【実況・チャット・age厳禁】デス種失敗の理由 Part61
折角だからデュランダルがいかに優れた指導者であったか考察してみる。
長くてまとめ切れてないけどとりあえず。
デュランダルは最初連合による奇襲や無法な核攻撃に対し過度の反撃をせず穏健派として振舞う。
次にユニウス7落下を利用して地球全土に援助外交を展開して人種対立とプラントに対する地球の敵意を大幅に弱める。
またミネルバの高い戦闘力とラクス(ミーア)の人気を活用して
連合軍との戦闘とネガティブキャンペーンを展開しつつ、ザフト内の意思統一もはかる。
物語中盤においては戦争の対立軸を一変させる一手を打つ。
すなわち戦争はプラントと地球、ザフトと連合、コーディとナチュラルの間で行われているのではなく、
ロゴスが経済的利益のために誘発しているに過ぎないと暴露したのである。
これは援助外交により地球においても広く支持され、一貫して穏健派として振舞ってきたデュランダルだからこそ
説得力を持っていた。連合軍に対する粘り強いネガティブキャンペーンも功を奏し、世界は対ロゴスに意思統一された。
そして彼は間髪いれずに最大の不安要素であるアークエンジェルとフリーダムの撃破にも成功する。
無敵を誇ったテロリストもオーブの混乱で補給を断たれ、デュランダルが見出したシンの才能と憎悪を前に敗れた。
アークエンジェルと親交のあるアスランは不信感を募らせて脱走するが
お目付け役として配していた感のあるレイとパイロットとして成長著しいシンにより撃墜。
続く難攻不落のヘブンズ・ベースにおいてもミネルバとシンの超人的活躍により攻略。
ロゴスのジブリールはテロ支援国家オーブに逃げ込んだもののオーブの指導者は劣弱。
ザフトの戦力で十分攻略可能なはずであった。
優れた人物眼と人材の配置、活用、大衆からの支持獲得はデュランダルの真骨頂である。
彼は比類なき有能さを発揮し、全く失策を犯すことが無かった。
しかし理不尽な復活を遂げたアークエンジェル隊の妨害によりまたしてもジブリールは逃走し
ザフトは撤退を余儀なくされる。その代償はレクイエムによるプラント直接攻撃という悲劇であった。
ここでもデュランダルは有能さを発揮した。一声でプラントの混乱を収拾するとイザーク隊に
中継コロニーを攻撃させ同時にミネルバ隊には基地を奇襲させ、遂にジブリールは討ち取られたのである。
さらに接収したレクイエムで連合軍最後の砦アルザッヘルを自軍に損害を出さずに消滅させた。
ここに地球圏の軍事的脅威は排除され、デュランダルの理想を実現する土台は整った。
ただ一点、ラクス一党を除けば。
デュランダルの理想は地球圏に永続的な平和を築く事である。その理想の前にはロゴスも人種対立も百害あって一利なし。
全ての人間は区別無く平和のため彼に従わなくてはならない。そのための計画が「デスティニープラン」である。
何故かそれを危険視してエターナル、アークエンジェルが攻撃を仕掛けてくるが
デュランダルはどうやらそれらも全て予測済みであったようだ。
彼は後手に回ることなく、前大戦における最強部隊とも言えるイザーク隊にはレクイエム防衛、
アークエンジェルに一度土をつけたミネルバ隊は対アークエンジェルに配備した。
それら全てが突破されても機動要塞メサイアにはネオ・ジェネシスを配備して
レクイエムの損失をカバーする念の入れようで、ザフト全軍を挙げた万全の布陣を敷いた。
奇妙なのは、それらが全て無駄かも知れない事を知っていた節があることである。
どれほど数で優位でもアークエンジェル相手では無意味かもしれないと仄めかしているシーンがある。
デュランダルの予想通り全ては無駄だった。イザーク隊の不可解な造反、紙のように破られるザフト、
嘘のように弱体化したシン、彼の期待する最低限の時間稼ぎすら不可能だった。
混乱の中意味不明な死を迎えさせられたデュランダルは、それでもデスティニープランの実現を確信していた。
デスティニープランの顛末については物語が描かれていないからである。
彼は蟷螂の斧を持ってC.Eの神に戦いを挑んだと言えないだろうか。
恐らくは初めから決まっていた敗北という運命に、最善手を積み重ね続け一矢報いようとしたのだと。