落ちてしまったので勝手に復活させてみる
つーか続きが知りたいんだよ職人様!
このスレのルール
・職人を敬いましょう(指摘と言いがかりは別ものです)。
・イラスト大歓迎、もちろん文の方も新規職人受付中(恥ずかしがらずにチャレンジだ)
・荒らしはスルー(ってもみんな仲いいけど、基本中の基本ね) 。
・AAはあんまり貼らないようにしましょう(1000レスまで大事に使いましょう)。
・本編と出来るだけ異なる点が出ないようにしましょう(まぁ、出来る範囲で無理のないように)。
・「ぼくのかんがえたもびるすーつ」、スレ違い雑談、パロSSは900以降で(桃色タイムは時間を決めて)。
・このSSはリレー形式です。各設定は現在進行形です。修正OK、皆で話し合って決めましょう。
・他のSS系スレに喧嘩を売らないようにしましょう(皆、種世界を何とかしたいと思っている同志なのです)。
・スティング強杉は禁止(これ超重要)。
/'"^```'i
l ミj```'"il
ヽ d`∀´) <みんな仲良くマターリ進行が基本だぜ
前スレ
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1130824793 保管庫(つなぎ)
ttp://2nd.geocities.jp/sting_s_s/index.html
まとめだが前スレのを無理矢理引っ張ってきたので前スレ最後の状態と食い違ってるかもしらん
訂正ヨロ↓
【REPAIR(リペア)】
強化人間と戦争被害者を救済する民間組織、らしい。リーダーはルヴィア・デイブリー博士。
『REPAIR』はRescue, protection, improvement, and return(救助と保護、改善、そして復帰)の頭文字を並べ替えたもので、
(RescueのRe、protectionのp、improvementのi、andのa、returnのr)同時に『修理』を意味する単語。
規模が想像しにくい組織だが、全世界にメンバーが散らばっている様子。スティング曰く「ビックリ箱」。
スティングを助けただけでなく、ダークネスの組み上げにも協力し、ディープフォビドゥン改やレセップス級陸上戦艦、
果てはボズゴロフ級潜水艦まで保有する。北アフリカのゲリラ組織との繋がりからか、同地に隠し施設が多いらしい。
◎パイロット
・スティング・オークレー(スレの主人公。記憶は全て戻っている。MSはダークネス→ヴェンジェンス)
・ヤヨイ・ホシナ(明るい姉御肌。世話焼き。MSは赤色グフイグナイテッド→?)
・バシム・ノルマンディ(通称髭もじゃ。悪人面。MSは深緑色ウィンダム→?)
・トッシュ・マクダネル(三人組のリーダー。MSは水色ディープホビ丼→?)
・ムサシ・ミドウ(縁の下の力持ち。水色ディープホビ丼→?)
・エヴァンス・コーダ(生意気。水色ディープホビ丼→?)
◎その他
・ルヴィア・デイブリー(元連合ラボ関係者。専門は薬学。リペアのリーダーにしてレセップス級陸上戦艦“リベレート”艦長)
・ジル(姓はまだない。役割は主に連絡担当、そしてルヴィアのお茶汲み?)
【円卓の騎士】
前大戦終結直前に連合で極秘裏に結成された組織。
相当の力を持っているらしく、連合やプラント(ザフト)にかなり根を伸ばしている。
それぞれの人事権すらもある程度は左右できる。主にザフトに対してその影響力が強い。
◎パイロット
・シュリンカー・センギア(激情家。ナチュ、コーディ、強化人間の三説あり。MSはムラマサ→スレイヤー)
・アシエル・ナバス(シュリンカーの副官的存在。MSはジンハイマニューバ2型)
・ハザール・バルタザール(甲高い声の皮肉屋。MSはデストロイ)
・クリストファー・ブラックマン(メイの父親。スティングにやられ死亡。MSは灰色スラッシュザクファントム)
・メイ・ブラックマン(クリストファーの娘。義娘説も。コーディもしくは強化人間説あり。MSはダークダガーアサシン→?)
・謎の三人組(未登場。新型のザクに乗る予定?)
◎その他
・サングラスの男(円卓の騎士の長。正体は“ゼノ・アドミラル”とプラント国防委員長“ライアン・グローステスト”の二説あり)
・ジェフ・ロバートソン(元連合ラボ関係者。専門は脳神経学。生死は不明)
【アルトゥーロ独立軍】
円卓の騎士の一員であったアルトゥーロ・フェルディナンテスが組織を造反、立ち上げた。
かなりの戦力を保持しており、背後にどこかしらの国が関わっている可能性がある。
果たして、アルトゥーロの狙いは何なのか。
◎パイロット
・アルトゥーロ・フェルディナンテス(長身黒髪氷の微笑の陰謀家。コーディもしくは強化人間説あり。MSはブリリアント)
・サワムラ・ヒロキ(形の上ではまだ地球連合軍所属の少尉。直情傾向。MSは改造ゲイツR→ブレイバー)
・ウィンダム・クラウン部隊(特殊MSウィンダム・クラウンのパイロット達。アルトゥーロに忠実)
◎その他
・マーカス・イクナー(地球連合軍少佐。陸上戦艦“ダマスカス”艦長。アルトゥーロの意思を知って協力しているかは不明)
・ワット(地球連合軍大尉。イクナーの副官的存在。普段と戦闘時では人がかわる)
・アウルとステラ(クローン?)
【ゲリラ ※名称未定】
北アフリカにおける地球連合の圧政打倒を目的に活動している。
なかなかの規模らしく、北アフリカ各地に拠点を持っている。
・長老(名前未定。口癖は「ほっほほ」。結構クワセ者)
【ザフト】
74条約により、地球連合軍に対してかなり優位な立場にあると思われる。
北アフリカにおける現在の最大の拠点はチュニス。
・デ・ヨン(陸上戦艦“ヘカーテ”艦長。組織の一員ではないらしい。目的不明の任務に不審を抱く)
【地球連合軍】
大戦で疲弊した戦力を再編成した結果、以前より弱体化した様子。
北アフリカ(アフリカ共同体)には、アフリカ共同体、大西洋連邦、ユーラシア連邦、東アジア共和国の軍が混在している。
・ノミンダン・ホドネル(地球連合軍大佐。ヤな奴。ゲリラ掃討中にダークネスの攻撃を受け戦死)
【その他】
・カガリ・ユラ・アスハ(直接的には未登場。オーブ連合首長国の現代表首長)
・ライアン・グローステスト(プラント国防委員会委員長。グラサン男と同一人物?)
・情報屋(本名フォール・レイティス?ケナフ・ルキーニ説もあり。とにかく謎の人物。契約中は裏切らない主義)
・ロディ・フロイト(連合ラボでのスティングの仲間。訓練中に死亡)
・ジャーメイン・チェスタトン(バナディーヤ駐在のジャーナリスト。調査活動中に拉致され失踪、もしくは死亡)
・ジェス・リブル(ジャーメインに写真を提供した。直接的には未登場)
・“イッシャムス”のパイロット(反連合組織イッシャムスのMSパイロット。ハサン、デバリ等名前持ちがいたが全員死亡)
・金髪の少女(スティングが潜伏していた街の女の子。MSの戦闘に巻き込まれて死亡)
前スレ最後での職人数→4人(41、393、アウルの人、連合兵)
スレの住人よ、心あらば保守をしてくれ
ほ
し
ゅ
これはもうだめかもわから(ry
11 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/09(日) 18:56:04 ID:JOAkepXQ
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. レ / ,ィう、;;`} {;;;;;;;;;;;/ /;;/ `ー-、 {
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プギャー
ヤバイ。スティングヤバイ。マジでヤバイよ、マジヤバイ。
スティング超ヤバイ。
まず過疎スレ。もう過疎スレなんてもんじゃない。
ファントムペイン級過疎スレ。
ファントムペイン級とかっても、
「ネオ=ロアノーク100人分くらい?」
とか、もう、そういうレベルじゃない。
何しろ人少ない。笑うくらい少ない。なんか職人のほうが住人より数多いの。
41とか393とかもう意地張ってる。意地張ってるし大風呂敷広げまくってるし。
しかも連合兵とかアウルとか来てるらしい。ヤバイよ、連合兵だよ、アウルだよ。
だって議長スレとかもうないじゃん。だってアウルスレももうないじゃん。なのにこのスレで職人とか困るっしょ。
AとかBとかルートが伸びて、種死放送中はまだまともに住人いたのに、今は
>>1が自演で保守とか泣くっしょ。
保管庫作った直後に墜落ってありえないっしょ。もうどうしようもなくなくない。
だから67とかこのスレ見捨てた。頭のいいヤツだ。
けどスティングはヤバイ。そんなの気にしない。主人公なのに主人公な活躍しなくても気にしない。
メアリ・スー出しまくりなキャラ乱立してポジション奪われても気にしない。ヤバすぎ。
いまだ捕まったまんまってありえんじゃん。もしかしたら脱出するかもしんない。でも脱出って事にすると
「じゃあ、アウルとステラのクローンってナニよ?」
って事になるし、それは41もわからない。ヤバイ。41にも393にも分からないなんて凄すぎる。
あと職人のペースが超遅い。約一月に一回。
ドラゴンクエストで言うとスライム一匹。石田三成で言うと大一大万大吉。
ヤバイ。遅すぎ。だからスレが落ちる、
>>1が保守する暇もなく死ぬ。怖い。
それに超住人いない。超過疎。それに超寒い。職人が名無し自演とか平気でやってる。自演て。腐女子でもやらねぇよ、最近。
なんつってもスティングは不死身が凄い。撃墜のたびに精神壊れてデストロイとか平気だし。
話なんて3_くらいしか進んでないし。矛盾だらけでリレーに困るからしっかり設定を定めたりしたらいいのに。
41は全然平気。臨機応変を行き当たりばったりで話作ってる。凄い。ヤバイ。
連合兵は凄い。話壊しても電波電波言ってる。超ヤバイ。393とアウルは来ない。超来ない。
とにかくお前ら、スティングの偉さをもっと知るべきだと思います。
そんなヤバイスティングと戦う敵役とか超偉い。
もっとがんばれ。超がんばれ。
第一話 カオスガンダム大地に立つ!
第二話 まさかの落胆カオス撃墜
第三話 復活のスティング!発進デストロイ!
最終話 英雄スティングよ・・・散華!!
ららら無人くん♪ ららら無人くん♪ らららら
職人誰でもいいから保守かねて投下汁
ほ
まとめサイトは・・・
>>19 前スレでつなぎのまとめサイトを作ってくれた人がいる、
>>1にある
しかし、前スレ最後の連合兵氏の分がカバーできてないけど
即死回避ぃぃぃぃ
最後まで頑張ろう
ほしゅ?
保管庫つなぎの人です
前スレ最後の連合兵氏のは近々保管します。スマソ。
落ちててビックリした…
これからは本当に投下が無い時は一日一保守が必要かな
>>23 これからもよろしく頼む
即死回避って何レス必要だったっけ
ニルギリス
27 :
26:2006/04/10(月) 07:27:02 ID:???
ごめ、誤爆
パソコンがイカれましたOTL
何とかデータの引き上げはできそうな程度にはまだ生きてますが、
自分もデータの回収と修理に時間がかかるために投下はちょっと無理…
後、Bルートへの分岐はただでさえスティングが脇に追いやられてる状況下で実行するのは
ちょっと無謀な気がしないでもないです。
それでなくたって、組織関係がややこしくなってますからその整理でね…
リペア・アルトゥーロ・円卓の騎士・大西洋連邦・ザフト・後は戦場の問題でアフリカ共同体。
自分は前スレで無理やりアルトゥーロを排除した(思いっきり後悔した)流れもあるけど、
あれは正直言って長引かせると、いつまでたっても終わりの方向性が見えない危険が…
思い切って在庫処分はしてしまうべきだと思いましたが、自分のはやりすぎでした。
(こういうオリジナル話の暗黙の了承として、本編で出てきた大国であるザフトと連合<特に大西洋連邦>は
倒すと地図が大幅に変わってしまう以上、滅ぼすわけにはいかない存在。これがまたややこしい。
円卓の騎士はあっちこっちに根を伸ばしてるせいで、その描写だけでも大量に行数が取られる。
アルトゥーロ派は新規の組織な為にこれからの描写や行動がさらにとられる。
ザフトは、下手に動けば連合との紛争どころか大戦を招きかねない。連合も同様。
オリジナル組織の最終的な勝者はリペアになるんだろうけど、
ゲリラとしてのそもそもの敵・連合は滅ぼすに滅ぼせない。
ここで決着のつかない戦い、もしくはスティングが死ぬか戦えない体になるか、
何らかの形で連合と示談を打つ(中身がまったく想像出来んが)のが話の終わりになるのが王道…か?
これらの大規模組織同士の睨み合いに終始してしまっている為に、
スティングが動くに動けない状況が続いている訳でして…
この膠着状態をどうにか崩さないことには、
一人の兵士でしかなく、戦うしか能がない(失礼)スティングの出番がないのも当たり前…(汗
…正直言って、本気でBルート書くべきかと迷ってます。
多分、最終回近くなった打ち切り漫画っぽくなるか、
あるいはスティングが脇役じゃね?っていうくらい風呂敷が余計広がるか…
いろいろと不安と悩みが尽きません。 …。
連合兵氏が話を全て立ち上げたのならキャラの処分もお任せにできたんだろうがな
基本的に67氏が土台を作り、41氏と393氏が育ててきたのだから、やはり二人の意思は尊重せずばなるまいよ
本来なら連合兵氏が抱いてる危惧は41や393氏のもんだからな
連合兵氏が今後の展開を、責任をもって全部仕切るというのなら大ナタも可能だろうけど…
一人の読み手としていえば、今のダラダラ感は嫌いじゃない、嵐の前って感じで
まあなんだ、ガンガレ
,.ィ,.イ,.‐‐z,.-‐‐‐‐''´`E
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,./ r,.ィ,.-‐'ー'´ l
} 、‐‐ヽjヽl!、N,./ r彡 l
lミヽr‐-、 、 レ' l
l 、 l `ヽ、l ,. -‐'"´ ̄`l / l
ヽ. l  ̄ l_ ,.'´l
ト、ト--:.、 ___,. - `l ,.-<
ト、| t‐tァミ、 ',.ィtァ=ヌ l'チ rl
! j ` ̄  ̄´゙ l'´〃
ヾ、 l! :::. ニ‐'
'、 、 /'´
___>、 ―'―― /|フー、
〃、 \  ̄ ,. ::'´rイ |
l∧'、 ト、_ ,.:'´ l´. li! |
il |.'、'、 j, l l! ,j
___il!.l .ヾ、 / / il!〃``ー-::.、_
_,.-‐''"´,.-!ル'> シ / `゙ー--:.、__ `゙ー-、_
‐''´ _,.-‐'´ \ ト-、 __,.r/ / `゙ー、
. l. ヽl::::::`ー'―/ | ヽ
31 :
41の者:2006/04/11(火) 01:32:55 ID:???
連合兵氏の指摘、おっしゃられる通りだと思います。
ですが、俺はまだまだ話の中盤くらいのつもりでいたので、そこまで細かに考えていなかったというのが本音だったりします。
スティング脇役化説についても、やはり俺もオリキャラ優遇し過ぎた感があって、二言もありません。
スティングをはじめ、各キャラの行く末なんかはボヤッと輪郭ぐらいは想い描いてたりしますが、
それでも、67氏が復帰されるという可能性も無いことは無いですし、
393氏その他の職人さんの希望があれば、それを尊重したいと思っています。
何せ、当方ちゃらんぽらんなもので。
ご迷惑をおかけしております。
長文失礼しました。
>31
これからもよろしくお願いします。
今更だが、本編(アニメ)でもっと活躍してりゃな…敵役なんだからシンの踏み台になるのはしかたないとしても、
シン自身がキラと凸の踏み台になっちゃったし、ぞんざいに扱われすぎたよ
では一日一保守を目処にするか
ほ
し
37 :
651:2006/04/13(木) 01:25:06 ID:???
保管庫つなぎです。
前スレ最後の連合兵氏のからルート別、ということで保管していいのでしょうか?
そのへんがすっきりしたら保管しようと思います。スマソ。
キャラ紹介などは>2->5までをそのまま保管しようかと。
マターリと続きを待つ
めっちゃくちゃおおまかなあらすじ
C.E.74、スティング・オークレーはアフリカ大陸のコートジボワールにいた。
前の大戦、ヘブンズベース戦で戦死したと思われていた彼だったが、密かに連合により回収、救命されていたのだ。
だが、治療の過程で記憶を取り戻したスティングは、民間組織『REPAIR』の力を借りて脱走、潜伏した。
スティングは、自分のような強化人間を生み出した者や技術の末梢、そしてかつての仲間であったステラとアウルの復讐を目的に、
カオス、ガイア、アビスの残存パーツから作り上げたMS、ダークネスを駆ることになる。
スティングが情報を集めている最中、隠れ家のあった街を謎のMSが襲ったことから、事態は急展開を見せる。
次々に現れる強力な敵たち。彼らは執拗にスティングを付け狙う。それは、あきらかに意図を持った襲撃だった。
その攻撃を、旧知のゲリラやREPAIRとともに撃退していくスティングだったが、
敵のひとり、アルトゥーロ・フェルディナンテスから、衝撃的な事実を聞かされる。
「アウルとステラは生きている」
その言葉と、直感に基づき、アルトゥーロに降るスティング。
そのアルトゥーロも、自らの野望によって、所属組織『円卓の騎士』を裏切る。
アフリカ共同体、プラント、連合を裏で巻き込み、混沌の度合いはより深まっていく。
ゲリラの蜂起の失敗、円卓の騎士による追撃、スティングを探す仲間たち。
アフリカ大陸は表裏ともに大きく揺れ始め、南アフリカ統一機構の基地、キリマンジャロに、全ての陣営が揃いつつある。
世界はようやく、次なる騒乱に気づこうとしていた。
逆転を狙い、虎視眈々と時期を待つスティング・オークレー。
おのれの目的のために、円卓の騎士と南アフリカ統一機構を手玉に取らんとするアルトゥーロ・フェルディナンテス。
強靭な意志を持つがゆえに、アルトゥーロの駒と化してしまったヒロキ・サワムラ。
裏切り者を排すべく、円卓の騎士から送り込まれた凄腕の軍人ハザール・バルタザール。
アルトゥーロを討たんがために、不承不承ハザールと手を組んだシュリンカー・センギア。
父親の仇、スティングを殺すことのみに精神を支配された少女メイ・ブラックマン。
スティングを救うため、そして地球とプラントを巻き込まんとする陰謀を暴くために動き出したルヴィア・デイブリー。
円卓の騎士の計画に感づき、そこに介入せんとする連合の女将官ゲール・レイヴン。
ダカールを出発し、密かに行動を開始したザフト艦ヘカーテの艦長デ・ヨン。
今、キリマンジャロの裾野が血と炎で赤く染まろうとしていた………。
【REPAIR(リペア)】
強化人間と戦争被害者を救済する民間組織、らしい。リーダーはルヴィア・デイブリー博士。
『REPAIR』はRescue, protection, improvement, and return(救助と保護、改善、そして復帰)の頭文字を並べ替えたもので、
(RescueのRe、protectionのp、improvementのi、andのa、returnのr)同時に『修理』を意味する単語。
規模が想像しにくい組織だが、全世界にメンバーが散らばっている様子。スティング曰く「ビックリ箱」。
スティングを助けただけでなく、ダークネスの組み上げにも協力し、ディープフォビドゥン改やレセップス級陸上戦艦、
果てはボズゴロフ級潜水艦まで保有する。北アフリカのゲリラ組織との繋がりからか、同地に隠し施設が多いらしい。
◎パイロット
・スティング・オークレー(スレの主人公。記憶は全て戻っている。MSはダークネス→ヴェンジェンス)
・ヤヨイ・ホシナ(明るい姉御肌。世話焼き。MSは赤色グフイグナイテッド→?)
・バシム・ノルマンディ(通称髭もじゃ。悪人面。MSは深緑色ウィンダム→?)
・トッシュ・マクダネル(三人組のリーダー。MSは水色ディープホビ丼→?)
・ムサシ・ミドウ(縁の下の力持ち。水色ディープホビ丼→?)
・エヴァンス・コーダ(生意気。水色ディープホビ丼→?)
◎その他
・ルヴィア・デイブリー(元連合ラボ関係者。専門は薬学。リペアのリーダーにしてレセップス級陸上戦艦“リベレート”艦長)
・ジル(姓はまだない。役割は主に連絡担当、操舵手代行。そしてルヴィアのお茶汲み?)
【円卓の騎士】
前大戦終結直前に連合で極秘裏に結成された組織。
相当の力を持っているらしく、連合やプラント(ザフト)にかなり根を伸ばしている。
それぞれの人事権すらもある程度は左右できる。主にザフトに対してその影響力が強い。
◎パイロット
・シュリンカー・センギア(激情家。ナチュ、コーディ、強化人間の三説あり。MSはムラマサ→スレイヤー)
・アシエル・ナバス(シュリンカーの副官的存在。MSはジンハイマニューバ2型)
・ハザール・バルタザール(甲高い声の皮肉屋。MSはワイルドダガー→?)
・クリストファー・ブラックマン(メイの父親。スティングにやられ死亡。MSは灰色スラッシュザクファントム)
・メイ・ブラックマン(クリストファーの娘。義娘説も。コーディもしくは強化人間説あり。MSはダークダガーアサシン→カオスU)
・シュリンカーの部下(ザクファントム・ナイトウィザードのパイロットたち)
◎その他
・サングラスの男(円卓の騎士の長。正体は“ゼノ・アドミラル”とプラント国防委員長“ライアン・グローステスト”の二説あり)
・ジェフ・ロバートソン(元連合ラボ関係者。専門は脳神経学。生死は不明)
・マリオネットたち(詳細は謎。円卓の騎士の計画に深く関わるらしい。クローン?)
【アルトゥーロ独立軍(仮称)】
円卓の騎士の一員であったアルトゥーロ・フェルディナンテスが組織を造反、立ち上げた。
背後に南アフリカ統一機構があり、ブリリアントやウィンダム・クラウンを持ち戦力は豊富。
しかし、アルトゥーロの狙いは南アフリカ統一機構と同じではなく、独自に野望がある模様。
◎パイロット
・アルトゥーロ・フェルディナンテス(長身黒髪氷の微笑の陰謀家。コーディもしくは強化人間説あり。MSはブリリアント)
・サワムラ・ヒロキ(元地球連合軍所属の少尉。直情傾向。MSは改造ゲイツR→ブレイバー?)
・ウィンダム・クラウン部隊(特殊MSウィンダム・クラウンのパイロット達。なんか異様に強い。アルトゥーロに忠実)
◎その他
・マーカス・イクナー(地球連合軍少佐。陸上戦艦“ダマスカス”艦長。現在はダカールにて待機中?)
・ワット(地球連合軍大尉。イクナーの副官的存在。普段と戦闘時では人がかわる)
・アウルとステラ(クローン?組織の計画に関わっているらしいが…)
【イマズゲン】
北アフリカにおける地球連合の圧政打倒を目的に活動しているゲリラ組織。
なかなかの規模らしく、北アフリカ各地に拠点を持っている。イマズゲンとは、ベルベル語で「自由な人」の意味だとか。
他のゲリラ組織とダカールでの蜂起を計画していたが、ハザールに先手を打たれ致命的なダメージを受けた。
現在はリーダーの長老のもと、再編中。
・長老(名前未定。口癖は「ほっほほ」。結構クワセ者。しぶとい)
【ザフト】
74条約により、地球連合軍に対してかなり優位な立場にあると思われる。
北アフリカにおける現在の最大の拠点はチュニス。
・デ・ヨン(陸上戦艦“ヘカーテ”艦長。組織の一員ではない。どうやら円卓の騎士に気づいた?)
【地球連合軍】
大戦で疲弊した戦力を再編成した結果、以前より弱体化した様子。
北アフリカ(アフリカ共同体)には、アフリカ共同体、大西洋連邦、ユーラシア連邦、東アジア共和国の軍が混在している。
南アフリカ(南アフリカ統一機構)は、なんか色々と陰謀をめぐらしてる最中らしい。
・ノミンダン・ホドネル(地球連合軍大佐。ヤな奴。ゲリラ掃討中にダークネスの攻撃を受け戦死。ザマミロ)
・ゲール・レイヴン(地球連合軍中将。 腹黒の策謀家。ハザールの正体に気づき、息子と娘を率いて介入を目論む)
・カミキ・レイヴン(科学者。 ゲールの元夫。色々とゲールに支援をしてきたようである)
・ティロード・レイヴン(地球連合軍大佐。ゲールの息子。元エクステンデットの候補生。MSはアウトレス)
・サラ・レイヴン(地球連合軍少佐。ティロードの妹。MSはゲルズゲー改)
【その他】
・カガリ・ユラ・アスハ(直接的には未登場。オーブ連合首長国の現代表首長)
・ラクス・クライン(直接的には未登場。テロにより負傷し、現在は療養中)
・ライアン・グローステスト(プラント国防委員会委員長。グラサン男と同一人物?)
・情報屋(本名フォール・レイティス?ケナフ・ルキーニ説もあり。とにかく謎の人物。契約中は裏切らない主義)
・ロディ・フロイト(連合ラボでのスティングの仲間。訓練中に死亡)
・ジャーメイン・チェスタトン(バナディーヤ駐在のジャーナリスト。調査活動中に拉致され失踪、もしくは死亡)
・ジェス・リブル(ジャーメインに写真を提供した。直接的には未登場)
・“イッシャムス”のパイロット(反連合組織イッシャムスのMSパイロット。ハサン、デバリ等名前持ちがいたが全員死亡)
・金髪の少女(スティングが潜伏していた街の女の子。MSの戦闘に巻き込まれて死亡)
保守がわりということでヨロ
乙です!!!あらすじもいいと思います。
あ
?
48 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/15(土) 14:51:23 ID:tkY87pPL
エー…
前スレでの投下は、書き込み後の謝罪に書いてある範囲、
追撃部隊に加わったティロードがハザールに『円卓の騎士』入りを願い出て、
シュリンカーとスティングが出撃前の会話をしたところで終了という事で…
この後の戦闘はifルート扱いです。
一応、希望がいくつかあったようなので、独自にBルートを書いてみることに決めました。
暇や許可があれば、Aルートの執筆も手伝うつもりではいますが…どうでしょうか?
…名前とメル欄書き忘れたOTL
すいませんでした。
俺はいいと思うよ
一粒で二度おいしい、を目指してがんばってくんろ
>追撃部隊に加わったティロードがハザールに『円卓の騎士』入りを願い出て、
>シュリンカーとスティングが出撃前の会話をしたところで終了という事で…
ここまでを今スレで再録してみたら?
hosyu
保守
保守
俺も前スレの最後読み逃したんで再投下キボンヌ
削除予定のところもできたらまとめてお願い
とりあえず、再投下は自分のパソコンが壊れてどうにもできません。
データの回収を親父に頼んだものの、ちゃんと回収できたかはまだ不明…
…Bルートは議長スレの遺産をほとんど活用して(シナリオ含む)書くつもりなので、
新機体や新キャラがさらに増える事になる…(汗
エクステンデットよりやばい存在のフォレイムとかはどうしたものか…
>57
職人さんにこんなことは言いたくないんだがこれ以上新キャラ増えるのは・・・
59 :
41の者:2006/04/19(水) 02:04:49 ID:???
実は手元の続きが、連合兵氏が前スレで投下される直前の状態で書いたものなんです
それで、連合兵氏の最後の投下を、俺も保存できてないので、どう続けていいやら迷っています
仕事の関係もあり、もう少し時間がかかりそうです
職人の方々、そして住人の方々にはご迷惑をおかけしています
ご容赦のほどを
とにかく続き書けよ
書いてください
くださいませんか?
62 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:15:36 ID:???
過去ログ墓場を回って、何とか前スレの作品を見つけてきました…
一応、再投下しておきます。
63 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:17:16 ID:???
ダカールを出発して数日後――― ハザールの部隊は、ダンタリオンから来た連合艦隊と合流する。
これが、更なる混乱を招き、暗躍する者たちをさらに惑わす事となる。
ハザール「ようこそおいでくださいました、ティロード・レイヴン大佐。」
ティロード「将官でもないのに、部下総出で迎えをしてくださるとはいささか大げさではないのかな、ハザール・バルタザール中佐。」
ハザール「いえいえ。ここ最近、ゲリラの活動が活発でしてね。途中で襲撃を受けないかと冷や冷やしておりました。」
…内通者が心にも無い世辞を言う。 …いや、初めから奴は『円卓の騎士』の中枢メンバーだったな。
最も、彼のもう一つの面としても母の権力に縋らせて欲しいと言う意味で、このような接待じみた真似をしているのだろうが…
ティロード「それより、友軍であったアルトゥーロ氏が突如部隊から離れ、現在行方不明になっているとの事だが?」
ハザール「彼は一人のゲリラの身の上に同情してしまって、そのまま離反してしまったようです。
…ザフトの方では彼を裏切り者と見なし、撃墜命令が出ています。我々もまた、ゲリラの一員として撃墜する所存です。」
…表向きの理由はそれでいいだろう。だが、その裏には『円卓の騎士』同士の醜い権力闘争が絡んでいる。
それを最大限に利用して、彼らを食いつぶし合わせる事が今回の目的。
だが、そんな事は向こうも裏のネットワークを駆使して重々知っているだろう。ならば、時にグサリ、時にのらりくらりと…
ティロード「…今回の事件には『円卓の騎士』と呼ばれる組織が色々と糸を引いているらしいですね。」
ピク… ハザールの笑顔がほんの一瞬凍りつく。彼の頭の中では私がどの位知っているのかを考えているのだろう。
だから私はさらに突き刺す。
ティロード「あなたと、アルトゥーロはその組織の一員だという話も聞きました。」
そして、引く。
ティロード「アルトゥーロが裏切って、欠員が出ているようですね。
もしよろしければ、あなたの推薦で私を加えていただけませんか?悪いようにはしません。」
ハザールの顔が形容しがたい表情になった。判断のしようが無いのだろう。
ハザール「…一応、『上』には伝えておきます。長旅でお疲れでしょう。ゆっくり休んでください。」
そうして、用意された部屋に案内される際に、冷静さを欠いたハザールにこっそり小型の盗聴器を仕掛けておく。
初手から想像以上にうまくいった。これで色々とボロが出てくるはずだ…
64 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:18:31 ID:???
ハザール「緊急会議を開かせて、申し訳ありません。」
???「…一体何があった?」
ハザール「レイヴンの奴、予想以上の食わせ者だ。
スパイの調査が裏の目的として派遣されてきたのかと思えば、実は我々に接触する事が目的だったようです。
奴は、俺とアルトゥーロが『円卓の騎士』である事もアルトゥーロの離反も知っている。
それで、アルトゥーロの後釜としてティロード・レイヴンを加えろと…」
?????「あの女狐…何を考えている。」
ハザール「俺としてはあのゲール・レイヴンを敵に回すよりは味方に加えた方が有益だと思いますが…」
????「だが、奴の存在は『円卓の騎士』をかき乱す不安材料になる。それに、いつ裏切るとも知れん。」
ハザール「しかし、迂闊に断って我々の事が公になるのも…」
???「ならばハザール。万一の時、お前がレイヴンを御し切れるのか?」
ハザール「そ、それは…。」
シュリンカー「…相当やり込められたらしいなハザール。恐らく無理だな。」
?????「手に負えぬな。あの食わせ者は。必要とあらば神すら殺してみせる魔女と言う話も、あながち嘘ではないな…」
???「…このままでは結論が出ないな。ならば、多数決で決めるとしよう。アルトゥーロが抜けて人数が12と半端だが…
レイヴンの息子を加える事に異論のあるものは手を挙げてくれ。」
シュリンカー「反対は6人…結果は持ち越し…か。」
????「なんにせよ、もう少し奴らの様子を見て、その上で結論を出すべきだ。」
???「本日はこれで解散する。何とかしてレイヴンの手綱を取って見せろハザール。」
ハザール「了解…しました。」
65 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:21:07 ID:???
ティロード「ふむ。飼い主の元に逃げ帰るのはもう少し先かと思っていたが、これほどあっさり尻尾を出すとはな…」
先ほどハザールに仕掛けた盗聴器から、『円卓の騎士』幹部の通信を傍受する。
サラ「一応キレ者との言われてたけど、突然急所を付かれればこんなものなの…?」
副官である妹が呟く。
ティロード「まあ、この程度は序の口にすぎんよ。まだまだ泳がせておく必要がある。共に喰らいあってもらうためにな…」
サラ「そうなの? ところでお兄ちゃんは、この後どうするつもりなの?」
ティロード「向こうの出方次第だな。
だが、確実に『円卓の騎士』の為に何らかの成果を挙げろ、と言ってくるのは間違いないな。
恐らくはアルトゥーロの首を持ってこいと。
しかし、『大西洋連邦』の立場の上では俺は大佐、ハザールの奴は中佐。部下の前で迂闊な事は言えないだろうさ。
階級の事もそうだが、俺には『大西洋連邦』の裏の仕事としてのスパイの調査がある。
俺が上に報告すれば、ハザールは明らかなスパイ容疑で捕まる。
円卓の騎士にかかれば釈放するのはそれほどの問題じゃないだろうが、一時的にでも動けなくなるのは避けたいだろうな…」
ふと、思い出したように妹が呟く。
サラ「あ、そう言えば、<新型機のアウトレス>を出して下っ端の会話を盗聴させたんだけど、
もう面白いくらいに『円卓の騎士』の内情吐いてたわよ。まあ、上司があれだけ動揺すれば無理もないわね。
今報告書持って来る。」
ミラージュコロイドを展開させたアウトレスを出撃させ、最大音量で集音させた結果、妹が言っていたように
本当に面白いくらい『円卓の騎士』の現在の戦力やらザフトと繋がってる事やらさまざまな事に裏づけと情報が集まった。
ティロード「うまく行き過ぎていて、怖いな。…もしかして、泳がされているのでは無いかと思えるくらいだ。」
妹が頭を抱えて考える。
サラ「ん〜。これだけ有利な状況だと、確かに何か怪しく感じるわね。」
ティロード「だが、ここからが本番だ。いかにして『円卓の騎士』の喉元に喰らいつくか。
今は『円卓の騎士』も様々な要因で疲弊している。チャンスはあるはずだ。」
66 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:22:41 ID:???
シュリンカー「…。」
先ほどの通信を受け、シュリンカーは自室で悩んでいた。ハザールの抹殺についてだ。
味方殺しの魔女:ゲール・レイヴンの噂はザフトでも聞いた事がある。
地球連合において、無能、かつ腐敗した味方を数知れず粛清したと言う話だ。
腐りきった地球連合において、その患部を徹底的に切除する大西洋連邦の急進派の軍人として、様々な場所で一目置かれており、
ザフト軍の撃破数より、味方を粛清した数の方が多いのではないかとすら言われている。
又、反コーディネイターを掲げるブルーコスモスの支持者でもあり、次期盟主の候補にすら挙げられているという。
そんな人間に目を付けられたハザール、ひいては『円卓の騎士』にとって大いなる脅威になる。
シュリンカー「しかし、奴を殺せばそれで済む問題でもない…」
ハザールは、ザフトとも繋がっている『円卓の騎士』のスパイとして挙げられている。
いや、恐らくはもう証拠も揃っているかもしれない。それであのハザールが慌てているのだろう。
ここでハザールを殺して尋問が出来なくなったとしても、円卓の一席がさらに減る事で
ゲールの息子、ティロード・レイヴンの参入する可能性を高めてしまう。
シュリンカー「そんな事があってはならない!!」
遠からず、組織が崩壊する―――――
それだけは、あってはならない事だ。あそこは、自分の居場所だから。
シュリンカー「…。ならば…」
答えは出た。ティロードを暗殺し、ハザールの口も封じ、そして裏切り者、アルトゥーロも始末する。
この際、スティング・オークレーは落とせようと落とせまいと重要性はさほど無い。
せいぜい派手に暴れまわってハザール達を消耗させてくれればそれでいい。
陰謀渦巻く『三つ巴』の戦いはまもなく始まろうとしていた…
67 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:24:41 ID:???
ティロードが赴任してきてから数日後…
連合兵A「中佐…そろそろアルトゥーロ・フェルディナンテスの現在の拠点となっているキリマンジャロ基地が見えます。」
ハザール「そうか。全部隊を展開させろ。俺もワイルドダガーで出る。部隊の指揮は任せてもよいのですかな、ティロード大佐?」
アークエンジェル級ヴァーチャーズに届けられる通信。
ティロードはいつものようにばっちり着こなした大西洋連邦の軍服の上に、黒いコートを着込んでいる。
ティロード「ああ、構いません。『執炎の灰狼』と呼ばれるあなたのお手並み、拝見させていただきます。」
ハザール「ハッ、若造が言ってくれるな。だが、期待に添えるだけの実力を見せてやろうじゃないか!」
ティロード「ですが、貴方だけにいい思いはさせませんよ。『アウトレス隊』、準備はいいか!」
ヴァーチューズのカタパルトで出撃を待つMS達。
サラ「準備はばっちりです!」
アウトレス隊員A「もちろんです隊長!サラ副隊長には指一本触れさせませんよ!」
アウトレス隊員B「っていうか、手ぇ出した奴は殺す!!」
アウトレス隊員A「お前が一番危ないんだろうが、このロリコン!」
アウトレス隊員C「もし本当に手を出したら隊長が黙ってないぞ。」
アウトレス隊員B「ノリで言ってるっていうのは少しは分かってくれよ…」
ティロード「貴様には実際に前科があるから、冗談に聞こえないんだ…」
アウトレス隊員C「ほら、隊長もああ言ってるぞ。」
アウトレス隊員B「あははははは…(苦笑い)」
ティロード「お喋りもその辺にしておけ、さっさと出撃しろ。サラはもう出撃してるぞ。」
アウトレス隊員B「え、あ。それでは行きます!」
ティロード「…。」
ハザール「なんつーか、賑やかでいいんじゃねぇか?」
遅れて3機の黒いワイルドダガーが発進する。
既に出撃していたエールストライカー装備のゲルズゲー改と、そして10機のフォビドゥンヴォーテクスと部隊間で陣形を取る。
そして、ハザールの部隊が前面をとり、一番手柄を得るつもりらしい。
シェリンカー「こちら、ザフト軍のシェリンカー・センギアである。
本基地にゲリラ側に造反したアルトゥーロ・フェルディナンテスの一派がいる事は明確である。
速やかにかの者達の引渡しを願いたい。さもなくば、一戦交える事も辞さない。」
その返答は、一発の砲弾だった。血気に逸ったアルトゥーロ派の一人の兵士が、咄嗟に撃ってしまったのだ。
ハザール「裏切り者がせいぜい足掻きに来やがったぜ…返り討ちにしてやるよ。」
68 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:28:16 ID:???
シェリンカー「…ティロード・レイヴンは出ないのか。」
ハザールは最前線に出て狼の名に相応しくひたすら敵を食い千切るつもりらしい。
だが、もう一人の暗殺する対象は後方で(文字通り空飛ぶ戦艦で)高みの見物を決め込んでいる。
戦艦を落とすとなれば、よほどの事が無ければ落とそうと思っても落とす事はできない。
アルトゥーロがとんでもない隠し球でも持っていない限りは、奴を落とすのは無理だろう。
自分自身が密かに手を下そうにも、さすがに対象が悪すぎる。
今回は見過ごそう。戦艦は流れ弾や誤射で落とせる様な物ではない。
シェリンカー「やむをえんか…」
<スレイヤー>のコックピット内で呟く。ティロードとハザール、両方が死ななければどうにも出来ない。
かといって始末できなければ、今後の『円卓の騎士』は恐らく立ち行かないだろう。
シェリンカー「だが、まだ機会を失ったわけではない。」
戦場では何があるか分からない。その、何かが起こる事を期待してシェリンカーは戦う事を決めた。
戦いが始まったみてぇだな。
アルトゥーロ「さて、君の出番だ。」
スティング「…。いつになったらステラやアウルに合わせてくれるんだ?」
開口一番がそれだった。だが、文句を言わずにはいられない。
アルトゥーロ「それh…」
スティング「誤魔化すようなら承知しねぇぞ!!!!!」
いけすかねぇこの男が、突然の大声にとっさに耳をふさぐ。そして手を離す。
アルトゥーロ「それは失礼した。では早速合わせてやろう。」
スティング「てめぇ、俺の事馬鹿にしてるのか?」
ミサイルが基地のどこかに着弾したのか、大きく揺れる。
アルトゥーロ「…事態は一刻を争う。ダークネスは整備しておいた。アウルとステラも出撃させるところだ。君の力を貸してくれ。」
スティング「けっ、ついさっきまで合わせずにいて、戦闘が始まるなりいきなり合わせてくれるかよ?何企んでやがる。」
アルトゥーロ「…ならば、アウルとステラは見捨てるのか?」
反論しようとして、口ごもる。
アルトゥーロ「今回の敵は『円卓の騎士』だ。私は彼らから離反した。」
スティング「はぁ?」
アルトゥーロ「とりあえず、状況を説明してる暇も無いが、敵は君の所属していたゲリラじゃない。手伝ってくれ。」
スティング「ああもう…分かったぜ。敵を蹴散らしゃあいいんだろ?」
何がなんだか分かったようで分かってないが、今はそれどころじゃねぇ。
69 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:35:36 ID:???
>>63-68 とりあえず、ここまでがAルートに投下した分の扱いという事で…
以下はifというか闇に葬られるべきシナリオです…(一応投下しとく)
70 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:37:18 ID:???
連合兵A「敵の増援を確認!これは…デストロイが2機とダークネス・そしてブリリアントです!!」
シェリンカー「これは…」
ハザール「へぇ、あんなものまで隠し持ってたとはな!」
メイ「出てきたな…お父様の仇ぃぃ!!」
ティロード「あれが敵の切り札か。…オーブにザフト・連合製と節操が無いな。」
2機のデストロイが一斉射撃を放つ。斜線にあったMSは、一撃で沈んでしまう。
アシエル「…まずは、なんとしてでもデストロイを仕留めるんだ!」
シェリンカー「いや、デストロイは後回しにしろ。」
アシエル「えっ?」
シェリンカー「よく見ろ、デストロイの周りを飛び回るダークネスを。迂闊に手を出せばやられる!」
これは、シェリンカーの一種の賭けだった。デストロイならば、戦艦と言えど…そのため、指示を誘導した。
アシエル「分かりました!」
ゲルズゲーのリフレクターがブリリアントのビームを弾く。ビームを弾かれたブリリアントはビームサーベルで追撃する。
サラ「きゃあ!」
だが、横から黒いワイルドダガーが迫ってきたため、回避せざるをえなかった。
アルトゥーロ「なかなかの腕だな。」
アウトレス隊員B「てめぇ、サラちゃんに手出そうとしやがっただろ!絶対殺してやるぞ!」
アウトレス隊員C「完全に頭に血が上ってやがるよ、あいつ…」
アウトレス隊員A「だが、副隊長をやらせる訳にも行かないのも事実…守りがやばくなる。」
サラ「皆、フォーメーションAで行くわよ。」
アウトレス隊員「了解!」
71 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:38:23 ID:???
サワムラ「そう簡単にはやらせない!」
ウィンダム・クラウン隊と息の合ったコンビネーションを見せる、サワムラ。
シェリンカー「…予想以上に腕を上げてるな、こいつ」
アシエル「クッ!」
メイ「父様の、仇!!殺してやる!」
スティング「仇だからって、簡単に殺されてやるわけにもいかねぇな!
それに、カオスの後継機みたいだが使い方がなっちゃいねぇぞ!」
ダークネスのドラグーンでカオスMkUの機動兵装ポッドを破壊する。
メイ「その程度で!」
ハザール「ガキンチョが無茶するな、押されてるじゃないか。」
メイ「うるさい、うるさいうるさいうるさいるさい!!」
そんなやり取りの中、デストロイが再び一斉射撃を行う。その砲撃は、ヴァーチューズにも直撃した。
艦長「…さすが連合自慢のデストロイ。もう落ちてもおかしくないですな。」
深手を負ったヴァーチューズはレッドアラームを鳴らしていた。
ティロード「…まだカタパルトは生きているな。俺も出撃する。ヴァーチューズは後退しろ。」
艦長「やはり、元前線指揮官としてはそっちの方が性に合いますか?」
ティロード「親父からの贈り物も使わずにそのまま船と運命を共にするよりはいいだろう。」
72 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:39:35 ID:???
アルトゥーロ「はははは!その程度か。」
時折ミラージュコロイドを展開し、索敵を騙してフォーメーションを崩すブリリアント。
サラ「ヴァーチューズ、ランチャーストライカーを!」
陽電子リフレクターを多用するためにバッテリーの消耗が激しくなるゲルズゲー。
換装してバッテリーを回復しても決め手になるようなダメージを与える事ができていない。
アウトレス隊員A「何!?」
ランチャーストライカーを射出した後に、ヴァーチューズがデストロイの砲撃の直撃を受ける。
それに気を取られたワイルドダガーはブリリアントに撃たれて行動不能になってしまう。
デストロイによって部隊がかなり損耗している。アウトレス隊もフォビドゥンヴォーテクスが5機やられてしまった。
アウトレス隊員C「ぐあ!」
換装の合間に、連携攻撃の柱である黒いワイルドダガーが次々やられてしまう。
サラ「…たった一機相手なのに…」
エース。たった一人、たった一機で戦局を変え、戦争の常識を打ち破る存在。
アルトゥーロ「いい加減に、さっきから私のビームを防いでる君には落ちてもらおう…」
アウトレス隊員B「やらせるかよぉ!!」
だが、突っ込んでいったワイルドダガーはそのまま落とされる。
アルトゥーロ「厄介な取り巻きは落ちた、次はお前…」
完全に不意を付かれ、アルトゥーロは気付きようが無かった。
出撃した時からミラージュコロイドを展開していた新型がいた事を。そして…
ティロード「頭を潰せば…戦いは崩れる。」
エースキラー……『喉笛喰らいの魔狼』ティロード・レイヴンの存在を。
ミストルテイン。神殺しの刃にコックピットもろとも切り裂かれ、アルトゥーロは死んだ。
73 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:41:00 ID:???
スティング「アルトゥーロの野郎、やられやがったか。なら、俺がいつまでもこいつ相手に遊んでる場合じゃねぇな。
全く通信を聞かねぇが、無理やりにでもアウルとステラを…」
ピュー…パン。信号弾が上がる。それは、“ダマスカス”から上がったものだった。
スティング「あれは…たぶん撤退命令って事か。」
それに応じるように、次の瞬間“ヘカーテ”も帰還の信号弾を上げる。
だが、それが円卓の騎士側の混乱を招いた。彼らはアルトゥーロの痕跡を完全に消すために
殲滅戦を指示されており、ハザールやシェリンカーは戦闘継続を指示する。
だが、一度始まった混乱はすぐには押さえきれず、そこを次々と狙い撃ちにされてしまう。
ハザール「くそ!あれはザフトの信号弾でこっちは戦闘継続だって言うのに!」
シェリンカー「何をやってる、帰還ではなく残党の殲滅を…」
スティング「…何をやってるんだ、あいつらは。」
あまりに無防備だが、今の正面の敵を無視するわけにもいかない。
メイ「お前を、殺す。」
スティング「言葉だけならなんとでも言える。出来るもんならやって見せろ!」
メイの操るカオスMk2の左腕を打ち抜く。バランスを崩し、機動ポットも失っていたカオスは地面に落ちていく。
スティング「これで、終わらせてやる。苦しむのも、悲しむのも。」
レールガンを構える。だが…
ハザール「俺の方も、忘れてもらっちゃ困る!」
スティング「何!?」
ハザールはメイを狙っていたレールガンを切り裂く。だが…
ハザール「…俺の最後が、ガキンチョを庇って死ぬなんて、ありえねぇ。だが、悪くない人生だったかもな。」
ダークネスのヴァジュラビームサーベルが目の前に近づいて来た時、そんな事を呟いた。
74 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:42:26 ID:???
ティロード「これは、潮時だな。」
ヴァーチューズに全軍の帰還命令を出させる。さっきの混乱が部隊の損耗を酷い物にしてしまった。
ティロード「ン…?」
カオスMk2が打ち落とされ、それを庇うようにハザールが倒された。
…おそらく、カオスMk2には何らかの特殊なパイロットが配属されている可能性がある。
メイ「死んでよ、死んでよ、もうお願いだから死んでよ!父様の仇、スティング・オークレー!!」
…通信を入れてみれば、そこにはもう泣き出している女の子がいた。
だが、あれだけボロボロになった機体では勝てるものも勝てない。
ましてや、地上用ドラグーンをあれだけ自在に使いこなす相手だ。
ティロード(地上用ドラグーンは親父も、その師匠も考えてたが実用化に漕ぎ着けずに挫折していった。まさか完成していたとは…)
果敢にダークネスに挑むカオスMk2だが、もうダメだった。とうとう両手足を失い、コックピットだけにされてしまう。
それに止めを刺そうとするダークネス。
ティロード「あんな女の子が死んだとあっては、妹の事もあって夢見が悪い!」
グレイプニールを使ってコックピットを掴み、アウトレスがキャッチする。ダークネスの止めの一撃は思いっきり空振りとなった。
カオスMk2からの通信が途切れた。グレイプニールで掴んだ場所が悪かったのかもしれない。
ダークネスが追撃の構えを取ったが、何か思い直したのか、撤退していった。
ティロード「さて、色々と問題もあったが…南アフリカ統一機構については、どう言い訳したものやら。」
これほど大規模な戦闘だ。黙っているわけにも行くまい。
75 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:44:07 ID:???
サワムラ「撤退命令だって? …しかたない、ここは引き上げるぞ。」
シェリンカー「…。」
ハザールは死んだようだ。だが、結局ティロードの暗殺には成功していない。
ならば、誤射と称してあの戦艦を打ち落とせばいい。デストロイの一撃で深手を負っている今なら…
だが、その考えは直ぐに打ち消された。
ティロード「シェリンカー・センギア…だったか?ともかく残存部隊を集めてくれ。一端体勢を立て直す。」
奴が通信を入れてきた先は戦艦ではなく、MSのコックピットだった。
ハザールも死んだ。恐らくはアルトゥーロの撃破も奴の功績として数えられるはずだ。
こうなれば『円卓の13騎士』入りは間違いないと見ていい。
シェリンカー「くそ、このままでは自分は…」
失敗続きとは言わないだろう。それなりの戦果は出しているのだから。
しかしこのままでは、遠からず組織から追放されてしまうのではないかと思える。
いや、その前にゲール・レイヴンの手によってナイツ・オブ・ラウンドが崩壊する危険がある。
様々な不安要素によってシェリンカーは怯えを感じずに入られなかった。
76 :
連合兵:2006/04/21(金) 10:46:49 ID:???
…一応程度には拾ってきておきました。
アルトゥーロ退場はわりかし問題だよなぁ…
とりあえず、新作の投下はまだまだ遠そうです。
乙!
しかし
>>68まででも相当ペースがはやいな
今までがじっくりじっくり進む展開だったからちょっと目がまわった
でもその速さは嫌いじゃない、むしろ好きだ
Aルートはともかく、Bルートは好きに進めていいんじゃなかろうか?
誰を活躍させて誰を殺そうが、それは連合兵さんの自由でしょう
Aは、正直残った他職人次第じゃね?最近音沙汰ないし、なんならこっちも連合兵さんが勝手に話進めても…
って、それじゃ分けた意味ないか
78 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/22(土) 13:17:11 ID:ZDo8gUx9
あげ
79 :
651:2006/04/22(土) 22:17:34 ID:???
保管庫つなぎの651です
>70-75までをBルートとして保管しました
Bルートの続きが出次第こちらに保管しますね
>39-43までのあらすじ、登場組織も保管しました
保管遅くなってゴメソ…orz
今更だがスレイヤーの色って決まったの?
>>81 まだ
それに次に出てくるMSも決まってないハズ(ハザとか沢村とかの)
じゃあ近いうちにHGでダークネスとスレイヤーとガーディアン作ってみる。
期待はしないでほしい。
無礼バーがトリコロールでハザードが何だっけ?
もうまとめは全部収録したほうがよくね?
Aがアルトゥーロルート、Bがティロードルートってところか
なんかこう書くとエロゲの分岐みたいだが
半日一保守
メイの箇所読んでて思ったんだがMk2って兵装ポッドついてたっけ?
67氏のほうのまとめにプラモ写真があったな
プラモだとシールド装置だな。
92 :
41の者:2006/04/28(金) 00:36:21 ID:???
オクレ兄、もとい遅れに遅れています。平にご容赦をば。
連合兵氏の投下分と重なる部分があるので、場面的には連合兵氏の投下の補填みたいな形になるかもしれません。
そうなるとまたグタグタの引き伸ばしになるかもしれませんが……連合兵氏も気を悪くされるかもしれないし……。
まあ、連休中には何とか投下できたらいいなと。
規制にまきこまれなければ、だけど。
がんがって下さいな
…自宅のパソコン壊れてて執筆がまったく進められない…
脳内ではシナリオはもう7割がた完成してて、後は書き上げるだけなんだが…
<3割で困ってるのはイマズゲンの扱いやらサワムラなど。後はシナリオの細かい穴の修正
とりあえず、前のバトルで出てきたカオスMKUは純粋なカオスの改良型でしかないものという位置づけで、
今後本格的に改良していく予定です、こっちでは。だから機動兵装ポット搭載。
ハイペリオンの改良型を登場させるので、(名前はヒューベリオン)
アルミューレ・リミュエール2やフォルファントリーをこいつから奪い、
半壊したカオスをごちゃごちゃ改造して最終的にガーディアンガンダムになると。
次の投下ではこの辺を書くつもりなのでしたが、まだまだ遠いなぁ。
いつになったら復活できるのやら…
…スティングに勝つために努力するメイの設定を考えてたら、
予定してる最終決戦でのスティングの方が、ラスボスのような感じになってる(汗
<ティロードが(堅物な)ムウ的ポジション
>>94 お疲れ様でございます。
一応こっちもガーディアンと改良型とスレイヤーの武装を書いたものを書いたのですが
良いでしょうか。
41氏、393氏がAルート、連合兵氏がBルート、アウルの人がアウル話
これでおk?
97 :
通常の名無しさんの3倍:2006/04/28(金) 19:02:45 ID://ldsTB/
おk
過疎だが平和だな
99 :
651:2006/04/29(土) 13:51:53 ID:???
>86の全収録に応えるべく過去ログ引っ張り出して作業中です
GW中に完成できれば一番良いんだけど遅れたらごめん
100 :
83:2006/04/29(土) 15:14:18 ID:???
先にスレイヤーの武装解説を
『円卓の騎士』が改良した際に新たに装着されたパーツがビームソード「フォルティング」である。
インパルスが使用していた「エクスカリバー」をベースに、
ビーム刃の出力を強化し、さらに多少小型化することによって、小回りが利くようになっている。
MA形態はセイバーに近い戦闘機型形態で、その状態のまま「カリドゥス改」を発射可能。
ムラサメからミサイルポッドを流用することによって、不足気味だった火力を上げている。
カオスの兵装ポッドにあたる部分はロケットブースターになっており、
これがスレイヤーに高い機動力を持たせる要因となっている。
ちなみにロケットブースターはパイロットの腕次第では、切り離して相手に向かわせることで武器にもなる。
※は『円卓の騎士』が新たに装着したもの。
MA-BAR721 高エネルギービームライフル
MA-941 ヴァジュラ ビームサーベル
MGX-2235B カリドゥス改 復相ビーム砲
MMI-RG30 巡航機動防盾
高速飛行用ロケットブースター
※MMI-708 フォルティング ビームソード
※66A式 空対空ミサイル”ハヤテ”
乙
そういやブレイバーは?
スターゲイザーはスルー?
スタゲはどんな話になるのやら
キャラやMSの詳しい解説キボンヌ
多少腐臭いのはこの際目をつぶるから
保守
種世界では「ガンダム」って名称通ってたっけ?
バスターならバスターガンダムじゃなくてただのバスターが正式?
保守
111 :
41の者:2006/05/03(水) 21:21:46 ID:???
あああ、連休中も仕事でしんどい。
でまぁ、何とか形になりましたんで投下させてもらいます。↓
112 :
41の者:2006/05/03(水) 21:23:28 ID:???
「……来る。間違いねぇ」
スティングは薄暗い部屋で、ベッドに腰掛け、コクリとひとつ頷いた。
昨晩から一睡もしていなかった。いや、できなかった。
あいかわらずクソ不味い飯を食べたその直後、スティングの脳髄の電気が走った。
今晩か、遅くて明日、自分の周りに、そしてこのキリマンジャロに、何かが起こると直感したのだ。
理由など、当然ありはしないが、スティングのこの勘を大切にしていた。
脳ではなく、肌が感じ取るというべきか。
考えるよりも、感じることが時として有利な結果を導くことがあるということを、スティングは知っていた。
MSを操縦するにあたって、気を感じ取る、神経を敏感にすることは、決して無駄なことではない。
金属の巨大な鎧を纏っているのに、そんなもの役に立つのかと、戦闘を知らない一般人は思うだろう。
だが、MSを介していると言っても、突き詰めれば操縦をしているのは人だ。
瞬間的に二手三手先を読むのは、経験の他は、直感に頼る部分が大きい。
エクステンデッドとして戦争のど真ん中に放り出されたスティングだが、そういった直感力も鍛錬を受けてきた。
もちろん、直感だけではない。
アウルとステラが俺に教えてくれている――そうも感じるのだ。
オカルトめいているが、別に他人に強制するわけでも知らせるわけでもない。
スティング自身だけが信じ、躊躇わなければいい。
まして、今は敵中に孤立無援の状態なのだ。
アルトゥーロを出し抜き、アウルとステラについての情報を手に入れ、脱出する。
誰にはばかることもない。戸惑う理由もない。
ただやるしかないのだ。
113 :
41の者:2006/05/03(水) 21:24:41 ID:???
天井近くにある、格子つきの小さな窓からは、朝の光が薄っすらと差し込みはじめている。
スティングは立ち上がると、シャツを真新しいのに交換し、屈伸運動をした。
今はもう、直感は確信に変わっている。
分厚い壁を、鉄の扉を通じて、肌の上に突き刺すように感じるのだ。
波が来ている。熱い、火のような波が。
事態は動く。あと数時間後か、それともすぐか。
とにかく、重大な転機を迎えるのだけは間違いのない。
「来る、きっと来る。いや……もう、来ている」
スティングは上を見上げた。
一秒ごとに、部屋に差し込んでくる陽光が強く、明るくなってくる。
「……」
顔を下げると、スティングは鉄の扉に目を向けた。
何が起こるとしても、自分からは具体的にアクションを起こせない。
つまり、次にこの扉を開ける人間が、鍵を握っているのだ。
それが、アルトゥーロなのか、それとも別の人間なのか。そして、何の用で来るのか。
それは、その時になってみなければ、さすがにわからない。
だが、それからやることは決まっている。
逃走、奪取、脱出。
基地の内部がどうなっているか知らないし、必ず邪魔が入るだろう。
時間もそれほど多くあるとは思えない。
短い、わずかな時間に、アウルとステラがここにいるのなら救出し、
いないのならその存在の真偽を確かめ、ダークネスを取り返し、アルトゥーロを振り切って逃げる。
言うは易し行うは難し、なのは十分すぎるほどにスティングは承知している。
それでも、例え砂漠で針を探すのに似た程の難事でも、やりとげなければならない。
もしそれを逃せば、おそらく次は無い。
「……やってやるさ」
鉄の扉を見ながら、スティングは小さく呟いた。
それは、宣戦布告だった。
114 :
41の者:2006/05/03(水) 21:26:26 ID:???
「あー、くそう。ヤな奴がやってきやがった」
アイスコーヒーのパックのストローを口に咥え、ぴこぴことそれを振り動かしつつ、ハザールは愚痴った。
パイロットスーツを着て、陸上戦艦『ジョン・ヘンリー』の艦長シートにだらしなく座っている。
「ヤな奴、ですか?」
同じく、パイロットスーツを身につけた部下の一人――名前はカートという――が尋ねた。
同時に、少し驚いたように目を見開く。
愚痴を言うハザールを見たこともなければ、愚痴を言うときの表情も記憶になかったからだ。
そこには、いつものふてぶてしさはなかった。
「中佐……」
「レイヴンだよ、レイヴン」
「はぁ……」
ゲリラ掃討の支援として大西洋連邦から派遣されてきた、第十三機動部隊。
常に配備前の試作機や実験機の運用テストも兼ねさせられることから、ついた通称が『モルモット』。
だが、無論軍の内部でその呼称を堂々と使うわけにはいかないので、
普段はその際に配備されているMSの名前で部隊名を呼ばれることが多い。
すなわち、今現在は『アウトレス隊』となる。
「確かに……今この時期に援軍に来られても、やっかいなだけですが……」
「まぁ、それもある。横槍以外の何物でもないしな。だがよ」
「……?」
「問題はMSでも船でもねぇ。人だ、人」
「人、ですか」
カートは首を傾げた。レイヴン、アウトレス隊の体調、ティロード・レイヴンの姿を思い浮かべる。
初めてここにやってきたとき、何だかハザールに対し色々と突っ込んだ会話をしていたようではある。
遠目からだったので、詳しくはわからなかったが。
「ティロードのボウズはまだいいんだよ、確かに蛇みてぇに鋭い奴ではあるが、まだ何とかなる」
「……え?」
「そいつの背後にいる奴がアブネーんだよ。ゲール・レイヴン、大西洋連邦中将。作戦本部の重鎮中の重鎮さ」
「はぁ……」
怪訝そうな顔をして、カートはまた首を捻った。
名前は聞いたことがある、査察部時代、強行なブルーコスモス派として軍内部の穏健派を次々に追放していったのは有名だ。
それで、ついた渾名が『味方殺しの魔女』。
有能であろうとなかろうと、敵対する者に様々な理由をたたき付けて一線から駆逐していくその姿勢は、
軍の中では批判もかなり多かった。当然、賛美する声も強かったのだが。
先の大戦が終結する直前、まるでロゴスが破滅するのを見越したかのように、査察部から退き、後方任務へと異動した。
確かに、喰えない人物ではあるが、何故ハザールほどの男がそんなに危ぶむのか。
それが、カートにはわからなかった。
115 :
41の者:2006/05/03(水) 21:28:25 ID:???
「今、『ジョン・ヘンリー』の中を洗わせてる」
「はぁ」
「僚艦の『センチュリアス』と『マジェスティーズ・プリンス』もだ」
「……」
そこで言葉をとめ、ハザールは反動をつけて艦長シートから飛ぶような形で降りた。
「どうも、先手を打たれて聞き耳をたてられたっぽいんだよ」
「な……!」
カートは絶句した。
ハザールは淡々とした口調で語ったが、その言葉が指すものは、『円卓の騎士』の崩壊に繋がりかねないものだ。
「ちょっと、油断が過ぎちまった部分があったのは否定できねぇな。腹立たしいがよ」
「し、しかし、それは」
カートは二、三歩後退した。
下手をすると、ハザール率いる部隊は裏切り者として四方八方から攻撃され、砂漠の塵になってしまう。
そして、正体を白日の下に晒された『円卓の騎士』もただではすまなくなるだろう。
「あー、そんなに心配すんな。今んところは大丈夫だってばよ」
「で、ですが」
「こっちだってハエをあっちに送ってんだ、内情はある程度わかる」
「……」
「少なくとも、ティロードのボウズのところにおかしな命令はきていないみてぇだ」
ハザールは首をコキコキと左右に振ると、ブリッジのメインモニターに目をやった。
そこには、『アウトレス隊』の旗艦である、アークエンジェル級急襲機動艦『ヴァーチャーズ』が映っている。
C.E.71の大戦の際、竣工を前に戦争が終結してしまい、長らくダンタリオン基地のドックで眠っていた船だ。
「ティロードとゲールは親子だ、きっと何か企んでるに違いねぇんだが……」
「……」
「ゲールのババァはホント、相手にしたくねぇんだよな。ムカツクくらいうっとおしい奴だしよ」
カートはゴクリ、と唾を飲んだ。
ハザールの言葉に、常日頃の人をからかうような傲然さがない。
シュリンカーと話しているときとは、まるで別ものだった。
そして、次の言葉を聞いたとき、カートはこの会話の中で一番の衝撃を感じた。
「あのババァ、諜報戦の師匠でもあるんだよ、俺の」
ヤレヤレ、と肩をすくめると、ハザールは手の中のアイスコーヒーのパックをダストシュートに放り込んだ。
116 :
41の者:2006/05/03(水) 21:30:14 ID:???
「アシエル、キリマンジャロ基地に勧告の用意を。同時に、全艦にも通じるように外線を」
「は、はっ。し、しかしよろしいのでしょうか」
「よろしいも何も、これは命令だ。従うより他はないだろう」
「……は」
アシエルは敬礼をすると、クルーに指示を出した。
アシエルに言われずとも、シュリンカーもこの命令の不自然性を感じてはいる。
……ザフトとして、キリマンジャロ基地に勧告せよ。
基地の内部に、73条約に抵触する不審者がいる可能性がある。
いればただちに引渡しを行え、いなければ、同条約の下に監査を受け入れよ、という内容に対してだ。
これは、プラント国防委員会の命令であり、同時に『円卓の騎士』の命令でもある。
すなわち、彼のボスからの直接の指示なのだ。
性急すぎる、とシュリンカーは正直思う。
この命令を実行し、その推移によっては、新たな戦争の糸口になりかねない。
ティロード・レイヴンとアウトレス隊という部外者も近くにいることだし、
何より、下手をすれば『円卓の騎士』の存在が世界におおやけになってしまう可能性もある。
「だが……」
命令は命令だ。
逆らえば、ザフトの軍人としても、組織の一員としても、立場の確保は難しくなる。
腑に落ちずとも、やるしかないのだ。
行えば、73条約を盾に取れることもあり、とりあえずの主導権を握れる形にはなる。
上手く立ち回れば、ハザール、アルトゥーロ、ティロード、そしてスティングも一気に葬ることが出来るだろう。
それが、組織の目論見なのかもしれない。
だが、しかし……。
「第一種戦闘態勢維持、『ボルボ』、微速前進」
シュリンカーは首を振った。
そう、やるしかないのだ。危うい橋と言えど、行けと言われれば行くしかない。
「マイクを……」
アシエルに向かって、シュリンカーは手を伸ばした。
アシエルは、緊張した面持ちで、マイクをそっと差し出した。
117 :
41の者:2006/05/03(水) 21:31:42 ID:???
アークエンジェル級急襲機動艦『ヴァーチャーズ』のブリッジで、ティロード・レイヴンは腕を組んで立っていた。
その顔には、満足気な表情が浮かんでいる。
今のところ、手綱は自分が握っているという自信があるのだ。
「お兄ちゃ……っと、レイヴン大佐、よろしいでしょうか?」
ティロードの背後に、彼の妹であるサラ・レイヴンが近寄って声をかけた。
プライベートや、周囲に人がいない状況なら親しげに口をきいても問題ないだろうが、
ここはブリッジであり、兄妹であっても、軍人としての姿勢を崩してはいけない。
また、姿勢だけではなく、MS操縦技術にかけても、彼と彼女は一級品の実力の持ち主だった。
二人が駆るアウトレスとゲルズゲー改も強力な機体だ。
普通のパイロットであれば、立ちあった瞬間に即座に撃墜されるに違いない。
互角に戦えるのは、敵であるスティングやアルトゥーロ、
そしてとりあえずの味方であるハザールやシュリンカーぐらいのものだろう。
「何か?サラ・レイヴン少佐」
ティロードも、公的な場での軍人の在り方は当然承知している。
わずらわしいとはいえ、形ある組織の中でのルールは遵守する必要がある。
大佐、そして少佐という地位に対してあまりに若すぎる二人だが、
そういった精神、思考の切り替えはすでに大人のものだった。
「“灰狼が首輪から抜け出し”ました」
「そうか……まぁ、ヤツも馬鹿じゃないからな」
「どうしましょう?」
「今はいい。不十分とはいえ、尻尾は既に掴んでいる。この件を処理してから……」
「あーっ!」
ティロードの言葉は、サラの突然の声によって遮られた。
「どうした!?」
「お、お兄ちゃん、あれ!」
大佐、から呼称が普段のお兄ちゃんに戻っていた。
つまりは、それだけサラが動転している証拠でもある。
「……!」
ティロードは体の向きを反転させ、サラが指差しているほうを見た。
そこのメインモニターには、にわかに信じがたい光景が映されていた。
ザフトの陸上戦艦『ボルボ』が、ゆっくりとではあるが、戦列を離れて前進していたのだ。
「馬鹿な!最低でも今日一日は体勢維持のはずだ!連邦からもザフトからも、そう命令が出ているはずだ!」
怒鳴るティロードの顔から、余裕がすぅと消えていった。
サラは無意識に右手を伸ばし、兄の軍服の裾を握り締めた。
「どういうことだ……っ!」
彼らと、その母たるゲール・レイヴンが立てた計画が、これによって急に崩れることはないだろう。
だが、よろしくない影響を与えるのは確実だった。
ティロードは床を蹴りつけると、通信兵にボルボのブリッジを呼び出すよう、大声で指示を出した。
「冗談ではないっ!」
そして、肉も裂けよとばかりに強く、強く拳を握り締めた。
118 :
41の者:2006/05/03(水) 21:35:16 ID:???
陸上戦艦『ジョン・ヘンリー』のブリッジも、『ヴァーチャーズ』と同じように、驚きに包まれていた。
「おいおいおい、シュリンカーの野郎トチ狂ったか?何で前に進んでやがる!」
「……中佐、これは!」
「わかってら!シュリンカーを呼び出せ!……カート!」
「は、はっ!」
場数の違いか、ティロードたちよりも一瞬だけ早く、ハザールは理性を回復させ、脳を働かせた。
「ロブとショーンに繋げ、ワイルドダガーを起動しとけ、ってな!それにガキンチョにも声をかけとけ!」
「え、し、しかし」
「いいから、やっとけ!」
「は、はい!」
走っていくカートを一瞥し、ハザールはギリギリと歯噛みした。
彼はシュリンカーに指示を出していないし、『円卓の騎士』から彼に何も命令はきていない。
つまり、このシュリンカーの行動は、シュリンカーの独断か、
組織が直々にシュリンカーに命令を出したか、そのどちらかしかない。
ザフト単体の命令で、ということはありえない。
こういった共同軍事行動の場合、73条約によって、命令を部隊に出すときは相互連絡が義務づけられているからだ。
すなわち、公的立場が大西洋連邦の軍人であるハザールにも、知らせが来るはずなのだ。
「……ちっ、ますますおもしろくないことになってきやがった……!」
艦長シートの肘掛を、ハザールは手の甲で思い切り殴りつけた。
119 :
41の者:2006/05/03(水) 21:37:23 ID:???
「それで、これからどうしましょう?」
ヤヨイは、おずおずとした口調でルヴィアに尋ねた。
リベレートの艦橋には、乗員全員が集まっていた。
皆の視線は、ルヴィアひとりに集中している。
「………」
ルヴィアは目を閉じ、腕を組んで立っていた。
沈黙が、数分間続く。
今、リベレートはキリマンジャロ基地の索敵圏内のギリギリ外に止まっていた。
イマズゲンからの情報で、ザフトと連合軍がキリマンジャロ基地に向かっていることは皆知っている。
そちらにも気取られないよう、逆の方向、つまり東側から、
南アフリカ統一機構とアフリカ共同体の警戒の目をすり抜けつつ、ここまで来た。
「今動くのは、自殺行為さ」
苦々しげに、ルヴィアは言った。
皆、その言葉を受けて俯く。
そう、ルヴィアの言う通り、今は迂闊に動けない。
「しかし、すぐ側にアイツがいるっていうのに……!」
バシムが悔しげに呟いた。
そう、スティングはキリマンジャロ基地にいることは、すでにわかっている。
イマズゲンからの通信と入れ替わるように、情報屋から連絡が入ったのだ。
『ホットな新情報。お探し中の人物は南アフリカ統一機構のキリマンジャロ基地にいる。以上』
ダミー通信の裏に、情報屋はそう文書で教えてきた。
ルヴィアはそれを信じた。信じるより他に、道はない。それはクルー全員も、同じだった。
「ルヴィアさん!」
その時、通信士が声をあげた。
「何だい……」
ルヴィアは元気なく、そちらを向いた。
身動きの取り様がないという事実が、彼女の背中にのしかかり、疲労を強いている。
「その……や、ヤツから、通信が」
120 :
41の者:2006/05/03(水) 21:38:41 ID:???
「!」
疲れた身体を無言で叱咤しつつ、ルヴィアは通信席に飛びついた。
通信士から乱暴に受信機を奪い取る。
「もしもし、もしもし!」
『よう、その声はデイブリー博士だな』
「そうだ。何か、何か新しい情報があるのかい!?」
早口でルヴィアはまくしたてた。
とにかく、今は何かしら現状打破の材料がひとつでも欲しい。
『おう、この前は文書ですまなかったな。こっちもちょっと危なくてよぉ』
「無駄話はいい、本題に入っとくれ」
『やれやれ、飢えた年増は足元見られるぜ』
「……アンタ、ぶち殺されたいのかい」
ルヴィアに答えを聞いて、情報屋は大笑いをした。
『はははぁ、いや、わりいわりい。とっときの新情報を掴んだぜ』
「何……!?」
『……この前、円卓の騎士については説明したよな?』
「ああ」
『じゃ、SOCIについては知ってるか?』
「……?」
ルヴィアは首を捻った。その単語に、聞き覚えはない。
『あー、スプラッシュ・オブ・カラー・インダストリーと言えばいいか?』
「ああ……」
ルヴィアは頷いた。
スプラッシュ・オブ・カラー・インダストリー。
前大戦時、地球連合、主に大西洋連邦に対して軍事技術を供出していた技術産業会社だ。
アクタイオン・インダストリーなどに比べ、規模は小さいものの、
プラントやオーブ、ユーラシア連邦の技術開発者を取り込み、分野的にはかなりのレベルを有していると言われる。
『で、そのSOCIなんだが、最近はザフトに働きかけを行っているらしい』
「……」
『しかし、ザフトの兵器開発はマイウス・ミリタリー・インダストリー、MMIが一手に引き受けてるのは周知の事実だ』
「それで……?」
『そこで、だ。ちょっと関係者を洗ってみたんだがよ……どうも、プラントの国防委員長と直に繋がってるらしいんだな』
「ふん、で?」
『で、単刀直入に言うとだな……このプラント国防委員長が、どうも円卓の騎士の幹部らしい。しかもトップクラスの』
「何だって!」
ルヴィアは受信機を握り締めたまま、くらりと少しよろめいた。
国防委員長といえば、プラントの中でも重要な位置を占める役職だ。
その人物が、個人的に軍事関係の会社と繋がっており、
しかも円卓の騎士という怪しげな組織の一員であるとは、にわかには信じがたかった。
121 :
41の者:2006/05/03(水) 21:41:51 ID:???
『俺の知人に、滅茶苦茶耳の早いプラント関係者がいるんだがな……そいつからの話だ』
「……信用できるのかい」
『九割九分は、な』
「……何だい、100%じゃないのかい」
『情報には常に不確定要素がツキモノさ。俺の主義としちゃ十割を目指したいとこなんだが、仕方ないところもある』
「……それで、まだあるのかい?」
『ああ、博士は先々月のワールドワイド誌は読んだかい?』
「……先々月の、かい。まぁ、ざっとは」
読書はルヴィアの趣味のひとつでもある。
読む本は、小説でも雑誌でも、専門誌でも何でもいい。気分転換の手段のひとつだ。
『あれに、キリマンジャロ基地とMS関係の記事があったろ。ほれ、筆者が行方不明になっちまったアレだ』
眉をひそめ、十秒ほどルヴィアは考えこんだが、記憶の谷からその内容をひっぱり出すのに成功した。
「ああ、そんなのもあったね」
『あの記事にあったMS、あれがアンタが追っているMSにほぼ間違いない』
「……!」
『あれはオーブと連合の技術が入り混じったMSだと記事にあったはずだが、その技術自体を提供したのが……』
「……SOCIってわけかい」
『ま、そういうことさ』
情報屋の話を頭に叩きこみ、ルヴィアは整理を始めた。
スティングがくっついていった銀色のMS、それはSOCIが開発に関わっていた。
SOCIはプラントの国防委員長と繋がりがある。
銀色のMSはキリマンジャロ基地で確認された。
国防委員長は『円卓の騎士』の一員である可能性が高い。
「……絡めて考えていくと、南アフリカ統一機構は、円卓の騎士ってやつとくっついてる、と……?」
『んー、まぁ断定すんのは早いが、多分そんな感じだろうよ。対等なのか、どちらかが主で従なのかまではわからんがね』
「何とまぁ、しかし……コイツは、全世界規模になってきたじゃないか」
ルヴィアは、背中に冷たい汗が伝うのを感じた。
『ま、長話も何なんでな。手元にある情報はデータ化していつものコードで送るとするから、協議してくれや』
「あ、ちょいと待ちな」
話が終盤に入ったとみて、ルヴィアは情報屋に尋ねる内容を変えた。
まだ、先日の件を確認していなかったのだ。
「スティングがキリマンジャロにいるって話、本当なんだろうね」
『ああ、それか。いや、こっちは100%だ』
「本当かい?」
『本当だともさ。何しろ、俺が直々に顔を確認したんだからな』
「何!?それはどういう……」
『おっと、もう時間がねぇ。これ以上話してるとバレて俺の首が危ない。じゃ、またな』
「待て、待てったら!」
大声で、ルヴィアは通信機に向かって怒鳴った。
だが、返事は返ってこなかった。ルヴィアは首を振って、受信機を元の位置に戻した。
122 :
41の者:2006/05/03(水) 21:43:10 ID:???
「ルヴィアさ……」
「しっ」
通信が終わったのを見て、ルヴィアに話しかけようとしたジルを、ヤヨイが目と手で制した。
ルヴィアは目を閉じ、俯きながら小さく何かを呟いている。
これは、ルヴィアが全力で脳みそを働かせているときの癖なのだ。
「……なるほど、ね」
三十秒後、ルヴィアは顔を上げた。
「ルヴィアさん……」
そこで、ジルがおずおずという感じで声をかけた。
だが、次にルヴィアの口から出てきたのは、ジルも含め、そしてクルー全員が驚くものだった。
「キリマンジャロ基地に攻撃をかけるよ」
皆、反論も賛成もできなかった。
あまりに唐突で、過激な発言だったからだ。
「キリマンジャロに行く」
そんな皆に、諭すようにゆっくり、穏やかな声で、ルヴィアは繰り返した。
「スティングはそこにいる。で、敵っぽいヤツももそこにいる」
「し、しかし」
バシムが呻くように言葉を発した。
「……いいんですかい?ホントに?」
「ああ。作戦はこれから突貫で考える。とにかく、あそこを攻める。で、何とかしてスティングを救出する」
全ての鍵は、キリマンジャロにある。
情報屋の話を信じ、まとめるとそう結論づけられるのだ。
スティングはキリマンジャロにいる。
そして、情報屋も。
情報屋はさっきこう言った。俺が直々に顔を確認した、と。
今までの経緯からして、情報屋がスティングとずっと行動を共にしていたとは思えない。
そうだったら、そのことを情報屋が隠しておくメリットがないからだ。
別の情報を手に入れるためなのか、それとも軍関係者なのか、それはわからない。
だが、情報屋な何かしらの目的のため、今現在キリマンジャロにいるのだ。
彼の話を信じると、そういうことになる。
「さ、まずはメシにしようかね。で、脳に栄養を与えてから作戦会議といこうじゃないか」
通信が入る前とは一転して、ルヴィアは力強い口調で、皆に宣言した。
123 :
41の者:2006/05/03(水) 21:44:35 ID:???
「こちら、ザフト軍のシェリンカー・センギアである。
本基地にゲリラ側に造反した不審者の一派がいるという情報がある。
いるのなら、73条約の下速やかにかの者達の引渡しを願いたい。
いなければ、同条約の下、監査の受け入れを希望する。
……どちらも拒否するなら、同条約の抵触により、一戦交える事も辞さない」
アルーシャのキリマンジャロ基地周囲に、『ボルボ』からそう大きく艦外放送が行われたのは、
ルヴィアが情報屋と話してから、そして、ハザールとティロードが『ボルボ』の動きに驚いてから正確に三十秒後のことだった。
スティングの目の前で、鉄のドアがゆっくりと開いた。
「……」
スティングは拳に込めた力を、ゆっくりと抜いた。
現れた人物を見て、瞬時の逃亡をとりあえずはあきらめざるを得なかった。
「やあ、スティング」
アルトゥーロ・フェルディナンテス、彼が柔らかな笑みをたたえて、スティングの前に立っていた。
その後ろには、銃を構えたウィンダム・クラウン部隊のパイロットが何人か控えている。
「……何だ、てめぇが直々にやってくるたぁ。改心して全てを告白する気にでもなりやがったか?」
腰に手をやると、スティングは冷めた口調で皮肉になっていない皮肉をぶつけた。
だが、それでひるむようなアルトゥーロでは、当然ない。
「スティング・オークレー」
笑みを崩さず――その笑みは、明らかに陰謀家のそれだった――アルトゥーロは言葉を続けた。
「……さて、君の出番だ」
124 :
41の者:2006/05/03(水) 21:45:50 ID:???
今回はここまでです。
連合兵氏が投下されたAパート部分の裏事情というか、改変ですね、こりゃ(スンマセン)。
陣営があっちこっち飛んで、読みにくかったらどうもすんません。誤字や脱字も脳内変換おねがいします。
メアリ・スーの誹りは甘んじて受けますが、やはりアルトゥーロもハザールも長く書いてきた身として、
なんつーかカワイイもんでどうしても良く見せたいという欲が働いてしまいます。スティングが主人公なのに……。
で、レイヴン一家と物語を結びつけようとか、情報屋とか、円卓の騎士のボスの正体とかを色々いじくっているうちに、
またこんなにダラダラとした展開になってしまいました。
展開も勝手に決めすぎで、連合兵氏や393氏に対する裏切り行為になってしまった感があります。
しかし、エエ加減ここらで進展させないと、ホントいつ終われるかわからんようになるので……。
独断でやってしまいました。ご迷惑をおかけして申しわけないです。
それで、今回は書きませんでしたが、デ・ヨンとヘカーテも近くに来ています。
まだ、ティロードたちが気づくほどではありませんが。
次はそろそろ、『マリオネット計画』の内容ですが……一応、適当なのは考えてあります。
しかし、マリオネット自体は393氏の考えられたものなので、これも勝手に進めていいものやら。
とにかく、スレに住人がおられるうちは、何とかがんばって書いていきたいと思ってます。
あと……今回のシュリンカーの『暴走』は、円卓のボスの命令じゃありません。
アルトゥーロが裏で細工してます。
乙!!
リアタイで見れて満足。
うむ
127 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/04(木) 21:23:37 ID:x1/fe6Wl
乙あげ
続いてて安心
そうか、元ネタはスパスタと競走馬か
スパスタ>カート(アングル)、ロブ(バン・ダム)、ショーン(マイケルズ)
競走馬>ジョンヘンリー、センチュリアス、マジェスティズプリンス、スプラッシュオブカラー(JCに参戦歴のある外国馬)
130 :
連合兵:2006/05/05(金) 20:36:06 ID:???
私が殺した。そして壊した。終わらせた。
血に濡れたハンマーは私が破壊者である事を指し示す。
???「いったい…何が、あったんだ、おまえぇ…?」
振り向き様に、元は幼子だった肉塊を踏みつけ、元恋人を…幼馴染を見つめる。
???「おまえぇ…これわぁいったいなんのつもりだ…?」
涙を流しながらも、怒りと悲しみと絶望に満ちた眼差しで私を突き刺す。
????「分からない。何もかも。これがただの悪夢ならばいいのだろうがな。お前は分かっているだろう?」
何を言っているのだ、私は。私の、写し身は。
???「…分かったよ。俺が殺してやる、永遠に眠らせてやる。これは覚める事の無いお前の悪夢なんだから。」
顔が、見えない、思い出せない。
???「どれほどかかろうと、俺が終わらせてやるよ、ゲル…」
―――――――――夢は、そこで覚めた―――――――――
私は暗い夜の中、ガバっと布団を跳ね除け飛び起きた。
汗をかいているのが分かる。いつからか、私は悪夢ばかりを見るようになった。
どの夢でも私は悪人であり、破壊者であり、全てを滅ぼさんとする心の壊れた魔王のようだった。
だが、さっきの夢を見て私は思い直す。
ゲール「未だに…私のトラウマなのか、奴との事は。」
幼馴染をこの手で殺した。彼とは将来を誓ったような事もあった。
それがあのような形で歪んだ夢を見させているのだろう。(彼との決別は、夢の内容とはまた違った形だが。)
これらの悪夢は、俺のいる地獄に来いと呼んでいる幼馴染の招きであろうか?
ゲール「だが、私は決して振り返りはしない…」
かけがえの無い人を殺してまで突き進んだ道だ。今更何の未練を持たなければならないのだ。
どこまでも、行けるところまで行こう。いつか来るであろう、破滅が訪れるまで。
131 :
連合兵:2006/05/05(金) 20:37:00 ID:???
いつもの、ダンタリオンの執務室。部下の報告を受けながら、淡々と事務をこなしていく。
そんな中、わずかであるものの極秘文書を持って元夫が訪れる。
本日やってくる、『来客』との事前の最終打ち合わせを行う為だ。
カミキ「ゲール中将。師匠が地球に到着したそうです。」
ゲール「…レイサイト氏はここに来るまでの残り時間はどの程度だ?」
カミキ「後、2時間ほどだと思われます。」
レイサイト・クレメイ。
ディスティニープランの施行を目指すデュランダル派残党の組織、
アーピス「Apostle who advocates peace of shape of destiny (運命という形の平和を提唱する使徒)」
の重鎮であり、カミキの師匠である。
かつての大戦でグングニールを作った科学者の一人であり、新素材ミストルテインを提供してきた人物…
ゲール「出来れば、関わりたくなかったのだがな…」
カミキ「しかし、“AAA計画”は一向に進展の兆しが見えないのです。
…ユーラシア連邦の“ヒューベリオン”は確かに素晴らしい機体ですが、例の機体にすら勝てず…」
ゲール「未だに“偽フリーダム”にすら及ばないのか。」
カミキ「ええ。パイロットの質は劣るでしょうが、武装だけなら本物以上ですから…」
ゲール「…化け物め。つくづく奴が、どれほどの強者の余裕を持ってMSを落としていたか分かる。」
カミキ「これの中身を師匠に見られたら笑われそうですが…現状の報告書を提出させて頂きます。」
そうして書類を机の上に放り出す。少し勢い余って中身が覗けてしまった。
――――――――――――――――――AAA(アンチ・アークエンジェル)計画――――――――――――――――――――
本計画はアンチ・アークエンジェル計画の略で、
かつての大戦で戦場を引っ掻き回したアークエンジェルを仮想敵とした連合兵器の総合向上計画である。
単艦で戦局をひっくり返すほどの超戦力を相手に回した時、張子の虎となる兵器ではなく、
戦力としての兵器として期待できる新兵器の開発です。
アークエンジェル級そのものは旧式艦である為、たいした脅威としては目されていないが、
搭載MSであるフリーダムを超えるナチュラル用のMS・MAが存在しないため、計画は難航を極めている。
現在本計画に登録されている試作MSと現在のデータは以下の通り。
現在の登録兵器は
MS(モビルスーツ)
ディベイン :地上用オールレンジ攻撃の開発を目的としていた機体だが開発に断念。支援砲撃型の機体となる。
ワロス :これといった癖のない機体。新型量産機候補となっている。
プラチナフリーダム :仮想敵であるフリーダムを模倣したMS。しかし、乗り手を選ぶ機体であり、量産に不向き。
ブラキッシュジャスティス:フリーダムと対を成すMSであるジャスティスの模倣機。だが、性能面に問題あり。
アウトレスガンダム :ミラージュコロイドを搭載した特殊部隊用試作機。本機のデータを元に量産型のアウトレスダガーを開発中。
武装
ナグルファル :新素材のミストルテインを原料とする爆弾。フェイズシフトに有効だが、現時点での量産は難しい。
ブレード・ミストルテイン:格闘戦用MS武装。フェイズシフトを貫通することの出来る数少ない武装。
132 :
連合兵:2006/05/05(金) 20:38:00 ID:???
スティング「…。」
スティングは懲罰房に放り込まれていた。指揮官であり、ザフトからも円卓の騎士からも離反したアルトゥーロが予想外の死を遂げ、
今後の行動についての混乱が凄まじく、代わりの指揮官も決まらず、
今更組織に戻ることも出来ずにただ迷うだけだった。野望と思い上がりの強すぎた指揮官の目的が何だったのか分からない。
だが、そんな事は彼には関係ない。反逆するかもしれないスティングを放置しておく訳にも行かず、一時的に放り込まれたのだった。
しかし、そんな状況下ではあるが、簡単な約束を遵守する事を誓う事で彼は面会を許された。
…普通なら、こんなタイミングで面会が許される事は無いだろう。
そんな事を思っていると、扉が開かれた。
面会を求めてきた人物の顔形を見て、勢いよく座っていたベッドから立ち上がる。
スティング「アウル…ステラ…」
ステラ「スティング…」
アウル「ええと…『始めまして』スティング『さん』。」
…期待が、半分失望に変わる。やはり姿形は似通っていても、自分が知っているステラでもなければアウルでもないのだ。
当たり前の事だった。
ステラ「スティング。前の…本物の私は、死んだのかもしれない。でも、偽者の私は、あなたの事を知っている。」
アウル「ステラ!無理に記憶を『真似る』必要は無いんだ!」
アウルが叫ぶ。だが、ステラは続ける。
ステラ「…記憶を『真似』してるわけじゃない。ステラの、全ての記憶が偽者じゃないんだから…」
アウル「だからって!」
ステラ「アウル。アウルもスティングに会って、何か感じないの?」
アウル「ウ…」
これらのやり取りに、スティングは一切口を挟む余裕が無かった。
ステラ「アウル。自分が、偽者だなんて思わないで…」
アウル「だけど!僕は僕だ!本物の過去に惑わされて、踊らされるのはいやなんだ!目の前にいる奴は、僕の過去の亡霊の化身だ!」
彼らの邂逅は、互いの心のファントム・ペイン(亡霊の痛み)を呼び起こすだけだった。
133 :
連合兵:2006/05/05(金) 20:39:06 ID:???
ティロード「これ以上の深入りは、するな…か。」
母親であり、上司であるゲールから直接送られてきた指示。
アルトゥーロの始末、円卓の騎士入り、ハザールの死。
状況判断は自分に任せられていたが、さすがにこれだけ不安定な要素が絡み合うとこれ以上は手を出しづらいのだろう。
ティロード「これでいい。」
サラ「何が、『これがいい。』なのですか?ティロード大佐。」
思わず、肩の力が抜ける。今の発言を本当にいい間違えたのか、わざと言い間違えたのか、聞き違えたのか。
…妹とはいえ、あまり油断をするわけにはいかない。サラは、こう見えて真面目でいざとなれば非常にすらなれるからだ。
そして、何より母に忠実だ。俺の真意が見抜かれれば母に報告するかもしれない。
惚けた発言に対する反応を期待して、真意を読み取ろうとしている可能性も無くも無い。
冷ややかな瞳で睨み付けて黙らせる。
…それでなくとも、『円卓の騎士入り』は完全に俺の独断だからだ。
アルトゥーロの暗殺も、母の仕組んだ計画からは大きく外れている。こっちの方は、落とされかけたサラの支援で誤魔化せるが。
サラ「大佐。何を考えているのかは知りませんが、ゲール中将の真意にそわない事をするのは止めてくださいね。」
…一歩間違えば、家族全てを敵に回しかねないのか、俺は。無用な戦いは避けたいだけなのに。
ザフトとの再戦、ひいては世界の終焉を願う両親と、それに従う妹と。
俺に負けじと、冷ややかな瞳を返してきたサラを見て思う。
ティロード「俺が、家族を裏切るわけが無いだろう。」
裏切らない。反抗しない。命令違反もしない。強化人間の原則を思い出す。改造まではされていないが、昔いた施設。
未だに叩き込まれた基本が抜けきらないといったところか。
ふと、つまらない事からロボット三原則を思い出す。俺は、人間だと言うのに…
ティロード「…アウトレス隊の合流は終わったか?」
ふと、ほかの話題に意識をそらす。
前回の戦闘での部隊の損耗が激しく、ハザール隊を取り込んでアウトレス隊の再編が行われた。
…新型試作機を常に配備されて戦うモルモット隊などと言う口の悪い連中がいるが、実際にはMS部隊と言うのは飾りだ。
確かに、下層部がしょっちゅう入れ替わっているのはそういう理由もあるが。
サラ「既に完了しています。」
ティロード「そうか。新入りたちに顔合わせをしてくる。」
134 :
連合兵:2006/05/05(金) 20:39:58 ID:???
…予想通り、値踏みするような目で睨み付けて来る元ハザール隊。
その中で、一際異彩を放っていたのが、未成年を好む馬鹿に絡まれて睨み付けていたメイ・ブラックマンだった。
アウトレス隊員A「いい加減にしろ、ニレミン。隊長が来たぞ。」
メイ「…いい加減にセクハラはやめろ!」
ニレミン「つれないなぁ。」
メイ「…あんたが隊長?」
ティロード「…すまないな、馬鹿な部下で。正直、前の戦闘で死んでもらったほうがよかったかもしれないな。」
ニレミン「そりゃないっすよ、隊長。」
ティロード「妹を危うく関係に持って行きそうにもなれば、そうも言いたくなる!!」
手加減無く、馬鹿を殴り飛ばす。
ニレミン「手を出そうとまでは思っていませ…」
追撃で蹴り飛ばして床とキスさせた後、容赦なく頭を踏みつける。
ティロード「何か、言い残す事は?」
ニレミン「申し訳ありませんでした、隊長…」
はっはっはっはっは。元ハザール隊もこの時ばかりは顔を緩めて笑い飛ばした。
今後、妹の代わりに狙われそうなメイだけは微妙な顔をしていたが。
足を離して馬鹿を開放してやる。
ティロード「新しく編入された元ハザール隊とだけ話したい。他の者は出て行ってくれ。」
何かぶつぶついってる奴がいたが、指示に従い部屋から出て行く。
そして、旧来の部下が皆出て行ったのを確認すると、自分の身を硬くなったのが分かった。
暗殺されるかもしれないという可能性によって。
ティロード「さて、皆に聞きたい。この中に、『円卓の騎士』の構成員は何人いる…?」
10人の元ハザール隊員全員が、固まった。
135 :
連合兵:2006/05/05(金) 20:40:50 ID:???
メイ「…全員だ。」
カート「何を言ってる!メイ・ブラックマン!」
しかし、ティロードは軽く静止する。
ティロード「心配しなくてもいい。まだ正確な辞令は無いが、俺は恐らくハザールの後釜として加えられると思う。」
カート「そんな出任せ!仮にそうだとしても、まだ加わったわけでもないだろう!」
ティロード「そうだな。確かに、『円卓の騎士』として俺は指示を出すことは出来ないが、大西洋連邦大佐として指示は出せる。」
カート「何が言いたいんだ!」
ノイ「カート、落ち着け。こいつの話を聞いてからでも遅くは無い。」
間を置き、カートが息を整える。
ティロード「別に、硬くなる必要は無い、ただアウトレス隊の隊員として働いてくれればいいのだから。」
カート「…俺たちを、モルモットにするって意味か。」
ティロード「モルモット…まあ、確かに下っ端はそんな感じだな。コーディに対抗する為の超機体を扱いきれずに自滅していってる。」
ノイ「下っ端という事は、お前はどうなんだ?」
間を置いて語りだす。
ティロード「アウトレス隊は…本当は、ゲール・レイヴンの目となり、手足となり行動する諜報・暗殺部隊。
それがアウトレス(存在しない者達)。
歴代の指揮官機がミラージュコロイド搭載機なのも、アルトゥーロ戦のように目的の対象を気づかれずに暗殺する為の装備だ。
新型を配備されて浮かれている下っ端たちを囮にして、敵のエースや敵艦を沈めていく。場合によっては味方を。
これが、俺の基本戦術。『エースキラー』などと呼ばれているが、正面からぶつかって仕留めた敵は多くない。」
メイ「…アルトゥーロを殺した奴っていうから、どれだけ凄いのかと思ったが、闇討ちか。」
ティロード「だが、恐らく仇討ちには有効な手段だぞ?メイ・ブラックマン。」
メイが睨みつけてくる。
ティロード「そもそも、お前が敵としていた黒い機体…ダークネスといったか?お前は正面から挑んで敗北したんだ。
1日でも早く殺したいと思っているのなら、真っ向勝負を挑むのはやめるんだな。
仇討ちなんてのは、止めの一撃を奪えればそれでいい。スポーツでやってる殺し合いではあるまい?」
メイが、さらに強く睨みつけて来た。
ティロード「さて、少々雑談にそれてしまったが本題に入ろう。
これは極秘なので、出来れば他の者に言うのは…同部隊の者にも円卓の騎士にも黙っていてくれ。頼む。」
昨日までまったく面識の無かった連中であり、下っ端とは言え、母と敵対している『円卓の騎士』にこれを言うのは問題だが…
今は、少しでも仲間が欲しい。どれほど性急であっても。母の息が掛かっていない手駒が…
ティロード「母はザフトとの再度の戦争と、その勝利を求めている。そして、俺はそれに反対している…」
それは、ゲールの腹心として名高い暗殺者、『喉笛喰らいの魔狼』の離反宣言だった。
136 :
連合兵:2006/05/05(金) 20:44:48 ID:???
わずか半日で書き上げたので色々と
後で大幅に修正しなければならないかもしれませんが、
Bルートも投下…
今回はこれでもかと布石を大量にばら撒いただけですが、
今後は凄まじい速度で打ち切り作品の如く、
一気に最終回まで書き上げる事になると思います。
へたすりゃ今月中に話の完結が。
…まだ残ってる布石やなんかも大量にありますが。
パソコンの仮修理が終わった段階でしかなく、
今後再セットアップやらデータの移動やらでまだまだ身動きとりにくいですけどね。
おおっ、乙です
強いて難点をあげるなら、投下の前に「これはBルートです」と宣言してほしかった
まあ連合兵氏だからBだとはわかるけれども
うむ
他の職人さんは?
GJ!
ところでクローン二人組は何かに乗る予定?
A→中盤の山場
B→最終局面手前
あたりか
41氏メチャクチャおもしろい展開ですね。引き込まれますよ。
連合兵氏はBルート完結まで頑張って下さい。執筆スピードが早くて感心します。あと、ワロスにワロタw
さすがに映画化発表はインパクツあるな、板が活性化しとる
定期保守が必要だな
さすが痔www
↑ゴバーク
スマソ
保守
映画で回想シーンにオクレ兄さん出るだろうか
保守
絵師さんカモンヌ
保守
過疎カナシス
ガーディアンの設定をいちお
不具合が生じる部分は無視して構いませぬ。
ガーディアンガンダム
カオスMk2とヒューベリオンやその他MSのジャンクパーツを利用して作られたMS。
起動兵装ポッドの代わりにヒューベリオンに搭載されていた光波防御装置を強化したものを装着している。
そのため、機動力は低下したものの、防御力が格段に上昇し、防衛兵器としての役割を持つようになった。
腰部にマウントされている「クスィフィアス+」は、かつてフリーダムに搭載されていた
「クスィフィアス」の破壊力と飛距離を上昇させたもので、PS装甲に対しては効果が薄いものの、
MAや戦艦にすら大穴を空けることが可能。
ガーディアン最大の利点である「アルミューレ・リュミエール2β」はヒューベリオンにはあった
背部のビーム砲「フォルファントリー」を取り払い、代わりに光波シールドの出力と展開範囲を強化したもの。
そのため、戦艦の主砲クラスの攻撃をも防ぐ耐久性を持ち、小規模の周囲の建造物程度なら防衛も可能になった。
当初は電力の消費上、活動時間の短さが問題点であったが、あるルートで入手した核(又は新型)エンジンの搭載によって、
長時間の活動時間を得ることが可能になり、守護者に相応しい機体となった。
カオスの時はビームクロウとして使われていたパーツは光波シールド展開の補助パーツになっている。
アルミューレ・リュミエール2β 光波防御シールド
NNI-M15Eクスィフィアス+ レール砲
MA-941G ヴァジュラビームサーベル改
MA-BAR721KF 高エネルギービームライフル改
厨臭いが(まあ元の種ガンダム自体が厨臭いからな)それなりにいいんでね?
職人のネタつーか援護射撃にはなりそうじゃん
保守にもなるし、他にも色々考えてみてくんろ
ストーリーのまとめがあったのだからMSのまとめもあっていいジャマイカン
保守ジャマイカン
あげジャマイカン
投下のペースがすげえ遅いスレだってのはわかってるが、過疎過疎でテラサミシス
これはもう(ry
あ
163 :
41の者:2006/05/15(月) 23:35:12 ID:???
「馬鹿な……!」
「あの馬鹿野郎が!」
ハザールとティロード、はそれぞれの船のブリッジで呻いた。
「フフフ、はははは!」
時を同じくして、キリマンジャロ基地、その司令室に、アルトゥーロ・フェルディナンテスの笑い声が響いた。
まるで、勝利宣言のように、高らかに。
164 :
41の者:2006/05/15(月) 23:36:11 ID:???
「アルトゥーロ、これはどういうことだ!」
キリマンジャロ基地司令、サンマルタン少将が口角に泡を溜め、アルトゥーロに迫った。
彼にとっても、これはまったく計算外の事態だった。
「どういうこと、とは?」
「ふざけるな、戦闘を回避するために手を打つ、と貴様は言っていたではないか!」
遅かれ早かれ、追撃の軍が来ることはわかっていた。
例えミラージュコロイドを搭載した船であろうとも、様々に張り巡らされた監視の目を逃れることは出来ない。
しかも、ここは宇宙ではなく、大地の上なのだ。
アルトゥーロの造反は、円卓の騎士内部の問題(彼らの偽造された身分元も関係があることはあるが)であり、
公になるものではない。だが、ザフトと連合内部に力を持つ円卓の騎士だ、間違いなく追っ手はかかる。
南アフリカ統一機構としては、そこら辺を全て飲み込んだ上で、アルトゥーロの作戦に乗ったのだが――。
「こんなに早く来られるとは、貴様の話にはなかったぞ!」
そう、当初の予定では、アルトゥーロが追撃軍を撹乱し、
南アフリカ統一機構の領内では大規模な戦闘を行わないことになっていたのだ。
迂闊に騒ぎを拡大するのは当然ながら得策ではない。
計画は隠密裏に進めてこそ、その成果を最大限に生かしうるからだ。
「あと一週間は持ちこたえてみせると、私はすでに軍司令と議長に報告してしまったではないか!」
だが、サンマルタンの目の前には、キリマンジャロ基地に向けて臨戦態勢を取っている、連合とザフトの軍隊があった。
「これでは、計画が露見してしまう……!」
アルトゥーロからもたらされた、『マリオネット計画』。
それは、元々反ザフト、反コーディネイターの気質が強かった南アフリカ統一機構を焚き付けた。
「ここで騒ぎを起こして下手に介入を許すと、我らの計画を実行できん!」
『円卓の騎士』が進めていた『マリオネット計画』、それをアルトゥーロを介し、丸ごと横取りする。
そしてそれを現実化し、地球上からプラント勢力を一掃、73条約を潰して新生地球連合の旗手をオーブから奪う。
それが、南アフリカ統一機構の目論見だった。
「どうしてくれるのだ、今更引き返し、ぐはっ!」
サンマルタンは、胸を押さえてその場にうずくまった。
床に、赤い血が一滴、二滴としたたり落ちていく。
彼の背後に回り込んだアルトゥーロの部下が、不意に銃で撃ったのだ。
「な、何、を……!」
赤と黒で視界が埋め尽くされていく中、サンマルタンは力を振り絞って顔をあげた。
そこには、アルトゥーロの冷たい微笑があった。
「ご苦労様でした。そちらはどうか知りませんが、私の『計画』のほうは順調ですよ」
「……き、きさ……ま……ッ!」
サンマルタンの口と胸から零れる血が、床の上に大きく広がっていく。
「さて、それではここで失敬させていただくとしましょうか。船とMSの整備、ありがとうございました」
アルトゥーロは表情を崩さず、ホルスターから銃を取り出し、サンマルタンの頭へと狙いを定めた。
「では、さようなら」
何の躊躇いもなく、アルトゥーロは引鉄を引いた。
頭部の中心を打ち抜かれたサンマルタンは、数秒体をビクビクと痙攣させた後、
自らが流した血の池の中にゆっくりと倒れ伏した。
165 :
41の者:2006/05/15(月) 23:38:50 ID:???
「……アルトゥーロ、てめぇ……」
スティングは奥歯を噛み締めた。
心臓の奥から、怒りがふつふつとわきあがってくる。
「これも、それも、あれも……全部てめぇの企みってわけか!」
手錠をかけられたまま、スティングは顔をぐるりと回した。
サンマルタンだけでなく、司令室は主だった人員が全て撃ち殺されていた。
サンマルタンにやったことを、アルトゥーロの他の部下たちがやったのだ。
「ふふふ、さて、ね?」
銃をホルスターに戻すと、アルトゥーロは肩をすくめてみせた。
「てめぇのこった、この今ここにいる連中だけじゃねえ、他にも手下がいるんだろ?」
「……」
「格納庫、通信室……今頃、全部やっちまってるんだろう?」
「……」
「このクソ野郎が!」
スティングは唾をアルトゥーロに吐きかけた。
だが、それに勢いはなく、アルトゥーロの足元にペタリと落ちた。
「ふふ……あんまりカリカリするものじゃないさ」
「うるせぇ!」
アルトゥーロの顔は、サンマルタンを撃ち殺したときとまったくかわらず、涼しげなままだ。
「さ、シュリンカーもああ言っていることだし、派手にやろうじゃないか」
「なんだと!?」
「向こうがふっかけてきた喧嘩だ、高値で買ってやるのが礼儀ってもんさ」
「……ふざけやがって、それもてめぇが仕組んだんだんじゃねえのか、どうせよぉ!」
その怒声にアルトゥーロは答えず、さっと手をあげて部下を促すと、靴音を響かせて司令室から出た。
「ほら、行け」
「クソッ」
背中に銃口を感じ、仕方なくスティングはアルトゥーロの後を追った。
「チキショウめ……」
絶望という名のドアが、スティングの目の前でちらつき始めた。
どんな手段を使っても脱出すると心に誓ったはずだったのだが、
アルトゥーロのあまりのつかみ所のなさに、ただただ怒りを溜めることしかできない。
方法が一向に見つからないのだ。
「くそ、くそっ」
これからやらされることは、大体だがわかる。
ダークネスか、もしくは別のMSに乗らされ、基地を囲んだ敵と戦えと要求されるのだろう。
ステラとアウルを盾にされて。
「……くそ」
スティングは目の前のアルトゥーロの背中を睨んだ。
そのやり口は到底、スティングにとって許せるものではない。勝てば官軍だということは、もちろんわかっている。
山の天辺の旗を掴むためには、どのような手段も肯定されるべきだというのもわかる。
彼のいたファントムペインとは、勝利のみを求められた、そういう組織だったのだから。
だが、理性では理解していても、感情がアルトゥーロの存在をどうしても許容しなかった。
ムカツく、腹立たしい、そういった言葉で現されるようなものではない。
「絶対に」
あきらめねぇ。どんなことをしてでも、ここから逃げ出してみせる。
アウルとステラを解放してみせる。そして、てめぇをぶっ倒す。
「絶対に、あきらめねぇぞ」
スティングは腹の奥で、もう一度決意を固めた。
166 :
41の者:2006/05/15(月) 23:40:36 ID:???
「シュリンカー・センギア、君は自分のしたことがわかっているのか」
ティロードはモニター越しにシュリンカーに鋭い視線を送った。
「命令だ」
シュリンカーは、憮然とした表情で答えた。
「不審者は73条約に引っかかる、と君は言ったな」
ずい、とティロードは前に出た。
無論、それで両者の距離が縮まるわけではないが、迫らずにはいられなかった。
「ならば私も言おう、共同軍事行動において、具体的な動きは双方に連絡が義務づけられている」
「……」
「つまり、君の行為自体が73条約違反になるのだぞ!」
「……」
「そのことがわかっていながら、何故このような勝手なことをしたのだ!」
「……それが命令だったからだ」
「だとすると、ザフトは重大な条約違反を犯したことになる!」
この問答を、ハザールはやや冷めた目で『ジョン・ヘンリー』のモニターを通じて見ていた。
先ほど感じた怒りは、すでに引いている。
今、彼の胸にあるのは、策にはめられたという苦々しい悔しさだ。
ハザールはわかっていた。これが仕組まれたことなのだということを。
おそらく、ティロードも気付いているだろうし、シュリンカーも薄々は感づいているはずだ。
ただ、表向きの立場が立場だけに、突っ込んだ問答をできないでいるのだ。
「……もうよろしいでしょう、大佐」
「何……?」
ハザールは両人の間に割って入った。
「相互連絡が無かったことに関しては、この場合誰にも責任があるとは思えません」
「……」
「大西洋連邦、アフリカ共同体、両方の本部に問い合わせましたが、センギア隊長への命令に関する連絡はなかったそうです」
モニターの中で、シュリンカーとティロード、ハザールの視線が音も無く重なりあう。
「これが何を意味するか、大佐もセンギア隊長も、おそらくおわかりになられることと思いますが……」
最後に皮肉を叩きつけ、ハザールは口を閉ざした。この辺りは、ハザールらしいと言えばらしい。
そして、ハザールの言葉を受け、二人はますます顔を怒りで赤くした。
「……わかっているさ、中佐」
「……くっ」
引き下がるティロードとシュリンカーだったが、彼らの腹の底の怒りの炎はより一層強くなっていくようだった。
ハザールに事態収拾の糸口をつけられたという事実が、また腹立ちをあおりたてるのだ。
だが、ここでずっと無意味な会話を続けていても仕方がないのも事実だった。
ひとたびザフトの立場で通告が発せられてしまった以上、キリマンジャロ基地は公的回答を出さねばならない。
それ次第によっては、由々しき事態へと発展するだろう。
最悪、プラントと地球連合が決裂し、再び世界中が戦火の渦に叩き込まれかねないのだ。
167 :
41の者:2006/05/15(月) 23:42:04 ID:???
ティロードは回線を切ると、ブリッジの床を音高く蹴りつけた。
こうなった以上、すぐにでも戦闘を開始できるように体制を整えなければならない。
キリマンジャロ基地が査察を受け入れればよし、手違いということで双方手打ちができる。
現場のティロード、ハザール、そしてシュリンカーが、それぞれ連合軍とザフトから処罰を喰らう程度で済む。
ティロードのバックにはゲールが、ハザールとシュリンカーの背後には円卓の騎士があるため、
長くても数ヶ月の左遷と減給で解決する可能性が高い。
何なれば、その『不審者』をでっちあげてしまってもよい。
それであれば、大西洋連邦も、アフリカ共同体も、ザフトも、南アフリカ統一機構も傷つかない。
ティロードたちへの処罰もぐっと軽くなるだろう。
「……全ては、キリマンジャロ基地の……南アフリカ統一機構の動き次第、か」
ティロードは歯噛みした。
妹に命じて、裏回線で母を呼び出してはいるが、ゲールとて大西洋連邦の連合軍本部の重鎮だ。
すぐにつかまるわけではない。それに、いかに母とて簡単に解決策を捻り出せる状況ではない。
事は、軍人レベルから政治家レベルの丁度中間を漂っている。
ゲールは大西洋連邦の一部議員と結びつきが強いが、連邦全体の意志決定を行えるほどではない。
「くそっ」
ティロードは大西洋連邦とアフリカ共同体の軍司令部に連絡を入れる一方、
母への裏回線は引き続き呼びかけを続けるよう、他の部下に気づかれないように妹に命じた。
今は、現場レベルの動きは、彼の裁量で取り繕うしかない。
だが、現場を越えた大きな動きはどうしようもない。母が持つ力を行使しても、おさまりはしないだろう。
「最悪の事態だけは回避せねば……」
正面モニターに映る、『ジョン・ヘンリー』、右モニターに移る『ボルボ』、それぞれにティロードは目をやった。
事ここに至っては、円卓の騎士のメンバーたる彼らも、必死に隠匿を図らねばならないはずだ。
特にザフト軍人であるシュリンカーはそうなるだろう。
ティロードとハザールは、連合軍人であり、シュリンカーの通告に関わっていない分、詮索もされにくい。
だが、シュリンカーはそうはいかない。
「命令は偽のものだった」「だったら、何故確認もとらず、命令を実行したのか?」ということになるからだ。
これがザフト単体の軍事行動だったらまだいくらでも誤魔化しが効いただろうが、
すぐ側に共同行動としてティロードたちがいたのだから、簡単にはいかない。
73条約における、共同の軍事行動の相互連絡及び確認。
これがある限り、シュリンカーは「どうして確認をとらなかったのか」という一点で責められるのだ。
「……シャクではあるが、連中の必死さに頼らざるを得ない部分もある、か」
汚点を消し、失態を挽回すべく、シュリンカーは事態収拾に専念するはずだ。
そして、円卓の騎士の仲間であるハザールも、同様だろう。
ある意味、一番貧乏クジを引いたのは、ハザールであると言っても良かった。
表向きは、連合の軍人として、そして裏では円卓の騎士のメンバーとして、解決を図らねばならない。
「お兄ちゃん!」
サラ・レイヴンがティロードの背後から声をかけた。
ティロードは、正面モニターを見上げ、次に艦長シートを思いっきり殴りつけた。
モニターには、MSが映っていた。
キリマンジャロ基地から、発進したMS―――ウィンダムが。
ブリッジに警報が鳴り響く中、ティロードはサラに残って船の指揮をとるように言うと、全力でMS格納庫へと向かった。
彼が避けたかった、そしてシュリンカーたちが避けたかった「最悪の事態」。
それが、すぐ側に迫っていた。
168 :
41の者:2006/05/15(月) 23:44:18 ID:???
「第一陣は足止めをするように。第二陣は上がってきた敵MSの迎撃にあたれ」
キリマンジャロ基地、艦船ドックの一番奥にあった機動艦のブリッジで、アルトゥーロは部下に命令を出した。
彼が今乗っている船は、大気圏内外での運用が可能な強襲機動戦艦で、
アークエンジェル級の基本設計を元に、より大気圏内航行に向くように小型化されたものだ。
既に各地の地球連合基地では配備が進んでいる艦船ではあるが、ここキリマンジャロにも三隻、存在していた。
「『シンダー』、『ランド』、『イズリントン』はMS部隊が攻撃を開始したら順次発進」
ブリリアントとウィンダム・クラウンは、まだ三隻のMS格納庫の中に待機している。
戦況次第では出すつもりだったが、彼の部下の働きによっては、使わずとも突破は可能だろう。
ただ、やはりウィンダム(ジェットストライカー装備)では、ここを囲む最新鋭のMS群に抗するのは、
彼の部下がいかに有能と言えど、かなり厳しいものがあるのも事実だった。
だが、ギリギリまで、アルトゥーロはブリリアントとウィンダム・クラウンを出し控えることを決めていた。
全て、彼の作戦の一環なのだ。
それに、やっかいな敵は、彼と、彼の『仲間』が引き受けてくれるはずだった。
「あー、聞こえるかい?」
アルトゥーロは別の回線を開き、そのパイロットを呼び出した。
スティング・オークレーを。
169 :
41の者:2006/05/15(月) 23:45:33 ID:???
「なんだ」
不機嫌そうな表情で、不機嫌そうな口調で、実際不機嫌に、スティングは応えた。
「君の活躍、ダークネスの活躍に期待しているよ?」
「……うっせえ」
スティングの態度が、感情そのままに素直だったので、アルトゥーロは思わず小さく笑った。
「君には僚機として二機、付けてあげるよ。実に信頼できるパイロットだから、思う存分戦ってくれ」
「はん……信用できるかよ。不意に背中からズドン、てのがお前のやり方だろ?」
スティングは皮肉った。先ほどの、司令官室の件を言っているのだ。
だが、そんなことでアルトゥーロは態度を変えたりはしない。
あくまで、彼は目的に対して、冷静で冷酷だった。
「大丈夫、君にとっては絶好の援軍になるはずさ。君にとって、ね」
「……はぁ?何を言ってやがる」
スティングは煮えくりかえる腹の虫を必死に抑えた。
相変わらずハッキリしない物言いに、いい加減我慢も限界に近づいていたのだ。
「さて、行ってくれたまえ」
「うっせえ、わあったよ……。戻ってきたら絶対に一発殴ってやるから、覚えとけこのクソヤロウが!」
「楽しみにしてるよ」
スティングの怒声を柳に風と受け流して、アルトゥーロは満足そうに頷いた。
今のところ、小さな誤差はあるものの、ほぼ完璧に彼の立てた計画通りに物事が進んでいる。
「ああ、ジェイミー」
アルトゥーロは、背後に立っていた部下に声をかけた。
「は、何でしょうか?」
「これ、捨てておいてくれないか?」
ジェイミーは両のてのひらで御椀の形を作り、アルトゥーロが放り投げたものを受け取った。
それは、鈍く銀色に輝く、細いブレスレットだった。
「これは……?」
「ん、もう飽きちゃってね」
「……はぁ、わかりました」
ジェイミーは首を傾げつつ、ダストシュートに向かうと、それを中に投げ込んだ。
ブレスレットは、カランコロンと音をたてながら、下の破砕ブロックへおと落ちていった。
170 :
41の者:2006/05/15(月) 23:47:41 ID:???
「そう、飽きちゃって……もう使わないから、ね」
頬杖をつき、アルトゥーロはモニターに映る、ダークネスの発進する姿に目をやった。
今、彼が部下に命じて捨てさせた、銀の腕輪。
それこそ、彼と円卓の騎士を繋ぐ、最後のものだった。
腕輪型の、小型にして高性能通信機。
幹部やボスと直接会話ができる、いわば円卓の騎士の中でも限られた人間しか持てないものだ。
円卓の騎士を裏切った彼には、もはや必要のないのものだった。
今更、交渉するでも説得するでもない。
それに、計画の最後の鍵として使ったのだから、文字通り不要になったのだ。
腕輪の通信機を使い、円卓の騎士の連絡網の中継地を巧みに繋ぎ、
シュリンカーにキリマンジャロ基地への厳しい対応をとるよう、「命令」する。そう、「ボスからの命令」として。
彼らしか使わない専用回線だからこそ、このような策が使えたのだ。
「……『マリオネット計画』を完全にものにするために……大きな煙幕が必要だからね」
このキリマンジャロの事件が大々的に世界に報道されれば、連合もプラントも簡単に収拾はできない。
当然、円卓の騎士にしてもそうだ。
「スコッティ、映像のほう録り漏らすなよ?」
「了解です!」
そう、大々的に報道されれば、ではない。される、のだ。
彼の手によって、意図的に録られた映像は裏回線を通って、あっという間に世界にバラ蒔かれるだろう。
「さあ、真の『マリオネット計画』のスタートだ。操り人形は、より上手な操り手によって動かされるべきなのさ」
軽い口調で、アルトゥーロは宣言した。
それは冗談に近かった。だが、周囲にいた彼の部下には、冗談に聞こえなかった。
より優れた操り手、それがアルトゥーロであることは、今目の前に起こっていることで理解できる。
彼は、こうしてキリマンジャロの大地で、連合も、ザフトも、円卓の騎士も、全てをその上で弄んでいるではないか。
「MS第一陣、敵艦に対して攻撃開始!」
「よし、『シンダー』、『ランド』、『イズリントン』、順次発進。対空防御を怠らないように」
アルトゥーロは艦長シートにどっかりと腰を下ろすと、手を振ってゆっくりと命令を出した。
171 :
41の者:2006/05/15(月) 23:50:53 ID:???
Aルートです。今回はここまでです。視点の陣営がコロコロ変わってもうしわけない。
ここでドンパチやった後、ヘカーテとリベレートがやってきてより一掃戦場が混乱することになります(予定)。
スティングを援護することになったウィンダムのパイロットは、「あの二人」のつもり。
ただし、「乗って」はいないということで。操縦しているけど、乗ってはいません。
じゃあ、またある程度まとまったら投下します。
最後まで諦めずに。
>171
GJ!!!!!!!!!!!!!!!
見応えありました。今後もよろしくお願いします。
173 :
連合兵:2006/05/16(火) 11:58:55 ID:???
中々、シナリオ通りにキャラを動かせなくて悪戦苦闘してます。
この辺、陰謀劇の真っ只中だからなぁ…
会話一つ間違えただけで予定のシナリオから外れていってしまう…
だけど、巧いやり取りにしないと話の面白みがまったく無くなってしまう…
まだまだ自分が3・4流の情けない書き手だと実感させられて仕方ありません。
Bルート投下。本当は昨日のうちに投下しておくつもりだったけど、
どういうわけだかエラーが頻発して書き込めなかったOTL
174 :
連合兵:2006/05/16(火) 12:00:04 ID:???
スティング「お前ら…俺の事を覚えているんだな?」
アウル「正確には、あんたの事を『知ってる』って感じだけどね。
ステラの方は、足りない頭の性で記憶がごっちゃになってるみたいだけど。」
ステラ「アウル…それ、ひどい。ステラ、傷ついた…」
スティングは思わず苦笑する。2人のクローンと聞かされた時は、変わり果てた成れの果てのようなものを考えていたが、
実際には根はそれほど変わっていないようだ。ただ、『俺の知らない2人』になっただけで。
アウル「ステラ。スティ…いや『こいつ』は僕たちとは初対面なんだ。オリジナルの僕とステラの戦友ってだけだ。僕たちには関係ない。」
ステラ「戦友…?戦友なら、アウルも、ステラも、スティングと一緒に戦った…前の戦いで。」
アウル「それとこれとは…」
…せっかく会う事ができたのに、話す事が思いつかない。
アウルはオリジナルの記憶を拒絶して、俺の事を自分の偽りの記憶の中から抜け出してきた亡霊のように思っている。
ステラは逆にその偽りの記憶を受け入れて、俺の事も仲間として見ている。
スティング「アウル。本物だとか、偽者だとか、そんな事はかんけいねぇ。
どの道、お前達はこれからも俺と一緒に戦う事になるんだ。そう邪険にしないでほしいな。」
だが、アウルは首を振る。
アウル「怖いんだよ…。記憶の中にある『母さん』も、それは僕にとってはまったくの赤の他人だって言う事が。」
うわぁぁぁぁぁぁ!!!!
アウルが、発狂する。強化人間の処置の一環として施された『ブロックワード』を自分で言ってしまったからだ。
アウル「かあさん、かあさん!かあさーん」
スティング「アウル、落ち着けアウル!!」
ステラ「アウル、大丈夫…?」
????「…話してる内容からして、やばいんじゃないかとは思ってたが…自分で地雷を踏んだか。」
…ステラとアウルに気を取られ過ぎてて、すっかり視界からも頭からも抜けていたが、この面会の立会人が呟く。
アウル「うあぁ…」
????「とりあえず、こいつが暴走したから面会は中止だ。ステラ、自分の部屋に戻ってろ。アウルは『処置』してから戻す。」
ステラ「ネオ、分かった。」
今、確かにネオってステラが言ったよな? 確かに、死んだって話は聞いてないが…
スティング「おい、ちょっと待て!」
立会人に向かって怒鳴る。それに反応してネオと呼ばれた男が振り向く。
????「…ステラ。俺の代わりにアウルを連れて行っておいてやれ。」
175 :
連合兵:2006/05/16(火) 12:01:47 ID:???
????「…ごまかし様が無いだろうから言っておくが、俺はもちろんネオ・ロアノークでは無いぞ。」
スティング「なら、てめぇは何者だ。」
そう言うとネオ?は懐から仮面を取り出し、身に着けた。…おっさんの仮面とまったく同じものを。
クドラク「俺はクドラク・シュベルガー。…ネオ・ロアノークの代役だ。」
ステゥング「代役…ネオのおっさんの。」
クドラク「代役なんていうと何か妙な感じがするけど、ようはステラとアウルのお目付け役だよ。」
そう言って軽くおどけてみせる。
…この軽さ、どこか本物に通じる何かを一瞬感じてしまった。(だからこそ代役に選ばれたのだろうが。)
クドラク「他にも色々と聞きたい事もあるだろうけど、面会は中止になったし
ご覧の通り、色々とごたごたしてるから時間割いてやる事もできない。
もう一つだけ質問に答えてやるから今日のところはそれで勘弁してくれ。」
そう言われて、一瞬悩んだが、聞くことは一つだった。
スティング「さっき、『処置する』って言ったよな?多分、記憶を調整する『ゆりかご』を使うんだろ?
エクステンデットの研究所は崩壊し、それらの技術も闇に葬られたはず…
まあその辺の事はどうでもいい。
いったいどんな方法を使って、あのステラとアウルにファントムペインの記憶を与えたんだ!?」
仮面をつけた偽のネオが苦々しく口元を歪める。
クドラク「…どうやって記憶を与えたのかは“俺にもよく分からない”。
お前の言うとおり、あいつらには処置の手段として『ゆりかご』を使っている。ステラとアウルだけじゃない。
ウィンダム・クラウンの連中もだ。」
スティング「…なるほど。あいつらも強化人間だったわけか。」
クドラク「それも、出来の悪い…な。とりあえず、今はあいつらでも貴重な戦力だ。もちろんお前もな。
今日の面会は、お前に土壇場で裏切られたり、暴走されない様にする為に少し飴を用意したんだ。
頼むから変な事しないでくれよ。これからも差し入れしてやるからさ。」
そう言って、おどけて見せる。そっくりな仮面もつけているせいで、なおさらネオのおっさんにしか思えない。
スティング「はは、分かったよ。おっさん。今のところは変な事をしないでやる。」
クドラク「ほんとに頼むよぉ。もうじき“宇宙(そら)”にあがる事になってるんだから。」
そう言っておっさんは部屋から出て行った。 …そら、だと?
176 :
連合兵:2006/05/16(火) 12:02:48 ID:???
バルナード「…よっこいしょ。」
2メートルを越す巨体のメイドが、大荷物をシャトルに積み込む。
アルトゥーロ派残党A「しかし、すっげー体格だな…あの大荷物を軽々と…」
ダグリス「あんた達もぶつぶつ言ってないで、さっさと荷物を運び込みな。いつ追撃部隊がくるか分からないんだろ?」
もう一人のメイドがボケッとしている兵士の背中を叩く。
アルトゥーロ派残党B「そうだな、運び終えてシャトルに乗ったら俺らの相手をしてくんない?ベッドでさ。」
二人のメイドがギロリと睨む。
バルナード「コレでも夫のいる身なので、お断りさせていただきます。」
ダグリス「殺されたくなかったら、やめときな。」
アルトゥーロ派残党B「…。なんか、俺の想像してたメイドのイメージとは違うな…」
バルナード&ダグリス「メイドは娼婦ではありません。(ハモリ)」
アルトゥーロ派残党B「…それもそうか。」
アルトゥーロ派司令官「緊急連絡、緊急連絡!偵察部隊が追撃部隊との交戦に突入した模様!
敵の誘導は行うが、シャトルの発射はいつでも可能なように準備を整えておけ!」
慌て出すシャトル基地。
バルナード「戦闘に入ってしまいましたか。」
ダグリス「…さて、どうなるのかしらねぇ。まあ、例の奴のお手並みを見せていただこう。」
177 :
連合兵:2006/05/16(火) 12:04:11 ID:???
『マジェスティーズ・プリンス』が曲がるビーム事、フレスベルクの直撃をくらい、爆散する。
ティロード「敵の襲撃か!MS隊を展開させろ!」
無論、できるだけ不意打ちには気をつけていたつもりだったが、少し甘かった。
森の中、おそらくは射程距離外から撃ってきたのであろうMSの頭部がわずかに見える。
ヴァーチューズオペレーター「敵機照合。該当データは…?アンノウンではなく、機密扱い?」
だが、ゲールの腹心であるレイヴン兄妹には機密扱いのMSのシルエットが何か分かった。
サラ「あれは…なぜこんなところに?」
ティロード「どういう事だ?ともかく、MS部隊を展開させろ!」
コレは、母の差し金か?あの機体は…AAA計画で開発された支援砲撃用MS、ディベイン!
元々は地上用のオールレンジ攻撃搭載機として開発が進められていた機体だ。
だが、武装の開発に失敗したために急遽開発の方向性を変えて作られたMS。
しかし、量産性も凡庸性も無く、火力が強すぎて扱いづらい上に地上専用機であった為に、試作機だけで終わってしまったはず…
待てよ?その試作機は、ダンタリオンに保管されており、現物も見た事がある。
だが、目の前にあるMSはダンタリオンにある茶色の機体とは違い、深緑で彩られていた。
いくら地形が森とは言え、トランスフェイズ装甲のカラーリングを変更するなどという手間をかけるだろうか?
ヴァーチューズオペレーター「敵は…アンノウン1機・撤退していくバビが3機。」
たった1機で、この大部隊を相手にするだと?
バビを逃がすための囮という事か?いや、たった1機では囮にすらならない。
ザフト側の船から通信が入る。
シュリンカー「私の部下にバビを追撃させます。あの正体不明機の始末は任せますよ。しかし、僚艦を失うとは大した不手際ですね。」
皮肉が苛立ちを募らせる。だが、このどう見ても圧倒的に有利な戦いで、より大きな損害を被るとはまったく予想もできなかった。
178 :
連合兵:2006/05/16(火) 12:05:46 ID:???
カート「敵か。あのいけすかねぇ野郎のために戦うなんてのは御免だが、任務は任務だ。」
ノイ「そうだ。あんまりぶつぶつ言わずにさっさと終わらせるぞ。」
メイ「…。」
アンノウン撃墜に元ハザール隊が狩り出される。
メイは前回の戦闘で情緒不安定な面が残っているので待機だが。
カート「それにしても、なんで陸上に水中用機が配備されてるんだ…?」
ノイ「さあな。その辺は奴に聞いてくれよ。」
全員が出撃する。
カート「…まったくもってふざけてるな。たった一機相手にコレだけの部隊で袋叩きにす… うわ、なんだぁ?」
奴のバズーカから発射された砲弾が、空中で分解し、細かい浮遊機雷へと形を変える。
本来飛行と言うのはデリケートなバランスの上で成り立っているものだ。
不用意に近づきすぎたフォビドゥンヴォーテクスがバーニアに浮遊機雷を取り込んでしまい、落ちていく。
ノイ「敵は一機とは言え、舐めるなよ。」
カート「ヘイヘイ。」
次の瞬間、アンノウンに対して一斉に射撃を放つ。
だが、アンノウンは人間が乗っているとは思えないような急加速で回避し、その回避中に一斉に砲撃を加えてきた。
それも、全弾命中させるというありえないような神業を。
ノイ「何だ!?あの加速力は?」
カート「多分、エースが乗ってんだろ。とは言え、たった一機でどうにかできるもんじゃ…無いわけでもないな。」
伝説のMS、フリーダムがそれをやってのけたという話があるのだ。目の前の敵がそれに匹敵する可能性がある。
自然と、部隊の緊張が高まっていく。
だが、それは次の一撃であっと言う間に瓦解させられてしまう。
アンノウンのバズーカから、神殺しの一撃が解き放たれた。そして、その一撃は戦場を焼き尽くす。
カート「がぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ノイ「カート!」
辺境の森に、黄昏が舞い降りた。
179 :
連合兵:2006/05/16(火) 12:09:17 ID:???
リミッターを外しているにもかかわらず、動きがずいぶんスムーズだ。グフやザクではこうは行かない。
下手をすれば、余計な武装が付けられている『リーウェル』より性能がいいかもしれない。コレならいけるだろう。
敵の動きがそれなりに場数を踏んだものを感じさせるが、ただそれだけだ。
フォレイム「…すまない。」
この森は戦いに巻き込まれ、焼き尽くされてしまうだろう。それが私の名。私にこめられた意味。
焼き払う森の覇者、フォレイム・フレスト…フレイム&フォレスト。
ここで切り札を取り出す。“死者の爪の船(ナグルファル)”の入った多目的バズーカを。
群がるMSの群れを無造作に全身の武装の照準を合わせて焼き払う。
そうしてこじ開けた穴の向こうに、“生ける屍を乗せた船(ナグルファル)”をアークエンジェル級に向けて解き放つ。
無論、敵も馬鹿ではない。旗艦に直撃させまいと一斉に砲火し、弾速の遅い“反逆者の船(ナグルファル)”は打ち落とされた。
だが、“冥府の船(ナグルファル)”は落とされても大した問題は無い。
むしろ、誘爆を引き起こす原因となるだけだ。
打ち落とされた“黄昏の船(ナグルファル)”は、銀色の粒子を撒き散らしながら
まるで選別されたように…エース向けの高コスト機を次々と爆散させ、さらに近くにいたMSを誘爆に巻き込んでいく。
フェイズシフトを無力化し、爆発させる銀色の粒子…ミストルテインによって。
今の一撃でかなりの数のMSを撃破したが、まだかなり撃ちもらしがあった。
だが、今回の目的は敵戦力の足を挫く事だ。
後は様子見を決め込んでいた節のあるザフト側の戦艦のほうも適当に痛めつけて撤退すれば良い。
ディベインはフレスベルクを解き放った。
180 :
連合兵:2006/05/16(火) 12:10:25 ID:???
レイサイト「久しぶりだな、カミキ。そしてゲール少将も。」
カミキ「お久しぶりです、師匠。」
ゲール「今は、中将だ。カミキも、今では技術少将だ。」
レイサイト「これは失礼。ご昇進おめでとうございます。」
…ゲールが苦虫を噛み潰したような表情をしている。彼とは少なからぬ因縁が彼女にはあるからな。そして私も。
それが無くとも、忌まわしきグングニールを開発した科学者だ。そんな人物が連合にくる事自体、あまり良い事ではない。
ゲール「それはさておき、早速本題に入りたい。
ミストルテインとその技術に関する独占契約と、新型MSの開発支援に関してだ。」
レイサイト「新型MSの開発支援はともかく、ミストルテインについては少し…特に、独占契約には同意できません。」
ゲール「既に、アーピスにも配備してしまったから…という事か?」
レイサイト「ええ、そうです。」
ゲールが元々引きつっていた笑顔をさらに歪ませる。
ゲール「使い方しだいで核をも上回る、“無垢なる小枝(ミストルテイン)”は恐らく次の戦争での勝敗を左右する代物だろう。
効率の良い“宿木(ミストルテイン)”の生成法も、それを動力源にした新型MSの開発も完了しているそうだな。」
苛立ちからか、一気に話の確信を切り出すゲールだが、
師匠は、それがどうしたと言わんばかりに表情一つ変えない。
レイサイト「知っているなら、話は早い。色々と条件がありますが、それらも提供させていただきましょう。」
飄々とした返答を返す、師匠。それがゲールの感情をさらに逆なでする。
そもそも、ゲールと師匠は馬が合わないのは良く知っているが…
今日に限っては、一段と苦い顔をしていた。いつも見ているという、悪夢のせいだろうかと思っていたが、
彼女にしては珍しく、湧き上がる感情を抑えずに言い放った次の一言で全てを理解した。
ゲール「貴様は、ゲリラに手を貸し何を企んでいる!?
…貴様が提供してきたMS、ディベインの同型機を残党狩りで発見し、大打撃を受けたとティロードから連絡があった!!
生きて、帰れると思うなよ…」
レイサイト「ああ、その事ですか。」
師匠は相変わらず落ち着いたままだった。
彼を水とするならば、ゲールは油。
水の中に埋もれた、底の知れない切り札の数々を誇るレイサイトに対して、
ゲールは情報という名の油を敵の体から搾り出し、紅蓮の業火で焼き尽くす。
湖畔のごとく静かなレイサイトは自らは波紋を立てず、他者に石を投げ込まれて反応を示し、
それに対して油は生活の中で自然と湧き出てくるもの。
そんな、対極的な二人の戦い。そして、その狭間を行き来する私は、いかなるものなのだろうか?
181 :
連合兵:2006/05/16(火) 12:11:31 ID:???
レイサイト・クレメイ ♂ コーディネイター
元ザフトの科学者で、地球に投下されたグングニールの製作者の一人。
アーピスの重鎮であり、アーピス独自の戦力の大半は彼の私兵が占めている。
かなり腹の読めない人物。(腹が読めないというよりは、割と行き当たりばったりなだけ。)
オークションを営む富豪で、小規模な民間のMS工場のオーナーでもあり、彼の趣味で開発を行うことがある。
時折オークションに出品する為に作らせた特注の機体と称して軍の眼を欺き、傑作MSを横流しする事も。
バルナード・ベイディン ♀ コーディネイター
レイサイトのメイドの一人。2メートルを超える巨体を誇る女性。
我が子らがディスティニープランで自身の方向性を伸ばせればよいと思っている。
アーピスの主力の一人。
ダグリス・ウェーリル ♀ コーディネイター
同じくレイサイトのメイドの一人。
ディスティニープランを掲げるアーピスに従っていると言うより、主の命に従っているだけである。
戦闘力は高くない。
フォレイム・フレスト&クドラク・シュベルガー
???????
現状は持ち越し。ただ、どちらも強化人間に深くかかわるキャラ。
182 :
連合兵:2006/05/16(火) 12:20:35 ID:???
ディベイン(地上専用機) AAA計画版
元々は地上において、オールレンジ攻撃を使用するために作られたが、開発に失敗した試作機。
オールレンジのための機構を廃して連合におけるカラミティ式の武装を備え、
支援用モビルスーツとしての再開発を行った。
基本スペックは高いものの、過剰なまでの攻撃力をもち、扱いにくい機体。
「例えるなら武装強化ケンプファー。 」
武装
・散布式超小型機雷(関節など破壊するための武装、風に乗って流される)
・専用大型バスーカ
・ショットガン
・フレスベルグ改
・ビームサーベル(申し訳程度に1個)
防御面:トランスフェイズ装甲・大型ビームシールド
今回登場した機体は
・高機動仕様
・トランスフェイズ装甲非搭載
・大型バズーカとは別に多目的バズーカ(ナグルファル入り)も装備。
・ミストルテイン動力
ミストルテインについて
原典は北欧神話における次期最高神、バルドルを殺した宿木の枝。
本作に登場するコレは、フェイズシフトの制御を狂わせ、場合によっては爆発すら引き起こさせる粒子の事。
…細かく説明できるほど科学の知識が足りないので、砲弾と剣と動力源に使われてる素材だと思って置いてください。
今回登場した人物とMSの設定。
…レイサイトとフォレイムは議長スレの遺産の一つですが、
クドラク:バルナード:ダグリスは話の進行上の調整役なので早期退場・もしくは背景。
ただの名前有りの雑魚程度に思っといてください。
183 :
連合兵:2006/05/16(火) 13:30:02 ID:???
>>140 実は、投下した黒歴史のまま続けてるわけなんですが、
既にデストロイに乗って出撃してます。
ダークネスが周辺飛び回ってたのはそれが理由。…完全に背景でしたが、デストロイ。
41氏へ。
あんまりAルートに干渉するつもりはありませんが、
Aルート扱いで投下した戦闘からはだいぶ変わってしまいそうなので一応…
ティロードは自分が(連合側の)総指揮官だと分かっていて、
みすみす戦場に出るような真似はしません。ナチュラルだし、戦闘しながら指揮なんてできない。
(それでなくてもアウトレスは防御力が極端に低い。どこかの赤い総帥や獅子娘とは全く訳が違う。)
パイロット技能も所詮はナチュラルで、ごり押しだとあっさり負ける。
…正直、こっちのルートで出撃したのはヴァーチューズ落ちかけ、サラもやられかけ、
何か打つ手は無いか、とやむなく出撃したのがアルトゥーロ戦。
余談で設定には書かなかった細かい話をすると、
根は熱いというのは、あくまで心の中だけでしかなく、
(分かりやすく言うと、仲間が死んだら表面上は体裁を取り繕って心の中で大泣きするタイプ)
実際に動く時には頭を冷やしてから冷静な判断を貫く。物に当たったりぶち切れない。
<この辺はもう修正不可でしょうが
後、コーディネイターや強化人間、母というあらゆる面で超えられない者たちを間近で見てきたから、
彼には思い上がらないって言うのがありますね。
Bルートの予定じゃ、ティロードはどんどんヘタレていきます。
ゲールからは裏切り者として手を切られ、円卓の騎士は信頼の置けない新参者に嫌がらせをし、
サラからは“おにいちゃん”どころか、「母さんの敵になるなら、排除するわ。」
徐々に懐いて来るメイはロリコン趣味は無いので苦痛でしかない。【正直サラのも参ってた。
MS戦も、アルトゥーロ撃破以降はホントに活躍無しor出撃しないと来たもんだ。
ティロードは本当に暗殺する以外は戦力になりません。
<元々戦闘力は名前有りの雑魚程度。イベント補正が無ければ確実に全能力がメイを下回る。>
…色々と失礼しました。
余計な脳内設定を無駄に垂れ流した事は見なかった事にしてくださって結構です。OTL
別にいいじゃん
Aでは鬼強のアルトがBではヘタレ死にしてんだし
ティロがAで強くてもさ
185 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/17(水) 11:28:01 ID:chGCtuNY
乙
ぼっしゅ
職人の意気込みに反して反応が寂しいスレ…
age
393氏と新保管庫の人はどこいっちゃったの?
過疎セツナス
67氏と393氏とアウルの人と新保管庫の人ドコー?
193 :
651:2006/05/20(土) 01:52:47 ID:???
ノシ ハーイ 保管庫つなぎの651です
GWの更新予告してたのに出来なくてスマソ
今やってる活動が一段落したら更新できると思う
しばらく待ってて下さいすんませんorz
5963
4649
393氏は?
ほす
住人はいねがー
200 :
41の者:2006/05/22(月) 21:58:09 ID:???
Aルート投下↓
201 :
41の者:2006/05/22(月) 21:59:18 ID:???
「野郎、マジで撃ってきやがった!」
裂けんばかりに目を吊り上げ、初撃による震動で揺れる『ジョン・ヘンリー』のブリッジで、ハザールは怒鳴った。
あの基地にアルトゥーロがいるかどうか、確かな証拠はないが、ハザールはいると思っていた。
細々とした情報の欠片では断定は出来ないが、それでもハザールはおのれの直感を信じて疑わなかった。
それは戦場で磨かれたものでもあるし、持ち前の勘の鋭さでもある。また、師匠たるゲール・レイヴンの教えの賜物でもあった。
「回避運動続けろ!直撃させんな!」
キリマンジャロ基地から出てきたMSは、ブリリアントもウィンダム・クラウンとは違う。それは何を意味するのか。
キリマンジャロ基地がアルトゥーロに乗せられたか、それとも基地がアルトゥーロにのっとられたのか。
戦力を隠しているのか、そうでないのか。
全てが判別しないが、とにかく、先手先手を打たれているのは間違いないのだ。
「チキショウめが……!」
普段、ここまでハザールが怒りを表面に出すことは少ない。
しかし、アルトゥーロにしてやられたという事実が、彼の激情の導火線に火を点けた。
役に立たない誇りなどは犬にでも食わせればいい、という主義の男ではあるが、
“執炎の灰狼”の異名が示す通り、ハザールの“しつこさ”はプライドに裏打ちされたものでもあるのだ。
「シェイン!『ジョン・ヘンリー』の指揮をとれ!他の二艦もだ!」
腹心の部下にそう命じつつ、彼はMS格納庫を呼び出した。
「ワイルドダガーをすぐに出せ!ガキンチョもだ!俺もすぐ出る!」
そう叫ぶと、乱暴に通信を切り、ハザールはブリッジを飛び出した。
「くそったれ!」
シュリンカーと合流し、ゲリラを駆逐しつつアルトゥーロの動静を探る。
そう、途中までは上手くいっていたのだ。
だが、ゲール・レイヴンの手が伸びてきてから、微妙に歯車が狂い始めた。
組織のメンバーとして動きつつも、レイヴンに尻尾を捕まれないよう、連合軍としても動かなければならない。
やはり、そこに隙が生まれてしまったのだろう。
円卓の騎士単独で行動出来ていたら、ここまでアルトゥーロに先手先手を打たれなかったはずだ。
「くそったれが!」
もう一度、怒りを込めて叫ぶと、ハザールはMS格納庫に飛び込み、
自身のワイルドダガーのコクピットに滑り込んだ。
202 :
41の者:2006/05/22(月) 22:01:01 ID:???
「キリマンジャロ基地からMSが、は、発進!ビ、ビーム攻撃来ますっ!」
索敵班の悲鳴に近い報告が、シュリンカーの耳を叩いた。
「回避だ!」
シュリンカーが艦長シートから立ち上がりつつそう命令した時、『ボルボ』の右舷部に一本のビームが着弾した。
「うぐっ!」
「おおっ!」
船全体に走る激震。
シュリンカーは転倒しなかったが、側にいたアシエルは見事にひっくり返った。
「ひ、被害状況報告っ!」
だが、転びつつもそう指示を出した辺りは、さすがに鍛えられた軍人だった。
「損害軽微!消化剤!隔壁!行いますっ!」
それは『ボルボ』のクルーもそうだった。
クルーのほとんどが、前の大戦を生き残ってきた猛者たちばかりなのだ。
それに、円卓の騎士として色々とキナ臭い動きを行ってきた経験もある。
幸い、ビームはラミネート装甲によって威力を殺されたようで、損傷は大きなものではなかった。
距離が離れていたことも影響したのかもしれない。
「アシエル、俺は出るぞ!迎撃部隊を残して他のMSは全部出す!」
「……お待ち下さい!」
シュリンカーの命令に、アシエルは同調しなかった。
「隊長はここにいてもらわなければ!」
ブリッジのクルーは驚きつつ、アシエルを見た。
シュリンカーが激発しやすい性格であるということは、周知の事実だ。
このような切羽詰った状況で、その命令に逆らうということは、ダイナマイトを胸に抱きつつ火の中に飛び込むようなものなのだ。
「あなたが出てしまうと、『ボルボ』の指揮をとる人間がいません!」
無論、アシエルもそこらは理解している。
だが、それでも上司の出撃を認めるわけにはいかなかった。
前だって出撃準備と計画が整っていたのならまだしも、
不意の乱戦でシュリンカーが出てしまったら、命令系統が確保できない。
アシエルが残ってもいいのだが、彼はシュリンカーの副官的立場ではあるものの、専業はやはりパイロットだった。
203 :
41の者:2006/05/22(月) 22:02:07 ID:???
「くっ……!」
シュリンカーは拳を握り締めた。そう、今の彼は『ボルボ』全体の指揮官でもある。
荒事に慣れた腹心の部下が多くいるハザールや、サラという身近な理解者がいるティロードとは、事情が異なるのだ。
シュリンカーの拳を握る力が、一層強くなる。アシエルの言うことはわかる。
わかるのだが、胸奥で沸き起こる怒りの炎はそう簡単に鎮めることは出来ない。
あの通告命令がアルトゥーロの策だとしたら、それにみすみすはまってしまった自身の失地を回復せねばという思いもある。
「私がMS部隊の指揮を取ります!隊長は『ボルボ』で全体の指示を!」
「……っ」
「隊長!第二射が来ます!」
彼らが問答をしているうちにも、“キリマンジャロ基地のMS”は接近し、攻撃を仕掛けてきている。
決断するのに、一刻の猶予も最早無かった。
「うおーっ!」
吠えた。シュリンカーは大きく吠えた。
それはおそらく、無理矢理感情を納得させるための儀式だったのだろう。
叫びでもしないと、感情を押さえつけることができなかったのだ。
「……アシエル、ただちにザクファントム部隊を率いて、敵を殲滅しろ」
「……はっ!」
アシエルは敬礼をすると、ブリッジを走って出て行った。
アシエルが出て行くのと同時に、第二撃のビームがブリッジをかすめて飛んでいく。
当たらなかったのは、シュリンカーとアシエルの会話の最中も操舵手が巧みな回避運動をとり続けているためだ。
「……回避を行いつつ、微速後退!各銃座各砲座、敵を近づけるな!索敵班、キリマンジャロ基地に焦点を当てろ!」
矢継ぎ早に指示を出しつつ、シュリンカーは改めて艦長シートに座りなおした。
そして、額に流れる汗を、乱暴に親指ではらいのける。
今、彼の胸の奥に、怒りとは別の何かが滲み出つつあった。
怒りだけではない。恐怖、後悔、無念さ……。それらは混ざり合って、シュリンカーの肺腑を黒く塗りつぶしていく。
もしかして、全ては手遅れになってしまったのではないか。
自分は、血塗れの賽を振ってしまったのでないか。
「く……!」
シュリンカーは右手の掌を、前髪に突っ込ませた。
震えが、一瞬だが体を駆け抜けていく。
それは、戦慄と呼ぶべきものだった。
204 :
41の者:2006/05/22(月) 22:12:16 ID:???
キリマンジャロ基地から出てきたウィンダム部隊に、最初に当たったのはハザールたちではなかった。
基地から見て位置的に最も右翼にあった『ヴァーチャーズ』に、ウィンダムは攻撃を集中してきたのだ。
「くっ、全体の牽制から一転してかっ!やってくれる!」
ヘルメットをパイロットスーツに固定すると、ティロードは自分のアウトレスに乗り込んだ。
既に数機、部下のアウトレスが空に飛び立っている。
もう少しで制空権を取られ、MSを出撃出来なくなるところだったが、間一髪間に合った。
「サラ・レイヴン少佐!」
「はい!」
「敵MSに背後を取られないようにしろ!それと、対空以外の火線はキリマンジャロ基地に!」
「え、で、ですが」
「構わない!奴らは自暴自棄になったってことだ!」
「りょ、了解!」
サラは兄の言いたいことを理解した。
つまり、“キリマンジャロ基地は匿いきれないと思ってヤケクソになった”ということで処理する、と言っているのだ。
基地を破壊し、アルトゥーロも纏めて潰し、出来ればハザールたちも消す。
そして、最後はザフトと南アフリカ統一機構に責任を押し付け、母のゲールの政治的手腕に託す。
それ以外に、最終的解決方法はない、というのが、ティロードの判断だった。
「ティロード・レイヴン、出るぞ!」
味方が空域を確保する中、ティロードはアウトレスを発進させた。
ウィンダムとはいえ、敵が侮れないのは、モニターを通じて戦いぶりを見ているのでわかっている。
基地のMS、つまり南アフリカ統一機構の連合軍なのか、
それともアルトゥーロの部下なのかはわからないが、
彼自身もMSパイロットとして技量が豊富なだけに、一目でその手練ぶりが理解できた。
「ちいっ!」
こうまで乱戦状態になると、アウトレスの特徴であるミラージュコロイドは使えない。
後は、アウトレスの機体性能と、パイロットの腕でウィンダムと戦わねばならない。
基本的性能自体は、アウトレスのほうが間違いなく上だろう。だが、パイロットのテクニックはどうか?
「こいつら、やる!」
左右から交差するように飛んできたビームを、ティロードはアウトレスを跳ね上げさせるように動かして避けた。
ひとつひとつに、敵の動きに無駄がない。徹底的に数的有利を作り出し、効率的に攻めてくる。
「だが、しかし!」
ティロードはアウトレスを上昇させつつ、真横、右方向にビームを放った。
その一撃は、『ヴァーチャーズ』の背後に回り込もうとしていた一機のウィンダムを貫いた。
「まだまだっ!」
最後まで撃墜を確認することなく、ティロードは次のウィンダムに向かっていった。
余裕がありなどはしない。容赦のない敵の攻撃には、自分も容赦なく攻撃するしかないのだ。
205 :
41の者:2006/05/22(月) 22:13:41 ID:???
「た、隊長!」
「何だ!」
『ヴァーチャーズ』にウィンダムのほとんどが集中したため、『ボルボ』は最初の一撃以降、
ダメージを負ってはいなかった。とはいえ、三機程が執拗に絡みつき、
迎撃にあたっている味方のザクファントムと丁々発止の立ち回りを繰り広げている。
アシエルの援護も、『ヴァーチャーズ』の援護も容易に出来かねる状態だった。
「キ、キリマンジャロ基地から第二波、来ます!」
「何!?」
瞬間、シュリンカーはしまった、と思った。
最初に出てきたウィンダム部隊は、二十機ほどで、キリマンジャロ基地の規模からすれば、
配備数の約半分といったところだった。
もっとも、常に守備防衛に戦力を置いておかねばならないので、
残りはそのために出てこないものだとばかり思っていたのだが―――
「まずい!」
敵が『ヴァーチャーズ』に攻撃を集めた理由を、シュリンカーは悟った。
基地から見て最右にあった『ヴァーチャーズ』は、単に各個撃破の対象として選ばれたのではない。
“ハザールの部隊やシュリンカーの部隊をそこに集めるための対象”として選ばれたのだ。
そう、ハザールもシュリンカーも、表向きはティロード・レイヴンと共同行動をとっている。連合軍として、ザフトとして。
つまり、“味方”であり、どちらかに攻撃を集中されれば、片方は“救援”に行かざるを得ない。
第二波が出てきたということは、すなわち、『ヴァーチャーズ』への第一波の攻撃は陽動であり、
『ヴァーチャーズ』から最も距離の遠い、つまり反対位置にある船こそが本当の攻撃対象、各個撃破の“最初の”目標なのだ。
「アルトゥーロ……!」
シュリンカーは歯噛みした。完全にアルトゥーロの戦術に釣られ、振り回されている。
キリマンジャロから第一撃の牽制攻撃を受けた時点で、アルトゥーロの策にまたはまっていたのだ。
彼の下にも、ハザールにもティロードにも、余剰戦力、全艦をカバーできるMSの数はない。
もう少しMSと船があれば、例え先手を取られたとしても、
攻める立場としてMS部隊を守備と攻撃にわけ、隙を作ることなくキリマンジャロに当たれただろう。
「だ、第二波MSが、『マジェスティーズ・プリンス』に!」
キリマンジャロ基地から出てきた第二波は、第一波と同じく二十機ほど。
MSの大半を『ヴァーチャーズ』の援護に行かせた『マジェスティーズ・プリンス』に、それらを防ぎうるだけの戦力はない。
しかし、助けに行きたくとも行けない。
巧妙なウィンダム部隊の連携によって、『ボルボ』がハリツケにあっている以上、不可能だ。
「あ、ああ!『マジェスティーズ・プリンス』が!」
僅か一分にも満たなかった。
二十機ほどのウィンダムに取り囲まれ、『マジェスティーズ・プリンス』が爆発炎上を起こすまで。
「た、隊長ーッ!」
別の索敵係が、悲鳴に近い、ではなく、悲鳴そのものをあげた。
「キリマンジャロから、ふ、船が、強襲機動艦タイプが三隻!」
「……第三波かっ!」
シュリンカーは足元が崩れていく錯覚に陥りかけた。
受けた攻撃の第一撃が針とすれば、第二撃は槍だった。そして―――
「き、強襲機動艦形状確認!『アルカセット型強襲機動艦』です!」
「敵第二波、続いて『センチュリアス』にとりつきます!」
「『ヴァーチャーズ』、敵MS群を振りほどけません!」
「……アルカセット型強襲機動艦の前にさらにMS確認!こ、これは!?」
そして、第三撃は槌だ。
「アンノウン……!?く、黒いMSです!」
全てを駆逐する、大きな黒い槌―――
206 :
41の者:2006/05/22(月) 22:15:39 ID:???
>連合兵氏へ
ティロードの件ですが……やっぱり事前に確認しあうべきでしたね。
人物像が大幅に変わってしまい、本当に申し訳ありませんでした。
『MSの操縦に長けている』『ちょっとだけ激情家』の二点については、
もうどうしようもないのでAルートのみの設定として継続使用します。
それ以外は、氏の言われる性格のほうに持っていけるよう、修正を図ります。
サラは今のところティロードの頼れる部下にして親族扱い、ゲールは……大物っぽくて正直どう動かしたものか。
じゃあ、またある程度まとまったら投下します。
最後まで諦めずに。
207 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/23(火) 10:30:07 ID:GF6I/m/n
過疎スレプギャーッあげ
41氏GJ!!!!!
執筆が速くなったような気がしてとても嬉しいです。
!
HOSYU
HOSYU
211 :
連合兵:2006/05/25(木) 10:55:47 ID:???
相変わらず、文章にキレがありますねぇ…自分ももっと腕を磨かないと。
ただ、個人的に疑問に思ったのはアウトレスで出撃した事。
船が囲まれてる以上、いざとなれば自分の機体を盾にしないといけないのに、
防御力が皆無なアウトレスで出撃するのはいかがなものか…いくらなんでも、トリケロスじゃ防御面で心もとない。
正直、こういう状況ならゲルズゲーで出る方が良いだと思うが…
…別にケチつけようと思ったわけじゃないけど、どう考えても行動がむちゃくちゃなんで。
Bルート投下。
212 :
連合兵:2006/05/25(木) 10:57:00 ID:???
…はっきり言って、俺の大失態だ。
たった一機のMSにこんな壊滅的な被害を出すとは。
ダンタリオンに保管されているディベインの攻撃力は見た事があったが、保管されていた機体とはまるで性能が違う。
あんな人間離れした高機動性は並みのナチュラル…
いや、どんなコーディネイターや強化人間でも、あんな真似はできないだろう。
少なくとも、失神どころか肉体が押しつぶされて、そのまま死んでしまってもおかしくないようなGがかかっているはずだ。
そんな急加速を物ともせずに機体を操って見せた事も驚きだが、
そこから全弾直撃させたのだ。(展開していた部隊の包囲網が、出撃したばかりでやや密集していたとは言え)
その後、奴はこちらの僚艦にダメージを与えた後、
ミラージュコロイドの煙幕弾を射出して姿をくらませた一瞬の内に、射程距離外まで撤退してしまった…
あまりにも非現実的な戦い振りは、未だに俺は信じられなかった。
だが、実際に被った被害が先ほどの戦いが幻ではない事を示している。
俺は、ヴァーチューズのブリッジから損壊した部隊の様子を見る。
ティロード「…。」
奴はディベインばかりではなく、『ナグルファル』を用いてきた。
そんな物をただのゲリラが持っているとは思えない。
円卓の騎士がいくつかくすねていて、主を失ったアルトゥーロの残党が
今更切り札を持ち出して来た可能性も無くはないが、それをこんな牽制程度に使うとも考えにくい。
サラ「被害報告が纏まりました。…これ以上の追撃は不可能と思われます。
それと、ゲール中将に今回の一件を報告しておきました。」
ティロード「…そうか。これだけの被害は隠し通せるものではないか…」
力無く、うなだれる。
サラ「その責任について…と言うわけではありませんが、
ティロード大佐にはダンタリオン基地への出頭が命じられています。
なお、その間の部隊の指揮は私に任せるとの事です。」
『…と言うわけでは〜?』 この被害を出した責任ではない事で出頭だと?いったい、何があるというのだろうか…?
サラ「ともかく、すぐに出頭するように命じられていますので出立の手はずは整えておきました。」
ティロード「…分かった。」
この手際の良さは、どこかで母が手を回している。それも、俺を通さずにサラを使って。
謎の試作機強化型の事も合わせて、大きく何かが動き出しているとしか思えない…
213 :
連合兵:2006/05/25(木) 10:58:29 ID:???
シェリンカー「…。」
??????「組織の体裁は早めに立て直した方が良いだろう。既に2人も欠員が出ているのだからな。」
????「アルトゥーロを殺した評価は高くかっているし、奴自身が語った事が本音ならばレイヴンの息子は飼いならせるはずだ。」
????「…もう一人について、キリマンジャロ基地のサンマルタンについてはどうか?」
???「奴に関してはやむを得ない。…アルトゥーロの引き起こした一連のゴタゴタを揉み消して貰わなければならないからな。」
????「レイヴンの息子とは違って、奴は我らの一員だ。これまでの功績を考え、開いた席を譲ってやるのも悪くは無い。」
?????「しかし、アルトゥーロを受け入れていた事実は…」
???「だが、奴が警戒を怠って手を回わさなかったら、恐らくアルトゥーロは始末できなかっただろう。」
シェリンカー「…本当に、彼らを円卓の騎士の中枢メンバーに加えてもよろしいのでしょうか?」
…どちらも、中枢に加えるにはいささか不安のある人物だ。
ティロードそのものは、まだ若さゆえにいくらでも付け入る隙があるが、その背後にいる人物は侮る事ができない。
サンマルタンは無能ではないが大した役者でもなく、私欲を求めるつまらない俗物だ。どこから大きなボロを出すか分からない。
????「確かに、信用ならない人間と我々が同一の席に付く事は耐え難い事だろう。
だが、それ以上に『円卓の騎士』は過大なる損失が発生して疲弊している。」
シェリンカー「それは、仮初であっても体裁を整えなければならない、と言う事ですか?
やがて来る今以上の損失の引き金になるかも知れないのに。」
????「今はそうだ。例え応急処置であっても、何も手立てを打たぬよりはマシだ。」
シェリンカー「一度発生してしまった歪みは取り返せません。
『円卓の騎士』が破滅への道を歩む事になってからでは遅いのです。」
?????「…歪みか。それならばアルトゥーロが既に残して行ったよ。
奴が振るった拳は、『ナイツ・オブ・ラウンド』に大きなひびを入れてしまった。
もう長くはあるまい。『円卓の騎士』はランスロットの裏切りによって滅びてしまったのだ。」
シェリンカー「その発言は聞き捨てならないぞ!」
????「貴方には、失望した。我らに未来が無いと言うのならば、即刻消えていただこう。」
??????「今はそのような事を言う場ではない!壊れ始めた円卓にさらに亀裂を入れるつもりか!?」
?????「…消える、か。ならば、せめて戦場で死なせて頂こう。無価値な死ではなく、騎士として誇りある死を。」
????「そうか。ならば、スティングともどもアルトゥーロの残党を始末しろ。後顧の憂いは絶っておくべきだ。」
?????「了解した。」
シェリンカー「…実際に奴らと戦った私に言わせてもらえば、今の貴方の部隊だけでは彼らを倒すのは無理でしょう。」
?????「それは、敵が持ち出してきた例の切り札…という事か?」
シェリンカー「…少なくともフリーダムと同等かそれ以上のパイロットとMSです。数では勝てないでしょう。」
?????「なるほど。最後の相手としては不足無しだな。」
??????「ただ死にに行くような真似は止めろ。お前の死は我々の死でもある。」
?????「だが、ワシも年をとりすぎた。そろそろ後継者を決めて去るべきだと思っている。恐らく、これが最後の任務だろう。」
???「…そうか。これまでご苦労だった、ファルナス。」
????「さて、話を本題に戻そう。我々の同胞としてティロードとサンマルタンを加えるべきか?」
3対8…
???「投票の結果、ティロードとサンマルタンを加える事が確定した。それでは今日の会合はこれで終わりとする。」
214 :
連合兵:2006/05/25(木) 11:02:27 ID:???
激昂のあまり、銃を取り出してそれを会談相手に向けるゲール。
それを見たレイサイトの側近が同じく銃を取り出そうとするが、師匠が腕を振ってそれを静止する。
カミキ「落ち着いてください、中将。」
ゲール「だま…!」
睨みつけてきたゲールを、鋭く見つめ返す。
ゲール「少し、頭に血が上ってしまった。申し訳ない。話を続けてくれ。」
…やはり、彼女を通さず私と師匠だけで話すべきだったか。
未だにトラウマとなっている彼女の幼馴染…ソウマの一件でゲールは師匠を恨んでいる。
ソウマを壊したのは彼女自身だったかもしれないが、そのソウマを操ったと言っても過言ではない師匠に対しては
並々ならぬ怒りをその内に彼女は秘めている。
…正直言って、妬けてしまうほどに彼女は未だに幼馴染の事を引きずっているのだ。
215 :
連合兵:2006/05/25(木) 11:03:20 ID:???
レイサイト「ディベインの同型機と交戦したと言いましたね?もしかしてキリマンジャロですか?」
何事も無かったかのように平然と言葉を続ける師匠。
ゲール「ああ、そうだ。いったいどういう事なのか説明してもらおう。」
レイサイト「…『円卓の騎士』は知っていますね?その『円卓の騎士』の裏切り者、
アルトゥーロと接触して新型MSを提供する代わりにいくらか内情を聞かせてもらうはず、だった。」
ゲール「…その、提供する予定だったMSがディベインってわけかい。」
レイサイト「…申し訳ない話ですが、提供するMSの中には同機があったのはたしかです。
ただ、まだこちらは向こうからの連絡が入っていないのでなんとも言えませんが、
恐らく攻撃をしたのはもっと極端な機体だと思われます。」
ゲール「カスタム機なのか?」
レイサイト「カスタム機…と言うよりは専用機です。リミッターがついていない代物でして。
本来はアルトゥーロが何かしら裏切るような真似をした際に、鎮圧する為の特化パイロットですが。」
ゲール「…もういい。お前が誰を地上に連れてきたのか大体想像が付いた。『焼き払う森の覇者』フォレイムだな?」
レイサイト「…当たりです。」
ゲール「貴様は相変わらずだな。自分の手の内を見抜かれるとあっさり認めて語りだす。
だが、それはお前の数ある切り札の中のたった一つでしかない。いくら追い詰めても、数多の切り札が湧き出てくる。
…本当にこの場で射殺してやろうか?ご自慢の切り札の数々も、敵の本拠地の中には用意できまい。」
レイサイト「殺したければ好きにしろ。だが、ここで私を殺しても、お前の気分が晴れるだけで連合には何の益もあるまい?」
カミキ「レイサイト氏。少しは自重していただけませんか?」
今にも銃を抜いて撃ちそうなゲールを見て、止めに入る。
ゲール「カミキ。後はお前に任せる。…しかし貴様、演説が苦手とか言いながら
それだけ口が回るのならば、あんなお飾りに任せずにアーピスの実権を握ってもおかしくないのではないか?」
レイサイト「私はそんな柄じゃない。ちょっと貴女をからかうのが面白かっただけだ。
それに、指揮を執るものは別にいるしね…」
ゲール「ふん。そうかい。アーピスが“本当に隠しておきたい最高の切り札”連邦にはとっくにバレてるんだ。
上層部がそれでいてなお、あんたらを泳がせているだけだって事を自覚しな。
…そうでなかったら、貴様は当の昔に殺してやっているよ。」
レイサイト「その“切り札”はあくまでアーピスにとっての切り札であって、私が持つ切り札ではないがな。
もっとも、確かに“彼”は我々にとって重要な存在であるが。」
そんなやり取りをした後、ゲールは出て行った。直後に、壁を殴る音が聞こえた。
216 :
連合兵:2006/05/25(木) 11:04:54 ID:???
…銃を突きつけられて、俺は狭くて苦しいシャトルの一角に押し込まれる。後ろ手に手錠をかけられて。
まあ、これだけの大人数・大荷物で宇宙に上がろうってんだ。ゆったりしたスペースなんか用意できるわけ無いわな。
クドラク「まあ、しばらくの間狭い思いをするかもしれないが、当分我慢してくれや。こいつも一緒にいることだし、な。」
…狭い部屋の中、アウルとクドラクとその他兵士が7人ほど。冗談抜きで、窮屈でしかたねぇ…
スティング「ステラはどうした?」
クドラク「この部屋の密度考えりゃ分かるだろう?痴漢が出かねないから女の子だけ別室だよ。」
…実際、誰かが大きく動くと他人に当たってしまう部屋の密度だ。
そう言ってる間に、誰かが手を動かして俺の手錠がシャリンと鳴った。
・
・
・
・
・
・
・
宇宙に出てしまっては脱走のしようも無いが、それでも何をしでかすか分からない俺に対して視線が集まる。
それも、無言で。
スティング「…そーいや、俺たちはどこに行くんだ?」
どうせ、目的地に行くまでは暇だ。ちょっとした雑談程度なら問題ないだろう。
ピリピリしてる他の奴はともかく、クドラクなら答えてくれると思った。
217 :
連合兵:2006/05/25(木) 11:05:42 ID:???
クドラク「最近出来たばかりのコロニー、アルマゲストだ。」
スティング「ふーん…どういう理由でだ?」
クドラク「さあ、その辺の事はただの兵士な俺らは知らんよ。
だが、俺たちにこのシャトルの手配をしてくれた組織に会いに行くのは間違いないみたいだ。」
スティング「その組織って、何処だ?」
兵士A「その辺にしとけ…」
兵士の一人が話を止めにくる。
クドラク「まあ、いいじゃないの。どの道、こいつは何にも出来ないし、目的地に着くまで暇だろ?
…さて、話の続きだ。ギルバート・デュランダルの掲げた『ディスティニープラン』を支持する組織、アーピス。
今のプラントじゃ絶対に認める訳が無い計画を容認させようとする政党だよ。
もっとも、認めるわけが無いからこそ武力を集め始めてるんだけどな…」
スティング「アーピス…?」
クドラク「奴らは、ディスティニープランを施行するために、“プラントからの独立”を狙ってる。
最悪、プラント本国と一戦交える覚悟で密かに軍備を固めてるらしいんだ…
話によると、連合の後ろ盾も得ているらしい。」
兵士B「へー…そんな組織に…」
兵士A「だが、そんな連中が何で連合からもザフトからも追われてる俺たちを匿ってくれるんだ?」
兵士C「俺たちは、その独立戦争のための戦力として呼ばれてるって事か?」
兵士D「確かに、行く当てがなくなっちまったのは事実だが…」
兵士E「だけどなぁ。俺は正直、『ディスティニープラン』は受け入れがたいんだよなぁ。」
わいわい、がやがや。
あんまり詳しい事を知らなかった連中が一気にしゃべりだし、しまいには討論に発展していく。
スティング「アーピス…か。」
この組織との出会いが、俺に何をもたらすのだろうか…?
218 :
連合兵:2006/05/25(木) 11:06:58 ID:???
えー…別にティロードの性格がどうなるとかこうなるとかは、
本当にこっちの予定してるシナリオの話なんで、どうでも良かったんですが…
(そっちの方では本当にお任せします。ティロードが裏切らずに忠実な駒として動いてもいいし、
レイサイトやアーピス関連を出さないでもいいし、【正直、自分は議長スレの遺産を使い潰そうとしてるだけ。】
その関係でゲールが激昂する事も無く、大物どころかひたすら人間味を持たずに陰謀劇を繰り広げるキャラになろうとも。)
…前回は、余談ばかりで本題のお茶を濁してしまったのが失敗でした。OTL
『Aルート扱いで投下した部分では、ティロードではなく“サラと正規のアウトレス隊員”が掛け合いをしてから出撃してる。
サラが船に残って、ティロードが先に出撃してしまっては、自分が投下したAルートの部分と食い違ってしまう』
と言う事をそもそも伝えようとしていたのですが…
もう手遅れですねOTL
なんだか、ケチばかりつけてるような形になってしまって本当申し訳ありません、41氏。
こんな未熟者がうだうだ言って、すいません…
それと、話を調整する分岐点は、66-67のところからに修正お願いします、保管庫つなぎの管理者様。
お手数をおかけして申し訳ありません…
乙
多少の食い違いは仕方ないさ、
Bルートが割り込んだ形なので41の人もどうティロとアウトレスを使ったらいいかわからんのだろう
性格や性能の違いが出るのはしょうがない、完全に別物として割り切るしかないよ
41の人だって連合兵氏に本当はケチつけたいのかもしれないぜ?
読んでるほうとしたら差異があるくらいが丁度いいよ、職人のこだわりもわかるけどな
そんなにケチつけるなら「もう使わないでください」って言えばいいんじゃね?
自分の作ったキャラが思い通りに動いてないのが気にくわないんだろ?
あのな、初期のころからROMってきたけどな、別に新規参入はいいんだよありがたいから
でもな、自分で新キャラ出したり旧キャラ殺したりしといて、それで他人にケチつけるなんて何様だと思うんだが
はい最古参住人の毒吐き終わり
すまなかったな、だがちょっと「それは違うだろう」と思ったんでな
>>220 どんな理由であれ職人さんをけなしてはいけない
俺も最古参の一人だが急に出てきたキャラを使うのは難しいと思うんだよな。自分が気に入ってるキャラだから思い入れもわかるがここはあくまでスティング主人公スレで41氏が最古参の職人なことを忘れては困る
ほす
連合兵よあんま気にしないようにな、ちゃんと読まれてる証拠だ
逆にそれくらい拘ってこそ職人といえると思うぞ
41氏も連合兵氏のキャラを勝手に使ったわけだから同じ。どっちがどっちってことはない
連合兵氏がケチつけたくなる気持ちもわかるし、最古参だから格が上というわけでもない
何が言いたいかというと、仲良くやっていきましょうということ
それとまだこんなにROM専とはいえ住人がいたんだなってこと。過疎なんだから保守でもいいからカキコしなさいよw
通りすがりの他スレ住人だ
読んでみたがAよりBがおもしろいな。Aはたるすぎと思う
保守
0時保守
age
保守
連合兵タソガンガレ
職人期待あげ
234 :
41の者:2006/05/31(水) 00:45:09 ID:???
Aルート投下
235 :
41の者:2006/05/31(水) 00:46:06 ID:???
「『ボルボ』を全速で後退させろ!」
シュリンカーは口から唾を飛ばして命令した。
『ボルボ』は円卓の騎士の影響下にあり、尚且つ最新鋭艦である。
円卓の騎士がいかに影の力が強い組織といっても、そのような船は他にない。つまり虎の子なのだ。
ここで落とされるわけには、絶対にいかなかった。
「『センチュリアス』、機関部損傷!移動不可能!」
「黒いMSとウィンダム二機、目標は『ジョン・ヘンリー』のようです!」
「アルカセット型強襲機動艦、V字陣形でこちらに向かってきます!」
通信士と索敵班がまるで壊れた目覚まし時計のように大声で次々に叫ぶ。
「くそ、このままでは!」
シュリンカーの感じた震えは、確実に戦慄そのものへと変わっていた。
完全にアルトゥーロの陽動、そして各個撃破作戦にひっかかったのだ。
敗北の黒いシミが、シュリンカーの脳で確実に広がっていった。
「……ダメかっ!」
ひとつを落とされれば次、そしてまた次と、アルトゥーロ側の戦力は徐々に増加していく計算になる。
『マジェスティーズ・プリンス』が落ち、『センチュリアス』が絶望的な状況に陥っている今、
次に『ジョン・ヘンリー』が撃沈するようなことになれば、『ヴァーチャーズ』を足止めしているウィンダム以外、
つまり黒いMSとハザールの艦隊を攻めているMS部隊は、この『ボルボ』に殺到することになるはずだ。
「俺が、スレイヤーで出る!」
もはや、戸惑っている余裕などひとかけらもなかった。
ここで彼自身がMSで出なければ、戦力差は埋まらない。
いや、出撃したとて、確実に埋まりはしないだろう。いくら新型とはいえ、ただの一機では如何ともし難い
それに、アルトゥーロがいると思われるアルカセット型強襲機動艦に、まだMSがある可能性は大なのだ。
「アシエルを呼び戻せ!『ボルボ』の全MSを持って敵を迎撃!隙を縫って撤退するぞ!」
味方の『ジョン・ヘンリー』も『ヴァーチャーズ』も、かまってはいられなかった。
ハザールとティロードを見殺しにすることになろうとも、この船の責任者として、何としてでも逃げなければならない。
ザフトと連合軍の関係、73条約もここに至っては関係ない。
問題が起ころうとも、全てはこの死地から逃亡できてからの話だ。
「『センチュリアス』と『ジョン・ヘンリー』に敵がかかってい今なら、まだ糸口はある!」
ブリッジに響き渡るように大きく叫ぶと、シュリンカーはMS格納庫へと向かった。
「くっ、アルトゥーロめ!」
円卓の騎士の計画もここで大きく後退することになるだろう。
その第一級戦犯はもしかしたら自分ということになるのかもしれない。
だが、だからと言ってここでアルトゥーロの手によってムザムザ死ぬ気などシュリンカーには無かった。
「パイロットスーツなどいい!武器のセッティングもノーマルで構わん!」
そう、とにかく今は生き残ること。それが先決だった。
236 :
41の者:2006/05/31(水) 00:50:31 ID:???
「おいお前ら、俺を援護するつもりらしいが、俺はお前らを助けるつもりはねぇ」
スティングは回線を開いて、着いてくるウィンダム二機に話しかけた。
「最初からいないもんと思ってやるから、お前らは勝手にやっとけ。わかったな!」
スティングは乱暴に怒鳴ると、そこで回線を切った。
相手のパイロットは映像はおろか返事さえしなかったが、端からそんなもの聞く気などない。
「おらあ、いくぜ!」
アルトゥーロへの怒り、そして彼の命令を聞かざるを得ない立場の自分に対する怒り。
それが、スティングの腹から胸を熱く焼き焦がす。
目の前にある敵の、そう、敵の陸上戦艦を潰さねばならない。アルトゥーロの計画のために。
「クソッタレが!」
屈辱、そしてむかつき、腹立ち。
本来ならそれをぶつけるのはアルトゥーロであって、目の前で必死の抵抗を試みている船ではない。
だが、しかし。
「おおらぁーあ!」
スティングは左右に小刻みにダークネスを操り、ビームを三連、打ち放った。
一撃は外れ、あとの二撃は陸上戦艦の左舷に命中した。
船はラミネート装甲のため致命傷とはならなかったが、それでもかなりのダメージを負ったようだった。
宇宙空間ならおそらく完全にビームを吸収拡散されていたであろう。
「んっ!?」
船の右に回り込もうと、ダークネスを旋回させるスティングだったが、その先に一機のザクファントムが立ちふさがった。
そのザクから放たれる銃撃を、横だけでなく上下の動きも混ぜてスティングは回避する。
皮肉な話ではあるが、スティングが今までダークネスに乗ってきた中で、一番操縦に対する反応性が良かった。
キリマンジャロ基地でしっかりと整備を受けたためだったが、それが逆に、スティングを苛立たせた。
本来の目的とは違う狙いのために整備され、戦わされているダークネスと自分。
機体は軽やかに動く、動くのだが、閉塞感に似た感覚を覚えてしまうのだ。
「……ふん、ウスノロが!」
スティングはダークネスを跳ね上げさせ、ザクファントムに対し上位の位置を取った。
そのまま、背後に飛び込むように回り込み、背部の中心を狙いすましてビームライフルを撃つ。
ザクファントムが回避行動を取ったため、ビームは狙いところを外れたが、
それでも右肩のジョイントの部分に当たった。完全破壊とはいかないが、戦闘不能となる決定的なダメージだ。
「おっ!?」
その時、スティングは後方に爆発を確認した。
それは、ダークネスを狙い撃ちしようとした別のザクファントムのものだった。
どうやら、さっきスティングが撃墜したザクファントムは、おとりの役だったらしい。
いや、明確に役割が割り振られていたわけではないだろう。
スティングが一機にかかっているのを見て、別のザクファントムが僚機を結果的におとり役に使ったのかもしれない。
「へっ、おせっかいなんだよ!」
スティングは吐き捨てた。
スティングを狙ったザクファントムを撃墜した攻撃、
それはスティングにつけられたウィンダム二機の攻撃によるものだった。
237 :
41の者:2006/05/31(水) 00:51:39 ID:???
「くそがぁー!多すぎるってんだよ!」
ハザールはワイルドダガーを駆りつつ、憎々しげに怒鳴った。
『ヴァーチャーズ』に殺到したウィンダムは、やはり簡単な相手ではなかった。
巧妙な上に数多くいられると、いくら『執炎の灰狼』と異名をとる彼でも、さすがに手こずってしまう。
『マジェスティーズ・プリンス』が沈み、『センチュリアス』が片足を棺桶に突っ込んでいる状況なのは、
『ジョン・ヘンリー』からひっきりなしに届く悲痛な報告でわかっている。
だが、彼も身動きがとれないのが現状だった。
周りでは、一機、また一機と、部下のMSが落とされていく。
「……ショーンッ!」
右前方で、また彼の部下が一人、敵に討たれた。
ウィンダムの三機、四機と連動した一斉射撃によって。
「『ヴァーチャーズ』後退せよっ!敵の船が出てきた以上、どうあがいても不利だっ!」
ティロードもまた、ハザールと同じように追い詰められていた。
性能が高いとはいえ、アウトレスは言わば試験機。
ある部分を高めるために、別の部分が削られていたりと、アンバランスな機体でもある。
アウトレスの弱みは、決定的な防御力不足。
正面から撃ち合うような戦闘展開では、その真の力を発揮しにくいのだ。
「……こんなことなら、ゲルズゲーの整備を急がせておくべきだったかっ!」
ゲルズゲーが一機あれば、まだ戦力的に余裕ができただろう。
だが、いまそのMAは、ヴァーチャーズの格納庫で眠ったままだ。
緊急発進しても、整備不良ですぐに動かなくなるのがオチだろう。
手落ちと言えないこともないが、何と言ってもあまりに展開が急過ぎた。ティロード全ての責任ではない。
無論、この状況下では、何の慰めにもなりはしないのだが。
238 :
41の者:2006/05/31(水) 00:52:45 ID:???
アルカセット型強襲機動艦『シンダー』のブリッジ、その艦長シートにて、
アルトゥーロは目の前で攻防の光を散らす自軍と敵軍の戦いを見ていた。
相手の抵抗もかなり頑強なので、こちらにも被害がそれなりに出そうだったが、それも彼の想定の範囲内に過ぎない。
「『ランド』と『イズリントン』はゴットフリート三連射。味方に当てないように、ただし敵の牽制になるように」
敵の船を見れば、ハザールとシュリンカーがここに来ているのがわかる。
残る連合のアークエンジェル級も、出ているMSがデータバンクに無いことからして、
おそらく前線に出されるタイプの実験部隊であろうことも想像できる。
「スティングに伝えてくれ。船をひとつ屠ったら、奥で逃げようとしているザフト船を襲えってね」
見事に陽動、分離各個撃破作戦に引っかかってくれたおかげで、今の所は完全に主導権はアルトゥーロのもとにある。
この分なら、当面はブリリアントもウィンダム・クラウンも出さずにすむはずだった。
それでも、ハザールやシュリンカーの操るMSは強敵であり、
彼自らブリリアントで出なければならないとしたら、それらを相手にするときになるだろう。
「まあ、ここで全部倒せりゃ万々歳なんだけどね……。さすがに、そこまで連中は無能ってこともないだろうし」
アルトゥーロはシートから立ち上がると、MS格納庫を呼び出した。
ブリリアントとウィンダム・クラウンの出撃準備を命じるために、だ。
よしんば、出る機会がなくとも、この辺りの手を抜くつもりは、彼には毛頭ない。
常に周到に、が彼、アルトゥーロ・フェルディナンテスのモットーだった。
どんなに小さい針の一撃でも、刺す場所によっては巨像をも倒すことができるのだ。逆もまた然り。
いくら巨人と言っても、蟷螂の斧の一撃によっては、崩れ折れるときもある。
どんなに小さくても、準備不足や油断があればそれは敗因のひとつとなるのだ。
無論、どう頑張っても修正しきれない穴というのはある。だが、その穴を表面上隠すことはできる。
「敵の攻撃が来ていないとはいえ、『シンダー』の操縦を誤るなよ?」
ぬかりなく、速やかに。敵に弱味を一寸も見せず、そして敵の弱点を突く。
それは、軍事作戦を実行するときに、もっとも必要とされる要素だ。
「アークエンジェル級にとりついている者たちに連絡。突っ込みすぎてやられるな、と」
ここでの勝利は、そのまま彼の最終的勝利には繋がらない。
だが、ここでの敗北は即完全敗北に直結する。
今後の戦いを踏まえ、味方の損害はできるだけ減らしておきたいとアルトゥーロは考えていた。
もっとも、それでも簡単にブリリアントとウィンダム・クラウンを出すつもりもなかったが。
「それと、彼にも声をかけといてくれ。多分パイロットルーム辺りで不貞腐れていると思うんだけど」
そう、それにまだアルトゥーロには駒が残っているのだ。
ヒロキ・サワムラという駒が。
239 :
41の者:2006/05/31(水) 00:54:38 ID:???
シュリンカーは『ボルボ』の逃走経路を確保すべく、まとわりつくウィンダムを何機も弾き返し、押しのけた。
相手も手練である以上、そうあっさりと撃墜はされてくれない。
落とすことにこだわれば、シュリンカーの腕ならおそらく時間はかかったとしても可能だろう。
だが、それでは『ボルボ』を守ることができなくなってしまう。
「隊長!」
「アシエルかっ!」
斜め下から切りかかってきたウィンダムを逆にビームサーベルで切りふせると、
シュリンカーは戻ってきたアシエルのザクファントムと背中を合わせるような体勢を取った。
「アシエル、部隊は?」
「……半数がやられました」
搾り出すようなアシエルの報告に、シュリンカーはギギッと歯軋りをした。
「……すまんな、出るなとお前に言われたのに、出てきてしまった」
怒りと悔しさを押し殺し、まずシュリンカーはアシエルに謝罪をした。
「……いえ、ここに至っては、隊長が出たほうが突破口を見つけられるでしょう」
「……すまん」
並んで飛行する彼ら二機に、ウィンダムたちが繰り返しビームの雨を降らせる。
その容赦ない攻撃をシールドで防ぎ、シュリンカーとアシエルは左右に散った。
「まずはここを耐え凌ぎ、脱出を図るぞ!『ボルボ』には全速で後退するように命じてある!」
「了解しました、敵をとにかく押し返します!」
半分に減ったとはいえ、アシエルの部隊が戻ってきたことで、戦力差は縮まった。
光明が見えてきた、とシュリンカーは思った。
「隊長!『センチュリアス』が!」
だが、それも束の間、『ボルボ』から通信が入った。
ついに『センチュリアス』が猛攻に耐え切れず、白い光を発して爆散したのだ。
「構うな!距離は稼いだ!奴らが『ジョン・ヘンリー』に仕掛けているうちに、安全圏に脱出するぞ!」
「し、しかし!」
「何だ、ちいっ、この!」
挟むように襲ってきた二機のウィンダムに対し、一機をイーゲルシュテルンで牽制し、
もう一機をビームライフルの乱射で追い散らすシュリンカー。生半可な技術でできる操縦ではなかった。
「で、ですが黒いMSがこちらに猛スピードで迫ってきています!」
「何だと!?」
黒いMS、それはスティング・オークレーが乗っているものだと、シュリンカーは知っていた。
ヤムスクロでの戦闘のVTRも見たし、何より彼自身、MSに乗っていなかったとはいえカーボヴェルデで対戦しているのだ。
「……間違いない、あの時のMSだ。スティング・オークレーかッ!」
240 :
41の者:2006/05/31(水) 00:55:41 ID:???
「あれかよ、ザフトの船ってのは!」
スティングはスロットルを踏み込み、速度を上げるとその船、『ボルボ』へと突進した。
完璧に整備されているとはいえ、ダークネスは元々急ごしらえの寄せ集め。
正規のMSに比べ長期戦闘はできないし、最大の武器である両腕のドラグーンも大気圏内では使用に制限がある。
使えないわけではないが、推力、浮力を得るために必要なパワーが大きすぎて扱いづらいのだ。
過去はそれでも敵を退けることができたが、今回は今までと数も質も規模が違う。
そう簡単にホイホイ使えはしないことは、スティングは十分理解していた。
「何だ、お前らまだついてきやがるのかよ!」
ダークネスの背後には等間隔をあけてぴったりと、あの二機のウィンダムがいた。
「うっとおしいって……うおっ!」
スティングはアンチビームシールドをとっさに構え、上方から降ってきたビームを受け止めた。
「ザクじゃねえ!コイツ、速い!」
さらにビームを何撃か受け止め、避け、スティングはダークネスを飛翔させた。
「……あれか!」
太陽を背後にとるようにして、そのMSはダークネスに向けてさらにビームを放ってきた。
それもまた、アンチビームシールドで受け止める。簡単に回避できないほど、その射撃は正確で速かった。
「何だ、まさかカオス……いや、違う!?」
該当するデータはバンクにはなかった。
だが、視認した限りでは、それはどことなくかつての自身の愛機であるカオスを彷彿とさせるシルエットだった。
241 :
41の者:2006/05/31(水) 00:56:44 ID:???
「ちいっ、コイツ!」
スティングは不規則に機体を揺らしつつ、ビームを乱射すると、そのMSに向かって突っ込んだ。
そのMSが恐ろしく強力であり、乗っているパイロットも凄腕であるのは、さっきの攻撃でわかった。
離れて射撃合戦をすれば、稼動時間に問題のあるダークネスでは不利になる。
「おおらああー!」
胸部のカリドゥス複相ビーム砲を打ち放ち、一気に距離を詰める。
ビーム砲は当然のようにかわされるが、元の目的が近接戦闘に持ち込むためなので、問題はない。
「ふんっ!」
ビームサーベルを取り出し、鋭く斬りつけるが、それは虚しく宙を切った。
「やるじゃねえか!」
急反転して隙を作るようなことはせず、勢いそのままに突き抜けてスティングはダークネスの体勢を整え直す。
あまり離れすぎるとビーム攻撃を喰らうので、その距離感を微妙に調整しつつ旋回を試みる。
「何だ!?」
スティングは目を瞠った。
さっきまで後ろを飛んでいたウィンダム二機が、ジグザグに交差するように飛びながら、
相手MSに向かって斬りかかっていくではないか。
「あいつら、本気で俺を援護しようっ……て、の……?」
ダークネスのコクピットで、スティングは息を飲んだ。
連携してそのMSにビームサーベル攻撃を繰り出すウィンダムの動きに、見覚えがあったからだ。
敵を中心に90度の角度を保ち、剣筋が十字に交わるようにしながら、時間差をつけて斬りかかる。
そう、それは。
「あ、あれは」
ステラ、そしてアウル。
かつての仲間と、MS戦の模擬演習で何度か試みた、二機連携の動きだった。
「まさか!」
スティングは頭をひとつ振ると、絡み合うように格闘戦を繰り広げている三機の間に突っ込むように割って入った。
二機連携だけではない、三機連携の訓練も積んできた。
もし、本当にステラとアウルなら、自分の動きに連動して敵を攻撃するはずだ。
「らあっ!」
かするように突っ込みながら、ビームサーベルを横に一閃させるスティング。
ステラとアウルならば、この後逆側から真横に、次に縦にビームサーベルを繰り出すはずだ。
「!!」
ウィンダム二機は、そのように動いた。
偶然でも何でもなく、きちんと計算されたかのように、スムーズに。
それは、確かに模擬演習で行ってきた動きそのものだった。
242 :
41の者:2006/05/31(水) 00:58:39 ID:???
「何だ、コイツら!」
シュリンカーは必死で三本のビームサーベルを避けた。
こちらから攻撃を仕掛ける暇が全くない。
「くそ、くそ!」
それぞれ一機ずつならまだしも、ここまで見事に連動されては、
いかに彼とスレイヤーといえど、手も足も出ない。
「うっ!」
上下左右から襲い掛かってくるビームサーベル、それのみに気を取られた、まさに一瞬だった。
黒いMSが、不意にサーベルではなく、イーゲルンシュテルンを放ってきたのだ。
「しまっ……!」
無論、フェイズシフト装甲には通用しない。
だが、当たったことで飛行の軌道を変えざるを得なかった。
そしてそこに、ウィンダムが二機、左右から渦の中心に向かって筆を動かすように、
曲線的な振りでビームサーベルを繰り出してきた。
シュリンカーはやられる、と思った。
優秀なパイロットである彼には、この攻撃が不可避のものであることがわかったのだ。
「……!」
シュリンカーは機体に衝撃を感じ、目を閉じた。
だが、次に襲ってきたのは、死の黒い世界ではなかった。
「アシ、エル……!」
アシエルのザクファントム。
それが、ウィンダムのビームサーベルの剣先に飛び込み、スレイヤーを弾き飛ばしたのだ。
自らを犠牲にして。
「たい、ちょ……ッガガガッ、てっしゅガガう……をガガッ」
切れ切れになる通信に、耳障りな機械の破損音が混ざる。
破損音の次に、シュリンカーの耳を叩いたのは―――爆音だった。
「アシエルーゥウウウ!」
シュリンカーは冷たい氷塊が胃に滑り落ちる錯覚に捕らわれた。
シュリンカーの目の前で起こる爆発。四散するMSの破片。
それは、非情な宣告だった。
お前は最も頼りになる部下をこの瞬間に失ったのだ、という。
243 :
41の者:2006/05/31(水) 01:00:39 ID:???
アシエル死亡。
いきなりすぎましたが、タルすぎるとのご指摘もありましたし、展開を速めました。
そのため少しチグハグな部分が出てきましたが、もうこれは仕方ないと開き直らせてもらいます。
このままだといつ終われるかわからないので。
しかし、オリキャラ三昧にしたせいで、視点があっちこっちに飛びまくりでまとまりなし。
自分でやってて書きにくい読みにくい。
大反省材料ですが、いまさらどうにもならず……主人公はオクレ兄さんなのに。
>連合兵氏
今後もMSや人物に対してご指摘やご意見がありましたら遠慮なくお願いします。
なにしろ、軍事知識は欠片も持ってないし戦闘シーンも苦手ですので、
バシバシ言っていただけたほうがありがたいです。
アウトレス関係も色々と氏が納得できないことがあるかもしれません。
そちらもよろしく突っ込んでください。
じゃあ、またある程度まとまったら投下します。
最後まで諦めずに。
連合兵タソは?
245 :
連合兵:2006/05/31(水) 11:12:51 ID:???
一応、書いたけど、なんか納得いかないって言うか、
予定のシナリオがうまく形にならない…話のテンポがうまく行かないな…
もう少し分かりやすく練りこみたかったけど、
この調子だと本気で詰まってしまいそうなので、ちょっと納得のいかない形のまま投下します。
ティロードが反撃も出来ずにボコされるし、
スティングはなんか凄く弱い突っ込みいれてるだけの主人公だし、
アーピス側は、もう少し複線を…
って言うか、ディスティニープランはホントに職業適正試験でいいのか?
Bルート投下。
246 :
連合兵:2006/05/31(水) 11:13:39 ID:???
ティロード「ティロード・レイヴン、ただいま帰還しました。」
ゲール「お帰り。まあ、本来は他に言うべき事があるのだろうが、今は私も忙しくてね。
手短に用事を済ませてしまいたい。演習場に来てくれ。」
いったい、お袋は何を考えているんだ?
…少なくとも、俺に対して何かを隠してる。いや、何かを企んでいると言った方が良い。それが何かまでは分からないが。
そんな事を深く考えていられるほど、演習場までの距離は無かった。
ゲール「ティロード。お前には新型MSの試験を行ってもらう。本気で、相手を殺すつもりで戦えよ?」
その演習場に並べられたMSは2体とも黒かった。1体は、自分の部隊にも配備された試作機、アウトレス。
そしてもう一機は…非常にダークダガーに似た外見を持つMS。
カミキ「あっちはアウトレスダガー。特殊部隊用に、ごく少数の量産が決定している。
一見するとダークダガーにしか見えないが、性能はまるで別物だ。」
…いつからいたのか、いやそれよりも、さっきお袋が立っていた位置に親父がいつの間にかいた。
ティロード「…お袋はどこへ行った?」
カミキ「お前の戦いぶりを、特等席で見せてもらうとさ。さあ、お前も早くアウトレスに。」
…“特等席”? まさか、とは思うが…
ティロード「…あっちの機体には、誰が乗るんだ?」
カミキ「誰かが乗ってるかもしれないし、誰も乗ってないかもしれない。」
…親父はとぼけやがったが、十中八九、お袋が乗り込んだな。本気で何を考えているんだ?
ティロード「まあ良いさ。誰が相手でも、何とかやってやる。」
カミキ「…その言葉、忘れるなよ?ティロード…」
ゾクリ。親父の、冷たいオーラが何かを俺に伝えている。…これは、明らかな敵意、か?
247 :
連合兵:2006/05/31(水) 11:14:45 ID:???
アウトレスダガーが、武器庫からバズーカ、鎌、ハンマーを取り出して装備する。
その武装は、それぞれが連合のGシリーズ、カラミティ・フォビドゥン・レイダーの専用装備だ。
トーテスブロック・ニーズヘグ・ミョルニル。どれも、一つ一つ癖があって使いにくい武器とされているが…
俺の方も、何か装備しないかと言われたが、アウトレスの基本装備で行く事にした。
カミキ「両者とも、手を抜くなよ…?それでは実戦データの収集を開始する。」
いきなりバズーカを構えて撃ってくるアウトレスダガー。だが、距離もある上に弾速はそれほど早くないので回避は容易い。
だが、敵はその回避中に間をつめて、ミョルニルで追撃をかけてくる。
回避の体制から続けては避けられないと判断し、トリケロスで攻撃を防ぐ。
ティロード「中々やる…!」
敵は積極的に仕掛けてくるつもりだ。なら、こっちは守りに徹し、隙を見て必殺の一撃を…
いや待て、敵はこっちの事を知り尽くしていると考えて良い。そんな戦術が効くわけが無い…
ましてや演習場はあたり一面、何も無い平野だ。特に身を隠す障害物も無い地形ではゴリ押しでやられかねない。
ティロード「なっ!」
そんな事を考えていると、アウトレスダガーがミラージュコロイドを発動させた。
どこからくるのか分からないが、こういう場合は気づかれても反応が遅れる場所…つまり、背後を取りにくる可能性が高い。
自分自身、ミラージュコロイドは使いこなして来ているのだ。逆にそれを読むのも難しくは無い。
バスッ! バズーカの弾が放たれる音が聞こえた。これは間違いなく、陽動であり囮!
だが、弾が飛んできた方向には一時でも敵がいたと言う事。
そこから素早く回り込。ならば、弾が“追いかけてくる”方向に逃げれば、敵は追いつけない。
1対1だからこそ出来る芸当ではあるが、実戦ではこんな手段はとっていられないだろう。
適当に後ろに下がった後、追いかけてきている弾を打ち落としてこちらもミラージュコロイドを発動する。
互いに姿が見えなければ、決め手は無いはず…
だが、そんな考えは次の一撃にひっくり返される。何かが、空に放り投げられた。
248 :
連合兵:2006/05/31(水) 11:15:36 ID:???
ティロード「うっ!」
強烈な、閃光弾。目がくらむ前に、コンピューターが光の感度を調整したがそのホンの一瞬を付かれた。
ミョルニルが直撃する。
ティロード「ぐあ!」
転倒しかけた機体をMAモードに切り替えてそのまま立たせる。
恐らく、ミラージュコロイドの光学迷彩を破るためにさっきの閃光弾を投げたんだ。
ミョルニルを投げてきた方向から位置は大体見当が付…
ガシャン! 何かが機体の上に圧し掛かる。思わず反動で仰け反る。
ティロード「まさか!?」
もう遅かった。こちらを馬乗りにし(こちらは4足歩行形態)、バズーカを放り投げ、鎌を構えているアウトレスダガーがそこにいた。
そして一閃。アウトレスのMA形態の頭部が切り落とされる。俺の、目の前が真っ暗になった。
249 :
連合兵:2006/05/31(水) 11:17:20 ID:???
スティング「…ん〜〜〜〜!!」
正直言って、せまっ苦しかった。一週間も缶詰にされるとは思いもしなかったぜ…
手錠も外されて、思いっきり背を伸ばす。
クドラク「さて、な〜にを言ってくるんだか、アーピスの連中は。」
実質、アルトゥーロの残党たちは主を失ってから組織の体裁は失っている。
周りが敵だらけの中、手を差し出してきたアーピスは何の目的があって俺たちを招き入れたのかはまだ分からない。
…その事でピリピリしてるのが普通なんだろうが、なぜかメイドがいるのが気になって仕方の無い連中が数人いる。…クドラクとか。
バルナード「皆さん、順番に並んでください。」
ダグリス「これから、皆さんの身体検査を始めます。」
…身体検査…?
バルナード「まずは、地球からおかしな病原体を持ち込んでいたり、体調を壊したりしていないかを確認させて頂きます。」
ダグリス「義手や義足などは事前に断ってください。」
…まあ、ナチュラルも一緒に住むようなコロニーなら当然必要な措置…だわな。
もっとも、俺の場合は別の意味で問題だが。
身長&体重測定・視力検査・採血・レントゲン…ここまでは普通の健康診断だが、
何で握力測定やら50メートル走みたいな、体力測定までやらなきゃいけねぇんだか?
クドラク「はぁ、はぁ。」
アウル「ぜぇ、ぜぇ。」
スティング「ちょっとお前ら、兵士としては鈍り過ぎじゃないか…?」
何もする事がない時、暇つぶしに筋トレをやっていたりもしたが…
なぜ、現役の兵士であるこいつらの方が俺より体力が無いんだ?
クドラク「あいつに、招かれてから、(はぁ)、すっかり体が、鈍っちまったみたいだな。」
アウル「呼ばれた、(ぜぇ)時、以外は、(ぜぇ)基本的に、(ぜぇ)部屋から、出してもらえなかった…(ぜぇ)」
…よく見てみると、体力の面ではあまりウィンダムクラウンの連中も芳しくないみたいだ。
そんな中、一人だけ俺に張り合うような成績を叩き出している奴がいた。『サワムラ』だ。
サワムラ「…やっぱり、中々勝てないな、あんたには。」
…微妙に俺をライバル視して張り合ってるのか、お前は。地球連合裏切ってまで。
250 :
連合兵:2006/05/31(水) 11:18:07 ID:???
ダグリス「…もう少し真面目に走れ。今のままだとちゃんと計れないから。」
ステラ「あ、はい。」
…やり直したところ、ギャグのような新記録を叩き出したステラ。
????「…中々優秀な成績ですね。」
???「しかし、彼らを加える事にはいささか不安が残るのですけど…?」
??????「兵士、として優秀ならそれほど問題は無いはずです。少なくとも、味方を裏切る要素さえなければ。」
???「その、信用の面で信頼が置けないのよ…『彼』を守ってもらわなければならないから。」
??????「貴方から見て、誰が『守護者』として適任だと思う?」
????「既に画面に答えが出ています。」
???「…成績最優秀者って事なんでしょうけど、彼が素直に受け入れてくれるとも限らないわよ?」
????「その時はその時です。所詮私は死んだ人間だ。これ以上、無理に生き延びる必要も無い…」
???「貴方がいなければ、ディスティニープランは成り立ちません!アーピスは、貴方があってこその組織です。
…本来は、貴方は万一にでも戦場に送り出してはならないのです。」
????「適正があったから、私はMSに搭乗する。『ディスティニープラン』の指し示すままに。
それに、戦場に立つ事で“あの子”と同じ目線で物を見る事が出来る様になるのだから…」
???「…貴方がそういうのなら、私は止めません。ですが、出来るだけ危険な事は避けてください。」
??????「ともかく、強力な護衛が必要です。木の葉を隠すなら、森の中…『守護者』の中に、“本当に守るべき者”を…」
251 :
連合兵:2006/05/31(水) 11:19:08 ID:???
アウトレスダガー
アウトレスガンダムをベースに、根本的なスペックの改修とミラージュコロイドの搭載を行った機体。
機体性能は、MS形態のアウトレスガンダムを全ての面で上回る。(MA形態の機動性には劣るが。)
アウトレスガンダムで最大の問題であった防御力の脆弱さをカバーする為に可変機構を廃止し、
装甲とフレームを強化したものである。
固定兵装であったグレイプニールは廃止され、左腕は武装固定用のマウントラックとなっている。
ダガーの名を冠するものとして、基本的に地球連合製の武装のほとんどが使用可能。
【固定武装】
右腕部ビームガン(トリケロスのエネルギー源としても使用可)
【基本武装】(とは言っても、基本的に今回の戦いみたいに適当な武装持たせて戦う事が多いだろうけど…)
攻盾システム「トリケロス」 (ブリッツのものと同様)
腰アーマー搭載ビームブーメラン×2(フラッシュエッジ2と同型)
ブレード・ミストルテインは…状況による。シナリオの後半なら、全員左腕装備でもおかしくないw
252 :
連合兵:2006/05/31(水) 12:02:53 ID:???
キター!
41氏、連合兵氏共にGJ!!!
!
保守
保守
サワムーが忘れさられてるお、カワイソスだお
hosyu
保守
393氏と保管庫の人、まだいますか?
269 :
保管庫:2006/06/10(土) 10:03:24 ID:???
現在AルートとBルートを別々にまとめるため準備中です…
結構時間がかかりそう、スマンorz
ガソガレ
細くなってしまった当スレの命脈は貴君と職人が握っている
しかし、以前並みに住人が帰ってきてほしいよね…
☆
保守
273 :
連合兵:2006/06/12(月) 16:53:09 ID:???
あー…
なかなかやり取りがうまくいかなくて悩んでたけど、何とか形になったよ。
パソコンのネットが使えなくなりそうだから7月、最悪でも8月突入前には決着をつけてしまいたい…
Bルート投下。
274 :
連合兵:2006/06/12(月) 16:53:55 ID:???
ゲール「手を抜いたのか?随分とあっけ無さ過ぎるな。」
いまさら、何を言っても負けは負け。
コックピットに鎌が向けられている状況では、どうあがいても打開は出来ないだろう。
ティロード「…。」
ゲール「まあいい。ほんの余興だったしな…後で私の部屋に来い。」
結果は惨敗、か。 母はここ数年はMSに乗っていないはずだ。
カミキ「実に情けないな。この程度だったとは…」
親父の冷たい一言が心に突き刺さる。
・
・
心持ち重い足取りで、母の執務室へ入り、一礼をする。
ゲール「さて、私はお前を処分しなければならない。」
…やっぱりな。どんな処分が下されるのやら…
ゲール「お前の、『裏切り』疑惑についてだ。」
…!!?
表面上は、平然として話を続ける。だが、返す言葉がこれしか思いつかない。
ティロード「何の事ですか?」
ゲール「お前の『円卓の騎士』の幹部入りが正式に決まったそうだ。」
まさか、『円卓の騎士』を切り崩す布石にはなると思っていたが、こんな簡単に通ってしまうとはな…
それと、裏切りが何の関係がある? 母が話を続ける。
ゲール「まあ、そんな事はどうでもいい。問題は、円卓の騎士側に潜り込ませていた部下からの報告だ。
お前、私のやり方に疑問を持っているようだな?」
ティロード「話が、明瞭を得ませんが?」
話の筋が、通っていない。何が言いたいんだ、母は?
ゲール「…鈍いな。もう少し頭が回るほうだと思っていたが…カミキ、彼をつれてここに来い。」
母が、通信機で親父を呼び出す。そしてつれてこられた人物は…
275 :
連合兵:2006/06/12(月) 16:57:29 ID:???
ノイ「私がここにいるのが意外ですか、隊長?」
元ハザール隊で、現アウトレス隊、そしてあのときの独白を聞いていた一人である、ノイ・クレストフ…!!!
ティロード「…!?」
馬鹿な。アウトレス隊は今は南アフリカにいるはず。なぜ、こいつが…!
ゲール「以前から怪しい素振りを見せていたが、ここに来て、なりふり構わず見ず知らずの人間に語ってしまったのは失敗だったな。
彼…ノイ・クレストフ大尉には、以前からハザールの動きを監視させていた。
まさか、ハザールが死んだ性で、お前の裏切りをつかむとは予想外だったよ…」
軽く、眩暈がしてそのまま立っていられず、ふらついた足取りで壁に寄りかかる。
カミキ「お前に、裏切りの疑惑ありと聞いた時には何の冗談かと思った。
だが、実際にそこまで反応されてはそれが事実と肯定しているようなものだ。」
…親父の一言で我を取り戻す。裏切りだと否定できないような、行動をとったわけでもない。何とか、弁明を…
ティロード「…今一度、ザフトと再戦を望む考えには私は反対と言うだけでして…別に、任務に私情を挟んできた覚えは」
ゲール「お前が本気で裏切ろうと思っていようが無かろうが、私のやり方には付いていけないということなのだろう?
そんな考えの者はどうなってきたか…お前が知らないわけがあるまい?」
…ゴクリ。これまで、自分が母の側近として見てきた事を思い出し、その末路に怯える。
だが、母が続けた言葉は粛清の言葉ではなかった。
ゲール「…だが、まだ貴様には利用価値がある。『円卓の騎士』として動くという役割がな…
ティロード。お前は今を持ってアウトレス隊から解任する。
これからは唯の独立機動部隊として、ノイを副官とし『円卓の騎士』を動かして見せろ。」
ティロード「分かり…ました。」
何とか、言葉を搾り出す。首だけは、つながった…か。
ノイ「隊長、よろしくお願いします…」
カミキ「一度失った信頼は簡単には取り戻せんぞ?それが我が子であってもな、ティロード…?」
お袋は何かを企んでいるであろう表情で笑い、親父は冷たい殺気を解き放っている。
そんな中、俺のこれからの副官として配備されたノイはひたすらに無表情だった…
276 :
連合兵:2006/06/12(月) 17:00:32 ID:???
全員の検査が終わり、俺たちは部屋をあてがわれる。検査結果は明後日でるらしい。
クドラク「連中は何を考えてるんだかねぇ。俺たちを選り分けて。」
…俺が今いる部屋の中は、多段ベッド以外ははっきり言って何にも無い。枕も、毛布も、そして私物も。
壁は壁紙の下に鉄板が貼られていて、ちょっとやそっとではぶっ壊せそうも無い。
そして、この部屋に集められたのは俺とクドラクと、アウル。そしてウィンダム・クラウンの連中。ステラは別室だった。
スティング「どういう基準で、何の目的で選り分けたんだか。」
アウル「考えるまでも無いって。強化人間かどうかだよ。」
強化人間…? クドラクもそうだったのか。
クドラク「多分、強化処置を解くつもりなんだろうな、連中は。」
強化処置を解く…もしかして?
スティング「まさか、『リペア』って組織とも繋がってるって言うのか、ここの連中は。」
?????「…その通りよ、スティング・オークレー。その、『リペア』が貴方に言いたい事があるそうよ。
今、部下を出すから通信室に来ていただけますか?」
…盗聴されていたのか?全く、趣味の悪い事で。
クドラク「…お前は『リペア』に面識があるのか?だから、どこか昔見たときに比べて…」
スティング「昔?」
クドラク「…言葉のあやだ。正確には、俺に植え付けられた“ネオ・ロアノーク”の記憶と、
今のお前さんの雰囲気がどこか違うと思ってな…どこが違うとかは詳しく聞くな。
“俺自身”が身に刻んだ記憶じゃないからはっきりわからん。」
スティング「ただおっさんの代役、って訳でもなかったのか。」
クドラク「まあ、色々と事情はあったな。…ちょっと耳を貸せ。」
勢いよく耳を引っ張られて痛かったが、そんな事はクドラクの一言で頭の中から吹き飛ばされてしまった。
クドラク「…ステラにも、アウルにも言うなよ?実は、同時期にネオとお前のクローンも作られているんだ。
だが、2人は失敗作でな。生まれてまもなく死んだ。」
スティング「…!?」
声こそ出さなかったが、表情は驚きを隠してはいない。アウルはその表情の変化を見逃さなかった。
アウル「何内緒の話をしてんのさ。」
クドラク「ん。話す内容には気をつけろって事だ。この組織は何考えてんだかまだ分からないからな。
うっかりこいつがこっちの内情を交えて話してしまったら、俺やお前たちもどうなるか分からないぞ?」
コンコンコン…
277 :
連合兵:2006/06/12(月) 17:01:19 ID:???
????「スティングさん。迎えに来ました。」
色々と思うところが無いわけではない。俺は戦士であって、政治や駆け引きなんかははっきり言って本分じゃない。
だが、クドラクはまだ何かを隠しているし、一介の円卓の騎士としては内情に詳しすぎる。アーピスもどこか怪しい。
何を信じて何を省みないといけないのか。俺は今、いろんな人間の駒とされているのは間違いない。
…それはさておき、さて、かってに抜け出した事について、あいつらにはなんて言えばいいのやら…
278 :
連合兵:2006/06/12(月) 17:02:15 ID:???
二隻のアガメムノン級戦艦がゲルズゲーを搭載する。
自分達が作っていた部品が、このような異形の破壊者へと変わり果てたのだ。
かつてはこの破壊者達の事を誇りに思っていたが、今では哀れなものだと思う。
私はこれらを滅びる為に作り上げたわけではない。
彼らは私と共に冥府に行く事を前提として、船に乗せられているのだ。
アルフレッド「…積み込みが終わりました。後は船員が搭乗するだけです。」
ファルナス「そうか。では、後事の全てはお前に任せるぞ。」
アルフレッド「…そんなに危険な任務なのですか?」
ファルナス「わしは、この任務を最後に『円卓の騎士』から抜ける。老兵の、最後の戦場だ。」
アルフレッド「私が出ても構わないのですよ?」
ファルナス「数知れぬ友を、仲間を、死地に送り出してきたわしはこの辺で幕を引くべきだ。
だが、わしが舞台から降りても残される者たちがいる。わしの後継者はお前だ。
この工場も、『氷の花』もお前が引き継ぐのだ。」
アルフレッド「ですが…。」
ファルナス「力が足りないのならば、人を探せ。知恵が足りないのならば信頼できる人に聞け。
人は人とのつながりの仲でこそ真の力を発揮する事ができる。
…親の贔屓目を抜いてみても、お前は十分よくやっているよ。心配なぞいらん」
アルフレッド「わかりました。」
ファルナス「それでいい。それでこそわしの息子だ。」
ファルナス「積荷が入れ終わったようだ。では、わしは行くぞ。」
アルフレッド「お元気で。それでは、行ってらっしゃいませ。」
アガメムノン級、ビスマルクとヴィルヘイムがアルマゲストに向けて発進した。
279 :
連合兵:2006/06/12(月) 17:06:14 ID:???
クドラク・シュベルガー コーディクローン ♂
記憶を調整する『ゆりかご』によって、ネオ・ロアノークの記憶を植えつけられた強化人間。
その記憶を“真似る”事でドラグーンやガンバレルを扱いこなせる。
だが、無茶な肉体・精神改造により長時間安定したコンディションを維持する事が出来ず、非常に脆弱な物である。
ファルナス・クレスティアン ハーフコーディ ♂ 62歳
円卓の騎士幹部で、過激派のブルーコスモス・『氷の花』を統括する人物。
愛機は円卓の騎士から横流しされたインパルスガンダム(デスティニーインパルス)。
本職は連合のMA開発の部品下請けで、ロゴスとも繋がっていた。
ブルーコスモス派であるゲールとも面識があるものの、思想的には相容れないものがある。
アルフレッド・クレスティアン クウォーターコーディ ♂ 31歳
ファルナスの息子。実際に戦場やブルーコスモスのテロを見た事があり、戦いに怯えている。
280 :
連合兵:2006/06/12(月) 17:08:03 ID:???
えーと…
今後のシナリオの予定として、皆さんの意見を聞きたいと思います。
一つは、シン・アスカ(ついでに相方としてのルナ)の登場の仕方。
デュランダル生存の関係で他勢力に流れず、アーピスに所属した者として扱います。
彼の登場によって、スティングとの駆け引きが本編並みに地味になりかけてた方向性を軌道修正して引き上げるつもりなんだけど、
ステラがらみとか、かなり強い為に対抗馬になる奴がいないとか…ちょっとした細かい問題が。
後、ステラ&アウルを葬る新型機を出すか出さないか。
ここは、ティロードの見せ場の問題です。
新型機が無い場合はステラ&アウルは生き残るし、アウトレスでスティングに一発不意打ちやるもののドラグーンで退場。
まあ、ティロードはラスボスには決してなりえませんがね…
こっちのティロード+アウトレスじゃ、名あり補正考えても名無しのウィンダムと同程度です。
スパロボとかで例えるならクリティカル率だけが取り柄のキャラで、名無しの機体よりレベルが低いパイロットと言う扱い。
そして、最終決戦の陣営の問題。
前提として、アーピスと連合は表向きは関係無いけど、裏では様々な密約が根付いていると言うものがあります。
そして、その両方から敵とされてる(半壊状態の)円卓の騎士はこのままだとどう足掻いても勝てない。
そこで、円卓の騎士が大西洋連邦を動かしてアーピスを潰すように仕向けて、そこで漁夫の利を得に行くか、
ゲール一派を下した円卓の騎士がアーピスを潰しに行くか。
あるいはゲリラ組織『円卓の騎士』掃討と称してアーピスと円卓の騎士を大西洋連邦が両方叩き潰しに行くか。
『イマズゲン&リペア』は掃討されて、アーピスに回るか捕虜として大西洋連邦に付くかしてます。
出来れば、どうしてそういう形になるのかと言う背景もつけて発言して下さるとありがたい。
…その場のノリで決めてしまってもいいのですが、ちょいと悩んでしまってるもので…
って言うか、今後の予定の一部を思いっきりネタバレしてるなぁ。
どうも、失礼しました。次の投下までの、話題の種にでもなればいいけど…
…それにしても、今後の展開で登場を控えてる人物の一覧が凄い事に…<議長スレのキャラの遺産が…
281 :
通常の名無しさんの3倍:2006/06/12(月) 19:12:14 ID:ePKDFbQ5
乙
信じて好きにやったほうが自分にも納得いくと思うよ
過疎だし
うむ
まったくだ。
それでも待っている奴はいるから、悲観すべきではないよ。
保守
Aルート投下↓
286 :
連合兵:2006/06/15(木) 20:10:11 ID:???
保守ついでに、なんか上に書いた設定がおかしいので修正。
クドラク・シュベルガー 新型強化人間試作型 ♂
記憶を調整する『ゆりかご』によって、ネオ・ロアノークの記憶を植えつけられた強化人間。
その記憶を“真似る”事でドラグーンやガンバレルを扱いこなせる。
だが、無茶な肉体・精神改造により、極度に疲労する戦場においては安定したコンディションを維持する事が出来ない。
アルフレッド・クレスティアン クウォーターコーディ ♂ 31歳
ファルナスの息子。本人はクウォーターコーディである事は知らない。
引退したファルナスの代わりに円卓の騎士の幹部となる。
過激派のブルーコスモスを率いているが、如何せん指揮官としての力が足りない為、
前線に出ずに後方支援を行っている事が多い。
287 :
41の者:2006/06/15(木) 20:10:45 ID:???
シュリンカーの行動は速かった。
すぐさまスレイヤーをMA形態に変形させると、180度方向転換し、ダークネスの前から逃走を始めたのだ。
シュリンカーは奇妙に冷静だった。
いや、悲しみも悔しさも、感じることが出来なくなっていたと言ったほうがいいかもしれない。
目の前での、腹心の部下の死。
それは、今まで部下を死なせないように戦ってきたシュリンカーにとって、大きな衝撃となった。
もちろん、戦場に立つ以上、部下全員の命を救えてきたわけではない。
どうあがいても、全ての部下を助けるのは無理だ。
そこら辺の割り切りはシュリンカーは出来ているし、命の価値に大小があるとも考えていない。
だが、アシエル・ナバスは、シュリンカーにとって普通の部下以上に大きな存在だった。
特別有能だったわけではないが、シュリンカーの足りない部分をよく埋め、補佐してきてくれたのだ。
彼がいなければ、シュリンカーは『ボルボ』の指揮官として、
また『円卓の騎士』の前線部隊の長として、責務を全うしてこれなかっただろう。
「隊長、撤収を」
雑音と爆発音が混ざり、はっきりと聞き取れなかったが、
それがアシエルの最後の言葉であると、シュリンカーにはわかった。
出撃前、アシエルはこうも言っていた。
「あなたが出てしまうと、『ボルボ』の指揮をとる人間がいません!」
何故、自分は彼の言葉に従わなかったのだろうか。
『ボルボ』へ敵が大挙して押し寄せてきたわけではないのに、危機と判断して、シュリンカーは出た。
しかし、『ボルボ』に残って指揮に専念していれば、このようなことにはならなかったのではないか。
アシエルも、自分をかばって死ぬことはなかったのではないか。
他に、方法があったのではないか。
「くそ、おおおおおおっ!」
シュリンカーは吠えた。
やっと、胸に感情が蘇ってきた。
怒り、そう、自分に対する怒り。
全ては、お前が判断ミスで起こしたことなのだという、自責の念。
「くそ、くそ、くそ!」
『ボルボ』に執拗に取り付いていた敵MSを、シュリンカーは立て続けに撃ち落した。
もう、ハザールもティロードもどうでも良かった。
「全機撤退だ!『ボルボ』に帰投せよ!」
回線をフルオープンにして、シュリンカーは怒鳴った。
アシエルの言った通りに、今は逃げる。そして生きる。
円卓の騎士の計画も何もかも、全てはそれからだ。
そう、今はそれしかない。
アシエルの死を、無駄にしないために。
彼の言葉を、無駄にしないために。
288 :
41の者:2006/06/15(木) 20:12:28 ID:???
一目散に逃亡していく敵のMSを、ただスティングは眺めるだけだった。
眺めるしか出来なかったのだ。
追撃をかけるという思いは浮かんでこなかった。
ダークネスと連携を取ったウィンダム二機。
それに心を捕らわれていたのだ。
「……アウル、ステラ」
さっきの動きが、かつての訓練通りのものだとしたら、
肩に『1』の数字がふってあるウィンダムがアウル機、『2』のほうがステラ機ということになる。
「おい!アウル!ステラァ!」
スティングは二機に呼びかけた。
だが、反応は一切返ってこない。
通信映像を開こうとしても、向こう側が応じないままなのだ。
「おい、アウル!ステラ!通信を開いてくれよ!声を聞かせてくれよ!顔を見せてくれよ!」
スティングはパニック寸前に陥っていた。
アルトゥーロが「確保している」と言った、かつての仲間。
それが、まさかこうして今、自分のサポートに回っていたとは思いも寄らなかった。
「実に信頼できるパイロットだから、思う存分戦ってくれ」
発進時に、アルトゥーロがスティングに言った言葉。
その意味を、スティングはここで理解した。
信頼出来るはずだ、アウルとステラなのだから。
「おい!返事をしてくれよ!」
その場に滞空したまま、必死で呼びかけるスティング。
だが、『アウル』と『ステラ』は、一向に応えようとはしなかった。
「アルトゥーロに何かされたのか?それとも通信ブロックをかけられているのか?なあ、頼むから応えてくれよ!」
周囲では、まだ戦闘が続いていた。
だが、そこだけが、隔離されたかのように、時が止まった空間になっていた。
289 :
41の者:2006/06/15(木) 20:15:29 ID:???
「……ありゃりゃ、結構早く気付いてしまったな」
『シンダー』のブリッジで、アルトゥーロは他人事のように呟いた。
「もうちょっと相手を痛めつけてからのほうが都合が良かったんだけどなぁ」
アウルとステラについて尋ねてくるスティングを、アルトゥーロは一貫していなし続けてきた。
だが、そろそろ限界だと踏んでいたのも事実だった。
それで、戦闘を通じて『アウル』と『ステラ』がここに存在するのだということを教えてやるつもりになったのだ。
乱戦状態であれば、スティングがもし気付いたとしても、そう思い切った行動は出来ない。
それに、言葉で教えてやるより、実際に目の前で見てもらったほうが効果が高い。
『アウル』と『ステラ』を確保しているということがわかれば、
スティングはアルトゥーロの陣内でさらに身動きが取れなくなる。
「うーん、虚脱状態ってやつか?案外、ヤワな精神の持ち主だったんだな……」
アルトゥーロは艦内通信を開くと、MS格納庫を呼び出した。
「ああ、彼に出るように伝えてくれないか?ちょっと状況が変わったのでね」
彼、とはサワムラのことだ。
サワムラは、スティング以上に、アルトゥーロの手綱でがんじがらめになっている。
スティングへの恨み、そしてパイロットとして純粋に乗り越えたいという欲求。
サワムラの最大の取り得と言える、不撓不屈の精神を、アルトゥーロは巧みに煽ってきた。
まっすぐで強い心の持ち主は、それがあるゆえに操り易い。
無理矢理洗脳する必要などない。上手に操縦してやればよいだけのこと。
一本気なサワムラは、絶対にアルトゥーロに跪かないだろう。
だが、従わざるを得ないのだ。
スティングへに対する複雑な感情と、自分自身の誇り高さのために。
「……俺の出番は無いんじゃなかったのか」
正面モニターの下部、分割ウィンドウに、サワムラの顔が映し出された。
すでにパイロットスーツを着込んでいる。
「いや、ちょっと状況が変化してね」
「……ふん、読み違いか。偉そうなことを言っている割に、見通しが甘いな」
「いや、まったくだね」
サワムラの毒舌を、アルトゥーロは柳に風と受け流した。
この程度の安い挑発で、心を乱すような彼ではない。
290 :
41の者:2006/06/15(木) 20:16:59 ID:???
「どうも強敵がいるみたいでね、スティングが苦戦しているようなんだ」
「……ヤツが?」
「ああ、敵もさすがってことさ。それで、援護に行ってくれないかな?」
「……」
「それとも、彼と一緒に戦いたくはないかな?」
本当の挑発というのは、明確な言葉で表しはしない。
相手の思考の進路を調節し、勝手に答えを出すように仕向ければいいのだ。
「……わかった、出撃する」
サワムラにとって、スティングはゲリラ掃討戦で討たれた部下の仇だ。
またその一方で、好敵手であるというどこか前時代めいた思いもサワムラは持っている。
いずれ決着をつけるとしても、今は少なくとも優位に立ちたいと思っているはずなのだ。
「そう、そりゃ良かった。じゃ、早速頼む。出撃してからは自由にやってくれ」
アルトゥーロは笑った。
『苦戦』という言葉と、『一緒に戦う』という言葉。
この辺りで突けば、サワムラは出撃するという判断以外を下すことは出来ない。
「君に与えたMSは試作機だ。操り方が難しいから、ミスって墜ちないように」
「わかっている」
ブリッジにいたクルーは全員、同じことを思った。
サワムラは完全に掌で踊らされている、と。
もっとも、キリマンジャロ基地から円卓の騎士、そして連合軍までを手玉に取ったアルトゥーロならば、
サワムラのような正直すぎる人間を相手にするのは、コップに水を注ぐくらい簡単なことなのだ。
「サワムラ機、『ブレイバー』、発進しました!」
アルトゥーロの視界には、モニターの向こう側で一直線に敵へと突撃していくブレイバーが映っている。
デュエルとブリッツの設計コンセプトを受け継いだMSだ。
関節部にビーム連結システムを採用しており、言ってみればウィンダム・クラウンの前段階の機体にあたる。
試作機の試作機、といった位置づけで、運用面で問題点を持つが、性能的には高いものがある。
291 :
41の者:2006/06/15(木) 20:17:58 ID:???
「彼もいいガス抜きになるだろうさ。十分な働きが期待でき……」
「アルトゥーロさん!」
アルトゥーロの独り言をはばんだのは、通信席に座っていたジェイミーだった。
「どうした?」
「キリマンジャロ基地の北北西約二十kmに不審な反応あり!一般貨物船を越える大型艦艇と思われます!」
「……ほう?」
アルトゥーロは首を傾げた。
前段階で仕入れていた情報では、この日に付近を巡航している船は無いはずだった。
しかも、南からではなく北からとはどういうことか。
アフリカ共同体の動きは、イクナーたちを通して逐一手に入れている。
「さらに広域通信確認!……こ、これは!」
「どうした?」
「ふ、船はザフトのアフリカ方面特務艦、『ヘカーテ』!艦長のデ・ヨンの名で一般回線を使っています!」
「……おやまぁ」
目を二、三度アルトゥーロはしぱたかせた。
あの船がまだアフリカにいることはわかっていたが、まだダカールに駐留しているものと思っていたのだ。
「……タイミングが良すぎるなあ」
ダカールからキリマンジャロまで一足飛びには来れない。
『ヘカーテ』の動きは、何かしら基づくものがあるはずだ。
「その広域通信、読み上げてくれな……」
「アルトゥーロ様!」
今度は、別の通信士がアルトゥーロの言葉を遮った。
「やれやれ、今度はなんだい?」
「て、敵が一機、『ジョン・ヘンリー』から出てスティング機へと向かっていきます!」
「一機?」
「新型と思われます!データにありません!光学で捕らえています、アップします!」
正面モニターの隅に、小さく四角のウィンドウが開き、そこに疾走するMSが映し出された。
「……何だ、カオスか?」
そう、そのMSは似ていた。
かつてアーモリーワンから強奪されたMSのうちのひとつ、カオスに。
だが、似ているだけで、全く同じものではないということは、武装などを見ればすぐにわかった。
「……」
アルトゥーロは怪訝そうに目を細めた。
彼はどんなMSであれ、敵に対して恐ろしいとか強そうだとか思ったことはない。
しかし、このカオスに似たMSには、彼を不審な気持ちにさせる何かがあった。
そう、纏った空気というか雰囲気というか。妙にドス黒いものを覚えさせるのだ。
まるで、怨念に包まれたような―――
292 :
41の者:2006/06/15(木) 20:18:56 ID:???
「殺す、スティング・オークレー……!」
カオスMkUのコクピットで、メイ・ブラックマンは静かに、だが恨みの篭った声で呟いた。
出撃直前、ビームライフルに整備不良が見つかり、今の今まで発進出来なかったのだ。
もっとも、ハザールたちと一緒に出ていても、大きな戦力となったかは疑わしい。
何しろ、彼女の精神はスティングに対する報復のみで塗り潰されているからだ。
まともな連携攻撃が出来るどころか、敵のついでに味方まで撃ち落しかねなかっただろう。
「あれだ、あれだ、あれだ!あれが、あれがあれが、お父様を!」
メイは吠えた。
腹の底から吠えた。
「うぉおおおおおおおおーっ、あああああーっ!」
空中で全く身構えていない、一向にこちらに気づいた様子のない、親の仇に向かって。
293 :
41の者:2006/06/15(木) 20:20:25 ID:???
今回はここまでです。
全然進みませんな、自分で不安になってきました。
何気に連合兵氏の書き込みと被ってびっくり。
294 :
連合兵:2006/06/15(木) 20:34:13 ID:???
…こっちもびっくりでした。タイミングが被るとは。
そーいや、カオスMkUって黒かったんだっけ…忘れてた。
295 :
保管庫:2006/06/16(金) 00:06:42 ID:???
41氏、連合兵氏乙です&GJ!!
明後日から更新出来そうです。
住人の皆さんに相談。
Aルート、Bルートと別れたことと
1スレ目からの格納に取り掛かるということで
ページ数が増えるんですがAルート、Bルートは別ページにあったほうが良いですか?
時間あればサンプルうpしに来ます
まとめ人さんがやりやすいほうでいいですよ
ご苦労さまであります
297 :
通常の名無しさんの3倍:2006/06/17(土) 20:43:59 ID:bdRgbiX6
あげ
保守
保守
保守一号作戦
今日も過疎
誰か何か言ってくれ
306 :
通常の名無しさんの3倍:2006/06/26(月) 12:14:49 ID:Sv05MTWm
あげ
307 :
連合兵:2006/06/27(火) 19:43:42 ID:???
保守するけど、投下はもう少し先になりそうだなぁ…
308 :
41の者:2006/06/28(水) 01:13:28 ID:???
今月中は仕事の関係で厳しいです
出来れば来月の頭には何とか
しかし、マジで人いねぇなあ……
プロレスラーの小橋が腎臓癌
大ショック
保守パピコ
314 :
連合兵:2006/07/03(月) 20:41:38 ID:???
保守。
…複線のプランをいくらか用意しておくのはいいけど、
それが割りと多くなりすぎて来て手に余る感じが…
スティングとは関係ないエピソードだし、いくつか削ってしまうべきかな…?
それとも出した後すぐに回収すべきか…
でも退場イベントとかに繋がらなくなって、味が無くなるだろうしなぁ…
かと言って広げすぎると、余計にスティングが地味になってしまう…
そこらへんのジレンマに、少々悩む。
テンポを良くする為に、描写よりイベント会話の方を重視するべきかねぇ…
過疎も過疎だし、好きにやったらいいと思うにょ
316 :
通常の名無しさんの3倍:2006/07/04(火) 13:11:43 ID:uGTdHb45
本当に住人いるのかよあげ
317 :
連合兵:2006/07/04(火) 21:42:31 ID:???
Bルート投下。
可能な事ならば、夏休み突入前に物語に決着をつけてしまいたい。
318 :
連合兵:2006/07/05(水) 11:02:41 ID:???
…扉を開けた人の顔には見覚えがあった。詳しくは思い出せなかったが。
????「スティングさん、付いてきてください。」
素直に、指示に従う。俺が部屋の外に出ると共に自動で扉が閉じられた。
しばらく歩いたところで案内人がこう呟いた。
????「久しぶりだな、スティング。アウル達も元気そうじゃないか。」
…この一言で、どこで見た顔なのかを思い出す。連合のラボだ。
スティング「確か…ハルバートン、だったか?」
ヘダイル「そいつは、連合の死んだ提督の名前だろ…?俺の名前は、『ヘダイル・バルザートン』だ。」
会ったのはだいぶ前だから、名前を忘れられても仕方ないかもしれないが、それにしても酷い間違え方だな。」
…バルザートンだったか。紛らわしい名前だ。
スティング「…なんでお前がここにいるんだ?」
ヘダイル「簡単だ。『元』強化人間の俺は、リペアの一員としてこのコロニーに派遣されているんだ。
…色々と紆余曲折があったけど、今はすっかり落ち着いたよ。結婚もしたしな。」
スティング「幼馴染?」
ヘダイル「そうだ。少しは祝ってくれよ。パルミールは俺と同じ『元』強化人間で以前は一緒に戦ってたんだが、
今では俺の子供を身篭っててね。かわいい嫁さんと子供を食わせてやるためにも人一倍がんばらなきゃいけねぇんだ。
…そー言えばお前らの相方、確かステラだっけ?とはどんな感じだ?」
スティング「…ステラは死んだ。」
ヘダイル「へっ?だけど、実際に来た面子の中に、お前のチームのメンバーはそろってたはず…」
スティング「俺もまだ聞いただけで、証拠は何一つ…いや、少なくともアウルの死体を俺は見ている。
あいつの亡骸は、一般人があんまり直視出来ない程度には酷かったな…
ヘダイル「水色に髪を染めてたあいつか。何でそんな奴がピンピンして生き返ったんだ?」
スティング「別にピンピンして生き返った訳じゃねーぞ。何でも、クローン培養されたアウルのコピーらしい…」
ヘダイル「ふーん…ステラもか。ちょっと話し込んじまったな。ところで、
何の気無く聞いちまったけど、ヤバイ山にお前片足突っ込んでるんじゃないか?」
スティング「片足どころか両足突っ込んじまって、身動き取れなくなってたとこだよ。
どの道、あのババアにも話さなきゃいけない事だしな。」
ヘダイル「…そうか。しっかし、クローンだの何だの…そんなに人は人を超えたいのかねぇ?
時々、大昔の神様が言ってた禁忌に手を出した性で、そのうち人間が滅びるんじゃないかって思う時があるよ。
…正直、俺の考え方が最近ブルーコスモス寄りになってきたって自分でも思う。
まあ、あんな馬鹿げた強さを誇る上に、“もはや人の形すら留めていない化け物”を見ちまったらね…
文字通りの“人外の化け物”だよ、あいつは…」
スティング「何を言ってるんだ、お前?」
ヘダイル「…まあ、強化人間よりもヤバイ方面があるって話だよ、遺伝子操作はな。
さて、雑談はこの辺で終了だ。通信室に到着した事だしな。」
319 :
連合兵:2006/07/05(水) 11:06:31 ID:???
…色々と、考える事は山のようにあった。
今後の身の振り方の問題、円卓の騎士としての行動、大西洋連邦の軍人としての役割だけでなく、
信頼の置けない部下の事についても。
ティロード「個性的、と言えば個性的なんだろうな。よくもまあ、ここまで問題児をそろえたもんだ。」
キリマンジャロでの戦闘でボロボロになったアークエンジェル級、ヴァーチューズはダメージが酷く、
ダンタリオンで本格的なメンテナンスを受ける事になったらしい。
…その際、ノイから報告されたのかヴァーチューズ配備の元ハザール隊3人
(前回の戦闘で例の発言を聞いた内の10人中7人は殺られた)が、そのまま引き続き俺の配下に加わっている。
…現状でも手に余ると言うのに、さらに厄介な連中が配下に加えられる事が決まった。
サカモト・クマハチロー中佐。親父の配下の一人で、新型量産機<<ワロス>>のプランを提案した人物だ。
親父とお袋の息がかなり強く、コーディネイターでありながら連合内で割りと好き勝手をしている。
…奴が俺の配下に配属されるのは、ノイ以外の監視の目という意味もあるのかもしれない。
ジグルト・ベルンハルテ大尉。旧式強化人間のブーステッドマンで、試作MSのテストパイロットとして活躍している。
だが、現在は行き過ぎた強化によって人格がかなり崩壊してしまい、あまりにも凶暴すぎる面がある。
それだけならば、まだ良いが…彼は、母が粛清したフリート・ベルンハルテ中将の息子であり、母に恨みを抱いている。
当然、その矛先が俺に向けられる事もありえなくも無い。薬と言う名の鎖があっても、どこまで縛る事ができるものやら?
ユメア・ガリングス少尉。メサイア攻略戦など数々の激戦地を潜り抜けてきた実力者で、
特殊な空間認識能力によるガンバレルへの適正があるなど、下手をすれば部隊内で最強を誇る女性パイロットだ。
メンデルの関係者の親族で、そこで行われていた実験を見て幼心を傷つけた結果、ブルーコスモスに傾倒していったと言う。
彼女は人為的な強化をひどく嫌っているものの、その実験台にされた者達に対する同情が深く、
強化人間の扱いに関して上官に食って掛かる事も珍しくない。
…………正直、ここまで来ると監視とか身動きをとりにくくするとかそういう問題じゃなくて、
“扱いにくい部下をまとめて押し付けた”としか思えないのが実情だ。さもなきゃ“嫌がらせ”。
はっきり言って、不安要素が山のようにある中でこんな部下達の相手をしていたら
俺の胃に穴が空いてもおかしくないぞ。勘弁してくれ…
320 :
連合兵:2006/07/05(水) 11:08:48 ID:???
サカモト「がっはっはっは!」
…うるさい。声も大きいが、最大音量で奏でられるラクスの曲は心地良さどころか不快感しか受けない。
とは言え、一応は上官だ。あんまりつまらない事で目を付けられたくない。
ユメア「…ガンバレル装備にワロスは対応していないんですか?」
サカモト「一応、ダガーとも共通規格だから換装できなくもない。が、現状では機体そのものがまだ試作の域を出ていない。
実戦データや装備の運用記録が足りないから、エースパイロット用の特殊カスタマイズは当分先の話だな。」
それだけ聞けば、話は十分だ。
ユメア「失礼しました!」
サカモト「〜♪」
はっきり言って、あいつは見ているだけでイラつく。コーディネイターである事を誇りにし、
戦場を狂わせたフリーダムを要する破壊の歌姫を信奉し、人格にやや問題があるクセに有能で…
ドンッ!
つまらない事で頭をいっぱいにしていたために、通路の曲がり角からやってきた人物をぶつかってしまう。
ユメア「あ、すいませ…」
???「こちらこそ、失礼しました。」
あれ?この人の顔、昔見た事あるような…
ユメア「あなた、もしかしてフォルガレン?」
321 :
連合兵:2006/07/05(水) 11:10:13 ID:???
ホンの一瞬、相手が怪訝そうな顔をする。そう言ってしまってから自分でもおかしな事を言った事に気がつく。
フォルガレンは強化処置の実験台にされて、失敗して破棄されたって…
レイサイト「何故、その名前を知っているんだ?」
ぶつかった相手の隣に並んでいた人物が聞いてくる。
確か、この人はサカモトと同じく技術者として呼ばれたコーディネイター…
ユメア「…小さい頃、メンデルを訪れた事がある。それだけよ。」
???「メンデルとフォルガレン、ねぇ。詳しく聞かせてくれないかい?」
そういわれて、ふとフォルガレンの事を思い出す。確か、思い出したくも無いモノ(不気味な研究サンプル)が
いっぱい並んでるところで迷子になってたところを、道案内してもらって仲良くなって…
何度か顔を合わせるたびに、飴をもらったり当時の私では分からないような難しい話を聞かせてもらったりした事を…
だが、ふと思い直す。
ユメア「あんたには関係ないでしょ!」
遺伝子操作を行っていたメンデルの事を聞きたがる奴に、ろくな奴はいない!ブルーコスモスでも、コーディネイターでも。
???「ふー…ん。僕がフォルガレンの血の繋がった兄と言っても?」
ユメア「えっ!?」
…確かに、多少は老けた風貌をしているとは言え、彼と見間違えたほど似ている。
レイサイト「…すまないが、今私たちは収集をかけられているんだ。話の続きは、また後で。行くぞ、フォド。」
フォド「はい、ご主人。それでは。」
…その時は、動揺とか、喜びとかそういう物じゃない、そんな物じゃない感情が湧き上がるのを感じた。
なんと言えばいいのか、例えるには混沌としすぎた不可思議な思い。
例えようの無い感情を含め、なぜフォルの兄(フォド)がここにいるのか、
彼もまた何らかの操作を受けているのではないか… 様々な憶測が頭を飛び交う。
そして、私は昔フォルが語ってくれたものの、20年近く分からなかったもの、
それがフォド達から聞かされた話によって、この宇宙に撒かれた禁忌、人間を超えていく闇を私は知る事となる。
322 :
連合兵:2006/07/05(水) 11:15:22 ID:???
目的のコロニー、アルマゲストへは何の問題も無く侵攻する事ができた。
表向きは連合からの支援物資の名目で。だが、その積荷と搭乗員は全くの別物だ。
ファルナス「ふん…テロリストどもを匿う、愚かなコーディネイターたちよ。」
反逆者は、速やかに始末する。そもそも、アルマゲストは現プラントの体制に批判的な人間が集まったコロニーだ。
ザフトとの繋がりが強い円卓の騎士にとっても、出来るならば反乱の芽は潰しておきたいのが実情だ。
…ブルーコスモスとしても、地球圏で問題を起こしたコーディネイターを匿う存在を許すわけにはいかない。
ファルナス「各自、MS・MAの準備は良いか?」
ギリギリまで近づくが、宇宙港に入るつもりは無い。核ミサイルを調達できればよかったのだが、
あまり連合が明確に関わっている証拠として、ミサイルを取り沙汰にされるのは避けたいと言う上層部の意見によって
本作戦は毒ガスを用いる事になった。毒ガスを撒く場合、宇宙港に入ってしまえば我々も出るに出られないからだ。
ファルナス「…そろそろ良いだろう。全部隊発進!」
メビウスやザムザザー・ストライクダガー達、そして自身の操るインパルスが一斉に飛び出していく。
誘導ランプを指示していたザクやジンを手早く始末し、毒ガスを撒くに当たっての空調設備のコントロールを操る為に、
特殊部隊がコロニー内に入っていく。
ファルナス「さて、ここからが本番だ…」
ストライクダガーが毒ガス入りのタンクを運ぶ。
そもそも、コロニーのような密閉空間に置いて一番危険なのは、
閉じ込められた上で、毒ガスのようなものがコロニー内を埋め尽くす事だ。
その為、換気は最重要視されるし、もし異常が発見されればすぐにでも住人はシェルターに篭るだろう。
逆に言えば、異常を発見される前に毒ガスを撒く事が出来れば、それだけで致命的になりえる。
ここからはスピードとの勝負。
ファルナス「これが、ワシの最後の任務だ…。青き、正常なる世界の為に!!」
例え、生き延びたとしても円卓の騎士に戻るつもりはない。後継者も決めた事だし、何も悩むことはない。
最後までやりとおして、それでも命があるのならば円卓の騎士の罪全てを被って消えて行こう…
323 :
連合兵:2006/07/05(水) 11:28:42 ID:???
ノイ・クレストフ ♂ ナチュラル
大西洋連邦大尉(後に少佐に昇進)でMSパイロット。『初期の搭乗機はストライクダガー』
ひたすらに任務に忠実な人物であり、友軍には優しく、敵(裏切り者含む)には躊躇い無く行動する。
ハザール隊の中ではゲールの息のかかった人物で、ティロードが派遣される以前から円卓の騎士とハザールの関わりを追っており、
彼自身も諜報の為に、円卓の騎士の一員に加わっている。
ナッシュ・ロア ♂ ナチュラル
大西洋連邦少尉(後に中尉に昇進)。ノイの部下。
性格的には頭の足りないハザールと言ったところ。
ユメア・ガリングス ♀ ナチュラル
大西洋連邦少尉。メサイア攻略戦に参加したパイロットの一人。
フラガ家の親戚であり、ドラグーンやガンバレルへの適正がある。
コーディネイター抹殺派のブルーコスモスではあるが、強化人間に対しては同情的であり、
彼らの扱いに関して上官に食って掛かることも多い。
クマハチロー・サカモト ♂ コーディネイター
大西洋連邦中佐。
新型MS、ワロスの設計者。
極度のラクスオタクで、暇さえあれば最大音量で彼女の曲を聴いている。
ブルーコスモスが跋扈する軍内ではコーディネイターであるだけで目の敵にされているが、
ゲールとその側近であるカミキが新型MS開発の名目で彼のパトロンになっているので、迂闊に手が出せない。
ジグルト・ベルンハルテ ♂ ブーステッドマン
連合の旧式ブーステッドマン(階級は大尉)。ゲールの手によって失脚した連合の中将の息子。
だいぶ人格崩壊が進んでいて非常に凶暴であり、時折暴走する事すらある。
元々はゲールに対する復讐を誓っていたが、薬にやられてもはや諦めている。
ヘダイル・バルザートン ナチュラル
元連合のエクステンデット。搭乗機は終始一貫してデストロイ。ブロックワードは家族。
リペアの処方した薬により、バックフラッシュ等の後遺症はあるものの、常人として生きる事が出来るようになりつつある。
現在は同期のエクステンデットであった、パルミールと結ばれており、
幸福の中にいる今ではブロックワードが機能せず、むしろパワーアップすらする有様である。
324 :
連合兵:2006/07/05(水) 11:29:57 ID:???
…ふう。やっと続きが書けた。
ヘダイル、一見死亡フラグっぽいけど地味に最後まで残ってもらうつもり…
それにしてもユメア、議長スレで主人公としてもやってけそう、とか言われた位に
設定が濃く固まった奴だから出さない方がよかったかも、と思わないでもないんだよなぁ…
それにしても、名前付が随分増えたな…
まだ出す予定があるので一苦労だがOTL
多分、次かその次くらいに主要キャラ全員出揃って、その後は一気にシナリオの消化+退場の嵐って形になると思う…
頭の中で話が最後まで纏まったことだし、さっさと書いて、さっさと終らせましょうよ、こんな小説はね<読者に失礼だ
乙
まあそう自虐的になるなよ、この手のSSは所詮オナヌーに過ぎないわけだから好きにやったらいい
しかし、「こんな小説は〜」のくだりは俺を含めた絶滅寸前の読者と、初期から頑張り続ける41氏に別の意味で失礼だと思うよ
まあなんだ、このスレが始まったのが確か去年の八月末あたりだったはずだ
よくもってるじゃないか?某シンの妹が主人公スレの三割以下(適当推測)の住人密度でさ
ここまできたら俺も意地で最後を見届けるから、きばらずガンガレ
326 :
41の者:2006/07/06(木) 23:43:58 ID:???
短いけど保守代わりに投下↓
「!?」
スティングはコクピット内に鳴り響くアラームによって、現実の世界へと引き戻された。
情報ウィンドウには、右斜め後方から猛スピードでこちらに突っ込んでくる物体が映し出されている。
「……なんだ?」
スティングもまた、アルトゥーロと同じく、その物体、MSを見て一瞬あっけに取られた。
外見がカオスに酷似していたためだ。
「こいつ……俺をやりに来た!?」
頭の中はまだステラとアウルのことでいっぱいになっている。
だが、明らかに肌に感じられる『敵意』を無視するほど、スティングは鈍感でも温和でもなかった。
「データにない機体……またぞろ、新型ってわけか!」
スティングはダークネスを反転させると、ビームライフルを接近してくるそのMSに向けて三発、連続で撃ち放った。
二発はかわされ、一発はビームシールドで弾かれる。
「こいつ、なかなかっ!」
跳ね上がるダークネス。
僅かの差で、スティングは敵MSのビームサーベルの突きをかわすことに成功した。
「ちいいっ!」
スティングは感じていた。敵MSの性能の高さと、そのパイロットの技量の鋭さを。
真正面からとはいえ、連続する三発のビームをかいくぐり、ほぼ全速力で突きをかましてきたのだ。
並大抵の度胸、そして操縦技術で出来ることではない。
「はあっ!」
ダークネスを複雑に回転させながら、カリドゥス複相ビーム砲を撃つ。
ロックはしてあるが、当たらない。もとよりスティングもそのつもりだ。あくまで牽制なのだ。
MSでなく、生身の射撃であっても、自身が動きながら移動する標的に弾を当てるのは相当難しい。
射撃の基本は、あくまで止まって撃つことにある。
「……また、お前たち!?」
二機のウィンダムが、先ほどと同じように、ダークネスを中心にして隊列を組む。
「……おっしゃ、いくぜ!」
スティングはもう欠片も疑わなかった。
このウィンダムに乗っているのは、アウルとステラだ。間違いない。
二人を一番良く知っている自分がそう思うのだ。
アウルとステラは、生きているのだ。
「とにかく、コイツを叩くぜ!話はそれからキッチリするぜ!」
スティングは吠えると、ウィンダムを従えてカオスそっくりの敵MSへと突っ込んでいった。
327 :
41の者:2006/07/06(木) 23:45:33 ID:???
「何だ、何だ何だ何だ!どうして!邪魔を!するのよっ!」
数分前にシュリンカーが感じたものと同種の焦りを、メイは覚えた。
父親の仇が目の前にいるというのに、邪魔者が入ってきてまともに攻撃さえ出来ない。
流れる水のようにつけいる隙がまったくないのだ。
「ふざけるな、ふざけるな、……ふざけないでよぉーっ!」
それは無謀な行動と言えただろう。
大きく後退し、ビームライフルを放り出すと、
ビームサーベルを両手に煌かせて敵の中心にいるダークネスに特攻を仕掛けたのだ。
だが、スティング憎しで視野狭窄に陥った彼女の状態では、それもまた仕方のないことだったのかもしれない。
「うわあ、うわあああっ、お父様、スティング・オークレーッ!」
メイはもう、自分でも何を喋っているかわからなかっただろう。
MSの可動範囲を無視するかのように、両のビームサーベルをやたらめったらに振り回す。
しかし、これが以外な効果を生み出した。
その無軌道とも言える攻撃に、敵のMS、ダークネスを守るようにして動いていた二機のウィンダムが、
辟易したように防御に回ったのだ。
「くっ、このっ!」
好機であるとか、敵の不意の行動の変化であるとか、そういったものは彼女の頭の中にはない。
ただ、スティングを討ちたい。邪魔するものは切り払いたい。
心から湧き出る、歪んだ、そして壊れかけの憎しみに従って、ビームサーベルを振り回す。
「倒す、倒す、倒すッ!倒すんだから、倒すんだからーッ!」
縦、横、斜め―――まったく型になっていない、乗っているカオスMkUすら潰しかねない、光の刃の斬撃。
「あああ、ああああっ、あああああー!」
……いったい、その何撃目だっただろうか。
メイ自身は決してわかりはしまい。
「……!」
暴風のような斬撃のひとつが、ついにウィンダムの胸元を斜めに切り裂いた。
「う……あ……!」
レバーを握る右手に伝わってくる、鈍い重み。
それは、敵を屠ったという証だった。
汗が入り、じんわりと痛む目で、メイは見た。
今、自分が打ち砕いた敵MS、落下しようとするそのMSの肩に、『1』と数字が書いてあるのを。
328 :
41の者:2006/07/06(木) 23:46:37 ID:???
「アルトゥーロさん!」
ジェイミーは大きく叫んだ。
目の前のモニターには、爆発して墜落していくウィンダムが映っている。
「……」
ゴクリ、とジェイミーは唾を飲み込むと、おそるおそるアルトゥーロの方へと振り向いた。
そして、またもう一回、唾を飲み込んだ。
「……何とまあ。不測の事態とは案外簡単に起こるもんだね……」
声が震えているわけではない。荒々しいわけでもない。
だが、アルトゥーロの言葉には、確実に怒りの微成分が混入していた。
「……『練り込み』がまだ足りなかったということかな。成る程、戦場は常に千変、はまる形なし、か。……ジェイミー!」
「は、はいっ!」
不意に呼ばれて、ジェイミーはそぐわないほどの大声で答えた。
「サワムラに伝えてくれ。あのカオス似のMSを何とか撃退して、スティングと『2』を回収してくれ、とね」
329 :
41の者:2006/07/06(木) 23:47:41 ID:???
ここまでです。
ぶっちゃけ、いつ終われるのか自分でも全然わかりません。
330 :
通常の名無しさんの3倍:2006/07/07(金) 22:51:10 ID:fQaoiaRr
乙
331 :
通常の名無しさんの3倍:2006/07/07(金) 23:05:50 ID:O93atlab
乙
もしかしてクローン死亡ですか?
!
333
334 :
通常の名無しさんの3倍:2006/07/11(火) 01:07:21 ID:c11bTW57
334
まとめどうなったの?
保守
人いねー
いねー
この絶望的危機的状況を打破する、抜本的なアイディアはないものかしら
342 :
41の者:2006/07/16(日) 09:10:31 ID:???
すんません、俺としては待ってて下さいとしか言えません
最後まで頑張るつもりです
343 :
保管:2006/07/16(日) 21:50:38 ID:???
Aルートを最新まで保管しました。
Bルートは投下が早くてまだ追い付けず。
かなり更新停滞させてしまってすみません。
乙
しかし、このままではマジで先細り消滅だな……
何かいい打開策はないものか
乙
俺としては、続く限り待ってますので気長に頑張って下さい、としか言えないな。
☆
347 :
通常の名無しさんの3倍:2006/07/19(水) 01:34:23 ID:3A3/T54B
☆彡
スティング・オークレー・・・奴は九鬼流の創始者
必殺技は焔螺子
349 :
連合兵:2006/07/19(水) 19:06:55 ID:???
確かに、保守はマメにされてるけど、
このままだといつか落ちてもおかしくないよなぁ。
…自分が色々と問題発言(故意にせよ作為にせよ)した時にしか、
住人もあんまり反応してないし…
ちょっとシナリオの予定について聞いても、ただ『書き手に任せる』の一言。
(本当は多少の論争が出るくらい、スティングの可能性を出して欲しかった。)
…住人の皆さんへ。
次の投下から、何か誤字があれば遠慮なく指摘して
保管庫に移転する際に直しやすくするとか、
この辺何かおかしい、何でこうなるのとか多少のネタバレ(裏設定)を語らざるを得ない程度には
作品に突っ込みを入れて下さると少しは活気付くと思うのです。
…書き手の情熱ばかりでは、スレは成り立たないものです。
ここ1、2ヶ月でまたぐぐっと住人が減った印象がある……(板自体が過疎なのもあるが)
とりあえず、点呼でも取りますか……
ノシ
351 :
350:2006/07/21(金) 01:31:25 ID:???
……って一日経ってゼロかよ
マジヤバス
ノシ
ノシ
354 :
保管庫:2006/07/21(金) 20:39:50 ID:???
ノシ
実は気付いてたけど何も言うことがなくってw
夏休みに入ったので保管進みそうです。
355 :
連合兵:2006/07/21(金) 20:56:26 ID:???
逆に、夏休み入ったらほとんどネットにつなげなくなる人…
ある程度纏まったらネカフェからでも落とそうかね。
356 :
41の者:2006/07/22(土) 00:12:27 ID:???
夏休みはありますが、纏まった連休にはなりません。
むしろこの時期が一番仕事が忙しいです。
ちょっとずつでも何とか進めていきたいと思います。
オクレ「獣如きが・・・賢しいわッ!」
スティングの強烈極まりない左腕が連撃を薙ぎ払った。
オクレ「生憎と――随分と頑丈さにかけては自信があってな」
指でトントンと己の胸板を叩く。
劾は吐き捨てるように言った。
劾「だが、その強靭な肉体は己の力で得たものではあるまい?
努力を怠り、憎悪することで得たものだ」
スティングは方を竦める。
オクレ「それもまた、力に違いあるまい。それとも何か?私は
努力もせずにこの躯を得たから卑怯だと?ああ、ハンディキャップ
でもつけろと言うのかね?」
(;´ρ`) グッタリ
住人→三人
職人→二人
保管庫管理人→一人
謎→一人
今すぐ壊滅というわけではないが、崖っ淵過疎な状況か……
まぁ、投下がない日は一日一保守をモットーに継続していこう
age
保守
?
もう今更住人が帰ってはこないだろうし、気力の続く限り保守るしかないか
まだ職人が残っている以上、信じて耐えしのぶのみ
366 :
通常の名無しさんの3倍:2006/07/28(金) 07:07:46 ID:qGmpaUi2
あげとく
アニメ最萌トーナメント2006投票コード発行所
http://banana236.maido3.com/~bs5114/a06/ 2次予選5組 7月30日(日)
投票時間は01:00:00〜23:00:59です。
<<エマ・シーン@機動戦士Zガンダム A NEW TRANSLATION>>
<<ステラ・ルーシェ@機動戦士ガンダムSEED DESTINY>>
<<カガリ・ユラ・アスハ@機動戦士ガンダムSEED DESTINY>>
<<ルナマリア・ホーク@機動戦士ガンダムSEED DESTINY>>
こんな過疎スレにまで…
370 :
41の者:2006/07/30(日) 12:03:53 ID:???
来月の頭には何とか……。
了解あげ
マダー?チンチン
373 :
通常の名無しさんの3倍:2006/08/03(木) 00:46:05 ID:t/EqpYPW
あげ
投票数:247レス 03:01:11現在
■第1試合
1位 76票 桂聖奈@極上生徒会
2位 53票 ムックル@うたわれるもの
3位 50票 サラ・アディエマス@スクールランブルシリーズ
4位 40票 廉子@蟲師
■第2試合
1位 129票 蒼星石@ローゼンメイデン トロイメント
2位 48票 柏木優奈@ぱにぽにだっしゅ!
3位 47票 黒須ゆり@マジカノ
4位 0票
■第3試合
1位 107票 三枝みこ@かみちゅ!
2位 66票 日向夏美@ケロロ軍曹
3位 40票 ステラ・ルーシェ@機動戦士ガンダムSEED DESTINY
4位 0票
最萌本戦でステラがピンチだ!応援頼む!
ぶっちゃけ、職人がこれ以上続けるのがしんどいならここで終わるのも手だと思う
無理だけはしてほしくないよ
376 :
連合兵:2006/08/04(金) 13:46:31 ID:???
>>375 しんどいもしんどくないも、自分自身の自己責任で書いてるものです。
ちょっと書くのに筆が進まなくて悩む事はあるけど、
本人が何とか書き上げたいと思ってるのですから心配は無用です。
…Bルート投下。
ラスボス級…と言うか、予定ではラスボス前座としての戦艦を登場させるのは
まだ早いかと思ったけど、この辺でゲール達に大きく動いてもらわないと最終決戦に連れて行けなくなりそうなので…。
377 :
連合兵:2006/08/04(金) 13:50:23 ID:???
…画面いっぱいに、でっかい顔でババアが睨みつけている。
スティング含むアーピス側一同「…。」
????「…少し、画面から離れて頂けませんか?」
ルヴィア「なんだい。てっきり繋がってないのかと覗き込んでたんだが。」
ババアの顔が下がり、少しだけほっとする。
スティング「まったく心臓に悪いぞ、このクソババァ。」
ルヴィア「言ってくれるね。どうせ心臓も強化されてんだ、ちょっとやそっとじゃビクともしないだろ。」
???「…ボケやってるのもその辺にしてくれません?」
ルヴィア「ああ、済まないね。この若造に振り回されたもんだから皮肉の一つや二つも言いたくなる。
手早く話を済ませてしまおうか。」
…そう言って一息つく。元々、目つきが鋭い婆さんだが、より鋭くなって鬼婆のような顔で呟いてきた。
ルヴィア「…スティング。昔の相棒が見つかったって話も聞いたし、その相棒達を捕まえてた組織が壊れたって言うのも聞いた。
で、お前さん…この後どうするつもりだい?」
スティング「どう、って言われても…」
ルヴィア「お前はそもそも私用の為にリペアに近づいてきたわけだ。
傭兵としての契約してたわけでも、ワシらの同士でもない。目的を達したお前に、何が残ってるんだい?」
言われて、ふと考える。確かに、一つの目的は達した。だが、その後どうするかについてはあまり明確に考えていたわけではない。
ステラとアウル、あいつらと一緒にどうするべきか。
…考えるまでも無いか。
スティング「…あんたらが必要とするなら、傭兵として雇われてやっても良いぜ。
元々そんな感じの付き合いだったしな。」
ルヴィア「はっ。一度は勝手な都合で抜けといていい身分だね、まったく。リペアにはあんたの力なんか必要ないさ。
まあせいぜい、そこにいるヘダイルみたいに助けた仲間を最後まで守ってやんな。
ヘダイル。あたしがそっちに行くまで、コイツが面倒を起こさないように見ておいてやっとくれ。
あたしの教育が悪いとは思われたくないからね。」
ヘダイル「へいへい、了解です。」
スティング「余計なお世話だよ、って…ババアもここに来るのか!?」
ルヴィア「ははは。ちょいと頼んどいた品を受け取りにね。さて、あんたはもう行っていいよ。私信に使って済まないね。」
???「いえ、お構いなく。」
プツンと画面が切れた。ババアの顔が消えたが、また合わないといけないかと思うと気が重い…
ヘダイル「ほれ、用事が終わったならさっさと部屋に帰ろうな。」
俺は、ヘダイルに急かされて部屋を出た。
378 :
連合兵:2006/08/04(金) 14:05:37 ID:???
アーピス兵「大変です!?支援物資を届けてくるはずのアガメムノン級の部隊が攻撃を仕掛けてきました!」
ディヴァルト「詳しい状況を!」
アーピス兵「はっ、敵はMS・MA部隊を展開し、外で誘導を行っていたザク2機とジン4機が撃墜されています。」
ディヴァルト「外で演習中のギリアム達を急いで呼び戻して!
MS部隊の展開も急がせて。そして、アルマゲスト内に緊急放送を。」
アーピス兵「大変です!コロニー内に敵部隊進入!それに加えてストライクダガーが本コロニーに向かって何かを運んできます。
恐らくは毒ガスの類を設置するつもりかと…」
コロニー内が途端に慌しく、そして緊張状態になっていく…そんな中、戦闘演習中の部隊に通信が届く。
ギリアム「一体何事ですか?」
ディヴァルト「アガメムノン級の部隊が攻撃を仕掛けてきました。
貴方にとっては初の実戦になるかもしれませんが、コロニーの防衛をお願いします。」
ギリアム「了解です。直ちに帰還します!バルナード、ダグリス。今の通信は聞こえているな?」
バルナード「はい。」
ダグリス「分かりました。」
ディヴァルト「それと、ギリアム隊長。追加装甲はパージしないまま戻ってきてください。機動性より防御力の方が重要です。」
ギリアム「了解しています。」
379 :
連合兵:2006/08/04(金) 14:09:32 ID:???
アーピス兵「緊急事態発生、緊急事態発生。現在アルマゲストは敵襲を受けています。
MSパイロットは直ちに格納庫に集合せよ!また、敵部隊がコロニー内に進入した模様。
陸戦隊は武装を整え、これを排除せよ!繰り返す…/」
ヘダイル「…なんとまあ。」
スティング「…MSハッチはどこだ?」
さっき通信を終えて、部屋に帰されようとしている数分の間にこの状況かよ…
ヘダイル「確か、お前のMSは本格的なメンテナンスの為…という名目で現在は分解されてるはずなんだが。」
はぁ!?俺のダークネスが?
スティング「おい、冗談じゃねぇぞ!」
ヘダイル「そんな事を言ったって仕方ないだろ!上の判断なんだから。
とりあえず、今は一人でも早く出撃しないといけないだろうから付いて来い!」
そして、走り出す。だが、途中で立ちどまざるを得なかった。
進入した敵部隊ともろに鉢合わせてしまった為だ。
スティング「ちぃ!」
今の俺は、銃も無ければナイフの一本すらない。ヘダイルもそんな物は持っていないようだし、俺たちは物陰に隠れるしかなかった。
ドゴッ!「がぁぁ!」バキョ「…。」チュインチュインチュインカァンチュインバゴォン「ぐぎゃぁ!!」
ガッシャン「がっ…」ズドデンバガドゴンチュイン…バゴン
一通り、騒がしすぎるほどの音がなくなった後、こんな会話が聞こえてきた。
「ひ…いや、何なの、お前、コーディネイター…?」
「冥土の土産、だな。見られてしまったからには仕方が無い。…コーディネイターを超えて最強の兵士を目指した結果だよ。」
バゴン
…戦いは終わったようだ。だが、残ったのは敵か味方か?
ヘダイル「もう出て行っていい見たいだぞ。」
そこにあったのは死骸の山。アーピス側であろう兵士も、侵入した兵士も、生き残りはいなかった。
いたのは濃い緑色のパイロットスーツを着込み、手で顔を隠している奴が一人。ヘルメットが割れているようだ。
ヘダイル「…さっさとお前の部屋に行け、フォレイム。見た感じ、全く無傷って訳でもないんだろ?」
…そういうと、顔を隠している謎の兵士は走り去っていった。
スティング「あいつは、一体…?」
ヘダイル「話は後だ。今は出撃する事を考えるぞ。」
380 :
連合兵:2006/08/04(金) 14:15:15 ID:???
いざコロニーに取り付けようとした瞬間、毒ガスの入ったタンクもろともストライクダガーが撃墜される。
ファルナス「敵の増援か!?…それも新型だと…?」
外見からはザフト系か連合系か判断しかねる、それぞれ姿の異なったMSが3機。
ストライクダガーを打ち落としたのは、連合のカラミティのような武装をした砲撃用MSか。
あの距離から当ててくるとは、中々の腕前だ。
ファルナス「手早く打ち落とせ!」
自身のインパルスも含めて一斉にビームを浴びせかける。だが、それは3機それぞれのビームシールドで防がれてしまう。
ファルナス「くっ。各機、接近戦に持ち込め。敵は3機、こちらは60弱だ。
ザムザザーとゲルズゲーを盾にして数で押し切れ!コロニーを背にしてうかつに弾を撃たせるな!
ミルス、ドンガ!お前達は毒ガスの再設置を行え!今度は打ち落とされるなよ。
ビスマルク!ヘルストライカー装備のゲルズゲーを出せ!」
2機のストライクダガーのパイロットを帰還させ、毒ガスを取りに行かせると共に、
拠点攻撃用の陽電子砲装備のゲルズゲーを出す。アレならば、ビームシールドをものともしないくらいの火力はあるはずだ。
ファルナス「これ以上好きには…」
通信兵「コロニーからの敵増援確認!…カオスとデストロイです!それに加えて、ガナーザクが4機。」
ファルナス「何だと!?内部制圧に失敗したのか!」
通信兵「恐らく、そう見て間違いないと思います!突入した部隊との連絡が取れません!」
ファルナス「…ヴィルヘイムとビスマルク、共に残りの全部隊を出せ!我らはここで退却する事が許されない!」
指示を飛ばしている間にストライクダガーが4機、ザムザザーが2機、ゲルズゲー1機、ウィンダム3機が落とされている。
予想以上の凄腕のようだ。連携も凄まじい。
こうなれば玉砕覚悟で叩き落していくしかない!だが、そんな作戦が無謀な事は、誰が語るまでも無い。
ファルナス「…シェリンカーの言ったとおりだな。」
『今の貴方の部隊だけでは彼らを倒すのは無理でしょう。』
その言葉が思い起こされる。だが、無理だとしてもここで押し通さねば、ここで貫き通さねば。
ファルナス「青き、正常なる世界の為にならば!例え野末で死に果てようともワシに後悔は無い!者ども、続け!」
ナチュラルを劣等種と蔑み、自身を優良種として宇宙(そら)でどれほどのさばろうが、それはどうでも良い。
だが、母なる地球に争いを振りまく火種、振りまかれた炎は後の為にも消さなければならない!
我らが死に絶えた後の世のためにも!我らの子の為にも!
381 :
連合兵:2006/08/04(金) 14:18:50 ID:???
刻々と、流れる時間。どれくらいの時間を対戦シュミレートを繰り返してきたのか、日が沈んでいた。
スティング・オークレー。お父様の仇。
前回、前々回と完敗だった。
だけど、諦めるつもりは無い、次にあった時には負けるつもりも無い。
少し、疲れてきたので自販機に飲み物を取りに行く。
ティロード「…昼間、見かけた時からずっとやっていたのか…?」
不意に声を掛けられて、思わず振り返る。そこにいたのは、今の部隊の隊長。
メイ「何か、悪いか?」
炭酸を選んで、スイッチを押す。
ティロード「無茶のし過ぎは良くないぞ。」
メイ「ハザールにも言われた。だけど、まだまだ足りない。奴との実力差が明白なのは分かりきっている。」
自販機からジュースを取り出し、一気に飲み干す。よほど喉が渇いていたらしく、炭酸にもかかわらず一息だった。
ティロード「…実力差なんて、そんなものは戦略で何とでもなる。」
メイ「なら!貴様ならあいつに勝てるって言うのか!?」
思わず、息巻いて大声を張り上げてしまう。
ティロード「無理だろうな、少なくとも一人では。」
メイ「それなら意味が無い!」
ティロード「勝てないなら、勝てないなりに戦うしかないんだよ。はっきり言ってやる。
俺じゃあ、この間戦った化けモンやお前の仇どころか、下手をすればお前より劣るかも知れん。
…そんな奴が戦場を狂わせるような凄腕のエースの撃破なんて出来ると思うか?」
メイ「言いたい事があるならさっさと言え!」
ティロード「…一人で戦おうとするな。一人で勝てないなら仲間を頼れ。他人を利用すると言い換えてもいい。」
ようは、私に馴れ合いをしろというのか?そんな事、父さんの事でいっぱいな私には…
メイ「五月蠅い!お前に私の気持ちがわかってたまるか!」
ティロード「分からないな。だが、勝てるとか勝てないとか、その事だけに今のお前は気をとられ過ぎている。
前にも言ったが、どうしても仇が撃ちたいなら真っ向から戦うな。
罠でも何でも使えるものは使え。…そうでなければ、お前は仇に返り討ちにされるだけだ。」
メイ「そこまで言うんなら、私とのシュミレーションで勝って見せろ!そうしたら、お前の指導を受けてやるよ!」
ティロード「…やれやれ。」
飲み終えたジュースのカップを手で握りつぶし、ゴミ箱へ放り投げるとシュミレーターに向かった。
382 :
連合兵:2006/08/04(金) 14:22:18 ID:???
ゲール「それは本当か?」
サラ「間違いありません。ゲリラの首魁はかつて連合ラボで強化人間を開発していた、ルヴィア・デイブリーです。」
ゲール「…ふっ、ラボが潰れて何をやっているかと思えば、酔狂にもゲリラを組織していたとはな…」
サラ「また、現在はアフリカの友軍と合流して宇宙に上がるつもりのようです。
私の判断としては、合流前、最悪でも打ち上げ前に襲撃を掛けて身柄を確保したいと思うのですが…」
ゲール「その為の戦力の補充か。…良いだろう。出来うる限り早く部隊を派遣しよう。」
サラ「ありがとうございます。」
通信が、切れた。
ゲール「カミキ。お前に新造戦艦の指揮は任せる。」
カミキ「ふふ。そんなにあの子が心配なのか?ティロードにはあそこまで冷たく当たるようにしておいて。」
ゲール「…余計な話は良い。どの道、“フォビドゥン・ゴースト”はいつまでも隠しておける訳ではない。
ならば、新造戦艦“ルシフェル”と共に実戦に放り込み、そのデータを手早く集めて後継機の開発を行うべきだろう。」
元妻の、真意を測りかねる。アークエンジェル級を改良した新造艦、ルシフェル級はゲールにとって虎の子の切り札だ。
そもそも、“ルシフェル”は量子通信の制御に特化した戦艦であり、よほどの長距離や複雑な暗号でなければ
凄まじい処理や妨害が可能であり、敵機のドラグーンを逆に操る事すら可能な事から別名“ドラグーンキラー”の異名がある。
…その、量子通信の制御システムの名称が“ベルゼブル”と言うのは、艦の名と合わせて神に牙向く凄まじい皮肉である。
そして、“フォビドゥン・ゴースト”。こいつは今だ未完成ではあるが、
量子通信の制御に特化した“ルシフェル”と組み合わせて活用できれば強力なのは間違いない。
…だが、それを実戦に持ち出すにはいささか早すぎるのではないか?
カミキ「…何か、私がいてはまずい事でも?」
ゲール「お前に話す事は無い。」
何を、考えている?…長年付き添って来ているが、こういう状況で私に出て行けというのは、腑に落ちない。
取って置きの切り札を、たかが(アウトレス隊が手痛いダメージを貰ったとは言え)残党狩りに使用するのは不自然だ。
カミキ「…。失礼しました。それでは直ちに出撃準備を整えてきましょう。」
ゲール「…。」
最近、大西洋連邦本国がかなり慌しい状況になっていると言う話がある。
上層部はかなりの入れ替わりが始まり、この波をどう乗り切るかが問題だ。
…その、波のキーワードは『円卓の騎士』・『アーピスの容認をするか否か』・『そして、誰が勝ち馬に乗るか』。
それらを読み違えれば何も残るまい。
ゲール「私は、どうなるのだろうな…」
自嘲気味に呟いた言葉は、答える者も無くただ消えて行くだけだった。
383 :
連合兵:2006/08/04(金) 14:32:32 ID:???
ふう。
今回はここまでか…
…夏休み以後、パソコン使えなくなるので投下するのが厳しくなってしまいますが、
次に投下出来るときまでじっくり練って書き上げますね。
乙
失うものは何もない
職人の気のすむように頑張ってくれ
385 :
通常の名無しさんの3倍:2006/08/06(日) 01:15:00 ID:bFTb8Ksu
乙
387 :
41の者:2006/08/07(月) 22:55:11 ID:???
388 :
41の者:2006/08/07(月) 22:56:03 ID:???
「……!」
スティングは目の前の光景を、にわかに信じることは出来なかった。
肩部に『2』とマーキングされたウィンダム。
彼は、それにアウル・ニーダが乗っていると確信している。
それが、新たに現われたMS、カオスに酷似したMSに落とされた。
「アウルーッ!」
黄土色の大地に墜落し、ひしゃげ、ウィンダムは爆炎をあげる。
轟音が外部マイクを通して、スティングの耳に突き刺さったが、
彼にはそれが無音であるかのように感じられた。
視覚と聴覚が、現実の出来事に追いついていないかのように。
389 :
41の者:2006/08/07(月) 22:59:15 ID:???
この時、メイがダークネスを狙えば、間違いなく撃墜できただろう。
だが、スティングが動けなかったのと同じように、メイもまた硬直し、
フットペダルもレバーも動かすことができなかった。
「あ……あう……」
右手の指先から、首の付け根までに広がった痺れ。
敵を屠った、という証。
それが、メイを縛り付けていた。
ダークネスを、スティングを倒す。
父の死を知って以来、その一念でずっと生きてきた。
父の仇を討つためには、どんなことだってするつもりでいた。
邪魔者は切り払って、倒して、消しつくすはずだったではないか。
だが、どうだろう。
今こうして、敵を一機倒しただけで、何故こうもショックを受けるのか。
何故怯えているのか。何故戸惑っているのか。
「は……あ……う?」
わからない、わからない。
何故だ。
どうしてだ。
わからない。
「死……んだ……?」
ナマの戦場で覚える、ナマの感情。
コンピューターグラフィックと数値相手の模擬戦闘では、到底感じることの出来ないもの。
「わ……たし、は、私は、わた……?」
正面モニターに、もう一機のウィンダムが映った。
その手には、ビームサーベルが握られている。
反応を示すセンサー、危険を知らせるアラーム。
だが、メイは動けなかった。
敵の形をした死神が、視界の中で、ゆっくりと攻撃態勢に入る。
いや、実際はゆっくりではない。
メイの目にスローモーションに見えているだけだ。
「あ……!」
メイの足が、フットペダルから離れた。
攻撃を避けようと思ったからではない。
ただ、無意識に離れたのだ。
力が抜けた、と言ったほうがいいかもしれない。
その直後―――
凄まじい衝撃が、彼女の全身を襲った。
390 :
41の者:2006/08/07(月) 23:00:43 ID:???
スティングはただ、呆然と一連の流れを見ていた。
アウル機がやられ、そのアウル機を撃墜したMSが今度はステラ機に斬り落とされた。
今、ダークネスの十数メートル下には、二つのMSの骸が転がっている。
ウィンダムはほぼ完全に潰れ、文字通り残骸と呼ぶ以外にない状態だ。
カオス似のMSは半壊といったところだろうか。
だが、胸上部をほぼ真横に斬られ、活動を完全に停止している。
「……ステラッ!?」
自失から数秒、自我を回復したスティングは、
まず自身の斜め下で空中に浮遊しているステラ機に目をやった。
静かに、その場で待機しているように見える。
先ほどまでの流れるような攻撃を見せたのがまるで嘘であるかのように。
「……ステラ! 俺は下に降りてアウルを助ける! お前はそこで警戒を頼む!」
そう叫ぶと、スティングはダークネスを急降下させた。
無茶な頼みであるのは、もとから承知している。
今は乱戦の最中なのだ。
また、どこからか攻撃が加えられるかわからない。
地面に降りて操縦者が外に出てしまえば、
狙い撃ちのかっこうの的になってしまうだろう。
だがそれでも、スティングはダークネスを地面に降ろした。
「アウルーッ!」
コクピットを開くと、ワイヤーリフトを垂らし、半ば落ちるような速度でそれを滑り降りる。
「今行くぞ、アウル!」
もうもうと立ち込める黒煙、宙に舞う小さな火花。
その中を、スティングはウィンダムに向かって駆けた。
敵の攻撃は、ウィンダムの胸元を確実に捕らえていた。
爆発の中で確認は出来なかったが、ほぼ間違いなく、コクピット部分は大破しているに違いない。
しかし、それでもスティングは走った。
万が一ということがある。アウルが生きているかもしれないのだ。
誘爆や敵の攻撃に巻き込まれたら、という恐怖はいっさい無い。
ただ、アウルの無事を確かめたい一心だった。
391 :
41の者:2006/08/07(月) 23:01:28 ID:???
「あっ……!」
降りかかる火の粉や、金属の破片を払いのけながら、スティングはウィンダムのもとにたどり着いた。
そして、スティングは絶句した。
緊急分離システムが最後に作動したのだろうか。
スティングの目の前には、ほぼ無傷の「コクピット部分」が転がっていた。
コードは千切れ、ハッチ部分も吹っ飛んで無くなっている。
バチバチ、と音をたて、分離した部分が青白い火花を撒き散らしている。
だが、シートの部分は完全に無傷、ダメージがなかった。
「アウ、ル……」
スティングは一歩、二歩とシートに向けて足を進めた。
「何……!?」
スティングは絶句した。
シートには、人の姿は影も形もなかった。
ベルトはきれいにたたまれたままで、誰かが座っていた形跡すらない。
血の痕もない。
「……」
足から力が抜けていくのを覚えた。
それでも、必死に前へ前へと動かし、コクピットの中を覗きこんだ。
「……これ、は……」
ほぼ全てのモニターやセンサーが死んでいる中でただひとつ、
シフトが折れ、ぶらさがっているだけの状態だったが、OSだけは生きていた。
「マリオネットシステム……アウル・ニーダ……?」
Marionette System [ Auel Neider ]
そこには、英語で無機質にそう表示されていた。
392 :
41の者:2006/08/07(月) 23:02:23 ID:???
「う……あ……」
メイは全身に激痛を感じた。指先すら動かすことの出来ない痛みだ。
いや、むしろその激痛によって気絶から覚めたと言ってもいい。
「わた……し……」
敵を一機、倒した。
その直後、体が金縛りにあったように動かなくなった。
心に、冷たい氷の針が何本も何本も刺さったかのような錯覚に陥った。
「う……くぅ……」
視界が暗い。何も光が見えない。
痛みを堪え、メイは体を起こそうとした。
だが、出来なかった。
最後まで力が入らず、その場にごろりと仰向けになってしまった。
「……ああ……」
目の前で、煙と炎が手を取り合って踊っている。
ああそうか、自分は今までうつ伏せで倒れていたのか、とメイは奇妙な冷静さで思った。
体が固まり、もう一機のウィンダムに接近を許し、その攻撃を食らった。
その後のことは、いっさい記憶がない。
体に痛みを感じるということは、死んではいないということだろうが、
それ以外のことは何もわからない。
「……」
首だけを動かし、メイは右の方を見た。
巨大なMSの顔が、そこに転がっていた。
さっきまで、自分が操縦していたMSのものだった。
「う、く……」
自分で作動させたのか、それとも緊急救命システムが働いたのか。
とにかく、土壇場でコクピット部分が切り離されたのだけは間違いないようだった。
全身が痛いのは、地面に放り出されたからだろう。
コクピットにはショックアブソーバー機能がついているが、
コクピット分離が地面に近いところで行われたようで、満足に働かなかったらしい。
「……くぅ」
首を少し動かすだけでも、足の爪先から手の指先まで、
電気を流されたかのようなビリビリとした痛みが走る。
だが、それをこらえ、メイは今度は逆の方へと顔をまわした。
「あ……?」
メイは目を見開いた。
煙と熱、そして汗や涙が目ににじんでいるせいでよくわからないが、、
十メートルほど先に、人影が見えたのだ。
黒い塊の側で、それを覗き込むようにして立っている。
「だ……れ……?」
メイは呼びかけようとして大きい声を出そうとしたが、出来なかった。
痛みだけではない、体中から力そのものが抜けてしまったかのようだった。
393 :
41の者:2006/08/07(月) 23:03:08 ID:???
「だ、れ……ね、ぇ……」
味方じゃなくてもいい、敵でもいい。
ただ、気付いて欲しかった。
命が惜しいのではない。
ただただ、自分の存在を気付いてほしかった。
見知らぬ町で迷い子になった幼児のように、
誰でもいい、存在に気付いてもらい、声をかけて欲しかった。
「わた……おね、が……」
メイは全身の力を振り絞った。
体中の骨が砕けてしまったかのような、凄まじいまでの痛み。
それを必死でこらえ、肘を地面につき、体を起こし、手を伸ばし、首をあげて。
「……う、ぐ……」
憎い仇、父への思い、敵を倒した時の衝撃、その他諸々の感情は最早メイには無かった。
誰でもいい、誰でもいいから、今の自分に気付いて欲しかった。
優しくしてくれなくてもいい。殺されてしまってもいい。
ただ、知って欲しかった。
「が……」
首筋から背中にかけて、鋭い痛みがメイを突き刺した。
体の先の部分が、冷たくなっていく。
まるで石化していくかのような感覚。
「や……だ、わた……」
メイは恐怖を覚えた。
このまま、また気を失ってしまうのか。
それとも、死んでしまうのか。
この戦場で今、誰にも知られることなく。
「そんな、の……や……」
冷たさがついに、首を通り頭までやってきた。
「あ……」
薄れいく意識の中、メイは最後に見た。
必死に呼びかけていたその人物が、自分の方を向いたのを。
394 :
41の者:2006/08/07(月) 23:03:58 ID:???
アカン、このままではいつまで経っても終わらせられん。
そう思って展開を無理矢理駆け足にしてみたものの、結局キリマンジャロ戦はまだ終わらず。
この後、ハザール、ティロード、アルトゥーロ、サワムラ、そしてリペアとヘカーテ、
それらを全部消化して、やっとスティングのリペア復帰のネクストステージへ。
いつ終わるのか見当もつきません。
で、今回の話ですが、アウルとステラの正体はつまりは“マリオネット”です。
あと、メイは死んでません。生きてます。
また続きができ次第投下します。
ここまできたらもう意地です。
395 :
通常の名無しさんの3倍:2006/08/08(火) 16:04:50 ID:eaEQCpN2
Aルートキタ―――!
人いねーな
ならばアゲるか
ブライトさんが亡くなったぞ!
追悼
ほす
☆
誰か返事してくれ…
何だよマジで誰も反応してくんないのかよ!(`Д)ノ
俺以外全滅したんか?してもうたんかー!
盆明けには戻ってくるさ
まだいるよ保守
マターリといきましょ
409 :
通常の名無しさんの3倍:2006/08/18(金) 17:18:23 ID:G45X2Uiy
続き期待あげ
おお、確かにオクレ兄さんだ……
414 :
41の者:2006/08/22(火) 02:01:27 ID:???
八月中にもう一回投下出来るよう頑張ってみます。
から揚げ
《登場人物まとめ ※(A)はAルート限定、(B)はBルート限定、(未)は名前だけが登場。 間違いあったら訂正ヨロ》
【REPAIR(+イマズゲン)】
●スティング・オークレー
●ルヴィア・デイブリー
●ヤヨイ・ホシナ
●バシム・ノルマンディ
●トッシュ・マクダネル
●ムサシ・ミドウ
●エヴァンス・コーダ
●ジル
●長老
●ヘダイル・バルザートン(B)
【円卓の騎士(+α)】
●サングラスの男(プラント国防委員長ライアン・グローステスト?)
●シュリンカー・センギア
●ハザール・バルタザール
●クリストファー・ブラックマン
●メイ・ブラックマン
●アシエル・ナバス
●ジェフ・ロバートソン
●ハザールの部下たち(カート、ロブ等)
●ファルナス・クレスティアン(B)
●アルフレッド・クレスティアン(B)
【アルトゥーロ独立軍(A)】
●アルトゥーロ・フェルディナンテス
●サワムラ・ヒロキ
●ウィンダム・クラウン部隊
●その他アルトゥーロの部下たち(ジェイミー等)
●アウル・ニーダ(A)
●ステラ・ルーシェ(A)
【ザフト】
●デ・ヨン
【アーピス(B)】
●レイサイト・クレメイ(B)
●バルナード・ベイディン(B)
●ダグリス・ウェーリル(B)
●クドラク・シュベルガー(B)
●フォレイム・フレスト(B)
●アウル・ニーダ(B)
●ステラ・ルーシェ(B)
●ギリアム(B)
●ディヴァルト(B)
【連合軍】
●マーカス・イクナー
●ワット
●ノミンダン・ホドネル
●ティロード・レイヴン
●サラ・レイヴン
●ゲール・レイヴン
●カミキ・レイヴン
●サンマルタン
●ゼダ
●ノイ・クレストフ(B)
●ニレミン(B)
●サカモト・クマハチロー(B)
●ユメア・ガリングス(B)
●ジグルト・ベルンハルテ(B)
●ナッシュ・ロア(B)
【その他】
●カガリ・ユラ・アスハ(未)
●ラクス・クライン(未)
●ジェス・リブル(未)
●情報屋
●ジャーメイン・チェスタトン
●ロディ・フロイト
●反連合ゲリラたち(イッシャムス等)
●金髪の少女
>>411 ストレッチャーで運ばれるステラにじっと寄り添ってる兄さん萌え
物語の登場人物数は果たして住人数の何倍以上だろう
特にオリキャラが多いと色々と把握しづらくなるからな
まぁ、登場させちまったもんはしょうがないから、なんとか消化して頂くしかないが
☆
ぼへえ
詳しいキャラやMSのまとめをやってくれないか、誰か
★
☆彡
保守一号作戦
427 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 00:26:26 ID:qLFXEN+B
☆の屑作戦
428 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/01(金) 00:37:38 ID:MmpdFVjL
>>781 だからそれはテメエの一人勝手な妄想だろうが!逝け!
フィリオナがアナルモード覚醒するのはディスプッチ倒してからなの!
なんでファビールの洞窟でビゲルゾとの二回目戦闘がかかわってくるんだよ!
まったく関係ないじゃん!?はあ???肛門拡張ムービーも見てないヤシは逝け!…逝け!!!
それとな!年長者がレスしてるのわかっててタメ口とか感じ悪いんだよ…
いっとくがこのゲームに関してはテメエはおれの足元にもおよばないんだってば。
だいたいリリカリリカ言ってるけどテメエはリリカの拷問CGコンプしたの?
はっきり言ってそんなとこもクリアできてないのにおっぱい値うんぬんとか浅はかすぎるよ?
まあ金色の媚薬を50くらい買ってドーピングできる身分になってからせいぜい持論を持つんだな。
情熱そのものは否定しない。ただその若さが歯がゆいだけだ。以上
すげぇ誤爆w
430 :
41の者:2006/09/02(土) 00:24:23 ID:???
ごめんなさい、八月末に間に合いませんでした。
近いうちに何とかできるようがんばってみます。
sage
過疎だね
やっぱりオリジナル色が強すぎるのが駄目なんだと思うよ
オリジナルのキャラクターやMSは感情移入できないしね
既存のキャラメインのやつを別枠で一からはじめてみる?
別に今のABを放棄する必要はない
それはそれで職人が心ゆくまで自由に進めればいい、ここまできたんだから
ただ、それとは別に間口を広めるための既存キャラを使ったSSがあればよい
いずれにしろオリジナルキャラ中心のストーリーだけでは先細り確定
というわけで新職人降臨期待あげ
436 :
41の者:2006/09/05(火) 01:36:12 ID:???
>>433-435 了承しました。
リレー形式だったのもありますが、オリジナル要素を強くしすぎた件に関しては謝ります。
既存キャラメインの話は、文字通り別枠でひとつ、考えたいと思います。
あと、現在のAルートも、個人のわがままではありますが続けさせてもらってよろしいでしょうか?
自己満足の誹りはあまんじて受けます。ですが、ここまで続けた以上、意地がありますので……。
うむ、忠告を聞く耳と反省する目は職人の必須能力だよ
保守総一郎
保守総一朗
小畑タイーホ
キラどうすんだよ
ゴバークスマソ
442 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/08(金) 12:50:37 ID:Y83ZKwNi
あ
あん?
「……さて、質問はあるかい?」
Aルート投下します。
「……」
「……」
リベレートのブリッジで、ルヴィア・デイブリーは皆に質問を求めた。
だが、クルーの誰も手を挙げようとはしない。
ヤヨイもバシムも、ジルもトッシュ達も、全員無言を貫いている。
皆、わかっているのだ。
ルヴィアが「質問はあるかい?」と言ったとき、それは本当に質問を欲しているわけではなく、
遠まわしに同意を求めているのだ、ということを。
そして、いかな反論反駁もルヴィアは容易に受け付けない、ということも。
「オッケー、ないんだね」
ぶっちゃけた話、全くないわけがない。
それぞれの胸の中には、ルヴィアにぶつけたい大小様々な質問の種があるが、
その中で最も大きいのは皆共通している。つまり、「失敗したらどうするのか?」だ。
で、実際に声に出して尋ねたらきっとルヴィアは拳を振り上げて怒鳴るだろう。
失敗してからのことなんて考えるな、絶対に成功させることだけを考えろ―――と。
「じゃあ、作戦開始は今から最終チェック後三十分でいくよ。それぞれ、スタンバイしておきな」
ルヴィアの口調は勢いがあり、表情も暗いところは見られない。
元々強気であり、不屈の精神を備えた彼女ではあるが、もちろん、無謀という言葉も知っている。
彼女の中の判断基準でいけば、間違いなく今回の作戦は無謀、それも無茶すぎる部類に入るだろう。
手元にある情報は少なく、尚且つ、彼我の戦力差は絶望的に大きい。
取るべき手段はただひとつ、一撃高速離脱による一本釣りしかない。
キリマンジャロで戦闘が起こるのを待ち、ダークネスが出てきたところで、
急速接近し回収、そのまま逃亡を図る。
実行できる条件が整う保障もなく、失敗する可能性が限りなく高い。
そもそも、作戦と呼ぶことさえおこがましいかもしれない。
仮に条件が揃ったとしても、タイミングひとつ間違えば、
実行部隊はキリマンジャロに躯をさらすことになるだろう。
「詳細はMSに転送しておく。確認だけは怠らないようにね」
「……了解」
「わかりました」
「オッケーっす」
ルヴィアの前から散るヤヨイたちの顔は、緊張しつつも、強い意思が感じられた。
端から一か八かは承知している。ならば、ルヴィアの言葉に従って全てを賭けるだけだ。
成功すれば儲けもの、だ。
それに、今やらなければ、スティングに二度と会うことはないだろう。
「……成功させるしかない、か」
「文字通り、イチかバチか、ってやつか」
パイロット控え室に向けて、ヤヨイとバシムは並んで歩いていた。
心は決まっている。今更、弱音も不安言も吐かないし、吐くつもりもない。
「やるしかない、って状況に追い込まれたことは何度かあるけどよ、今回はその究極だな」
「……そうだよねえ」
数多くの仮定の上に成り立っているルヴィアの作戦は、
言ってみれば障害の多い一発勝負の双六のようなものである。
狙ったとおりの出目をきっかり出さないと、もう二度とゴールにはたどり着けない。
さらに、きっと命も失敗の結果として要求されるに違いないのだ。
「ま、仮に成功したとしても、だ」
「うん?」
「……その後がまた問題ってことさ」
イマズゲンをはじめ、北アフリカにおける反地球連合ゲリラがほぼ壊滅した今、
それらとつながりのあった『リペア』がこれ以上、同地にとどまるメリットはない。
むしろ、いつ足がつくかわからないのが現状だ。
リベレートを放棄し、スティングを見捨てて、北アフリカから離れるのが本当は賢明な策なのだろう。
だが、もちろんその選択はルヴィアにはないし、ヤヨイやバシムにもない。
リペアとしては、スティングは保護し、治療を必要とする『対象者』であり、
尚且つ連合の追及を振り切るための『対抗手段』でもある。
しかし、ルヴィアやヤヨイ、バシム個人にとっては、それ以上にスティングは『仲間』であるのだ。
また、情報屋の線から伝わってきた、今回の騒動の裏に潜む謎もある。
そちらも、知っていて見過ごすことは出来ない。
「とにかく、考えていたって仕方がねえ。運を天に任せて、俺たちはやることをやるだけさ」
「……だね」
「さ、用意を済ませるとしょうじゃねえか」
ともかく、ここまできたらあとは悔いの残らないようやるだけだ。
ヤヨイとバシムは、表情を引き締めて、トッシュたちが待っているパイロット控え室のドアを開けた。
ここから先、図体のでかいリベレートは使えない。
キリマンジャロに近づけば近づくほど、連合軍やザフト、もしくは銀色のMSの陣営に発見されやすくなる。
MS単機を搭載可能なサンドトレーラーにそれぞれ別れて乗り、目的地を目指すことになる。
そしてもうひとつ、作戦の要になる『物』も持っていかねばならない。
これから、自身のMSとその『物』の、最後の整備チェックを行い、小休憩を挟んで作戦決行となる。
最早、カウントダウンは始まっているのだ。
「……」
誰もいなくなったブリッジで、ルヴィアは腕を組んだまま、艦長シートに腰掛けていた。
皆が出て行ってから、ずっとそうしている。
弱気なところは見せない、出さないようにしている彼女であるが、
さすがに、今回のような特攻に等しい作戦に皆を参加させてしまうことに、いささか自責の念を覚えていた。
もっと他に取るべき行動があったのではないか、という思いが頭から離れていかないのだ。
剛毅、果断、男勝りと時に評されるルヴィアであるが、今度は勝手がいかにも違い過ぎた。
「……スポンサーに迷惑をかけるのは、主義じゃないんだけどさ」
ルヴィアは艦長シートから立ち上がると、通信席に近寄り、
コンソールを片手で素早く操作し始めた。
時間差、中継地点、暗号、あらゆる盗聴防御措置を講じながら、通信文を打ち込んでいく。
「……もう、四の五の言ってる場合じゃないしね……」
全てを入力し終わった後、ルヴィアは大きく息を吐くと、文面を送信した。
その先は、天空の彼方に浮かぶ、軌道宇宙ステーション―――
―――アメノミハシラ。
447 :
41の者:2006/09/09(土) 20:19:04 ID:???
>>444の最初、間違えました
Aルート投下します。
「……さて、質問はあるかい?」
448 :
41の者:2006/09/09(土) 20:21:09 ID:???
全然進みませんがここまでです。
既存キャラメインの話は、種死再構築な形で考えています。
Aルートと同時進行になると今まで以上にペースが辛くなるかもしれませんが、何とかがんばってみます。
カ乙ガンダム
乙ズ・ゲー
誰もいない
おいおい、良スレかと思ってきてみれば誰もいないのかよ
投下は月に約二回、それ以外は一日一保守
ぶっちゃけ超過疎ですよ
保守三号作戦
なんかこのスレ、某紹介スレでクソミソに言われてまつ
>>462 オリキャラ痛いキモい談義の際に名前があがってましたが、何か?
>>464 ハイハイ、捏造君乙
こんな過疎スレに粘着してるなんて暇だねw
叩かれてたのは捏造君ですw
720 :通常の名無しさんの3倍:2006/09/20(水) 16:11:05 ID:???
おいおい流れが変だな
一部SSスレで「紹介スレで貶されてたよ〜」とちょっかいかけてる椰子がいるみたいだ
気をつけようぜ
では場が和むギャグを言え↓
ムリっす
布団が
ふっとんだ
夢の中で
イッてみたいと思いませんか
ウッフフ
473 :
通常の名無しさんの3倍:2006/09/24(日) 20:38:33 ID:6i2WrZ6h
まだ死ぬにははやすぎる
AルートはともかくBと保管庫が音沙汰ないよあげ
476 :
連合兵:2006/09/27(水) 12:25:48 ID:???
>>475 すまん…シナリオは纏まってるんだが、
思ったよか同時進行のイベントが多すぎるのと、(スティング・ゲール・カミキ・ティロード・円卓の騎士それぞれの行動とかキツイ)
想像以上に戦闘シーンがろくに描写できなくて筆が進んでないんだ…
とりあえず、この山さえ越えれば後は(途中参戦キャラの複線さえ拾えれば)
いつラストバトルに突入してもいい環境に持ち込めるんだが…
えらく半端なところだけど、とりあえず書いた部分を落としておくべきかね……?
まだまだ修正入れる必要ありそうなんだけどなぁ…
>>476 半端よりも納得のいくまでガソガレ
もたもと過疎ってるんだ、恐いもんなんてない
いつの間にか復活してるwwwww
?
あげとく
483 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/01(日) 11:10:00 ID:bdGzh5QD
新規職人期待あげ
過疎でも負けるな
過疎スガンダム
488 :
41の者:2006/10/05(木) 01:49:53 ID:???
頑張ります……
_だけはすんな
491 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/08(日) 03:42:44 ID:1UKH6pWb
ぼえええおえ
新保管庫の人どこいっちゃったのかな…
あ
495 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/11(水) 08:26:07 ID:yhRLW38o
き
の
よ
な
が
を
な
き
職人さんがキツイんだったらもう落とさね?
ぶっちゃけ、投下間隔空きすぎだよ
504 :
41の者:2006/10/16(月) 19:03:22 ID:???
>>503 すいません、本当にすいません。
中途半端ですが、出来上がったところだけをまとめて投下しておきます。
505 :
41の者:2006/10/16(月) 19:04:16 ID:???
ここまで、北アフリカ一連の騒乱については、ほぼアルトゥーロ・フェルディナンテスの思惑通りに進んでいる。
だが、今だ彼は歴史の表舞台に出てきてはいない。
地球連合軍、円卓の騎士、南アフリカ統一機構と、上手く隠れ蓑を使い、
あたかも、全ての責任を背負わないかのように。
今後も、彼の『計画』が上手く進んだとすれば、
彼が堂々と素性をさらすのは、おそらく、計画が完遂した時か、最終段階に入った時であろう。
無論、事がすんなりと運ぶとは、限らない。
アルトゥーロは冷徹な策士で、自信家で、慎重な指揮官であるのは疑いない。
だが、歴史を司る運命の神は、過去、そういった人物が物事を成している最中に限って、
思わぬ横槍を入れることを好んできた。
そう、今回も。
「私はザフトの北アフリカ方面第3軍、デ・ヨンである」
敵味方が入り乱れた戦場に、広域の強制割り込み通信を使って厳かな声を響かせたのは、
ザフトの陸上戦艦『ヘカーテ』艦長、デ・ヨンであった。
ザフト上層部から特命を受け、ダカールを出発してから一週間、
情報を拾い集めつつ、キリマンジャロまで来た。
そして、ギリギリのところで間に合ったのだ。
「戦闘をただちに停止せよ。この戦いは、73条約に対する明確な違反である」
凛とした口調だった。
それは、決意と覚悟を決めた、男の声だった。
506 :
41の者:2006/10/16(月) 19:05:10 ID:???
『シンダー』のブリッジで、アルトゥーロは黙したまま、その言葉を聴いた。
もっとも、彼が耳にしたのはデ・ヨン本人の声でなく、
広域通信を拾いあげた通信士のものだったが。
「……サワムラに帰ってくるように伝えてくれ」
それを効き終え、アルトゥーロは静かにそう言った。
つい先ほど、自分の命令で出したサワムラを撤収させろ、ということだ。
同時に、全機にも撤収命令を出すように、ジェイミーに伝える。
「はっ」
ジェイミーは「ですが」も「しかし」も言わず、アルトゥーロの命令を実行に移すべく、
『ブレイバー』への通信回線を開いた。
彼はただ、アルトゥーロの意思にそって動くだけだ。
心の底からアルトゥーロに心酔しているのか、と問われれば、彼は曖昧な笑みとともに頷いただろう。
心酔、とは少し違う。
彼がアルトゥーロに従うのは、その冷徹、明敏な人となりに、恐怖を抱いているからだ。
逆らうべきではない、と本能が語りかけてくるのだ。
アルトゥーロの部下で、おそらく、ジェイミーと同じ思いの人間は多いに違いない。
千人、一万人という規模ならいざ知らず、多くても数百名前後の配下を束ねるのに、
最も有効な手段は『恐怖の植え付け』であるということは、歴史上、何度も事実をもって証明してきている。
それは、一種の信仰に近いものがある。
自信家であるアルトゥーロは、その辺りを知りつつ、有効に自分の資質を使うつもりなのかもしれない。
もっとも、彼はただの暴君ではないから、より明確に『結果』を出すことによって、部下に示しをつけるだろうが。
「……案の定、烈火のごとく怒ってますが」
余程大きな声でサワムラが怒鳴ったらしい。
ジェイミーは、ヘッドホンを一端外してから、アルトゥーロに報告した。
「あっはははは、そうだろうね」
緊張を強いられるはずのブリッジに、アルトゥーロの笑い声が響いた。
どこか乾いているように思えるのは、アルトゥーロが意図的にそうした笑い声を出したか、
それとも、アルトゥーロでさえも自制できない、精神の裏側が一瞬顔を覗かせたためか。
「嫌なら置いていく、と言ってくれ。何しろ、ザフト本隊が出てこられちゃあ敵わない」
敵わない、という言葉が嘘なのを、ブリッジのクルーは全員瞬時に悟った。
現在、アルトゥーロ軍は勝ちつつある。いや、もうすでに勝っていると言ってよい。
いかにザフト正規軍と言えど、唯一艦だけでは、こちらの戦力に勝てる筈がない。
「『ランド』と『イズリントン』にも連絡、バラバラでいいから、手近に撤収してきたMSから拾うように、と」
507 :
41の者:2006/10/16(月) 19:07:20 ID:???
戦えば勝つ。それは間違いない。
だが、戦わずに退く。それは何故か。
無論、アルトゥーロにはそうするだけの理由があるし、また、ジェイミーたちもそれを理解している。
デ・ヨンの関与が、アルトゥーロにとって計算外だったとは言えない。
突然の障害が現われることは、すでに織り込み済みだからだ。
ただ、問題はその障害がどこの陣営か、ということにある。
ただの木っ端のようなゲリラ組織なら、返す刀で切り潰すだけだし、
それは『REPAIR』のような民間組織も同じだ。所詮は上等なゲリラ程度の戦力しかない。
では、南アフリカ統一機構以外の連合軍や、ザフト軍はどうか。
連合軍の部隊配置等については、キリマンジャロ経由である程度は把握出来ている。
また、ザフトも、各地に飛ばした『目』からの情報で、動きは掴める。
その中で、最も関わってくる可能性が高かったのは、
円卓の騎士の息がかかった連合の部隊(ハザール達とは別)、そして、
北アフリカで独立した動きを許されているザフトのアフリカ方面第3軍だった。
「ああそうだ、スティングも忘れちゃいけないな」
アルトゥーロは手をパチンとわざとらしく叩くと、そう言った。
別に彼は忘れていたわけではない。ただ、計算の済みにおいやっていたに過ぎない。
スティングのダークネスが、敵と激戦の末に地上に降りたのを、別のモニターでしっかりと彼は見ていた。
望遠でも捕らえさせてあるし、展開が変わったにつれ、
スティング一人よりもまずは部下全員を動かす必要が、彼にはあったというだけだ。
「一番近くにいるMSにかっさらってくるように伝えてくれ。あ、そうそう、こちらの損害も計上よろしく」
アルトゥーロの口調と態度は、まったく変わらないままだった。
盤上の駒を支配する、打ち手のごとく、余裕たっぷりといった感じだった。
「おっとそれと、さっき確認したという大型の貨物船、そちらも余裕があったら探っておいてくれ」
飛び込んで来た石は、その大小に関わらず、全てチェックする。
作戦を完全に遂行するとは、そういうことなのだと、アルトゥーロは知っていた。
508 :
41の者:2006/10/16(月) 19:08:29 ID:???
後世、『キリマンジャロ・ラウンド』と呼ばれるこの戦闘において、
アルトゥーロ・フェルディナンテスは、序盤からほぼ全ての場面において手綱を握ってきた。
もし、彼が『大型の貨物船』らしき船に端から注意を払っていたら、彼はこの戦いの完全な勝者と成り得ただろう。
広域通信、『ジョン・ヘンリー』から出たカオス似のMS、そして大型貨物船。
通信士がアルトゥーロにほぼ同時にこれらを報告した。
それが―――アルトゥーロに画竜点睛を欠かせることになる。
509 :
41の者:2006/10/16(月) 19:12:01 ID:???
ごめんなさい、ほとんど進んでません。
ぶっちゃけ、手詰まり状態に陥りかけてます。
ですが、行けるところまで行くつもりです。
もうひとつ、オリジナル要素を排した話の方は、具体的な物語がまだ出来上がってません。
おそらく、アーモリーワン強襲から始めて、スティングをメインに据えての本編再構築となると思います。
キラやシン、アスラン、ラクスをどうするとかはまだ考えてません。
長々と言い訳すいません。
スレがある限り、頑張るつもりです。
510 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/16(月) 21:11:10 ID:XFVaf0TV
おつあげ
過疎だな
512 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/18(水) 10:46:11 ID:FB+3JHcj
大阪恋すずめ
?
一日一レス
なんとかならんかこの状況
ちっ、バカが
保守し忘れてんじゃねーか
516 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/21(土) 17:23:17 ID:GX8zmqFx
じゃああげよう
保守しとくぜ
オクレ兄さん自らがスレを保守…
なんだかシュールだ
ホルホルホル
ノシ
ホシュニダ
シシュニダ
>>1のサイトって、この話を最初から読めるわけじゃないの?
>>523 スレの創始者で職人でもあった人が最初保管庫を持っていた
だが同氏が撤退してしまい、保管庫も宙ぶらりんになった
そこで新保管庫の人が
>>1の暫定保管庫を作った
切れてなければ、旧保管庫は
>>1にリンクがあるはず
以前は改造プラモ画像やキャラ、MSのイラストもあったけれど流れてしまった様子
いあ いあ はすたー
526 :
通常の名無しさんの3倍:2006/10/28(土) 13:32:00 ID:lIJ2ADND
うぇーい
何でこのスレ人気ないん?
職人やまとめ人どこ行った
って言うより住人どこ行った
皆どこへ行った
保守にネタフリもなく
職人が続けると言う以上は待つさ
だがABともに進行次第では次スレ以降も必要だ
過疎なのに
533 :
通常の名無しさんの3倍:2006/11/03(金) 10:08:55 ID:w0oMS76/
オリジナルばっか出すの厨臭い
ニダ
上に参ります
ホシュニダ
537 :
41の者:2006/11/07(火) 23:08:20 ID:???
近いうちに何とかします……。
何せ仕事が忙しくて話をまとめることもままならず。
マツニダ
539 :
通常の名無しさんの3倍:2006/11/09(木) 22:05:09 ID:vtk3dYWM
アゲルニダ
スティングって人気無いのか?
劇中で完全カマセだったオクレ兄さんを救うスレ
だったのだが今や職人二人に住人二、三人……
ROMってるのもいると思うがな。俺のように
細い糸でも糸は糸
序盤では結構行けると思ったんだがな
旧キャラが出しゃばった途端・・・
>>545 ムラサメごときにカオスあぼん→天国基地で復帰も即死……だからな
アデランスオクレ
アゲランスオクレ
カツラを贈れ
おーれがやらなきゃバンババン♪
だーれがやるのかバンババン♪
いまーに見ていろコーディネイター全滅だ♪
バンバンバンバンババン鋼鉄スティング♪
551 :
通常の名無しさんの3倍:2006/11/17(金) 12:06:46 ID:2AKJ71zd
あげ
スーパーロボットかよ
おーれは涙を流さない ダダッダー
ファントムだからペインだっから ダダッダー
だーけどわかるぜ 熱い憎しみ
カオスに乗って敵を撃つ
禁断パワー ブロックワード
いらない記憶を消去する 魔法のゆりかご 昨日が無いぜ
俺はスティング スティング・オークレー
キンキンキングゲイナー♪
を何故か思い出した
カオスマジンガー
557 :
通常の名無しさんの3倍:2006/11/21(火) 16:04:10 ID:sJzKlFMY
バンバンバンバン
若い命が真っ赤に燃えて
ゲッターカオス空高く
今だ変形モビルアーマーだ
カオスカオスゲッターカオス
ガイア・アビスとひとつになれば
三つの力はデストロイパワー
いくぞ必殺兵装ポッド
カオスカオスゲッターカオス
Aの人はともかくBの人と管理人がまったく姿を見せなくなった件
559 :
保管庫:2006/11/23(木) 11:32:13 ID:???
お久しぶりです。長いこと顔出せなくてすみません。
言い訳すると「お受験」でした。
本日合格通知が届きまして、自由にパソコン触れるようになったので更新再開しますね!
オメ!
祝いあげ!
おめでとう!
563 :
保管庫:2006/11/23(木) 23:03:31 ID:???
お祝い、すごく嬉しいです…!ありがとうございます。
保管庫、Aルートを最新までアップしました。
細かいリンクなどはまだですが、とりあえずご報告に。
投下までの暇潰しに質問なんだが、カオスの後継機あったとしたらどんなのが良い?
変形やドラグーンの有無とか。カオスは特徴多くて逆に想像できない…
カオスの特徴
・ドラグーン
・可変機
・宇宙戦対応
こんなところか?
Aのほうはヴェンジェンスなんだよな、67さんが置き土産にした後継機
ダークネス
ヴェンジェンス
カオスMkU
スレイヤー
ブレイバー
ブリリアント
なにげにガンダムタイプが多い
>>565 それのどこを受け継いだら良いかな?
例えば、変形は無いけどドラグーン増えるとか
インパ→運命
で言えば、コアシステム廃止、シルエット全部乗っけ。みたいな
>>567 >>565のドラグーンに加えて、地上でも使えるドラってのがカオスの味噌だと思う。
あとは足のサーベルとか?とにかく予想外、てかトリッキーなのが魅力かな
どこを受け継いだら、って具体的に作る気か?
カオス自体があまり活躍しなかったしなー
アビスは海に強い印象だし、ガイアは後で虎が乗ったし
>>568 立体化して、あわよくばSS書こうかな?って思ってたんだけど、話が違うし混乱しそうだから止めとくわ
>>569 良い機体だったと思うんだけどなぁ…>カオス
いや、別の話だろうが何だろうが書いてくれるなら大歓迎。むしろ過疎だし、ぜひ
そして勢いをつけてくれ、41氏や連合兵氏も触発されて筆が進むやもしらん
>>570 俺もいいと思う。ってかお願いします。
オクレ兄さんもそれを望んでいる。
やるとしたらどんなのが良いかな?
・スティングが裏の世界で生きて行く話
・世界を巻き込む系の大規模戦争の話(これだとオーブ組に合流とかしちゃうかも)
他にもあったらお願い
できるだけみんなの意見も取り入れたいんだ。独りよがりになっちゃいそうだし、何より一人でやるには実力不足だろうから
初期リレー時は「裏の世界」っぽかったけど、AB分岐する辺りは結構規模が大きな話になってた。水ものだよな
個人的には種死のスティング視点の再構築が読みたいな
41の人がやるやる言ってるけど、今のペースじゃ正直期待できんから…
>>573 俺も再構築がいいと思う
でも、それだと後継機出るのだいぶ後になるよな…
わかった。じゃあ再構築って事で。
オリジナルに到達するまでにじっくりと後継機をねればいいしな
で、再構築ってどんなの?ジ・エッジみたいな感じ?
577 :
41の者:2006/11/27(月) 23:29:18 ID:???
色々とご迷惑をおかけしているようで申し訳ありません
Aの続き、近日中に何とかします(こればっかりですいません)
>>577 再構築のほう自分も書いて良いでしょうか?勝手に書いても横取りみたいで嫌なので…
579 :
41の者:2006/11/28(火) 01:11:04 ID:???
>>578 とんでもありません、ぜひお願いします
一住人として期待しています
>>577 おせーよ速くしろよ、という苛立ち半分
初期の職人も絵師も皆いなくなったのによく残ってくれてるな、という感謝半分
ぼちぼちでいいから、気のすむまでやってくれ
>>579 わかりました。
投下はまとめての方がいい?それとも書き上がったらチビチビ?
そこらへんの区切りは感覚でやるしかないのでは
スティングなんだかんだで人気あるらしいけどマジ?
584 :
通常の名無しさんの3倍:2006/11/29(水) 15:54:39 ID:dPcJK8+L
ねぇよ
人気なんぞあるわけない
そだ |------、`⌒ー--、
れが |ハ{{ }} )))ヽ、l l ハ
が |、{ ハリノノノノノノ)、 l l
い |ヽヽー、彡彡ノノノ} に
い |ヾヾヾヾヾヽ彡彡} や
!! /:.:.:.ヾヾヾヾヽ彡彡} l っ
\__/{ l ii | l|} ハ、ヾ} ミ彡ト
彡シ ,ェ、、、ヾ{{ヽ} l|l ィェ=リ、シ} |l
lミ{ ゙イシモ'テ、ミヽ}シィ=ラ'ァ、 }ミ}} l
ヾミ  ̄~'ィ''': |゙:ー. ̄ lノ/l | |
ヾヾ " : : !、 ` lイノ l| |
>l゙、 ー、,'ソ /.|}、 l| |
:.lヽ ヽ ー_ ‐-‐ァ' /::ノl ト、
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;.;.;.;.;;.:.:.:.\`ー-- '" //:.:.:;l:.:.:.:l:.:
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三人の中ではステラが一番人気あんだろうなー
兄さんは不人気そう
せめてまともに散ってほしかったよ兄さん
スティングのブロックワードは『弱い』で良いんだよね?
スーツCDによると「弱い」でいいらしいが……本当なのかは不明
しかし日常会話で使いそうな単語をブロックワードに指定するなよな
「先日母さんが死んじゃったんだよ……病気してから体が極端に弱くなっちゃってさ……」
これで全員アヒャーじゃないか
任意に設定できないんだろ<ブロックワード
技術的にまだまだのものだってネオも言ってたし
能力的にはブーステッドマンのほうが上なの?
短いですがAの続きを投下
「こいつは……あのガキか!?」
今日驚くのはこれで何度目だろうか。
スティングはMSの残骸が炎を上げる中、絶句した。
ステラとアウルにまた会えた、ということ。
そのステラとアウルが、本人でもなければクローンでもない、
さらに言えば生き物ですらないということ。
そして目の前で意識を失ってうつ伏せで倒れているカオス似のMSのパイロットが、
以前捕虜にしたことのある少女だったこと……。
それら全てがスティングにとって衝撃だった。
予想外に予想外の事が短時間に立て続けに起きて、思考がそれに追いついていかない。
端的に表現すれば、そういうことになるだろうか。
「こいつがコレを操縦していたってのか。しかし、どうしてここに……?」
スティングは、ハザールがイマズゲンを強襲してメイを取り戻したことを知らなかった。
そういった情報を与えられていないから当然なのだが、
今でも彼女はイマズゲンかリペアに捕らわれたままだと思っていたのだ。
それが、こうして目の前にMSに乗って現われた。
現われただけではなく、敵として襲い掛かってきた。
敵であるのは以前からわかってはいたが、それにしても、どういった経緯でここにいるのかがわからない以上、
スティングが戸惑い気味になるのも無理からぬことだった。
「……おい」
スティングはメイに近づくと、まず足先でその横腹を突いてみた。
息を確認するためには屈んで顔を寄せるのが一番確実なのだが、
相手が本当に気を失っているのかどうかがわからない以上、迂闊な行動はご法度と言えた。
背中を丸めるて膝を折れば、瞬時の行動が出来なくなる。
そこを狙われたら、どんな訓練を受けた兵士であってもかわしきることは不可能だ。
「……死んでやがるんじゃねえだろうな」
足先で軽く蹴る行為を、スティングは二、三度続けた。
だが、メイから反応は返ってこない。
反応が無いからと言って、スティングは軽々しく警戒を解くようなことはしない。
次に、スティングはメイの右の脇の下に爪先を差し込むと、力を入れてゴロリと転がした。
くにゃり、と綿の抜けたぬいぐるみのような動きで、少女は回転し、仰向けになった。
「う……」
仰向けになった瞬間、少女は眉根を苦しそうに寄せ、小さく呻いた。
「……気を失っていやがるのか」
少女の命の灯が消えていないことがわかると、スティングはホッと一息を吐いた。
緊張を解いたのもあるし、少女が死んでいなかったことに対する奇妙な安堵感もある。
「しかし、結構な怪我をしてるっぽいな……」
少女の顔に出来ている、数多くの小さな擦り傷。
額を切ったのだろうか、右の眉の上辺りが血に濡れ、顔にかかる金の前髪をも染めている。
唇の端からも出血がある。
「おいガキ、目ェ開けるか? 俺の声が聞こえてるか?」
ここでスティングはようやく腰を折り、メイに顔を近づけた。
問いかけに対する答えは、弱々しい呼吸音とかすかに漏れる呻き声だけだった。
「こりゃマジでやばいっぽい……うおっ!」
耳に轟音、背中に風圧を感じ、スティングは前に数歩たたらを踏んだ。
一歩でも歩幅が狂えば、メイの顔面を踏んづけていただろう。
「!? ステラ!」
スティングの頭上を、一機のMSが飛び越えていく。ワイルドダガーだった。
それを追うように、「1」のマーキングがあるウィンダムが上空へと浮かび上がる。
「ちいっ!」
舌打ちをひとつすると、スティングはメイの背中と膝の下に腕を通し、強引にその身体を持ち上げた。
あまりの急展開につい周囲の状況を意識の外に置いてしまっていたが、
ここはれっきとした戦場、殺し合いの場であり、スティングはその当事者なのだ。
「くそったれが!」
スティングは全速でダークネスの足元へと走った。
抱きかかえている少女の体は、意識が無いためか妙に重たかった。
「ステラーッ! 深追いするなっ!」
遥か上を飛ぶMSに、声が届かないことはわかっている。
そして、あのMSに乗っている、いや、操縦しているのがステラ本人でないこともわかっている。
しかしそれでも、スティングは叫ばずにはおられなかった。
「ちきしょうめが!」
スティングはワイヤーリフトでダークネスに乗り込むと、
シートの後ろにあるライフ・キットをカバーごと外し、ハッチから表に放り出した。
空いたスペースにメイの体を横たえる。もう少し少女の身長が大きかったら、おそらく入らなかっただろう。
MSを動かすと揺れであちこちをぶつけるかもしれないが、そこまでスティングは構っていられない。
そもそもザムザザーなどのMAとは違い、MSのコクピットは原則として一人しか空間的に乗れないのだ。
「ステラ! 離脱するぞ!」
メインシステムを再起動させ、スティングは回線を開いてステラ機に呼びかけた。
声が届いているかどうかは不明だが、マリオネットシステムとやらが、
その元になった人間の思考・技量をそっくりコピーされているのだとしたら、『ステラ』も呼びかけに反応するかもしれない。
「完全に電源落としてなくて正解だったぜ!」
フットペダルを思い切り踏み込み、スティングはダークネスを空中へと飛び上がらせた。
降りる時に動力を切っていたら、動き出しにもっと時間がかかったに違いない。
「退くぞ、ステラ!」
ダークネスを全速で羽ばたかせ、スティングはステラ機と敵であるワイルドダガーの間に割り込ませた。
その勢いのまま、カリドゥス複相ビーム砲を打ち放つ。
禄に照準も合わせていないので、当たるとは最初から思っていないし、当てるつもりもない。
ワイルドダガーのパイロットの判断を一瞬でも迷わせること、動きを鈍らせることが目的だからだ。
果たして、ワイルドダガーはカリドゥスの威力に怯えたか、スティングに向かって右方向に機体を流れさせた。
直後、ワイルドダガーはその胴体を真っ二つにされていた。
ステラ機が、動きが直線的になったその隙を見逃さず、ダークネスの下を潜るように機体を突っ込ませ、ビームサーベルで薙いだのだ。
「これ以上やってられっか! 後退するぞ!」
アルトゥーロからは撤収を認める通信は届いていない。
だが、もし彼から戦闘を継続するように言われたとしても、スティングは首を縦に振らなかっただろう。
怒りと苛立ちを源泉とした戦意は途切れることなく彼の体の中にある。
だが、それに従って戦い続ける気はなかった。
「くっ!」
後退するぞ、と叫んだ直後、スティングは背筋に電撃に似た寒気を覚えた。
退く、戻ると言って、自分はどこに帰るのか。
アルトゥーロは後方の船にいるが、そこへとか。
「……!」
『人質』として使われていたアウルとステラの正体は見た。ならばもはや、アルトゥーロにくっついていく理由はない。
いや、果たして自分が見たものは真実なのか。
マリオネット・システムとは偽りの衣で、本当はその裏で、アルトゥーロがまだ隠しているものがあるのではないのか。
「……くそったれ!」
スティングはまるで、冷たい氷の檻に閉じ込められているかのような錯覚に陥った。
今ここでステラ機とメイを連れて離脱して、果たして行き先があるのか。
アルトゥーロの下に戻れば、逃げ出す機会は限りなくゼロに近くなる。
では、アルトゥーロと戦っている連合軍やザフトのところに駆け込むのか。
いや、もともと追われる身、どこに逃げても八方ふさがりだ。
「くそうっ!」
何がアウルとステラを助ける、だ。
何がアルトゥーロのクソヤロウをぶちのめす、だ。
今の自分を見ろ、とことんまで無力ではないか!
自分のわがままでリペアを抜け、イマズゲンと袂を分かった。
ルヴィアを、長老を、ヤヨイ、バシム、ジルを裏切った。仲間と認めてくれた連中を置いてきた。
契約した情報屋から価値のあるデータを貰っておきながら、まったく生かすことが出来なかった。
「うおおおおーっ!」
スティングはダークネスのコクピットで吠えた。
今のスティングの心の中では、様々な思いが混ざり合った灼熱のスープが煮え滾っていた。
怒り、苛立ちがふつふつと湧き上がり、冷静な思考を濁らせていく。
「チクショウ……」
スティングはふらふらと、ダークネスを黄色い大地の上に降ろした。
ステラ機が、周囲を警戒するように、螺旋状に旋回しながらそれに付いてくる。
スティングは通信回線のスイッチを全てオープンにした。
特別に意味がある行為ではない、ガムシャラだ。
弱気な面など見せたことのないスティングだったが、今回ばかりは進退が窮まった。
『ガ……ガ……向こう……ヴァーチャ……ヘンリ……退いてガ……ガッ』
『ザ、ザザッ、ザザザ、もうこれいじょ、ザザザ、たいちょザザザ』
『繰り返す、私は私はザフトの北アフリカ方面第3軍、『ヘカーテ』艦長デ・ヨンである。繰り返す、ただちに戦闘を……』
『ガアッガッガッガ、ガッ、ガアガガガッガ、ガアガガガ……』
アルトゥーロ軍とそれ以外、乱れに乱れまくった戦場の電波。
それらは何ひとつ、スティングに突破の糸口を聞かせてくれそうになかった。
それらは、死神が奏でる笛の音に似た、残酷な音色だった。
もうお前に、逃げ場などないのだ、という、残酷な。
奇跡。
それは、とんでもないタイミングで起こる大逆転劇。
奇跡なんて偶然は存在しない、傍目からはそう見えても、全ては必然の積み重ねなのだ……と、ある哲学者は言った。
確かにそうかもしれない。人間の手がどこかで関与している以上、奇跡は人間が起こしたものだと考えられる。
だがしかし、歴史上の奇跡と呼ばれる出来事を拾い集めて見れば、
文字通り神が気まぐれに手を差し伸べてくれたとしか思えないようなものがいくつもある。
奇跡とは、偶然でも必然でもなく、その両方の合体なのだろう。
偶然と必然が重なり合った、極低の確率の事象。それが、奇跡。
そして今、ここキリマンジャロで、ひとつの奇跡が起ころうとしている。
スティングの絶望。
アルトゥーロの余裕。
シュリンカーの怒り。
ハザールの苛立ち。
ティロードの焦り。
彼らの感情を全てひっくり返す『奇跡』、それを起こす三つの『偶然』と『必然』。
そのひとつは、デ・ヨンの存在。その介入。
もうひとつは、アルトゥーロに同時に届けられた報告。
そして最後のひとつ、それは―――REPAIRの出現。
ここまでです。
えらく間が空きましたが、何とかかんとか投下出来ました。
あと、間違いをしてました。
ここ最近(と言っても数ヶ月近くですが)『74条約』のはずが『73条約』とずっと書いてました。
自分で決めた設定なのに間違え、尚且つそれに気づかないこのバカさ加減。
続きは……出来たらまた早いうちに、何とか。
602 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/03(日) 23:33:01 ID:krBzOlKV
ヤットキター!
乙&GJ!
メイ回収でアルト軍脱出か…
なんか新展開だ
ミスターオクレ
顔酢
607 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/05(火) 22:22:22 ID:Szi4OARn
あげ
顔射ガンダム
609 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/07(木) 18:38:32 ID:F0wi5K+Z
あげ
もうスパイラルの人はこないのか
おお、きてる。
GJ!
遅れ兄さんて何歳?
スティング好きのおれがこのスレを見つけました
>>613 俺も最初見つけたときはうれしかったな…
過去ログ見てから発言するよ
おかしいべ・・・2ちゃんの言ったことうそみたいな質問の結果が合ったぞ
スティングは人気ある?
ある74票
ない6票
この中の6票は2ちゃんねらーにしか見えなくなったぞ俺
世間ではそんなもんだ
2ちゃんは2ちゃんの主観だから仕方がない
スティングは仲間がいる時といない時で性格が変わってたな
ベルリンでステラが死んだ時に記憶を取り戻してザフト、AA、連合にすら憎しみを抱くって設定があれば面白かったけど
機体はどこから調達できようか?
つーかそれを書いてるのがAルートじゃないのかね
>>616 2ちゃんは2ちゃんの評価が一番正しいというのが本音だからな
実際人気はある・・・しかし地味
好きだっつーか「哀れすぎて応援してやりてぇ」なんだと思うな
初回早々ガンダム強奪して「ライバルキャラか」と思わせておきながら、
ステラだけしか物語に絡まないわ凸にあしらわれるはムラサメごときに落とされるわ……
脈絡なく復活したと思えば頭パーになっててシンに速攻あぼんされる
終盤キラ凸ラクシンレイルナでドンパチ、ステラは最後にちびっと出てきたが、
ファントムペイン自体が「そんなんありましたっけ」扱い(特にムネオ絡みで過去説明すらなし)
不憫すぎるわ
オレは面倒見の良い過保護野郎ってことで最初から好きだったけどな(なんにせよラストはキツかった)
>>622 まだ旧三馬鹿のほうがラストに絡んでたからね
シンとの絡みはなくとも
スティング(機体乗り換え)
vs
〔ヒルダ隊〕
or〔イザーク、ディアッカ〕
or〔虎〕
で善戦しながらも死亡ってとこでおれは十分満足できた
>>623 ムウと話して欲しかった。
そうすれば仲間にも慣れるし、敵でも絡みが多少あった。
↑
なんで俺アンカー入れたんだろ?
うひょー!
生憎BLとやらに興味は無い
そういえばここの住人って男女どっちが多いんだろ?
ナンセンスかも知れないが兄さんの人気が男女どっちにあるかちょっと気になる。
男だろ
俺が好きなキャラなんだから
オクレ兄さんはあまり女性に人気ないキガス
やっぱり?でも声がらみで好きになる奴もいるかな〜?って思って
ステラとの関係はやっぱり兄と妹だな?
恋人関係はなんかあわない
保護者と被保護者だな
>>631 女だけど作中でスティングが一番すきだなあ。
同人界には人気なさそう(´;ω;`)
フォモものばっかりの種同人で受けるよーなキャラじゃねーよスティングは
だからこそカプ厨や腐女子の不毛な論争に巻き込まれずにきた面はある
このスレだってそれらとは無縁だった
>>635 女の住民もいたのか…
てっきり、男だけだと思ってた
>>636 そうね、そこが兄さんの良さ、及びこのスレの良さ
>>637 かなり前からいたんだけどなあ…もしや異端…?
男でも女でもオクレ兄さんの支持があるだけよかったよ
初代スレがたってから一年半経った
これはオクレ兄さんが凄いのか
職人が遅筆なのか住人が諦め悪いのか果たしてどれか
遅筆でスマソ
俺はスティングの格好良いけど可哀想な考え方とかが好きだな
あと本編で穴だらけだからSS書くのも楽しい
リレー時代は41氏、393氏、SP67氏が等間隔で投下してたから遅筆感はなかったな
しかしAルートBルート時代になってから超まったり
板自体が過疎ってきたし絵師も消えて……
そして今はAルート41氏のみ
光陰矢のごとしだな
またーりでいいや
毎日チェックしてるけど
645 :
書こ:2006/12/14(木) 22:55:06 ID:???
応援者 一人目
決して41氏が悪いわけではないが、アフターはオリジナル色が強すぎるから
(敵はアル吉、味方はルビーさんが個性バリバリでオクレ兄さんがかすみ気味…)
ここらで兄さんがキラシン凸相手にガシガシ活躍する種死再構築モノ新連載をキボン
というわけで応援二人目
648 :
保管庫:2006/12/15(金) 02:12:57 ID:???
応援三人目!
>>641さん、楽しみにしてます。
Bルートの保管、やっと終わりました!
区切った場所合ってるでしょうか?
こんがらがってしまって自信がないんですが…申し訳ない。
乙!
てか、時間によるけど一時間に3人は見てるんだな
それがオクレクオリティ!
忘れてた
応援者4人目
保管庫さん乙です
今のアフターオクレをラーメンに例えると、旨いがパンチに欠ける(オリ要素)あっさり醤油味(シリアス)
そこでより味覚に訴えかける味付け(既存キャラ)のこってりトンコツ味(オクレ大活躍)の再構築ラーメンが食べたいわけだ
というわけで応援に一人追加
このスレを生き返らせてくれる新エースの誕生に期待
なんか点呼みたいになってるな
応援者5人目
>>652 主人公に必要な突然ラヴもひつようですな
いや!オクレ兄さんに恋愛はいけるのか?orz
ステラとの兄妹関係から父子関係の発展でも・・・・・・・
655 :
カコ:2006/12/15(金) 22:18:11 ID:???
みんなdクス
不安になったから一応も一回聞くけど再構築ってオクレ目線で本編を見直してく感じでいんだよな?
ジ・エッジみたいに気になる所は直しつつ
>>655 それか「種死最初からオクレ視点で『まるまる話を作り変える』」か
最終的に41氏のアフターオリジナルに繋がるってのも壮大でいいかもしれない
>>655 ガンガレ
ジ・エッジ作者はアスランファンにとって神って思うほどアスラン視点だったしな
オクレファンしかいないここはそれぐらいあってもいいとオレは思う
アニメではスティングはデストロイ乗った時点で死んだなって思ったからラストは機体に迷うな
>>623みたいに主人公とぶつけないのも『有り』だけどステラ、アウルが主役に殺されてるからな〜
659 :
41の者:2006/12/16(土) 01:39:31 ID:???
7人目
お互い頑張りましょう
保管庫氏もご苦労様です、ありがとうございます
660 :
カコ:2006/12/16(土) 07:13:24 ID:???
本当に書く前からありがとう。
機体は前に話題に出た感じのをちょくちょく構想中かな。
アフターもちょっとやってみたい事がいくつかあったりなかったり
まぁまったりやってくれ
幸いここの住人は待つのに慣れている
むしろ最近になってレスが増えたのがナゾ
自演じゃないことを祈るだけだな
C.E73 9月30日
―セカンド・ステージ強奪事件の一週間前
ロアノーク隊の母艦であるガーティー・ルーでは、次の作戦の鍵を握るべき者達へ、ミーティングのための収集がかかっていた。
「なんだと思う?次の作戦」
アウルが腕を頭の後ろで組みながらスティングに問う。彼等エクステンデットはまだ通路にいた
「さぁな。俺としてはたまには歯応えのある任務がいいな。なぁステラ?」
スティングは口を歪ませながらステラに話を振る。彼等にとってジンやゲイツは既に、物足りない事この上なかった。
「…うん!」
ステラは、ワンテンポ遅れて答えた
「あ、そういえば最近ダガーの反応悪くねぇ?イライラすんだよなぁ、あれ」
彼等は操作のほとんどをマニュアルにし、武装などを多少改良されたダガーLに乗っていた。
「あぁ。それは俺も感じてたからさっきメカニックに調整する様に言っておいた」
「そっか、んじゃあ僕も頼んどこ―」
「無駄だと思うぜ」
「へ?」
「断られたんだよ。お前等の分も頼んだが、必要無いんだってよ。もう」
「どういう事だよ?それ」
「さぁな、悪い意味では無いと思うが…」
悪い意味というのは機体ごと自分達も必要無くなる、という意味だ。だがスティングはそうでは無いと思った。スティングが訪ねた時、メカニックは嬉しそうに無垢な笑みで答えたからだ。
(なんだったんだ、ありゃ…)
「おいスティング、あれ…」
考えながら歩いてると、不意にアウルが一方を指さす
「あぁ?っ!?」
アウルが指さす方を見ると黒い軍服に仮面の男が部屋の前に仁王立ちしていた。
「やっと来たな。遅刻だぞ」
口調からすると大分待った様だった。
「あぁ、悪い悪い」
「まったく、珍しいな。まぁいい、始めるぞ」
スティングが謝るとネオはため息まじりに呟き、自動ドアを開くと、三人を連れて部屋に入った。
「で?今回はなんだ?MS戦か?潜入捜査か?」
席に着いてすぐにスティングが口を開く。
「この前の対艦戦は良かったよなぁ。ザフトの奴等、あたふたしちゃってさ―」
「説明を始めるぞ、アウル。ステラを見習え」
ネオがアウルを軽く諭す。
「…?」
アウルが振り向くと、ステラが首を傾げた。
「ちぇっ、こいつはボーっとしてただけで話も聞いて無いぜ」
アウルはつまらなそうに腕を組む。
「そんな事は無いさ。な?ステラ?」
「……?ネオ…楽しそう…」
ステラがまた首を傾げると、一瞬場が固まる。スティングはいつもの事だとそっぽを向き、アウルはやっぱりな、とばかりにネオを見る。ネオはアウルから目をそらしながら眼前のモニターのスイッチを入れる。
「よ、よし。話を戻すぞ。」
「あ、ずりぃ…」
アウルがボソリとこぼすが、
「オホン、今ザフトで新型艦が製造されているのは知ってるか?」
ネオはわざとらしく咳払いをすると話を続ける。
「当然だろ。あんだけ騒いでりゃ民間の子供も知ってるさ。確か来週進水式が…まさか?」
スティングはネオの問いに答えつつも、思い当たる節に気付く。
「いやいや、そんな大それた事はしないよ。用があるのはそれの搭載機さ」
「搭載機?新型のMSか?」
「あぁ、軍から報告があってな。計三機、どれも活況的な機体でな」
「ふ〜ん。で?それをぶっ壊そうって?」
アウルがニヤリと問う。
「悪く無いな。楽しそうな大仕事だ」
スティングも内から湧き出る胸踊る気持ちを抑えながら続ける。
「壊す…?」
ステラも嬉しそうに呟く
「おいおい、壊すのはもったいないだろ」
浮かれる三人を制止するようにネオが割って入る。
「ちょうど三機あるんだ…」
「?」
三人が同時にネオを見ると、
「我々が頂こうじゃないか。君達が待ちかねていたプレゼントだ」
ネオの眼はギラリと、仮面越しにもわかるくらい怪しく、彼等にとっては頼もしく光っていた。
666 :
カコ:2006/12/17(日) 14:29:33 ID:???
とりあえず青森湾襲撃の前から書いて見た…けど期待外れならゴメン
こういうところ直した方が良いよ、ってのがあったらバシバシいってくれ
デスティニーアストレイにはできるだけ当たらず触らずな感じで書いたけど、矛盾が生じて気に食わかったら言ってね
できるだけ直すから
新作キタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
GJ!
━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
地獄のような年末によく頑張った。
感動した!
待ちわびた新作キタ━━(゚∀゚)━━!!!!!
>>666 一瞬、青森で事件起きたっけ?って、思った
オリジナル中心のアフター話
既存中心の再構築話
ようやく両輪が揃ったか………
カコ氏の再構築には心から期待する
見知ったキャラたちが新しい活躍をするのは喜ばしい
41氏のアフターもぼちぼちやっとくれ
672 :
カコ:2006/12/17(日) 20:14:19 ID:???
みんなありがd
もう書かなくていいとか言われたらどうしようかと思ってた
本編に入ってからはストーリーや人間性が変わらない程度に補正かけようと思います。
ステラ書くの難しス
いるかいないかわかんなくてゴメン
カコ氏好きだーーーーーーーーーーー
告白かよ
ぼちぼちと焦らず行こうぜ
保守を忘れるな
☆
湯
旦~
保守
680 :
カコ:2006/12/22(金) 10:01:10 ID:???
冬休み入ったから、また近い内に投下するお
無理せずガンガレ
スティングのSS作ってみたんだけど、うpしてもいい?
スティングとカオスの扱いの酷さから一度でいいから見てみたい、
強いand武器をたくさん使うカオス!と思って…
でもすごく面白そうな話が出てきたし、それに
・スティング強杉は禁止(これ超重要)。
にちょっとかかってるかな?と思う節が無くはないので躊躇してるんだけど。
後、スティングがデストロイに乗らずにカオスでヘブンズベースで戦ったらって言うifなんで、
このスレでは受け入れられないですかね?
>>682 リレーでアフターオリジナルでキャラもMSも設定も職人手製
そんな他スレなら即刻叩き潰されかねん絹糸一本綱渡りを
立派に一年半も守り続けてきた当スレには不要な心配
余程のキモグロエロホモでなければ大抵のものは受け止めきれる耐久力だ、胸張って全てを晒せ
皆受け入れてくれるさ
多分
685 :
通常の名無しさんの3倍:2006/12/23(土) 00:11:05 ID:EY+G6ib/
職人は多いほうがいい
これで41氏・連合兵氏・カコ氏に加えて四人目か(通算だと六人目?)
そう考えるとまだ恵まれてるスレなのかな……
個人的にはアフタースティングのキャラ絵を描いてくれた絵師さんに復活してホシス
687 :
682:2006/12/23(土) 12:18:56 ID:???
それでは、思い切って投下してみます。
先に話の前提を少々…
>>682でも少し述べましたが
・時期はヘブンズベース戦でスティングはカオスに搭乗
・それまでの事象は原作通り(カオスは一度撃墜された事になるけど…)
・舞台はヘブンズベースの施設内、イメージするとしたらア・バオア・クー内部かな
(この辺りはDESTINY MSV戦記第1話から持ってきています)
となっています。
688 :
1/6:2006/12/23(土) 12:20:10 ID:???
通常装備のザクとガナーザクを随伴し、デスティニーはヘブンズベースへと突入する。
暗く、狭い通路をいくつか曲がり、ややもすると比較的天井が高く、開けた空間に出た。
突如、隣のザクが爆散する。
待ち伏せ?狙撃か?と思う間もなく今度はガナーザクをビームが貫き、火球と化す。
シンはビームキャノンを展開しようと思ったが、
建物の中で迂闊に発射できないと思い直し、アロンダイトを構える。
シン「そこかっ!」
肩部のフラッシュエッジ2(所謂ブーメラン、である)を放り投げると、暗がりの中から緑の円筒状の物体が姿を現した。
ブーメランはそれに刺さったものの、角度が浅かったのか、爆発には至らず、
突き刺さったまま再び闇の中へと消えていった。
あれは…カオスの…
そう思った途端、アラートが鳴る。
スティング「オラァ!もらったぜ!」
頭上のキャットウォークの様な足場から、猛烈なスピードで
カオスが脚部のクロウを展開しデスティニー目掛けて着地する様に迫る。
シンはコーディネーターらしい反応でとっさにシールドで防ぐが、
デスティニーの態勢が崩れた所に容赦なくカオスの蹴りがデスティニーの腹部に入り、
十メートル程も吹っ飛ばされる。
さらに、今の衝撃で左腕に強い負荷がかかり、
デスティニーのOSはシールドがほぼ使用不可能となっている事を示していた。
シールドを強制排出し、アロンダイトを構え直すデスティニー。
カオスもポッドは背部に収納し、すでに抜刀しつつ、シールドを構えている。
スティング「仲間の仇…取らせてもらうぜ!」
スティングの咄嗟に口から出た言葉だったが、誰の仇なのかはスティング自身、わからなかった。
だが、スティングにはかつて仲間がいた様な気がし、そしてそれは自分を妙に納得させた。
言うがはやいか、カオスは上段から切り掛かり、その気迫に気圧されたシンは遅れて下段からアロンダイトを振り上げ、切り結ぶ。
その時、別の侵入ルートからと思われるアッシュ、ザク、ゲイツの混成小隊が通路に現れた。
鍔ぜり合いの姿勢のまま、
シン「こっちへ来るな!離れてろ!」
スティング「ヘッ、ザコはすっこんでろ!」
カオスはポッドを展開し、瞬く間にゲイツを蜂の巣へと変えてしまった。たじろぐザフト兵達に
スティング「大人しくしてな!」
と言い放ち、今いるスペースに通じる通路の全てにポッドを操作しミサイルをばらまく。
通路の天井は崩落し、シンとスティングは外から遮断された形となった。
瓦礫をマニュピレーターで撤去するには時間がかかるであろうし、
先程のゲイツの様になりたくなる輩はいないであろう。
外から迂闊にオルトロスの様な代物をぶっ放せば、味方に当たるとも限らない。
しばらくは1対1という訳だ。
ロゴス幹部を逃がす時間稼ぎか…?シンは焦りを感じた。
689 :
2/6:2006/12/23(土) 12:21:59 ID:???
背部にポッドをマウントし、スティングは更にスロットルをふかし、
デスティニーをアロンダイトごと叩き割ろうとする。
シンは機体をカオスに合わせる様にバランスをコントロールする事で、
カオスの攻撃を受け流し、力んでいた分カオスはバランスを崩した。
デスティニーは上に、入れ代わる様にカオスは下に前のめりになる形で転倒しそうになり、
そこへデスティニーがアロンダイトをそのまま下へ、つまり実体刃の部分をカオスへ向けて振り下ろす。
恐らく普通の相手ならその一撃でカタがついただろうが、
スティングは脚部の変形機構を利用し前のめりのまま着地、シールドでアロンダイトを受け止める。
そのままシールドバルカンを乱射し、シンが怯んだ隙に距離をとり、姿勢を立て直す。
シンは、相手がポッドを使えばいくらでも隙を狙えるだろうに、それをしないのを訝しげに思った。
先程からのカオスの戦い方はまさに一騎打ちのそれである。
相手は恐らくアーモリーワンからカオスを扱っているのだろう…そう考えると、
シンは、自分と同じか…と苦く思った。ステラはともかく、シンはアビスを撃墜している。
向こうにはこちらを恨む理由が大いにある。
シンがフリーダムを、キラ・ヤマトを狙った様に、カオスは今自分を狙っている…
「力」が云々と言う前に、憎しみは戦争と共にこうして拡大していくのだな…とシンは自覚せずにはいられなかった。
一方…スティングは、何故俺はこの相手を狙うのか、と自問していた。
かつてのインパルスのパイロットであるという事は知っているが…
そこまで固執する理由が自分で掴めなかった。交戦は数回しかなかったはず…
だが、『奴の首を貰う』というフレーズが、何故か消えなかった。
誰か他に側にいたような…何か知っている様な、夢で見たような、もどかしい感覚がスティングを苛立たせた。
その苛立ちを振り払うかの如く、カオスは左側のビームサーベルを引き抜き、構えた。
デスティニーもアロンダイトを正面に構える。
お互いその姿勢のまま、動かない。
爆発だろうか、幾度か建物が振動したが、二機は対峙し合ったまま、静止したままである。
シン「ええーい!」
空間ごと停止したかに見える状況で、痺れを切らしとうとう先にデスティニーが突きの姿勢で突進する。
スティングはニヤリと笑い、
スティング「バカめ!コイツでしまいだ!」
カオスの左手をデスティニーへと向け、巡航機動防盾に仕込んでおいたスラスターをふかし、
そのままシールドを切り離した。
鎖から解き放たれた獣の如くマウント部分から火花を散らし勢いよくシールドが飛んでいく。
予想もしなかった攻撃でシンは不意を突かれ、自らシールドへと突っ込む形となり、
デスティニーの喉元付近にシールドが直撃し、大きくのけ反って姿勢を思いきり崩したまま慣性でカオスへ接近する。
スティング「くたばれェッ!」
スティングは咆哮と共に何とか姿勢を制御しようとし始めているデスティニーへと斬りかかる。
両手のビームサーベルを振り上げ、デスティニーを両断せんとする。
690 :
3/6:2006/12/23(土) 12:23:02 ID:???
その時…シンのSEEDが覚醒した。
デスティニーはアロンダイトを握ったまま、咄嗟に右手を機体をかばう様にかざす。
それは敗者の死に抗おうとする見苦しい醜態、少なくともスティングにはそう見えた。
スティング「無駄なあがきを…!」
カオスは両の手をクロスさせビームサーベルでX字を描き、そのちょうど交点の部分を、
アロンダイトの柄目掛け振り下ろし、右手ごと粉砕せんとする。
スティングの狙い通り、ビームサーベルのクロスした部分がアロンダイトの柄へと直撃し、
支えを失ったアロンダイトは砕けそのまま鈍い音をたてながら地面へと落下、展開していたビーム刃は霧散していった。
カオスはその勢いで右手も切断するかに見えたが、デスティニーは開いた右手で二つのビームサーベルを受け止めた。
パルマフィオキーナ…デスティニーの隠し兵装である。
掌からビームを発生するこの武装は、ビームの有効射程が常識では考えられない程短いが、瞬時に敵の装甲を砕いてしまう代物である。
いかにビームコーティングが施されていたとしても、ビームサーベルにこれ程耐え切れるはずは…
スティングは驚きつつもその姿勢のまま焼き切ろうとするが、出力の高いデスティニーはそれを堪え、
スラスターで姿勢を起こそうとする。
スティング「させるかァ!」
一旦ビームサーベルを放し、ビームクロウを展開した右足で足払いをし、デスティニーの左足を切り裂く。
デスティニーは左に傾き、遂にそのまま地面に仰向けに倒れ、そこにカオスが右足でデスティニーの左肩を踏み付け、マウントをとる。
カオスは右手のビームサーベルを逆さにしてコクピットに向け突き刺そうとしたが、その動作よりデスティニーは一瞬早く左手でカオスの右足の臑を掴む。
途端、カオスの右足は破砕し、カオスはよろけ、シンは抑えられたカオスの右足を除ける事で
デスティニーは機体を寝かしたままスラスター移動で間合いを取ろうとする。
先程に比べて動きが良くなった敵機に、スティングは不安になりながらも、ぐらついた態勢から左足を振り回す。
ソバットの様なビームクロウの一撃がデスティニーのウィングに引っ掛かり、もつれたまま二体は横転する。
シンは機体を操作しながら、モニターに映る俯せになったカオスを見る。
お互いの損傷は無視できないものになっていき、次の激突こそが最後になる、とシンは思った。
その時、通路付近で大きな爆発が起こったらしい。瓦礫の向こう側が慌ただしくなったようだ。
もう、決着をつける時間だとシンもスティングも悟った。
シンは使える武器をチェックする。
両腕のパルマフィオキーナ、右肩のフラッシュエッジ2はまだ使える。
フラッシュエッジ2は左手で引き抜くのだが、左腕は重なる衝撃でもう数回の稼動が限界である。
そしてまだ使用を控えていたソリドゥスフルゴールがある。
機体にガタが出始めているものの、白兵戦ではこちらがやや優位と言っていいだろう。
スティングも機体を起き上がらせ、デスティニーと距離を離しながらビームサーベルを展開する。
スティングは武器はもうこれしかないと考えた。ビームライフルを使用しなかったため電力にはまだ余裕があったが、
片足がないままでクロウを使うのはバランスの関係上リスクが高く、ポッドはもとより使うつもりはなかった。
互いに片足の無い二機はスラスター制御で直立状態になり、互いを見据える。
デスティニーは左手でフラッシュエッジ2を抜き取り、最大出力でビームソード代わりとし、
そして右手でソリドゥスフルゴールを剣状に展開し、さらにパルマフィオキーナを発動させ、掌は青白い光を放っている。
691 :
4/6:2006/12/23(土) 12:24:02 ID:???
スティング「チッ、何でもかんでも付けやがって…」
先程からの苛立ちはピークになり、スティングは悪態をついた。
そして、二機は弾かれた様に動いた。ほとんど同時だった。
シンは左手に持ったブーメランでカオスの右からのサーベルの一撃を受け止める。
その鍔迫り合いの状態からシンは右の掌をカオスに押し付けようとするが、今度はそれを左のサーベルでスティングは受け止める。
激しいスパークが、デスティニーとカオスの顔を照らす。
シン「これでどうだッ!」
デスティニーはカオスを振りほどき、ソリドゥスフルゴールをカオスの左肩に突き刺す。
芯を捉えた一撃はカオスの左肩のジョイントを直撃した。
スティングは機能の死にかける左腕で、デスティニーのソリドゥスフルゴールの基部に、
つまり手の甲から手の平へ貫く様にして、出力が落ちつつあるビームサーベルをねじる様に当てる。
たちまちソリドゥスフルゴールのビームは消え、今まで見せていた掌の青白い輝きも消えた。
おそらくパルマフィキオーナ発生器の一部が焼け落ちたのだろう。
握ったりと、マニュピレーターを動かす事はできても、これでデスティニーの武器の半分は無くなったも同然だ。
カオスは左足で右肘を蹴り上げ、左腕でデスティニーの顔面を殴り付けた。
デスティニーは後ろに大きく吹っ飛び、火花を散らしながら地面を滑っていく。
この衝撃でカオスの左腕は完全にオシャカになり、激しいスパークが過負荷を訴えている。
スティングは左腕を切り離し、フルスロットルでデスティニー目掛けて突撃する。
この一撃で決める!スティングはビームサーベルを上段に構えたまま、デスティニーへと迫る。
どうにか機体を起き上がらせたシンは、ブーメランを、
ビームソードとしてカオスの一撃を受けるのではなく、放り投げた。
スティングは相手の攻撃に一瞬驚いた。気でも違ったか?これでは、武器を捨てた様なものだ。
ブーメランの最初の一撃はたやすくかわせる。次に戻ってくるブーメランにこそ気を使わなければならないのが
MSパイロットの間での常識だが、この間合いではカオスがデスティニーを切断するのが
戻ってきたブーメランが弧を描いてカオスに当たるより早い。
前傾姿勢でブーメランをくぐり抜ける様にして、
スティング「その首!もらったぜェッ!」
と叫び今まさに斬り付けようとした時、スティングが予想できない事態が起こった。
ブーメランが、カオスの背部のポッド‐正確には、最初にデスティニーが放り投げ、刺さったままで残っていたブーメランの部分である。
カオスのOSも、スティングもその分を計算していなかった‐に引っ掛かり、カオスは弾かれた様に宙に浮いた。
スティングは、完璧に回避した筈だ、一体何故…と思う間もなく、カオスのモニターいっぱいにデスティニーが掌が映る。
シン「うおおおおッ!」
遂に、デスティニーのパルマフィオキーナがカオスを捉えた。
デスティニーの左腕が、カオスの胸部の中央を握り、容赦なくそのまま握り潰す。
692 :
5/6:2006/12/23(土) 12:25:41 ID:???
スティング「……!」
デスティニーの一撃はコクピットこそ外れたものの、その中の正面のモニターやコンソールの一部が、スティングを押し潰す様に飲み込む。
カオスは前のめりに、デスティニーの前に力無く墜落した。
シンは目の前の力尽きた敵機を見つめ、紛れも無い強敵だと思った。
不意に、自分が大粒の汗を流して、呼吸が乱れている事に気付いた。
スティングは、まだ死んではいなかった。だが、もう死の時は目に見えてきている。
スティングは、過去の事を思い出していた。
アウル、ステラ…共に戦っていた戦友、いや、それよりも大事なものを。
何故今まで忘れていたのだろう…
デスティニーに敗れたが、不思議とスティングは穏やかな、安らかな気分だった。
断続的になった呼吸が、ヘルメットを曇らせる。いや、視界が霞んできているのかも知れない。
まどろみの様な感覚が、スティングを支配していた。
が、そこに、耳障りな衝撃音が響く。スティングは目を覚ました。
瓦礫を吹き飛ばし、二機のダガーLが乱入してきたのだ。
どうやらキャノンタイプが吹き飛ばした様だった。
勇敢にも突入した…というより、敗走してやみくもに逃げ惑い此処に現れたというべきだった。
目の前に現れたデスティニーを目撃し、連合兵は浮足立った。
しかし、ひどく傷ついて五体不満足なその様を見て、逃げ腰ながらもビームカービンで攻撃を仕掛ける。
シンは焦った。今ロクな武装がないのだ。放り投げたブーメランは手の届く範囲にはない。
さらに戦闘での度重なる損耗はスラスターの燃料を食い尽くそうとしていた。
もうこれでは起き上がる事もままならない。
ダガーの射撃は、段々と精度を増していき、遂にその火線はデスティニーの左肩に直撃した。
小さな爆発が起き、デスティニーは身もだえするような挙動をした。
もう、これまでなのか…アラートが泣き叫ぶコクピット内で、シンは、こちらに発砲するダガーLに対し
連合のパイロットが見たら腰を抜かすであろう程の敵意に満ちた視線を向けた。
693 :
6/6:2006/12/23(土) 12:28:22 ID:???
そして、ビームカービンから放たれた光条はデスティニーのコクピットへと伸びていく。
シンにはそれがスローモーションに見えた。
そしてその光はそのままデスティニーのコクピットを貫き、シンを焼き尽くす…筈であった。
だが、本来そのビームの進路にはなかった物体…カオスのポッドが、ビームを受け、爆散する。
そして、もう一つのポッドが、ダガーLへとビームを数回発射し、
至る所に被弾した二体のダガーLはスパークを起こしながら爆発する。
スティングは息も絶え絶えに怒鳴った。
「…雑魚は…すっこんでろと…言ったはずだ…!
グフッ、オレの…!」
獲物だ、と最後まで言う事は出来なかった。
時折遠くで聞こえる爆発音以外は何も物音のしない空間で、
操る糸が切れたかの様にポッドは落下し、ゴトン、と鈍い音を立てた。
それと同時に、カオスがフェイズシフトダウンする音が微かに響いていた。
暫くして、カオスのカメラアイの灯が滲んで消えた。
それからすぐ、先のダガーLが現れた通路からレイの操るレジェンドが駆け付け、
シンは九死に一生を得た。ダガーLは、彼から逃げてきたのであった。
デスティニーはルナマリアのインパルスに回収された。
救護班に運び出されていくシンは、遠ざかるカオスをぼんやり見つめながら、敵のパイロットについて考えていた。
そのカオスのコクピットの中で、スティングは再び夢を見ていた。
求めていた明日をようやく手に入れる事が出来た。
アウルとステラが、側にいる気がした。
スティングは彼らにフッと微笑み、目を閉じた。
それが、スティングが最期に行った動作。
それと同時刻…担当者達はとうに逃げ出したヘブンズベース内のエクステンデッド研究施設の片隅の、
一つのモニターのディスプレイに、無機質な文字が表示された。
[SIGNAL LOST]
それに伴う電子音が、いつまでも鳴り響いていた…
694 :
682:2006/12/23(土) 12:35:26 ID:???
カオスの豊富な武装を生かした戦法をあれこれ思案してみたのですが、
やたら説明的で台詞が少なく、拙い文章でスミマセン…
スティングって、喋らせるの難しいキャラだと思いました。
SSのいろんな所でインスパイヤやってます。鼻についた方には申し訳ない。
こんな出来でもよかったんでしょうか…
短編って感じでいいんじゃね?
また書いておくれ
696 :
カコ:2006/12/23(土) 15:43:28 ID:???
>>694 GJ!!
乙です。
って事で俺も投下します
697 :
カコ:2006/12/23(土) 15:45:48 ID:???
『御待ちかねの…』
「プレゼント…?」
三人が声を揃えて言う。
(そういう事かよ)
スティングは整備士の言葉を思い浮かべ、思わず笑みをこぼした。
「あぁ、ダガーLじゃあもう君達の腕についていけないだろ?」
ネオには全てわかっていた。ネオはやはり頼りになる上官だ。
「それに?」
アウルが急かすように聞く。
「やっぱり敵の力は知っておくに越した事は無いしな?」
―そっちが本来の目的なんだろ?
スティングはそう言いかけてやめた。ネオは別に自分達を騙してるわけじゃない。どの道機体はもらえるのだから、必要以上にネオを困らせるのはよそう。と
「OK。で?僕達は何をすればいいの?その新型に乗って暴れるだけ!?」
「おっと、話は最後まで聞かなきゃな。アウル」
「なんだよ。早く言えって」
アウルはムスッとして言い返す。
「プレゼントって言ってもそれは機体じゃないんだ。」
「え?」
「そうだな、我々が君達にあげるのは、さしずめ宝の地図と水先案内人、それと迎えの馬車ぐらいだな」
例え話のオンパレードだった。ステラは頭から?マークが出ている。
698 :
カコ:2006/12/23(土) 15:50:19 ID:???
「随分とロマンチックな言い方だな、ネオ。要は手伝ってやるからその新型を盗って来いってんだろ?それが今回の俺達の任務か」
「さすがスティング、物分かりがいいな。」
「あぁ、で?その先は?」
アウルがまたもやせかす。
「そう焦るなよ。じゃあ、話を進めるぞ」
ネオは淡々と話を続ける。
「目的地のアーモリーワンには、念のため月のコペルニクスを経由して向かってもらう。」
ネオが目の前の端末を操作すると、モニターに立体図が現れ、矢印が動き出す。
「アーモリーについたらD地区に移動、内部の者達と合流し、彼等の手引きに従い機体を奪取、追手が来ないようにある程度暴れ、合図があったらコロニーから脱出してくれ。こちらも外から攻撃をする。それが合図だ。遅れるなよ」
「待っててくんないのかよ。それじゃあ馬車じゃなくてバスだぜ」
ネオの簡単な説明が終わると、すかさずアウルが突っ込む。
「困ったなぁ。待ってやらなきゃ乗り遅れるかね?」
ネオがわざとらしく口をしかめる。
「へっ、誰がそんなヘマするかよ」
「ま、行きたきゃ行っても良いぜ。僕は追い付くけどね」
「ステラも…頑張る」
三人はネオの挑発に乗るように噛みつく。
「よし、それでこそファントム・ペインだ。全体の簡単な流れは以上。詳細はこれから渡すディスクを参照。各員確認するように。半日後にはコペルニクスに入港だ。2日間の休暇を与えるから、何か必要な物があったら揃えておけよ」
ネオは上官の口調に戻り、三人に説明を続ける。
「あぁ、言わなくてもやると思うが、各機体の情報も把握しておけよ。」
ネオは言い終わるとモニターのスイッチを消す
「当たり前だろ?」
「夢に見るほど見とくよ」「ステラも、ちゃんと見る!」
「よし、じゃあミーティングは以上だ。解散でいいぞ」
ネオの話が終わると、三人はミーティングルームから退場する。
スティングは自然と早足になっているのがわかった。早くディスクの中身を見たいという気持ちが抑えきれない。
「おっ先ー!!」
声を聞き横を見るとアウルは走って部屋に向かって行った。
「ったく…待てアウル!!」
スティングもアウルを追いかけて走って行った
699 :
カコ:2006/12/23(土) 16:03:44 ID:???
この前よりさらにまとまりの無い話になって何がなんだか自分でも…
また感想とかアドバイス待ってます。
GJ!
ついに本格的なオクレ兄さんの活躍が拝めた……しかもニ連チャンで!
682氏、カコ氏、両者GJ!
>>682氏
カオス、ここまでとは言わんが原作でもっと活躍して欲しかった。
>>カコ氏
連合三人組はやっぱり和むなぁ…
両者供GJ
今までどうやってアーモリーに入ったか疑問だったが、コペルニクスから回るとはやるなネオ
さて、あとはアフターオクレ兄さんの話だが
続きはまだか、という意味なんでね?
あぁ、なるホロ
ほす
ほす
オクレ兄さんって何歳?
キラ達とタメか一個上ぐらいだと思う。推定だけど
当時18、19か
「さて、ビックリ箱の蓋を開けるよ、いいかい?」
ほのかに輝く電子光を上半身に受け、ルヴィアはマイクロホンを通して皆にゆっくりと語りかけた。
「いいですよ、ルヴィアさん」
「ここまで来たらやることやるだけでさ」
ヤヨイとバシムが力強い口調で即答する。
トッシュ、ムサシ、エヴァンスらの返事も続く。
「オッケーです」
「問題なし」
「いつでもどうぞ」
さらに、複数の声がルヴィアの耳に返ってくる。
「最後に言っておく。この作戦、失敗は許されない」
ルヴィアの言葉に迷いや躊躇いの微粒子は一切存在していない。
「必ずスティングを『回収』する。……それじゃあ皆、パーティ会場で再開しよう。とっておきのワインを用意しておくよ」
文字通りイチかバチかの作戦。
ドンパチやっているど真ん中に殴りこみ、スティングを拾い上げて速やかに撤収する。
文字にすると僅かだが、完全成功のためには文字数の何十倍、何百倍の困難を突破しなければならない。
「タイマーあわせ良し、ハッチオープン」
気の利いた作戦名はない。
そんなものは必要ない。
彼らにとって必要なのは、この難度の高い作戦を成功させること。それだけだ。
「……スタート」
ルヴィアはコンソールに素早く手を走らせた。
彼女の目の前のモニターには、超遠距離で捕らえたキリマンジャロ基地が映っている。
REPAIRのスティング奪還作戦は、その内容の大胆さと裏腹に、静かに、ひっそりとスタートした。
「上空より降下するものあり! これは……大気圏外からです!」
「何!?」
ジェイミーからの報告を受け、アルトゥーロは指揮官シートから腰を浮かした。
それは、この戦いにおいて始めて彼が見せた、はっきりとした『驚き』の行為だった。
「……まだ形状確認出来ません! いや、出来ました! これは……ザ、ザフトの降下ポッド!?」
アルカセット級強襲機動艦『シンダー』、そのブリッジに緊張が走った。
その原因は突如現れたザフトの降下ポッドにあるが、緊張の度合いを一層強めたのは、
アルトゥーロの態度であっただろう。
常に冷静沈着な彼が、普段見せることのない表情と態度を見せた。
彼らにしてみれば、そちらのほうが『ありえない』ことだったのだ。
「まさか、『ヘカーテ』の介入と連動してかっ!」
アルトゥーロは眉根を寄せた。
タイミング的に、そうとしか考えれられなかった。
しかし、続いてのジェイミーの言葉が、その考えをも打ち消した。
「数、さらにひとつ、もうひと……ふたつ追加! オ、オーブの降下ポッドひとつと連合の降下ポッドふたつです!」
「な……!」
『ヘカーテ』に限らず、異勢力の介入は充分に有り得ることとして計算のうちに入れていた。
だが、今彼の耳に届けられる報告は、その範囲外の内容だった。
降下ポッドをこの場所に落としてくるのなら、事前にここで争いが起こることを知っていなければならない。
経緯を知っている『円卓の騎士』なら不可能ではないだろうが、
降りてくるポッドがザフト、オーブ、連合の三種であることがその可能性を否定する。
連合単独では出来ない、ザフト単独でも出来ない。
異なる所属のポッドを使用出来るのは、いずれ正規の国家なり組織ではない。
となると。
「……まさか、『REPAIR』かっ!?」
アルトゥーロは指揮官シートから降りると、正面にあるモニターにを睨みつけた。
降下ポッドは、望遠カメラを通してすでに光学で確認出来るまでに降りてきており、そして……。
四つのポッドの内、三つが割れた。
中から、ザクウォーリア、ムラサメ、ウィンダムが三機づつ、空中にダイブした―――
突然の闖入者、それはアルトゥーロ以外の者にもすぐに知るところとなった。
シュリンカーは撤収を始めた『ボルボ』のMS格納庫で、
ハザールとティロードはそれぞれの乗機の中で、
デ・ヨンは『ヘカーテ』のブリッジで。
その他の者たちも、それぞれの場所で。
「所属未確認のMS、降りてきます!」
「ザクウォーリア、ムラサメ、ウィンダムが各三機!」
「ど、どこの部隊だ!」
戦場に、一瞬の空白が生まれた。
時間にして数十秒もなかっただろう。
だが、その僅かな時間こそが、この『キリマンジャロ・ラウンド』の重大な転換点だったのだ。
「北北西よりミサイル接近! 多数!」
「例の陸上貨物船かっ!」
『シンダー』のブリッジに、さらに『混乱』という衣がおおい被さった。
「着弾点はっ! 時間もっ!」
「予測不能! 少なくとも、基地を含んだこの一帯ですっ!」
「ミサイル、形状確認!」
高速でこちらに向かうミサイルを視認するのは容易ではない。
『シンダー』の望遠カメラが可動コントロールの限りをつくして追う。
「……『トウモロコシ』!?」
トウモロコシ、それはフリードニア社が開発した対物ミサイル『バスケット』の俗称を指す。
通常弾頭ではなく、胴体部分に多数の小型対物破壊弾をそれこそトウモロコシの実のように詰めてあることから呼ばれる。
目標に近づいた時点で爆ぜ、周囲に多大な被害を与えるという強烈にして凶悪な兵器だ。
「撃ち落と……」
撃ち落とせ、とアルトゥーロは命令しようとして、出来なかった。
モニターの向こう側から、それこそ爆発的なまでの真っ白な光が目に飛び込んできたからだ。
『トウモロコシ』は対物破壊弾ではなく、光弾をその身に積んでいたのだ。
「……!」
悲鳴にならない悲鳴が、ブリッジに充満した。
大気圏内でモニターの入光量を調節しておらず、まともに瞳に光の洪水を叩きつけられたとあっては、
叫び声を上げて悶え苦しむ以外に出来ることは何もない。
無論、アルトゥーロも例外ではない。
顔を両の掌で押さえ、ブリッジの床にうずくまる。
悲鳴をあげなかったのは、さすがと言うべきなのだろうか。
頭上に輝く太陽より強烈な光、それに支配された戦場。
そのど真ん中を、数台のサンド・プレーンが突っ切っていく。
通常のサンド・ホバー・トラックの推力をさらに強化したもので、搭載量や速度はサンド・ホバー・トラックの三倍以上にもなる。
もともとは砂地以外の悪路もあるアフリカ大陸で効率的に物資を運搬するために開発されたものであり、
MSの二機や三機は軽く乗せることが出来る。
「本命を確認した! 右三十度前方! 速度落とせ!」
「三番プレーンは『最後のポッド』を回収!」
「目が生きているMSや船があるかもしれん! 注意を払え!」
サンド・プレーンは四台、その先頭のプレーンには、真紅のグフイグナイテッドと深緑のウィンダムが乗っている。
「時間的余裕は!?」
「およそ二十分! しかし、中にはそれより速く『復帰』するものがあるかもしれん!」
炸裂する光の渦の中を、サンド・プレーンは走る。
その上にあるMSは、どれもがある組織に所属しているものだ。
すなわち、『REPAIR』。
「スティングーッ!」
バシムは吠えた。
聞こえているとは思わないが、吠えた。
入光量を最小に絞っているため、光学モニターは一切の役には立たない。
だがしかし、彼のウィンダムやヤヨイのグフイグナイテッドには、『聞こえて』いる。
ダークネスの固有シグナルが。
スティング本人と、仲間である彼らしか知りえない、『導きの声』が。
サンド・プレーンは光をかき分けて走る。
ダークネスの、スティングのもとへ―――
今回はここまでです。
キリマンジャロ戦、現実時間でどれくらい続けていることやら。
とにかく終わらせないといけないと、かなり物語時間のペースを上げました。
トウモロコシやらサンドプレーンやら、強引に厨臭いものを設定したために不快に思われる方がおられたら申し訳ない。
説明不測や御都合主義の誹りは甘んじて受けます。
自分語りすいません、次回も出来るだけ近いうちに何とかしたいと思います。
なるほど…ルビーさんがアメノミハシラに連絡していたのはポッドの件か…(だよね?)
しかし、アフターものは妄想臭くなりそうだから大変だね
乙
カコ氏マダー?
乙!忙しい年末によく頑張った!
☆
感動した!
41氏、乙。
来年もその調子で頼むぜ!
乙です。最近みんな投下のペース上がってるよね
41の人はもう絵は書かないの?
おなかすいた
保守
そういえばまとめサイトに絵無いよね?
諸事情で前代保管庫に拾われなかったからな
ほしゅしたら保守してたり保守もらったり・・・・・・・
年賀状にスティング書こうか・・・・・
兄さんも喜ぶよ
731 :
カコ:2006/12/31(日) 18:01:51 ID:???
もう少しで1話が書き上がるから、大晦日投下しますぞ
焦らずにね
733 :
カコ:2006/12/31(日) 19:14:51 ID:???
そっか、じゃあもうちょっとあとにしようかな
《―まもなく3番デッキに、オーブよりの便が入港致します。気密シャッターを開く為、一時的に震動が起きますが―》
港全体に入港アナウンスが鳴り響く。
―アーモリーワン
L-4に位置するザフト所有のプラントは、戦後初の新型艦の進水式の為、人混みがあわただしくうごめいていて、とても落ち着いてはいられないくらいだった。
そのロビーの一画のソファーに、彼等はいた。
「なーんか、ドタバタしてるね。ここも」
アウルがいつもの調子で軽く愚痴をこぼす。
コペルニクスからのシャトルの中も、ここまでではなかったにしろ騒がしかった。いい加減飽き飽きなのだろう。
「もう少しの辛抱さ。ここまでくれば宝物までは目と鼻の先だ」
「ステラ…早くガイアに乗ってみたいなぁ…」
ステラがうっかりととんでもない事を口にする
「ステラぁ?こんな所でどうどうと…気をつけろよ?」
幸い周囲の騒音のせいで、ステラの声は誰にも聞こえていなかったようだ
スティングはできるだけ棘の無い言いかたで諭す
「ごめんなさい。ステラ…気をつける…」
彼女はシュンとなって呟いた。
「ここまで来て失敗したらどうすんだよ?足んないオツムで考えろよなぁ」
「アウル、お前も気をつけろよ…」
「大丈夫。こんなちょっとの単語でわかるほど、コーディネイターは頭良く無いよ」
「おいバカ!!周りは全部そのコーディネイターなんだぞ…」
スティングは立ち上がって声を上げてしまった。途中で気付いてトーンを下げたが…
「スティング声でかぁい」
「でかぁい…」
アウルだけならまだしもステラにまで言われてしまった。
相変わらず周りはそれどころじゃなく誰も振り向いたりはしなかったが、平時だったら間違いなくアウトだっただろう
「チッ、ともかくおしゃべりには注意しろよ」
「スティングも…ね?」
「あぁそうだな!」
ステラに悪気や嫌味のつもりは無いのだろうが、痛い所を突いて来る。
(やれやれ、何やってんだ俺は…)
そう思いながらスティングは再びソファーに座った。
《搭乗ナンバー500番から600番の人は入港ゲートまで御越し下さい》
彼等のナンバーは526から528、つまり次は彼等の番だ
「ほら、行くぞ」
「お、おぉい待てよ」
「スティング…」
三人は急ぎ足で歩いて行った
「なんかコーディネイターの街っつっても、あんま変わんないね〜」
入港チェックを終えた彼等は街を歩いていた。"水先案内人"とやらとの待ち合わせ場所へ向かって
「まぁな、人間のフリをしてる。ってのは有名な話だしな」
彼等とてブルーコスモス直属、ファントムペインの一部だ。反コーディネイターの教育も少なからずあった。コーディネイターに対する偏見があるのは当たり前だろう
「化け物かぁ〜」
「フッ、コイツ等がどんな奴等だろうが関係ねぇ、軍人は言われた通りにやるだけだ。特に俺等はな…」
「まぁね……あれ?」
アウルが後ろを見て止まる。
「ん?」
アウルの目線の先にはステラがショーウィンドウの前で回っていた。
「何やってんだ?あれ」
「浮かれてるバカの演出、じゃねぇの?お前もバカをやれよ。バカをさ」
スティングはそう言うと再び歩き出す。
本当に演出だとは思えないが、自分が文句を言ったら間違い無くアウルも加わり、ステラは落ち込むだろう。
任務中に精神を不安定にするのは得策じゃない
「…ヘンッ」
アウルも一瞬遅れて歩き出す。
―待ち合わせ場所。
そこは大型のビジョンのある静かな公園だった。鳥のさえずりが聞こえる穏やかな場所
「ずいぶん余裕ができちまったな。早過ぎたか?」
スティングがチラリと腕時計に目を落とす。
一回ステラを見失ったくらいで、後は恐いほどスムーズに任務が進んでいる。
その時はほったからかしにした事を悔やんだが、後からステラは走って来た。
あぁ見えても目的地までのマップは頭に入っているのだろう。
「お、来た来た」
アウルがこっちに向かって来る軍用エレカを目で追う。エレカには二人の男が乗っていた
「早かったな。青き清浄なる世界の為に」
運転席に座る男が親指を立てながら言う。
「どうも」
三人が素早く乗り込むと、男は格納庫エリアへとエレカを走らせる。
「大変だったろ?ここまでの道のりは」
助手席の大きめの荷物を持った男が口を開く。
「いえ、思ったより何も無くて…むしろ本当に大変なのはこの後でしょう?」
スティングは馴れた敬語で言葉を返した。アウルとステラはなんとなく話を聞きながら外を眺めている。
「なるほどね、確かにしっかりしてるよ。前の…ブーステッドマンとかってのじゃあこんな繊細な任務、できなかっただろう。君達みたいなのがたくさん増えれば、戦争も恐く無いな」
スティングは一瞬眉をひそめる。悪気は無いにしろ、この様な価値観を目の当たりにすると思う所があるのは事実だった。
隣のアウルがイライラしているのが表情から伺える。
「仕方ない、抑えろよ…」
スティングは小さく呟く
「チェッ」
そうしてる間に、エレカが格納庫、ハンガーに横付けされた
「さぁ付いたぞ。」
格納庫の前には見張りと思われる戦闘服の男がいたが、彼もこちらの協力者らしく
「青き清浄なる世界の為に」
と呟いてから親指を立てた。
「じゃあな。あとは任せたぞ」
運転席の男は車を回し去っていった。
シャッターの裏に隠れると、戦闘服の男がキー・スリットにIDカードを通し、シャッターが開く。
五人が速やかに通路に身を隠すと、男が辺りを見回しまた親指を立てた。
彼等共通の合図なのだろう。
スティングが頷くと荷物を持った男がカバンを開く。
「さぁ」
中にはたくさん武器が入っていた。
各々が自分の気に入った武器を手にする。
「さぁて、暴れるぜぇ」
「敵…倒す!!」
「さぁ、パーティーの始まりだ!」
3人は通路から飛び出した。
スティングはマシンガンを両手に構え、素早く、正確に敵を仕留めていく。
「なんだ!?」
右往左往する獲物の声が心地良くさえ聞こえる。
(他愛もねぇな)
持ち場の敵が大方全滅したの確認し、中央を行ったアウルの方をチラリと見るとキャット・ウォークの上から敵が狙っていた。
「アウル!上だ!!」
叫ぶや否や、アウルは振り返りもせず後ろの敵を葬った。
(余計なお世話だったかな)
「ハッ」
更に奥の物影にグレネードを投げ込んでやると、悲痛の声と共に敵が吹き飛んだ。
一瞬にして静まり返った倉庫全体に銃とナイフを捨てた金属音が響く。ステラであろう。
「スティング」
アウルが単純なワクワク感に駆られ、「終わったぜ」と言う様に声を掛ける。
「よし、行くぞ!!」
スティングは銃をその場に捨てながら叫ぶと走り出した。やっとたどり着いた宝物、“カオス”の元へ
三人は猫の様な軽やかな動きでそれぞれの機体のコックピットに入った。
幸い最終調整中だった為か、ハッチは開いていてすぐに乗り込めた。
スイッチを入れると起動画面が移りOSが表示される。
Generation
Unrestricted
Network
Drive
Assault
Module
(これがネオの言ってたガンダムって奴か…よし、動く)
モニターがオンになると周りが写しだされ、計器の光りに相まってコックピットが明るくなる。
スティングはキーボードを素早く叩き、機体を立ち上げていく。
「どうだ?」
「OK、超良好」
「良いよ」
スティングの問いに二人が返す。誰も問題は無い様だ
「量子束培反応スタート、パワーフロー良好」
「全兵装アクティブ、オールウェポンズフリー」
「システム、戦闘ステータスで起動」
三機のMSのカメラアイに灯がともる。
MSが立ち上がりケーブルが引きちぎれ、自然と笑みが溢れて来る。
VPS装甲をオンにすると、各機体が鮮やかな色に染まっていった。
ハッチを外側の敵機を予測しつつ破ると、アリの様に逃げ惑う人ゴミがあった
「まず格納庫(ハンガー)を潰す。MSが出てくるぞ」
「ステラ、お前は左」
「わかった!」
各々分散すると、格納庫に向けてビームライフルとミサイルをばらまく。
動けない状態のMSを倒すのは面白く無いが、任務の遂行を忘れるほど彼等は子供では無い。それに―
「出てきたな」
コロニーという閉鎖空間の中とは言え、アーモリーワンは工廠だ。どちらにしろ敵が尽きる事は無いだろう。だからこそ引き際が肝心なのだ。
「オラァ!蚊トンボが、墜ちろ!!」
叫びながらライフルを死角に打つと、火を噴きながらディンの編隊が墜ちて行く。
「これって、弱い者いじめじゃねぇ?」
アウルからの通信が入る。
「ヘッ、弱いのが悪いのさ!エネルギーの消費は1/3までに抑えとけ。流石に止まったら良い的だ、ドカドカ打つなよ!?」
言いながらも自分に言い聞かす。
(カリドゥス改と機動兵装ポッドは出来るだけ使わない方が無難だな)
「お〜任せ!」
「…わかった。」
ゲイツRの三機編隊を倒した後、そろそろ潮時かと降下した時、ステラの機体“ガイア”が敵の一機と対峙していた。
「ステラ!!」
(ザフトの新型量産機、確かザクウォーリアとか言ったか…?)
この距離なら外す事は無い。
―はずだったが、腕一本に留まり仕留めそこなった。
―ビービービー
(後ろからロックされた?)
カメラを向けるとミサイルが飛んで来る。
間一髪で避けたがてミサイルの軌道を辿ると。一機の戦闘機の姿があった
「なんだありゃ…?」
その戦闘機は、三機の僚機を連れ上空に上がるとレーザー誘導により引き寄せられてゆく。
目の前で信じがたい出来事が起こった。
(MSが…合体した)
そのMSは大きな対艦刀を降り下ろしながら降下し、ザクを守る様に仁王立ちした。
「なんだ…コイツ?」
これからの戦いを予見するかの様に、冷たい風が吹いた
740 :
カコ:2006/12/31(日) 23:53:28 ID:???
なんとか間に合ったー
兄さんの名ゼリフがいくつか書けてよかった〜
三人の台詞は連ザなんかからも持って来てかっこよくしたかったんだけど・・・
手抜きだって思う人、すんません
741 :
保管庫:2007/01/01(月) 02:01:43 ID:???
おーっすんばらしーっ
まとめて乙也
そしてあけおめ
743 :
カコ:2007/01/01(月) 09:08:18 ID:???
あけおめです
保管庫氏乙です。カワユス
ミサイルの軌道を辿ると。一機の>って、なんで「。」つけてんだろ?
「、」に脳内変換お願い
他の所も荒い所がめだっちゃってスマソ
あけおめぇぇ
あけおめ&乙!
今年もしっかり保守しておこう
スパークスティング
保守
748 :
カコ:2007/01/03(水) 19:24:21 ID:???
今回書くにあたってまた第一話観たんだけど兄さんめっちゃかっこ良かった〜
ミッション開始の音楽がすごいマッチしてた
オクレ兄さんは最初からファンだったけど、守るものが無くなってからは怒りっぽくなったね
そういう人なんだよ
最初は仲間もいたし自分の境遇にも理由つけて納得してたみたいだけど、後々大幅な記憶操作やら強化されて、痛みを共有する仲間もいなくなったから無意識にイラつく様になったんだろうな。多分
普通の記憶操作なら正気は保てるってことか・・・・・
そういやゲームなんかだと普通に「弱い」って自分でも言ってるんだよなぁ
他人に対して言うなら大丈夫なほど精神力が強いのか、完璧に設定倒れなのか…
そもそも放送前にキチンと設定されたたのだろうか>兄さんのブロックワード
アウルなんかも話の都合上必要になったから持って来ただけで、オクレ兄さんのは物語に必要なかったからって感じだろうね
なんて言うか、こっちの好奇心を潰す様なスタッフだな
ブロックワードは別に必要ないな、というより無理して作ると無理がくる
ステラとかのブロックワードも訓練中に症状が出て、研究者が一括りにしてつけたとかだと思ってた
あの簡単な単語じゃ日常生活にも支障が出ると思う
普段抑えられてる恐怖とかの感情がブロックワードによって解除されるんじゃなかった?少なくとも小説では
アフター兄さんはブロックワード克服してるっぽいけど、
再構築兄さんがどうそれを乗り越えていくか楽しみ
☆
★
☆
スティングはノワールも似合いそう
暇だからMSについて考察してみた
ダークネス(形式番号不明)
オクレ兄さんの愛機。
ガイア・アビス・カオスのパーツ寄せ集め機体。
パーツはオリジナルを引き上げたのかそれとも余りものなのか不明。
主人公機のためかなり強力だが、いかんせん寄せ集めだけに稼動時間に問題ありとか。
スレの大元SPIRAL-67氏の設定によると動力はストフリと同じでMAにも変形可能。
水中・空中・宇宙とどこでも能力を発揮でき、武装が豊富で全開時はストフリのフルバーストと同等だとか。
しかしこれではあまりに強杉だと各職人に思われたのか、劇中では大暴れしている印象はない。
初期設定案としてあくまで劇中とは別物と考えるほうがいいかもしれない。
初期のリレー時はよくドラグーンを飛ばしていたが、最近は使われたためしがない。
イラストは旧保管庫にある。
ブリリアント(形式番号不明)
アル吉の愛機。別名銀バエ。
全身銀色にミラーコーティング?されており、アカツキの兄弟機と考えるのが一番自然かもしれない。
オーブから流出した設計が元に組み立てられたようだが、詳細不明。
SPIRAL-67氏の初期設定ではウナトがアカツキの設計図をパクって極秘に作ったとか。
アカツキ以上に強いらしいが、ダークネスと同じく劇中ではどちらかというとアル吉の操縦技術のほうが印象強い。
やはり各職人によって遠慮というか意図的にパワーダウンされている感じ。
スレイヤー(ZGMF−X71S?)
首里坊の乗機。
SPIRAL-67氏の初期設定ではカオスの試作機で、機動性ではカオスに勝るが火力では劣るとか。
後、現行スレの87氏によってビームライフル、ビームサーベル、カリドゥス等の武装案が追加される。
詳しくは
>>100 強いはずだが、キリマンジャロ戦ではアウルOS&ステラOSウィンダムに大苦戦していた。
ブレイバーやカオスMkUも旧保管庫に設定案が置いてある。アウトレスは新保管庫に。
が、一年半以上前のものなので現在の劇中のものとは別ものととらえるほうがいいかも。
全体的にいわゆる厨臭さがダウンしている?
>>762 フェイスマスクがまんまカオスだからね。
そういえばスタゲでスウェンと兄さんは一瞬だけど顔をあわせたね
ダークネスの設定画(?)って見れないの?
現保管庫の一番上に旧保管庫へのリンクがある
旧保管庫の「機体説明」にイラストが
>>767 dクス。これがこの板で一時期一世を風靡したMSか
初期から住人してるがそんなに話題になった記憶ないぞw
なんというか、ガイアって軽武装だから高機動なわけで・・・・・・
どっちかというとガイアの変形機能無くしてジェットストライカー装備とかのが実用性ないか?
いや、ダークネスって無理ないか?って言ってみたんだが住人が納得してるならいいや
ぶっちゃけ無理あるよ。
でもスレ開始時は種死放映真っ最中でノリがあったから、そのままに受け入れられたんだわな。
少し意地悪い言い方だと厨房的勢いで始まり、強引なリレーSSとして後ろを省みず発進したという経緯。
まあそうは言っても、職人離脱によるリレー崩壊、絵師もサヨナラ、
途中から始まったアウル話や通称Bルートの立ち消え等々の幾多の消滅の危機を乗り越えた幸せなスレではある。
茶碗にこびりついたカチカチ飯粒のごとく粘りまくる初期住人、SSスターターで今だ投下を続ける41氏、
保管問題を解消してくれた新保管庫主、この時期になって新作を投下してくれたカコ氏と682氏。
オクレ兄さんを愛する者として、全員に感謝。
感謝保守
俺は初期住人じゃないけど
41氏とカコ氏の作品が完結するまで居るよ
オクレ兄さん
完結するより先に2ちゃんが閉鎖するとはなあ
まじで!!
マジかよ。
誰かサイト持ってる猛者はいないの?
救世主
780 :
カコ:2007/01/12(金) 22:34:50 ID:???
俺はそんなに、あきらめがよくない!!
とか言ってみたり。閉鎖したらしばらくは保管庫の掲示板とか借りられ無いかな?
781 :
通常の名無しさんの3倍:2007/01/12(金) 23:37:54 ID:uC6mZFac
さげ
そっか。yyかなんかにスレ立てれば無問題?
まぁまだ決まったわけじゃないし
騒ぐのは決定してからでいいでしょ
もう決まったのかと思って焦ったよ
気に病んでも仕方ないべ
へしゅ
☆
ブロックワード:閉鎖
☆
>>773 Bルートはまだ立ち消えてなどいないさ!
すいません、実に4ヶ月ぶりの復活です。
夏休み以降はきつくなると前から言ってましたが、
就職先が未だに決まってないので…
今回投下したら、次に投下できるのも何時になるのか分かりません。
まあ、それ以外にも話を煮詰めてる内に、当初の勢いを失い、
どこか自分の中でブレーキがかかりっぱなしで、半ば放置にも近い状態になっていましたが…
人に話し始めた物語には終わりを用意せねばなるまい。
それが、読者を待たせる身になってしまった人としてのけじめであるから。
例え、未熟であろうとも結末は語って見せよう!
Bルート、投下。
気取ってみても、仕方はない。
793 :
連合兵:2007/01/17(水) 15:45:42 ID:???
スティング「…しかしまぁ。こいつがあるとは思わなかったぜ。」
俺が今乗っているのは、かつてファントムペインとしてアーモリー1で強奪した機体、そして俺の愛機でもあったカオス。
格納庫には、ザフトのセカンドステージの5機全てが保管されていた。
整備員の話によると、あれらは新型機開発のためのデータ用として置かれていたらしい。
そのうちの一機をヘダイルが説得して出撃させ、今俺が乗っているわけだ。
ヘダイル「雑魚はこっちで蹴散らすから、撃ち漏らしや強敵は任せるぞ。あんまり小回りの効く機体じゃないからな、コイツは。」
スティング「了解だ。」
ガナーザクとデストロイが一斉にビームを放つ。
その多くはザムザザーやゲルズゲーに防がれてしまったが、それでも何機かのダガーやウィンダムが撃破された。
そして、それらの攻撃を防いだザムザザー達を横から新型3機がビームライフルで打ち抜き、俺は起動兵装ポットで背後から蹴散らす。
随分と単純な攻め方だが、思ったよりは効いている様だ。
スティング「こいつら、まったくの素人じゃないみたいだが、かと言ってベテランでもなさそうだな。どっか動きがぎこちねぇ。」
ヘダイル「どうも、そうみたいだな。…戦場の空気に慣れてるって雰囲気じゃない。」
連中の陽電子リフレクターの展開の速さや回避行動の動きを見ていると、
反応自体は早いが仲間との連携がいまいち取れていないのが分かった。
スティング「そうと分かれば、さっさと蹴散らしちまうか。長引けばコロニーへの被害も増えるだろうし。」
そう言いつつも起動兵装ポットで打ち落とし、ビームサーベルでストライクダガーを切り刻む。
そんな感じで、戦闘開始から序盤は俺たちが押していたが…
スティング「くそ、何なんだよ、コイツは!?」
俺は、明らかにパイロットが別格の腕を持つザムザザーに苦戦を強いられていた。
ただのナチュラルの動きとは思えないほど反応が良いぞ、コイツ!?
794 :
連合兵:2007/01/17(水) 15:46:34 ID:???
ファルナス「…思った以上に働いてくれるな、ソキウス達め。」
ナチュラルに従う事を前提として作られたコーディネイター、ソキウスたち。
精神面が破壊されていると聞いていたので、主力として扱うには不安があったのだが
これならば初めから出しておくべきだったと思う。
敵は曲がりなりにもコーディネイターか、それに匹敵する正規兵が応戦しているのに対して、
こちらは一部を除いて軍の正規演習を受けていないナチュラルばかりだ。
実力差があるのは仕方ないが、まさかここまで一気に押されこまれてしまうとは…
ファルナス「…まずいな。」
コロニーに毒ガスタンクの再設置をするよう部下に命じたが、
彼らはタンクを守りきれずに、アルマゲストから出撃してきたばかりの増援のジン・ハイマニューバ隊に切り捨てられる。
このままでは、アルマゲストを守護する為に設置された複数の防衛衛星(付近の小惑星を要塞としたもの。)から増援が来るのも時間の問題だ。
向こうとしては、反ザフトを対抗するためのアーピス独自の戦力を本国に悟らせる訳にはいかないだろうが、
流石に本拠地が落とされるとなっては、そんな祐著な事は言っていられないだろう。
どの程度の戦力が存在するかは不明だが、少なくともわずか二隻の艦隊などは軽く蹴散らせるだけの部隊があるはず。
ファルナス「…お前たち、引き上げるぞ。連中がザフト内で反乱を行っている証拠も十分押さえた。これ以上、粘る必要は無い。」
これまで我々、『氷の花』はブルーコスモスと言う過激派のテロ組織の暴走と言う形をとって、
円卓の騎士にとって邪魔な存在を抹殺してきた。
だが、所詮はテロであって、(戦争を始めようとして整えた)一国の軍事力にはかなう筈も無い。
今回の任務は、あまりにも分が悪い、まず成功するはずの無い任務だと言うのは分かっていた。
事実上の玉砕偵察であり、ワシらはアーピスに対する牽制であり、奴らを表舞台に炙り出すための生贄だという事を。
連合・ザフトの両勢力に裏で手を回す『円卓の騎士』にとっては、
ザフト内にて連合側と手を組まんとするアーピスは、ある意味ライバル組織になりかねない危険な存在なのだ。
その為、連合とアーピスが同盟を結ぶ前にトラブルを発生させ、白紙に戻させるために我々は派遣された。
この戦闘でアーピスを壊滅状態に持ち込めればよし、我々が失敗したなら、過剰な戦力を隠し持っているなどの要素から
アーピスをザフト・連合の両方から追求し、アルトゥーロの残党を含めて奴らを舞台から退場させる手はずとなっている。
通信兵「了解、しました。全軍退却!」
母艦であるアガメムノン級が後退し始め、自分を含めて部隊も退き始める。
通信兵「退却中の進路前方より高速で接近するMS部隊を確認!その数は50機ほど!」
ファルナス「何!?」
…既に退却するタイミングを逃してしまっていたというのか。
795 :
連合兵:2007/01/17(水) 15:47:27 ID:???
スティング「おらぁぁ!」
俺は、ビームサーベルで切りかかる。だが、素早く体勢を変えたザムザザーのバリヤーでサーベルは受け止められ、
切りかかった勢いを殺せずにそのまま突っ込んでしまった。
スティング「がぁぁぁ!」
陽電子リフレクターに接触した機体が、バチバチと焼け焦げる。
真っ先に接触したビームサーベルはショートして使い物にならなくなっちまったようだ。
だが俺は、すぐさま機体を立て直して分離させた起動兵装ポットのミサイルを叩き込む。
大型であるぶん大したダメージにはなっていないようだが、多少の牽制としては功をそうしたようだ。
ゲルズゲーがひるんだ隙に、腹の方にめがけてビームライフルを叩き込む事でなんとか撃破できた。
ヘダイル「さすがにかつての愛機とは言え、旧式じゃ押し切れないか?スティング。」
スティング「ああ、敵に回ったザムザザーやゲルズゲーの陽電子リフレクターがここまで厄介だとは思わなかった!」
ヘダイル「ほんとだな。デストロイの砲撃が片っ端から防がれちまう。しかし、よくもまあここまでかき集めたもんだな。
連合の正規部隊にだって、こんなに大量に陽電子リフレクター持ちは配備されて無いだろう。」
スティング「向こうの狙いはおそらく内部制圧にあったから、時間を稼ぐ為に攻撃より守りを重視した機体を集めたのかも、な!」
また一機、苦戦しつつも落とす。だが、機動兵装ポットは1つ落とされ、カオスの左足と右腕も失って大きく破損している。
このままでは落とされるかもしれない。
スティング「くっそ、流石にキッツいぜ…」
ヘダイル「そうか。もうじきザフトのエース殿が増援に到着する。それまで持ちこたえろ!」
スティング「エース?」
ヘダイル「お前も前大戦で聞いた事くらいはあるはずだ。ザフトのエース、シン・アスカの名前くらいは!」
そんな事を呟いていると、敵の背後から50機ほどのMS部隊が接近してくるのが見えた。
スティング「なっ!!あの機体は…」
ジン・ハイマニューバやグフを率いて先頭に立っているのは…
ヘブンズゲートで俺を含めた5機のデストロイを瞬殺して見せた、あの機体か!
796 :
連合兵:2007/01/17(水) 15:49:02 ID:???
通信兵「退却中の進路前方より高速で接近するMS部隊を確認!その数は50機ほど!」
ファルナス「何!?」
その連絡を聞いて、思わず顔が青ざめていくのが分かった。
ファルナス「もう防衛衛星からの増援がついたと言うのか?敵部隊の編制は!」
通信兵「敵のMSの内容ははジンハイマニューバ2・グフ、そして…デスティニー。」
ファルナス「デスティニーだとぉ!?」
デスティニーガンダム。ザフトのエース、シン・アスカが前大戦で登場していた機体。
彼の専用機であり、ザフトの象徴・デュランダルの剣としての側面を持つデスティニーは量産されたと言う話は聞いていない。
純粋に戦場を彩る英雄という物語を作り上げるためには、同じ機体が複数あっては感動が薄らいでしまうからだ。
完全に敵をなめきった話ではあるが、実際、英雄の名にふさわしく数々のMSを撃破していった。
ファルナス「…これは、完全に詰まれたな。」
恐らく、予想が正しければデスティニーに乗っているのはシン・アスカその人だ。
デュランダル派残党が中核となっているアーピスとしても、彼のような逸材をほおっておくわけがない。
30機のウィンダムを一人で抑えて見せたとか、ヤキンドゥーエのフリーダムを沈めたという逸話を持つ
ザフトの中でも最強に位置するであろうパイロットが相手では…
しかも、自身が駆る機体“デスティニーインパルス”はそのデスティニーを開発する為のテストベースとして作られたもの。
パイロットの腕でも、MSの性能でも劣っているのは恐らく間違いないだろう。
ファルナス「はは…」
通信兵「どうなされました…?」
ファルナス「全員に伝えろ。死にたくないんだったら降伏しろと。だが、ワシはここで戦士として死ぬ道をとる。
後を追うのも、無様に生き延びるのも勝手にしろとな。
そもそも無茶な任務だったんだ。ここで諦めても誰も咎めはせんよ。」
通信兵「えっ……?何をするつもりです、隊長!」
通信を切り、一直線にデスティニーに向かって突っ込んでいく。
機体が名を語るように、運命が運命を呼び合ったのかもしれん。ワシの最後の相手としては、不足の無い相手だ!
797 :
連合兵:2007/01/17(水) 15:49:57 ID:???
カミキ「現状はどうなっている?」
サラ「マスドライバーを抑えてる連中と接触してみましたが、かなりがめつくて意地汚い奴らでしたよ。
そんな連中に払う金などびた一文無いと思い、引き上げました。」
カミキ「…もしかして、お前自身が連中と接触したのか?」
サラ「何か、問題が?」
カミキ「…お前のやり方は潔癖すぎるところがある。だが、今回はまあいい。
今回の任務はゲリラの首魁、ルヴィア・デイブリーを捕らえる事だからな。
アフリカ共同体の不審なマスドライバーの動きは一応本国に伝えておくが、
証拠も権限も無い以上、お前たちの部隊が口出しする事ではない。
合流して部隊の補充と再編も終わった事だし、マスドライバー基地に到着する前に叩く。出撃の準備を。」
サラ「了解しました。」
・
・
・
これまで、何事も無く進んできた。連合も、ザフトも、円卓の騎士からも、何処からも追跡にあっている様子は無かったはずだった。
ルヴィア「何なんだろうねぇ…?」
ジル「どうしたんですか?」
ルヴィア「いや、あたしの勘が何かを告げてるんだよ。」
ジル「勘、ですか。」
ルヴィア「いわゆる虫の知らせってやつだね。何かが大きく動く前触れだと思うんだが…」
通信兵「…その、勘が当たったみたいです。明らかにミラージュコロイド・デテクターに反応があります。後方からMSが接近中です。」
ルヴィア「全く、嫌な時に当たってくれる。何で今まで気づかなかった?」
通信兵「策敵ギリギリの位置からつかず離れず、ついてきていたのだと思われます。
……待ってください。発見したMSの通信を傍受したところ、まずい事に連合所属の艦隊が真っ直ぐにこちらへ接近中です。」
バシム「見事に挟み撃ちにされたか。…敵の戦力は?」
通信兵「現在接近中のMSは黒いワイルドダガーが3機。恐らく、この3機がミラージュコロイド搭載機だと思われます。」
ルヴィア「MS隊を出撃させな。ミラージュコロイド装備のMSなんて持ち出してきてるようなら、
始めっからあたしらにターゲットを絞り込んできてる様なもんだ。」
798 :
連合兵:2007/01/17(水) 16:09:10 ID:???
ティロード「…まあ、こんなものか。」
とりあえず、最初は1敗したもの、現在は逆転5連勝中。
半泣きになっているのがシュミレーターの向こうから感じ取れるほど、動きが粗雑だ。
今の彼女は、はっきり言ってこちらの作戦を破る為の一手ではなく、こちらの作戦に嵌りに来る一手しかとっていない。
……これでは、僚機の設定をウィンダムからストライクダガーにしても勝てそうに無いほど、彼女は感情的過ぎた。
ティロード「…だが、資質はある。少なくとも、自分以上の物は。」
今の彼女が選択していた機体はカオス。元々はザフトから強奪したMSのデータではあるが、
連合内で詳しい解析にかけられる過程で、戦闘シュミレーターのデータが作られている。
しかし、『データ』にはあるだけで、搭乗機として設定する連合パイロットは殆どいないはずだ。
それは、連合内でカオスの血統を引いたMSが無いから。
ガイアのコピーともいえるワイルドダガーは量産されたのに対して、連合製のカオスとアビスは日の目を見なかった。
連合製のアビスとカオスが作られなかったのは簡単だ。空戦用ジェットストライカーと水中用フォビドゥンと言った、
同系統のMSの存在もさる事ながら、『一般のナチュラルでは荷が重過ぎるから』。
元々、ザフトと違って物量で戦いを推し進める連合にとって、極々一部のトップエース用MSなどは重視されていない。
ファントムペインなどの特殊な連中を除けば、基本的にはトップエースでも量産機に搭乗するのが当たり前だ。
メイ「…。」
シュミレーターを中断し、メイを見つめる。彼女は泣きかけていた。
ティロード「メイ・ブラックマン。お前は、決して弱くない。だが、お前は本当の意味で強くなる機会に恵まれてきていないんだ。
……孤独の中では自身を鍛える事は出来るが、自分の限界を超えて成長する事は出来ない。
自分の限界を超えるには、他者と交わるしかないんだ。自分の知らぬ、自分の未知の可能性を知るためにも。
決して孤独でいようとするな。」
小うるさい説教。自分でも、非常に偉そうな物言いだとは思った。
まだ、20年も生きていないような男がこんな事を言っても説得力はない。
だが、ここで彼女には一皮剥けてもらっておくべきだろう。
そうでなければ、このまま戦場に送り出しても、敵すら取れないまま死ぬだけだ。
メイ「うっうっ・・・・・・うわぁぁぁん!!」
思いがけず突進してきた女の子に、よろめきそうになる。
……まあ、あんな感じになってたら泣くんじゃないかとは思ってたが、俺に泣きついてくるとは。
正直、気の強い子だから自分の部屋に走っていくと思っていた。
ポンッポンッ
軽く頭に触れ、それ以上の言葉はかけず、とりあえず胸を貸してやる。
彼女は、父親が亡くなってからどこかしら歪んでいたのを自覚していたのだろう。
それを吐き出す為に泣いているのだ。
ちょっとの間彼女は泣き続けた後、しっかりと意識を戻して自室に戻っていった。
復活オメ乙
就活もSSも焦らずガンガッて
!
乙です
就活支援あげ
このスレは落とさせんよ
スティングとスウェンって最強タッグ
いいねぇ。中々かっこ良さそう
二人が並ぶと絵にはなりそうだな
☆
スティングとスウェンの復讐劇
スウェンも今頃ミイラじゃ…
やっぱあれ、最後は間に合わなかったのか救助が
>>810 いや、よくわからんが救助されるのは確率的に奇跡とか…
生き残ってもDSSDに残ってやんわり暮らす事に…
まぁ、ヒイロみたいに独りどっかに行くのもカコイイが
ならまだどのルートにもスウェン登場の可能性はあるのか
オリ中心なのはわかるけど、ヤツは出してほしいなあ
813 :
カコ:2007/01/23(火) 13:35:52 ID:???
まだスウェンが生きてる時間軸ならあるいは…
なんてね
今週中には投下しま〜す
>>716の続きです。
では投下↓
黄色い砂土の大地、そして蒼穹の空。
それを一瞬して覆う、眩いばかりの閃光。
そこに居合わせた者は、全て視界を真っ白に塗りつぶされた。
アフリカの太陽は、赤道直下の地域に関わらずどこも厳しい。
それに砂漠地域などでは、上の青と下の黄色、そしてその陰影しか色が無く、
その単純さもまた、目に対するダメージになる。
よって、太陽の光や同じような色の脅威から眼球を守るために、
砂漠地帯の人々はサングラスやゴーグルを常時携帯している(防砂の目的も当然ある)。
だが、MSや艦船に乗っている限りは、必ずしも必要になるわけではない。
パイロットスーツのバイザーには遮光効果もあるし、光学映像モニターには入光調整が施されている。
特に目を保護する手段を講じなくとも、何の問題もないわけだ。
そう、問題はない。
あくまで自然界の光だったならば。
だが、今、キリマンジャロの戦場を包む光は、完全に人工のものだった。
バイザーやサングラス程度では持ちこたえることが出来ない、
光学モニターの入光量を普通よりもかなり絞っておかなければ、目を焼かれてしまうくらいの、強い、人工の光―――
「な……何だ!?」
スティングはダークネスのコクピットで、目を瞑りながら呟いた。
突然、モニター全てから流れ込んできた光の奔流、それがスティングの視神経をチクチクと突付いている。
「くそ、目が……開けられねぇ!」
果たして、これを幸いと呼んでよいのだろうか。
己の立場に絶望し、俯き、目を閉じて大声で吠えた。
まさにその瞬間だったのだ、光の大洪水がコクピットに溢れかえったのは。
もし彼が目を見開いていたなら、このキリマンジャロに居合わせた者達と同じように、
目蓋を押さえてのた打ち回らなければならなかっただろう。
「チキショウ、な、何だってンだ!」
悪態をつきつつも、スティングは必死に頭を働かせて判断した。
光の爆発はまだ続いている。迂闊に目を開けることは出来ない、と。
いや、正確には、目を開けること自体が出来ない、と言うべきかもしれない
何しろ、目を閉じていても感じるほどに強い輝きなのだ。
目を開けられない以上、当然MSの操縦も出来なければ、モニター以外の機器のチェックも出来ない。
そうなると音声以外に周囲の状況を知る術はないが、彼の耳に聞こえてくるのは、
ただただわめくような野太い複数の悲鳴だけだ(スティングが受信回線をフルオープンにしているため)。
スティングにとっては、ダークネスを地上に降ろしていたこともさらなる幸運だった。
空中を飛んでいる最中にこの光に飲み込まれたのなら、操縦どころではない。
方向を見失い、黄色い大地に墜落するか、他のMSや艦船と激突するかのどちらかだ。
「くそ……くそ、くそっ! ステラ、ステラ……! 教えてくれ、いったい、どうなってやがるんだ!」
スティングは、自分の声が変調をきたしているのを自覚した。
精神のバランスが崩れている証拠だった。
「ステラ……!」
答は決して返ってこないと知りつつも、スティングは呼びかけ続けた。
例え肉体を持たないプログラムであろうとも、所詮はステラ・ルーシェの戦闘データの成れの果てに過ぎなくとも、
今の彼が頼ることが出来るのは、おそらくこの光の波の中でもダークネスを守るべく近くにいるであろう、
肩に『1』と刻印のされたウィンダムしかいない。
『……ング』
「!?」
スティングは顔を跳ね上げた。
危うく目を開けそうになってしまうぐらいに、勢いよく。
「ス、テラ……?」
確かに、スティングは聞いた。
罵声、悲鳴、叱咤、怒号、断続的に耳に飛び込んでくるそれらの中から、彼の名前を呼ぶ声を。
『ス……ング!』
「ステラ、ステラなのか!?」
その声は、次第にはっきりと聞き取れるようになってくる。
『……ィン……!』
『聞……えるか、ステ……グ!』
そして、段々と大きくなっていく。
「ステ……いや、ヤ、ヤヨイと……バシム!?」
『スティングーッ!』
『スティング・オークレー! 聞こえてんなら返事をしろーっ!』
それは―――久しぶりに聞く、『仲間』の声だった。
「ヤヨイッ! バシム! 聞こえる、聞こえるぞ! 俺だ、スティングだ!」
スティングは声も枯れんばかりに叫んだ。
今、心を覆った絶望の黒い闇の先に、求めた出口がちらつき始めている。
閉じた目蓋に溢れかえる光の向こうに、差し伸べる手が見える。
『スティングッ!』
「ヤヨイ! ヤヨイ・ホシナ!」
『スティーング!』
「バシム・ノルマンディ!」
さっきまでカラカラだった喉に、潤いが戻る。
仲間の名前を大声で呼ぶ、それの何と心地よいことか。
『そこを動くんじゃねーぞスティング! 今助けてやっからよ!』
「何だ、どういうんだバシム!」
『説明は後だ、お前はジッとしてりゃいい! 俺が拾ってやる、機体ごとな!』
「だがしかし、俺の場所が!?」
『わかる、わかるに決まってるじゃねえか!』
力強く言い切るバシム。
スティングは、腹の奥が熱くなる感覚に捕らわれた。
それは、今まで感じたことのないものだった。
感謝、感動、歓喜……単純な単語ひとつでその正体を現すことは出来ないだろう。
アウルとステラを取り戻すために裏切り同然で『REPAIR』を飛び出した。
そして、事を解決し、また『REPAIR』に戻るつもりだった。すべて、一人の力で。
スティングは自分の都合を優先する以上、単独で事を成すべきだと考えていたし、
また、それが当然だとも思っていた。
だが結局、彼に出来たことはほとんどなかった。
アルトゥーロに翻弄され、駒としていいように使われかけた。
その果てに待っていたのは、自分はあまりに非力過ぎるという現実と、行く手を塞ぐ黒い絶望感。
「すまん、ヤヨイ。すまん、バシム……。すまん、すまねえ……クソババア」
スティングはさらに強く、目を瞑った。
そうしないと、涙腺が決壊してしまいそうだったからだ。
仲間が、迎えに来た。
スティング・オークレーは、救われた。
生命が、ではない。
精神が、心が……救われたのだ。
今回は以上です。
短くてすいません。
カコ氏マダー?
定期保守
820 :
通常の名無しさんの3倍:2007/01/25(木) 16:23:23 ID:D7Mzi/sp
投下があったのに過疎だな
また点呼でもするか?
さっきまでここもdat落ちしてたね
>>821 ノ
資格試験で最近パソコンを触って無かったよ
>>821 ノ
824 :
通常の名無しさんの3倍:2007/01/26(金) 20:57:59 ID:JwKFHk9L
ゴメン、ageてた
ドンマイ
そして再構築を待つ
41氏、乙!
長さなんて気にしない。
続き書いてくれるだけで嬉しい。
「MSへ…合体した?」
その赤いMSは巨大な対艦刀と思われる大剣を振りかざすと、驚く暇も与えずガイアに突進した。
「ステラ!チィッ…!!」
助けに行こうとしたスティングに、ガズウート部隊のビーム砲が迫る。
「雑魚が」
ステラがなんとかその斬激から脱出したのを横目で確認すると、ガズウートを葬り赤い不明機へとライフルを撃つ。
「あれも新型か?ガンダム…?」
謎の不明機から打ち返されるビームを建物に隠れてやり過ごすと、データベースを調べる。
「どういう事だ?あんな機体の情報は…」
表示されたのは“OBJECT UNKNOWN”
僚機として開発されたはずのカオスのデータベースにも登録されていない機体…
それほど極秘に開発された機体なのだろう。
「アウル!!」
返事を待ってレーダーに目をやると、僚機を表す緑の光点が敵機を表す赤い光点に囲まれている。
「まだ掃除中か…」
しかしアウルが彼等の言う“雑魚”に殺られるはずは無い。再びレーダーに目を落とすとかなりのスピードで赤が消えている。
眼前の不明機を落とす方が先決だと判断したスティングは、再びビームライフルを発射する。
「落ちろ!」
カオスが撃ったビームはシールドで弾かれたが、その隙に四足獣形態に変型したガイアが背後からビームブレイドを展開し突進する。
カオスは紙一重でガイアの攻撃を避けた不明機にライフルを撃つと、ビームサーベルに持ちかえ体勢を崩した不明機に遅いかかる。
「オラァ!」
確実に仕留めたと思った瞬間――
―ズウゥゥン
コロニー全体が大きく揺れた。
「チッ、もう来たか」
スティングは腕時計に目をやりながら、“プラントへの攻撃がお迎えの合図”というネオの言葉を思い出し、殺りそこなった不明機を見る。すると四足獣形態だった為に比較的震動の影響を受けていなかったガイアが、不明機との戦闘を再開していた。
《スティング、さっきの!》
アウルの“アビス”がディンを撃破しながら隣に降下して来る。
「わかってる!お迎えの時間だろ?」
スティングは時間と位置、これからの脱出路を計算する。
《遅れてる。バス行っちゃうぜ?》
「わかってると言ったろうが――えぇい!」
《だいたいあれなんだよ?新型は三機のはずだろう?》
ただでさえキーボードを操作しながら戦闘をこなすという荒業をやってのけているのに、横からチャチャをいれられ頭に血が昇る。
「俺が知るか!」
《どうすんの?あんなの予定に無いぜ!?》
「けど放っちゃおけないだろう!追撃されても面倒だ」
やはり不明機を落とす事を決めたスティングはバーニアを噴かし、敵へ突っ込む。
《へっ、首でも土産にしようっての?》
カオスが敵機とサーベルを切り結んでいると、
《カッコ悪いってんじゃねぇ!?そういうのぉ!》
叫び声と共にアビスの撒き散らすビームが真横をすり抜ける。
「やるしか無いだろう。連携してとっとと落とすぞ!ステラ!!」
戦闘に没頭しているステラを一時呼び出す。
《…わかった》
馴れない新型MSでの戦いで精神に負担がかかったのか、ステラはかなり興奮している。が、まだ戦える程だろう。
「よし、行くぞ!」
カオスが敵に向けてビームライフルを撃ち真上へ飛び上がると、案の定シールドでガードされたが、そこへアビスがその異常なまでのビームを集束させる。
シールドでは防ぎ切れないと判断したのか、不明機は横へと飛ぶ。
敵の着地際、地面に手を着いた瞬間に四足獣形態のガイアが突っ込む。
その一撃は右手の対艦刀で受け流されるが、剣は手から離れ、凄まじい音を立てながら地面にメリ込む。
直後に、不明機とすれ違ったガイアが肩のビーム突撃砲を発射する。それをシールドで防がれると、今度はスティングが足からビームクロウを展開させたカオスを落下させる。
「沈め!」
不明機は右手首を失いながらも間一髪でかわすが、そこへアビスがビームランスを突き立てる。
息を飲むほどの完璧な連携だった。
「もらったぁ!!」
アウルの顔に笑みが浮かんだ瞬間、先ほどのザクウォーリアがアビスに突撃し、ガイアにビームトマホークを投げつける。
《何ぃ!?》
シールド・アタックをまともに受けたアビスは勢い余って尻餅をつく。
「アウル!!仕方ねぇ…」
スティングはエネルギーの消費を考え利用を控えていた“カリドゥス改 複相ビーム砲”を、MA形態に変型して構える。
「そぉら、行け!」
ラテン語で“猛火”を意味するビーム砲は、ザクのシールドごと左腕を吹き飛ばす。
《コンノー!!》
直後にアビスも、胸に装備された“カリドゥス 複装ビーム砲”を放つ。
片腕片足を失ったザクはそのまま戦線を離脱したが、その隙を突いてディンとシグーが飛んで来るが、
《チッ、邪魔すんなぁ!!》
その瞬間、王手寸前に将棋盤を片付けられた子供の様なイラつきを見せるアウルに、呆気なく撃破される。
すぐに起き上がった不明機が、左手で対艦刀を構えながらアビスに突っ込むが、アビスは一閃をかわし離脱。すぐにガイアがサーベルを振りかざす。
《私がー!!》
腰にマウントされたビームライフルを真っ二つにし、サーベル同士を切り結ぶ。
「時間がヤバい…心残りだがそろそろ行くぞ!」
シールドでガードしている不明機の右腕を、カリドゥス改で蒸発させるとそのまま上空に踊り出る。
《けど…コイツは!?》
アウルがもったいないとでも言いたげな顔をする。
「距離が開けば脅威じゃない!仕留める時間は無いんだ。放って置け。」
《チェッ、わかったよ》
アウルはつまらなそうな顔をしたが、任務の重要性は頭に入っているのか、渋々納得した。
だが不明機は粘り強くブーメランを投げ、バルカンを撃って来る。
「ステラ、そいつを振り切れるか?」
《すぐに沈める!こんな…私は…私は》
ガイアが不明機に突進し、足止めと下にいる量産機の掃除の為にアビスがビームを撃つ。
本命にはガードされたが下のガズウートやシグー、ゲイツRが爆散した。
《もういっち―うわ!》
アウルがもう一度一斉射をしようと肩のシールドバインダーを開いた瞬間、アビスが遠距離から狙撃された。幸い、その上半身を覆う巨大な対ビームコーティングシールド部に当たった為にノーダメージだった様だが、
「アウル!ロックされた?」
ビームの軌道を辿ると白と赤のパーソナルカラーに塗装されたザクが、ビーム突撃銃を構えている。
「チッ!」
白い方は頭部に角を思わせるアンテナと、両肩にシールドがついている。
「ライブラリー照合、チッ…」
スティングはデータを見て舌打ちをする。
―ZGMF-1001 ザクファントム
ザクウォーリアーの上位機体であり、主に隊長機として配備される―
ザフトの特性上、赤く塗られた方もそこそこの腕はあるだろう。
《スティング、切りが無い。コイツだって…パワーが!》
スティングはアウルの言葉と、今の状況に焦りを感じながらも通信機に向かって叫んだ。
「えぇい、離脱するぞ!ステラァ!?」
バッテリーで運用されているセカンドステージシリーズのMSは、長期戦になれば不利だ。ましてやここは軍事工廠、敵の数は増えるばかりで、現に隊長
デュートリオンビームというエネルギー供給システムが採用されてはいるが、それは新型艦“ミネルバ”にのみ搭載されているシステムで、母艦の無い状態では他のバッテリー機と何も変わらない。
《私がぁ、》
ガイアはまたもやサーベルを振り回し、不明機に突進する。
「離脱だ!!止めろステラ!」
制止するが聞く耳を持たず、不明機に弾き飛ばされている。スティングは読みが甘かった事に気付いた。まさかステラの精神状態がこれほどまでに疲弊していたとは…
《私が、こんなぁー!!》
「ステラ!」
スティングは白いザクと交戦しながら叫ぶ。と
《じゃあお前はここで“死ね”よ!》
アウルの残酷な声がスピーカーを過る。
「アウル!」
《ネオには僕が言っといてやる、サヨナラってな!》
アウルの言葉を聞くと、ステラ機の動きが止まり、スピーカーから苦しみの声が聞こえる。
《あ、あ…あぁ…死ぬ…?》
―ブロックワード
それは彼等一人一人に一言ずつ課せられた、苦痛の単語。
普段は精神操作によって抑えられている恐怖や苦痛、消されたはずの記憶が一気に脳裏を駆け巡り、頭の中が破裂しそうに苦しい。
単語は小さい頃のトラウマ、体験などから最も記憶に深く刻まれている物が選ばれる。
元々は手に負えない暴走の抑止の為に用いられたシステムだったが、日常生活でも耳にしたり、自分で口にしただけでその場で発狂する為、研究の余地ありと判断され、使用には細心の注意が払われていた。
「アウル!お前!!」
動きの止まったガイアに放られたビームブーメランをカオスのシールドで跳ね飛ばすと、ビームライフルを撃ちながらアウルを罵倒する。
《止まんないじゃん、しょうがないだろぉ?》
「黙れバカ!余計な事を!!」
《いやぁーー!!》
二人の言葉を遮るように叫ぶと、ガイアはプラントの内壁に向かって飛んで行った。
「ちぃっ」
《結果オーライだろ?》
後ろから追って来た三機の内、赤い色をしたザクウォーリアは急に格納区に降下していった。さしずめ、ハンガーを襲撃した時にダメージがあったのだろう。
この瞬間にも暴走したステラのガイアが内壁にダメージを与え続けている。
不明機はカオスの機動兵装ポッドを避け、ビームブーメランを投げるが軽々とアビスに狙撃される。
ガイアに向かってソードを構えて来ると後ろからスティングが狙撃する。
MA形態に変形し、ビームクロウを展開しながら高速で接近すると、不明機は残った一本の対艦刀で防御体勢を取る。
ギィィィン、という金属音と共に即座に対艦刀が折れ、機体が衝撃で吹っ飛ぶ。
すると白いザクファントムが庇うように間に入り、後ろをまた二機の戦闘機が通過した。
不明機の上半身とバックパックがパージされ、新たな戦闘機とドッキングする。
赤かった機体色が一旦暗いグレーになり、青を基調としたトリコロールに変わる。
小型だった盾が大きく開き、アビスに向かって飛んで行く。
「コイツは…」
《装備を換装する!?》
スティングとアウルは、声をそろえて驚いた。
―GAT-X105ストライク
前大戦中、連合とオーブにより開発され、ザフトからの強奪を唯一免れた試作機で、装備を臨機応変に換装する事により驚異の汎用性を実現し、高い戦果を上げた画期的な機体。
その機体と酷似した特徴を持つ新型がまたもや強奪を免れたのは必然か、運命のイタズラか。
《何…!?》
不明機は途端に機動性が上がり、アビスのビームをシールドで受け止め、そのままタックルして吹き飛ばす。
『それだけじゃねぇ…上半身がまるっきり新品じゃねぇか…』
途端にターゲットを変えた敵は背中からビームサーベルを引き抜くと、縦一文字に切りかかって来る。
「けどだからってぇ!!」
カオスはビームサーベルを真上に避けると、不明機の顔面に蹴りを入れる。
《はぁーー!》
この隙にアビスが、相手にしていた白いザクを蹴り飛ばし、今までガイアが撃ち続けていたプラントの壁に全ての砲を放つ。
それに気付いた不明機がアビスに突進するが
「やらせるかよ!」
スティングが吠えながら不明機と剣を交える
《いい加減!》
アビスは壁に背を向け砲を撃ち、
「しつこい!」
不明機の後ろに回りこんだスティングは、カオスの全砲門を解放する。
不明機が避けた為に、プラントの内壁にビームの光が集束していく。
―ゴォォォォ
轟音と共にプラントに穴が空き、空気が吸い出され始める。
ガイア、アビスと僚機達が順に脱出したのを確認すると、不明機とただ向き合っていたカオスもMA形態に変型して飛び出す。
「あばよ。“合体野郎”…」
プラントから離脱すると、座標を周辺のマップデータ及びレーダーに照らし合わせガーディールーを探し、カタパルトから進入する。
《ネオに文句言ってやんなきゃな》
「へっ、そうだな…」
《…私、死んで無い…大丈夫よね?ステラ…》
アウルからの通信に答えると、やっと落ち着きを取り戻し始めたステラがコックピットで一人呟くのが聞こえた。
「お前は生きてるよ。大丈夫だ、ステラ」
ステラに慰めの声をかけると、スティング自身も目まぐるしい戦闘を思い起こし安堵の溜息をついた。
834 :
カコ:2007/01/27(土) 20:01:35 ID:???
なんとか約束は果たせた
けどこれまだ全然再構築じゃないねorz
>41氏乙です。
イイヨイイヨー
カコ氏乙&gj
ナイス!
41氏・カコ氏、乙!
次回を楽しみに待ってます。
838 :
カコ:2007/01/29(月) 01:20:37 ID:???
ゴメン
4で、現に隊長機
って途切れてるけど、
現に隊長機まで出て来ている。
に差し替えで。
保管庫氏、及び皆様ご迷惑おかけします。
マターリいこうぜ
やはり兄さんにはカオスが一番
hosyu
☆
アウルはアビス、ステラはガイア以外は似合わないけど、
オクレとスウェンはカオスとノワールを交換してもなんかしっくりくるな
ほ
あえて言おう、カソであると!!!
ギレン乙
ってか板そのものが旬過ぎて過疎
逆に職人が三人もいるんだから贅沢なスレともいえるぞ
保守
ほしゅ派の反乱
849 :
保管庫:2007/02/04(日) 12:45:43 ID:???
カコ氏、41氏 乙!です
保管以外のお知らせをするのは心苦しいのですが
一ヶ月ほどパソコンを触れなくなります。その間保管が出来ません。
なるべく早く帰って来たい…その間も時間見つけて
保管出来るところはしておきます。
職人の皆さん、住人さんたち、ほんとすみません。
850 :
カコ:2007/02/04(日) 15:14:12 ID:???
>>保管庫氏
いえいえ、自分もこの前ここで言われたけど
マターリ行きましょう
オクレ兄さんも喜んでるよ!
ステラ主人公でオリジナルの話作ろうぜ
なんか難しそう
アウル主人公でオリジナルの話作ろうぜ
悪く無いけどなーんか重みに欠ける…
>>853 それは以前あったんだよ
だけど潰れたんだよ
そしてこのスレと合流したんだよ
一時期、アウル話も投下されてたんだよ・・・
スティングとディアッカが主人公で
みたいなのもあったな
オクレ兄さんは放映中は変にウケが良かったしなあ
エクステンデットではマトモな方、カオスで見せ場無し、
名無しのムラサメアタックで撃墜、唐突な復活、頭イッてしまいましてんな描写、デットロで即あぼん
とにかく不憫すぎんだな、そこがまた愛しいわけだが
オクレかわいいよオクレ
ヒャッハハー、コイツは最高だぜぇ!
ヒャーヒャヒャ、最高だぜこりゃあ
ネオ……俺の、ピアノ……
ファントムペインに…栄光あれぇーーー!!
やらせはせん!ファントムペインの誇り!コーディネイターへの恨み!やらせはせん、やらせはせんずおぉー!
>>862 ファントムペイン3人でビクザム乗るの
妄想したら萌えたw
オクレ兄さんにはどんな女が合うと思う?
清純?ロリ?大穴のツンデレ?
ちょとワロタw
多分生半可な女じゃ適当にあしらわれて終わりだろうね。
結構兄さんもツンツンだから
頭も…
おお、subbackが…
サブバック?
予言するぜ
一週間以内に投下がある
といいなあ
ファントムペインは何人いるんだろうか
ミネルバ隊が交戦した地球連合軍は、ガルナハンの守備隊とスエズに派遣されたオーブ軍を除き、大半がファントムペイン所属だった可能性が高い。(wikiより)
らしいから相当いるんだろうな。
ファントムペインは精鋭部隊なんだよな?
しかし、種死後の世界では残り組はイライラしておお暴れしそうだ
大西洋連邦は健在みたいだからまた戦わせられるよ。残り組みも
黙祷
875 :
41の者:2007/02/15(木) 00:14:46 ID:???
色々忙しくてなかなか文章をまとめきれません。
ですが、近いうちに必ず投下します。
ご迷惑をおかけしてすいません。
保守
カコ氏マダー?
まだまだぁ〜!
ちゃちゃららちゃらら〜♪金太郎チャーンス!
879 :
カコ:2007/02/17(土) 12:50:33 ID:???
今回ちょっと冒険気味なので若干苦戦中…
文才無いのに遅筆でスマソ
更新が遅いのはリレー崩壊で41氏単独になってから慣れっこだよ
いつケツまくってもいいのにまだ職人が複数残留宣言しているのはありがたい限りだ罠
保守総一郎
スティン君
ステ乱
荷だー
阿雨流・新田
>41氏、カコ氏
遅くても気にするな。
待つ楽しみ、というのもある。
がんがれ!
ミスターオクレ兄さん
888ゲトー
あえて言おう、カソであると!!!
過オ疎ガンダム
カソ、レス、散った
カツ、レツ、キッカ
あんま言うと職人さんが書く気なくしそう…
適度に過疎のほうがいいよ
クレクレ厨も荒しもいないし、職人もマイペースを貫ける
ま、あくまで適度に、だけどね
ojo
いつのまにやら900目前ですな
896
897
898
あえて言おう、カソであると!!!
900 :
カコ:2007/02/27(火) 22:28:12 ID:???
保守
マターリ
くしゅ
くしゃみ?
ヘーックスティング!
ヘーックスウェン!
見つけたぜ。
こんな良スレがあったとはな。
俺を活躍させる為に頑張ってくれてありがとな
よう兄さん
更新が遅かろうと過疎だろうと、兄さんを好きなやつはちゃんといるぜ
ニダー
909 :
カコ:2007/03/05(月) 00:58:56 ID:???
今度は絵も載せようと思ったんだけど、時間かかりそうだから二、三日中にSSだけ投下しますよ
僕と父さんはキャッチボールの帰り道、家に向かって歩いてる。
「じゃあ父さんは悪い奴をやっつけるヒーローなんだね?」
僕は父さんと父さんの仕事についてしゃべってた。父さんは保安部の人で、最近は“テロ”っていうのが流行ってて忙しいんだ。
「そうだよ。スティングや母さんや、みんなを守ってるんだ」
「かっこいいなぁ。僕も大きくなったらそれになる!」
父さんは優しく笑って、僕を肩車した。もうそんなに子供じゃないのにね。
「そっか。じゃあ、いっぱい食べて強くならなきゃな」
「うん!」
ちょっとだけ近くなった空を見ると、もう赤くなってる。母さんが晩ご飯を作って待ってる時間だ。
三丁目の夕日
泣けるはなし
やばいやばい、ティッシュ用意しなきゃ・・・
続きマダー?
兄さんにも当然両親がいたんだよなあ…
アウルにもステラにもスウェンにもブーステッドマンにも
そう思うと切ないね
>>913スウェンにも
彼は本編でそれ描かれてたしね
ずっと孤児とかの寄せ集めかと思ってたけど
名のある人の子供って可能性もあるんだな
バヤン博士だかなんだかって、学会ではちょっとした有名人っぽくなかった?
保守
ホァーッ!ホッホッ!ホォー!
カオス百烈拳
☆
保守だ
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そろそろ次スレ?
まだ早い
今日はサッカーの世界大会がある。ナチュラルしか出場できない由緒正しい大会だってニュースで言ってた。
僕はTVでしか見れないけど、父さんは警備でそのスタジアムに行ってるから、間近で見れるんだって。
後半戦が始まってすぐのCMの時、僕はトイレに行った。奇跡の瞬間を見逃したらいやだったから今まで我慢してたけど、始まる前に行っとくべきだった。
トイレから戻る途中の廊下で、テレビからすごい音が聞こえてきた。
僕は急いでリビングに戻った。母さんはうっかり者だからまたTVのリモコンを踏んだんだ。
そんな事を考えながらリビングに行くと、砂嵐みたいになったTVの前で母さんが、普段も大きい目をもっと大きくして立ってた。
「壊れたの〜?」
僕はTVの横の部分をポンポン叩いた。ジョンの家のTVはこうやると直るんだ。
《番組の途中ですが―》
「ほら、直ったよ。あれ?サッカーは?」
僕はリモコンを取ってチャンネルを変えようとした。
「スティング!ちょっと待って!」
母さんは急いで僕からリモコンを取った。怒ってる。僕なんかした?
《―スタジアムでテロが起きた模様です―》
テロって父さんが言ってたヤツだ。悪い奴等が僕達を襲って来る事。
《死傷者の数は不明ですが、かなりの規模の被害が予測されます》
僕は何が起きているのかサッパリわからなかった。
また大きい花火みたいな音と一緒に画面が砂嵐になって、母さんが崩れて泣いてる。
髪で顔が隠れてお化けみたいだ。
僕はボーっとしながら何も写らなくなったTVを見ていた。
お風呂から出た後に電話があって、母さんが僕を連れて急いで車に飛び乗った。僕の頭はついていけなかった。
ついたのは大きい病院だった。受付にいってから部屋を聞いて病室に入ると、父さんがベッドに寝っ転がってる。
「あなた!!」
母さんが駆け出した。僕も走った。
「父さん…」
「母さん、スティング。なぁに…かすり傷さ、すぐに治るよ」
そういうと父さんは眠りについた。
眠りから起きた父さんは、いきなり僕を呼んだ。
「おいで、スティング」
僕はベッドの横に立った。父さんがいつもより少し焦ってる様に見える。
「スティングは母さんに似て綺麗な金髪だな。目は父さんに似たかな?凛々しいよ」
僕の頭をゴシゴシしながら、まるで久しぶりに会ったみたいな事を言ってる。
「色も青くて父さんとおんなじだな」
「うん」
僕はなんだか変だと思って、呆然とそれに答えた。
「きっと立派な男に成長するんだろうなぁ…」
父さんはどこか遠くを見ているような目をしてた。
「強くなれよ…スティング…強くなって、母さんや…弱い者みんなを守るんだ…」
「父さん!?」
父さんが咳き込みながら言うと、母さんがまた泣き崩れた。横にある機械が大きな音を出してる。
父さんは僕の手を折れそうなくらい握って
「スティング、強くなれ!」
って言って、大きな咳と一緒に血を吐いた。
父さんの手が僕の手からスッと離れると、僕と母さんは部屋から出され、父さんはベッドごと集中治療室っていうのにつれていかれた。
僕と母さんはその部屋の前でずっと待ってた。
朝になって父さんが出て来るまで…
集中治療室から出てきた父さんは眠ったような顔をしてて、声をかけても返事をしてくれなかった。
僕は何が起こったのかわからないで、泣くのも忘れてボーと立っていた。
あとから、生きているのも不思議な状態だった、って看護師さんと母さんが話してた。
お葬式の後、母さんはずっとつらそうな顔をしてた。夜遅くまで仕事をして、朝まですすり泣く声が聞こえた。
僕は何も出来なかった。
子供だから、弱いから、力が無いから…
―僕が弱いから…。強くならなきゃいけないのに…
僕は悔しくて思い切り手を握った。涙が出てくる。泣いちゃいけないのに…
しばらくすると親戚の人に連れられて、施設に預けれられた。なんでかは誰も教えてくれなかった。
そこは今までのアカデミーとあんまり変わらない普通の所だったけど、一ヶ月もしない内にまた違う施設に移った。
“ロドニア”って場所にある施設だった。
「君は強くなるために、今日からここで頑張るんだ」
白衣を着た誰かがそう言った。
―それから俺は、涙と笑いを忘れた
―プシュッ、という機械音と供に球体のカプセルが開いた。上半分が開閉式になっていて、中には人一人分のスペースがある。
ユリカゴ。軍内部でそう呼ばれるリラクゼーションルームの中で、スティング・オークレーは目を覚ました。
「…?」
何か夢を見ていた気がした。思い出せないけど何かが引っ掛かる。
「なんだ?この感じは…」
強化のせいで変色した髪をバリバリと掻くと、一旦考えるのをやめ起き上がった。
「ふぅ…」
「アウル、お前夢とか見るか?」
下士官用の二人部屋で、トランプをしながらスティングが口を開いた。
「見てるんじゃ無いの?覚えて無いけど、夢ってそういうもんだろ?」
アウルが二枚になった手札を混ぜながら言う。
「そうだよな。…チッ」
アウルからカードを引くと、今度はスティングが二枚になった手札を混ぜる。
「そのあとに…あれだ。胸にポッカリ穴が開いた様な気分になる事は無いか?」
スティングは手札を差し出す。
「なんだよそれ。スティング、ポエムでも始めたの?…クッソ」
スティングからカードを引き抜き、アウルはまたカードを混ぜる。
「バカ。そんなんじゃねぇよ…」
アウルの手札は片方が飛び出ている。どちらがフェイクか、手を出しながらアウルの顔を伺う。
「夢の事なんか考えても仕様がないじゃん。それより、まだ追いかけて来てるらしいね。ザフトの船」
右のカードに触れたとたんにアウルの口元がニヤリとした。
「他にやる事ねぇんだろ、平和ボケしててよ!と」
左のカードを勢いよく引き抜くと、そこにはJOKERの文字があった。
―しまった
後悔した瞬間、引いたカードでは無い方にアウルが手を伸ばす。
「もらったー!」
スペードのエースが手から離れた。
「上がりぃ!」
アウルが勢いよくカードを放りなげる。
「テメェ!」
「こうでもしないとキリないじゃん。仕方ないだろ?」
アウルが頭の後ろで手を組みそっぽを向く。
「ったく…第一二人でババ抜きってのがおかしいんだ」
「じゃあステラでも呼ぶ?一からルール教えるのはスティングだけど」
アウルが間発入れずに聞く。
「うっ…ポーカーにしようぜ?賭けるならこれだろ」
「じゃあシャッフル頼むよ?負けたのそっちだし」
「わかってる」
スティングはバラバラになったカードを集めると混ぜ出した。
928 :
カコ:2007/03/14(水) 23:06:18 ID:???
なんというか・・・
人の死を表現するのは非常に難しいなぁと
子供視点も結構難しくて、
さんざん待たせたのに期待はずれだった、って人ごめんなさい
乙、泣ける話
これからもマターリよろしく
待つぜ、俺は全職人を待つぜ!
乙です
なるほど、髪の毛は変色か…
>ナチュラルしか出場できない由緒正しい大会
この辺りも差別的で流石です
なんだかブロックワードは「強い」になりそうな…
GJ!
って爽やかに言え無いくらい悲しい
兄さんは忘れちゃうんだよなぁ…
記憶ってヤツはあった方がいいんだか、無い方がいいんだかわからなくなるな
兄さんの過去が悲劇的だったとしても、それを乗り越える機会を与えられずただ奪われるってのは酷いぜ
アヌメでもアウルを忘れステラを忘れ、挙句兵器のパーツにされてあぼん
何らかの救いがあってほしかった…
今回のはただの過去バナと見せかけて、それを乗り越える為の伏線なんだぜ?
多分
で、41の人はどうなってるんだよ
935 :
通常の名無しさんの3倍:2007/03/16(金) 11:34:24 ID:OwTWYop4
これはもうだめかもわから(ry
生きてます。
年度末の追い込みで仕事が忙しく、なかなかまとめきれなくて……。
書いてはいるんですが、シーンの断片で流れになっていなんです。
とはいえ、さすがに間が開きすぎましたので、短いけれど投下します。
すいませんでした。
アウル・ニーダとステラ・ルーシェ。
スティングにとって、仲間と言えたのは、かつてはこの二人だけだった。
同じ施設で育ち、同じ訓練を受け、同じ部隊に所属し、戦った。
同じように敵を憎まされ、同じように記憶を消され、同じように使い捨てにされた。
そして……同じように、この世界から消え去るはずだった。
しかし今、スティングは生きている。
奪われた記憶を取り戻し、己が思いを遂げるため、削られた命を燃やして生きている。
アウルとステラは確かに死んだ、死んでしまった。
スティングと二人に、大きな違いがあったわけではない。
ほんの少し、歴史の歯車の回転速度が違えば、
スティングもヘブンズベースで炎の中に消えていただろう。
デストロイという巨大な棺桶とともに。
スティングは生きている。
いや、生きなければならない。
自分のために、そして、新たに出来た仲間のために……。
「トッシュさんよ! 目晦ましは引き続き頼むぜ!」
「わかってる、お前らもしくじるな!」
「任せといて!」
『トウモロコシ』による発光弾のバラまきは一段落を終えた。
次にその役目を担うのは、ザクファントムに搭乗しているトッシュたちだ。
それぞれ別のサンド・プレーンに機体を乗せ、発光弾を装填したランチャーを所構わず打ちまくる。
次々を間断なく巻き起こる光の大爆発。
その間にも、バシムとヤヨイはスティングに近づいていく。
「よっしゃ、ダークネスを完全に確認した!」
「側にウィンダム! あ、アイツ、目晦ましが効いてない!?」
『待て! ソイツに攻撃はしないでくれ!』
「何だと!?」
『ソイツは敵じゃねえ……事情は後で話す。ソイツには、攻撃しないように俺が言っとく』
「お……おう、了解」
一瞬焦ったバシムとヤヨイだったが、スティングの言葉に、訝しさを覚えつつも信じることにした。
ここまで来て、彼が嘘や冗談を言うとは思えない。
「スティング、動くな。お前は何もしなくていい」
「私たちが拾ってあげるよ!」
『……悪ィ。しかし、このド派手なやり方は間違いなくルヴィアの発案だな? あのクソババアの』
「ご名答、軽口叩けるようなら心配ないな、スティング」
『……』
「? どうした、どこか怪我でもしているのか?」
『いや……そうじゃねえ』
「じゃ、何だ」
『すまねぇ、ありがとう』
ありがとう。
その言葉を聞いたバシムとヤヨイは一瞬、目が点になった。
「ふ、ふはははは!」
「あ、あはははは!」
次に、大きな声で笑った。
コクピットの隔壁一枚外には、死が手薬煉引いて待っている戦場で。
『な、何だよ』
スティングの怪訝そうな声。
無理もない、何故二人が笑ったか、彼には皆目見当がつかないのだ。
「いや、コイツはいいぜ」
『はぁ!?』
「まさかお前の口から、ありがとうなんて言葉を聞く日がやってくるとはな!」
「ホント、似合わないったらないね!」
スティングは常に強気だった。
強がっているように見えた。
つっけんどんで、不機嫌そうで、まどろっこしいことは大嫌い。
短気で手が速く、言葉遣いは乱暴。
スティングは一見、そんな人間だった。
だがもちろん、それが彼の全てではない。
本来の過去を、さらに第二の過去すらも奪われ、
仲間を失い、敗れ去り、拾われ、また無理矢理戦闘マシーンにさせられそうになった。
普通の人間では背負いきれないモノと悲しみ、恨み、悔しさを抱えた彼は、そうやって生きていく以外にやり方がなかったのだ。
無論、バシムとヤヨイは短い付き合いながらも、スティングの本質をある程度は掴んでいた。
彼がかつての仲間であるアウルとステラに強く拘るのは、
スティングという男がもともとはどういった人間であるかを如実に語っている。
『う、うるせぇ!』
「いやいや、別に茶化してるわけじゃないぞ」
しかし、こうも素直に礼を言われると、
普段との落差に、場など関係なしに笑わざるを得ないというわけだ。
「改めて気合が入ったぜ、絶対にミスれないってよ!」
「そういうこと!」
笑いを堪えるバシムとヤヨイだったが、MSの操縦を止めることはない。
この作戦は、時間が勝負だということを、二人は頭の隅まで叩き込んでいる。
いや、バシムとヤヨイだけではない。
この作戦に参加している『REPAIR』のメンバーは全員、
流れ落ちる時間の砂一粒一粒が、黄金よりも大事だということをわかっている。
「スティング、動力は切るなよ!」
「あっちのウィンダムも回収すればいいのよね?」
彼らは命を賭ける。
大切な仲間を助けるという目的をもって。
大切な仲間、そう、スティング・オークレーを。
「……チッ、あいつら」
スティングは目を瞑ったまま、舌打ちをした。
そして、笑った。
バシムとヤヨイが自分を助けるために精一杯のことをしてくれている。
そう考えると、自然と口元が柔らかくなってくるのだ。
「すまねえ、な……みんな」
アウルとステラは死んだ。
生きてはいなかった。
クローンでもなかった。
だがしかし、二人の『データ』は生きていた。
MSのOSに組み込まれた戦闘プログラムに過ぎなくとも、だ。
「アウル、ステラ……」
それは、あまりに悲しく、そして虚しい現実なのかもしれない。
だが、ならばこそ、『アウル』と『ステラ』をまた戦場に駆り出してはいけないのだ。
スティングには義務がある。
二人の面倒を見る、二人を守るという、義務が。
記憶とともに一度は奪われたその義務を、今こそ果たすときなのだ。
「バシム、ヤヨイ、クソババア、ジル……」
スティングは生きている。
いや、生きなければならない。
自分のために、そして、新たに出来た仲間のために。
短いですが、今回はここまでです。
続きは次スレになると思います。
2ちゃんが閉鎖するとか私が交通事故に遭うとか、不慮の事故でも起こらない限り、
この話を放り出すようなことは決してしません。
完結させます。
自分語り長々とすいませんでした。
あとは連合兵氏か…
再構築に期待あげ
GJ!
ここに残った住人は簡単には減らないから
安心して書いてくれ
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例の埋め馬鹿か
どこにでも現れるな
957 :
保管庫:2007/03/18(日) 14:25:04 ID:???
ご無沙汰しています、やっとネット復帰できました
41氏、カコ氏乙です!
ゆったり保管ですがぼちぼち行きますね
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