が来るまで持ちこたえられないなんとはな。アズラエル理事にも困ったものだ。」
「ジブリール様。ドミニオンが撃沈された空域で面白いモノを発見いたしました。」
「なんだ?」
「アラスカで行方不明となっていたエースパイロットです。お聞きになったことありますでしょう?エンディミオンの鷹ムウ・ラ・フラガ・・・」
「噂には聞いたことがある。だが・・・・・死んでんじゃね?これ。」
「なにせ宇宙空間をヘルメット無しでただよっていましたからねえ〜。一応英雄ですから丁重に弔いますか?」
「いや、それだけだとなんかもったいないような気がする・・・・・そうだな、こいつのクローンを作れるか?」
「自分は専門家ではありませんが・・・体がまるごとありますからね、おそらく可能かと。」
「じゃ、そーしておいてくれたまえ。いずれコーディネイターを皆殺しにするのに使えるだろ。ふふふ・・・・」
547通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 10:41:27 ID:???
>>542-544
減点。
脱字が多いよ。
548通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 15:45:24 ID:???
それだけじゃない、劾の話し方がおかしい
気絶!?なぜ・・・と言う方が劾らしいし、キラ・ヤマトって奴は・・・はいらない
該はクールで無駄口は言わないし、口数は少ないが必要なことは言う
つーかイライジャがいるからナチュラル云々・・とは言わないだろ
アストレイB見たほうが良い、マジで
549通常の名無しさんの3倍:2007/01/03(水) 15:50:29 ID:???
>>542-544
○○だった。
○○した。
○○いた。
etc...

文末が「〜た」だけだから非常に読み辛い。
もう少し色々な小説や他の人のSSを参考にして書いた方がいい。
550通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 19:43:14 ID:???
ここに来て添削ラッシュ…w
でも、ためになる事書いてあるから自分の文章を見直してみてね。
アドバイスを取り入れることは上達への近道です。

by・他板の駄文メーカー
551通常の名無しさんの3倍:2007/01/04(木) 22:28:22 ID:???
なんか、劾なのかミゲルなのか判らんくらい気さくですね
赤いザク見てシャアだと思って会ってみたらジョニー(長谷川版)だった見たいな違和感があった
後、イライジャ思い出さないのか劾
552通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 17:22:48 ID:???
一気に流れ止まったな。
とりあえず>>542-544の話題離れようか、
とりあえず少しもどって未だ話題に上らぬクローンアスランが自分がクローンと気付いたら
とか話題としてどうだね?
553通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 18:19:14 ID:???
>>552
悪くないんじゃないのかな?
554通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 19:33:25 ID:???
オロジナルのアスランがクローン逃走後に現れて
本編で果たせなかったクワトロのポジションを果たすとかどうだろ?

前提として、実は「自身の破滅思想を否定し、この時代を覆う遺伝子至上主義という狂気と戦いえる者」
を求めていたクルーゼに助けられて、
その考えを引き継ぎ、時代を覆う狂気を打開しうる者としてシンに目を付けて鍛え上げるとか。
555通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 19:37:36 ID:???
>>554
そうなるとクルーゼが途端にかっこよくなるな。
556通常の名無しさんの3倍:2007/01/05(金) 20:00:35 ID:???
実はデュランダルとは「遺伝子至上主義という呪いに対抗する」という目的を持つ者同士として友情をはぐくんだとか。
真っ向勝負で否定する手段を探し求めるクルーゼと、塗り替えるのは無理でもせめて無害化する手段として
ディスティニープランの研究に寝食する間も削って打ち込むデュランダルとか。
557通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 00:03:03 ID:???
男でも惚れそうな漢ですね!
558通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 06:23:56 ID:???
オリジナル凸が表世界に帰ってきたのは、
クルーゼは
「キラが、今は『自身の能力は才能ではなく努力と研鑽によって得たモノだ』といいきれずとも、
やがてそう言ってクルーゼ自身の破滅への絶望を否定しうる事ができる」
と考え、キラの将来に期待していたが、そうはならなかったキラに失望して凸が出てくるという。

そんな、クワトロポジションのオリジナルアスランってどうでしょ?

559通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 18:10:16 ID:???
名前はもちろん「アレックス・ディノ」ですよね><
560通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 20:33:50 ID:???
気持ち悪い顔文字使うなヴォケ
561通常の名無しさんの3倍:2007/01/06(土) 22:26:08 ID:???
>>554 >>556 >>558

一方、自分がクローンであると知ったラクシズの凸は、ラクスに掴みかかろうとして返り討ち。
独房にぶち込まれて再洗脳を待つ身の上だったが、再度メイリンの手で脱走。
追撃を隠者でかわし、二人で逃げまどう最中に、ミネルバMS部隊に保護される。

一度裏切って脱走した身の二人は銃殺を言い渡されるが、
自分を励まし
「あなたが英雄だからではなくあなた自身だから好きになった」
と自分を肯定してくれたメイリンをかばい、
「責任は自分に全てあり、メイリンは脅されて協力したにすぎない」
と言い放ち、
「その後でなら銃殺でもなんでも構わないから、自分やキラの命を弄ぶラクスに復讐させてくれ」
と懇願。
真アスランの言葉もあってクローン凸はミネルバに条件付き(自爆装置付き)で復帰する。

というカンジでいかが?
562通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 01:01:49 ID:???
議長とクルーゼは遺伝子至上主義を打開するために戦う漢
アレックス・ディノはクルーゼの遺志を継ぐもの
アスラン・ザラは道に迷ってしまったもの
キラ・ヤマトは大和魂を背負ってストライク+設定段階で消えた日本刀装備(ロウ辺りから貰った)で戦う武士
ギラ・ヤマトは桃色汚物のやっていることが間違っているとわかっていても愛ゆえに戦うもの
ラクス・クライン(真)はとりあえずラブを歌う
汚物は黒幕のシーゲル(マルキオ)に踊らされる人形
レイはプレアに感応されて前向きに
カナードはプレアとの出会いでやっぱり前向きになってレイあたりと共闘
ロウはシェルブリット

という話か
563通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 01:08:20 ID:???
>設定段階で消えた日本刀装備(ロウ辺りから貰った)で戦う武士

 グ  ラ  ン  ド  ス  ラ  ム  は 

    別  に  消  え  て  は  い  ね  ぇ  よ
564通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 01:59:19 ID:???
シンは……?w
565通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 02:03:16 ID:???
シンは家族と一緒にオーブから逃げ切れて
世界のどこかで幸せに暮らしてるよきっと
566通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 10:43:33 ID:???
シンはオーブ戦のときの自由にのってたキラがオリジナルだったら家族を失わなかったな
格闘マンセーオリジナルならカラミティにガン攻めして砲撃させないだろうし、虹色怪光線も全然使わなかっただろう
567通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 10:46:45 ID:???
というか避難船が有る方向には行かなかったんじゃなかろうか。
まぁ、そもそも避難完了しているとか言いながらまだ避難完了してねぇじゃねぇか、なウズミの手落ちな気もするけど。
568通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 12:46:08 ID:???
トップのウズミには末端の状況まで把握するのは実質無理でしょ。
とはいえ、責任問題はウズミにあるのが当然だけどね。
569通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 15:13:00 ID:???
ま、責任を取るのが責任者の務めだからな
570通常の名無しさんの3倍:2007/01/07(日) 22:23:08 ID:???
アストレイなブログで9月ごろグランドスラムのことが書いてあったぞ
571570:2007/01/08(月) 21:48:59 ID:???
説明しなくとも分かるだろうがスタジオオルフェの社長だ
それはともかく、グランドスラムは模型としての遊びらしいがな
572通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 00:50:24 ID:???
それでも俺は


 グ ラ ン ド ス ラ ム に 浪 漫 を 感 じ る ん だ 


笑いたかったら存分に笑え!!
573通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 01:06:27 ID:???
いや、、、それが普通だよあの種みたあとじゃあなぁ
574通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 14:31:34 ID:???
>>573
そうか?PGでもMGでもグランドスラムは結構イケるぞ
むしろ出して欲しかったな
575通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 20:13:11 ID:???
某妹スレのPP戦記ではインパルスVSストライクの一騎打ちに使われたぞ
スレ違い、宣伝乙と言われようが後悔していない
576通常の名無しさんの3倍:2007/01/09(火) 20:35:05 ID:???
>575
安心しろ、俺も見た
あー言う感じでグランドスラムを使って欲しいな、SSに出る場合
577通常の名無しさんの3倍:2007/01/11(木) 14:58:29 ID:???
保守ぐらいしようぜ
578通常の名無しさんの3倍:2007/01/13(土) 16:55:52 ID:Lxuc0/Eo
ほしゆ
579通常の名無しさんの3倍:2007/01/14(日) 00:03:57 ID:???
ふと思いついたネタというか電波

キラorアスラン(もしくは両方)が目を覚ますと自分の体は元がどうだったのかすら分からないほどボロボロで、
しかも自分の姿をした誰かが戦争を戦っていると知り愕然とする。
リハビリの末MSを動かせるまでに回復しやがて表の世界で生きているのが自身のクローンだと知る。
そして死闘の末クローンとの戦いに勝利するが、
未だにはっきりしないクローンを生み出した黒幕の正体を掴む為クローンの遺体を材料として元の姿を取り戻し、
何食わぬ顔でラクシズに居たクローンの位置に収まり復讐を開始する・・・
580通常の名無しさんの3倍:2007/01/15(月) 18:10:38 ID:???
>>579
さあ書くんだ!
581キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/16(火) 01:05:30 ID:???
第7話

 ザラ隊によって窮地に陥ったアークエンジェルは、オーブにあるモルゲンレーテの地下ド
ックへと秘密裏に入港した。
 「あなた達の正体を教えてもらいましょうか?」
 マリューは金髪の少女と、その少女の側にいる男を見た。
「オーブの前代表、ウズミ・ナラ・アスハの娘、カガリ・ユラ・アスハだ」
 と金髪の少女の口からとんでもない言葉が出た。
「その護衛、レドニル・キサカ。オーブ軍に所属している」
 横にいた男も続けて正体をさらけ出した。
「ホンモノなのかな?」
 とサイは呟いた。
「君達はオーブ出身なのに知らないのか?」
 ノイマンは小声でサイに聞いた。
「代表は知っていますが、その子供まで知りませんよ。ノイマンさんは、自国の最高権力者
の子供知っていますか?」
「…君達の歳の時には、政治なんて興味がなかったよ」
 サイはノイマンの答えに苦笑した。
「トール…」
 ミリアリアがトールに話しかけてきた。
「なに?」
「あの子、どうしてここにいるのかしら?」
 とミリアリアはカガリを見た。
「どうしてって言われても困るんだけど…」
「最高権力者の子供がここにいたら、まずいんじゃないの?」
「まずいと思うけど、実際ここにいるからね…」
「たしかにそれもそうね」
 と二人が話していると、トールの体を横から誰かが突付いてきた。
 トールが顔をそちらに向けると、ムウが困ったような顔をしていた。
「二人の会話、しっかりと嬢ちゃんに聞こえているぞ」
 トールとミリアリアの顔が青ざめていった。
「我々はこの措置をどう受け取ったらよろしいのでしょうか?」
 とマリューはミリアリアとトールの事を無視しキサカに尋ねた。
「オーブの獅子、ウズミ・ナラ・アスハ様に直接聞かれた方がよろしいでしょう」
 マリューはこれからの事を考えると、憂鬱になった。
「今からそのオーブの獅子に会うって事なのかい?」

582キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/16(火) 01:06:42 ID:???
 ムウの言葉にキサカが頷いた。
「補給が終わるまで、各員体を休めるようにと通達していて」
 ナタルはマリューの言葉を艦全体に伝えた。
「それでは行きますかね」
 ムウ達はウズミに会うためアークエンジェルを後にした。 

「こんな発表、素直に信じろというのか!?」
 オーブ近海中を潜航しているザフトの潜水艦のブリーフィングルームに、イザークの怒鳴
り声が響いた。 ブリーフィングルームには、ザラ隊が集まっていた。
 イザークは手に持っていた紙を握り潰していた。
 イザークの手の中で握り潰されている紙は、アークエンジェルの行方に関するオーブの公
式発表が表記されている紙だ。
「オーブをもう離脱しましだと…。俺はこんな内容信じないぞ!」
 イザークの怒声に皆は耳を押さえた。
「隊長、これからどうするんだ?」
 とディアッカがアスランに聞いた。
「オーブのモルゲンレーテに潜入しようと思っている」
「足つきを隠すならうってつけの場所だな。ついでにそのモルゲンレーテでデータの抜き出
しと、施設を破壊するのはどうだ?」
 ディアッカの言葉にアスランは頭を悩ませた。
「ヘリオポリスの件で警備が厳しくなっていると思うが…」
「用意するぐらいなら構わないだろう?」
「それもそうだな…。ディアッカ、その件はお前に任せた」
「俺一人でかい?」
「現地の諜報員にすべて集めて貰えればいいだろう?」
「それもそうだな」
「作戦開始時刻は今夜を予定している。後々詳しい時間は通達する。以上だ」

 アスラン達がオーブ潜入を画策している頃、アークエンジェルのオーブ学生達は、キラと
フレイを除いて両親と再会していた。
 この再会は、ウズミ・ナラ・アスハの計らいで実現した物だった。
 他のクルーはというと、街に繰り出している等様々であった。
 家族と再会を終えたミリアリアは、街へと繰り出していた。
 一通り見て回ると、ミリアリアは自宅へと向かわずある家へと向かった。
583キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/16(火) 01:07:37 ID:???
 ミリアリアはその家の前までくると、自分の心臓の鼓動が高鳴るのを感じた。
 インターホンを押すと、家の中から声がし、玄関が開いた。玄関でミリアリアを出迎えた
のは、キラの母親だった。
「お久しぶりです、おばさん」
「ヘリオポリス以来ね…、ミリィちゃん。外で話すのも何だから中に入りましょ」
 ミリアリアはキラの母親の後に続き、家の中に入った。
 ミリアリアは居間に通された。
 居間には、キラの父親とハロがいた。
(ハロがまた微妙に変わっているわね)
 と考えつつミリアリアは、キラの父親が座っているソファの反対側に座った。
「こんにちは、おじさん」
「こんにちは、ミリィちゃんは親御さんには会ったのかい?」
 キラの父親の質問にミリアリアは「はい」と答えた。
「キラは此処に戻ってきましたか?」
 ミラアリアの質問に、キラの父親は首を横に降った。
「どっちのキラの事かな?」
 キラの父親の言葉にミリアリアは、どこか悲しい表情を浮かべた。
「大丈夫?」
 キラの母親が心配し、ミリアリアの横に座った。
「あなた…」
 とキラの母親が父親の方を見た。
 キラの父親は、ミリアリアがキラの現状を知っている事を察し、本物のキラが今どうして
いるか全てを話した。
「ひとつ聞いてもいいですか?」
「何かね?」
「キラがザフトに行くのに止めなかったんですか?」
「私達にはあの子は止めらないさ。ミリィちゃん、心配しなくていい。あの子は復讐はしな
いさ。それはそうと…」
 キラの父親は唐突の話の話題を変えた。
 ミリアリアは一時間ほど談笑するとキラの家を後にした。

 アークエンジェルがモルゲンレーテの地下ドックに入港した夜、オーブのある海岸に四つ
の影が姿を表した。 
「ようこそ平和な国へ」
584通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 11:20:50 ID:gNSxXgmL
お、更新されてる
GJ!!
585通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 12:16:05 ID:???
次スレを立てるとしたら、タイトルはこのままでいいのか?
586通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 15:52:11 ID:???
ここは腐女子だらけのインターネッツですね
587通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 16:18:09 ID:???
>>581-583
前回あれだけ批判されたのにまた書いたのか。まったく・・・・・・・・・・・・・・・・・・尊敬するぜ。GJ
588通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 17:18:21 ID:???
>>585
まだ早い!と思ったら、もう容量やばめなんだな
589585:2007/01/16(火) 17:25:52 ID:???
もしも各キャラクターのクローンがいたら

とかどう?
590通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 18:39:40 ID:???
もしも○○が二人目だったら
とかは?

まとめサイトとかは作れる人いるかな?
591通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 22:35:40 ID:???
もしも各キャラクターのクローンがいたら ○人目

これでどうよ
592通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 23:05:02 ID:???
熱血スレで二人目ラクスネタを書いていたものだけど…。
とりあえずこっちでアレの続きを書いてもよかですか?一応続きモノですが。
あっちに書くにも結構スレ違いだし…一応キラは二人目ですが。
593通常の名無しさんの3倍:2007/01/16(火) 23:21:22 ID:???
是非おながいします
超読みてぇw
594通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:36:19 ID:???
彼女はコーディネイターに未来がない、そう言った。ならば、未来なきコーディネイターは何処へ行き、何処へたどり着くというのだろうか。
違う。未来は存在する。コーディネイターにも、ナチュラルにも。生きとし生けるものとして生まれたものには全てに等しく、その権利は与えられている。
愛は偉大だ。そう、『彼女』は考えていた。幾ら進化しても、幾ら何処へ行こうとも、愛の形は変わらない。
愛し合うことはやめられない。そして、その愛こそ、人が、いや生き物が根本的に持つ大切な力だ。
戦いを止めた彼女らを否定はしない。それはいいことだ。しかし、愛し合うことさえ、否定する彼女を、『彼女』は否定したかった。
595通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:41:21 ID:???

『しかし、ひどい有様ですわね』

場所はヤキン・ドゥーエ。先ほどまで連合とザフト、そしてラクス・クライン率いる三艦同盟の決戦が行われていた。
その結果は両者痛み分け。連合もザフトも主力部隊を失い、戦闘どころではなくなった。
そして…今はすでに死んだMS達、死んだ兵士達の墓標がデブリとして存在しているだけだった。
そんな中、背中のウィングが一部桃色に装飾されている一機のジンと、オレンジカラーのゲイツが人命救助任務についていた。
人命救助、といえば聞こえがいいが、実際には哨戒と後始末が主任務だ。

『それだけ激戦区だったことさ。俺たちが生き残ったのも、結構運が良かっただけなのかも知れないな…』

その光景を見て、オレンジカラーのゲイツが暗い声を出す。数々の戦場を潜り抜けてきた彼だが、この惨状は耐え難いものだった。
それに対し、ジンのパイロットのほうはというと。

『…も、申し訳ございません隊長、ちょ…うぇ』
『いい、吐け吐け。好きなだけ吐け。こんな惨状、俺だって吐きたくなる』

…暫く表記し難い声が続くので我慢して欲しい。とりあえず、出すものを出したジンのパイロットは気を取り直して周りを見渡した。

『だが、ここまで来るとナチュラルもコーディネイターもないな。まるで、お互いを滅ぼしあおうとしていたようだ。そんな戦いに、皆巻き込まれちまったのか…』

悲しみだけが残る。ここには、人の業がただ虚しく漂っていた。戦争だとかそのような言葉だけでは済まされない。あまりにひどい惨状。
そんな光景にゲイツは敬礼を送った。ここに眠る人の魂に対し、ただ安らかにと。ジンもそれに続く。

「私達は…いえ、もう何も言えません。大事なのはこれから戦いが起こらないようにする事。死んでいったものは帰ってこないのですから…
後悔する事は出来る…けど、大切なのは反省する事…このような悲劇は二度と起こらないよう…」

ジンのパイロット席で、パイロットは涙を流しながら死んでいった者たちを思った。だがしかし、幾ら願おうとも彼らは還ってこない。
大切なのは、これから彼らのために何が出来るか、生きているものたちのために何が出来るか。
少しでも、少しだけでも笑顔を守る。彼女はそう、決意した。

『…そうだな。じゃないと、あいつらに顔向けすることができないな…。…そろそろ、戻るか?ラクス』

頷いた男は、ジンのパイロットの事をラクスと呼んだ。その名は、平和の歌姫と名高いことで知られている、あのラクス=クラインと同じ名だった。
ラクスと呼ばれたパイロットはバイザーを上げ、涙を拭って言った。

「花、持ってきたんです」
『ああ?ああ、趣味で栽培してたあれか…。手向けるのか?』
「…これくらいのことしか、できませんから、私は…」
『…卑下するなよ。それも、死者にしてやれる立派な行いだ。ラクス、皆に代わり死者への贐をしてやってくれ…』
「わかりました、ハイネ隊長」

ラクスはハイネのゲイツに対し敬礼をし、バイザーを降ろしてゆっくりとコクピットの扉を開いた。
そして、座席の隣に添えていた花束を手にし、少しの間祈りをささげた後、それを戦場にへと手向けた。
ハイネも敬礼してただ黙祷した。祈りはただ、無限の宇宙へと広がっていった。
596通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:43:32 ID:???
「どうか…安らかに…」
『…さあ、そろそろ帰還するか。皆待ってるぞ』
「ええ…では帰還を…?ちょ、ちょっと待ってください?」

と、コクピットの扉を閉めようとしたラクスは何かに気がつき、急いでコクピットに戻ってそれを探そうとする。
ハイネもラクスの異変に気がつき、彼女の元へと戻る。

「確かこの辺りに…!ハ、ハイネ隊長!こ、これ…!」

ラクスはモニターをよく見て、数多くある残骸がある中一つを拡大した。そしてそれをハイネの下へと送る。
ハイネも最初は何事かと不審に思いながらそのモニターを見たが、それを発見した瞬間顔色が変わった。

『ん?…こ、これは…フリーダム…?そうか、うちの新型と戦って行方知らずになっていたと聞いていたが…こんなところにか…』

ラクスとハイネは自分の機体をフリーダムの残骸らしきものの許へと急いだ。
近づいてみると、やはりそれはザフトのMSのはずだったもの。そして、キラ・ヤマトが乗っていたといわれていた、あのフリーダムだった。
どうやら大層損害を受けているらしく、殆ど機能は失っているらしいが、それでも危険はある。

「ラクス、こいつは無人だ。核の暴走の危険性もある。お前がしようとしていることはわかるが、さっさとここを離れたほうがいい」
『でも…こんなところで…どこかにいるはずなんです…彼が…あ、いましたわ!』

この宙域から離れようと急かすハイネに対し、ラクスはそれを無視してある方向にへと単身飛んでいった。

「うわ!あのバカピンク!全く、入隊時から思い立つと周りが見えなくなるのは相変わらずというか何と言うか…」

ハイネは呆れつつラクスの後を付いて行った。彼女が自分達の部隊に入ってから、勝手気ままな行動をしては怒られていた。
最近では軍人としての心を持ち、わきまえてきたと思ってきたが、やはり根本的なことは直らないらしい。
仕方ない、と諦め、苦笑しながら彼女に付き合うことにすることにしたハイネだったが、ラクスのジンの手の上でぐったりしているものを見て表情を一変させる。

「…全く、とんでもないものを見つけちまって…」
『ハイネ隊長!』
「俺たちの任務は何だ?ラクス、言ってみろ」
『え?…えっと、人命救助と辺りの哨戒任務…ですわ』
「はい正解。ということで持ち帰り決定だな。生きているんだろ?」
『え、あはい!生きてますわ!』
「んじゃさっさと回収して戻るぞ!こんな所他のザフト兵に見られてみろ、処刑どころの始末じゃない!」
『了解ですわ!』

覇気のある返答をしたラクスはそそくさと外に飛び出して、回収しようとした『それ』を通り越して、ゲイツを足蹴りして戻りつつ、
『それ』を回収してコクピットの中へと戻っていった。

「よかった…本当に良かった。無事で何よりでしたわ…」

ラクスはゆっくりと『それ』を抱きしめて、そして名を呼んだ。

「キラ様」

キラ・ヤマトは浅い呼吸をしながら、ラクスのジンの中で気を失っていた。
597通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:45:17 ID:???
 彼は夢を見ていた。とても、心地の悪い夢だった。
自分が地球をバックにただ宇宙空間を漂っているのだ。それだけだったらどれだけ気分のいいことだったことか。
しかし、浮かんでくるのは先ほどまで戦っていた男のセリフ。

『正義と信じ、解らぬと逃げ、知らず!聞かず!』

不愉快だ

『この憎しみの目と心と、引き金を引く指しか持たぬ者達の世界で!』

不快だ

『まだ苦しみたいか!いつか!やがていつかはと!そんな甘い毒に踊らされ一体どれほどの時を戦い続けてきた!?』

黙れ

『もはや止める術はない!地は焼かれ、涙と悲鳴は新たなる争いの狼煙となる!』

御願いだ、もう

『それだけの業!重ねてきたのは誰だ!』

いやだ

『君とてその一つだろうが!』

…もう、いやだ。僕は、疲れた。
フレイもいない。クルーゼは倒した。僕はもう、何もする事はない。

『僕達は…どうして…こんなところへ…来てしまったんだろう…』

僕の問いに答えてくれる人は、いない。
ああ、向こうから、迎えが来た。
帰れる
これで
帰ることが出来る
楽園へ――――

「が、残念ながらまだ帰ることは出来ない」

急に、誰とも知らない男の声が、夢の中に混じり、キラは現実へと戻っていった。
598通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:47:29 ID:???
「…ここは?」

ゆっくりと目を覚ましたキラ・ヤマトは、見慣れない天井と見慣れない人物に半分驚き半分落胆の表情を浮かべながら、
その見慣れない男に声をかける。男はかけていた眼鏡の位置を直しつつ、無表情のまま答えた。

「ここはザフト所属ローラシア級戦艦スターフィッシュ号。君は漂流中のところを我々のMS部隊が救出したのだ」
「そうです、か…ありがとうございます…」
「敵に礼を言うのか、君は。まあいい。戦況は痛み分け、和平交渉もすぐに行われるだろう。今は、その体を癒すといい。
脳には異常はなさそうだが、度重なる戦いで体がボロボロだからな」
「…そうですか。でも、ラクスが待ってるから…帰らなきゃ…」
「動ける体ではないぞ?動かしてみろ」
「え?あ、はい…ぐっ!ったた…!」

ザフトの医療スタッフに言われたとおり体を動かそうとした時、キラの全身に電撃のような激痛が走った。
体を起き上がらせる事はおろか、頭を起こそうとする動作でさえ激しく痛む。キラは大きく息を吐いた後、ベッドに倒れこみ、諦めたような表情で言った。

「…治療のほう御願いします」
「よろしい。大人しくしていたまえ。こう見えても私は気道によるツボ押しの達人だ。本当は全治2週間のところを三日で治してやる。痛みを伴うがな、フフフ」
「え…あ、あの…」

まるで、火曜日のサスペンスの包丁のように眼鏡と医療スタッフの指が光った気がする。キラは今まで感じてきたどの恐怖よりも恐ろしいものを見た気がした。
そして、ここに来た事を多少なりとも後悔していた。
が、それは一本の内線電話によって安堵に代わった。

「ち、もしもし」
「(あ、この人舌打ちしたよ…絶対SだよS…)」
「おお、君達か。ああ、彼か、起きたぞ。生命力は高いらしい」
「(はあ、誰かは知らないけど、僕を救ってくれてありがとう、ザフトのひ)」
「ほらこの通り、ぬぅぅん!」
「t派gvウィ亜あべしhうぃあpw0あうをあいhw;あおひでぶ!!」

腹を刺された。完全に油断していたキラはもはや叫びになっていない叫び声を医療室中に響き渡させた。
個室だったが、その声は隣の部屋にまで響いていたらしく、他の負傷兵が彼の部屋に向かって合掌をしていた。

「ひっく…痛い…こんな、こんなのって…やめてよね…」
「男がこの程度で泣くな。それより、君を助けたパイロット二人が面接したいといってきた。この分だと動かなければ問題ないし、もう一撃すれば上体くらい動かせるようになるが」
「い、いえ!これで十分です、十分ですからやめて「遠慮するな」ち、チバァァァあhpgjをあhbんわ;いんw;!」

本日二度目の悲鳴がスターフィッシュ中に響き渡った。
599通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:49:39 ID:???
さて、激痛は伴ったがともあれ、上体を動かせるようになったキラは、ぶつくさといなくなっている医療スタッフへの愚痴をこぼしながら、適当な雑誌を取って暇を潰していた。
「やめてよね、あんなのツボ押しじゃなくってツボ刺じゃないか。僕はレバ刺しかっての。絶対あの人SだよS。Sが医者になるって間違ってるよ。
大体この体が動いたら…いや止めておこう。こんな事言って突然現れては僕のツボを押すなんて良くあるオチじゃないか…」

もしかしたら遠距離からも押してくるかもしれない、と何となくとてつもない事を考えつつ、彼は待ち人を待っていた。
本当ならば、今はオーブに帰って、両親に会って、戦争とは無縁な場所でゆっくりと過ごしている頃だろう。
だが、今はそれが出来ない。ここがザフトの船の中である以上無理は出来ないし、というより無理をすればある意味頭を吹き飛ばされかねないし、
それにこんな体では無理する事もできない。
彼に出来るのは、ただ待つことだけだった。

「…まだかなぁ」

雑誌の内容もそんなに興味を表すようなものではなく、すぐに飽きてしまった。
と、そんな待ちぼうけしている彼のいる部屋に、来客を継げるベルが鳴った。どうやら現れたようだ。

「どうぞ」

キラはそのベルに対して答えた。すると、ドアの向こうからまずオレンジ色の髪をした男が現れた。
赤い服、ということはキラの親友アスランやその仲間だったディアッカと同じくトップガンというわけだろう。
キリッとした目だが、どこか柔らかそうな趣だ。

「どうも」

男がベッドの横に歩み寄り、キラに対して敬礼した。

「俺はこの艦のヴェステンフルス隊の隊長を務めてるハイネ・ヴェステンフルスだ。キラ・ヤマトだな?」
「は、はい。そうです」

自分の名前を言われただけで緊張が走る。ある種、クルーゼやバルドフェルドとはまた違った威圧感を持つ男だ、そうキラは感じていた。
キラは少し体を起こし、男の顔を見ながら言った。

「あ、あの…助けてくださってありがとうございました」
「ああ。…俺もびっくりしたよ。相棒がお前さんを見つけた時はな。まあ、今となっちゃあ敵も味方もない。
俺たちの任務も戦闘じゃなくて人命救助だったからな…。然るべき処置の後は、解放される予定だ。俺たちに拾われて良かったな」
「は、はあ…」
「なぁにそんなに緊張してんだよ!ま、気持ちはわからなくはないけどさ。もうちょっと気軽にしてくれていいんだぜ。確かに仲間をたくさん殺したお前さんは憎いが、
憎んでお前さんをここで殺したところで仲間は戻ってこない。ま、せいぜいドクターのツボ押しマッサージに苦しむ姿を楽しませてもらうくらいさ、はは」
「…さすがにそれは勘弁して欲しいですね」
「ははは…ありゃあ痛いからなぁ…ま、ゆっくりしなよ。お互い折角生き残れたんだ。その命、死んでいった奴のためにも大事にしなきゃ、な」
「は、はい!ありがとうございます!」

思いのほか、このハイネという男は話しやすい男だった。気さくで、なにより敵であった自分とこんなにも分かり合えている。
正直に言えば、フレイやムウなど死んでいったものたちの事や自分が殺してしまったものたちの事を考えると胸がつぶれそうなくらいに辛かったが、彼の言葉は優しかった。
彼の言葉によって、救われた気がする。そして、彼自身も死んでいった者たちのためにも精一杯生きようと思った。
600通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 00:51:12 ID:???
その後も艦のことやハイネ自身の武勇伝など、色々と語り合った二人だったが、ある話題に入った時、空気が凍った。

「そういえば、僕を助けてくださった方は二人いるという話を聞いたんですけど…もう一人の方は?」

その瞬間、ハイネの顔が引きつった。まるで凍りついたように言葉を失っていた。
その様子にキラは何か表現しがたい緊張感を感じ問い詰める事もできなかった。
と、ようやく覚悟が出来たのか、静かにハイネが口を開いた。

「…キラ。その、だな…こういう偶然っていうのは、起こっちまうんだな…って今俺は納得しようとしているんだ。
これから起こる事は、あいつにとっても結構迷った選択だったんだ。その、だな…ああもう!!俺が緊張してどうするんだ!」
「え、えっと…」
「兎に角だ!会えば真実を得る代わりに後悔も得る事になる。会わなければ何も知らない幸せを得る事ができる!会うか会わないか、お前次第だ」
「真…実?な、なんですかそれ…?僕が、知らない事…?」

クルーゼは、まだ何かを隠していた?いやクルーゼも知らない事なのか?それに、このハイネの動揺の仕方は何だ?
知ってはいけない事なのだろうか?しかし、知らなければいけない事なんだと思う。何となくだが、そんな気がしてならない。
冷や汗を掻きながらも、息を呑みながらキラは静かに頷き答えた。

「御願いします…。その人に、会わせてください」
「…本当に、いいんだな?」
「はい…!」
「…わかった。じゃあ、入ってきてくれ」

ドアに向かって、真剣な表情のままハイネは催促をした。一テンポ遅れたところで、ゆっくりとドアが開いた。
いや、本当はドアは早く開いていたのだろう。しかし、キラの視線ではスローモーションのように遅く時間が流れていった。
そして、ドアが全て開き終えた瞬間、キラは自分の目を疑った。そこにいるのは自分のよく知っている人。そして、ここにいるはずもない人物。

「お久しぶりですわ、キラ様…」

そこにはまぎれもなく、ラクス・クラインの顔が存在していたのだ。
601592:2007/01/17(水) 00:56:27 ID:???
つたない文章で申し訳ない。とりあえず見切り発進気味でやってみました。
とりあえず、種終盤〜種死までやってみるつもりです。種最終回のあれは夢オチということで…。
しかし、この展開唐突すぎるような気もしなくはない…。

602通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 01:00:39 ID:???
GJ!
603通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 01:00:40 ID:???
GJ!
604通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 05:28:33 ID:???
何というか…その…、一言で良いんだ言わせてくれ









(・∀・)イイ!



GJ、続きに期待してますよ
605通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 12:02:52 ID:???
GJ!
>「お久しぶりですわ、キラ様…」
このセリフ……?まさか!?
606通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 19:50:00 ID:???
僕達が望んだラクス・クラインだ!

GJ
607通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 22:46:58 ID:???
>>605
永遠ラクス=クローン(?)ラクス
ハイネ隊ラクス=あらあら〜?ラクス
ってことじゃね?
608通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 23:15:54 ID:??? BE:134997023-2BP(0)
はぁ
609通常の名無しさんの3倍:2007/01/17(水) 23:27:06 ID:???
このキラが一人目であってほしいなと思ってみる
610通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 01:03:21 ID:???
ば、バカピンクか……
611通常の名無しさんの3倍:2007/01/18(木) 18:25:43 ID:???
良いじゃないか、良い意味でバカピンク。

……>>524の二人目ラクスも見て、なんかこう脳内が良い意味でカオスになってきたが。
50円50円。
612キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/19(金) 00:38:02 ID:???
>>583の続き

 と男が四つの影に近寄った。四つの影はザラ隊の四人のようだ。
「モルゲンレーテに向かってくれ」
 男は四人を車に乗せると、指示されたとおりにモルゲンレーテへと走らせた。
 男は自分の胸ポケットから、IDカードを取り出しアスランに渡した。
「これは!?」
「モルゲンレーテの偽造IDカードだ。これがあればほとんどの区画に出入りできる」
 アスランの問いに男が簡単に答えた。
「これなら作戦の成功率もあがるぜ」
 後ろに座っているディアッカがアスランから三枚のIDカードを抜き取った。
「そういう訳にはいかないさ。中心部に入ろうとしてもそのカードだけでは無理だ。指紋、
網膜、声紋確認システムで厳重にガードされている。データだけなら端末から抜き出せばい
いだけだがな」
 男からモルゲンレーテの情報を聞いていると、車が急に停止した。
 モルゲンレーテにつく頃には、朝日が昇っていた。
「目的地の場所についたぞ」
 そう言うと男は車から降りた。
「俺は近くの喫茶店でお前たちを待っている」
「すまない」
 アスランは運転席に座ると、モルゲンレーテへの敷地内へと車を発進させた。
「アスラン、これからどうする?」
 ディアッカはアスランにこれからの行動の事を聞いた。
「ディアッカは破壊工作の段取りはできているのか?」
「問題ない。イザークを借りて行ってもいいか?」
「構わない」
 アスランはイザークの意見を聞かずにすぐさま了承した。
613キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/19(金) 00:39:00 ID:???
 車を駐車場に止めると、4人はモルゲンレーテの工場出入り口に向かった。
 警備員にカードを見せると、難なく中に入れた。
 4人は各自の任務を遂行するため各自で別れたようだ。
 アスランと二コルはカードで入れる区画まで進んだ。
 その区画のコンピュータ室に向かい、モルゲンレーテのデータを見始めた。
 データを見ていると、アークエンジェルのデータが映し出された。
「どうして足つきのデータが?」
「あれもたぶんオーブが作ったんでしょう」
 アスランの疑問にニコルが答えた。
「アスラン、あの戦艦アークエンジェルって言う名らしいですね」
「そうなのか?」
「ええ、先ほどのデータに書いてありました」
「俺達に取っては悪魔だな」
 ニコルはアスランの言葉に苦笑した。
「ここ最近、このデータを見た形跡があるな」
 とアスランは呟いた。
「しかしこのカードすごいですね」
「このカードだけで中心部の数区画手前までこれたからな」
 アスランがカードを見ていると、小さく文字が描かれることに気づいた。
「KとYが描かれているのか?」
「アスランどうかしました?」
「いやこのカードに小さく文字が書かれているんだ」
 ニコルはアスランが見ている同じ所を見た。
「確かにKとYが描かれていますね。誰かのイニシャルですかね」
 アスランはカードをジッと見ると、顔色が変化していった。
「どうかしましたかアスラン?」
 ニコルはそんなアスランを心配し声をかけた。
「いや、数年前親友が言っていた言葉を思い出してな…」
「何ていっていたんですか?」
「自分の趣味の延長線上で将来食って生きたいってな」
「どんな趣味なんですか」
「ハッキング。しかもその腕前は今の俺よりも上だったからな」
 アスランの言葉にニコルは顔を引きつらせた。
 アスランはそんなニコルの姿に笑いながら、作業に戻った。
「アスランこれを見てください」
 ニコルが突然声を上げた。
「どうした!?」
 アスランもニコルが見ていたデータを見た。
「量子通信を利用した無線遠隔操作兵器みたいですね」
 二コルがデータの内容を読み始めた。
「しかしまだこれは、机上の空論のようですね」
「ニコル、モルゲンレーテの全データを抜き取るぞ。」
「わかりました」
 二人は素早く端末を操作し、データを抜き取り始めた。
614通常の名無しさんの3倍:2007/01/19(金) 10:06:08 ID:???
GJ
615通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 17:30:37 ID:???
次スレとまとめサイトの件だけど…。個人的には>>591のを使って。
『種キャラのクローンがいたら 2人目』
でどうかな?あとまとめサイトは定番という事でWiki使うとか。
616通常の名無しさんの3倍:2007/01/20(土) 23:29:48 ID:???
>>615
それでいいんじゃね?誰が立てる?
617通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 01:52:26 ID:???
まだ余裕が有るからな……470KBいった辺りでまた話した方が良くないか?
今立ててもこっちのスレを埋めないまま落としてしまいそうだし。
618通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 02:10:15 ID:???
このスレって、クローンネタじゃなくて、
単純に「イージス撃墜後分岐最後まで連合ルート」とかでもかまわないの?
619通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 03:34:26 ID:???
要はキラワープがなかったらって事だろうからいいんでない?
620通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 04:11:41 ID:???
私の能力が空間を操れるとしたらどうする?
どんな攻撃も避けられるとしたらどうする?
どこに逃げても追いかけてくるとしたらどうする?
キラワープが可能な私のアルターをどうする?
どうする? どうする? どうする? 君ならどうする?
621通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 07:10:56 ID:???
PARを使う
622通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 09:46:15 ID:???
へへ、旦那ぁPARはズルイぜ
嫁補正より強力じゃあないですか
623通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 10:06:41 ID:???
>>620
「そんなこたァ関係ねェ!!この自慢の拳で手前ェをぶん殴る!それだけだ!!」
624通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 15:05:51 ID:???
戦うだけだ!
キラヤマト・貴様を断罪する。
スーパーフリーダムは倒した。次は貴様の番だ。
625通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 18:16:17 ID:???
>>620
デンジマンにまかせる。
626通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 19:22:43 ID:???
設定年齢19歳蟹座のB型乙
627通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 23:00:15 ID:???
>>618
構わないんじゃないかな。

……「もしもあのキャラがまともだったら」とかそんなスレタイとか?
628通常の名無しさんの3倍:2007/01/21(日) 23:15:40 ID:???
メニューページだけWikiに登録しといた
あとは任す
629通常の名無しさんの3倍:2007/01/22(月) 00:16:40 ID:???
ええっと、長編っぽいのは。
◆uLM3T8C/3g 氏とキラーズ氏、475氏と595氏
くらいかな?後は小ネタというか一発ネタということで収録すればよろしいだろうか。
630通常の名無しさんの3倍:2007/01/22(月) 01:38:22 ID:???
-プラント アプリリウス市-
プラントの首都にあたるアプリリウス市。このアプリリウス市の郊外にギルバード=デュランダルの邸宅がある事を、プラントの市民のほとんどは知らない。
今日、デュランダルは久しぶりにこの家に帰ってきた。しかし、何かがおかしい。
外部から人が入った形跡などはないが何か只ならぬ雰囲気を感じる、デュランダルはそう思った。
そして、その時だった。デュランダルの首筋から伝わる冷たいモノ、それが拳銃の銃口である事をデュランダルは一瞬で理解した。

「何が目的なのかね?」

銃口を突きつけられなお、デュランダルは冷静だった。いや、冷静を装ったと言うのが正しいのか。

「銃を撃つ気はありません。ただ、お話をしたくて」
「話をするだけなら拳銃など必要ないのではないのかね?」
「……これは保険です、デュランダル議長。僕はそれほど真剣に話を聞いてほしいんです」
「そうか……ではこのまま話を聞こうか」
「ありがとうございます…………まだ、名前を名乗ってなかったですよね?」

この時デュランダルはおかしいと思った。何故自分を脅している相手が名乗ろうとしているのか、それは常識から考えれば不自然としか言えなかった。

「僕は……僕は、キラ=ヤマトです」
631592:2007/01/22(月) 23:38:44 ID:???
どうも、592です。色々とコメントありがとうございました!
続き書きましたので投下しますね。


崩れたビル。瓦礫から流れ出ている排水。そして炎上している車。
その近くに蹲っている人間が二人。彼らは大量の血を流し、全く動く気配はなかった。
いや唯一人。スーツを着た男の下敷きになっているピンク色の女性だけは指をぴくりを動かしていた。
そんな所へ一人、深く帽子を被り、色の濃いサングラスをかけた女性らしき人物が現れた。
彼女はこの惨状に何のためらいもなく倒れている二人のもとへと歩み寄っていった。そして、たどり着くや否やしゃがみこんで先ほどの女性の手をゆっくり握る。
そして、ゆっくりと女性がはめていた指輪を外し、静かに呟いた。

「…御可哀想に。しかし、貴方様の御遺志は、僭越ながら私が引き継がせていただきます…。どうか安らかにお眠りいただきますよう…」

まるで死体を恐れないその女性に、人はどう思うのだろう。しかし、その光景はどこか神聖な雰囲気をかもし出していた。
女性はまるで聖女の如く、その死体たちに祈りをささげている。そして、それが終わると何事もなかったようにその場から立ち去った。
その後姿を霞む視界で、蹲っている女性は必死に呼び止めようとする。

「…か…ぇ…し…」

しかし、声は掠れてしまっていて、炎の轟音の所為で全く届かなかった。何とか這いずりでようとしても力が出ない。
どんどん離れていく彼女は帽子をゆっくりと脱ぎ、その長い髪を流した。その姿を見た瞬間、自然と倒れていた女性の目が開かれていく。
桃色の長く美しい髪。それは、自分が誇りに思っていた髪と同じ色。
そして
振り向いた時見せたその顔は、紛れもなく自分のものだった。

第一話 「スタートライン」
632キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/22(月) 23:42:09 ID:???
>>613の続き

 アスラン、ニコルがデータの抜き出しをしている頃、イザークとディアッカは道に迷って
いた。
「ディアッカ、おまえどこに向かっているんだ!?」
「足つきがいそうな所に向かっているんだが」
「どうみても道に迷ってるように思えるんだが?」
「しょうがない、イザークそこで待っていろ」
 とディアッカはそう言うとイザークから離れた行った。
 ディアッカが向かった先には、赤い髪のした女が歩いていた。
 ディアッカはその女の前に止まった。そして何かを話した後イザークの元に戻ってきた。
「イザーク、足つきはここの地下ドックにいるらしい」
 ディアッカのまるで確信のある言葉に、イザークはあまり信じられなかった。
「その目は信じていないな。さっきの女に最近入港した戦艦の修理に来た者だといったら、
場所をすぐに答えてくれたぞ」
「確かにここに足つきがいるようだな。アスランと合流するぞ」
 ディアッカとアスランはその場を離れ、アスラン達と合流場所に向かった。
 イザーク達がアスラン達との合流地点に向かうと、ニコルだけがそこにポツンと立ってい
た。
「ニコル、アスランはどうした?」
 ディアッカの問いに、ニコルは目線をずらした。
 二人はニコルが目をずらした方向を見ると、アスランがフェンス越しに誰かと話していた。
 アスランの手にはトリィが乗っていた。
「君の?」
 アスランはフェンス越しの少年に問うた。
 少年は何も答えなかった。
 キラの後ろから突然サイが姿を表した。
「それこいつのだから返してもらえませんか?」
 とサイがアスランに話しかけてきた。
「ああすまない」
 アスランがトリィを差し出すと、キラはそれを受け取った。
「キラ、トールがお前を探していたぞ」
「わかった」
 キラはアークエンジェルが置いてある地下ドックへと走り出した。
「あ…」
 アスランは走り出したキラを視界から消えるまで見ていた。

633592:2007/01/22(月) 23:43:01 ID:???
「どういう、ことなんです、か?これは…?ラクスが何でここにいるの…?」
「…キラ様…。私は…」
「なんで、何で何だよ…君は、誰なんだよ…!」

自分がよく知る女性と同じ顔を持つ人物を前に、もはやキラの頭は完全に混乱していた。何が起こっているのか全く理解が出来なかった。
見ると、目の前の女性は顔にいくつか痛々しい傷、特に左ほほには大きなそれがあり、それが自分の知る人とは同一人物ではないということが、余計に事態を複雑にしていた。
その様子を俯き、すまなさそうな表情で女性は口を開けずにいたが、ハイネが肩を叩いて励まし、ついに口を開いた。

「…私は、ラクス・クラインです。それは、間違いありません…しかし、それよりも私は…私は…」
「え…?あ…」
「私は…キラ様が無事で、本当によかったですわ…」
「あ、ちょ…」

じわりじわりと涙を浮かべ、最終的にぼろぼろと涙を流しながら顔を隠して安堵の声を出すラクス。それに対しどう対応して良いのかわからないキラはただおろおろとしているだけだった。
そんな様子を見てハイネは苦笑しながら言った。

「あ〜あ、女の子泣かしちゃったよ」
「ええ!?ぼ、僕の所為なんですか!?え、ええっと…あの、泣かないで…僕は大丈夫ですから…」
「ひっく…ごめんなさい、突然泣いてしまって…もう、もう大丈夫です…」

はてさて、先ほどの雰囲気は何処へやら。今となっては混乱していたキラが号泣するラクスを宥め、ハイネはそれを見てくっくと笑っていた。
まるでコメディだ。しかし、そんな雰囲気もすぐに元に戻り、話は続けられた。

「…で、どこからお話しましょうか…?私としては、キラ様にもう一度こうやってお会いできただけでも本当に満足なのですが…」
「…僕は全然納得していないですけど。だって、信じられるはずがないじゃないですか。急に現れて、自分はラクスだって言って。
じゃあ、僕が今まで話していたあのラクスは誰なんですか?納得の出来る説明やら証拠を出してくださいよ」
「説明というよりも…」

ラクスは足元で転がっていたピンクの物体、ハロを持ち上げてキラに差し出した。

「実際に見ていただくのが一番だと思いますの。ちょっと、痛々しい画像なので覚悟していただきたいのですが…」
「はぁ…」

ラクスはハロの口を開き操作して、内蔵されているモニターに映像を流した。
映像はどうやらハロの視線らしく、ラクスとそのガードマンらしき人物が車の後部座席に乗っている様子が映っていた。

『ほら、こうするとハロがカメラになるんですの。便利でしょう?』
『そうですね。…私をまじまじと映さんでください』
『あらあら。恥ずかしがらなくてもいいのですわよ〜?ねぇ、ピンクちゃん』
『ハロハロ、テヤンディ!』

ハロを持ち上げてガードマンの顔を映したり、ハロが車内を飛び回ってすごい視点移動になったり、外の風景を映したりと、暫くほのぼのした時間が過ぎていった。と、ハロが床を転がってから少し経った後、事態は一変した。

『あらあら?運転手さん、家はこちらでは…』
『おい!何処へ向かおうとしている!こっちは旧市街…!』
『黙れ』
『きゃああ!』
634キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/22(月) 23:43:26 ID:???
 アスランもその場から離れニコル達の所へと足を進めた。
 キラとアスランがいた所には、サイが一人だけポツンと残された。
「サイ、そんな所でどうしたの?」
 ミリアリアが先程アスランがいた所からフェンス越しに話しかけてきた。
「なんでもないさ」
「そういえばさっきサイと話していたのってアスラン・ザラかしら」
「どうだろう。昔キラに見せてもらった写真に、一緒に似ている人に似ていると言えば似てい
るな」 
「それでキラは何も言わなかったの?」
「何が?」
「昔言っていたじゃない」
 サイはミリアリアが言いたい事を理解した。
「そのアスランっていう奴に一度間近で話す事があったら、からかってやるっていっていた
な。しかし戦時下で普通やるか? しかも本人とも決まった訳ではないのに?」
「しないわね…たぶん。しかしあの人達ここに何しに来たんだろ?」
「破壊工作に来たりして…」
「サイ、冗談が過ぎるわよ。キラのおばさんに言うわよ」
 サイはミリアリアの言葉を聞き、体が硬直した。
「そうだな。そろそろ皆の所に戻ろうか」
 二人はキラの後を追うようにアークエンジェルがいる地下ドックへ向かった。
 イザークはアスランが最初に話していたフェンス越しの男に見覚えがあった。
 砂漠で一度、イザークと模擬戦をした相手だった。
 アスランがイザーク達の所に戻ってきた。どうやら話が終わったようだ。
「アスラン、ちょっといいか?」
「ん? どうした」
 イザークは先ほどの男がアスランの知り合いかと聞いた。
 アスランは何も答える事ができなかった。
「知らないみたいだぜ」
 ディアッカの答えがその場の沈黙を破った。

 アスラン達はその夜、オーブから抜け出すと潜水艇に戻り、今後のためにブリーフィング
ルームで作戦会議を開いていた。
「みんなの情報で、足つきがオーブに潜伏していることは確実となった」
「で、どうするんですか?」
635キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/22(月) 23:44:35 ID:???
「明日には足つきはオーブから抜け出すらしい。其処でオーブの領海から出たと同時に、奇
襲をかける。足つきからMSが出る前に沈めるんだ。もし出てきたら作戦変更し、近くにあ
る岩礁地帯に追い込み行動不能にさせる。奇襲をかけるのはイザークと、ディアッカで頼む。
ニコルは岩礁地帯で待機してくれ。俺は上空でイザーク達と
足つきの位置情報を逐次皆に教える。皆いいな」 
 アスランの言葉に他のメンバーが頷いた。
「作戦開始時間まで各自解散」
 そういうとアスランはブリーフィングルームから出ていった。
 アスランは自室に戻ると椅子に座り込んだ。
「キラ、今度こそ俺がお前が打つ」
 アスランは自分自身に言い聞かせるように呟いた。
 翌朝、アスランは潜水艇の警報で目を覚まし、発令所に駆け込んだ。
「オーブに動きがあった。だぶん足つきだ」
 先に来ていたイザークがアスランに言った。
 アスランに続いてニコル、ディアッカが発令所に姿を現した。
「動きが早いな」
「こちらを警戒しての事かもしれない」
「皆準備はいいな?」
 アスランの言葉に皆頷いた。
「今から作戦を開始する」
 命令が下ると、四人は格納庫へ向かい発令所を後にした。
「機影が2つレーダーに反応。Xナンバーです」
 とアークエンジェルのブリッジでサイは声を上げた。
「やはりきたわね」
「艦長!」
 ナタルはマリューの命令を待っているようだ。
「ストライク、スカイグラスパーを出撃させて」
 ナタルはマリューの言葉を受け取り、格納庫に伝えた。
「艦長!」
 格納庫のマードックから突然の通信が入った。
「ストライクがもう準備している。そっちもストライクを出せるように早く準備を」
 ミリアリアはマリューの命令を聞き、ストライクの発進シーケンスを始めた。
「ストライク、キラ・ヤマト発進します」
 アークエンジェルからストライクが発進した。
636キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/22(月) 23:45:25 ID:???
「ディアッカ、足つきからMSが出てくるぞ」
「イザークこっちでも確認した」
「出てくる前に発進口を叩くぞ。ディアッカできるか?」
「全力でやってみるさ」
 ディアッカはバスターの長距離ビームライフルをアークエンジェルのMS発進口に向けた。
 バスターのライフルからビームが放たれたと同時に、ストライクがアークエンジェルの
発進口から出てきた。
 ビームはアークエンジェルの右前方を掠めた。
「ちっ!」
 ディアッカが舌打ちをした。
 アークエンジェルから続けてスカイグラスパーが二機発進した。
「作戦変更だ。イザーク、ディアッカ」
「分かっている、アスラン」
 バスターのライフルのビームはストライクを狙わず、アークエンジェルを狙い続けた。
 アークエンジェルは神業的な動きで、ビームの直撃を避けた。
「マジかよ」
 アークエンジェルの動きにディアッカは驚きの声を上げた。
 だが確実にアークエンジェルはアスランの思惑通りの場所に向かっていた。
「ディアッカ!ストライクがそちらに向かっている。その場からはな…」
 突然アスランから通信が入った。
「ディアッカはそのまま打ち続けろ!ストライクは俺が何とかする」
 アスランが話している途中でイザークが割って入ってきた。
 バスターのモニターにストライクが映った。ストライクはバスターを狙っているようだ。
 デュエルはバスターとストライクの間に割って入り、ストライクに向かってビームライフ
ルを構えた。
 ストライクはデュエルのライフルから放たれたビームを簡単に避けた。
 イザークがデュエルのコックピットで舌打ちをする。
「ことごとく避けやがって」
 ストライクがデュエルの攻撃が終わったので辺りを見回した。
 ストライクはバスター、そしてアークエンジェルのから離れた場所にいた。
「ここまで誘導させられた!?」
 キラがその事を気がつくと同時に、金属と何かがこすれる音が辺りを支配した。
 アークエンジェルが岩礁地帯に船体をぶつけていたようだ。
「アークエンジェルが!」
637キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/22(月) 23:46:19 ID:???
 キラは急いでアークエンジェルへとストライクを加速させた。
 だがストライクの目の前にデュエルが立ちはだかった。
「邪魔だ!」
 キラは素早く操縦桿を動かすと、グゥルを切り落とした。
 グゥルを失ったデュエルは海に向かって落下し始めた。
 ストライクはバスターのグゥルを切り落とした。
 バスターも体勢を崩し、落下し始めた。
「ストライクのパイロットは化け物か!」
 ディアッカがコックピットで負け台詞のような言葉を吐いた。
「イザーク、ディアッカ、一旦母艦に戻れ!」
 アスランは二人に命令を下した。
「分かった」
 二人はアスランの命令に従い母艦へと戻る事にした。
「補給が終わったら戻ってきても構わないな…」
「問題ない」
 アスランは二機が母艦に戻るのを確認すると、イージスをアークエンジェルへと向けた。
 ブリッツは岩礁に乗り上げたアークエンジェルを確認すると、すぐさまブリッツを起動さ
せアークエンジェルへ攻撃を開始した。
638592:2007/01/22(月) 23:52:44 ID:???
あー…ごっちゃになっちゃった…。しょうがない、もう一度最初から投下しなおそうかな…。
639592:2007/01/22(月) 23:56:54 ID:???
崩れたビル。瓦礫から流れ出ている排水。そして炎上している車。
その近くに蹲っている人間が二人。彼らは大量の血を流し、全く動く気配はなかった。
いや唯一人。スーツを着た男の下敷きになっているピンク色の女性だけは指をぴくりを動かしていた。
そんな所へ一人、深く帽子を被り、色の濃いサングラスをかけた女性らしき人物が現れた。
彼女はこの惨状に何のためらいもなく倒れている二人のもとへと歩み寄っていった。そして、たどり着くや否やしゃがみこんで先ほどの女性の手をゆっくり握る。
そして、ゆっくりと女性がはめていた指輪を外し、静かに呟いた。

「…御可哀想に。しかし、貴方様の御遺志は、僭越ながら私が引き継がせていただきます…。どうか安らかにお眠りいただきますよう…」

まるで死体を恐れないその女性に、人はどう思うのだろう。しかし、その光景はどこか神聖な雰囲気をかもし出していた。
女性はまるで聖女の如く、その死体たちに祈りをささげている。そして、それが終わると何事もなかったようにその場から立ち去った。
その後姿を霞む視界で、蹲っている女性は必死に呼び止めようとする。

「…か…ぇ…し…」

しかし、声は掠れてしまっていて、炎の轟音の所為で全く届かなかった。何とか這いずりでようとしても力が出ない。
どんどん離れていく彼女は帽子をゆっくりと脱ぎ、その長い髪を流した。その姿を見た瞬間、自然と倒れていた女性の目が開かれていく。
桃色の長く美しい髪。それは、自分が誇りに思っていた髪と同じ色。
そして
振り向いた時見せたその顔は、紛れもなく自分のものだった。

第一話 「スタートライン」
640592ちょっと修正つき:2007/01/22(月) 23:58:40 ID:???
「どういう、ことなんです、か?これは…?ラクスが何でここにいるの…?」
「…キラ様…。私は…」
「なんで、何で何だよ…君は、誰なんだよ…!」

自分がよく知る女性と同じ顔を持つ人物を前に、もはやキラの頭は完全に混乱していた。何が起こっているのか全く理解が出来なかった。
見ると、目の前の女性は顔にいくつか痛々しい傷、特に左ほほには大きなそれがあり、それが自分の知る人とは同一人物ではないということが、余計に事態を複雑にしていた。
その様子を俯き、すまなさそうな表情で女性は口を開けずにいたが、ハイネが肩を叩いて励まし、ついに口を開いた。

「…私は、ラクス・クラインです。それは、間違いありません…しかし、それよりも私は…私は…」
「え…?あ…」
「私は…キラ様が無事で、本当によかったですわ…」
「あ、ちょ…」

じわりじわりと涙を浮かべ、最終的にぼろぼろと涙を流しながら顔を隠して安堵の声を出すラクス。それに対しどう対応して良いのかわからないキラはただおろおろとしているだけだった。
そんな様子を見てハイネは苦笑しながら言った。

「あ〜あ、女の子泣かしちゃったよ」
「ええ!?ぼ、僕の所為なんですか!?え、ええっと…あの、泣かないで…僕は大丈夫ですから…」
「ひっく…ごめんなさい、突然泣いてしまって…もう、もう大丈夫です…」

はてさて、先ほどの雰囲気は何処へやら。今となっては混乱していたキラが号泣するラクスを宥め、ハイネはそれを見てくっくと笑っていた。
まるでコメディだ。しかし、そんな雰囲気もすぐに元に戻り、話は続けられた。

「…で、どこからお話しましょうか…?私としては、キラ様にもう一度こうやってお会いできただけでも本当に満足なのですが…」
「…僕は全然納得していないですけど。だって、信じられるはずがないじゃないですか。急に現れて、自分はラクスだって言って。
じゃあ、僕が今まで話していたあのラクスは誰なんですか?納得の出来る説明やら証拠を出してくださいよ」
「説明というよりも…」

ラクスは足元で転がっていたピンクの物体、ハロを持ち上げてキラに差し出した。

「実際に見ていただくのが一番だと思いますの。ちょっと、痛々しい画像なので覚悟していただきたいのですが…」
「はぁ…」

ラクスはハロの口を開き操作して、内蔵されているモニターに映像を流した。
映像はどうやらハロの視線らしく、ラクスとそのガードマンらしき人物が車の後部座席に乗っている様子が映っていた。

『ほら、こうするとハロがカメラになるんですの。便利でしょう?』
『そうですね。…私をまじまじと映さんでください』
『あらあら。恥ずかしがらなくてもいいのですわよ〜?ねぇ、ピンクちゃん』
『ハロハロ、テヤンディ!』

ハロを持ち上げてガードマンの顔を映したり、ハロが車内を飛び回ってすごい視点移動になったり、外の風景を映したりと、暫くほのぼのした時間が過ぎていった。と、ハロが床を転がってから少し経った後、事態は一変した。

『あらあら?運転手さん、家はこちらでは…』
『おい!何処へ向かおうとしている!こっちは旧市街…!』
『…静かにしろ』
『きゃああ!』
641592:2007/01/23(火) 00:00:22 ID:???
銃声、そしてラクスの悲鳴がハロを通じて聞こえてくる。なにやら修羅場を迎えているようだ。
ハロが上を向くと、ラクスの頭に助手席のほうから銃を突きつけられているのがわかった。
ラクスは撃たれたガードマンの体を支えつつも、恐怖で震えながらその銃を見つめていた。

『あ、ああ…あなた方は一体…』
『青き清浄なる世界のために…といえばわかるかな?歌姫殿…』
『ブルー…コスモス…!?どうしてプラントに!?』
『ここに侵入する事などたやすい事…歌姫、お前には色々と利用価値がある。そのために今日ここに来たのだからな。
そうでなければ、こんな腐れ外道が大勢いる場所へ来るかよ』
『酷い…コーディネイターだって人間でしょうに!』
『黙れ!!』

助手席の男が後部席に身を乗り出し、怒りのままラクスの額に銃を突きつけた。ラクスは体を強張らせ小さな嗚咽を吐く。

『ぅぅ…』
『貴様らが何をしでかしたか、忘れもせんぞ…しかも、それはお前の父親がやったことだ…!』
『エイプリルフー…ル…クライ…シス』
『そうだ!貴様らがニュートロンジャマーなんぞをばら撒くから、大勢の人間が飢え苦しんで死んだんだ!俺の妻も、娘もだ!!
わかるまい…お前達には…!』
『…しかし、ユニウスセブンに核を撃ち込んだではないですか!それに、それまでにだって迫害をしてきた…。
貴方達はそうやって何かにつけて…』
『黙れといっているのが判らないのか、このコーディネイターが!!!』

男は一発ラクスの腕に弾丸を放って彼女の言葉をさえぎった。まるで、彼女の言葉を拒否するかのごとく、彼の顔は怒りに満ちていた。
ラクスは荒い息を吐きながら、今まで感じた事がない痛みを我慢しているように見えた。

『う、うぅ…』
『ラクス様…』
『おい、あんまり傷つけるなよ。あくまで俺たちはこいつを人質に取るんだからな。殺しちゃ意味ない』

共犯である運転手は怒りのあまりラクスを殺しかねない隣の男の方を掴み諌める。しかし、男の怒りは収まらない。
怒りのあまりに引きつる顔に無理やり笑みを浮かべさせながら言った。

『わかってるさ…だが、逃げられないように足くらい撃ち抜いておいても良いだろ?』
『勝手にしろ』

やれやれ、と運転手は肩をすくめて運転に集中し始めた。その意味を理解し、男は二ヤリを笑って再びラクスに銃を向ける。
そして、ゆっくりとラクスの太もものほうへ、その銃口を下ろしていく。
と、そこで突然カメラワークが急にぶれた。と思ったらすぐに目の前に男が現れた。
642592:2007/01/23(火) 00:01:31 ID:???
『テヤンディ!ラクスイジメルナ!』
『ぐあ!!何しやがるんだ、このロボット!!』
『うおおお!!』

どうやらハロが噛み付いたようだ。そのせいで男が振り払おうと腕を振り回しているため、視線が右往左往と滅茶苦茶に動いていた。
このお陰で隙が出来た。ガードマンはすかさず男に掴みかかり、顔を殴った。空かさず掌打で銃を落とし、そのまま懐から銃を取り出して男に向かって連射する。
腹と胸を打ち抜かれた男は即死したらしく、フロントガラスに血糊をべっとりとつけながらぐったりと倒れていく。
カメラからはラクスの様子がわからなかったが、小さく聞こえる悲鳴から、この光景を見て恐怖を感じているのだろう。

『アベルぅ!!おのれコーディネイター!!!』
『喰らえ!!』

運転手に向けて銃を撃つガードマンだったが、運転手は間一髪それを避け、自分の銃を懐から取り出そうとした。この時、運転手はわずかにハンドルを切った。
突然ここで何かに衝突した如く画像が揺れた。窓の鏡が大きく割れ、ラクスやガードマンに襲い掛かる。ガードマンは身を挺してラクスを庇い、襲い来る鏡の破片から守るが、
わずかに間に合わず一つだけ、大きな破片がラクスの左ほほに突き刺さった。

『げ』

運転手のほうは小さな悲鳴の後血反吐を大量に出し、座席に項垂れるように死んだ。そしてその直後、車内に炎が上り始めた。

『ぐ、ぅ…ら、くす様…こ、こちらへ…』
『…あ…あ…』

大量の血を流してしまった二人はもはや声を出すのが精一杯だった。しかし、ガードマンは己の任務を果たそうと、
体を無理矢理動かし、ラクスを連れて外へと出ようとする。幸い先ほどの衝突でも後部ドアは正常のままで、ガードマンは必死にそれを開く。
ハロもその後をついていった。
外に出た彼女らの様子を、ハロはまじまじと映している。外に出たとたん二人は倒れたが、それでもガードマンは必死にその場から一歩でも遠く離れようとラクスを連れて歩き始める。
画面の視線は車のほうに向く。車は無残な姿になって、放置されていた瓦礫にぶつかっていた。

『あ…』

ついにガードマンのほうが力尽きた。それでもラクスを守ろうとしているかのように、抱きしめながら倒れていた。
ラクスのほうは気を失っているだけだったが、それでも失血によるショック死の危険性もある。彼女もまた時間の問題だった。

『ハロハロ!ラクス!』

ハロは飛び跳ねながら必死に声をかけるが、主人の返事はない。それに連なって元気がなくなってしまったのか、ハロは飛び跳ねるのを止めてラクスの顔の前に止まった。
と、そこでラクスの顔が少しだけ動いた。それを見たハロはまた声をかけようとするが、何かの気配を感じ、車の下へと隠れた。
ハロは暫く、ラクスのほうの様子を伺う。カメラの視線もそれに従ってラクスと絶命したガードマンのほうを向いている。
すると、こんな誰も住んでいないであろう旧市街の中に一人、何もためらわず現れる女性らしき人が現れた。彼女はラクスに近づくと、そこへしゃがみこみ、ラクスの手を握る。
643592容量が心配だ…:2007/01/23(火) 00:05:03 ID:???
『…御可哀想に。しかし、貴方様の御遺志は、僭越ながら私が引き継がせていただきます…。どうか安らかにお眠りいただきますよう…』

まるで死体を恐れないその女性に、人はどう思うのだろう。しかし、その光景はどこか神聖な雰囲気をかもし出していた。間接的に見ていたキラでさえそう思った。
女性はまるで聖女の如く、その死体たちに祈りをささげている。そして、それが終わると何事もなかったようにその場から立ち去った。
わずかにラクスの声が聞こえた気がしたが、何を言っているのかは判らなかった。
だが、これだけはわかった。
一度だけ振り向いた女性の顔は、ラクスのそれをまるで写したかのごとく、そっくりだった。
ここで、ラクスは映像を切った。これ以上は予想できるだろうという判断だったからだ。キラはわなわなと肩を震わせながら呆然としていた。

「…これで終わりです。この後、私は反ブルーコスモス団体の方々に助けられ、南アメリカのある村兼基地施設に行きました。そこで初めてMSに乗り、戦闘をし、そして…今に至ります」
「俺も、その反ブルーコスモス団体と共に南アメリカ地区攻略作戦に参加していたから、その時にこの事を知った。
始めは信じられなかったが、ラクスの豹変疑惑の噂を聞いたときから、こいつが本当のラクスだと確信を持つ事ができた」
「で、でも…なんで名乗り上げなかったんですか!?自分がラクスだって言うんなら、正直に言うべきですよ!」
「こんな傷だらけの顔では、誰も信じてくれません。それに、余計な混乱はプラントには起こすべきではないと思っていたので…。
ただ、本当は名乗り上げたほうがよかったのかもしれないですわ…」

少し後悔した顔を浮かべているラクス。彼女の父、シーゲル・クラインの死因が自分の偽者がやらかした事だという事実が彼女を悲しませるのだろう。
確かに、名乗りだせば二人のラクスに混乱するか、または全く信じられないかのどちらかだろうが、もしかしたらシーゲルの暗殺も防げたかもしれなかったのだから。

「でも、結果的には戦争が終わってくれてよかったですわ。最悪の事態は免れたようですし…これから、ナチュラルとコーディネイターとの融和が始まれば、戦争の傷跡も癒えていくでしょうし。
そうしたら、きっと御父様も安心してくださると思いますから…」
「…」
「だけどさ」

と、ここでしんみりした雰囲気の中、ハイネは話を切り替えた。

「お前は気がつかなかったのか?」
「え?」
「いやさ、お前がラクスを返還してくれたと聞いたし、だったらそれなりに仲が良かったんだろ?アークエンジェルの中では。だったら、偽者に気がついてもよかった気がするんだけどな。
まあ、でもあれはあれでここにいるバカピンクよりも聡明ていうか頭よさそうだから、惹かれたのかもしれないけどさ」
「まっ!ハイネ隊長、私の事バカバカいわないでくださりますか!?」
「だってお前バカだもん。いい意味でも、悪い意味でもな」
「もう!」

からかうハイネに対し、まるで普通の少女のように顔を真っ赤にして怒りながら彼の背中をひっぱたくラクス。
その光景はまるで隊長とその部下ではなく、同級生の友達同士のようだった。
しかし、そんな中、キラは掛け布団を握り締めながらなにやら考え込んでいた。冷や汗をかき、思いつめたような表情で。
そんなキラの様子に気がついたのか、ラクスが顔を覗き込み心配そうに聞いた。
644592:2007/01/23(火) 00:06:06 ID:???
「何処か…痛みますか?」
「…僕は…ぼ、くは…」
「おいおい、どうしたんだ?」

心配そうな表情で見つめるラクスとハイネを尻目に、キラはある疑問点にたどり着く。

―自分は一体、いつ『ラクス』と出会った?―

考えもしなかった。自分とラクスは知合いであることは当然であるような如く触れ合っていた。
『ラクス』は何時知り合っただとかを教えてくれなかったが、そんなこと考えもしなかった。
しかし、この疑問点と目の前の真実はどうか。何も考えなかった。ただ、『ラクス』は正しいと考えていた。
自分は―ラクスの人形―だったのだろうか?自分は一体何者なのだろうか?
記憶が錯乱しているだけなのか。それとも本当に『記憶にない』のだろうか。
そう考えた時、混乱のあまりにキラは大粒の涙を流し、嗚咽を吐いた。

「キラ様…?」
「…出て行ってくれ…」
「え?」
「出て行ってくれ!!僕に構わないで!!うぅ…」

キラは泣きながら怒声を発し、差し伸べられたラクスの手を振り払った。突然の豹変にラクスは戸惑いを感じ、思わず体を引いてしまった。
ハイネは何かに気がつき、ラクスの手を握って言った。

「ラクス、一人にさせてやろう。キラは一度に詰め込みすぎて混乱しているんだ。ほら」
「え、あ…あの、キラ様!元気出してくださいね!あの」

ハイネに引きずられるように去る際、ラクスは励ましの言葉を残したが、それがキラに届くことなく、彼は顔をベッドに埋めたまま動こうとはしなかった。
645592:2007/01/23(火) 00:07:03 ID:???

「あのキラ様も、クローン!?」
「バカ、声がでかい!!」

医療室にキラを残し、ハイネとラクスは、今は誰もいない休憩室に足を運んでいた。
ハイネから聞かされた推測に思わず大声で復唱してしまうラクスの口を、ハイネは手にしていた缶コーヒーで塞ぐ。

「つめた!」
「お前が大声で叫ぶからだ。誰かに聞かれたら大騒ぎになるどころの問題じゃなくなるぞ!」
「す、すいません…で、でもどうしてあのキラ様がクローンとハイネ隊長はわかったのですか?」

ラクスはハイネから缶コーヒーを受け取り、ベンチに座って蓋を開ける。甘党の彼女が大好きな「マックスコーヒー」だ。
それに対し、ハイネは大人なブラックコーヒーを口に運びながら答えた。

「…これは俺の推測に過ぎないんだが。あいつ、お前とエターナルのラクスの違いに気がつかなかったんじゃなくて、お前を『知らなかった』んだ。
それは何故か。あいつがクローンで、昔の記憶を持っていないからさ。まあ、洗脳された一人目説っていうのも捨てがたいんだがな…あのショックの受け方は尋常じゃない」
「となると…えっとつまり私が襲われて入れ替わった後、私が知るキラ様は何かに巻き込まれて死んでしまって…でも、私の偽者はクローンを作って、自分の良いようにした。
昔の事を教えられなかったのは、自分もクローンか何かで昔の事は概容しか知らないから、と」
「そうだ。そういうところは理解力があってよろしい」
「あんまり理解したくありませんけど。…でも、彼女は一体、何故そんなことをしたんでしょうか」
「さあな」

ハイネがもう一口ブラックコーヒーを飲む。苦い感触がさらに増した気がして、ハイネは少し顔をしかめる。
ラクスもマックスコーヒーを飲んだ後、鎮痛な表情のまま考え込んだ。
646592:2007/01/23(火) 00:08:59 ID:???
「彼女も、何も知らないのかもしれないですわ」
「ん?」

突然のラクスの言葉に、ハイネは興味深そうに耳を傾ける。ラクスは色々と手を動かし、わかりやすいようイメージしながら何とか説明しようとした。

「ほら、コーディネイターだって、親から叱られたりほめられたり。そうやって人って成長するものですよね?」
「ああ、そうだな。ん?そうか、という事は、エターナルのラクスは叱られた事がない。だから自分が絶対正義だと思い込んでいる、のか…。
自分の正義を貫くには力が足りない。だからキラというクローンを作り出し、フリーダムとジャスティスを奪った。あいつは力を得た。
それに、今回の件であいつらは英雄扱い。これじゃあ自分が正義だと思い込んでもしかたないか…」
「…」
「だが、後悔するな。結局奴らは今回の件で全ての力を失った。力がなきゃ、何にも出来ないのがあいつらだろ?」
「そう…なんでしょうか。でも、そうかもしれませんね…。そして、キラ様のような人が二度と生まれないような世界を、戦いがない世界を、今は守っていかないと…」
「ああ。そうだな…そんでもって、あいつに関してはあいつ自身が決める事だ。今は、見守ってやろう」
「そうですわね。それが一番ですよね」

ハイネの言葉を聴いて鬱蒼としていたものが取れたか、マックスコーヒーを飲み干したラクスは晴れた表情で立ち上がると、ぐっと握りこぶしを作ってハイネに言った。

「今は出来ることをする!それが最善ですわ!」
「そうそう、そのいきだぜ。んじゃま、報告書の作成宜しく」
「はい?」

突然のハイネの言葉にきょとんとした表情で彼を見るラクス。ハイネはニヤニヤと笑いながら、いつの間にか取り出していた書類の束を彼女に差し出していた。
その行動にラクスは冷や汗をかきながら口元をピクピク動かしていたが、容赦なくハイネは言った。

「こんな混乱の中だからって報告書を書かなくていいなんて誰も言ってないぜ?それに、この前飯をおご「あっーあっーきこえないきこえないですわ〜」らせたのは誰かな?」
「…あれは財布を落としたからであって…」
「それに、今回だって、余所見してたら隕石に衝突して、気絶しているのを助けたのも」
「わかりましたわよ!!もう、やればいいんでしょう!?」

ついに折れたか、ラクスはぷりぷりと怒りながら書類を受け取り、コーヒー缶を手荒く捨ててその場を去った。

『イジメ、カッコワルイ』
「ん?はは、これは愛情表現さ」

去り際にハロから指摘されたハイネだったが、懲りていない表情で手を振って、去るハロを見送った。

「さってと…俺もやるかね」

ハイネは重い腰を上げながら、自身にもたまっている大量の報告書やら部下の始末書などを片付けなければいけないと考えると憂鬱だった。
647592:2007/01/23(火) 00:10:12 ID:???

「しっまつしょ〜しっまつしょ〜かいてもかいてもしっまつっしょ〜♪いくらかいてもしまつできないしっまつしょ〜♪」

夜。ラクスは一人、いやハロを横に変な歌を歌いながら報告書を書いていた。

「ほんと、何時になってもなれませんですわねぇ、ピンクちゃん。お嬢様時代が懐かしいですわ」
『ハロハロ』
「ふぁ…ふぅ。少し眠くなりましたわぁ。コーヒーでも飲んできましょうかね…。じゃあ、ピンクちゃんイタズラしないで待っててくださいね」
『オマエモナ』
「それどういう意味です?」

なにやら意味深な言葉をハロから受けた気がするが、あまり気にせず部屋を出た。
自動ドアがしまったところで、ラクスはもう一度大きくあくびをしながら背を伸ばし、休憩室へと向かっていく。

「あら?」

と、そこに誰かがいるのを感じ、恐る恐る覗いてみると、ハイネがベンチに座って寝ている。
どうやら報告書やら始末書を片付けていたらしく、書類が散らかっていた。眠気覚ましだったのだろうコーヒー缶も大量に置かれている。
時刻を見るといつの間にか夜中の2時半。戦闘のあとだったし、相当疲れていたのだろう。
そんな彼の様子を見て、ラクスは小急ぎで自分の部屋に戻り、掛け布団を一つ持ってくると、彼の体にかぶせた。

「お疲れ様です、ハイネ隊長。…」

と笑顔でつぶやいたものの、これまで言われたバカの回数を思い出し、近くに転がっていた黒マジックを手にする。

「…肉だと面白くないですわよね…」

ということで肉の変わりに楕円を二つを書き、まるで漫画でデコが光沢を発しているようにしてみた。
思わず吹きそうになるものの、そんなイタズラに満足したラクスはカップのコーヒーを一つ買ってその場を去り、自分の部屋に戻っていった。
と、その時。何処かで何かが崩れる音がして、ラクスは警戒する。こんな時間、起きているのはブリッジにいるCICなど待機任務を与えられているものだけだ。
そういうものはよほどの事がない限り交代時間まで持ち場を動かないだろう。ともすれば、別の人物か。
ラクスは念のためコーヒーと交換に部屋から銃を持ち出し、警戒しながら音のした場所に向かって進む。
そして、通路の手前までたどり着いた。ラクスは一回息を吐いて、そこを覗き込んだ。
すると、そこには蹲って倒れているキラがいるではないか。ラクスは慌てて銃をしまい、キラに歩み寄る。

「キラ様!?大丈夫ですか!?」

驚きながらも、騒ぎにならないよう小さな声で話しかけながら彼の体を支える。
彼の目はうつろな状態だったが、気がついたようにラクスのほうをむく。

「ら、くす…」
「ええ、そうです。と、とりあえず何処か落ち着ける場所に行きましょう!ほら、しっかり…」
「どうして…ぼくはキラじゃないんだ…やさしくしないでくれ…」

キラは弱弱しい言葉であるが、ラクスを拒絶しようとする。しかし、それに構わず、ラクスは自分の部屋へと彼を連れて行く。
抵抗する力もなく、ラクスの部屋のベッドに寝かされてしまった。
648592:2007/01/23(火) 00:11:07 ID:???
ラクスはモップを片手に、先ほどキラが倒れていた場所に溜まっていた嘔吐物を綺麗にふき取り、それを処分すると、部屋に戻った。

「落ち着きましたか?」
「…」
「ああ、掃除の事は御気にせずに。私、これでも掃除の名手ですから!なんの「なんでだよ」はい?」
「何で、僕に優しくするんだ」
「何でって…困っている人を助けるのは人として当然でしょう?」
「…」

キラの低い声の質問に、にっこりと微笑んで答えるラクス。そんな彼女の様子にキラは軽くため息を吐いた後言った。

「…キラ・ヤマトはスーパーコーディネイター。人類の夢なんだってさ。人類の夢、欲望を全て託した最高のコーディネイター。
数多の犠牲の元に成り立ち、誰もがキラ・ヤマトのようになりたい。故に許されない存在だって。…あの男、クルーゼが言っていたんだ…」
「…」
「クルーゼも、そういう欲望の犠牲者だった。僕は、今だったら彼の憎しみが全て理解できるかもしれない。
はは…笑えるよね。僕は必死に彼の言葉を拒絶しようと、否定しようと必死に戦った。だけど、僕もあの人と同じ存在だったんだ。
僕は、そのスーパーコーディネイターのクローン。全て、わかっちゃったんだ」

顔を手で押さえ、狂ったように口だけを笑みを浮かべ、キラは一つの過去を思い出す。
自分が生まれたとき、暗い地下施設で、何かの液体に自分の体はびしょぬれになっていた。
そして、ぐったりした彼を研究員らしき白衣を着た人間が二人、まるで宇宙人か何かを連行するように両肩を持ち上げ、何処かへ連れて行こうとしたとき。
キラは一瞬だけだが、傷のない、『ラクス・クライン』の姿を目撃していた。
その後は記憶を埋めこめられ、自分はオリジナルのように振舞っていた。この事実も記憶の彼方に追いやっていた。
しかし…ハイネの言葉で全てが思い出された。わかりたくもなかったこと。キラは、絶望を感じた。
自分もまた、呪われた存在。最も否定したかった、クルーゼと同じ存在なのだと。

「ふふ…はは…ははは…あっはっは!!ふざけるなよ!!畜生!!」
「キラ様」

狂ったように笑った後、キラは精一杯の怒声を部屋中に響かせた。ここが防音加工でなければ他のクルー達にも聞かれているところだ。
そんな彼を呼び止めようとするラクスだが、それに構わずキラは頭を抱えて怒声を発する。

「結局なんだ!?クルーゼのいう事は間違っていなかったじゃないか!何だ、こんな事を言う僕やクルーゼは狂っているのか!?」
「キラ様!!」
「違う、狂ってるのはこの世界のほう…」

そこで、キラの狂ったような叫びは途切れた。ラクスが思いっきり握りこぶしを作ってキラの頬を殴ったのだ。
非力な彼女の拳では歯を折るまでも行かず、逆に彼女が殴った拳を痛そうに振っていたが、その痛みをこらえて、涙になりながら言った。
649592:2007/01/23(火) 00:13:07 ID:???
「…クルーゼ様が何を言って、何を実行させようとしたか。それは私にはわかりません。けれども、そうやって貴方が彼のように世界をうらむのはただの逆恨みではありませんか!」
「それは…違う…!」

ラクスの言葉を必死に否定しようとするキラだったが、しかし、ラクスはキラの肩を掴んで更に大声で問いただした。

「どこが違うんですか?じゃあ貴方は貴方のお友達も恨むのですね?狂った世界にいるからと、ただそれだけの理由で!」
「違う!僕は…!」
「今まで守ろうとしていたもの、それを怨むのですか、貴方は!」
「僕は…」
「僕は僕はと言ってないで、少しは主張なさい!」
「くっ…うぅ…どうしろっていうんだよ…クルーゼはやってはいけない事をした…だから、止めるために討つしかないと思った。だけど…結局変わってない…何にも…」

キラは泣き崩れた。膝を抱え、丸くなって泣き出す。そんなキラに対し、ラクスは少し涙を払った後言った。

「…キラ様」
「何だよ」
「この手、すっごく痛いんですの。包帯やシップを使わず、キラ様の手で直してくださりませんか?」
「…それ、本気で言ってるの?」

いきなりの無理難題、というより不可能な事をやれとせがまれ、キラはラクスを怪訝そうな表情で見るが、ラクスは至って本気らしく、手をさし伸ばした。

「ええ。スーパーコーディネイターならできるでしょう?ほら」
「…出来ないよ、そんなこと」
「…ほらごらんなさい。貴方がスーパーコーディネイターだろうがそのクローンであろうが、こういうことはできないでしょう?それに、ほら。貴方綾取りとかできますか?」
「…できない」
「そうでしょう?結局貴方には切欠を与えられているだけなんですわ。だから、こうやって綾取りでは…んしょと」

ラクスは少し手間取りながらも綺麗なブリッジを紐で作ってキラに見せる。

「こんな小娘に綾取りではキラ様は勝てない」
「…何が言いたいの?」
「貴方は私達と変わらない、ただの人間です。ただちょっとだけ多才なだけで、結局それを生かすには努力と根性、ですわ!」
「努力と、根性」

復唱するキラの言葉を聴いてラクスはニマっと笑う。そういえば、あのビデオではラクスが負った傷は頬の傷だけだが、顔の所々にはいろんな怪我を負っている。
それは、彼女がここまでいろんな困難を乗り越えてきたという証拠なのかもしれない。
650592:2007/01/23(火) 00:14:14 ID:???
「そう!私だって、全然MSを動かした事はなかったですし、動かした当初も酷いものでした。ですが、今では何とかものにはなっています、多分…。
だから…人にそんな事で憎まれようと、許されないでいようとも、堂々としていてくださいまし。貴方は貴方なのですから。
キラ・ヤマトではないのかもしれない…でも、貴方という人はここにいます。この世界を守りたかった貴方は、ここに。
貴方は自由の未来を選べるんです。他の皆様みたいに。努力と根性さえあれば」
「…ラクス…」
「笑いましょうよ、キラ様。とりあえず生きていれば、人生はやり直せます。ようやく平和になったんですから、死んでいった人達が安心して天国に生けるように、
私達は大丈夫です、これからは皆が笑って暮らせるような世界を作りますって。命が弄ばれないような世界を作りますって。
確かに人の命を弄ぶ人は許せません。だけど、それに縛られて、まずあなた自身が幸せになれなかったら駄目じゃないですか。それに、お友達だって一杯いたのでしょう?
彼らまで同じように怨む必要なんてありません。そして」
「そして?」
「たとえ世界中の人間が貴方を憎もうとも、私は貴方を愛し続けます。貴方が貴方である限り」
「…強いんだね、貴方は…」
「ううん、強くなんかありません。ただの強がりで、泣き虫で、頭が悪くて、世間知らずの唯の役立たずお嬢様。ハイネ隊長からはバカピンクバカピンクって罵倒されたり…だけど」

キラがラクスの顔を見たとき、彼女の瞳が輝いた、気がした。まるで、一等星のように。

「だけど、諦めだけは悪いんですの」
「…達が悪いや。でも、いいなぁ…はは、ははは…」
「そうそう、そういう笑顔は私は大好きですわ!」

キラの乾いてはいるが笑いを見て、手を合わせて子供のように喜ぶラクス。それを見たキラもまた、諦めたように笑顔をこぼした。
「あ…そうですわ。ちょっとお待ちくださいまし」
「え?」
「いいからいいから」

何を思い立ったか、ラクスは小急ぎに部屋から飛び出していった。突然の行動にキョトンとするキラだったが、
ラクスはすぐにキラの元へと戻っていった。二つの黄色い缶コーヒーを手に。その一つをキラに渡す。
651592:2007/01/23(火) 00:15:02 ID:???
「…これは?」
「新たなる人生を祝って。このマックスコーヒーを一緒に飲むのがラクス流のお祝いの仕方ですの」
「マックスコーヒー…聞いたことないなぁ」
「美味しいですわよ?ではかんぱぁい!」
「乾杯」

お互いの缶をこつんとぶつけ、蓋を開けて中身を口にする。と、キラはそこで動きを止め、固まってしまった。
そして、びっくりしたように中身をぶちまけた。

「…ぶぼぉ!あまぁぁぁい!まるでカガリとアスランが孤島で愛し合っているくらいあまぁぁぁいよ!ていうか甘すぎ!」
「え?そんなに甘いですか?美味しいのに…」
「絶対味覚変だって!これはバカピンクって言われるのも無理…」
「何ですって!?」
「いや、その…」
「それ、飲み干すまで帰しませんから!!」
「そんなぁ…」

プンスカと怒るラクスに対し、MAXコーヒーとにらめっこするキラ。しかしどうやら元気は取り戻したようで、それにはラクスも満足のようだ。
すぐに談笑が始まった。
二人目のキラ・ヤマトにも、やっとの事平穏が訪れたのだった。
652592:2007/01/23(火) 00:16:26 ID:???
そして、翌日。

「んしょ…と。あ、すいません…ハイネ隊長のお部屋はどちらでしょうか?」

あの後部屋に戻ったキラは医療スタッフに無理を言って外出許可を貰い、ハイネの部屋へと行くために女性クルーに声をかける。
女性はキラに丁寧に道を教え、その場を去っていった。キラは深く頭を下げてお辞儀をし、ハイネの部屋へと向かっていく。
教えられたとおりに進むと、そこにはハイネの名が部屋があった。キラは外来用のブザーを鳴らし、中へ呼びかける。すると、ハイネではない男の声が聞こえてきた。

『誰だ?』
「あれ?部屋間違えたかな…?ハイネさんはいらっしゃいますか?」
『…ん?ああ、いる。隊長、客だ』
『おお?おお、通してくれ』
『助けてーくださーあっー!!』

…なにやら悲鳴が混ざった気がするが、キラは「気にするな、僕は気にしない」と自分に言い聞かせ、ロックが外れたドアを開いて中へと入る。すると、なにやら色々とカオスな光景が待っていた。

「アーレー!!フォール、フォォォル!ハイネ隊長フォール!」

ハイネに海老反り固めを食らって悲鳴を上げているラクスと。

「ふはは!俺のデコにイタズラした罪はでかいぞナタリー!そしてここにはロープはない!」

ラクスをナタリーと呼びながら、至極愉しそうに海老反りを決めるハイネと。

「隊長、客客」

呆れながらキラの事を指差す黒制服の男がそこにいた。なんだこりゃ、とキラは呆れながらハイネのほうを向いて答えた。

「お?よう、体のほうは良いのか?」
「え?ああ、はい。何とか。無重力空間の中であれば」
「そうか、そりゃよかった。ま、かけてくれ。艦長、あんたは戻ってくれないか?」
「わかった。では失礼した」

艦長と呼ばれた黒服の男はキラと入れ替わるようにその場から去っていった。残っているのは事情の知る三人のみ。

「…ラクスから大体聞いた」
「尋問したんじゃないですか?そんなこと言って」
「はは、ばれたか」
「ひゃう!」

ハイネは海老反りをやめ、自分の机にへと動く。解放されたラクスだったが、あまりにいきなり話されたため、思いっきり足を床にぶつけ、シクシクと泣き始めた。

「酷い…お母様にも海老反りされたことないのに…」
「(そりゃあったらすごいでしょ…)」
「さて、キラ君」
「あ、はい!」
653592:2007/01/23(火) 00:22:01 ID:???
床で不貞寝しているラクスを放っておいて、ハイネはキラに声をかける。完全に油断していたキラは体を強張らせてしまった。
「何びっくりしてんだ。話があんのはそっちだろ?」
「ああ、そうでした。…昨夜、色々と考えてみたんですが。今あのエターナルのラクスの元へ戻っても、恐らく僕の代わりがすでに活動している頃でしょう。
彼女は綺麗好きのようですし、僕が生きていると知った時は僕を全力で消そうとする。だから、僕は…」
「…」

ハイネは黙ってキラの言葉に聞き入る。キラは、真剣な眼差しをハイネにぶつけた。

「僕は、ここでラクスの手伝いをしたいと思います。いえ、ここでいろんなことを学び、活かしたい…」
「…そうか。で?」
「始めはMSパイロットかな、と思ったんですけど。昨日ここから脱走しようとMSに乗って、操縦桿を握ったら、激しい嘔吐感を感じたのを思い出し、止めました」
「コクピット恐怖症か…。ま、いろんなことがあったからな」

コクピット恐怖症。その名の通り、パイロットであった人間がMSに乗る事を生理的に拒絶してしまう症状のことだ。
この現象は戦場であまりに恐ろしい出来事にあったか、または悲しい出来事があったか。どちらにしろ、強烈に残る記憶が操縦する事を反射的に拒絶してしまうため、キラのように嘔吐や体の震えが起こってしまう。
キラの場合、フレイを死なせてしまった事やクルーゼとの決戦に原因があるのだろう。どちらにしろ、簡単に直るものではなかった。

「はい。だから、オリジナルがストライクの整備をしたり、僕自身もフリーダムの整備をしていましたから、その経験を活かしてメカニックマンになろうと思います。そのための勉強をここでしたいんです。駄目ですか?」
「メカニックマンか。確かに本艦は先の戦いで人材不足だからな、何の咎めもなく臨時志願兵ということで組み込めるはずだ。だが、うちのおやっさんは厳しいぞぉ。それでもいいなら、俺は構わんぜ。あいつも喜ぶしな」

そういわれて指を指されるラクス。全く、彼女は平和の歌姫だったはずだが、ここではそんな面影さえも感じない。

「…ラクスと親しいんですね」
「まあな。戦友なんでね、大事な存在だよ。ま、俺の妹みたいな感じ?」
「そうですか。でも、あんまりバカバカ言うと、本気ですねちゃいますよ?」
「いいのいいの!そんなことよりも」

不意にハイネは立ち上がり、キラが座っているソファーの隣へとどかっと座り、キラの肩に自分の肩を回すと笑顔で言った。

「箱入り娘なんだ…」
「…え、ちょ…」
「手ぇ出したら…わかるよな?」
「ちょっと、いたたた…」

ハイネの肩を掴む力が一層強くなり、キラはただならぬ空気を感じ、顔を引きつらせる。

「ん?」
「はい!わかりましたって!」
「よろしい」
654592:2007/01/23(火) 00:23:29 ID:???
ハイネはキラの返事に満足したか、彼を解放し、自分の机へと歩いていった。
キラも一つため息を吐いた後、立ち上がり、ハイネの机の前に立った。

「で?キラ・ヤマトじゃあ色々と問題あるんだろ?違う名前探さないと、な」
「その事についてですが…」
「ん?もう決めていたのか」
「はい。キラの頭文字Kで、ケイ、と名乗ろうと思います。ケイ・クーロン。それがこれからの僕の名前です」
「はは、クローンだから中国語の九龍とかけてクーロンか。いいじゃねぇか。じゃあケイ・クーロン」
「はい!」

敬礼をするキラ。その瞳にもはや揺らぎはない。

「これからは我が隊の整備見習いとして任務についてくれ。指揮は現場に従う事。以上」
「はい!ケイ=クーロン。精一杯やらせていただきます!」
「宜しく御願いしますわ、ケイ!」
「ああ、宜しく。ラクス、いやナタリー」

今ここに、ケイ=クーロンという名の男の新たなスタートラインが今切られた。
だがしかし、彼らは知らない。
すでに、運命の輪に巻き込まれている事も。そして、これから再び戦いが起こることも。
655592:2007/01/23(火) 00:24:21 ID:???
その前兆として、地球のある無人島では、小さく、しかし後に大きな意味を持つ事件が起こっていた。

『実験体7号が逃亡!係員および警備員は装備008でこれを追い、捕獲せよ!また実験体は4人の研究員と警備員を殺害し、武器を強奪している!捕獲できない時はこれを『破壊』せよ!」
『第七ブロック配置急げ!!来るぞ…ぐあ…!』
『早い、もうこんな、とこうああああ!』
『第七ブロックを突破された!奴は格納庫に向かっている!絶対に逃がすな!』
『駄目だ、第六ブロックも突破された…奴は、化け物か!?』
『その通りだ!だから殺す気でいけ!』

暗い雲が空を多い、ただでさえ日の光が入らないその研究所は更に暗黒を深めていた。
そんな中、鮮血の赤が研究所の通路を彩る。血の池が出来、その中には警備員の死体が沈んでいた。
そんな間を一人の男が歩いていく。患者服のようなものを赤く染めつつも、薄らと笑みを浮かべ、不気味に血の池を進む。
瞳は虚ろで、患者服から露出している右腕や両足は金属のような光を発している。男は、普通ではなかった。

「いたぞ!!もはや銃殺命令が出た!構わん、殺せ!」

と、彼の前にアサルトライフルを装備した警備兵が立ちふさがった。彼らは躊躇なく銃弾を男に放つが、男は不気味に笑みを大きくしながら、
身を低くして突撃していく。弾が男の体を掠めるが、痛みを感じていないように迷いなく、男は距離をつめ、そして交差すると同時にナイフで切り殺す。

「…」

すでに肉塊となった警備兵達を目の当たりにしても、まるで何も感じていないように、表情を変えずにその場後にする男。

「もう少しだ」

淡々と喋る男。そして、彼は目的地である試作型MS格納庫へとたどり着いた。ここでは極秘にMSを作られ、それは男のようなある「特別な処置」を
受けたものが使う事になっていたものだ。勿論、男にも使う事ができた。

「ああ…懐かしいなぁ…」

男は一つのMSの前に立つと、先ほどの表情から一片、何かを懐かしむような表情でMSを見ていた。

「そうだよね、君も、復讐をしたいだろ?あの男に、そして僕の全てを奪った奴らにさ…くっくっく…」

男はMSのハッチを開き、そのコクピット席に座ると、キーボードをまるで疾風のように素早く打ち、OSを自分用にアレンジさせる。
そして、全てが終わった後、男はMSを起動させた。他のMSがすでに動いており、自分を取り押さえようとするが構わない。
MSに大きな対艦刀を二つ持たせ、二刀流にすると、他のMSたちをなぎ倒して外へと逃げていった。
圧倒的だったその光景に呆気にとられ、恐怖を感じた警備員達だったが、すぐに追撃命令を送る。
男は逃亡しながら、自身のMSを見て言った。黒く、闇の底のようなMS。

「ブラックハウンド、いやストライク、僕の相棒…。君の雪辱戦をかねてトールの仇討ちだ…。さあ、殺しに行こう…アスラン・ザラを…そして、二人目を!」

男の顔は、キラ・ヤマトそのものだった。

第二話 Fire Crackerに続く
656キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/23(火) 00:26:47 ID:???
他の職人さんと混じってしまった

すまない
657592:2007/01/23(火) 00:26:47 ID:???
いや、本当ぐずぐずしていて申し訳ない。しかも無駄に長い…容量使いすぎだ。
とりあえずラクスを逆境から立ち上がった熱血少女みたいにしてみました。
丁度トップをねらえ2!のノノ的な存在…かなぁ。未だにハイネの言葉遣いがわからん…。

とりあえず、次回は時間が掛かりそうです。
658592:2007/01/23(火) 00:28:56 ID:???
>>キラーズさん
こちらこそぐずぐずしてて申し訳ない…。次回はもっと早く投下できるよう努力します。
659通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 01:00:17 ID:???
お、俺は、、、俺は何て幸運なんだ、、、、、
こんなナイス展開に同時に遭遇できるなんて、、、、

ダブルGJさせていただきますがかまいませんねッ!!!
660通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 01:12:40 ID:???
バカピンクかわえぇぇっ!!
キラが二人目と一人目が迷いと修羅場でスゲー事になってるぅぅぅぅッ!!!



         / ̄ ̄ ̄フ\               _       ノ^)
       // ̄フ /   \            .//\     ./ /
      //  ∠/  ___\___  __//   \   / (___
    // ̄ ̄ ̄フ /_ .//_  //_  /      \./ (_(__)
   // ̄フ / ̄////////////         |  (_(__)
 /∠_/./ ./∠///∠///∠//      ∧ ∧ /) (_(__)
∠___,,,__/ .∠__/∠__/∠__/       (´ー` ( ( (_(___)
\    \ \/ ̄ ̄ ̄フ\ \ \_ \  _   /⌒ `´  人___ソ
  \    \ \フ / ̄\ \ .//\  //\ / 人 l  彡ノ     \
   \ _  \//___\/∠_  //   < Y ヽ ヽ (.       \
    //\///_  //_  ///     人├'"    ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   //  //.////////∠/      ヽ-i ヽ__  ヽ
 /∠_//./∠///∠// .\\       `リノ ヽ |\  ヽ
∠____/.∠__/∠__/∠フ\.\\      c;_,;....ノ ヾノヽ__ノ
661通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 01:23:58 ID:???
キラーズの職人さんも592の職人さんも二人共激しくグッジョブ☆

(・∀・)純粋にイイ!!

592さんのは一人目が復讐鬼??っぽく見え、シリアス展開に向かうみたいですが、最初から飛ばし過ぎてネタ切れ無きようにと願います、是非最後まで読ませてほしい!
662通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 01:24:52 ID:???
いいなあ!
ラクスの励まし方が凄くいいぞ
あや取りかあ・・・
本編からは想像も出来ないほどいい女になってんな、ここのラクスは

始末書の歌にもワロタ
663通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 01:44:12 ID:???
俺の魂がラクスの励ましに震えてしまった件に関して
やっぱりヒロインのビンタは主人公の成長には必須なんだなぁって事が魂で理解できたぜ!!
この法則はコーラを飲んだらゲップが出るってくらい確実なんだねアニキ!!
664通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 01:59:09 ID:???
>592氏
無印種後半〜デス種のラクスは大嫌いでしたが
ここのオリジナルラクスは好感が持てました。

GJデアリマス!
665通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 02:29:27 ID:???
ラクスって…可愛かったんだ!!
666通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 02:37:03 ID:???
俺は、俺たちは!!
何か何かとてもとても大切な大切な何かを忘れて忘れて忘れていたんだッ!!!
そして今日ここでそれを思い出した!!! 

ありがとう世界ありがとう種、そして何よりも
何よりもありがとう職人!!
667通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 02:43:52 ID:???
         ,. -‐'''''""¨¨¨ヽ
         (.___,,,... -ァァフ|          あ…ありのまま 今 起こった事を話すぜ!
          |i i|    }! }} //|
         |l、{   j} /,,ィ//|       『おれは「またラクシズかよヤレヤレだぜ」と思っていたら
        i|:!ヾ、_ノ/ u {:}//ヘ       いつのまにか自分がラクスってキャラの萌えとヒロイン性を
        |リ u' }  ,ノ _,!V,ハ |       忘れていた事に気付かされた!!』
       /´fト、_{ル{,ィ'eラ , タ人
     /'   ヾ|宀| {´,)⌒`/ |<ヽトiゝ        な… 何を言ってるのか わからねーと思うが
    ,゙  / )ヽ iLレ  u' | | ヾlトハ〉        おれも 自分が今まで何をやってたのか わからなかくなった…
     |/_/  ハ !ニ⊇ '/:}  V:::::ヽ        種中盤から筋金入りでアンチラクスやってた自分がどうかなっちまった…
    // 二二二7'T'' /u' __ /:::::::/`ヽ
   /'´r -―一ァ‐゙T´ '"´ /::::/-‐  \   肉の芽だとかラクシズ布教だとかNT洗脳力だとか
   / //   广¨´  /'   /:::::/´ ̄`ヽ ⌒ヽ    そんなチャチなもんじゃあ 断じてねえ
  ノ ' /  ノ:::::`ー-、___/::::://       ヽ  }
_/`丶 /:::::::::::::::::::::::::: ̄`ー-{:::...       イ  もっとすばらしい正統派ヒロインの 片鱗を味わったぜ…
668通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 03:12:31 ID:???
昔の愛エプでよくあった「VIP食材」で糞マズイ料理を作る女性タレントと
なかなかの舞台設定を台なしにしたプクタン夫妻が似ていることを実感した。

やっぱ料理人は大切だね
669通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 10:09:36 ID:???
福田と嫁が作った作品じゃなければ種は人気が出ていた。
勿論キャラも含めてな。
そう思うと残念でならない。
一言で言えば、負債UZEEEEEEEEEE。
670通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 10:35:57 ID:???
ところで>>630って
誰の作品だ?短編?
671通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 11:16:17 ID:???
な・・・なんてことだ・・・!あのラクスがすげぇイイ!(・∀・)
その頃ラクシズは3人目の製作を開始してるんだろうなぁ
672通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 13:42:23 ID:???
オリジナルは3人目を入れ替わった二人目と勘違いし殺そうとする。
オリジナル、シン、3人目の激闘で3人目はフリーダムごと倒される。
3人目は2人目とオリラクスに出会う。
そして心を癒された3人目は2人目とともにオリジナル、シン、そして4人目の戦いを止めようと修理された2機のフリーダム(旧)で今飛び立つ!

こんなのを想像してみた。
673通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 15:08:18 ID:???
次スレをぼちぼち立てるべきか
674通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 15:27:37 ID:???
このタイミングでたてちゃうとあと16kどうやって埋めればいいんだ・・・?
675通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 15:33:48 ID:???
16Kでは職人さんも投下するには微妙な容量
676通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 15:43:59 ID:???
……「もしも種・種死のキャラがまともだったり二人目だったら」スレ?
とかそんなんで立てても良いのかな?
677通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 16:22:04 ID:???
そのスレタイいいな!!
678通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 16:26:06 ID:???
>>676
いいと思うが変なのが沸くかも
679通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 16:28:59 ID:???
ロウがキラを助けてなかったらを考えるスレ 二人目
とかどうよ?
680通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 16:49:36 ID:???
スレタイは>>679の方向にして、テンプレに>>676的内容、例えば

種・種死のキャラに「二人目」「三人目」がいて「一人目」は密かに生き残っていたり、
キラワープ無しで最初から性格が一貫していたり。
そんなifな話のスレです

とでも書いておく?
681通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 17:08:42 ID:???
それだとキラに限定されるんじゃないか?
682通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 17:23:45 ID:???
>>681
ああそうか、キラワープって書いちゃったなorz

「例えば」ですので、その辺りの文面は適度考えていただけるとありがたい。
683通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 17:39:59 ID:???
一人目が二人目を三人目と四人目にしたり五人目にされたりするスレ
684通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 18:38:29 ID:???
自分は>>679が一番普通で良いと思うよ。
685通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 18:41:48 ID:FGxAguU1
592さま、1話の残りはどこで読めますか?
教えてください。
686通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 20:04:32 ID:???
>>679
それでいいよ。
変に凝ったスレ名は荒らしを呼び寄せる。
687通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 22:03:29 ID:???
昨日くらいまでは
「もし種キャラにクローンがいたら ○人目」
とかの方向になってなかったか?
688通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 22:39:59 ID:???
スレタイに「クローン」を入れとけば扱うネタの幅が広いよね。
689通常の名無しさんの3倍:2007/01/23(火) 23:15:03 ID:???
ロウがキラを助けてなかったら クローン二人目

でいいんじゃね
690キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/24(水) 00:10:54 ID:???
>>637の続き

 アークエンジェルに衝撃が走る。
「イージスです!」
 MA状態のイージスのスキュラがアークエンジェルを襲う。
 スキュラは確実にアークエンジェルのブリッジを捕らえていた。
 だがそれは何かに遮られた。
 それはデュエルが乗っていたグゥルとストライクの盾だった。
「キラ!」
 アスランはグゥルや盾が飛んできた方向を見た。
 そこにはソードに換装し終えたストライクがいた。
「アスラン!」
 アスランはMAからMSの状態に戻ると、サーベルを構えた。
「キラ、俺がお前を倒す!」
「どうして!?」
「俺はお前に言った筈だ! 倒すとな」
 キラは何も答えない。
 イージスがストライクに向かって走り出す。
 ストライクが一向に動こうとしない。
 サーベルを振り下ろせば、ストライクを切り下ろせる距離まできた。
「僕もアスラン、君を殺したいいんだよ!」
 キラの言葉にアスランの迷いは消えた。
「アスラン、逃げてください」
 突然のニコルからの通信にアスランは驚いた。
 イージスがサーベルを振り上げた瞬間、サーベルの持っていた腕がビームに貫かれた。 
 ムウが乗っているスカイグラスパーからの攻撃のようだ。
「下手糞が!一発で仕留めろと言った筈だ!」
 とアスランの耳にキラの言葉が聞こえた。
「キラ!お前最初から狙っていたのか!?」
「それがどうした!これは戦争なんだろう」
 通信越しにキラの笑い声が聞こえる。
「お仲間が来たみたいだな」
「ニコル、どうしてここに!?」
 アスランに注意がニコルの方へと向いた。
「アスラン!どこを見ている!」
「キラ!?」
691キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/24(水) 00:11:48 ID:???
 イージスのコックピットに衝撃が走った。
 ストライクの頭部バルカンがイージスを襲った。みるみるとイージスの稼働時間が減って
いく。
「他人の心配より、自分の心配をするんだな」
 バルカンを打っているストライクが突然アスランの視界から消えた。
 ストライクはブリッツのグレイブニードルによって吹き飛ばされたようだ。
「アスラン、早く前線から離脱してください」
 ニコルから通信が入った。
「しかし…」
「今の攻撃でイージスはバッテリーが残り少ないはずです。アスランが離脱するまで僕一人
で持ち堪えて見せます」
「先ほどの戦闘機は?」
「撤退していきました。だから安心してください」
「わかった」
 アスランは二コルの言葉を信じ、母艦への帰路へと着いた。
「アスランを死なすわけにはいきませんから」
 ニコルはモニターに映る地面に倒れているストライクを睨み付けた。ビームサーベルを抜
き出すと、ストライクに向かってブリッツを加速させた。
 ブリッツがサーベルを振りかぶる動作をした時、ストライクは立ち上がろうとしていた。
「遅いですよ」
 ニコルがストライクにサーベルを振り下ろそうとした瞬間、ストライクは体の軸を少しず
らしブリッツのサーベルを避けて見せた。
 ストライクは傍にあったシュベルトゲベールを構えると、ブリッツに目掛け振り払った。
「先程とは動きが違う」
 ニコルはその動きに何とか対応し、ストライクの攻撃を避けきった。
 突然、ニコルの顔の表情が変化すると口から赤い液体が流れた。
「無理な加速に体が耐えれませんでしたか」
 二コルが痛みに堪え目前の敵を見据えた。
 ストライクのコックピットではキラが呪詛のごとく何かを呟いていた。
「…ク…に会う……は死ねないんだ!」
 キラは手に持っている長刀を持ち帰ると、ブリッツに向かって走り出した。
 ニコルはストライクの動きの変化に戸惑った。先程の動きより早く、洗練されていたのだ。
 ストライクの攻撃を何とか避けているが、いつまで続くか分からない状態だ。
「いい加減にしてください」
692キラーズ ◆vKFms9BQYk :2007/01/24(水) 00:12:38 ID:???
 ブリッツはミラージュコロイドで姿が消した。
「消えた!?」
 キラは目の前で消えたブリッツに驚き、動きが一瞬止まる。
 ニコルはその行動を見逃さず、すぐさま姿を現すとストライクの向けてビームサーベルを
振り下ろした。
 キラは確実に終わりだと感じた。
 だが一向にブリッツのビームサーベルが振り下ろされない。
「キラ、今がチャンスだ!」
 トールから通信が入った。
 トールがスカイグラスパーを使い、ブリッツの行動を止めたようだ。
 ブリッツの動きが止まった。それが致命的だった。相手に隙を見せてしまった。
 ニコルは全身に走る痛みに絶えながら、ブリッツの操縦桿を動かした。
「まさか、もう一機いるとは…」
 ニコルは何とかストライクの攻撃を避けた。
 だが完全には避けきれずストライクの長刀がブリッツの片腕をなぎ払った。
 片腕を切り落とされたブリッツは、ストライクに蹴り飛ばされ海面に叩きつけられ、そのまま
沈んでいった。
 すぐさま、ストライクはアーマーシュナイダーを取り出し、沈んでいくブリッツのコック
ピットに目掛けて投げつけた。
 母艦に戻ったアスランは、イージスのコックピットでシグナルロストとなったブリッツを
確認し、言葉を失った。
「そんな馬鹿な…そんな」
 アスランはシグナルロストを表示し続けるモニターを殴りつけた。
693通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 00:12:50 ID:???
んじゃあソレで立てますか?
OK?
694通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 00:25:42 ID:???
やっちゃえ!!
695通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 01:23:50 ID:???
職人氏乙であります
696693:2007/01/24(水) 01:52:09 ID:???
キラーズ氏GJ。それにしても二人目マジ外道。
これではアスランも3人目が何を言おうと仲直りなぞしないだろうな……。

そしてホスト規制喰らった、すまんが>>695>>700にでも頼む。
697通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 13:34:40 ID:???
そういやバカピンクの方
>キラは「気にするな、僕は気にしない」と自分に言い聞かせ、
……もしかしてこれ、この話ではケイからレイに伝染るんだろうか。
698通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 18:19:11 ID:???
キラ・ヤマトは戦闘を繰り返すことで得られたデータを蓄積し永遠に成長する
スーパーコーディネーターだ。奴を完全破壊するにはその統括装置と生成プラント
であるメンデルの中央コンピュ−ターを破壊するしかない
この作戦が失敗すれば人類に未来はない
前大戦で英雄と呼ばれたその力で未来を救ってくれ
699通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 20:03:47 ID:???
>>698
それなんてパルヴァライザー?
いや、クローン人間だからアクメツか?
やってることはゼンメツだけどなっwww
700通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 20:42:40 ID:???
>>699
誰がうまいこと言えと(ry
701通常の名無しさんの3倍:2007/01/24(水) 23:49:53 ID:???
まぁ、スレ立てないとそろそろきつい。
>>700頼んだ。
702通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 00:11:32 ID:???
ロウがキラを助けてなかったら クローン二人目
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1169651461/
703通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 00:16:22 ID:???
>>702
オリジナルラクス乙
704通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 00:58:32 ID:???
もう限界に近づいてるのか。
なんて密度の濃いスレだ……
705通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 01:10:06 ID:???
埋め晒しage
706通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 13:26:34 ID:???
せっかく立った次スレが落ちた……
707通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 14:11:01 ID:???
708通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 15:25:43 ID:???
鯖移動してただけだ、落ち着け。

そして次スレで全裸待機してるヤツ、とっとと服着ろ。
709通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 15:43:34 ID:???
>>706
アドレスのamimeの後に2を入れるんだ
710通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 17:50:11 ID:???
711通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 20:14:22 ID:???
埋めついでに質問
かなりまえだが、
他のはXスレの話だと判るのだが
>鉄ちゃんズサイド 冥府よりの帰還者トール=ケーニヒ@トールセイバー
これだけが判らない、保管庫とかwikiとか在るの?
712通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 20:18:36 ID:???
>>711
ガンダムで『鉄』のつくキャラクター近辺の年代を探してみるといい。
713通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 21:14:16 ID:???
>>708
いくら叫ぼうが今更!
これが私のおいなりさんだ→ω


正直すまなかった(・ω・`)とりあえず仮面とふんどしだけは着ておくよ。
714通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 21:56:01 ID:???
>>712
dクス
715通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 22:16:05 ID:???
しねよくそぼけ
716通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 00:05:20 ID:???
ume
717通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 00:39:44 ID:???
>>713
寒いから網タイツくらいは穿いとけ
718通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 00:40:49 ID:???
タンノ君
719通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 01:12:32 ID:???
なんて神スレだ…
出会えてよかった。職人さん達GJ!埋め!
720通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 17:17:07 ID:???
ume
721通常の名無しさんの3倍:2007/01/27(土) 15:32:42 ID:???
umeru
722通常の名無しさんの3倍:2007/01/27(土) 22:19:09 ID:???
いや、埋めるにはまだ早いだろう。

もう2〜3作投下されて900番代すぎてからだな
723通常の名無しさんの3倍:2007/01/27(土) 22:30:54 ID:???
あと4kbしか残ってないし既に次スレもあるわけだが
724通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 10:22:28 ID:???

                   lヽ,,lヽ
                  (    ) やめて!!
                 と.、   i
                  しーJ


725通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 10:24:41 ID:???
      /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;Yヽ、
      /;;;;;;┌--‐""""ヾ,ヽ
    /:::::;;;ソ         ヾ;〉
    〈;;;;;;;;;l  ___ __i|
   /⌒ヽリ─| -・=-H -・=-|!
   | (     `ー─' |ー─'|
   ヽ,,  ヽ   . ,、__)   ノ!
      |      ノ   ヽ  |   
      ∧    トェェェェイ /   
    /\ヽ         /   
  / \ ヽ\ ヽ____,ノヽ    
726通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 10:34:34 ID:???
        \\        , -‐', '´-―'´_/`゙丶、
         \\    /.:./-‐'"´ ̄:.:.:.:.:.:.:.:.:\
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=○-、    〃  ||      く    |:.:}.:|-'ノ.:.:.:.:.:.:.:.|
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 | |     ri´|,イ人', || ヽ    /イ/:/    ヽ:.:.:|:.:.:.|
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727通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 10:40:07 ID:???
                ∧∧
                (゚Д゚ ,,)ごるぁ
    __       ,,,,__< 三∪ >__
  (())ロ〕二二二))二〔─(`丶 φ o\
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     /Θ)  ..´゙ ̄ ̄ ̄ :Θ) /_⊂÷<==\__,
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728通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 10:54:35 ID:???
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                (゚Д゚ ,,)ごるぁ
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  (())ロ〕二二二))二〔─(`丶 φ o\
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729通常の名無しさんの3倍:2007/01/28(日) 11:42:24 ID:???
で、そろそろ500kBか

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ロウがキラを助けてなかったら クローン二人目
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/shar/1169651461/
730通常の名無しさんの3倍
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