「また君か! 厄介な奴だよ!君は! あってはならない存在だというのに。
知れば誰もが望むだろう、君のようになりたいと! 君のようでありたいと! 故に許されない、君という存在も!」
「何故ですか!何でなんですかクルーゼさん!僕は、僕はただこんな戦いは早く終わらせたいだけなんです!」
「それが誰に解る? 何が解る! 解らぬさ! 誰にも!」
「違う!違います!僕には、一緒に戦ってくれる仲間がいます!
シャクティ、マーベットさん、オデロさん、トマーシュさん、スージィ、シュラク隊のお姉さんたち…
みんなみんな仲間です!お互いにわかりあっているんです!繋がっているんですよ!」
「いくら叫ぼうが今更! これが定めさ! 知りながらも突き進んだ道だろう!
正義と信じ、解らぬと逃げ、知らず! 聞かず! その果ての終局だ!
もはや止める術などない! そして滅ぶ、人は! 滅ぶべくしてな! それが人だよ!ウッソ君!」
「そんなことありません!確かに今は戦っています、だけど、大昔からずっとずっと
人間は戦い続けてきたわけじゃない!平和な時代だって、ちゃんとあったでしょう!
どれだけ大きな戦争が起こっても、人間は、地球は、滅びなかったでしょう!
傷つけあうことは愚かなことだけど、最後は、最後はみんなわかるんですよ!一番大切なものが何か、って!
だから、あなたの考え方、間違って、間違ってますよクルーゼさん!」
「何が違う! 何故違う! この憎しみの目と心と、引き金を引く指しか持たぬ者達の世界で!
何を信じ、何故信じる!? 知らぬさ! 所詮人は己の知ることしか知らぬ! まだ苦しみたいか!
いつか! やがていつかはと! そんな甘い毒に踊らされ、一体どれほどの時を戦い続けてきた!? 」
「信じればいい!信じ続ければいいんです!いつか、その時が来ると!
信じるのをやめたら、そこで何もかも終わりなんですよ!?
あなたは、いったい何に絶望しているんですか!人類に?地球に?時代に?
違うでしょう、あなたは、自分に絶望しているだけなんじゃないですか!?
あなたの心の弱さが、あなた自身を迷わせたって、どうしてわからないんですか!」
「どのみち私の勝ちだ! ヤキンが自爆すればジェネシスは発射される! もはや止める術はない!
地は焼かれ、涙と悲鳴は新たなる争いの狼煙となる! 人が数多持つ予言の日だ!」
「な、なんだって!…もう、この分からず屋!武器を放せ!ラウ・ル・クルーゼ!
あなたのやっていることはメチャクチャだ!荒んだ心だから!そんな心だから!」
「それだけの業! 重ねてきたのは誰だ!! 君とてその一つだろうが!」
「それでも!守りたい世界があるんです!」
「喰らえ!ウッソ・エヴィンー!」
「ガンダムーッ!」