hosyu
保守
保守させてもらいます
定期保守
保守
保守
保守
保守。
保守
保守で1000目指す
保守
保守
保守
934 :
782:2006/04/30(日) 22:53:52 ID:???
やっと復活。なのですが……
だめだ俺にはキララクが書けない……というか早く戦闘書きてー!
ともかくユウナの会話だけ投下しておきましょう。
「簡単な『お願い』だよ。ミネルバとかいう艦とこの新型、データを渡してくれると助かるんだけどね?」
ユウナの口から発せられたのは、口調も内容もこれ以上なく挑発的な言葉だった。
元々シンもルナマリアも我慢強いほうではない。ただ、対応の仕方が違うだけだ。
「なんですって、この……」
「てめぇ!」
「やめなさい、二人とも」
ルナマリアが思わず口を開きシンが一歩踏み出したその瞬間、タリアの静かな、しかしはっきりとした声が響く。
振り返った二人に、タリアは目で言葉を伝えた――動いてはいけないという命令を。
とっさに反論する言葉を探す二人だったが、その前に場違いな拍手が響きだした。
「いやぁ、さすがは新鋭艦の艦長だ。自分の立場がわかっているらしいねぇ?」
演劇じみた、大げさな様子で言うユウナ。
もっとも、その演劇じみた様子は彼だけの物だ。周りの兵士には全くない。
だからこそ、ユウナの態度は余計挑発的に映るのだが。
苛立ちを押し殺し、タリアは静かに言った。
「なぜわざわざ私達に許可を求めるのですか?
データが欲しいのなら、もっと単純かつ簡単な手段があると思われますが」
下手をすれば命取りになりかねない、タリアの問い。
実際兵士の幾人かは眉を吊り上げたし、シンもルナマリアも驚いた様子でタリアを見つめたが、言われた当人であるユウナの表情には変化がない。
咎めることもなく、談笑するかのように口を開く。
「ん〜、それはあくまで『最終手段』さ。
どうせやるならスマートな方がいいと思わないかい?」
相変わらずの様子でユウナは答えたが、タリアはその視線が一瞬鋭いものになったのを見逃さなかった。
明らかにこの男、他に考えがある。その考えが、自分達に利益をもたらす事を祈るしかない――
タリアは、渋面を作りながらも口を開いた。
「……指示に従います」
「……ッ!」
「艦長!?」
シンとルナマリアは非難するような視線をタリアに向けたが、タリアはそれを完全に無視して正面を見つめた。
その先には、勝ち誇った笑みを浮かべたユウナが立っている。
「物分りがよくて非常に助かるよ。
それじゃあ、三時間後までにデータを送ってくれたまえ。確認しだい補給と修理を開始させてもらうよ……あ、そうそう」
いったんは背を見せて歩き出したユウナだったが、ふと足を止めてシンの方をみやり、こう告げた。
「パイロット二人は残って、今からここでデータのコピーを始めてくれるとありがたいねぇ。
そっちとしてもいちいち整備士を説得する手間が省けていいだろう?」
そう言って、返事も聞かずにユウナは歩き去っていく。
断るなどという馬鹿なことはしまい――その背中がそう告げている。
シンとルナマリアにできることは、その背中をにらみ付ける事だけだった。
937 :
782:2006/04/30(日) 22:57:12 ID:???
うわ、こうして載せると短いな……
まぁとりあえず生存宣言の代わりって事でご勘弁。
キタキタキタ―――!!!
GJGJGJ!!!!
というわけで保守
この手のスレタイって酷いと思うんだ
保守
942 :
782:2006/05/03(水) 10:22:52 ID:???
くそ、実家に帰省するまでに間に合わない……
無念ですがアスランパートのみ投下です。シンとルナの話も半分くらい書き終わってるんですけどね……
オーブの、とある海岸。
その周辺は都市部から離れていて、建物といえば孤児院が一つ存在するだけ。
道路は整備されているものの、人通りもなく交通量も皆無に等しい。
そんな場所を、車が一台通っていく。乗っているのはアスラン・ザラ。
彼の車が孤児院の前に止まると、庭で遊んでいた子供たちが騒ぎ出した。
「あー、アスラン!」
「違うよ、アレックスだよ!」
「アスランだよ!」
「アレックス!」
「こらこら、ジュンもトモエもそんな事で喧嘩しちゃだめだよ」
言い合いを始めた子供たちの間に入ったオーブ軍の制服を着た青年――というには少し幼いところがあるが――に、アスランは親しげな笑みを浮かべて話しかけた。
「久しぶりだな、キラ。ずいぶん帰りが早いみたいだが」
「僕もさっき着いたばっかりだけどね。なんでもムラサメに新しいデータが入るから、それの調整をするまで実機テストはお休みだってさ」
アスランに笑みを返しながら答えたのはキラ・ヤマト三尉。
三尉というのはオーブ独特の階級で連合で言う少尉、つまり小隊長クラスの人間なのだが、彼からは人を率いる者としての威厳が感じられない。
いや、そもそも誰か彼を知らない人物が見た時、軍人と言われても信じないだろう。
どう考えても、どこかの学生という方がしっくりくる。
「君こそここに来るだけでも珍しいのに、平日にわざわざ来るなんてどうしたの?」
「ああ……少しな。立ち話もなんだし、中に入らないか。……ラクスにも話したいことだし」
「……うん、わかった」
アスランの声色に何かを感じたキラの表情に、真剣な物が映る。それは激戦をくぐり抜いた戦士の顔だ。
キラはもう一度子供たちに笑顔を向けた後、玄関へ歩き出した。
中に入ったアスラン達を出迎えたのは、独特の雰囲気を持つ桃色の髪の少女――ラクス・クラインだった。
彼女は前大戦を終結させた「三隻同盟」の中心人物ではあるが、その過程で行った数々の行動は法の上では許されざる物であったのも事実だ。
結果として、三隻同盟のメンバーのほとんどは姿を隠し、ひっそりと生きることを余儀なくされた。
とはいえ、未だ世界情勢は不安定なことも事実だ。そのためいざという時に動けるよう、彼女達はあらゆるルートから情報を集めている。
そのためアスランの一言に、ラクスもキラもあまり驚いた様子は見せなかった。
「……プラントへ、ですか」
「ああ。ユニウスセブンを落とした奴らの事は?」
「知ってるよ。ザラ派のテロリストだって劾さんが言ってた」
ムラクモガイ
劾とは有名な傭兵部隊であるサーペントテールの部隊長・叢雲劾のことだ。
バルドフェルドやダコスタと深い仲らしく、キラやアスランも直接会ったことがある。
現在は、傭兵だからこそ手に入る最新情報を極秘裏に流してもらっていた。
「奴らの一人が言っていたよ……コーディネイターにとって一番正しい道は父上の取った道だってな」
「……」
「おかしな話だ。父上はただ母上の死と向き合えなくて、あんな道を取っただけだっていうのに」
そこまで言った後、いったんアスランは言葉を切ってラクスが淹れた紅茶を飲み干した。
その表情はまるでブラックコーヒーを飲んだかのように苦々しい。
「だけど、ああやって未だに父の言葉に踊らされている人もいる。
議長と話して、俺でも何か手伝えることがあるなら、俺はそれをしたい。
アスラン・ザラとしてでもアレックスとしてでも……な」
そういうアスランの表情には、決然としたものがある。
キラは止める気にはなれなかったが、ラクスには気がかりなことがあった。
「一つだけ、よろしいでしょうか。カガリさんにはこのことをおっしゃったのですか?」
ラクスの質問に、アスランは表情を曇らせてぽつりと言った。
「あいにくだけど、言えそうにないんだ。代わりにキラ、お前が言っておいてくれるか?」
「え? なんで?」
「今日付けでクビになったんだ。職権乱用の罰でな。まぁ、だからこんな決意をしたんだけど……」
「それは本当ですか!?」
アスランの言葉を、突然ラクスが遮った。その表情には驚きの表情がある。
あまりに彼女らしくないその様子に、キラもアスランも驚くしかない。
先に驚きから立ち直ったキラが困惑しながら問いかけた。
「どうしたのさラクス、そんな声出して?」
「少し信憑性が薄い所からの情報だったのでカガリさんにだけお話ししていましたが……
実は、セイラン家にカガリさんを殺害しよう、という動きがあるらしいのです」
「えっ!?」
「なっ!?」
今回は、驚きの声を上げたのはキラとアスランの方だった。
二人を見やってから、ラクスはゆっくりと続ける。
「しかし、もし今回のアスランの人事がセイラン家の手によるものだとすれば……
この情報の信憑性は高いといえますわ。アスランが身近にいるのといないのとでは全く違いますから」
「確かにそうだ……俺はオーブに残ったほうがいいみたいだな」
アスランは考え込みながら言ったが、その言葉にラクスは首を振った。
「いえ、アスランはこのままプラントに行ってください。もうチケットは取ってしまったのでしょう?」
「うん、まあ……」
「ならば、ここで急に取りやめるのは不自然な動きとして映ってしまいますわ。下手をすれば、私達が感づいたことを知られかねません。
アスランはそのままプラントへ。カガリさんの事は私達が対処いたします」
「だが……」
「君の気持ちも分かるけど、ラクスの言うとおりだ。
僕もオーブ軍にいるし、劾さんも今やってる任務が終わったら地球に来るらしいからなんとかなるよ」
「……」
確かに、アスランも理屈の上では分かっている。
例え残ったところでアスランにできることは何もない。
クビになった以上カガリの側にいることはできないし、もしこれがセイラン家の仕業だとすれば今も動きを探られているだろう。
下手に動けば、事態を悪化させるだけだ。しかし……
(理屈では分かってる……でも、納得できない)
カガリに危機が迫っているかもしれないというのに、自分は何もできないというもどかしさ。
本当に自分にできることはないのか――必死にアスランは頭の中でそれを考える。だが、いくら考えてもそれは思い当たらない。
『力があるのに使えない、認められない……それじゃあ意味がない』
アスランの頭に思いついたのはシンの言葉――プラントへ行くことを後押しした言葉。
今の彼には、恐ろしいほどに説得力があるように感じられた。
投下終了。
残りは実家で書きます。実家からも投下できるんで安心してください。
947 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/03(水) 16:26:20 ID:Ja+Z+AH7
待ちますよ!道中お気をつけて
GJGJGJ!!!
私も帰省前に保守
保守
hosyu
帰還待ち保守
保守
953 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/09(火) 23:40:16 ID:j3q1Zkjo
保守
954 :
平民バカ:2006/05/10(水) 00:25:16 ID:sflBWlwe
メイリン「ねえさん!ルナマリアねえさぁん!」
ルナ「メイリンか?すぐにアークエンジェルを降りろ」
ルナ「あの優しかったメイリンが」
メイリン「姉は鬼子です!」
保守
保守だぜ
957 :
782:2006/05/13(土) 18:37:12 ID:???
もうG.W終わってるよオイ。
ともかく投下……ホント難産だった!
ミネルバの補給と修理が開始されたのは、ユウナから『お願い』をされた半日後。
むろんデータのコピーに手間取ったというのもあるが、それ以上に手間がかかったのは艦内クルーの説得だった。
確かにタリアは有能な艦長でクルーから信頼されているし、理屈の上ではそれしか方法がないのは誰でも理解できる。
しかし、だからといってこんな形の『お願い』を呑め、なんていうのは簡単に納得できる話ではない。
いや――データを既に渡し終えた今も、納得している人間は一人もいないだろう。
『お願い』の現場にいたシンやルナマリアでさえ納得できてはいないのだから。
「表ではキレイ事言っといて最っ低な国ね……」
ミネルバ艦内を歩きながら、ルナマリアはぼやいた。
彼女とシンはインパルスのデータのコピーが終わった後にミネルバに戻って睡眠をとったのだが、
それでもセイランに対する反感は収まらない。
一人で愚痴りながら廊下を歩いている彼女の耳に、突然訓練場から銃声が断続的に聞こえ出した。
今はまだ早朝。艦内クルーは一部が補給、もしくは修理作業を行っているだけで、ほとんどは眠っている。
ふと気になった彼女は、暇つぶしついでに訓練場に足を向けた。音が聞こえるぐらいだから、そう遠い距離ではない。
扉を開けて中を覗き込むと、そこには左腕で銃を持っているシンの姿がある。
(怪我してるのにこんなことばっかりやってたら、いつまでたっても治らないんじゃないの?)
ルナマリアはその勤勉さに感心するより、むしろ呆れてしまった。自然と咎めるような言葉が口からでてしまう。
「こんな朝から、何してるのよ?」
「見れば分かるだろ。訓練だよ」
「そうじゃなくて。シン、ちゃんと休んでたほうがいいわよ」
「いいだろ、別に。やっと勘をつかんできたんだから、少し黙っててくれないか。集中できない」
対するシンの声はぶっきらぼうな調子だ。ルナマリアが黙り込んだ隙に、シンは訓練を再開した。
利き腕ではない腕一本で撃っているにも関わらず、シンは正確な狙いで的を撃ち抜いていく。
訓練が終わるころには、平均を上回るスコアを叩き出していた。
「すごいじゃない、シン!」
「まだだ、こんなんじゃ」
ルナマリアは感心したが、当の本人に納得した様子はない。
どこまで上を目指すんだか――ルナマリアはため息を吐きながら聞いた。
「……どこで納得すんのよ、シン。まさか最高スコア出すまでとか?」
「そんな低い目標で満足するかよ」
「低いって……じゃあどこまでいくのよ?」
「片腕だけでも、昨日みたいな囲みを突破できるようになるまで、だ」
「は、はぁ?」
シンの言葉のスケールの大きさに、思わずルナマリアは呆けたような声を出した。
当然だろう。あの状況下を突破するなどというのは、たとえ両腕が動かせても不可能に近い。
だが……シンの目が何よりもはっきりと言っている。
自分は――――本気だと。
「わ、分かったわよ。でも、せめて右腕が治ってからにしたほうがいいわ。
いくら左腕で撃ったって反動は伝わるんだし」
「今じゃなきゃ、駄目なんだよ。
ここで誰かを当てにしても、アスハを否定することなんかできない……!」
「え……!?」
シンは銃を置いて、呟くように、しかしはっきりといった。
すべてを押さえ込んだような――深い闇を孕む声で。
「いつか言っただろ、ルナ。俺が軍に入ったのは……
アスハの、戦いを否定する考えを否定するためだって」
「……それって、確か」
ルナマリアの頭に浮かんだのは、アカデミー時代。
爆発物処理の訓練で失敗し、二人で教官に叱られた後のこと。
――どうして、あんたって無茶ばっかりするのよ?
そして、そのときのシンの答えは、
――示さなくちゃいけないんだよ。何かを守るためには、力を見せ付けなくちゃいけないんだって。
……なぜ今まで思い出さなかったんだろう。
そう言ったときのシンの声は、ユニウスセブンの時のように――今のように、陰に満ちていた。
「なのに……今の俺は何だよ!?
せっかくアスハが目の前にいたのに、俺はアーモリーワンからここまでずっと何もできていやいない!
冗談じゃない。俺は絶対に否定してやる。あいつに、間違いを認めさせるんだ!
腕が治るまでとか……そんな悠長なこと言っていられるもんか!」
そう言って、シンは銃を再び手に取った。
しかし、それを構えるより先に耳に入った言葉が、それを止める。
「……バカ」
「っ……今なんて言った!?」
「バカって言ったのよ、バカって」
軽蔑の言葉に沸騰したシンは、ルナマリアに向き直った。
しかし、そこにあったのは、いたわる様な、諭すような、優しい表情。
「確かにシンは凄いわよ。伊達にアカデミートップ取ってるわけじゃないのね。
でもね……一人でやるより、二人でやったほうがうまくいくと思わない?」
優しい調子で言いながら、ルナマリアはシンの脇に立った。
そのまま訓練用の銃を取って、続ける。
「あなたが持ってる知識とか、力とか……そういったもの全て、教えてよ。
もともと私が軍に入ったのは生活のためでさ、シンみたいに大層な考えを持ってたわけじゃないわ。
だから、あんたの目的を達成するために力を使っちゃいけない理由なんてないもの。
戦う理由が見つかるんだし、かえって好都合かもね」
「……ルナ」
そう言いながら向けられる、ルナマリアの穏やかな笑顔。
先ほどまでの表情もどこへやら、シンはただ呆然とするだけだ。
「それとも……私みたいな落ちこぼれじゃ、迷惑かな?」
「そんなこと……ない」
「ありがと。じゃ、さっそく教えてくれる? やり方はシンにまかせるわ」
シンは、返事をしなかった――いや、できなかった。
今までの彼は、こんな言葉を言われたことなどない。
アカデミーでは、最終的に教官でさえ彼に敵う者はいなかった。
彼は全ての――かつて英雄と称された人間全ての記録に匹敵、もしくは上回る成績を叩きだした。
シンならなんでもできる――嫉妬の意味にせよ羨望の意味にせよそう思われた彼に、期待こそかけられても手伝おうとする人間などいなかった。
だから……呆然とするしかない。
「……シン?」
「え、ああ……うん。だけど、後悔すんなよ。
分かってると思うけど、俺の目標は相当高いところにあるんだ。
だから俺は今まで、馬鹿みたいな量の訓練をして、トップになった。
それを今から全部教えるんだから、相当厳しい訓練になるからな!」
「うん、分かってる。むしろ望むところよ」
「……ふん」
厳しい調子のシンの言葉にも、ルナマリアの笑顔は崩れない。
シンは息を吐きながらも、小さい声でぽつりと、聞こえないように言った。
「……ありがとう」
961 :
782:2006/05/13(土) 18:42:48 ID:???
ぶっちゃけステラの存在意義がなくなりつつある今日この頃です。
というか書いてて恥ずかしい……やっぱ恋愛話書くのは向いてないです。
喜多!
乙です。これから読みます!
シンがどんどんハードボイルドしててカクイイ〜!
シティーハンターのギャグ部分を取っ払った関係みたいでイイ!(・▽・)
キタキタキターーーーー!!!
乙です!
965 :
通常の名無しさんの3倍:2006/05/14(日) 23:38:18 ID:8O0vXC99
GJ!
>>961 そっすか? 俺は好きですよ、あなたの描写。
GJ!です
いつもながらGJっす!
亀っすケド
>>943でキラがニートじゃないのにビックリしたのはおいらだけっすか?
続きを期待しつつ保守。
2人ともいい味だしてるよな、やっぱ。
神スレだ・・・・。がんばってください!!