シンは仮面ライダーになるべきだ

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289仮面ライダーDestiny〜最終章〜1
何か思い付いたんで投下

上空の仮面ライダーインパルス―ルナマリアの身体を一条の光が貫いた
「ルナアァァァァァァァァァァァアァァ!」
仮面ライダーデスティニー―シンは叫んだ。守れる筈だった女性の名を。
守ると約束した女性の名を。
すると彼女―ルナマリアはシンの方を向いた。
良かった、無事だったのかと安堵したのもつかの間、
彼女は落下していった。
まるで空が彼女を手放すのを惜しむかのようにゆっくりと。
シンは落下地点に駆け寄った。
そこには変身を解除し、胸から血を流すルナマリアが倒れていた
「ルナ!おいしっかりしろルナ!ルナアァァァ!」
シンは必死の思いで彼女に呼び掛けた。
すると彼女はゆっくりと目を開いた。
「シン…ごめんね…わたし…」
彼女は言いきる前に再びその目を閉じた。
「ルナ…。守るっていっただろ…。俺を置いていかないでくれよ…」
シンはすがるように、その瞳から大粒の涙を溢しながら呼び掛けた。
しかし彼女は目を開けることは無かった。
「畜生ォォォォォォォォォォォォォォォォっ!!」
シン―仮面ライダーデスティニーは
ルナマリアを貫いた光を放った主―デストロイに目を向けた。
しかしその瞳は憎しみや怒りといった表情は無く、
かわりに困惑と苦悩に満ちていた。
何故ならその巨体な化け物の腹部にはかつての恋人、
ステラの姿があるからだ。
290通常の名無しさんの3倍:2005/10/24(月) 11:13:53 ID:???
イイネーツヅケテー

>>288
最悪だなw
291仮面ライダーDestiny〜最終章〜2:2005/10/24(月) 13:24:35 ID:???
「ステラを…とめなくちゃ…」
シンは正常な思考もできないままに
緩慢な動きでデストロイに向かって歩きはじめた。
そのシンの横を白い影が疾風の如く駆け抜けた。
仮面ライダーフリーダム―キラだ。
「止めろォォォォォォォォォォォォォォォォっ!!」
キラは駆け抜ける勢いもそのままに飛翔し、
その手に握られた剣をデストロイの胸に突き立てた。
一瞬だった。
デストロイはその胸から赤黒い血を吹き出し、ゆっくりと仰向けに、自らの作り出した死と崩壊にまみれた大地に倒れた。
「ステラァァァアァァァァァアァァっ!!」
シンはステラの安否を確かめようと駆けた。
だが、シンの想いも空しく、
デストロイは
ルナも
ステラも
辺りの屍の山も巻き込んで
それら全てを天に帰すかのように
光の柱を立てるように爆発した。
その光景は皮肉にも、とても美しかった。
「ルナ…ステラ…」
シンは、その美しい光景の中に、守るべき全てを失った。
そして絶望の中に、『声』を聞いた。
―着用者の絶望を確認。
デスティニーは運命侵奪兵器・パルマフィオキーナの使用を解禁―
292仮面ライダーDestiny〜最終章〜3:2005/10/24(月) 14:35:20 ID:???
「運命…侵奪兵器…?」
シンはその言葉にとよく解らない魅力を感じた。
そして『声』を不審にも思わず、その『声』に問いかけた。
すると『声』は返答を返してきた。
―肯定。
パルマフィオキーナはあらゆる運命を二つだけ奪うことが出来る。
ただしデスティニーの『核』は我と同化する―
『核』は着用者である自分の事か。
すると俺がデスティニーと一つになればルナもステラも蘇るのか!
そう判断したシンはパルマフィオキーナを起動させた。
「パルマフィオキーナ、ルナとステラから死の『運命』を奪え!」
―了解。二つの運命の侵奪を確認。
これにより『核』、マユ・アスカはデスティニーと同化―
293通常の名無しさんの3倍:2005/10/24(月) 15:22:35 ID:???
>>288
あははは・・・・

思 い 出 を け な す な !

294仮面ライダーDestiny〜最終章〜4:2005/10/24(月) 15:38:34 ID:???
「マユが…『核』?おい!どういうことだ?!答えろ!」
シンは必死に問った。しかし『声』は答えることは無かった。
かわりに飛来したフリーダム―キラが答えた。
「僕達ライダーのベルトは着用者と親しい人の魂を
『核』として取り込むことで力を発揮するんだ。
そしてその『核』と同化する事で真の力に目覚める。
でも死の運命は侵奪できなかったみたいだね。」
「じゃあ…俺はアンタがマユを殺したと思い込んでただけって、
マユを殺したのは俺だって言うのかよ?!
しかもマユは無駄死にって訳かよ!」
シンはキラにそれこそすがるように問った。
だがキラは無情に、ただこう答えた
「そうだ。君がついさっき、無駄な事でマユちゃんを殺した。」
シンは絶望した。
キラに
世界に
自分に
ライダーベルトに
「ふふ…ふふ…あははははははははははははははははは!」
シンは真紅の瞳に何も写さないままに虚ろに笑いだした。
「そうか…。そうかよ…。なにもかも…全てが俺を否定するのか…。
なら…俺はデスティニーで全てを…俺とマユを否定した世界を凪ぎ払う!!」
シンは本気だった。
シンはデストロイの被害を免れた僅かに生き残った人達を
ビーム砲で焼き尽した。
「…君がこれ以上殺戮を繰り返すというなら…
世界を…否定するというのなら…
僕は君を討ち滅ぼす!」
「来い!キラ・ヤマトォォォォォォォォォォォォォォォォっ!」
そして二人は飛翔し
雲の向こうへと消えて行った。
295仮面ライダーDestiny〜エピローグ〜:2005/10/24(月) 15:50:44 ID:???
―それから3年後
二人の旅人は砂漠を歩いていた。
二人の旅人―ルナマリアとステラの目的は同じだった。
フリーダム―キラと共に何処かに消えたシンを見つけ出すこと、
シンがした事は無駄じゃ無かったことを伝えることだ。
二人はシンとキラが飛び去る前に蘇っていたのだ。
そして紅い羽根のライダーの噂を辿り、各地を転々としていた。
「…喉、渇いたわね」
「でも…ステラたち…死なない…死ねない…」
「そうね。」
「シンに…あえるかな…?」
「逢えるといいわね」
二人の旅は続く。シンを見つけるまで、
永久に…
296通常の名無しさんの3倍:2005/10/24(月) 15:53:01 ID:???
投下終了。
うわ…後になるにつれてクオリティ落ちてる…