あれから、さらに一週間がすぎた。
ぼくは、ぶじに病院を退院することができた。
手術はもちろん成功した。きっと、みんながくれた千羽づるのおかげだ。
今、その千羽づるは、ぼくのベッドにかざってある。これを見ると、ぼくは
ひとりじゃないって思えるんだ。
長いあいだふってた雨も、やっとやんだ。ずっとお外であそべなかったから、今日は
みんなと公園であそぶことにした。
ぼくが退院したばかりだから、あまり走らなくてもいい、かくれんぼをすることになった。
「いーち、にー、さーん・・・・・・」
じゃんけんでまけたのはシンだ。
ぼくは、すべり台のうしろにかくれた。
「…きゅー、じゅう!もういいかーい?」
「「「もういいよー!」」」
ぼくは、シンがはなれていったのをこっそりと見た。これでしばらく大丈夫・・・
「うぇい!」
「うわっ?!・・・ステラ?」
「うん!」
ステラは、今かくれんぼしてるってわかってるのかな?
「あ!レイみて!にじ!」
「え?」
ぼくはステラがゆびをさす方を見た。そしたら、雨あがりだったせいか、大きくて、
とってもきれいなにじが出ていた。
こないだよんだ絵本に、にじの下にはたからものがうまっている、って書いてあった。
たからものって、何だろう? このにじの下にもあるかな?
「うぇーい、にじー!」
「あ、待ってよ、ステラ!」
ステラはにじにむかって走っていった。ぼくも、ステラを追いかけた。
かくれんぼしてるのをすっかりわすれて・・・。
「あー、ステラみーつけた!レイみーつけた!!」
おわり。
以上です。
某折鶴スレが立ってから一周年、最終回から一周年。
思い出深いこのスレも終わるのか・・・。
上のSS以外にもいくつか投下しましたが、
お付き合いいただき、ありがとうございました。
そうか・・・折鶴スレ、懐かしいな
あのときの住人とダブって見えて、感動が更に深まるよ、乙!
>>922-926も乙!
みんな可愛くて、優しくてあったかくて、泣き笑いしながら読ませていただきました!
やっぱりシンは、レイ子ちゃんが初恋なのかなw哀れなw
超乙。GodJob。
目から汁出しちゃったじゃないかー。・゚(ノД`)゚・。
自分も折鶴スレに何度も鶴を貼った
願いは届かなかったが
レイステララウムウみんな好きだ
さよなら、レイ、ステラ、ラウ、ムネオ、ギル、このスレ・・・
時には、腹がよじれるほどの爆笑を
時には、ほのぼのとした和みを
時には、涙を誘う感動を
今まで本当にありがとう。
久しぶりに来たら、良いのが一杯来てた。
ここの雰囲気好きだった・・・
作品落としてくれた全ての職人さんありがとう
終わっちゃうのかこのスレ・・・
俺は、悲しいな・・・
でも仕方ないよな、さようならレイ、ステラ、ラウ、ムネオ、ギル、このスレ・・・
そういや保管庫更新してないよね?
上のほうで言われてた2どころか、1の中盤以降もないけど。
944 :
909:2006/09/29(金) 11:01:28 ID:???
>>943 探しても2のログがなかなか見つからなかったんで助かった
ありがとう!
あの頃からもう丸一年か…
なんだかしんみりしてしまうなぁ
大好きな大好きなスレだった
一時期狂ったように萌えて書いてと楽しんでいたが
書きたいことを書き尽くしてからは静観モードに入っており
けれど終わるとなるとまた書きたくなるから不思議なものだ
自分がここでの彼らを書くのはきっとこれで最後だろう
けれど、私の中で彼らが消えることはないし
これからもずっと愛しい彼らでいることは間違いない
スレを支え盛り上げてくれた住人のみなさん
スレを盛り上げる活力をくれた職人のみなさん
本当に本当に、ありがとう
夢を、見た。
きゅ、と抱きつく。
もうぜったい離さないように。
「レイ?」
「・・・・・」
ラウは知らない。
レイが今日の朝、見た夢のこと。
そこは今よりずっと大きくなったレイがいて。
――けれど、そこにはラウがいなかった。
レイは怖かった。
ラウがいないレイはレイじゃないみたいだった。
だけどレイは息をしていて動いていてたまに笑ってた。
ギルが、いた。シンやルナマリアたちが、いた。
けれどラウはいなかった。
(いやだ)
いやだいやだいやだ。
ラウがいないのがいやだ。
ラウがいないのに平気な顔をしている自分がいやだ。
「レイ? 怖い夢でも見たのか?」
ラウにぎゅっとしがみついてレイは首を横に振る。
だってラウはここにいるんだ。
ステラが起きたとき、ネオがいなかった。
ネオがいない、と思った。
へんなの、ネオはいつも朝ステラが起きるとリビングにいるのに。
だからステラはひとりで起きてぺたぺたと廊下を歩いた。
リビングに行くと、レイとラウがいた。
レイはラウにぎゅってしてた。
ラウは少しだけ困った顔をしてた。
どうしたんだろう、とステラは思った。
レイが泣いてる、と思った。
レイが泣くのはとてもいやだとステラは思った。
だから。――だから。
とてとてとレイたちのところへ行って
ステラはレイの背中に抱きついた。
泣かないで、れい。
背中にあたたかいものが触れる。
きゅっと抱きついてきたのは、ステラだ。
ラウはレイの頭を撫でてくれる。
後ろから抱きつくステラの顔が、背中にくっついてるのがわかる。
「なかないで、れい。
だいじょうぶ、すてら、れい、まもるから」
もごもご、とステラが言う。
泣いてないよ、ステラ。
レイは思った。
泣いてないよ、ただ、少しだけこわかった。
それだけだから。
ステラがあったかいのが嬉しくて
レイは顔だけラウから離すとラウを見た。
ずっとレイの頭を撫でてくれたラウを。
――ラウは、笑っていた。
レイを見て、
レイとステラを見て、
ラウは確かに笑っていた。
ラウはラウにくっついたレイの腕をそっと離して
けれど膝を折ってレイと目を合わせてくれた。
「君は君だ」
そう言うと、ラウはステラと一緒にレイを抱きしめた。
ラウの言葉の意味はわからなかったけれど
ラウとステラのぬくもりが嬉しくてレイは頷いた。
何度も何度も頷いて、ラウの名前を呼んだ。
「なーに朝からひっついてんだ、お前たち」
キッチンからひょっこり顔を出したのは、ムネオだった。
ムネオはお団子みたいに抱きついたレイたちをみて
呆れたような顔をしていた。
「ネオ!」
ラウが腕を少し放すと、ステラが嬉しそうにぴょこんと飛び上がる。
そして、隣にきたムウの足に飛びついた。
ステラを抱っこして、ムネオはレイの頭を撫でた。
「朝っぱらから泣くなよ、レイ」
「・・・・・な、泣いてない!」
ラウの腕の間からレイは言ったけれど、
ムネオはにやにやしてちゃんと聞いてくれてないみたいで。
だけど、
「気にするな、俺は気にしてない。
お前たちはそれだから良いんだ。そうだろ?」
やっぱり頭を撫でながらムネオは嬉しそうに笑ってて
その顔がとても優しかったからレイは少しだけ困ってしまった。
ステラが笑って
ムネオが笑って
ラウも、笑っていた。
だから、笑った。
レイも、笑った。
嬉しかった。
とてもとても、幸せだった。
夢を、見ていました。
あたたたかくてやさしくて、しあわせな、夢。
目覚めたとき、そこには誰もいなかったけれど。
「ラウはいない」
ギルの言葉が胸に痛い。
わかっている、わかっていた。
そんなことは、誰に言われなくともレイが一番わかっていると
レイはそれを知っていた。
だから、レイは首を横に振る。
「いいえ、――いいえ」
ギルは驚いたようにレイを振り返った。
レイは、ギルに微笑んだ。
いつものように。いつもと同じように。
「ラウは生きています。ずっと生きています。ここで。
俺は、そう知っているから」
『ここ』で。レイの心の中で。
ラウは生きている。生き続けている。
だってレイは幸せだった。
ラウはやさしくて、ギルはやさしくて
レイはラウとギルが大好きだった。
そう、夢じゃない。
幸せな記憶も、あたたかな思い出も
全てがレイの心に積み重なる大切なものだから。
ギルは小さく微笑んでレイを抱きしめてくれた。
ギルの胸で、レイはゆっくりと目を閉じた。
ゆりかごの中では夢を見ない。
けれど、忘れたはずのやさしいなにかを覚えてる。
あれは、なに?
――あれは、夢?
目が覚めると、スティングとアウルの背中が見えた。
早くしろよ、行くぞ、って声がした。
入れ替わりに、ネオが部屋に入ってきて、
「・・・・・・ムネオ!」
「ムネオ? なに言ってるんだ、俺はネオだろう、ステラ?」
そう訂正されたけれど、ネオが笑ってくれるのが嬉しくて
ステラはネオに抱きついた。
「なんだ、甘えん坊だな、ステラは」
ネオが笑う。
けれど、それはなぜかどこか寂しそうにも見えた。
「ネオ、まもる」
「ん?」
「まもるから」
だいじょうぶ、そう言うと、ネオはステラをそっと抱きしめた。
ネオが苦しいと、ステラも苦しい。
ネオが嬉しいと、ステラも嬉しい。
微笑みかけるステラに、仮面の下でネオも微笑んだ。
「どんな命でも、生きられるのなら、生きたいだろう」
そう言って送り出した、仲間と連合の強化人間。
黒髪の仲間が大切にしたいのだと目を細めていた
苦しげな表情の、金髪の少女を覚えている。
名は、確か――ステラ?
だれかがいる。
シン、と、もうひとり。
シンが呼ぶ。そのひとの名前。
「レイ!」
……れい?
いつか感じたような光の中で見たものは
愛した女、愛した子どもたち
そして、誰よりも遠く、けれどなによりも近くに感じていた彼らのこと。
――ああ、そうか
やっとわかった。
自分が誰なのか、どこにいて、なにをしてきたのか。
ああ、だから俺は、不可能を可能にする男なんだな。
わかったよ。
ごめん、忘れていて、ごめん。
そして、ありがとう。
ずっとずっと、ありがとう。
みんなみんな
あいしているよ
時代はめぐる、世界は変わる
人も歴史も、大きな流れに飲み込まれていく。
けれど、
たとえ世界がどのように変わろうとしても
変わらないものがきっとあるのだと知っている。
大切な人は、その心は、その想いは、
いつでもそこにあって、
ときには、そこではないどこかにあるのかもしれない。
ぼくたちは生きている。
だからぼくたちは、生きなくてはならない。
生きているから。
明日があると、いうことだから。
ぼくたちの、明日があるから。
だから
ぼくたちはここで、生き続ける。
夢だけど、夢じゃなかった。
GJ!!いい話だ……
GJ!!
涙が止まらない
いい話をありがとう
ずっとこれ位賑わっていたら、次スレもあったのかな?
そう思うと、なんだか…
/ ̄ ̄ ̄フ\ _ ノ^)
// ̄フ / \ .//\ ./ /
// ∠/ ___\___ __// \ / (___
// ̄ ̄ ̄フ /_ .//_ //_ / \./ (_(__)
// ̄フ / ̄//////////// | (_(__)
/∠_/./ ./∠///∠///∠// ∧ ∧ /) (_(__)
∠___,,,__/ .∠__/∠__/∠__/ (´ー` ( ( (_(___)
\ \ \/ ̄ ̄ ̄フ\ \ \_ \ _ /⌒ `´ 人___ソ
\ \ \フ / ̄\ \ .//\ //\ / 人 l 彡ノ \
\ _ \//___\/∠_ // < Y ヽ ヽ (. \
//\///_ //_ /// 人├'" ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
// //.////////∠/ ヽ-i ヽ__ ヽ
/∠_//./∠///∠// .\\ `リノ ヽ |\ ヽ
∠____/.∠__/∠__/∠フ\.\\ c;_,;....ノ ヾノヽ__ノ
本編にもあった台詞でこんなに泣かされるなんて…(つД`)゚・。
ネ申ありがとう
/ _ノ ヽ、
, ' / ,.-''´ \
∠-‐''" ̄`丶、 / ヽ
', / ::. . :::',
_ -―‐-、 ! _,.- '´ .:. :::::, . .. :..:::l
_ -‐  ̄ \ l´:l :::::i, ::::/l .::; . :::..:::::l
. / } /:::ハ : :::::ハ.::/7::/l :.:::::::::::l
´ l /ミ、i ヽ ::::::l _l/zミ< lイ ::::::::::::/ <あったかくて、優しい世界
l. ノノ}` ヽ::/ '´{_ノ::jミ、|.::::::/::::{
_,l /ゞ- ' ` ゞ- ' /.: .::/:::::::l
/ | ,∠_\:::::::: ' ::::::::::: ノ_;:-'´:: :::::::!
/フ ̄ ::',`゙` ' ´ /:::::: :::::'、
/ /イ.:: . ::. ヽ、 て ̄`ァ /..::: :..::::::}
/ l/{ :::.. ::::::::::ヽ、 ニ´ ,.ィ´..:::: ..: .::::::::jリ
/ `ヽ、{`ヽl、ト、!`ヽ、,,,...-_´ノ`ーァ:::::;;::-‐::/
ノ _`-'7´`. | ,ニェ'ニ 彡‐1‐<´_
,.-''´ ,.-''" ̄ ,' ! ∧ .∧ / ! `''ー-、
. / / ,' _」,/ ゝ‐1 ヽ/ | ヽ
-'´ { l / l / l y'ヽ l }
゙、 l `y' ', / l / ヽ _ ゝ
..◇・。..☆*。
゜゜・*:..。.。★◎@ ○☆。..:*・゜
゜゜・*:..。.。◇@☆*・゜★。。.:*・☆*・。..:*・゜
。..:○★◎☆。∂∇。★◎*・*`Д´ノJ゜゜。◎★
◎☆◇☆。*・.。..☆◎。.:☆◇*.....。
゜゜・*:..。.*・☆◎。__☆◎*・。..:*・゜ ゜
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. ∧_∧\ /
( ・∀・)..∞
/ つ つ△
〜( ノ 全ての職人さんありがとう!!!!
しし'
,.-──-、
_,,,.ノ i r 、 ,.-、
,/" 、 rー、 ヽ__ |ヽヽ ,/,,/
/ ヽ| _ヽ, 'i `、 |││ ,/ ,/
i __ゝ| "フ丿---t i 丿| し -''" ,/ __
__| r' ∠_| " ∧-='"ノ | / `" -(___,,...-'' _)
,/" _ノ λt__, __ <,_,>  ̄_| f | __,,,,-;;"-'
λ !,─'" i ̄ ^'--' ̄ | <ノ丿 | 丿 / _,,-='→
( `-''" _,,-'')_ ___|-─/jヽ─-|丿 ノ / ,/_,,-''"
ゝ,__,,--'' (!ヾ ,___'_ ゝ-'' -'''")i | / ̄
ノ / / ヽ -- ` ヽ二ノ ヘ-l /
(("二∠-─--,,,,,,,ト ヽ-、 iYォ/ \ ,/
`/ ̄ ヽ、 へ =`'─ ''''"// \ |
/ ヽ/^'''-\_|ヽ / \
/ _,,-───-| ヽ | / /
| ,/"/ ̄ ̄ ̄ ヽ / /
| / // _,,.-'' ̄ ̄ | ,,/ ̄ /
480KBを超えたか・・・
ここ最近の流れを見てると、まだこんなに人がいたんだな、と驚いた。
と同時に、このスレはたくさん愛されてるな、とも思った。
このスレ(初代だけど)でSS書きを始めて良かった。
保守!
「うぇ……らう……れいぃ……」
ネオのあしにしがみついたまま、ステラはぼくの服のすそをつかんで泣いている。
ぼくたちは、はなれなければならなくなったのだ。
ステラとネオはちきゅうに、ぼくとラウはギルのところにいくことになった。
こういうのを『いっかりさん』っていうんだって聞いてはいたけど、自分のみにおきると、とてもつらい。
「――だいじょうぶだよ」
「うぇ?」
はなをグスグスいわせながら、ステラがぼくをみあげる。
すみれ色の目は、なみだでなんだか色が変わっている。
「ぼくもラウも、ネオとステラのこと、ぜったい忘れないよ。
だから、またあえるよ。そうでしょう?ラウ」
ラウを見上げると、ラウはぼくの頭をなでながら、力強くうなずいてくれた。
「ああ、そうだな」
「らうとれい、すてらとねおのこと、わすれない……? わすれなかったら、またあえるの?
すてらも、らうとれいのこと、わすれない。そしたら、もっとあえる?」
「そうだな。俺も、ラウとレイのこと忘れないからな。だから、またいつかちゃんと会える。
な? だからステラ、大丈夫なんだよ」
ムネオは、ステラの頭をなでてあやしながら半泣きで笑っていた。
大人でも泣くことってあるんだな、とばちがいだけどぼくは思った。
ぼくは、ステラのお兄ちゃんだから泣かない、泣くのは我慢するんだ。
でもそう思えば思うほど、目がどんどん熱くなった。
「レイ、泣きたいのなら泣けばいい」
ラウのその言葉に、ぼくは赤ちゃんみたいにわんわん泣いてしまった。
大人のじじょうなんて知らない、ずっとみんないっしょにいたい。
そんなのはただのわがままだってわかってるから、そう言えない分いっぱい泣いた。
ステラも泣いた。「いっしょにいたい」って、いっぱい。
そして、ステラは泣きながら、涙を浮かべたネオに手を引かれて歩いていった。
ずっとぼくたちに向かって手を振りながら。
ぼくはなみだをぬぐわずに、ステラとネオが見えなくなるまでずっと手を振っていた。
二人の姿が見えなくなって、後ろをふりむいたラウの目には、光るものがうかんでいた。
ずっとずっと忘れないよ。四人で過ごした、暖かくて優しい時間は、絶対に。
このスレにいっぱいもらった優しさに、愛情をたくさんこめてお返しします。
___
,.-‐'"´ `''‐-、
/ `丶、
/ ヽ、
. / ',
{. . . !
. }:::. . . ::.. :. ::.. ::.ヽ
,'::::::: ::. :. ::. ト、: :::..:::::.:トl
/:::::::::.::. .::. ト、::..l:: ;:::::: l‐-'、::l::;:::::l '
/:::::::::::r1 . l:.;、:.. l‐へl';:ハ::::/_ ./: l:ハ:/
. /イ::::::::::{ !:.::. l゙ヽ∨ _ - l' ∨=' l: ヾ ′
{::::::::::`l:::::::.. .'、 ==''´ ` /::. rヽ
ヽ、、;:ハ::i;:::::::...:.\ _.' /-‐r`
/ `゙ ヾi:ト、::::::::ヾヽ、 __`_, ヘ l l _ -
. , ' ヽ ヽ` `7て` ,イ ハ| ! / ', _ -‐ ´
/ ヽ └イ ヾ }ヘ| lイ '、 _ -‐ ´
{ l く ヽl ゙l j/ 、 、ヽ _ -‐ ´
. _l l l \ l ノ / !ヽ ー-` ,ュ-‐ ´
-‐''´/ l l / `丶、l/ノ 」 ヽ _ -‐ ´
l ', 7 r'"´ / _ -‐´
保守!
967 :
やくそく:2006/10/03(火) 23:25:55 ID:???
それはきっとただひとつ絶対の
やくそく、ね
――約束だよ
ぼくたちは確かに
そこにいたのだということを
わすれないで
――忘れないよ
輝けるなにかは
いつだってこの胸にあるのだから
あした
――明日?
ほら、また新しい明日が始まるから
さよならは言わない
いつかまた会える日がくると
そう信じる気持ちが力になるのなら
君と会えなくても
想う気持ちがそこにあるのなら
生きていけるよ
生きていくよ
君が、あなたが、確かにそこにいることを
信じているから
信じられるから
あした、ね
――うん、また明日
だから伝えよう
今はこの言葉だけを
ばいばい、またね
>>968 本当に、またねって言いたい。乙!
残りレスもあと30近くになるのか・・・。
最後の最後にGJ!
保守
保守
/ \ \
. / l`ー'⌒`l! │ いリ
{ / | 「 ̄ ̄¨| | |
ヽ│ / | | | / \ヽ
|ハ / | l | | .ハ. ヽヽ
/ | \│ ト、|__ | イ ∧ ト │|
. / | 弍_|-‐─‐`一 |/ r≦ム| ヽ. |/
│ l |ハ ヽ_z=テミ` / ヒリ_,│ l イ
\ N ∧. \ ゞ' ┴ ',\ | │|/ /
ヽ |レ\ \ \`ー-、__ ,.-‐'⌒、ー'7 |/ /
| \__\ \ ヽ ̄ ̄ ノ ,___ \/
| `┬| ヽ-、ヽ ∧ \ |
ノ ./ .| |ハ | 、..._ -‐‐ァ ′ lノ
< | / ! | リ `ニ´∧
.// ヽ | │ | ./ー-、_ / \___ノL
レ'/ /ヽ! .| | / `ー、__ノ`ー──------
| / ` |/ヽ | /
. \ / ` \い /
. レ′ ヾ、 |
/
保守するぞ
なんだよ・・・別れる話読んだせいで再開話書きたくなってきちゃったじゃないか・・・。
こないだ落としたやつで投下終了にしようと思ったのに・・・。
てなわけで今書き始めた。
容量が残ってるようなら投下しようと思います。
職人さんがいっぱいで幸せ
風が、少し冷たくなってきた。
中心街のショーウィンドーを眺めながら石畳の上を歩いていると、風で飛んできた街路樹の
枯葉が髪にからまった。
小さかったころを思い出した。
幼稚園に通っていた頃、みんなで公園の落ち葉を集め、焼き芋を焼いた。
シン、ルナマリア、それに・・・・・・ステラ。
ステラとは、幼稚園の一時期を一緒に過ごした。血は繋がってなかったらしいが、俺達は
兄妹として、暮らしていた。
いや、血が繋がっているかどうかなんて関係無い。俺達は、兄妹だ。
ステラ。俺の妹。別れた当初はメールをやりとりしていたが、ある時を境にぷっつりと音信が
途絶えてしまった。今頃、どこで何をしてるのだろうか・・・。
俺は今、地球・ベルリン近くのさほど大きくない町にいる。
大学の夏休みを利用して、地球で気ままな一人旅をしているところだ。
俺は再びショーウィンドーに目を向ける。
色とりどりの服、ガラス越しに映る人々の往来、踊る金髪の少女。・・・・・・ん?
俺は振り返った。そして偶然にも少女と目が合った。
すみれ色の、大きな瞳だった。
「・・・ステラ?」
まさか、こんな所で会えるとは。
いや、待て。人違いの可能性もある。何しろ、15年近く経っている。俺もステラも外見的には
大きく変わっているだろう。それに、地球の人口を考えると、ありえない確率だ。
「ステラのこと、知ってるの?・・・誰?」
やはりステラだ。間違いない。流石に俺が誰なのかまではステラも分からなかったらしいが。
「レイだ。レイ・ザ・バレル。俺の事を覚えているか、ステラ?」
「れい・・・うぇ・・・・・・レイ!!」
ステラは覚えていてくれたようだ。ステラは、俺に抱き付き、何度も俺の名を呼んだ。
「久しぶりだな、ステラ」
「うん・・・うん!」
ステラの腕の、柔らかい感触が伝わってきた。
町の郊外にある湖のほとりには並木道があった。
俺達は、どこに向かうわけでもなく、並んで歩いた。
「ステラは今、どうしているんだ?」
どこかに就職したのだろうか。それとも・・・進学?あるいは・・・
「ステラ、ネオとスティングとアウルと一緒なの」
「・・・そうか」
期待していた答えとは違った。しかし、ステラが今、大切な人達と一緒にいられる事は、
俺にとっても嬉しい事だった。
「ムネオ達は元気か?」
「ムネオ?」
そういえばさっき、ステラは『ネオ』と呼んでいた。
「あ、ああ・・・あの頃そう呼んでいたから、つい」
「ネオ・・・ムネオ・・・・・・・・・うん、ムネオ」
何が『うん』なのかは分からなかったが、ステラは笑った。
あの頃と変わらない、純粋な笑顔だった。
俺も笑った。あの頃のように。
「ステラは変わらないな」
「ステラ、変わってない?ステラ、大きくなったよ?」
「そういう事じゃないが・・・」
確かにステラはあの頃に比べれば成長した。背も伸びたし、その・・・胸も。
「レイも大きい・・・ムネオと、同じくらい?」
俺の身長は、中学時代まではあまり高いほうではなかったが、高校時代に急に伸びた。
俺に抜かれた(といっても差は数センチだが)シンは、身体測定の時、だいぶ悔しがっていた。
「でも、レイも変わってないよ?」
「そうか?」
「目の色・・・海の色。きれいな色・・・」
ステラが下から、じっと俺の瞳を覗きこんだ。
歩いていると、小さな小屋が見えてきた。
観光客向けと思われる、土産屋のようだ。
「レイ、行ってみよ?」
「そうだな。行ってみるか」
店には、置物を中心とした土産が売られていた。
それらはステラの興味を引くものだったらしく、目を輝かせて店内を見回した。
「レイ、これ、見て!」
ステラが一つの置時計を手に取った。
木彫りで、細かい彫刻がなされている。よく見ると、文字盤に仕掛けがあるのがわかる。
「そろそろ12時か。・・・何かありそうだな、その時計」
「模様、きれい・・・」
ステラが時計を置いた瞬間、針が12時ぴったりに揃い、オルゴールの音が鳴り始めた。
「うぇっ?!時計、なった・・・」
そのまま見ていると、1から12の文字盤が開き、中から様々な地域の民族衣装を着た人形が
出てきて、踊り始めた。
「お人形さん、おどってる!」
踊るといっても、回転したり、左右に揺れたりする程度だが、それにしても、手の混んだ作りだ。
「ねえ、レイ。ラウがいる」
「ラウ?」
ステラが1体の人形を指差した。
その人形は、仮面をかぶっていた。
上半身裸で、腰みのをつけているあたり、オーブ近くの群島の衣装をモチーフにしているのだろう。
腰みのをはいたラウが踊っていると思うと、何だかおかしかった。
「ラウ、元気?けが、してない?」
「心配ない。ラウは元気だ」
以前に比べて忙しくなくなったラウは、趣味の料理に情熱を向けている。
「こっちのは、ステラじゃないか?」
俺は、ヨーロッパのどこかと思われる人形を指さした。フリルのドレスがかわいらしい。
「ステラ、これ?かわいい・・・。じゃあ、レイは・・・これね」
ステラは別の人形を指した。確かに金髪碧眼で、肩まである髪だが・・・これは女の子の人形じゃないか?
「これ、シン!あ、ルナもいた!・・・シン、ルナ、元気?」
「ああ、元気すぎるくらいだ」
俺と同じ大学に合格したシンとルナマリアとは、あの頃と変わらない友人関係が続いている。
「これ、スティング、アウル!・・・あ、これは・・・えーと、オレンジと青のおでこ!」
俺たちは、人形が踊りをやめるまで、ずっと、これは誰だとか、誰は元気だとか、そんな話をしていた。
「ステラはこれからどうするんだ?」
「ホテル、戻る・・・ムネオたち、いる」
ムネオ達はホテルにいるらしい。という事は、彼らはここに住んでいるわけではないのか。
「そうか。・・・久々に彼らにも会いたくなったな」
スティング、アウル。彼らは地球に住んでいているため、滅多に会うことはなかった。
最後に会ったのも、ステラがいる時だった。相当経っている。
「一緒に、いこ?」
ステラが俺の腕を引っ張る。
「ああ。俺もこの後、特に行くあてもなかったんだ。ちょうどいい」
「うぇーい!」
「ステラー!!待ち合わせ時間はとっくに過ぎてるぞー!」
「ステラー、どこだー、このバカー!バス行っちゃうぜ!!」
町に戻ると、ステラを探す声がした。どうやら待ち合わせ時間に遅れてしまったらしい。
緑の髪と水色の髪。あの二人だ。時計台の下で大声を出している。
そして近くにムネオは・・・いた。姿は見えなかったが、俺はムネオの気配を感じ取ることができた。
「スティング!アウル!」
「ステラ、どこ行ってたんだ?」
「遅いっつーの」
「ごめんなさい・・・」
「・・・この人はどちら様で?」
「うぇ?」
遠くから、金髪の男がこちらへ走ってくる。
「おーい、ステラいたかー!」
「あ、ネオだ。いたよー!」
「うぇーい、ムネオー!!」
ムネオは石畳につまずいたのか、派手に転んだ。
「おいおい、懐かしい呼び名だな・・・ん?」
ムネオは俺に気が付いたらしい。
「・・・よ、久しぶり。元気そうだな。しっかしお前、本当、ラウの奴に似てきたよなー」
「光栄です。・・・お久しぶりです、ムネオ。元気そうで何よりです」
「だーかーらー、俺はムネオじゃ・・・」
「ムネオ、行こ?」
「そうだな、行くか!・・・ってうっかり返事しちまったよ俺orz」
その様子がおかしくて、俺は笑ってしまった。つられてステラ達も笑った。
まだ大学が始まるまで、時間はたっぷりある。しばらくは、ステラと一緒にいよう。
そう、あの頃のように。
こんな時間に何してるんだ自分orz
再開話で無駄に容量使ってごめんなさい。これで本当に投下終了。
お付き合いありがとうございました。
980超えると落ちるのが早くなるらしいので、気をつけていきましょう。
目から汁が出たじゃないかー!
GJ!(ノД`)゚・゚
次スレは?
980です。再開じゃなくて再会です。
どうでもいいけど気になったので訂正。