1 :
通常の名無しさんの3倍:
まりすみぜる
>>1 乙です。
規制で立てれなくてスマンかった。
>>1 乙です
早く多くの方々に戻ってきてもらいたいですね
>>1 ありがとうございます。泣きながら検索し続けてよかった。
とりあえず、カガリ萌え族のキチガイ軍人が消えて良かったとほのぼのと思います。
帰り道、突然の豪雨に襲われた。傘を買って帰ろうかと思ったが、どうせ今日は家に誰もいないはずなので、
そこらの喫茶店で夕食がてらに雨宿りをすることにした。
「いらっしゃいませー、お一人様ですか?申し訳ございませんが現在満席でして、多少お時間いただくことになりますけど……」
そうか……弱ったな。………ん?あの席に座っているのは確か………バジルールさん?
「……どうなさいましたか?お客様」
いや、知り合いがいるようなのでな。少し気になっただけだ。
「なら、相席なさってはいかがでしょうか。宜しければ私がお声をかけさせて頂きますが」
いや、結構。自分で行く。
私はウェイトレスにそう告げて、バジルールさんの席に向かった。バジルールさんはその気配を感じて顔を上げ、
私の姿を視界に認めると畏まったような顔をする。……覚えていてくれたか、ありがたい。
「トダカさん……でしたか。ラミアス艦長からご噂は聞いております。先日はアズラエル氏がご迷惑をおかけして、
大変申し訳ございませんでした」
いや、お気になさらずに。ところでバジルールさん、相席、よろしいですかな。
「もちろんです。あと、ナタルで結構です」
そうですか、では……
――カッ!
不意に、雷鳴と共に稲光が瞬いた。雷まで落ちてきたか………ん?ナタルさん、どうなさいました。
「……雷が苦手なんです。失礼……」
――カッ!
再び、轟音と共に辺りが瞬く。今度はかなり近くに落ちたようだ。ナタルさん、大丈夫……
「……いん」
……え?
「総員退店ーーーーーーーーーーーー!これよりこの店を放棄する!急いで店外に脱出しろ!」
突然、ナタルさんが立ち上がって辺りにそう叫び散らした。……ナタルさん?いったいどうなさって……
「あの、お客様、勝手に店を放棄なされるのは……」
「貴様……何をしている!死にたいのか!早く脱出しろ!」
ナタルさんの剣幕に押されて、従業員は黙り込み、次々と客が店の出入り口に向かう。
……雷が苦手で気が動転しているのだろうか。しかしそれにしてももう少し女性らしく怖がってくれたっていいと思うんだが……
「トダカ一佐……」
ナタルさんがこちらを睨みつけながら私の名を呼ぶ。……私も脱出しなくてはいけないんだろうか。やれや……
「あなたはここで死すべき人だ……私と共に!」
そう言うや否や、ナタルさんは私を羽交い絞めにした。ちょ……ナタルさん!何するんですか!
「撃てーーーーーーーー!マリュー・ラミアスーーーーーー!」
ラミアス艦長はいません!気を落ち着けて下さい!ほら、雷はもう止みました!
「もう……止んだ?」
ええ。ですから、離して下さい。もう終わりました。
「そうですか……すいません、取り乱しま……」
――カッ!
その時、再び雷鳴が響いた。まさか……
「………脱出準備!総員、退ry」
……やっぱりか。君子危うきに近寄らず、今度は掴まらないうちに逃げるとしよう。店には悪いがな。
しかし、彼女は雷が近くに落ちるたびにコレをやっているのだろうか。……苦手なのは分かるが克服して欲しいものだ,。
職人さん降臨乙!
雷でパニくるナタルん可愛いな。
ナタルだけはまともなキャラだと思っていたが…
職人さんGJ!!
12 :
銀種:2005/09/07(水) 14:16:17 ID:???
ユウナ「今回の件は父上に報告させてもらうぞトダカ!!」
トダカ「……せーよ」
ユウナ「な?」
トダカ「うるせーって言ってんだ!!このモミアゲ星人!!」
ドガ
ユウナ「ごう゛!!」
ドシャッ
ネオ「あ〜あ!!いいのかな〜んな事して〜」
トダカ「しるかバカタレ。ここは俺の艦だ。好き勝手させるかってんだ」
アマギ「でももうタケミカヅチ降ろされますね。間違いなくリストラっスよ」
トダカ「え?」
ネオ「バカだな。一時のテンションに身を任せる奴は身を滅ぼすんだよ」
復活最初がナタルんw
羽交い締めされるトダカたんの焦り顔が目に浮かぶww
しかしナタルんなぜそんなことを・・・まさか雷で前世記憶でも甦ってくるのか?
「2」なんてスレがあったの?
ありました
>>12 ネオ「バカだな。一時のテンションに身を任せる奴は身を滅ぼすんだよ」
・・・ネオにだけは言われたくないセリフかもしれないw
age
>>16 種は一時のテンションに身を任せる奴ばっかりなのに身を滅ぼさない奴多すぎw
負債補正はジャンプ漫画もびっくりレベルですね。
19 :
トダカたん:2005/09/08(木) 23:39:43 ID:???
「ままま、まてー!ば、場所と時間をわきまえろー!」
ドアを開けようとしたソガの耳に飛び込んできたのはトダカの悲鳴だった。
「ですが本部でなければ逢ってくれないじゃないですか!」
「当たり前だ!会う理由がない!」
「私にはあります!この想いを一佐に受け取ってもらうために!」
「いらん!断る!私には愛する妻と娘が既にいる!」
「私には夫も息子もいません!問題はないじゃないですか!」
・・・またか。ソガは眉間を押さえつつドアを開け、トダカを壁際に追い詰めて押し倒し馬乗りになっている女性士官に近寄った。
「あー、そこまでにしておいた方がいいかと思うぞ」
「邪魔しないでください!ここで一気に攻略しないと!」
「三尉、気持ちはわかるがここで止めないと君自身が危険になるのだよ」
しかし何が哀しくて小娘に押し倒されている40男を助けねばならんのだと内心ブツブツ。
「三尉の選択肢はふたつ。コンクリ詰めにされてオノゴロの港に沈んで5年後くらいに白骨死体で発見されるか、入会金2000円、年会費1500円を払って『トダカ一佐親衛隊』に入隊するかだ」
「親衛隊・・・ですか?」
「今なら劇場版ボツカット『雨の中、ひとり佇むトダカ一佐』のブロマイド付きだ」
ほら、と見せた写真は次の瞬間ソガの手から消えていた。
「ではアマギ一尉、三尉に規約の説明と入隊手続きを」
いつの間にか三人の後にアマギが立っていた。
「だから『人を見たら強姦魔と思え』と言っただろうが」
会議室への道すがら、ソガに言われてトダカは顔を顰めた。
「何が哀しくて二十歳そこそこの娘に怯えないといけないんだ!」
「実際今日で何回目だ?押し倒されかけたのは」
渡しておいた防犯ベルはどうしたと聞くと最初に奪われたとこれまた情けない返事が戻ってきた。
会議が始まる前から頭痛を感じてしまったソガだったが、ポケットからトダカそっくりのマスコット(白軍服バージョン)を取り出すと差し出した。
「モルゲンレーテのファンに作らせた。帽子を引っ張ると泣くようになっている」
中庭を突っ切って近道しようとしたが視界の端ギリギリに黒衣の姿を認めたとたんにトダカが逃げるように走り出したのに驚いた。
「ギナ様だ!」
「・・・この距離でよく判別ついたな」
「つくようにもなる!劇場版の『あのシーン』以来目の敵にされてるんだぞ!」
MSのコクピットから降り立ったパイロットスーツ姿のミナをキャットウォークで抱き止めただけなのに『姉上に抱きついた』と睨まれているという噂は本当だったのかとため息が洩れた。
「まぁそれだけでもないのだがな」
声がふたりの脚を強制的に止めた。目の前の角から現れたのはそのロンド・ミナ・サハクだった。
「その辺、じっくり説明してやろうか?」
ずいと接近され、トダカが凍る。友人の女難体質にソガは目眩さえ感じてしまった。
「ミナ様、これを」
トダカを背中に隠し、ソガはミナの眼前にトダカのマスコット(青軍服バーション)を差し出した。
「なんだ?これは」
「通称『トダカたん』です。ここを持って、この帽子を引っ張っていただくと・・・」
「こう、か?」
次の瞬間、内臓されたスピーカーからトダカの悲鳴が飛び出した。
『見てないで助けろー!!!助けろー!助けてくれー!!!』
さすがのミナも真っ白になって硬直する。同時にソガはトダカと共に一目散に逃げ出したのだった。
「本気で俺の声なんか使うな!」
「あれならすぐに救助が駆けつけるだろーが!」
そしてトダカの受難はまだ終わりそうにない・・・
会議室で着席してぜーはーと息を整えるふたりの一佐に周りがやれやれ。
「またか」
「だからなんだって今年に限って・・・」
「そりゃ『勘違い志願組』が今年卒業して配属され始めたからだろ」
あっさりと指摘されてトダカが頭を抱えてしまった。
「・・・勘違いしたまま今に至っているのか、おい」
「キサカと違って見た目、そのままだからな、おまえさん」
数年前に軍が志願兵募集のために冗談で作ったTVドラマがそもそもの発端だった。
主役級はプロの俳優だったが脇役は本名で現職の軍人・(目立ちたがりの)政府首脳が出たことで妙な人気が出たのも間違いの一端。素直に勘違いしてくれた若人が大量に兵学校に入学し、その1期生が今年卒業してきたというわけだった。
出る予定のなかったトダカだったがユウナのお守りで付いていった時に監督に『顔が気に入った』の一言で巻き込まれ『ユウナを怒鳴る役』ということでつい調子に乗って登場して本気で怒鳴ったところ『渋いオヤジマニア』に受けてしまったのが次なる間違いだった。
気付いたときには準レギュラーとされ、『格好良く』戦死するシーンまでもらってしまい妻と娘に怒られ、脇役好きなファンに泣かれるという大間違いまで発生した。
挙げ句続編の劇場版で『実は生きていた』ことになってロンド姉弟の補佐役としてまた引っ張り出されて勘違いファンを増大させてしまった結果の一部が本日の出来事だったりするのである。
「だから素直に中年太りして腹出しておきゃよかったんだよ」
数日後、呼び出されたトダカとソガは部屋の中にミナの姿を見て、そのまま帰りたくなった。
「仕事中すまぬな。なにふたりに確認と承諾を貰わねばならんことになったのだ」
「は?」
「これの商品化が決まった。『カガリん』『ユウナりん』に続く第3弾『トダカたん』だ。既に初期ロット分の生産は始まっている。順序が逆になってしまったが発案者のソガ一佐と肖像権を使用するトダカ一佐の承諾が必要だ」
言いつつミナが見せたのは先日ソガが使ったトダカ型防犯ベルだった。
「・・・売れるのですか?そんな人形」
「予約状況は順調だ」
絶対に何かが間違っている。ふたりの一佐の意識が断定する。しかし製造まで始められていては嫌とは言えない宮仕え。
「かまいませんが・・・第3弾は『ネコみみミナ様』ではなかったのですか?」
「ギナが原型に文句付けまくりでまだ当分無理だな」
ギナ様の許可を待っていては当分どころか永久に無理だと思うのは彼らだけではないはずだった。
「そういうわけでスポットCMとスチール写真の撮影がある。トダカだけでなくソガも準備しておくように」
承諾書にサインして予定を確認して部屋を去ろうとしてソガが気付いた。
「それは先日のモノではありませんね?オリジナルは・・・」
「ギナが気に入ったようで部屋に持って帰ってしまった。夜中にアレの声と一緒に『諦めろ。誰も助けに来はせん』とかいいつつ笑っているのは姉の私が聞いても不気味なのだが・・・」
人形と妄想で満足してくれることを心の底から祈ってしまったトダカだった。
俺がいったい、何をした・・・
今日、格納庫でアマギたちがシミュレーションMS操縦で練習しているのを見かけた。
うむ、熱心で結構……って、ユウナ様!?何をなさってるんですか!?
「え?シミュレーションだけど、それが何?」
それが何?ではございません!まさかユウナ様、前線に立つおつもりなのですか!そんなこと……!
「だって、カガリはやってるじゃない」
……ぐ。そう言えばそうだった。し、しかしカガリ様の場合は……!
「まあまあ、トダカ一佐もやってみなって。結構面白いよ?」
面白いって……私がMSで出ることなんて滅多に……
「 司 令 官 命 令 」
……分かりました、やらせていただきます。しかし、一回きりですからね。
私はユウナ様にそう告げると、シミュレーションの椅子に座った。はぁ……なんでこんなことに……
「乗機はムラサメだから、動かし方は分かるよね。ステージは……そうだなあ……」
「……『オノゴロ島の危機!ソードインパルス包囲網を突破せよ!』だ!コレで行こう!」
・
・
・
・
・
「……っさ。一佐……」
……ん?私はいったい何を……確かソードインパルスの大群が襲い掛かってきて、それで……
「一佐!」
うわっ!ア、アマギか。驚かさないでくれ、あまり。
「それはこっちの台詞ですよ!いつの間にMS操縦の訓練をなさったのですか!?」
え?いったいどういう……
「今まで誰も出したことありませんよ、こんなハイスコア!というか、未来永劫出ません!素晴らしすぎます、一佐!」
い、いや、何か頭の中に種が割れるイメージが……
「何言ってるんだい?トダカ。しかしすごいねえ、イヤガラセで選んだ激ムズステージなのに、ハイスコア出しちゃうなんて」
ユウナ様、それは……
「こんな逸材を放って置くてはないね。君、明日から艦長兼MSパイロットだから」
そ、それはいけません、ユウナ様!艦隊の指揮に乱れが!
「だいじょーぶ、だいじょうぶ。指揮は僕がいるからさ。ピンチになったら頼むよ、エースパイロットとして」
そうユウナ様は軽く言ってのけると、私の肩を叩いた後さっさと自室に帰ってしまった。
私はというと、アマギたちの「MS操縦のご指導お願いします!一佐!」という手に引き止められてその後を追うことが出来ない。
……何かの間違いなのに、なんでこんなことになってしまったんだろう。「指揮は僕がいる」って、だから不安なんだが……はぁ。
>>19-20 新職人さんキタ━(゚∀゚)━!!
小娘にまで押し倒される受体質トダカたんハァハァ…ていうか私も押し倒したい(ry
ミナ様ギナ様にまでロックオンされてw
>>21 トダカ一佐専用ムラサメが用意されるのですね!
虎サメは金だから銀でしょうか?
gj
そしてロッカールームでパイスーに着替えるトダカたんの盗撮写真が高額で取引されるのですねv
ババとかムラサメ3連星が着替えを手伝ってアマギどんに睨まれる日も近いのだろうw
25 :
銀種:2005/09/10(土) 01:05:36 ID:???
馬場「オイ起きろコラ 任務中に惰眠をむさぼるたァどーゆー了見だ」
アマギ「なんだよ母ちゃん今日は日曜だぜィ
ったくおっちょこちょいなんだから〜」
馬場「今日は火曜だ!!てめーこうしてる間にミネルバと遭遇したらどーすんだ?任務なめんなよコラ」
アマギ「俺がいつ任務なめたってんです?俺がなめてんのは馬場さんだけでさァ」
馬場「よーし!!勝負だ ムラサメに乗れェェェェ!!」
ガン ガン
アマギ&馬場「「い゛っ」」
トダカ「任務中に何遊んでんだァァァ!!お前らは何か!?修学旅行気分か!?枕投げかコノヤロー!!」
ガン
トダカ「い゛っ」
ユウナ「お前が一番うるさいわァァァ!!ただでさえ気が立ってるというのに」
トダカ「あ スンマセン」
ユウナ「まったく役立たずの軍人めが!」
アマギ「なんだィありゃこっちは命がけでやってるってのに」
馬場「お前は寝てただろ」
26 :
銀種:2005/09/10(土) 01:21:51 ID:???
アマギ「セイランの次期当主だかなんだか知りやせんが なんであんなボンボンを司令に仰がにゃイカンのですか?」
トダカ「アマギ 俺達は文民に統制される身だぞ 政治家がいなければ俺達は動けない
国に忠誠を尽すは武人の本懐 オーブ軍の剣はオーブを護るためにある」
アマギ「だって連合とつるんでる奴ですぜ
どうものれねーや ねェ馬場さん」
馬場「俺はいつもノリノリだよ」
アマギ「アレを見なせェ みんなやる気なくしちまって
イケヤなんかミントンやってますぜミントン」
馬場「イケヤァァァ てめっ何やってんだコノヤロォォ!!」
ギャアアアア
イケヤワロスwww
想像しちゃったじゃないかwww
>>25 トダカたんは怒鳴らないと思うなぁ。
その代わり黙って連中の頭上のスプリンクラー解放w
「ちっとは目が醒めたか。運動代わりに掃除しておけ」と冷たく睨むww
・・・部下の視線が届かないところまで移動してから「俺だって眠いんだブツブツ」
,"⌒`⌒ヽ
{リ^ヽ、彡}
(`<_´#<b ・・・・。
/⌒/⌒ミ⌒ヽ
______ / //iju 、 \ヽ
|司 令 官| ( ´/ \ )
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
あげ
トダカたん戦死シーン出ましたね
トダカたんでて嬉しいけど複雑だなぁ
32 :
トダカたん:2005/09/10(土) 18:53:23 ID:???
「これってやっぱりお父さんよね?」
『トダカたん』のCMを見ながらの娘の一言にトダカは力なく頷いた。
「『あなたの安全は私が守ります』って・・・お父さんの仕事ってなんだったっけ」
「現役の軍人・・・のはずだ」
『トダカたん』が発売されるまであと5日。特典につく『着せ替え用青軍服』を目当てに予約した者も多いと聞いてトダカは世の中に横行する間違いを憂えた。
「・・・とまぁそういうわけで、初回生産分はほぼ予約完売が見込まれます。なお予約者アンケートによりますと、次は『カガリん』とセットで並べられるパイロットスーツタイプの希望が・・・」
「・・・おまえ、パイロットの経験あったのか?」
「タグボートなら乗ったことがある」
そりゃパイロット違いだと内心ツッコミつつ、言いたい気持ちもわかるので沈黙を守ったソガだった。
「だいたい俺の人形だろ?義理買いしてるだけじゃないのか?」
一応は一佐、部下も多い。それに軍が出すマスコットとなれば渋々買う連中だって少なくないはずだ。
「それがですねぇ・・・」
担当者が妙に困った顔でスクリーンの表示を切り替えた。
「えー、極秘文書扱いさせていただきますが予約者名簿の一部抜粋です」
ウズミ・ナラ・アスハ・予約数4。ロンド・ギナ・サハク・予約数8。ウナト・エマ・セイラン・予約数6。カガリ・ユラ・アスハ・予約数10。ユウナ・ロマ・セイラン・予約数8・・・・・・・
「全部義理じゃないか!」
「いいえ。ウズミ様に確認してみたところ『青とセットで保存用と持ち歩き用だ』と。ウナト様は奥様も希望されていらっしゃるからと。カガリ様とユウナ様は『友人に頼まれたので本当はもっと欲しい』、ギナ様は『壊して楽しむからもっと欲しかった』と・・・」
周囲の視線が硬度を伴いだしたことをトダカは感じた。
「ちなみに他の軍人予約者も大抵2個予約ですね。やはり片方は青を着せておきたいからとか。それと一般ではドラマのファンクラブを通しての大量予約もありますから・・・」
確実に世の中間違っている。トダカは本気で頭を抱えたくなってしまった。
「騒がれるうちが華と思って諦めるんだな」
休憩室でコーヒーカップ片手のソガの一言にトダカは目を覆った。
「俺は普通の軍人でいたいんだ」
「もう遅い」
こうしているだけでも周囲の視線が集まるのを感じる。そのうちサインをねだられるようになる日も近いだろう。その時この朴念仁はどういう反応を見せるのか楽しみでもあり怖くもある。
「しかし『壊して楽しむ』というギナ様も何を考え・・・」
言いかけて言葉が途切れたのは背後に迫る冷たい気配を悟ったから。
「私としては本物を扱いたいところなのだが姉上が許可されないのでな」
凍り付いて振り向くこともできないトダカの前でソガが無表情に敬礼した。
「ギナ様。お気持ちはわかりますがなにせトダカはナマモノですので」
「何か不都合があるのか?」
「死体になると腐ります」
庇っていない一言を発しつつソガはポケットから何か取り出した。
「ところで申し訳ありませんがこれをミナ様にお渡し願えませんでしょうか」
「なんだ?」
「ネコみみミナ様の最新原型です。・・・あぁっと!」
わざとらしい一言と同時に掌サイズのそれがぽーんと宙に飛んだ。直後、猫じゃらしに飛びつく子猫のようにギナが追って飛ぶ。その一瞬にトダカを引っ掴むとソガが逃げた。
「なんで最接近されるまで気付かないんだ!」
「敵もプロだ!気配くらいいくらでも消せるだろ!」
情けない会話をしながら全力で廊下を突っ走るふたりの一佐を軍人達が不思議そうな顔で見送っていた・・・
今日、アマギたちと食堂で食事をした。……ん?ババ一尉、それは弁当か?
「ええ。自分はいいと言ったんですが、どうしても作らせてくれとせがまれて……」
随分と夫婦仲がいいのだな、君のところは。まるで新婚家庭……
「あ、いえ、娘です」
……娘?
「ハイ。朝早くから起きて作ってくれたんですよ。私としては気持ちは嬉しいけど、やはり子供に作ってもらうのは……
一佐のご家庭ではどうやって断っているんですか?」
どうやって断ってるって……どういうことだ?
「だって一佐の娘さんもうるさいでしょう、そういうことでは。本当に仲が宜しいようですから……」
あ…そ、そうだな。確かに困っているが……私に気を使う暇があったら自分の時間を有効に使いなさいと言っている。
私はそんなことしなくてもお前のことを愛してる、と
「さすが一佐、素晴らしいです。自分も明日からそうさせてもらいます」
ババ君はそう言うと、弁当の蓋を開けて桜でんぶでハートマークの描かれた中身を見せ付けた。
娘から弁当、しかもハートマーク………羨ましくない、羨ましくないぞ……
家に帰って考えてみた。やっぱり羨ましい。今、娘はソファでTVを見ている。……なあ
「ん?何か用?」
いや、用ってわけじゃないんだがな、今日お父さんの部下で娘がお弁当作って来たって言う奴がいて……
「ふーん。で?」
……何でもない。忘れてくれ。
「冗談だよ。お弁当作って欲しいんでしょ?いいよ、作ってあげる」
ああ、分かってる。お前はお前で忙しい………って何だと!本当か!?
「そんな驚かなくて良くない?チョー失礼なんですけど」
ああ、いや、済まなかった。しかしだな……
「家庭科の宿題が「お弁当作れ」なだけだから気にしないで。本当は自分に作ってくつもりだったんだけど」
なんだそういうことか……しかし、何にせよ弁当は弁当だ。何事も言ってみるものだな、うん。
翌日、私はテーブルの上に置かれた弁当を持って軍務に向かった。そしてやってきた昼食の時。
私は自然に、さりげなく弁当を取り出してテーブルの上に置いた。
「一佐、弁当ですか。やはり奥様が?」
いや、ババ一尉。これは娘が作ってくれたものだ。
「娘さんが?しかし一佐は……」
いや、何、「どうしても、一度だけでいいから」とせがまれてな。そこまで言われては断るわけにも行かないだろう?
「そうですか。良い娘さんをお持ちですね、一佐」
……まあな。さて、食べるか。……?海苔で文字が書いてあるな。これは……
『呪』
私はその文字を目にした途端、慌てて弁当の蓋を閉めた。の、「呪」!?いくらなんでもこれは……
「……一佐?どうなさったんですか?何か弁当の中に……」
い、いや!何でもない!気にするな!じゃあ、私はこれで……
「一佐?お食事は……」
あ……は、腹が痛くなったんだ!弁当は持ち帰る!じゃあな!
私はそう言い残してそそくさとその場を離れると、トイレに行ってこっそり弁当の中身を確認した。
……「呪」の海苔文字、イモリの黒焼き、何だかよく分からないドロドロしたもの……弁当までこうなのか、私の娘は。
家庭科の宿題とか言っていたが、まさかコレの写真を撮って提出したりしてるんじゃないだろうな……
見栄張りなトダカたんにワロス
次の日にはアマギどんが「一佐!どうぞ!」とお弁当を差し出しそうな気がする。
「たまに作ったらオカズが多すぎて・・・よろしければ召し上がってください!」とかとか言いながら。
しかし娘はどんな学校に通っているのだろう?こんなお弁当の写真を提出してもいいようなところってw
アマギ「どぞ!召し上がってください!」
トダカ「いいのか?しかし・・・」
アマギ「遠慮せずに!さぁ!」
トダカ「(迫力負けして)・・・そ、そうか?なら…」
ソガ「待て!その前に毒味が必要だ!」
アマギ「何を言われます!これは自分が愛をこめ…いえその」
ソガ「愛と共に何が入っているかわからん!トダカ一佐、口にする前にこの水槽に!」
トダカ(どこに持ってたんだ。こんなでかいの…)
一欠片入れた直後に中の金魚が…
36 :
銀種:2005/09/11(日) 12:08:36 ID:???
ネオ「オウオウ ムサい連中がぞろぞろと 何の用ですか?クジラ狩りですか?」
トダカ「そこをどけ そこは毎年オーブ海軍が停泊する際に使う特等席だ」
ネオ「どーゆー言い掛かりだ?こんなもんどこでも同じだろうが。チンピラ海軍24時かてめーら!」
トダカ「同じじゃねぇ そこから見える景色は格別なんだよ なァみんな?」
馬場「別に俺達ゃ酒飲めりゃどこでもいいっスわ〜」
アマギ「地中海のど真ん中だろーとどこだろーと構いませんぜ
酒のためなら地中海に散る花のようになれますぜ!」
トダカ「うるせェェ!!ホントは俺もどーでもいーんだがコイツのために場所変更しなきゃならねーのが気にくわねー!!
大体イケヤ場所とりにいかせたはずだろ…どこいった アイツ?」
アマギ「ミントンやってますぜミントン」
トダカ「イケヤァァァ!!」
ガッ ゴッ バキッ
イケヤ「ギャアアアア!!」
まさかとは思うが
・・・・実は対抗意識を燃やしてただけで
馬場たんの娘自慢もタダの見栄・・・ってことはなかろうね・・・
(実は完全に冷え切った離散直前家族の現実から逃避してるだけとか)
age
今日、モルゲンレーテ主任、エリカ女史と飲みに行くことになった。場所は「キャバレークラブ もるげんれ〜て」。
……自分の店じゃないか。もしかして私は、新手の客引きに騙されたのか?
「トダカ一佐……もしかして、単に店に金落とさせるために呼ばれたと思ってない?」
……流石に鋭い。女の感という奴だろうか。私が上手く答えられずに戸惑っていると、エリカ女史は話を続けた。
「……本当に話したいことがあるのよ、トダカ一佐。この国のために、ね」
この国のため?どういうことなのか、と尋ねようとする前にエリカ女史は店の中に入っていった。
仕方なくついていくと、確かジュリとかいう子が現れてエリカ女史としばらく話をした後、私達を隅の席に案内する。
……エリカ女史、先程のことですが、この国のために話したいこととはいったい……
「結論を焦らないで、一佐。まずは乾杯しましょ」
そう言ってエリカ女史は水割りを作って私によこし、自分の分も作ってグラス同士をカツンと合わせた。
エリカ女史は一口それを飲むと、グラスをテーブルに置いて語り始める。
「……ウズミ様の遺産の話、貴方は誰かから聞いた?」
……ウズミ様の遺産?それはいったい……
「やっぱり、キサカ一佐は話してないのね。これから話すことは時が来るまで極秘にしてちょうだい。貴方を信用して、話すわ」
……分かりました。他のものには一切口に致しません。
「ありがとう、トダカ一佐。実は……ウズミ様が遺されたMSが、オーブには眠っているの」
ウズミ様が遺されたMS?どういうことですか?
「二年前、オーブが戦火に包まれた日……私達は自らの力のなさを痛感したわ。黒と白、二つに分けられた世界の中で、
それを是としない国を保つのがどれだけ難しいか。そこでウズミ様はMSを遺したの。再びオーブが焼かれる、その日のために」
何ですと!?しかし……
「力はただ力よ。それは分かってる。でも、だからって力を根幹から否定してたってどうしようもないでしょう?
私達には守らなきゃいけないものがある。それは他の国だってそうよ。……出来れば使わないですむのがいいんだけどね」
……それで、自分にそれを話して、一体どうしろと……
「いつか来るべき時が来て、その時貴方がカガリ様の近くにいたら、彼女を導いて欲しいの。
貴方に話したのは……その時、私が生きてるかどうか分からない、そういうことよ。貴方は、信用できるしね」
……了解しました。ところで、ウズミ様は遺されたMSとやらはどのようなものなのでしょうか。
「……ウズミ様がどのようなMSを作れという言葉を遺したのか、知りたい?」
ええ。過ぎた力であれば、使い方になお一層の留意が必要ですから。
「……ウズミ様の遺言にはこう指示があったわ。……読んで」
そう言うとエリカ女史は、メモ帳に何事か書いて私に手渡した。
……口にしたくないようなことなのだろうか。どれどれ……
『お金あげるからなんかテケトーにつおいモビルスーツ造っといてちょ by ウズミ 』
「……だいたいあのヒゲジジイはねえ、現場の苦労ってものが分かってないのよ!全く!
テキトーに強いMSが造れるんならとっくに造ってるっつーの!貴方もそう思うでしょう、ねえ?」
水割りを煽るように飲んですっかり出来上がったエリカ女史が、私に絡みながら激しい勢いで愚痴をこぼす。
あの、エリカ女史……少し落ち着かれた方が……
「今の紫頭もそうよ!無茶な期限で発注するだけしといて少しでも遅れるとネチネチネチネチ……
アイツが無能だからMSがガンガン壊れて新しいものが必要になるのに!」
エリカ女史、せめて声のトーンを下げて……店の迷惑に……
「ここは私の店よ!……でも、そろそろ飽きたわね。次の店行きましょ!トダカ一佐!」
い、いや、私はこれで……
「……何かおっしゃったかしら?良く聞こえなかったんだけど……」
……何でもありません。今日はどこまでもつき合わせていただきます、エリカ女史。
結局その日私は、エリカ女史の愚痴に朝までつき合わされ、精神と肉体に大きなダメージを負ったまま軍港に向かった。
ウズミ様の遺言……私で言うとユウナ様が「戦力あげるからテケトーに作戦成功させてちょ」というのと同じか。
……変な指示下されるよりよっぽどいいと思うんだが。ウズミ様のことだから「絶対無敵装甲」とか言い出しかねんしな。
ウズミ様に萌えた件
そしてできあがった『テケトーにつおいモビルスーツ』がアカツキなわけですか。
モルゲンレーテ技師一同の恨みが籠もっていそうな…w
精神と肉体にダメージを負って出勤したトダカたんが昼寝しているところを見かけて('U` *b ソがハァハァしていたに違いない!
42 :
トダカたん:2005/09/13(火) 00:30:49 ID:???
自分を呼ぶ声と同時に突進してくる姿を認識したとたん、トダカは隣を歩いていたアマギを盾にして突きだしていた。
悲鳴と同時の鈍い音。アマギはその場に腹を抱えて蹲ってしまった。
「なんだよ!俺のこと忘れたの!?」
アマギの腹にケリを入れて激突を防いで立っていたのはシンだった。
「シン!?なんでおまえがここにいる!?」
「休暇取れたから帰るって連絡したじゃん!」
言いながらトダカに飛びついたシンの姿に周りは呆然。
「そういえば…じゃない!どうやってここへ来た!?」
「トダカさんの息子だっていったらあっさり通してくれたよ?」
キョトンとした顔でシンは言って返してきた。
「だからさー、あのドラマ、プラントでも人気なんだよ」
オーブが舞台だから見てていきなりトダカさん出た時にはコーヒー噴いちゃったよ、とシンに言われてトダカは力なく笑った。
「同僚の女の子なんてさ、トダカさんみたいな敵になら捕虜になってもいい!まで言うんだぜ」
並んで歩きつつのシンの言葉に俺はそんなの捕虜にしたくないと思いつつ口にはしない。
「それで?君もそう思うのか?」
アマギに訊かれてシンは首を振った。
「俺はやっぱミナ様!ミナ様になら捕虜になって踏まれてもいい!」
「うっとりして言うことか?」
「だってあんなに美人でサディスティックでうっとりするほど色気があって女王様な人だから鞭を持つ手もハイヒールでげしげしする姿もきっと綺麗に違いない!って大人気なんだから!」
シンの嗜好がずれているのか、プラント市民の思考がずれているのかはとりあえず考えないことにしたトダカとアマギである。
なによりトダカにはそれ以前に考えるべき事が数秒前から発生していた。
背後に迫る冷たい気迫。ねちねちと迫る剣山を背中に押しつけられているような視線。これからどう逃げるべきなのか、と。
「それでさ!トダカさんなら知ってるよね!?プラントじゃミナ様ってギナが女装して演ってるって噂なんだけど、どうなの!?」
咄嗟に他の戦術は思いつかなかった。
「アマギ、許せ!」
部下を背後に投げ飛ばし、トダカはシンを抱えて全力で逃げ出した。
後で悲鳴と怒号が上がり、シンを小脇に抱えて走るトダカの肩を銃弾が掠めてゆく。
「おまえは!なんということを言ってくれたんだ!」
「えー、違ったのー?」
「あれでも一応女顔なのを気にしてらっしゃるんだ!」
当分雲隠れした方がいいかもしれないとまで思ってしまう。このままでは本格的に命が危ういとまで危機感を感じてしまった。
「トダカ!こっちだ!」
窓の外から呼ばれて脚を止めれば3階下の地面にソガがウズミと立っていた。
壁に張り付いていたワイヤーとフックを掴み、先にシンを放り投げるとトダカは窓から飛び出した。
「逃げるな!待て!」
ギナの声を耳に呆れ笑いをしているウズミの車に逃げ込んでトダカは当座の生命を確保したのだった。
「何を自滅してるんだ、おまえは」
「俺はこいつの巻き添え食っただけだ」
呆れ返っているソガに言い返しつつトダカはシンにグリグリを食らわせていた。
「たまたまウズミ様がいらっしゃったから逃げられたものの…アマギの死体は引き取れよ?」
「ででで!痛い痛い痛い!」
「だいたい何しに来たんだ!おまえは!」
「友達に『トダカたん』買ってきてくれって頼まれたんだよー、でもどこでももう予約完売状態だから軍の売店ならって…」
オーブだけではない。世界は絶対に間違った方向に進みつつある。トダカとソガはそう断定した。
プラントでも人気なのか海猿(とりあえず仮名)シリーズw
イザークやアーサーはミナ様ファンで痔はエリカファンっぽい希ガス…。
この分じゃ連合も…ステラがネオにトダカたんねだってそう。
職人様たち、いつもご苦労さまです。
>>42 アマギカワイソスw
そしてギナ様がどんどんネタキャラに・・・w
このスレで自分の中でアマギのイメージが('U` *b ソハァハァになったのに引き続き、
ギナ様のイメージがシスコン+ネタキャラになってきた。
捕鯨
「うわあああああああああああああ!!!!」
澄み渡った海の中をゆったりと航海中、突如ユウナ様の叫び声が辺りに響いた。これは一大事とばかりに私達は慌てて、
叫び声のしたユウナ様の部屋に向かい、私がその扉を真っ先にあける。ユウナ様!どうなさいま……
「ゴキブリィィィィィ!!!!!」
扉を開けた瞬間、ユウナ様がそう言って私に突進し、そのまま抱きついてきた。ちょ、ユウナ様!離れて下さい!
「トダカ……これより艦を放棄する!脱出を急がせろ!」
は?何を言ってるのですか!そんな馬鹿な……
「だってあいつらは1匹みたら30匹いるんだ!なら、艦ごと沈めるしかないじゃない!
ドラえ○んがネズミ退治に地球破壊爆弾使うのと同じさ!」
落ち着いてください!ユウナ様!ドラ○もんは結局地球破壊爆弾を使ってません!冷静に……
「一佐、倒しましたよ、ゴキブリ」
その時、私に抱きつくユウナ様の背後からババ君の声がした。その声を聞いた途端、ユウナ様はパッと私から離れ、辺りを見渡す。
そして大勢の白い目に晒されながら、場をとりなすように一つ咳払いをしてから、言い放った。
「あー……何をしてるんだい?君達。早く所定の位置につきなよ。軍務はお遊びじゃないんだよ?」
……その台詞を聞いた途端、一同の拳がグッと握られる。もちろん、私もだ。代表して一発殴ってやろうかとも思ったが、
流石にゴキブリで人生棒に振るのは賢くない。……結局私達は、憤懣やる方ないまま軍務に戻ったのだった。
昼食時、私はアマギと共に食堂にいた。……しかし困ったものだな、ユウナ様にも。たかがゴキブリであの騒ぎようとは……
「ええ、本当に困った方です。……自分の一佐にあんなべったり抱きついて………」
……アマギ?
「あ、いえ、何でもありません。いやー、しかしユウナ様には驚かされますねー、ハハハハハ」
あ、ああ……そうだな。………ん?
「一佐?どうしました?………あ!」
その時、私とアマギは、アマギの近くのテーブルの上に黒光りする生き物を見つけた。……噂をすれば影、か。
私は無言で食器のトレーを振りかぶると、そこに向かって叩きつけ……
「うわー、ゴキブリだー、助けてー!」
「……一佐、アマギ一尉を見ませんでしたか?どこを探しても見当たらないのですが」
ババ一尉か。……アマギ一尉なら医務室だ。頭を強く打って、気絶してる。
「気絶?いったい何があったんですか?」
……私がゴキブリを潰そうとした時、間に割って入ってきたんだ。お陰で思いっきり奴の頭に喰らわせてしまってな。
「間に割って入った?何でまたそんな」
知るか。……もうアイツの行動動機を深く考えるのは止めた。考えれば考えるほど分からなくなる。
私がババ一尉にそう告げると、彼は「はぁ……そうですか。では」と言ってその場を離れた。
……後でアマギの見舞いに行くか。身を挺してまでゴキブリを庇った理由もそこで聞けばいい。
……聞いたところでマトモな答えが帰ってくるとも思えないがな。
今日は早い!嬉しい!!いつも御苦労様です。
トダカたんは帰港後にアスランからゴキブリィを買ったに違いない!
そしてブリッジや会議室に持ち込んでユウナりんがワガママを言う度に起動させてウサを晴らすw
ドラ○もんをしっかり知っているトダカたんって……アニメ派か原作派かどちらなのだろう?
しかし気絶したアマギどんを医務室に運んだのはやっぱりトダカたんなのだろうか?
>>46 ちがうんですよ、そうじゃないんですよ…(アマギ)
ゴキブリを怖がるユウナにも萌えました
>ドラ○もん
トダカパパは、可愛い時期だった娘と一緒に夕食時にみていたんだよー
「パパは、ドラ○もんの道具の中で何が欲しい?私はねー」って。
トダカパパは、思い出したら涙するねw
50 :
トダカたん:2005/09/14(水) 20:00:03 ID:???
呼ばれてトダカが脚を止め、振り返ると若い三尉が立って敬礼していた。
「申し訳ありませんが少しだけよろしいでしょうか?」
「5分程度なら・・・」
それを見かけたのはアマギだった。
「お願いです!一度だけ・・・!」
「絶対に断る!」
・・・ウチの司令はどうやら特定の項目についてだけ学習能力が欠如しているらしい。
「そこまで」
軽い頭痛を覚えつつアマギが割って入った。
「トダカ司令、そろそろ出航です。お迎えにあがりました」
「あ、ああ。すまんな」
「三尉、君には選択肢をふたつ準備してある。早めに良い決断を下すことを期待する。・・・親衛隊、でませい!」
「は!」
アマギの背後にざざ!っと数人が出現した。
乗り慣れたイージスでオノゴロの港を出て数時間。アマギは個室でトダカに説教していた。
「司令は脇が甘すぎます!あれほど知らない者に付いていくなと御忠告しているではありませんか!」
「無茶を言うな!軍内で知ってる顔だけ相手にしてて仕事になるか!」
「その結果が壁にへばり付くハメになっても、ですか!?」
昨日盾と矛扱いされたので蹴られた腹はまだ痛いし、ギナに殴られた顔は腫れが引いていないアマギにしてみればこれ以上のとばっちりは命に関わる。
腫れ上がった顔でずいと詰め寄られては見慣れた顔とはいえトダカも思わず仰け反り後退った。
「せめて相手を張り倒すくらいの気迫をお持ちください!」
「ば、馬鹿言え!そんなこ・・・どわ!」
脚が絡まり、そのままトダカを押し倒す形でふたりが床に倒れた。
まともに後頭部を床にぶつけたトダカが一瞬気を失った。
意識を取り戻したのは起き上がったアマギが『トダカたん』をひっかけて帽子を引っ張ってしまったからだった。
「よせー!やめろー!!!」
響き渡ったトダカの悲鳴。自分の声で叩き起こされるのはあまりいい気分はしないものだと思う。
「す、すみません。大丈夫ですか?」
「ちょっと・・・痛かったが」
アマギが背中に手を回して抱き起こそうとしたので素直に肩を掴んで立ち上がろうとした時、『トダカたん』の悲鳴を聞きつけた部下一同が駆け込んできた。
「司令!大丈夫……」
安否を問う言葉は次の瞬間怒りの怒声に切り替わった。
「アマギ!貴様ぁー!!」
そう。ぱっと目には『アマギに押し倒され抱き竦められそうになって抵抗しているトダカ』にしか見えなかったのだった。
8分後、トダカが必死に止めた甲斐あって袋叩きに遭って簀巻きにされてそのまま海洋投棄されかけたアマギがようやく解放された。
「なんだっておまえらまで……」
頭痛のするトダカに部下が当然です!と力説した。
「一佐の親衛隊は我々が作ったものが原型なのです!オリジナルメンバーとして不埒な真似を許すわけにはまいりません!」
職業選択を誤ったのかもしれない。トダカは心の底からそう思った。
『トダカたん』発売日まであと2日。
その日が恐ろしく感じだしたのは気のせいだろうか………
51 :
ハチミツと種:2005/09/14(水) 20:01:31 ID:???
ユウナ「う…うわあああぁでた──っっ
ヤ ヤ ヤ ヤツがっっホームステイが出た────っっ」
アマギ「ホ…ホームステイ!?」
トダカ「ホームステ…あ、ひょっとして…」
ユウナ「ホームステイだよっっ!!ホラ…あの長い銅線状のモノを自慢げに頭部にチラつかせたっったべのこしと水分が大スキで夜になるとあらわれる」
アマギ「ああっっもしかしてそれってゴもがっ」
トダカ「わあああバカみなまで言うな」
ユウナ「その名を出したらコロす!!」
(みんな『イニシャルG』が大キライ)
トダカ「自分で退治してくださいよ」
ユウナ「いやだっっ後生だよっっ(ガチガチガチプルプルガクガク)一生のお願いだからっっ
ほほほ報酬なら払う金ならホラッ」
アマギ「ああ揺れるっっ今は月末金はなし!!」
トダカ「でも絶対にいやだ──っっ」
ユウナ「き…貴様それでも軍人かぁぁぁぁううう裏切りもの──覚えてろよ!?貴様の部屋にも今度大量の交換留学生を送ってやる〜〜〜!!」
トダカ「何でそうなるんです!!ってゆーか何がホームステイだ!?
今すぐ世界中のホームステイさんと交換留学生に心から謝罪しろ──!」
ユウナ「ふんぬ──!!」
52 :
ハチミツと種:2005/09/15(木) 00:07:33 ID:???
>>51続き
ソガ「──で結局馬場一尉に来てもらった、と」
馬場(完全防備)「チッ全く手のかかる…この忙しい時に…ブツブツ」
ソガ「──でユウナ様とトダカ一佐は絶交──と…」
アマギ「……」←とばっちり
ソガ「──っていうか小学生ですか!?アナタ達」
ユウナ「だってムカツクんだあいつっっ
あんなに怯えてたクセにカガリンから電話がかかって来た途端」
(♪♪♪♪〜)
トダカ「はいっトダカです、ええ今国防本部です
え?コンバットとゴキジェットと泡で固めるヤツ?CMの?
で?え?明日でいいから?何言ってるんですかっ
すぐ行きます!!(キリリッしぴーん)
出たんでしょ?大丈夫☆即ドンキで買って駆けつけます!!」
ユウナ&アマギ「なんですと──!?」
ユウナ「あんちくしょうはボ…ボクたちを見捨てて…すっとんで行きやがったんだっっ
あんなにGのことこわいとか何とか言ってたクセに──っっ」
ソガ「うーむ そりゃあまっとうな男としては当然の行為なのでは……?
笑って送り出してやりましょうよ…いや…ムカツクのもわかりますが…」
今日、街でミーアさんとばったり遭遇した。帰り道も当然同じなので道中連れ立って歩いていると、
道端で露店を開いているアスラン君を二人して発見した。
「アスラン!」
アスラン君を見つけるや否や、ミーアさんは彼に走り寄って抱きつく。そんな彼女の行動は私だけでなく、
アスラン君も驚かせたようだった。
「ミ……い、いや、ラクス!?何やってるんだ!こんなところで!」
「今はミーアで正解よ、アスラン。ラクスとはまたべ・つ・も・の☆」
「だったら!なお更こんなことする必要ないだろう!」
そう言ってアスラン君はミーアさんを引き剥がした。……ええと、二人は……
「お付き合いしてるんです。ね、アスラン」
「嘘をつくな!嘘を!ただの知り合いです!」
……成程、積極果敢にアプローチするミーアさんとそれに困惑するアスラン君という構図か。
若者の色恋沙汰は分かりやすいものだな。
「ところでアスラン、何やってるの?ハロがいっぱい……」
「自分で作ったハロを売りに出してるんだよ。今回の目玉は高音質の音楽ディスク再生機能付きの赤いハロで……」
「そうなの?じゃあ、私が売り子やってあげる!ハロかして!」
ミーアさんはそう言うなり、赤いハロに自分の鞄から取り出した音楽ディスクを入れた。
そして道行く人々に向かって声を張り上げる。
「みなさ〜ん!ミーア・キャンベルで〜す!「静かな夜に」、歌いま〜す!」
ミーアさんはそう言うと、ハロから流れ出した音楽をBGMに歌い始める。
これは……ラクス・クラインの曲か!
「静かな〜、この夜に〜、貴方を〜、待ってるの〜」
その歌声を聴いて街の人々が足を止める。一曲歌い終わる頃には人だかりが出来ており、一仕事やりきったミーアさんは
その人々に向かって言葉を放つ。
「聞いてくれてありがとうございま〜す!宜しければこのスピーカー内臓の赤ハロ、買っていってくださ〜い!」
……かくて、ミーアさんの集客効果により、ハロは赤ハロだけではなく、全種類大量に売れた。
人の山が一旦去り、一段落落ち着いてからアスラン君は、畏まったようにミーアさんに礼を言う。
「……ありがとう、ミーア。君のお陰だよ。感謝する」
「アスランのためだもの!ね、アスランも歌いましょ!私と一緒に!」
「ええ!?俺が?でもなあ……」
「アスランのハロなんだから、アスランも頑張らなきゃ!ケミ○トリー、分かる?歌いだしはアスランね!」
ミーアさんはそう言うなり、また別のディスクを取り出して赤ハロに入れた。
音楽がかかりだすと、それまで何やら抗議していたアスランも観念したように、音楽に足を止めた人々に向き合った。
「仕方ないか……アスラン・ザラ!ケミ○トリー、歌う!」
そしてついにアスラン君がその口を開く。さて、いったいどうなることやら……
「ぞら゛は゛〜どべな゛い゛げど〜、つ゛ばざ〜な゛ら゛あ゛る゛の゛ざ〜♪」
「……あら、お帰りなさい、あなた。随分遅かったのね」
……ちょっと一事情あってな、警察の厄介になってた
「警察?何したの?」
とある事情で野外で歌を歌っている人間の傍にいたんだが……テロリストに間違えられた。
あの歌声は人間のものじゃない、わざとやってるだろう、と。
「あらまあ。どんな声だったの?」
……俺の語彙では表現できん。お前が考える最低な歌声を想像して、その30倍ぐらいだ。……夕飯の前に、少し休む。
私はそう言い残して自分の部屋に向かった。アスラン・ザラ……どこまでも不器用な男だ……ああ、耳がまだ痛い。
>>53 凸の中の人、自覚してて滅多に歌わないというのは知ってましたが…某深夜アニメで某陰陽師のキャラソン聞いた限りではそうひどくもなかったような…?
トダカたんの中の人は結構お上手らしいですねv聞いてみたいなあ。
テロリストに間違えられる歌声…
間近で聞いていてよくトダカたん無事だったね……
心臓発作起こして警察の前に救急車のお世話になっていたりして
ミーアに「一緒に歌いましょv」と誘われていたらトダカたんも歌ったのだろうか?
「ミーア・キャンベル」として歌を歌えたのか・・・・・・・・よかったですな(ホロリ)
トダカタンは演歌だけだろうな・・・
そしてそれを録音するアマギ。
実は幼少時代、少年合唱団でボーイソプラノ担当だったトダカたん。
半ズボンで歌っていたトダカたん。
裏ルートでその写真を入手しようとしているA氏。
軍人だから軍歌も歌うんだろうな
海軍だからやっぱ軍艦行進曲かな
トダカはガンパレード状態になった。
28話、泣けますなぁ・・・
あれでタケミカヅチが沈没する時に、
トダカ一佐「総員退艦!」
アマギ一尉「一佐殿、何か遺品を・・・」
トダカ一佐「・・・」(無言で制帽を渡す)
このやり取りがあったら、俺なら号泣してたと思う。
>>51 ホカイドウ出身ですが、一般家庭にGはマジ出ません。
飲食店の集まったビルにはたまに出没するらしいですが。
沖縄旅行ではじめて見かけた時にはなんだか判らなかったっけなぁ・・・
久々に来たんですが、ハチ種もトダカたんもワロッシュw
カガリに態度の違うトダカたんはなんかリアルですねw
>>64 ありがd
なるほど〜ホカイドウにはGは滅多にいないだけで絶無というわけではないんですね!
「前はそゆときはオレの所にSOSが来てたんだがなぁ」
とちょっとさびしいキサカ一佐(連合にスパイ潜入中)v
66 :
トダカたん:2005/09/16(金) 21:13:29 ID:???
「…戻るのは明後日じゃなかったのか?」
「護衛艦が3隻も同時に電装器機に『原因不明の』異常発生だ。テロの疑いありで緊急帰港になった」
「そういえば発売日は明日だったな」
「わかってるなら言うな!全艦検査がかかってドックの連中にどれだけ恨まれたと思ってるんだ!」
テーブルの上には鎮痛剤と胃薬が並んでいる。やつれかけているトダカにソガは最早かける言葉もない。
「で?なんでアマギ一尉はここまで男前になってるんだ?」
一瞬誰だか見分けがつかなかったアマギはトダカの隣で茶をすすっている。
「実にいいタイミングと状況でこいつを鳴らしてしまってな。もう少しで簀巻きで海洋投棄されかけた」
トダカの手にはオリジナルの『トダカたん』が揺れていた。
「ところで今さらナンだが……市販のには俺の声が入ってるわけじゃないんだろな?」
「ああ、出荷時には普通のアラームだ」
「出荷時には?」
「初回ロット限定で録音機能がついている。買うのはファンかマニアだろうからな。軍の番組サイトにアクセスすればおまえのセリフをダウンロードできるようになっている」
知らなかったのか?と言われてトダカが『トダカたん』を握りしめてしまった。
「まぁTVと映画のセリフをそのまま流用だからオリジナルほどの問題はないだろう」
「ちなみにセリフの種類は?」
「たしか…『合戦用意!』『君だけでも生きていてよかった』『戦闘は我々の仕事です』『行け!生きて最後までオーブを守れ!』だったかな?あとキーワードで隠しセリフがひとつ」
「隠しセリフ?」
ソガとアマギのやりとりを聞きながらトダカは立ち上がった。
「どうしました?」
「接近中だ」
感度がレーダー並みになってきたなと思いつつソガとアマギも立ち上がった。
接近中のロンド・ギナから逃れるために。
「そこの3人、どこへいくのかね?」
もちろん逃がすようなギナではない。冷え切った声がトダカの襟首を引っ掴んで引き倒しにかかる。
「あ……い、いえ仕事が……」
「まぁ待て。トダカ一佐には聞きたいこともあるのでな。少々付き合ってもらおう」
トダカとしてはできれば聞かれたくないがこうなると逃げられない。
「あ、あれは……プラントでの噂であってシ…息子がそう思っていたということでは……」
もう武器にされたくないアマギはとっくにソガの後に逃げている。
困った友人を持ってしまったと思いつつソガはポケットから『トダカたん』を取り出した。
「ギナ様、これは明日発売の品なのですが隠しセリフを既に入れてあります。聞いた御感想をお願いできますか?」
トダカの首にかけた手に力を入れる寸前、ギナが顔を向けた。
「隠しセリフ?ダウンロードして入れるというアレか?」
「はい。まだ極秘なので耳元で失礼しますが」
言いつつギナの耳に『トダカたん』を寄せ、ソガは帽子を引っ張った。
数秒後。ギナは真っ白になって凍り付いて動きを止めていた。
「……ギナ様にも効くのか。ほら、今のうちに逃げるぞ」
「いったいどんなセリフなんだ?」
俺の声でギナ様が凍り付くなんて信じられんぞと言うトダカにソガは肩を竦めた。
「聞くか?」
「ああ」
アマギとふたりで耳を寄せたところで再生してみせた。聞こえてきたのは低い、わずかに掠れた声での
『愛している』だった。
その場でアマギが鼻血を噴き、トダカが脳貧血を起こして倒れたのは言うまでもなかった………
放送日保守age
今日はトダカたん死ななかった
>>69 なんか…もう冗談抜きに
「回想でトダカたんが出るか出ないか」
を確認することが最近の種死視聴継続のメイン理由になりつつあるんだが…
だって内容が(ry
もうひとつ。
シンがトダカたんを殺したのを知るか否かも混ぜてください。
………まず確実にあり得ないだろうけど。
今日、突然ユウナ様に司令官室に呼ばれた。何故だかアマギとババも一緒だ。
「やあ、良く来てくれたね、君達。さっそくだけど仕事を頼みたいんだ」
仕事……ですか?
「そう。君達、これ知ってる?」
そう言ってユウナ様は私にチラシを一枚よこした。横のアマギ、ババもそれを覗き込む。これは……
『集え、全オーブ国民!水泳大会開催決定!詳しくは裏面』
……水泳大会?
「そ。四人リレーの200m。優勝賞金は1000000アースダラーで。さらに大会の様子はTV放映!
これで僕の勇姿をカガリンに見せつけようってわけさ!」
しかし……この予選日はとうに過ぎてますよ。
「大丈夫、セイランの力で無理矢理本選にねじ込んだから。僕達四人のチームをね」
僕達四人………まさか!
「そう!僕と、アマギ一尉と、ババ一尉、そしてトダカ一佐!この四人がチーム「タケミカヅチ」として出場するんだよ!」
なんですと!?正気ですか、ユウナ様!だいたいこれはいったいどういう人選で……
「ダーツ」
……そんな適当な……
「とにかく頼んだからね、君達。優勝してカガリンにカッコイイとこ見せるんだよ!」
ユウナ様……私共には日常の軍務があるのです。それを放って水泳大会など……なあ、アマ……
「一佐と水泳大会……二人きりの特訓……競泳用水着……一緒に着替え……」
……アマギ?
「ユウナ様……是非自分にお任せ下さい!必ずや、ユウナ様を優勝に導いてごらんにいれましょう!」
「頼もしいね、アマギ一尉。他の二人は?」
そう言われてチラリとババ一尉の方をみやると、「これは駄目だ」という風に肩を落として呆れている。
……仕方ないか。分かりました、ユウナ様。私どもも協力いたします。
「ありがとう。それじゃあ、早速だけどセイランの私用プールを貸すから……」
「僕を泳げるようにしておくれ!君達!さあ!」
……?あの、もしかしてユウナ様、カナヅ……
「そういう言い方はよしてくれよ。潜在能力を発揮してないだけさ。いわゆる、眠れるポセイドン?」
……本選の日時は……
「一週間後だけど、それがどうかしたの?」
そう平然と言ってのけるユウナ様思わず私は、アマギとババの方を見やった。
アマギは何やら夢想しているようで心ここにあらず、ババは概ね私と同じ反応のようで、もはや言うことはないといった風だ。
カガリ様にカッコイイところを見せる……か。このままでは無様な醜態を晒して終わりそうだが、どうなることやら……
水泳大会ー!
トダカたんの水着姿ー!ハァハァ
こ、これはユウナりんの醜態以前にアマギどんの理性が試される話ですな!
ドキッ漢だらけの水泳大会(ポロリもあるよ)ですな!それともウォーターオヤジーズ?
トダカたんの競泳用水着姿ハァハァハァハァ
ユウナりんはゼノサガのアレンくんみたいなクラシック水着似合いそう…
ポ ロ リ も あ る よ
77 :
トダカたん:2005/09/18(日) 21:29:29 ID:???
「一佐でしたら購入の形でなくとも……」
「いいんだ。息子の友人が手に入らなくて頼まれただけなのでな」
疲れ果てた顔で笑っているトダカに担当者は『トダカたん』を3セット渡した。
「しかし凄い人気ですよ。関係者配布用まで販売に回すことになりそうだということです。もう追加生産分も半分方予約で埋まっているとか。『カガリん』並かそれ以上ですよ」
世界が間違った道を辿り始めているのか、単に悪趣味な連中が多いだけなのか、それとも呪いのアイテムにしようと思っている奴が多いのか。どれであっても自分にとって住みにくい世界になりつつあると絶望を感じているトダカだった。
「しかしなんで今頃プラントで話題なんだ?」
昼食時、食堂の片隅でぼやいたトダカにソガがキョトンとした。
「知らなかったのか?輸出して放送が始まったのが昨年なんだ」
元々志願兵募集用という側面があったのでオーブ国内だけの放送で他国には輸出されなかった。
それが妙に人気が出てしまったので劇場版を作成した時に制作費の元だけでも取ろうと試しに映画祭に出したところ大受けしてしまい、各国で上映が決まり、それに合わせて前作であるTV版も輸出され他国で放送され始めたのが昨年だったというのがソガの説明だった。
「波及効果か観光客も増えたという話だ。それに諸外国の軍の視察も増えただろ?半数は物見遊山で実物のカガリ様やユウナ様を見たいという連中らしいぞ。ちなみに1番人気はミナ様だがギナ様の妨害で直接面会できるのは10人にひとりだ」
「それが普通だよなぁ……なのになんで俺の人形なんかが……」
「文句は脚本と演出に言え。戦死シーンで男心を鷲掴みにして劇場版のミナ様補佐で女心を溶かしきったとリサーチ結果が出ているそうだからな」
そんな会話の間にもあちこちから『合戦用意!』だの『行け!生きて最後までオーブを守れ!』だのと自分の声が聞こえてくる。本気で当分失踪したくなってしまったトダカだった。
「トダカ一佐!いらっしゃいますか!?」
呼ぶ声にソガが振り向いて手だけ振って合図するとすぐさま事務官が駆け寄ってきた。
「何か?」
額を押さえたままでトダカが問うと事務官はメモを差し出した。
「大西洋連合のネオ・ロアノーク大佐が一佐に面会を申し込んできたのですが」
「誰だって?」
「連合の視察団のひとりなのですが………一佐と記念写真を撮ってきて欲しいと部下に頼まれているそうで」
「………俺はイルカ型インフルエンザで当分休みだ」
「馬鹿言ってないで売れる恩は高値で売りつけておけ」
週末には自棄酒につきあってやるから、とソガに宥められトダカはのろのろと立ち上がった。
「おかえりー!『トダカたん』買えたー!?」
玄関を入るなり飛びついてきたシンにほら、と袋ごと渡すとやったー!と大喜びされた。
「これでトダカさんが俺の養父さんだって信じてもらえる!ありがとう!」
「おまえ一応はザフトの兵士だろ?養父とはいえオーブ軍士官と関係ありなんて知れて大丈夫なのか?」
呆れながらもトダカが聞くとぜーんぜん平気!と答えられた。
「部隊長なんか『ホントだと言うならヘッドハントしてこい!』って言ってたくらいだも」
………整形手術を考えておくべきかもしれない。思わず本気で考えてしまったトダカだった。
「あ、お父さんおかえりー!ほらこれ!あたしも買ったのよー!」
娘にまで2個セットで『トダカたん』を見せられて目の前が暗くなった。
「やっぱりお父さんが売れ残るって良い気分しないじゃない?だからお母さんも予約して買ったんだって。それで聞いてよ!お父さんの声入れようとしたら隠しセリフ見つけたんだって!なのに聞かせてくれないのよ!『他の人に聞かせたくない』って。ねえ、どんなセリフなの!?」
自分は幸せ者なのか、それとも不幸のどん底にいるのか。トダカには最早判断できなかった………
「泳げない」と聞いた瞬間から大変なことになるだろうとは覚悟していた。しかし……
「イヤだー!今日はもう帰るー!」
ユウナ様、何を言ってるんですか!まだビート板すら手放せていませんよ!
「だ、だって怖いんだ!しょうがないじゃないか!」
カガリ様に勇姿を見せ付けるのでしょう!なら、やらねば!
「う……カガリン……」
ユウナ様はそこで言葉に詰まって、ようやく大人しくプールに戻った。
……これで帰ろうとするユウナ様をなだめたのは今日だけで三回目か……この調子で大会などとても……
「あの、一佐……」
ん?どうした、ババ一尉。更衣室のアマギに何か動きでもあったか?
「いえ、別に。相変わらず寝込んだままです」
そうか……いきなり鼻血出して倒れたからな。全く、日頃から生活に気を配ってないからああいうことになるんだ。
「……そういうことにしておきましょうか。ところで一佐、練習、変わりますよ。一佐は少し休んでください」
助かるな。それじゃあ、頼むぞ。私はそう言い残すと備え付けのベンチに腰掛けた。
「ではユウナ様、今後は自分がご指導します。ビート板を離してみましょうか?」
「ええ!?いいじゃない、僕達も少し休めば……」
「そのような余裕はございません!さあ!」
……どうやら、ここで見ている限りババの教えに問題はなさそうだ。アマギの様子でも見に行くことにするか。
私はそう思って身体を拭いてシャツを羽織り、更衣室に向かった。
アマギは……ああ、あそこで寝ているな。オイ、アマギ、大丈夫か?
「一佐!?ハ、ハイ!自分は大丈夫で……」
私が声をかけた途端跳ね上がるように起き上がったアマギは、そこで急に言葉を止めた。
どうした?アマギ。いったい……
「一佐の半裸……一佐の濡れ髪……一佐の…………グハァ!!」
そして次の日から、アマギとババは練習に来なくなった。ババ曰く、
「このままだとアマギはユウナ様以上に使えないので、イメージトレーニングで色々と慣れさせる必要がある」
そうだ。何に慣れさせるのか、と聞いても曖昧なまま答えることはない。
……まさか水恐怖症だったりするんじゃないだろうな。そんなメンバーで大会に挑もうとしてるのか、私達は……
トダカたんとは別の方向で苦労しているババ一尉……
イメージトレーニングって何をするんだ、何を。
まさか隠し撮りのトダカたんのシャワー姿だとかユウナりんに指導中の水着姿の写真を目の前に突きつけて耐久訓練?
81 :
銀種:2005/09/19(月) 14:28:21 ID:???
「かわいそうに家族全員だってさァ」
「あの年でこれからどーやって生きてくのかしら」
「そんなこと言うならお前面倒見てやれよ」
「冗談言わないで ウチにそんな余裕あるわけないでしょ」
トダカ「オイ てめぇよォ せっかく助けてやったんだからよォ
少しは嬉しそーな顔しやがれバカヤロー
それができねーならせめてお前 俺に殴りかかってこい
てめーらのせいで父ちゃん母ちゃん死んじまったじゃねーかって殴りかかってきてみろ!」
シン「バカヤロー」
トダカ「!」
シン「なんで助けたんだよォ マユたちと一緒に死なせてくれりゃよかったのに…」
トダカ「バカヤロー 二度とそんなこと言うんじゃねぇ」
アマギ「なんですってェ!あの童の面倒見るって!?」
馬場「何考えてんだ一佐ァ!!」
アマギ「これから戦闘で孤児が出るたんびにぜーんぶ拾ってくるつもりですか!?んなもんキリないでしょうが!」
トダカ「うるせーな ほっとけバカヤロー」
トダカ「クソガキ 今日からウチがてめーの家だ
俺たち海軍は大家族みてーなもんだからクソガキ一人増えたところで痛くも痒くもねェ
だがクソガキ一人でもいなくなれば悲しむ奴がここにいるってことも覚えとけバカヤロー」
ついに碌な練習も出来ないままに大会当日が来てしまった。ユウナ様は一応泳げるようにはなったものの、
50m泳ぎきったことは一度も無し。アマギは、ババが言うには「何とか試合中はもたせられるレベル」だそうだ。
……不安だ。というか、無理だ。やはり物事はなるようにしかならんか。
「どうしたんだい、トダカ一佐。随分心配そうな顔しちゃって。そんなんじゃ優勝できないよ?」
私がどんなでも優勝は出来ませんよ、と思わず言い掛けてグッとこらえた。いかんいかん、このお方には皮肉は通用しない。
もう少しで家族抱えて路頭に迷うところだった。
「まあ、心配しなくても僕達はシード権があって出番は後だから、リラックスしていこうよ。ね?」
……それも私の不安要素の一つだった。本大会、まずは3チームのブロックごとでレースを行い、そのブロックの勝者を決め、
勝者どうしで決勝戦を行う段取りなのだが……私達のチームは、何故か無条件で決勝戦に行けることになっている。
ユウナ様がチーム「タケミカヅチ」が予選を最速で突破したことにしてしまったので、シード権が手に入ってしまったのだ。
ぶっつけ本番で決勝戦なんて……もうどんな醜態を晒すやら想像するのも恐ろしい。
「一佐、これ、全七チームのチーム名とメンバーリストだそうです。どうぞ」
ああ、済まない、アマギ。どれどれ……
Aブロック
チーム「ドミニオン」:ムルタ・アズラエル、オルガ・サブナック、シャニ・アンドラス、クロト・ブエル
チーム「ガーティ・ルー」:ネオ・ロアノーク、ステラ・ルーシェ、アウル・ニーダ、スティング・オークレー
チーム「ヘリオポリス」:ミリアリア・ハウ、サイ・アーガイル、トール・ケー二ヒ、カズィ・バスカーク
Bブロック
チーム「アークエンジェル」:キラ・ヤマト、アレックス・ディノ、アンドリュー・バルトフェルド、レドニル・キサカ
チーム「ミネルバ」:シン・アスカ、レイ・ザ・バレル、ルナマリア・ホーク、アスラン・ザラ
チーム「Z.A.F.T.」:イザーク・ジュール、ディアッカ・エルスマン、ニコル・アマルフィ、シホ・ハーネンフース
シード
チーム「タケミカヅチ」:ユウナ・ロマ・セイランと愉快な仲間達
……なんだこの知り合いのオンパレードは。いや、それ以上に「愉快な仲間達」とは……
「だって、予選の段階ではメンバー決まってなかったんだもの。しょうがないじゃない」
ユウナ様……いくら裏から手を回したとはいえ、よくもまあそれで……
「裏から手を回したなんて人聞き悪いなあ。どうせ優勝するんだからいいじゃない。ショートカットってやつ?」
……なんて勝手な言い分だ。さすが根っからの温室育ち。
「一佐、そろそろ行きましょうか」
ん?ああ、そうだな……行くか。
そうして、私達は選手控え室に向かった。暗雲立ち込める先行き不安な大会が、今、始まる。
無理ぽー!!
アレックス・ディノとアスラン・ザラ、同じブロックに入ってる!
なにしてんのコイツ。(テラワロスw
しかしなぜチーム「アークエンジェル」は魔乳でなくキサカなのか…。
というか、そこでいいのか?キサカ。
出番がなくても、苦悩の多そうなトダカたん。ガムバレ。
大会楽しみにしてます、職人さん!
トダカの水着姿より女性陣の水着姿を想像してしまう俺はこのスレでは負け組ですか、そうですかorz
>>83 チーム「アークエンジェル」にキサカが出るのはカガリんの代わりなんですよ、きっと。
「私も出る!」
「いけません!水着姿などになったら貧乳がモロバレに……げふん!国家代表ともあろう立場でこのような大会に云々」という理由でw
>>84 問題ない。
水着姿の女性陣に抱きつかれてプールに落ちるトダカたんまで連想すればいいだけだ
選手控え室には案の定見知った顔が勢ぞろいしていた。同姓同名の別人とあれば、と願っていたのだが、止むを得まい。
こうなったらむしろ今までの付き合いから各選手の攻略法でも考えるほうが建設的だ。
「よおー、トダカ一佐。あんたも来てたのか。「愉快な仲間達」っていうから誰のことかと思ったぜ」
そう明るい調子でまず私に話しかけてきたのは、エクステンデット三人組を引き連れたロアノーク大佐だった。
何をどう勘違いしたのか「がーてぃ・るー すてら」のゼッケン付きスクール水着を着ているステラちゃんが、場違いで一際目立つ。
ロアノーク大佐……貴方こそ、どうしてまたこんな大会に……
「賞金のためにコイツラが出たいって言ったんだよ。な?」
ロアノーク大佐はそう言い、後ろの控えていたエクステンデット三人組に話しかけた。
「まあね。ライブ活動にも金はかかるし……」
「欲しいもんもあるしな。ケチ臭いからよ、連合は」
「ステラ、優勝する……アイスクリーム、箱で食べる……」
それはお腹を壊すから止めなさい。しかしそうか、君達が出るのか。となるとこの大会、中々ハイレベルに……
「おやおや、何を言ってるんですかねえ」
その時、嫌味ったらしい物言いの男が私達の会話に割って入った。この男……アズラエル、とか言ったか。
「優勝するのは僕達ですよ、僕達。賞金は「ドミニオン」の活動資金に当てさせてもらいます。ねえ、君達?」
「ま、そーいうこと。優・勝!するのは俺らだもんねー」
「ダルいなあ。さっさと勝って終わらせようぜ、こんな大会」
「ヤル気ねえなあ、シャニ。まあ、同感だけどよ」
……これがチーム「ドミニオン」か。成程、確かに強そうだ。Aブロックでロアノーク大佐のチームと当たるんだったな。
「……なんだ、アイツら」
「気にくわねえな……アウル、コテンパンにしてやろうぜ」
「……ステラです………よろしくおながいします……」
試合前から激しく火花を散らす二チーム(一人除く)。これは波乱の展開に……
「ねえ〜、帰ろうよ〜、もう」
張り詰めた空気。その緊張とは全く無縁に、情けのない声が背後から飛び込んできた。あれは……チーム「ヘリオポリス」か。
「予選突破したのだって奇跡なんだからさ〜、勝てっこないって。変なことになるまえにさあ……」
「アンタねえ……情けないのも程があるわよ。それでも男なの?」
「ミリィ……カズィの不安も分かってやれよ。このメンバーの中では俺たち凡人もいいとこなんだから……」
「分かってるわよ。大丈夫、世界を支配してるのは力じゃなくて情報よ。ま、あたしにまかせて」
……情報?いったい彼女は何をする気で……
「Aブロックの方、試合が始まりますのでコースの方にお願いします!」
ついに、係員がAブロックの選手を呼び出しに来た。控え室から出て行く選手達。
……ところで私達が試合を見ることは出来ないのか?アマギ
「コースのすぐ近くに選手用の観戦席がありますよ。行きましょう、一佐」
そうか。では、行くか。……ところでアマギ
「ハイ?なんですか?」
どうして私の方を見ない。そんな不自然に首を曲げなくても……
「い、いえ、イメージトレーニングはしたのですが実物はやはり存在感が違いますので……」
……?何を言って……
「ねえー、いいから行こうよ。試合始まっちゃうよ?」
そこでユウナ様がそう言って私達を急かしたので、私は言葉を切り、早足でユウナ様の元へと向かった。
それにしてもAブロック、どうなることやら……
「さあ、ついにオーブ一水に愛されし者を決める大会が始まろうとしています!司会は私、メイリン・ホーク!解説は……」
「ウナト・エマ・セイランです。よろしく」
「ウナトさん、Aブロックの選手達ですが、どう見ますか?」
「そうですね。「ドミニオン」と「ガーティ・ルー」の少年少女三人組、彼らの身体能力は侮れません。ネオ・ロアノーク選手も
非常に優れた選手ですので、ムルタ・アズラエル選手がどこまでつらいついていけるかが試合の鍵になるのではないでしょうか」
「チーム「ヘリオポリス」はどうですか?」
「………………頑張って欲しいですね」
「正直なコメント、有難うございます!では、只今よりAブロック、試合開始です!」
そしてついに、審判の「位置について!」という声が辺りに響く。そして……
パンッ!
銃声と共に、一斉に各チームの第一泳者がコースに……飛び込まない!?
「ああっと!チーム「ドミニオン」のクロト・ブエル選手、何をしてるんでしょうか!突然苦しみだしました!」
「ひゃはははははは!!!僕は……僕はねえ!!!!!!」
な、何が起こったんだ、一体……
「あー、ミリアリア、上手くやったなあ……」
その時、私の背後でチーム「アークエンジェル」のヤマト君がそう呟いた。………何か知ってるのか?君は
「あの「ドミニオン」の三人組、薬を常備服用してなきゃ健康な身体と精神を保てないみたいなんですよ。で、その薬を彼女は…」
……まさか……
「ええ、ビタミン剤かなんかにすり替えてました。僕、ばっちり見ましたから」
ばっちり見たって……注意しなかったのか?
「だって、強敵は潰れてくれたほうがいいじゃないですか。早めに」
……この子悪党め。しかしそうなると「ヘリオポリス」と「ガーティ・ルー」の一騎打ちか。
「いや、「ヘリオポリス」がすぐに勝ちますよ。多分」
……?それはどういう……
「まあ見ててくださいって。あ、ほら、今からですよ」
ヤマト君がそう言いながら指差す方向を見ると、飛び込み台に立ったアウル君に、同じく飛び込み台に立ったミリアリアさんが
顔を向け、何か言おうとしていた。いったい何を………まさか!
「―――お母さん!」
……かくて、勝敗は決まった。狂ったように暴れ出した「ガーティ・ルー」、苦しみもがいている「ドミニオン」をよそに、
「ヘリオポリス」は悠々とゴール。……世界を支配するのは力じゃなくて情報、か。なるほど、その通りだな。
「ミリアリア……やるなあ。僕達も注意しないと……」
……余裕だな、ヤマト君。Bブロックを勝ち抜いてからそういうことは言いたまえ。
「勝ちますよ。少なくとも一チームは、出場すら出来ないと思いますから。……アレックス・ディノのお陰でね」
ヤマト君はそう言い残して、チームのメンバーと共に控え室に戻った。
アレックス・ディノ………あの黒い水中眼鏡の男か。いったい彼がどうしたというんだろうか……
やばい・・・めっさおもろい。
あ、もしかしてウナト初登場ではないですか!
にしてもステラにスク水着なんて…ネオ…アンタって人はァァァGJだァァァ!!
アイスを箱で食べようとするステラ可愛い。
それを注意するトダカ萌え
トダカたんはやっぱり競泳用の水着なんだろうか?
アマギどんが顔を背け間違えて下半身を見たりしたら鼻血では済まないだろうw
で、ソガたんはどこから盗撮しているのかな?
>>87 >「ステラ、優勝する……アイスクリーム、箱で食べる……」
マジで腹痛くなったぞwwww
またもアクセス規制中です。スマソ
捕鯨
96 :
トダカたん:2005/09/22(木) 20:15:40 ID:???
「ユウナ様は脱出を」
「待て!誰がそんなことを許した!」
「この艦の艦長は私です。艦と運命を共にするのは艦長の特権です。……もうお側にあることは叶いませんが、どうかオーブを」
「行くな!戻れ!トダカ!」
「ユウナ様!危険です!脱出を!」
ユウナとトダカの間で閉じる隔壁。全ての視線と声を遮る隔壁が降りきって初めてトダカは壁に寄りかかり崩れようとする身体を支えた。
「これで……いい。そうだろう………?」
誘うように点滅を繰り返す非常灯。ブリッジへ戻ろうとトダカは苦痛を堪えて歩き出した。
「………おまえら、仕事サボって何見てる」
頭痛を堪え、見たくない光景から視界を遮るべく手で目を覆ってトダカは画面に見入っている部下一同に声をかけた。
「38話のクライマックス。やっぱり大画面で見ると迫力違うよね」
「なんでシンまでいるんだ!ここは艦隊本部だぞ!」
「だからトダカさんの息子だっていったらそのまんま……」
本部のセキュリティはどうなっているんだと不安を覚えてしまう。
「何か拙いのか?正式に養子にしているんだろ?」
ソガに聞かれてトダカは頭を振った。
「こいつの職業、話さなかったか?」
「たしかプラントへ渡ったと」
「はい!アカデミー出てザフトでMSのパイロットしてます!」
「大声でバラすな!」
話の間もストーリーは進む。画面の中でトダカは苦痛に表情を歪めたまま焔に包まれ出しているブリッジに立ち尽くしている。
挿入されるオーブの風景。その中で笑顔を向けている家族と友。
ふっとトダカから苦痛の表情が消え、一瞬穏やかな笑みが浮かんだ。
直後に爆発。全てが焔に包まれ、トダカの姿も飲み込まれていった………
「何度見ても泣けます。特にあの苦痛を堪えている表情がなんとも色っぽくて………」
「ホントだよね。養父さんにこんな演技力あったなんて知らなかった」
「いや、アレ演技じゃなかったもんな」
ソガの一言に全員がえ?
「演技じゃないって………まさか養父さん3人……」
めき。
「古いネタ持ち出すな!おまえ年いくつだ!」
「あ、あの、演技じゃないってどういう……」
「なんだ、知らんのか?この撮影終わると同時にトダカは救急車で病院直行で手術で入院したんだぞ」
あれま、のソガに渋い顔のトダカ。
「蹲ったまま動かなくなったのにはスタッフも出演者も本気で焦ったからな。ユウナ様なんか真っ青になってたくらいだ」
「撮影で怪我でもしたの?」
「急性虫垂炎を破裂させたんだ。腹膜炎起こしかけてて収容された病院で医者に馬鹿にされたからな」
知らない連中が多いんだなとソガとトダカが妙な感心してしまった。
「ところでシン君、君ザフトのパイロットだって?」
ソガがにっこり笑って話しかけた。
「ちょっと話を聞かせてもらえないかな?なに、手間は取らせないしタダで、とも言わん。聞かせてくれる内容によってはこの試作品の『ネコ耳ミナ様』を………」
「話します!話させてください!あることないこといくらでも!」
既にソガの手に飛びついているシンの姿にザフトの教育はどうなっているのか、他人事ながら本気で心配したくなったトダカだった………
97 :
銀種:2005/09/23(金) 12:35:34 ID:???
女子アナ「今日一番ツイてない方は…乙女座のアナタです
今日は何をやってもうまくいきません」
ユウナ「なんだい朝からテンションさがるな〜」(シャコシャコ)
女子アナ「特に乙女座でモミアゲをたくわえ今歯を磨いてる方、今日死にます」
ユウナ「え゛え゛え゛え゛え゛!!」
女子アナ「幸運を切り開くラッキーカラーは赤、何か赤いもので血にまみれた体を隠しましょう」
ユウナ「どんなラッキー!?何にも切り開けてねーよ!!」
トダカ「この腐れボンボンがァァァ!!」(ドゴォン)
ユウナ「ぐわばっ!!トッ、トダカ!!」
トダカ「…ユウナ様、立てコノヤロー、三秒以内に立たねーと頭ブチ抜きます
ハイ、 1…」(ドォン)
ユウナ「2と3はァァァ!!」
トダカ「知りませんなそんな数字 男は1だけ覚えとけば生きてけるんですよ」
ユウナ「さっき自分で3秒って言ったじゃねーか!!なんなんだよ!!」
98 :
銀種:2005/09/23(金) 12:43:36 ID:???
トダカ「何言ってやがんでェ あんたのせいでなァ…オジさんは…オジさんは首が飛ぶかもしれねーんですよ」
ユウナ「はァ!?何の話?」
トダカ「あーてめーみてーなのの指揮下に置かれたのが間違いだった
やり直してェゼロからやり直してェ
言ったはずです無茶はするなと 前からバカとは思ってましたがまさかアークエンジェルに手ェ出すたーよ〜」
ユウナ「は?ナースエンジェル?ナースは好きだが手を出した覚えはないぞ!!」
トダカ「ナースじゃねーよナースならオジさんだって大好きさ!!
あーもう、まだマイホームのローンも残ってるってのによォォォ!!
娘の留学も全部パーじゃねーか!どーしてくれんだァ!!!」(パンパンパン)
ユウナ「ぎゃあああ!!」
続きが読みたい!
がんばってください
m(〜’)
「大変だ!アスランが消えた!」
Aブロックの試合を終えた控え室中に、アスカ君の声が響き渡る。それに反応したのは、当然同じチーム「ミネルバ」のメンバーだ。
「シン、どういうことだ。落ち着いて説明しろ」
「なんか突然気分が悪くなったらしいんだよ!それで医務室にこんなメッセージ残して消えたらしいんだ!」
そう言ってアスカ君は懐から小さなハロを取り出した。どうやら録音用にアスラン君が作ったものらしい。
『はい、ザラで〜す。でもごめんなさい、今日ザラは水泳大会に出ることが出来ませ〜ん………』
「……面白いと思ってやってるのかしら、コレ」
「あんなバカ禿げの考えることなんか知るか!とにかく、何とかしないと不味いんだよ!出場すら出来ない!」
「ああ、これは由々しき事態だ。アスラン・ザラ……くっ!」
口々に悔しさを表明する「ミネルバ」のメンバー。そこに「Z.A.F.T.」のイザーク君が話しかける。
「ふん、このキョシヌケ共め!アスランがそういう男だと気付きもしなかったのか、おめでたい奴らだ!」
「イザーク、仕方ないですよ、彼らは僕らより付き合いが短いんですから。それにアスランだって体調が悪くて仕方なく……」
「どうかねえ。アイツのことだからひょっとして、どっかに変装して紛れ込んでるんじゃないの?」
「どっか、とは?」
「女と観客席、とか。はたまた……」
「変装して他チーム、とか」
その時、チーム「アークエンジェル」のアレックス・ディノ選手が缶コーヒーを床に落とし、控え室全員の視線がそこに集中する。
横のヤマト君が頭を抱えてるように見えるのは気のせいだろうか。
「なあルナ、アレ……」
「似てるわね……黒い水中眼鏡と帽子被ってるからよく分からないけど……」
「しかし、そもそも皆が水着のみなのに一人だけフル装備というのもおかしな話だ……もしかして……」
口々に感想を漏らす「ミネルバ」メンバー。そしてアスカ君がアレックス選手の元に近づき、ついに言葉をかける。
「あの……」
アスカ君がそう声を漏らした、その瞬間だった。アレックス選手がすくっと立ち上がり、爽やかに笑いながら言葉を返す。
「やあ!なんだね!君!」
「あ……いえ、あの……」
「僕はチーム「アークエンジェル」のアレックス・ディノさ!いい試合をしような、アスカ君!」
そう言ってアレックス選手は手を差し伸べると無理矢理アスカ君と握手をし、その手を縦にぶんぶん振り回す。
「………違うわね、アスランはあんなに爽やかじゃないもの」
「そうだな。俺たちの思い過ごしだったようだ」
「ふん!あのキョシヌケと一瞬でも一緒にされて可哀想だな、奴も」
「そう言うなよ、イザーク。俺だってもうあんな爽やかな奴と根暗100%のアスランが同一人物なんて思ってないさ」
「根暗100%は酷いんじゃ……せめて95%ぐらいにしてあげましょうよ」
次々とアレックス=アスラン説を否定する「ミネルバ」と「Z.A.F.T.」のメンバー。そして何故か否定されるたびに
落ち込んでるように見えるアレックス選手と、含み笑いの止まらない「アークエンジェル」メンバー。
そんな中にアレックス選手から解放されたアスカ君が戻ってきて、「ミネルバ」のメンバーに話しかけた。
「でも、どうするんだよ。結局俺たちが出場できないのには変わりないぜ?」
「大丈夫だ、シン。俺に考えがある」
「考え?レイ、いったい何を……」
「アスランといえば禿げ、禿げと言えばアスランだ。……そこを利用する」
彼はそれだけ言うと、控え室から出て行った。……何をする気なんだ、いったい。またロクでもないことになりそうだが……
結局、アレから控え室にレイ君は戻ってくることなく、Bブロックの選手は試合に呼ばれてしまった。
お陰で現在第二レーンのコースに立ってるのは、シン君とルナマリアさんのみだ。そして……
……司会席にウナト様がおりませんな、ユウナ様
「だねえ。パパン、どこいっちゃったのかな?」
さあ……トイレにでも行ってるんじゃないですか。とにかく、今は敵情視察に全力を注がねば……
「アララ?どうしたんでしょうか、チーム「ミネルバ」、選手が二人しかいません!このままでは失格になってしまいます!」
「ちょっと待ってよ、メイリン!もうすぐレイとアスランが来るから!」
「お姉ちゃん……じゃなくて、ルナマリア選手……でも、大会規則なんで………」
「待たせたな、シン、ルナマリア」
その時、その声と共にレイ先生ともう一人がようやく会場入りした。アレは………ウ、ウナト様!?
「レイ!アスラン、見つかったのか!」
「ああ、この通りだ。遅くなって済まない」
……間違いない、カツラこそ被ってるがアレはウナト様だ。しかし……
「さあ!ついにチーム「ミネルバ」、勢ぞろいです!ではこれより、Bブロック、試合開始いたします!」
「アスランめ……今更現れて……あのキョシヌケが!」
「ホント、グゥレイトな場面だけ取りたがるよなあ、アイツ。すっかり目立っちゃって……」
……誰も気付かないのか?明らかにおかしいだろう、アレは。………あの、ユウナ様
「ん?何?」
ウナト様……アレは何をしてるんですか?なんでいきなり……
「え?パパンがどこにいるの?トイレから帰って来た?」
いや、あのチーム「ミネルバ」のアスラン・ザラがウナト様だと思うのですが……
「なんで?パパンは確かに禿げだけど、もうちょっと髪ないよ。トダカ、ボケるには早いんじゃない?」
……つまり髪が全てということか。ウナト様もアスラン君も哀れな……
パンッ!
ついに、Bブロックのレースが始まった。「ミネルバ」の第一泳者はアスラン・ザラ(ウナト様)。……が
「ああっと、どうしたんでしょうか、アスラン選手!いきなり溺れてます!どうやら足がつった模様です!」
ウナト様……年なのに無理するから……レイ君ももう少しマシな身代わりを連れてくればいいものを。
「アスラン!何やってんだよ、アンタって奴は!」
「そうよ!突然いなくなって現れて、結局溺れて失格って……情けない通り越して面白いわよ!」
救出されたプールサイドで口々に責められるウナト様……不憫だ、不憫すぎる。
……もっとも、禿げがアイデンティティーの全てであると証明されてしまったアスラン君も、負けず劣らず不憫だがな。
「さあ!チーム「ミネルバ」が脱落し、残り二チームの熾烈な争いが今……きゃ!」
マイペースに司会を続けるメイリンさん。その時、彼女のマイクを奪う者がいた。あれは……バルトフェルド君!?
「ちょっとマイク借りるよ、お嬢ちゃん。あー、観客の諸君、砂漠の虎という男を知ってるか?これはそいつからの伝言だ」
どよめく会場、含み笑いのキラ・ヤマト。まさか………
「チーム「Z.A.F.T.」のイザーク・ジュールは軍の合宿中、夜、トイレに行けなくて同僚のアスラン・ザラを起こし……」
そこまで言いかけたところで、泳いでいたイザーク君が立ち止まって大声を上げる。
「貴様!何故それを知っている!それは俺とアスランしか知らない重大な……」
「イザーク!………あの馬鹿!」
「馬鹿とはなんだディアッカ!これは重要な機密漏洩……」
「チーム「Z.A.F.T.」、200m泳ぎきれずに失格です!チーム「アークエンジェル」決勝進出!」
「やりましたね!バルトフェルドさん!」
「ああ、少年。君と……君の友人のお陰だ。なあ、アレックス・ディノ」
「え、ええ………そうですね」
喜びながらもどこか煮え切らない様子のアレックス君。
……まあ、どんな事情があるにせよ彼なんかいい方だろう。問題は……
「イザーク……負けちまったなあ。全く……否グゥレイトだぜ」
「仕方ないですよ、イザーク。トイレの件も気にしないで。僕だって5歳の頃はそんなものでしたよ」
「……隊長、私は、隊長が例え軍に入れる年になってニコルさんの5歳と同レベルでも、一生隊長についていきます」
「う……うおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」
口々に仲間達に心ない言葉と心のこもりすぎた言葉を浴びせられ、ついにイザーク君が発狂した。
意味不明な言葉を叫びながら向かう先は………ウナト様!?
「アァァァスゥゥゥラァァァン!!!!!!!貴様ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
イザーク君は獣のような咆哮を上げながらウナト様に掴みかかる。当然、見に覚えのないウナト様は逃げようとする。
そして………
「あ、落ちた」
私の後ろでミリアリアさんがそう声を上げた通り、二人は仲良くプールサイドに落ちていった。
……もう滅茶苦茶だ。決勝戦、無事に済めばいいが……
ビール飲みながら読んでて吹き出すところだったじゃないか!www
髪の量だけしか見分けの基準にしてもらえないウナトパパとアスラン………
息子まで見分けつけてくれないなんてあんまりだわ。
せ、せめて腹の出具合も基準のひとつにしてあげてくださいw
そしたらユウナりんは何を基準にトダカたんを見分けているんだろう?
大爆笑!
茶飲んでて、むせました
>>105 シワ基準??
>>105 きっと髪の色(グレー)か、顔に覆い被ったサイド髪で見分けてるんだろ。
ぬれた髪を後ろになでつけたりしたら、隣にいるのに
「あれ?トダカはどこいったんだい?肝心な時に役立たずだよねぇ。影が薄いって
いうかさ」
とか陰口オンパレードなんだぜ(藁
アマギは間違いなく鼻を判断材料にされてるな。
あのさ、そこ、超有名だし、いまさら感たっぷり。
おまけに直リン。
好きサイトだってんなら管理人に迷惑かけんなよ。
考え無し行動は負債だけで十分だ。
>>107 >きっと髪の色(グレー)か、顔に覆い被ったサイド髪で見分けてるんだろ。
いや、「今回は」それはないw
1週間もふたりっきりでつきっきりの水泳の特訓を受けていたんだから濡れ髪トダカたんは嫌というほど見ているだろう。
あれ、アマギ死んだ?
ソガたんもアマギも死んでない!!…と信じたい…あれでオシマイなんていくらなんでもあっけなさ過ぎる。
直接肉体損傷シーンがなければあぼんしてない種クオリティだし。
('U` b ソ<マダダ、マダオワランヨ!!
天国で仲良くね…
今日のマジ見なきゃよかった…
アマギ…ソガ…あれは悲しすぎる…
嘘だよね?アマギが死んだなんて嘘だよね・・・
まだ見てないから信じないよそんなこと・・・
誰がトダカの意思をついでくれるんだよ・・・
もう駄目だ・・・首吊りスレでも行こうかなぁ
お前らは生き抜いて、トダカの志を体現し続けろって言ったのにィィィーー!!!
AA降りた瞬間、それかよ…。
嫁にとってAA組以外はどうでもいいんだよ
今更なんだけどね…
>>118 身に染みたよ…嫁のAA補正って凄かったんだね…
トダカたん→ユウナりん→イアン→ソガたん&アマギ(+痔遺作トダ化&冬ソナムネオのコンボ技)
と来て多分来週はオーブ三連星…ミネルバ組テラヤバス…
皆殺しの田中芳樹もびっくりな位好きなキャラの死亡率高い…
泣いてもいいですか…orz
あー空しくなってきた・・・
イケヤ・ゴウ・ニシザワ頑張れ、ちょお頑張れ・・・
もうお前らしかいないんだよ・・・生きてくれ・・・
>>121 使いまわしで今日がんばってたなw
前作の三人娘のように無言で死んでいきそう・・・
マジで氏んだのか?
ソガたんの「回避ー!」があったので生きていると思いたいが………
前作からのキャラしか生き残らないような展開だからなぁ………
ムラサメ3連星もなんか2機しか発進してなかったような気がしたけど、3機出てた?
よく見たけどネオジェネシスが艦隊を薙ぎ払うシーンにクサナギはいなかったぽ
>>126 薙ぎ払いシーンの戦艦、黒ずんでいたから
多分大丈夫かと・・・
これで死んでたら、ブーイングが起こるかな
⊂⊃
___
/<=◇=>
i 〈('`\_>
ヽd ´,_! `ソ
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/__
\/建御雷/
 ̄ ̄ ̄
アマギ君とソガ君が死ぬわけないじゃないか・・・
129 :
トダカたん:2005/09/25(日) 21:03:12 ID:???
「と〜だか」
声と同時に背中に抱きつかれてトダカの全身に鳥肌が立った。
「ゆ、ユウナ様………な、何か用でも」
「用がないと呼び止めたらダメなのかな?」
呼び止めたという状況ではないだろうと周りの誰もが思いつつ、相手が悪いので見て見ぬふりを決め込んでいる。
「すごいよね〜『トダカたん』初回生産分初日完売だって?カガリが拗ねまくっていたよぉ?」
背後から首に腕を回しているユウナはそのまま右手で銃でも握っていれば完璧にトダカを人質に取っている犯罪者に見えるだろう。
「パパンが自分のはひとつしか買わなかったのに『トダカたん』は保存用まで買ってるってさ」
「カガリ様のは…御本人ではなく俳優に似せて作ってありましたからそのせいでは」
ドラマのヒロインをやらせるにはあまりにもダイコンだったために『カガリ・ユラ・アスハ』役は本職の女優が演じていた。そのためマスコット人形の『カガリん』も俳優に似せて作られていたのだ。
「ふぅん。ま、そういうことにしておこうか。ところで……」
言いかけたところでトダカがいきなりビクン!と大きく震えたのでユウナがさすがに驚いた。
「どしたの?」
「は、離してください!逃げないと……!」
「ほう。誰から逃げるのかな」
角からゆっくりと姿を見せたのはギナだった。
前門の虎、後門のキツネ。間に挟まれたトダカは生贄の羊。
「ちょうどいい。1佐には話もあったのだ。来てもらおうか」
「まってよ。ボクが先に捕まえたんだからギナは後にしてくれない?」
トダカを挟んで火花が散る。
「どうせ貴様の用など買い物に付き合えくらいのものだろうが。私の用の方が重大だ」
「なんで買い物なんだ!勝手に決めるな!トダカが荷物持ちに役に立つはずがないだろう!」
「ふ。私が知らぬと思っているのか?トダカを利用して店員に値下げさせているくせに」
「それのどこがいけない!ギナこそトダカを部屋に引きずり込んで膝枕させているのをボクが知らないとでも思っているのか!?」
「なぜ私が中年男に膝枕してもらわねばならん!」
「証拠写真もあるんだぞ!しらばっくれても無駄だ!」
あまりにも情けない秘密の暴露合戦に周囲の軍人達は『見なかったコト』に『聞かなかったコト』まで要求されてしまった。
「恥の晒し合いをするでない!」
めきっと音を立ててギナとユウナをトダカから引きはがしたのはミナだった。
「黙って聞いていれば…ギナ!おまえには別の仕事があったはずであろう!ユウナもだ!トダカの本来の職務を滞らせてなんとする!」
「あ、姉上ぇ……」
「ミナ、そんなぁ……」
何か言いかけたふたりだったがミナにジロリと睨みつけられて小さくなってしまった。
「トダカ一佐、仕事が終わって帰る前に私の部屋へ寄れ。話がある」
「わかりました」
ミナの用もできれば回避したかったが現状の続行よりはマシだろう。敬礼するとトダカはそそくさとその場から逃げた。
冷や汗を拭いながら逃げてきた上官にアマギがよく冷えたお茶を差し出した。
「御無事でなによりです」
「なんとかな……」
「ところで、あの…ギナ様を膝枕というのは……」
「忘れろ。命が惜しいのなら30秒以内に忘れろ」
それが一番だとトダカは強調した。間違ってもそれがギナではなく寝ぼけていたミナだったなど、知られた日には自分の命がなくなるだろうとわかっていたから………
130 :
銀種:2005/09/25(日) 23:29:45 ID:???
>>97-98の続き
ユウナ「…でトダカ、僕達にお呼びがかかったってことは…カガリの件で処罰されるのか?」
トダカ「俺達オーブが目障りなのは間違いねーだろうが、そりゃないでしょう
公にそんな真似すれば同盟間の不協和音を自ら語るようなもんです
むしろ危険なのは今…ミネルバ討伐とは只の名目で、我々が消耗したところを後ろからAAとまとめて『ズドン』なんて事もありえる…」
『乙女座の方、今日死にます』
バッ
トダカ「なっ…何やってんだてめェェ!!」
ユウナ「いやだァァ!!こんなおっさんと死ぬのは嫌だ──!
死ぬならカガリンの膝元で死ぬぅぅ…!!」
トダカ「バカヤロー!脇役とは死ぬことと見つけなさいよォ!!
いや、二人で力を合わせれば生きて最終回までたどりつけるかもしれん
そうなりゃ俺達の勝ちです!!」
ユウナ「……トダカ …トダカって何座?」
トダカ「あん 乙女座ですけど」
ユウナ「最悪だァァァ!!純度100%で死に向かってる!!もうダメだァ!!」
トダカ「おちつけェェ!!人は皆いずれ死ぬ!大事なのはどう生きるかだァ!!」
ユウナ「うるせーよ 大体なんでオマエが乙女座なんだよォ!!全然似合ってねーよ
ホモ座じゃん!もしくは…ホモ座じゃん!」
トダカ「オメーに言われたくねーんだよ!今ここで星にしてやろーかァ!?燦然と輝くモミアゲ座にしてやろーかァ!!」
決勝前の控え室、私達は作戦を練っていた。ただし、話がややこしくなるためユウナ様は抜きだ
「……それで一佐、順番はどのようにしますかね」
……まずババ一尉、次にアマギ一尉、そして私、ユウナ様の順番で行く。
いいか、ババ、アマギ。私達で何としても大量のリードを作っておくんだ。それと……
「それと?」
他チームの精神攻撃に気をつけろ……何を仕掛けてくるか分からんぞ。何か彼らに弱みを握られてる奴はいるか?
「自分は特に身の覚えはありません。大丈夫かと」
うむ、そうか。アマギは……
「写真、下着、フィギュア、…………どうしようどうしようどうしようどうしようどうしよう」
………アマギ?
「い、一佐、自分、腹の調子が急に………」
何を寝ぼけたことを言ってるんだ……で、精神攻撃に対する備えはどうなんだ?
「い、いや、本当に腹の調子がですね……」
その時、アマギの後ろから二つの影が姿を現した。キラ・ヤマト……ミリアリア・ハウ……要注意人物の二人じゃないか。
いったい……
「どうしたんですか、アマギさん。何だか具合が悪そうですけど………「元気になる薬」、盗ってきましょうか?」
「そうですよ、アマギさん。私も「元気になる薬」、撮ってきてあげますよ!」
二人はそう優しくアマギに声をかけるのだが……何だか言葉に違和感を感じるのは気のせいだろうか。
特に「とってくる」の辺りがなんだか……
「や、止めてください!もう治りました!ホラ!ホラ!」
アマギは二人の言葉に敏感に反応し、身体をブンブン動かし始める。
そして、それを見てほくそ笑む二人………怪しい、怪しすぎる。まさかアマギの奴……
「君達、何話してるの?ま〜た僕に隠し事?」
ユウナ様……また面倒な人が……
「ん?何か言った?」
いえ、何も。ところでユウナ様、その手に持ってる紙は……
「ああ、さっき運営本部の人から渡されたんだよね。控え室で読み上げてくれって。ええーと………」
『お前らマトモに水泳しろ。放送がめちゃくちゃだ。 by 金獅子の美人姫』
……カガリ様……惨状を見かねて馳せ参じたか……おいたわしい……
「ああっ!これ、カガリンの字だよ!凄いヘタクソだもの!僕のことを見ててくれたんだね、マイハ二〜☆」
「……しょうがないか。じゃあ、実力で行かせて貰うよ。……AAのスポンサー怒らせるわけにも行かないしね」
「そうね……それにしても美人姫って……」
ユウナ様が読み上げたカガリ様の手紙が効いたのか、そうブツクサ言って二人はチームメイトの下に戻っていった。
……感謝します、カガリ様。どうやらこれで少しは楽に…
「選手の皆さん!時間ですので、会場の方まできてください!」
……ついに来たか、決勝戦。まあ、私達はここまで何もしてないから感慨もへったくれもないがな。
後は運を天に任せるのみだ。
「さあ!残すは決勝戦のみ!いよいよ運命の瞬間が刻々と近づいてきています!
勝利の女神はいったいどのチームに微笑むのか、目が離せませんね!ウナトさん!」
「ええ、そうですね。是非全チーム全力を出し尽くして頑張ってもらいたいものです」
「そうですね!ところでウナトさん、さっきはどうしたんですか?今も随分お疲れのようですけど……」
「……若いものの気に当てられた、とでも言っておきましょうかね」
「……?あ!選手が入ってきました!この3チーム、ウナトさんはどう見ますか?」
「そうですね、やはりバルトフェルド選手の虎柄ビキニが一番派手なのではないでしょうか。
うちのユウナもラメ入り紫で頑張ってはいるんですがやはり虎柄には………」
「……さあ!色々あって頭バグっちゃったみたいなウナトさんは放っておいて、司会を続けたいと思います!
各チーム第一泳者が位置につきました!チーム「へリオポリス」はトール選手、チーム「アークエンジェル」はアレックス選手、
そしてチーム「タケミカヅチ」はアマギ選手が第一泳者の模様です!」
……オイ、ババ君。
「何ですか?トダカ一佐」
アマギのことだが……大丈夫なのか?出来れば圧倒的なリードを作っておきたいんだが……
「イメージトレーニングの方でしたら、おそらく大丈夫なはずです。ですが、圧倒的なリードですか………」
そこでババ君は考え込むと、私に近寄り、コソコソと耳打ちをした。
ふむふむ……しかし、そんなことをして意味があるのか?今更……
「大丈夫、絶対に意味はあります。ただしイメージトレーニングを無にしかねない諸刃の剣なので、
あくまでも口調はなるべくシンプルに。あと、ボディータッチも避けてください」
……訳が分からんが、やってみるか。……オイ、アマギ。
「ハ、ハイ!何ですか、一佐………」
「頼む……なるべく速く私の元に帰ってきてくれ……お前が傍にいないと不安だ」
パンッ!
ついに、レース開始の銃声が鳴った。さて、アマギは……
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
「速い!アマギ選手速すぎます!さすがシードチームの実力、ぐんぐん他を引き離していく!」
凄いな……どんなイメージトレーニングをしたんだ?
「これはイメージトレーニングの成果ではありませんよ。奴の才能みたいなもんです」
そうなのか?さて、次はババ君、君だが……
「大丈夫ですよ、自分にはコレがありますから」
そう言ってババ君は何やら箱のようなものを取り出した。これは……録音再生機か。誰の声が入ってるんだ?
「聞かれますか?可愛すぎて失神しないでくださいね。……じゃあ、再生っと」
『パパ、頑張って!パパならぜ〜ったい優勝できるよ!ファイト!』
………………またか
「あ、アマギが帰ってきそうですね。じゃあ一佐、自分も行ってきます」
そう言ってババ君はプールに向かい、アマギと泳者交代するととんでもないスピードで泳ぎ始めた。
……精神が肉体に作用しすぎだ、二人とも。なんなんだあの爆発力は……
お疲れのところありがとうございます。
待ちに待ってた決勝戦!
前半だけで何度笑い死にしかけたかw
でも後半を読むためには何度でも生き返ります!
アマギどん、いつのまにトダカたんのフィギュアを………
やっぱりアスランに作ってもらったのだろうか?
ネコミミで裸エプロンのトダカたんフィギュア………
>……精神が肉体に作用しすぎだ、二人とも。なんなんだあの爆発力は……
トダカたんだってソードインパルスを目の前に下げたらそれくらいの爆発力はある!
135 :
トダカたん:2005/09/27(火) 21:21:07 ID:???0
「しかしトダカ一佐にそこまで要求するのは」
「それくらいクリアできないとこの先辛いんだ」
ソガに文句を付けていたのはアマギだった。
「それはわかりますが…今でさえいっぱいいっぱいなんですよ?」
「そこのふたり、ふせろー!」
割り込んだ悲鳴にギョッとして顔を向けたソガとアマギの視界が一瞬にして光に満たされた・・・
「トダカ一佐ー!」
突進してくる部下の姿に条件反射で身体が逃げにかかる。
「アマギ一尉とソガ一佐がムラサメの誤射食らって病院に運ばれました!」
次の瞬間、トダカの身体は突進してきた部下にウエスタンラリアートを食らった形で拉致されていた。
「驚かすな!」
駆けつけた軍病院で思わず怒鳴ってしまったトダカだった。
「ムラサメの誤射食らった、なんて言うからどれだけ肉片が残っているかと思ってみれば…」
「ま、まぁなくなった部分の方が極小で済んだのですから、良かったじゃないですか」
そう言われても驚いて跳ねた心拍はまだ元に戻っていない。
トダカの前のベッドふたつにはあちこち絆創膏を貼られたソガとアマギが正座している。
「いや、俺達も被害者なんだが…」
「なら被害者らしくおとなしく寝ていろ!病室で花札やってる怪我人がどこにいる!」
驚いて心配した分だけ怒りも強い。
「あ、あの…」
後から怯えたような声をかけられて振り返ると3人の二尉を連れた一尉が立っていた。
「そのムラサメ隊のババです。この度は部下が馬鹿なマネをしてご迷惑を・・・」
「「「申し訳ありません!!!」」」
三重奏で謝罪が響いた。
「なんだ、馬場君の隊だったのか。すると今度は何を試そうとしてたんだ?」
「知り合いか?」
「知らんのか?妙な戦技開発するのが得意な隊がいるって話したろ」
ソガの説明にトダカも思いだした。
「するとブルーインパルスにケンカ売ったという隊は君のとこか」
「はい」
ババが小さくなって頷いた。
「で、何をしようとしたんだ?」
「はぁ。昨日テレビで見た技が実際にできないかと思いましてちょっと…」
メガネをかけた2尉が頭を掻きながら言いかけたが、ババに睨まれて口を閉ざした。
「ちょっと?最後まで言え」
「…ジェットストリームアタックという技なんですが、最後のトドメの部分でライフルが明後日の方向向いちまいまして、そのビームがソガ一佐達のいた建物の三階上を掠めて…」
「ライフルでやろうとしたからだろうが!あればバズーカでする技だ!」
怒鳴るババにそれもなにか違う気がしたトダカだったがMS隊にはMS隊のしきたりがあるのだろうと聞かなかったことにした。
「俺は戻るが、脱走はするなよ。きっちり退院の許可もらってから出てこい!」
「どうした?慌てて」
「ミナ様に呼ばれてるんだ。5時には出頭しないとヤバイ」
「遅かったな。何かあったのか?」
咎める風もなく聞かれたのでアマギとソガが入院した経緯を話すとミナはフムと頷いた。
「その連中、使えそうだな」
「…は?」
「来年度の志願兵募集用のポスターとCMなのだが、広報が一佐を使いたいと言ってきている」
「…はい?」
「『トダカたん』の売れ行きに気を良くしてCM代わりに90分のスペシャル番組を造ろうと画策している気配もある。今度は艦隊とMS隊の実録でな」
「あの…まさかとは思いますが…それを第二護衛艦群で……」
「というよりトダカ一佐を主役にしたいらしい。それに現在の花形部隊のMSを併せて派手さを出したいというのが本音だろう。そのババ一尉の隊なら盛大に目立ってくれそうだ」
「護衛群とMS隊もというのは無理でしょう」
ホッとしてトダカが胸を撫で下ろした。護衛艦群にもムラサメとアストレイは配備されているがほんの数機だ。ドラマになるほどの数はないしババは彼の部下ではない。
「普通ならな」
「ここだけの話、トダカ一佐には来期異動してもらうことが決定している」
平然とミナに言ってのけられ、トダカの目が点になった。
「異動?ですか?」
「そうだ。私としてはアメノミハシラへ連れて行きたいところなのだが、他の連中の反対が激しくてな。第二空母艦隊旗艦タケミカズチの艦長になってもらうことになった」
目の前の風景がだんだん色彩を失ってゆく。
「まぁ来期の話だ。引き継ぎと研修にタケミカズチに乗った話で作れと言ってあったのだが」
視界から色は消え、聴覚は無視したいミナの声を捉え続けている。
「現在の艦長が昨日釣に出ていて防波堤から落ちてな。波消しブロックに激突して全治3ヶ月の重傷を負った」
「あの…まさか…」
「知っているだろうが第二空母艦隊の司令は『あの』ユウナ・ロマ・セイランだ。放置するわけにはいかない。悪いとは思うが今週中に辞令が出るので来週からタケミカズチ勤務に就いてくれ」
思わず気が遠くなりかけてふらついてしまったトダカをミナが苦笑してみていた。
「気持ちはわかるが既に決定事項だ。早めに慣れることだな」
「努力いたします」
としか言い様がなかった。
ミナに直接紙コップのコーヒーを渡され、これも知れたらギナの恨みのネタになるんだろうなと思いつついくつかの項目を確認して話は終わった。
「第2護衛群の餞別代わりにアマギをそのまま連れて行け。ひとりくらい知った顔がいると気も楽だろう」
「はい」
「下がって良し。………といいたいところだが、帰る前にひとつ頼まれてくれ」
「は?」
「これをな、隣の部屋で拗ねている我が弟に持っていってやってくれ」
差し出されたのは丸くデフォルメされたクマのイラストがついているプラスチックカップ。そこから立ち上る香りは間違いなくホットチョコレート。
「えー……あの?」
「私が持っていくとこの後仕事にならぬのでな」
俺は死んでもいいということなのか、と言い返せないのが悲しい宮仕え。
「わかりました」
カップを手に立ち上がりかけてふとトダカが気づいた。
「そういえば…なぜ自分をアメノミハシラへ異動させようと思われたのですか?」
宇宙勤務などろくすっぽ経験などない。それをミナが知らないはずがないので浮かんだ疑問だった。
ミナはわからぬか?といった風にトダカを見上げた。
「ギナが一佐を追いかけてまともにアメノミハシラに戻らぬから向こうの仕事が滞って苦情が来ているのだ。それで一佐を上げてしまえばギナも戻ると思ってな。それをウズミだのホムラだのウナトだのがそろって反対しおって…」
反対された理由は怖くて聞けなかったトダカだった……
ブルーインパルスにムラサメで喧嘩売るなんて・・・
このスレいいなあ
(つД’)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・Σ壁
ほしゅ
保守あげ〜
こっちも総受スレも過疎ってんね…
いや新シャア自体が最終話前にして盛り下がってるのか?
>>140 ソガたんとアマギどんがあれだからね……
ショックで文章も繰り出せないというところではないかと。
これでムラサメ3連星まであぼんなんてことになったら(鬱)
まぁ…オーブ三連星は出てきた時からアストレイ三人娘のような扱い受けそうだなぁと思ってたから覚悟完了だよ…。
とりあえずシンが死なずソガたんとアマギが無事で
バンク端でもいいからトダカたんが出てくれば…。
ああ…DVD最終巻のおまけ短編でトダカ墓参りシンとか入ってたら買うかも試練(本編で補完キボンだったけど尺無理ぽ)
「凄いねえ、二人とも。ぶっちぎり一位だよ」
アマギとババの力泳を見て、感心したようにユウナ様が呟く。
ですな。正直、私も彼らがここまでやるとは思ってませんでした。
「次は君でしょ?大丈夫なの?」
お任せを。水練には少々自身がございます。
「それならいいけど……この大会で優勝出来ないとカガリンに失望されちゃうからね。頑張ってよ」
ハイ。……ですがユウナ様、その、一つ申し上げたいことが……
「何?」
……私は優勝することよりも、精一杯力を出し切ることが重要かと考えます。優勝と言うものにこだわらない方が……
「何言ってんの。今、ぶっちぎりで勝ってるんだよ?強気で行かなきゃ」
だから、貴方のせいで優勝できなかった時のために予防線を張ってるんじゃないですか、とまた余計な言葉が喉まで出掛かった。
危ない危ない。ガマンだ、私。
「とにかく、死ぬ気で優勝してよね。優勝できなかった時は……コレだからね」
そう言ってユウナ様は私に何やら紙切れを渡した。これは………
ユウナりんのおしおき☆リスト
・艦の名前を「ハンサムユウナりん号」にする
・武器の名前を「ハンサムユウナりん砲」や「ハンサムユウナりんミサイル」にする
・指揮命令の語尾にすべて「だっちゃ☆」を付けさせる
・任務中の水分補給は全ておしるこ
・ムラサメ、アストレイを全てソードインパルスに総入れ替え
etcetc……
「速い、速い、速い!チーム「タケミカヅチ」、三人目のトダカ選手も異常な速さです!もう誰にも止めることは出来ません!」
あのお仕置きリストを見せられてからすぐにババ君が戻ってきて、私は全力を以ってその後の泳者を引き継いだ。
……あのような未来、絶対に実現させるわけにはいかない。だが………
「さあ、ついにチーム「タケミカヅチ」、早くも最終泳者のユウナ選手にバトンタッチです!どんな泳ぎを見せてくれるのでしょうか!」
私が50mを泳ぎきってプールの端に手を付いた瞬間、ユウナ様が水に飛び込む。
……チームのリーダーにして最大の不安要素のユウナ様の泳ぎが、ついに始まる……
ついにユウナ様が泳ぎを始めた。私がプールから上がると案の定、
練習に来ておらずに事情を知らないババとアマギはあんぐりと口を開けている。
「あ、アレは……」
「まさか、そんな………」
ユウナ様のあまりに非常識で予想外な行動に静まり返った会場内。その静寂を破ったのは、司会のメイリンさんの声だった。
「ユウナ・ロマ・セイラン選手………平泳ぎだーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」
その言葉が響いた瞬間、会場の静寂は失笑に変わった。どうやら泳いでいるユウナ様の耳には届いていないようで、
懸命に水をかいて前進している。………平泳ぎだが。
「何を考えているのでしょうか、ユウナ選手!競泳大会で平泳ぎとは!ウナトさん、これはいったい……」
「ユウナりん……泳げるようになったんだね、パパンは嬉しいよ……」
そうだ……全く泳げないという初期状態から、信じられないほどの努力嫌いのユウナ様をここまで持っていったんだ。
私はやるだけのことはやったはずだ……やったはずなのに……なんだろうこのやる瀬なさは。
「トダカ一佐……このままでは……」
ああ、追い抜かれるのも時間の問題だな。万事休すか………ん?アレは……
「どうしました?一佐。何か気になることでも……」
いや、そこの観客席でボールを投げ合って遊んでいるのは……
……「ミネルバ」、「Z.A.F.T.」のメンバーだと思うんだが……
その時、私の脳裏にハッと閃く考えがあった。まさか……
「ああっと!手がすべったあああああああああああ!!!!」
「こっちもだあ!やっちまったぜええええええええ!!!!」
アスカ君とディアッカ君のその大声と共に、砲丸のようないかにも重みのありそうな玉が、今まさにプールに飛び込もうとしている
アレックス君に直撃した。アレックス君はそのまま倒れ、プールの中に力無くぷかーと浮かんでいる。
「すいませーん!ボール飛んでちゃいましたー!ごめんなさーい!」
ニヤニヤ笑いながら観客席から、アスカ君がそう「アークエンジェル」の面々に声をかける。
やっぱり……「アークエンジェル」の卑怯な手で負けた意趣返しか……となるともしや……
「うぇーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!!!!」
同じく、逆方向から飛んできた砲丸が、今度は飛び込み台の上のカズィ君を直撃した。
結果はアレックス君と同じ、前方に倒れこんでどざえもんだ。
「こらこらステラ、駄目だろ、そんなとこ投げちゃあ。謝りなさい」
「ごめんなさい………うぇーい」
そう言いながらもやはり後ろでアウル君とスティング君、そして「ドミニオン」のメンバーはニヤニヤこちらを見ている。
……人を呪わば穴二つ、ということか。しかし、ということは………
「突然のアクシデントにより、二チームが競泳続行不可能になりました!
よって現在トップのチーム「タケミカヅチ」、自動的に逃げ切り優勝確定でーす!」
司会のその言葉と共に、何だか納得のいかない様子ではあるものの取りあえず場内から拍手と歓声が上がった。
本当に優勝してしまった……世の中なにが起こるか本当に分からないな……
優勝が決まったその後も、ユウナ様は気付かずに泳ぎ続けていた。そしてついに平泳ぎでゴール。
私はプールサイドに上がろうとするユウナ様を迎えにいった。
「トダカ!どうなった!?僕達は……」
プールから半分身を乗り出すような格好で、プールサイドに立つ私にユウナ様はそう尋ねる。
……優勝しましたよ、ユウナ様。私達の勝利です。
「ほ、本当か!?トダカ!それじゃあ……」
ええ……ご覧下さい、カメラも来てますよ。ユウナ様に勝利のコメントを頂きたいそうです。
私がそう言うとユウナ様は、私が指し示したカメラマンと、コメントを貰いに来ているメイリンさんの方を見やった。
そして喜びの余りに思わず両の手を握り締め、その手を上方に掲げながら叫ぶ。
「いっやったああああああああああああああ!!!!!」
その時、突如体勢を変えたユウナ様がバランスを崩した。よろめきながら、プールに落ちそうになる。
……ユウナ様!
「ト、トダカ……うわっ!」
私が近寄って差し伸べた手をユウナ様は掴み損ねた。その変わりに私の水着を掴んだが、結局堪えきれずにプールの中へ落ちていく。
「うわあああああああああ!」
落ちたか……やれやれ、最後まで決まらないお人だ………ん?
「一佐…………」
ふと見ると、ババが何か言いたげにこちらを見ていた。その後ろでアマギが、顔を紅潮させて身体を震えさせてる。
まるで噴火前の火山のようだ。………どうしたんだ?お前達。何があった?
「あの、非常に申し上げにくいのですが………」
おそるおそる、といった風にババが私の問いに答える。いったい何がどうしたと……
「水着……脱げてます、一佐」
その言葉が合図だったかのように、アマギが突如信じられない量の鼻血を出しながら倒れた。
そしてコメントを貰いに来てたメイリンさんのマイクから、会場に拡大された音声の大絶叫が響いた。
「キャーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!」
そして競泳大会は終了した。私にとって、最悪の形で………
後日、私は再びユウナ様の部屋に呼ばれた。
用件は何かと問うと、やはりユウナ様はつい先日の競泳大会のことについて口にした。
「こないだの大会さあ……君はどうだったと思う?」
ど、どうだったと申されましても……私は……
「結局君のせいで放送は中断、苦情が殺到、ついでにアマギは入院、僕の優勝コメントも授賞式の様子の放送されずに、
君の下半身が全国のお茶の間の皆さんの目に触れて終了………そんな結果、許せると思う?」
……許せるわけない。アレから妻や娘……いや、それどころか心なしか道行く人々の視線までもが冷たい。
だが、それは私のせいでは……
「ん?何?何か言いたいことでもあるの?」
……いえ、ございません。私のせいで全くもって残念な結果に終わり、心からお詫び申し上げます。
「だよねえ。まあ、君にそういう気持ちがあるなら話は早いや。ハイ、これ」
そう言ってユウナ様は私に紙切れを一枚よこした。これは……
『オーブ中の猛者どもよ、集まれ!フードファイトの時が来た!詳しくは裏面』
……ユウナ様、まさか……
「うん、そのまさか。チーム戦だから参加よろしくね」
ユウナ様!前は水泳だからまだ何とかなったんですよ!いくらなんでもこれは……
「断る気?さっきの言葉は嘘だったの?じゃあ仕方ないか、お仕置きリストの方を実行に……」
……分かりました、参加しましょう。で、何をすれば………
「取りあえずさ、一回戦がホットドック早食い競争なんだけど、僕、レタス嫌いなんだよね。
だから、大会までにレタス食べれるようにしてよ。あと、二回戦も……」
そう言ってユウナ様は次々とアレが食べれない、コレが食べれないと注文を付け、
最終的には「もう面倒だから好き嫌いなくしちゃってよ、何とかして」と無責任に言い放った。
どうやら私の苦難はまだ終わらないらしい。……今度の休みに厄払いに行こう。私はそう心に深く誓うと、
フードファイト優勝後の勝利インタビューを考えるユウナ様に気付かれぬよう、こっそり溜息を漏らした……
職人様、長編、お疲れさまでした!
ぽ、ポロリ…
鼻血が止まりませんっ…
ホントにポロリキタ━(゚∀゚)━!!トダカたんのおあげ(うどんスレ風味)が全国大公開ハァハァ☆
アマギ良かったな…一生の思い出じゃまいかwww
www
うぇ〜い
. r"`⌒)ヽ
( 人ノ') ) __
⊂,_⌒⊃;゚∀゚ノ⊃ ⌒ (玉)
""""""""""""""""""|
|
前から言おうと思ってたんだけど
ステラの「うぇーい」ってのが無茶苦茶カワイイんだが
何か元ネタとかあんの?
ほんとに「うぇーいっ」って言いながら盗んだガイアで走り出したんだよ
>>151 種死第一話でうえーいと吼えてガイア強奪
154 :
通常の名無しさんの3倍:2005/10/01(土) 16:36:14 ID:SaQY1g0+
>>152 どうしてくれるんだ、
ぬ〜すんだガイアでは〜しり〜だす〜
って、尾崎声で頭の中回ってるジャマイカ
>>154 無限ループにハマッてしまったのは私だけではなかったかwwナカーマ
やったー、青い戦艦あったヨ
ソガ一佐、アマギは生きてたのか?
>>153 より正確に言うと、うぇーいと言いながら凸ザクに盗んだガイアで切りかかった
ソガたん生きてたヨ…アマギ背景にすら出なかったけどまぁ生きてるだろう
さすが不死身の('U`*b ソ一佐ハァハァパワーは伊達じゃない!
ソガたんとアマギどんはどうやら幽霊が見れるようにならなかった模様ですな。
この先も幽霊がらみの時はトダカたんはババたんと苦労しなければならないということで。
v
トダカ「………ん?」サワサワ フサフサ
(目の前にシンの頭)
トダカ「朝目覚めたら隣に男…しょっぱい…しょっぱすぎるよオレの人生…ひょっとして今どん底ってヤツ?」どんより
シン「あ、おはようございます〜も、出ますか軍令部」←シンの部屋にはエアコンがないので夏の間はここでねかせてもらってるらしい…
トダカ「いいよいいよ、も少し寝てな
あ、カギはいつもの所で エアコンちゃんと消しといてな」
シン「今日も遅いんですか?」
トダカ「おう、多分 勝手に入っててもいーぞ」
シン「いってらっしゃ──い」
パタン
トダカ「…なんて事ない朝のさりげない会話のはずなのに…相手が『男』ってだけでどうしてこんなにしょっぱいんだろう…」ヨボヨボ…
将校さんスレが落ちてた…orz
ギナミナトダが…
('U`*b ソ一佐ハァハァ・・・
or
八頭身のアマギはキモイ
考えたら気持ち悪くなってきた・・
>>164 三頭身のアマギどんが ('U`*b ソハァハァしてるのを想像したらどうなると思うんだ〜〜!
166 :
トダカたん:2005/10/02(日) 21:58:44 ID:???
「ちくしょー!」
「まだ間に合う!奴を簀巻きにして海洋投棄すれば俺にも可能性が……!」
「司令!なぜ司令が人身御供にならなければ……!」
「耐えきれなくなりましたらいつでも御連絡ください!クーデターをおこされるならば即座に駆けつけます!」
「……………気持ちだけは、ありがたく受け取っておく」
ホントにこいつら今日までの俺の部下なのだろうか?外見だけそのままで中味は異星人にでもすり替わっているのではないのかと思ってしまったトダカだった。
そんなこんなで第二護衛艦群から離れ、トダカは空母タケミカズチの艦長に着任した。
司令から艦長へである。
規模は大きくなったが職務の範囲は減るはず……なのだが、いかんせん唯一の上官たる艦隊司令官がユウナ・ロマ・セイランである。
前任者は事故で負傷したのではなく、自殺未遂なのだという噂までまことしやかに流れているのが実情だった。
「心の底から!全員揃って!!お待ちしておりました」
幹部とブリッジスタッフ一同の怪しげな挨拶と最敬礼で迎えられ、トダカとアマギも答礼した。
「トダカ一佐だ。これからよろしく頼む」
「こちらこそ!ほんっっっとうに!お願いします!!」
妙に力の入った挨拶に噂は本当だったのかとトダカの後でアマギが思った。
「先に司令官に挨拶しておきたいのだが……ユウナ様はどちらに?」
「こーこだよん」
声と同時にトダカの全身に鳥肌が立ち、抱きついてきた相手を反射的に殴り飛ばそうとした右手を辛うじて堪えた。
「ゆ、ユウナ様……な、何ですか、いきなり」
「何ってスキンシップだよ?これから一緒にやってくんだから、仲良くなった方がいいよね?」
べたべたと顔も首も胸もなくトダカに触りまくるユウナを見ないフリを決め込む乗員達。
「それとこれとはあまり関係ないような気もしますが……」
いい年の男をなでまわして何が楽しいのかを直接問えないのが部下の悲しさ。
「いーじゃない。それともぼくもギナみたいに膝枕してくれる?」
「ですからあれは」
言いかけて慌てて口を閉ざす。こんなところであれはギナではなくミナだったと知られるわけにはいかない。
「なに?何があれは?」
「い、いえ、ユウナ様はなぜそこまでギナ様に対抗意識を燃やされるのかと……」
「そーりゃ当然でしょ?」
ユウナはにっこりと笑った。
「あーんな女顔野郎がどうしてこのぼくより人気があるだ!!ぼくの方が遙かに男前で女性に優しくていい男なのに!!絶対にあの野郎よりぼくの方が上だ!それを証明するために一佐をぼくのモノにしてみせるとハウメアの神に誓ったんだ!」
ギナ・ミナのサハク姉弟相手にクーデターで勝利する自信はない。
かといってこのままユウナのモノにされるのはいい年で竃持ちの中年男のなけなしのプライドが許してくれない。
……いっそシンを頼ってプラントへ亡命するべきかもしれない。
そこまで着任15分で考えてしまったトダカだった……
職人さんいつもGJです。
女顔でもやっぱりギナ様の方がかっこいいよなぁ。
いやむしろ女顔であの性格だからいいかと思われ・・・。
ユウナりんはキモ(ry
将校スレも落ちた今、
八頭身アマギはキモイか('U`*b ソ一佐ハァハァ・・・
スレを立てるしかないじゃないか!
それともまた将校スレ作るかw
シン頼ってプラントに亡命しても議長にセクハラされると思うぞ、トダカたんww
トダカ「んん……」フワフワ…サワサワ…
トダカ「重いよシン…くっつくなって……」
ペロペロ★
トダカ「!? うわっっ え…!? な……なめるなよっっなんで?
ギャ──ッ や、やめろシン……ッ!?」
エリカ「『やめろよシン』……って……ええっっ!?シン君って引き取って面倒見てる男の子よねえ……!?
トダカ一佐って…そうなんだ?」
トダカ「…………………」←仮眠をとっていた
軍令部で飼ってる犬「ペロペロ ハフハフ(エリカさんが『あの人起こすとゴハン貰えるよ』って!!)
ユウナ「いやあ……気付かなかったよ
そうだったのかトダカって…いやーそーかあ…」
トダカ「ち、違いますっっ話をきいてっ エリカ女史っ ユウナ様っ」
エリカ「ううんゴメンゴメン いいのよ気にしないで」
ユウナ「そーかー いや毎日部屋に泊めてやってるっていうからさ…ずいぶん面倒見がいい男だなあと思ってたけどな…」
カガリ「おいおいみんな あんまからかうな」
トダカ「カガリ様っ」
カガリ「気にするなトダカ 私は…そういうの個人の自由だと思ってるから…海軍ってけっこ多いし…」
トダカ「カ…カガリ様まで」
カガリ「ハハハ これ20部サインしといて それと演習計画の仕上げ4時迄だから☆」
トダカ「くそー今日こそ仕上げて帰るんだーっっ」
エリカ「はー☆目が覚めるわぁ」イキイキ
ユウナ「生き返るねトダカをいじると」ツヤツヤ
↑楽しくてたまらないひとたち……
171 :
167:2005/10/03(月) 21:25:14 ID:???
172 :
168:2005/10/03(月) 21:41:11 ID:???
173 :
トダカたん:2005/10/03(月) 23:29:18 ID:???
呼ばれて振り返るとソガが近寄ってくるところだったのでトダカは立ち止まった。
「昨日の今日で出航か。大変だな」
「まぁ慣れるにはいいさ。……色々とな」
だろうなと肩を落とし、ソガはトダカの右手を取るとその手に袋をひとつ乗せた。
「即効性だ。今の俺にできるのはこれくらいしかない。……生きて還れよ」
真顔で言われ、トダカは力なく笑った。
「……ありがとう」
そして第二空母艦隊は沿岸警備任務へと出航した。
予定は1週間。それだけの時間があれば馴染むだろうと思っていたトダカはいきなり増えた仕事の量に考えが甘かったことを知らされた。
どう見ても司令官決裁としか思えない書類が束になって自分に回されてくるのだ。
「君、これは……」
「あ、失礼しました。これをどうぞ」
返事と同時に『代理承認印』が当然の顔で差し出され、トダカが止まってしまった。
「私が使うのか?」
「……前艦長からお聞きになってませんでしたか?」
「何を」
「ちょっと、耳を。ヒソヒソ」
……あの司令官が真面目に仕事なんかすると本気で思ってらっしゃるんですか?
……本艦の艦長は艦隊司令を兼任するというのが暗黙の了解事項です。ええ、トイレットペーパー補充の許可から戦闘指揮まで、全て艦長の肩にかかっております。
前任者は間違いなく過労の末の自殺未遂だ。そうトダカは断定した。
ようやく一日の仕事が終わったのは不慣れなせいか夜中に近かった。
部下に勧められ、一眠りすることにして艦長室にトダカは向かった。
ドアを開け、灯りを点ける。
上着を脱いでアンダーと一緒に椅子に掛けた時だった。
「と〜だか」
気配も悟らせず、ぺたりと背中に抱きついた生暖かい人肌。
「どっわーーーーーーーーー!!!!!!!」
タケミカズチ艦内に色気のない中年男の悲鳴が響き渡った。
「艦長!どうしました!」
「トダカ一佐!何があったのです!」
「開けてください!大丈夫ですか!?」
「入ります!御無礼を……」
「あ、開けるな!」
中からトダカの悲鳴に近い声が聞こえた。
「艦長!」
「絶対に開けるな!今開けると20センチの黒ゴキが飛び出すぞ!」
ずざざざざとドアの前から人が跳ね飛んで逃げた。
「騒がせてすまん。この黒ゴキがいきなり飛び出してきたんでちょっと驚いただけだ。始末したら休むので戻ってくれ」
「そ、そうですか?」
「な、ならいいのですが……」
不審に思いつつも全長20センチのゴキブリなど見たくない乗員達は艦長室前から離れていったのだった。
その内部には上半身裸で壁にへばりついているトダカと同じく上半身裸でベッドに突っ伏しているユウナがいるとも気付かずに……
ユウナりんはもはやイニシャルG扱いかww
中年男の悲鳴…(*´Д`*)ハアハア
176 :
トダカたん:2005/10/04(火) 23:13:52 ID:???
「突き飛ばすことないだろう?いったいなぁ、もう」
「痛いではなく、なんのマネですか!部下の部屋に忍び込んでいきなり抱きつくなど!」
壁に叩きつけずにベッドに投げつけたのはトダカに辛うじて残った理性の結果だった。
「だから言ったじゃない。一佐をぼくのモノにするんだって」
こういう状況で真顔で言って欲しいセリフではない。
「なら犯ることは決まってるじゃない?」
「やることって……私は妻子持ちの男ですよ!そもそもなぜ私をモノにする必要があるのですか!」
「ぼくは妻子持ちじゃないもん。一佐をモノにするのはギナへの嫌がらせには絶対不可欠なことだからね」
ベッドから降りて接近しながら言われて壁にへばりついたままだったトダカが脱力して座り込んでしまった。
「ですからなぜギナ様への嫌がらせと私をモノにすることが繋がるのです……?」
「トダカがギナ以上にぼくを可愛がってくれてるって見せつけるためv」
目の前に屈み込んでにっこり笑われれば全部ジョークだと信じたかったがそのまま顔が更に接近してきたので反射的に逃げてユウナの顔を押さえてしまった。
「ゆ、ユウナ様!理由はわかりましたが、やり方はわかってらっしゃるんでしょうね!?」
そのままユウナが止まってしまった。
「……最低限必要なアレとアレは当然お持ちなんでしょうな?」
「……………」
「当然のことですが、私は持っていません。私は妻一筋ですので必要としたことがありませんから」
「………………………………」
「最低限の必需品は用意するのがマナーでありましょう?で、本当にやり方知っているんですか?」
「………………………………………………………………教えて」
「嫌です」
それ以前に俺だって詳しくは知らん!心の中でそう怒鳴ったトダカだった。
アンダー無しで上着だけ引っかけるとトダカはポットからコーヒーを注いだ。
「だいたいモノにしたところで、私が否定すればそれまでではありませんか」
「それはちゃんと証拠写真を撮ってさ……」
「セクハラの証拠写真を御自分で残してどうするつもりです」
頭が痛い。俺はこの先このボンボンを上官に生きていかなければならないのかと思うとこのまま夜の海に身を投げてしまいたい衝動に駆られてしまったトダカだった。
「大丈夫。ギナにしか見せないからw トダカがぼくに優しいって知ったらあいつどんな顔するかな〜」
絶対に何か根本的なところを勘違いしているとしか思えないユウナにトダカははぁと息をついて肩を落とした。
「だからさ、犯りかた教えて」
机の上にはソガがくれた袋があった。
あいつはこの事態を予測していたのだろうかと思いつつその中の小袋を取り出し、砂糖と共にコーヒーの中に入れて掻き混ぜるとユウナに差し出した。
「冗談言ってないでこれ飲んで寝てください。明日は朝からムラサメ隊の飛行訓練ですよ」
「え〜、ぼくに関係ないじゃん」
「司令官が何言ってるんです!」
「……アマギ、まだ起きてるか?すまんが今夜部屋の床貸してくれ」
「一佐!どうされたのです!?床など滅相もない!どうぞベッドへ!」
「司令官にベッド占領されてな……ユウナの野郎、絶対に何か勘違いしてやがる……」
ぐったりとベッドに座り込み、疲れ果てた顔をしているトダカに事情を察したアマギは黙ってコーヒーのカップを差し出すことしかできなかった……
そして朝、艦長室から出てくるユウナとげっそりしているトダカの様子に噂が飛び交い、事実を知るアマギが片っ端から殴り倒して歩くハメになったのだった。
素肌に制服だけひっかけたトダカたん……(想像中)……ぐはぁ(鼻血)
アレとアレは…必要だろうね。その前にはやっぱアレもしといた方が…(ヲイ)
保守
どうしてこんなに過疎ってるんだぁ──!!@シン
急に腐女子臭くなったからだろ
周囲をよく見ろ
過疎化が進んでるんだ
っていうかココは人がいるほうだ。トダカのフェロモンのおかげで
さすがは、トダカフェロモン!
歳重ねているから何事にもどうじないのだね
いやいや腐が来たせいだろ
これ位なら、そうでもなさそうだがな
荒れるよりいいんでないか
荒らされているスレが増えてるから
腐専用スレあるんだから、そっち系の話及び作品はそっちのスレに落とせばいいんじゃないかな?
ただでさえあっちのスレ人いなくて落ちてんだし
まぁまぁそうトゲトゲしくならずに
話の流れでトダシンとかなっても仕方ないとは思うけど、
露骨なのは止めた方がいいと思うよ。苦手な人もいるんだし
それにみんながみんなシンが好きってわけじゃないしな
トダカはシンの恩人だけど、色々あって結果としてシンが殺したんだから、
それでシンを嫌いな人もいるんだし。
シンを例にあげてしまったけど、他のキャラにも好き嫌いがあるんだから露骨な組合せは控えた方がいい気がする…
801が嫌いな人もいるんだしね。
うーん…801っぽいネタは一応笑ってスルー出来る程度のものを投下してたつもりですが…自己検閲レベルも再考しますorz
「トダカたん」続きキボンですが…投下しにくくなっちゃったのかなぁ。
いままでもアマギネタとかあったし、この程度なら許容範囲な気ガスルけどなー。
で、許容範囲は人それぞれだから、嫌な人はスルーでいいんじゃ?
ガチホモは自分も嫌だけど、このぐらいだったらおkでどっちも続き希望です。
個人的な希望ですが職人さん方は腐向け傾向の強い場合メル欄で申告してもらえれば
嫌いな方々もスルーできていいんじゃないかと。
個人的に好きじゃないのは、さっと見て読まないようにしているので、
なんでも書いてくれていいと思ってる。
アマギネタは、かなり壷だけど、憂鬱な一日でも好みなのとそうでないものある。
書いてもらえる事がうれしいから、好きじゃないのも全てに感謝していますよ。
194 :
トダカたん:2005/10/08(土) 22:10:29 ID:???
腐色はネタレベルにとどめていたつもりですが……
もうちょっと勉強してみます……
とりあえず本日のは色気ゼロです。
195 :
トダカたん:2005/10/08(土) 22:15:06 ID:???
まるっきり無関心で漫画を読んでいるユウナを放置してさくさくと演習の準備を進めるスタッフにトダカとアマギも開き直りったつもりだったのだが。
「……なんだ、あれは」
上甲板で発進命令を待つMA形態のムラサメの3機が機体の横に専用ライフルとは思えない物体を付けているのをトダカは見てしまったのである。
「あれは試作品のムラサメ用バズーカです。工匠の連中が面白がって作ったという話ですが」
「するとあの隊はババ一尉が隊長か?」
「御存知なんですか?」
「……まぁな」
だいたいにおいて、嫌な予感ほど良く当たるものなのだ。
訓練は順調に進んだ。
ユウナの横槍もなくムラサメ隊とアストレイ隊の連携も慣れたモノでイージスその他の艦艇とも問題なくできている。
この分なら予定通りに……と思った頃、三機のムラサメが編隊を離れて大きく旋回した。
「イケヤ二尉!何をする気だ!」
『必殺技のお披露目です!新艦長殿に!』
げ!と思ったのはアマギだけではない。
『ニシザワ、ゴウ、いくぞ!ジェット』
『ストリーム!』
『アターック!!』
「全員伏せろ!!」
突入してくる三機を知った瞬間にトダカは叫び、横にいたユウナをコンソールに叩きつける勢いで引きずり倒して自分も伏せた。
直後にブリッジの窓を思いっきりぎりぎりで掠めたバズーカの弾丸に、艦橋が派手に振動しガラスが数枚表面を溶かされてしまった。
『ばばば馬鹿野郎!どこ狙って撃ってるんだ!!』
傍受されたババの怒鳴り声が一同に自分がまだ生きていることを教えてくれた。
『あっれー、おっかしーなー』
『これ、照準狂ってるんじゃないのか?』
『それで済ますな!タケミカズチ、ブリッジ!トダカ艦長!無事ですか!?生きてますか!?』
「死者はでていない……はずだな?」
身を起こしながらトダカが周りを見回すと頷きながらも約一名以外は立ち上がるところだった。
「絶対にわざとだ」
引き倒される途中でコンソールに顔面強打したユウナが睨み付けたがトダカは素知らぬ顔で外を見たまま。
「私がそのようなことをするはずはないでしょう。偶然です」
できることなら引き倒すのではなく殴り倒したかったのだというのはトダカ本人だけが知っている。
「被害調査を急げ。三人組は訓練終了後出頭!覚悟して来い!」
お披露目するならちゃんと成功させる自信をつけてからにしろ。ブツブツ言うトダカの横でアマギもやれやれ。
「今度こそ死ぬかと思いましたよ」
「まったくだ。……!?」
いきなりトダカがビクン!と震えたのでアマギとユウナがギョッとした。
「全艦戦闘態勢!ミラージュコロイド機が10時の方向より接近中だ!」
「艦長!」
「急げ!イージス及び護衛艦は実弾射撃開始!三人組!お咎めなしにされたかったら撃墜しろ!」
いきなりの、しかも切羽詰まったようなトダカの命令に事態を悟ったのはアマギだけだった。
「か、艦長!それはいけません!いくらなんでもそれは・・・」
「黙れアマギ!撃て!早く!今度こそブリッジを吹き飛ばされるぞ!」
何がなにやらわからないうちにそれでも命令に従って射撃を始めた各艦だったが上空を飛んでいたムラサメ隊が海上に衝撃波の起こす波を発見してトダカの命令が正しいことを確認した。
『撃墜したらお咎めなし』にやる気を起こした3人組が波の先端めがけて攻撃する。
それを避け、タケミカズチに急速接近する見えない機体。
全くわかっていない一同と本気で攻撃させるトダカに挟まれたアマギが通信兵からマイクを引ったくって怒鳴った。
「ギナ様!御冗談もいいかげんにしてください!」
トダカ以外のブリッジスタッフが固まる。
「一佐も!艦隊の全員を巻き添えにするおつもりですか!」
「……全員ここから逃げろ!あれの狙いは私だ!」
言いつつもユウナの首だけはひっつかんで逃がさない。アマギからマイクを奪うとトダカは叫んだ。
「ギナ様!これ以上馬鹿されるならお気に入りのマグカップの絵柄バラしますよ!」
直後にズン!とブリッジが揺れ、彼らの眼前にミラージュコロイドを解除したロンド・ギナ専用機『天』が姿を現した。
その右腕を真っ直ぐにブリッジに向けたままで。
「なんでぼくを盾にするんだよー!」
「人間が盾になるわけないでしょう!司令官が真っ先に逃げてどうするんです!」
左腕にユウナの首、右手に艦隊オールのマイクを掴んだままトダカは『天』を睨みつけていた。
ユウナを離さないのは一蓮托生の名の元の嫌がらせである。
「それにギナ様相手に無様に逃げたら来世まで笑われますよ!」
その一声でジタバタと暴れていたユウナがピタリと止まった。
『……あれが私の気に入りであるという証拠は』
ブリッジに響いたのは殺意を押し殺したギナの声。
「ミナ様より直接渡されたカップがギナ様の気に入りでないと言われるのですか?」
よく考えなくてももの凄く情けない脅しである。
『なるほど。ならばますます一佐はここで亡き者にしておいた方が良いということだな』
『天』のカメラアイがギン!と光ったように見えた。
『ユウナ共々あの世で後悔するといい!』
「ぼくは無関係だー!」
「全員聞け!ギナ様の気に入りの柄はく……」
『いいかげんにせんかー!!!』
げし。
割り込んだ声がまだ耳に残るうちに蹴り飛ばされた『天』はぼっちゃん、と海に落ちていた。
いつの間にやらトダカ達の前には『天』に代わってストライクが立っていた。
『飛んでいったと聞いてもしやと思い追いかけてみれば……ギナ!何を考えている!!』
「……ミナ様だ」
「た………助かったぁ……」
『ユウナ・ロマ!』
「はい!」
『貴様もだ!司令官として威張りたいのならギナくらい押さえてみせろ!』
そんな恐ろしいことできるのはミナ様だけです。
声にならない思いが艦隊の全艦からわき上がるが気付かないのはミナだけである。
そして同時に怒っているミナにそんなことを言えるのがいるはずもなく。
『トダカ一佐!』
「はっ!」
『……バラすな』
ロンド姉弟の弱みを握ったのか、暗殺される危険性が増しただけなのか。判断が付きかねたトダカであった……
最高!!
フォンドゥヴァオゥ!
こんな所にまでアーサーが自演に!!
↑艦長は俺だフォンドゥヴァオゥ!
200 :
銀種:2005/10/09(日) 13:01:21 ID:???
ウズミ「お前たちを呼んだのは他でもない
奴がついに動く」
トダカ「…ウズミ様、そりゃ確かですかィ」
ウズミ「間違いない 奴の回りには常に私の密偵(いぬ)が張ってる
奴もそれに勘づいてナリをひそめておったが、我慢比べは我々年寄りに分があるというものだ。我慢できずに動きだしおった
私はもう後手に回るつもりはない 首長連中がガタガタ言うなら腹切る覚悟だ…
決戦だよ 奴も奴の企ても全て潰す」
トダカ「…そうですか ウズミ様がそのつもりなら我々の命もアナタに預けます」
ウズミ「フン 頼りにしてるぞ」
トダカ「……… キサカ…ソガ 一つ確認しておきたい事がある」
キサカ「なんだ?」
トダカ「……奴って誰かな?」
キサカ&ソガ「「しらねーのかよ!!」」
保守
ミナさまもばらされたくないんだ・・・
しかし危機回避能力が確実に上昇しているトダたん萌え。
>>200 こっちの天然トダたんは危機回避能力下がってそうだけどw
ウズミ萌えなのが相変わらずでワロス
>>202 きっとミナ様とギナ様はマグカップの柄がおそろいなんですよ。
だから噂されると自分も恥ずかしいとかw
トダカたんに膝枕させたのとマグカップの柄と知られた時に恥ずかしいのはどっちだろう?
>>203 色違いのくまさん柄とかだったりしてねvv
205 :
トダカたん:2005/10/12(水) 00:25:41 ID:???
「ソキウス?って誰?」
ユウナの問いにアマギがどうぞと差し出したのは「ガ○ダ○S○E○ A○T○A○ B」……ではなくミナから送られた仕様書だった。
彼らの前に立つ水色の髪の青年はユウナの疑問を無視してトダカだけを見ている。
「ミナ様よりトダカ艦長の心身の護衛の任を命じられました。乗艦許可を願います」
「護衛?なぜ私を?」
「ギナ様がまだ諦めていないので万が一のことがあると外聞が悪いからとのことです」
トダカの生命を本気で心配しているわけではないらしいと全員の意見は一致する。
護衛というよりカップの柄をバラさないよう見張るのが主目的ではないのかと思うトダカを責められる者もいないだろう。
「ギナ様の無茶は規模が規模だからな……乗艦を許可する。アマギ、部屋を用意してやってくれ」
「いえ、自分は艦長の護衛ですので艦長室の床か部屋前の廊下をお借りしたいと思います」
「えー、それじゃ夜這いできないじゃ……」
「ユウナ様!いけませ……!」
トダカが止めたときには既に遅く、ユウナの額にソキウスの抜いた銃口が押し当てられていた。
「この存在は艦長に害を与えると判断します。トダカ艦長、射殺してもよろしいでしょうか?」
「……………」
「そこでなんで沈黙するんだー!」
「で、君の名は?」
銃をしまうソキウスにトダカが聞くと彼は不思議そうな顔をした。
「ソキウスです」
「それは商品名……ではなく君らの種族名だろう?聞いているのは君の個体名だ」
半分口を開けたまま硬直してしまったソキウスにトダカは目を覆った。
「ミナ様に問い合わせてみるか……」
「名前、付けてますかねぇ」
アマギの疑問は全員が持ったものでもあった。
『名前?そのようなモノ付けておらん。トダカ1佐の好きに呼べ』
予想通りといえ、そこまで言われると他人事ながら悲しくなる。
「好きに呼べと言われてもなぁ……」
犬猫じゃあるまいしさてどうしたものだか、と振り返るとソキウスはユウナに餌付けされていた。
「……なにしてるんですか」
「買収。素直でかわいいじゃない。なー、ソッちゃん。ぼく達もう友達だよねー」
「そ、そっちゃん?」
「ソキウスだからソッちゃん。ダメ?」
チュッパチャプスをユウナからもらって舐めているソキウスはたしかに『ソッちゃん』が似合いそうだったがまさか勤務中にそう呼ぶわけにはいかない。
「通称は「ソッちゃん」でもよろしいでしょうが……」
「じゃ『ソニア』にしよ」
「ユウナ様、それは女性名です」
ユウナ以下のやり取りに期待に瞳をキラキラさせているソキウスの様子はとても話に聞いた『ナチュラル護衛用コーディネーター』とは思えない。
自分の周りの世界はここまでとぼけていただろうか?
過去がこれほど間抜けていた記憶はない。いったいどこの時点で狂いが生じてしまったのだろう?
それとも自分だけがパラレルワールドにでも放り出されているのではないのか?
そんなSFなことまで考えてしまったトダカだった。
「で、どうするの?」
ユウナに聞かれハと我に返ってつい口をついて出た。
「『ソニー』にしましょう」
「はい!自分は『ソニー』を名乗ります!」
実に嬉しそうに反復されトダカは『ソニー』の後にフサフサしたシッポが振れているような幻覚に襲われたのだった……
まさかのソキウス萌え乙!
ほしゅ
ソガ「アマギってタケミカズチでトダカ一佐の副官だったんだよな?」
エリカ「そ☆一日中二人きりだし艦長室にはベッドがあるし
こんな若造(キケン人物)と一緒でものすっごく心配してたのよ私
トダカ一佐の使ってるバスタオルとかに顔をうずめたり、
ベッドのフチを『ああここで一佐が…』とかいってなでまわしてるんじゃないかって」
全員「──でどうだったの?実際」
アマギ「やってません!!(怒)
やるわけないでしょそんな事 変態じゃあるまいしっッ
(ゴッ ガッシャーン←機材にぶつかってコーヒーを落とした音)
おごわっっ」
全員「…………やっちゃったんだね………」
アマギ「もうあることないこと言いふらさないで下さいよ!?
明日はプラントに出航!!カグヤに二時ですからねっっ」
バタンッ ガッシャーン
アマギ「いてっ」
エリカ「いや──苦しい ねー?青春ってこんなに酸っぱかったっけ?」
ソガ「ね…もうそろそろやめようよ……ヤツをからかうの
あの調子じゃきっともっとスゴい事してるよ…?
このままじゃオレたちの命があぶないよっ…痛恨の一撃が出る前に…」
エリカ「なんのまだまだ」
バスタオルだけじゃありません。
実は…ベットの下にひそんだこと(ry
うわ…やってそう
211 :
トダカたん:2005/10/13(木) 23:46:57 ID:???
艦隊本部を出ようとしたトダカの脚を止めたのはミナからの電話だった。
『トダカか?今日中に渡すモノがある。すまぬが家の方へ寄ってくれ』
「軍令部ではなくサハク家へ、ですか?」
『そうだが?場所を知らぬのか?』
知らないわけはないが、自分が行って入れるような場所ではないので近寄ったことがないのが事実。
「いえ、存じています。では今からすぐに」
『悪いな。そうそう、絶対に正門から入ってこい』
「正門……?ですか?私如きが?」
『裏から入るとギナが『天』で踏みつぶしかねんのでな』
人目のある表から入ってこい。そこまで言われて自分の余命を本気で心配したくなったトダカだった。
5大首長家のひとつであるサハク本邸は広く大きい。使用人にでも門のところに書類を持って待たせておけばいいものを、と思いつつ案内されて連れ込まれたのはミナの書斎だった。
「すまんな。確認の資料がこの部屋にしかなかったので持ち帰ってしまったのだ」
言いつつ、ミナに差し出されたのは分厚い書類の束だった。
「オーブ海軍史概略だ。たしか1佐は最近10年分の艦隊編成変遷資料を持っていたはずだな?その分を突き合わせてくれ」
「わかりました」
「終わり次第軍史編纂室に送れ。なにか急いでいるようだったからな」
こんなことまでミナ様の仕事なのかと感心しつつ使えと渡された鞄に書類を詰め込み、部屋を出ようとした時だった。
「きゃーーーーー!!!!!」
室内にいきなり響き渡ったのはミナの悲鳴。
ギョッとしたトダカは次の瞬間ミナに渾身の力で抱きつかれ、息が止まりかけて肋骨が悲鳴を上げた。
「ミナ様!どうし……」
「く、蜘蛛!」
まさか暗殺者の放った遺伝子操作された毒蜘蛛か!?と思ったトダカの目に入ったのは床の上をちまちまと横切っているハイイロヒメグモ(全長3ミリ)だった。
「いや!あれだけはダメなの!早く捨てて!!」
「捨ててって……は、離していただかないと」
潰すことができないだけでなく、このままミナに全力でしがみつかれていたら肋骨の全滅と肺の壊滅もありえる。
「あ、他にもい……」
「いやーーーー!!!!」
ぼきばきごき。
「治療費は全てサハク家で負担いたします。その代わり……おわかりと存じますが」
執事が診療台の上で呻き声も出せないでいたトダカに伝えた。
「…………私も命は惜しい。じゅーーーーぶんに了解している」
痛む胸を抱えながらトダカが起きあがった時、ドアが開いてソガが入ってきた。
「迎えに来たぞ。入院しなくて大丈夫なのか?」
「入院する方が危険そうなんだよ」
なにしろサハクの息がかかった病院なのだ。堂々とギナが暗殺に来てもなんの不思議もない。
テーピングされている上半身で上着をひっかけるとトダカは立ち上がった。
「悪いな。もう食事中だったんじゃないのか?」
「30秒遅かったら断ったところだ」
すると夕食はカップ麺かと理解できないわけはない。
「なら俺の家で食っていけ。ちょっとした頼みもあるし」
「頼み?」
「録音機能付きの『ネコ耳ミナ様』の試作品、手に入らないか?」
護身用の防犯ベルを作ることを決意したトダカを責められる者はいないだろう……
3ミリの蜘蛛で肋骨ごきぺき
タランチュラだった場合
トダカ1/2になったかもしれない…ミナ様恐るべし
イケヤ「今だって充分忙しくて官舎にだってタッチアンドゴーってカンジなのに…」
ニシザワ「ますます忙しくなるなんてどーなっちゃうんですか?」
アマギ「どーなるもこーなるも、 もー大変っつーか…なんつーの?こう…」
ソガ「『下は大火事上は洪水』みたいな?」
アマギ「そう☆答えは『お風呂』──っておいなぞなぞかよっっっ」ビシィ
三連星「「「………………」」」
ビョオオオォォ
アマギ「う───っっ涼し───」うっとり…
ソガ「たまりませんなアマギ君この冷たい視線☆」ぞくぞくぅ
アマギ「いいっすねこう…氷点下の世界を分かち合える仲間がいるって」
ソガ「やっぱ☆一人より二人だよな!!
──そうだ、トダカ一佐がまた…このサムイボケツッコミが嫌いでさぁ
オレとキサカがつまらんオヤジギャグを連発してるとそりゃあもう……
『バナナで釘が打てるんです☆』っつーくらいこう……冷た──い眼差しでこう…見てるんだよねー」うっとり…
アマギ「わかりますっ もうあの目で見られると…
マイナスイオンたっぷりっつーか活性酸素が除去されるっつーか生き返りますよねっっ」ぐっっ
↑何か完全に間違っている男たち
アマギ「自分もタケミカズチで二人っきりが多かったもんで早く打ち解けてもらわなくちゃって
色々こうさりげなく笑いの種をちらつかせたりしてたんですけど
──いちいち反応返してくれるのがこう たまらなくって
これはどうだ?じゃあこれは?とウキウキ☆ワクワク荒業を繰り出しているうちに…
一時期…口も…きいてもらえなくなってしまって…」
ソガ「わかる…やりすぎちゃったんだな…」
アマギ「もう…思い出すのもイヤなくらい自分はヘマばっかしてました
一佐の前でだけは…」
ソガ「いや『誰の前でも』だよ 知らんよーだから言っとくけど一応」ポン
アマギ「ええっ」ムキーッ
>>213-214 ソガアマGJ!
トダカさんのバナナで釘が打てる視線に見詰められたい(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
ちょwww
ソガアマってwww
今日久しぶりに28話見直したらトダカたんとババたんに萌え直してしまった。
ユウナりんを見返す貶むような視線……
トダカたんにもこんな表情あったのね。うっとり。
ババたんはババたんでカッコいいし。ヘルメット取った顔の設定がないのが残念。
アマギどんも交えて3人がタケミカズチの隅っこでユウナりんのワガママにため息ついて愚痴っている姿が見たかった……
>>223 ありますた_| ̄|○
トダカさんと書かれていて開いたらアレだし……プヒー
/: : : : : : : : / ヽ!: : : /ヽ: :l: : : : : : : : : : ヽ
/: : : : : : :/|_/ ,.、ァ≠メ、 | ト、: : : : : l: : : : : :
/: : : : : : / /l´~` /:/ `ヾ、 \!: : :|: : : : :
__ノ: : : : : l: :l/ ´ _ ヽ |: : l: : : : : : 口ずさむ メロディーが
、_ ノ : : : : : : : |: | / ,.`ヽ イ ,r;.、`ヽ !: /!: : : : : 思い出させてくれる
丶、: : : : : : : : :l:.| i ヾツ ! ゞ゙ン | ノイ: : : : : :
` ーァ: : : :..l --ノ´ ヽ ._ 、 |: : : : : : メモリーは いつも
∠:_: : : : | ヽ 、 └f'´ ̄ヽ 輝いてばかりいる
ー=ニ、: : : l _ ノ_ トヽ j |
 ̄`| { 、_,、丶 ソ ノ l
', 冫ー 'ヽ、 __ (__ ノ ノ
'、 ` ー__‐ r-─‐ '´: :
ヘア ̄´  ̄  ̄`ヽ、 /|: : : : : : ト、
ヾー<._│: : ト、: :\
`ヽ、{  ̄
ミナ「もう二年か…ウズミ達が亡くなって 早いな」
ユウナ「呼吸ピッタリのいい首長会だったな
首長達のアイディアをまとめて代表のウズミの伯父さまが笑顔ひとつでゴリ押すっていうか」
エリカ「カッコイイ人でしたよね あの人が笑って話すとなんか、何でも『できそう』って気になるっつ──か…」
アスラン「みんな言いますね、スゴイ人だったって…」
ソガ「オレとかトダカ一佐なんてまだ下っぱでさ、憧れてた訳☆よものごっつ」
ユウナ「思ったもん心っから
どんな難問にブチ当たってもウズミの伯父さまのようにさわやかに笑顔でゴリ押そう──って☆」
ミナ「大丈夫、お前にはバッチリ受け継がれていると思うぞ」
トダカ「ユウナ様っっ上がりました〜〜〜サイン下さ〜〜〜い」
アマギ「ユウナ様やりましたよ〜〜死ぬ気で補給ルート全部押さえて来ましたよ〜〜〜っっ」
↑ゴリ押された人々…
ミナ「問題はカガリの方だな 政治家にとっての才能というものの半分は交渉能力とコミュニケーション能力だからな
今の所はセイランがウズミの役をかって出てくれているが」
エリカ「心配だわ デュランダル議長はやり手だし、
連合とは同盟の打診が来てから段々無理がきかなくなってきたって話だし…」
アスラン「………」
トダカ「……わあ…夜明けだぁ……いい天気だなぁ☆
……っていうかこの光……既に暴力ってカンジですよね」
ユウナ「トダカっっしめてっカーテン!!砂になるっっ!!」
キサカ「うわ──画面が見えね──」
※徹夜二日目の人々……
「ただいまーっっ」
ソキウス(ZZZZ…(パチッ)はっっこの声はっっ)←ソキウスはいつもリラックス
ミナ「あー目ェ覚めた
やっぱいいわぁマッサージって☆たすかるな朝までやってる店が出来て☆(ゴキィッ バキッ)
なんだ?みんなヨボッとして みんなも行ってくれば?効くぞぉ
使うか?回数券(ビシィッ)
さっ 今日も元気にもーひと働き☆」バキッ プシィッ
(((サウナ&マッサージの回数券!?──アンドモンケルロイヤル黄帝──!?)))
トダカ(あ、あれは……業界では……50代用といわれているモンケルロイヤル!?(一本2800アースダラー)
ミナ様!?お…おやっさん?)
ミナ「(プッハー)うーんしみる☆生きてるってカンジ
なんだ?みんなこれしきの徹夜でヨボッとしおって 元気出せ
おや?どうしたソキウス」
ソキウス(ミナ様はステキです☆とっても男らしいです
とってもクールですっ!!)
ミナ「そうだよなーソキウスだって男の子だもの むさいオッサンたちより凛とした女性の方が好きであろう?」
229 :
トダカたん:2005/10/17(月) 23:49:49 ID:???
「艦長、それは?」
腰にオリジナルの『トダカたん』と一緒に下げていた『ねこ耳ミナ様』に気付いたアマギに聞かれ、トダカは小さく笑った。
「対ギナ様用の兵器だ」
「……は?」
「いつまでも逃げているわけにもいかんだろう」
呼ばれて振り向くと水色の子犬……でなくソキウスが駆け寄ってくるところだった。
「あれ『ソニー』ですね。しかし……シッポ振ってるように見えるのは自分だけですか?」
アマギの疑問にトダカは首を振った。
「安心しろ。俺には頭上に耳まで見える気がする」
「お怪我が治るまで側で仕えろとミナ様に命令されました」
「それほどの大怪我ではないのだが」
肋骨4本にヒビが入ったのだから軽い怪我でもないが、原因がバレるのが困るというミナの気持ちもわからないではない。
「まぁ荷物持ちくらいはしてもら……」
言い終わる前にトダカは正面にギナの姿を見つけて固まった。
逃げちゃダメだと冷や汗を堪えてトダカは踏みとどまった。ここで逃げても追いつかれる。いつまでも追われる身でいるより逆襲するべき時なのだと……思いはするが相手が相手なので血の気は引いてしまう。
当然のこととしてソニーはトダカを庇ってギナに立ちふさがった。
「お止まりください。ギナ様」
「そこをどけ!」
「いいえ。トダカ艦長に害を為すのであればギナ様といえど見過ごすわけにはまいりません」
いくら遺伝子にナチュラル保護を刷り込まれているとはいえ、ギナ相手にここまで言ってくれるのは正直いって嬉しい。
既に自分の後に逃げているアマギとはえらい違いだと感動しつつ、ギナの氷の視線に必死に耐えているといきなり怒鳴られてしまった。
「トダカ!貴様ソキウスに何を吹き込んだ!」
いつもとパターンが違ったので思わず後退りかけてアマギにぶつかってしまった。
「吹き込んだ……?とは?」
「こいつは私の楽しみを……!夜毎の私の楽しみを奪ったのだ!貴様を泣かせて日々の鬱憤を晴らすという最大のストレス解消が……!」
「トダカ艦長が嬲られるのを見過ごすわけにはまいりません!」
なにやらもの凄いセリフにアマギが赤くなりトダカが青くなった。
「な、な、なんの話です!なぜ私がギナ様に泣かされなければならな……」
「『オリジナルトダカたん』だ!こやつ、私から『トダカたん』を奪いおった!」
思わず目が点になってしまったナチュラルふたりだった。
「えーと。一佐?オリジナルといわれると」
「おまえが海洋投棄されかけたコレの青服バージョンだ。『助けろー!』と声が入っていて……」
そういえばギナは夜な夜なアレを聞きつつ高笑いしているとミナが言っていたのを思い出す。
「艦長がギナ様の手の中で好きに弄ばれ、悲鳴を上げるのを黙って聞いていることはできません!」
……そういう直接的な表現はさけて欲しいんだが。どうせ人形なんだし。と思いつつトダカはソニーの肩を叩いた。
「ギナ様に返してやってくれ」
「しかし!」
「そこでストレス発散ができないと本気で殺されかねないからな……」
思いっきり渋々といった表情でソニーは『トダカたん』をポケットから取り出した。
「艦長、かわいかったのに……」
「市販品を今度持ってきてやるから」
とたんにパッと笑顔になったソニーの頭にたしかに犬耳を見た気がしたアマギだった……
>>229 海賊版の青服トダカたんで自分も毎夜鳴かせております
いつかホンモノの……
確かにソキウスってわんこ属性だよね…
トダカたんたちは愛古のチワワCMのおとーさんみたいな気分なんだろうな
愛簿なソウキス…ww
C.E.には無いだろうケド、ソニー売り出してよ
アマギ「一佐、昨日ソガ一佐とナガノに行ったんですって!?
何で?何でまたそんないきなり」
トダカ「あ…う…うん…だだだって『ソバ食いませんか?』て言うから……
てっきり士官食堂だとばっかり…そしたら…車に乗せられて
で、眠っちゃって気がついたら」
アマギ「ね ね ね 眠った!?よく知らない同僚の車で?
あんなキケンなオトコの車で!?どーしていっつもそう無防備なんですか!?
よく知らん人の前でたやすくスキを見せるんじゃありません!!」
トダカ「〜〜アマギのバカッ」ゴツッ パリーンッ
カガリ「ト、トダカ!?」
アマギ→魂出てる
キサカ「ト…トダカ!?ぐ、軍用ブーツのカカトはまずいぞ!?」
トダカ「私がどーしよーとアマギにはカンケイないだろうっ!?
もー知るかっっっ」ダッッ
キサカ「あ…あれ、もしもし?アマギ一尉?
し…知るかって……も…もー最近の中間管理職はすぐ途中でほっぽらかすから…」
ドクドクドクドク←出血
カガリ「あ、あの…ハナ…潰れてる」
×軍用ブーツ
○半長靴
そういえばどこで読んだか忘れたけど、ソキウスって誕生理由を考えるとまだ10代前半のはずだって。
ナリはでかくてもやっぱりお子様?
夜中にトダカ艦長の部屋の前にぽつんと座って番をしている姿なんか見せられたら……
やっぱりわんこだ。
>>230 もう海賊版が出回っているのか<トダカたん
軍が次に狙うのは「トダカたんストラップ」のシリーズだな、絶対w
出たら予約して買うぞっ!
トダカ一佐の憂鬱な一日 の職人さんは最近こないなぁ。
でも、このスレ全体で面白いね。
荒らしもなくてトリをつけなくてもいいなんて最高のスレだよ。
キサカ「ったく…かわいそーに トダカもとんだ小姑を持ったもんだ
お前過保護すぎだぞ?」
アマギ「……はい」
キサカ「ほっといてやれよ?トダカだってもーいい年のオッサンなんだからな?」
アマギ「………はい……」
こそこそ…
キサカ「ん?」
キラ「カガリ……vガンバってね」⊃花
アスラン「これ……食べて…」⊃ケーキの箱
キサカ「こらーお前ら持ち場に戻れ 勝手に餌付けしないっ
今執務中なんだぞ!?用があるなら私を通しなさいっっ」しっしっ
キラ&アスラン「「すみませーんキサカ一佐ー」」
カガリ「お花とケーキだvv」
キサカ「ったく油断するとすぐこれだっくそがきどもめっっ」ペッ
アマギ「キサカ一佐…さっきのセリフそっくりそのままお返ししますよ」ボソッ
キサカ「わ…わかっている!!」
ほしゅ
ここのアマギが、どの職人さんでも微妙に('U` *b ソ なのは
仕様ですか?w
>>237 はじめてカガリをかわいいと思った・・・
>>237 キサカガGJ!どうしてこのダークホースに萌えないのさ
>>240 だってここトダカに萌えるスレだからw
従ってカガリんがもらったお花とケーキを屋上の片隅で膝を抱えてブツブツ言っているトダカたんのところに持っていくと妄想するのですよww
カガリ「トダカ……ケーキ、食べない?」
トダカ「カガリ様?」
カガリ「トダカがそんなんだと……その、みんな心配しているから」
とかとかw
>>241 なるほど!
トダカ萌え不勉強な漏れは、もう一度トダカスレ1を見に逝ってきます
馬場「はいアマギ」⊃ビール
アマギ「あ、いやオレはもう…今日バイクで来たんで」
馬場「バイク?あっそっか今はバイク通勤なんだっけか
でも国防本部まで50tじゃキツくない?」
アマギ「──いや、結構楽でして もう電車とか乗る気しないですね」
ソガ「バイクがあればストーキング行為もグッ☆と手軽だもんねっっ」
アマギ「ソガ一佐 アンタって人はあることないこと見てきたよーに」
ソガ「見なくたってわかるさお前のコトなら☆だって類友だ」
ゴッ
ソガ「も の…」類友だもの そが←達筆な絶筆
アマギ「帰りますっ明日も早いんでっっ」
〜一時間後 トダカ一佐のマンション付近〜
アマギ「ただちょっと毎日通勤帰りにチラッと下を通って、
ついでに一本ここで缶コーヒーを飲んでひと息ついて、元気かなーって
別にピンポンするわけでもないし、外からこう、ちょっと見上げて…ただそれだけじゃないか
…………ん?ちょっと待てよ?
──…ひょっとして、それを『ストーキング行為』っていうのか?」
↑その通りです。
>>243 コーヒーはうっかり置いて帰ると足が付くのでペットボトル持込です
あと……
受信感度が良いのは、植え込みの辺りなのは ヒ ミ ツ
ほしゅ?
イケヤ「アマギ一尉って夜直接旅館に来るんですよね?
せっかくの慰安旅行なのに幕僚教程と重なるなんて残念ですねぇ」
トダカ「ああアマギね──アイツって何かミョーに間が悪いんだよなァ何から何まで 何でなんだろーな」
馬場「それはきっとそーゆー運命だから……☆
なんじゃないかなっ」
ゴウ「運命☆」
イケヤ「そっか…運命なら仕方ないっすよね」
馬場「だろ?」
ニシザワ「ああ…それならなんか合点がいくかも…」
トダカ「そっか 運命なんだ」
みんな納得☆
保守
ひっそりとほしゅ
また過疎か…
こっそりほす
>>246 オーブ温泉イイとーこ、一度はーおいでー♪
私が一佐が参加するステキなイベント、行かないわけありません。
もちろん…油断したあの方が湯船で見せる艶姿を、特等席で鑑賞ですよ。
>>251 観賞するだけなのか?w
誰がトダカ一佐の背中を流すのかはどうやって決める気だ?ww
そういえばチョコウエハースのキャラカード、オーブ軍からエントリーされたのはトダカ一佐とアマギ一尉だけみたいだったな………
いや、81枚しかないカードの中にトダカ一佐がいるのにも驚いたがアマギ一尉までいるというのは……
地道に人気を上げているトダカ一佐、続編で「実は生きていた」だったらどうしよう
>>246続き
イケヤ「スキ、キライ、スキ、キライ…」ブチッブチッ
ニシザワ「ああイケヤっカニ占いは『キライ』から始めないとっっ」
アマギ「うぃーす うわ…こりゃまたもーすっかり出来上がってますね」
トダカ「おーアマギ、試験どーだった?」
アマギ「まぁぼちぼちってカンジですね」
ゴウ「アマギ一尉、今日どこの試験だったんすか?」
アマギ「今日は『クサナギ』と『イソカゼ』、あと来週『ミライ』の面接」
ゴウ「ええっっ!?何か…スゴいトコばっかりじゃないすか!?」
馬場「どーしてそんなまたムリめなトコばっか…」
アマギ「ムリめ言うな──っっ」
トダカ「……全くもうこんなご時勢に…もっとおさえみたいな所も受けろってオレ言ったんだけどさー
聞かないんだよこのヒトガンコでさー」
アマギ「こーゆーご時勢だからこそ受けたんです
どーせ当たって砕けるならデカイとこでしょ?」
馬場「どーせわざとムリめのとこ選んで落ちて逃げ場を無くして
トダカ一佐んとこにそのまま居続けるしか無いって事に落ち着こうって魂胆なんじゃないの──?って
イケヤが言ってるぞ(心の中で)」
イケヤ「ええっちょっと馬場一尉!?」
>>252 えっっ食玩にトダカたんのキャラカードなんてあるんですかっっ
明日探してみよ☆
続編で生きてるネタは勘弁して…orz
>>252 そこら辺も抜かりありません。馬場は娘一筋。イケヤ以下略は手駒ですよ!
彼らが揉み合っている所へ私が颯爽と登場。以下略を諌め、一佐の背中を確保です!
…シナリオはばっちりなのだが…赤目の悪魔が邪魔しに(ry
>>254 今月のダムAのカラーページに全種類載ってましたよんv
その中にトダカ一佐の敬礼がv
>続編で生きてるネタ
勘弁して欲しいのは同じだけど………
今になってここまで持ち上げられるってことでそこはかとない不安が………
>>255 邪魔をするのは赤目の悪魔だけか?
「トダカ一佐の背を流すのは同じ一佐の特権だ!」とばかりにいきなりしゃしゃり出る某一佐とか
もっと盛大に邪魔に入って
「そのような混雑した湯ではなく我が別荘の湯に来るがよい」と某姉弟が拉致していく可能性は?
>>256 敬礼一佐を手にするまでに、いったいどれだけ買えば…
某びつくりまんチョコと同じデステニーをまた?!
258 :
通常の名無しさんの3倍:2005/10/29(土) 14:08:52 ID:3gObsiE+
ビックリマンチョコっておいしいからいいよねぇ
保管庫落ちてる…_| ̄|○
>>260 …保管庫も落ちるのか…おおお…トダカたんが…('U`*b ソが…orz
>>257 トレカのThe Complete Card 04にもトダカ一佐のカードはあるよんv
こっちは1/63だからまだ確率は高いかも。しかも一袋6枚入りだし。
でもあんまり麗しいイラストじゃないんだよな、このトダカ一佐……orz
>>262 ありがトンですv
でも、まだ1/63なんだよな…
さらに、いい加減名前は?「トダカ一佐」ってさぁ…
名前を言ってはいけないあの人 ナンツッタリシテ
アデス艦長みたいに、MSV?とかデストレイでファーストネームつかないかなートダカたん。
リチャードとかだったらいやだww古風な和名キボン
>>265 古風なジャパ名でメジャーなのは一郎だろう。
戸高一郎?イチロウ・トダカ?
>>266 純一郎とか慎太郎とか孝太郎とかw…一昔前の長男にありがちな名前が良いなあv
個人的にはソウイチロウ(総一郎?蒼一郎?惣一郎?)でFA
アマギとソガでオーブ軍スリーアミーゴスv馬場たんが「戦争は会議室で起きてるんじゃない!現場で起きてんだ!」とかタンカ切ったりする訳ですなw
>>267 ソウイチロウでめぞんを思い出した漏れは負け組み
やはりトダカ一佐の奥さんは有名エロゲ声優なのか?
女房の収入の方が多くて養われているとか(中の人の同じ訳ねーか
>>269 それじゃトダカ一佐の妹がBL漫画家になってしまう上に兄が妹の作品のBLCDに声優として(rya
中の人一家スゴスww
エロゲ原作の某魔法少女モノで夫婦競演かと思いきや主人公ヒロインのCVキモい電波系アイドル声優に交代してたりとか(を
こらこら、付いてこれない人出てくるからww
じゃあ痴漢モノのゲームで夫が妻をry
おまけに第2弾の主題歌までry
Trick☆Or☆Treet!
ミナ「──で、このかぼちゃコロッケの山は何?どーするんだコロッケばっかこんな」
ユウナ「オコるなよ、ホラキャベツも2個持ってきたし」
ミナ「はあ?キャベツ?仕方ないなぁ じゃあ…」ふ───っっ
アマギ「ミナ様サラダか何か作ってくれるんですか?」
ダン ダン ダン
ミナ「これで良しっと」ふうっ
⊃くし切りキャベツ&塩
一同「男の料理!?」
トダカ「はい差し入れです」⊃パーティバーレル
ユウナ「あっトダカ来てくれたんだねっっ」
トダカ「アレ、ミナ様もいらしてたんですか?」
ミナ「何よっいちゃ悪い?」どくどくどく
トダカ「イヤ良いです全然悪くないです っつーかそーゆー飲み方はよしなさいっっ」
ミナ「なによう さしずするなぁトダカのバカァッ
もっと飲めるんにゃから──」ドサッ
美 脚
カガリ「(ごくりっ…)………………うああああああああんっっ」
トダカ「ええっ?美脚!?…いやっ大丈夫 カガリ様もきっと大人になったらこーゆー足になれますから、ね?」(偽善者)
カガリ&ユウナ(もらい泣き)「わ゙ああああああああん」
トダカ(まさに地獄絵図!?来るんじゃなかった)
>>273 再び子守トダカ乙www
カボチャコロッケは美味しいよね(*´Д`*)
位置がやべぇんであげます。
でもカガリは結構スタイルはよかった気が。
・・・あ、作画によって変わるけどw
子供二人泣きは、子守には辛そうだが想像するだけならかわいいかもv
脚は運動などで肉付きを変えて美脚化することは可能だが、胸はそうもいかないぞw
カガリん、見るべきところは脚ではないっ!
……して、酔いつぶれたミナ様のお世話はどなたが?
ミナ様にはトラウマと古傷が痛む為ご遠慮します。
が、一佐がお世話されるのは面白くないので、凸を呼びつ(ry
ラクス「カガリさん、花火見に行きません?」
カガリ「…花火」ぼ──…←執務疲れで鬱
キラ「そ、キレイだよ?ユカタ着てゲタはいておしゃれしてリンゴアメとか食べよ?」
カガリ「ユカタ……花火…キレイ……リンゴアメ……行く!!」もふ─っっ←正気に戻ったらしい…
キラ「よし、じゃあ決まり、みんなで行きましょう!!」
ユウナ「ウチに行こ?ユカタかしたげるよ」
キサカ「花火大会か」
アスラン「ああ、今日河川敷でありますよね
急だけどトダカ一佐もこれるかな ちょっと聞いてみましょうか…」ピッピッ
ミナ(ピク…)
カガリ(ミナの耳がっ!!)
ミナ「え──トダカも?でも忙しいんじゃないか──こ…来れないかもよ」ザーッ
ギナ「姉上っっこぼれてますっっ」
アスラン「そーなんですよ7時半から9時まで え?打ち上げ?マージャン大会?
あーじゃあムリですかね……」
ミナ(ガッカリ…)ザーッッ
カガリ「ミナっっこぼしてるよ──っっ」
ケータイ⊂(スッ)
ユウナ「あ、トダカ久しぶりっ 忙しいんだって?ムリして来なくてぜんぜん大丈夫だから
へーきへーき、こっちは楽しくやってるから」
トダカ「わ──わ──わ──行くっっ行きますっっ
8時…いえ7時半にはそっちにいきますから 橋の近くの土手の所でケータイ鳴らしてっつーことで」
ユウナ「来るってさトダカ」
一同(ユ…ユウナ……トダカマスター!?)
ユウナ「パパンはも、会った事あるよね こちら僕のママン
コーエンジでキモノ屋経営してるんだよ」
ラクス「ラクス・クラインです お世話になります」
ユウナママン「あらあらホントにピンクなのねぇ
さーてどれにする!?」ホホホホ
一同「キャーステキー」
ユウナママン「そうね…カガリにはこんなのがいいんじゃないのかしら」
カガリ「でも伯母上少し大人っぽすぎないか…」
ユウナママン「アンタぐらいの年頃なんてちょっと大人っぽいぐらいが丁度いいの☆
普段と違う色っぽいトコ見せて、こうググッとハートをわしづかんでおかなきゃ☆
いるでしょ?こう、骨抜きにしてやりたい殿方の一人や二人」オホホホ←歴戦の勇者・結婚歴五回
カガリ「伯母様わたくしぜひこれでっ」
ラクス「じ、じゃあわたくしはこれで」ハフ ハフ
ユウナママン「あら、アンタもセクシー路線でいっとく!?」
カガリ「よしっラクス!!がんばろう!!」
ユウナママン「でもねっアンタ達はまず風呂!!ユカタ着るのはそれからよ
カラダ清めて気合い入れてらっしゃい」
ミナ&カガリ&ラクス「イーッ☆(ショッカー)」
30分後…
ミナ「伯母上 どうしてもこれ巻かなきゃダメか?」
ユウナママン「あんまり私も好きじゃないんだけどねぇ
アンタ胸がしっかりあるからねぇ、これしないと帯に胸がこう…ボーンとのっかっちゃうのよぉ
タオルがやならこっちのブラにする?」
⊃胸をぺったんこにする和装ブラ☆
ミナ「いやー何かちっともロマンチックじゃない──」
ユウナママン「何!?アンタ今日もう脱ぐ予定があるの!?ゴメンナサイおばちゃん気が利かなくてっ
だってアンタ彼氏がいるよーにはぜんっぜん見えないんだものっっ」
ミナ「ありません!!すみません」
カガリ「ミナ!?」
ミナ「巻きます巻けばいーんでしょーともっっ」わーん ぐるぐる
ユウナママン「ああアンタは巻かなくてもいいよ
どこもくびれてないから」ドキッパリ
ラクス(ガーンッ)
ユウナママン「アラいやだ何泣いてんの?ホメてんのよ?着物ってのはね、ずんどうの方が似合うのよ?」
ラクス「ううう………」
ミナ「伯母上…」
カガリ「伯母上……昔っから変わらないんだよな……」
>>278 管理人様乙&アリガdです!新保管庫確認しますた!!
これでまたトダカたんと('U` *b ソがwwww
ミナトダ!ミナトダ!w
周囲にバレバレで乙女なミナ様……でもトダカたんだけは気付いてないのはお約束?
ユウナりんは応援しているのか、面白がっているだけなのかww
そろそろネタストックが少なくなってきたので、皆様に質問。
トダカたん出ないネタも投下していいですか?一応AA中心ネタは自粛するつもりですが、ユウナ、カガリ、('U`*b ソ等オーブキャラが登場するネタなら許容範囲?
>>278 亀ですが保管庫管理乙です
>>283 元ネタ的にいうと、ミナの想いは知ってるけど他に本命がいるのでスルーwユウナは傍観者
>>284 う〜ん、会話の中でもいいからトダカたんいて欲しいなぁ……
>>284 オーブに居る前提でシンも出してやって(ry
あー、でもシンはこのスレではダメぽ?
>>286 んなことはない。
日記でもちょくちょく登場していたし、『トダカたん』にも出ているし。
ダメなのはストレートなエロ。
そっちは専門のスレあるからねw
AA自粛するならシンも自粛すれば。
AAだけ自粛って好きな人に失礼。
>>288 シンは一佐と繋りがあったし自粛はちょっと…
AAはどうだろう?
>>289 確かに、直接関わりあるのカガリくらいだよ
シンを自粛とかAA自粛ってしちゃうと戦火を呼びそうな悪寒
291 :
トダカたん:2005/11/06(日) 23:46:25 ID:???
「とだかー」
声に振り向いた瞬間、カガリに抱きつかれ、トダカは悲鳴を上げることもできずに固まった。
だが次の瞬間には横にいたソキウスがカガリを引っぺがして床に捨てていた。
「艦長、大丈夫ですか!?」
胸を抱えて蹲るトダカの目には涙が浮かんでいた。
「ちょっと……痛かったかな」
「トダカ艦長に危害を加えた存在の抹殺をおこないます」
躊躇いなく銃を抜き、カガリに向けてトリガーを引こうとするソニーをトダカはなんとか止めた。
「……頼む、やめてくれ」
ソキウスがナチュラルに危害を加えることはできないというのは絶対に嘘だと思うトダカだった。
「ごめん。そんな怪我してるなんて知らなかったんだ」
ソキウスに床に捨てられたカガリは最初こそ憤慨したがトダカが肋骨を折っていたと聞かされて素直に頭を下げた。
「しかしなんで4本も折るようなことになったんだ?」
「……階段で横向きに落ちまして」
公式報告はそうなっている。
「よこ〜〜?器用なヤツだなぁ。まぁいい。ところで頼みがあるんだ。明後日だがタケミカズチのムラサメ隊をひとつ貸してくれないか?」
「ムラサメ隊を?ですか?」
「ああ。明日ザフトの新鋭戦艦が入港してくるだろ?親善を兼ねて模擬戦をしようと思うんだ。なるべく強くて派手なパフォーマンスのできるのを探していたらミナがタケミカズチにいいのがいると教えてくれてな」
それならたしかにぴったりの連中がいる。
「小隊4機でいいのがいますよ。すぐに出頭させましょう」
「助かる。ついでに明日は挨拶に同行してくれ。ギナとユウナと私ではちょーっと心配なんだ」
「わかりました」
見栄えのいいところを集めたのかあちらが希望したのかは知らないがたしかにその面子ではかなり心配だ。自分が同行してどうなるモノでもないのだろが、命令されればしかたがないのでトダカは了解した。
「ギナ様も御一緒ですか」
ソキウスが不満そうな声を上げる。
「大丈夫だ。いくらギナ様でも公の場では……いつもほど派手なことはしないだろう……多分」
「ならよろしいのですが」
「それに私もそういつまでもやられっぱなしではいないぞ。心配するな」
一番いいのは使わずに済むことなのだが、相手がギナである。そうもいかないだろうとトダカはあきらめていた。
しずしずと入港してきたのは『ミネルバ』という戦艦だった。
「艦長は美人だそうです。目の保養になるのではないですか?」
「『30年前は美人』じゃないだろうな?」
「いや、さすがに10年前程度だと思いますよ」
機動空母タケミカズチに並ぼうとするミネルバを見ながらアマギとそんな話をしていたトダカだったが、ユウナに声をかけられて振り向いた。
「そろそろ行くよ。お土産の『トダカたん』は持った?」
「はい。……しかし本当にこんなものを持っていくのですか?」
「プラントじゃ手に入らないからって向こうが希望してきたんだよ。デュランダル議長にも頼まれてるんだってさ。あ、そのオリジナルは置いてった方がいい。絶対に欲しがられるから。言われたら断れないでしょ?」
「……………そうですね」
もはや間違った方向に進んでいる世界を正す手段はないのか。絶望を感じながらトダカはうなずき、ベルトから『トダカたん』と『ねこ耳ミナ様』を取り外すとソキウスに預けた。
「トダカ艦長、何かあったらすぐにお呼びください。即座に駆けつけますから。そのためにミナ様からソードカラミティを借りてきてますから!」
『トダカたん』と『ねこ耳ミナ様』を抱きしめてそう言うソキウスに目眩を覚えてしまってもトダカに罪はない。
……………ミナ様、いったい何を考えていらっしゃるのですか………?
職人様乙です!
>>291 トダカたんお待ちしてますたv職人さまGJでつ!
さて、保守するとしますか…
>>285-
>>290 みなさまご意見ありがとうございます。何やら強すぎる力は争いを呼ぶ悪寒…なので今まで通り、トダカたん関連ネタのみをのんびり投下していく事にします。
296 :
トダカたん:2005/11/08(火) 22:34:43 ID:???
「ようこそオーブへ。ミネルバの来訪を心から歓迎する」
「ありがとうございます」
笑顔でカガリと握手したのはミネルバ艦長タリア・グラディス。
その姿をカガリとユウナの後から冷ややかな視線で見ているのはギナ。彼の横で付き合わされているのがトダカだった。
「姉上の方が美人だ」
「ミナ様と比較しようと思われるのが間違いです。見られておりますよ。外交スマイルをお忘れなく」
そんな会話をしているふたりの前でカガリが3人の紹介を始めている。
「……がユウナ・ロマ・セイラン、後にいるのがロンド・ギナ・サハクと」
「トダカ一佐ですね?映像で見るよりハンサムで嬉しいですわw」
次の瞬間、タリアはユウナとギナを押しのけてトダカの右手を握っていた。
「ぜひ、落ち着いてじっくりと話をしたいと思っていましたの」
「は、はぁ……」
「もしお時間がありますなら、今夜にでも……」
め き。
トダカからタリアを引き離したのは横にいたギナだった。
「トダカは俳優ではない。あまり馴れ馴れしい態度は遠慮してもらおう」
一瞬、ギナとタリアの間に火花が飛び散ったと感じたのはトダカだけではなかったらしい。
「え、あ、あの、その。それでは艦内をご案内しますので、どうぞこちらへ」
冷や汗と脂汗を流しながらミネルバ副長のアーサーがオーブ人を招いた。
「ギナ様よ!ギナ様!本物は迫力ね〜」
「やーん、生ユウナりん、かわいー」
「なんでミナ様いないんだよー、楽しみにしてたのに〜」
「げ、俳優より実物の方がかわいいじゃん、カガリんって」
ここまではトダカにも十分理解できた。当然の反応だとも思った。
「うそ!あれトダカ一佐じゃない!?本物!?やだ!お化粧直さなきゃ!」
「おい!艦内記録、録画モード最高に切り替えろ!ナマ一佐だ!コピーすれば売れるぞ!」
「副長ずるいっ!あんなにべったりくっついて歩く必要あんのかよ!」
………額を押さえたい気持ちを必死に堪えているトダカの脇腹をつついたのはユウナだった。
「ファンに手出しはダメだよ?」
「なんの話ですか、何の」
ふたりの前にいたアーサーがてへっという顔を向けた。
「この艦、若い子が多いし、副長がぼくだし、艦長が女性だから一佐みたいな『父親のような』上官に憧れるんでしょうね。……って、ぼくもそのひとりなんですけど。サイン、もらえませんか?」
「トダカは俳優ではないと言ったはずだ」
アーサーを凍り付かせたのはギナの声だった。まぁ慣れていないと凍るだろうと思いつつナチュラル男ふたりは凍っているコーディネーターを見捨てて先に進んだ。
「でもファンサービスも大切だよ?トダカ目当ての観光客が増えれば国庫も潤うしね」
「甘い。ひとりにサインしてみろ。その後はどうなると思う。まず確実に拉致監禁まで発展するぞ」
「……なぜそこまで話が拡大するのですか?」
このふたりも何か根本的なところで勘違いしているのではないのかと思ってしまう。いい年のオヤジを拉致監禁して何が楽しいのかと聞きたいトダカである。
「トダカさーん!」
声と共に体当たりするような勢いでいきなり抱きつかれ、トダカが倒れかかってギナに支えられてしまった。
「痛!……ってシン!?なんでおまえがここにいる!」
「だって俺、今この艦の乗員なんだよ。こっち来るから顔出せっていわれてさ」
飛びついてきたのはザフトの赤服を着たシンだった。いちゃいちゃべたべたと甘えるシンにまわりの視線が集中したのは当然のことだった。
297 :
トダカたん:2005/11/08(火) 22:38:07 ID:???
「と、とにかく離れろ。今は私も仕事中で……」
「あー!シン!貴様何抜け駆けしてるんだー!」
「許さねー!俺だってやりたいんだぞー!!!」
「えー!いいのー!?あたしもギナ様に抱きついちゃおw」
「トダカ一佐へのキスは私が先よー!」
意識したときにはトダカはギナと共に全力で逃げにかかっていた。
「こら!上官を見捨て……ごぎょ」
ユウナの断末魔は聞かなかったことを決め込み、カガリとタリアをかき分け、とにかくふたりは開口部を目指した。
「ザフトの名誉にかけてもあのふたりを捕獲……ではなく保護しなさい!手段は選ばなくていいわよ!」
「だから言ったであろう!」
「普通の中年男は信じません!」
タリアの命令は宣戦布告に等しい。だが逃げ足ならばギナ相手に散々鍛えられた甲斐あって、トダカもコーディネーターに引けは取らない。
かわし、蹴飛ばし、はり倒し、踏み台にしてザフト軍艦内をひたすら逃げるオーブ軍幹部ふたり。状況だけ見ていれば間違いなく戦闘中だと言っても過言ではない。
「なんとかしろ!トダカ」
「なんとかしろと言われても、この状況では……!」
横から飛び出して来た整備兵と覚しき男を殴り倒しながらのギナに言われても穏便な手段は思いつかなかった。
「後の始末は引き受ける!なんとかしろ!」
「ミナ様に怒られても知りませんよ!」
覚悟を決めてトダカはようやく発見したエアロックに飛び込み、ケリ開けるとタケミカズチめがけて怒鳴った。
「ソニー!助けに来い!!!」
「トダカ艦長ーーーーーー!!!!!」
8.7秒後、ミネルバ艦橋部にソードカラミティがケリを入れていた。
「御無事ですか!?お怪我はありませんか!?」
コクピットのハッチを開いてソキウスが心配しまくりの顔を見せる。
「ああ。まだ無事………」
「てめぇー!ミネルバになにしやがるー!!!」
シンの声が響いた直後、カラミティの右手が翻り、インパルスのエクスカリバーを受け止めていた。
「私のトダカ艦長に害を為すモノの存在は許さん!」
「トダカさんは俺のだー!!」
「二人そろって途中の単語を省略するなーー!!!」
ミネルバ甲板上でモビルスーツの格闘戦が始まった。
「えー、お二方、逃げるなら今のうちですよ」
何時の間にやら馬場のムラサメがふたりに右手を差し出して乗るように促していた。
ぐったりと艦長室の床に座り込んだトダカにユウナがベッドの上から恨めしげな声を発する。
「見捨てて逃げた」
「貴様がトロいだけだろうが」
ベッドに座るユウナの隣でばったりと仰向けに倒れているギナが冷たい一言を向ける。
「ふたりそろって見捨てて逃げた」
「そう思うなら逃げ足くらい鍛えておけ」
まったく、の呆れ声付きで入ってきたカガリが馬鹿にした。カガリの後にはソキウスと馬場がトレイに茶を乗せて付いてきている。
「カガリまでぼくを見捨てて見物に行ったじゃないか。薄情者」
「ソードカラミティとインパルスの剣技対決だぞ?こんな面白いもの見ないでどうする」
「……それ以前にグラディス艦長を止めていただければ対決自体が発生しなかったはずなのですが……」
早期退職してどこかの小島で余生を過ごした方がいいのかもしれない。トダカは本気で計画を立て始めようと決意したのだった……
トダカたん待ってましたwwww
ソニーVSシンの、トダカたんオレの所有宣言にハアハアですたww
トダカたんやミナ様だけでなくギナ様やユウナりんカガリんもプラントで人気があったのね…ww
300 :
銀種:2005/11/09(水) 17:21:48 ID:???
・地球連合軍A一佐
_「あのーすいませーん!お話お聞きしたいんですがー!!
あのーあなたオーブの指揮官の方ですよね!?」
トダカ「あっ!ちょっと撮らないでくださいよ 何やってんですかアンタら!!」
_「あのーAAのせいで各国軍の方々は大変迷惑されているようなんですが、そのへんどうお考えなんですか!?」
トダカ「すいまっせーん!!」
_「いやすいまっせーんじゃなくて」
トダカ「すいまっせーん!世界中のみんなにすいまっせーん」
_「いやすいまっせーんじゃなくて」
・ZAFT赤服B
_「あのーすいまっせーん フリーフォトジャーナリストのミリアリア・ハウと申しますが」
シン「またお前らかァァ!!何回も何回もォ!!そんなに悪者にしたいかァァ!それがマスメディアかァ!!
かっえっれっ!かっえっれっ!さっさと帰れ〜!!」
_「帰りません、そんな態度でいると周囲から孤立しますよ」
シン「ディッアッッカッさっんっはっジュール隊長とデキてる〜!!」
_「何でたらめ言ってんだコラァ!!」
301 :
銀種:2005/11/09(水) 17:34:54 ID:???
・地球連合軍C大佐
_「あのすいませーん!マスコミの者ですが!!」
ブィーン ドカッ ドシャ
_「げふっ!!」
ネオ「オイオイダメだよ〜急に飛び出してきちゃあ
アレ?なんでカメラあんだ?」
_「う…う…あの…AAの…」
ネオ「ああアレか?ランク王国の街角アンケート?」
_「!!ギャアアアアア!!チャック開いてます前ェェ!!」
ネオ「前?あ、カメラの前このへん?で質問は?不倫したい芸能人?
やっぱラクス・クラインかな〜復帰してから胸がこう…」
_「ちょっとォォ!!カメラ止めてェカメラ!!」
司会者「いや〜ひどい指揮官ですねー終始チャック全開でしたよ〜」
ミナ「マナーを守らぬ指揮官に戦いを語る資格はないな」
>>300-301 お待ちしてました銀種vv
丸出しムネオ最高!!シンは今後ソードではなく布団叩きを持ってもら(ry
ほす
しかしミリィも気の毒に・・・まともな取材相手いないのか(涙
保守
「すいまっせーん」に禿ワロタ
ほしゅ
残念なお知らせ。将校さんスレ‥オチてますた_| ̄|○
そろそろ限界?
あぁ 保守を怠ったばかりに…
愛と〜がもう読めないのか…
せめてここだけでも保守。
最後の砦だから保守
311 :
通常の名無しさんの3倍:2005/11/16(水) 15:00:22 ID:nsiq08vk
ひっそりと保守。
最近職人さんもあんまり来てくれないね・・・
板全体が過疎な感じだし仕方ないさ
オアシスを保守
寒さが日に日に厳しくなっておりますがみなさまいかがお過ごしでしょうか?
315 :
銀種:2005/11/17(木) 18:07:12 ID:???
ユウナ「父上がジブリールを保護するって言ったんなら仕方ないねェ、僕ぁそいつがどんな奴だろうと護るだけだよ
気にくわないってんなら帰れ、僕ァ止めないよ」
パチパチ(ジブリールを磔にして火を焚いてるソガハケーン)
ユウナ「何してんのォォォォォ!!お前!!」
ソガ「大丈夫大丈夫死んでませんぜ
要は護ればいいんでしょ?これでザフトおびき出してパパッと一掃、攻めの護りでさァ」
ジブリ「貴様ァこんなことしてタダですむと…もぺ!!むが!」
ソガ「ユウナ様、自分もアンタと同じです
早い話オーブ軍(ここ)にいるのはトダカ一佐が好きだったからでしてねぇ
でも何分あの人ァ人が良すぎらァ、他人のイイところ見つけるのは得意だが悪いところを見ようとしなかったんすねェ
自分やユウナ様みてーな性悪がいて、それで丁度いいんですよオーブは」
ユウナ「フン あーなんだか今夜は冷え込むね…薪をもっと焚いてソガ一佐」
ソガ「はいよっ!!」
ジブリ「むごォォォ!!」
な
>>315 ネコはくべないでやってください…○|  ̄| _
保守!!
320 :
銀種:2005/11/19(土) 11:40:57 ID:???
怪しい人影(コソコソ)
ネオ「間違いねェ ザフトのスパイだ」
ユウナ「何を根拠に言ってんだ?」
ネオ「まっとうに生きてる奴の身体からコソコソなんて音するわけねーだろ」コソコソ
ユウナ「お前も出てんぞ!」
怪しい人影(ゴソゴソ)
ネオ「うおっコソコソだけじゃあきたらず濁点まで!恐い!もう恐いよ!」
ユウナ「うるせーよ!アレ?ちょっと待てあの階級章…!!」
ネオ「オイオイ、ありゃアンタんとこの艦長じゃ…」
ユウナ「トダカァ、何でこんな所に………」
トダカ「やっぱコレ捨てんの止めようかな…けっこー気に入ってんだよな」⊃『熟女倶楽部』
ネオ「エロ本捨てに来たみてーだ」
ユウナ_| ̄|〇(ガシャン)
トダカ「! あっ…ユ、ユウナ様!!
アンタこんな所で何やってやがんですか!!」
ユウナ「オメーこそエロ本捨てにわざわざこんな所まで来てんじゃねーよ!」
トダカ「違いますぅ!俺は週刊ASA日とアEラ捨てに来たんですぅ!!」
ユウナ「ウソつくんじゃねェ!!薄っぺらいカモフラしやがって!!」
ネオ「まったくよォこんなオッさんにだけはなりたくねーな」(既にベルトにエロ本つっこんでる)
ユウナ「オイぃぃぃぃ!なりかけてるぞ 腰のあたりまで侵食されてるぞ!!」
ネオ「ウチは思春期のガキが多いからこーゆーの持ち込めねーんだよ」
トダカ「バカヤロー、思春期のガキにこそこーゆーものが必要なんだよ」
ユウナ「お前らは社会的に必要ねーけどな!!」
職人様お待ちしてました
一佐が熟女ずきとはww
種死再放送で久々に一話の一佐見て萌えた
>>320 銀種待ってましたww
でもよかった、ある意味『熟女』で…『萌えっ子』だったら…(((゚Д゚)))
トダカたんはなんか喪服の未亡人とか渋い萌えツボがありそう。
アイリーン・カナーバとか遺作ママキラママetcのすらっとした感じのママ世代好きそうだww
ロリショタよりは健全(ry
特売してたんでウェハーチョコ買ってみた。
頑張って14個買った。
ダブりは一枚だけだった。
…………トダカたん出てこなかった_| ̄|○
トダシンなオレはロリショタマンセーなので負け組み_| ̄|○
焼却炉に逝ってくる…
328 :
トダカたん:2005/11/21(月) 01:05:45 ID:???
『唐竹割りーーー!!』
『なんの!真剣白羽取りーーー!!』
『ならば!円月殺法ーーー!!』
『甘いわ!見切ったぞ!覚悟ー!!』
『貴様如きにオーブの希望の星、トダカ艦長は渡さーーーん!!』
『うるせーー!俺の養父(とう)さんに横恋慕するんじゃねーーーー!!!』
繰り広げられるMSの模擬戦。パイロット同士が交わしている通信が一般に聞こえていないことを感謝していたのはトダカだけではなかった。
「……たしかに、派手だな」
「申し訳ありません」
呆れるカガリに謝るしかないトダカの横で楽しそうに笑っているのはミナだった。
「これくらい真剣味がある方が見ている方も楽しめるというものだ。気にするな」
そういう話でもなさそうなのだが、これ以上説明する気力はトダカにはなかった。
『でぇい!まどろっこしい!ニシザワ、ゴウ!一気にカタを付けるぞ!』
『『おう!!』』
イケヤの声に落ち込んでいたトダカがギョッとして連絡用マイクを引っ掴んだ。
「馬鹿野郎!それだけはやめ……!」
怒鳴り終わる前に3機のムラサメが一瞬上昇して体勢を切り替えた。
「馬場一尉!何としても止めろーー!」
『ジェットストリームアターーーク!!!』
「成功したことのない技を使うなー!!!」
『やめろといっとろーがー!!』
馬場の声が轟くと同時に彼が相手をしていた白いザクが3機の鼻先に叩きつけられるのを一同は見た。
どぉん。
べきぼき。
ぐしゃ。
どすん。
『レイーーー!死ぬなーーー!』
『ミネルバのアイドルになんてことしてくれるのよー!投げるならシンかザラ隊長にしておいて!!』
「あー……グラディス艦長?」
「目の保養は必要ですから。お国でも長期航海のある艦だとそういうことございません?」
何か問題が?とにっこり笑ったタリアにカガリが思わずトダカを振り返ってしまい、視線で問われた彼はぷるぷると首を横に振った。
「す、少なくとも私の知る限りではビデオかグラビア誌で間に合って……いえその」
「あら、一佐がいらっしゃれば他にアイドルなんか必要ございませんでしょう?」
「だからトダカは俳優でないと何度言えば覚えるのだ?」
いつの間にかトダカの背後にきていたギナがギン!とタリアを睨みつけた。
「俳優でなくとも目の保養にはなりますわ。ことに一佐のような方ならば……」
睨み返すタリアの視線が空中で火花を散らす。
「トダカは観賞用ではない。実用だ」
庇ってもらっているのか、ネタにされているのかどうしても理解できないでいたトダカの肩をぽんと叩いたのはミナだった。
「とりあえずここはギナに預けて一佐はアレの処理をしてこい」
ミナの指差した先には墜落して残骸になっている3機のムラサメとその下敷きになっている投げつけられた白いザク。乗っていた連中は生きているのだろうかと思いつつ、トダカは頷いた。
「わかりました」
まぁこの程度で死ぬような奴らならあんな戦法考えたりしないだろうし、馬場が止めるのにザクを叩きつけたりしないだろうと考えを切り替えてフィールドへ出たトダカだった。
ミネルバがいる間は自分に安息の日は戻らないのだと悲痛な覚悟と共に……
トダカたん待ってました!
ミネルバのアイドルはレイですか しかし投げるならシンか凸にしろとはwww
職人様GJ!トダカたんだ〜(*´Д`*)
アイドルがルナマリアやメイリンで無い事が涙をさそう…
保守しまつ
332 :
トダカたん:2005/11/22(火) 19:55:55 ID:???
「やつれたな」
パーティ会場で隣に立ったソガの言葉にトダカは力なく項垂れた。
まぁ飲め、と持っていたグラスを押しつけられトダカは素直に受け取った。
「今日はもう絡まれることはないだろうし、この後ザフトと関わる予定もないだろう?」
「それを言うなら最初からなかったんだが」
このパーティでさえ、始まる直前に知らされて引きずり込まれたのだ。
もっとも、会場の感心はミナとギナとユウナとカガリに向いているのでたしかに絡まれることはないだろうと思う。
いっそこのまま脱出したいところなのだが『最後まで逃げずにいるように』とミナに命じられているので壁際で置物となっているのである。
「そういえば先日はギナ様と仲良く逃避行をしてたという話だが……」
「やっぱギナトダよ!ギナトダ!この間の見たでしょ!?ユウトダじゃないわ!絶対にギナトダ!」
「絵になるのはミナトダだろ!美女に押し倒される方が絶対一般受けするだろうが!」
「えー、話で美味しいのはユウトダよ!耽美よ!耽美!」
「いっそ総受け〜〜!ウズトダなら『さ○』?」
後で始まった青少年達の論議を耳にしてしまい、トダカは思わずソガの肩に縋りついてしまった。
「……なんで全部受け役なんだ……?」
俺でもおまえが『攻め』に回る姿は想像できないんだがと思いつつも、悲嘆に暮れる友人の頭を抱いて慰めることしかできないソガだった。
「楽しそうなことを話しておるな」
不意に割り込んだのはミナの声だったので聞こえていたオーブ人ふたりもギクリとした。
「ミナ様v!」
はぁとマーク付きの黄色い声は全て少女達のモノだった。
「あ、あの!今のはすべてジョークで……」
「気にするな。情報として一通りはその手の話も目にしてある。……理解はしたくないがまぁ許せはする」
それは同人誌を持ち込んだ部下がミナ様受けの本を全て排除したからの話であるのだが……と思いつつソガはトダカの頭を抱いたまま聞き耳を立てていた。
「で、ではミナ様のお気に入りのカップリングは!?」
「ノーコメント。私が口にするとそれが公式になりそうだからな。しかし一言だけ言っておこう」
微笑むミナにザフトの青少年がごくりと息を飲んだ。
「意外性というものがあった方が楽しいものだぞ?そうであろう?トダカ、それにソガ」
指名されてしまっては顔を出さないわけにはいかない。植え込みを回ってふたりはミナと青少年の前に姿を見せた。
「トダカ一佐〜〜〜!vv」
「ぜ、ぜひお写真を〜〜!」
「あ、あの!その方は!?どのような御関係で!?」
「ソガ一佐。私の腐れ縁の悪友だ」
トダカが先に紹介したのでソガもにっこりと営業スマイルを浮かべて挨拶をした。
「ソガだ。トダカとは10年近い付き合いの悪友でね」
「そういう仲だ。トダカの実像はソガから聞くといい。あることないこと話してくれるぞ。トダカは私に付き合え」「「……わかりました……」」
「だから自分の立場をわきまえろと言ったであろう」
いきなり小声で叱られてトダカが驚いた。
「あんなところで男に抱きついたままでいる奴があるか。何人に写真を撮られたと思っている」
げげ!と思ってももう遅い。
「ギナとソキウスが片っ端から消去させて回っている。だが全部を消せるかどうか……」
「申し訳ありません」
そもそもなんで謝らなければならないのかもトダカにとっては謎であるのだが。
333 :
トダカたん:2005/11/22(火) 20:00:09 ID:???
「しかしミナ様とギナ様ならともかく、なぜ私が……」
「今頃何を抜かすか」
「いえ、本気で疑問なんですが」
呆れた顔でミナがトダカを振り返った。
「理由はともかく、既に人気者になってしまったのだから諦めて自覚しろ」
「自覚しろと言われましても……」
「ではどのくらいの騒ぎが発生するのか、その目で確かめることだな」
ミナが怪しすぎる笑顔を浮かべたので反射的に逃げようとしたトダカだったが、時既に遅かった。
いきなりグイと腰を抱き寄せられ、そのままうなじにキスするように唇を寄せられたりすれば周辺20メートルは一瞬の静寂ののち、黄色い悲鳴に埋め尽くされた。
「な?」
「『な?』じゃありません!どう言い訳するおつもり……」
「ロンド・ミナぁー!ドサクサ紛れでなにセクハラしてるんだー!」
響き渡ったのはユウナの声だった。
「トダカはボクのお気に入りだぞ!勝手にオモチャにするんじゃない!」
「元々私の右腕だ。おまえの子守りに貸していただけの話。返してもらうのが筋であろう」
「サハクなら人材が余ってるじゃないか!」
「人材育成に手を抜きまくるセイランと違ってな」
ふふん、と笑って見せつけるようにミナが右手をトダカの頬に当てた。
「みみみミナ様!御冗談が過ぎます!」
「だー!それ以上触るなー!」
ユウナがミナからトダカを引っぺがそうとした瞬間、完全無欠な殺意が彼らを貫いた。
「危ない!」
ミナとユウナ、ふたりまとめて抱えて床に伏せた直後、彼らが立っていた位置を複数の銃弾が貫いていた。
撃ったのはもちろんロンド・ギナ。
「トダカ……貴様、今度こそ許さん!姉上に対する不埒な行為の数々、万死に値する!そこへ直れ!」
……誰がどう見ても『不埒な行為』をされているのはトダカの方なのだが。
そこへ割り込むのは息子の特権。
「養父さんに何するんだー!」
もっとも殴りかかったところでギナとシンでは力量差は歴然。かる〜くあしらわれてべこ。
「シン!」
再び自分に銃口が向けられる前にトダカが起きあがり、ギナの右手と首を掴んで壁に押さえ込んだ。
「落ち着いてください!でなければ……」
「でなければ?貴様如きがこの私に勝てると思うのか!?」
「ミナ様の悲鳴を再現しますよ!」
耳元での小声にギナが硬直した。
「ミナ様が蜘蛛を目の前にした時にどうなるか、もちろん御存知ですよね?その時にどんな悲鳴を上げられるのか聞いたことがありますか?」
「き、貴様……」
「私も聞きたくないのですよ。傷が疼きますから。ですが、これ以上ギナ様が無体なマネをなさるのでしたら……」
考えてみなくても『マグカップの柄』並に情けない脅迫である。だがギナには有効だった。
「姉上は御存知なのか?」
「ギナ様対策ですので他の者には完全に秘密です。……銃をお渡し願えますね?」
引きつった笑顔を見せるトダカを睨みつけながらもギナがおとなしく身体から力を抜いた。
一歩離れ、トダカが差し出した左手にギナは右手の銃をベシリ!と叩きつけるように渡した。
固唾を呑んで見守っていた一同から一斉に拍手と歓声が上がり、床に座っていたミナも満足そうにうなずいた。
その夜のうちにトダカの勝利がオーブ軍中に広まったのは言うまでもなかった……………
職人様GJ!!
一佐ギナ様に初勝利ですか これで収まるのか悪化するのか…
>>332 かくしてミネルバでは新たにソガトダキタ━━!!となるわけですな
ソガさん…自分から燃料投下してるし…よもや確信犯ではあるまいなww
>>337 ミネルバだけではないと思われ……
この勝利でギナトダがトダギナになれるのだろうか?
アマギ「お疲れ様でした、お帰りなさい
はい蒸しタオル、はいあったかいお茶」
ユウナ「わ──いっただきま──す
アマギって……なんかお母さんっぽい………」
アマギ「ん?何だかそれ嬉しくないですねあんまり
あ、トダカ一佐は飲んだら少し休んでください」
トダカ「なぜ?」
アマギ「ミナ様のチェック待ちですが連絡が来るのは多分11時すぎです」
トダカ「…でも…」
アマギ「休んでください 夕べ休んでないでしょ?」
トダカ「充分休んだ 3時には艦長室に下がっただろう」
アマギ「──で部屋で仕事してたんですよね?朝まで
パソコンデスクの椅子の音がしてましたよ」
ユウナ(──でアマギはずっとトダカの部屋の隣できき耳をたててた──と…へえ…ふーん)
アマギ「今までのパターンだとミナ様からデータ送られてくるのは12時近くです
急ぎの何かが出てきたらケータイで起こしますから」ネチネチ
トダカ「…………………わかった」←負けた…
>>338 お母さんなアマギワロタww
と思ったら、トダカたんを当たり前のようにストーキンで、
やっぱりアマギはアマギだった。
>>339 まて、アマギ。
朝までトダカたんをストーキングしている貴様はいつ寝てるんだ?
勤務時間だとかは……
保守
ユウナ「ねえ、アマギっていつも何話してるんだい?」
アマギ「へ?」
ユウナ「トダカと」
アマギ「どんな…?どんな…って…明日晴れますかね、とか、台風こっち来ますかね…?とか…
新しいノートPCどれにしましょうかとか……とか…?えーと…
いやこーやってコトバにしてみると天気と仕事の話ばかりだけど、でも、元々あんまりしゃべるタイプの人ではないし…」
ユウナ「でももう何年も副官としてつかえてるんだよね…」
アマギ「……………………………………」
ユウナ「………………」←ちょっとイジワル
アマギ「……変ですか……やっぱ」
ユウナ「いや…あの…変とかそゆ訳では…(気にしてたのね…?)…ご…ごめん…」
最後のユウナリンテラカワイスw
>>324 勤務シフトは副官の地位を最大限に生かして、一緒にしております。
休日も一緒 どこでも 一緒
アンカー間違えました_| ̄|○
クレタ沖に沈んできます
ユウナ「アマギ……」
アマギ「わ────っっっ」
ユウナ「なな何してんの!?ねえっっ
それトダカのパソコンじゃないの!?ままままさかと思うけどネットの履歴を勝手に!?」
アマギ「いやっっその今日はオノゴロ島は晴れてっかな────なんて…」
アマギ「アマギっっっオマエって男はいったいドコまで堕ちればっっ
何がオノゴロだよ!?この犯罪者っっっストーカー」
総員対空戦闘よぅーい
アマギ「あっ敵襲だっっ」
>>346 アマギとユウナのネタワロタwww
ただ今のアマギのストーカー度はどれほどですか?
>>348 トダカたんをストーキングしているアマギから目を離さずに監視しているユウナりん……
さてはミナ様に密告してアマギをいじめる気だな!?
アマギ「とうとう、最後の戦いになっちゃいましたね」
トダカ『オレはさ、いれものでありたいんだ
幹部とか曹士とか、そういうのを全部呑み込めるようなでっかい艦にさ』
アマギ「思ったより時間がかかってしまいました──トダカ一佐めんどうな命令ばかり残してくから
──でもちゃんと見ててくれてますよね?ちゃんとトダカ一佐の期待してた通りにやれてますか?私は
色んな所一緒に行きましたね 本当に楽しかった…でも、もうこれが本当に最後の戦いだから
一佐 待っていて下さい
もうすぐですから」
>>350 あの世までかよ!!('A`) ウボァー アマギ乙。逝ってよし。
艦長の後を追って…
普通ならば感動ものだがアマギだとキモいな
きっとあの世の入り口でトダカたんに蹴り返されるから無問題。
「誰が後追ってこいと言ったぁ!ユウナ様の面倒見だけで手一杯なんだ!老衰するまで来るんじゃない!」
泣く泣く現世に帰るアマギワロスwww
でも、無事老衰して逝ってみれば、トダカたんはすでに生まれ変わってたりなwww
アマギのことだ
閻魔様を脅してでも一佐を追い掛けるだろう
閻魔様繋がりでおじゃる丸のアオベエの中の人は一条氏ということを思い出した
356 :
トダカたん:2005/11/27(日) 23:55:46 ID:???
「トダカとギナって仲いいのか?悪いのか?どっちなんだ?」
カガリの問いかけに見てわからぬか?とミナが笑った。
「見てわからないから聞いてるんだ」
ザフトのタリアにちょっかいかけられた時には火花を飛ばして睨みつけていたのに、実弾放って本気で殺しかけたりもしている。カガリでなくても疑問に思うだろう。
「ギナに言わせるとだな『トダカを虐めていいのは自分だけ』ということだ」
「……小学生か、ギナは」
タケミカズチの休憩室で座り込んだトダカの前にアマギが茶を置いた。
「当分追っかけが増えますよ」
「……自己防衛をしただけなんだが」
「ギナ様をおとなしくさせたのは事実ですからね。あきらめてください」
アマギに続いてソキウスが茶菓子を置いてトダカの横にちょこんと座った。
「そもそも命まで狙われるような覚えはないんだが」
「アレですか?劇場版でミナ様を受け止めたシーン以来ってことですが」
「でもギナ様、ずっと前から艦長のこと見てましたよ?」
ソキウスの暴露にふたりがはぁ?
「ギナ様の部屋、艦長の写真と人形とぬいぐるみとで一杯ですよ?」
「は……あ?」
「人形の首がもげてたり、ぬいぐるみの心臓の辺りに焦げた穴あいてたりしてますけど」
「一佐、これからは髪の毛と爪の始末には十分以上にお気をつけください!」
「んで?『トダカコレクション』でギナの一番のお気に入りってなに?」
相変わらず気配もなく背後から抱きつくユウナにトダカは鳥肌を立てつつ悲鳴を堪える。
「現在は『オリジナルトダカたん』です。あとは艦長の形の抱き枕とか、ダーツの的に貼ってある艦長の写真かと」
本格的にギナがトダカをどう思っているのかわからなくなったアマギである。
「写真?盗撮かなぁ。ぼくも欲しいな。今度一枚もらってきて」
「ゆ、ユウナ様まで的にするおつもりですか?」
この男には気配ってものがないのかと思いつつ引き離そうとするがなかなか離れてくれない。
「まっさか。複製して売り出すの。ちょっとした小遣い稼ぎだよ」
だからヌード写真だったらうれしいな、とまで言うユウナにアマギがぐ!と拳を握りしめた。
「ユウナ様!そのようなことは……!!」
「な、なに?怖いよ、アマギ……」
アマギの迫力に思わずトダカを盾にしてユウナが逃げ腰になる。
「親衛隊に優先配布していただけるのでしたら、いくらでも写真入手に御協力しますものを!」
「……………ソニー、アマギを射殺しろ」
銃声がタケミカズチ艦内に響き渡るのに20秒と必要なかった。
「トダカ〜!冗談だって!君の許可無しで売ったりしないってば!」
「一佐!本気にしないでください!我々が一佐を売り飛ばすようなことをするわけないじゃないですか!」
「トダカ艦長!我々を見捨てないでください〜〜!」
「艦長、どこまでもお供します」
「すまんな、ソニー。死亡確認と家族への遺体引き渡しを頼むぞ」
飛行甲板の端ギリギリに立つトダカに近寄る勇気はさすがにない。見守る一同を無視して形見となる軍帽をソキウスに渡し、世を儚んだトダカは夜の海へと身を投げたのであった……
「だぁーれが自殺していいと言ったぁ!」
全員の耳に響いたのはギナの声。
ミラージュコロイドを解除した『天』の左手がトダカを握りしめて甲板に降り立ったのはその直後だった。
「ギナ様!力入れすぎです!一佐を握りつぶさないでください〜〜〜!!」
アマギ「……ソガ一佐、トダカ一佐のことどー思ってるんすか?」
ソガ「どうって…いやかわいいなぁ…と」
ユウナ&エリカ(じーっっ)の・ぞ・き・み☆
アマギ「かわいいって?犬や猫みたいに?それとも一人の男として?」
ソガ「え?あ……男として………かな?」
アマギ「本気でですか?それともただキョーミがあるだけすかっ」若僧の熱いオーラ
ソガ「え…えと、あ〜〜(たすけてくれ)」アイコンタクト!!
ユウナ&エリカ(ソガ一佐ガ・ン・バ☆)ぐっっb('▽`)人('∇`)bぐっっ
ソガ(スルーかよ!?他人事だと思って!!後で覚えてろよ)
アマギ「どうなんすか?」
ソガ「な…なあアマギ、オレってそんなに悪党に見える?」
アマギ「見えます…っつーかトダカ一佐のことキョーミ本意で『とって喰ってあきたらポイ』系に見えます」
ソガ「ひ、ひでえ
ソバ喰いに連れていった事根に持ってるのか?」
アマギ「…だいたい何でいきなりナガノなんすか!?」
ソガ「……ちょっと遠くへ行きたくなった──からかな?」
アマギ「眠りこんでる一佐を隣にただ乗せて?」
ソガ「うん」
アマギ「どっかに連れこむわけでもなく?」
ソガ「うん そんなコトない?」
アマギ「…………──じゃあトダカ一佐がもし『うどん』って答えていたら?」
ソガ「サヌキに向かっていたね」キッパリ
アマギ「だ・か・らそーゆートコが信用ならんって言ってるんです」
ソガ「ハハハ」
>>358 うどん………
もしトダカたんが『ラーメン』と返事をしていたら北海道一泊旅行になっていたのか?
でも味噌か塩か醤油かで行き先変わってくるからなぁ。
さすがのソガたんでも困るかw
ソガ一佐スレができとった…
常にsoga進行らしい
ならばこちらはtodakaで保守
360 :
トダカたん:2005/11/29(火) 23:05:58 ID:???
「して、世を儚んで『天』に握りつぶされた奴はどうしている?」
ミナに尋ねられてソガは肩を落とした。
「ギナ様がそのままお持ち帰りしたそうです。御自宅に監禁しているものと思われます」
「死体は腐ると臭いが取れないから持ち込むなとあれほど言ってあるものを」
「いくらギナ様でも防腐処理くらいはすると思いますが」
ミナに倣い既にトダカを死体扱いしているソガである。
「まぁいい。ユウナが泣きつく前に帰るとしよう。ソガ一佐も来い。私は家に死体を転がしておく趣味はない。持って帰れ」
「……………は」
「ひとつお尋ねしてよろしいですか?」
ソガが運転しながら声をかけるとミラーの中でミナは頷いた。
「なぜユウナ様だけでなくギナ様までトダカで遊ぼうとなさるのですか?」
「あの男は天然だからな」
あっさりとした返事が戻った。
「普通ギナにあれだけ命を狙われれば他の首長家に属して逃げるか最悪亡命を考えぬか?」
「……そうですね」
「ユウナ相手にしてもそうだ。お調子者ではあるがセイランの嫡男なのだからな。身体ひとつで済むならいくらでも取り入りたいという輩は掃いて捨てるほどおる」
「…………たしかに」
「つまり、ふたりにとってトダカの反応は新鮮で面白いのだ」
「………………はぁ」
「本気でオモチャにしても手の届かない位置まで逃げることもなく、逆に媚びて取り入ろうとするわけでもない。後の事を考えずに気兼ね無しにちょっかいをかけられる」
「…………………あー……」
「しかもちょっかいをかけても不自然でも贔屓とも横恋慕とも思われぬ地位と年齢だ。だからなおのこと遊びやすい相手なのだ」
「…………(もはや言葉がでない)………」
「かなり貴重な存在だからな。お気に入り登録のトップに上がって久しいぞ。気に入りなら少しは大切にしろと言ってあるのだが……まだふたりとも子供でな」
困ったものだと軽くため息をつくミナだった。
「それで……ミナ様としてはトダカはどういった位置に……」
口にしてから聞かなかった方が良かったかと思ってしまったがもう遅い。
「面白い男だ。本気で地上世界に愛想を尽かせたのならアメノミハシラに持っていこうと思っている」
「えー……それは」
「この私に抱き寄せられて赤くなって狼狽えるなど、あの男が最初で最後だろうからな。からかい甲斐がある」
ミナはたしかに美女ではあるが、なにしろ迫力が迫力である。普通の男なら迫られれば赤くなる前に青ざめて血の気が引くのが普通である。
本人には『絶対に』話すなと箝口令を布かれてしまったソガだが、命じられなくても口にするのは恐ろしすぎる事実に記憶量は混乱を起こしかけていた。
………腐れ縁の悪友に本気で亡命を勧めるべきではないのかという認識だけが記憶に残ったソガだった。
「み〜な〜ぁ」
「ええい!泣くな!鬱陶しい!」
玄関先で先回りしていたユウナに結局泣き付かれて蹴倒しつつミナが怒鳴る。
「最早ミナ様だけが頼りなのです!タケミカズチ乗員一同を代表して切にお願い申し上げます!」
なら自殺未遂を止めろよなと思いつつアマギの泣き言を聞き流してソガはミナに続いた。
「して、トダカはどこだ?」
家人に問うと『ギナ様と御入浴中です』との返事が戻った。
「風呂か……考えたな、あの甘えん坊め」
「………………………は?」
な…なんか、いつもに増してとっても楽しみだ!
エリカ「ソガ一佐ってどんなヤツかって?えー?仕事ができて、さっぱりしてて」
キサカ「カオが良くて、モテて…」
アマギ「……」
ユウナ「いいヤツじゃん お前何がそんなフマンなの?」
アマギ「そつがなさすぎるんです 何を考えてるか見せなさすぎるし
なんて言ったらいいか……こう、本心じゃなくて何か別のルールで動いてるみたいな…」
エリカ「でもアンタたち似てるわよ」
ユウナ「ええ!?うそ、だってそいつかっこいいんでしょ!?」
ゴッ
ユウナ「わあっDVだようっったすけてえっっ」
アマギ「誰がいつアンタの家族になったんすか!?」
キサカ「──うん、オレも思う 何かどっか似てるんだよな 二人」
エリカ「何ていったらいいのかな ホラ、系統は同じなんだけどステージが違うっていうか…」
キサカ「そうそう、ベンツで言えば『SクラスとCクラス』でもどっちも『ベンツはベンツ』みたいな」
エリカ「あーそうそうチョコで言えば、『ジャン=ポール・エヴァンとリンツ?』
でもどっちも『チョコはチョコ?』みたいな」
アマギ「あの…わかりやすさにだけ気をとられてオレへの配慮を一切忘れてませんか?」
363 :
トダカたん:2005/12/01(木) 00:39:45 ID:???
「ふふふ風呂ですと!?一佐がギナ様と!?」
「ギナが入浴!?カラスの行水の方がまだ長いってのに!なんでそんなこと!」
声がひっくり返っているアマギとユウナを無視してミナが上着をばさりと脱ぎ捨てた。
「こやつらに茶でも出しておけ。私も入浴してくる」
「みみみミナ様!」
決死の覚悟でソガがミナの腕を掴んで引き留めた。
「……トダカが心臓発作を起こします。お止めください」
「ところで何故風呂なのですか?」
なんとかミナを引き留めることに成功し一室でティーカップを手にしてからソガが尋ねた。
「ギナは髪の手入れが嫌いでな」
「はい?」
「トダカもストレス発散にちょうどいいだろう」
意味がわからずキョトンとしているとそのふたりの大声が聞こえてきた。
「うるさい!ちゃんと2週に一度は専門家に手入れさせている!」
「なら残り13日は放置ですか!?これは日々すべきことです!それでなくともヘルメットで蒸れるというのにあの程度の洗髪で済ませておられたのですか!?」
「問題はない!」
「表面化していないというだけでしょう!表面化してからでは遅いのです!コーディといえど生活習慣が原因となっているものはナチュと同じ確率で発生するのですからね!わかっておられますか!?」
「わわわ……わかっている!」
「ならば薄くなる前にきちんとした手入れを!」
部屋に入ってきたふたりはバスローブ姿だった。
ミナだけでなくユウナやソガまでいるのにトダカが驚いた隙にギナは逃げるようにミナの隣に座り込んだ。
「絞られたようだな」
笑うミナにギナが仏頂面を見せる。
「半年分叱られた気分だ」
「一佐は先に手当をしてこい。『天』に握りつぶされかけた跡が見えてるぞ」
バスローブの間から見えたトダカの胸にはくっきりと紫に内出血が現れていた。
「…………よく生きてるな」
胸だけでなく背中も両腕まで紫になりかけているトダカにかけられる言葉はそれしかなかった。
「とりあえず骨と内臓に新規の破損はないらしい」
きっちりと胸に巻かれてゆくテーピングで部分的に隠され、余計に他の紫が目立ってしまう。
「で、なんでおまえがここにいる?」
「ミナ様に死体を持って帰れと言われてな」
「………内臓だの目玉だのが飛び出している圧死体だぞ。死体袋は持ってきたのか?」
「なにギナ様怒鳴りつけてたんだ?」
また拗ねられると面倒なので話を変えると上着を手に振り向いたトダカが苦笑した。
「ギナ様の洗髪があまりにもいいかげんだったんでつい、な」
あれだけ綺麗な髪なのにもったいない、とのトダカのセリフにソガも笑ってしまった。が、なぜそのことをミナが知っていたのかを考えて笑顔が引っ込んでしまったソガでもある。
「おまえらしいが、そもそもなんで風呂なんてことになったんだ?」
「『気分転換には入浴が一番』とか言われて有無を言わさず放り込まれた」
「……野郎ふたりで湯に浸かっていたわけか?」
「ソニーがいたから3人だ」
「とことん不毛だな」
「一度あのふたりと風呂入ってみろ。不毛さを感じる暇などないわ」
ネコに行水させる方がまだ楽だと言い切るトダカの苦悩の表情に呆れるしかない。
「……時々思うんだが、おまえっていきなり『お父さんモード』に突入するよな」
軍人より保父になった方が似合いだったんじゃないのかと思ってしまうソガを批難できる者はいなかった。
職人様GJです!!
一佐はもう半分保父のような…
相手は幼児ではないですがね
365 :
通常の名無しさんの3倍:2005/12/01(木) 22:53:19 ID:Lim3xxdw
(タケミカズチの模型製作中のアスラン)
トダカ「おーっ出来てきたな」
アスラン「いやーまだまだなんです」
トダカ「いや…アスラン君…コレスゴイよ?かなり」
カガリ「だろ?」
アスラン「いやまだまだです、キラに作ってやったトリィなんてこんなモンじゃなかったですよ」
カガリ「なっなっスゴイだろ コレ集めて護衛艦隊作るんだ(アスランが)」
ユウナ「……………………ふん…護衛艦隊か、小さいな
僕ならカガリんにもっとスゴイの作ってあげられるね」
カガリ「ええ!?ホント?何!?何作れるの!?」
ユウナ「アンコールワット」
カガリ「……いらない。」アッサリ
ユウナ「ええ?何で!?(ガーンッ)じ、じゃあカッパドキア、カッパドキアでどうっっ」
トダカ「ユウナ様、そろそろ執務室に戻られた方が(っつーかそれ二つとも遺跡だっつーの)」
カガリ「わースゴイvスゴーイ」
アスラン「あ、それまだ触っちゃだめだよ」もくもく…
ユウナ「じ…じゃあ…」
ウナト「ここにおったか!!」
ギリッ
ユウナ「痛っっ」
ウナト「とっとと来んかっっ」
ユウナ「じゃあエジプトッ、エジプトのアブシンベル大神殿っ」
ウナト「何をゴチャゴチャぬかしてるっ早く仕事仕上げろ
んで早くワシを引退させろ」
ユウナ「痛いようパパァァ〜ン…」
トダカ「頑張れユウナ様…(だからそれも遺跡だっつーの…っていうか世界遺産?)」
>>366 ハチ種〜〜(*´Д`*)ユウナハアハア
取り合えずグフ作ってみる事をオススメするよユウナ
>>368 1/1のグフのリモコン模型作って操縦を誰に任せると楽しいかなぁw
それよりアスラン、タケミカズチ作った後にはぜひソードインパルスをww
トダカ&ユウナ&凸「……………」
トダカ「カ…カガリ様、このお料理の名前は何ていうのかな?」
カガリ「カボミント☆レンジでチンしたカボチャにチョコミントアイスを盛り付けてみたんだ
おいしいぞ!?」
トダカ「うーん…男にはただでさえ苦手なカボチャに更に難易度の高いチョコミントを詰め込んでくるとは……」
アスラン「な…なんか歯みがきながらチョコ食べてるみたいな気がしてきますよね……」
((カガリ(様)っていつもこんなもの食べてんのか?))
ミナ「ん、美味しいっ、カガリいいお嫁さんになれるぞぉっ」
カガリ「いやだっそんなミナったらっっ/////
そうだっキサカにも食べさせてあげなくちゃっっ☆」ビュンッッ
【潜入中の東アジア共和国から送られてきた写真】チーン☆
カガリ「はいキサカ、たくさん食べてお仕事がんばってね☆」なむー
トダカ&アスラン「「カガリ(様)それダメッ何か違うっっ
っつーかそれじゃ死んでるって」」ガビーン
カガリ「はい、どんどん食べて」
アスラン「カガリ…そのご飯に混ざった黄色いブツブツは何だか聞いてもいいかい?」
カガリ「ああこれはな、『グレープフルーツの炊き込みごはん☆』
この『丸ごとリンゴカレー煮込み』をかけて食べてねv」
ゴトリッ
トダカ&アスラン「「………」」(………キサカ一佐いつもこんなもの出されてたんすね!?
…でずっとおとなしく食べてたんすね!?マジ尊敬するっす…………)
オーブ軍が日本の自○隊の末裔なら食事は美味しいはずだから、カガリんの料理はトダカたんには厳しすぎる修行かもしれない……
特にカレーには舌が肥えているだろうしw
海軍だもんな
トダカ「でもカッコイイよなーキサカ一佐」
アスラン「もう4ヶ月近いですよね?潜入任務かあ…すごいなあ」
トダカ「男のロマン☆ってカンジだよな」
カガリ「キサカ…ちゃんとご飯とか食べれてるのかなあ…?
あっちのゴハンが口に合わなくて痩せちゃってたらどうしよう…」ぐしっっ
トダカ「いやー食べてるでしょう、むしろ太ってるかもっっ」
アスラン「ああっトダカ一佐っっ」
ミナ「キサカはきっと頑張ってるから、カガリも負けないように頑張らないとな」
カガリ「うんがんばる」
ユウナ「おかわり☆」
トダカ「食べてたんだ!?ユウナ様」
アスラン「つーか、え!?おかわり?勇者!?」
一方その頃東アジア共和国では
キサカ「う…うう」
子供1「このおじちゃんどーしたの?もう2週間も泣きっぱなしだよ?」
子供2「病気なの?」
キサカ「カ…カガリ〜〜〜〜〜〜〜」
情報部員「……ある意味な キサカ……お前を連れて来たオレがバカだったよ…」
キサカ「おお…カガリ〜〜(泣)」
勇者王ユウナ誕生!!
でも無理すんな、目じりに涙溜まってんぞ?
キサカはホームシック?
それともカガリんの手料理を食べられなくてめそめそと?
もしかして味覚オンチでカガリんの料理が美味しいと思っていたのか……
>>374 キサカはカガリ欠乏症で泣き暮らしてますた←親馬鹿
味覚音痴な訳ではなくカガリが作ったもんなら焼けた可哀想な卵だろうがなんだろうが美味しく頂けるのでしょう
ちなみに前スレのハチ種でトダカたんは「隠し味のチョコレートが隠しになってないカレー」
を振る舞っておりましたがネタとしては別設定という事で4649…
hosyu兼ねで。
チョコウェハースが値下がり傾向に突入しているので購入に走ってみますた。
……トダカたんはレアカードか_| ̄|○
>>376 超ガンガレ!!
もうおなか一杯ってころに出会えるハズだよ!
379 :
377:2005/12/07(水) 01:26:44 ID:???
購入枚数74枚。重複率31%。
そのほとんどがムービングカードとチェンジングカード。
……どこが違うのかでんでんわからんが。
アマギどんとユウナりんまでは出たんだ!
なぜトダカたんが出ないんだぁ!
………きっと恥ずかしがり屋さんなのねw
とでも思わないと虚しすぎる………
>>379 あなたにゆうしゃのしょうごうをさずけましょう
ガンガレ!超ガンガレ!
382 :
トダカたん:2005/12/07(水) 23:32:41 ID:???
「艦長!おはようございます!」
「トダカ艦長!体調はいかがですか!?」
壁を作るようにトダカを囲い込みユウナとアマギを排除する乗員一同。
「……好かれているのか?隔離されているのか?」
人間の輪から蹴り出されているアマギに尋ねたのは自殺未遂の話を聞きつけてやってきたキサカだった。
「キサカ一佐?なぜここまで?」
「さすがに自殺者が3代続いたとなると『呪い』かとカガリ様が心配されてな。その調査だ」
「3代?」
「知らんのか?前任とその前も自殺未遂で交代してるんだぞ?」
話が聞こえたトダカが自分の周りの壁を見た。
「そうなのか?」
うなずいた部下にたしかに自殺したくもなるだろうと思う。前任に思い切り同調してしまったトダカである。
「カガリ様に伝えてくれ。原因は呪いなどではなくユウナ様のいじ……」
「とだかぁ〜ん!愛して……ほげ!」
「ああっと!すみません!手が滑ってファイルが飛んでしまいました!」
「うわ!申し訳ありません!躓いてノートPCがぁ!」
「……当分トダカの身は安泰だな」
「好かれたものだな」
キサカの呆れた声にソガが肩を竦めた。
「ユウナ様だけでなくギナ様と五分に張り合える上官となれば大切にしたいんだろうさ」
「たしかに被害を全面的に食い止めるにはいい防壁かもしれんな」
「しかもミナ様の気に入りのオモチャとなればおこぼれが期待できるし」
「……俺は命懸けの毎日なんだが」
こいつらに『正しい友情』は期待できないとわかっていたが本人を目の前にしてそこまで言うなと思う。
「ギナ様といいユウナ様といい、限度を知らんのだぞ?」
「首長家の人間にそんなモノ求めるな」
キサカがすっぱりと切り捨てた。
「俺がカガリ様のお守りでどんな目に遭ってきたのかを考えれば、トダカのは苦労に入らん!」
「なら俺と交代してくれ」
「絶対に断る」
「なぜ」
「カガリ様の方がまだ目の保養になる」
「美形度ならギナ様の方が上だ。美女度をミナ様とカガリ様を比べる勇気があるのか?」
「野郎を愛でるシュミはない!」
「ミナ様もか?」
「ギナ様と同じ顔ではな。多少胸があったところで所詮野郎顔ということだろうが」
「なかなかいい度胸をしているな。キサカ一佐」
トダカとソガの目の前でキサカが凍りついた。
「今の言葉の意味、別室でじっくりと説明してもらおうか」
室内がダイヤモンドダストが舞い散るほどの冷気に満たされた。
「カガリ様に死体は引き取ってもらうよう連絡はしておいてやる」
静かな声でトダカがミナに引きずられて連れ去られるキサカに告げた。
「……接近をわかって話を振ったろ」
「何のことかな?ソガ一佐」
吹っ切れたようににこやかに笑うトダカの表情にどす黒い狂気を見た気がしたソガだった……
トダカたんがお花畑からリターンしたら黒く(((((゚д゚) ガクガクブルブル
そんなトダカたんも好きだ!!!
384 :
通常の名無しさんの3倍:2005/12/08(木) 01:56:10 ID:SVsTmtXB
一佐は随分優秀な部下達をもってますな
なんで俺はこの時期にこんな名スレを見つけちまったんだ!
いや初めて読んだけど腹捩れたw 過疎化してるっぽいけど職人頑張れw
387 :
トダカたん:2005/12/09(金) 01:22:27 ID:???
トダカたんです。
ほのぼので短編(とも言い切れないか)ばかりでしたが、クリスマススペシャルとかいって長編&シリアス(当社比)なんかはダメでしょうか?
以前某スレで一瞬話があったヘタレギナ様&若トダカたんの話なんですが……
もっと正確にいえば「泣き虫ギナちゃん&トダカにーちゃんの危険な逃避行」な話だったりするんですが……
トダカ「ところで今日何で集まったんでしたっけ?」
ミナ「手料理自慢パーティじゃないのか?」
アスラン「オレの誕生日ですよ」フフフ…
全員(はっっ!!)←騒いでいるうちにキレイサッパリ忘れていたらしい…………
アスラン「いいんです☆もう慣れっこですからこーゆーの…」フフフ
カガリ「ああっっしっかりっっカボミント食べる?ねえっっ」
ミナ「さーてとそろそろ私のスペシャルメニューを出してやろっかな(※これから作る…)」
トダカ「オ、オレケーキ買ってくるっっ」ドビュンッ!
ユウナ「ボクなんかプレゼントもう用意してあるもんね」
ダ──ッッ
カガリ「ああっっなんで私の部屋にっ!?」
《10分後》
ユウナ「ホラアスラン君っプレゼントだよ」ゼーゼー
バーンッ(大きな紙に各国の艦艇の写真がたくさんプリント)
カガリ「ああっっ私のデータからっっ」
ミナ「で…これは一体何?」
ユウナ「ツイスターゲーム☆(うろ覚え)」どんっっ
カガリ「何?それ」
ミナ「あ──…なんかあったなそーゆーの」
アスラン「……ツイスターゲームってこんなんでしたっけ?」
バンッ
トダカ「ゴメンアスラン君コンビニしかあいてなくって
でも全部つなげれば丸くなるからそれで何とか」⊃セボントレボンの袋⊃ミニストッブの袋
>>387 個人的にはおkですが、シリアスはともかく801臭強めなら
他の方々の判断も待たれた方がよいかと。
>>388 凸ラン・・・不憫な子w
ケーキ買ってくるトダたんはやっぱり気配りの人ですね。
>>387 無問題!是非投下キボンヌ
もし801っぽいネタの場合はメル欄にてスルー推奨するとかで構わないと思います☆
ミナ「トダカ、ツイスターゲームってどーやるんだっけ?」
トダカ「え?確か二人で対戦で、順番に言われた色の上に手足をのせていくんじゃなかったでしたっけ?」
ミナ「その色ってのはどうやって決めるんだ?」
ユウナ「これこれ、カードで引けばいいかと思って作っといた☆」ドバッと38種類☆
トダカ「ユウナ様…何かそれ色じゃないし種類多くないすか?
ホントは赤青黄緑の4色くらいじゃないですか?」
ユウナ「数多い方がいいかと思って☆」
ミナ「それじゃ行くぞー☆まずはユウナから『クサナギ』」
ユウナ「はい」ふみっ
ミナ「次はアスランで『タケミカズチ』」
アスラン「はい」
ミナ「ユウナ、『イズモ』」
ユウナ「おう」
ミナ「次、アスラン、『アークエンジェル』」
アスラン「はい」
《10分後》
アスラン「…あの──今日俺の誕生日ですよね?全然嬉しくないってゆーか…」
ユウナ「ミナッ、苦しいっ 早くっっ、早く次の艦名をっっっ」ぐぐぐぐ ブルブル
アスラン「むしろしょっぱいキモチでいっぱいなんですけど…(涙)」
トダカ「確かにっっ ミナ様っっ早くアスラン君をなんとかしてやって下さいっっっつーか種類多すぎっっ」
ミナ「そ…そんなコト言ったって
次っっっ『ヘンリーカーター』」←びみょう
アスラン「あったっっ『ヘンリーカーター』ッッはいっっっ」
ユウナ「次っっはやくっっ」ぐいんっ
アスラン「こ…これじゃもうプレゼントっつーか既に罰ゲームです」ボキッ
392 :
トダカたん:2005/12/09(金) 23:27:35 ID:???
>>390 >>391 あー、801っ気はゼロです。
それ以前に色気自体マイナスです。
あったところでせいぜい
「おにーちゃん、いっちゃやだ〜!」
(首に抱きつき、ベソかき攻撃)
レベルですw
>>392 801がないなら大丈夫だと思います
是非、投下を!!!
トダカ「うんっ確かにっっこれが18才の誕生日の思い出なんて悲しすぎるっっ
待ってろアスラン君っっ今何とかしてやるからなっ
はっっそーだ女子っっ、こーゆーパーティーゲームって普通男子と女子でやるもんじゃないんですか?
何でアナタたちお誕生日サマの相手をしてやらん!?」
アスラン「トダカ一佐それナイスアイディアでーす──っっ」
ミナ「だって私たちスカートだもん」
カガリ「無理、パンツ見えたらいやだもの」アッサリ拒否
↑セクシー回路ゼロ。
トダカ「すまんアスラン君、力になれなくて」
アスラン「わああああぁ」バキボキッ
ユウナ「ミナっっミナっっ、次を早くっっ」ギシィ ポリーン
カガリ「なージグソーパズルしようよ」
ミナ「へえ、なつかしい いいな、あっちのテーブルでやろっか☆」←これまたあっさり…
トダカ「アナタ達気が変わるの早すぎっっ
子供!?」
ユウナ「ダメだダメだ──僕とアスランがこんなにガンバッてんだぞ!?
それを見捨てるなんて…鬼かっ!?君たちはっ」ぐぐぐぐっ
アスラン「ミナ様っっ も、いーです ガンガンいっちゃってくださいっっ、早くこの男にとどめをっっ」
↑結局二人ともただの負けずギライ。
トダカ「わかったぞアスラン君っっ 待ってろ今ラクにしてやるからなっ
次っっアスラン君っっ『ヤノスラフ』」
アスラン「ええっそれ何級ですかっ!?」
トダカ「次っっユウナ様『クセルクセス』 ああっっっ惜しいっっっそれは『アンチゴノス』」
ミナ「ユウナっ『クセルクセス』だッッ」白熱っっ
カガリ「……なあミナ、このゲームってどーやったら終るの?」
ミナ「どうって…トダカどーやったら終るの?」
トダカ「えっ、知らない…」
ユウナ「トダカっっトダカ早くっっ」
アスラン「殺してっっもういっそ殺してぇぇぇぇ」
ミナ「物理的に届かなくなったりギブUPしたりバランス崩して倒れたらだって
ありがとうっソキウスっっ」←アメノミハシラに連絡して聞いたらしい…
トダカ「OK、聞こえましたかお二人さん!?」
ゴキィ メキメキ
凸&ユウナ「「いいから次早くっっ」」くわっっ
トダカ&カガリ&ミナ
(目……目の色が変わっている……)
トダカ「つ…次……『ドゥーリットル』」
アスラン「はいっ」ポキッ ゴリッ
トダカ「『ヴェサリウス』」
ユウナ「はいっっ」メリメリ
ミナ「……ああっ」
トダカ「ド…ド…『ドミニオン』」
ボキン ブラーン
カガリ「!!」
トダカ「次はユッ、『ユーレンベック』」
メキメキ ボキイッ ペチョッ ボトッ
ミナ「ひいいいい」
カガリ「ギャアアア」
トダカ「わああ…ああ…」
ミナ「はいトダカ」⊃ビール (((゚д゚;)))ブルブル
トダカ「あ、いやオレはもう…」(((゚д゚;)))ガチガチ
カガリ(((゚д゚;)))ガクガク
↑皆うしろを見ないようにしている
>>395 ハチ種のツイスターゲームネタワロタwwww!
ユウナも凸も鉄骨飲料飲んだ方が良いと思われ…
>トダカたん
そのギナ若トダのクリスマススペシャル投下は何時頃でしょうか?
ろくろく首になりながらお待ちしておりますv
397 :
トダカたん:2005/12/11(日) 02:55:52 ID:???
聞き知った声に振り向くと馬場が立っていた。
「奇遇ですね。お買い物ですか?」
デパートのエレベーター前で出会うとは思ったこともない人物相手に馬場が首をかしげた。
「いや……家族へのプレゼントをな」
ちょっと照れたようなトダカの表情は『父親』で『夫』だった。
クリスマス直前である。日頃『極めて深刻な』理由があるとはいえ放置に近い家族にプレゼントくらいは自分で選びたい、というトダカの心境を理解して馬場が笑った。
「なら自分と同じですね。娘にねだられて新しいゲーム機を買いに来たんですよ」
つい話をしながら歩いていて、馬場の目的地、玩具売り場へ脚を踏み入れたトダカは後悔に襲われた。
掲げられている看板に太々と『トダカたん完売です。次回入荷未定』と大きく書かれていたのだ。
「相変わらず人気ですねぇ」
「……いいかげん忘れられて欲しいんだが……」
「困ることはないでしょう?……あっと、これこれ」
十分困ってるから問題なのだが、馬場は知らないらしい。知られても悲しいだけだと思いつつ馬場が手にしたのを見ると山積みされていたゲーム機だった。
「自分も疎いのでわかりませんが流行ってるそうです。艦長もお嬢さんにいかがです?」
「いや、あれは受験生だからな。妻に怒鳴られそうだ」
そんな呑気な話をしている時だった。
「あの……トダカ一佐ですか?」
「え?はい」
呼ばれてつい返事をして振り返ってしまったのが運の尽き。
「やっぱり本物よ!」
「やった!ラッキー!」
ぱしぱしと写真を撮る音が響く。思わず後退ってしまったトダカを馬場が押さえた。
「か、艦長!なんですか?これは……!」
「私が聞きたい!」
気が付けばふたりのまわりには人だかりができていた。集中する視線に恐怖を覚えても馬場の場合は当然である。
「……撤退の許可をいただけますか?」
「護衛をしてくれるなら」
「ではそのまま3歩左へ。2歩後へ下がったのち、右に向いてダッシュを。非常口があります」
「あ、あの!一緒に写真を撮らせてください!」
「あ、あー、いやその、私はそういうことはちょっと……」
「えー、お願いです!一枚だけ!」
そしてまた迫り来る集団の迫力に慣れることができるようなトダカではない。
「……いいか?」
「いつでも」
「では!」
野郎ふたりが非常階段めがけていきなり走り出した。
「逃げたわよー!」
「追いかけましょ!こんなチャンス二度とないわ!」
俺は買い物にも出ることができないのか。
悲嘆に暮れつつ突っ走るトダカに馬場が怒鳴った。
「次回からはサングラスと帽子とマスクは必需品ですよ!」
「それで歩いてたら警察に職質されるだろーが!」
「この事態とどちらがマシです!?」
「どっちもゴメンだー!」
トダカに安息の日々が訪れるのはまだ先になりそうである……
転載
tp://up.viploader.net/src/viploader15730.zip.html DL=P=1211
トダカが一瞬見れるのー…ンガググ
うっかり近所のデパートの玩具売り場に走りそうになったww
トダカたん売り出さないかな…('A`)-3
401 :
トダカたん:2005/12/12(月) 23:17:27 ID:???
というわけで「トダカたん・クリスマススペシャル」です。
調子に乗ったら長くなりすぎましたorz
本編は明日、今日はOPということで……
なお、一部にグロい(と思われる)表現がありますので、想像力は一時停止させておくことをお勧めします。
402 :
トダカたん:2005/12/12(月) 23:18:46 ID:???
「姉上ぇ!」
「あきらめの悪い男はモテんぞ!」
「だからどうして姉上のエスコートにトダカを使うんだよ!」
まったく、とミナはうんざりした顔で弟を見上げた。
「なら聞くがな、おまえとトダカとウズミ以外に私をエスコートできる度胸のあるのがいると思うのか?」
それを言われるといくらギナでも返事はできない。
「私とてウズミよりトダカの方がからかえる分、楽しいからな」
「だだだって……」
「そもそもギナが悪いのだぞ?調子にのってトダカをいじめまくるからこの数年あやつも警戒して公の場に妻を同行させん。プライベートな話を持ちかけるきっかけがないままではトダカの娘との縁組みも危ういぞ?」
うぐぐぐぐと唸る弟にやれやれ。
「少しは自重しろ」
「だって、だって!トダカはボクが先に見つけたんだよ!」
「1週間も一緒にいて名前も聞かなかったのはどこの誰だ!?おかげでサハクはあの男を婿に取り損なったのだぞ!」
「……………姉上のいじわるー!!」
バタバタと駈け去っていった弟の足音を聞きながらミナは電話に手を伸ばした。
「……カガリか?ミナだ。来週のパーティだがな、キサカを貸してもらえぬか?なに、ちょっとした余興をな」
サハク主催のクリスマスパーティとなれば上級軍人と首長家のお偉いさんがぞろぞろと集まる。
その中でトダカはこの世の終わりを感じさせる顔で立っていた。
「絶望色が張り付いてるぞ」
「剥がせるモノなら剥がしてくれ」
キサカの言葉にもトダカは表情を変えなかった。
「原因は?」
「……ミナ様のエスコートを『命令』された」
「警察にはオノゴロ湾と港の捜索を依頼してやる。鑑別にDNA判定が必要になる前に発見してもらえるようにな」
他人事と笑うキサカはまだ自分に降りかかる不幸を知らない。
「トダカ一佐、ミナ様がお呼びです」
「……わかった、行く」
「キサカ一佐、こちらにいらしていただけますか?」
「ん?何かあったのか?」
「はい。余興の衣装のことで少々……」
ミナに腕を取られ、力のない笑顔を浮かべて挨拶に引きずり回されているトダカに嫉妬と哀れみの視線が集まる。
「まぁ、たしかにトダカくらいしかいないんだよな」
シャンパンのグラスを手にしたカガリの言葉に同意したのはソガだった。
「ミナ様に迫力負けしないというだけでも極めて少数ですから」
あの男のどこにそんな胆力があるのかと思ってしまうカガリを笑えるオーブ人はいない。
「来週は私も貸してもらおう」
「カガリ様にはキサカ一佐がいらっしゃるでしょう?あまりトダカにちょっかいかけるとギナ様に睨まれますよ?」
「いつも同じ相手ではつまらん。それともソガがエスコートしてくれるか?」
「まだ命が惜しいので遠慮させていただきます」
キサカ一佐に殺されます、というソガにカガリが思い出した。
「そうだ、ソガに頼みがあるんだが」
「私にですか?」
「ああ。キサカだけだと心許ないということでな」
「……は?警備か何かですか?」
「招待客にそんなことをさせるわけないだろう。ちょっとした余興でな……」
>401
待ってました! では明日までwktkして待ってますかな
404 :
トダカたん:2005/12/12(月) 23:20:16 ID:???
「たまには奥方と出席すれば私に付き合わずとも良いものを」
ミナに言われてトダカは苦笑に近い笑いを浮かべた。
「ギナ様に脅迫のネタにされそうですから……」
「脅迫はせぬだろうが人質にはするやもしれんな。一佐の娘、来年兵学校に入学ではないのか?」
「そ、それは……ですがまだ本人の志望も聞いておりませんし、それだけの能力があるとは」
「謙遜だな。願書は出されておるし学校側の推薦文もあるぞ?」
笑うミナにトダカが口籠もった。
「まぁよい。そろそろ時間だな。着替えるぞ」
「き、着替えるのはミナ様では!?」
「もちろん私も着替えるが、一佐にも着替えてもらう。なに、恥はかかせんだけの衣装一式は用意した」
ミナに一室に放り込まれ、待ちかまえていた一団にがっしと押さえ込まれ、抵抗もできずに脱がされる。
何が起こっているのか本人はまったく理解できないまま勝手に話は進んでいったのだった。
「この手袋で完成です」
長手袋を差し出され、諦めとともにトダカが受け取った時、大声が響いた。
「トダカー!貴様ぁ!!」
飛び込んできた人物を見て、トダカが凍り付いた。
「……キサカ、だよな……?」
「そうだとも!」
「……正気か?その……」
「誰のせいだと思っている!貴様の巻き添えくらったんだぞ!」
掴みかかろうとしたキサカを周りが集団で止めに入った。
「おやめください!せっかくの着付けが乱れます!」
「貴様ひとりだけではまた自殺未遂されても困るという話で俺に運命共同体となれと言われたんだ」
「すると俺もトダカを恨めばいいわけか」
別の声にふたりが顔を向け、そのまま静止した。
「……どちら様で?」
「絞め殺すぞ」
「その声……ソガか!?なんだそのカッコは!」
「『キサカだけでは心許ない』とカガリ様の命令だ!なんのことかと思ったらトダカ!貴様が大原因か!」
「「大股で歩くな!スネ毛が見える!」」
ソガが着せられているのは黒いロングのチャイナドレス(太ももの付け根までのスリット入り)だった。
キサカが着ているのは真っ赤なフラメンコ用ドレス。もちろん肩も背中も大きく開かれていて見る者の意識に大ダメージを与えること必死。
トダカが着ているのが一番シンプルな青いイブニングドレスだった。
もちろん3人とも念入りにメーキャップを施され、カツラまで被せられ、黙っていれば別人にしか思えない。
「なぜトダカの露出が少ないんだ?手袋までして」
「古傷が多いんだよ」
「スネにか?」
「殴らないでください!カツラがズレます!」
「それでは、皆様がお待ちですので会場の方へ」
「ところでキサカとソガまで使った余興って何をやるんだ?」
「ちょっとしたダンスパーティだ」
カガリの疑問にミナが面白そうに笑う。その横ではギナが仏頂面。
「お、3人が戻ってきたぞ」
視線を向けた全員が凍り付いた。
405 :
トダカたん:2005/12/12(月) 23:20:49 ID:???
「みみみミナ!ああああれ!ままままさか!」
「そのまさか、だ」
最初に気付いて仰天したのはカガリだった。
「さて余興だ!あの3人の正体を見破った者にダンスの申し込みを許すぞ!」
ミナの一言の会場内大混乱。
「どうだ?ギナ。あの姿ならエスコートどころかダンスに誘っても問題ないぞ?」
固まっている弟に声をかけると、彼はグラスを置いて真っ直ぐに3人に向かって歩いていった。
「ギナちゃんも好きだねぇ」
「おまえは行かないのか?」
ミナに聞かれてユウナが笑った。
「まっさか。ギナちゃんに独り占めさせるのにあの傷だけ見せたんでしょ?お姉ちゃんまで敵にする気ないよ」
もちろんトダカはギク。思わず身体が逃げかけたが着慣れない衣装に履き慣れない靴では逃げるに逃げられず、ギナに左腕を掴まれてしまった。
「傷が見えているぞ」
手袋と肩口の間、横に走っている古い傷跡。
「こ、これは……もう消えるものでも」
「他人に見せたくない」
傷跡の上に手を当て、ギナはトダカを自分に引き寄せた。
もちろんキサカとソガが呆然。呆気に取られているふたりの前からトダカは連行されていったのだった。
「ミナ!キサカになんてモノ着せたんだ!」
怒っているのは正気に返ったカガリだった。
「真っ赤なドレスなどと……キサカに似合うのは淡いピンクだ!それにファンデはもっと濃い色の方が似合う!口紅はパールホワイトがベストだ!」
怒る理由が違わないかと思うユウナはまだ常識を保っていた。
「いや、あれはあれでなかなかに味があるぞ」
うむうむと頷いたのはウズミだった。
「お父様!しかし!」
「好みのタイプだ」
「……は?」
グラスを置くとウズミはキサカに向かって歩いていった。
「おとー……さま……?」
「ウズミ伯父の好みはおいといて………えーと、そしたらもうひとり、誰?」
ユウナの疑問にミナがふふんと笑った。
「トダカにキサカとくれば、予想がつかぬか?」
「って、あれ、ソガ一佐ー!?」
「どうやらおまえの父はあーいうのが好みだったようだな」
ウズミに抱き寄せられているキサカの隣でソガをくどき初めているのはウナトだった。
「ととととーさーん!いくら冗談でもそいつだけはダメー!」
ワルツが始まった。
「なかなか上手いではないか」
「はぁ。学校では一番下は大抵女性パートをやらされるものですから、一応覚えさせられました」
ギナの腕の中でもはや地獄の底を突き抜けた気分なトダカが答えた。
「それに青、か。あの時着ていたのも青だったな」
「……あの頃ギナ様は泣き虫でしたね」
思い出したのかトダカが小さく笑った。
どれくらい昔の話になるのだろう………
GJ!! 職人様最高です!!
青いドレスのトダカたん…(;゚∀゚)=3ハァハァ
本編wktkでお待ちしております!!
ドレス姿なトダカたんとチャイナなソガたん…ハァハァ(*´д`*)
ウズミ様の趣味(守備範囲の広さ?)すげえ…さすがアカツキを造らせた男だwww
408 :
トダカたん:2005/12/13(火) 21:05:15 ID:???
というわけで本編+エンディングです。
ちーっと長いです。
昨日のイントロは……
まぁ宴会での野郎の女装は当たり前の日本の風習がオーブにも伝わっているのだとでも思ってください。
ここで昨日のど忘れを告白。
タイトルは「私とワルツを」と入れたかったのにすーっかり忘れてました。ははは………
いつもと逆の岩場の方へ泳いでいたトダカが見つけたのは、水面に突き出た岩の上に座り込んで泣いている子供だった。
「どうした?ぼうず、何泣いてるんだ?」
声をかけるとびっくりしたのか顔を上げ、その勢いで水面に落ちてしまった。
「馬鹿!何やってるんだ!」
あわてて泳ぎ寄って水中で暴れているのを抱き上げて岩の上に戻した。
5歳くらいだろうか?女の子のようなかわいい顔をしている。
「泳げないのか?どうしてこんなところにいるんだ?」
「最初水なかったんだもん……」
「満ち潮で帰れなくなったわけか」
大人なら胸までの深さだが子供では脚がつかない。泳げなければ溺れてしまう。
「今度からかくれんぼは考えてしろよ。ほら、掴まれ」
「かくれんぼじゃないやい!」
べそをかきながらも言い返す様子においおい。
「ならなんだ?こんなところにべそかきにきたのか?」
「だって……おねぇちゃんもう泳げるのに……ぼく泳げないからみんないじわるするんだ」
なるほど。子供には子供の悩みがあるわけか、と苦笑してしまった。
「おねぇちゃん?いくつ離れてるんだ?」
「双子だからぼくとおんなじ。でもおねぇちゃんの方がなんでもできるって、みんな……」
「あー、そりゃなぁ。女の子の方が早く大人になるもんだからしかたないぞ」
子供を座らせている岩に寄りかかってつい相手をしてしまう。
「こんどの日曜までに泳げるようにならないとダメだって。でも……まだぼく浮かべないから」
「人間は浮かぶようにできてるんだぞ?」
「だって沈んじゃうんだもん!」
「なら試してみるか?」
笑って子供を抱き上げると仰向けに両腕に抱えた。
「目を閉じて、ほら、力を抜いて。ちゃんと支えているから」
そっと海面に降ろすと身体が強張るのがわかる。
「大丈夫。ちゃんと支えてるだろ?目を開けてみな」
視界一杯に広がったのは遮るもののない蒼天だった。
「そら……」
「綺麗だろ?下ばっかり見てると綺麗なモノは見えないぞ」
笑っている声。でも馬鹿にしている声ではない。
「でも上ばっかり見ていると今度は下の綺麗なモノが見えないけどな」
ギナが声の方に顔を向けるとトダカは腕を組んで見下ろしていた。あれ?と思ったのとびっくりしたのは同時だった。
「うわ!」
思わず手足をばたつかせてしまい、身体が沈みかけたがすぐさま抱き上げられた。
「嘘つき!ちゃんと支えてるって!」
「支えてなくても浮いてたろ?」
笑って言われてう!と言葉に詰まった。
「ほら、浮かべた。今度は下の綺麗なモノ見ようか」
一度岩に戻され、トダカが自分のゴーグルを外してギナにかけた。
「これで目は痛くないぞ。水の中見てみような」
水中に揺れてみえる海草、ゴツゴツした岩、白い小石。
何もかもが初めて見るモノだった。海の中がこんなになっているとは誰も教えてくれなかった。
「すごい!ホントに綺麗だ!」
嬉しそうに笑うギナに笑い返し、トダカはひょいと肩車した。
「さて、帰らないとおねぇちゃん心配してるぞ、きっと」
もう浮かべたんだからすぐ泳げるさ、と言われてもやっぱり不安だった。
「また、会える?」
「ああ。もうしばらくこの島にいるからな」
「明日も、会える?」
「ん〜〜。3時頃なら」
「じゃ泳ぎ方教えて!」
この人なら家庭教師よりももっと上手に教えてくれそうな気がした。
「おいおい、いきなり会った大人をそんなに簡単に信用しちゃダメだろ?悪い人だったらどうするんだ?」
「ホントに悪い人ならそんなこと言わないもん」
ギナに言い返されトダカは声を上げて笑った。
翌日、ギナがビート板を持って待っているとトダカは泳いで現れた。
「用意周到だな」
それからふたりの特訓が始まった。
言っていることもやっていることも同じはずなのに、トダカに言われると随分簡単そうに聞こえるのが不思議だった。そして少しでもできるとすぐに褒めてくれるのが嬉しかった。
潜ることもできるようになった。泳ぐこともなんとかできるようになった。
ひとつひとつクリアしていく事に笑って褒めてくれる。褒めてくれる笑顔をもっと見たいと思った。
なんでもできて当たり前。できないのは努力が足りないから。そういう風にしか見られたことがなかっただけに褒められるのは嬉しかった。もっと褒めてもらいたい。そう思ったのも子供心には当然のことだった。
「こんなに才能あるのにどうして今まで泳げなかったんだ?」
一休みの間、チョコレートをもらって囓っている時に訊かれてギナはトダカを見上げた。
水の中に浸かりっぱなしは身体によくない、と満潮で半分沈んでいる岩の上に座る彼の膝の上に座らされている。
「なんでだろ?よくわかんない」
教え方が下手だったからだと思うがそんな言い方をするとトダカは嫌そうな顔をする。だから口にしなかった。
「おにーちゃん、どこに住んでるの?」
話を変えようとしてギナが訊くとトダカは肩をすくめた。
「この島に療養所あるだろ?今はそこでリハビリ中」
「病気なの?」
「怪我さ。ケンカの仲裁に入って逆ギレしたヤツに刺されて痛い目にあったんだ」
練習の時は子供扱いなのに、会話になると子供扱いしない。変なのと思いつつも誤魔化しのない会話は楽しかった。
「どこ刺されたの?」
「今君が寄りかかっているとこ」
驚いてギナが身体を離すとトダカが笑った。
「大丈夫さ。リハビリ中って言ったろう?おおかた治りかけているんだ」
「だからいっつもスプリングなんだ」
この南国のオーブで、アクアラングもしないのにきっちり体躯を覆う青い色のショートスリーブスプリングを着ているのが不思議だったがそれで納得がいった。
「傷見せて!」
「あんまし気持ちのいいもんじゃないぞ?」
「見せてよ!『名誉の負傷』なんでしょ!?」
首元のファスナーに手を伸ばして引っ張ると男相手にそんなことをするんじゃない!と叱られた。
「そういうことはあと10年経って美人の女の子相手にするもんだ」
「いいの!その時のための練習にするんだから!」
右の脇腹にまだ赤みを残している傷があった。手で触れてみるとその大きさがわかる。
「ちゃんと治るの?」
「傷跡は残りそうだなぁ。ま、傷跡は男の勲章だからいいけどな」
いつもの場所まで送ってもらい、岩場の隙間から屋敷に戻るといきなり怒られてしまった。
「ギナ!どこ行ってたの!?」
双子の姉のミナだった。
「毎日抜け出して……練習しなくていいの!?お父様が来るの明後日なのよ!」
心配してくれているのはわかる。それでも青年のことは自分だけの秘密にしておきたかった。
「だ、大丈夫だよ。ちゃんと練習してるもん!」
「本当!?」
「本当!」
駆け寄ると弟の髪が濡れているのをミナは知った。庭のプールの水ではなく、海水で濡れている。
「ひとりで海に行ったら危険だってじいに怒られるわよ」
「平気だよ」
「でもあたし達がどうしてここにいるのか、忘れちゃダメよ」
誰にも言わない。言ってはいけない。それは自分達の命に関わることだから。
遺伝子操作されたコーディネーターであること。
オーブ五大首長家のひとつ、サハクの後継者であること。
そのどちらの理由でも命を狙われるのだと言い聞かされて育ったのだから。
本島から少しだけ離れたサハクの領地の小島。
あるのはこの別邸と人口100人程度の小さな漁村、そして軍の療養所。
サハクの隠れ家ともいえるこの屋敷でふたりは育てられていた。
あのおにーちゃんは療養所にいると言っていたから軍人なのだろう。
自分が大きくなってちゃんとした地位についたら一緒にいられるようになるだろうか?
そんなことを考えてしまった。
それともお父様に頼んで護衛官に付けてもらおうか。そしたらずっと一緒だ。
うん。その方がいい。明後日来たら頼んでみよう。そう決めたギナだった。
だがギナの願いは叶わなかった。
銃声と爆発音にふたりは飛び起きた。
室内を照らすのは常夜灯ではなく、赤い非常灯に切り替わっている。時計は深夜12時に近い時刻を表示していた。
「ミナ様!ギナ様!脱出を!」
ドアの外から聞こえる護衛官の声に急いで服を着てふたりは隠しドアを開いて逃げ出したのだった。
屋敷から少し離れた岩場に繋がる通路。そこには父が信頼する護衛が待っているはずだった。
だが抜け出したふたりが見たのは爆発炎上する屋敷とその炎の中で倒れているいくつもの死体だけだった。
わかるのはいつまでもここにいてはいけないということだった。
隠し通路などすぐに見つかる。そうすればすぐに追っ手はここへ来てしまう。
どこへ逃げればいいのか、硬い表情で燃え上がる屋敷を見ている姉の手をギナは握った。
「おねぇちゃん、こっちだ!今なら通れる!」
いつも青年と会うために通った狭い通路。今なら潮も引いている。姉の手を握ったままギナは走りだした。
反対側まで抜ければ村がある。そこへ行けば本島と連絡も取れる。そう思って暗い海辺を幼いふたりが走った。
逃走の途中でギナは小さな赤い光を見つけた。
毎日落ち合っていたあたり。握っているミナの手が緊張し、脚が止まった。
誰かいる。もしかして。その期待とそんな都合のいいことがあるはずないと否定する意識がぶつかる。
「坊主!坊主だろ!?大丈夫なのか!?」
「おにいちゃん!」
声を聞くと同時にギナは姉の手を離して走っていた。
「怪我してないのか!?無事だったんだな!?ねぇちゃんはどうした?」
「一緒。でも、他のみんなが……」
飛びつくと安心で涙が出てきた。
驚いたまま立ち止まっているミナにギナを抱き上げながらトダカは顔を向けた。
「おねぇちゃん、この人なら大丈夫だよ!」
星明かりだけの闇の中、トダカが緊張の中にも安心させるような笑顔を見せた。
トダカは何も訊かなかった。ただ、自分のいた療養所も襲撃されたのだと話した。
「療養所も!?どうしてそんな!」
「入っているのはリハビリ中の軍人ばかりだからな。応援に駆けつけられると困ると思ったんだろう」
「じゃおにいちゃんはどうして……」
「先に坊主達の屋敷が襲われて火の手が上がったのを見て飛び出したんだ。海から回った方が早いと思って飛び込んだ直後にミサイル撃ち込まれてドカン、だ」
背中にミナを背負い、前にギナを抱いてトダカは海を歩いた。
「それじゃ……村も」
「ああ。期待できないな」
話している間に港が見える場所まで着いたが予想通り見える村の家には火が放たれ、その明かりで岸壁に立つ男達が見えた。
「朝になればいくらなんでも軍に気付かれるだろうが……」
おそらく、それまで隠れていることはできない。ここまで派手にやった連中であれば死体を確認できなければ無差別な爆撃さえ躊躇わないだろう。それくらいの予想はついた。
岩陰にふたりを降ろして隠すとトダカは手頃なサイズの石を拾った。
「道具を取ってくる。必ず戻るから絶対にここを動くな」
「何をする気?」
「これでも軍人だ。人の殺し方は心得ている」
新月がトダカに味方した。
離れた防波堤にいたひとりに背後から近づくことに成功すると一撃を後頭部に食らわせ、倒れかかったところを抱えて腰のナイフを引き抜いて首に滑らせと止めを刺した。
銃とナイフを手に入れるとそのまま闇の中を走り、漁小屋へと入り込んだ。
予想通りとっくに家捜しされていたが欲しい物は見つかった。
フィンとアクアラングのセット。
タンクの容量を確認するとほぼ満タンだった。すぐに使える状態で準備していた漁師に感謝しそれを抱え上げた。
そのままふたりの元へ戻ろうとして岸壁のモーターボートに気付いた。
見張りがいたのはあのボートを使われないようにするためだったのだろう。
ならば期待に応えてやらないとな。そう思ってトダカはタンクを降ろした。
いきなり響いたエンジン音にふたりがビクリとして顔を上げた。
闇の中、一隻のモーターボートが沖合目がけて走ってゆく。
「ひとりで……逃げた?」
「違う、違うよ!そんなことする人じゃないよ!」
「だってあれは!」
ボートを追ってすぐに数隻が港を出てゆく。追いつかれるのは時間の問題だろうとふたりでさえわかった。
「おい!無事か!?」
ボートに気をとられていたが、すぐ側でかけられた声に驚いて振り向くとトダカが水中から頭を出していた。
「おにーちゃん!」
「遅くなった。工作に手間取ったんだ。だが欲しいものも見つかったし、この島から逃げるぞ」
トダカが水中を運んできたのはアクアラングのタンクだった。
子供の身体には大きすぎるそれを手際よく身に着けさせ、使い方を教える。
「いいか、あの光を目指す。水中でもある程度は見えるあれが目標だ」
彼が指さしたのは隣の島の灯台だった。
「俺が引っ張るから無理して泳がなくていい。ただ落ち着いて呼吸することだけを考えろ」
重いタンクも海に入るとそれほどには感じない。コーディネートされたミナとギナでは動きを妨げる重さにはならなかった。
「そして……もし俺が手を離したら」
トダカの声がわずかに低くなった。
「絶対に振り返らずふたりだけで真っ直ぐにあの光を目指せ」
それがどんな意味なのかわからないはずはなかった。
腰の大型ナイフと信号弾入りの拳銃、そして背中の水中銃。それらを捨てることなくトダカは海に戻った。
「いくぞ」
右手にミナ、左手にギナの手を握り、彼は泳ぎだした。
近いといっても10キロ以上の距離の水中を、子供ふたりの手をひいて泳ぐのはかなりの労力を必要とする。
自分の体力がそこまで保つかどうか不安だったがやらないわけにはいかない。
せめて追っ手が来ないことを祈りつつトダカは全力で水を蹴って進んでいった。
目を閉じて必死になって握り続けた大きな手。
耳を叩くのは水流とトダカの吐き出す空気が作り出した泡の音。
休むことなく動き続ける両脚と握りしめてくれる手だけがふたりの命を支えていた。
どれだけの時間がかかったのか。
トダカの動きがゆっくりしたものになったのを知ってギナは目を開いた。
水平になっていた身体を起こし、立ち泳ぎの形でゆっくりと水面に顔を出していた。
それでもふたりを水面には引き上げない。手を離すことなくトダカはそのまま再び前進を始めた。
上陸したのは海水浴場だった。
見通しの良いその砂浜に人影はなく、キャンプ客のためなのだろう、街灯だけが明るく灯されていた。
急いでタンクを背中から降ろし、ふたりの装備も外してからトダカは仰向けに倒れ込んでしまった。
「おにいちゃん!」
「だいじょうぶ……だ」
言いながらも激しい呼吸はかなり苦しそうで相当に疲れているのだとふたりでもわかるほどだった。
海を見るとふたりがいた島の方が明るく光っていた。まだ火の手は収まっていないのだろう。
どうして。
その疑問だけが浮かぶ。
どうしてぼく達を殺そうとするの?
どうしてぼく達だけを狙わなかったの?
どうして……おにいちゃんはぼく達を助けてくれようとしているの?
恐怖で震える手でギナがトダカの手を握ると疲労で震えていた手が握りかえしてくれた。
「もう少しだから……行こうか」
まだ落ち着かない息で、それでもトダカは身体を起こした。
「大丈夫?」
初めてミナがトダカに声をかけ、起きあがるのを手伝うように肩に触れた。
「ああ。繁華街へ出ればもう安全だから……」
言って立ち上がりかけた時、海上からエンジン音が響いてきた。
銃声は聞こえなかったがトダカはふたりを砂浜へ叩きつけるように伏せさせた。
間一髪でギナの頭があった辺りを水中銃の銛が貫き、少し離れたところに突き刺さった。
「目を閉じて伏せていろ!」
声とほぼ同時に強烈な光が彼らを包み込み、悲鳴と小さな爆発音がそれに続いた。
さらに聞こえたぼす!という鈍い発射音にトダカが水中銃を使ったのだと知った。
そして海へ向かって砂を蹴る音がギナとミナの耳に届いた。
銃声。続いたのは悲鳴。次に耳に届くのが聞き馴染んだ彼の声でないことを必死に願ったギナだった。
「もういいぞ」
ぽさっと頭に触れた手にギナはガバッと跳ね起きた。
「さ、次が来る前に行くぞ」
起きあがったミナは自分の手を握るトダカの手がぬるりとしているのを感じた。
「ケガ……!」
「ちょいと水中銃を避けこそなっただけだ。死にはしないさ」
「だけど!」
「大丈夫だ……療養所や村の者に比べれば、な」
それにこのウェットスーツのおかげで急所は全部無事だったし、と笑ってみせるとそのまま走り出した。
街に入る少し前でトダカは脚を止めた。視線の先では道路を封鎖して非常線が張られていた。
「警察……?」
「偽物だ」
トダカは断言した。
「で、でも!」
「本物ならなぜ浜と港にいない?俺達が上陸して街に向かっていることを知って待ちかまえているんだ」
道から離れ、トダカは腰の物入れから携帯電話を取り出すと、ミナに渡した。
「さっきの連中が持っていたモノだ。これである程度は犯人の目星もつく。それと、ご両親への連絡もな」
番号は覚えてるんだろう?と訊かれてミナがうなずいた。
「街に入ったらなるべく賑やかな場所のコンビニの入り口でかけろ。灯りの下で、迎えを待て」
「おにいちゃんは?一緒に来てくれないの?」
「あいつらを道から追い出さないといけないからな。ここからはふたりで行け」
「やだ……やだよ!一緒に来てよ!」
「ダメだ」
明確な拒絶にギナがビクリとした。
「行け、そして生きろ。おまえ達はそれだけの価値を持つ存在だろう!?生きのびる義務があるはずだ!」
「そんなものいらない!一緒にいたいよ!」
「甘ったれるな!」
本気で怒鳴られてギナだけでなくミナも身体が強張った。だがトダカはすぐにふたりまとめて抱きしめた。
「生きてくれ。君達を守るために死んだ者達がいるんだ。彼らが自分達の死を自慢できるような大人になってくれ」
「だって……だって。ぼくはそんなに強くない」
「強いさ。泳げるようになったろう?あの島からここまで辿り着けたんだ。それだけでも十分な証拠だ。きっと、みんなが喜んで守ってくれるような大人になれるさ」
「やだよ……そんなことしたらみんな死んじゃうよ。そんなのやだよ!」
「なら誰よりも強くなれ。君自身が他の者達を守れるだけの、姉さんを守れるだけの強さを持てばいい」
黒髪をそっと撫でられ、ギナはトダカの首に顔を埋めて泣いた。
「今すぐにはなれなくても、きっといつかなれる。そうじゃないと俺が怪我してまで守った甲斐がないじゃないか」
「でもあの数相手では……」
ミナの心配は当然だった。泳いでこの島にたどり着き、怪我までしているのだ。
「大丈夫だ。連中はプロじゃない。ここまで俺がひとりで突破できた程度なんだから。どうとでもなる」
なんとかしてみせる。ほとんど意地だけでトダカは決めていた。ここまで来て諦められるか、と。
「あんな連中に踊らされてたまるか。踊るなら美女とワルツをと決めているからな」
ミナが先に身体を離した。
「行きます」
「おねぇちゃん……」
「でも、その前にあなたの勇気を分けてください」
左の腕に負った傷からはまだ出血が続いている。ミナはその傷に唇で触れた。
自分達のために負った傷。何も聞かずに護り続けてくれた人の血。
涙を拭ってギナも身体を離した。
「それ、貸して」
まだトダカが首に下げていたゴーグルを指さすと彼が怪訝な顔をした。
「今度会ったときに返すから!」
「そうだな。なくさないでくれよ?」
初めて会ったときに海の中を見せてくれたゴーグル。少しだけ勇気をくれたそれ。今借りるのは再会の約束。
握りしめたそれはまだ濡れていた。
「ここに隠れていろ。連中の注意が逸れたら走れ」
浜辺で奪ってきた銃を肩から降ろすとトダカは『さよなら』を言わずに走った。
直後に響いた銃声と怒鳴り声。足音と車の急発進の音。
続けざまの音が遠くに去ってから、ふたりは道を外れたまま街へと走った。
まもなく夜明けを迎えようとしている中でも繁華街は賑やかだった。
その中でもひときわ賑やかな一角にあるコンビニの前でミナは父にメールを送った。
『ギナと一緒にいます。迎えにきてください』
発信して3分としないうちに着信音が鳴った。
表示された番号は間違いなく父の携帯のものだった。
「もしも……」
『ミナか!?無事なのか!?ギナも一緒なのか!?どこにいるんだ!』
立て続けに訊かれ、心配しきっている声についにミナも泣き出してしまった。
「一緒……ギナも一緒……ふたりしかいないの……」
守ってくれた青年は、もういない。
名前も聞かなかった。
自分達の名前も教えなかった。
アッシュグレイの髪の青年はたったひとりでたくさんの敵にむかっていった。
きっと、もう、会えない。
だから約束は忘れられない。
自分達を守るために殺された人達がそれを自慢できるような大人になってみせるから……
角を曲がった直後にぶつかってきたのはユウナ・ロマだった。
「ロンド様!そのまま捕まえてください!」
言われる前にギナはユウナの襟首を掴んで自分から引き離していた。
「今度は何から逃げる気だったんだ?」
「……諸々から」
「その諸々を舌先三寸で何とかするのが貴様の仕事だろうが」
「時にはそれが面倒になるんだよ。もー、ギナのせいで逃げ損なったじゃないか」
補佐官が追いついてギナからユウナを受け取った。
「申し訳ありません。さ、ユウナ様、仕事が溜まってますよ!」
「だー、もう!で、ギナはどこ行くの?」
「一仕事終わった後だ。これから帰って寝る」
ギナの『仕事』がどんなモノなのかはユウナも知っていた。
「まーたひとりで片づけたの?」
「足手纏いなどいない方が早くケリがつくからな」
それだけ言ってギナは足早に去っていった。
「ロンド様は部下をお持ちにならない主義だそうですね」
「まーね。サハクの『仕事』が『仕事』だから使うときは使うけど、護衛とかには絶対に使わないな。自分の身くらい自分で守れるって偉そうなこと言ってるけど……」
隠されるように育てられていたふたりと同じ年頃という理由でユウナは子供の頃から行き来していたためにギナが護衛を持たない訳を知っていた。
「ダンスも仕事もひとりじゃできないんだけどねぇ……」
「ダンスはどうか存じませんが仕事はできることもあります。いいえ、ユウナ様しかできないことが山になって待っています!さぁ戻りますよ!」
ブツブツ言いながら執務室に戻るとドアの前に軍服がひとり立って待っていた。
「トダカ二佐です。本日付でユウナ様の護衛の任に着くよう命じられました」
敬礼されてユウナがキョトンとした。
「二佐でぼくの護衛?」
「原因はユウナ様にあります!説明しますから入ってください!二佐も!」
「なんで原因がぼくなんだよー」
「ユウナ様先日新型イージス見物に行って中の梯子降り損ねて落ちたじゃないですか。その時下敷きにしたイージスの副長ですよ」
言われてユウナも思い出した。
「それとこれとは……」
「下敷きの結果は肋骨が折れた程度でしたが、その影響で古傷が悪化して手術する羽目になりまして。3ヶ月程海上勤務不可を食らったんです」
トダカが笑って続きを口にした。
「その間原因のユウナ様の護衛という名目で休養してもらおう、という話になったんですよ」
これが二佐の履歴です、とディスプレイに映され、ユウナは仕方なしに目を通した。
「つまり小姑がふたりになるってわけね……って、なにこの1年近いブランクは」
「誰が小姑ですか!そもそもユウナ様が……!1年?」
「悪化した古傷をこさえた年です。ケンカの仲裁に入って逆切れしたのに刺されまして」
「それで?1年も?」
「それは3ヶ月程度で治るはずだったんですが……入っていた療養所の爆発事故に巻き込まれて死にかけたのです」
療養所の爆発事故。そんなことが珍しくないはずはない。そして傷を負った年。
それらを確認したユウナの目がスッと細くなった。
「刺されたのは右の脇腹?ついでに左の腕に水中銃避け損なった傷跡があったりする?」
「え?ええ」
トダカがギクリとしながらも頷いたのを確認してユウナは笑顔になった。
「ふ〜ん。そうか。あるんだ」
「な……なんの話ですか?」
「ユウナ様?」
ふたりの疑問を無視してユウナは電話を手にした。
「あ、ミナ?ぼーく、愛しのユウ……って切らないでよ!もー、短気なんだから。まだ家?ギナはまだ帰ってないよね?今から行くから、寝かせないで待たせといて。ふたりに見せたいモノがあるから」
「ユウナ様!何を勝手に!」
「いーの。時にはサハクに貸しを作っておくのも悪くないでしょ?はい、トダカ二佐も行くよ」
「ユウナ様!何を一体!」
「はいはい。すぐにわかるから」
トダカの疑問と困惑を完全に無視してユウナは彼の手を引いてサハク本邸の奥へと進んでいった。
「何を騒いでいる」
先に姿を見せたのはミナだった。
「私はもう仕事に出るのだぞ」
「だからちょっと待ってっていったでしょ?ギナちゃんは?」
「……その呼び方はやめろと何度言えば覚えるのだ?ザル頭」
階段の上から部屋着に着替えたギナが降りてきた。
「あっらー、そんなこと言っていいのかなー?せーっかく良いモノ持ってきたのに」
「ユウナ様!」
まだ手を掴まれているトダカが困惑した声を上げるとふたりがビクリとして視線を向けた。
「こちらトダカ二佐。なかなかいい男でしょ?」
ユウナがトダカの制帽を取ってふたりに顔を晒して見せた。
アッシュグレイの髪、墨色の瞳。忘れることのできなかった顔が年齢を加えればこうなるだろうという容貌にまさか、とふたりが目を見張った。
あの後父に頼んでどれだけ探してもらったか。それでも彼が誰だったのかわからずじまいだったというのに。
「……脱げ」
ギナの声にトダカがギョッとして顔を向けた。
「服を脱げ!早く!」
「あ、あの?」
狼狽えているトダカに痺れを切らせ、ギナが怒鳴った。
「ユウナ!そのまま押さえていろ!」
軽い動作でギナは踊り場から飛び降り、わけがわからないままユウナに押さえられているトダカに駆け寄ると有無を言わさずベルトを外し上着を脱がせると剥き出しになった左腕に残る一筋の傷痕にギナは手を触れた。
「水中銃を避け損なった傷か……」
一瞬トダカの身体が強張るのを感じる。
続いてアンダーを捲り上げ、腹部に大きく残る傷跡に手を当てた。
「そしてこれがケンカの仲裁に入って逆切れした相手に刺された傷、だったな……」
「な、なぜそれを……」
「あれからいくつ勲章は増えた?なぜ無事なら知らせなかった!?」
トダカの目が大きく見開かれた。
「まさ……か?あの屋敷の……」
「どれだけ探したと思っている!?どれだけ心配したと……!」
胸ぐらを掴んだまま座り込んでしまったギナに引きずられるようにトダカも膝をついた。
「……どれだけ……会いたかったと……」
「……申し訳ありません」
眠ったギナが掴んだままの上着をベッドに残し、トダカが部屋を出ると使用人が待っていた。
案内され、連れて行かれたのはミナが待つ部屋だった。
「まさかこれほど近くにいたとはな」
上着を脱いでいる今、左腕の傷痕は剥き出しになっている。
自分達を守るためについた傷。痛みを堪えて握ってくれた手の力強さは今でも覚えていた。
「なぜ黙っていた?それとも父に口止めされていたのか?」
いくらなんでもあれだけの事件なのだ。あの当時なら島にあった屋敷が誰の所有なのか、誰がいたのかその気になれば簡単に調べることはできたはずだ。
「覚えていなかったのです」
トダカの言い訳は単純なものだった。
「発見されたのは崖下の海岸でした。半分死にかけていて意識が戻ったのは事件から1週間も後のことでした。怪我の影響で記憶は混乱して戻るまで数年かかりましたし、今でも全部戻っているのかどうかはわかりません」
思い出すまで襲撃されて海に逃げたひとりだと思われていて、自分でもそう信じていた。
実際に自分が発見されたあたりに漂着した死体は少なくなかったらしい。
「思い出した頃には事件そのものが『なかった事』にされていて、自分程度の者では調査など不可能でした。それだけのことです」
島自体はサハクの領地なのだから、サハクに連なる者だろうとは想像できたがそれ以上の調査はできなかった。
「怪我、か……あの数を相手にしてのことだ。私もギナも諦めていたというのが本音だったがな」
それでもせめてどこの誰だったのかくらいは知りたかった。
「しかし私達の事は知らなかったのだろう?なぜ守ってくれたのだ?」
更にミナに訊かれ、トダカがキョトンとしてしまった。
「なぜと言われましても……あの状況で子供を守るな、というのが無理な話でありましょう?」
「それだけ、なのか?」
「まぁ……いくらかギナ様と面識がありましたから気になって飛び出したのは確かですが」
当然のことをしただけ、というトダカの声と表情にミナが笑ってしまった。
「そしてギナを怒鳴りつけたわけか。『正しい大人』のやることだな」
ミナが立ち上がり、テーブルを回ってトダカに近寄った。
「ギナが人前で泣いたのはあの夜が最後だった。どうだ?私とギナは死者が誇れる大人になれたと思うか?」
「『軍神』ロンド様が今あるのは自分達がお守りしたからだと胸を張って自慢していることでしょう」
左腕の傷跡に触れる。あの夜、この傷から流れる血を舐め、勇気をもらったのは自分。
「そう言ってもらえるなら嬉しい。2佐の血に誓ったことが達成されたのだからな」
守ってくれる者がいる。自分が守るべき者がいる。他者を犠牲にしてでも生き延びなければならない義務を背負って産まれたというのなら、生き延びて全てを守れるだけの力を手に入れてみせる。そう誓って生きてきたのだから。
見上げる墨色の瞳に穏やかな笑みが浮かぶ。優しい視線。守る者でなく、守られる者が持つような静かな優しさ。
自分達とは正反対の雰囲気を持つ軍人。
「この先、ギナを補佐してやってくれるか?」
「いいえ」
静かに拒絶されてミナが驚いた。
「なぜだ?」
「私ではギナ様の弱点になってしまいます」
傷跡に触れるミナの手を取る。
「ギナ様もすぐに気づかれるでしょう。サハク家がその職務を遂行しようとする限り、私はギナ様の傍にいてはいけないのです」
あの夜と同じに握られた手の温もり。優しく、力強く。
「近い将来には護衛艦群司令として嘱望されている者がそう言うのか?」
「必要とされるのは私が得意とするものとは別の才能です。その能力がないことを私は自覚しています。ギナ様の足手纏いになることはできません」
明確なトダカの言葉にミナが微笑んでうなずいた。
「そうとも思えぬがな。そこまで言うのなら仕方がない。だが3ヶ月はギナの傍にいてくれるな?」
……あの時ミナの言葉に頷いてしまったのが間違いだった。
トダカは心底後悔していた。
まさかギナがプライベートではこれほどワガママな坊っちゃんだとは思わなかった。
いったい何度殺されかけたことかと、数えるのをやめてしまったのはとっくの昔。
今日も今日で拗ねるギナを宥めるのに……女装させられるとは。
「しかし似合うな」
カガリにまで言われてがっくりと脱力。
「キサカと違って正体バレてないから泣くことないよ」
挙げ句にユウナに慰められていれば世話はない。
「キサカはバレたのですか?」
「カガリが大声でバラした」
「ソガの正体をバラしたのはユウナだろ!」
あいつら当分軍令部に出勤できんなと思ってしまうトダカを批難できるものはいなかった。
「ま、たまには大目にみてやってよ。遠慮なくべったりくっつきたいだけなんだからさ」
ギナにとってトダカが『憧れのおにーさん』なことをユウナは知っている。自分の傍にいて欲しいのに、いてくれないからついついいじわるをしてしまうという極めてお子様な心境であることも。
素直にギナの副官になっていればトダカもここまで痛い目に遭うこともなかったはずなのだが、なぜか今だに艦隊勤務のままでいるからよけいに命を狙われているのだとも。
もっともムキになるギナを見たいがためにトダカにちょっかいかけるユウナもユウナであるのだが。
「だからってなぜ私がこのカッコなんですか?それくらいならミナ様とギナ様が入れ替わった方がまだ……」
その辺がまだわかっていないトダカの愚痴はある意味当然。
「ふむ。なかなかいいアイデアだな」
それも面白そうだと怒りもしないミナに、入れ替わらなくても同じ服装したら声以外で判別付く方が少ないだろうと思っても言葉に出せないユウナにカガリ。
「アスハのニューイヤーパーティはそれでいってみよう」
「ならミナが私をエスコートしないか?ユウナよりは目立ちそうだ」
お父様に頼もうと思っていたのだが、あの様子ではキサカの新しいドレスを注文しそうだからな、と視線を向けずに指だけ向けるカガリにキサカへの悲哀を感じるほど篤い友情をトダカは持っていなかった。
「ユウナはどうする?ソガにエスコートされるか?それともするか?」
「……された方がいいかもしれないな」
ウチのパパンがあんなに悪趣味だとは思わなかったと愚痴るユウナの背後には視線を向ける者はいない。
ただ1人、トダカだけが首長家の人間のシュミは理解できないと心の中で嘆いていた……
「何をゴチャゴチャ話している」
トダカを背後から抱き寄せたのは当然ギナ。片手にはカクテルの乗ったトレイ。
「来週のニューイヤーパーティのこと。今度は逆しよって話」
言いながらユウナがトレイを受け取りミナとカガリに差し出した。
「で?こちらの美女の正体をバラしたのか?」
「そんなもったいないことができるか」
楽しそうな声のギナにひとまず明日はキサカ達ほどの恥は晒さずに済みそうだと内心ホッとしたトダカである。
しかしいい年した野郎連中(しかもゴツい体格の軍人)を女装させて何がいったい楽しいのやら。
だが何はともあれ、来年もまたこの受難が続くことはたしかだろう。差し出されたカクテルとあきらめをまとめて受け入れてしまったトダカだった。
……まったく、何時まで経ってもあの頃と同じにお子様なんだから……
えんど。
若トダカ・・・漢だ。
アスランしくGJ
トダカたん最高でした!!職人さまGJGJ!!
若トダ萌え(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
今日ここ読んだ直後にさいもえ投票してない事を思い出した
急遽すべり込みでトダカたんに入れてきたら
ぎりぎりで本選進出できるみたい
職人さんGJ
トダカたん燃え萌え
職人さんGJ☆です。若トダカたんかっこいい!
ソガたんにエスコートされるユウナりん見たいです。きっとお似合いと思われ。
うわ……。
確かにあの姉弟、幼い頃より狙われてそうだよな……。
あの2人の人格形成にもしっかり説明つけてるし、トダカたんGJ!
感想ありがとうございます〜
トダカたんに萌えるような人ならこれくらい許してくれるかな……?という甘い期待でうpしてみました。
これで思い残すことは………まだあるな。
>>423 トダカたん、二次予選突破したんですよね〜!
まさか本選にまで進めるとはw
こんなに人気があるとは知らなかった(ry
426 :
メモ帳の裏:2005/12/15(木) 00:34:56 ID:???
……眠気と戦いながらうpしたら、メアドその他が前回のままだった……orz
恥を晒したので鬱って寝ます。
トダカたんの夢が見られますようにとお祈りしてから……
職人様超GJでした!!!!
一佐の夢は見れましたか?
さいもえ見てきた。
トダカたんが戦う相手はドラえもんなのか…………orz
若トダたん激萌え!おっとこまえでイイですなぁ。
職人さんGJGJ!!
ちびミナギナもかわいくてよし。しかしこれが後年、ああいう性格に育っちゃうのは
トダたんには計算外だったに違いない・・・
そりゃ計算外だろうよ
あんな風になるなんて思えないもの
カガリ「とだかーコレやろー」
⊃以前ユウナが作った地獄の38種類違いの艦艇ツイスターゲーム
ミナ「うわぁーなーつかしーい」
トダカ「おっいいですよ☆よしっソガ、対決だっっ」
ソガ「負けませんよ──」
カガリ「トダカうまーい☆」
トダカ「オレはコイツに関してはリアルタイム世代ですからねっ、ハハハ、スイスイっとねv」
ミナ「次っ『レセップス』☆」
トダカ「しかも現在第二護衛艦群司令、学生時代はオールA──となればアレでしょう、私の勝利は間違いナイでしょう!!わからん名前の艦なんてないもんねー☆」フフフ ククク
カガリ「トダカカッコイイ」
ミナ「じゃお次は『モントゴメリィ』」
トダカ「ハイハイ、お次は『モントゴメリィ』…ああコレね
ん?ちょっと遠いかな…?」ぐぐぐ プルプル…
メ゛ギィッ
ソガ「わ゛──っっ」はわっ
ありえない形状→(´兪)・。・←ゴボゴボ(泡)
カガリ「キャートダカぁー」いやあああ
ミナ「トダカ───っっっ」ヒイイイ
ソガ「きっっっ救急車──っっ」
──そして…
迷える子羊たちの上に静かに雪は降りつづき
色んな想いを(とりあえず)白くやさしく包み込み
トダカ一佐をのせた救急車のサイレンはX'masの街に吸い込まれてゆきましたとさ☆
>>431 クリスマスハチ種GJ!
しかし、激しくトダカたんのどこら辺が折れたのか気になります(つД`)
はち種GJ!!!
聖夜に救急車で担ぎ込まれてクリスマスがクルシミマスに変わったんだな
434 :
トダカたん:2005/12/18(日) 23:45:24 ID:???
「トダカさんにあ・い・たーい!!」
叫んだシンの後頭部を無言で張り飛ばしたのはレイだった。
「誰のせいでクリスマス休暇フイになったのか、忘れてるみたいね、シン」
ルナマリアがナイフの切っ先をシンの頸動脈に押し当てつつ恨みの籠もった声をかけた。
「あんたが馬鹿しなきゃ!あたし今頃デートだったのよ!デート!」
「俺だって今頃ギルと……」
「おまえら同じプラントにいるんだから、その気になったらいつでも会えるだろ!」
「「クリスマスは特別だ!!」」
「うぉーい、シン、それとレイに荷物届いてるぜー」
ドアが蹴り開けられ、ヨウランが箱を抱えて入ってきた。それを受け取った2人の顔がとたんに明るくなった。
「トダカさんからだー」
「ギルからのプレゼント……」
喜ぶふたりにルナマリアが呆れる。わかってはいたが実に見事にファザコンなコンビだ、と。
『メリークリスマス、シン。会えないのは寂しいがそれだけ頼られる存在になったということだから私も嬉しいよ』
外せない仕事が入ってオーブへ行けない、とつい嘘をついてしまったことが良心にぐさぐさと突き刺さる。
『たいしたものでもないがプレゼントを贈る。それから年明け早々にミナ様のお供でプラントへ行くことになりそうだ。時間が取れれば食事でもしたいと思う』
「ミナ様のお供でこっちに来る!?やった!トダカさんに会えるんだ!」
思わず大声を上げてしまったシンの肩をレイががっしと掴んだ。
「……ギルに頼んでデートの時間は都合してもらってやる。だから」
「ミナ様のサインだろ?まかせとけ!」
「あー!あたしの分も!」
子供達は自分の欲求に素直だった。
「で?何もらったの?ふたりとも」
「ギルからは……これ」
レイが見せたのはキーホルダーに付けられた一枚のデータチップだった。
「なにそれ」
「新型MSの起動チップ」
「……………評論は避けとくわ。シンは?」
「へっへっへー。こ・れ」
シンが見せたのは鎖付きの懐中時計だった。
「うっわクラシック〜」
「しかしいいデザインだ」
「だろ?前から欲しくってさ。『一人前になったらプレゼントしてやる』って言ってくれてたんだ」
嬉しそうなシンにレイがため息。
「ドジ踏んでクリスマス休暇吹っ飛んだとは言えないな……」
「シン、口止め料よ!外出許可出たらケーキ食べ放題奢りなさい!」
「そうだ!俺からもプレゼント贈らなきゃ!」
言っていそいそと端末に向かったシンの手元をふたりがのぞき込んだ。
「今から贈るって……間に合うの?」
「ネットだから大丈夫だろ。それにこれならトダカさんも絶対に喜んでくれるだろうし」
「「……何を贈る気?」」
「デスティニーの図面」
「「スパイ容疑で銃殺されたいのか!おまえは!!」」
職人様有難うございます!!
トダカたんSS、シンと愉快な仲間達XmasネタGJデース!!
これで一人でも生きて行けます(つД`)
送られたほうは送られたほうで心臓止まるだろうなw>Dガンダム図面
437 :
通常の名無しさんの3倍:2005/12/19(月) 12:19:28 ID:p4JicaCv
保守
とりあえずほしゅ。
目の前にバジルール少佐がいる。
改造したら連合軍服のトダカたんにならないかなーと悩む俺がいる。
致命的なのは腰の細さなんだよな…
>438
フィギュア?
ナタルベースじゃあ難しそうだなあ…。
誰ベースだとつくりやすいんだろう? オーブ軍服のネオかな?
でもアイツ腕まくったりしてるし、ウヒョーとか言うしなあ。
キラとかだと小柄でつまらんし。
トダカたんフィギュア欲しい…。
…と、造形スキルゼロの自分が語ってみる。
こうなったらいっそ折り紙で作るか…。
>>439 カンガレ!!そして、完成の暁にはうpしる!!
>>440 シードヒロインズ4のナタルん。
アゴと鼻筋にちょいと付け足して目元塗り直せばそれなりになりそうなんだなw
髪型逆だけど似たような分け方してるから帽子被せれば誤魔化せそうだし。
ここはひとつ磐梯に「シードオッサンズ」を出してもらうよう要望書を……
ザフトからはパトリック・ザラにギルバート・デュランダル。
連合からはイアン・リーにハルバートン。
オーブからはトダカ1佐にキサカ1佐。
シークレットで青軍服トダカ1佐かウズミ・ナラ・アスハ代表なんかがどうだろう?
>>441 「シードオッサンズ」(・∀・)イイ!!
茂クラインさんとセイランパパもお願い
ホントに出たら大人買いしちゃうのに。
443 :
377:2005/12/21(水) 23:04:50 ID:???
苦節115個。
重複率46%。
やっとトダカたんに巡り会えましたw
当分甘いモノは見たくない……
ヤ○オクに走った方が早かったかもしれないと思う今日この頃。
ちなみに先ほど覗いたら、トダカたんは200円でアマギどんは80円だった。う〜む。
>>441 ナタルンで改造か!身幅はパテで量増しか?
思いついたのだが、キンブラでは改造は無理だろうか…
そして、シードオッサンズ(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
イイ響だ!ラインナップも最高だ!大人買い推奨か?!
>>443 激しく乙!
口直しに…つ【せんべい】
>>443 オメ なんかすごい頑張ったなぁ
でも苦労して手にいれたんだからさぞかし愛着がつくだろうよ
>>443 乙 あなたのトダカたんへの愛にプロージット☆(ドイツ式乾杯)
>443
(経済的な)痛みに堪えてよく頑張った!!
感動した!!!
ほしゅ兼ねで。
そういえば特番っていつだったっけ?
トダカたん出るのかなぁ……
(言いつつ見る気ナッシング)
>>448 関東地区: TBS 2005年12月25日(日) 25:50〜26:45
関西地区: MBS 2005年12月25日(日) 24:30〜25:25
中部地区: CBC 2005年12月24日(土) 27:50〜28:45
福岡地区: RKB 2005年12月25日(日) 25:13〜26:06
北海道地区:HBC 2005年12月25日(日) 25:20〜26:15
静岡地区: SBS 2005年12月25日(日) 25:05〜(予定)
宮城地区: TBC 2005年12月30日(金) 16:00〜(予定)
山梨地区: UTY 2006年 1月 4日(水) 15:00〜(予定)
山形地区: TUY 2006年 1月 7日(土) 25:40〜(予定)
福島地区: TUF 2006年 1月12日(木) 24:55〜(予定)
参考までに…
>450
448ではないが情報dクス
福島はやんないかなと思ってたけどやるのね
メリークリスマス保守
例の放送日だから一応保守
あと数時間で放映ですが、あえて言おうアマギが目立っていたと
>>455 アマギだけじゃダメなんだよ……
シンだけでもダメなんだよ……
もちろんソガたんだけでも、ユウナりんだけでもダメなんだよ……
トダカたんが目立たないと、心の養分が補給されないんだよぉ〜〜
か、回想ですら出なかったよトダカたん〇| ̄|_(アスカ家あぼんの背景のみ)
つうかシンのトダカたん墓参りとカガリとの和解はスルーですかそうですか彼までもラクシズマンセーさせるのですか………
最初から期待などしてなかったさ
してなかったけど…… なんだかなぁって感じだよ
黒歴史入りの殿堂だな!ファイナルマイナスに題かえれ
黒歴史も近寄られるのを嫌がるんじゃないのか……?
慰霊碑行くならキラなんかと握手してないでトダカたんの安否くらい口にしろよ、シン……
シンはトダカたんのこと頃したって自覚あんのかな?
もしかしたらトダカたんのこと忘れてたりして……
下手したらザフトが『オーブ軍と戦った』ことも『オーブ上空で戦った』こともきれいさっぱり忘れてるかもしれないなぁ…………
負債が。
なんとなく危険そうなので揚げ。
ニュースを見ていてふと思ったのはお正月にオーブでは雑煮を食べるのだろうか?ということ。
餅つきトダカたんをつい想像してしまった・・・
>462
日本をモデルにしてるから多分食べるじゃないかな
餅つきトダカたん……見たい
「さてと、じゃあ餅でもつくか」
もち米が蒸しあがったのでもろ肌脱いで杵を取るトダカたん
「………」
しばらく反応が無いアマギ
「杵振り下ろしたところに突っ込んでくるバカがあるか!!」
>464
アマギよ……貴様は本能でトダカたんを追い掛けてるのか
>>466 え?違ったの?
特にここのアマギどんは……w
そしてそれを本能と天賦の幸運で避けまくっているのがトダカたんだよねv
アマギどんのお陰で…
紅白の餅がつき上がりますたwww
コミケ行った人、トダカたんの本あった?
アマトダでソガトダでシントダなギャグ本があった
アマギの一佐ハァハァ('U`*b ソと睡眠薬バッチコーイなソガの芸風はもはやデフォなのか?
>469
まさかこのスレを見て……
まさかな…そんな訳はない
>>471 かなりありえるぞ、それ。
つーか、ここ以外でソガが出張っているとこってあるのか?w
しかも目的のためには手段を選ばす、なんてソガはここの日記以外で見たことナイ。
>>470 ……虎で出してくれないかなぁ。その本・・・
>>471 虎はどうだろうな‥むしろ大阪があるさ!
>>469 ナカーマ!漏れもその本手に入れた(*´Д`*)
あの制服の下、ノースリーブだった〜〜www
明けましておめでとうございます
今年もトダカたん萌えでいくぞ
名前欄に!damaで一番高い値出した奴が三が日トダカと過ごせるってのはどうだのん?
まずいくのねーん
じ、自分はどうでありましょうか?
当然同じ一佐である私だろう。
トダカさんは渡さない!!!
正月でもほしゅ。
オーブは神社詣りなのかハウメアの神殿詣りなのか?
和服のトダカたんも萌えだが礼装のトダカたんも萌えだなぁ
迎春保守!
和服トダカたんに一票!
480 :
通常の名無しさんの3倍:2006/01/04(水) 13:15:16 ID:t43bDdtB
種死年末SPには後姿しか出番が無かったが鮒SP右左では真壁司令がトダカたんに見えたのは漏れだけか。。。。。
さすが平井キャラ画だ。。。。。
481 :
トダカたん:2006/01/04(水) 23:05:23 ID:???
「戦争は我々の仕事です。あなたが口を挟むべきことではありません!」
「……何を見ている」
「やっぱり一挙に全話放映ったら見たいじゃない。画面で見るとお父さんも3割増しにハンサムだし」
「DVD持ってるんじゃなかったのか?」
「それとこれとはやっぱり別。ねー、お母さん」
自分の戦死シーンなど誰が見たいものか。ため息を零すとトダカは居場所を求めて家を出たのだった。
通りのオープンカフェの片隅でぼんやりと茶を飲んでいるといきなり背中を叩かれた。
「待ち合わせか?」
「……いたたまれなくなって家出してきた」
それだけで全てを悟ったソガが苦笑しつつ向かいに座った。
「いいかげん慣れろよ。単なるドラマだぞ」
「おまえは出演してないからそんなこと言えるんだ」
しかも殺されてみろ、とふて腐れるトダカの姿にやれやれ。
「この時間なら20話くらいだな。シャワーシーンじゃないのか?」
「あれは俺じゃないから別にどうでもいい」
「そうなのか?」
「知らなかったのか?吹き替えだぞ?28話で上着を脱いだ後の後ろ姿もな」
「あれ?みんな知らないんだ。『肌を晒すのだけは絶対に嫌だ!』って駄々こねてね。だからあのシーンは別人」
ユウナの暴露に周辺一同騒然。
「えー!あの引き締まった背中、1佐じゃないんですかー!」
「あの逞しい二の腕も……あこがれてたのにー!」
「いちお本人の名誉のために言っておくけど、トダカだって脱いだら結構イケるよ?キサカみたいに『脱いだら怖いんです』なマッチョじゃないけどね」
キサカと一緒にされる方が気の毒だと知ってる者は皆思う。
「ではなぜ?」
「実はね……」
「何を話しているんですか」
いつの間にか真後ろに本人。走ってきたのか息と髪が乱れている。
「君が裸にならなかった理由。別に話しても害は……………ありそうだね」
トダカの後にはどうやら追いかけていたらしいギナがいた。
そんな言い方で話を打ち切ればいらない噂が広がって当然。
数日後には『加害者・ギナ』『被害者・トダカ』な話が速やかに広がりきっていたのだった。
もちろん伝え聞いたトダカ本人はテーブルに轟沈。
「どうしてそうなるんだー!」
トダカは雄叫んだが日頃のギナの行いを省みれば誰だってそう考えるのが当たり前だろうと思うソガとアマギ。
「ではどういう理由で」
次のファンクラブ会報に載せなければならないネタなのでアマギの手にはしっかり録音機。
「昔崖から落ちたことがあって、背中傷だらけなんだ。ンなモン晒して軍ではこのくらい当たり前と思われたら困るだろが」
「古傷が多いって言ってたの、本当なのか。しかし『名誉の負傷』扱いすれば別に問題はないだろう?」
「……あの監督に見せてたらどんな過去捏造されたかわかったもんじゃねぇ」
だから余計に脱ぎたくなかったんだとふて腐れるトダカであった。
「ソガ一佐、おかしいと思いませんか?トダカ1佐が崖から落ちたというのが事実だとしても、なぜそれをバラされるとギナ様がお怒りになられるのです?」
「…………それもそうだな」
新年トダカたんGJデス!!
ああ、また今年一年トダカずくしだわ…(*´Д`*)
保守しとくさ
>481
新年初のトダカたんGJです
今年も萌えさせて下さい
保守る
486 :
トダカたん:2006/01/07(土) 23:33:44 ID:???
そもそも本当にトダカ一佐の背中に傷痕はあるのか?その疑問は光速にも近い早さで広がった。
証言1・悪友ソガ一佐
「本当に知らないんだ。慰安旅行で温泉に行ってもあいつは他の連中と入らないからな」
証言2・上官ユウナ
「知ってるよ。あれだけ派手な痕残るくらいだから結構重傷だったんじゃない?原因?さーね〜w」
証言3・部下アマギ一尉
「自分も見たことがないので本当かどうかは……常々見たいとは思ってい……いえその」
証言4・上官ロンド・ミナ
「漢の背中というヤツだ。まぁ彼の傷は背だけではないがな。ん?ベッドの中で確認したに決まっておろう」
「ミナ様!私の家庭を崩壊させる気ですか!?」
その前に自分の生命を心配しろと言いたい上官と部下と悪友一同。
トダカの首にはギナの腕が巻き付いて締め上げにかかっていた。
「どんな傷なのでしょうか?まさか鞭で打たれた傷とかでは……それとも焼きゴテとか蝋燭でのヤケ……」
アマギの不用意な一言は自身の後頭部にギナの蹴りを招くこととなったのだった…………
「だからなんで今さらそんなことを気にする!」
「気にするというより、おまえの裸が見たいだけなんだろうがな」
ソガの言葉が終わる前にトダカの右手が拳銃を引き抜いていた。
「艦長!それは自分の仕事です!」
「貴様もソキウスならナチュラルを守れー!」
「優先順位はトダカ艦長が最上位です!」
大騒ぎの最中に部屋に入ってきたのは馬場だった。あまりの状況に脚が止まって呆気。
「どうした?」
「あ、ムラサメ隊の演習日程について艦長のサインをと。……なんですか?あのアマギ1尉型の壁の染みは」
実物なんだがなと思いつつ誰も説明しない。トダカも黙って首を振ったのでそれ以上馬場も聞かなかった。
「しかし何の騒ぎなんです?」
「トダカの背中の傷の原因について」
ユウナの説明に馬場があれ?
「艦長の?あれって戦傷でしょう?どう見たって銃傷にしか……」
「「なんで貴様が知ってるー!!」」
ソガとアマギの叫びが重なり馬場が跳ね跳んでトダカの後へ隠れた。
「な、なんでって……成り行きで一緒に風呂入ったことがあっただけで」
「トダカ!貴様ぁ!10数年来の悪友の俺を差し置いて通りすがりの部下に肌を晒したのかー!」
「一佐!あんまりです!長年お仕えした自分より昨日今日部下になった者に……!」
「おまえら自分の言ってることわかってるのかー!!」
「トダカ!もしや原因を口にしたとかはなかろうな!」
ギナにまで睨まれてしまい、トダカは逃亡を決意せざるをえなかった。
「馬場一尉!手を貸す!飛べ!」
トダカが背後に回した左手を踏み台に馬場がソガとアマギの頭上を飛び越えた。
いきなりのことにさすがの現役軍人達も一瞬驚き、隙が生まれた。その間にトダカが目の前の連中をかき分け突き飛ばして馬場の後を追い部屋からの脱出に成功したのだった。
「ま……待てー!」
もちろん待てるわけなどない。必死に走りながらトダカが叫んだ。
「馬場!有休の完全消化を許可する!当分国外に逃げろ!」
「わ、わかりましたー!」
>>486 ソガたんやはりおまいもかww
これまで悪友傍観ポジ堅持だったのにとうとう……
馬場一尉もとんだ目にあったな
国外逃亡しなきゃならないだものw
あげぼしゅ
490 :
通常の名無しさんの3倍:2006/01/10(火) 17:02:25 ID:gqKQMuby
ほす
491 :
トダカたん:2006/01/11(水) 00:21:46 ID:???
その朝、出勤してきたトダカの頬には大きな傷がついていた。
「朝から夫婦ゲンカですか?」
クスクス笑いを堪えている部下一同を代表してアマギが訊くとムッとした顔で言い返された。
「空から植木鉢が降ってきたんだ。上着は泥だらけになるし、欠片で切るしで遅刻するかと思ったぞ」
マンガじゃあるまいし、と誰も本気に取らない。どうせそうだろうよとトダカもふて腐れながらもそれ以上口にせずに一日が過ぎたのだった。
本部から出たとたんに顔を合わせたのがソガだった。
「どっちが事実だ?」
「証拠を見せてやるからつきあえ」
「証拠?」
「植木鉢を飾っていた店が上着をクリーニングするといって朝脱がされたんだ。これから取りにいく」
平身低頭して謝罪する店長以下にどうやら本当だったらしいとソガが納得してしまった。
「ついでに治療費は請求しないのか?」
「隣のマンションにいた医者を叩き起こして診てもらったからな。病院には行ってない」
ギナに襲われるよりもよほど軽傷である。トダカは気にしている様子はなかった。
「このままウチ来るか?どうせ外食なんだろう?」
「急に押し掛けて迷惑じゃないのか?」
「娘の家庭教師をするというなら一品増えるぞ」
既にトダカは携帯を取り出して笑っていた。
「しかし植木鉢とはまたオーソドックスな」
「直撃しないところがマンガだと言いたいんだろう?」
道を渡りながらからかわれて肩をすくめたトダカだったが、次の瞬間思い切り突き飛ばされていた。
地面に転がったふたりを掠めて行ったのは暴走車。
「おい!大丈夫か!?」
「怪我は!?」
近くで目撃した一般市民が慌てて駆け寄ってきて安否を尋ねてくる。
「いや、大丈夫だ。怪我はない……な?」
先に立ち上がったソガの手を借りてトダカも立ち上がった。
「なんだったんだ?」
「信号無視の暴走車だ。全くブレーキ踏んでないぞ、あれは」
「ったく、酔っ払い運転はせめて日が沈んでからにしてくれ」
酷い目にあったとブツブツ言いつつ家に向かう。
「二度あることは三度あるともいうし、次は」
「避ける場所のない細い道で轢き殺されかけるわけか」
ふたりともジョークのつもりだった。のだが。
タイヤの軋む音にギョッとして振り向くとまさにヘッドライトが自分達を直撃した。
「な……!」
それこそ悪質なジョークにしか思えなかったソガと違い、常日頃ギナに命を狙われまくっているトダカの方が反応が的確だった。
悪友を細い道の向こう側のマンションのエントランスに叩き込むと同時に自分は塀に手をかけ、火事場の馬鹿力でもって思い切り飛び上がった。
突き飛ばされて地面に叩きつけられたソガを掠めるように暴走した車が通りすぎていった。
「と、トダカ!」
まさかの思いで起き上がり、悪友の姿を探すとすぐ近くに仰向けに倒れていた。
「生きてるんだろうな!」
492 :
トダカたん:2006/01/11(水) 22:57:48 ID:???
青ざめながらもソガが駆け寄るとトダカは呻き声を上げた。
「……着地をミスった……痛ぇ」
「……あ?」
「車高の低い車で助かったが……死ぬかと思った」
それでようやくソガは事態を把握した。塀に手をかけ、高飛びのように身体を高く放り上げることで一瞬でも車より上に飛び上がったのだと。
相手の車高が低く、高速だったから無事だったが普通なら上着でも引っかかっていたはずだ。
「……ちょっと心臓に悪かったぞ」
「俺は腰にも悪い」
まともに背中から落下したらしく、腰を押さえながらトダカは身体を起こした。
「ま、これで三度目の正直だ。もうなかろう」
日頃ギナに襲われ慣れているせいで三度も続くことが異常なのだと気づけなかった中年ふたりだった。
「それで膝打って腰打ったわけですか」
翌朝港でアマギが必死に笑いを堪えつつトダカの話を聞いた。
「ギナ様相手のように気配で逃げることはかないませんでしたか」
「酔っ払いだのなんだのにそこまで注意を払えるか」
空母タケミカヅチの巨大な艦体はもう目の前だった。
「トダカ艦長!」
不意に大声で呼ばれ、トダカは脚を止めて振り返った。
「どうし……」
金属が高速で金属に当たる甲高い音がした。
「艦長!」
え?と思う前に身体が逃げていた。連続してトダカの足元で銃弾が跳ねる。一発も当たらないのは奇跡かよほど下手なのか。
「海へ!」
アマギの叫びを聞きながらトダカは海へと飛び込んだ。
「オイル落としだ!早く持ってこい!」
ずぶ濡れのまま艦隊本部へ一度戻り、シャワーを浴びるトダカに手を貸そうとしてアマギが断られた。
「恥ずかしがっている場合ではありません!早く機械油を落とさないと!」
「そうではなくおまえの身の安全のためだ!今馬場一尉がどこにいると思っているんだ!」
それを言われると言葉を返せないのは自分も追跡者だった記憶がしっかりあるからに他ならない。
「窓があるわけじゃない。さすがにこの中なら大丈夫……だろう」
「出航直前に何の騒ぎ〜?」
銃声を聞かれてしまったので形だけでも調書を取られて終わったところにユウナがアマギと入ってきた。
「脚を滑らせて海に落ちまして」
それだけで事情がわかってしまうのも困りものかもしれないと思いつつ呆れているユウナと肩を落としているトダカを見比べるアマギである。
「ったく、ギナも任務に支障をきたさないようにやって欲しいよね」
「貴様にそのセリフを言えるのか?」
ふたりの後からミナまで入ってきた。
「ぼくは口説いてるだけで殺そうとしてないもん」
どちらにしろ迷惑なことに違いはないのだが……とトダカが肩を落とした時、窓が割れた。
床にころん、と転がったのは小さなロケット弾だった。
「部屋の外へ!」
3人を突き飛ばす勢いでトダカが身体をぶつけた。
爆発音が艦隊本部に響き渡ったのはまだ日常業務が始まる前の時間のことだった。
>>491と
>>492の間が空きすぎてて心臓に悪い・・・
そしてまたここで切れてるんだ;;
職人さん、早く続き頼んます
494 :
トダカたん:2006/01/12(木) 22:44:03 ID:???
「トダカ艦長!」
廊下の反対側まで突き飛ばされてミナとユウナのためのクッションにされてしまったアマギが見たのは吹き飛んだドアと元壁だった瓦礫の下から出ているトダカの腕だった。
「生きてるのか!?」
さすがにユウナとミナも驚き、怒鳴るように聞くと腕の先の手がジタバタと動いて床をひっかいた。
「……それでなぜ打ち身とコブだけなんだ?」
「原型を保っていたドアの下敷きになったからだ」
壁の瓦礫はどうやらドアがさえぎってくれたということらしい。打撲はそれなりだったが切った刺さった潰された、という怪我は全くないというのだからソガでなくとも呆れるしかないだろう。
「おまえ、生身の人間だよな?」
「体内に爆弾を仕込まれた記憶はない」
額のシップを固定して看護師が部屋を出て行き、室内には心配プンプンのアマギと不機嫌そうなミナにムッとしているユウナが残っていた。
「で?仕事放って呆れに来たのか?」
「いや、ギナ様がみえられたのでミナ様を探しに来ただけなんだが」
「今日が俺の命日か……」
あきらめと共に深くため息を零したトダカだったのだが。
「少しは状況を考えて馬鹿をしろ!」
部屋に入ると同時にユウナに怒鳴られてさすがのギナも脚を止めてしまった。
「な、なんの話だ!」
「しらばっくれるな!おまえ以外にトダカを殺そうとする奴がいるか!」
「待て!それは事実だが私は今アメノミハシラから降りたばかりだぞ!」
「部下にやらせて見てたんだろうが!」
本気で怒っているように見えるユウナも珍しいなと思いつつトダカが止めた。
「ユウナ様も少し落ち着いてください。ギナ様、今更狙われても私は驚きませんがせめて周りの者への被害は避けるようにしていただけませんか?」
もっともMSまで持ち出して殺しにかかるギナである。言ったところで効果はないだろうとわかっているのが物悲しい。
「それにロケット弾を本部内で使われては軍の業務に大きく支障が出ます。素手に限定はしませんが、せめてライフル程度に納めていただければ……」
自分の殺し方を願い出るというのも情けなさを通り越して虚しい話だが、それが必要だという現実に馴染んでしまっているのはもっと虚しい話である。
「だからなぜ私を犯人扱いする!」
「しかし狙われたのがトダカな以上はそう考えるのが」
完全に犯人扱いされたギナにしてみれば怒鳴るしかないのだが、ソガの意見は本人以外の全ての者が納得するセリフである。
「だいたいトダカはこの手で縊り殺すのが一番楽しいに決まっているだろうが!」
それはそれで問題なのだが、言われてみれば遠距離から狙ったことはなかったよなの一同。
「……ではギナ様でなければ、誰が?」
「そもそもトダカを殺して得するような奴が……」
アマギの疑問に答えかけてつい指を折って考えてしまったのがソガ。つられてユウナも考えて……
「……けっこういるんじゃない?」
「これでもこの歳で一佐で旗艦艦長だ。たしかに妬む奴がいても不思議ではないな」
「それに周囲の認識はサハク・セイラン両家をバックに付けているというものですから、それもあるのでは?」
ミナとアマギにまで言われてそんなものかと思ってしまうトダカだった。
「外聞だけで考えればどこから狙われても不思議じゃなかったんだな、おまえって」
初めて気付いたこの事実。ソガの一言につい感心してしまった室内の連中だった。
トダカたん殺害未遂=ギナの仕業
が確立してるのね
犯人は誰なのか 職人様続きを!!!
496 :
通常の名無しさんの3倍:2006/01/13(金) 19:04:08 ID:hTAludRt
トダカたん・連発投下乙です!出来ればこの流れでトダカ家にサハク家より護衛派遣〜偶然のタイミングでギナ・トダカ娘の接点〜ロマンスの始まりなんて展開があったらいなぁと勝手に妄想してます!
次回投下も期待してます!
ギナとトダカ娘の恋なんて……
トダカたん気絶するぞw
498 :
トダカたん:2006/01/13(金) 23:33:49 ID:???
「……つまり?」
「ひょっとして昨日の暴走車も?」
「もしや植木鉢落下もその一環だったのでは?」
思わず顔を見合わせてしまったトダカとソガとアマギにミナ達が疑問の視線を向けたので、昨日出勤前に植木鉢が
落下してきたことと帰宅途中に暴走車に2度跳ねられかけたことを話すとミナに怒鳴られてしまった。
「なぜそれで異常と思わん!完全に暗殺未遂だろうが!」
「し、しかしそう言われましても……」
まさか自分が、のトダカであり、トダカの生命の危機はすっかり見慣れてしまっているソガ達である。あの程度のことで危機意識など持てなかったというのが事実だったりする。
そもそもは慣らせてしまったギナの責任でもあるのだが、そんなことを姉弟がわかっているはずなどない。
「アマギ!タケミカズチの出航準備を急がせろ!洋上へ連れ出した方が安全だ!」
真っ先に対処に動いたのはユウナだった。
「御家族にもその旨……って、トダカ、奥さんにその事話した?」
「え?ええまぁ。通勤服が泥だらけになったので言い訳に」
どうしてここまで鈍感なんだ!とは一族まとめて命を狙われた経験が豊富ないいとこのぼっちゃんだけが持てる怒りの感情だったりする。
「ソガ一佐!君が直接自宅へむかえ!ファンクラブの女性会員を連れて行け!当分ホテル……いや」
「サハク家で保護する!その支度が必要だ!」
決めの一言をミナにとられてユウナががく。その隙にギナは身を翻して先にドアに向かっている。
「学校へは私が行く!」
「キサカを呼び出せ!何か情報を持っていないか確認する!」
一気に騒ぎとなった室内でただひとり、トダカだけが呆気にとられて上官達の行動を見守っていた。
タケミカズチがオノゴロの港を出て数時間後、キサカとソガを乗せたヘリが物々しい警戒態勢の中に着艦した。
「家族の保護は万全だ。人質並の監視……ではなく、ボディガードをつけてもらえたからな」
なにしろサハクが直接動いたのだ。その厳重すぎる防御は下手するとオーブ軍令部以上のモノである。少なくともその辺の民間人を保護する勢いではないのをソガは直接見てきた。
「それで、何かわかったのか?」
成り行きでタケミカズチに同行していたミナが聞くとキサカがうなずいた。
「数日前に依頼があったのは確かなようです。部下がその筋の裏サイトに流れていた情報を見ていました」
「それを放置していたの?」
「依頼理由が理由だったので、同名の別人だろうと思ったとのことで……」
ユウナに咎められ、キサカが申し訳なさそうに言い訳をした。
「どんな理由だ?」
「『奥さんと離婚して結婚してくれるとの約束を反故にされた』」
「………ならしかたあるまい」
「だね」
「ですな」
「いや、全く」
「しかしこのまま待ちの姿勢ってのも面白くないよね」
ユウナのセリフに当然だとミナが言い返した。
「人違いだろうが何だろうが、我がオーブ軍にちょっかいかけてきたのだ。相応の対応はせねば他国の軍に笑われてしまう」
ふっふっふと実に楽しそうにミナが笑い出したのでトダカがギョッとして後退ってしまった。
ミナがこんな風に笑う時には絶対にロクなことはない。ギナに命を狙われている方がまだマシだと思えるような状況に放り込まれてしまうのだと散々思い知らされている。
「み、ミナ様……?で、できるだけ穏便に事態を納めていただいたほうが……」
「我々の大切なオモ……人材を亡き者にしようとする輩だ。覚悟はあろう。それに軍とてたまには小規模でも実戦があった方が気が引き締まるというものではないのか?」
この先起こるであろう事態を思い巡らせ、依頼主と実行犯につい同情してしまったトダカ達一般市民であった………
保守だ!!
500 :
>>496:2006/01/15(日) 10:34:58 ID:30qfhcUv
トダカたんさらに投下GJです♪age 進行で!
おお〜ギナがトダカ娘の学校へ向かったのか!これはなにやら楽しい予感が。。。。。
501 :
トダカたん:2006/01/15(日) 19:37:00 ID:???
「ひとつだけ聞いていいか?」
ソガの問いかけにトダカは首を振った。
「できれば聞かないでくれ」
テラスで優雅にお茶する妻と娘に作り笑顔で手を振るとトダカはソガと共に車に乗り込んだ。
「俺だってできればおまえと囮になりたくなんか、ない」
海岸沿いの崖下の一本道。どこから見ても暗殺のためのシチュエーションはばっちり、な道をソガの運転で走り抜けろと言われた時には素直に遺言状をしたためようとしたトダカだった。
「5キロ四方には『天』とムラサメ・アストレイの部隊を配置してあるし沖合20キロにはタケミカヅチ以下の艦隊も待機している。心配はない」
ミナのセリフにそれで不安にならずに済ませろと言う方が間違いだと思いソガもまた遺言状を書こうと決めた。
「おまえってホントーに好かれてるのか嫌われてるのかわからんな」
即座に家族の保護に動いたわりには危険度120%な囮に本人を使うあたり、歪んだ愛情を感じるソガである。
「最大の問題はなぜ俺が一緒なのかということなんだが」
「しかたないだろ。キサカを使うにはアスハの許可が必要なんだから」
運転をするソガを見もせず、助手席で海を眺めているトダカがあっさりと言い返した。
「あの連中が楽しみを他に分けたりするはずなかろう」
「……そうだったな」
運転していてもわかるほどの揺れがあった。
ギョッとしてトダカも視線を前に向けた時、進行方向で崖崩れが発生して岩石が上から降ってきていた。
「恨む相手は間違えるなよ!」
言うと同時にソガはアクセルを目一杯踏み込んだ。
「一緒に恨んでやる〜〜〜!!」
トダカの叫びを聞きながら小さい岩がバラバラと天井とボンネットに降り注ぐ中をソガは強引に崩れ落ちる岩をくぐり抜けて突破にかかった。
「おまえ……なぁ、その性格、なんとかしろ」
「ブレーキ踏んでたら確実に下敷きだろうが」
言いつつソガも深呼吸をしていた。危険な状況で少しでも安全だと思われる方法ではなく、強引に危険を突破してしまう手段を本能的に選んでしまうという困った奴だからソガと囮はしたくなかったのだ。
車を止め、呼吸が落ち着いたところでふたりは車外へ出て崖崩れを見た。
「原因はなんだと思う?」
「人工的以外のなんだってんだ?」
「どさくさ紛れでギナ様の仕業とかはありえないか?」
「ありえる話ではあるが……」
見事に埋まった道から視線を外して前に向き直った時、一台の車が接近してくるのが見えた。今頃こんなところを走っているのだからもしかして、と見ていたトダカが「あ」と声を上げた。
「どうした?」
「ミサイルランチャーだ」
「確認してないで逃げろ!!」
蹴倒す勢いでトダカと地面に伏せたソガの頭上にひゅ〜〜〜んと間の抜けた音を残して飛んでいったモノは土砂に当たって爆発した。
「どーしておまえはそう危機感が……」
「頭を上げるな!」
起き上がりかけたソガを地面に叩きつける勢いでトダカが引き倒した。
2射目の爆発で吹き飛んだ土砂と岩がふたり降り注いだ。
「脚は無事だな!?逃げるぞ!」
まだ身体に当たる小石を無視して先にトダカが起き上がった。
502 :
トダカたん:2006/01/16(月) 22:21:31 ID:???
ふふふふふと笑いつつギナはセイフティロックを解除した。
「さあて何分遊べるかな」
最初の一撃は『天』のビームライフルだった。
ミラージュコロイドを解除していきなり攻撃を仕掛けてきた機体に驚いたのかさすがに車が止まり、Uターンしようとしたが、待ちかまえていたムラサメとアストレイの部隊が周辺一帯から湧いて出て逃がすモノかと襲いかかった。
「ギナ様!独り占めはいけませんぜ!」
「そうそう!俺達にも撃たせてください!」
「今日こそ成功させるぞ!ニシザワ、ゴウ!いいか!?ジェットストリームアタックだ!」
「「おう!!」」
一点に向けて降り注ぐミサイルとビーム。当然余波がすぐ近くにいる生身の人間にも襲いかかる。
「おまえ、絶対に嫌われてるだろ!」
「そういうおまえも好かれてないのは確かだな!」
すぐそばに囮役がいることなど間違いなく視界に入っていない。しかも猫がネズミを嬲るように逃げ惑う車に直撃させずに撃つモノだから周囲の被害は甚大。
「どこへ逃げろってんだ!」
「俺が聞きたい!」
降り注ぐ土砂と破片を避けつつ逃げる中年ふたり。乗っていた車などミサイルの直撃を受けて跡形もない。
遺言状を残してきて正解だったと思い知るトダカとソガだった。
「全艦攻撃よぉーい!」
タケミカズチブリッジでユウナが意気揚々と命令を下していた。
「目標、20キロ先で逃げ回ってる自動車の周囲!絶対に当てるなよ!」
「了解であります!」
もちろんアマギ以下もやる気満々。陸地めがけて実弾の艦砲射撃など滅多にできないことであるし、なによりトダカを殺そうとした相手なのだ。
十分楽しませてもらって、たっぷりと後悔してもらわなければいけないではないか。ぐふふふふと笑顔を浮かべながら全艦隊員が命令を待ちこがれていた。
「攻撃準備完了!」
「よぉーし!撃てー!!」
25ミリガトリング砲だの対艦ミサイルだのが一斉に発射され、小さな普通乗用車への攻撃が開始された。
メートル単位でしか離れていない場所にトダカがいることを誰もがすっきりと忘れたままで……
音速を超えて降り注ぐガトリング砲弾にミサイル。ほぼ光速に近い速度で崖と道を抉ってゆくビーム砲。更にはMSのビームライフルと衝撃波までが狙い澄まして襲いかかる。
その様子を安全な屋内から中継映像で見ているミナ達。
「これが実弾演習なんですね?」
わくわくしているのがよくわかる声でトダカの娘に聞かれ、ミナも楽しそうな表情でうなずいた。
「これだけの火力と破壊力を指揮下においておるのがトダカだ。彼を狙う悪逆非道な輩を成敗すると伝えたところぜひに参加したいと全艦が申し出た。良い父を持ったな」
「はい!」
参加して攻撃したがったのはいいが、すぐそばにそのトダカ本人がいることを完全に無視しているという状況はどう見るべきなのだろう?そう思いはしたが口にはできなかったキサカだった。
生きのびろよ。もう肉片になっているかもしれない同僚ふたりへこっそりと口の中で呟いたのだった……
攻撃が収まったのは30分後。
一帯は原型を留めていないほどに穴だらけになり、犯人の車は爆発していないのが不思議な状態で転がり、本人は脱出できずに閉じこめられている。
「ところでトダカはどこにいるのかな?」
「……………あ」
思い出した時には既に遅かった。
ネットの殺人依頼でランチャー……
迎え撃つ方もMSと艦隊……
オーブテラコワス
そして被害を被るトダカたんと巻き添えくらうソガたんカワイソス
504 :
トダカたん:2006/01/17(火) 23:23:09 ID:???
「なんで無傷なんだ」
呆れ果てたキサカの声はギナ以外の攻撃参加者全ての疑問を代弁していた。
「それは俺が聞きたい。……なんで俺達のことを『すっぽり』忘れて攻撃をしてきたのかもな」
「わ、忘れてたわけではありません!」
「そ、そうだよ。トダカを守るための作戦で本人を忘れるなんてことはありえないだろ」
言い訳にも聞こえないアマギやユウナのセリフに呆れる気も失せてずぶ濡れで泥だらけの上着を脱いだトダカである。当然のことながらギナは気にもかけない。
「この程度のことで死ぬようならトダカではないわ」
「……ギナ様、トダカはともかく自分もいたのですが」
ソガの悲痛な一言にそうだったか?とこれまた冷たい一言。
「生きておるのだから問題はなかろう。早く着替えてこい。尋問を始めるぞ」
昔の拷問部屋風の室内で犯人は縛り上げられていた。
「依頼主は誰だ?」
簡潔にミナが問いただしたがそう簡単に答えるはずもない。強がっているのが丸見えな顔でそっぽを向いた。
もっともミナにしてみてもあっさりと答えられるとおもしろみがない。
「三流がこんなところだけ一流気取りするとロクな目に遭わんぞ?」
「だ、誰が三流だ!」
「単独でトダカを狙ったという時点で三流決定だ」
さもなければ単なるモノ知らずだよな、とミナの後でユウナもうんうん。
「……そうなのか?」
思わずキサカに尋ねてしまったのはトダカ本人。
「オーブ世間の一般常識として、おまえに手ぇ出すということはサハクとセイランと護衛艦群敵に回すってのと同義語扱いされてるからな」
「なんでそうなる」
「クリスマスパーティでミナ様のエスコートしてた男は誰だったのか、忘れたわけではあるまい?」
「セイランの分は?」
「ユウナ様が誰にでも背後霊になると思ってるのか?」
常日頃オモチャ扱いしかされていないトダカにしてみれば言われて納得できるはずもなく、首を捻るだけだった。
「まぁ吐きたくなければそれでも良い。この部屋もたまには使わないと錆がでるからな。一応希望を聞いてやろう。どれを使われたい?」
「……鮫のエサにしてくれ」
「強がるな!」
怒鳴りつけたのはソガだった。
「貴様はそれでいいかもしれないが、飛び散った肉片の後始末をするのは大変なんだぞ!」
それも何か違うぞと思いつつ、これ以上巻き添えはゴメンだというソガの気持ちもわかるキサカである。
「エサになりたいならそれでもいい。ちょうどエサやりの時間だから腹を空かせていることだろう。生き餌ならチャッピーも喜ぶしな」
チャッピーってなんだ?とソガに聞かれてトダカが知らんのか?
「ミナ様のペットのホオジロザメだ。よく懐いていて芸もするぞ。だが飼育係とエサを間違えることが時々あってな。魚肉より人肉の方が好みらしい」
平然とした顔でトダカが説明したので犯人がギク。
「お、俺を殺したら依頼主はわからないぞ!」
「調べればわかることだ。オーブ軍情報部はそれほど無能でもないからな。明日には結果も出るだろう」
「自白させるつもりなどなかったのなら、最初から入り江に運ばせればよろしかったでしょうに」
呆れながらキサカが言うとミナがふふんと笑った。
「その時はきっと錆落としになりたいと言っておったぞ。この手の輩は」
同情心に満ちあふれた顔でトダカが床に転がっている犯人の肩を軽く叩いた。
「悪いことは言わん。素直に吐け。そうすれば生かして警察に引き渡すようミナ様に頼んでやる」
「トダカ!せっかくの生き餌と取引するな!」
「話す!なんでも話す!だから警察に引き渡してくれー!!」
犯人可哀想……w
506 :
通常の名無しさんの3倍:2006/01/18(水) 22:33:24 ID:Phr6JX81
トダカたん連発GJでした♪トダカ娘とギナとの絡みが。。。。ミナになってた!
次回投下楽しみにまっています!
507 :
トダカたん:2006/01/18(水) 23:28:08 ID:???
「しかしトダカが女がらみで殺されかけるとは」
話を聞きつけたウズミがカガリと共に押し掛けてきて説明を要求したのは翌日だった。
「モテる男はつらいな」
「……ウズミ様、本気でおっしゃってます?」
「有名税というヤツだ。諦めろ」
カガリにまで言われてがっくり。
「そのうちストーカーが出てきて拉致監禁されて調教されるぞ。覚悟しておけ」
「他人にされるくらいなら先に私がやる」
楽しそうにウズミが言ってのけ、さらにギナが言って返すのを聞かされ、どこで人生を間違えてしまったのかと心の中でひっそりと涙したトダカだった。
「で、依頼主は?」
「あの女だ」
モニタに映っているのは20代後半と思しき程良い美人。もっとも常日頃ギナだのミナだのに迫られているトダカにしてみれば「ふ〜ん」にしかならないし、そのおこぼれを強制されているソガも「なるほど」程度である。
「知った顔か?」
「いいえ」
「本人は『トダカ一佐に裏切られた』と言い張っておりますが」
アマギの報告も一同にしてみれば真実味は壮絶に薄い。ソガあたりに言わせれば『トダカに浮気できる甲斐性があればとっくの昔にミナ様に腹上死させられている』にしかならない。
「んじゃ直接会ってみる?」
「そうですね」
「どこまで話を作れるのか、聞いてみたいことだしな」
アマギが連れに行ったのと入れ違いにキサカが入ってきた。
「遅かったな。何かあったのか?」
カガリに聞かれてキサカは顔を顰めた。
「ウズミ様が仕事ほったらかして行方くらましたのでその後始末ですよ」
まったくもう、のキサカの手にはサイン待ちの書類がひと束。
「伯父上、仕事はちゃんと押し付けて来い」
「今度からそうしよう」
こんな連中が仕切っていて、よくまともにオーブが国家として機能しているモノだと思うが、さすがのトダカやソガでもそれを顔に出す勇気はなかった。
「連れてきました」
アマギの声に全員がドアを見た。
「あの男よ!あんなにあたしのこと愛してるって言っておきながら……!」
ビシリと指さされ、怒鳴りつけられてもトダカには身に覚えはない。それでも迫力負けして思わず仰け反ってしまった。
「あ、あの?」
「おい、落ち着け!」
「絶対に許せないわ!女の敵よ!」
「だから人違いだと……」
「違わないって言ってるでしょ!離しなさいよ!」
アマギの腕を振り払い、鬼の形相で突進されればギナでさえ一瞬竦み、ユウナはウズミの背に隠れてしまった。
「ち、ちょ…!」
思わず身を庇ったトダカの耳にヒステリックな叫びが突き刺さる。
「この裏切り者ー!」
室内に反響するほどの音を立てて平手打ちがキサカの頬に決まった。
トダカたんGJです!
次回の最終回お待ちしておりますwww
509 :
トダカたん:2006/01/19(木) 23:12:49 ID:???
「い、いやそのだから、最初から裏切るつもりでいたわけでは……」
「ならいつから裏切る気になったの!?あんなに貢がせておいて!」
襟首ひっつかんで怒鳴り上げる女性へ頬を腫らして必死に言い訳するキサカの姿に一同唖然、呆然。その中で最初に我に返ったのはウズミだった。
「あー……お嬢さん、キミが裏切られたというのは、間違いなくその男なのかね?」
「そうよ!」
「隣の男ではないのだね?」
「何を言いたいのよ!」
身を庇った体勢のまま硬直して動けないトダカの肩を押さえているソガも呆気にとられて動けない。
「……ならばひとつだけ訂正させてくれないかな?」
ウズミが深く息を吐いた。
「訂正?」
「その男は『トダカ』でなく『キサカ』だ」
「…………あなたって男は!結婚詐欺で訴えてやる!!」
「ままま待て!そんなことは……!」
ようやく身体を伸ばしたトダカの肩に手をかけたままソガが誘った。
「……茶でも飲みにいかないか?」
「まだ陽は高いが酒でも飲みたい気分だ」
「自分も同席させていただいてよろしいでしょうか?」
「キサカ、話がついたら連絡しろ。他の者は来い。秘蔵のブランデーを飲ませてやる」
こめかみを軽く押さえながらミナが立ち上がった。
「しかしまぁ今回の事件でつくづく思いました」
アマギのしみじみとした声に茶を飲んでいた一同が顔を向けた。
「艦長はギナ様に追われているのが一番安全なんだなぁと」
「……どこをどうすればその結論に辿り着くんだ?」
「ギナ様相手なら艦隊出動の必要はないだろう?それに少なくとも俺まで吹っ飛ばされる危険もない」
艦砲射撃の中を逃げ回るなど、金輪際したくねぇと額を押さえるソガである。
「でもたまにはあんな砲撃訓練もした方が技術向上にはいいんじゃない?みんな喜んでたしさ」
「次回の標的にしますよ」
相変わらず背後霊になっているユウナに慣れさせられてしまったトダカが力のない声で言い返す。
「その時は私も呼べ。直接照準で狙って見本を見せてやる」
「いいよぉん。トダカに一緒に逃げてもらうから。ぼくと手を繋いで逃げようね〜」
「トダカ、いっそキサカに代わって私の補佐に付かんか?かわいがってやるぞ?」
「姉上、例のクーデター計画、実行に移したいと思うのですが許可をいただけますか?」
これを寵愛と呼んでいいのか、単なるオモチャと見るべきなのか判断できないソガだが、悪友の耳元にこっそり囁くことはできた。
「亡命先なら世話してやるぞ」
「……考えておく」
「よく御無事でしたね」
後日、ほとぼりが冷めたので帰国した馬場が呆れた顔で一言だけ感想を述べた。
「でも名前を騙られたせいで殺されかかるってのもそうそうないことですから、珍しい経験だったと思えば……」
「思えるのか?国外逃亡者」
「自分には無理です」
土産です、とトダカに差し出したのはもっそりとした鳥の木彫りの置物だった。
「なんだこれ?鳥か?」
「フクロウって夜行性の鳥だそうです。当て字で『不苦労』、苦労しないって意味でお守りにいいって売ってました。ついでに店の近所の神社で幸福招来と護身祈願の呪いもしてもらってます」
「……ありがたくもらっておく」
どこへ行ってきたんだと思いつつもトダカは部下の心遣いに感謝して素直に受け取ったのだった。
トダカたんGJ!GJ!
>ぼくと手を繋いで逃げようね〜」
でICOな2人を想像してしまった俺ガイル(´Д`*)
大作GJであります!!!
ギナ様に追われるのが結局安全だなんて……
複雑だろうなぁw
あげ
トダカたん連作GJでした
キサカ……何やってんだwww
保守
ageますか
516 :
トダカたん:2006/01/26(木) 00:49:32 ID:???
「今日という今日こそ、仕留めてくれるー!」
軍令部に響き渡ったギナの声。銃弾とナイフから逃れて逃走を図るトダカの姿は既に日常の風景だった。
角を曲がると同時に眼に飛び込んだのはミナの姿。一瞬で全てを悟ったミナは苦笑と共に横のドアを開きトダカを招いた。
その中で待っていることを考えると躊躇したい気分はチョモランマほどの高さがあったが、当面の生命の危機から逃れるためにトダカはその誘いに乗ってしまった。
「姉上!トダカを見かけませんでしたか!?」
飛び込んできた弟は心底楽しそうな表情だった。この弟に追いかけられて毎度毎度無事逃げ延びているのだからトダカの逃走能力は並のコーディネーター以上だなとつくづく思う。やはりぜひにその遺伝子をサハクに取り込みたいモノだと考えつつ窓の外を指差した。
「そこから出ていったぞ。たまには手加減してやれ」
「そのような必要がどこにあるのですか!?今日という今日こそ、必ずひっつかまえて逃げられないよう手枷足枷首輪で拘束して言葉責めで気の済むまでいたぶってからイエスと言わせてみせます!」
「………そのような魂胆だから逃げられているのだと思うが」
どうせ捕まえてしまったらそんなことなどできないくせにと思いつつ呆れる。
「まぁよい。だが間違っても殺すでないぞ?軍の業務に支障がでるからな」
「わかってます!では!」
ミナが指差した窓からギナは飛び出していった。
「……………ここは5階なことを、完全に忘れておるな」
こういう部分を見ていると本当に弟なのかと思ってしまうミナだった。
「行ったぞ」
声をかけるとソファの後からトダカが立ち上がった。
「気配の消し方は特殊部隊並になったな」
「必要に迫られましたから」
背もたれにつかまってぐったりと項垂れつつトダカが答えた。
「私がいったい何をしたというのですか?」
「座って休め。まだしばらく隠れていた方がよいだろう」
本気でわかっていないのかと疑問に思うこともしばしばだが、サハクをバックに付けているとあからさまにしないところがまた気に入っている自分も自分だと思う。
素直に座り込んだトダカに紙コップのコーヒーを差し出すと何の疑いも示さず小さく礼を言って受け取った。
横に座るとビクリとして身体が逃げたが気にせずそのままトダカの膝を枕に借りて横になった。
「!?」
「少し寝る。1時間経ったら起こせ」
声も出ないほど驚いている顔を見上げ、クスリと笑うとミナは目を閉じた。
「み、ミナ様!」
「ギナが戻るまでそのくらいの時間はかかる。心配ない」
わずかな時間ののち、小さなため息が顔にかかり、ごそごそと動く気配があった。
ふわりと身体にかけられた上着の温もりを心地よく感じながらミナは意識を眠り中へ落としたのだった。
自分はいったい何をしたというのだろう?
本気で疑問に思いながらもミナを起こすこともできずトダカは身体をソファに預けた。
安心しているのか、イヤガラセなのかはわからないがミナは穏やかな寝顔を見せている。膝を借りている相手が一応は男だと認識しているようには見えない。
自分は男の部類に入ってないのだろうなと思ってもミナの立場ではそれも当然かとも思う。
まぁいい。この体勢ならギナに見つかっても攻撃されないだろうから自分も少し眠ろう……
「………気持ちはわかるけど、起こしたら怒られると思うよ?」
怒りと嫉妬で全身を震わせているギナの肩をポンと叩き、ユウナは目の前ですやすや眠っているふたりにデジカメを向けたのだった。
これで当分トダカをいじめるネタができたなと思いつつ………
GJです
今はほのぼの
でもそのあとは……
トダカたんGJです!!
ユウナりんからの被害が増えるのかwww
「トダカたん」外見だけでもフェルトで作れないかなぁ……
と考えてみたが、軍服の色遣いが面倒すぎて挫折した。
どーしてオーブの軍服はあんな切り替えが入ってるんだよ〜
520 :
トダカたん:2006/01/29(日) 23:50:05 ID:???
疲れ果てて家に帰り着くと珍しいことに娘が「おかえり」と玄関まで出迎えてくれた。
「ただいま……どういう風の吹き回しだ?わざわざ出迎えてくれるとは」
「今日はそういう気分なの!御飯は?」
「本部で済ませてきた。今日は母さんサークルだろう?」
上着を脱ぎつつ居間に入ると娘が腕を引っ張ったのでトダカがますます不審に思って首を捻ってしまった。
「あのね……ちょっと相談があるんだけど」
「なんだ?試験問題でわからないのは聞かれても困るぞ」
茶化すと『ちがーう!』とふくれてさらに腕を引っ張られた。
「あのさ……デートに誘われたんだけど、どういった断り方したらいいんだろ?」
ぺきり、とトダカが固まった。
「それは……この時期ならやはり受験勉強をダシにすれば」
娘も年頃か、と嬉しいような寂しいような複雑な感情が湧き起こったトダカである。
「うん、そう言ったんだけど『そんなことしなくても合格させてあげるから』って言われて」
「………………なんだって?」
一瞬にしてそんなことを言い出しそうな部門の連中の顔がトダカの脳裏を横切る。その中で娘に手出ししそうなシュミとスケベ心を併せ持つ奴を瞬時にピックアップし、明日にでも対策をと作戦を練り出す。
「きっぱり断りたいんだけど、それやるとお父さんにも被害が行くんじゃないかと思って困っちゃって」
「どこのどいつだ!そんな公私混同を言い出した奴は!」
「お父さんの上官の紫頭」
それはユウナ様のジョークだから気にしなくていいと娘に笑顔で告げる。
先日の一件で顔見知りになったから、見かけたついでにからかわれただけだよ、と言うとそれもそうかと素直に肯いて残念がる素振りも見せないのはよっぽど好みとかけ離れているのだろうと安堵したトダカである。
だが同時にソニーに暗殺を依頼するべきだとトダカの心の暗黒面が強硬に主張してもいたのだった。
「ユウナ様!受験生をからかうのは止めてください!」
翌日ユウナを見つけると同時に声をかけると本人はほえ?といった顔をむけた。
「私の娘です!受験直前なのですから、冗談はお控えください!」
「いや、ホントは花嫁学校に入学してもらってそのままボクのお嫁さんにと思ってるんだけど」
「……………度を超えた冗談は止めていただきたい」
握りしめたトダカの両手にユウナが慌てたように一歩後退った。
「ユウナ様にはカガリ様とのお約束がありましょう!?」
「カガリだって嫌がってるんだから破棄は確実なんだよ!」
「その理由に私の娘を使うおつもりですか!?いくらユウナ様といえ……」
「だ、だから本気なんだって!この間の事件で直接会ってからかわいいなと思っていたんだってば!」
強気でユウナに迫るトダカの姿にまわりがざわざわ。珍しい光景にカメラを向ける奴までいた。
「トダカの才能は我がサハクにこそ相応しいものだ」
ユウナの襟首を掴んでぐいと引っ張ったのはギナだった。
「彼女は生まれた時からサハクが目を付けている。今さら横からしゃしゃり出ても遅い」
そんな話は聞いたことがないぞのトダカの目の前でユウナとギナの争いが始まった。
「目を付けてるって婚約者がいるわけじゃないだろ!ならボクがプロポーズしてどこが悪い!」
「候補者なら山ほどいるわ!より相応しい男を選別している最中だ!だいたいセイランに軍事的才能が必要か!?」
「あって悪いもんじゃないだろ!彼女本人の意志を無視して勝手に話を進めるよりは……」
間でトダカは既に第三者。呆気に取られてしまったトダカの肩をポンと叩いたのはソガだった。
「話がつくのを待っていたら仕事にならんぞ?」
「それもそうだな」
このふたりが争っている間は自分へのとばっちりも娘へのちょっかいもないだろう。そう判断してトダカはその場を離れたのだった……………
ついに娘まで……
父親って大変なのねwww
522 :
トダカたん:2006/01/31(火) 00:56:16 ID:???
「なんだ、知らなかったのか?」
アメノミハシラへ向かうシャトルの中でミナに呆れたように言われ、トダカが狼狽えた。
「知らなかったも何もなぜそんなことに……」
「今更何を寝ぼけたことを。古来より首長家は養子カモンな風潮だろうが。より優秀な遺伝子を求めて日夜調査は怠らんぞ」
「それと私の娘とは……」
「だからコネ無しで順調以上に出世した高級将校や官僚の令嬢・子息は産まれたときから調査の対象だ。追跡調査の結果、十分な能力を認めればそれぞれの家門で釣り合う者との婚姻を考えるのが当然だ」
40代に入る前に群司令候補に上げられていた者の娘など受胎時から追跡しているわと言い切られては、はぁ、としか返事ができない。
「もっともトダカの場合、先に身元がわかっていれば叔母上との縁組みがなされていただろうな」
「……え”?」
「そして産まれたのが娘ならそのままギナの許嫁になっていたはずだ」
「………えーと………?」
それはそれでもの凄く嫌なモノを感じてしまったトダカである。
「ま、考えておくことだな。ユウナに義父と呼ばれるのとギナに叔父と呼ばれるのとどちらがいいか」
ミナの言葉につい想像してしまい、そのままトダカの意識が硬直してしまったのだった………
「お久しぶりです、トダカ一佐」
「君も元気そうだな、ソガ一佐」
美人に敬礼を返しつつミナの後からトダカはシャトルから降りた。
「ダンナからのラブレターを預かってきているよ。浮気してないか気にしてたぞ」
「こちらはいい男が多いですからね。浮気するにも気合いが入りますよ」
笑い返され相変わらずだと思いつつ悪友に頼まれた手紙を差し出す。
「本気にはならんでくれよ?あいつに泣きつかれるのは二度とごめんだからな」
「この次は泣きつく気力も湧かないほどきっぱり振りますから御心配なく」
「そうしたら自殺を止めるのに苦労する気がするんだが……」
間違いなくミナ様の支配するアメノミハシラ勤務の女性だとため息も出ないトダカだった。
「直行便は二時間で出発します。それまで一佐は……」
「この際だ、仕事を手伝え」
楽しそうなミナの一言に再びトダカがえ”。
「なに、やることはタケミカズチにいるときと大差ない。少しは覚えておいた方が後々便利だぞ」
後々っていつの話ですかとは聞き返せないのが部下の悲しさ。
「そういうわけでトダカに決済の半分を回せ。ソガ、手伝ってやれ」
「は!」
俺は重力の底で波の上を漂っているのが能力の限度いっぱいなんだが……と思いつつソガ妻に笑顔で差し出された大容量のデータチップを端末に差し込んだのだった。
どんなものだ?とミナに聞かれ、ソガ妻は人の悪い笑顔を浮かべた。
「ユウナ様の副官が務まるだけあって、ミナ様の留守くらいならすぐに押しつけられそうです」
あれは「副官」という名称の完全代理人だからなとは首長家の名誉にかけて口には出せない。
「それにトダカ一佐のファンはこちらでも少なくありませんからね。『間違って』エアロックから外に出てしまうような事故もおきないでしょう」
ついでにギナ様もお戻りになる機会が増えそうですしと言ってのけるのだからミナも笑うしかなかった。
ふたりの視線の先ではトダカが黙々と与えられた情報の処理を続けている。
「やはりここに留め置くか」
「実にいい考えだと思います」
その方が邪魔が入らずに『色々と』楽しめそうだし、と彼女たちが考えていることなど気付きようもなかったトダカだが、その一瞬に堪えようのない悪寒が恐怖と共に背筋を走り抜けたのだった……
ひとまずほしゅ
524 :
通常の名無しさんの3倍:2006/02/02(木) 12:24:45 ID:QnwpHjpf
不定期保守
保守☆
にしても人がいなくなったよな
このスレを覗く人の人数はどれくらいなんだ?
527 :
鮒右左:2006/02/05(日) 19:47:04 ID:wv0NhV1o
今ここが賑やかみたいだが【急接近】イザラクスレ【姫と王子】
俺は毎日ここを覗いてるぜ!65氏 続きも投下宜しく!
保守〜〜〜!(((´д`;)))
保守
age保守
531 :
トダカたん:2006/02/09(木) 20:53:15 ID:???
「……とまぁそういうわけでバレンタイン商戦に合わせた『ネコ耳ミナ様』ですが、非常に危険な状況です。お気持ちはわかりますが部下御一同にも予約個数は5個以下にするよう通達を願います」
ギナ様が買い占めに走ってるだけじゃないのかと言いたくない奴はいなかったが、さすがに音声化することのできた者はいなかった。
「予約したのか?」
隣に座るソガに小声で聞かれまぁなとトダカは答えた。
「シンが送ってくれとうるさくメール寄越してきたんだ」
「争奪戦になっても知らんぞ」
「そこまで責任持てるか」
紆余曲折右往左往大山鳴動等の大騒ぎを経てついに販売決定となったシリーズ第4弾・『ネコ耳ミナ様』の予約状況は『トダカたん』を上回る大騒ぎになっていた。
人気は高いと踏んでいた広報と事業部だったが予想以上の反響でCMの違法コピーまでが高値で取り引きされている始末である。
「今更なんだが……なんで『ネコ耳』なんだ?」
「本物そっくりにしておいて呪術に使われると困りますから」
何時の時代の話だ、と思った者も約数名。
「ちなみにホワイトディ商戦に合わせて2月15日から宣伝と予約を開始する第5弾は……」
「『子ギツネギナ様』だろ」
「……さすがトダカ一佐。よくおわかりで」
たしかに軍隊というモノは消費の最たる存在で生産性などゼロである。平和な時には予算を削られて当然なのだ。
それにしても自ら稼ぐべくキャラクター商品を売り出すなどというプライドもへったくれもないような戦略を打ち出したのはどこのどいつだと思いたい会議出席者一同であった。
「そういや初回ロット限定で今回も付録が付くといってたな。まだ秘密なようだが、なんなんだ?」
ソガが聞くと説明担当がちらとトダカに視線を向けた。
「えー……まぁその、『マスコットのマスコット』なんですが」
おおよその予測がついてしまった参加者一同。
「ミニチュアサイズの『トダカたん』か」
「それと『ユウナりん』のセットです」
希望の多かった『トダカたん』のパイロットスーツ姿と『ユウナりん』の首長家正服姿です。との説明にもはやため息も出なくなったトダカだった。
精神的疲労だけを増幅させてくれた会議を終え、トダカが立ち上がった時声をかけられた。
「採寸と型どりはいつがいいですか?」
奇妙で寒気を覚える質問にトダカが固まりかけた。
「………なんのことかな?」
「ユウナ様から聞かれてませんか?マスコットシリーズの次はリアルタイプフィギュアシリーズということで、モデルの各部位の正確なサイズと傷跡ホクロの型どりをするこ………ってトダカ一佐!逃げないでください!」
「俺の代理でソガを使え!サイズは似たようなモノだ!」
「って待て!なんで俺がおまえの……!」
同僚をかき分けて逃げるトダカを追うソガと担当者。
「『絶対に本人の型を取れ!』と厳命されているんです!」
「「そんな命令下したのはどこのどいつだー!!」」
軍令部の廊下に悲鳴にも似た叫び声が広がった……
職人様! いつもありがとうございます。
リアルタイプフィギュア欲しいです!
GJですトダカたん!!
ギナ様は姉思いの素晴らし弟ですねw
534 :
銀種:2006/02/11(土) 23:16:57 ID:???
ユウナ「なんやパッとしないカレーやな〜
僕芋とか野菜がドロドロに溶けこんだ田舎カレーが好き言うたやろ」
トダカ「うぜーよコイツ!!なんで関西弁!?
田舎が好きならご飯にどぶ水かけてすすってなさい!」
ユウナ「カレーはたまねぎが黄金色になるまで炒めるのが基本!
トダカ「ああ?あなたを黄金色になるまで炒めてあげましょうか?」
ユウナ「あん?サイクロプスでチンして爆発させてやろうか?」
アマギ「ハイハイ、もうそこまで
みんなAAに遭遇してからカリカリし過ぎですよ。
無理もないか、あんな死闘を演じた後じゃ
まァでもご飯くらい楽しく食べましょうよ」
ユウナ「チッ」
トダカ「ぺッ」
アマギ「それにしてもあいつらホントに戦闘を停める為に来たんですかね?
それにしちゃ随分と…」
パン ⊃('U`・。・
アマギ「ちょっとォォォ!!なにすんのォユウナ様!?」
ユウナ「蚊」
アマギ「……」
もぐもぐ
アマギ「…話を元に戻しますけど…あの」
パン ・。・('U`⊂
アマギ「………」
トダカ「蚊」
アマギ「…てめーらいい加減にしてくださいよ
蚊にかこつけて八つ当たりですか?」
トダカ「いやだって蚊がさァ」
アマギ「ホント、いい加減にしてくださいよ
こんなバラバラでミネルバ落とせると思ってんですか?」
トダカ「あーあ、悪かったよ。俺も大人げなかった。
ユウナ様もすいませんでした。今度は田舎カレーに挑戦してみますよ」
ユウナ「ううん、別にいいヨ。僕ホントは田舎派よりシティー派なんだ。
ゴメンネトダカ」
トダカ「そうですか、じゃ次はシティーカレーですな」
ドゴ (´o`)⊂('U`)⊂(´д`)
ゴォッシャ
トダカ「てめェェ!!アマギィ、いい子ちゃんのフリしててめーも狙ってやがったな!」
アマギ「甘いんですよ、アンタらと何年付き合ってると思ってんですか」
ユウナ「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!カレーがァァァ、シティーカレーがァ!!
お前ら何してくれんのォォォ まだおかわりしてないのにィィ!!」
ガシャアア ゴッシャアァ
トダカ「俺なんか二口しか食ってねーぞ!どーしてくれんだよォ!!」
久しぶりに銀種だ〜
ってかトダカたんとユウナりんがふたりがかりでアマギどんいじめてるw
銀種氏お久しぶりです
アマギよ 復讐はいいが食べ物の恨みは恐ろしいぞw
保守
>538
携帯だから見れんorz
誰か詳細を…
携帯でなくても見れんかったorz
どーせ俺は林檎だよ(泣)
>538
くっ……… 俺も見れん……
>538
すでに落ちたのか見れなかったよ(つД`)
あがれー!
544 :
トダカたん:2006/02/22(水) 00:59:34 ID:???
それは2月14日のことだった。
「ミナ様ぁ〜」
耳をぴくぴくさせつつシッポを振って駆け寄ってくるソキウスの姿にミナは笑ってしまった。
「トダカ艦長がくれたんです〜〜」
嬉しそうなソキウスが見せたのはピンクの包みだった。先刻それより3倍ほど大きい包みをトダカからもらっていたミナは内心優越感に浸りつつうなずいた。
「それで、それで、今日チョコレートもらったら来月お返ししないといけないんですよね?何お返しするといいんでしょう?」
「なんといってトダカは寄こしたのだ?」
「『いつも世話になっているから』って。お嬢さんに頼んで作ってもらったそうです」
「うむ。それならクッキーであろうな。トダカと娘が共に食せるようなタイプがよかろう」
「わかりました!」
その話を少しだけ離れてギナが聞いていたことを、ミナもソキウスも気付いていなかった。
「最近ギナ様の攻撃がありませんね」
アマギの一言にそういえばそうだなとトダカがうなずいた。
「地上にいるはずなんだが、年度末が近いので忙しいのだろう」
年中無休で命を狙われていては身が持たないので悪いことではない。最近めっきり背後霊になっているユウナの体重で肩こりが酷いのだからこれ以上の体力の酷使は避けたいところでもあった。
「と〜だか」
触れられる前に鳥肌が立つようになったのは行き過ぎた条件反射のせいだろう。
「この間のマフィン、美味しかったよぉん。受験が終わったらデートしようね〜って伝えといて〜」
「お断りします」
『絶対にミナ様に!』と言われて『ついでに余ったから』と娘からの依頼でユウナとギナにチョコマフィンを渡したのは大失敗だったと反省するトダカだった。
「そういえばあの後ですよね?ギナ様からの攻撃がなくなったの」
「……たしかにそうだな」
その頃、ギナは………馬場を捕まえていた。
いきなり呼びつけられてギン!と睨みつけられては覚えがなくても身の危険を感じてしまうのがオーブ軍人。
「一尉には娘がいるそうだな?」
「はい?ええ、まぁ」
いきなりの質問にさらにギクギク。それでなくても「トダカ一佐の背中疑惑」で睨まれていたのだ。何を言われるかと警戒心しか湧いてこない。
「その…なんだ、一般的な女性というのはどのようなモノをもらうと喜ぶのだ?」
馬場の目が点になった。
バレンタインディに『普通の女性』から手作りのチョコマフィンをもらい、そのお返しを考えているのだが何を贈れば喜んでくれるのかがわからない、と睨まれるような視線で言われ、理解するのに4.7秒が必要だった。
「えー……ギナ様が良いと思われるもので十分ではないかと」
「私が『普通』だと思うモノはどうも世間一般では高価すぎるようなのだ。それでは相手に負担となってしまわないか?」
自分の感性が世間一般からズレていることは理解しているらしいと少しだけホッとした馬場だった。
「ではミナ様かカガリ様に」
「姉上は私の贈るモノならなんでも喜んでくれる。カガリは……アレに女性の感性を求めようと思わん」
「それならユ」
「ば・ば・い・ち・い?」
「……わかりました。微力ながら御協力いたします」
今年は厄年ではなかったはずなのだが……と思いつつ馬場は我が身の不運を嘆くしかなかったのだった。
さがりすぎ。あげとく。
うわ、自覚あったんだギナ様w
547 :
トダカたん:2006/02/25(土) 02:24:39 ID:???
「トダカ艦長」
呼び止められて振り返ると馬場が駆け寄って来るところだった。
「少しよろしいですか?ちょっと相談したいことが」
「今か?」
「仕事が終わってからでもかまいませんが」
横でアマギが睨んでいるような気がしないでもないが、馬場に相談を持ちかけられるということは仕事上のことなのだろうと判断してトダカは了解した。
「艦長室へ行こうか」
「……という話なのですが。艦長にも年頃のお嬢さんがいらっしゃることですし、先にアドバイスをいただけたらと思っ………トダカ艦長?」
どうやら意識が飛んでいたらしい。ハタと我に返ってトダカは馬場に視点を合わせた。
「あ、あぁすまん。ギナ様が……本気なのか?」
「あの迫力でからかわれたら、ムラサメで亡命します」
真顔で言い切る馬場にそれはそうだろうと大きくうなずいてしまったトダカである。自分が平気なのは単に慣らされてしまっただけなのだから。
「それで……どうなのでしょう?ウチは娘といってもまだ子供で」
「相手にもよるだろう。玉の輿狙いの可能性も大いにある。どこまで『普通』でギナ様がどういう感情をお持ちなのかがわからないと」
「ギナ様の話によると『玉の輿狙いはまずない。おそらく義理に近い』とのことです。それでお返しを自分に相談するくらいですから、それなりの感情はあるのでは」
義理でギナに手作りというのもいい度胸をした女性だなと思うトダカであるが、もらった本人が喜んでいるのなら悪いことではないだろうとも思う。
そっちに気を取られているから自分への攻撃が収まっているのか、とトダカが気付いた。ならばこのままその女性に関心を向けたままでいてくれれば大いに結構な話だ。ぜひに協力しなければと対策に本腰を入れたトダカだった。
「『普通』というのなら手っ取り早いところで『ネコ耳ミナ様』と『子ギツネギナ様』をセットにしてホワイトディ向けのクッキーを添えるというのはどうだ?」
「クッキーを買いに行けますかね?」
「……多分君が代理購入に行くことになるだろう」
そのクッキーはどんなのがいいのかは娘に聞いてこよう、とトダカが請け負った。
「しかし手作りを喜ばれるというのは何か意外ですね」
「ギナ様レベルになると貰えるのは『特注』がほとんどだからな。逆に関心を引かれたのだろう」
言ってからふとトダカが思い出した。
「そういえば君も軍内部では人気があるようだな」
「艦長には敵いませんよ」
「私のは単なる勘違いだ」
そうでないと困る。
「それで……貰っているんだろう?君も、その……」
微妙なアクセントに馬場はトダカが何を言わんとしているのか気付いた。
「えー……まぁ、それなりに……」
「いつもどうしているんだ?」
聞いているのがいるわけでもないのに、だんだん声がヒソヒソになっていくのをふたりとも止めることができなかった。
「そりゃ『野郎が俺に義理寄こしてどうする』とその場で……ってこんなことはアマギ一尉に相談した方が」
「昨年奴に相談持ちかけたらその後10日ほど不機嫌になってな。見せびらかしていると思われたようで」
不機嫌の理由は多分違うはずだがと思いつつもトダカに告げる勇気は馬場にはなかった。
「やはりその場で対処しないとダメか……」
「いっそ放置してもいいと思いますよ?どうせ返礼なんか期待してないでしょうから」
自分も女房と娘以外にはしませんし、と笑い混じりに言う馬場に苦笑してしまったトダカだった。
トダカさんは男の中の男だ!
こいつら、誰に対するものか考えてないのな……w
550 :
トダカたん:2006/02/28(火) 22:32:03 ID:???
「『手作り』は嬉しいのか?」
「味は特注に劣りますが、やはりこう、心に来るモノがあります」
弟の返事にミナはフムと顎に手をやって考え込んだ。
「そういうモノか……」
「もらって嬉しいお返し?」
妙な顔で聞き返す娘にトダカは苦笑を返した。
「相談を受けてな。一般的に受けるのってはどんなモノなんだ?」
あ、なるほど、とうなずいて娘はTVを指さした。
「今年はあんなの」
ちょうどホワイトデー向けのCMが流れていた。
「でもあたしならいらない」
「そうなのか?……まぁおまえは昔から辛党だったからな。なら老舗の煎餅でも買ってきてやろう」
「もうちょっと色気は欲しい!」
「親からのお返しにそんなモノ期待する方が間違いだ!」
艦隊本部の片隅でトダカと馬場がひそひそ話をしているのを見かけたのはミナだった。
「なにをこそこそしておるのだ?」
声をかけるとギョッとしたようにふたりが背を伸ばして慌てて敬礼した。
「い、いえその、来月のイベント対策を……」
そんな言い方にミナも不意に思い出した。
「そういえばトダカの奥方は……」
「か、家族には手を出さないでください!妻も娘も普通の一般人です!」
ほとんど条件反射で悲鳴に近い声を繰り出されてミナが苦笑し馬場が呆気。
「そういう話ではないのだが……疑いたくなる気持ちもわかるな。馬場の奥方は仕事を持っているのか?」
「はぁ。モルゲンレーテでシステム管理してます」
艦長は何を怯えているんだ?と思いつつ馬場は素直に答えた。
「料理は得意か?」
「えー……まぁ人並みに」
「ケーキは作れるか?」
「……は?」
ケーキを作りたいので指南してくれる者を探している、とミナに説明されて馬場が固まった。
「ミナ様でしたら御自分で作らずとも……それにお作りになるとしてもお抱えのプロのパティシエに学んだ方がよろしいのでは?」
固まったままの馬場を気の毒に思い、トダカが助け船を出したがミナは首を振った。
「今回は自分で作ることに意義があるのでな。それにだ。この私がキッチンに立ったことがあると思うのか?」
さすがのトダカにも反論できなかった。
「娘がいるそうだが一緒に連れてくるといい。ギナに相手をさせよう。チャッピーと遊んでくれると嬉しい」
「私の娘を同行させます!チャッピーはミナ様以外に懐いておりませんでしょうが!」
部下とその家族を守るためにトダカにできることはそれだけだった……
受験も無事終わったことだし、バイトしないかと娘に持ちかけるとキョトンとしながらも即座に嫌とは言われなかった。
「仕事の内容は?」
「小学生相手の子守りを半日」
「え〜?子守りぃ〜?バイト料は?」
「ミナ様とツーショットで写真を撮ってついでにサインをもらってやる」
「行く。絶対に行く!何があっても行く!」
娘のミーハー根性を今だけは嬉しく思ったトダカだった……
うわ、なんか凄く次回以降が気になるのですが……w
どんなのが出来るんだろう……ザクグフMJ。
老舗のセンベとはトダカたんらしいw
553 :
トダカたん:2006/03/05(日) 01:11:30 ID:???
「手作りとは心を込めるモノです。それが愛情であれ憎悪であれ、込められた感情は確実に相手に届きます。どうかそのことをお忘れにならないように」
「わかった」
「それではまず見本をお見せしますので、質問等はその後で」
「うむ。よろしく頼む」
「では」
ミナの目の前で手にした卵がフッと宙に浮いたように見えた。
「結局艦長まで巻き込んでしまって……」
「言うな。どちらかというと巻き込んだのは私の方かもしれんのだ」
済まなさそうに小さくなる馬場の横でトダカはため息を零していた。
「まさか本当にギナ様まで待機しているとは思わなかった」
ふたりの目の前でギナは少女ふたりを相手にゲームに興じている。いくらミナの命令といえ、本気で子守りをするとはトダカでさえ思わなかった。これでは明日何を言われるか考えただけでも胃が痛い。
自分の不運を心の中で嘆いた時、ドアが開かれワゴンを押して使用人が入ってきた。
「お茶をお持ちしました」
「ああ、すまない」
立ち上がってトダカと馬場が受け取りに出た。
「こちらのケーキは馬場様の奥様が見本にとお作りになったものです。味見にどうぞと」
切り分けられたロールケーキには生クリームがかけられていた。
「茶の時間か……そういえばチャッピーに餌をやらないといけなかったな」
ティーカップを優雅に持ち上げつつギナが呟いたので馬場がトダカを見た。
「チャッピーって?」
「そこの入り江で飼っているミナ様のペットで……」
「ちょうどいい、トダカ、餌をやってこい。おまえになら飛びつくこともないだろうからな」
「……わかりました」
やはりこうなるのか。トダカは大きくため息をついて立ち上がった。まぁ入り江に突き落とされなかっただけマシだと思うことにしよう……
バケツを手に浜に降りたトダカは岩場に上がって強く指笛を鳴らした。
「チャッピー!餌だぞ!」
怒鳴ると同時にバケツの中味の生肉の塊を放り出すように投げた。
直後、水音を立てて全長3mを越えるホオジロザメが空中に躍り出て肉に食らいついた。
目撃した少女ふたりがきゃーと黄色い悲鳴を上げて喜び、馬場は白くなって我が目を疑った。
「ぎぎぎギナ様、あああアレ……」
「うむ。あれがチャッピーだ。かわいいだろう?」
瞬く間に平らげて終わったらしく、水面に鼻面を出してトダカに甘えている。屈み込んだトダカもその頭を撫でてよしよし。
「お手!」
水しぶきを上げてチャッピーが右のヒレをトダカが差し出した手にぱし!と乗せた。
「おかわり!」
ぐるりと半円を描いて今度は左のヒレを乗せる。
「よしよし。よくできたな。ご褒美だ」
別のバケツから丸ごと一匹の魚を取り出して与えると嬉しそうに尾びれで水面を叩いたチャッピーだった。
「……あれはコーディネーターホオジロザメですか?」
普通は人に懐かないだろうと思う馬場の思考は間違っていない。トダカは顔を顰めて小声になった。
「……3回ほど丸腰であの入り江に突き落とされて生還してみろ。嫌でも懐かれるぞ」
「艦長もホントに生身のナチュラルなんですか?」
「女房子供を残して死にたくなかっただけだ」
あまりにも真っ当な理由に馬場は沈黙するしかなかったのだった……
554 :
トダカたん:2006/03/05(日) 01:15:05 ID:???
「馬場一尉、私と一戦しないか?」
いきなりギナに声をかけられ、馬場がギョッとして顔を上げた。
「姉上もまだ時間がかかるようだし、一尉とは一度戦ってみたかったのだ」
「え……えー、あのしかし……」
「『空飛ぶヘルハウンド』のふたつ名が飾りでないことを見せてくれるな?もちろん一尉の愛機を運ばせてある。『天』相手なら不足はあるまい?」
返事のできない馬場の肩をぽんと叩き、トダカは行ってこいと押し出した。
「……ただし、殺すなよ?」
「言わないでください」
ギナの愛機はオリジナルアストレイ『天』。びしばしにカスタムしまくった特注機。対する馬場の愛機の通称は本人と同じ『ヘルハウンド』。カスタムしたというより全てのリミッターを外してある機体である。
いくら馬場がトップエースといえ所詮はナチュラル。戦闘用にコーディネートされたギナの操る特注機に敵うとは普通の者は考えないが、トダカは違った。
滑走路に出て行く『ヘルハウンド』を見つつコントロールルームから両者の無事を祈ったのであった。
トダカは知っていた。
操縦桿を握ったとたんに馬場は人が変わるということを。ことに空戦に突入しようものならば完全に人格が交代したのではないかと思うほどに変わってしまうのだということを。
娘の前では普通のパパでいたいという馬場の願いも虚しく離陸OKの許可を出した時には既に娘が見ているということをすっかり意識の外に出していたのであった。
「おらおらおらー!そんな腕でこの俺様とやりあう気かー!?」
「それくらいでなくては面白くないわ!」
「すごい!スゴイ!凄い!!パパカッコいい!!」
壮絶ともいえる空中戦を見せつけられて呆れるトダカの横で娘ふたりは感動の声を上げていた。
嘆くべきか将来有望と満足するべきなのか悩みかけたが『野蛮なパパなんか大っきらい!』となるよりはマシだろうと無理矢理自分を納得させたトダカだった。
「何をしておる」
慌てて振り返るとミナが入ってきていた。
「ギナ様と馬場一尉が模擬戦を」
「元気な奴らだ。だがやっと焼き上がったのでな。味見に降りてこいと伝えろ」
「は!」
トダカはマイクを取ってまずギナに呼びかけた。
「ミナ様のケーキが焼き上がりました。……すぐに来ないとどうなるか、わかりますね?」
一瞬で『天』の動きが鈍ったのがモニタ越しにさえわかった。その『天』目がけてトドメを刺そうと突進した『ヘルハウンド』にぼそりとトダカは呟きを送りつけた。
「娘が見ているぞ?」
次の瞬間『ヘルハウンド』の飛行姿勢が大きくブレたのを確認してトダカは言葉を続けた。
「授業が終わったぞ。おまえも降りてこい」
切り分けられたロールケーキ。畏まるトダカと馬場の前で真っ先に口に運んだのはやはりふたりの娘達だった。
「わ!美味しいです!初めてなんて信じられないくらいです!」
「ホント!さすがミナ様!」
評価に満足そうにうなずくミナを見やりつつギナが口に運び感激して動きを止めた。
「姉上!自分は、姉上の弟であることを今日ほど嬉しく思ったことはありません!」
食べないで済ませるわけにはいかない。だが何やら不気味なオーラを感じるのは自分だけではないようだとトダカと馬場は一瞬視線を交わし、覚悟を決めて口に運んだ。
……………翌日、トダカと馬場は出勤できなかった。
理由は誰も知らない…………
トダカたんGJです!
トダカたんと馬場一尉に何があったのか禿げしく気になる
>>555 多分、トダカたんと馬場だけ、ミナ様のを食ったのでは…。
>手作りとは心を込めるモノです。
>それが愛情であれ憎悪であれ、込められた感情は確実に相手に届きます。
きっとコレだなw
ミナ様が特になんとも思ってない娘達とギナは平気で、ごく普通に美味しく頂いて……
……ん?
じゃあ待てよ、トダカや馬場はどう思われ、どういう感情を込められたんだろう??w
ま、あのミナ様の強烈な感情を真正面から受け止めたら、ナニがどうなるか分かったもんじゃねーけど……
チャッピーのイメージが何故かグランパス君ですw
職人さんGJ
>558
グランパス君なチャッピーのマスコット欲しくなったジャマイカ!
兎にも角にもトダカたんGJ!ですv
, _,..、-''_人_~""~"""'''-.._
., -'"∵∵∵Y∵∵∵∵ _人_.``、_
.'" ヾ:´:~'':、,_,,..-:‐:‐:、、._.,,. Y 丶.
-" .!:.:_,.:_,.、、._ :..:..:..:..:._,,`゙'':、, '.、
,'"∵∵∵./'":.,'" ヽ.:..:..:..:i. `ヽ;.:ヽ∵∵.ヽ
,.,'" _人_ ./ i ⌒ヽ./.:..:..:.:.ヽ'⌒ .i´~''! `、
i" Y ./_,.、-:'::.`丶,.,-'.:..:..:..:..:..:.:.`.-'_,,..,,.,! i チャッピーですw
..!∵∵∵∵/i"'''-.;.;.;;、-''"`゙''ー-;,:_:_,;..-‐'`:、.:.:.:.!∵∵∵i .
.!/:`:ー._. ./:.:..i `i:.:! .i
!:..:..:..:.:.~.:..:.:.:.:.`、 // . i
i.:..:..:..:..:..:..:.:../ /:/∵∵∵../
ヽ:..:..:..:..:..:.`、 ヽ:`ヽ ./
ヽ、.:..:..:..:..:.i i.:.:..:.\ /
` 、.:..:..:..:.i !.:..:..:..:..:ヽ
"'-.:..:..:.i ./.:..:..:..,-'
`'、.:`i /.:., -'".
``丶、._ _,,.-‐''"
``´~"' '"''"
チャッピーあげ
俺の先輩にトダカ一佐に憧れて防大に入った奴がいた。
>>562 その先輩ワロスwwwwww!
絶対にガンヲタ軍人とか言っちゃだめだぞ!
防大入れたのは凄いが理由がなww
日本の為に頑張って貰いたい
大丈夫、自衛隊はオタク率結構高いから。
ただ1st厨が多いからそっちの対立の方が怖いかな
大丈夫か自衛隊ww
567 :
通常の名無しさんの3倍:2006/03/13(月) 12:31:35 ID:J3Ruwo4o
心配無用。
今のトップは対怪獣要撃の自衛隊に憧れた世代。
568 :
:2006/03/13(月) 14:16:37 ID:???
自衛隊に親近感がワキガ
戦争知らない世代だもの。フィクションで知るしかない
保守
落ちるぞ。上げる。
トダカ一佐に敬礼あげ
DESTINYの名場面人気投票入れてきたシ
保守
age保守
ソガスレ落ちてるし…トダカたんだけは死守!!
age!!
なんとしても守る!!
ほす
あ、危なかったぜ・・・(*´д`*)ハァハァ
ほしゅほしゅ。
581 :
銀種:2006/03/31(金) 02:24:00 ID:???
トダカ「ハーイお弁当ですよー」
キサカ「わりーな オイ
水入らずのとこ邪魔しちまって」
トダカ「いいんだ、二人で花見なんてしても寂しいから。なァ、ソガ?
ウズミ様がご健在の頃はよく三人桜の下でハジけたもんだ。
さっ、食べろ!」
キサカ「じゃ遠慮なく…」カパ
ユウナ「!」
キサカ「なんですかコレは?アート?」
トダカ「俺 卵焼きしかつくれないんだ」
キサカ「“卵焼き”じゃねーだろコレは“焼けた卵”だよ」
トダカ「卵が焼けていればそれがどんな状態だろーと卵焼きだ」
キサカ「違うよコレは卵焼きじゃなくてかわいそうな卵だよ」
トダカ「いいから男はだまって食えや!!」ガパン
ユウナ「これを食べないと僕は死ぬんだ…これを食べないと僕は死ぬんだ…」
ソガ「暗示かけてまで食わんでいいわ!!止めときなさいって!」
アマギ「ガハハハ全くしょーがない人達ですな。
どれ、私が食べてあげますからこのタッパーに入れておきなさい」
ソガ「何佐官みたいな顔して座ってんだハナァァ!!どっからわいて出た!!」
ドパン ⊃('U`
アマギ「たぱァ!!」
久々の銀種、GJGJ('U`*b ソ
ラクシズバージョンも是非みたいです。
銀種氏GJです!!!
佐官と尉官の壁は厚いなぁアマギドン
おぉ いつのまに銀種氏が……
GJでした!
銀種GJ!
トダカたんの可哀想な卵食べたい(*´Д`*)
586 :
銀種:2006/04/05(水) 00:50:04 ID:???
アマギ「なにィィィ!?戦災孤児が一つ屋根の下トダカ一佐と一緒に寝泊まりしているだとォォォ!!」
馬場「どこに食いついてんだ!保護!身寄りがないってんで一佐が引き取ったの!」
アマギ「ふざけんなよう!そんなさァ、だってさァズルイよ!
俺なんてさァ何回もアタックしてんのにさァ竹槍ルームで寝てろ的なさァ」
馬場「ダメだコレ、全然きいてないよ」
ユウナ「何オマエそんな事でへこんでるの?ストーカーの風上にもおけない奴だね」
アマギ「なんだァクソモミアゲェ!!」
馬場「オイオイもうなんかストーカー談義になっちゃってるよ」
ユウナ「この世界にその人が存在することだけで感謝しなよ。少しマゾっ気が足りないじゃないの?
僕なんてカガリんに元ZAFTの彼氏がいるってきいた時も平気だったよ。むしろ興奮したよ」
アマギ「さっきから人をストーカーストーカーと…アンタと一緒にしないでくれませんか!
俺はね、人より恋愛の仕方が無器用でしつこくて陰湿なだけです!」
馬場「それがストーカーだ」
ユウナ「お笑いだね、自分がストーカーということも気づいてないんだ」
アマギ「断じてストーカーじゃありません!しいていうなら追跡者(ハンター)です、愛の」
>562
ノリスやドズルやテアンムとまで贅沢言わんがせめて馬場くらいにしておいて欲しい、、。
>>586 GJGJGJ アマギどんなんてはまり役なんだ・・・全く違和感がないなw