もしシンじゃなくてマユが主人公だったら4

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1通常の名無しさんの3倍
923 名前: まとめ人 ◆rw1maYUY1g [sage] 投稿日: 2005/07/26(火) 19:27:03 ID:???

このスレは、種運命の主人公がシンではなく妹のマユだったらというifSSスレです。
ルール
・マユが主人公であること
・マユ以外のキャラを主人公にする場合は、マユとなんらかの絡みがあること
・独自設定はほどほどに、かつ、出す以上は「他のものでは成立しない話」
前スレ
もしシンじゃなくてマユが主人公だったら3
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1118164969/

マユとは、無関係ならこちらで↓

SEED DESTINYでSSを作るスレ2
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1122129101/

ガンダムSEED ifスレ
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1122035546/


過去ログ倉庫(主にパート3中心)
http://members.ld.infoseek.co.jp/rurukubo/mayukako.htm

次スレは、970でお願いします。
2通常の名無しさんの3倍:2005/07/27(水) 22:53:45 ID:???
2げっと
3通常の名無しさんの3倍:2005/07/27(水) 22:54:24 ID:???
わお!もう次スレか。乙!
4まとめ人 ◆rw1maYUY1g :2005/07/27(水) 22:56:36 ID:???
スレ立て乙!
5通常の名無しさんの3倍:2005/07/27(水) 23:11:40 ID:ZPWb5WVC
5ゲットそして>>1乙!
6通常の名無しさんの3倍:2005/07/28(木) 00:10:18 ID:???
>>1乙そして神光臨期待sage
7マユif:2005/07/28(木) 00:38:13 ID:???


PHASE−08 ジャンク


オーブに入港したミネルバは、修理と補給のためモルゲンレーテのドッグに入った。
クルー各員には自由時間が割り当てられ、中には街に出る者もいる。

マユも例外ではなく、トダカと行動を共にしていた。
トダカは、オノゴロで被害を受けたマユとシンをプラントに移住できるように手配してくれたのである。
その後、プラントに移住してからはシンのザフト入隊などもあり、連絡はほとんど取れなくなっていた。
久々の再会に話が尽きないマユ。
プラントに住み始めた頃のこと。シンがザフトに入り一人でいることが多くなったこと。
そして、成り行きでインパルスの代理パイロットになってしまったこと。
マユが話し続けていると、トダカはチラチラ時計を見始める。
ザフト艦にマユが乗っていると聞き、一目でも会えればと時間を割いてきたが、もうあまり時間がなかった。
トダカはアレックスに取り次ぎ、マユにオーブの景色を久しぶりに見せてほしいと頼んだ。
カガリは今、行政府に詰めている。
アレックスに断る理由はなく、了承した。
8マユif:2005/07/28(木) 00:40:26 ID:???
続き


海沿いの道を走る車。
潮風の匂いは、オーブで暮らしていた頃と何ら変わらない。
懐かしい風景の数々を見て、マユは少なからず安堵していた。
アレックスはマユを見て、ふと思い出す。
一時と互いに敵同士になってしまった親友のことを。
状況は違うにしろ、民間人が軍のモビルスーツに乗り込んでしまった。
マユはどうなのだろうか。マユもまた、同じ道を選んでしまわないのだろうか。
そんなことを思っていると、アレックスは見慣れた顔を見付け、車を停める。
慰霊碑に花を添えるラクス、そしてキラ。
「キラ!」
「……アスラン」
キラはその名を呟くと、また口を閉ざした。
マユはキラが口にしたアスランという言葉に首を傾げる。
「アスラン…?アスラン・ザラ?」
否定すれば余計怪しまれると思ったアレックスは、素直に「そうだ」と告白した。
良く考えると、ここにはアスラン・ザラと、映像でしか見たことがなったが確にラクス・クラインがいる。
マユは唖然としていた。
「アスランではありませんわ、キラ。今はアレックスでしょう。…あら、その子は?」
「マユ・アスカ、今補給を受けているザフト艦のモビルスーツパイロットだ。確かオーブの出身だったよな?」
アレックスの問いかけにマユは頷く。
マユに、ラクスは「そうですか…」と答え、キラは黙ってマユを見ている。
9マユif:2005/07/28(木) 00:42:43 ID:???
続き2
この空気の中、マユはユニウスセブンの破砕作業の際に交戦したジンのパイロット達の言葉を思い出した。
「あの、ユニウスセブンを壊すのを邪魔しようとしてた人達が言ったんです。
コーディネイターにとって、パトリック・ザラのとった道こそが、唯一正しいものだ…って」
その言葉に、驚愕するアレックス。
キラとラクスも驚きを隠せないでいた。
言い表しようのない何かが、また世界を包もうとしている。
「あの時、俺訊いたよな」
アレックスが口を開く。
「俺達は、本当はなにとどう戦わなきゃ戦わなきゃならなかったんだって。
そしたらお前言ったよな。それもみんなで一緒に探せばいいって」
アレックスの言葉に、黙ってはいるがひとつひとつの言葉に耳を傾けるキラ。
「…でも、やったぱりまだ……見付からない」
悔しそうに、アレックスは漏らす。
マユは心配してアレックスを見ていた。
ラクスは雰囲気を変えるためか、アレックスに質問した。
「オーブの情勢はどうなのですか?」
「……芳しくないな。今はセイラン家が幅をきかせている。カガリも頑張ってはいるが、太西洋連邦寄りには違いない」
苦笑してそう返すアレックス。
プラントに出向いたり各国へ訪問し今後を話し合ったりなど、カガリなりに尽力してはいるは、成し遂げようという意思に反し力が及ばない。
募る話はあるものの、そろそろマユはミネルバに戻らねばならない時間になっていた。
アレックスはマユを送るため、キラとラクスに別れを告げる。
「大変なんですね…アレックスさん」
「まぁ…な」

マユが奇妙な出会いを果たしたその日、カガリの抵抗虚しくオーブと大西洋連邦の同盟条約が、結ばれようとしていた……。




10マユif作者:2005/07/28(木) 00:47:11 ID:???
ネ申でなくてすみません…
とりあえずこちらに投下しました。

今回はセリフ多目でした。
次回はマユが登場しないかもしれない。
だってプラント核攻撃でシン再登場の話だから。
11通常の名無しさんの3倍:2005/07/28(木) 01:18:32 ID:???
GJ!
次回シン再登場か!楽しみだ
12通常の名無しさんの3倍:2005/07/28(木) 07:36:09 ID:???
>>10
おおお…。
同じお題で話が分岐してゆくこの快感…。

こちらのシンはどんなんかなと、素で気になっている俺がいる。頑張ってくだちい。

13マユif:2005/07/28(木) 22:47:27 ID:???


PHASE−09 傲慢な毒牙


翌朝。
カガリとアレックス、そして侍女達が暮らす館。
アレックスが朝食を食しているところに、せわしなくカガリがやってきた。
昨日も行政府で一日中詰めていたというのに、今日も閣議があると慌てながら朝食をかき込んでいく。
侍女のマーナにどやされながら、カガリは食事を進めた。
「どうなんだ、オーブ政府の状況は?」
アレックスが訊くと、カガリの表情が曇る。
やはり芳しくはないらしい。
大半の首脳陣は、大西洋連邦との同盟を結ぶことに賛成している。
今それをカガリだけが我儘で抑えているという感じになってしまっていた。
「今日の決議で結果が出るだろう。私の望まない結果が」
苦虫を噛み潰したような表情をし、カガリは悔やむ。
条約内容に被災した各地の救助と支援が含まれているといっても、締結すればそれは大西洋連邦と、いや地球連合とも手を組むということになる。
自分の力量が、まだまだ至らないことをカガリ自身もわかっていた。
アレックスは立ち上がり、そんなカガリに元へ向かうと、左手をゆっくりと掴みポケットから取り出した指輪を薬指にくぐらせた。
「今は困難な状況に屈してしまうかもしれない。だが、必ずお前の言葉がみんな通じると、俺は信じている。
だから俺は、オーブの一国民アレックス・ディノとしてカガリの力になれるようサポートする。
今はその指輪を、アスラン・ザラだと思って、持っていてくれ」
アレックスの突然の申し出に、カガリは目を丸くしていた。
そして一気に顔を紅潮させると、声を荒げる。
「こういう指輪の渡し方ってないんじゃないか!?しかも食事してる最中に!」
「……悪かったな」
顔を見合わせる二人。
思わず「プッ」と笑みをこぼした。
「では、よろしく頼む。アレックス」
「了解しました。カガリ様」
14マユif:2005/07/28(木) 22:49:42 ID:???
続き


プラントでは急遽、評議会と国防委員会の面々が集まって会議が開かれた。
大西洋連邦を始めとする地球連合各国から寄越された文書。
テログループの逮捕、引き渡し。
以前報告した調査結果で既に全員死亡したことを了承したはずなのに、だ。
その上、賠償金、武装解除、現政権の解体、連合理事国の最高評議会監視員派遣という、正気のさたとは思えないオマケ付き。
要求に従えるわけがない。
だが、それを口実に、地球連合が仕掛けてくるのは明確だった。
しかし、デュランダルの考えは変わらない。
「防衛策に関しては国防委員会にお任せしたいが、それでも我等は今後も対話での解決に向けて、尚いっそうの努力をしていかねばなりません。
こんな形で戦端が開かれるようなことになれば、まさにユニウスセブンを落とした亡霊達の思う壺だ」
デュランダルは一拍置いて、また口を開く。
「どうかそのことを、くれぐれも忘れないでいただきたい」

デュランダルの言葉も虚しく、地球連合は開戦表明を地球圏各地に流した。
オーブに停留していたミネルバにもそのニュースは飛び込む。
警報が鳴り響き、寝ていたマユが瞼を擦ってゆっくりと身を起こした。
先に起きていたルナマリアが、モニターを凝視していた。
マユも眠たい目を凝らしてそれを見る。
そして、驚きで一気に眠気が冴えていった。

地球連合の艦隊がプラントに向けて進軍を開始する。
傷の完治したシンは、怒りに震え上がる。
ミネルバに戻って、大変な思いをさせたマユを元の平和な生活に返すはずだった。
なのに、自分がミネルバに戻る前にこんなことになった。
シンは一時的にハイネ隊という部隊に配属になり、それに関しデュランダルから呼び出される。
デュランダルと、そしてシンが配属する部隊の隊長ハイネ・ヴェステンフルス。
背後には、モビルスーツがそびえる。
デュランダルは言った。
「君にこの機体を託したい」と。
名はセイバー。
カオス、ガイア、アビスと同時期に造られたモビルスーツだった。
15マユif:2005/07/28(木) 22:52:19 ID:???
続き2


ハイネ隊、ジュール隊など、数々の部隊がプラント防衛のため出撃した。
シンも例外ではなく、セイバーに乗って発進する。
「何でこんなこと…また戦争がしたいのか!アンタ達はぁッ!!」
憤怒し、次々とダガーLを撃破していく。
「ふ〜ん…シンてヤツ、やるじゃないの。負けてらんないねぇ!」
オレンジをパーソナルカラーとするハイネのザクが、セイバーに続いて怒濤の攻撃を繰り広げた。
「ハイネ・ヴェステンフルスと新型に先を越されたな」
「ふんッ!どちらの腕が上か、すぐにわかる!!」
それを見るイザークとディアッカも、彼等と負けず劣らずの猛攻で地球連合を圧倒していった。
次世代のエース、そして過去の戦争を生き抜いた勇士達。
だが、そんな彼等の激戦をよそに、核を持った別働隊が動き始めていた……。




16マユif:2005/07/28(木) 22:56:50 ID:???
核攻撃は次回に持ち越し。
カガリ達のシーンはもう少し省けたような気がするが、アスランには戻らない原作とは違う展開なので少し長めに。
そのままアスランが乗るはずたったセイバーがシンの機体になり、ハイネが早々と登場です。
原作と小説は確かオレンジザクのみでセリフは無しだったはず。
17通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 02:02:00 ID:???
GJ!!
次回も楽しみにしているぞ!!

しかし・・・書く人が違うだけで駄作がこんな良作になるなんて・・・ww
糞澤も少しはこのスレやIf系スレの職人たちを見習えって感じだな。
18通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 02:25:01 ID:???
シンがセイバーに乗るのか!
近接戦が得意のシンに、一撃離脱戦法重視のセイバーを使いこなせるか?
19通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 02:28:33 ID:???
>18
だがマユifのシンがアニメシンとは限らない

しかし主役で目立たなかったシンが何故こんなに引き立つのか…
やはりマユ中心で四馬鹿に一歩引いてる感じがあるからかな?
20通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 02:51:09 ID:???
特にアニメ初期のシンとかわらんと思うが
21通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 02:55:52 ID:???
そうなんだが・・・注目している俺ガイル
ただ負債じゃないから楽しめる偏った見方なのかもしれん
22通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 03:16:37 ID:???
何故か「シンは実は生きてた〜」ってのが多いな。
最初の「マユは実は生きててステラ説」を裏返したようなもんか。
23通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 07:32:01 ID:???
マユifは全然「実は」ではないが
24通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 17:49:19 ID:???
活性化age
25通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 17:51:03 ID:Kk/uFoFZ BE:279216757-
マユが・・・
26通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 17:55:47 ID:4ylKt1mt
マユもシンも生きて兄弟で連合に入りMSパイロットとしてオクレ達が仲間の連合サイドだったら
種死はどうなっていたんだろうか
2726:2005/07/29(金) 18:27:22 ID:???
あ-あ-あ-
すいません
すいません

コーディネーターだったから連合なわけないよねそりゃ
28通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 18:45:28 ID:???
>>27
つ「もしマユが生きていて、しかも天性のパイロット能力を持ったナチュラルだったとしたら」

…まあ、今じゃアスカ家は全員コーディネーターだったってのが公式設定になってるらしいが
そこらへんは無視する方向で。
29通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 19:05:29 ID:???
そういう夢みたんです
マユとシンとオクレとステラとアウルがガーティール内で機体点検→ネオによるブリーフィングしてるシーンみたからそんなつまらんことをおもいついたんで…す…
30通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 19:48:57 ID:???
今更だが>>1
31通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 19:50:43 ID:???
>>29
自分の方が年上のくせに、マユにおもいっきり懐くステラ。
32通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 20:28:55 ID:???
マユとステラ精神年齢同じぐらいだと思うな。
とある基地内の酒保

兵士A「ハッハッハ。また俺の勝ちだな。」
兵士B「くそ…しょうがねえ、お望みのオールド・バーだ。」
兵士A「お、悪いねえ。おい、お前らグラス持ってこっち来いよ、オールド・バー12年物だぜ。」
兵士C「悪いねえ、ご相伴に預かっちゃって。」
兵士D「俺も俺も、グラスいっぱい注いじゃってよ。」
兵士B「クソったれが。」
兵士C「そうカリカリすんなよ。今度兵隊割引の利く店教えてやっからさ。」
兵士B「いらねよ。どうせおばんとブーばっかりだろ。」
兵士D「そうでもなかったぞ。この前入った若い娘がな…」

マユ「マスター!チョコパフェ一つ!」
ステラ「ステラも…やっぱり、アイスにする…ストロベリー…マユ、半分こしよ…」
マユ「うん、良いよ!」
ネオ「よーし、俺もチョコパフェ頼んじゃおうかな。」
アウル「おっさん、キモいって。あ、俺ジンジャエール。」
ネオ「おっさんじゃない!つーか誰がキモいんだ!誰が!」
スティング「チョコパフェはその年でないと思うぜ。アイスコーヒーある?」
ネオ「俺はまだ若い!」
シン「そう言ったらもう年だと思いますよ。俺もアイスコーヒー。」

兵士's「なんか雰囲気がらっと変わったな…」
33通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 20:50:32 ID:???
>>32
さすがに5人も連れてたら、遠足の引率状態だなww
つか、なぜシレッとした顔しておにいちゃんがそこにw
34通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 21:20:49 ID:???
>>32ワロス
35ほのぼのマユデス。マユと歌姫と前髪。:2005/07/29(金) 22:01:02 ID:???
「「「「ラクスーっ!!」」」」」

『皆さーん、ありがとうv』

「ミーアお姉ちゃん、がんばってるみたいだね。」
『アァ、ホンモノヨリニンキアルンジャナイカ?』
ハロと二人でこっそり話す。
ギルパパの関係で、私はミーアお姉ちゃんの本当のことを知っている。
ちょっといけいけな所はあるけど、本当はがんばりやでやさしいミーアお姉ちゃん。
『オ、ハイネガキタゾ。』
「あ、ハイネ兄ちゃん!」
ハイネ兄ちゃんはギルパパが任命したフェイスなんだ。
何かとハイネ兄ちゃんは我が家にくることが多くて、メイドのお姉さん達が
キャアキャア言ってた。
なんか『ぎるれい』とか『ぎるはい』とか分けの解からないこと言ってたなぁ。
「よぉ、マユ。元気か。」
「はいっ!元気ですっ!」
ビシッと敬礼をする。
「ねぇ、あのザク。ハイネ兄ちゃんの新しい機体?」
私がそう言うと、ハイネ兄ちゃんの表情が固まった。
「何だって・・・・。いいかマユ。あれはザクじゃないんだ!グフなんだよ!!」
「・・・・・・・・・・・・・・・変わんないじゃん。」
私は思ったままに言っただけなのに。
「こんのたわけぇぇぇぇぇぇっ!!いいかっ!よーく聞いとけよ!!」
その後、私はハイネ兄ちゃんによる『ザクとはちがうのだよ、ザクとは』講座
をえんえんと聞かされた。
でも・・、らんばらるとれんぽうの白いなんちゃんらとかよく解からない
単語ばっかだった。
今度ギルパパに聞いてみよう。
36ほのぼのマユデス。マユと歌姫と前髪。:2005/07/29(金) 22:12:51 ID:???
つづき。


「アスラーンv会いたかったですわーv」
そう言ってアスランに抱くつくミーア。
・・・・・・・・ををぅ、なにやらルナ姉ちゃんが鬼の形相だ。
うーむ、ここは子供としてなんとかしなくては・・。
「ラークスっv」
そう言って私はラクスに抱きついた。
「あら、マユ。お元気でしたか?」
「うんっ!ラクスも元気そうで嬉しいっ!」
そう言って私はミーアに笑いかける。
「ねぇ、久しぶりにあったんだし、今日ラクスの部屋いっていい?」
「え・・・?」
私の言葉に一瞬たじろぐミーア。
よしっ、ここはとどめの・・・。
「ねぇ、だめ?」
必殺、某チワワうるうるアッタク!!
「・・・・・・解かったわ。私の部屋に来ていいですわよ、マユ。」
「やったぁvラクス大好きーv」
そう言ってラクスにさらに抱きつく。
よしっ、これで最悪の事態はまぬがれたっ!
37マユif作者:2005/07/29(金) 22:55:55 ID:???
先に言っておきます…今回マユ出ませんorz
書いてたらオーブに戻れなくて丸々一話プラントになってしまいました。

これじゃマユ主役にしてる意味がねぇよ……
38通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 22:57:15 ID:???
>>37
気にするな、お兄ちゃんに比べれば一話くらいの欠席なんかたいしたことじゃあない。
39マユif:2005/07/29(金) 22:58:38 ID:???


PHASE−10 憎しみの呪縛


「核攻撃隊!?極軌道からだと!?」
思わずイザークが声を上げる。
本部から受けた通信文に、イザークは驚愕した。
現在展開しているザフト全軍に通達された命令。
「じゃあコイツ等は…全て囮かよ!?」
敵機を撃滅するとディアッカも叫んだ。
「クソォォォ!!」
ジュール隊は転進し、核攻撃隊を阻止するためバーニア全開でスピードを上げた。
他の隊もそれに続く。
「核…?なんでそんなもの!?やるせるもんか…絶対に、撃たせるもんかぁッ!」
一瞬、シンの中でオノゴロでの出来事がフラッシュバックした。
セイバーを変形させ、核攻撃隊の進行を阻止するために急ぐ。
「うまいこと連合に出し抜かれたな…だかな、それほど議長は甘くないぜ!!」
ハイネも核攻撃阻止に向かう。

ザフト全軍が核攻撃隊に迫るが、核を搭載したウィンダムが一斉に核ミサイルを射出した。
プラントの危機に、焦り息を飲むザフト兵達。
しかし、核攻撃隊の前面に位置していた一隻のナスカ級に装備された、ニュートロンスタンピーダーが起動する。
放たれる閃光。
それは核ミサイル、核攻撃隊、そして核攻撃隊の搭載艦を包み込み、完全に消滅させた。
地球連合はおずおずと撤退していく。
プラントへの被害はゼロ。
ザフト兵一同、ニュートロンスタンピーダーに唖然とするも、プラントが無傷でいることに安心した。
40マユif:2005/07/29(金) 23:02:40 ID:???
続き


翌日のプラントは、昨日の核攻撃の事実が知れ渡り、騒然としていた。
もう地球連合と戦うしかないと叫ぶ者。
戦ってはいけないと否定する者。
恐怖に当たり散らす者。
様々な声がプラントに響きあう。
殺伐とした雰囲気の中、街頭モニターが一人の人物を映し出す。
「みなさん…ワタクシは、ラクス・クラインです」
突然の登場に、民衆は皆モニターに目を向けた。
「みなさん、どうかお気持ちを鎮めて、ワタクシの話を聞いてください」
ラクス・クライン。
そう名乗る少女は、街頭モニターや、プラントのテレビなど至る所に現れた。
軍のモニターにもそのラクス・クラインの演説を映し、皆挙って画面を食い入るように見つめる。
イザークとディアッカは、どこか気に食わない表情をして互いに顔を見合わせた。
民衆に語りかける懐かしき顔。懐かしき声。
シンも自室で彼女の演説に注目し、最後まで見守る。
デュランダルと共にいたハイネは淡白な笑みを浮かべ、議長を見る。
「馬鹿なことをと思うがね。だが今、私には彼女の力が必要なのだよ。また、君の力も必要としているのと同じにね」
「無いよりは、有ったほうがマシ…備えあれば憂いなしってヤツですか?」
そんな二人の会話は外に、モニターに映るラクス・クライン、いやミーア・キャンベルの言葉に民衆は心安らいでゆく……。




41通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 23:12:00 ID:5EUVcRXJ
42通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 23:20:26 ID:???
GJ!
・・・といいたいところだが、マユのパイロットスーツ姿がゴツくないか?
43通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 23:26:38 ID:???
>>42
シンが原型だからじゃなかろうか

>>41
数少ない本編のマユからOPまでこぎつけるとはGJ!
ついにマユSEEDもOPまできたか・・・
44通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 23:27:49 ID:???
俺そのサイトのアスランウンコが好きだけどね
45通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 23:28:31 ID:???
>>41
OPというより、番組紹介のロングCMのような印象受けた。前半の見せ場集めたような。

でもGJ!w
一番大事な、「こんな子がガンダムに!?」という驚き、「こんな活躍を!?」という違和感が出てて良い
「あの『最強』のキラとの対立」も、期待をそそるアピールポイント。
こんな番組紹介CMなら、前作見てない香具師でもレンタルビデオで補完してでも見る気になるだろうねw
46通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 23:29:47 ID:???
ほのぼのマユデス、マユifが無視られてるなぁと思いつつ・・・
>>41GJ!
47通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 23:32:29 ID:???
48通常の名無しさんの3倍:2005/07/29(金) 23:52:28 ID:???
携帯から見れないorz
49通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 01:30:47 ID:???
>>41
何かの冗談ですか?
50このスレを読んでいると妄想が止まらん:2005/07/30(土) 03:15:48 ID:???
本編第40話相当(ヘブンズベース戦で、○マユデスティニーVS●シンストライクmkUだった場合)

--オーブ某所--
ジブリール 「ヘブンズベースでの時間稼ぎ、ご苦労だったな」
シン     「だが、ザフトの新型のせいで俺のストライクmkUを失った…」
ジブリール 「デスティニーに敗れたか…まあいい、ついて来い。君に渡すものがある」

--格納庫--
シン     「これは!」
ジブリール 「そうだ、【ZGMF−X42S】デスティニーだ」
シン     「何故ここに?これはザフトの…」
ジブリール 「所詮はMS、運命(デスティニー)が一つとは限るまい、君が使いたまえ」
シン     「もう一つのデスティニー…」
ジブリール 「デュランダルは先の一戦で勝ったと思っているようだがそうはいかん」
       「私が宇宙に上がるまで君にはもう一度、時を稼いでもらう。そのためにオーブを守れ」
シン     「!(俺がオーブを守る?)」

--ミネルバ--
マユ    「ジブリールは?」
レイ      「まだ見つからないようだ。なかなか頑固に抵抗されているようだ」
マユ    「…」
ルナマリア 「(マユ…)レイ、行くわよ」
レイ      「ああ、俺とルナマリアが出る、マユはミネルバを守っていろ」
マユ     「いや、私が行く」
ルナ・レイ 「!!」

--各コックピット--
マユ    「誰かがどうしてもオーブを討つというのなら…」
シン     「マユ、俺はお前が生きていると信じている。だからオーブは、マユの帰る場所は…」
マユ・シン 「私がこのデスティニーでオーブを討つ!」
       「俺がこのデスティニーでオーブを守る!」
----
♪ ED 「君は僕に似ている」
51通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 13:50:20 ID:???
>>50
最高にGJ!!ものすごくいい
52白い名無しさん:2005/07/30(土) 15:25:13 ID:b9PvCaJT
ほのぼのマユGJ!
こうなったら、俺も何か書こう〜♪
53通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 15:52:11 ID:???
前スレで991だった者だけど、
前スレで992が
「その方にマユ種、ファントムペイン戦記、マユif、マユ種外伝とかの挿絵を頼みたいよ
てかマユのカットイン作ってほしい」と言っていたことを
991で言った知り合い(絵師)に話したら、
「俺がマユ描いたら多分原作より少し胸があるよw」なんて言ってた。www
54通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 17:50:58 ID:???
デストロイの扱い(私見)
カオス・ガイア・アビスの技術が随所に反映されている
ストフリとネオ(シン)の新型機を、造るための実験的な機体
再登場させる斉の扱いは慎重に

55通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 17:53:44 ID:???
一つお聞きしたいんですけど、インパルスの武装ってどうなってるんですかね?
サーベル・ライフル・シールドはデフォルトでついてる?
56通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 17:59:05 ID:???
基本武装はフォールティングレイザー・イーゲルシュテルン・ビームライフルのみ。
サーベル・シールドはフォースのオプション。
57通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 19:01:21 ID:???
妄想です

リフレイン
マユ種のDVDの映像特典のタイトル
25話からミネルバ帰還までの話が中心
総集編?とは思えない程新規作画だらけだったので驚いた。
マユとキラのお互いの心の動きがよく表現されていた。
監督曰く「放映時尺がたりなくてカットしたシーンをいれたらこうなった」とのこと

なおマユ種の総集編は、DVDのみです。


58通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 19:20:11 ID:???
>>55-56
フォールディングレイザー・イーゲルシュテルン・ビームライフル・シールドじゃね?
チェストフライヤーとの合体シーンで既にライフル・シールドついてるし。
59通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 19:29:29 ID:???
1/100プラモより
フォースインパルス
MMI−AAK 20ミリCIWS
M71−AAK フォールディングレイザー対装甲ナイフ
MA−BAR72 高エネルギービームライフル
MMI−RG59V 機動防盾
MA−M941 ヴァジュラビームサーベル
コアスプレンダー
MMI−GAU19 20ミリ機関砲
QF908 航空ミサイルランチャー
AGM33 レディーバード誘導ミサイル

お兄ちゃん遂に、主役おろされてた・・・
60通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 19:36:42 ID:???
>>58
あ、そうだったっけ?
ストライクとごっちゃになってたかも・・・。
61通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 19:44:50 ID:???
ストライク単体じゃ役に立たないよな…。バルカンとアーマーシュナイダーでどうしろと。
おっと、スレ違いの雑談だったな。
62通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 19:47:47 ID:???
マユ用の新型にこういうのはどうだ。

グラップガンダム
両腕に篭手型の固定兵装「レイジングフィスト」を装備、それ以外のあらゆる
装備を排除し、極限まで装甲を薄くすることでCEで最速のMSとなった。
レイジングフィストは触れた対象と共鳴を起こし、内部崩壊させる武器なので
PSでも防げない、ビームコーティングされてるのでライフルくらいの出力な
ら上手く当てれば防げる。

これが「ぼくのかんがえたさいきょうのがんだむ」だ。
63通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 20:28:55 ID:???
>>59
>AGM33 レディーバード誘導ミサイル
形式から見て対地攻撃用のミサイルのようだが、
合体して衝撃になれるコアには無意味な装備だな。
それと誘導ミサイルって…
日本語訳すると誘導誘導弾になるんだが…
64通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 20:40:55 ID:???
ソードインパルス
MMI−GAU25A 20ミリCIWS
M71−AAK フォールディングレイザー対装甲ナイフ
MA−BAR72 高エネルギービームライフル
MMI−RG59V 機動防盾
MMI−770 エクスカリバーレーザー対艦刀
RQM60 フラッシュエッジビームブーメラン
ブラストは、資料がないので割愛 

59の訂正
誤 MMI−AAK 20ミリCIWS  
  AGM33 レディーバード誘導ミサイル

正 MMI−GAU25A 20ミリCIWS  
  AGM33 レディバード誘導ミサイル
要望があれば、運命も書きます。
65通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 21:10:21 ID:???
というかWikiに公式設定が載ってる罠
66白い名無しさん:2005/07/30(土) 21:39:45 ID:oczliOK+
白い名無しです自分も影響されたんで書いて見ます


ここはアーモリーワン
ここでは本日ミネルバの進宙式が行われる
はずだった
新型のMSが強奪されたのだ
そこでマユがインパルスで発進した
マユ「やああぁぁ!」
マユはソードインパルスに換装してエクスカリバーで戦っていた
アウル「ちぃぃ!」
アビスは劣勢を強いられていた
スティング「アウル、ステラ!戻るぞ!相手はおそらくあの機体でかなり訓練している!」
アウルはちっと舌打ちをすると
アウル「だとよステラ行くぞ!」
ステラ「うん・・・ゲンも待ってる・・・」
そういうと三人は壁に穴あけ宇宙に逃げた



マユ「ああ!まて〜!」
そういうとマユはバーニアの出力上げ三機を追った
ルナ「マユ!」
マユ「ルナお姉ちゃん!」
赤いザクが寄って来た
レイ「大丈夫か?」
マユ「レイお兄ちゃん!」
白いザクも来た
ルナ「敵は?」
マユ「宇宙に逃げた!」
そういうと三人は新型三機を追った
67白い名無しさん:2005/07/30(土) 21:41:50 ID:oczliOK+
タイトルは『マユ運命』です
・・・・・・すんませんちょっとほかの設定パクリました・・・
たぶんまたぱくります・・・・
68通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 21:44:16 ID:???
ageてID出すくらいならトリつけような
69通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 21:47:18 ID:???
>>68
テメェまじうぜえよ
70通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 22:11:10 ID:???
なんか名無しを装った常夏がいるんだけど
71マユif:2005/07/30(土) 22:34:23 ID:???


PHASE−11 選べぬ道


カガリはわめいていた。
やはりカガリの一人よがりになっている。
首脳陣やユウナ・ロマ・セイランは、やはり大西洋連邦との同盟を結べとカガリに畳みかけた。
会議室前で待っているアレックスも、中の様子を聞いて苦しい表情を浮かべた。
安全保障とそう銘打ってはいるが、それは即ち同盟を結ばなければオーブも敵対国と見なすという強迫でもあった。
守ってきた理念を捨てるか、国をまた焼くか。
カガリは決断を迫られる。

評議会はジブラルタルとカーペンタリアを包囲している地球連合への攻撃を決定。
だが、デュランダルはこの侵攻をあくまで積極的自衛権の行使とし、戦火が拡大しないよう処置を取る。

そんな中、イザークとディアッカは、半ば無理を通して休暇を取りかつての戦友や同胞達の墓地を訪れた。
二人はひとつの墓石に花を添える。
再び始まった戦争。
また、どれだけの犠牲がでるのか、また誤った道に進んでしまうのか、不安は尽きない。
そんな二人の元に、近付く足音。
二人は顔を向ける。
そこにいたのはマーチン・ダコスタだった。
砂漠の虎と呼ばれたアンドリュー・バルトフェルドの右腕として、そしてクライン派としてエターナルに身を置いた元ザフト兵。
ダコスタは静かに口を開く。
「あのラクス・クラインは本物ではない」
その言葉にイザークとディアッカは一瞬動揺するが、二人は何か確信的なものを感じた。
ダコスタは「何か裏があるかもしれない」と、そう告げて去っていく。
72マユif:2005/07/30(土) 22:36:03 ID:???
続き


カガリとアレックスはミネルバに赴いた。
同盟締結はやはり覆せず、このままではザフトであるミネルバは敵艦となってしまう。
タリアやアーサー、マユ達パイロット三人の前でカガリは深々と頭を下げた。
タリアは残念だか仕方ないと、そう言う。
カガリの顔は晴れない。晴れるはずもない。
そしてカガリは、マユの前でもう一度頭を下げる。
自分の非を責めてほしかった。罵ってほしかった。
あの時オーブを襲った地球連合と手を組んだことを。地球連合が攻めてこなれば両親を失うこともなかったと。
だが、マユは罵倒を浴びせることもなく、と優しく言う。
「間違ってしまったなら、直すことができます。今はできなくても、この国なら、カガリさんなら、きっと」
マユの言葉に、カガリの瞳から涙が溢れそうになる。
「ありがとう」
マユに感謝し涙を拭くと、カガリの瞳には強い意志が宿っていた。
オーブ近海を無事出られるまで精一杯協力をさせてもらうと、カガリは約束する。

カガリとアレックスがミネルバを後にすると、ミネルバはオーブを出る準備を開始した。
艦の修理と物資の補給はモルゲンレーテが急ピッチで行ってくれたため心配するほどではない。
明朝、ミネルバは出港する……。




73通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 22:36:29 ID:???
パクりって言うか、悪いけど何も新しい要素ないですね。
読み物としても盛り上がりやアピールポイントがまるで見えない。
もう少し頑張りましょう。このままでは落第です
74通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 22:37:37 ID:???
すまん>>73は66-67へ。
75マユif作者:2005/07/30(土) 22:37:53 ID:???
次回マユ種割れ。
やっと1クール終わる…。
ここまで続けてこられてよかった。
みんなどもです。
76通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 22:40:01 ID:???
マユifイイ!

そこでマユがカガリを信頼してるっぽいのがイイな。
ダコスタと遺作痔の接触も嬉しい不意打ちw
さらッと流されてるけど、AA相手に砂漠で共闘した記憶とかが蘇るんだろうか。
77マユ運命:2005/07/30(土) 22:54:58 ID:oczliOK+
一応最後にオリジナル出しました・・・なんかありきたり、かな?


マユ「いた!」
フォースシルエットに変え三機に突撃していった
ルナ「ああ!マユ!・・・もう、あの子ったら。」
そんな気持ちも数秒後に変わった


スティング「くそ!まずいぞ!」
ステラ「エネルギーが・・・」
「ゲンの奴なんでいないんだよ!」
マユ「相手のエネルギーはもう少しのはず・・・よし!」
マユはビームライフルの銃口をアビスに向けた
ズガァァン!!!
ルナ「きゃあ!」
レイ「マユ!」
インパルスのビームライフルが何者かが放ったビームによって破壊された
ルナ「大丈夫?」
マユ「大丈夫だよ、お姉ちゃん」
二体がマユに寄って来た
レイ「しかし、今の攻撃は一体・・・」
バシュウ!バシュウ!バシュウ!
突然閃光が三機を襲った
「ぐうぅ!」
「ああぁ!」
「きゃあぁ!」
三人の機体ビームライフルなどの遠距離武器を失ってしまった
レイ「遠距離からの砲撃だと!」



ピピピピピピピピピピピピピピ!
ストライクカスタムのコックピットはアグニブラスターのエネルギーゼロの警告が鳴り響いていた
ゲン「やはり、出力の調節がいまいちだ4発でエネルギー切れか」
そういうとアグニブラスターを切り離し2本の対艦刀ブレイブスラッシャーの使用モードに移行した
ゲン「さてネオに言われたとおりあいつらを助けに行くか」
エールブースターを展開して敵機に接近した
78通常の名無しさんの3倍:2005/07/30(土) 23:04:13 ID:???
案外、脳内映像の要約って難しいよね
79通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 00:04:12 ID:???
>>41 激しくGJ!!!
   監督で夫妻の名前を抜いた辺りもココロニクイ演出
   種死、まだ藻前が作った方が良かったと思う
80通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 00:36:47 ID:???
ハイネ死んでない&セイバー壊されてないでデストロイ登場の「ステラ」


次々と破壊される町、破壊するデストロイその映像はアークエンジェル、そしてミネルバにも届いていた。
前回の戦闘でフリーダムに破壊されたセイバーとグフは着々と修理が進められていた。
ハイネ「ようやく直ってきたな 相棒」
直りそうだという事で意気揚々としているハイネに対しアスランは気乗りすることができなかった。
アスラン(キラ・・・・)
(なぜあの時何も言い返せなかったんだ・・・俺はもう迷わないと誓ったはずなのに・・・)
マユ「アスラーン ハイネェー」
ハイネ「おぉ! マユ。インパルスの修理は終わったのか?」
マユ「うん!グフは?」
ハイネ「あぁおかげさまで、次の戦闘には出られそうだぜ」
マユ「そっかぁよかったねぇ。 あっセイバーは?」
ハイネ「アスラン 聞かれてるぞ。アスラン?」
アスラン(どうしてだ? どうして俺は・・・・)
ハイネ&マユ「アスラン!!」
アスラン「!? あっ・・あぁどうした?」
ハイネは思わず肩を落とした
ハイネ「あのなぁお前・・・まぁ、いいやマユがセイバーの修理状況は?ってさ」
アスラン「 わ、悪かったなマユ セイバーはもう次の戦闘には出られるよ」
マユ「 そっか。じゃあ次出られないのはレイとルナマリアのザクだけだね。」
アスラン「え? ルナマリアのザクはともかくレイのザクはそれほど傷ついていなかったはずだが・・・」
マユ「?でもでも実際次は出られないってレイが」
アスラン(まぁ駆動系に以上でも出たんだろう)「そうかまぁ直ってないならしかたないな」
ハイネ「さぁさぁ 作業の邪魔になる前に俺たちは行こうぜ」
マユ「うん!」
アスラン「そうだな」
そして3人はそろって格納庫を出た。

81通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 00:39:59 ID:???
2時間前
スティング「どうしてあんな奴がアレのパイロットなんだよ」
不機嫌そうなスティングをなだめネオが説明した
ネオ「こういうのは適正の問題なんだよ。お前よりあのこの方があの機体に適合した。納得できんか?」
スティング「ちっ」
ネオ「本当に・・・何も覚えていないんだな・・・」
過去に自分に言われた言葉がよみがえる。
研究員「情を移されると辛いですよ・・・」
自分は今までそんな事がないように、接してきたつもりだった。だが・・・
ネオ「やれやれ・・・」
<GFASーX1デストロイ 生体CPU準備完了 発進どうぞ>
デストロイのパイロット。それはマユが救ったはずのステラ・ルーシェだった。
デストロイの力は圧倒的だった。
その映像を見ていたブルーコスモスの盟主 ロード・ジブリールは高らかに言う
ジブリール「どうです!?圧倒的じゃないですかデストロイは!」
82ほのぼのマユデス。マユとミーア。:2005/07/31(日) 00:49:19 ID:???
「じゃ、女の子の話するからハロは外出ててね。」
『オイ!マ・・。』
バタンッ!!
「マユ、良かったの?ハロ追い出して・・・。」
「いーのっ!!今日はミーアお姉ちゃんに色んな話聞きたかったし・・・。」
そう言ってミーアお姉ちゃんの腕に抱きつく。
「ねぇ・・、マユ?私の歌、どう思う?」
急にまじめな顔をして聞いてくるミーアお姉ちゃん。
「・・・?どうして?」
「あのね・・、ファンレターにこう書いてあったの。『昔のラクス様の
方が好きです』って・・・。」
・・・・・・・・・・・。
「あのね、やっぱそう言うのって人の好みだと思うから・・私はとやかく言えないけど
少なくとも・・・私はミーアお姉ちゃんの歌、好きだよ。」
「・・・・・・・ほんと?」
「うんっ!たしかに、ラクスさんの歌は綺麗で癒されるけど・・・・
なんか本当に天使の歌声って感じで・・・・なんかどこか壁みたいな物
感じるんだ・・、でもっ、ミーアお姉ちゃんの歌は親しみやすくて元気の出る歌なんだ!」
そう言って私は満面の笑みを浮かべる。
「マユ・・っ!」
突然、ミーアお姉ちゃんに抱きつかれた。
「ちょ・・、苦しいよっ!」
「マユ・・・、ありがとう・・・。」





「ところでさ、あの衣装はもうちょっとどうにかしたほうが・・。」
「あれ?あれ、議長のデザインらしくて・・・・・。」
「・・・・・・・・OK。そんなギルパパ修正してやる。」
83通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 00:54:54 ID:???
マユ士官学校編 PHASE 0−6 「赤の魂」

オーブでの一件から半年、マユはようやく傷が完治し、プラントに戻ってくることができた。
通常、コーディネイターの修学期間は短い。自然のままに生まれたナチュラルに比べて遥かに学習能力が高いため、あっという間に教わったことを身につけられるからだ。
マユが入学してから3ヶ月、オーブに滞在している間の6ヶ月、既に9ヶ月の時が流れている。
すでに士官学校は卒業に向けての締めくくりに入っており、マユは焦りを覚えていた。
しかし、自分だってオーブにいた間ずっと遊んでいたわけではない。
キラやアスラン、バルトフェルドなどは入れ替わり立ち代りマユにMS戦術を授けてくれたし、傷がある程度ふさがってからはシミュレーターの相手を務めてくれた。
それに今マユのポケットに入っている携帯電話は、オーブで再び迎えることのできた誕生日にカガリが贈ってくれたものである。
オーブの半年は、自分に多くのものを与えてくれた。
次の訓練はシミュレーターだ。
マユは笑みを浮かべる。今の自分にどこまでできるのか確かめるには、絶好の機会だった。

「それで、2人相手に1分で勝ったのかね?」
電話越しにデュランダルの声が届く。
レイは淡々とその問いかけに答えた。
マユは最初、ショーンと1対1でシミュレーションを行っていたのだがショーンが全く相手
にならず、情けないことにショーンは弟のゲイルを巻き込み2対1でシミュレーションに挑んだが、1分たらずで2人とも撃破されてしまったのだった。
最も私なら40秒で撃墜できますがと、レイは付け加える。
デュランダルは、思わず電話越しに苦笑してしまった。
今のレイの言葉からは、トゲが感じられなかったからである。ごく自然に、良い意味でマユをライバル視しているのが伝わってきたのだ。
レイも成長したということか、デュランダルは微笑みをたたえながら受話器に告げる。
「では、もう一段階進めるとしよう。我らがクイーンに、より強くなって頂くためにね」

次の日、教官からマユとレイに辞令が下った。
レイ・ザ・バレル、マユ・アスカ両名は本日で全ての訓練課程を終え、赤服をまとう資格を授与。しかるのち、軍の実験機のパイロットとして着任せよとの辞令である。
思わず立ち上がり、2人に拍手を送るショーンとゲイル。他の生徒達も次々に立ち上がって2人に祝福を送る。そんな中で、1人ルナマリアだけが複雑な表情を浮かべていた・・・。
84通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 00:56:12 ID:???
>>83の続き

実験機があるという工場に着いたマユとレイを出迎えたのは、赤服を着た40代の女性だった。
その女性を見て、レイが驚いた顔になる。珍しいものを見たなと思いながら、マユはレイに知っている人なのかと尋ねた。
「知っているも何も・・・・・・」
レイはマユに小声で説明する。この女性の名はマーニャ。「血まみれマーニャ」の2つ名を持ち、あの英雄ヴェイア同様に機体に赤を塗ることを許された数少ないパイロットでフェイスだと。
「え、あのフェイスなの!?」
思わずマユが声を上げる。
「そう、そのフェイスさ」
豪快に笑いながら、マーニャがマユの顔を覗き込む。マユは慌てて姿勢を取り直し、敬礼をした。
マーニャはマユの頭をポンポンと叩きながら、とって食いやしないよと笑う。
「この工場で組み上げられた実験機は3機、あの赤いMSはザクウォーリアといってアタシが担当する。お前さん達の乗る機体はこっちだよ」
言いながらマーニャは、ズンズン工場の奥に進んでいく。
そして、ザクウォーリアの後ろに立つ白いMSを指差し告げる。
「こいつはザクファントム。レイ・ザ・バレル、あんたの担当だ。そしてこっちが・・・」
マーニャは更にその奥に立つMSを指差し、マユに笑いかけた。
「・・・プロトインパルス。マユ、あんたの相棒だよ」
一瞬、そのMSが自分を見据えたような錯覚にマユは襲われた。

自分はこんなところで何をやっているんだろう、ルナマリアは工場に積まれた廃材の陰でそう思った。
なぜ2人をつけてきてしまったのか、それは自分にも良く分からない。ただ何となく、学校を仮病で抜けてこそこそとついてきてしまったのだ。
ため息をついた・・・・・・。
どうかしている、こんなところ誰かに見つかったら何と言われるか。
「あれ、あんた誰だい?」
突然かけられた声に驚き、ルナマリアは思わず後ずさる。声の主はマーニャだった。
マーニャの声で気づいたマユとレイもやってくる。ルナマリアは覚悟を決めるのだった・・・。

意外にも、マーニャはルナマリアを攻めなかった。それどころか、これから宇宙で行われるテストを見学させてやると言ってきたのだ。
驚くルナマリアに、マーニャは実権宙域への輸送船内で言った。
あんた、嫉妬しているねと・・・・・・。
ルナマリアは否定しようとして、やめた。そうだ、それ以外の理由など考えられない。
自分はいつも頑張っているが、結局レイには勝てず2番だった。しかも、マユにまで負けてこの任務につきそこねてしまっている。
そう告げると、ルナマリアはうなだれる。
マーニャは、自分の制服を指差した。
「赤の意味って、分かるかい?」
ルナマリアは、いいえと答える。
「こいつはね、大切な物の為に戦う者に授けられる色なんだ。あの2人はあの2人なりにその決意があったってことだよ、少なくともあんたよりはね」
マーニャは続ける。
「あの2人に続く実力があるってんなら、あんたは赤服を着ることになるだろう。だが覚えておきな、大切なのは力を持つことじゃない。その力を振るう意思なんだって事をね」
マーニャはそこまで言うと、ニッと笑ってルナマリアにハンカチを取り出す。
ルナマリアは、自分が涙を浮かべていることに気づく。照れくさくなって、マーニャに笑いかけた。
マーニャも笑み返す。と、その時だった。
突如ビームが飛来し、輸送船に直撃したのだ。
当たったのはルナマリアと、マーニャがいた通路の付近である。幸いケガのなかったルナマリアは、頭を抑えながら立ち上がる。
思わず息を呑んだ。マーニャが頭から血を流して、通路いっぱいに血のしずくを浮かべていたからだった・・・・・・。
85通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 00:59:41 ID:???
>>84の続き

「くっ」
マユはコクピットの中で呻いた。まだインパルスの調整は完全ではない。そもそも、その調整を行うためのテストだったのだ。ビームライフルを持ってはいるが、ロクに姿勢制御すら出来ない現状では、当たるはずもない。
襲ってきたのはゲイツ。肩の白鬼のマークから、先日の敵だと知れた。
ゲイツが右手のビームライフルを撃つ、インパルスはシールドを使って防いだが、いつまでも避け続けられるものでもない。

レイは、輸送船内のモニターでジッとそれを見ていた。2機のザクは、腰のバランサーの調整のために上半身のみ切り離された状態である。
(それにこれは、ギルの意思だからな・・・・・・)
そう、己に言い聞かせた。だが、なぜ自分は拳を握り締めているのだろうか・・・・・・。
と、上半身だけのザクウォーリアが突然に動き出す。
レイは驚き、自分の背後でマーニャの手当てをしている乗組員達に振り向く。
やはりまだマーニャは手当ての最中だ、だとすれば乗っているのは。
「ルナマリア!!」
レイは叫んだ。

ルナマリアは、コクピットの中で祈るような気持ちでいた。
気づかれたが最後、奴はロクに動けないインパルスを無視し、こちらを攻撃してくる。
そうなれば、ザクは戦闘不能となり、奴はまたインパルスをなぶりにかかるだろう。
一応、格納庫内にあったビーム砲を持ってはいるが、データによると専用バックパックもつけず、上半身だけの現状ではこのビーム砲は1発しか撃てない。
気づかれる前に、一撃で仕留めるしかない。
ルナマリアはコクピットの中につぶやく。
「あんたの色がマーニャさんの言ったとおりの意味なら、あの人を守るために力を貸して」
トリガーを押し込む。超長距離ビーム砲、オルトロスから閃光が放たれた・・・・・・。

「あんたさ、私のかわりにあの機体に乗ってくれないかな」
プラントの病院で、マーニャはそうルナマリアに言った。
「細かい手続きは、フェイスの権限でやっとくよ。このケガじゃ当分は復帰できないしね。・・・・・・それに、アタシはあんただからやってもらいたいのさ」
ルナマリアは、決意を込めてマーニャに敬礼をする。マーニャも、ベッドの上から上半身だけの敬礼でそれに返した。

PHASE 0−6 了
86ほのぼのマユデス。その頃のシンハロ。:2005/07/31(日) 01:06:44 ID:???
トントンッ・・。
「はーい。」
俺がドアを叩くとアスランが出てきた。
「あれ・・、誰もいない・・?」
『シタデス。』
「あ・・・、シンハロ。」
『ドウモ。』
アスランは不思議そうに
「どうして、こんな所にいるんだ?マユは?」
・・・・・・・・・・・・・・。
『マユニ・・・ッ!ミー・・ラクストハナスカラデテケッテ・・・ッ!』
「・・・解かった、とりあえず中に入れ。」

「誰だったんだ?アスランって、ハロ!」
『ハイネ?』
よく見たらレイもいる。どうしてこの二人がアスランの部屋に?
「いやさ、俺今度ミネルバ行くってお前なら知ってるだろ?」
あ、そういえばそんなこと議長が言ってたな・・。
「だからさ、親睦を深めようと思ってここに来たわけよ?」
「俺は止めたんだが、この人が聞かなくてな・・。」
なるほど、レイもハイネに何回か会った事があるからな・・。
レイを通じてアスランに会いに行ったてわけか。
「よーし!!お前がきたらちょうど二つに分かれるな!」
『ナニヲスルンダ?』
「花札。」
これまた古風な・・・・。


87通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 01:07:56 ID:???
プロトインパルス
後に少数生産されたインパルスや、主力となって活躍したザクの始祖。
本来のインパルスと違い、合体機構はなく、武装もウィザードシステムを使用。フレームもザクと共通であり、見かけを除けばザクにより近いMSである。

と、いうわけであと2,3回で終わる士官学校編。そのルナ話でした。
すっかり書き忘れてたけど、白鬼は右腕もってかれただけで死んでないです。
ところで、0−5「リフレイン」は完全に俺のオナニーであり、あえて前後とのつながりを薄くしてある。整合性重視なら0−5は無視すれば、完璧な前座シリーズになるんで。まぁ所詮は2次創作なんで細かいことは言いっこなしで。
ところで、もし死ぬほど暇ならこれに答えてほしい。

1、面白いか
2、改善点などできれば
3、ショーン&ゲイル、白鬼、マーニャってあえて出す必要はなかったか?

つまらないとも言ってもらえないのが一番苦しいので、書いた身としては死ぬほど不安なのね。
それはそれとして、ifはGJ。
88ほのぼのマユデス。その頃のシンハロ。:2005/07/31(日) 01:08:59 ID:???
「よしっ!俺とアスランのチームは月見酒だっ!!」
『オレトレイは『三光』ダ。』
「なにぃっ?!あぁ、もうやめやめ!!次はドンジャ○だ!!」


「おい、アスラン。のび○くん捨てろよ。」
「そう言うハイネこそジャイ○ン、持ってるんだろ?」
『(こい・・!!しず○ちゃん!!)』
「ドラ○もんがそろいました。」
『「「うそっ?!」」』


「どうだっ!!スリーカード!!」
「・・・・・ツーカードだ。」
『・・・・ブタ。』
「・・・こちらもです。」


「革命だ!!」
「何だとぉ?!アスラン・・、お前・・。」
『レボリューションハハイネノオイエゲイダッタな・・・。』
「くっ!アスラン!あなたと言う人は!!」



その後、三人と一体は徹夜で倒れているところを向かえに来たルナマリアに
発見された。
コーディネーターでも、機械でも、休むときは休まなくちゃなって思った。
うぇー・・・。バッテリーの切れかけで気持ち悪い・・。
89通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 01:29:01 ID:???
ハイネ死んでない&セイバー壊されてないでデストロイ登場の「ステラ」


次々と破壊される町、破壊するデストロイその映像はアークエンジェル、そしてミネルバにも届いていた。
前回の戦闘でフリーダムに破壊されたセイバーとグフは着々と修理が進められていた。
ハイネ「ようやく直ってきたな 相棒」
直りそうだという事で意気揚々としているハイネに対しアスランは気乗りすることができなかった。
アスラン(キラ・・・・)
(なぜあの時何も言い返せなかったんだ・・・俺はもう迷わないと誓ったはずなのに・・・)
マユ「アスラーン ハイネェー」
ハイネ「おぉ! マユ。インパルスの修理は終わったのか?」
マユ「うん!グフは?」
ハイネ「あぁおかげさまで、次の戦闘には出られそうだぜ」
マユ「そっかぁよかったねぇ。 あっセイバーは?」
ハイネ「アスラン 聞かれてるぞ。アスラン?」
アスラン(どうしてだ? どうして俺は・・・・)
ハイネ&マユ「アスラン!!」
アスラン「!? あっ・・あぁどうした?」
ハイネは思わず肩を落とした
ハイネ「あのなぁお前・・・まぁ、いいやマユがセイバーの修理状況は?ってさ」
アスラン「 わ、悪かったなマユ セイバーはもう次の戦闘には出られるよ」
マユ「 そっか。じゃあ次出られないのはレイとルナマリアのザクだけだね。」
アスラン「え? ルナマリアのザクはともかくレイのザクはそれほど傷ついていなかったはずだが・・・」
マユ「?でもでも実際次は出られないってレイが」
アスラン(まぁ駆動系に以上でも出たんだろう)「そうかまぁ直ってないならしかたないな」
ハイネ「さぁさぁ 作業の邪魔になる前に俺たちは行こうぜ」
マユ「うん!」
アスラン「そうだな」
そして3人はそろって格納庫を出た。
90通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 01:30:11 ID:???
2時間前
スティング「どうしてあんな奴がアレのパイロットなんだよ」
不機嫌そうなスティングをなだめネオが説明した
ネオ「こういうのは適正の問題なんだよ。お前よりあのこの方があの機体に適合した。納得できんか?」
スティング「ちっ」
ネオ「本当に・・・何も覚えていないんだな・・・」
過去に自分に言われた言葉がよみがえる。
研究員「情を移されると辛いですよ・・・」
自分は今までそんな事がないように、接してきたつもりだった。だが・・・
ネオ「やれやれ・・・」
<GFASーX1デストロイ 生体CPU準備完了 発進どうぞ>
デストロイのパイロット。それはマユが救ったはずのステラ・ルーシェだった。
デストロイの力は圧倒的だった。
その映像を見ていたブルーコスモスの盟主 ロード・ジブリールは高らかに言う
ジブリール「どうです!?圧倒的じゃないですかデストロイは!」
91通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 01:31:06 ID:???
デストロイ映像を見たマユ達はただただそれを見ている事しかできなかった。
マユ「何・・・あれ?」
ようやく口を開いたマユでさえ、状況を飲み込めていなかったのだ。
ルナマリア「艦長・・・あれは?」
タリア「わからない・・・としか言えないわ。地球軍の最新鋭のMAという事らしいけど・・・」
アスラン「そこにいる部隊からの報告は?」
タリア「ないわ・・・あるわけないの・・・もう全滅したんですから」
マユ「えぇ!?」
ルナマリア「そ、そんな」
ハイネ「マジかよ・・・」
アスラン&レイ「・・・・・・・・・」
タリア「しかし、アレの撃破が私達にかせられた任務なの やるしかないのよ」
アーサー「アスラン、ハイネ、そしてマユ達3人でアレの撃破を・・・」
その時だった。
「艦長!!」
タリア「どうしたの?」
「 敵機影を確認・・・しかし、これは・・・」
タリア「どうしたの?」
「敵はすでに交戦中・・・戦っているのは、フリーダムです!」
アスラン「何!?  キラ?」
マユ「アイツが?」
ハイネ「何故だ?」
レイ(来たか・・・・)

92通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 01:32:03 ID:???
アーサー「フリーダムが何故?」
タリア「さすが正義の味方の大天使ね。困る人あればってところかしら」
「ともかく私達の敵はあの巨大兵器よ。敵を間違えないでちょうだいね」
ハイネ&アスラン&マユ「はい!」
アスラン(キラ・・・それがお前の正義か)
メイリン「ZGMF−X2000 グフ発進どうぞ」
ハイネ「ハイネ・ヴェステンフルス、グフ発進する。」
メイリン「続いてZGMF−X23S セイバー発進どうぞ」
アスラン「アスラン・ザラ セイバー発進する」
メイリン「コアスプレンダー発進どうぞ」
マユ「マユ・アスカ コアスプレンダー行くね!」

アスラン「まず俺がいく上空から援護をたのむ」
ハイネ「おいおい グフは遠距離じゃ・・・」
アスラン「頼む!」
ハイネ「わかったわかった。だが危険と判断したら俺も突っ込んでいくからな」
アスラン「あぁわかった」
マユ「アスラン!死んじゃダメなんだからね!」
アスラン「了解」
そして単機デストロイに突っ込んでいくセイバー、しかしその状況はネオにも届いていた。
ネオ「デストロイの力試しって事でフリーダムまでは許していたが・・・女神さんまでは許してはおけないな」
「俺のウィンダムを出せ! あとスティングにもカオスの発進準備をさせろ!!」
アスラン「キラ!」
キラ「アスラン!」
アスラン「お前は引け!こいつは俺たちでなんとかする!」
キラ「そんな事できない!コレが何をしてるのか君もわかっているだろ!?」
アスラン「わかってくれキラ!!これはお前と・・・カガリのためなんだ」
キラ「そのカガリが破壊を止めたいと願っているんだ」
アスラン「ならばソレをやるのはお前でなくてもいいだろう。まずは引くんだ」
キラ「こんなのを目の前にしてできるわけない」
アスラン「そうか・・・」
キラ「アスラン?」
アスラン「だとしたら!力ずくで引いてもらうしかないな!」
キラ「アスラン!!」
アスラン「許せ・・・キラ」
アスラン種割れ。フリーダムを本編のセイバーみたいな感じに切る。
レイ(・・・流石ですね アスラン・・・)
93通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 01:34:49 ID:???
アスラン「アークエンジェル!」
カガリ「アスラン!お前」
アスラン「フリーダムの回収・・・任せたぞ」
カガリ「・・・・あぁ」
フリーダムを落としたアスランにコールが入った
タリア「アスランあなた・・・」
アスラン「艦長 大丈夫です我々だけでできます。」
アスラン「ハイネ!マユ! 行くぞ!」
ハイネ「待ってたぜ!」
マユ「わかりました!」


戦闘はカオスそしてウィンダム部隊が混じって激化していた。
そしてグフ&インパルスの連携からデストロイの右腕の切断に成功する。
ネオ「ステラ! くっ嬢ちゃん!やめろ!」
マユ「あなたは!何を!」
ネオ「やめろと言ってるんだ。あれに・・・デストロイに乗っているのは・・・ステラなんだぞ!」
マユ「・・・・・え?・・・・・・」
「そ、そんなわけないじゃない!だってあの時あなたは」
ネオ「本当に平穏な世界に戻すと思っていたのか!えぇ!?」
マユ「そんな・・・嘘だ・・そんな」
ハイネ「マユ・・・」
マユ「やめて・・・」
ネオ「!?」
マユ「ステラ!やめて! あなたはもう戦わなくていいの。もう・・・」
ネオ「無駄だ!君の声は・・・もう」
ステラ「お前は・・・誰だ、私は・・・わたしっはー!」(破壊 変形)
タリア&マリュー「MS!?」

ノイマン&アーサー「あんな巨大な!?」



疲れた・・・・あとは明日・・・・
94ロゴス爺α:2005/07/31(日) 01:49:28 ID:???
>>80-93
それぞれGJ俺にこれだけの文才があったら・・・
95通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 01:53:22 ID:???
>>41のマユがシホに見えるw

・・・と思った漏れはマユに謝罪と賠償(ry
96通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 01:57:17 ID:???
>>95
いい弁護人をつけようその名も「痔悪化 絵留守満」だ
97通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 02:21:42 ID:???
sage推奨でないにしろ、最近は酷いな・・・名無しも職人も
保守はいいが頻繁すぎるし、職人は上げなくても内容がしっかりしてるなら感想レスもつく
てかマユが好きで書いてるなら感想レスなんぞいらんだろ
98通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 03:17:28 ID:???
凸はあほなのか?
理由もいわずにひけってそれで聞くわけ無いだろ
それとキラ弱すぎ
わざわざいれる意味が分からん
そこまでするなら最初から出さない方がいいじゃん
99通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 03:47:50 ID:???
夏厨駆除ってできないもんかね・・・。
100通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 03:52:19 ID:???
夜分に投下します
ファントムペイン戦記3です
微妙にスレの雰囲気が…ですが
ドサクサにまぎれてお目汚しを…
1011/16:2005/07/31(日) 03:53:39 ID:???
ゲンがファントムペインに入ってから暫くの後。
月基地プレトマイオス近郊、大深度地下にある連合の秘密工廠にネオはいた。

「原因は何だ?重量が3キロ減った原因は?」
「コックピット周辺のフレームの材質を変えたんです。
 強度は上がっていますから、絶対危険じゃありません」
「当たり前だ。弱くなったらたまらん。
 何故事前に通知しなかった?」
「納期を10日も繰り上げられれば…」
「それはザフトの連中に言ってくれ。
予想外に向こうの動きが早いんで、こっちも動きを早めなきゃならなくなった」

「ただでさえガーティ・ルーの製造で時間を食ってるんです。
 テストだって満足には…」
「そいつは中尉にやってもらうさ」
「大佐がお乗りになるのでは?」
「乗るのは中尉だ。
さて、うちのエースが乗る機体、見せてもらおうか」

指示通りメカニックはMS格納庫にネオを案内した。
中から姿を現したのはダークグレイのMS。
それは先の大戦中盤、最強といわれたMSに酷似していた。

「GAT-X105/U、ストライクMk-U…か」
1022/16:2005/07/31(日) 03:54:56 ID:???
「3日後に出撃ですと!?」
「そうだ、準備を急いでくれ」
「突然すぎますな。先日MSを搬入したばかりだというのに…」
「相手だってこっちの都合どおりに動いちゃくれないのさ」

完成したばかりの新造戦艦、ガーティ・ルーの艦内で艦長のイアン・リーは不満を漏らした。
地球から月に渡ってきてから新造戦艦艦長に着任したのは良いが、それ以降は激務の連続。
戦艦の機能の把握、クルーの配置、物資の搬入から納入品のチェック…
艦の責任者である彼にとって今日までは眼の回るような忙しさだったのだ。
ようやくMSの搬入が終わって一息つこうと思った矢先の任務…

「まぁ、一息つくのは当分先になりそうだな」
「…それは構いませんが」

加えてこの上官である。
この上官と話すとき、相手が気の抜けたようなやり取りをすることがリーにはやり辛かった。
大佐の階級、それも自分よりも若い人間…嫉妬のような感情もないわけではない。
が、任務に私情は挟まないのは職業軍人の鉄則…

「了解しました。
 出撃までには万全を期します」
「頼むぞ」
「クルーにも指示をしておきますが…パイロットには大佐の方から?」
「そうだな。
 2,3話しておきたいこともあるし、彼らには俺から伝えるよ」

ネオが艦橋を去った後、リーは搬入物資の中でMAが一機納入されていることを思い出した。
新型MAエグザス―MSが主流となった昨今、MAを扱う者は極端に減っていた。
加えてガンバレル・パックも装備していることが気になっていた。

「ガンバレル使いのMA乗り…まさかな」

瞬間的にある男の名前とその異名が脳裏をよぎった。
が、すぐに次の任務のことに集中するべく、リーは担当者に指示を出していた。
1033/16:2005/07/31(日) 03:56:32 ID:???
「ミーティングなんて、珍しいんじゃね?」
「そうだな。まぁ、全員呼び出しってことは何かあるんだろうさ」
「ミーティング…まだかな?」
「全員揃ってからだろ」

アウル、スティング、ステラの3人はネオに呼び出されていた。
ゲンとの実弾訓練後はこれといった仕事もなく、練成訓練を行って過ごしていた。
間もなくもう一人のパイロットが部屋に入ってきた。

「…ゲン!」
「遅くなった。テストが長引いてしまったんでな」

ゲンと呼ばれたのは、嘗ての名はシン・アスカという名だった男。
ユーラシア連邦基地での研修を終えた後、彼は大西洋連邦の基地に移ってファントムペインの一員となっていた。
彼は3人とは異なり、ウィンダムよりも新しい新型MSの乗り手に選ばれ、日々そのテストに忙しかった。

「新型の調子、どーなの?」
「悪くないな。反応速度、推進力、どれをとってもウィンダムより上だよ」

アウルの質問に答えながら、ゲンはステラの頭を軽くなでていた。
ゲンがファントムペインとなってから、すぐにステラはゲンに懐いていた。
彼が部屋に入ってきた後、すぐに彼に声を掛け、飛びついていったりもしていた。

元々ステラはネオに懐いていたのだが、指揮官であるネオは普段から彼らと一緒にいる時間は短い。
代わりにMS隊の隊長に就任したゲンと接しているうちに懐いてしまったのだ。
恋愛関係というわけではなく、彼らのそれは兄妹の様相だが…

「アンタの新しい仮面の具合はどうなんだ?」
「仮面というより…これはゴーグルやバイザーに近いかな?
 悪くはないよ。赤外線センサーやら望遠等の機能もある。これがあれば、普段からレンジャー活動もできるな」

少々冗談めかしてゲンはスティングの質問に答えた。
ゲンがファントムペインの一員になってすぐ、ネオから贈られたものだ。
上官曰く、仮面が二人もいるのは少々不気味だからだそうだ。
一見すると仮面をつけていたときほどの不自然さはない。
そんな話をしているうちに、4人を呼び出した人物も到着した。

「遅くなってスマン。はじめようか」
1044/16:2005/07/31(日) 03:57:54 ID:???
「今月に入って2隻目か…」
「これで合計5隻目です。
 例の空域での原因不明の被害、これはもう何らかの力が働いているとしか…
連合の月基地の動きも気になります。やはりこれは…」
「シュライバー、この件については緘口令が敷かれている。
 国防委員長の立場にある君が…迂闊な発言は慎んでくれ。
それに、回収されたブラックボックスからは何も具体的なことは分からなかったのだろう?」

プラント最高評議会行政府にある一室。
ギルバート・デュランダルとタカオ・シュライバーの会談が行われていた。
行政のトップと軍のトップ同士のこの会談は公のものではなかった。

理由はザフト軍艦艇の原因不明の遭難事件。
遭難自体は宇宙時代では珍しいことではなかったが、それは民間船の話。
軍艦が5隻も行方不明になる…これは誰が聞いても異常な事態とわかった。

「ですが、議長。
 緘口令とはいえ言い逃れるのにも限界があります。
 何らかの手を打たなければ被害が拡大するばかりです」
「分かっている。ただの海賊…にしては被害が大きすぎるな。
 地球軌道艦隊で動かせる艦隊、それもごく自然にあの空域に近づける艦隊はあるかね?」
「ホーキンス隊があります。間もなくプラント本国へ帰還予定です」
「ナスカ級5で構成される艦隊か…。
 …逆に襲撃者に警戒されても困るな。
 1隻のみで例の空域の調査は可能か?」
「1隻ですか…少々危険を伴いますが、ホーキンス隊には緋の戦士がいます。
 彼を中心にホーキンスが人選を行えば…"釣れる"かもしれませんな」
「では頼む」



「ブルーコスモス、連中が動き出したか…
 だが、先手を打たれてばかりでは上手くないな…これは仕掛けるときか?」
1055/16:2005/07/31(日) 03:59:02 ID:???
「研修も来週で終わりかぁ…何だかあっという間だったわね」
「2ヶ月の研修、まだあと一週間残っている。気を抜くにはまだ早いぞ」
「…レイ、その言い方じゃ会話が終わっちゃうじゃない?」
「…雑談がしたかったのか?それは悪かったな」

ルナマリア・ホークとレイ・ザ・バレル。
二人はアカデミーを卒業後、ザフトレッドに任命された。
年間20人しか選ばれない精鋭の証。
そんな彼らにも正規兵としての研修は課される。
彼らは2ヶ月の間、地球軌道艦隊所属ホーキンス大隊に研修に来ていた。

「それにしても、ホーキンス隊って大勢いるのね。
 艦隊全員の顔合わせなんてないし…どうなってるのかしら」
「ナスカ級5隻で構成される大部隊だ。
さすがにこれほどの艦艇を持つ隊はそうはない」
「でもパイロット同士の顔合わせもほとんどないじゃない?」
「パイロット同士の顔合わせなら出航前の基地であっただろう」
「一回だけよ?
 あれじゃ顔なんか覚えられないし、誰が誰だか…」
「顔が分かると何か変わるのか?」
「ホラ、あの緋の戦士、ハイネ・ヴェステンフェルスもこの隊にいるのよ?
 レイはフェイスのトップエースに興味とかないの?」
「俺は自分のできることをやるだけだ。
 ザフトのために…そして議長のために」
「…そう」

アカデミー時代からの友人でありながら、イマイチ会話のかみ合わない二人であった。
1066/16:2005/07/31(日) 04:01:27 ID:???

「暗礁空域周辺での極秘任務、ですか?
それに、ただ1隻で空域をうろつけ…俺達MS隊は白兵がメインだっていうのに…囮をやれと?」
「艦艇がすでに5隻沈められている。
 何かがいるとして、出てきてもらわねば白兵戦にもなるまい。人選はお前に任せる」
「いいの?」
「フェイスであるお前だ。不自然なことではないだろう。
 それにわたしは艦隊の指揮が専門でね…MS戦についてはお前の方がスペシャリストだ」

「やれやれ…どうしたもんかね」

ホーキンスに呼び出され、今回の任務の仔細を聞いたハイネ・ヴェステンフェルスは頭を悩ませていた。
正体不明の敵、それも艦艇を5隻沈めている謎の相手。
その掃討を命じられ、作戦の指揮まで執らされることになった。
大型巡洋艦ナスカ級での作戦実行とはいえ、正確な相手の数さえ分かっていない。
フェイスであり数々の作戦指揮を執っていた彼にとっても困難な任務といえた。
また、事が公になればプラント本国での影響は計り知れない。
そんな極秘任務である性格上、作戦参加者全員に仔細を告げるわけにもいかない。

「適当なところで救難信号でもキャッチして、1隻だけが向かうか…三流のシナリオだね、こりゃ」

ホーキンスの描いたシナリオにケチをつけながらも彼は仕事を進めていた。
作戦に参加するMS隊の人選―

「俺の隊だけじゃ、人数不足か?」

手元の艦隊資料を捲りながら人選を考える。
この手の少数での作戦は、メンバーを腕の立つ隊長格クラスで占めても連携の問題が残る。
ハイネはこの作戦を自分の隊のみで実行するつもりでいた。
だが、若干の不安が残るのも事実。
他の隊の構成に差し支えないエースクラスが欲しい…
そんなことを考えていた彼は2名の新兵のことを思い出した。

「新兵を戦場に出したくはないが…仮にもレッドだ。やってもらいましょうかね…」
107通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 04:02:13 ID:???
>>87
1.GJ おもろかったよ。いや、ワロタとかそういう意味でなくて。
2.あの描写だと白鬼は死んだと思ってしまう。
  ていうかルナは結局赤服になったの?
3.ショーンとゲイルって名前が出た瞬間吹いたw
1087/16:2005/07/31(日) 04:02:57 ID:???
地球連合軍大西洋連邦所属、第81独立機動軍―
ガーティ・ルーの艦橋でイアン・リーとネオ・ロアノークは今回の作戦を振り返っていた。
彼らにとって初の実戦。
暗礁空域周辺で任務に就くザフト軍艦艇の襲撃。
リーの楽観的な分析とは逆にネオは一抹の不安を抱いていた。
撃墜したのは全て旧式艦艇、搭載MSもほとんどがジンやゲイツで構成されていた。
ほとんどが奇襲による作戦で、相手が体勢を立て直す前に倒してしまっていたのだ。
 
「中尉の精神状態も、良好ですな」
「新しい名前も気になってないようだ…今のところは…な」

中尉と呼ばれた男―
ゲンは今回の作戦の前、正確にはファントムペインに着任した直後、地球に一度戻っていた。
理由はジブリールからの命令―シン・アスカだったころの記憶の一部消去―
妹、マユ・アスカの記憶の消去である。
それと同時にジブリールやネオからの命令遂行の為の若干の洗脳。
洗脳された彼の初の実戦投入が今回の作戦のもうひとつの目的でもあった。

「なぁ、リー。お前、自分が自分であるっていう明確な自信、あるか?」
「……?」
「アウル、スティング、ステラ…あいつらの記憶は消したり上書きされたりしている。
 今回の作戦の前、ゲンにも同じことが行われた。そして3人にはゲンの新しい名前を記憶に刻んだ…」
「大佐、彼らは兵器です。我々とは立場が違います」
「それは分かっているんだがね…俺達にも同じことが行われた…そう思ったことって、ないか?」
「…しかし、それは…」

反論しようとしてリーは言葉に詰まった。
彼自身、生態CPUであるファントムペインのパイロット達にどのような処置が行われたかは知っていた。
ネオの今の言葉は、それが自分達にも行われているのではないかと示唆していた。
彼の言うとおり、同じ任務に就いている自分達に、同じ処置が施されなかったという証拠はどこにもない。
そのことがリーの不安を掻き立てた。

「俺達の今ある記憶、それは本物なのか…?」
1098/16:2005/07/31(日) 04:04:08 ID:???
「ザフト艦艇を補足!大型、ナスカ級1です!」
「…少佐、今の言葉、忘れてくれ。作戦行動中にすまなかった」
「いえ…ただ、大佐のお話が事実だとしても…軍人である我々に選択の余地はありません。
 実際のところ、あの4人と我々クルーは何の違いもないかもしれません…
しかし、今はこの任務を遂行することのみ考えましょう」
「ああ、そうだな」

「総員第一戦闘配備!ミラージュコロイド展開用意!
 MSは戦闘ステータスで起動!展開終了後、作戦を開始する!」

リーは先ほどまでの迷いは振り切っていた。
彼が迅速に艦長としての任務をこなす一方、ネオもまた己の任務をこなしていた。

「中尉、聞こえているか?」
『はい』
「初の大物だ。
 気を引き締めて掛かれ。ナスカ級は現行最も火力のあるザフト艦艇だ。
 くれぐれも用心してくれ」

「アウル、スティング、ステラ!
 お前達は相手MSの規模が把握できるまでは待機!いいな?」
『えー、なんでだよ?』
『先手をうった方が良いんじゃないか?』
『待機…つまらない』
「この空域にナスカ級が単独で来る理由がない…どういうことかわかるか?」
『俺達のこと、ばれた?』
『ザフトが馬鹿の集まりじゃなけりゃ、そろそろ討伐に来る…か』
『狙われてるの…?』
「かもしれん。
 連中が新型のセカンドステージMSを搭載してるとしたら、お前等のダーク・ダガーLじゃキツイ。
 ゲンの援護にのみ集中してくれ、いいな?」

「「「了解!」」」
1109/16:2005/07/31(日) 04:05:58 ID:???
『X105/U 起動』
『第二第三電子系統異常なし』
『脳波コントロールシステム、接続良好』
『脳波データウェーブ、フラット』
『間脳電流、コンタクトした』

『中尉、コードの入力を』

------------------------------------------

G-enocide (殲滅せよ)
E-nemy   
Of    (ナチュラルの敵を)
N-atural

A-nti     (対)
K-ira     (キラ)
U-ltimate  (究極の)
S-eed    (種よ)

A-nd

N-ational  (国家の)
I-nsane   (狂気じみた)
S-ecrets  (機密と共に)
------------------------------------------

『X105/U発進スタンバイ!』
「GEN AXANIS―ゲン・アクサニス、ストライクMk-U、出るぞ!」
11110/16:2005/07/31(日) 04:07:29 ID:???
「実戦…ってこと?」
「そうらしいな」

ルナマリアとレイの二人はハイネのいる艦に移っていた。
直後、彼らはMS隊のブリーフィングに呼び出された。
そこで聞かされた今回の極秘任務。
表向きは海賊討伐。
しかし実際の相手は艦艇5隻を沈めた謎の相手の討伐。
フェイスの緋の戦士に会ったらどんな質問をしようか…
などと考えていたルナマリアの考えは一瞬で吹き飛んだ。

「よし!作戦開始だ!」

ハイネはブリッジのキャプテンシートの隣に腰掛けていた。
予てからの予定通り、救難信号をキャッチし、ハイネの艦のみが向かう手はず…

「現れますかな?」
「さぁな、それは相手に聞いてくれ」

艦長の言葉にハイネは気のない返事をした。

だが、内心はやる気はあった。
艦には彼の新しい愛機が搭載してあった。
ザクと最後までコンペティションで量産型MS採用を争ったMS、グフ・イグナイテッド。
彼はコンペ落選後も粘り強く上層部に掛け合ったのだ。一般兵ではなく、上級兵用への採用をと。
それが実り一機のみホーキンス隊にテスト用の機体として配備された。
ここで実力を示せばグフの正規採用、引いては量産への目処が立つかもしれない。そんな思いもあった。

「総員第一戦闘配備、各機戦闘ステータスで起動…って命令出して」
「…ご自分でなされば宜しいのに」
「俺がやったら悪いじゃない?」
「それはまぁ…」

言葉は悪いが、一応は艦長の顔を立てているつもりのハイネだった。
11211/16:2005/07/31(日) 04:08:57 ID:???
ゲンのMk-Uはハイネのナスカ級を既に捉えていた。
エールストライカーパックを装着し、新型のメガ・ランチャーを装備…
艦の上方からブリッジを打ち抜き戦闘力を激減させる。
そうすればMS隊が出てきても指揮系統が混乱しているので容易く倒せる。
彼はこれまでしてきたようにするつもりだった。

「…見られている?」

ザクのコクピットでレイは視線を感じた。
物理的に見られているのではない。
だが刺すような視線を感じる。
彼はMSの通信をブリッジに繋いだ。

「ブリッジ!狙われています!
 進路の変更、あるいは速度の変更を!」

「ああ?何いってる?」

受け取った艦長は一笑に付した。
レーダーには何の反応もなく、空域は静かなものだった。
だが、ブリッジでこの事態を異常と認めた者が居た。

「緊急回避!取り舵だっ!」

緋の戦士の声が艦を動かした。
一瞬の後、彼らの艦の左舷が穿たれた ―

「何っ!?…かわしただと!?」

ゲンは驚愕した。
ミラージュコロイドを展開しているMk-Uの姿を捉えられる艦など存在しない。
だがハイネの乗る艦は実際にかわしたのだ。
ゲンの狙いは外れ、艦の左舷が損壊したに過ぎない。

「くそっ…!」
11312/16:2005/07/31(日) 04:11:08 ID:???

「左舷被弾!ダメージコントロール要員は報告を!」
「MSデッキ損傷!隔壁閉鎖!消化剤防御!」
「MSデッキの損傷、甚大!左舷からMS発進できません!」

「ハイネ隊長!右舷にグフが用意してあります!出撃を!」
「分かった!艦長、ここは任せる!」

ハイネが艦橋を出た直後、もうひとつの報告がなされていた。

「右舷からルナマリア機、レイ機、ショーン機、ゲイル機、各機発進しました!」

「奇襲なんて…やってくれるじゃない!」
「落ち着け、ルナマリア。相手の追撃を警戒しろ!」
「新米にしちゃあ冷静な判断、やるじゃないか」
「ああ」

熱くなったルナマリアを諫めるレイ。
それを見てハイネ隊の隊員二人、ショーンとゲイルは安堵していた。
彼らの機体―ザクの右肩にはオレンジ色の塗装が施されている。
それが、彼らがハイネ隊の一員、オレンジショルダー隊であることを示していた。

「左舷のMS発進までにはまだ時間が掛かる…やれるのは俺達だけだ」
「新米ども、隊長がもうすぐ出撃する。それまで持ちこたえられるな!?」
「「はいっ!」」

「もう立て直してきた…?」

ゲンは被弾後、すぐに飛び出してきたザク4機を見て呟いた。
ネオの言っていた討伐隊であればこの動きの素早さは納得できる。

「いいだろう、やってやるさ」

ゲンはMk-Uのミラージュコロイドを解いた。

「反応!真上!
…嘘!?…あれって…まさか?そんな筈ない…沈んだ筈よ!」
「ルナマリア、どうした!?」

「ストライクが…なんでいるの?」
11413/16:2005/07/31(日) 04:12:19 ID:???
「馬鹿な…」
「幽霊かよ…」

ショーンとゲイルも驚愕していた。
かつてクルーゼ隊、バルドフェルド隊を翻弄し、アスラン・ザラが討ち取るまで最強を冠した機体。
ザフト軍人であれば知らぬものは居ないその機体―
GAT-X105、ストライク―

そんな恐慌状態を破ったのはレイだった。
ブレイズ・ウィザードのミサイルをMk-Uに叩き込む。
だが、ゲンはこともなくシールドでカバーした。
それと同時にダークグレーの機体が漆黒に染まる。

「フェイズシフトか!」

ミサイル攻撃は通用しない、そういわんばかりのゲンの行動にレイは舌打ちした。
レイの攻撃を見て呪縛が解けたのか、ルナマリアはオルトロスを、ショーンとゲイルはライフルを構える。
しかし、彼らの攻撃は新手に阻まれた。

「おいおい、もう始まっちゃってるよ」
「ゲンが仕損じるとは・・・珍しいな」
「ゲン…ミラージュコロイド切ってる」
「やるってことだろ?」
「そういうことだな」
「うん…!やっつける!」

ダガーL3機とはいえ、彼らはエクステンデッド。
その奇襲攻撃はレイたちザク4機を釘付けにした。

「ゲンは艦に止めを!」
「ああ」

スティングたちの援護でゲンは再びナスカ級に向かった。
ランチャーを再び構え、仕留めようとしたその時―
緋の機体が彼を襲った。

「連合の亡霊が!俺の目の黒いうちは好きにはさせねぇ!

11514/16:2005/07/31(日) 04:13:34 ID:???
「ザク…か!?」

ハイネの斬撃をかわし、ランチャーを手放すゲン。
オレンジ色のその機体は、パーソナルカラーを許されたエースであることを証明していた。
エースの攻撃をかいくぐって艦を仕留めるのは容易くはない。
そう判断したゲンはサーベルを引き抜きハイネと対峙した。
緋の戦士はその判断に素直に感心する…

「良い判断だ!だがっ!」

相手はザクの指揮官用の機体、とゲンは考えていた。
角があるだけで外見上ザクと大差はないからだ。
しかし、ハイネは知ってか知らずかゲンの思考を読み取っていた。

「ザクとは違うのだよ!ザクとは!!」

緋の戦士が吼えた。
接近戦を予想し盾を構えたMk-Uの左腕を狙う。
グフのヒートロッドが盾に接触した刹那、電流が走った。

「何っ…!?」

ゲンは動揺した。
彼のモニターは左腕の不全を訴えていた。

「左腕が…やられた!?」

ゲンは距離をとろうと頭部バルカン砲を放つ。
しかしハイネもグフの手甲に備え付けのバルカン砲で応戦しながら距離を詰める。

「うろたえ弾など!」

ザクよりも早いスピードで再び斬撃を見舞う。
ビームサーベルとは異なるヒートソードによる一撃はMk-Uの盾を切り裂いた。
ゲンはこの時点で、自分が相手の機体の能力とパイロットの実力を見誤っていたことを悟った。
11615/16:2005/07/31(日) 04:14:45 ID:???
「拙いっ・・・!」

ランチャーを使った奇襲のみを考えていた。
与えられた新型機の性能を過信していた。
相手をただの量産機と侮った。

「やられる…!?」

だがそう考えているうちにもハイネ機は眼前に迫る。
その緋の機体を眼前に捉えながらゲンの脳裏には奇妙な光景が過ぎる。

誰かがいる―
自分の傍に誰かが―
少女―
誰だろう―
ステラではない―
もっと幼い―
ひどく懐かしい―
誰だ?―

―彼の中の何かが弾けた―

「止めだ!」

勝利を確信したハイネが斬撃を見舞う。
Mk-Uに当たる直前、ゲンはサーベルで受けとめる。
まだ右腕は稼働する―
ゲンは握られているビームサーベルのリミッターを解除した。

「…なにっ!?俺の剣が!?」

緋の戦士は驚愕した。
己の斬撃を受けていた相手のサーベルが倍程度の太さにまでなっていたからだ。
それと同時に相手が勢い良くハイネ機を弾き飛ばした。

11716/16:2005/07/31(日) 04:15:50 ID:???
「いくぞっ!」

今度はゲンが攻勢に転じた。
相手の機体を蹴り上げ体勢を崩す。
それと同時に今度はMk-Uのビームサーベルが緋の機体を襲った。

「ぐっ…!」

一撃でハイネ機の左肩が袈裟懸けに切り裂かれる。
だがゲンの攻勢はここまでだった。
リミッターを解除したことでサーベルにも負荷が掛かりすぎていた。
見ればMk-Uのサーベルも柄の部分から火花が散っている。
やがてサーベルの火が消えていった。

「…ここまでか」

相手の戦闘力も既に乏しい。
だが自機の損傷もあるし、何より艦への攻撃が不可能となっている。
悟ったゲンは後退信号を発射した。

「退いていく?」

ハイネは相手の後退に感謝していた。
まさか相手の機体が新型のグフ以上のパワーを持っているとは思っていなかった。
それに勝利を確信した攻撃をかわされたのも初めてのことだった。
損傷した自機のコクピットで緋の戦士は呟いた。

「すまないな…上手く乗ってやれなくて…。だが…次はやっつけようぜ、相棒」


「作戦失敗…ですかな、大佐?」
「んー、あいつらが苦戦したのは初めてだな、とくにゲンが」
「…洗脳が上手くいかなかったのでしょうか?」
「それはこれから確認しなければな…だが…
 今回は連中の経験値を上げたことでよしとしよう。
 これ以上ここにいたら、また討伐軍に遭遇しちまう。撤退だ」
「では艦の進路を月に向けます」

帰還したゲンは脳裏を過ぎった少女のことを思い出していた。

「俺は知っている…あの少女を…一体誰なんだ?」
118エピローグ:2005/07/31(日) 04:16:50 ID:???
『ジブリール、どういうことかね?』
『休戦協定がある以上、迂闊なことは避けるべきではないか?』
『デュランダルは今のところ穏健路線を継承している。ことを荒立てる必要は…』

「何を仰る!
 今ご報告の通り、連中はユニウス条約の穴を突き、次々と新型を投入している!
 奴等のセカンドステージのMS群は強力だ…ウィンダムですら渡り合えるかどうか…
 これを危機といわずして何というのです!?」

『むぅ…』
『それはそうだが…』
『しかし我々は戦争を認めるわけにはいかんぞ?』

「戦争でなければ宜しい…と?」

『うむ・・・』
『まぁな…』

「ではこうしましょう。
 連中の最新鋭のMSを我々に提供してもらう…というのは?」

『提供だと?』
『そんなことをどうやって?』

「連中には先の大戦でXシリーズの機体4機を強奪されていますからな…
 その見返りに彼らの新鋭機を頂くだけですよ。最新の機体を…ね」


『私だ、ロアノーク大佐。そうだ。最早様子見する時間はない。
 いよいよ始めるぞ。作戦名は…Genocide  Enemy of Naturalだ』

「さぁ、ゲン。
 私と共に運命の扉を開こうではないか。コーディネーターを滅ぼすための扉を…な」

119後書きのようなもの:2005/07/31(日) 04:27:38 ID:???
ゲンの名前が不評なのでそれらしい理由(?)をつけました。
前スレでアクス・ア・ニースネタを書いてくれた方に感謝しつつちょっと改変しました。
仮面も不評なのでゴーグルか、サングラスか、その辺に落ち着けました。
あとはストライクMk-Uを出したくて・・・でも戦闘シーンはやっぱりだめぽでしたorz

120通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 05:03:36 ID:???
>>101-116
ネオと同時に出すならサングラスしかないと俺も思う。
新しい名前もGJ!

のちにマユと戦場で再会、記憶が蘇る王道の展開ですな
121通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 07:54:58 ID:???
最近つまんなくなったなこのスレ
122通常の駄文の3倍:2005/07/31(日) 09:16:05 ID:???
コズミック・イラ71年06月15日。
戦渦真っ只中のオーブ領オノゴロ島のとある林道。港に停泊中の避難船に搭乗する為に、アスカ一家は走っていた。
その中には母親に手を引かれながら必死に走るマユ・アスカの姿があった。

その最中、ピンク色の携帯電話が何かの拍子でマユのバッグから離れ、脇の斜面に滑り落ちてゆく。
携帯電話は最終的に其処に反り立つように生えた木の根元で止まった。
「マユ!」「お母さん達は先に行ってて! 後で必ず追いつくから!」
それを見るや否や、マユは母親の手を取り払って携帯電話を取りに行こうと斜面を下り始めた。
これは自分の進学祝いに最愛の兄が買ってくれたものである。こんな所で失くしたくない――そんな思いが彼女を駆り立てた。
そして携帯電話を手に取り、安堵の笑みを浮かべた刹那――――。

瞬間、マユの背後で空気が爆ぜた。紙の様に吹き飛ぶマユの体。
「痛い……」
頭に強烈な痛覚が走る。打ち所が悪かったらしく、額に手を当てれば血がべったり付着した。
だが、そんな痛みは目の前の光景を目撃した瞬間には消え失せていた。

死んでいた。愛する父も母も兄も今の衝撃によって薙ぎ倒された木々に潰され、拉げ、無残な肉塊と化していた。

「あ……あ……」瞳孔を開き、その場に膝から地に付いて言葉を失くすマユ。
「君、大丈夫か!?」言葉を掛けたのは見知らぬオーブの軍人。だが、自我忘失しているマユは返答する言葉を持たない。
「いやっ、離して…! お父さん、お母さん、お兄ちゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」
それでも人命を優先した彼は泣き叫ぶマユを強引に引っ張ってゆく。
その時偶然、空を見上げたマユの瞳に映るのは―――後に英雄と呼ばれるフリーダムというMSであった。

コズミック・イラ71年06月15日。それは、私の運命を変えた日。


                    新機動戦士ガンダムSEED DOUBLE-FATE
                                 PHASE-01

コズミック・イラ73年10月02日。スペースコロニー・アーモリーワンのザフト基地。
明日に控えた最新鋭艦ミネルバ進水式の為の準備やリハーサルが行われ、何時も以上に活気付いていた。
「デュランダル議長は何を考えているんだ?」不機嫌そうに呟くオーブ首長国連邦代表、カガリ・ユラ・アスハの姿も其処にあった。
「此方の用件は既にご存知だろうに。そんな日にこんな所でとは…恐れ入る」
「内々、且つ緊急にと会見をお願いしたのは此方なのです、アスハ代表」宥める様に諭す彼女のSP、アレックス・ディノ。

「やぁ、これは姫。遠路お越し頂き申し訳有りません」
議員や秘書官を連れ立ってカガリと対面するデュランダル。その表情は柔和で友好的ですらある。
「…議長にもご多忙の所お時間を頂き、有りがたく思う。早速用件に入らせてもらうが―――」
カガリの表情は変わらず硬い。目を背け、周囲の状況を見ながら用件を語りだす。
内容はオーブの技術及び人的資源の軍事利用の停止である。この基地の設備もどれだけそれが転用されているのか分からない。
しかし、デュランダルはオーブ難民が生業として持てる技術を生かすことは当然ではないかと反論する。
「だが、強すぎる力は争いを呼ぶ!」「争いが無くならぬから、力が必要なのです」
「あれは……?」噛み合わない論議を重ねる傍ら、アレックスが不意に呟く。同時に、二人も視線を向ける。
123通常の駄文の3倍:2005/07/31(日) 09:17:24 ID:???
トレーラーに横たわっている灰色のボディ。鋭角な四本のアンテナ。二つのカメラアイ。
それは彼等にとっても馴染みのあり、それで居て全く見知らぬ形――――
「ガン……ダム?」「あれはZGMF-X56Sインパルス。今回の進宙式のトリを努める機体です」「式典にあんなものを使うのか?」
デュランダル曰く、式典には象徴となる機体が必要で、インパルスはその為の良いプロパガンダになるとの事。
「だが、パイロットは何処だ? それらしい人間を見なかったが」MS乗り経験者として、興味が俄かに湧くカガリ。
「生憎ですが、姫―――…」

「ねえ、マユちょっと待ってよ」同コロニーの繁華街。両腕で荷物を抱え込んだ少女、ルナマリア・ホークの呼び止める声がした。
「これ一人で運ぶの大変なんだから!」「じゃんけんで負けた方が全部持つって約束でしょ? ルナ〜」
肩越しに振り返り、陽気な声でマユは答えた。溜息をつくルナマリア。
彼女等はザフト所属だが、召集が掛かるまで街中での自由行動が許可されているため私服である。

「きゃっ」周囲をよく見ずに曲がり角を飛び出した途端、通行人とぶつかるマユ。
しかしそこで倒れなかったのは、ぶつかられた金髪の少女、ステラ・ルーシェが彼女を支えていたからである。
「……だい…じょうぶ…?」感情というものが欠落しているのかと思うほど、ゆっくりな調子で尋ねるステラ。
「はっ、はい…大丈夫です、す…すみませんっ」ステラとは対極的に慌てたような挙動で頭を下げるマユ。
「おーい、ステラー」「置いてくぞー」その若干離れた所で二人の少年達がステラを呼んだ。
「…ごめん…呼ばれたから…」「あ…あのっ……」ステラは呼びかけるマユの傍を素通りし、彼らと合流して歩いていった。

「わっ、私……マユ。マユ・アスカっていうの……ステラ」
届かぬステラの背に手を伸ばしながら、自己紹介をするマユ。その後方に何も知らない不思議そうな表情のルナマリアが居た。

ステラと別れた後のマユ達は基地に戻り、赤服に着替えていた。
「それにしても…何かごっちゃごちゃね」ルナマリアが呟く。「しょうがないよ、みんな初めてなんだもん」困ったように答えるマユ。
「あら、それを言うんだったらマユだってあれに乗って動かすの初めてじゃない?」
二人の見つめる先に、トレーラーに横たわっているインパルス。
複雑な機構を持つ機体の為、不具合解消や調整に時間を予想以上に費やし、進水式直前まであの様である。
「他の機体で演習はちゃんとやったよ、ルナだって知ってるでしょ?」ドリンクを片手に頬を膨らませて抗議するマユ。
「…ま、本番頑張ってね」笑いながらそんな彼女の頭を優しく数回叩くルナマリア。
「ルナマリアにマユ。手が空いているのなら搬入作業を手伝ってくれないか」
声の主は金髪の少年、レイ・ザ・バレル。着ている服は赤で、マユ、ルナマリアの同僚である。
「ぁええ〜? さっき手伝わされたばっかりよ、少しは休ませて―――」

突如、基地内に警報が鳴り響いた。

その頃、六番ハンガーでは大変な事態になっていたのである。「な、何だお前達は!?」「うわあっ」
謎の三人組が銃を乱射しながら侵入し、警備兵、技術者、パイロットを悉く殺害。更に、格納されていた三機の『G』を奪取。
「よし行くぞ! どうだお前等?」そのリーダー格、スティング・オークレーは機体を起動させながら声を掛ける。
「OK、情報通り」アウル・ニーダは軽い調子で答える。「……良いよ」その中に――ステラも居た。
124通常の駄文の3倍:2005/07/31(日) 09:18:57 ID:???
その報は直ぐにデュランダルの耳にも届く。顔色を変え、自分達そっちのけで言葉を交わす様子に不審に思って尋ねるカガリ。
「姫……申し訳有りませんが、この会見は後日に延期させて頂きたい」
理由は直ぐに分かった。ハンガーのゲートを破った『G』三体が無差別に破壊活動を開始したからである。
「新型のMSが三体…!?」「議長! 私達は……!」「姫はシェルターにお逃げ下さい」
案内役を一人向かわせ、カガリに背を向けて去って行くデュランダル。「ちょっと待ってくれ、議長!」「危ないカガリ!」
カガリが前に踏み出そうとした瞬間、アレックスが飛ぶように覆い被さった。その後、鉄筋の落下する音と爆音。

カガリが恐る恐る目を開くと、眼前は炎に包まれていた。案内役の姿は既に瓦礫の下。
「…すまない、アスラン」「今の俺は―――アレックスだよ、カガリ」

「ねえ、早く! 入れるだけ開けば良い!」
ルナマリアは焦っていた。愛機のザク・ウォーリアが倒れて瓦礫に埋もれ、出撃出来ないからである。
その傍らで無言で見守るレイ。彼の乗機、ザク・ファントムも同様の目に遭っているのでどうしようもない。
その間にも、幾つものMSが撃墜され、基地の施設が破壊されてゆく。
数の上では圧倒的に勝るザフト軍だが、相手を捕獲する事が目的である事、基地敷地内である事、
機体がセカンドシリーズ前の旧式である事など数々のマイナス要因が災いして一方的に不利な状況だった。

それを、マユはただ黙って見ているしかなかった。未だ自分の機体は、トレーラーに積まれたまま。動かした事も、乗ったことも無い。
その上調整が完了しておらず、まともに動くという保証は無い。だが――――

「ここで何もしなかったら、また同じ事の繰り返しになる!」
脳裏に広がったのは、嘗ての日の出来事。愛する父と母、そして兄を一瞬にして奪った戦争。
力が無いのが悔しかった。誰かを守る剣が欲しかった。そんな思いが彼女を突き動かし、インパルスへと誘う。
開いたままのハッチから飛び込み、起動させる為のスイッチを押した途端――――。

『Generation Unrestricted Network Drive Assault Module』

彼女の眼前に映し出される英文字。
「この子…動くの!?」その中で不意に出た言葉は、感動に近かった。操縦桿を握る手に力が籠もり、震える。
「なら、私に力を貸して―――インパルス!」
主を得たインパルスは、爆炎の舞う中でケーブルを引き千切り、拘束具を破壊し、独特の駆動音と共にトレーラーから起き上がる。
「…………?」
ガイアに乗っているステラが逸早くそれに気付いた。
彼女のモニターに映るその姿は凛然と立つ青・白・赤のトリコロール。盾と銃を構えた―――もう一つの『G』。

「どうしてこんな事…また戦争がしたいの!? あなた達は!」


                                                   To be continued......
125マユ運命:2005/07/31(日) 09:56:27 ID:/dlL/CC/
>>77
の続き


ルナ「ストライク!?」
マユ「あんな距離から!」
レイ「来るぞ!散開しろ!」
三機は同時に別々の方向に動いた
しかし、ストライクカスタムのスピードには敵わなかった
ガァァン!ズガァァン!
ルナ「きゃああああ!」
ルナマリアの機体は右腕と左腕を切り落とされた
ゲン「終わりだ!」
レイ「させるか!」
レイはビームトマホークを投げつけた
ゲン「なら次はお前だ!」
レイはブーメランのように戻って来たとマークを手に応戦した
レイ「はぁぁ!」
大きく振りかぶったトマホークをストライクカスタムはいとも簡単に避けた
だが、即座にミサイルが飛んできた
ゲン「ふんっ!」
ストライクカスタムはシールドでミサイルを防いだ
レイ「もらった!」
トマホークでレイは切りかかった
ゲン「甘い!」
突如、シールド『アテナ』のビームガトリングからビームの雨が降り注いだ
レイ「ぐぁぁ!」
レイの機体は足と左腕を撃たれてしまった
マユ「ダメェェェェ!」
二機の間にレールガンが飛んできた
レイ「マユ!」
マユ「レイお兄ちゃん!」
いつの間にかインパルスはフォースからブラストになっていた
ゲン「ちっ!遠距離型か、分が悪いな・・・・三人を連れて帰艦するか」
ゲンはエネルギー切れを起こしかけてるストライクカスタムで三人
エネルギー切れの機体三機を連れて離脱した
マユ「まて!」
レイ「深追いをするな!」
マユ「・・・分かった」
四機は宇宙の闇に消えていった・・・
126通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 10:02:12 ID:???
もうすこしがんばりましょう
127通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 10:09:31 ID:???
箇条書きの戦闘と、どうでもいい声だけ拾われてもなぁ…点
128通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 11:00:42 ID:???
正直言うと、本編はネ申とif、あとファントムペイン戦記だけで充分
他のもそれぞれに個性はあるんだが、二番煎じに感じてしまう
129通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 11:07:19 ID:???
段々回を重ねるにつれてスレ趣旨からずれてってないかい?
特定個人の職人のうpスレになるくらいだったら、こんなスレ要らない。
130通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 11:07:51 ID:???
正直に言うと、本音の感想を書くと直ぐに過疎る
131通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 11:08:44 ID:???
ファントムペイン戦記、GJ!おもしろかったよ。
132通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 11:08:56 ID:???
>129
なら君も考えろって
私は別に何もない
133通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 11:09:01 ID:???
でも今の状況は明らかに・・・だぞ。
134通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 11:12:55 ID:???
思い思いにSSだのパロだのうpするスレじゃなかったのか?
それが「〜以外」イラネとかさぁ・・・・。
135通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 11:15:44 ID:???
イラネとは誰も言ってないだろ
ま、イラネってのも一つの感想だと思うがな
それなりのものなら受け入れてくれるだろ?
136通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 11:29:46 ID:???
イラネなんて言われてもな、マユが好きなら構わず投下する
別に他人にどうこう言われようがマユが好きなら投下する
マユ好き一番、評価は二番
137通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 11:52:32 ID:???
思いっきりネタに走った単発SS(モドキでも)が読んでみたい俺がいる。
連載して、既存の作者さんらと違いを出して、じゃ書く方も窮屈だろ。
138通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 12:25:36 ID:???
文句しか言えないのかね。まあ、私もだが。
複数の職人がスレにいるのはいいことだ。新規の方も入ってくるのはいいが、中途半端になるなら科白だけでいいし
139通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 12:37:22 ID:???
こんな嫌な空気作って書き手が誰も来なくなったらどうするんだ・・・
確かに俺もネ申、if、ファントムペインはかなり楽しんで読ませてもらってるけどさ
他の人のSSだってそこまで滅茶苦茶に言うほどでもないと思うのだってあるだろうし
文章だって何度も書けば上達するんだから長い目で見るのもいいんじゃないの?
そんなちょっと書いたとたんに悪評だけつけられたらなあ・・・
140通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 13:17:46 ID:???
雰囲気を悪くするのが趣味なだけな夏厨があちこちで暴れているので、気にしないのが一番
今は何を言われても堪えろ
141まとめ人 ◆rw1maYUY1g :2005/07/31(日) 13:31:29 ID:???
新規に参加される方のために、こんなPをつくってみました。

ttp://members.ld.infoseek.co.jp/rurukubo/mayu.htm
142通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 15:20:22 ID:???
>>125
>三機は同時に別々の方向に動いた
>しかし、ストライクカスタムのスピードには敵わなかった
例えばだけど、

レイの声と同時に三機が一斉に散開し、高速で迫るストライクカスタムを回避しようと試みる。
だが、ストライクカスタムはそれより一瞬早く接近。振り下ろされたビームの刃がルナマリアのザクを捉えた。

何でこの行動取ったのか?誰が誰に対して取ったのか?それはどういう感じなのか?
っていうのを書いておくと、読むほうの受け取る情報が増えて、場面を想像しやすいと思う。
シンプルなのは良いが、お前さんのだと情報が足りなさ過ぎる。
それと今度からメール欄にsageと入れてくれ。
143通常の駄文の3倍:2005/07/31(日) 16:43:13 ID:???
悪評どころかスルーされている件について
144通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 16:57:53 ID:???
( ・∀・)つ旦~
マァオチャデモノメ!
145通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 17:25:58 ID:???
だから何度も言うが評価なんか二の次なんだよ
自分で投下したもんに誇りを持て
146通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 18:50:26 ID:???
ん、まぁあれだ。全員落ち着け。
適当に楽しめばいいの。SS投下したいやつはすればいいし、妄想ふくらました
いやつはふくらませればいいし。別に純然たるSSスレじゃねぇんだしさ。
ただ、評価聞かせてほしい奴の気持ちは分かるぞ、ジョジョ4部にそんな話
あったしな。
ところで、前スレの「もし、スパロボにマユ種が参加したら」の話題は継続
してもいいいのか?
147通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 21:02:08 ID:???
好きなようにしてくれ
おもしろい妄想はなんだろうと心全開で受け留めるから
148通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 21:20:58 ID:???
ドム・トルーパー
あの3人は、連合の強化人間ということで敵キャラで。
ドムはザフト製だか、裏ルートでなぜか連合の物に。
つかうなら地上戦で。

ジェットストリームアタック?に苦戦するマユ。
ルナとレイの協力で撃破。
149通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 21:38:21 ID:???
妄想だが、マユ種の最後はネオ・ザフト+連合残存艦隊対ザフト+三隻同盟で。ヤザン隊みたいなグフ三機、黒い三連星がマユの前に立ちはだかる!



つまんねorz
150通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 21:42:41 ID:???
>>149
種は「普通の強い人」分が足りないよね。
151通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 21:52:49 ID:???
>150 ネオ・ザフトの量産キラ部隊にひるむことなく立ち向かうザク、自爆攻撃や集団戦法で量産型フリーダムを撃破していく。

青グフ三機は赤服より強い緑がいいな。濃いキャラのベテラン。
152通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 21:57:44 ID:???
三人組なら1人は是非中年太りしてて欲しいな。
153通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 21:59:40 ID:???
つ ウナト
154通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 22:08:54 ID:???
>152 隊長がワイルドな美形(性格ヤザン) 二番機中年太りのオヤジ 三番機クールな女(フルメタの姉妹みたいな)


隊長「ガキがガンダム乗ってんじゃねーよ!」
オヤジ「家でおねんねしてな!」
女「・・・」
155通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 22:18:04 ID:???
リーダー:ワイルドマッチョ
子分A:中年酒太り
子分B:ヒョロ眼鏡

マユ「つかまった…!?」
デスティニーの両腕と右足に絡まるヒートロッド
マッチョ「つぅかまぁ〜えたぁあぁぁぁぁ!!!」
中年「やっちゃうよ?ん〜、やっちゃうよぉ〜?」
眼鏡「…ふっ、んふ、むふふふふ…」
マユ「なんなの?コイツ…離せっ!」
中年「そぉ〜れ、電撃ビリビリぃ〜!」
ヒートロッド放電
マユ「きゃああぁぁあぁぁっ!!」
眼鏡「あぁっ、いいよ、その声!その表情!もっと、もっと鳴いておくれ!」
マッチョ「くたばれぇあぁぁぁぁ!!」
マユ「(なんなのこいつら…気持ち悪い!)」
156通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 22:23:34 ID:???
>155 放送日に祭りになりそうなキャラだな

>154 種には珍しい凶悪キャラになりそうだ隊長
157通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 22:30:41 ID:???
つーか、このままだとマユ側と言うかオーブ・クライン連合軍に恐ろしいほど戦力が集まるんだよな。

オーブ・クライン連合軍
エターナル:ラクス=クライン(表から裏の政治に艦隊戦まで何でもありの歌姫)
クサナギ:キサカ(何気に負けない強さを持つ人)
アークエンジェル:マリュー=ラミアス(ノイマンの功績が大きいが、マリューも見せる時は見せる)
ナスカ級巡洋艦:ジュール隊(錬度、経験ともに恐らくトップレベル)

デスティニー:マユ=アスカ(キラと互角かそれ以上か?一機で戦局を覆すスーパーエース)
ストライクフリーダム:キラ=ヤマト(生ける戦鬼と言っても過言ではない、ヤキンの英雄)
インフィニット・ジャスティス:アスラン=ザラ(ネビュラ勲章は伊達じゃない。キラとタメ張れる数少ない逸材)
アカツキ:カガリ=ユラ=アスハ(実はテストパイロット(優秀じゃないと勤まらない)の三人娘よりも強いんです)
インパルス:ルナマリア=ホーク(インパに乗ってからはそれなりに活躍、デストロイも撃破)
ガイア:アンドリュー=バルトフェルド(砂漠の虎の異名は衰えず。一機で多数を圧倒)
機体未定(ゲルググ?ザク?):イザーク=ジュール(ユニウスではザクでG系列を圧倒。流石元クルーゼ隊)
上に同じ:ディアッカ=エルスマン(イザークとのコンビネーションは健在。量産機でもGを圧倒できる男)
更に上に同じ:シホ=ファミリーネーム度忘れ(まあ、恐らくそれなりに。ジュール隊だしな)
ムラサメ:オーブ軍の皆様(何気に個々のパイロットの能力は三軍で一番強い)
ドム・トルーパー:エースらしい三人組み含めクライン一派(未知数だが、連合並にどうしようもない事だけは無いだろう)

他の勢力、これにどうやって勝つんだろう?これでネオやらシンが入った日には…
普通の戦争ならどうとでもなるだろうけど種死の世界じゃなあ…

158通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 22:37:37 ID:???
>156 そこで量産機と一般兵の能力底上げですよ
159通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 22:38:59 ID:???
>>157
本当はそれだけの戦力でも軍という組織に対抗するのは厳しいんだけどな。
種はスーパーロボットだし…いい感じに分散させる方法を探してみるか。

ちなみにシホ=ハーネンフースだったと思う。
160通常の名無しさんの3倍:2005/07/31(日) 22:54:08 ID:???
>>159
>ちなみにシホ=ハーネンフースだったと思う
サンクス。
161このスレを読んでいると妄想が止まらん:2005/07/31(日) 23:47:59 ID:???
>>51さん
感想、ありがとうございました 今日一日の元気がでました
実は投稿して恥ずかしくなってしまい、しばらくスレ見なかったのでレスが遅くなりました

>>82ほのぼのマユデス作者様
ミーアがマユを抱きしめるところでキました
本編にこんなマユがいてくれたらミーアの心を癒すことができたでしょう

>>119ファントムペイン戦記作者様
ファントムペイン戦記に名前ネタ(アクス・ア・ニース)が採用されていて、
エルメスから電話がかかってきた電車男(TV版)のようになっておりました
嬉しいやら申し訳ないやらパニックです
それにしてもゲンの当て字、めっちゃ怖い意味だけど惚れました、かっこいい!!

>>マユスレのみなさま
あと当て字について書くことをお許しください
そもそもSHINN ASUKAが正式スペルなんですが、
そのままだと逆読みが難しいので"H"と"N"を削りました
"H"についてはマユの敵になる、またはエクステンデッドになるシンから、
"H-umaneness(人の優しさ)"を削る意味合いをイメージしてました
"N"は思いつかんかったので放置です

最後に何で逆読みの当て字をさせたかったというと、ある妄想をしてたからです
妄想が止まらないので挑戦してみます。
162このスレを読んでいると妄想が止まらん:2005/07/31(日) 23:49:31 ID:???
(if フラグ 連合シンの活躍によるファントムペイン生存、スティングBW「弱い」)

--最終戦闘中にて
シンは先の出撃にて軍規に反してマユを助けたため、シンは拘束されてしまう。
しかし、ステラの協力によりデスティニーの下へたどり着く

--格納庫-デスティニー前
ステラ  「ここまで来れば大丈夫、あとネオがこれを返すって」
シン   「これは?」
ステラ  「これでデスティニーのロックが解除できるの…マユを助けに行くんでしょ?」
シン   「ああ、こんな時に勝手な行動ですまない…」
ステラ  「ううん、行ってあげて…きっとマユは待ってるよ」

--コックピット
シン   「ネオはいったい何を…、か、紙切れ?」
紙切れ  「SHINN ASUKA」

--通信窓OPEN
ネオ   「それがパスワードだ。長い間、大事なものを預かっていたままで、すまなかったな」
シン   「ネオ!」

--ディスプレイ表示 & パスワード入力
----------------------------------------------------
password  SHINN ASUKA
...............................................................
.......You got some messages !
----------------------------------------------------

シン   「???」
163このスレを読んでいると妄想が止まらん:2005/07/31(日) 23:53:16 ID:???
--ディスプレイ表示 & Voice Message(以下VM)

S-trength is (強さとは)
(VM:スティング)「俺は弱くなることが、仲間を守れず失うことが怖かった
           だがみんなが助けてくれた、お前が強い心を教えてくれた、だから俺はファントムペインを守り抜ける
           ありがとう、シン」

H-umaneness,  (人の優しさ)
(VM:アウル)  「俺は母さん…、人の暖かさを失うことが怖かった、
           けど、みんなが、そしてお前が人の優しさ、暖かさをくれた、…暖かさって良いものだな
           ありがとう、シン」

I-ndisputable credibility, (固い絆)
(VM:ステラ)  「私は死ぬことがとても怖かった、今だって怖い…でも
           もう負けない、みんながいるから、シンが大丈夫って言ってくれたから
           ありがとう…、シン」

N-ever giving up and,  (あきらめないこと)
(VM:ネオ)   「お前がいつもあきらめなかったから、必死だったから、
          (トールMIA&ミリアリア号泣回想) 俺は過去と同じ悲しみを繰り返さずにすんだ、
          …今までファントムペインを守ってくれてありがとう、シン」

----------------------------------------------------
S-trength is              (強さとは)
H-umaneness,             (人の優しさ)
I-ndisputable credibility,      (固い絆)
N-ever giving up and         (あきらめないこと)
N-ever lose hope for the future. (未来への希望を失わないこと)

A-wake                (目覚めよ)
S-eed with              (種子よ)
U-nfaltering courage and P.S.  (ゆるがない勇気と共に)
K-eep Mayu's promise !      (追伸:それとマユとの約束は守るんだぞ!)
A-nywhere at any time, "Phantom Pain" is with SHINN ASUKA.

      (ファントムペインはお前と共にある)
----------------------------------------------------
164このスレを読んでいると妄想が止まらん:2005/07/31(日) 23:54:17 ID:???
シン   「…………ネオ、勝手なことしてごめん、みんなにもすまないって伝えて…」
ネオ   「フッ…、シンが出るぞ、発進準備だ!!」

--通信窓OPEN
スティング「OK、ネオ! デスティニー発進スタンバイ。全システムの起動を確認、
       後は任せろ、妹によろしくな、シン!」
アウル  「発進シークエンスを開始するぜ。ハッチ開放! 
       ハッ、カッコつけって言うんじゃねえ、こういうの! かっこいいところみせてやれよ、シン・お・兄・ち・ゃ・ん!」
ステラ   「カタパルトオンライン。針路クリアー。デスティニー発進どうぞ! 
       マユを守ってあげてね、シン!」
ネオ    「よーし行こう!シン、妹を迎えに行くんだろ? 華々しくな」
シン    「ネオ、スティング、アウル、ステラ、…みんな…ありがとう…」
      「シン・アスカ、デスティニー、行きます!!!」
165通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 00:27:33 ID:???
>>162-164
超GJ!すげえ、なんだこの熱い展開は。普通に読んでて鳥肌立った。
けどこれじゃ…まるでシンが主人公じゃないか!w
166マユif作者:2005/08/01(月) 00:28:48 ID:???
今回も長いですが、許してくださいませませ…。
とりあえず、シンはソードでしたが、マユはブラストでいきます。
本編と同じようで今のところ進んでいますが、少しずつ本編の軌道から別れていきます。
167マユif作者:2005/08/01(月) 00:30:44 ID:???


PHASE−12 炎に染まる海


軍本部にてやってきたユウナ。
冷笑を浮かべ士官に尋ねる。
士官は複雑な表情をした後、モニターに目をやった。
モニターには、地球連合の艦隊が映る。

朝日が差し込む中、ミネルバはオーブを出るため進行し、領海を出る。
だが直後、前方に多数の熱紋を感知した。
それはユウナが寄越した地球連合の空母数隻を含む艦隊だった。
ミネルバを挟むようにもオーブ艦隊もミネルバ後方の領海内に部隊を展開する。
カガリの言葉を思いだし、舌打ちし、タリアは唇を噛んだ。
全てはユウナ、いやセイラン家が行ったこと。
しかし、ミネルバのクルーはそのことを知らない。
ミネルバはコンディション・レッドを発令。艦内の緊張が高まる。

パイロット控え室でメイリンのアナウンスを聞いたマユは驚きを隠せないでいた。
カガリのあの約束はどうしてしまったのだろうと不安にかられる。
オーブとは戦いたくない。勿論、できるなら地球連合ともだ。
自分は軍人ではない。だがインパルスに乗って、戦うことを選んだ。
だから戦うしかない。
両親を失った時の悲劇を繰り返したくないから、大切な仲間を守るためなら鬼にもなろう。
マユはそう決めて発進準備のためコアスプレンダーに向かった。
168マユif:2005/08/01(月) 00:32:44 ID:???
続き


戦闘が始まる。
インパルスはミネルバ周辺で迎撃にあたり、レイとルナマリアのザクは甲板にて上空の敵機を狙う。
向かい来るウィンダムを薙ぎ払い、撃ち落とし、インパルスはなんとかミネルバを守る。
二機のザクとミネルバも砲撃を行いウィンダムを仕留めていった。
まだまだ数が多いウィンダム。
しかし、それよりも危険なモビルアーマー・ザムザザーの発進準備が進められていた。

事に気付いたカガリは、アレックスと共に軍本部に来る。
カガリは今現在オーブ軍のに出されてる命令を撤回するため口を開くが、ユウナに制止された。
「国は貴女の玩具ではない!いい加減、感傷でものを言うのはやめなさい!」
ユウナの言葉にカガリはキッと睨みつけた。
もう自分の意志は曲げたくない。
「あの時この国を焼いた軍に味方して、その上懸命に地球を守ろうとしてくれたミネルバを敵になるからと撃つ。
人として最低な行為をしているんだぞ!こんなことをして国が助かっても、民達が喜ぶとでも思っているのか!!」
カガリはユウナを一喝し、マイクのスイッチを入れてトダカのいる旗艦に連絡する。
「トダカ一佐、頼む」
カガリの行いに憤慨したユウナは、カガリの顔目がけて平手を振り下ろす。
が、アレックスが素早くユウナの腕を掴み、それを防いだ。
「自分の思い通りにならないからと手を上げる…国家元首にでもなったおつもりですか、ユウナ様?」
アレックスは静かにそう言い放つ。

「セイランのドラ息子の横暴に屈せず、自分の信念を貫いたか…カガリ様も成長なされた」
トダカは静かに呟くと、ミネルバに通信を送る。
「こちらオーブ軍、過激派による横暴で行動に制限が出ていたが、これより貴艦の脱出を支援する」
トダカはそう告げると、待機させていた各機を出撃させた。
ウィンダムと対峙して、ミネルバを突破させるために各機攻撃を加える。
ここでミネルバを手助けしたところで、いずれは敵になってしまう。
だが、そんなことは彼等に関係なかった。
ユニウスセブンを破砕に尽力し地球への被害を食い止めてくれた同志を、今度は我々が助ける番だと全力で戦う。
169マユif:2005/08/01(月) 00:34:53 ID:???
続き2


オーブ軍の支援により、離脱できる兆しの見えたミネルバ。
タリアは大気圏内だがタンホイザーを使用して一気に突破する策を選ぶ。
タンホイザー起動、白い閃光を放ち陽電子のビームは一気に地球連合艦隊に向かった。
しかし、タンホイザー発射直前に発進したザムザザーが艦隊前方に待機し、タンホイザーを受け止めた。
陽電子リフレクターにより衝撃は大きかったが損傷はゼロ。艦隊も無傷。
ザムザザーはそのまま一気に畳みかけるようにインパルスを襲う。
ザムザザーの猛攻をなんとかかわすインパルス。
しかしバッテリー残量は僅か。
焦るマユ。
焦りが油断を誘ったのか、ザムザザーのクローがインパルスの脚部を掴んだ。
更に、とうとうバッテリーが切れてしまった。
VPS装甲の効力はなくなり、軽々と掴んだ脚部が千切り取られる。
振り落とされ強烈な衝撃と共に海面向けて降下していった。
恐怖に満ち、マユは茫然自失となった。
「嫌……」
逃げるため森の中を必死で走った。ビームによって吹き飛ばされた自分達。そして、両親の死体。
押し寄せる死への恐怖が、マユの奥底に眠る何かを覚醒させた。
弾ける種子。
一気に現実に引き戻されたマユは、生きたいという思いに支配される。
「デュートリオンビームを照射して!それから、レッグフライヤーとブラストシルエット射出準備!!」
ミネルバに通信しマユは激しく叫んだ。
普段はおとなしく心優しい少女だった面影が残っていない。
タリアはメイリンに、マユに従うよう指示を出す。
170マユif:2005/08/01(月) 00:36:11 ID:???
続き3
インパルスへの位置を補足しデュートリオンビームが発射される。
ビームを受けエネルギーが回復し、インパルスは一気にザムザザーに向かった。
ザムザザーは迫り来るインパルスにビームを放つが、シールドで防がれそのまま押しきられる。
リフレクターを展開する間もなくザムザザーはインパルスのビームサーベルに貫かれた。
インパルスが離れたと同時にザムザザーは爆散する。
「シルエット射出ッ!!」
マユの言葉に、カタパルトからレッグフライヤーとブラストシルエットが射出される。
破損したレッグフライヤーとフォースシルエットを分離して、新たなレッグフライヤーとブラストシルエットに合体する。
マユはそのまま艦隊をロックし、ビーム砲とレールガンが火を吹いた。
巨大な火線が巡洋艦と空母を次々と包み、撃滅していく。
インパルスの怒濤の快進撃により残った地球連合軍の艦は撤退していった。

その鬼神のようなインパルスに、ミネルバクルーもオーブ軍も圧倒されていた。
(やはり君はSEEDを持つか、マユ・アスカ……)
トダカは心の中で静かに呟く……。




171通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 00:36:40 ID:???
>>161-164
シン完全復活キターーーーーーーーー!!!!!!!!や、マジGJ!b
172通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 00:44:45 ID:???
>>166
GJ!カガリがなかなかかっこいいですね
173通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 00:51:56 ID:???
>>167-170
カガリとミネルバクルーの間の信頼、活かされてるなぁ。
戦闘のバランスもいい。
174通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 01:40:41 ID:???
>>161-164
GJ!!ちょっと目頭が熱くなった。
本編がこれぐらい熱かったらなあ…

>>167-170
アニメ的な展開で素直に楽しめてイイ(・∀・)!!
175通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 01:41:07 ID:???
ちぃぃこの板に住む職人は化け物か!?



ナイスGJ!
176通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 02:27:50 ID:???
誰か本編とマユifのサブタイの違いをリストアップキボン
言い出しっぺがやれって?
暇できたらな
177通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 03:24:30 ID:???
舞-HiMEに対抗してマユ-HiMEというのはどうだろうか、パロディギャグで。
178通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 03:33:25 ID:???
舞=マユ
なつき=アスラン
命=メイリン
みどり=ルナマリア
ウェイトレスの子=ハイネ
理事長=ラクス
メイド=キラ
妹の子=フレイ
金髪の歌が得意な幼女=ミーア
ロボット=キング
くのいち=カガリ

この編までは思いついた
179通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 09:31:01 ID:???
>154を投下した者です。名前とキャラ設定を考えますた。


隊長 神楽・ゴールドバーグ・京介 前大戦では外人部隊所属として各地を転戦。エリートである赤服を嫌い、戦闘の混乱の中何人もの赤服を謀殺している。ネオ・ザフトに移籍後はグフ三機からなるチームJG26の隊長に就任した。

二番機 ヒックス・サンダーソン 大戦中はザフト軍パラレスキューに所属、多くのパイロットを救う。だがクライン派に政権が移った後ヒックスは左遷されてしまう。開戦でパイロットの不足が叫ばれるとヒックスは再び軍に召還され復隊。中東方面で活躍後神楽隊に移籍する。
三番機 メリル・リックス ブルーコスモスのテロで両親を失い、その際顔に傷を残す。義勇兵と



180通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 09:31:49 ID:???
して大戦に身を投じ、終戦後は正式にザフトに入隊。
軍内部でも汚れ仕事を行う親衛隊に配属、ザラ派議員の逮捕拘束に活躍した。
パイロット適性で高い成果を残してからはモビルスーツ乗りとなり、神楽隊に配属される。冷酷無比で非情だが、神楽にはある種の親しみを感じている。


長文スマソorz
181通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 09:44:02 ID:???
あげ
182通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 10:04:19 ID:???
>>178の続き
ふた役のフレイ(ナオ)に病院から誘拐されようとするシン(タクミ)。
助けに入ったカガリ(アキラ)に思わず、
「さすが綺麗事は(ry」
と言ってしまい見捨てられるとか。
183通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 11:19:19 ID:???
流れぬったぎって悪いがマユの私服だったら
パンツとスカートかワンピ、どれがイイよ?
パンツとスカートならシフォンキャミ、
ワンピならホルダーネックがリボンなの描いたんだが
184通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 15:11:26 ID:???
あげ
注:なんか時間軸がめちゃくちゃですが、気にしないでください。


「ギル!!」
そう言ってギルパパに抱きつくレイ兄ちゃん。よし、私も・・。
「ギールパパっv」
そう言って、私は

ラリアットをかました。

「ガハッ!!」
「議長?!」
「ギル?!」
ギルパパに駆け寄る皆。
「いやぁ・・、強くなったね・・マユ・・。」
「・・・・ギルパパ、鈍ってるなぁ・・。前なら交わせたでしょ?
いくら議長さんの仕事で忙しいからって、運動をしなくちゃだよ?」
「ハハハハ・・、マユは手厳しいな・・グハッ!!」
爽やかに笑いつつ咳き込むギルパパ。
「ギルーーーーーーっ!!!」
ギルパパに駆け寄るレイ兄ちゃん。
「大丈夫だよ、レイ兄ちゃん。ギルパパのことだから
なんか赤いもの持たせとけば通常の三倍で直るから。」
「それもそうだ。」


「なぁ、アスラン?」
「なんですか?ヴェステンフルスさん?」
「あいつらって、いつもあんな感じなのか?」
「・・・・・・・・・・・・はい。」
186通常の名無しさんの3倍:2005/08/01(月) 23:40:27 ID:???
>>185
議長ヨワスww
マユが黒加減がいい感じ!GJ!!
187マユif:2005/08/02(火) 00:26:29 ID:???


PHASE−13 翼よ、再び自由の空へ


ザク二機を収容し、インパルスも帰投した。
オーブ軍に感謝し、別れを告げ、ミネルバはカーペンタリアに向けて進行する。
一息つくタリアは、この戦闘を生還できたのはマユのお陰だと、正直な感想を漏らす。
それを聞いたアーサーは浮かれた様子でインパルスが地球連合艦を次々と沈めていくあの光景を語っていった。
タリアは長い溜息を吐いた。
シンなら、まだ素直に喜べる。
だが、この結果をもたらしたのは、民間人のマユなのだ。
シンと共にオーブからプラントに移住したことは、デュランダルから聞いている。
オーブに住んでいた頃、少しばかりモビルスーツの操縦訓練を受けたいたということも。
しかし、それだけでは今までのマユの操縦センスの説明がつかない。
アーモリーワンであの時、少しでも可能性があればとマユをインパルスに乗ることを許可したが……。
(議長もまだあの子に関して何か隠しているみたいだし…)
タリアは何度目になるかわからない溜息をまたついた。

歓喜の声が上がる格納庫。
しかし、その主役であるマユは、依然としてインパルスから出てこない。
心配になったルナマリア達がコックピットを外部から開くと、マユは涙を流しながらカタカタと震えていた。
自分がしたことが今となって怖くなる。
生に執着し、目の前が見えなくなった。
意識もあり確かに覚えている。なのに、自分がしたことに恐怖している自分がそこにいた。
ルナマリアの呼び掛けにハッと気付いたマユ。
ルナマリアの顔を見ると瞳を更ににじませて彼女に抱きつくと、マユは泣きじゃくる。
188マユif:2005/08/02(火) 00:28:44 ID:???
続き


マユとルナマリアの自室にて、ルナマリアはレイを交えてマユが泣いていた理由を訊いた。
普通なら、この功績に大騒ぎして喜んでもいいくらいのはずだ。
マユは嗚咽混じりに、自分を取り巻いていた先程の恐怖を語った。
このままでは、自分は酷い凶悪な人間になってしまうのではないか。
マユは二人にそう訴える。
ルナマリアはマユを優しく頭を撫でた。
「そんなことない。マユはマユだよ。私達はマユに助けてもらったの。そんなマユが、悪い人になるわけない」
レイも普段はあまり見せない微笑みをマユに向け、
「なんにせよ、お前が艦を守った。生きているということは、それだけで価値がある。明日があるということだからな」
諭すようにそう言うと、マユの頭を撫でていたルナマリアの手の上に、レイも手を添える。
ルナマリアとレイの暖かさにマユは安堵し、「ありがとう」という言葉と一緒に二人に抱きついた。

夕日がオーブを柔らかく照らす。
高台に作られた理念を貫き散った者達の慰霊碑の前にカガリとアレックスはいた。
その者達の中には、カガリの父でありオーブの前元首のウズミ・ナラ・アスハの名も刻まれている。
カガリのあのミネルバに対しての手助けが、首脳陣に波紋を広げた。
カガリは糾弾される。
「仮にもこれから同盟を締結しようという相手になんたる行為をしたのだ」と、激しく責め立てる。
この件はなんとか説得によって解決したが、首脳陣はカガリを許せないでいる。
カガリのしたことは人としては正しいのかもしれない。
だが、政治的にも、外交的にも、元首としてやってはならないことだった。
満場一致でカガリを謹慎に処したいと決議され、カガリもそれを受け入れる。
そしてカガリはここにいる。
振り返り、アレックスを見る。
父の言葉。
ウズミ・ナラ・アスハとパトリック・ザラ。
どちらが正しかったのか、何が間違っているのか。
二人は深刻に、答えを導きだそうと考え込む。
189マユif:2005/08/02(火) 00:30:47 ID:???
続き2


その夜。
キラ達は突如として、危険な訪問者に襲来される。
海辺の孤児院が被災し、マリュー・ラミアスやバルトフェルドの暮らしている屋敷に移っていたキラ達。
銃声が辺りに響き、キラ達はシェルターに走る。
マリューとバルトフェルドが応戦するも、優勢とは決して言えない。
なんとかシェルター前のゲートまでやってきた。
だが、そこにも刺客が、通風口からラクスを狙う。
それに気付いたキラは、ラクスを覆うようにその場から素早く退け、撃たれた銃弾を避ける。
マリューとバルトフェルドは通風口に何発か発砲して、侵入者を排除した。
ゲートが開くとシェルターに皆一斉に駆け込む。
ラクスは深刻な顔をして、バルトフェルド達を見た。
「狙われたのは…わたくしなのですね」
キラ、マリュー、バルトフェルドは神妙な面持ちで顔を見合わせる。
相手の身のこなしからコーディネイターの部隊だとわかる。
ザフトなのか、何故ラクスを狙うのか。
不可解な現状に囚われながらも、更にシェルターの奥へ進む。

シェルターを激しい揺れが襲った。
これは明らかにモビルスーツによる攻撃。
バルトフェルドは、ラクスに「扉を開ける」と言った。
動揺するラクスに、キラは物静かに、大丈夫というような視線を向ける。
ピンクハロの中に隠された鍵を使い、扉が開かれた。
扉の中には、主の帰りを待つ、フリーダムの姿があった。
ザフトの新型機アッシュが館を攻撃するなか、館の裏手の山からビームの一閃が光り、その山からフリーダムが現れる。
自由の翼が、再び空に舞い上がる……。




190マユif作者:2005/08/02(火) 00:32:55 ID:???
前回長かったので戦闘は次回持ち越し。
キラウザイという方はすまんです、多目に見てください。
マユifのキラは微妙に(ほんと微妙だけど)本編キラとは違います。
191通常の名無しさんの3倍:2005/08/02(火) 08:19:41 ID:???
前スレ後半や>>162-164でもシンの後半の愛機がデスティニーになっておりますが、
こんなのはどうですか。

GAT-X42S:シックザール

この機体は元々、デスティニー製造の際に
「1機のMSに過剰な装備を施し、あらゆる局面での戦闘を可能にする」か
「1機のMSに多段変形機構を施し、あらゆる局面での戦闘を可能にする」
というプランがあり、前者が採用されたものの、
後者のプランが闇ルートで流出され、それが連合側に渡り、
鹵獲した3G及びストライクMk-U、デストロイのデータを元に、遂に完成した。
なお、元々がザフト側の機体であるが、それを隠すためか、それとも
連合製デスティニーである事を誇示するためかは不明だが、
「シックザール」(ドイツ語の「運命」)の名が付けられている。
同様に形式番号もデスティニーをもじっている。

武装としてはソードカラミティ同様のビーム砲としての使用も可能なシュベルトゲベール及び
背部・脚部のビームブレイド、デスティニーと共通のビームシールドと掌部小型ビーム砲、
更にはビームソードを内装したドラグーンを2基搭載している。

性能としてはストライクMk-U同様のミラージュコロイドを搭載しているだけでなく、
核エンジンも搭載し、四足歩行型MA、航空機型MA、強襲用MAへの変形によって、
どの様な戦場でも戦えるようになっている。
また、シンの名前に関するパスワードが存在し、それが入力される事で
『光の翼』が発動し、爆発的速力とビームウイングを利用した攻撃を可能とする。
しかし、これが使える時はシン自身が「ゲンではなくシン」と本当の自分を自覚した時である。

俺的妄想ですみません。また、>>162-164の話が燃えたので、使わせて頂きました。
192通常の名無しさんの3倍:2005/08/02(火) 10:38:12 ID:???
>148 Zでアムロがリックディアスに乗ったようにキラ(大人)はドムに載せればいいと思う。赤に塗装(凸用に配備)されて、時たまミネルバど共闘するみたいな。後半ベテラン二人がドム乗って参加すれば文句なし
193通常の名無しさんの3倍:2005/08/02(火) 11:29:24 ID:???
>>178
キラの代わりにカガリが最強な世界だな
「それは・・、私がトイレに行こうとした時だった・・・。」
私がふと廊下の先を見て見るとなにやら誰かいる。
だれかな・・と思ってみていたが、よく見ると背が高く髪が長い。
ここのクルーにそんな奴はいない。私はそいつに近づいた、しかし
そいつは逃げ出した。私は追いかけたんだが・・・そいつを追いかけた先は
行き止まりで・・、そこには誰もいなかったんだ・・・。
「うそーっ!!」
「マジかよ・・。」
「こわっ!!」
次々に皆から声が上がる。
「あのー、アーサーさん。それって本当なんですか?」
思わず私は問い返す。
「あぁ、本当だ・・。もう私は怖くて怖くて・・・。」
・・・・ぶるっ!本当なんだ・・・。
「どうしたんだ?皆」
「あ、レイ。」
レイ兄ちゃんが騒いでる私達を見てこっちに来た。アスランさんもいっしょだ。
「あのね!お化けがでたんだって!!」
「・・・・お化け?」
アスランさんが問い返す。
「はい。なんでもアーサー副長が見たそうで・・。」
「そうか。」
・・・むむっ!なんかレイ兄ちゃんもそっけない。
「二人とも興味ないの?」
「いや、俺は別に・・・・。」
「俺も興味ない。」
なんかどうでもよさそうなアスランお兄ちゃんとまるで某ゲームの主人公
みたいなことを言うレイ兄ちゃん・・。
「あれ?そういえばマユ。ハロは?」
メイリンお姉ちゃんが私に聞いてきた。
「うーん、なんかこないだプラントからでっかい荷物がハロ(シン・アスカあて)
に届いてからなんか隠れてるらしくて、その荷物ごと。」
「監視カメラは?」
「それが改ざんしてるらしくて・・。」
そうして話してると、なにやらルナお姉ちゃんのあほ毛が動いた。
「・・・匂うわね・・・・。」
ふと呟くルナお姉ちゃん。・・・・ルナお姉ちゃんがこうなると
もうとまらない。・・・・一体、何をする気だろう・・・?
195ほのぼのマユデス。マユと幽霊 そのに:2005/08/02(火) 20:42:17 ID:???
「ル」
「メ」
「マ」
「「「ガールズ!!」」」
「「「「「・・・・・・・・・・・・は?」」」」」」
かっこよく登場した私達に目を点にする一同。
「・・・・・・三人とも・・、何やってるんだ?」
呆然としながら言うアスランお兄ちゃん。
「私達、幽霊を退治することにしたんです。」
「でも・・・・・・・・その格好は?」
そう、今の私達の格好は本格的だ。
まず、ルナマリアお姉ちゃんはシスターの格好。武器はマシンガン。
そしてメイリンお姉ちゃんの格好は巫女さん。武器はハンドガン。
で、私の格好は着物っぽい服を選んだ。武器はおもちゃの杖だ。
「・・・・・なんで、幽霊退治でそんなもの持ってるんだ?」
「やだなぁ、アスランさん、もし幽霊が侵入者とかだったら危ないでしょ?
それに、シスターって言ったらマシンガンですよ!」
平然というルナマリアお姉ちゃん。
「あの・・、私これくらいしか使えなくて・・。」
おずおずと言うメイリンお姉ちゃん。
「しょうかんしの武器は杖ですよ、アスランお兄ちゃん!いーえーゆーいー♪」
そして、自信たっぷりに言う私。くるくる踊る。のーぼめーのー♪
「早速、今夜から調査開始です!」
「艦長の許可は・・・・?」
「しーっ!!こっそりですから・・・くれぐれも内密に・・・。」
・・・でも、正直これだけ派手な格好をしといて秘密
にするのは相当むずかしいよ?おねえちゃん。
196通常の名無しさんの3倍:2005/08/02(火) 20:47:55 ID:???
あー可愛いなあもう!!
197通常の名無しさんの3倍:2005/08/02(火) 21:34:09 ID:???
ほのぼの好き好き
198通常の名無しさんの3倍:2005/08/02(火) 21:54:21 ID:???
マユ「私、○○を倒します。必ず倒します」
199通常の名無しさんの3倍:2005/08/02(火) 21:55:24 ID:X39xkHuW
200このスレを読んでいると妄想が止まらん:2005/08/03(水) 00:33:27 ID:???
感想を下さった方、読んで下さった方、MSネタに引用して下さった方、ありがとうございました
案の定怖くなって、このスレから逃げておりました。yahoo占いの結果が悪かったら今日も見れなかったでしょう
今回、挑戦させてもらったネタについて書かせてください

・本編でキラみたいなシンの出撃演出がまだない     → 自分だったらこんなのがいいな
・ファントムペインのBWの存在意味は結局なんだろう? → if だしシンが来たことでBW=自分の弱さ?なんて乗り越えてしまえ
・アスラン脱走を見て                       → みんなから送り出される脱走はどうだろうか?
・マユをかっこよく迎えに行くシンお兄ちゃんがみたい
・みなさんが描くマユとミネルバ面子の絆がうらやましい → じゃあシンとファントムペインだろ(途中過程ぬきですが)
・最初のたかだが2行の前振りでどのくらい場面にシンクロしてもらえる人がいるか不安・・・
・ラストの発進はBGMはやっぱりvestige?

など考えて書いてました。メッセージネタは2ちゃんの噂であるスティングBW=弱いを利用してます。
公式発表があって違ってたらアウトなネタです。シンよりなネタですが、ファントムペインからマユシンへのエールと思っていただければ幸いです

最後に色々考えるところがあってこのネタを投稿していいものか悩んだ部分もあるのですが、
自分の顕示欲に負けました、すみません。
このスレで出ているネタを色々利用させていだきました。ありがとうございました。長文失礼しました。

201通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 01:02:58 ID:???
>200 あんたはGJだ!安心汁


グフ三機JG26のSS書くのも大変な漏れから見ればorz
202マユif:2005/08/03(水) 02:01:47 ID:???


PHASE−14 明日への航路


現れたフリーダムに、アッシュ部隊は皆動揺する。
隊長のヨップ・フォン・アラファスもその空を駆ける翼に愕然とした。
だが、直ぐ様フリーダムに向けて砲撃を開始する。
ヤキン・ドゥーエの攻防戦で、ラクス・クラインの乗ったエターナルと行動を共にしたモビルスーツだ。
今ここで現れたとしても、不思議ではない。
フリーダムの逸話はザフト軍人なら皆知っている。
しかし、それで臆するほど自分達は弱くはない。
自分達もあの大戦を生き抜いた戦士なのだから。
地上から降るビームとミサイルの雨を掻い潜り、フリーダムは猛然とアッシュの戦闘力を奪っていった。
人命を奪わず、その戦闘力だけを奪う戦い方も変わっていない。
フリーダムのパイロットは前大戦のままということを、改めて確認するヨップ。
暗殺の対象のラクスだけではない。キラもマリューもバルトフェルドも、リストに入っていた。
「それで、自分の正義を貫いているつもりか!」
通信を繋ぎ、ヨップは声を張り上げる。
「正義と信じ、わからぬと逃げ、知らず聞かず、その果ての世界だ!地球は悲鳴を上げて、また殺し合うことになった!!
この間、ラクス・クラインは、アスラン・ザラは、カガリ・ユラ・アスハは、そしてお前は何をしていた!!」
訴えにも聞こえるその声。
「まだ苦しみたいか!」
ヨップの言葉に、キラは汗を流し、クッと唸る。
「やがていつかは平和になると、そんな甘い毒に踊らされ、
いったいどれだけの時間をこの国で安穏と過ごしてきたァッ!!」
かつてラウ・ル・クルーゼから言われた言葉に似たその叫びに、キラの心は揺れ動き、操縦を鈍らせる。
ヨップはその隙を突き、一気に接近してフリーダムに取り付くと、自爆装置を作動させた。
「各機、証拠隠滅のため機体を破棄し撤退する撤退する」
ヨップからの命令に、部下達もアッシュの自爆装置を起動させ、機体から脱出する。
機体から降り、ヨップも仲間達と合流した。
「彼女の歌は好きだかな、世界はそれほど甘くはない」
静かに漏らした呟きと共に、キラ達を襲った謎の部隊は森の中へと消えていった。
203マユif:2005/08/03(水) 02:04:19 ID:???
続き


アッシュが次々と爆発していき、フリーダムに取り付いたアッシュも爆散した。
PS装甲によって損傷は軽減されているが、爆発による衝撃は大きい。
キラは歯を食い縛り、必死にそれに耐えた。
その場には、フリーダムだけが残る。
ゆっくりと深呼吸をし、鼓動を落ち着かせる。
不意に、いつから乗り込んでいたのか、トリィが肩にとまり無邪気に鳴いた。
その光景にキラは微笑む。
だが、突然襲ってきた猛烈な吐気に口を覆った。
そして徐々に全身に回っていく倦怠感。
拒否反応のようなその感覚に耐えきれなくなり、キラは苦しみに蹲った。

数日後――
地球連合と遭遇することもなく、無事にカーペンタリアへ到着したミネルバ。
先の地球連合艦隊との戦闘で損傷した箇所を修理している間、各員には自由時間を与えられた。
マユとレイとルナマリアのパイロット三人は、艦長室に呼ばれる。
後で皆に通達されるが、パイロット三人には先に話しておくとタリアは言った。
その胸には、羽を模した記章がつけられている。
それに逸早く気付いたのはレイだった。
マユはなんなのかわからずルナマリアに訊く。
フェイス…議長直属の特務隊、軍部のエリート。
それに任命されたということは、何かあるのだろう。
三人は息を飲んだ。
204マユif:2005/08/03(水) 02:09:17 ID:???
続き2
タリアは口を開く。
ミネルバが出撃可能になり次第、ジブラルタルに向かい現在スエズ攻略を行っている駐留軍を支援せよ、と。
説明のため、タリアはデスクトップに映像を流した。
酷く凄惨な映像にルナマリアは驚き、マユは両手で口を押さえた。
ユーラシア連邦の一部の地域が分離・独立を訴え、各地でゲリラ活動を起こしている。
これはその映像なのだとタリアは語る。
積極的自衛権の行使を掲げているため下手な介入はできないが、ミネルバが向かうところはそういう場所なのだ。
次に、タリアはアーサーに目配せし、何かを持ってこさせる。
デスクに置かれたのは、小さめの赤服のジャケットに、純白のミニスカートとハイソックス。
今までルナマリアやメイリン借りたぶかぶかの軍服を着ていたマユに用意された特注品だった。
タリアは言う。
カーペンタリアに着き、ここでパイロットを補充すれば、マユは降りることができる。
元々民間人のマユを何の処置もしないまま、乗せておくことも出来ない。
シンも復帰して、地上に降りることはできないが、現在宇宙で戦っているという。
マユを軍に組み込んでインパルスの正式なパイロットにしたい。
そうタリアはマユに告げた。
選択権はマユにある。
承諾するのも拒否するのもマユの自由だ。
マユは静かに口を開いた。
「頑張ります」と、力強く言う。
地球連合艦隊を撃滅した時のように、また怖い人間になってしまうかもしれない。
けれど、マユはルナマリアやレイのいる、この暖かい場所にいたいと思った……。




205マユif作者:2005/08/03(水) 02:18:18 ID:???
今回も長いorz
ヨップのセリフが原因か…。

ミネルバがカーペンタリアに到着しましたが、セイバーは来ません。
セイバー(シン)はハイネ隊にいますので、ディオキアにて合流する予定です。
206通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 02:29:29 ID:???
ヨップカコイイ!
ハイネの中の人の子分なヨップの中の人も浮かばれるわ
207通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 07:24:36 ID:???

              
              ☆ チン     マチクタビレタ〜
                         マチクタビレタ〜
        ☆ チン  〃 ∧_∧    / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
          ヽ ___\(\・∀・) <  ネ申の新作まだ〜?
             \_/⊂ ⊂_ )   \_____________
           / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
        | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  |
        | .佐賀みかん.  |/
208通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 09:50:25 ID:???
>>195
FF ]-2か

アホ毛・・・
209通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 10:36:23 ID:???
神だがちょっと待って。

ヨップ隊、逃げ出さずに自由の足止めしてる間に他のメンツを暗殺すべきなんじゃ……
210通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 11:05:41 ID:???
>>209
大人の事情
211通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 11:14:36 ID:???
>209
ラクシズを憎い気持ちはわかるがこれは負債のキラやラクスではない

それよりヨップはいいが、マユの方に萌えようや
マユスレなんだし
212通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 12:08:23 ID:???
ヨップにクルーゼの台詞を言わせるのは少し不自然な気がした。
213通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 12:28:24 ID:???
キャラ変わってるよな
元はえええええええええええええええってキャラなのに
214通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 12:40:22 ID:???
一話しか出てないキャラの何がわかるんだろう
215通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 13:06:51 ID:???
結論:本編と同じようで違う。
   違いを楽しむのも一興。
216しのはら:2005/08/03(水) 13:59:39 ID:???
以前グフ三機ネタを妄想した者です。皆さんのマユ種を見て、自分も投下したいと思ったのですが・・・いいでしょうか?
217通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 14:01:13 ID:???
いや、そーじゃなくてなんつうかさぁ…
あの台詞を言っていいのはクルーゼだけって感じがあるんだよね。人ならざる者の
失敗作として生まれ、絶望と狂気の塊になったヤツだからこそ台詞に説得力が生まれる。
ヨップが言っても劣化コピーっぽく聞こえてならない。
218通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 14:21:24 ID:???
>217
良く見ろよ、クルーゼの言葉と似てるだけ
別に「自分はクルーゼみたいだからクルーゼの言葉を言う」って意味じゃないぞ
キラに何か訴えかけてるんだろ
でも何故ヨップがその言葉を知ってるのか気になるな
偶然似てるというわけでもなさそうだが
219通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 14:26:40 ID:???
>>216
是非どうぞ。
しないよりはしたほうがいいと思う。
220通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 15:15:46 ID:???
てかおまいらマユ重視で話せYO!!
狂うぜやニッポン放送のアニオタアナウンサーの話で盛り上がるなヽ(`д´)ノ
221しのはら:2005/08/03(水) 15:52:19 ID:???
>216 ありがとうございます。投下前に設定と世界観を。


第二次ヤキン・ドゥーエ戦後、地球連合の威信は失墜した。世界各地で反連合の動きが広がり、地球は再び泥沼の戦闘状態へと突入する。
プラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルは連合の圧政を厳しく非難、地球在住コーディネーターの保護及び難民支援のために軍を派遣する。
平和維持軍としては重装備のザフト艦隊。その中にはマユ・アスカの搭乗する新型戦艦ミネルバの姿もあった。


とこんな感じです。冷戦下の代理戦争のノリで書こうかなと思います。
「私、幽霊を倒します。必ず倒します。」
そう言ってぐっと杖を握る。
「・・・・マユ、何そのセリフ。」
「知らないの?昔のすっごい有名なゲームのセリフなんだけど?」
今、私達は副長が幽霊を見たと言う区域にきている。
このあたりは節電のため夜は電気が消してある。
「あーめん・・らーめん・・そーめん・・れーめん・・。」
使い古されたボケをかましながら進む私達。

がさごそっ・・・。


「「きゃぁっ!!」」

あー、ルナマリアお姉ちゃんもメイリンお姉ちゃんもびびっちゃって・・。
大体こう言うときはなんか別のものなんだよね・・。
そう思って音のした方をみると・・。

髪 の 長 い 背 の 高 い 人 影 。

・・・・・・・・。
「でたぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
私達に気づいたのか逃げ出す幽霊。
「ママッママママッ、マユ!!どうする?!」
「えーっと!えーっと!しょーかんじゅー!!」
そう言って私はバッグから包丁とランプを持ったトカゲのぬいぐるみ
を投げつけた。
バスッ、と命中したがやはりぬいぐるみじゃ致命傷にはならない。
・・・・・・・・あたった?
と言う事は・・・・幽霊じゃない?!
「ルナマリアお姉ちゃん!メイリンお姉ちゃん!あれ幽霊じゃないよ!!」
その言葉を聞いた瞬間、二人の目が光った。
「よしっ!よくやったわ!マユ!」
「幽霊じゃなかったらこわくないもんね!」
そう言って二人はハンドガンとマシンガンを構える。
んーと、ここ室内だけど、ホントに使う気なのかな・・?
223しのはら:2005/08/03(水) 22:15:06 ID:???
CE73、6月。太平洋上を一隻の戦艦が進んでいた。
ザフト軍新造艦ミネルバだ。ミネルバは地球におけるコーディネーター保護及び平和維持活動のため送り込まれた船と表向きには発表されているが、新型モビルスーツの実戦試験艦としての一面も持ち合わせていた。

一カ月前に地上の中立国オーブが形骸化した世界安全保障機構を脱退して以来、世界は混沌の中にあった。
オーブの行動に感化された連合植民地で泥沼の内戦が始まったのである。

この事態にプラント最高評議会議長ギルバート・デュランダルは連合を激しく非難、地球在住コーディネーター保護及び難民支援を目的とした平和維持軍の派遣を議会で承認した。
224続き:2005/08/03(水) 22:27:19 ID:???
ミネルバの艦内に警報が鳴り響く。 「コンディション・イエロー発令、全艦第一種警戒態勢」
オペレーターであるメイリン・ホークを聞いたクルーは慌ただしく行動を開始した。
ザフト軍に復隊したアレックス・ディノ(アスラン)はパイロットスーツを着るなり、愛機スラッシュザクファントムに搭乗する。

ミネルバに向かってきたのは105とダガーLからなる連合軍部隊だ。彼らはミネルバが領空侵犯をしていると主張、停船を求めた。ミネルバ艦長タリアは呆れを通り越した。
彼女たちのいる海域はカーペンタリア基地のあるオーストラリアと、ヘンダーソンベースの存在するガダルカナル島の合間に位置する非武装海域だった。
何よりもミネルバと連合軍が戦う理由など存在しない。
225しのはら:2005/08/03(水) 22:40:15 ID:???
タリアはダガー隊に対し、海域から出ていくことを通達した。一度は了承したダガー隊だったが、司令部から一つの命令が下ったことで攻撃を開始した。

発射された対艦ミサイルをCIWSで迎撃したタリアは困惑するアーサーを無視し、反撃に出る。煙幕弾と閃光弾でダガー隊を封じた後、二機のザクを発進させる。ルナマリア・ホークとアレックスだ。

アレックスはルナを艦の守りに回し、自らはグゥルに乗ってダガー隊を切り裂いていく。だが多勢に無勢で、アレックスはミネルバのタンホイザーでダガー隊を一網打尽にしようと提案し、認められる。

ミネルバの動きに気付いたダガー隊は対空砲火をかいくぐってミネルバに肉薄する。アレックスは孤軍奮闘し、ルナも両手にライフルを持って撃ちまくるが数の力にはかなわない。
ブリッジに105がバズーカを向ける。その時、一筋のビームがバズーカを貫いた。
226ラスト:2005/08/03(水) 22:48:11 ID:???
太陽を背にして、見慣れない機影・・・ガンダムだ。恐るべき機動を見せるインパルスは次々にダガーを落としていく。
呆然とその光景を見ていたタリアは少女の声で我に返る。

「今です!タンホイザーを!」

タンホイザーが放たれ、陽電子がダガー隊の半数を消滅させ、撤退させた。

一段落ついた後、モビルスーツデッキには黒山の人だかりができていた。インパルスのパイロットが誰か気になって仕方がなかったのだ。

だから小さな少女がコクピットから出てきた時、クルーは腰を抜かした。

「今日からお世話になる、マユ・アスカです!よろしく!」

終わり お目汚しスマソorz
227通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 22:58:54 ID:???
あげ
228通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 23:06:24 ID:???
ageるならついで感想を書けと言いたい

>223-226
シリアスな感じが凄くいいですた!
乙&GJ
229通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 23:18:02 ID:???
前スレ最後の方でマユ種版32話「ステラ」書いてたものです。
続き書きあがったんで、拙い文ですがうpってみます。


マユが前方の漆黒の機体を追い続けると、やがて向こうは速度を緩め始める。
「(湖……?)」
眼下には湖。
それほど広くは無く、空の鈍色を映し出した水面はどこか無機質な冷たさを感じさせる。
漆黒の機体はゆっくりと湖の辺に降り立つと、片膝を着いた。

まさか。

マユの中に焦りが生まれる。
彼女はインパルスを急いで着地させると、シートの下に隠していた拳銃を手に取ろうとした。
そこで彼女は今まで自分がずっと貝殻のネックレスを握っていたことに気付き、それをシートの上に置いた。
手にとってみると、いつも訓練で使っているはずの拳銃が、とても重く感じる。
彼女はコクピットから飛び出すと、急いで駆けて行く。
予想したとおり、バイザーの男――ゲンは水辺に立ち、こちらに背を向けたまま、物言わぬステラの身体を抱きかかえていた。
「待ちなさいよっ!」
マユはゲンに拳銃を向けると、思い切り怒鳴りつけた。
「彼女をどうする気なの!?答えてっ!」

答えは解かっている。
解かっているのに、疑わずにはいられない。



ゲンはしばし空を仰いだ後、自分の背後で叫んでいる少女を見る。
彼女は大粒の涙を零しながら、震える手でこちらに拳銃を向けていた。

「……ステラ、を」

普通に答えようとしたはずなのに、上手く声が出なかった。
弱々しく、震えた、擦れた声だけが、無音の空間に響く。
少女はこちらの答えを聞きたがっており――同時に、恐れているようでもあった。
ゲンは少し冷たい空気を吸い込んで、ステラの白い顔を見つめた後、呟いた。
「この湖に、沈める」
「……ふざけないでっ!」
当然の反応だと思った。
愛する者をこんな冷たい世界に送るなんて、俺だってしたくは無い。けれど。

「ステラをこっちに」

彼女は引鉄にかけた指に力を込め、こちらを睨んでいる。
―――いつの間にそんな眼をするようになった。
頭の中を一瞬掠めた憤りにも似た疑問に、ゲンが気づくことはなかった。
230通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 23:21:32 ID:???
マユの心の中は今、憎悪に満ちていた。
どうして。なんで。ステラはこんな世界を望んではいない。
彼女が、私が望んだのは、何よりも優しく、暖かい世界。
それは絶対に、こんな冷たい灰色の世界じゃない。

なのに。なのにどうして。よりによってあなたが―――

ステラが誰よりも愛していたあなたが、そこに彼女を送るというのか。

「早くしないとあなたでも撃ちます。脅しじゃありません、私はあなたを撃ちます」

そんなことはさせない。私がいる以上、絶対に。
ゲンは表情一つ変えずに、じっとマユを見ている。長い沈黙の後、彼は口を開いた。

「……なら、あんたは」

マユは拳銃を握る手に力をこめる。返答次第では、この男をこの場で射殺しても構わないと思った。
だがそんな彼女の決意は、続く言葉にかき消される。

「ステラを守ってくれるのか」

それは全く予想もしていなかった言葉――いや、本当は予想できていたのかもしれない。
それでも聞きたくなかったから。現実を認めたくなかったから、頭の中から閉め出していた答え。
「彼女はエクステンデッドだ。戦死した以上、連合に連れ帰っても何をされるかは解かっている。
 そして―――お前たちザフトが連れて行っても、だ」
「それは……っ!!」
ゲンはマユを見続ける。
だがバイザー越しのその眼差しに敵意は微塵も感じられず、マユは戸惑う。

悲しんでいる……?
231通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 23:23:56 ID:???
「お前がステラを返してくれた時」
ゲンの言葉で、マユは我に返り拳銃を構え直す。
だが彼はその様子に全く構わず、ステラを見つめて優しく微笑んだ。

「帰艦するコクピットの中でステラ、言ってたんだ。
 "これからは、ゲンも、マユも、ずっと一緒"って」

マユの顔が歪む。
どうしてそんなことを言うのだろう、この男は。
愛する者を湖に沈めようとする、この冷血漢が。

マユの目から流れる涙は、更に勢いを増していた。
視界が霞む。もうまともにゲンの姿を見ることもできない。

「ステラを守ってくれて、ありがとう」

たった一言。
その一言を聞いただけで、マユの手から拳銃が落ちる。膝から力が抜けて、彼女はその場にくずおれた。
彼女はゲンが見ているにもかかわらず、四つんばいのまま地面を思い切り叩き続ける。
「ぅ……あぁ……ステ、ステラぁ……うぅ……!!」
ここに降り立ってから、必死に堪えていた嗚咽が漏れる。
ゲンはそんなマユに近づき、ステラを抱きかかえたまま、マユに語りかけた。
「ステラの心は、お前が守ってくれた」
その声は震えていた。マユは彼の顔は見なかったが、間違いなく彼は泣いていた。
「だから――こんな方法しか思いつかないけど」
彼は再び湖の方を向くと、はっきりと通る声で言った。

「彼女の身体ぐらいは、俺に守らせてくれ」
232通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 23:25:45 ID:???
再び湖に向かって歩き出したゲンに、少女――マユが追いすがってきた。
「待って!」
ゲンが足を止めると、マユは彼の正面に回りこんだ。
「……せめて、お別れを」
潤んだ瞳でマユは彼を見つめる。ゲンが頷くと、彼女はステラの頬にそっと手を添えた。
「ステラ」
一人の人としてその名を呼んでくれる者など、そう多くはいなかった。
ゲンは目の前の自分よりもずっと小さい少女に、尊敬にも似た感情を覚える。

そして同時に、どうしようもない悲しみに押し潰されそうになる。

「先に待ってて。私もいつか、ステラと同じ所に行くから」
そう言って微笑みながらも、マユの眼からは涙が絶えず溢れていた。
しばしの沈黙の後、マユはゲンの顔を見上げると、こくりと頷く。


ステラ。


湖の辺から伸ばされたストライクMk-2の掌の上で、ゲンは想う。
どうして彼女をもっと守ろうとしなかったんだろう。
守れたはずだ。その気になれば、彼女を戦いの世界から守れたはずだ。
どうして俺は、それをしなかった。
どうしてそれをしようと、考えなかった。
「大丈夫だよ、ステラ」
ステラを横たえる。彼女の顔は白く、生気は全く感じられなかった。
「ここは少し、寒いけど……君を恐がらせるものも、苦しませるものも無い」

悔しい。

誰よりもステラを理解していると思っていた。なのに、あの少女は、自分よりもステラを余程案じていた。
俺にだってそれはできたはずだ。言葉で「守る」というよりも、実際に守ってやればよかった。

どうしてそれができなかった。

悔しい。悔しい。

「だから、安心して。静かに、ここで……」

ステラの亡骸が、水に沈む。
ゲンはもう涙をこらえることはしなかった。できなかった。
涙で滲んだはずの視界に、ステラの顔だけはハッキリと見えていた。

「――おやすみ、ステラ」

沈んでいくステラの両腕が、こちらに伸びるように広げられる。
まるで温もりを失うのを恐れ、必死に母親に抱きつこうとする子供のように。
233通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 23:28:18 ID:???
マユはステラが沈むのを、湖の辺から見ていた。

ありがとうステラ。

たくさんの優しさを私にくれた。
生きることの意味を教えてくれた。
あなたとの出会いは、私に色々なものを与えてくれた。
悲しすぎるあなたとの別れは、私に色々なことを教えてくれた。

「見ててね……ステラ」

私は戦いを終わらせる。必ずこの戦争を、終わらせて見せる。
そのためなら……私は何とでも戦う。それが、この戦火を広げようとするものなら。

「どうしてだぁっ!!」

突如響き渡った叫びに、マユは身を強張らせる。
声の主は、漆黒の機体の掌の上で、両手両膝を着いて天を睨んでいた。
「運命よ!どうしてアウルを殺したっ!!どうしてステラを殺したぁっ!!」
先刻までの落ち着いた雰囲気からは決して想像もつかないような声を張り上げ、ゲンは立ち上がる。
「裁かれるべきならば!死ぬべきならば……他にいくらでもいただろう!!」
マユは耳を塞いだ。彼の叫びを聞くと、あまりに心が痛かったから。
「望まずに戦いを選ばされ、人を殺してきた彼らが許されぬ咎人なら、俺は何だ!?」
天を灼かんとする叫びも、やがて鈍色の空に消えていく。
「どうして最初に俺を殺さなかったんだ……貴様は!!」

マユは落ちていた拳銃を拾い上げ、インパルスのコクピットに引き返す。
最早ここに用は無い。ステラの眠る湖で、彼を撃つ事も自分にはできない。

「それとも俺に背負えというのか、この重すぎる痛みを!失った自身の一部を!!」
一瞬ゲンは叫ぶのをやめ、空を見つめる。

白い雪が降ってくるばかりの空は、どこまでも静かで、暗かった。

「…………!!」

インパルスが飛び立つ。だが彼は、その姿にすら気付かなかった。

「おおぉぉぉぉおぉぉおぉぉぉぉおぉぉおぉぉぉぉぉぉっ!!!」

ただ全てを焼き尽くす怒りを込めた咆哮が、欧州の湖に響いた。



以上です。ムダに長い上に、文章下手くそで申し訳ない。
234しのはら:2005/08/03(水) 23:33:04 ID:???
>228 ありがとうございますノシ

>233 自信を無くした人間が漏れorz「優しさ〜」あたりで泣きそうになりました
235通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 23:38:11 ID:???
>>229-233
ええよー、なんかジーンときたわ。
もし、ここに至るまでのストーリーもあったら普通に泣いてたかもしれない。
236マユif:2005/08/03(水) 23:42:51 ID:???


PHASE−16 それぞれの戦場


モルゲンレーテ、地下ドッグ。
そこには、かつての戦争で新造艦としてGATシリーズと共に開発されていたアークエンジェルが存在していた。
数日前のあの襲撃で館は破壊され、キラ達はアークエンジェルに移る。
情報は重役となったエリカ・シモンズにより改竄され、首脳陣やセイランにも知られてはいない。
フリーダムも密かに積み込まれ、アークエンジェルにはフリーダム、そしてオーブ軍の次世代機ムラサメを改修した機体が置かれていた。
キラ、ラクス、マリュー、バルトフェルド。
コジロー・マードック、アーノルド・ノイマン、ダリダ・ロラーハ・チャンドラ二世と、懐かしいクルーが集まる。
挨拶も程々に、皆ブリッジに向かおうとしていると、忙しない声がドックに響いた。
キラ達が目をやると、マーナが何やら手紙を持って近付いてくる。

――キラ、すまない。
ちゃんと一度自分で行って、話をしようと思ったんだかな。ちょっともう、動けなくなってしまった。
オーブが世界安全保障条約機構に加盟することは、もう無論知っているだろう。
そして私は今、少しの間だが休暇を取って、アスランと共に屋敷にいる。
この先、世界とその中で、オーブがどう動いていくことになるかはまだわからないが、
例えどんなに非力でも、私はオーブの代表として、すべき事をせねばならない。
今、この休んでいる間、ゆっくりとオーブのことや、世界のことを、考えていこうと思う。
皆が平和に、幸福に暮らせるような国にするために、私も頑張るから。――
237マユif:2005/08/03(水) 23:44:58 ID:???
続き


手紙にはそう綴られていた。
キラに代わってラクスがマーナに休暇のことを尋ねると、マーナは暗い顔をして話し始める。
ミネルバの脱出の支援するために同盟を結ぶ前とはいえ、地球連合に攻撃を加えたことを糾弾され、
カガリは現在、休暇と称してはいるが、館で軟禁のような状態になっているという。
しかしカガリはこれを利用し、情勢を静観し、一歩引いたものの見方で世界を捉えてみようと考えていた。
熱い信念と、それを貫き通したいと思う強い意志。
今もそれはある。だが、信念ばかりでは、気持ちばかりでは駄目だと、カガリは感じていた。

甲板から、海を眺める少女…ステラ。
蒼い海の色や、潮風を匂いは彼女のお気に入り。
海は好き。
ネオも好き。アウルも好き。スティングも好き。
好きが、たくさんある。
ステラは膝を立てて座り、微笑んで海を見ている。
そんなところに、スティングとアウルもやってきた。
アウルがステラに何をしているのか訊く。
ステラは、海を見るのが好きだからと、ゆっくりと答える。
アウルもステラの隣に座って、共に海をみた。
自分が奪い乗っているモビルスーツも、海に関係した名。
嫌いではないし、むしろ好きである。
それに母なる海という言い方が、口にはしないが大好きだった。
238マユif:2005/08/03(水) 23:47:16 ID:???
続き2
アウルも加わって二人揃って眺め始め、スティングは呆れる。
ステラを呼びにきたのに、これでは意味がない。
溜め息をつき、そのことを指摘しようと口を開くと、アウルが手で作った水鉄砲を発射する。
案の定、顔に海水がかかり、口の中は濃度の高い塩辛さに満たされた。
海水を吐き出し、アウルを睨むとスティングはアウルを追いかけ回す。
アウルは無邪気に笑い、ステラにネオが呼んでいることを告げると、スティングから逃げていった。
スティングもステラに振り返り優しい笑みを向ける。
本気で怒っていたわけではないとわかってステラは安心し、二人の後に続いて楽しげに走っていった。

三人に召集をかけたネオはというとブリッジでモニターを凝視している。
カーペンタリアから出発したミネルバ。
その熱紋反応を確認し、ネオの口元は冷笑を浮かべた。
「見付けたぜ、仔猫ちゃん」

ミネルバ、ファントムペイン、アークエンジェル、そしてカガリ。
その意味は違えど、それぞれの戦場で彼等は戦う。
何が正しいのか、自分は正しいのか、信じるものは同じか、それとも違うのか…。
その答えを見付けるため。




239通常の名無しさんの3倍:2005/08/03(水) 23:49:27 ID:???
>>229
情景が目に浮かんだ
思わずまじで涙出た
gj
240マユif:2005/08/03(水) 23:49:50 ID:???
マユ無しスマソorz
今回はちょっとステラ達を中心に置きたくて。
241マユif作者:2005/08/03(水) 23:53:57 ID:???
連レス本当スミマセン。
かなり凡ミス……話数間違えました。
正しくはPHASE−15。十五話目です。
242通常の名無しさんの3倍:2005/08/04(木) 02:09:59 ID:???
なんか俺…ここ来てから涙もろくなったなぁ…
243通常の名無しさんの3倍:2005/08/04(木) 03:11:15 ID:???
>>242
気にするな、俺もそうだ
。・゚・(ノД`)・゚・。
244通常の名無しさんの3倍:2005/08/04(木) 10:30:11 ID:???
マユifはレスのつき具合に上下がありすぎるな
多くつくこともあれば0もある
245しのはら:2005/08/04(木) 11:10:22 ID:???
第二話投下します


連合軍とザフト軍が交戦したとの報告は瞬く間に地球圏を駆け巡った。デュランダル議長は巧みに情報工作を施して報道、連合を非難した。
一方連合側の実質的な指導者ロゴスは今回の件を逆手に利用し、月艦隊の発進準備を進める。

ミネルバは一路カーペンタリアへと針路を取っていた。ミネルバはあくまで試験航海を行っていたため、実戦はさほど想定していなかった。ミサイル残弾は半数を切り、タンホイザーはオーバーヒートとパーツ不足で使用不能であった。

新しくクルーとなったマユはすぐに打ち解けた。アレックスは良き教育係、メイリンは姉貴分、整備員のヨウランとヴィーノは友達として。
246しのはら:2005/08/04(木) 11:21:27 ID:???
ただルナマリアだけは、マユにいい感情を抱いていなかった。必死に努力を重ね、シホ・ハーネンフースに続いて史上二人目の赤服パイロットとなったルナマリア。たった13のマユがインパルスに乗っていることがルナマリアは気に入らなかった。

ルナマリアは色々とマユに突っかかる。そしてルナが「ご両親が見たらさぞ喜ぶわね」の一言、マユは激怒しルナマリアを殴りつける。メイリンやヨウランが止めに入るが、二人は取っ組み合いを始める。
止めたのはアレックスだった。アレックスはルナマリアをクルーに任せ、マユを連れ出す。

風の吹くデッキにアレックスとマユはいた。
なぜそんなことをした、と聞くアレックスにマユは答える。自分の両親と兄はテロで惨たらしく殺された。自分は力を手に入れるためザフトに入り、実力でインパルスのパイロットになったと。

アレックスは頷き、一定の理解を示した。

247しのはら:2005/08/04(木) 11:33:55 ID:???
その時、ミネルバに偵察用ディンから敵機接近の報が入る。
アレックス、ルナマリア、マユはそれぞれの機体に滑り込む。アレックスは機体の損傷が直りきらないため、ガナーウィザードで対空戦。ルナはブレイズを装備してグゥルに乗り、マユはインパルスで迎撃する。

ミネルバに襲来したのはガダルカナルから発進したGATー333レイダーだった。航続距離にしてギリギリ、タリアは思わず激励してやりたくなった。

三機のレイダーはダガーとは桁違いの機動力でルナを集中攻撃した。
PS装甲を持つインパルスに、実弾兵器しか持たないレイダーは劣勢だからだ。
レイダーはバルカンで気を引き、ミサイルで攻撃する一撃離脱戦法でザクを襲う。
ルナのザクはグゥルを破壊され、孤島へと落下していく。
レイダーはザクにトドメの対艦ミサイルを放った。ザクは足を損傷し、身動きが取れない。

ルナが諦めた時、インパルスがミサイルからザクを守った。
248しのはら:2005/08/04(木) 11:44:22 ID:???
「ルナマリアさん、大丈夫!?」
「なんで・・・マユ」
「死んでほしくないんです!」

マユはPS装甲が落ちても構わず突進し、腰のナイフですれ違い様に一機を両断。その機体を踏み台にして飛び上がり、下半身を切り離して激突させる。
バランスを崩して、アレックスに撃墜された。
もう一度合体したインパルスは最後のレイダーの頭にナイフを投げカメラを潰し、二本目をコクピットに突き刺した。

帰還して少しした後、ルナマリアは自分の無礼を謝罪した。マユは怒ることなく、ルナマリアを許した。気にしないで、と。

メイリンが二人を仲介する。
「ほら!もうおしまい!みんなでゴハン食べに行こう!」

249しのはら:2005/08/04(木) 11:47:30 ID:???
以上です。長文スマソ
250通常の名無しさんの3倍:2005/08/04(木) 12:56:48 ID:???
>>245−248
乙&GJ!
各々機体特性を生かした戦闘が良いね。
251通常の名無しさんの3倍:2005/08/04(木) 14:21:51 ID:???
職人飽和状態
ドダダダダダダァッと、マシンガンをルナマリアお姉ちゃんが放つ。
それにまずルナマリアお姉ちゃんがマシンガンを打ち、それに交えて
メイリンお姉ちゃんがハンドガンを放つ。
・・・・うわっ!!二人とも当てる気満々!!
しかし、なんとそいつは人間ではありえない行動にでた。
なんと、全ての弾を素手ではじいたのだ。
「うそっ?!」
信じられないと言う顔の二人。
「ふたりとも!!追わなきゃ!!」
そう言って私は追いかけた。
「マッ、マユ!!」
「まって〜!!」


「あぁ!!こーゆー時ハロがいれば相手の逃走ルート割り出してくれるのに!!」
わたしはそう呟きながら幽霊を追いかける。
「こうなったら!!」
私はそういって杖に仕込んでおいたナイフを出す。
ギルパパが特別に作ってくれた護身用のものだ。
「まてまてまてぇい!!!このやろーう!!」
相手はナイフを持ちながら追いかける私に恐怖を覚えたのか、一瞬ひるむ。
「「マユ!!」」
二人も追いついてきた。
「マユ!確かこの先は行き止まりよ!!」
「ほんと?!」
そして、私達は幽霊を追い詰めた。
「さぁ・・、覚悟しなさい・・。ふっふっふっふっふ・・・・。」
「マユ・・、怖い・・。」
メイリンお姉ちゃんが怯えたよな目をするが気にしない。
「うちの艦に入った責任、とってもらうからなぁ・・、われぇ・・。」
「ちょ・・、ちょっとマユ・・。ヤクザみたいよ・・・。」
ルナマリアお姉ちゃんを無視し、相手にナイフを突きつける。が・・。

「お前達!!何をやっている!!」
アスランお兄ちゃんとレイ兄ちゃんだ!!
「見て見てー!ほら、幽霊捕まえたのーv」
そう言って私は手を幽霊の方に向ける。
「・・・・・・・・マユ、悪いがそれは幽霊じゃない・・。」
「へ?」
レイ兄ちゃんが否定する。
「それは・・・・、ハロなんだ・・・・。」
「え?」

「「「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇっ?!」」」


253ほのぼのマユデス。マユと幽霊 そのご:2005/08/04(木) 14:59:42 ID:???
「アンドロイドォ?」
「そう、兵士不足のザフトにと作られた兵器用アンドロイド試作品。
それが今のシンハロのボディだ。」
レイ兄ちゃんが説明をしてくれる。
「MSの技術を利用したザフトの技術の結晶だ。
まぁ、ボディを作ったはいいが、人工知能の組み込みの方に問題があってな
・・。そこで、議長がハロにテストを頼んだそうだ。ハロならMSのサポート
ができるから四肢の稼動もスムーズにできるだろうし、それにマユの護衛
にもいいだろうとのことだ。」
・・・ギルパパの職権乱用ぶりもここまできたか・・。
「まぁ、まだボディにも課題があるがな・・。一度動かしたらメンテが必ず
必要だし、防水加工もまだまだ施されてない。そのうえOSに不備があって、
機械が好きな隊長に手伝ってもらって、最終調整していたんだ。」
・・・・・・・・・・・ぽかーん。
「まぁ、要するに小型MSみたいなものだ。今のハロは。」
『はははは・・・。』
そう言って笑うハロ(ヒューマンモード)
「ちょっと待って!!じゃぁ、なんで私達に襲われたときこっちに
話かけなかったの?」
「あの時は電力を食う音声発生を取り外しての稼動テストだったんだ。」
アスランお兄ちゃんが説明をした。
「・・・・ハロ?どうしてそんなののテスト引き受けたの?」
私はハロの方を向く。
『やっぱ、俺あんな姿嫌だったし。』
あぁ、そういえばそうだった。
『それにさ・・、俺がこの姿になったら、もうマユはインパルスに乗らなくて
すむ。俺が変わりに戦えるから。』

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。

「ふざけないでよ・・・。」

「マユ?」
「私は自分の意思でここにいて、自分の意思でインパルスに乗ってるの!!
誰かに守られてそのために誰かが傷つくのは嫌なの!!どうしてそれが解からないの?!」
気づいたら、私は怒鳴ってた。皆が私のことを見ている。
そして、私はその場から逃げ出した。
ハロの・・、お兄ちゃんそっくりの顔の・・、傷ついた顔が目に焼きついていた。
254通常の名無しさんの3倍:2005/08/04(木) 15:06:13 ID:???
>251 禿同
外見:青みがかった黒髪(ロング)に20歳くらいのシンの姿。(マユに揺さぶりを
かけるため?)
性格:マユからみたシンのため本当のシンより『兄』の部分が色濃く
出ているつまり、本編のシンより大人。マユが第一優先にプログラムされてるが、議長の命令も絶対
である。

イメージはツイン○グナルのシグナ○。

・・・・・・・・やっちまった・・・・・・・・・ort
256通常の名無しさんの3倍:2005/08/04(木) 18:22:58 ID:???
>>251
過疎ったり、荒らしが居たりするような状況からすると、
無茶苦茶贅沢な悩みだと思わんか?
257通常の名無しさんの3倍:2005/08/04(木) 18:59:30 ID:???
夏が終わっても生き残っている職人がどのくらいいるかが問題だがw
258通常の名無しさんの3倍:2005/08/04(木) 19:48:47 ID:???
下手な住人気取りが煽らなければけっこう生き残ると思うのだが?

職人諸氏GJ!
259しのはら:2005/08/04(木) 22:18:36 ID:???
カーペンタリア基地で修理と補給を行っていたミネルバ。VPS装甲エネルギー補充システムを装備し、インパルスのシルエットシステム積み込みも進めていた。

タリアは基地司令から新たな命令を受け取った。内容は世界各地のゲリラを支援し、連合からの独立を支援せよとだった。タリアはいぶかしむが、この裏にある思惑を察して苦笑いした。

買い物等を済ませて一時の休息を終えたクルーは艦に乗り込み、再び戦場に旅立つ。

カーペンタリアからほど近い連合軍の前線基地。地球軍のランドルフ少佐はミネルバを捕捉し、新型のモビルアーマー、ザムサ・ザーを投入する。
260しのはら:2005/08/04(木) 22:28:45 ID:???
先行していたグーンとジン・ワスプから「新型MAを確認、注意されたし」との通信が入る。ミネルバは直ちに戦闘態勢に入り、護衛のディン、バビ混成部隊も配置についた。

モビルアーマーを確認したミネルバは先手必勝でタンホイザーを発射。だがザムサ・ザーは陽電子リフレクターで防御、ダガー数機を撃墜しただけだった。
タンホイザー再発射までは時間がある。タリアはモビルスーツ隊を発進させた。ダガー隊からミネルバを守るのがアレックス、ルナに加えてグーン隊。モビルアーマーはインパルスとディン、バビが担当した。

ダガー隊は二人のエースと対空砲火で接近できずにいたが、モビルアーマーはザフトを圧倒した。ビームを跳ね返し、次々にディンを葬っていく。
261しのはら:2005/08/04(木) 22:40:23 ID:???
マユは果敢に挑むものの、モビルアーマーは恐るべき性能でインパルスを翻弄。ついにPS装甲がダウンし、クローで右腕をちぎられた。
落下していくインパルスの中で、マユは意識を失う。しかし家族が死んだ光景がフラッシュバックした瞬間、マユの中で何かが弾けた。
マユは上半身を切り離してミサイルで攻撃、モビルアーマーに突っ込ませる。一瞬の隙を見逃さずにバビがビーム攻撃、バリアを破壊する。
「お嬢ちゃん、俺たちが援護する!早く準備しな!」

ディン隊に守られ、インパルスは空中合体装備換装。ブラストシルエットでダガーを叩き落とす。
マユはケルベロスビーム砲をモビルアーマーに放つ。モビルアーマーはバリアを張るが、不完全なシールドをプラズマビームは貫通した。

モビルアーマーを倒したマユ、そしてミネルバは一路マハムール基地へと向かう。ディン隊隊長はマユに回線を開いた。
「お嬢ちゃん、頑張れ。生き残るんだぞ」

「・・・ありがとう」
262しのはら:2005/08/04(木) 22:42:20 ID:???
ageちゃいましたorz
263通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 06:18:24 ID:???
保守
264通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 08:14:55 ID:???
あげ
265通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 12:17:46 ID:AXLdzhtK
age
266マユ種のひと:2005/08/05(金) 13:13:08 ID:???
申し訳ありません。急用のため、先週から今までパソコンにも触れない有様でした。
「マユ種」の続きは来週の月曜日か火曜日に数話分まとめて投下します。
267通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 14:35:54 ID:???
>>266
焦らずゆっくりおながいしますね。
268通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 14:57:52 ID:???
>>266
自分のペースで構わないっすよ。焦ると良いものも書けなくなるでしょうし。
ワクテカしながら待ってます。
269通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 15:11:10 ID:???
>266
実はもう書いてくれないんじゃないかと思っていたんで、
続きを書いてもらっていると聞いて本当に嬉しいです。
皆さんが仰るように無理をなさらず頑張ってください。
270通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 15:41:49 ID:???
>266 マターリ待ってます
271通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 17:07:26 ID:???
しかし、数話まとめて来るのか…!それはそれで楽しみになってきた♪
272しのはら:2005/08/05(金) 17:29:45 ID:???
流れ切ってすみませんが第四話投下します。自分のストーリー本編と異なる設定の部分が多々あるので少し書いときます。

マユは地球で生まれ(日本近辺)、九歳の時ブルコスのテロで兄と両親を失う。

大戦後両軍はガンダムタイプよりも量産機ね底上げを優先。インパルスはザクの装備換装システムの試験機として開発された。

オーブはプラント、連合双方のモビルスーツ開発及び生産を請け負い戦後復興。連合からの独立後は各地のゲリラへの資金提供等を行っている。

三隻同盟は戦後独立運動の旗頭となり、ザフト軍派遣後はプラント支援組織に変容した。キラ・ヤマトを筆頭に旧AAクルーが多く参加している。
273通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 17:46:42 ID:???
そうえいば、3の時にマユ種ゲームの話があったな。
それで面白そうなフリーウェア見つけたぞ。
ttp://www.src.jpn.org/
これ使えば、かなり近いもの作れるかも。
274しのはら:2005/08/05(金) 18:34:37 ID:???
インド、マハムール基地に到着したミネルバ一行。そこでは支援物資を取り合う難民の姿が。マユはその姿をかつての自らと重ね合わせ、苦々しい思いを抱く。
司令部に通されたマユ、タリア、アレックス、ルナ。基地司令ラドルはミネルバクルーに現在の状況を説明した。

地球軍はユーラシア大陸においてザフトに対する一大反抗作戦を計画。
概要はまだ詳しくはわからず、時期も不明だという。
ただ防衛準備を進めるためにもジブラルタル〜マハムールのラインは確保しなければならない。だがラインの途中にはガルナハンゲートと呼ばれる一大要塞があり、ラドルはミネルバ及び神楽隊に基地攻略の支援を要請したのだった。
275まとめ人 ◆rw1maYUY1g :2005/08/05(金) 18:47:56 ID:???
>しのはらさま
もしよろしければ、次回投下のさいはタイトルをつけていただけるありがたいです。
まとめるとき必要なので。

>>266
新作お待ちしております。
276しのはら:2005/08/05(金) 19:02:24 ID:???
基地を散策していたマユたちに絡む神楽・ゴールドバーグ・京介ら。
大のエリート嫌いである神楽はマユを「テレビゲームをやってるガキ」、アレックスには「出戻りスーパーエース」、ルナマリアを「ミニスカアホ毛」と揶揄した。
思わず彼を殴ろうとしたルナマリアは、彼の傷のできた頬、機械化された右腕に思わず息を飲んだ。だがマユは構わず神楽に回し蹴りを見舞うが、神楽は片手で彼女を投げ飛ばした。
ムキになって反撃するマユ。ルナマリアも加勢、神楽隊のヒックスてメリルめ介入した。
あわやという時、神楽隊のアビー・ウィンザーが神楽を制止する。
彼女はある提案をした。模擬戦である。
277通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 19:30:11 ID:???
マユ戦記 第四話

>275 すみませんorz以後気をつけます


基地外の演習場。ザフト兵、難民をギャラリーに迎えて模擬戦が始まった。
ミネルバ隊はインパルス、ザク(ルナ)、ザク(アレックス)。神楽隊はグフ先行量産型(神楽)、ジンオーカー(ヒックス)、ディンレイブン(メリル)

丸裸のジンオーカーを見つけたルナは撃つ直前、ミラージュコロイドを展開したディンに捕捉された。
隙を突いてアレックスがディンを攻撃、ディンは回避。アレックスはジンを撃破。
アレックスが動きを止めた刹那、砂中に潜んでいたグフがヒートロッドでザクを仕留める。

最後に残ったインパルスを探すメリル。赤外線でディンを見つけたマユはシルエットを囮にしてメリルを倒す。

ディンを撃破したマユにグフが襲いかかる。ヒートホークを投げつけ、シールドを弾き飛ばす。
278通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 19:40:42 ID:???
箇条書きな戦闘描写はつまらん
セリフすらないし
279しのはら:2005/08/05(金) 19:47:58 ID:???
マユ戦記 第四話


通信が入る。
「ガキがガンダム乗るたァ気に入らないんだよ!」
「バカにしないでよっ!」
ヒートホークと訓練用サーベルで切り結ぶ二機。左手でナイフを抜くが、グフの蹴りがそれを防ぐ。インパルスのパンチがグフの頭にヒット、すかさず殴り返す神楽。

姿勢を崩すインパルス。トドメとばかりにヒートロッドを射出するグフ。しかしマユは構わずヒートロッドを掴み、グフのコクピットにナイフを突きつけた。

勝敗は最後の結果もあって引き分け。ミネルバ隊は有利なドロー。神楽隊にとっては一矢報いたところだ。

その夜マハムール基地をミネルバを中心とした部隊が移動を開始した。目的地はガルナハン。
280しのはら:2005/08/05(金) 19:54:19 ID:???
お目汚ししましたスマソ

>278 言われればそうですね(´・ω・`)ショボーン以後気をつけます
281通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 21:26:44 ID:???
あげ
282通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 21:45:29 ID:???
まとめサイト更新乙つ旦ドゾー
283通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 21:46:56 ID:???
>274 GJ!
284通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 23:16:13 ID:???
age
285通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 23:28:49 ID:???
もしマユとシン両方が生きていたら今日、日テレでやってたアニメみたいな話になっていたかもしれないと思うと・・・・
286通常の名無しさんの3倍:2005/08/05(金) 23:31:41 ID:???
>285 ガクガクブルブル((; ゚д゚))
「マユ。ここにいたのか。」
「レイ兄ちゃん・・・。」
甲板でうずくまっていた私をレイ兄ちゃんが見つけた。
「よく解かったね。」
「『兄』だからな。」
たった2年だけだが、と呟くレイ兄ちゃん。
「マユ、戻るぞ。」
「や。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
あくまで沈黙し続ける私に対し、レイ兄ちゃんは隣に静かに座った。
「マユ、怒ってるのか?」
「当たり前でしょ・・?」
静かに語りかけるレイ兄ちゃん。
「マユ、それは誰にだ?」
「え?」
「ハロのボディをお前の兄に似せたギルか?それとも自分の気持ちを理解
してくれなかったハロか?それとも・・・・勝手にきれて傷つけた自分にか?」
レイ兄ちゃんの言葉は・・、静かに私にしみこんでいく。
「マユ、最後にもう一つ言っておく。」
そう言ってレイ兄ちゃんは間を置いて言った。
「マユ、ハロはお前の『兄』だ。たとえそれがプログラムされたものであっても
お前を気遣う思いは『シン』と変わらないだろう。それを、理解してやれ。」
そういって、レイ兄ちゃんは去っていった。
私は今度はただうずくまるのをやめて、どうやってハロにあやまるか
考えながらうずくまった。
288通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 00:38:54 ID:???
>>285
シン「滋養なんてどこにあるんですかっ!!」
という感じか
289通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 00:40:05 ID:???
>288
シンは必要に迫られれば犯罪行為に手を染めるの躊躇しないからなぁ……
290通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 00:53:11 ID:???
職人しのはらタンのSSってどうよ?漏れ結構好きなんだが・・・
291通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 00:58:20 ID:???
更衣室にて。
ラクス「あら?マユさん、どうしたんですか?先ほどから私のほうをずっと見てらっしゃるようですけど。」
マユ「えへへ!ラクスお姉ちゃんの胸と私の胸って同じくらいの大きさだね☆」
ラクス「(くっ・・この餓鬼・・触れてはならないところに触れてしまいましたわね。でも悪気はないみたいですしここは・・)
    本当、マユさんと一緒で仲良しこよしですわね!(ニッコリ)」
マユ「もしかしてお姉ちゃんって『ひんにゅー』なの??レイ兄ちゃんが胸のない女は『ひんにゅー』だって言ってたよ!」
ラクス「(このガキャー!調子に乗りくさりおって!シバ倒したるわ!全く最近の餓鬼はどいつもこいつもマセやがって・・・!)
     おっと手が滑りましたわ。」

ドス!ゴキャ!バキ!

ラクス「ふう・・スッキリしましたわ。やはりストレスの解消はこうでないと。」


292通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 01:01:19 ID:???
3点
293通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 01:01:20 ID:???
更衣室にて。
ラクス「あら?マユさん、どうしたんですか?先ほどから私のほうをずっと見てらっしゃるようですけど。」
マユ「えへへ!ラクスお姉ちゃんの胸と私の胸って同じくらいの大きさだね☆」
ラクス「(くっ・・この餓鬼・・触れてはならないところに触れてしまいましたわね。でも悪気はないみたいですしここは・・)
    本当、マユさんと一緒で仲良しこよしですわね!(ニッコリ)」
マユ「もしかしてお姉ちゃんって『ひんにゅー』なの??レイ兄ちゃんが胸のない女は『ひんにゅー』だって言ってたよ!」
ラクス「(このガキャー!調子に乗りくさりおって!シバ倒したるわ!全く最近の餓鬼はどいつもこいつもマセやがって・・・!)
     おっと手が滑りましたわ。」

パシッ。(受け止められる手)
クルリッ。(軽く捻られ宙を舞う桃色の髪)
ギチッ。(地面に押さえ込まれ肩の関節が極められる)

マユ「(氷のように冷たい目で)
    やめてよね。歌手が赤服に叶うわけないでしょ」
294通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 01:04:16 ID:???
>292 辛口だなw
295通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 01:05:34 ID:???
>>293
マユ怖スww
296通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 01:07:51 ID:???
>290 ゴキラよりマシ。量産機スキーにはいいかも
297通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 01:08:52 ID:???
漏れはゴキラのSSはある意味で洗練されていると思うけどな。
298通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 01:11:43 ID:???
>296 しのはらタンはガンダム系MS嫌いっぽいな。ガンダムがちょっと強いくらいの性能だし
299通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 04:50:48 ID:???
age
300通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 08:28:58 ID:???
>>298

ガンダムを弱体化させてもそれで
・戦闘の展開や駆け引きが面白くなる
・話の中で強さがコロコロかわらない
ならOKだと思うよ。

・負傷したザフトの敗残兵を宇宙に還す作戦を強行するマユ。
・脱出阻止作戦を展開するキラ、アスラン、シン。
・マユの為に自らを死兵と化してガンダム3機に立ち向かうハイネ。
・・・・とか。本編の強さ設定だと「ありえねぇ」から
301通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 09:23:23 ID:???
ネオ・ロアノーク(シン・アスカ)のみた悪夢
・自分がザフトの赤服
・最近見たのは、キラ・ヤマトの電波独白だった
・あと部下を自分の手で殺している

彼が見ている悪夢は、本編のようです。
302通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 09:24:44 ID:???
>300 量産機でもガンダムにやり方次第では渡り合えるんだよな・・・Zもバーザムにやられそうになってたし。

ガンガレウィンダムandしのはらタン!
303通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 10:45:01 ID:???
どうせネタ書いても古参職人マンセー、スルーされるかこれ以上の職人イラネって言われるんだね。
もう良いや。
304人誅(偽):2005/08/06(土) 11:03:02 ID:???
                             禿 同
305通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 11:06:32 ID:???
>303 まあそう言わずに つ旦ドゾー
306通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 11:33:06 ID:???
>>303 厳しい事を言うが、甘ったれるな。
面白ければ反応があるが、面白くなければ普通に叩かれるかスルーされる。
大体、スレ住人もすべての作品にレスを付ける義務なんぞない。
反応してもらえないといじける位なら、独自のネタを投下したらどうだ。
307通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 11:38:08 ID:???
・・・たかがネタ如きにそこまでのものを要求されるのか?
何様?



次にお前は「いや、俺はただの一住人」というだろうけどな。
308通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 11:39:45 ID:???
1話目で酷い怪我を負って、デュランダルに助けられ、体の殆どを機械にされ、
その後はデュランダルと2人でザフト帝国を興し、銀河系を恐怖で覆う。
新たなる希望シンは、宇宙要塞でマユと遭遇し、決闘する。しかしシンは
デュランダルに倒されるが、改心したマユがデュランダルを倒す。
309通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 11:40:56 ID:???
そもそも何で途中でスレ趣旨変わってんだよ…。
ここは何時から職人SSうpキボンヌなスレになったんだ?
>>301
--エクテンデッド調整室&鳴り響く警告音

シン    「―ぐぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
ネオ    「どうした!?」
連合スタッフ「エクステンデッドの一体に異常発生、感情値のパラメータが異常な数値を示しているんです!」
ネオ    「どういうことだ?」
シン    「アウル、ステラ、スティング、どうして俺が・・・殺・・・」
連合スタッフ「悲しみと強烈な怒りの感情が暴走しているんです!
       こんなのは見たことがありません・・・このままでは精神崩壊を起こしてしまいます!」
シン    「・・・お、おれは、こんなやつらのために家族を・・・」
ネオ    「止められないのか!」
連合スタッフ「やってます! でも止まらないんです!」
シン    「―うぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」
??    「―ちゃん、お兄―ちゃん・・・」
シン    「・・・誰・・・だ・・・」
??    「もう悲しまないで、私が・・・いるから・・・」
シン    「お前は・・・」
マユ    「私がいるよ、お兄ちゃん。
       二人なら大丈夫、運命は一つじゃないよ、きっと変えられる・・・ だから・・・ね?」
シン    「マ、マユ・・・」

--エクテンデッド調整室&警告音停止

連合スタッフ「止まった?」
ネオ    「何故だ?」
連合スタッフ「わかりません、ただ・・・」
ネオ    「ただ?」
連合スタッフ「見てください、この感情値のパラメータを
       こんなに安らいで・・・、私はこんな値を見たことがありません・・・」

--ED2 Life Goes On
311通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 12:05:55 ID:???
SS職人が住み着いているだけで何も変わらないと思うが?

マユ萌え、ネタ出し、本編改編
マユが落とすのが携帯じゃなくシン手製のハロだったり
マユの性格が女性化シンならいらないとか言われたり
シンハロの製作者が凸だったり

それを今はSS形式が幅をきかせているだけ。
まあ、学園編やアストレイはスレ派生じゃなくSS派生なのは確かだけどな。
312通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 13:31:55 ID:???
>>311
そういうことを言ってんじゃねーよタコナス
313通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 13:32:46 ID:???
>311 禿同

とりあえず
( ・∀・)つ旦~
マァオチャデモノメ!

せっかくの良スレなんだから
314通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 14:44:06 ID:???
age
315通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 14:46:54 ID:???
>>313
病院いったほうがいいぞ
いやもう手遅れか?
316通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 15:09:14 ID:???
>>309
はっきり言おう

TV本編はとっくの昔に訳分からん状態
ある種昨今のSS職人の増加はそんな本編に対する不満の裏返し





そして今は夏だ
いろんな香具師がこのスレに来る
ただ黙って嵐の過ぎ去るのを待てw
317通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:00:12 ID:???
そして君達や私もその嵐の一つなのだよ
318通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:02:48 ID:???
何ていうか、「マユが主人公だったら」じゃなくて「マユを主人公にして」SSを書いてるって感じ。
この言葉の違い解かるかな。
319通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:05:42 ID:???
じゃあさっさとマユ主人公のSSスレ立てて職人隔離すればいいだろ
ぐだぐだくっちゃべってる暇あんならそうこと汁
320通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:09:00 ID:???
手前等の一言で色々騒がしくなるんだが、そこんとこはわかってらっしゃるのか?
321通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:17:34 ID:???
>>318
わかんね、マユが主人公やってるってのが大事なんだしそんなことどうだっていいだろ
322通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:18:03 ID:???
あんま荒れると職人投下しにくくなるぞorz
323通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:21:13 ID:???
まあ俺は、神たちが来られない間の自動保守マシーンだと思って寛大に受け止めているけどな
彼らのことは
324通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:21:54 ID:???
>321
だったら、というのはもしとか妄想とかを指して、後者はマユを主人公に最初からしようとしてるって事だろう。
325通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:23:12 ID:???
以前のようなマターリな雰囲気はどこへ・・・(´・ω・`)
326通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:26:09 ID:???
>323 まあそう言うな
327通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:32:55 ID:???
つ旦旦旦旦旦旦旦オチャドゾー


このスレはもう荒れるしかないのか悲しいよ漏れは。職人飽和ぐらい過疎に比べればいいだろう。とりあえずもちつけ
328通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:34:43 ID:???
正直なこというと嫌なら見るなって感じだよなぁ
時と共に物事ってものは変わってくもんだぜ
329通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:36:54 ID:???
SSだって「マユが主人公だったら」こう進んでいくのだろうってコンセプトで各職人は書いてるはずだ
330通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:46:42 ID:???
>>329
当然シンとは性格も変われば、年齢、性別も違い、
他キャラの対応も変わっていくからな。
そしてマユの性格やキャラクターは職人個々の感性による。
何せ本編ではまともな設定が無い訳だし。
職人が一人いれば一つの話があり、十人いれば十の話がある。
331通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 16:53:45 ID:???
>330 その十人十色がいいんだよな・・・。ほのぼの、軍事、神本編。
332通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 17:59:26 ID:???
しのはらマユ種にアビーが出ていることに今気付いた。


神楽タンは種版ヤザンか・・・
333通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 18:02:16 ID:???
age
334通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 18:20:39 ID:???
>331
マユifは無視ですかorz
335通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 18:54:27 ID:???
分かるか、スルーされる悲しみが。
336通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 18:55:28 ID:???
いや、落ち着いて考えてみたまい
「スルーされたら可哀想」でレスつけられて嬉しい奴などいるか?
337通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 19:00:27 ID:???
>334 すまない・・・吊ってくる
338通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 19:04:14 ID:???
>332 しのはらタンは間違いなく四馬鹿嫌いだと思う(・∀・)イイ!

ミリタリーチックなマユ種(;´Д`)ハァハァ
339通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 19:32:43 ID:???
みんな!今こそ避難所を使うんだ!
340しのはら:2005/08/06(土) 19:38:13 ID:???
こんばんは・・・第五話投下したいと思いますが荒れてるorz
どうしよ・・・

>298
ガンダム系よりは量産型好きです。種死は量産機が出ないとです・・・

>338 四馬鹿は嫌い(゚听)イラネ 凸はともかくorzミーア厨なもので
341通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 20:43:33 ID:???
すみません。その避難所とやらはどこにあるんですか?
342通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 20:43:46 ID:???
age
343通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 20:50:17 ID:???
>>341
ヒント:2スレ目最後らへん
344通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 20:58:16 ID:???
しのはらが困っている件について
345通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 21:03:55 ID:???
てかリンクぐらいしてやれと
346通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 21:05:57 ID:???
age厨が発生している件について
347しのはら:2005/08/06(土) 21:11:41 ID:???
第五話投下します

保守がてらに・・・
348しのはら:2005/08/06(土) 21:25:31 ID:???
ガルナハン近郊に到着したミネルバ。現地連絡員の少女コニールを交えてブリーフィングが行われた。

ガルナハンゲートは峡谷に挟まれ、多数のMS、そして陽電子砲を擁していた。正攻法で攻略するのは不可能に近い。
コニールは要塞の弱点を説明した。要塞には内部に繋がる廃鉱が存在しており、飛行機一機ならなんとか通れるという。
アレックスはすぐさま作戦を立案した。神楽隊とミネルバがMS他の防衛戦力を可能な限り引き離し、その隙にマユのコアスプレンダーが内部に突入して陽電子砲を無力化、本隊が残存部隊を掃討する。
出撃前、アレックスはマユに話しかける。

「マユ、お前ならやれる。大丈夫だ」

神楽もマユを励ます。

「お前が失敗しても、俺たちが全部片付けてやる。気楽にやんな」

349しのはら:2005/08/06(土) 21:38:11 ID:???
連合側の司令官は攻撃が始まる直前までMSの増援を求めていたが、代わりに届けられたMAを見て愕然とした。

「戦いは数だろうが!このゲテモノはなんだ!?」

泣きそうになる司令官を横目にゲルス・ゲーはダガー隊を引き連れ発進した。

MS隊の組織的戦闘は双方が陽電子砲を撃ったことで終わり、クロスレンジの交戦が始まった。アレックスと神楽は不思議な連携を見せ、ダガー隊を叩き落としていく。

「凸、そっちに一機!」
「凸と言うな!」
「じゃあ出戻り、そっちのダガーを!」

ルナマリアはバクゥの背中を借り、峡谷のトーチカを潰していった。

コアスプレンダーはマユとナビのコニールを乗せて鉱動に侵入。視界ゼロの洞窟に二人の悲鳴が響き渡る。

350しのはら:2005/08/06(土) 21:55:09 ID:???
「ちょっと、何も見えないよぉ!」
「ライトかなんかないのか、おい!」
「データだけが頼り!?あのデコ、自分がイヤだから私にまわしたのね!」

射程距離に入ったザウート隊が火力のありったけを砲台に叩き込む。しかし着弾する前に、異形のMAがリフレクターを展開し反撃に出た。

次々に蹴散らされるザフト軍。あらゆる火器を跳ね返し、クローを振り回す。ルナマリアはオルトロスを撃ち込むが、MAは難なく無効化してしまう。

鉱道出口に到達したマユはミサイルで岩盤を砕き、外に飛び出す。その時破片がキャノピーを破壊、マユに激突した。マユは意識を失い、コアスプレンダーは落下していく。
コニールは後部座席から飛び出して操縦桿を取る。

「上がれ!」

必死に力を込めるコニール。もうダメかと思ったその時、マユが意識を取り戻した。
351通常の名無しさんの3倍:2005/08/06(土) 22:03:52 ID:???
>336
SSのレベルアップや意欲向上に、感想は不可欠だよ。それがなければ独りよがりと同じ。独りよがりなら自分のサイトに書けばいいんだから、この板に晒せるに値するぐらいの構成はできないと。
352しのはら:2005/08/06(土) 22:07:12 ID:???
マユ戦記 第五話


コアスプレンダーは防衛線の奥深く侵入し、丸裸の砲台に照準を合わせる。だが、ミサイルは先の激突で故障を起こした。陽電子砲は発射体勢を完了しつつある。

再びコニールが体を乗り出し、計器を殴りつけ直す。

「お上手、コニール!」
「ロシア式らしい」
あるだけのミサイルが陽電子砲に放たれる。エネルギー臨界に達した砲身の中にミサイルは入り、大爆発を起こした。

陽電子砲の爆発でMAはしばし隙を見せた。神楽隊ヒックスがグレネードを投げ、リフレクターを破壊。ミラージュコロイドを展開したメリルがMAの頭をもぎ取る。
それでも抵抗するゲルス・ゲー、神楽のヒートロッドが腕を絡めとり、アレックスの一閃がMAの体を真っ二つにした。

353しのはら:2005/08/06(土) 22:18:32 ID:???
マユ戦記第五話

基地司令官は「あと十機MSがあれば勝てた」と毒づいて基地から撤退した。
撤退し損ねた連合兵は暴徒化したガルナハンの人々に最後の一発まで抵抗し、惨たらしく殺された。死体は町を引きずり回され、ある者は吊し上げられた。

その凄惨な光景にマユは衝撃を受ける。神楽はマユにこう言う。

「気にしないことだ。これがお偉方の言う正義の戦争だ」



終わりです つまんないorz
354マユif:2005/08/06(土) 22:25:34 ID:???
すみません、私用で日を開けてしまいました
今日は投下できそうにないので明日、PHASE−16を投下します

他職人様方ガンガレ!!
355通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 00:51:15 ID:???
うはwww
好きなキャラを職人さんに嫌いって言われるのって結構つらいな
ssが好きだっただけ余計に
356通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 01:02:09 ID:???
というか
>つまんないorz
自分でつまんないと思うものは書き込むなと…
ネタ投下する以上、作者くらいは胸張ってくれないで誰が面白いと思うんだ。
357しのはら:2005/08/07(日) 01:15:39 ID:???
>355 (多分自分かな) 自分は本編の四馬鹿が嫌いなんです。キャラ個人としては好き。変なこと言ってスマソ



>356 ネ申とかと比べてしまったもので・・・。頑張って作っていきます(´・ω・`)
358通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 04:44:38 ID:???
age
359通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 05:13:21 ID:/rcKkmJH
(´・ω・`)m96m (´・ω・`)
360通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 10:10:45 ID:???
マユの悪夢
夢(本編世界)のなかの、マユは幽霊。
第三者の視点で、兄の活躍を見ている。
夢とはいえAAが絶対正しいという世界に違和感を覚える。
夢の話を、ミネルバの仲間達に話したら皆が一様に不機嫌になった。

ルナマリアとメイリンが、一番むっとしていた。
361通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 11:37:10 ID:???
age
362しのはら:2005/08/07(日) 13:22:29 ID:???
第六話を投下します。

マユ戦記 第六話


ロード・ジブリールは怒りを抑えられずにいた。プラント本国へ攻撃を行うべく発進した艦隊は地球情勢悪化の煽りで月基地に撤退。地球ではザフト軍とゲリラが協力して連合軍を叩いている。
ひとまず落ち着きを取り戻したジブリールはある計画を実行に移す。

「ファントム・ペインのロアノーク大佐に繋いでくれ。大至急だ」

ジブリールはモニターを見ながら笑みを浮かべる。ザフト製と思われる三機のG、そして巨大なガンダムの設計図らしきものを。

「見ていろよ宇宙のバケモノ。最後に勝つのは我々だ」
363しのはら:2005/08/07(日) 13:30:48 ID:???
マユ戦記 第六話


神楽隊と別れたミネルバがディオキアに到着した時、あたりは暗くなっていた。だが、ザフト軍基地の周辺はまるで昼間のように明るい。
上空を飛ぶディンから通信が入る。

「ようこそミネルバ。運がいい、今夜はラクス・クラインのライブがあるんだ」
間も無くピンク色のザクがエスコートされて降下。ライブ会場に少女を降ろす。
「こんばんは〜!ラクス・クラインでぇ〜す!」

軽快な音楽な鳴り響き、ラクスは楽しげに歌い始めた。
タリアはクルーに上陸許可を出し、マユはルナマリアとメイリンを連れてライブ会場に急ぐ。

「行かないんですか?ディノ隊長」
「急に胃が痛くなってきた・・・」
364しのはら:2005/08/07(日) 13:45:20 ID:???
ディオキアから遠くない海域に停泊していたザフト軍潜水艦の艦内は地獄絵図と化していた。正体不明の侵入者は次々に警備兵を殺害し、格納庫の新型ガンダムの強奪に成功した。

「スティング、どう?」
「こっちはOKだアウル」
「ステラも・・・大丈夫・・・」

強奪成功の報を受けたネオ・ロアノークは一筋の傷が残る顔を苦笑に歪めた。

「マユが見たらなんて言うかな・・・」
下船したミネルバパイロットたちはこれまでの労をねぎらわれ、ディオキアのホテルに案内された。ホテルに着くなり、ピンクの髪の少女がアレックスに抱き付く。
ルナマリアはぷいとそっぽを向いて部屋に向かい、メイリンが慌ててついていく。

マユとアレックスは彼女の正体を知っていた。
「久しぶり、ミーアお姉ちゃん!」
「元気そうだな・・・ミーア」
365しのはら:2005/08/07(日) 13:52:40 ID:???
三人はVIPルームに通された。ミーア・キャンベルはクライン財団盟主として多忙な本物の代わりに、歌姫として活動していた。
三人は和気藹々と食事を楽しんだ。

その頃ルナマリアはメイリンにある疑問を投げかけた。

「メイリン、私ディノ隊長は絶対にアスランだと思うんだけど」
「・・・」
「メイリン?」
「お姉ちゃん気づくの遅い。みんな知ってるよ・・・」



第六話終了 人間ドラマは難しい・・・
366通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 13:56:31 ID:???
しのはらキタ━━(゚∀゚)━━!!

GJ!
367通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 19:43:39 ID:???
age
368通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 20:00:38 ID:???
はづかしい文章。。。
369通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 20:06:03 ID:???
>368 あらすじみたいなものだからいいと思うが
370sage:2005/08/07(日) 20:10:32 ID:???
シン
371通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 20:12:55 ID:???
>369 効果音入っているやつに比べたらねぇ。とりあえず職人GJ!
「うふふふ〜。もも〜、こっちおいでーv」
そう携帯ゲームの画面をタッチペンでたたきながら笑うゲン。きしょい。
今、俺達は部屋でゲームをやっている。
といっても、俺がゲームをやってるのをスティングとステラは見てるだけだが。
「あーなんだー?ちょこも可愛がってもらいたいのかーv」
・・・・・頼むから犬の育成ゲームで声を出すのはやめてくれ。
「おい、アウル。主人公の過去のシーンだぞ。見とけ。」
スティングに言われて画面に視線を戻す。
『すみません・・、もう少し探して見ます・・。』
『はい、よろしくお願いします。』
どうやら、主人公の父親が行方不明になった時のシーンらしい。
『あんなやつ!いなくなっちゃえばいいんだ!』
幼い主人公が言う。
『どうしてお父さんにそんな事いうの?』
『だって、あいつのせいで母さんは!!』
・・・・・・・・・・母さん?




やべぇ!!アウルが!!
「母さん・・?!母さんっ!!」
「おい、アウル!!落ち着け!!」
アウルを止める俺。そんな俺達とは無関係にゲームは進む。
『死んじゃったら・・、もう悪口も言えないのよ?』
「死・・?死ぬのは・・・死ぬのはいやぁっ!!」
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!
「ゲン!!お前もなんとかしろ!!」
「ふふふふっvももー、ちょこーv」
「ゲーーーーーーンっ!!」
誰か!!誰か!!!助けてオークレー!!
373通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 21:19:19 ID:???
>372 GJ!
374通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 21:24:53 ID:???
>>372
おーい、山田くーん。座布団全部取っちゃいなさい。
375通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 22:43:35 ID:???
職人来てる・・・乙です。

しのはらタンは人間ドラマ苦手な件について

( ・∀・)ガンガレ!
376通常の名無しさんの3倍:2005/08/07(日) 22:55:23 ID:???
>>372
ハゲワロス
377マユif作者:2005/08/07(日) 23:57:14 ID:???
今日投下するとか言って、日付が変わってしまうがな(´・ω・`)
すみませんすみませんすみませんorz
大急ぎで投下します
378マユif作者:2005/08/07(日) 23:59:17 ID:???


PHASE−16 インド洋の深淵


カーペンタリアを出たミネルバはボズゴロフ級潜水艦と共にジブラルタルへ向かう。
だが、ネオはそれを突き、ミネルバを討つことを画策した。
出撃のため、格納庫に集まるスティング、アウル、ステラ。
ガイアは基地の防衛に当たるため、ネオやスティング、アウルとは戦えない。
寂しそうにするステラをスティングとアウルがなだめていると、ネオがやってきた。
ネオの顔を見て顔が明るくなるステラ。
ステラの頬を撫で、ネオは優しく諭した。
納得はしていないものの、ネオの言葉は正しいのだと素直に思いステラは頷く。
こちらを見るスティングとアウルの視線に気付いたネオは、二人の頭をポンと叩き信頼を込めた笑みを見せた。

ネオ専用カラーのウィンダム、カオス、アビス。
建設途中の対カーペンタリア前線基地に配備されたウィンダム全機も借り、一気にミネルバを攻める。
熱紋を感知したミネルバは、その数の多さに驚くが戦闘態勢に移った。
コアスプレンダーが発進し、レイのザクは甲板にて砲撃、ルナマリアのザクは別命あるまで待機となる。
合体し、フォースシルエットを装着したインパルスは、迫るウィンダムの大群とカオスに息を飲む。
インパルスを見付けたスティングは怒りが込みあげる。
アーモリーワンでの初戦、デブリ、ユニウスセブン、何度交戦しても落とせない機体。
「今日こそはお前を落として」と、叫び散らしビールを発射する。力が無いと、役立たずと、言われるのはもう嫌だ。
カオスが放ったビームを辛くも回避し、マユは焦りに顔をにじませる。
インパルスに向け八方から撃たれる撃たれるのウィンダムのビームをかわし、シールドで受ける。
トリガーを引く指が重い。
戦闘力を奪うだけ。そんな器用な戦い方は自分にはできない。
だから願うしかなかった。
死にませんように、家族の元に帰れますように、と。
379マユif作者:2005/08/08(月) 00:03:46 ID:???
続き
自らが選んで進んだ道なのに、苦しい。
歯を食い縛り、重い指を引いてビームライフルを発射する。
近付いてくればビームサーベルを抜き、ウィンダムの腕部や脚部を分断していった。
しかし、その中を一機のウィンダムが駆け抜ける。ネオの乗ったウィンダムである。
ネオのウィンダムはレイのザクとミネルバを目掛けて、高速で接近していった。
「なんの因果かねぇ、白いボウズ君!」
「また…この感じ…くッ!」

ミネルバはウィンダムの接近と共に、海中からの熱源の接近を感知した。
ボズゴロフ級からの通信も併せ、熱紋照合からアビスと判明する。
タリアはルナマリアにアビスの対応を命じ、ミネルバはウィンダムの迎撃を続けた。

「アッハハハ!ごめんね〜、強くてさぁ!!」
ボズゴロフ級から出されたグーンを次々と撃破し、ミネルバへ直行するアビス。
そして、ルナマリアのザクと対峙する。
ルナマリアは水中戦の経験もなく、ザクは水中戦用の装備でもない。
焦りの色が隠せないルナマリアは、バズーカを発射し応戦する。
しかし、水の抵抗を受けたバズーカの弾道は予測するのも避けるのも簡単である。
「ハッ!そんなんでこの僕をやろうってぇ?ナメんなよ!コラァッ!!」
380マユif作者:2005/08/08(月) 00:06:34 ID:???
続き2

インパルスを仕留められないスティングは、地上にいるガイアと共に挟撃するため海面に向けて降下していく。
インパルスはそれを追い、カオスにビームを撃つが、なかなか当たらない。
もう一度ビームライフルを撃とうとトリガーを引こうとした直後、機体に衝撃が襲う。
海岸から突如現れた四足歩行形態のガイアに取り付かれ、飛行したま態勢を崩し浅瀬の海面に打ち付けられた。
即座に身を起こし、態勢を立て直すインパルス。
カオスとガイアに挟み撃ちにされ、焦りが募る。
マユは片方どちらかを離すため海岸沿いのジャングルに入った。
一人の残されたせいもあってか、ステラはネオ達の役に立ちたい一心でインパルスを追う。
深い森のせいで上空から狙いが定まらなくスティングは唇を噛んだ。
自分の取った策が失敗した悔しさに舌を打つ。
互いにビームサーベルを振るうインパルスとガイア。
ガイアは攻め、インパルスは後退しながら反撃している状態だった。
次の瞬間、インパルスの背部に連続して何かが当たる。
その方向にカメラを移すと、そこには機関砲の銃座の点在していた。
カムフラージュされていた基地の存在にマユは目を疑う。
再び振り下ろされるガイアのビームサーベルを避け、距離をとるとマユは今一度その基地を見回した。
そして、彼女にまた驚きが襲う。
明らかに軍人とは思えない者達が、労働を強いられていた。
近くのフェンスには、女性や子供が必死に呼びかけている。
戦闘の際に壊れたのか、窪みが出来たフェンスの下から家族のもとへ逃げ延びる者達。
だが、それに気付いた地球連合の兵達が、容赦なくライフルを乱射した。
撃たれ、血を吹き出し、倒れ込む人々。
マユの顔は恐怖で引き釣った。
381マユif作者:2005/08/08(月) 00:08:02 ID:???
続き3

レイのザクとミネルバの奮闘により、何とかネオ機以外のウィンダムを全機撃墜する。
ネオは自分の采配の甘さに苦笑を漏らした。
カオス、アビス、ガイアに撤退するようと伝える。
しかし、アウルは不満の声を上げる。
「大した成果は上げてないんだろ?」というネオの言葉に憤慨したアウルは、撤退命令を無視してボズゴロフ級に向かった。
急速に接近するアビスに反応できず、アビスはそのままボズゴロフ級に魚雷四発を放つ。
回避行動が遅れ、ボズゴロフ級は直撃を受けた。
とどめとばかりに連装砲を発射し、ボズゴロフ級を撃沈する。
アウルは勝ち誇った顔をし、撤退していった。

ネオ達は撤退し、対カーペンタリア前線基地の面々は降伏する。
落ち着きを取り戻した基地。
インパルスのモニターには、撃たれてもう微動だにしたい男性に泣きすがる家族が映っていた。
マユの手が静かに震える。
何故こんなことをするのだろう。
マユの瞳からは涙が流れ、コックピットには激しい慟哭が響いた……。




382通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 06:55:25 ID:???
マユVSクルーゼが、みてみたいです。
下のスレだと、スレ違いになりそうなので。
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1123150254/l50
383通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 07:43:12 ID:???
そりゃマユヲタの妄想じゃスレ違いだろ
ちゃんと巣にいろよ
384通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 10:18:30 ID:???
>>377-381
見事にスルーされてんなw
オナニーはさっさと帰んな
385通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 10:21:30 ID:???
>384
そのレスもまったく無意味だがな
386通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 10:29:53 ID:???
批評も批判もする価値もないってことだろ
だったら来んなよって話
どうせ感想がなくちゃ書いてる側としては寂しいとか抜かすんだから
387通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 11:03:29 ID:???
>>386
おまえ批評しちゃってるじゃん。
気付いてないの?
388通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 11:18:24 ID:???
何か下手したら2スレ目終盤の二の舞になりそうな悪寒
389通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 11:54:39 ID:???
>386
ここは感想をもらったりするスレではない。妄想をただひたすら書きなぐるスレだ
390通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 12:02:44 ID:???
じゃあ乙とかネ申とか言うのやめたほうがいんじゃね?
下手にそうやって差別するのっていかんやろ。
391通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 13:18:11 ID:???
読む側の心に響くものがあればレスは自ずとつくだろう
392通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 13:20:35 ID:???
>>391
の言うことがすべてだと思う。
面白ければレスがつく。逆ならつかない。レスが欲しければ、頑張って上手く書くことを覚える。
これでいいだろ。
393通常の名無しの三倍:2005/08/08(月) 13:24:42 ID:???
感想をもらうスレではないが感想を述べてははいけないスレでもない
おもしろいものはおもしろいしつまらないものはつまらないのはわかるからけなす気持ちもわかるしネ申といいたい気持ちもわかる
ただすくなくとも漏れたちが楽しみにしているマユifを時間を削って書いてくれている作者様にまずは乙と一つ労いの言葉をかけるのが読者としてするべきことじゃないか?
感想はそれからだ。

スレ汚しスマソorz無骨な態度をとる輩に腹がたってついな…
394393:2005/08/08(月) 13:38:10 ID:???
スマソ・・・マユif並びにほのぼのマユ、マユ種の作者様ですた本当にすいませんでしたorz
とにかく作者様頑張って下さい!皆応援してますから!!
395通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 14:47:47 ID:???
>394 しのはら版マユ戦記も忘れないでorz
396393:2005/08/08(月) 18:31:55 ID:???
>>しのはら様>>394
重ね重ね本当に失礼しましたorz
397通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 19:23:56 ID:???
あーげ
398しのはら:2005/08/08(月) 21:24:30 ID:???
マユ戦記第七話投下します

荒れたりしましたがみんなで頑張っていきましょう
399しのはら:2005/08/08(月) 21:50:55 ID:???
マユ戦記 第七話


ディオキアで補給を終えたミネルバに下った指令はオデッサ地区の強行偵察。地球軍の資源プラントがオデッサにはあるが、資源の枯渇により大した役割は持っていない。ただ付近で地球軍部隊が活発に行動していることから今回の偵察行となった。

ルナマリアとアレックスのザクを先導に進むミネルバ。まったりとした雰囲気の艦内に、突如警報が鳴り響く。

「モビルスーツ、数二十・・・いえ五十!まだ増えています!」

光学映像がブリッジに届き、クルーが青ざめる。ダガーと戦闘機の混成編隊。雲霞のごとく空を覆っていた。

タリアはすぐさまインパルス出撃の用意をさせ、タンホイザーを準備させる。

「艦長!地上でアレはマズくないですか!?」
「何を今更。私の庭じゃないわよアーサー」

400しのはら:2005/08/08(月) 22:00:50 ID:???
インパルスのコクピットに収まったマユは機体を立ち上げながら、気乗りしていなかった。いつもの使命感や正義感は陰り、何か心が重苦しい。

「これがお偉方の言う正義の戦争だ」

神楽の言葉、惨殺される兵士たちが脳裏に浮かぶ。
マユは一瞬目をつぶった後、インパルスを発進させた。

「何が正義なんてわからない。でも私はミネルバのみんなを守りたい!」

アレックスは戦闘機を足掛かりにして面白いようにダガーを落とし、スラッシュウィザード装備のルナマリアは接近戦の技量もアピール。

「いいぞルナマリア!」
「忘れました?私も赤なんですよアスランさん!」
「・・・アレックスな」

インパルスも戦闘に参加、三機は素人同然の地球軍を叩き落としていく。
401しのはら:2005/08/08(月) 22:12:34 ID:???
マユ戦記 第七話

タンホイザー発射準備が完了した。エネルギーが砲身に集まる。
その時、一筋のビームがタンホイザーを貫く。

大爆発を起こす陽電子砲を見ながら、男は微笑を浮かべた。
「上出来だスティング。あとでビールを奢ってやる」
「約束は守らせるぜ!ネオ」
「未成年だろ、ボケ」
「ステラ・・・お酒嫌い」

見慣れない三機の介入で戦況は大混乱に陥った。生命線のタンホイザーを封じられたミネルバ隊は数で劣り、いくら優秀なパイロットたちでもカバー仕切れる筈がない。
タリアは躊躇なく近辺にいるザフト軍部隊に救援を求めた。
402しのはら:2005/08/08(月) 22:26:30 ID:???
ルナマリアはガナーに換装、ミネルバの対空火器と協力して水際でダガーを食い止める。

アレックスとマユは協力して三機の゛ガンダム゛に立ち向かっていく。幾多の死線をくぐってきたアレックスは彼らがナチュラルではないことを確信する。

「ヤク中?それともソキウスか?」

反応速度、動作一つとっても申し分ない動きだ。アレックスはカオスとアビスの二機を引き受けた。絶望的な戦いだが、未熟なマユは一機相手にできるかどうか・・・。

ガイアの戦いにインパルスは苦戦を強いられる。マユは知らないことだが、ガイアは陸戦を主眼に置いて開発された。
汎用機のインパルスは劣勢に立たされる。

とうとうビームが右手首をもぎ取る。ガイアは冷徹な動きでビームキャノンを放った。

もうダメだ、という時、三機のドム・トルーパーがインパルスへのビームを防いだ。
赤く塗られた隊長機らしきドムから通信が入る。

「こちら三隻同盟、キラ・ヤマト!大丈夫かインパルス!」
403しのはら:2005/08/08(月) 22:28:35 ID:???
お目汚ししますた。
キラ(古谷CVで再生ヨロ)はリックディアスチックなドムに乗せました。ドム好きさんすみません。


では・・・ノシ
404通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 23:12:37 ID:???
age
405通常の名無しさんの3倍:2005/08/08(月) 23:43:36 ID:???
>>403
本気で四馬鹿嫌いなんだな。微妙に悪意がにじみ出てる(w
406通常の名無しの3倍:2005/08/08(月) 23:54:42 ID:???
乙です。
古谷ってアムロの中の人?
407通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 01:59:50 ID:???
水がはぜる音と共に、もはや色すら失せ始めた胃液が洗面所に落ちる。
口中に酸っぱい味が広がり、目からは涙が滲んだ。
しかし、それでも止まらない。止められない。
マユはその夜から朝まで、ずっと胃液を吐き続けた。
涙を流しながら、吐き続けた・・・・・・。

マユ仕官学校編 PHASE 0−7 「撃つ者、撃たれる者」

事の始まりは、数時間前に及ぶ。
その日、マユ達テスト班は廃棄コロニー「メンデル」付近の宙域でガナーウィザードと呼ばれる砲撃戦用装備のテストを行っていた。
まずはレイ、ルナマリアの両ザクのエネルギーが尽きるまでテストを行い、次にマユのイン
パルスがテストを行おうという時にその電文がテスト班の輸送艦、そして3機のMSに送られてきたのだ。
その内容は、付近を逃亡中の犯罪者の乗ったシャトルを破壊せよというものだった。
暗号強度はAAA。最高レベルの機密である。その命令の意味は実行者であるマユ達にすら伝えられることは無い。
マユ達はすぐさまそのシャトルの追撃を行うことになった。
しかし、問題があった。
今回テスト用に運んできたのはガナーウィザードだけであり、他の高機動用のウィザードは持っていないということ。
そして、2機のザクは既にエネルギーが尽きており、追撃に使用できるのはインパルスのみということだった。
迷っている時間もなく、マユはシャトルを追った。
本来なら圧倒的な機動力を誇るMSであるが、それは戦闘時の複雑な機動性能に関しての話であり、単純な加速力ではシャトルとさして違わない。
ましてや、最初から距離が離れていたこの状況で砲撃戦用装備とあっては、最新鋭のインパルスでも簡単には追いつけなかった。
結局、インパルスがシャトルを射程圏内に捉えるにはほぼ全ての推進剤を使い切る必要があった。
マユはすぐさまインパルスに装備された長距離ビーム砲「オルトロス」を発射する。
が、当たらない。閃光はあさっての方向へと飛んでいった。
続けて2発、3発と放つがその全てが外れていく。
否、外しているのだ。
マユは自分の呼吸が荒れているのを自覚していた。
心臓も先ほどから激しく波打っている。
マユの脳裏に連合のオーブ進行時、爆発に巻き込まれて吹き飛ばされた家族の姿が思い起こされた。
それでもマユは自分の職務を全うするために、必死で引き金を引き続ける。
気づけば涙がとめどなく溢れ、ヘルメットの中はマユの口から吐き出された汚物と涙でグチャグチャになっている。
ようやくビームがシャトルに命中したとき、インパルスは全てのエネルギーを使い果たし、PSダウンを起こした。
後から追いついたレイとルナマリアがシャトルの生体反応を調べ、搭乗者の死亡を確認する。
その間、マユはコクピットの中で膝をかかえ続けた。結局マユは、自力で帰還することもできずザクに抱えられて帰還することになった。
そして、現在に至る。
408通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 02:01:05 ID:???
その日から、地獄が始まった。
寝ることさえできない。自分が殺した人間の悪夢を見てしまうのだ。
その夢の中で、自分は見ていないシャトルのパイロットが爆散していくシーンが何度も繰り返された。
体重は激減し、睡眠不足と合わせて死人のようである。
それでも健気なのは、インパルスのテストを続行しようとすることだがそれは周囲に止められる。
この状態のマユをMSに乗せることはできないとはいえ、それが彼女にとってトドメとなった。
テスト中止を言い渡された次の日の朝、マユは書置きを残して自室からいなくなっていた。

マユは、自分が何をやっているのか分からなくなった。
守るために力を手に入れるはずだった。守るために力を振るうはずだった。
あの時、シャトルを撃ったのだってきっとプラントの人間のためになるはずなのだ。
笑ってしまう。つまるところ、自分の覚悟はその程度のものだったのだ。
と、誰かにぶつかる。ただでさえ小柄なのに、更に体重の減ったマユは簡単に転んでしまった。
「悪い悪い、大丈夫か」
ぶつかった相手が謝り、マユを助け起こす。
髪を逆立てた青年だ。左手にコンピュータのようなものを携えている。
助け起こされた勢いでマユは青年の胸に顔をうずめる形になった。
そして・・・吐いてしまう。
そのままマユは、意識を失った。

目を覚ますと、病院のベッドの中だった。
目の前にマユがぶつかった青年とその恋人だろうか、小柄の女性が立っていた。
女性の方が口を開いて大丈夫かと尋ねる。
青年の小脇におかれたコンピュータの画面が変わり、自分達は流れのジャンク屋だと告げた。
面白い手品だな、マユは思った。
「一体そんなになるまで何してたんだ?」
青年が尋ねてくる。
マユはしばし黙考した。いいや、喋ってしまえ。もう全てがどうでもよくなっている。
「人を殺したとしたら・・・・・・どう思いますか?」
喋ると、少し気が楽になった。
コンピュータの表面に「何をいってるんだ、こいつは?」とメッセージが浮き出る。
青年はしばらく唸ってから、答えた。
どうもしない、と。
青年は続ける。自分の知り合いには人を殺した人間もいるし、その事実が消えることはない。だが、そいつらとは今でも友達で彼らは今も己の信じるものを守るために戦っている。
大事なのは人の命を奪ったということではなく、何のためにその力を振るうかということではないか。青年はそう言った。
その時、病室の扉が開いてルナマリアとレイが顔を出す。
青年はニヤリと笑った。その気持ちがすぐ晴れることはないだろう。だが、共に心配してくれる仲間がいるのだから、きっと大丈夫だ。
邪魔をせぬよう部屋を出るとき、涙ながらにマユを抱きしめるルナマリアと、それとなく部屋の花瓶に花をいけるレイを見ながら、青年は思った。
十字架が消えることはない。だが、それでも人は前を向いて進めるのだから。
409通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 02:25:17 ID:???
>>407
おぉ、リアルだ…GJ!食い入るように読んでしまった。主人公の苦悩を書くのって基本なようで意外と難しいからね。
ジャンク屋かっこいいねぇ…まさかマユもそいつが150mのポン刀振り回すようなアホだとは思うまいw
410通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 02:57:09 ID:???
>>409
ごめんねぇ、遅くってさぁ。
本編での不満点として、「シンは被害者意識しかない」というのがあったか
らこういう話にしてみました。
ただ、150Mのポン刀振り回すアホのくだりについてはちょっと強引だっ
たかなとも思う。でも長いこと考えてこれが一番いいと思って決めました。
今の自分にできる限界なんだから、自信をもってこのネタを投下しようって
そんな感じかな。

以下、書くことはないだろうネタ
・士官学校編において、議長の目的はSEEDを持つものの育成にある。
 これは本編でそういう描写があったからそれに基準。最も、最近の本編
 では単にタリアたんとラブりたいだけという気もする。
・撃たれたシャトルの人は議長の昔のことについて調べてたナチュラル排除
 派の人。確証はないけどスネの傷見られたら困るし、死んでいただくこと
 になった。マユのマインドセットの良き教材となったのはラッキーな計算外。
411通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 08:20:29 ID:???
何で主人公マユなのかね?某スレの様にシンがまともだったらって内容でいいだろうに(立ったのこっちの方がだいぶ先だが)
ああ、マユが主人公じゃんないと考え付かないのか、流石ロリコン変態野郎共が集まるスレだw
412通常の名無しの3倍:2005/08/09(火) 08:30:44 ID:???
日本語がまともに使えないクセに朝早くからこのスレにいる君もm9(^д^)ロリコンケテーイw
413通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 08:50:55 ID:???
>>412
スルーしろよ、馬鹿
414通常の名無しの3倍:2005/08/09(火) 09:25:14 ID:???
スマソ吊ってくるorz
415通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 09:28:45 ID:???
ごめん、いま気が付いたけど。
>気づけば涙がとめどなく溢れ、ヘルメットの中はマユの口から吐き出された汚物と涙でグチャグチャになっている。
喉につまってあの世にいけるかな。
416通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 09:34:35 ID:???
>403 >407 遅ればせながらGJ!

しのはら版はMSがきちんと役割を果たしてるな。「私も赤」が説得力あるし。
>407 人殺したら普通こうなるよなorz
417通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 13:45:41 ID:???
>>415
まあリアルなこと言えば、吐瀉した時のためにヘルメット内部には吸引装置とか備わってるから。
種世界でも確かアストレイの小説で明言されてる。

でも窒息しない程度に吸ってくれるだろうけど、確かに顔はグチャグチャになりそうだなw
418通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 15:46:22 ID:???
マユage
419しのはら:2005/08/09(火) 19:45:14 ID:???
どうもしのはらですノシ

キャラクターは凸(大塚明夫)、キラ(古谷徹)、カガリ(井上喜久子)で脳内変換されて頂くと嬉しいです。同人アニメ版の声がダメなものでorz

420しのはら:2005/08/09(火) 19:57:36 ID:???
マユ戦記 第八話

加勢してきたドムは悪路走行試験中にミネルバの救援要請を受けた。
アレックスはキラの名を聞き、意外そうな声を上げた。

「キラ?キラ・ヤマトか?」
「アスラン・ザラ・・・久しぶりだ!」「よもやお前がザフトと共に戦うとは、時代は変わったな」「時代の変化で人間も変わるものだよ」「お前のことは隅々まで知ってるつもりだったんだがな・・・」
「大佐、今は戦闘中」
「俺はアレックス・ディノ隊長だ!」
「こっちはヤマト一尉とでも呼んでくれ」

キラは二機のドムをインパルスの支援に回し、自らはアレックスと組んで敵機に襲いかかる。

「これほど心強い味方はいないな」
「二年前に戻った気分か?」

421通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 20:06:48 ID:???
名前以外原型残ってないんだからオリキャラにでもした方がいいんじゃないのか?
422しのはら:2005/08/09(火) 20:15:59 ID:???
アレックスのザクがカオスに迫り、アビスが背中を狙う。ドムが間に入ってビームシールドでザクを守り、スプレッドビームで視界を奪いビームバズを撃ち込む。
二機はまるで気心知れた仲間のようなコンビネーションで三機のガンダムを翻弄する。
マユは加勢しようとするが、アレックスは制止した。

「やめろインパルス!まともに戦える状態じゃない、下がるんだ!」
「戦えます!」
「死にたいのか!」

生憎フライヤーとシルエットは全て整備中、残った武器はバルカンとサーベル、ナイフだけだ。
アレックスの一言が決め手となる。

「いても邪魔なだけだ!」

マユはショックを受け、涙を流す。アレックスの言葉に傷ついたのではない。己の無力さ、邪魔扱いされる自分に。
423しのはら:2005/08/09(火) 20:28:35 ID:???
思わぬ援軍にチェックメイトを逃したネオは撤退を決意した。
アウルとスティングは了承したものの、興奮状態のステラは赤いドムを追い続けていた。ネオはやむをえない、とスティングに連絡した。

「ステラ、撤退するぞ」
「うるさい!すぐに仕留める」
「・・・死にたいんなら好きにしな」

ガイアが突如動きを止めた。キラの攻撃をアビスが防ぎ、カオスがガイアを牽引して運び去る。ダガー隊も後退を開始した。

ミネルバ側ももはや限界、タリアは撤退信号を上げた。ザク、ドムが着艦していく。タリアを始めとしたブリッジクルーは疲弊しきっていた・・・。

インパルスのコクピットでマユは泣き続けていた。

「私、もうダメなのかな?インパルス・・・」
424しのはら:2005/08/09(火) 20:30:32 ID:???
第八話投下しました。

キラはこのまま種カラバで頑張ってもらいます。主人公の座を奪わないでorz
425しのはら:2005/08/09(火) 20:32:49 ID:???
>421 そうですか(´・ω・`) 本編の不満がこっちに来てますスマソ
426ほのぼのマユデス。マユとオーブ。:2005/08/09(火) 21:01:09 ID:???
注:ネタが思いつくままに書いているので時間軸ばらばらですよ?


「・・・・・・・・・・・・・・・。」
久々のオーブ。でも、どこもかしこも私のいたオーブじゃない。
家があった場所も、ビルが建っていた。
・・・まぁ、久々にナチュラルの友達と逢えたのは良かったけど。
でも・・、今ザフトにいるってことは言えなかったな、嘘ついちゃった。
・・・・・こなければよかったかな?でも、こなかったらこなかったで
がっかりする気がする。
複雑だな・・、乙女心って・・。
「ん・・?」
ビル郡の中にぽつんとあったのは小さな教会。


気がつくと、私はその教会の中に入っていた。
明るい日差しに輝くステンドグラス。
それはとても美しくて、悩んでいた自分が元気になるのを感じた。
「何か御用ですか?」
「うひゃっ?!」
声をかけられて驚く私。
「あ、すみません。驚かせてしまいましたか?」
後ろを振り向くとそこにいたのはウェーブした髪の女・・いや、よーくみると
神父さんの服を着てるから男だ。
「い・・、いえ・・。」
「・・・何かお困りのようですね?良かったら話してくれませんか?お茶を出しますよ。」


427ほのぼのマユデス。マユとオーブ。2:2005/08/09(火) 21:02:35 ID:???
・・・・・・・・なんでこんな教会でお茶が緑茶でお茶菓子が芋羊羹なんだろう?
「さ、どうぞ。」
「・・・・・・・・・・・・・いただきます。」
出してくれたお茶はおいしかった。久々に飲んだなぁとしみじみする。
「申し送れました、僕は・・えーっと・・・ニコラス・ナポリです。」
イタリア系だろうか?
「あ、私はマユ・アスカと言います。」
慌てて私も自己紹介しまする。
それから、私はニコラスさんと雑談をする。ニコラスさんはいい人で、
オルガンも演奏してくれた。どこかで聞き覚えのある曲だったが、どこで
聞いたのだろうか?
「じゃあ、マユさん。そろそろ本題に入りましょうか?」
「・・・・・・はい。」
にこやかな顔のままでニコラスさんは言った。
「・・・・私、ザフトの軍人なんです。」
私は語った。家族を失った事、初めて人を殺した時の事
そして、アスハのお姫様の事など、自分でも覚えてないくらい話した。
そのことを真剣にニコラスさんは聞いてくれた。
428通常の名無しさんの3倍:2005/08/09(火) 21:02:41 ID:???
しのはらたん乙。

>」「お前のことは隅々まで知ってるつもりだったんだがな・・・」

どこまで知っているのだろうかと小一時間・・・・・・。
429ほのぼのマユデス。マユとオーブ。3:2005/08/09(火) 21:05:04 ID:???
「・・・・・・・・・・・これで終わりです。」
ずいぶん長かったような。短かったような。不思議な感じがする。
「そうですか・・、つらい思いをなさったのですね・・でも。」
気がつくと、ニコラスさんの顔から笑顔は消え、まっすぐな瞳が残された。
「戦争でつらいのは平等なんですよ、マユさん。」
ニコラスさんは私を見ながら話す。
「カガリ様も、唯一の肉親であるウズミ様を亡くしました。
それに、前線で戦って大切な人の死も見たでしょう。人も殺したでしょう。
たしかに、ウズミ様は間違われました。あの方は立派な方でしたが、間違われました。
民のためにある理念を、理念のために民があると間違われました。
彼は貫き通した。自分の道を貫き通し、責任をとり死にました。
彼は自分を信じすぎたのかも知れません。その点ではパトリック・ザラや
ブルーコスモスと変わりはありません。
でも、いまのカガリ様はまだ若い。それゆえ、発言力もありません。つらいでしょう。
しかし、彼女には確かに自分を支え、間違いを正してくれるパートナーがいます。
それならば・・、彼女はウズミ様よりいい道へ進む。そうは思いませんか?」
・・・・私は勘違いしてたのかも知れない。
なんで、アスハのお姫様はずっときれいなままで、私だけこんなに汚れたのだろうと。
「マユさん、あなたは自分の進んだ道が嫌なんですね?
後悔するなとは、言いません。僕らは人間ですから。
悩むなとは、言いません。悩まないなど愚かなことです。
でも、後悔するのなら、未来のために学びなさい。
悩むのなら、一人ではなく、あらゆる人の言葉を聞き、客観視し、冷静に結論をだしなさい。
それが、僕があなたにできるアドバイスです。」
ちょっと偉そうですね、ごめんなさいと笑いながらニコラスさんは言った。
・・・・・・・・・・・・・。
「ありがとうございました!!私、よく考えてみます!!」
とびっきりの笑顔をで答える私。
「じゃ、そろそろおいとましますね。」
そう言って私は席を立つ。
そして、扉の方を向く。
「あの・・、最後に質問していいですか?」
振り返って言う。
「なんでしょう?」
「なんで不法侵入した私の相談なんか聞いてくれたんですか?」
「・・・・それは、あなたが昔の僕の友達に似ていたんです。
彼、普段からずっと悩み事してるのに、結局なにも話してくれなかったんですよ。」
「そうですか・・・。」
きっと、その友人と彼は二度とあえないのだろう。私は自然に感じた。

私は、外に出た。これからお兄ちゃんたちのお墓参りもしなくちゃならない。
もう一度、振り返ると・・。
「あれ?」
そこに教会はなく、ただの空き地だった。
430ほのぼのマユデス。あとがき:2005/08/09(火) 21:12:22 ID:???
・・・・・・死ぬほど書きました。
ちょっと夏っぽく怪談風に・・・。
とりあえずニコラスのアドバイスは私からみて現在のシンやキラに
足りない事を書いて見ました。あくまで私からですので・・・。
ニコラスの正体は名前を調べればわかってもらえるかと。
なんか今回はあんまほのぼのって感じではないですが
某所でほのぼのマユデスあすとれーいを書きました。
よろしかったらそちらもどうぞ。
431マユif:2005/08/09(火) 22:08:19 ID:???


PHASE−17 戦士と、家族と


モルゲンレーテ地下ドッグ。
ブリッジにてチェックを進める各員。
カガリが情勢を見据えようとしている今、自分達は何が出来るのだろう。
キラは考えていた。
あの戦闘の後、再度フリーダムに登場したが拒否反応は相変わらずだった。
検査をしたが異常もなく、心因性のものではないかと結果が出る。
無理をして乗ろうとしているわけではないのに、拒否反応は拭えない。
またラクスや他の者達が襲われた時のため、力が必要だと言うのに。
今の自分達は成すべき目的も、貫く正義もない。
漠然とした不安を抱え、守りに徹しているようなものだ。
そんなキラを気遣って、ラクスは声をかける。
バルトフェルドも特製のコーヒー片手に、キラの状態を気にした。
マリュー達も作業の手を止めて、キラを見る。
キラは素直に思った。
こんなにも暖かい家族と呼べる存在がいるのに、世界は何故こんなにも暗雲に包まれているのだろうと。

あれからマユは、独り閉ざしていた。
同室のルナマリアの声も聞かず、シーツにくるまって膝を抱え何もない空間をぼーっと眺めている。
強制労働。虐殺。
戦争なんだからこういったことも仕方ないと、簡単に飲み込めるなら良いのだろう。
しかし、マユにはそれができなかった。
地球連合に対する怒りは消えない。
だからといってその怒りを地球連合にぶつけ、敵機を撃墜しろ、殺せ、というわけにもいかない。
自分は非力なんだ。
力を持っていても、それをうまく扱えない。
みんなを守りたい、死なせたくない、そう思っても鬼にはなりきれなかった。
そういった思いが、マユを閉ざしていた。
432マユif:2005/08/09(火) 22:10:59 ID:???
続き
そんなマユを心配して、タリアが部屋にやってくる。
マユに対する疑念は未だ残っていたが、タリアはマユを信じてみようと思った。
モビルスーツの操縦技術も、オーブで暮らしてきた経緯も、デュランダルが何を隠しているのかも。
全てまとめて信じてみようと決め、タリアは部屋を訪れた。
ルナマリアを退室させ、マユと二人きりになって、タリアは話しかける。
――私はを産むことはできない――
突然の告白に、マユは驚き顔を上げた。
コーディネイターの出生率の低下が今も尚続いているのは、マユも知っている。
その解決策が未だ判明していないのもだ。
珍しいことではないが、タリアがそうであったことにマユは驚く。
子供は産めない。
だが、レイやシンも、ルナマリアもメイリンも、勿論マユも、実の子供のように愛しい。
ミネルバの者達は皆、家族のように思っている。
そうタリアは語った。
だから気負う必要はない。
足りないところは、皆で補えばいい。
独りで全部抱え込まなくていいからと、マユを優しく抱き締めてタリアは言った。
マユはその暖かさに、懐かしい誰かの面影を、タリアに重ねる。
家族のいる暖かさに安心して、自分で全て背負わなくていいのだと知った。

こうしてミネルバは、マハムール基地に到着する……。




433マユif作者:2005/08/09(火) 22:17:38 ID:???
ちょっとごたごたしてて日参できなくなってしまいました
ですのでマターリいかせてもらいます

あと、過去ログ見直したらちょっとピリピリしてますね…
マユifは本編重視な部分もあるので、話によっては特筆することもないものもあるでしょうし
感想を期待してるわけじゃなし、お目汚しにならぬよう頑張ります
434しのはら:2005/08/09(火) 22:42:09 ID:???
>433 GJ!お互い頑張っていきましょうノシ
435通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 09:52:30 ID:???
マユifの後は面白いようにスレストするな
436通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 10:02:47 ID:???
>435 確かに・・・
437通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 11:27:30 ID:???
ゲンまだー?チンチン
438通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 11:34:34 ID:???
今のところファントムペイン戦記が読んでて一番面白いのよね、まあ俺個人の見解だけど。
てかアレ本編でもい(ry
439通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 11:44:31 ID:???
てか設定が最高
>ファントムペイン戦記
引き裂かれた兄弟がお互いを探すけど・・・再会した時は敵同士
王道だけどわかりやすい
つーかゲンがカッコいいのね〜ん



ファントムペイン戦記だけのスレ立てないか?
440通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 12:17:42 ID:???
しのはら版ってレイいないよな
441通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 13:34:43 ID:???
>439
一番最後に対してだが、冗談でもんな事言わないでほしい
442通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 17:35:57 ID:???
age
443通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 17:54:35 ID:???
>>439
まとめサイトで分類されてるんだから、そこを見てればい良いんじゃないのか?
444しのはら:2005/08/10(水) 21:47:53 ID:???
第九話投下します

マユ戦記 第九話

後退したミネルバは東欧のザフト軍基地に到着した。
基地司令はミネルバが増援でないことに少々落胆したが、出来る限りの支援をタリアに約束した。

とりあえずの休養をとるクルーたち。だがマユだけは部屋に引きこもった。
夜は眠れず、食事も喉を通らない。それでも喉は乾き、マユは部屋を出た。

自動販売機の前でマユはキラにぶつかり、尻餅をついてしまう。
マユが立ち上がるとすぐに逃げ出した。
「待って!」

キラはマユの手を掴み、少し話がしたいと申し出た。それと食事を奢るという。マユは断ったが、タイミング良く腹が鳴ってしまった。
445しのはら:2005/08/10(水) 22:07:30 ID:???
食事を終えた後、マユとキラは展望デッキで会話していた。マユは少しずつ語った。自分は自信がなくなった、ちゃんとできない自分に腹が立つ、誰も守れないんじゃないか、と。

「そんなに気負わなくてもいいよ。君はよくやってる」
「でも・・・!」
「マユ、フリーダムのパイロットはどんな人だったか知ってる?」
「電波入った偽善者って噂されてますよ」
「厳しいね。そのパイロットは自分で全部抱え込んだんだ・・・」

キラはフリーダムのパイロットが自らの考えだけで行動し、たくさんの命を奪ったと。

「でもフリーダムは戦いを終わらせたんですよ?」
「・・・結果的にね」
446しのはら:2005/08/10(水) 22:27:16 ID:???
部屋に戻ったマユは机の上に小さな紙包みを見つける。

「ごめんなさい。アレックス」

マユは手紙を破り捨て、休憩室のアレックスに紙包みを投げた。

「直接自分で渡して下さいね!」



その夜、ヨーロッパ全域で地球軍部隊が進撃を開始した。「春の夜明け」作戦である。
447しのはら:2005/08/10(水) 22:29:19 ID:???
お目汚ししますた。
やはり人間ドラマはダメぽorz 次からしばらく戦闘モードなのでヨロ



ではノシ
448通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 23:07:52 ID:???
>>441
スマソ
チラシの裏と認識してくれ
449通常の名無しさんの3倍:2005/08/10(水) 23:52:44 ID:???
一部でご好評なようで…恐縮です。
ファントムペイン戦記第4話です。
例によって例のごとく長いです。
書くたびに長くなってますorz

今回はマユ出ます。シンは背景気味…
所詮私の妄想です、お目汚しは覚悟の上。
お付き合いくださいませ。

4501/18:2005/08/10(水) 23:55:02 ID:???
「連合の亡霊、ストライクが現れたか…」

プラント国防委員会―
タカオ・シュライバーを委員長とするプラント国防の要―
この日は通常の定例会の筈が、異様な緊張感に包まれていた。
理由はザフト軍艦艇襲撃の犯人が、かつての大戦の最強の敵の再来だったからである。
ホーキンス隊との一戦で実像が明らかになったことで、国防委員会の面々にも緊張が走っていた。
そして彼らだけでなくもう一人、プラントの最高指導者の姿があったことも緊張の要因であった。

「ホーキンス、報告を続けてくれ」

促した声の主は最高評議会議長ギルバート・デュランダル。
本来なら彼が出席する筈ではなかったが、緊急事態につき彼も同席を乞われたのだ。

「襲撃者はストライクに酷似したMSが1機、そして連合のダガーに酷似したMSが3機。
 これらは全てミラージュコロイドの機体であり、コロイド展開後に掃討部隊を奇襲しております」

「ミラージュコロイドだと!?」
「休戦協定を破った上に、禁止兵器まで使おうというのか!」
「ナチュラルどもめ…まだこの上戦争をやりたいのか!」

ユニウス条約違反のミラージュコロイド―
ストライクとダガーいうことはナチュラルが製造したに違いあるまいと皆が考える。
ミラージュコロイドは安価な兵器ではなく、おいそれと海賊が使える代物ではない。
連合の機体を用い、襲撃を繰り返した者たちへの怒りの声が各委員から上がった。

「そして掃討部隊の被害ですが…
 ナスカ級1隻が中破、グフ・イグナイテッドが大破、ザク4機が小破…
 さらに初弾の奇襲で左舷乗組員に多数の死傷者がでており…甚大な被害と言わざるを得ません」

各委員の顔が一斉に青ざめる。奇襲とはいえそれは初撃のみである。
それ以後は通常の戦闘でありながらザフトの新鋭MSが甚大な被害をこうむる。
相手が同数のナチュラルならばコーディネーターであるザフトが遅れをとることはない。
そう誰もが思っていたことが、ホーキンスの一言で瓦解したのだ。
そして彼の最後の一言が委員会を紛糾させることになる。

「…加えて掃討部隊の戦果は、敵MS各機を小破したのみ…
 戦闘後は、敵の逃亡を許し…撃墜はままなりませんでした」
4512/18:2005/08/10(水) 23:56:03 ID:???
「馬鹿な!相手はナチュラルではないのか!?」
「連合の亡霊に翻弄された挙句の体たらくか!」
「ホーキンス、君の部隊は寝ていたのかね!?」

受け入れがたい事実に、委員会の戸惑いと怒りの矛先はホーキンスへと向けられた。
だが彼の隣に控えていたザフト・レッドがそれを阻む。

「お待ち下さい! 相手のストライクらしきMSの正体は今もって不明。
 連合、およびナチュラルの仕業と決め付けるのは早計過ぎます!」

ハイネ・ヴェステンフェルス。彼は先の掃討作戦で現場の指揮を任されていた。
そのせいもあって、ホーキンスと共にこの報告に同席していたのだ。

「現場におられなかった委員会の皆様にはご理解いただけないかもしれませんが…
 私のパイロットとしての腕を信用していただけることが前提ですが、件のストライクらしきMS。
 ヤツの性能は…悔しいですが、パワーではグフをも優に上回るものがありました。
 またパイロットの技能も…私と同等の実力を兼ね備えた者と判断します」

ハイネの言葉に委員会は沈黙した。フェイスであり、歴戦のエースでもある緋の戦士。
彼と彼の駆る最新鋭のMSをもってしても、そこまで言わしめるだけの力を持った未知の相手…
暫くの後、今度は敵の正体を知ろうとする委員たちの推測が始まった。

「プラントを離れたザラ派の連中ではないか?」
「いや、彼らがストライクを用いる理由がない。アレは彼らにとっても憎むべき敵だからだ」
「連合だとしても…果たしてそんなパイロットが存在するのか?」

「皆さん。この報告で判明したことは二つ。
 ザフト艦艇を襲った犯人はミラージュコロイドを用いていること、そして連合のMSを用いていたこと。
 連合に問い合わせたところで真にせよ偽にせよ返ってくる回答は同じでしょう。
 今後は各プラント、及び各艦隊の警戒レベルを上げ、現場レベルでの対策を練ることを第一としたい。
 またこの件に関しては口外無用、悪戯に人心を惑わせることは避けたいですから」

プラント議長の言葉でこの会議は幕を閉じた。
4523/18:2005/08/10(水) 23:57:29 ID:???
「如何いたしましょう?」
「ふむ…まさか緋の戦士とグフを以ってしても破れぬとは…彼らもやってくれる」

国防委員会閉会後、デュランダルとシュライバーの二人は別室で会合を開いた。
この手の緊急事態ではトップが動揺を見せては各委員の不安を掻き立てることになる。
あのまま会議を続けても進展がないことは明白であったため、仮の対応策を立てることに留めたのだ。
会議中、ひそかに目配せしてこの会合を取り付けた二人のトップの判断は賢明といえよう。

「彼ら・・・ということは」
「おそらくは・・・ブルーコスモスの特殊部隊だろう。
 公にはされていないが、先の大戦でも彼らは暗躍していたと聞く。
 薬で強化されたナチュラルならば…緋の戦士と互角に戦うことも可能かもしれない」
「ではこちらも軍の強化を…」
「慌ててはいけないよ、シュライバー。
 彼らの目的がこちらの挑発であった場合、迂闊な動きは戦争の火種になりかねない。
 ただ、各地の動きには注意を払う必要はある。連合のどんな些細な動きにも目を配らねばならない」

そう言ったデュランダルではあったが、内心シュライバーの意見は正論だと思った。
ブルーコスモスの真意はコーディネーターの抹殺。
戦争の火種になるのを覚悟の上で軍の強化は不可欠であろう。

「ハイネ・ヴェステンフェルスからグフの正規採用の上申書が届いております」
「やはり…軍の強化は不可欠か…ユニウス条約のMS保有数に抵触しない範囲で…やってくれるか?」
「心得ました」

グフの正規採用の上申書―その言葉を聴くのは何度目だったろうか。
デュランダルはふと思いシュライバーに尋ねてみた。

「これで都合4度目になりますな。あの男、見かけによらずしつこいところがありましてな。
 グフのコストパフォーマンスがザクに劣っていたため、正規採用には至りませんでしたが…
 彼の上申書がこれで実ったことになりますな」

4度の提出。それを聞いたデュランダルとシュライバーは互いに苦笑するしかなかった。
4534/18:2005/08/10(水) 23:59:54 ID:???
「ときに議長、ミネルバに搭載される例のMSの…パイロットの件、どうなりましたか?」
「アレか…実はまだパイロットが決まっていないのだよ」
「しかし、進水式まであと3ヶ月。この期に及んでまだパイロットが決まっていないというのは・・・。
それにあのMSはプラント技術の粋を集めて作られたものですぞ?」
「確かに問題ではある・・・が、パイロットの選考はアマルフィ博士に一任してある。
 私も口を挟む立場にはないのだ」
「では、どうしましょう?」
「待つしかあるまい」
「何を?」
「運命の人を…だよ」

冗談とも本気とも取れないデュランダルの発言にシュライバーは首をかしげた。
それはあまりに投げやりであり、それと同時に不可解な発言であったからだ。

「議長、冗談で済ませられる問題ではないですぞ?」

国防の長は行政の長を少し睨んだ。仮にも国防のトップと行政のトップの密会である。
あまり多くの時間を割くわけにも行かない。真剣にやってもらわねば困る、という意図であった。

「ふむ…気分を害したか。済まなかったな、シュライバー。言葉が足りなかったようだ。
たとえば、グフを思い出してくれ。
 ザクとのコンペティションに敗れ、歴史の表にでることはなかったかもしれないMS。
 しかし再三にわたるハイネの上申と状況の変化で、ここに来て正規採用に漕ぎ着けた。
 ハイネはこれで焦がれた愛機に再び乗り込むことになるだろう。
これはある意味、運命がもたらした出会いといえなくはないかね?」
「はぁ…」
「私は件のMS、インパルスにもそんな風に運命の人が乗り込む…そんな気がしてならないのだよ。
 もしどうしても見つからなければ、本年度アカデミー主席のバレルに乗ってもらう。これでいいかな?」

この男は案外に夢想家なのかもしれない。
そんな疑問をもったままシュライバーはデュランダルとの会合を終えることとなった。
4545/18:2005/08/11(木) 00:01:16 ID:???
同じ頃、件の話に上った人物、ユーリ・アマルフィ博士は頭を悩ませていた。
理由はインパルスのパイロットの選考問題―
近接戦闘、中間戦闘、遠距離戦闘、MS戦の全てをこなすMS―それがインパルスであった。
一機でさまざまな局面に対応可能なMS―
それは汎用兵器であるMSの理想形とも言える存在である。
だがここに来て思わぬ問題に直面することとなった。パイロットが見つからないのだ。
ソード・フォース・ブラストの3機種に瞬時に換装する利点を持つ反面、それはパイロットに負担を強いた。
なにせ操作系は同一なものの、武装の換装で装備も火力も出力も一変するのだ。
『換装するごとにフィーリングがまったく変わる。これではどのパイロットもてこずる。』
これが操縦したパイロット達の意見であった。

試しにカオス・ガイア・アビスのテストパイロット達にも操縦させてみたものの…
彼らのテスト結果もユーリを満足させるものではなかった。
おまけに一番結果が良かったのが民間人のコートニー・ヒエロニムス…
結果が良くても民間人の彼を正規パイロットにするわけにはいかなかった。

「どうしたものか…」

ふと彼はデスクに置いてある写真を見た。
自分と妻と…愛息の家族三人が写っている写真―
その写真を見たユーリは、仕事を切り上げとある場所へ向かうことにした。

「久しぶりだな…ニコル。仕事にかこつけて…また来るのが遅くなってしまった」

たどり着いた場所は墓地―
語りかけているのは人ではなく墓石―
ユーリの息子、ニコル・アマルフィは先の大戦に出兵―
大戦中盤、最強と言われた連合のMSストライクに挑み、帰らぬ人となった。
プラントを護るために戦う―
そういい残して自らの元を去った息子の冥福を、ユーリはいつまでも祈っていた。
4556/18:2005/08/11(木) 00:03:33 ID:???
墓参を終えて帰路に着こうとしたユーリは、ふと足を止めた。
戦没者合同慰霊碑の前に立つ少女が目に留まったのだ。
自分が来たときも彼女は居た、そして今も…
先の大戦で死んだのは二コル・アマルフィだけではない。
出兵した多くの若者、戦争に巻き込まれて死んだ老若男女―
だが大抵は個々の墓があり、親族はその墓参りをするのが通常である。
合同慰霊碑に長い時間祈りをささげるものなどはいない。
しかし、少女はいつまでもそのまま慰霊碑に向かっていた。
不思議に思いユーリは声を掛けた。

「君、どうしてこんなにも長い時間、ここにいるのかな?」

ユーリは自らの名と職業を告げた。
親族の墓参りのために来たことも、息子が戦地で散ったことも…
彼の身の上話が住んだしばらくの後、少女はおもむろに口を開いた。

「私には…死んだ両親と―兄を偲ぶ…お墓はありません」

彼女は淡々と語った。
自分はオーブで生まれ、2年前の戦火に巻き込まれたこと―
その戦闘で目の前で両親は死に、おそらく兄も死んだであろうこと―
戦後、減少した人口を埋めるためにプラントが移民を募っていたこと―
コーディネーターである彼女には身寄りがなく、移民としてきたこと―
けれど彼女の死んだ肉親を偲ぶ墓はここにはない―

「だから私は…ここで家族の冥福を…祈っています」

瞳に悲しみをたたえながらも、少女はしっかりとした面持で語った。
ユーリは辛い過去を聞きだしたことを侘びた。
少女は気にしていない、とだけ言った。
別れ際、ユーリは少女の名を尋ねた。
そして、もし力になれることがあれば遠慮なく言って欲しいとも―
だが彼の後者の申し出は断られ、少女は名のみを告げた。

「私は…マユ・アスカと言います」

そういうとペコリとお辞儀をし、少し微笑みながら去っていった。
4567/18:2005/08/11(木) 00:04:49 ID:???
マユ・アスカと名乗る少女と会ってから数日が過ぎた。
ユーリ・アマルフィの脳裏には少女の面影が焼きついていた。
もし自分が死に、息子だけが生き残っていたら、ニコルは同じような境遇だったのではないか―
だが何よりも自分と同じく、最愛の肉親を失った者への共感があった。

「博士、大丈夫ですか?」

ユーリの仕事を手伝う若い技術者が心配そうに声を掛けた。
亡くなった息子のことを考え、知らず知らず鎮痛な面持になっていたのか。
そう思い、気を取り直した。

「いや、なんでもないよ」
「インパルスのパイロットが見つからなくて大変ですけど…あまり気を落とさないでください」

見当外れの悩み事を言われ、ユーリは一瞬ポカンとなった。
それはそのはず―今最も懸案すべき事項はインパルスのパイロットの問題だ。

「けど、朗報かもしれませんよ?」
「何かあるのかね?」
「さっき届いた書類なんですが…
何でも、軍幼年学校の方で、凄い子がいるらしいんです。
MSパイロットシュミレーターで高得点をたたき出した上、MS専門の教官までも打ち負かしたとか…」

軍幼年学校―
プラントで2年前に新設された機関である。
先の大戦で出兵した多くの若者が戦地で散り、若年層の人口問題は憂慮すべき問題となっていた。
戦後、地球に住むコーディネーター、ハーフコーディネーターなどの移民を募ることで対応していたが…
戦争で最も枯渇した軍の兵員養成問題は、なお残された課題であった。
コーディネーターが如何に優秀でも短期間での兵員養成は困難を極めた。

そこで誕生したのが軍幼年学校である。
アカデミー付属の機関でありながら、10代前半の若者を募っていたのだ。
普通教育と平行して軍教育も行い、数年後アカデミーを卒業する頃には一人前になっているという手筈。
俗に言う青田買いではあるが、そこまでしなければならないほど切迫した問題でもあったのだ。

「だが、そんな子供にインパルスを任せるなどと…できない話だよ」

そう言ったものの、ユーリは内心インパルスのパイロット問題では藁にもすがりたい気持ちであった。
4578/18:2005/08/11(木) 00:06:53 ID:???
「博士は…その…子供をインパルスのパイロットにすることに抵抗があるのですか?」

インパルスのパイロットになれそうな人材がいる。
そう聞いたユーリは、迷いながらも助手の技術者を連れ、アーモリーワンに向かった。
軍用プラントアーモリーワン。
プラントとは真逆の咆哮に位置しながらも、軍用MSの試作、実験などを行うコロニー。
ある意味ではプラント防衛の要ともいえる存在であった。
インパルスの実験、テストもそこで行われていた。
ユーリも頻繁に本国とアーモリーワンを行き来していたが、今日は何度目かのパイロット選考であった。

「君には…子供がいるか?」
「いえ、おりませんが」
「子供がいれば分かるだろうが…子に銃を持たせたがる親はおらんよ。
 たとえ幼年学校の生徒であろうともな」

道すがら、シャトルの中でユーリと若い技術者は件のパイロット候補の話しをしていた。
藁にもすがりたい反面、彼には親としての思いとそれがせめぎあっていたのだ。

「けど、今は戦時下ではありませんし…。
 それに新鋭機に幼年学校の生徒がなるとしたら、幼年学校の生徒公募のいい宣伝になりますよ」

楽観的な若い技術者の意見にユーリは抵抗を覚えた。
若い技術者は知らないであろう、ある事実が脳裏をよぎったからだ。

『所属不明の…連合のストライクに酷似したMSがザフト艦艇を襲撃する事件がおきている。
 緘口令が敷かれて遭難という形を取っているが…地球にはまだ戦争をしたがっている連中がいるらしい。
 インパルスのパイロット選考の件、いそいでくれ』

内々にギルバート・デュランダル本人から伝達された事実は、軍関係者の一部にしか知らされていない。
もちろん技術者の間では、おそらくはユーリにしか知らされていなかっただろう。

「ユニウス条約が締結されたが…君は停戦という言葉の持つ意味が、わかっているのかね?」
「戦争をやめる、という意味ですか?」
「一時的にな…そしてもうひとつ」


「停戦とは、古来より次の戦争までの準備期間…
むろんそんなことにはなって欲しくはないが…そう言われているのだよ」
4589/18:2005/08/11(木) 00:08:32 ID:gMxy4eei
アーモリーワンの一角にあるMSシュミレーター演習場。
インパルスの選考はここで行われることとなった。

「で、その候補生はまだかね?」
「もう間もなくとの事ですが…なにせ相手は幼年学校の生徒。
 本人への伝達が遅れまして、ただいま大至急こちらに向かっているとのことです」

既にユーリ達は到着していたものの、件の候補生はまだ到着していなかった。

「候補生のプロフィール、ご覧になりますか?」
「いらんよ、そんなもの。大体…すべてはテストの結果を見てからの話だ」

だが、ユーリはテストの結果に関わらず、その候補生を落とすつもりでいた。
理由は先ほどの技術者との会話の中にある、停戦という言葉の持つ意味―
幼年学校の生徒とはいえ軍属―
いざとなれば戦地へ赴かざるを得なくなる。
年端も行かない子供に銃を持たせられるか―
そんな思いがユーリに決断をさせていたのだ。

「けど、この子、女の子ですよ。将来は女性エースパイロットですね」
「何?少女にテストさせるのか?」
「いえ、プロフィールにそうかいてあるものでして…」
「……」

益々テストの結果に関わらず、採用することなどできない。
そう決意を新たにしたユーリの前に、インパルスの担当技官がやってきた。

「候補生、到着しましたが…早速始めますか」
「…そうしてくれ」

不機嫌そうなユーリをみた技官は、待たせたことが彼の機嫌を損ねたのかと思い、小走りで駆けていった。
数分後、一人の少女を伴い技官はやってきた。
見覚えのある少女―そう思ったユーリは息を呑んだ。
その少女はユーリ達に敬礼し、こう言った。

「ザフトアカデミー幼年学校所属、マユ・アスカです。本日はよろしくお願いします」
45910/18:2005/08/11(木) 00:09:53 ID:???
唖然とするユーリを尻目に、マユのテストは始まった。
インパルスのシュミレーターが起動しテストは淡々と進む。
それとは対照的に、周囲にいた技官と技術者は喜色満面といった表情になっていく。

「すごいぞ、この子!反射神経はコートニー並みだ!」

フォースシルエットで始まったテストは、次にソード、ブラストと続けて行われる。

「近接戦闘も大したものです。スコアはマーレ以上ですよ、博士!」
「……」
「遠距離戦闘も…これもなかなか…
 総合すると、これまで最も良かったコートニーを超えてるんじゃないですか?」

テストが終わる頃には技官と技術者は満足感に包まれていた。

「博士、彼女はインパルスに十分な適性がありますよ!」
「……」

担当技官は満面の笑みでユーリに握手を求めてきた。
しかし、反対に彼の表情は苦渋に満ちていた。

「判断は…私がする。それと…」

怪訝そうな技官と技術者であったが、彼らには構わずユーリは言葉を続けた。

「少々…彼女、マユ・アスカと話がしたい」

テストが行われた施設の一室、応接室にマユは呼ばれた。
向かい側の席にはユーリ・アマルフィが座っていた。

「どうして…君が幼年学校の…候補生なんだ?」
「…先日お話したとおり、私はプラントにやってきた移民です。
 父も母も失い、身よりはありません。生活のために…軍幼年学校に入りました」
「だからと言って…他に生きる方法はあるだろう?
 君は戦争で両親とお兄さんを失ったそうだが…
 軍属になるということは、MSのパイロット候補生になるということは…
 今度は君が…私や君のような人間を…作ることになるかもしれないのだよ?」

「テストの結果を言おう。不合格だ。君にインパルスの適性はない。幼年学校に帰りたまえ」

46011/18:2005/08/11(木) 00:12:15 ID:???
「どうして…不合格なんですか?」
「…適性がないからだ」
「それは嘘です…
 担当技官の方は…適性はある、君がインパルスのパイロットになるって言ってました」
「軍属ではあっても…幼い君を…あんな兵器に乗せることは…私は認めん」

インパルスの適性がないことを告げられたが、マユはなおも食い下がった。
真実―適性はあった。どのパイロットよりも。それまでのトップ、コートニー・ヒエロニムスよりも。
だが言い渡された結果は逆であった。

「私が…あのMSを作った理由が分かるかね?」

不意にユーリが話題を変えた。

「あのインパルスというMSは…ストライクを模して作られたものだ。
 連合作った最強のMS…私の息子の…ニコルの命を奪ったあの忌まわしき兵器…!
 ストライクは…認めたくはないが最高のMS…だ。
 一機のMSを…ソード、エール、ランチャーの武装換装により、近・中・遠の各距離で戦闘可能とする。
 もしこれを使いこなすパイロットがいさえすれば…事実上無敵となろう」

「アスラン・ザラが仕留めるまでにクルーゼ隊、バルドフェルド隊を総なめにされた…。
 そして息子のニコルも…ヤツに殺されることとなった。
 …だから私はインパルスを作ったのだよ。
 連合の粋を集めて作られたMSを…今度はプラントの技術力の粋を集めて…な」

「しかし、使いこなすパイロットが見つからなかった。そして君が現れた…
だが…君が現れたことで、自分が…死神を作ったことにようやく気づいたよ。
その死神に…君を乗せることなど…できようはずがない」

「それが…本当の理由だ」
46112/18:2005/08/11(木) 00:14:02 ID:???
部屋を沈黙が支配した。
ユーリ・アマルフィがインパルスを作った理由―
それは息子を奪った連合に対する復讐心から生まれたものであった。
だが、その復讐心が生んだものは…一人の自分と同じ境遇の少女にそれを操れというもの…
一人の父親として、ユーリには受け入れがたい事実であった。

「インパルスは…本当に死神なんですか?」

沈黙を破ったのは少女であった。

「私は、来る途中にインパルスのマニュアルを渡されました。
 操縦系統はジン用のシュミレーターとは違うけど…ひとつだけ気になることが…」
「…何かね?」
「インパルスのコクピット部分に相当するコア・スプレンダー。
 脚と腕の間にコアがあって…脚も腕も分離できるって書いてありました。
 戦闘機になるみたいだけど…あれって…パイロットの安全を考えて作られたものなのかなぁ…って」

「学校の兵科の先生から聞いたんですけど…
 ジンやゲイツのような一体形成のMSは、被弾したときに誘爆の危険があるって…
 インパルスのシステムなら…危なくなれば切り離せます」
「……」
「難しいことはよく分からないけど…
 マニュアルを見たときに、これって凄いなぁって思ったんです。
 パイロットの命を…本当に大事に思っている人が作ったんだろう…って」
「兵科の先生、こうも言ってました。
 MSは戦争のためだけじゃなくて、戦争を止める道具にもなる…って。
 強い力があれば、警戒されるけど、変わりに攻めて来る相手にも覚悟がいるから。
 プラントに技術があって、強いMSがいれば…戦争は起こらないかもしれません」
「…それは理想論だ」

「…私の生まれたオーブでは…そんな理想論を言う人がいました。
 侵略をせず、侵略を許さず、他国の争いに介入せず…
 でも、そんな理想論も戦争の前に敗れました。
 …父と母は…その理想を信じて…死にました。
 そのとき思ったんです。力がなければ理想も叶えられない…って。
 だから…だから私は…インパルスに乗りたいんです!」

46213/18:2005/08/11(木) 00:15:13 ID:???
「博士は慰霊碑の前で『力になれることがあれば言って欲しい』って言ってくれました。
 お願いします。私をインパルスに乗せてください!」

ユーリは内心戸惑っていた。
思いとどまらせるつもりで言ったことが、逆に少女の決意を強める結果になっていたからだ。
そこまでの決意で彼女が幼年学校に入っていたなどとは、ユーリには思いもよらなかった。

それと同時に、ユーリは息子、ニコル・アマルフィのことを思い出していた。
彼がアカデミーに入る直前、家族は大騒動になった。ユーリは猛反対し、妻のロミナは泣いて反対した。
だが、息子の決意は彼らの想像を超えていた。

『僕と同じ世代の友人達も戦場に行きます。僕だけプラントで安穏と暮らせません。
 今プラントが戦争をしているのは、国として独立と自治を勝ち取るためです。
 誰だって人を殺したくはないし…死にたくもない…でも…理想を叶えるには力が…力が必要なんです!』

あの時と同じだな…
亡き息子の言葉を思い出しながら、そう思うユーリの目頭はいつの間にか熱くなっていた。

「私が認めたところで…軍本部は君の年齢を理由に反対するかもしれないぞ?」
「…それは分かっています」

ユーリはため息をついた後こう続けた。

「最後にひとつだけ約束して欲しい。
 例え戦争が起こり…戦場に行くことになっても…絶対に死なないと」

少女は、最後だけ少女の顔に戻り、微笑み肯定した。

数日後、軍本部の会議を経てインパルスのパイロットが決定した。
テストパイロットの名目だが、これでセカンドステージの最高の性能を誇るMSパイロットが決まった。
ユーリの予想通り、軍本部からは、パイロットの年齢について取り沙汰された。
しかし、最高評議会議長の「遺伝的適性あり」の一声で決着した。

決定の報を受けたデュランダルは笑みをたたえていた。

「まさかこんな拾物をするとはな…。やはり…運命というものは存在するのかもしれない」
46314/18:2005/08/11(木) 00:17:08 ID:???
「これが今回の作戦の内容だ」

第81独立機動軍―
ガーティルーの船内でのミーティング。
アウル、スティング、ステラの3人への任務が伝えられていた。

「・・・すげぇ任務じゃん」
アウルは喜んだ顔―

「だが…タイミングのズレが命取りだな」
対照的にスティングは緊張した面持―

「泥棒…するの?」
二人とは別次元の発言をするステラ―

「ああ。凄い任務だ。
 それにかなりのきわどいタイミングでの作戦遂行になる。
 まぁ…泥棒と言えなくもないが…昔やられたことをやりかえすだけさ。
 こういうのは、『自救行為』っていうんだ。ホントは良くないんだがなぁ…」

3人の感想を総括したのはネオ・ロアノーク。
だが、一人だけ蚊帳の外の男がいた。

「ネオ、俺の任務は?まさか留守番…なんて言うんじゃないだろうな?」

かつてシン・アスカと呼ばれた男、ゲンは怪訝そうに尋ねた。

「まぁまぁ。お前にはとびっきりの任務があるんだ。
 3人よりもシビアで…内密に行わなきゃならない任務なんで、あとで話すよ」

「ちえっ、ストライクMk-Uもゲンだし、今度もゲンだけ別かよ」
「そう言うなよ、アウル。それだけ大変なんだろう?」
「ゲン…頑張ってね」

3人が退室した後、任務を聞かされたゲンはこう呟いた。

「確かに…大変な任務だな、これは」
「ああ…3人以上に際どいタイミングでやることになるが、頼んだぞ」
46415/18:2005/08/11(木) 00:18:25 ID:???
マユ・アスカがインパルスのパイロットとなって約3ヵ月後―
新造戦艦ミネルバの進水式を明日に控えていたこの日、ユーリ・アマルフィはマユの元を訪れていた。
航海の無事を祈っていることを伝えるため、それと愛妻に作ってもらった手製の赤服を携えて―

ユーリはセカンドシリーズのMS計画の責任者であり、度々会う機会もあった。
それでもマユはユーリの来訪を喜んで迎えた。
そして彼が携えたザフト幼年学校の生徒の目標、赤服をマユは事の他喜んでいた。
ミネルバの艦橋での面会であったことから、すぐに艦長タリア・グラディスの許可を得た。
規則では禁止だが、翌日の進水式の日だけの着用を許された。

そして最後に、マユに自分達夫婦の養子にならないかと告げた。
妻ロミナはマユの話をユーリから聞かされた後、自らそれを薦め、夫もまた同意したのだ。
突然の申し出に、少女は戸惑いを見せたが最後は笑みを交えて答えた。

マユとの面会を終え、アーモリーワンの研究室に戻ったユーリは妻に電話をかけていた。

「ああ…そうだ。YESの返事を貰ったよ。
 航海は2ヶ月で終わり…彼女は私たちの娘になる…
 そうすれば彼女を軍から辞めさせ…普通の少女として道を歩ませる。
 ああ…ニコルの…ようにはすまい。…すまないな…辛いことを言って…
 ああ、進水式が終わり次第帰るよ。マユを…迎え入れる準備をしなければな」

電話が終わったあと、ユーリはこれからの生活を考えていた。
ニコルが死んだ後は、自分も妻も塞ぎ込んでしまっていた。
今では立ち直ったかに見えるが、心の傷はある。
おなじ境遇のマユならば…共に歩んでいくことができるかもしれない。
もっとも女の子の扱いはトンと不勉強だ。結局妻任せになってしまうか…
そんなことを考えていた直後、基地内に爆音が鳴り響き、続いて警報が鳴り響いた。
アーモリーワンは軍用コロニーであるから、警報が鳴ればコロニー内全域で警報が鳴る。

「何事だ?」

そう言って保安部に電話を繋ごうとしたが…繋がらない。
おそらく自分と同じように通信をしている者が大勢居るのだろう。
そこへ一般兵と思しき緑服の若者が部屋へ飛び込んできた。

「博士!ここは危険です!すぐに避難してください!」
46516/18:2005/08/11(木) 00:20:05 ID:???
「何かあったのかね?」

ユーリは若者に案内され、外の敷地内にとめてあるジープに乗った。

「例の新型MSが…何者かに強奪されたようなのです。港湾部のシェルターへご案内します」

慌てた様子の若者が、それでもしっかりとした口調で混乱の原因を説明した。
とっさにユーリの脳裏にはマユ・アスカとインパルスが頭に浮かんだ。
しかし3体形成のインパルスの強奪など容易ではない。
すぐに別のMSが頭に浮かんだ。

「カオス、ガイア、アビスか!?」
「よくは分かりませんが…」

軍内の最高機密を一般兵が知るわけはない。思いなおしたユーリは平静を取り戻した。
マユに何事もなければ良いが…そう思い、再び基地の保安部に携帯で連絡を取る。
ようやく繋がり、相手に基地の状況の説明を促す。

『はっ…3機新型が奪われたと今しがた情報が…
 ちょっと待ってください。今ミネルバから…』

そう叫んだ保安部の人間との通信は、そこで切れてしまった。
ミネルバの状況は気がかりではあったが、奪われたのはインパルスではないらしい。
一応は安堵したユーリではあったが、上空を戦闘機らしき物体が通るのが見えた。

直後に彼が上空を見上げる―
見覚えのある物体が空を飛んでいる―

コア・プレンダー
レッグ・フライヤー
チェスト・フライヤー
そして…あれはソードシルエット…

「何ということだ…」

出撃するマユ・アスカの姿を見て、ユーリ・アマルフィは呆然となった。
46617/18:2005/08/11(木) 00:23:01 ID:???
「マユ…君までニコルと同じ事を…」

そう言ってユーリは絶句した。
これから新しい人生が始まると思った矢先―
運命は再び自分を奈落のそこに突き落とすのか―

「だが…彼女を乗せたのは私…」

同時に自らの行いを責める。
これが連合の仕業とすれば再び戦火がプラントを包むことになる。
自分はマユをニコルと同じようにしてしまった…

「私は…天国にはいけないな…」

悔いるユーリ―
だがその懺悔は運転席に座る若者によって打ち消された。

「いや、天国にいけますよ。これから…ね」


銃声が鳴り響き、ユーリ・アマルフィはその生涯を終えた―
基地襲撃という騒ぎの中で彼の死に気づくものは誰もいない―
最後に彼の脳裏に浮かんだのは、愛妻と亡き愛息、そして一人の少女の姿―

「さようなら、ユーリ・アマルフィ博士。
 貴方が作ったセカンドステージの新型MS、カオス・ガイア・アビスの三機は仲間が頂きましたよ。
 貴方を生かしておけば、また物騒なMSを作られかねない…だから死んでもらいます」

そういった後、若者はユーリの亡骸を横たえ、彼のポケットを探った。
出てきたのは一枚のディスク―パッケージにはDestiny Planと表記されたシールが貼り付けてある。

「…これも貰っていきます。
貴方が作ったMSがこれから大勢の人を殺すんだ。
貴方の命と…これくらい貰っていっても…罰は当たらないよな?」

緑服の制帽を取り、ゴーグルを付ける。
望遠モードに切り替え、カオス・ガイア・アビス―そしてもう一機の新型の戦いを見やる。

「予想外の事態だが…俺は俺の任務を遂行するだけだ」
46718/18:2005/08/11(木) 00:25:44 ID:???
ゲンは母艦へ通信を繋いだ。
通信は傍受の危険を伴うので最小限のことしか話せないが…

「こちら八咫烏(ヤタガラス)。第一任務完了。帰還する」
『ご苦労。艦の位置座標を転送するぞ』
「ああ…確認した。バーニア吹かしてすぐたどり着くさ」
『急げよ。ノーマルスーツに着替える時間を入れれば喋ってる余裕はないぞ』
「もう港さ。連中は混乱してるようだし、すぐ追いつく」

そこまで喋って通信は切った。
これからがゲンにとっての正念場だ。第二の任務、それは母艦への帰還―
一分一秒を争う帰還への挑戦。時間を過ぎれば取り残される。その先に待つものは―

「考えたくもないぜ…」

そう言ってゲンは第二の任務を続行した。

一方ガーティー・ルーではネオとリーが、こちらも正念場を迎えていた。

「話が違います。あの新型は何です?」
「そりゃそういうこともあるさ。
ザフトもこっちに漏れた情報以外に凄いのを作っていたってことだ。3人はまだか?」
「てこずっているようです。
そろそろタイムオーバーです。このままでは中尉の回収がままなりません」
「中尉の回収時間までは何としてもこの空域にとどまれ。あの3人の埋め合わせは俺がやる」
「出撃なさるので?」
「そのためのエグザスさ」
「…もし中尉が間に合わなければ…」
「間に合うさ。何せヤツは…死の運命をねじ伏せてここまで来た人間だからな」

「エグザス、発進スタンバイ!」
『リー、ゲンの回収、頼んだぞ!あ・・・あと俺達の回収もな』
「…御武運を」

エグザスのコクピットでネオは呟く―

「始まったな、Genocide Enemy of Natural…頭文字を繋げればちょうどアイツの名になる。
 もう後戻りはできない…もっとも俺達に選択の余地なんて最初から存在しないが…
 …そんな運命すらお前は覆せるのか、ゲン?」

468通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 00:32:22 ID:???
ゆううううううううううううううううううううりいいいいいいいいいいいいいいい!

リアルタイムで読んだ!ほんとあんたに脚本書いて欲しいよ!

最後に・・・・・・ゆうううううううううううううりいいいいいいいいいいいいい!
469通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 00:35:15 ID:???
映像化してみてえぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!
寝ようと思ったら寝れなくなっちゃった
"あとがきのようなもの"まだー
470しのはら:2005/08/11(木) 00:52:22 ID:???
GJ!漏れなんか足元にも及びませんorz 頑張って下さい!
471通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 01:04:36 ID:???
パパのところで涙出たばっかりだったのに…うああああああああああああああああ
悲しいけど、これって超GJなのよね
472通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 03:13:33 ID:???
ちくしょー!!涙が止まらないじゃないか!!どうしてくれんだよー!?…良すぎるよ…これ…
473通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 11:00:47 ID:???
すげー!

軍幼年学校の設定、実にイイな。ギリギリのラインを上手く突いてるって感じだ
手作りの赤服もイイ!
474通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 11:14:29 ID:???
あああああああああああGOD JOBッ!
無限のパワー!
475通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 12:06:54 ID:???

        グッジョブ!!           ∩   ∩
       _ _∩           (⌒ )   ( ⌒)       ∩_ _ グッジョブ!!
        (ヨ,,. i             |  |  / .ノ        i .,,E)
グッジョブ!!  \ \          |  |  / /         / /
  _n      \ \   _、 _  .|  | / / _、_    / ノ
 (  l     _、 _  \ \( <_,` )|  | / / ,_ノ` )/ /    _、_    グッジョブ!!
  \ \ ( <_,` ) \         ノ(       /____( ,_ノ` )    n
    ヽ___ ̄ ̄ ノ   |      /   ヽ      | __      \     l .,E)
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476通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 13:02:55 ID:???
ここ見てるとつくづく思うんだが、種世界って素材としては結構いいもの持ってるんだよな〜
職人それぞれが素材を生かそうとしてるのが好感持てるよ
それに比べてアノ人は・・・

素材を生かすも殺すも料理人次第ってことか・・・
477通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 16:34:13 ID:???
>>450-467
てっきりマユが主人公の話になると思いきや。
GJ!
478しのはら:2005/08/11(木) 21:41:46 ID:???
神職人来てカナーリ投下しにくいですがorz
第十話です
479通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 21:45:15 ID:???
>>478
なんでおまいはいつもいつも卑屈なんだ?
480通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 21:50:05 ID:???
>>478
そういう発言すると他の職人様方が投下しにくくなるだろ。
思ってしまうのは勝手だがわざわざ書くな。
481しのはら:2005/08/11(木) 22:01:07 ID:???
地球軍の大部隊は圧倒的物量をもって各地の戦線を突破した。航空優勢の下始まった進攻にザフトは善戦して多大な出血を強いたが、各地で戦線は突破された。
ザフト軍ヨーロッパ方面司令官オロフスキーは焦ることなく命令を伝えた。

「各部隊は戦力の損耗を最低限に後退せよ」

三倍近い戦力を保持する地球軍。まともに考えて戦えるものではない。だがオロフスキーにはある考えがあった。
それは地球軍を可能な限り前進させ、伸びきった補給ラインを遮断して壊滅させるというものだった。

482通常の名無しさんの3倍:2005/08/11(木) 22:08:13 ID:???
本編であまり語られなかったキャラを使うのがうまいな。
ニコルパパがこんなにも深い味を出したのは初めてかもしれない・・・・!
次は誰の味を搾り出してくれんだ??ユウナパパか?エリカの坊やか???
483480:2005/08/11(木) 22:23:19 ID:???
すまんなんか言い方悪かった。
俺はしのはら氏のマユストーリーも楽しみにしてるから、そういう自分を卑下するようなこと毎回書かれるのキツい。
それにもちろん他の職人様方の作品も楽しみだから、投下しにくい空気ができてしまうのも辛い。
自分の作品は自分の作品、他の職人様の作品はそちらの作品、それでいいじゃないか。

つーか俺が投下しにくい空気作ってるな…本当に申し訳ない。
484しのはら:2005/08/11(木) 22:25:33 ID:???
ミネルバに下った任務は進攻する二つの軍団のうち一つを足止めすることだ。 ミネルバはオーブ軍と共同で進攻遅延作戦を開始した。

作戦前にオーブ軍司令官のカガリ・ユラ・アスハ准将がミネルバを訪れ、クルーに挨拶した。堅物の印象を持っていたマユやルナマリアは彼女の気さくな物腰に好意を抱き、アレックスは脂汗を流した。

ブリーフィングを終えた後、パイロットたちはそれぞれの機体へと向かう。オーブ軍のムラサメは母艦の不備からミネルバに収容されていた。

出撃前、アレックスはカガリに呼び止められた。そして股間を掴まれる。

「縮んでるのは相変わらずだな、凸」
「・・・アレックスだ」
「わかった。アレックス・凸」
485しのはら:2005/08/11(木) 22:36:11 ID:???
ムラサメ隊はカガリを先頭にして太陽の中から襲いかかった。作戦はムラサメ隊が一撃離脱で敵編隊を崩し、インパルスと二機のザクが各個撃破する。

ムラサメ隊は空中焼夷弾で先頭のウィンダムを焼き払い、ダガーの数を減らす。オーブ軍兵士とムラサメの組み合わせはナチュラルとは思えない動きでダガー隊を狩る。

「畜生め、いくらでも来る!」

カガリ専用に赤く塗られたムラサメが二刀流でウィンダムを切り裂く。
アレックスはグゥルから飛び上がり滞空しながらガトリングを撃ち再び着陸。

「腕は落ちてないな、アスラン!」
「カガリこそ、知らない間に随分と上手になった」
「夜の方も上達してるぞ」
「そいつは夢のある話だ。近くに無人島はないかな?」
486しのはら:2005/08/11(木) 22:49:43 ID:???
マユは負けじとインパルスを駆けた。カオス・アビス・ガイアとの敗戦してからの間、マユはキラやアレックスを相手に訓練を重ねてきた。今の彼女にはフリーダムを倒せる、とキラは笑いながら言った。
シルエットを切り離して激突させ、バランスを崩したダガーを狙撃する。

「ヤマト大尉、私頑張るよ!」

その時ルナマリアのザクにウィンダムがクナイ爆弾を投げつけ、ザクは一瞬無防備になった。マユはダガーを斬り伏せ、落下していくザクをカバーする。
「つかまえた、ルナ」
「ありがとう、マ・・・」

ウィンダムの通信が混線して入る。

「こっちもな」

シールドミサイルとクナイ爆弾の連続攻撃、インパルスは頭を潰され落下していく。
ザクはムラサメに助けられたが、インパルスは間に合わず地上へと落下していく。あそこは連合の支配地域だ。

「マユ!マユ!」

ルナマリアの悲鳴だけがあたりに響き渡る。

「マユゥゥゥ〜!」
487しのはら:2005/08/11(木) 22:50:44 ID:???
投下終了しますた。神来た後はやりにくいとですorz
488しのはら:2005/08/11(木) 22:52:56 ID:???
>479 >480 以後気をつけます・・・(´・ω・`)スマソ
489通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 09:29:39 ID:???
あげ
490通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 15:42:46 ID:???
他はともかく劇中人物が凸とか言ってると途端に萎える俺ガイル
491通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 16:06:13 ID:???
>490 まあw しのはらタンの台詞まわしは結構好きだが
492通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 20:50:36 ID:???
種マユならケミの歌もガノタから叩かれることもなかったかもと思うオデが居る
493マユif:2005/08/12(金) 21:12:16 ID:???


PHASE−18 ローエングリン攻略作戦


マハムール基地に到着したミネルバ。
タリア、アーサー、そしてマユ、レイ、ルナマリアは、出迎えに来た基地司令ヨアヒム・ラドルと挨拶を交す。
マユを見て一瞬、驚きとどよめきが響いた。
だが、フェイスであるハイネ指揮下の部隊所属するエースパイロット・シンの妹だとわかり、すぐにどよめきは収まる。
セイバーを駆り、多数の地球連合機を落としてきたシンの名声は、ザフト中に知れ渡っていた。
シンの妹、それに加えオーブ近海での一戦の事も届いている。
そんなマユならパイロットもこなせるだろうと、皆納得していった。

互いに挨拶も済ませ、本題に入るため司令部に場所を移す。
コーヒー豆が名産らしく、皆にはコーヒー、マユにはカフェオレが出された。
各地勢力の位置関係も、その戦況の深い話も、マユにはよくわからない。
だが、タリアやラドルの真剣な顔付きから、深刻な話なのだと悟った。
そして、ミネルバが向かうことになるガルナハンの話となる。
突破の要点となる渓谷には地球連合が見越し、陽電子砲台とリフレクターを持つモビルアーマーが存在しているという。
リフレクターと聞いて、アーサーが声を上げた。
ザムザザーそのものか、それと同系のモビルアーマーがいるのだろう。
マユはあの時のことを思い出し、唇を噛んだ。
だが、ラドルは自信に満ちた表情を浮かべ、「ミネルバなら」と既に勝ったような言い方をする。
ミネルバの噂が一人歩きしている結果なのだろう。
ユニウスセブン、オーブ近海戦。
タリアは苦笑し、軽く流した。
「私達にこんな道作りをさせようだなんて、一体……どこのタヌキが考えた作戦かしらね」
溜息と共にそんな呟きを漏らし、タリアはコーヒーを飲み干す。
ミネルバを英雄にでもして何かさせるつもりなのか。
深く考えることはやめ、タリアは作戦を了解し、ラドルと握手を交した。
494マユif:2005/08/12(金) 21:16:39 ID:???
続き


あまり休んでもいられず、数日後、ミネルバはマハムール基地を発つ。
もう既にガルナハンは近く、レセップス級とピートリー級が先行し、ミネルバも進む。
途中、現地協力者のレジスタンスが乗るバギーを収容した。
そのレジスタンスをブリーフィングルームで待つマユ達。
長くかからず到着したレジスタンスの少女・コニールと、マユは目が合い、互いに同じことを思う。
子供じゃないか、と。
作戦内容の説明にあたるアーサーに言われ、コニールは凝視していたマユから目を離し、ディスクを渡した。
アーサーはそのままディスクをマユに渡す。
コニールは更に驚き、不安の混じった声を上げた。
アーサーにマユがパイロットなのか問いかけると、アーサーは当然とばかりに頷く。
コニールの表情は暗くなり、訴えかけるような瞳をアーサーに向けた。
「失敗したら町のみんなだってマジ終りなんだから…」
コニールの言葉にあたふたするアーサー。
しかし、当の本人のマユは落ち着いた顔をしていた。
「大丈夫だよ」
「――えっ?」
「私だけの作戦じゃない。ルナマリアも、レイも、みんながサポートしてくれるから」
マユは微笑む。
マユの両隣にはレイとルナマリア、そして周りにはパイロット達が頼もしい顔付きでコニールを見ていた。
アーサーも説明に入る。
いつもとは違う凛々しいアーサーの口調も、その頼もしさを一層高める。
コニールは不思議と、安心していた。

三隻は行動を開始。
マユも、コアスプレンダーで発進する。
後にはコアスプレンダーからのビーコン誘導によって、チェスト・レッグフライヤーが続く。
三隻とモビルスーツ部隊が地球連合の部隊を引き付け、マユはコアスプレンダーで坑道を抜け、砲台を討つ。
引き付け役も、マユも、互いにタイミングがずれれば命取りになる。
だがマユには、タリアの言葉があった。
皆が頑張ってくれるから、自分も頑張れる。
何もかも抱え込まなくていい。
495マユif:2005/08/12(金) 21:22:37 ID:???
続き2
そう安心し、目的の坑道に入った。
坑道内部は不可視状態。
コニールから託されたデータだけが頼りになる。
岩盤に機体を擦りながら、コアスプレンダーは突き進んだ。
ガルナハンの町の者達にこれ以上、コニールのように暗い表情はさせたくないと、マユは思う。

三隻に気付き、地球連合も部隊を展開する。
その中に、リフレクターを装備したモビルアーマー・ゲルズゲーの姿もあった。
各機出撃し、ゲルズゲーの引き離しにかかる。
ミネルバは上昇し前へ出ると、タンホイザー起動させた。
ミネルバ前方上昇には、ダガーL群が展開している。
向こうはミネルバがそれを一掃し、一気に攻め込んでくるものと考えているだろう。
しかしそれは陽動。
タリア達や射線から離れた場所にいるレイとルナマリアは、相手が引っ掛かってくれることを願った。
ミネルバがタンホイザーを放つ。
巨大な閃光がダガーLの部隊目掛けて飛び、直撃目前でゲルズゲーがリフレクターを張った。
タンホイザーは阻止され、無傷のゲルズゲーがまだそこにはいる。
前に出たゲルズゲーを引き離すため、ザクや、レセップス級とピートリー級から出撃したモビルスーツが動きだした。
激しく弾丸が交差し、爆炎と土煙を立てる。
そして、地球連合もローエングリンを起動させた。
直ぐ様ミネルバは回避行動に移る。
タンホイザーと同等の光の一線が、ミネルバ上方をかすめた。
何とかローエングリンを避けるミネルバ。
ゲルズゲーを食い止めるルナマリアとレイは、ミネルバの無事に安心すると同時に、マユの成功を祈った。

坑道の終りが見え、コアスプレンダーはミサイルを放つ。
崩れた岩塊を突破し、コアスプレンダーは坑道を抜けた。
その場所はまさにローエングリンの直下。
コアスプレンダーはフライヤー二機と合体し、インパルスとなって一気にローエングリン砲台を目指す。
機銃をかわし、ダガーLからのビールを避け、着地すると同時にナイフを砲台に突き刺した。
砲台はナイフを深く受け完全に機能を失う。
ゲルズゲーもザク二機のコンビネーションに翻弄され撃破された。
496マユif:2005/08/12(金) 21:24:58 ID:???
続き3
部隊も大部分が落とされ、基地はもう降伏する他なかった。

町は基地陥落の吉報に、歓喜の声で沸き上がる。
しかしそれと同じくして、決起した町の住民が基地に攻め入る。
兵士達を広場にひざまづかせ、処刑とばかりに頭を撃ち抜いた。
マユはその光景をコックピットから黙って見ながら、ミネルバに帰艦する。
マユがインパルスから降りると、そこにはコニールが待っていた。
嬉しそうに笑い、マユに礼を述べる。
コニールの表情とは反対に、マユの顔は冷たい。
マユは口を開く。
「この町の人達が撃って、殺した地球連合の人達にだって、家族はいるの」
マユの口から出た言葉に、コニールの顔が氷つく。
「その家族は、殺した人を、この町のみんなを、どう思うのかな」
続け様にマユは言う。
マユが思い描いた町の人達の顔は、確かにこんな笑顔のはずだった。
けれども、この結果をマユは望んでいない。
「こんなことしてたら、なくならないね」
マユは静かにそう漏らし、コニールに背中を向けて歩き出す。
一度も振り向くことなく、マユはその場を後にした……。




497通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 21:35:01 ID:???
・・・い、いいか?はじめてリアルタイムで落とされながら読んだよ
>>494->>496
GJ!!マユタン、コニールより大人だぜ!
498通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 21:47:20 ID:???
>493-496
GJ!!
待ってましたぜマユif!
日を空けないで投下してくれたのも嬉しかったが、そっちのペースで頑張ってくれ
499497:2005/08/12(金) 21:50:01 ID:???
>>493
からだったな、、吊ってくらぁ
500通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 22:07:29 ID:???
  
  〃´ ̄ヽ
  l 从ノハ )
 ノ_ノ;゚ ヮ゚)ハ<神マダー? といいつつ500GET
_(ノ(__つ/ ̄ ̄ ̄/__  
.  \/___/


501通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 22:19:46 ID:???
>493 GJ!


あとしのはらタンガンガれ!
502通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 22:21:38 ID:???
神待ちうぜ
マターリ待ってろ
503通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 22:27:12 ID:???
どことも知れない場所に建てられた洋館の地下、そこにその部屋はあった。
壁一面にビッシリと取り付けられたモニターに、その気になれば宇宙船航路の演算すら瞬時に行えるスーパーコンピュータ。そして、それらハイテク機材にはあまりにもミスマッチな豪奢な調度が備えられている。
その部屋の主、ネコを膝にかかえてブランデーを持った男・・・・・・彼こそが地球圏の裏の支配者ともいえる存在だった。
名をロード・ジブリールという。
君主を意味するその名は、偽名としてはあからさまに過ぎるかもしれない。しかし、その彼のまとう雰囲気はその名に相応しい高貴さがあった。
ジブリールは、右手のブランデーを掲げ叫ぶ。
「我ら、ロゴスの未来に・・・・・・」
それに呼応し、乾杯と唱和する声がスピーカーから流れる。
今頃彼らも、ジブリールすら把握しきれていない自分達の住居で酒を掲げているのだろう。
ジブリールは笑みを浮かべブランデーをあおった。
喉が焼け付くような感覚が広がっていく。だが、今はその熱さが心地よかった。
さぁ、楽しい戦争の始まりだ・・・・・・。

マユ士官学校編 PHASE 0−8 「乱れる運命」

504通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 22:30:42 ID:???
>>503の続き

CE.73.10.2 
この日はプラントにとって特別な一日であった。
最新鋭艦ミネルバと、それに搭載される新型MSを中心とした式典が催されるからだ。
戦争が終結したとはいえ、ナチュラルとコーディネイターとの間にあるわだかまりは根強いものがあった。現在の評議会はナチュラルとの協調路線を進めているとはいえ、その思想がプラント市民全体にいきわたっているかと言えば答えはNOである。
今の状態は互いの疲弊の結果生まれた休憩期間であり、ナチュラルと雌雄を決する時が必ず来る。そう考えているものは多い。
それは、この祭典にかける市民達の熱意からも伝わってくるだろう。街はお祭りムード一色であり、どこから出回ったのか、ミネルバに搭載される新型機のパイロット達のプロマイドまで販売される有様であった。
「だからって、そんな変装する必要なかったんじゃないかな?」
そう言ったのはメイリンである。彼女もミネルバに配属となっていたが、顔が出回ったりしてはいないので気楽である。
彼女の隣で、帽子をかぶり、年齢に不釣合いの大きなサングラスをかけた少年が異を唱えた。
「メイリンは分かってないよ、レイやルナは基地から一歩も外に出てこないし、郵便受けみたら変な宗教のチラシとかまで入ってるんだよ」
少女のような声色である。実際、少女なのだから当然だが。
「いーじゃん、いーじゃん、人気者で。オーブの難民、そしてその若年ながら類まれなる操
縦技術で士官学校を2位で卒業。テストパイロットを経て最新鋭艦にMSパイロットとして配属。今じゃプラント中に知らない人はいないアイドルパイロット・・・私もそのくらい有名になりたいなぁ」
うっとりとして声でメイリンがいう。
それに少年・・・男装したマユは頬をふくらませる。
と、余所見をしたのがいけかったのだろう。マユの頭が何か柔らかいものにぶつかって弾かれ、しりもちをつく。
お尻をさすりながら、顔を上げると目の前で同じようにしりもちをついた少女と目が合う。
年齢の割に、豊満なバストを備えた金髪の少女だ。スカートがめくれているのだが、あまり頓着した様子がない。
おそらく連れだろう、青い髪をした少年が早く下着を隠すように促している。そしてもう1人の金髪の少年がマユに、
「ラッキースケベだな、坊主」
と声をかける。
とたんにマユの顔が真っ赤になった。誰がと言い返そうとするが、既に立ち上がった少女と共に彼らは素早く曲がり角に消えていった。
「ラッキ〜スケベ〜」
メイリンまでからかってくる。
マユは憤然としながら、道を急いだ。
505通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 22:32:44 ID:???
>>504の続き

そしてその数十分後、式典の為に飾り付けが施され、演壇が用意された戦艦ドッグの控え室でマユは自分のスピーチの練習をしていた。
スピーチの原稿はもちろん暗記しているが、本番に備えて最後の練習をしているのだ。
事件が起こったのは、そんな時である。
謎の武装集団がアーモリーワンを襲撃、3機の新型機を強奪したのだ。
プラント内の各所に備え付けられた災害用スピーカーから、避難命令が流れ出す。
異変はミネルバの存在する戦艦用ドッグにもすぐに伝わってくる。
ドッグ全体に非常警戒発令がなされ、兵達が慌しく動き回り始めた。
その時、マユの携帯する通信機からコール音が鳴りだす。
マユが通信に出ると、副長の慌てた声が耳に入った。彼の話によると奪われた新型機は圧倒的な力で付近を蹂躙し、破壊の限りを尽くしているという。
しかも、最初にMS格納庫が破壊された為に殆どのMSが出撃できないというのだ。最後の手段として、インパルスを出撃させるというのが艦長の命令だった。
マユの脳裏に、完成したインパルスと共に行われた他の新型3機のテスト風景が蘇る。
確かに、あの3機の性能は桁外れだ。対抗できるのはインパルスだけだろう。
マユは了解と答えると、すぐさまミネルバに繋がっている通路に向けて走り始めた。
しかし、その途中で何か液体を踏みつけ思わず足を止めてしまう。
足元を見て、マユは驚きのあまり口元に手をやった。
血だ。血が近くの部屋から流れてきて水たまりを作っている。
血が流れてきているのは、ミネルバと情報をやり取りする管制室だった。
マユは恐る恐るその中を覗き込む。
部屋の中では男が椅子に座り、端末からディスクを取り出していた。
「ひっ」
マユの口から声が漏れる。男は右手に抜き取ったディスクを持ち・・・・・・左手には、人間の腕を掴んでそれを口に運んでいた。食っているのだ、この男の周囲には人間の体だったものが散らばっている。それらは徹底的に分解され、ところどころに口をつけられた跡があった。
男はマユのあげた声に気づき、こちらに振り向きながらニヤリと笑った。
「マズイ食材ばかりでイライラしていたが、なかなか良さそうな肉もあるじゃないか」
ベロリと舌をなめ上げ、左手に持った人の腕を投げ捨てる。
「我が名はシェフ、貴様を最上の料理に仕上げてやろう」
男がにじり寄ってくる。マユは恐怖のあまり身動きひとつとれなかった・・・・・・。

次回、最終回に続く。


506通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 22:35:44 ID:???
ごめん、メイリンのセリフ変なところで改行になっちゃった。
507通常の名無しさんの3倍:2005/08/12(金) 23:14:57 ID:???
ファントムペインは休載ですか!?
508通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 00:36:09 ID:???
そんなに早く書けないでしょう>507
またーり待つのが良いよ。
509通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 01:02:14 ID:???
>>495
GJ! でも「ビーム」だよね・・・・・・。ビールかけするダガーLたんたちとインパルスってのも面白そうだけどw
510通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 08:54:43 ID:???
>>509
そういう些細な誤字は脳内変換汁!
511通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 12:21:11 ID:???
ビール避けテラワロスww
512通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 13:42:42 ID:???
スルーできないヤシテラウザス
513まとめ人 ◆rw1maYUY1g :2005/08/13(土) 14:07:34 ID:???
>495
(誤)ビールを避け
(正)ビームを避け
だと思われますので、まとめサイトでは修正します。
514通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 14:23:37 ID:???
>>513
まとめ人様、お疲れ様です
515通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 14:27:13 ID:???
何故か知らんがマユifは荒れそうになるな
初投下、感想レス、誤字・・・
516通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 14:38:35 ID:???
粘着がいるだけだ、気にすんな
いちゃもんなんて無視したもん勝ち
517しのはら:2005/08/13(土) 19:04:19 ID:???
第十一話投下します
キャラが濃くなってますが本編のキャラが嫌なのでorz
518しのはら:2005/08/13(土) 19:15:07 ID:???
「インパルスが落ちた!」

その報はすぐさまミネルバに伝わった。いつもはアーサーをたしなめるタリアが青ざめる。
インパルスが落ちた区域は地球軍戦線の奥深くだったからだ。アーサーは救出を提案したが、メイリンが敵の増援を知らせ、タリアは唇を噛み締めて撤退を下令した。

「ダメ!マユを助けなきゃ!」

ルナマリアは撤退命令に関わらずマユを助けようとした。行く手を阻むウィンダムは時間と共に増えていく。アレックスの制止をも振り切ったルナマリアを止めたのはカガリであった。彼女は毅然とした態度で言う。

「マユが救った命をここで無駄にするつもりか!」
「でも・・・」
「マユに加えてお前まで落ちたらミネルバはどうなる!」
519しのはら:2005/08/13(土) 19:31:36 ID:???
墜落したインパルスの中でマユは目を覚ました。機体の損壊は少ないが、動かすけとはできない。
軽傷のマユは手当てをするなり機体の自爆装置を仕掛けライフル片手に機体を離れた。
味方との通信は不可能、発光信号や発煙も敵に見つかるため使用できない。

しばらく歩いて、マユは河川敷に出ると、金髪の少女が笑いながら踊っているのが見え、マユは毒づく。

「世も末ね・・・」

マユの軽蔑は少女が川に転落したことで驚きへと変わった。少女は川に落ちるなりジタバタと溺れ始めたからだ。

「お、泳げないの!?」

マユはライフルを隠して少女の元へ走った。飛び込んですぐ少女を抱きかかえる。少女はマユより年上だったが、体は驚くほど細い。

「もう、死ぬ気!」「死ぬ!?」
「えっ・・・?」
「イヤぁー!」

少女はマユを殴って川の深いところへ行こうとした。マユは急いで少女にしがみつく。
520しのはら:2005/08/13(土) 19:43:55 ID:???
「ダメだよ!ダメぇ!」

マユは強引に少女を岸に上げた。それでもし少女は怖がり、泣き叫ぶ。
彼女は戦災孤児か何かだ、とマユは悟る。でなければ死をここまで恐れるわけがない。
マユは少女を抱きしめた。

「大丈夫、大丈夫だよ!あなたは私が・・・、私が守るから!」
「守・・・る?」
「うん、私が守るよ!」

少女は安心した様子で眠ってしまい、マユも緊張と疲労で意識を失った。


ミネルバ艦内ではマユ救出を敢行しようとするるルナマリアをクルーがようやくなだめたところだった。
デッキでげっそりとうなだれるアレックスにカガリはコーヒーを差し出した。
カガリはルナマリアを諭し、一応の了解を得た。

デッキでうなだれるアレックスに、カガリはコーヒーを差し出す。かつて二人は共に戦い、今は別れたが心を通じ合わせた関係でもあった。
521しのはら:2005/08/13(土) 19:56:32 ID:???
「お前は戦士としちゃ有能だが、人間関係は全然ダメだな。相変わらず」
「自信なくすよ…ホントに」
「お前がそれでどうする。部下はすぐ見破るぞ」
「また脱走するか?女の子つれて」
「二回目は間違いなく殺される。そんなことしないよ」
「それはともかく、マユの救出は私がやる。お前は休んでろ」
「しかし・・・」
カガリは語った。自分は父の罪を背負っていると。だから自分は軍ね最前線に身を置き続け戦っていると。
「私は父の罪を背負って生きていく。それが運命だ」


目を覚ましたマユは隣にステラがスヤスヤと寝ていることに安心したが、自分の置かれた状況に困惑した。

「ここは地球軍の戦艦・・・?」

部屋にただ一つある窓からは幾重にも並んだモビルスーツが見えた。


第十一話 終わり
522しのはら:2005/08/13(土) 19:57:50 ID:???
投下終了です(´Д`)


ではノシ
523通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 19:58:35 ID:???
とりあえず一つ。
書きながら投稿するのはよくない。
あらかじめメモ張にでも書いて、それをまとめて投下したほうがいい。
推敲もできるし。
524通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 21:35:01 ID:???
あ、本当だ。
「実は連続投稿しようとして書き込み禁止になりました→復活→また連続投
稿で以下エンドレス」でない限り書きながら投稿してるわな。
525しのはら:2005/08/13(土) 21:41:15 ID:???
>523 >524 書きながら投下してましたorz

パソコン壊れて携帯厨なものでorz
526通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 21:52:24 ID:???
>>525
そうだったのか。
半角で>>ってやった後レスの数字いれたのを冒頭におくといいよ。携帯でおける
かは試したことないんで知らないけど。途中でレス入ったら純粋に見にくいし。
527526:2005/08/13(土) 21:53:40 ID:???
って普通に>>525でやってるわなorz
すまん、吊ってくる。
528通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 23:31:06 ID:???
避難所に新たな職人見習いが質問投げかけてるよ
いつものような過疎だと結論出すのすごい遅れそうな内容だから行って答えてやって
529通常の名無しさんの3倍:2005/08/13(土) 23:41:30 ID:???
ふはははは。あー・・・・
ごめん、シンハロの色わかんねんねぇ。
530避難所担当 ◆QQ.rdPFml2 :2005/08/13(土) 23:53:08 ID:???
「わかんねんねぇ」に免じてめんどくさいからバラす。
コーヒーの色はなにいろだー!

なんならパスワード変えましょか?
思いつかないから誰か考えてくらはい
531通常の名無しさんの3倍:2005/08/14(日) 00:58:38 ID:???
>>530
入れました。ごめんね、手間かけさせて。
532通常の名無しさんの3倍:2005/08/14(日) 14:00:17 ID:???
ホッシュ
533通常の名無しさんの3倍:2005/08/14(日) 14:24:37 ID:???
43話を見て思ったこと。

ゲンが、魔乳の目の前でネオを暗殺して欲しいと思った。

「俺の知っている、ネオ・ロオノークは死んだ・・」
534通常の名無しさんの3倍:2005/08/14(日) 14:34:57 ID:???
>>533
いい!それでファントムペインきぼんぬ
535通常の名無しさんの3倍:2005/08/14(日) 14:46:15 ID:???
むしろゲンの後継機はそのまま「ファントムペイン」って名前でいい希ガス。
失った仲間たちの魂を背負う、って意味で。
536通常の名無しさんの3倍:2005/08/14(日) 15:23:16 ID:???
機体名をファントムベインで形は一時流れてたデルタフリーダムを黒くした感じとかいいかも
537通常の名無しさんの3倍:2005/08/14(日) 15:48:35 ID:???
>>536
ユーリからうばった{デスティニープラン}
機体名はファントムペインでいいな!カコイイし因縁も十分
538通常の名無しさんの3倍:2005/08/14(日) 16:01:18 ID:???
ファントムペイン=幻肢痛って、もう存在しない身体の部位に痛みを感じる、って症状だよな?
アニメ通りにペインが全滅するなら、うってつけの名前かもしれない。
ファントムペインの仇をとろうとしたが、ネオの罠にかかったシン。そこに駆けつけたマユとシンハロが目にしたものとは・・・
マユ  「お兄ちゃん!」
シン  「お・・・マユか、俺としたことがドジった・・・このザマだ」
マユ  「何があったの?」
シン  「ネオがAAに寝返りやがった・・・」
マユ  「ハロ、お兄ちゃんの容態はどうなの?」
シンハロ「・・・」
マユ  「ハロ!」
シンハロ「・・・私には言えない」
マユ  「そ、そんな、そんなに・・・」
シン  「アイツ、俺が問い詰めると・・・とうとう正体をあらわしやがった。俺は・・・奴に傷を負わせるのが精一杯だった・・・」
マユ  「お兄ちゃん、わかったからもう喋らないで・・・、ハロ、何とかならないの?」
シンハロ「マユ・・・」
マユ  「お兄ちゃん、大丈夫だからね、ハロが傷は軽いって」
シン  「いいんだ、自分の身体だからな、よくわかっている・・・マユは・・・相変わらず優しいな・・・」
マユ  「お兄ちゃん・・・」
シンハロ「脈拍、血圧・・・低下」
マユ  「お兄ちゃん! しっかりしてお兄ちゃん! ・・・また・・・一緒にピクニック行こうよ・・・」
シン  「そ、それは良いな・・・ステラ、アウル、スティング・・・ファントムペインのみんなも一緒に・・・」
シンハロ「ファントムペインはもう・・・」
マユ  「ハロ!! いいの・・・」
シン  「マユ、俺はな・・みんなと仲良く暮らしたかっただけだ・・・戦争なんて・・・うっ・・・」
シンハロ「血圧さらに低下。マユ、危険だ」
シン  「そろそろ時間が来たようだ・・・後を頼む・・・マユ・・・最後のSEEDを持つ・・・」
マユ  「お兄ちゃん!  お兄ちゃん!!! ・・・お兄ちゃん・・・」
シンハロ「脈拍が停止した。瞳孔・・・開いている」
マユ  「ネオ・ロアノーク・・・いや、ムウ・ラ・フラガ許さない!!!」
540通常の名無しさんの3倍:2005/08/14(日) 18:52:50 ID:???
>>539
そのとき、マユはつないだ手の先から何か優しくて暖かいものが
流れ込んでくるのを感じた…

「お…お兄ちゃん…!!?
お兄ちゃんの心が私の中に入ってくる…!!!」

…そのとき、マユははじめて知った…!
今までの戦いの中でシンが秘めていた言葉にできない想いを…!!
彼の我が妹への愛を…!!!

……泣くなマユ!
肉体は滅んでも俺の種は死なない…!!
お前のこれからの戦い…俺も共に歩もう…!!

俺たちはもう離れることはない
……つねにひとつだ!!

「お…お兄ちゃん…!」

…戦うんだ我が妹よ…!!
そして大天使アークエンジェルを倒せ!!!

…さあ立て!
立ち上がれ…
マユ!!
541通常の名無しさんの3倍:2005/08/14(日) 18:55:01 ID:???
>>540
どんなスーパーロボットですか?



……すまん、クソワロタwwwwww
542通常の名無しさんの3倍:2005/08/15(月) 08:19:05 ID:???
vestige 運命出撃するとかかる曲

君は僕に似ている マユとシンの曲

543通常の名無しさんの3倍:2005/08/15(月) 10:20:21 ID:???
実際にこれが放映されていたら、セイラとシャアの話のパクリって言われそうだな。
544通常の名無しさんの3倍:2005/08/15(月) 14:39:11 ID:btgk2Vhx
保守
545通常の名無しさんの3倍:2005/08/15(月) 14:47:37 ID:???
ダイの大冒険かよ〜、まんまダイとバランのシーンじゃん
「じゃ、マユ。ちゃんと時間までには来るんだぞ。」
そういってハロ(人間モード)はバイクにのって町まで帰った。
ここはディオキアの町。ミーアお姉ちゃんがコンサートを開いた町だ。
この町は海岸にあるので、私は町外れまでハロにバイク(追加バッテリー付)
で送ってもらい、ここまできたのだ。ここから散歩しながら町まで
行くつもりだ。・・・・・運動不足解消のために。

「お。」
なにやら眺めのよさそうな崖がある。ちょっと言って見よう。
「うわぁ・・・。」
真っ青な綺麗な海。やっぱ船から見るのとは何かが違う。
ふと、その崖はどれくらいあるのだろうと思い先っちょの方に行くと・・。
「あーーーーーーーーーー!!あの時の?!」
突然の大声にびっくりし、声のしたほうの崖を見て見ると。

「あ!!あんたは!!」

あの着水式の時に私の胸をつかんどいてないとか言いやがった水色野郎!!
「ここであったが百年目だ!!覚悟しろ!!」
「ふん!!それはこっちのセリフよ!!」
そう言って私とアイツはお互いに一発食らわそうと走ったが・・。
すっかり対岸の崖にいると言う事を忘れて二人で落ちた。

「「のうわぁぁぁぁぁぁぁ?!」」


ばちゃーん。
547しのはら:2005/08/15(月) 18:53:36 ID:???
第十二話投下します
マユがいたのは地球軍の陸上戦艦ボナパルトであった。
マユは自分の置かれた状況を考え、とりあえず行動は控えることにし、ベッドな横になる。

(ルナお姉ちゃん、カガリさん、デコ・・・じゃなくてアレックスさん心配させちゃってるかな)

マユがうとうとしはじめた時、二人の少年が部屋に入ってきた。一人は鋭い目つきをした緑の髪、もう一人は女の子にも見える青い髪の少年だ。
緑の方はスティングと、青い方はアウルと名乗った。
二人はステラを探しに行き、そこで゛民間人の少女゛とステラが倒れていたところを見つけたという。
マユは様々な情報をつなぎ止めた。

(彼らは地球軍の兵士だろうけど、制服の着こなしや口調から正規軍じゃない。年は十代半ばくらい、強化人間ね)

マユの意に反し、スティングたちは好意的に接してくれた。マユは民間人を装ったまま時間を過ごした。
548しのはら:2005/08/15(月) 19:13:34 ID:???
インパルスとマユを捜索よりもオロフスキーは防御陣地の構築や敵の足止めに戦力を割いた。一機のガンダムより三機のザクである。
「全く議長は何が良くて試作機の捜索なんぞ命じるのだ。前線ではジンで戦う兵もいるというのに・・・」

マユは快調したステラ、スティング、アウルと共に艦内を案内されていた。新型のモビルスーツや見たことない装備を可能な限り目に焼き付け、関心を装ってマユは歩を進めた。
ある場所に来たとき、マユは驚愕する。
(これはカオス、ガイア、アビス!?)

格納庫に駐機する地球軍とは明らかに違うMS。マユと戦い、苦しめた機体だ。
さらにスティングは自分たちの機体だと語り、マユの驚きは倍増させた。
マユは「そっかぁ、すごぉい!」と演じてその場をしのいだ。
549通常の名無しさんの3倍:2005/08/15(月) 19:28:49 ID:???
age
550しのはら:2005/08/15(月) 19:31:51 ID:???
ミネルバに新しい命令が下った。現在は人の居住しないベルリン市街地に進出し、友軍部隊と共同して市街地で敵を攻撃。その間にジュール隊を中核にした部隊が地球軍の補給ラインを寸断し、市街地の敵を壊滅させるというものだ。
この命令にタリアは異を唱え、オロフスキーに二日間の猶予を認めさせた。
「二日間・・・食えない男ね」

艦内を一通り見て回ったマユは最後に、スティングたちの指揮官であるネオの元へと案内された。

マユはネオの姿を見るなりその場に尻餅をついた。

「どうしたんだ、お前」
「お・・・兄ちゃん?」
551しのはら:2005/08/15(月) 19:33:53 ID:???
以上、投下完了ですノシ シン=ネオは他シナリオから使わせてもらいますたスマソ
552通常の名無しさんの3倍:2005/08/15(月) 19:51:31 ID:???
age
553通常の名無しさんの3倍:2005/08/16(火) 07:53:34 ID:???
無限のパゥワァ
三年わかめ組!徹先生!!

「はい、いけませんねー。マユちゃん。崖のことすっかり忘れてたって
君はアメリカのアニメかな?バックス○ニーかな?」
「せんせー、質問でーす。」
「はい、雨流布衣くん。」
「どうしてワカメキャラじゃないのにマユちゃんがここにいるんですかー?」
「あー、それは本来ドミニオン道場に行ってもらうはずがあっちに
先客がいるらしくてこっちに回ってきたんだ。
今日はラスティとミゲルのオールナイトプラントは休みだし。
あ、話がそれたな。いいですかー、マユちゃん。
これからいろいろつらいことがあるけどめげちゃいけないぞー。
ここでワンポイントアドバイス!
これからむっちゃ強いMSが出てくるがそいつの弱点はグリンピースだ!
パイロットがむちゃくちゃ嫌いなんだ。あれ。豆ご飯なんか特に効果的。
ラッキーカラーはシルバー。ラッキープレイスはゲーセンだ。
それでは、今日はこの辺で!!また気絶したときに!!!」




「MS乗っててどうやってグリンピース食べさせんのよ!!」
「グリン・・・ピース?」
はっ!!今のは一体・・!私は一体!!
「おい、お前大丈夫か?」
声のした方を見るとなにやらジャケットの下が気になる服装をしたお兄さん
がいた。
「ステラ、何かしたんじゃないだろうな?」
「何も・・・してないよ・・。枝でつついただけ・・。」
「つつくんじゃありません!!」
どうやらこの青い服をきた女の子はステラというらしい。
「あの・・・私は・・。」
「あぁ、海で浮かんでたのを助けたんだ。こいつと一緒にな。」
そう言ってそのお兄さんが差したのは水色野郎。
「うーん・・、すみませんすみません・・・・もうおばさんっていいません・・。」
・・・・・・・どんな夢みてんだ。
「アウル・・変なこと言ってる・・。」
「気にすんな、俺は気にしてねぇ。」
・・・・なんか雰囲気は違うけど、どことなくレイ兄ちゃんに似てるな・・。
「あの、三人はご兄弟なんですか?」
「兄弟か・・、そんなもんだ。」
微笑しながら言うお兄さん。・・・ちょっとカッコいい・・・。服装を除いて。
「それにしても、アイツなんかアンタにやったのか?悪かったな。」
「あ、いえ。今回は私も自滅でしたし・・・。そうだ、申し遅れました。私、
マユ・アスカっていいます。」
いけない、いけない。自己紹介が遅れてしまった。
「あ、俺はスティング・オークレー。」
「ステラ・・ステラ・ルーシェ・・・これがアウルニダ。」
「ちがう!!アウル・ニーダ!それに人をこれって言うんじゃありません!!」
・・・・・芸人さんなのかな・・・?なんかうちの艦も人のこと言えないけど。

556マユif1:2005/08/16(火) 21:19:02 ID:???


PHASE−19 真実は盲目


ガルナハンの地球連合軍基地を陥落させたミネルバ。
そのまま内陸部を抜けて黒海の沿岸都市ディオキアの基地へ向かう。
「流石はミネルバ」と勝ち誇った様子のラドルの言葉が、タリアの耳の中に残っていた。
噂の先行でミネルバは過大評価されている。
やはりデュランダルは自分達を英雄にするつもりなのだろう。
対カーペンタリア前線基地の強制労働者、ガルナハンの町の住民のように、地球連合から圧力に苦しむ人々を助ける。
それを続け、勝っていけば、ミネルバはまさに正義の味方。
タリアは深く溜息をつき、次の基地ではゆっくり休みたいと願った。

ミネルバから出たマユの顔が明るくなる。
蒼い空、白い雲、緑の山々、澄んだ海。
ディオキアの景色にマユの気持ちは安らいだ。
このところ、気を張り詰めることの多かったマユにとって、豊かな自然の風景は心和む。
マユの顔を見て、ルナマリアは安心した。
だが、静かな雰囲気が似合うこの場所に、軽快なテンポの音楽が響く。
上空では真紅の戦闘機…セイバーがLacus Clyneとピンクの煙で綴った。
マユ達が音楽が聞こえる方へ急ぐと、そこにはコンサートステージが設けられている。
集まった士官の数は尋常ではなく、マユ達は圧倒された。
セイバーが描いたピンクの煙を割って、数機のモビルスーツがステージへ降下する。
557マユif2:2005/08/16(火) 21:20:53 ID:???
一機はザクでピンクのカラーリング、胸部にはLOVE!とペイントされ、掌には一人の少女が立っていた。
「みなさーん、ラクス・クラインで〜す!」
スピーカーを通してミーアの声が響き、集まっていた士官達の歓声が轟いた。
共に降下したディンとオレンジのモビルスーツ、そしてモビルスーツ形態に戻ったセイバーは、ステージ裏に下がる。
マユは不思議そうに、目の前で歌い踊るラクスを見た。
ラクスならオーブで会った。
アレックスが運転する車でオーブを見ている時、キラという人物とラクスは一緒にいた。
短い時間だったがあの時のラクスと、今ここで歌っているラクスとは、雰囲気がかけ離れている。
マユがミーアを凝視していると、ルナマリアが嬉しそうに呼びかけた。
そのままマユを引っ張りステージ裏に連れていく。
ルナマリアに引っ張られつつ、ステージ裏に来たマユは目一杯の笑みを浮かべた。
「久しぶり、マユ」
「お兄ちゃん!!」

慰問コンサートの様子を現地住民達に紛れながら、カメラに写すミリアリア。
その顔は厳しく、重苦しい。
今歌うラクスは、本物のラクスではない。
本物のラクスは、キラと共にオーブにいるのだ。
そしてラクス達がコーディネイターの特殊部隊に襲撃されたことも耳に入っている。
だからこのラクスが何者なのか疑念が募る。
慰問コンサートを見ていたのはミリアリアだけではなかった。
スティング、アウル、ステラも車から慰問コンサートを眺めている。
558マユif3:2005/08/16(火) 21:23:52 ID:???
しかし楽しげに見ているとはいえず、その瞳には興味すらなかった。
スティングとアウルはむっとし、ステラは無関心。
止めていた車を、すぐに発進させた。
ネオが与えてくれた数日間の自由行動。
たまにはゆっくりとしてこいよ。そう飄々とネオは告げた。
逆にそれが終れば、ミネルバを討つために忙しくなるということだった。
スティングとアウルは敵意の籠った瞳を見せた。
「ファントムペインに、敗けは許されねぇ」
重い口調で、スティングは呟く。

マユとルナマリアとは別に、タリアとレイはデュランダルが宿泊している軍保養施設にやってきていた。
夜にはマユ、ルナマリア、そしてミネルバに復帰するシン、ミネルバへ配属となるハイネを呼び、会食する。
ミネルバのクルー達には久々の休暇となり、今日だけだがタリアとパイロット五人は軍保養施設に宿泊できる。
皆が揃うその前に、デュランダルはタリアとレイを先に寄越した。
久しぶりの再会に、デュランダルはレイに暖かな言葉をかける。
レイはそれだけで心の中が満たされた。
幸せそうな笑顔を見せて、レイはデュランダルに抱きついた。
デュランダルがレイの後見人ということは知っている。
余程レイはデュランダルのことを親愛しているのだろう。
深い事情までは知らないが、タリアはその様子を微笑んで見ていた。

夜になり皆が集められる。
赤服が五人揃い、席につく。
デュランダルがマユに声をかけると、マユは「お久しぶりです」と静かに返した。
559マユif4:2005/08/16(火) 21:26:14 ID:???
マユ、シンとデュランダルは知り合いである。
トダカの知人で、彼の頼みもあって、オーブからプラントに移住できるようデュランダルが手配をした。
少なからずシンとマユがオーブでどう暮らしていたかも知っている。
だからデュランダルはマユをインパルスのパイロットとして後任させた。
デュランダルは、マユのオーブ近海での一戦やガルナハン基地陥落などの功績に、叙勲の申請をせねばと愉快げに話した。
しかしマユはそれを拒否する。
自分はそんなもののために戦っているわけではないし、そんなものが欲しくて戦っているわけでもないと言った。
マユは手早く食事を済ませ、その場を逃げるように後にする。
追いかけるシン。
マユに追い付き注意するシン。だが、マユはシンから顔を背けた。
「だってあの人、好きじゃないんだもん…」
嫌そうな顔をしてマユは呟く。
デュランダルはマユとシンをプラントに移住できるようにしてくれは恩人だ。
しかし、マユには彼の言葉がいまいち信用できない。
確かにデュランダルの言葉は、説得力もあって正しいのかもしれない。
だがマユには、デュランダルが心からその言葉を言っているようには聞こえなかった。
「お父さんとお母さんと同じなの…デュランダル議長は」
シンにそう言うと、マユは廊下の奥に走っていってしまった……。




560マユif作者:2005/08/16(火) 21:29:14 ID:???
戦闘無しですが微妙に長い…orz
すんません、ダメな方は読み飛ばしてください
561通常の名無しさんの3倍:2005/08/16(火) 23:42:43 ID:???
乙age
562通常の名無しさんの3倍:2005/08/17(水) 17:36:41 ID:???
保守
563通常の名無しさんの3倍:2005/08/17(水) 22:29:34 ID:???
マユIf乙。
どうせなら、ミーアコンサートをカットしてその分議長との出会い回想に
回しても良いかも。ifは他と設定大分ちがうし。
564通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 01:06:58 ID:???
夜分に失礼します。
ファントムペイン第五話目です。
前回は重苦しい話だったので、今回は少し軽めにしました。
お眼汚しは覚悟の上、お付き合いくださいませ。
5651/16:2005/08/18(木) 01:09:10 ID:???
「やれやれ…とんだ任務だったぜ」

第81独立機動軍ガーティ・ルーの艦内―
帰還したゲンは肩をすくめ、先ほどまでの任務を振り返っていた。

ザフト軍セカンドステージMS計画―
インパルス、カオス、ガイア、アビス、ザクウォーリア…
ファーストステージのジンやゲイツとは比較にならないほどの性能を誇るMS群
それらの製造計画の総責任者であり、プラント屈指の技術者ユーリ・アマルフィの暗殺―
彼の暗殺がゲンの任務だった。

アウル、スティング、ステラの3人がカオス、ガイア、アビスを強奪する混乱に乗じての暗殺―
軍用プラントであるアーモリーワンへの潜入と、要人の暗殺自体が困難を極めた。
更に暗殺後は、MSを用いず単身母艦への帰還をこなさねばならなかった。
流石のゲンもその任務で疲労しきっていた。

ゲンの合流後、ガーティ・ルーはネオのエグザスと強奪した3機の新型を収容。
ザフト軍新鋭戦艦ミネルバの追撃にあったものの、予備の推進剤を爆破させ距離を取る事に成功。
ここまではほぼ計画通りの作戦進行ではあった。

帰還後、ゲンは艦橋に上がり、指揮官ネオ・ロアノーク大佐とイアン・リー艦長に報告を行っていた。

「だが、お陰で思わぬ収穫もあったよ」

ブリッジの椅子に腰掛けるネオがゲンにねぎらいの言葉をかける。

「お前のお土産、アレの中身なんだが…かなりヤバイものだったよ」

ゲンの持ってきた土産―
ユーリ・アマルフィの遺体から回収したディスクのことであった。

「何だと思う?」
「…勿体つけないで教えてくださいよ」

からかう様にしてゲンに問うネオ。
だが疲労していたゲンは彼の悪戯に応じるつもりはなかった。
ネオは残念そうに口を尖らせ、だがそのあとすぐに笑みを浮かべながら答えた。

「新型核エンジン搭載の…MSの設計データさ」
5662/16:2005/08/18(木) 01:10:19 ID:???
「へぇ…ユニウス条約違反じゃないですか?ザフトもやるモンですね」

我関せずとばかりにゲンは受け流す。それを聞いたネオは、意外そうに呟く。

「ちぇっ…もっとこう、驚いたらどうなんだ?
 条約違反なんだから、『ザフトめ!とんでもないこと計画しやがって!』とかさぁ…?」
「…大佐、だいたいこのガーティも俺のMk-Uも、とっくに条約違反のミラージュコロイドを使ってるんだぜ?
 今更そんなこと言えた義理ですか?」

まさしく正論でゲンは切り返す。
ミラージュコロイドを搭載し、停戦中にもかかわらず、幾度もザフトに仕掛けているのは自分達である。
条約違反どころか、それ以上のことをしているのが彼らファントムペインであった。

「…お前、若くないねぇ?
 もっとこう、熱い人生を送ろうとか思わないの?時には感情に訴えることも大事だよ?」
「…俺達の仕事は冷静さが信条でしょう。
 いちいち熱くなってたら、こんな任務は務まりませんよ」

再び言い負かされるネオを見かねて、もう一人の艦橋の男が口を挟んだ。

「大佐、貴方の負けです」

ガーティ・ルー艦長、イアン・リー少佐。
傍から見ると、まるで子供と大人の言い合いのようなやりとりを続ける二人を見て、呆れながら言った。
オマケに大人に見えるのが部下で、子供に見えるのがその上官である。
特殊任務の特殊戦艦でやりとりされるべき会話ではない。
職業軍人のリーにとっては何とも珍妙な光景であった。
見ればブリッジのクルーまで笑いをかみ殺している。
リーは咳払いをした後、本来の仕事を続けた。

「中尉、今回の働きは見事だった。
 本来ならここで君には少し休みでも与えたいところだが…そうもいかなくなった。これを見てくれ」

リーはブリッジの大型モニターに図面を投影した。
ガーティー・ルーの後を、高速で追う艦影が映し出される。

「追っ手…ですね」
「ああ、ガーティー・ルーよりも脚が早い。このままでは数時間後に追いつかれるだろう。
デブリ帯に誘い込んで仕掛けようと思うのだが、その前に万が一にも他の部隊と接触しないとも限らない。
ご苦労だが、あの3人が最適化を終えるまで、Mk-Uで待機していてもらおう」
5673/16:2005/08/18(木) 01:11:36 ID:???
アウル・スティング・ステラの3名はエクステンデッド。
彼らはその戦闘力を維持するため、戦闘後は自らの体の最適化を迫られる。
連戦もできないではないが、投薬で能力を引き出された代償がどんな形で出るか分からない。
ゆえに、今3人を戦闘に参加させるわけにはいかなかった。

「了解。これより第二戦闘配置で待機します」

軽く敬礼した後、ゲンはブリッジを後にした。
それを見たリーはため息をついた。そしてクルーに聞こえないようにネオに語りかける。

「コーディネーターとは強靭なものですな。
 あれほどの任務をこなした後でも平然と次の任務に向かえる…」
「アイツだけさ。コーディネーターっていったって、あそこまでタフなやつは居ない。
 恐らく疲労はしているだろうが、艦の置かれた状況を考えて疲労を押さえ込んでるのさ」

コーディネーターであり、ソキウスでもあるゲン。
しかし、艦では彼はあくまでコーディネーターとしてではなく、新型エクステンデッドの身分だった。
ファントムペインの中で彼の秘密を知るのは、ネオとリーの二人だけである。
そんなリーでもゲンの精神的、肉体的強靭さにリーは驚きを隠さない。
それと同時にひとつの疑問が浮かんだ。

「本来、詮索すべきではないでしょうが…彼は何者なのですか?」
「…運命すらねじ伏せる男さ」

言外にネオは説明を拒んだ。暗に機密であるから話せない、と。
だが、それでも彼に対して秘密のままにしておくには、今後の信頼関係に齟齬をきたしかねない。
そう思ったネオは抵触しない範囲でゲンの秘密を語った。

「そうだな。たとえば…全てを失った人間が、唯一残された肉親を求め彷徨う。
 己の命も魂も、記憶も売り渡して…そんな人間がいるならば、そいつが最強だろう。そうは思わないか?」
「肉親…ですか」

真相は分からない。だがリーには、想像もつかないであろう部下の過去を推し量るには十分であった。

「さて、俺もエグサスのところへ行くよ」
「…大佐も行かれるのですか?」
「不測の事態が起きたときに、ゲン一人じゃ大変だからな」

じゃあな、と手を振ってブリッジを後にするネオ。
艦を護るためMk-Uに向かったゲンとエグザスに向かったネオ―
軽口とは裏腹に確実に任務をこなす二人を見て、この作戦は必ず成功する―そんな確信をリーは抱いた。
5684/16:2005/08/18(木) 01:12:58 ID:???
「やられたな…」

ザフト軍新鋭戦艦ミネルバの艦内―
プラント最高評議会議長、ギルバート・デュランダルは、肝を舐めつつ報告を受けていた。
カオス・ガイア・アビスの新鋭3機の強奪に居合わせ、ミネルバに乗り込む羽目になった。
だが、その先で受けた報告―
セカンドステージMS計画の総責任者、ユーリ・アマルフィ博士の暗殺―

「MSは作り直しがきくが…人の命はそうはいかない」

これでセカンドステージMS計画に続くサードステージへの移行は遅れる。
そればかりか責任者の死亡が現場指揮に与える影響も懸念される。
ユーリの暗殺の事実は伏せ、強奪に伴った被害の中での死という形を取るよう指示したが…
今後のデュランダルの思い描いたプランは変更を余儀なくされた。

「せめて…あの奪われたあの3機の始末だけでも…つけませんとね」
「そうだな。タリア、よろしく頼むよ」

報告を行なっていたのは、ミネルバ艦長、タリア・グラディス。
新鋭戦艦ミネルバに着任したばかりで、いきなりの強奪事件への遭遇、そして暗殺事件―
事態が予断を許さぬ状況ではあるが、彼女の言葉はデュランダルの思いを代弁していた。

「それと、もうひとつ報告しなければならないことが…」
「何かな?」

この期に及んで、また悪いことかとデュランダルは内心肩をすくめていた。
もっとも、これ以上悪いことなどあるまいとも思っていたが…

「極秘会談をなさっていた、オーブ首長国連邦代表、カガリ・ユラ・アスハ代表が、この艦に乗っております」
「…あの姫が、乗っているのか?」

これは良いことなのか悪いことなのか、デュランダルにも判断ができず、苦笑するしかなかった。
5695/16:2005/08/18(木) 01:13:48 ID:???
極秘会談―
先の大戦で戦場となったオーブから流出したコーディネーターの難民たち。
その中にはオーブ国営企業、モルゲンレーテ社の技術者が数多く存在した。
戦後、プラントの移民政策の一環として、それら優秀な技術者はユーリの元へ集っていた。
そしてユーリ指揮の元、セカンドシリーズMS計画に携わっていたのだ。

カガリ代表の突然の会談申し込みは、オーブから流出した技術者の返還、帰国を求める内容であった。
もっとも、国内の軍事機密に携わった人間を、おいそれと帰すわけには行かない。
平行線をたどった会談の末に、突如発生したMS強奪事件―
会談の当事者が、まさかこの艦にいるとは…

「だが、挨拶くらいはしなければな…」

そう言ってデュランダルは席を立ち、グラディス艦長と共に席を立ち、相手の待つ部屋へと向かった。

同じ頃、話に上っていた人物もこれからのことを考え、頭を悩ませていた。

「これからどうする、アスラン?」
「…アレックスです、代表」

オーブ首長国連邦代表首長、カガリ・ユラ・アスハは、混乱の最中ミネルバに到着―
その後、若干のトラブルにはあったものの、側近と二人で別室に案内された。

「…今は状況に身を任せるしかないな…
 俺は…その…正体がわかると、色々と拙いことになるので、迂闊なことはできない。
 それにこの艦はどうやらザフトの新鋭大型戦艦。今は客人扱いだが、ちょろちょろすれば…」
「あらぬ疑いを掛けられかねない…か。今は何もできないな…わかったよ、アレックス」

アレックスと呼ばれた側近の諫言に従うことにしたカガリ。
実際、彼女もどうすることもできないとは分かってはいたのだ。
新型MSが強奪された後、アレックスとともにザクに乗り込み、強奪犯と戦いもした。
しかし、ミネルバに着いて真っ先に、誤解から銃を突きつけられたりもした。
最早平時ではなくなっていた。それが彼女の不安を掻き立てていたのだ。

アレックスとのわずかなやり取りは、彼女に理性的な側近の存在を再確認させた。
自分の今すべきことは無事にオーブに帰り着くこと―
そう心に留めたカガリであった。

そして部屋に来訪者―プラント最高評議会議長、ギルバート・デュランダル―が到着した。
5706/16:2005/08/18(木) 01:16:10 ID:???
「お待たせ致し申し訳ない、姫」

開口一番、プラントの最高責任者は面会の遅延を詫びた。
そして状況の把握、事後の対策の検討に多大な時間を割いていたと弁明した。
また、カガリに対しても機密に抵触しない範囲で状況の説明をした。
現在、奪取された3機のMSを追っていること―
奪還が最優先だが、困難ならば破壊、敵の撃滅をせねばならないこと―

「こんな状況ですが、何卒ご理解願いたい」

デュランダルは最後に深々と頭を下げた。

「いや、こちらこそ、突然の会談の申し出に応じていただいておきながら…
 なんの助力もできず、おまけにこの艦でやっかいになっている。詫びるのはこちらの方だ」

今度は逆にカガリの方が頭を下げた。
デュランダルとしては、一応誠意を見せるために下げたのだが…
逆のことを、しかも他意なく本心でされるとは―苦笑いがこみ上げてくるのを我慢していた。

「ところで、こちらの方は…アーモリーワンでもお会いしたが、どなたかな?」

デュランダルは、先ほどアレックスと呼ばれた青年の方に向き直っていった。
サングラスをかけた青年は、困惑した様子でカガリを見やった。

「あ、いや、彼は…その…
 私の私設秘書で、護衛の任にもあたってもらっているアレックス・ディノだ」
「なるほど。
 先ほどは、あの混乱の最中、ザクに乗り込みわが軍を援護していただいたとか…
 流石は代表の護衛。お陰でこの艦の搭載機も助かったと聞く。私からも礼を言わせて貰うよ」

やや戸惑いながらのカガリの説明ではあったが、デュランダルは納得顔で礼を述べた。
ほっとしたカガリではあったが、次のデュランダルの言葉は彼女を驚愕させることになる。

「その腕を見込んで頼みたいことがあるのだが…
引き続き、わが軍の作戦を援護してはもらえないだろうか…アレックス・ディノ君…
…いや、アスラン・ザラ、そう呼んだ方が宜しいかな?」
5717/16:2005/08/18(木) 01:17:38 ID:???
「ぎ…議長!それは…!」

慌ててカガリが会話を遮るが、時既に遅かった。
アスラン・ザラ、側近の真の名を呼ばれたことでカガリは蒼白であった。
同じく、デュランダルの隣に控えていたタリアも驚きの表情を隠せないでいた。

「やはり…バレていましたか」

だが、意外にも当の本人であるアレックスは冷静に返答していた。
サングラスを取り、素顔のままでデュランダルに向き直る。

「お久しぶりです、議長」
「最後に君と会ってから2年近くになるな」
「私がプラント国外追放の処分を受けてから…もう2年にもなりますか…」

驚いた顔のカガリとタリアをよそに、二人は会話を続ける。
アスラン・ザラの受けた国外追放処分―話は二年前に遡る。
大戦末期、プラントは対地球政策の対立から、穏健派のクライン派と強硬派のザラ派に二分された。
ザラ派頭目、パトリック・ザラの息子であったアスラン・ザラも当初はザラ派に属していた。
が、己が父の妄執に疑問を感じ、大戦終盤の第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦では派閥を離れる。
そして、彼はラクス・クライン率いる三隻同盟に参加―ジェネシスの破壊に携わることとなる。

戦後、クライン派が政権に就いたが、戦後処理の中でザラ派の処理―即ち戦犯裁判が問題となる。
プラントの軍事を司ってきたザラ派を裁くことは避けたいクライン派ではあった。
しかし、ジェネシスで地球を焼こうとしたザラ派に何の咎めも無しでは対地球政策は為しえない。
仮の形でも彼らを裁かないことには、地球サイドの心証の悪化は避けられない。
ザラ派への裁判は、クライン派にとっても苦渋の決断だった。

最中、3隻同盟に参加したザフト軍人の中で、アスラン・ザラと盟友ディアッカ・エルスマンの二人が出頭。
嘗てのザラ派二人は、他のザラ派と共に裁判を受けた。

だが、彼らの処理はクライン派の首脳陣を更に悩ませることとなる。
ラクス・クラインの3隻同盟自体、公の存在にはできない上、当のラクス本人も行方不明―
二人は、ザラ派であった罪と、脱走兵としての罪で処理する以外に裁く手段が存在しなった。
更に、アスラン・ザラはジェネシス破壊の罪を裁判で告白―
一時は極刑も免れ得ない状態であった。

その時、救いの手を差し伸べたのがデュランダルであった。
大戦中盤、最強といわれた連合のストライクを撃った功労を元に、クライン派を説得、死一等を減じた。
結果、軍籍の剥奪、所有財産の没収、プラントからの国外追放という落としどころに落ち着いたのだ。

5728/16:2005/08/18(木) 01:18:48 ID:???
裁判終了後、アスランはプラントの友好国である大洋州連合に移住することになる。
その後、オーブに渡り、カガリ・ユラ・アスハの元でアレックス・ディノとして生きることになる。
これが事の顛末であった。

つまりは、今だプラントにおける罪は消えていないアスランが、ザフトの艦にいる―
カガリの心配とタリアの驚愕の理由は、その異常事態を慮ってのことであった。
最も、そんな二人をよそにアスランとデュランダルは言葉を続ける。

「…ディアッカ・エルスマンは…その後どうなりましたか?」
「彼か…彼は今宇宙にいるよ。地球軌道艦隊、ジュール大隊の一員としてね」
「ジュール大隊?」
「人手不足の折、ザラ派への処分も徐々に緩和されている。
 イザーク・ジュールにも艦隊を任せていてね…ディアッカはその腹心というわけだ。
 君は何も聞いていないのかね?」
「オーブに渡ってからは…いろいろと、その、問題がありますから」

ザラ派に属していた政治家、エザリア・ジュールとタッド・エルスマンの息子達―
イザーク・ジュールとディアッカ・エルスマンの二人は、裁判後、ザフトに復隊していた。
ザラ派であっただけのイザークは、母が公職から追放された以外はお咎めなし。
レッドであり、大戦終盤から隊長格にあったことから艦隊司令に任じられていた。
一方のディアッカは、脱走の罪が災いしてレッドから降格処分を受ける。
一般兵の身分であったが、実力では抜きん出ているため、イザークの腹心として活躍していた。

もっとも、嘗ての盟友たちの安否はアスランの元には入らなかった。
オーブに行ってからは、アレックス・ディノとして、カガリの秘書兼護衛役として生きていた。
いくらオーブ代表でも、プラントの犯罪者を手元においていると分かれば具合が悪い。
故に彼は、プラントの現状を知らずに今日まで過ごしていたのだ。

「議長!アスラン…いや、アレックスのことは…!」

心配そうにことの成り行きを見守っていたカガリであったが、やっと口を開けた。
彼女をよそに、二人にしか分からない会話を続けられたので、会話に入る機会がなかったのだが…
部下の不安定な状況を慮っていたが、やっとのことで会話を遮った。
が、デュランダルの次の言葉は彼女を拍子抜けさせることになる。

「代表、ご安心を。いまさら彼をどうこうするつもりはない。
それにここはザフトの軍艦ではあるが、プラント領内ではない。
アーモリーワンでは彼はプラントに居たことになるが、…彼は一応アレックス・ディノだからね」
5739/16:2005/08/18(木) 01:19:59 ID:???
デュランダルの言葉の後、アスランはカガリに事実を打ち明けた。
プラントにいた頃の裁判で、議長から並々ならぬ助力があり、命が助かったこと。
更には、プラント脱出から大洋州連合に至るまでの手配も行なってもらったことを。
そこまで聞いたカガリはようやく安堵の表情を見せたものの、今度は怒り出した。

「…なんでそれをもっと早く言わない!私はどうなることかと、さっきから心配していたんだぞ!」

今まで散々心配させておいて、実は最初からアスランもデュランダルも旧知の間柄だったのだ。
流石に彼女でなくとも文句のひとつやふたつは言いたくもなろう。
だが仮にも国家元首…すぐに側近としてのアスランに諫められてしまった。

「で、話を戻そうか、アスラン」

デュランダルは、そういってアレックス・ディノに今後の作戦の援助を願い出た。
新鋭機を3機強奪されたことに端を発した今回のミネルバの緊急出動。
新鋭戦艦ということもあり、スタッフに戦争を熟知した人間がいないこと―
進水式後の就航後に行なわれる筈の練成訓練もできず、パイロットの連携に不安があること―
そんな中で、強奪された3機と、謎の戦艦ボギーワンを追わねばならない状況―
一時的に、アレックス・ディノとして、戦闘に参加してもらえないか、そうデュランダルは頼んだ。

「無論、積極的にオーブの人間が戦闘に参加するのは拙い。
 だから、艦の防衛にのみ参加、ということではどうだろうか?」
「私は構いませんが…代表次第です」

アレックスから話を振られたカガリは迷った。
議長の言うとおり、ザフトからの要請でオーブが戦闘に参加することは拙い。
だが、この状況を考えれば、議長の要請にも理はあるとも思えた。逡巡の後、カガリは断を下した。

「アレックスの戦闘参加は…できれば避けたいが、そうもいかないだろう。了解した。
 だが、ひとつだけ。あくまでザフトの要請ではなく、私の要請でということにしたい。
 今回、この艦に居合わせることになったのも、私の責任―だから、私の意志で―」

デュランダルとタリアが退席した後、カガリはこのような事態になったことを部下に詫びた。
本心では何としてでも彼を戦場に送ることは避けたかったが、それができないことが歯がゆかった。
せめてその責を自分にと思い、自らの要請でということにしたのだが、彼女の心は晴れなかった。
そんな彼女を見て、アレックスは困った様子で言った。

「これで、俺は君を護るという本来の仕事ができるわけだ。嫌なことなんて…ないさ」
57410/16:2005/08/18(木) 01:21:43 ID:???
「大佐、間もなく捕捉されますな」
「そうだな。さて、どうするかな」

ガーティー・ルーは当初の予定通りデブリ帯へと進路を取った。
だが、懸念の通り、ミネルバの脚は早く、交戦は免れ得ない状態となった。

「私に妙案があるのですが…」
「へぇ…聞かせてくれよ」

リーの案は、間もなく進路に現れる隕石にアンカーを射出しミネルバの射程外へ移動。
デコイを用いミネルバをかく乱、その隙に背後を突き、ミネルバ本体を強襲するというものであった。

「ミネルバを撃つのはこの艦でやるのか?」
「無論。この艦の主砲ならば必ずや彼の艦を撃沈できましょう」
「…悪いが、最後のヤツだけは反対だな」

ネオはリーの作戦に同調しかけたが、最後のミネルバを撃つ役をガーティにさせるのを躊躇った。

「何故です?一気に仕留めたほうが…」
「リー、落ち着いて考えろ。万が一この艦が被弾した場合はどうする?
 確かにこの艦の主砲ならいくら最新鋭艦であろうと、直撃を食らえば一たまりもないだろう。
 だが、逆を言えば相手の主砲に捕らえられる危険性もある。
 俺達の作戦は何だ?
 奪った最新鋭の機体からその技術力を戴くことにあるんだろう?
 俺達のガーティ、今は連合の艦であることを公にはできない。
 補給も修理も月の秘密ドッグ以外では碌に行なうことすらできない。
 …いわばこの艦は、完全なるスタンド・アローンの状態だ。
 艦への危険は極力避けるべきだ、違うか?」

ガーティ・ルーは完全なるスタンド・アローン状態。
増援も補給も望めない孤立した艦は、被弾すれば命取りになりかねない―
ネオの危惧にリーは反論の余地がなかった。

「では、ミネルバはどうなさいます?」
「ミネルバを撃つ役は、アイツにやってもらうさ」

ネオは笑みを浮かべ、指を二本立てた。Mk-Uにやらせる―暗にそう言っていた。
57511/16:2005/08/18(木) 01:22:44 ID:???
「熱紋反応!これは…カオス、ガイア、アビスです!」

ミネルバのブリッジにオペレーター、メイリン・ホークの凛とした声が響き渡る。
それと同時にこれが作戦の幕開けであることを物語っていた。
強奪された3機の奪還、もしくは破壊―そしてミネルバのMSも動き出す。
ルナマリア・ホークのザクウォーリア、レイ・ザ・バレルのザクファントム、そして…

『マユ・アスカ!コア・スプレンダーいきます!』 

ガーティ・ルーの3機とミネルバの3機はこうしてデブリ帯での戦闘を行なうことになる。

「ボギーワンに変化は?」
「今のところありません」

一方、ミネルバ艦長タリア・グラディスはボギーワン、即ちガーティ・ルーの動きを不自然に感じていた。
捕捉されたにもかかわらず、3機のMSを出した以外に変化はない―
普通なら反転して攻撃をしてきても良さそうなものなのだが・・・
このままではミネルバの射程内に入るかもしれないのに、全く動きがないことが不可解であった。

「変ね…」

そうタリアが呟いた頃には、既にガーティー・ルーはミネルバの背後に回り、射程内に収めようとしていた。

「始めましょうか、大佐」
「ふっ…こうも呑気だとはな…せいぜいミサイルの雨を食らって慌ててもらおうか!」

射程距離に収めたネオたちの行動はすばやかった。
ありったけのミサイルをミネルバに向けて発射し、直後に退避運動に入り、コロイドを展開―
これによりミネルバは再びガーティ・ルーを見失うことになるのだが…
ミネルバはそんな相手の動きさえ見えていなかった。

「後方よりミサイル群接近!」

メイリンがブリッジに危機を告げる。

「機関最大!全速離脱!」

直後にタリアも指示を出す。だがその行動も既にガーティに先読みされていた。
第一波ミサイルはかわしたものの、第二、第三のミサイル群が接近していた。
数発の被弾で済んだものの、ミサイルが逸れた先にあった隕石の岩盤がミネルバを叩く―
57612/16:2005/08/18(木) 01:23:51 ID:???
「艦の被害状況を報告せよ!」

岩盤の破片による激震に見舞われたミネルバ。
事態が沈静化した後も、クルーはその建て直しに追われた。
ミネルバの船体への損傷は致命的なものではないが、不幸にもエンジン部分に損傷が認められた。
更には、周囲に漂う岩盤の欠片により対空監視がままならない状況―
今敵が新たなMSを出せば、間違いなく窮地に陥る―誰もがそう思った。

『艦長、アレックス・ディノです。
 被害状況は聞きました。このままでは敵の動きに対応できません。
 自分がザクででますが、宜しいですか?』

格納庫から入った通信は、アレックス―かつてのザフト・エースからのものだった。
無論、タリアに断る理由もなく、ブリッジに同席していた議長も目で頷いていた。

「本来貴方に頼むことではないけど…そうも言ってられないわね…頼むわ。出て頂戴」
『了解。アレックス・ディノ、ザク、発進させてもらいます!』

艦の外に出たアレックスは慄然とした。ミネルバの損傷は素人目にも分かった。

「これでは…敵の追撃など…無理だ」

だが、そう言った直後、閃光が彼の前を通り過ぎ、ミネルバの艦尾を抉った―

「機関部破損!航行能力大幅減退!…それにこれは…敵艦からの発砲ではありません!」

ダメージコントロール要員から報告を受けた副長のアーサー・トラインが、被弾の原因を報告する。
タリア・グラディスはその事実からMSの存在を悟ったが、レーダーにそのような反応はない―

「ミラージュコロイドだ!」

混乱した状況を説明したのは、軍人ではないプラント最高評議会議長―
すぐにその言葉が正しかったことが証明される―
漆黒の機体が姿を現した―

「ス…ストライク…?そんな…どうしてここに…!」

嘗てアスラン・ザラであった頃、自身が撃墜した筈のMSが、アレックスの眼前にいた―
57713/16:2005/08/18(木) 01:25:18 ID:???
「…ったく、なんて硬い艦だよ!」

ゲンはMk-Uのコクピットで悪態をついていた。
岩盤に叩かれたショックでミネルバが体勢を立て直す間、彼はコロイドを展開し接近していた。
そしてMk-Uのメガ・ランチャーでミネルバを抉る―
エンジンブロックを狙い、艦を撃沈、あるいは自力航行不能なまでに追い込む―
ここまでは彼の描いた筋書き通りだった。

だが、ミネルバは自力航行能力を失わないばかりか、退避運動に入っている。
最新鋭艦としてプラントの技術力の粋を集めた艦の装甲の硬さはゲンの予想を遥かに超えていた。
そして、見ればミネルバから発進したザクがこちらに迫ってくる。

「これ以上はやらせない!」

アレックスの乗るザクはブレイズ・ウィザードを装備していた。
そして、ウィザードの肩に備え付けのミサイルを放った。

「フェイズ・シフト装備のMk-Uにそんなものが効くかよ!」

ゲンはシールドを構え、被弾を防ぐ―
だが、ミサイルの爆煙が収まったとき、彼の眼前にアレックスのザクがいた。

「くっ…煙幕のつもりか!」

舌打ちするゲンだが、若干反応が遅れる―
アレックスのザクはヒートホークを引き抜きゲンのMk−Uを捉えた―
直後、彼の斧はMk-Uのランチャーを切り裂いていた。

小爆発が起こり、ランチャーが爆散する。
アレックスの狙いは、最初からMk-Uではなく、敵の持つ対艦用ランチャーだった。

「こいつ…!ホントに一般兵かよ!?」

緑色の機体でパーソナルカラーに染められていないザクの、意外な動きにゲンは翻弄された。
機体の色から相手は一般兵と思われたが、乗っているのは嘗てのエース、アスラン・ザラ。
真相を知ればゲンも納得しただろうが、今は知る由もない。
追撃を警戒したゲンだが、アレックスはそのままザクの機体をMk-Uに寄せてきた。
接触回線が開かれ、アレックスの声が響く―

「ストライクのパイロット!お前は一体誰なんだ!」
57814/16:2005/08/18(木) 01:26:41 ID:???
「…はぁ?」

ゲンは戦闘中にもかかわらず、ポカンと口をあけ、動きを止めてしまった。
それほどアレックスの取った行動は突拍子もなく、ゲンを拍子抜けさせるものだった。
戦闘中に接触回線を開いて敵の仔細を問いただす―そんなことは通常は考えない。
最も、アレックスの強さに驚嘆し、警戒を強めたゲンの戦意を挫けさせるものではあったが…。

一方のアレックスは、ゲンとは違い真剣そのものの表情で問いただしていた。
彼にしてみれば、ストライクというMSは、宿敵であり親友でもあったキラ・ヤマトが駆った機体―
そして盟友であり部下でもあったニコル・アマルフィの命を奪った憎むべき機体―
そんな因縁のMSを目の前にして、先ほどまでの冷徹な戦士としての行動とは裏腹に、心は乱れていた。

友情とも憎悪ともつかない奇妙な感情がアレックスを支配する。
それが彼を、突拍子もない行動に駆り立てた理由であった。
ザフト艦艇を襲撃した漆黒のストライクの行動を知っていれば、そのような行動は取らなかっただろうが…
プラントを追われ、軍籍を剥奪された故の情報量の少なさが、彼にとっては仇となった。

だが、そんな異常な行動が、逆にミネルバとアレックスにとっては幸いとなる―

「…アンタこそ、誰だよ?」

戦意を挫かれたゲンは、アレックスの意図を知ってか知らずか応答してしまった。
見れば、アレックスのザクは、既にヒートホークの刃を収めてしまっている。
無論、ゲンが戦闘を再開しようとすればすぐに応じることは可能であったが…
少なくとも、今は戦闘の意思はない―そんなアレックスの意思に同調してしまったのだ。

「俺は…!アス…いや、アレックス・ディノ…だ」

まさか自分が問いただされるとは思っていなかったアレックスは、思わず真の名を言いそうになった。
焦りながら答えるアレックスの声を聞き、ゲンは笑い転げそうになった。
本当に名前を名乗りやがった―
名前の真偽は兎も角、アレックスの行動は今度こそ本当にゲンから戦意を削ぎとってしまった。
そしてゲンはある悪戯を思いつくことになる―

「へぇ…アレックスか。いいぜ、アレックス、教えてやるよ。
 俺は"Genocider Enemy of Natural"―ナチュラルの敵を殲滅する者…さ」
57915/16:2005/08/18(木) 01:27:46 ID:???
そう言い残すと、ゲンは踵を返し後退した。
どのみちミネルバは追撃できる状態ではなく、敵艦の追撃阻止という任務は終了していたのだから―
それに、名前を告げたところで、公式には存在しないファントムペインの自分なら問題はない。
直後、ガーティー・ルーから後退の信号が上がり、この戦闘は幕を閉じることになる。

アレックスはゲンの名前を反芻していた。

「"Genocider Enemy of Natural"―ナチュラルの敵を殲滅する者…
 俺達コーディネーターの…敵…なのか?」


「で、そのアレックス・ディノ君と戦ったってわけ?」
「ああ」

帰還後、ゲンはネオとリーに戦闘状況の報告を行なった。
ネオはアレックスの行動を聞くと、腹を抱えて笑い出し、リーを呆れさせた。
ネオが一しきり笑い終わると、今度はリーのゲンに対する小言が始まった。

「中尉、君はファントムペインの中では私に次ぐマトモな軍人かと思っていたが…
 我々は特殊任務に着いている特務戦艦のクルーなんだぞ?もっと自覚を・・・」

そこまで言いかけてネオが口を挟む。

「リー、お前何気に今酷いこと言わなかった?」
「さぁ…?」

さり気なく酷いことを言われた気がするネオをリーはフォローもしない。
小言が続いた後、ゲンは素直に詫び、以後気をつける、とだけ言った。
その後、リーはゲンに部屋に帰り休息を取るよう指示した。


一方その頃、アレックスの方も、タリア艦長のお説教が始まっていた。

「…嘗てのザフトのエースパイロットともあろう人間が…
 敵と通信を開いて、あろうことか正体を聞こうとするなんて…」

タリア・グラディスは、別室でデュランダルとカガリ、そして当のアレックスを交えて報告を受けていた。
因縁の相手を認め、思わず敵に接触回線を開き、所属を問いただしたことに関する報告―
タリアとカガリはアレックスの行動に呆れながら、デュランダルは笑いをかみ殺し聞き入っていた。
そんな中、肩をすぼめて聞き入るアレックスがいた―
58016/16:2005/08/18(木) 01:29:41 ID:???
「本当に…その…申し訳ありませんでした」

心底済まなそうにするアレックスを見て、タリアは怒る気力も失せてきた。
かつてのイージス、ジャスティスを駆ったアスラン・ザラは鬼神のような強さを誇ったと聞くが…
今目の前にいる青年は、ただの好青年にしか見えなかったのだから。

最も当のアレックスは打ちのめされていた。
まさかあの漆黒のストライクが、過去数回にわたりザフト艦艇を襲撃していたとは…
知らなかったとはいえ、仇敵を打ちもらしたことについては弁明の余地がなかった。

「まぁ、タリア。そう彼を責めないでくれ」

話の腰を折ったのはデュランダル―

「彼に助力を求めたのはこの私だ。責められるべきは私、彼を怒るのは筋違いというものだ。
それに、彼は本来の仕事ではないのに、この艦を護ってくれたではないか?」

そしてもう一人―

「いや、アレックスに命令をしたのはこの私。責められるべきは私だ、議長」

オーブ代表、カガリ・ユラ・アスハも部下の不始末を詫びていた。
タリアは、目で議長に合図をし、この場を収めるよう言った。

「ふむ…そうだな」

呟いてデュランダルは、アレックスの報告の検討に入った。

「名はその存在を示すものだ。
 ならば、もしそれが偽りだったとしたら…
 それが偽りだとしたら、それはその存在そのものも偽り、ということになるのか?
 だが、撃墜された5隻の艦艇、それに大破したナスカ級…
 そして今回のカオス、ガイア、アビスの強奪事件…これらは現実に起こったことだ。
 "彼ら"は現実に存在し、今や我々の脅威となっている」

「今よりあのボギーワン、ザフト軍襲撃犯の呼称を"Genocider Enemy of Natural"…
 頭文字をとり、"Gen."すなわち、"ジェネラル"と命名する。そして、その撃滅を全軍に指示しよう」

かくしてガーティ・ルーとMk-U、カオス、ガイア、アビスの存在はザフトにとって公式に敵と認識された。
以後、ファントムペインはプラント敵対勢力"ジェネラル"と仮称され、ザフト軍と果てしない攻防を続けることになる。
581通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 02:04:22 ID:???
ファントムペイン戦記キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!乙&GJ!
ゲンとアスランの接触、デスティニープランの新型エンジン搭載MSなど見所多いですな。
582通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 02:30:17 ID:???
ユニウスセブン戦 改定案

降下するユニウスセブンを背景に、サトウのジンとマユのインパルスが激戦を繰り広げる。
機体の性能はあらゆる面でインパルスが上回っており、ジンはビームライフルを失っている。だがジンはたくみに障害物を利用しながら身を隠すため、インパルスの射撃は功をなさなかった。
マユはデュートリオンビームを生かしながら無数にビームを乱射する、これだけの弾幕ならば敵も迂闊には出れない。やがてジンは巨大な破片に身を隠すと、そこに隠れたままになった。
マユは一旦射撃をとめ様子を見守る。レーダーに反応が出た、すかさずそれをビームで撃ちぬく。
「やった」
思わず叫ぶ、だが。
「ぬるいわ!!」
サトーは雄たけびと共に、インパルスの背後から襲い掛かった。マユが撃ちぬいたのはサトウの僚機の残骸であり、サトウはその間に大きく迂回しつつ背後に回りこんだのだ。
刀がインパルスの肩を捉える、だがPS装甲がそれを無効化した。ならば・・・。
次の瞬間、ジンの刀はインパルスの胸部に存在するエアダクトの隙間を貫いていた。ここならばPS装甲とて無意味である、サトウは勝利を確信した。
だが、
「なんだと」
インパルスは胸部を分離、コアスプレンダーと脚部だけになると一気にジンを蹴りつける。地球の重力に捉えられたジンは2度と上がってくることはなかった。
だが、インパルスも脚部だけでは上がりきれない。マユは死を覚悟した。
しかし、そうはならなかった。
アレックスのザク、そしてレイとルナマリアのザクがインパルスを必死で押し上げようとしているのだ。
マユは、自分に帰るべきところがあるところを認識した。

583通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 09:22:55 ID:???
なあファントムペインの作者さ〜ん
ミネルバってどういう位置ずけ?たぶんハイネが活躍するんだろうけど
584通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 10:44:15 ID:???
ハイネは新選組だと井上源八郎なイメージがある。
585通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 11:57:22 ID:???
源さんw
586通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 17:54:48 ID:???
やべーゲンさんかっけーw
シンよりずっと冷静だがガキっぽい、しかも敵っぽい
ストライクに因縁のあるアスランをぶつける展開も燃える
しゃくしゃくしゃくしゃくしゃくしゃくしゃくしゃくしゃく。
ひたすらキャベツを食べる音がする。
ここはミネルバの厨房。ここでは昨夜ハイネに誘われて徹夜でゲームをしつつ
酒を飲んだせいでボロボロのレイ・ザ・バレルとアスラン・ザラがいた。
「・・・・・・隊長、ひたすらキャベツはつらいです。」
「我慢だ、レイ。これが二日酔いにはいいって昔友達に聞いたんだ。」
アスランとレイが食べているのはキャベツの千切りに蜂蜜を使った
ドレッシングをかけたものである。アスランがフェイス権限でコック
にむりやり作らせたものだ。
しゃくしゃくしゃくしゃくしゃくしゃくしゃくしゃく・・。
「・・・・・そういえばハイネは?」
アスランがレモンジュースを飲みながら話す。ビタミンCも二日酔いにいいらしい。
「一時間ほど寝ていらしましたが、そのあとすぐピンピンして出かけました。」
「あいつの親御さんは一体どんな風にあいつをコーディネイトしたんだ?
化け物並の回復力だな。」
「やっぱ前髪効果じゃないですか?」
「あれか・・・・・。俺もやろうかな?」
「やめてください。昔ギルがチャレンジしましたが大失敗でした。」
かなり本編の彼らよりフランクな会話もとい低レベルな会話をするレイとアスラン。
そして議長の行動も低レベル。それはほのぼのクオリティ。
「で、結局何処へ行ったんだ?ハイネ。」
「さぁ?なんかたくさんの人に囲まれて外に出て行きましたけど。」
しゃくしゃくしゃくしゃくしゃくしゃくしゃく・・・。

『おーい!!ディオキア基地の皆!!町の皆さん!!元気かー?!』

「「ぶふっ!!」」
二人とも突然の放送に口から食べ物を吹くという美形にあるまじきリアクションをする。
「・・・・・・・・・この声は・・・ハイネ?」
「何なんだ?一体?」




レモンジュースを飲みながら外出でると、『revolution』と激しいタッチで
描かれたオレンジのザクに乗りながら上半身裸にコートという
摩訶不思議な格好をしたハイネが乗っていた。

『キャー!!ハイネくーーーん!!』
『ヴェステンフルス兄貴ぃぃぃぃぃぃぃ!!』


その下には[LOVE HEINEv]とか[兄貴]とか書かれた旗を振る
たくさんの人々。

『じゃ!しょっぱなから新曲いくぜ!!お前ら!!』

『きゃぁぁぁぁぁぁぁっ!!』
『うぉぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!』


アスランとレイは目を点にするしかなかった。つーか、あの人自分のザク
あんなふうにペイントしちゃってるよ。いいのか。
「まったく・・、議長は何をお考なんだか・・・。」
「「アーサー副長?!」」
どこからともなくアーサーが現われた。
「あのー、これはー?」
「あぁ、なんでも議長が「ラクスだけでは女性は不満だろうから・・。」
とおっしゃられてこのような催しを開かれたそうだ。まったく・・。」
ため息をつくアーサー。
(この人・・、あんなにミーアのコンサートにはノリノリだったのに。)
(さてはハイネの女性ファンの多さに嫉妬してるな。確かにこの基地全ての
女性仕官が集まってるようだ・・。)
アスランはアーサーに呆れ、レイも肩を落とす。
確かにその人気は先日もミーアに劣らない。
(本当にたくさんいるな・・。あ、艦長。その緑服メイリンに借りたんですか?)
レイはタリアを発見した。ちょっと現実にグッバイしたい気分になった。
(うわぁ・・、なんか俺赤服見慣れてるから緑ばっかって新鮮・・・・。
・・・・ミゲル?!いや、気のせいだ。疲れてるんだ。うん。
でもミゲルならやりかねない・・。うわぁぁぁぁぁ!!)
アスランは自分の脳内で考えすぎて混乱した。一体どんなミゲルだったんだ、アスラン。

『かっかげた〜♪それぞれの灯を〜♪』

ハイネの歌を聞きながら男達の無駄な時間は過ぎていった
589通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 19:36:04 ID:???
乙!
リアルで昨日見てきたからワロタ
なんてタイムリーなんだw
590しのはら:2005/08/18(木) 20:24:50 ID:???
第十三話投下します

ファントムペイン戦記andマユif職人乙です
591しのはら:2005/08/18(木) 20:39:09 ID:???
マユは愕然とした。目の前に座る地球軍の軍人は彼女が幼い頃テロで失った兄のシン・アスカと瓜二つだったからだ。

「ネオ、いつの間にこんな可愛い子妹にしてたんだよ?」
「勘弁してくれアウル。確かに、まあ・・・可愛いコだが・・・」
ネオは苦笑しながらコーヒーを入れ、スティングたちに退室を頼んだ。

二人になった後、ネオは切り出す。

「お兄ちゃんとはなんだ一体?俺に兄弟はいないはずだが」
「すみません・・・!つい、似ていたもので、兄と・・・」
血の繋がらない妹なら大歓迎と冗談を言い、ネオは笑う。

「俺は地球連合軍のネオ・ロアノーク大佐。君のお兄さんじゃない」

そしてネオはマユに銃を向ける。

「ザフト軍人、インパルスのパイロット。マユ・アスカ君?」
592しのはら:2005/08/18(木) 20:52:42 ID:???
ネオは銃を一旦下ろす。

「まあ、せっかく話す機会ができたんだ。ゆっくり話そう」
ネオはある疑問を投げかけた。戦場でモビルスーツが撃墜された、ではその機体は一体幾らするのか?
ネオは続ける。こうしている間にも戦場ではミサイルが撃たれ、船が沈み、モビルスーツが破壊される。そして国家はまた、新しく兵器を作る。

「とんでもない儲けになるだろ?戦争というヤツは」

ネオは衝撃的事実をマユに突きつける。地球連合の影にあるブルーコスモス。ブルーコスモスの影にある組織ロゴスについて。
ロゴスは世界中に、意図的に戦火を広げさせたのだ。オーブの連合脱退も、ロゴスに通じるセイラン家の働きによって引き起こされたのだ、と。

「ブルーコスモスはコーディネーターを化け物扱いしてるが、コーディネーターの俺から言わせれば奴らの方がよほど怪物じみてる」
593しのはら:2005/08/18(木) 21:04:14 ID:???
一通り話終わった後、ネオはマユにインパルスで脱出するように言った。インパルスは連合内では最大の敵として憎まれている。そのパイロットが捕虜になっていると知られたら、想像に絶する行為が加えられるのは間違いない。
マユは戸惑いながらも了承し、人気のない通路を通って格納庫へと向かう。
インパルスのコクピットに収まったマユはネオに共に行こうと呼びかける。だがネオは首を降った。
「マユの知っているお兄ちゃんは死んだ・・・」

そう言ってネオはマユの頭を撫でる。懐かしい感触だった。

「頑張って生きろ。お兄ちゃんから言えるのはそれだけだ」
ハッチが閉まる。ネオは演技で倒れ、警備兵の注意を引く。マユは格納庫のハッチをビームで破壊、脱出した。

飛び上がるインパルスの中で、マユは大粒の涙を流す。

「神様、なんであなたはこんなに残酷なことをするですか・・・?」
594しのはら:2005/08/18(木) 21:05:37 ID:???
投下完了ですノシ

心理描写難しいorz
595通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 21:26:59 ID:dkyFIrQv
職人さん達乙age
596後書きのようなもの?:2005/08/18(木) 22:16:13 ID:???
ファントムペイン書いてる者です。
レスの方は毎回ありがたく読ませていただいてます。

>>583
ご想像通りミネルバはハイネとアスラン中心に書こうかと思ってます。
ハイネは延命措置してしばらく活躍してもらおうかと・・・
ミネルバの位置づけはファントムペインの敵ですが・・・
ファントムペイン視点の話になるので出たり出なかったりの状態になると思います。


実は私・・・
種自体ほとんど見たことがなく、種死から見始めました。
TV本編もヘブンズベース以降全く見てませんがね・・・。
(そんなんでよくユーリの台詞を書けたものだ・・・)
そんなわけで、これ以上書くとしてもTV本編とはだいぶ違う話になります。
キャラは変えるつもりはありませんが、ストーリーは・・・

どうなるかわかりませんが、今後ともお付き合いくださいませ。
597通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 22:38:40 ID:???
ほのぼのマユデスクソワロタw
ハイネGJ!
598通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 22:47:02 ID:???
本編の四馬鹿持ち上げのために悪役かませ扱いのシンは、見ていて嫌になるが。

このスレのシンは、悪役が似合っていいと思う。
シン(罪)という名もいかせると思う。

マユVSシンの戦いに期待。
599通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 23:05:05 ID:???
でも最終的にはゲンには「お兄ちゃん」に戻って欲しいな。死ぬにせよ生きるにせよ。
議長の駆る最終MAと随伴のキラクローン×2。マユがピンチに陥ったその時に登場とかね。
ゲン「おぉぉぉおおぉぉぉっ!!」
議長「来たな、ファントムペイン!ゲン・アクサニス……いや!」
マユ「お兄ちゃん!」
で、キラクローン×2に対してA-nti K-ira U-ltimate S-eed(所謂種割れ)発動、マユvs議長の一騎討ちに持ち込むとか。
600通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 23:31:24 ID:???
>>596
いつも乙です。
ファントムペイン中心の話でこういうのもなんだけど、
ユーリのくだりは現時点では一番好きな部分です。
まもなく妹の父親になろうという人物を、そうと知らずに殺してしまうあたり、
TV本編の恩人トダカ一佐殺害をちょっと思い出してしまいました。
文章と映像&音声では厳密な比較にはならないけど、
充分にそれを上回るシーンだと思います。

すでに完結までの大まかなストーリーはできてるのかな?
どちらにしろ、これからも楽しみにさせていただきます。
601通常の名無しさんの3倍:2005/08/18(木) 23:45:20 ID:???
>600 しのはらも忘れないで・・・
602通常の名無しさんの3倍:2005/08/19(金) 00:09:46 ID:???
職人さん達乙です。
ふと思いついたんだが、ゲンが乗り換える新MSの名前
「ドゥーム」なんてどうだろう。
運命対宿命みたいなかんじで。
603マユif1:2005/08/19(金) 00:38:41 ID:???


PHASE−20 Life Goes On


戦争が始まったのは、私が10歳の時だった。
戦っているのは、ナチュラルの地球連合と、コーディネイターのプラント。
オーブに住んでいた私達には余り関係のないことだったけど、私とお兄ちゃんは違った。
私達兄妹は、お父さんとお母さんが勤めるモルゲンレーテでモビルスーツの操縦訓練をさせられていた。
M1アストレイのOS改良が目的ってお父さん達が言ってたけど私にはよくわからなくて、
操縦できるようにするのは何かあったときの備えなんだって教えてくれた。
ヘリオポリスがザフトに攻撃されて、私達にも戦争が無関係じゃなくなってからは訓練はより多くなって。
ナチュラルにもコーディネイターの友達にもそんなことしてる子なんて一人もいない。
なんで私達だけ?
そう思うこともいっぱいあった。
お父さんとお母さんは、私達のことちゃんと見ていない。
家族のはずなのに、家族の気がしない。
家族揃ってバーベキューしたりハイキングに行ったりしたけど、やっぱりそれも義務的な気がして。
厳しいわけじゃない。
どこかぽっかり穴が空いた、そんな感じ。
そんな日々が続いて、とうとう戦争の火種がオーブまでやってきた。
地球連合軍がオノゴロに侵攻して、いくら訓練したからって私達は子供だから逃げるしかない。
私達家族は森の中を必死で駆けて避難用の船に向かっていた。
けど、近くにはモビルスーツが戦ってて、ビームが交互に飛んでいる。
604マユif2:2005/08/19(金) 00:40:54 ID:???
そしてそのビームは私達の近くに落ちて……。

――マユはゆっくりと目を覚ました。
オーブで暮らしていた日々が、夢となって思い出される。
ビールによって吹き飛ばされ、気絶してしまったマユが気が付いたのは船の中だった。
父と母は助からなかった。
シンはそのせいで、絶望に染まった形相でマユの隣に座っていた。
その際に知り合ったのがトダカで、色々とマユとシンを援助してくれたのだ。
色々と思い出し、長く息を吐いて落ち着こうとするマユ。
まだ夜中、シンは隣のベッドで寝息を立てている。
マユはシンを見て微笑み、静かに部屋を出た。
夜風に当たるため、中庭にマユはやってくる。
ベンチに座り夜空を見上げた。
空気が澄んでいるためなのだろう。星が綺麗に見えた。
マユが星空を眺めていると、「ハロ!ハロ!」と両手におさまるサイズの赤く丸いロボットが飛び込んでくる。
マユは驚きながらもそのロボット・レッドハロを掴み、振り返ると、そこには昼間歌っていたラクス…ミーアの姿があった。
ミーアは軽く謝り、マユの隣に座る。
彼女も議長と同じ待遇なのだからここにいても不思議はない。
ミーアはニコッと笑い、「眠れなくて」とマユに喋りかけてきた。
マユも「同じようなものです」と静かに返す。
「そんな顔して、どうかなさいましたの?」
ミーアにそう訊かれ、マユはまだ自分が夢のことを引きずっているのだと気付いた。
そして、今の自分に不安があることも。
「…役割で戦っているような気がして」
605マユif3:2005/08/19(金) 00:42:34 ID:???
モビルスーツの操縦訓練をさせられていた自分。
そして、結果的にそれが理由となりインパルスに乗り、数々の戦果を上げた。
戦うこと、それが自分の役割になっている。
「役割だっていいじゃない」
ミーアが明るくそう言った。
マユはミーアに顔を向ける。
「ラクス・クラインはいつだって必要だから。一般人の人達も、兵士の人達も、歌って、笑ってあげれば喜んでくれる。
それが役割だって、必要とされるなら立派なことなの。貴女は、必要とされてないで、戦っているわけじゃないんでしょ?」
笑ってミーアは話した。
マユは、ミーアが本物でないことを確信する。
だが、そんなことより、彼女の言葉に心打たれた。
彼女は本物ではない。だが悪者ではないことがわかる。
例え偽物でも、彼女にはそれがすべき役割で、必要とされていることなのだと。
自分もミネルバという居場所がある。
自分は皆を必要としている。きっと、皆も自分を必要としてくれている。
必要とされているなら、マユは役割でもいいと思った。
安心し、マユはミーアに別れを告げ、部屋に戻る。
今度はいい夢が見れそうだ。
明日はシンと休暇を楽しむのだから早く寝ないといけない。
マユはベッドに入り、ゆっくりと深い眠りに入っていった……。




606マユif作者:2005/08/19(金) 00:47:02 ID:???
レスが断続的に続いて投下するタイミングを見計らってたらこんな時間に(´・ω・`)ショボーン

>>563
議長とあんまり絡みがないかもしれません。
ミーアの方を重要視してしまったんで…
607通常の名無しさんの3倍:2005/08/19(金) 15:02:12 ID:???
>>596
種見てないぃぃ!?
それでこれほどのクオリティ!? 神か! アンタは神なのか!w
608通常の名無しさんの3倍:2005/08/19(金) 18:58:53 ID:???
>>607
ヒント:スーパーコーディネイター
609通常の名無しさんの3倍:2005/08/20(土) 00:28:22 ID:???
保守age
610通常の名無しさんの3倍:2005/08/20(土) 18:33:05 ID:???
#44で使えそうなネタ
コニール再登場
レクイエム、プラント攻撃

ゲン(シン)VSイザークも実現か?

議長のプランの是非は、まだ保留で。

ラクスの演説は不要。
611しのはら:2005/08/20(土) 19:19:44 ID:???
第十四話投下です
職人様乙!
612しのはら:2005/08/20(土) 19:41:43 ID:???
インパルスはボナパルトを脱出するなり、ウィンダム部隊の追跡を受けた。
管制システムの集中した頭部を失っていたインパルスの戦闘能力は大きく低下している。マユは戦闘より、味方部隊との合流を最優先とした。

「こちらインパルス!ミネルバ、ミネルバ聞こえますか!?」

返答が返ってこないうちにウィンダムの攻撃が始まる。数にして九機。今のインパルスの状況では敗色濃厚である。
マユは浴びせられるミサイルをバルカンで撃ち落とし、ナイフを投擲してウィンダムを落とす。その間にも彼女は交信を続けた。

「ミネルバ、ミネルバ!こちらインパルス、お願いだから応答して!」

メイリンの驚く声が返ってくる。

「マユちゃん?マユちゃんなの!?」
「そうだよ!」

メイリンはミネルバがインパルスの座標距離から遠すぎることを伝え、最も近い友軍部隊に連絡すると言った。

「うぇーい♪」
「うぇ〜い♪」
「・・・・・・・仲いいなー、あいつら。」
「あぁ。」
僕達はネオに休暇をもらったので町にきました。
そしたら、あの憎きまな板女を見つけたので戦おうとしたら海に落ちました。
んでもってそしたらそいつが「服汚したんだから買うの付き合え、つーか
おごれ。」とか抜かしやがりました。
でも、スティングもステラも僕が悪いと言って聞きません。
僕が何したっていうんですか?
「ねぇ?これ似合う?」
「ステラ・・あっちのほうがいいと思う。」
「そんな事言っちゃてー。ホントはステラが着たいんでしょ?」
「えへへへへ・・・・。」
楽しそうだなー。あいつら。
でも、考えてみたら。ステラって同じ年頃の女の子に逢った事って無いんだよな。
・・・まぁ、すこし付きやってやるか。


私は新しい服を買わせ(薄い青のワンピース、ステラといっしょだ)そのまま結局一緒に遊ぶ事となった。
ジュースを飲みながら歩いていると・・・。

『もっと先まで行きたいんだ♪君とぼくとがどーかしてー♪』

「ぶふばぁっ?!」
おもいっきしジュースを吹く。
「マユ?!」[おい!!どうした!!」
声のしたほうを見て見ると巨大な街頭テレビにハイネ兄ちゃんがでていた。
「げ、またザフトのやつらやってんの?」
「いいな・・ステラもやりたい。」
・・・・・・・・・・・何やってんだ、あの人。つーかギルパパも。帰ったらマユ流星拳だ。うん。
「ね、ねぇ。ゲームセンターあるから入らない?」
吹いたことをごまかす為話題を変えた。
しのはらさんとかぶってしまったので中断します。すいません。
615しのはら:2005/08/20(土) 19:54:39 ID:???
三機目を撃破して、インパルスのバルカンが尽きた。ナイフも既にない。ビームサーベルに回すエネルギーは残っていなかった。
ウィンダムの一撃が左腕を貫く。その隙に一機がタックル、零距離でミサイルをぶち込む。

「ダメ・・・ッ!」

インパルスはPS装甲をダウンさせ、地上に落下していく。だが地上に落ちる直前、オレンジのザクファントムがインパルスを受け止めた。
「おい、生きてるか?」
「あ、あなたは?」「お姫様を助けにきたナイトだ」

オレンジショルダーのザク部隊がウィンダムに襲いかかり、難なく撃破していく。救援が来たのだ。
「俺はハイネ・ヴェステンフルス。よろしくお嬢さん」
「ありがとう・・・」
「まだ礼を言うには早いぜ。ミネルバが危ない」
616しのはら:2005/08/20(土) 20:05:39 ID:???
フェイスであるタリアはインパルス救出のため移動した。マユを自分の子供ように感じるタリアは危険を覚悟で艦を動かし、クルーもそれに賛同した。
だがミネルバはミラージュコロイドを搭載したダガーN部隊に発見され、地球軍の攻撃に晒されてしまう。
カガリのムラサメ隊はウィンダムを。ルナマリアとアレックスは地上のダガーを迎撃する。

「どこから沸いてくるんだ!」
「知るかカガリ!ルナマリア、マガジンをくれ!」

地球軍はミネルバ討伐のため大量のモビルスーツを投入した。ザフトの旗頭であるミネルバは地球軍最大の敵なのだ。

アーサーはタンホイザーの使用を提案するが、ムラサメ隊が敵と入り混じり戦闘していることから却下する。

「艦長、マズいですよ!」
「アスハ家の跡継ぎ殺すわけにはいかないでしょう!」
617しのはら:2005/08/20(土) 20:17:25 ID:???
その時、「遅れました!」の一声と共に頭部と右腕をザクで代用したインパルスが現れた。ハイネ隊のザクが後に続き、地球軍に襲いかかる。やがて他のザフト増援部隊も到着し、地球軍は撃退された。

戦闘が終わり、ザクインパルスがミネルバに着艦する。ルナマリアは真っ先に走り寄り、マユに抱きつく。泣きながら謝るルナマリアをなだめたマユにアレックスとカガリは声をかける。

「よく帰ってきた。心配したんだぞ!」「怪我がなくて何よりだ・・・」

マユは微笑んだ後、倒れてしまう。肉体的にも精神的にも、彼女は限界だった。
マユを医務室に運んだ後、アレックスはオレンジザクのパイロットに呼び止められた。

「少し話がしたい、アレックス・ディノ」

ハイネは鋭い視線を投げかける。

「いや・・・アスラン・ザラ?」
618しのはら:2005/08/20(土) 20:18:19 ID:???
>614 すみませんorz投下完了しますた
619通常の名無しさんの3倍:2005/08/20(土) 20:46:32 ID:???

620通常の名無しさんの3倍:2005/08/20(土) 21:09:34 ID:???
「マユちゃん?マユちゃんなの!?」
「そうだよ!」

メイリンはミネルバがインパルスの座標距離から遠すぎることを伝え、最も近い友軍部隊に連絡すると言った。

「うぇーい♪」
「うぇ〜い♪」
「・・・・・・・仲いいなー、あいつら。」

>>612->>613連続で読んで、いきなり展開変わって俺がコーヒー吹きかけた(w
「え?!俺のカンタムが!!」
「嘘だろ・・?!エルメズが!!」
「ふふん、MSの性能だけが戦力ではないと言う事をおしえてやったぞ!!」
「サクとはちがうのだよ・・・サクとは・・・。」
私達はゲーセンで4人プレイができるゲームをやっている。
これはデフォルメされたMSで戦うゲームである。
アウルは主人公の機体、カンタム。
スティングはサイゴミュというドラグーンみたいな機能がついてるMA。
んでもって私はジャア専用サク。
ステラはランパラル専用クフ。
戦力的にはアウル達の方が上なのだがそれを私はステラとの協力で撃破した。
「あーもー!!何なんだよ!!」
「やめとけ、実戦じゃないからって俺達、油断してたのかもな。」
・・・・実戦?
「実戦って・・・?スティング達軍人さんなの?!」
ギクッ・・となるスティング達。
「いっ・、いやぁ・・。俺達実は傭兵なんだよね・・。」
「こっ・・、この町の近くで任務やっててさ・・。あはははは。」
「ふーん、そっか。」
イライジャさんも15歳で傭兵になったっていうし、驚くことでもないか。
「ねぇ・・、あの機械何?」
ステラが指差したのはプリクラだった。
「ステラ知らないの?あれはプリクラって言って写真のシールができるんだよ。」
「ほんと?ステラ撮りたい!!」
「じゃ、とろっか。」
ステラが撮りたがったので、スティング達もしぶしぶOKしてくれた
「フレームどれにするー?」
「ステラ・・わんちゃんがいい・・・。」
「えー?この海のやつにしようぜ。」
「俺は宇宙がいい。」
「えー?みんなばらばらなのー?じゃあ仕方が無い。四枚とろっか。」



『はい、チーズ!』
カシャッ!!
「うわ!!俺うつりわりぃ!!」
「スティング・・笑ってない・・。」
「うるせぇな。苦手なんだよ・・写真。」
口々に感想を言う皆。・・・まぁ私もあんまりかわいく写ってないけど。
「そうだ!はい!じゃあこれ!!」
私はそう言って用意してた物を渡した。
「なんだこりゃ?シルバーのペンダント?」
「そ、ロケット。さっき服買ったお店に売ってたの。」
そういってステラには犬の足型の模様の、スティングには木星の模様の
アウルには貝の模様のを渡した。
「これがあればいつでも会えるでしょ?」
そう言って私は自分の分のロケットを見せた。
「それに・・私いつ死ぬか解からないし。」
「え?」
私は思い切って話すことにした、スティング達も素性を話してくれたのだから。
「私、ザフトのパイロットなの。あのミネルバっていう艦に乗ってる。」
「・・・何だって?」
「もしかしたら敵になるかも知れないね、スティング達傭兵さんだし。
でも、今日は楽しかったよ。友達と買い物なんて久しぶりだったし。」
私の話をだまって聞く三人。
「・・・・・そろそろ帰らなくちゃ。『家族』が待ってる。それじゃ、バイバイ。」
私は逃げるようにその場を去った。


今回はこれだけです。なんか本編がどうにもならなくなってハイネ隊だけが
心の癒しですが、ほのぼのマユデスはひたすら本編のキャラを崩し死んだキャラ
さえ登場させマユデス界の『魔法の少尉 ブラスターマリ』的な存在に
なろうと精進しようと思います。
最後にしのはらさま、及び620さま、申し訳ありませんでした。
それでは。
624通常の名無しさんの3倍:2005/08/20(土) 23:42:42 ID:???
625通常の名無しさんの3倍:2005/08/21(日) 00:25:10 ID:???
626通常の名無しさんの3倍:2005/08/21(日) 05:32:47 ID:???
>>623
いつも楽しく読ませてもらってます

ガンダム世界の魔法少女モノ…
そんなジャンルがあったとはしらなんだ。
627通常の名無しさんの3倍:2005/08/21(日) 09:36:29 ID:???
ほのぼの大好きだ
628通常の名無しさんの3倍:2005/08/21(日) 20:38:09 ID:???
age
629マユif1:2005/08/21(日) 23:39:52 ID:???


PHASE−21 五人の眸


翌朝。
今日はほとんどのミネルバクルーが休暇となる。
私服に着替えたマユ達は、早めに朝食を済ませると早速街に出るつもりだ。
階段を降り、ロビーに差しかかると、デュランダル、タリア、ハイネ、レイ、ミーアが揃っている。
ミーアはマユを見つけると笑って手を振った。
マユも嬉しく思い手を振り返す。
デュランダルはマユ達にも聞いてほしいと、三人を呼んだ。
「世の中には、戦争を産業と考えている者達がいるようだ。戦争が終れば自分達が儲からない。だから戦争を起こす」
ロゴス。その言葉が出る。
軍需産業。ブルーコスモスの母体。
デュランダルはそのロゴスが戦争ん引き起こしている張本人ではないかと睨んでいる。
シンも、ルナマリアも、その話に驚かされロゴスに怒りを覚える。
しかしマユは、反論はしないにしろ、デュランダルの話を疑ってしまう。
彼の言葉は、両親と同じ。
納得させようとしている裏があるような気がする。
だが、それは単に気がするだけ。マユは自分の考えを振り払った。
デュランダルの話が終わる。
デュランダルはこのままミーアと共に各地を回ることになっている。
デュランダルとミーアはヘリに乗り、飛んでいった。
ミネルバに戻るタリア、レイ、ハイネとは別れて、マユ達は街に向かう。
現地で合流したメイリン、ヨウラン、ヴィーノと街を巡った。
服を見たり、カフェで盛り上がったり。
630マユif2:2005/08/21(日) 23:42:30 ID:???
そんな時間をルナマリア達と過ごして、シンとマユは別行動を取った。

シンはバイクを借りて、マユを後ろに乗せて走る。
海が見たい。二人はそう思った。
オーブの海。二人で巡った各地の風景。
また思い出を増やそう。
バイクは海を一望できる崖に着く。
そこには、既に車が止まっていた。
鼻唄を口ずさみ、踊っているブロンドの少女。
それを離れたところでそれ見ているライトグリーンとマリンブルーの髪色の二人の少年。
マユとシンもバイクを降りて、しばらく海を眺めた。
ふとマユはブロンドの少女を見ると、足元が崩れそうになっていることを発見する。
マユは急いで少女をその場から引き離そうと少女の腕を掴んだが、足場は崩れマユと少女は海に放り出されてしまった。
シンと二人の少年は、マユと少女が海に落ちたことに驚き、助けようと海へ飛び込む。
少女が暴れ、マユも溺れそうになった。
シンはマユを離し、少年二人に任せると、少女を後ろから抱きかかえ共に砂浜へ上がる。
マユ達も上がり、五人はしばらく休んでいた。
だが、シンは少女を、少年二人はマユをずっと抱き締めていたことを思い出し、慌てて身を離す。
マユは顔を赤らめて空笑い。
少女はきょとんとしていた。
ふと、シンは少女の足首から出血していることに気付く。
シンはハンカチを取りだして水に浸けて絞ると、少女の傷口に当て応急手当てをする。
少女はじっと作業をするシンの顔を見て、終わって顔を上げたシンと目が合って、少女は微笑んだ。
631マユif3:2005/08/21(日) 23:45:09 ID:???
シンは顔を赤くして目線を外し、とりあえず濡れた服を乾かそうと提案する。
二人の少年も、少女も、拒否する理由はない。
それに、なんとなくだが、この雰囲気を終らせなたくなかった。
五人は互いに名乗り、服を乾かすために準備を始める。

マユ、シン、ステラ、スティング、アウル。
五人は着ていた服を木にかけ、乾くのを待つ。
今日は快晴。この調子なら日没までには乾くだろう。
マユとステラは遠くで楽しそうにしている。
二人は何かを探すことにした。
ステラはその何かを見付けると、シンのところへ走っていく。
マユもそれを追った。
「ありがとう」
その言葉と共に、ステラはシンに貝殻を差し出した。
シンは嬉しそうな表情を浮かべて、その貝殻を受け取る。
マユも、アウルに巻き貝、スティングに砂の入ったガラスの小瓶を渡す。
マユはシンと海に行くと、いつもその砂浜の砂を自分とシンの分を記念に採ってきている。
シンには貝殻があるから、マユはスティングに小瓶を渡したのだった。
それを見て、アウルは羨ましそうに小瓶を見つめる。
巻き貝を貰ったのが嬉しくないわけではない。だが、アウルはマユと同じ物がいいと思った。
スティングに巻き貝と代えてくれと訴えるが、スティングは聞き入れない。
不貞腐れるアウルを見て、マユはアウルの頭を優しく撫でた。
「これで我慢してね?」
マユの言葉に、アウルは何かを思い出した。
暖かい表情、暖かい言葉。
懐かしい人の面影がマユと重なって、アウルは一気に嬉しい気持ちになる。
632マユif4:2005/08/21(日) 23:46:49 ID:???
だが、そんなアウルの顔に、水飛沫が当たった。
スティングが放った水鉄砲。
「前にやられたような気がしたからそれのお返しだ」
意地悪く笑うスティングに、アウルは怒って追いかけ回す。
その光景に、シンとマユとステラは笑って見ていた。
楽しい時間。幸せな時間。
五人の眸は、笑っていた。

服も乾き、日も落ちて、とうとう別れの時がくる。
短い時間だったのに、五人は互いに名残惜しい気持ちで一杯になった。
スティング、アウル、ステラは車に乗り込んで、発進する。
ステラとアウルは振り返ってシンとマユが見えなくなるまで手を振り続け、スティングもミラー越しにマユとシンを見ていた。
マユとシンも手を振って、彼等を見送る。
堪えきれずマユの瞳は濡れ、シンを見た。
「また…会えるよね?」
「会えるさ、きっと」




633マユif作者:2005/08/21(日) 23:52:39 ID:???
しのはら様、ほのぼのマユデスの職人様、他各職人様、まとめ人様、いつも乙です
時間がなくていつも投下するだけで他の作品が見られなくて残念な気分…
みんな楽しみなので時間ができたらまとめてみます
ではノシ
634通常の名無しさんの3倍:2005/08/22(月) 01:26:08 ID:???
五人の出会い、GJ
なかなか切ない邂逅ですね…
635通常の名無しさんの3倍:2005/08/22(月) 18:30:54 ID:???
うわ こんなヤツ書いてキモイなオマエ

























人それを嫉妬というOTL
636通常の名無しさんの3倍:2005/08/22(月) 19:44:15 ID:???
>>635
       ○
       ノ|)
  _| ̄|○ <し
637通常の名無しさんの3倍:2005/08/22(月) 20:10:16 ID:???

             ┏┓┏┳┓
           ┏┛┗┻╋┛            >>635\  i   
           ┗┓┏┓┃               ── ++ ─  
             ┃┃┃┃ ┏┳┳┓          // | \ >>636
             ┗┛┗┛ ┗╋┛┃         / / |
                        ┗━┛.       /  /






      _
       ーニ─
         ヽ、\\ 、
          ヾ、| i
     /     |!`i |
     \/\  |! / |
   __/    / //
    ○   _/_ /
        ─ ̄

以下マユでお楽しみ下さい
638通常の名無しさんの3倍:2005/08/22(月) 21:35:07 ID:???
良かった
マユifの後はいつもの展開で
639通常の名無しさんの3倍:2005/08/23(火) 18:09:17 ID:???
>617 ザク頭インパルスw
640通常の名無しさんの3倍:2005/08/23(火) 19:44:42 ID:???
ネタバレみました・・・ orz


職人様がんばってください。
641通常の名無しさんの3倍:2005/08/23(火) 22:55:52 ID:???
詳しくバレは見てないが本編の行く末アレなのか?
俺はこのスレがあればいいけどさ
642通常の名無しさんの3倍:2005/08/23(火) 23:02:13 ID:???
ウザイと言われるのを承知の上で
ネ申来ないな
そろそろ話投下から一ヶ月経つ
643しのはら:2005/08/23(火) 23:11:35 ID:???
第十五話投下します
本編もうダメorz
644しのはら:2005/08/23(火) 23:25:15 ID:???
艦体の修理も兼ねてミネルバは前線基地へ向かった。
基地に到着するなり、視察に訪れていたオロフスキーがミネルバを訪れる。彼はタリアとマユの二人と話がしたいと自ら艦にやってきたのだ。

「スパイ容疑!?」

オロフスキーから渡された、軍本部からの書類にタリアは目を疑う。マユはインパルスを手みやげに亡命しようとした、ザフトから脱走を図ったなどと書類には上層部の勝手な推測が書かれ、処理はオロフスキーに任せるという。
困惑するマユとタリアだったが、オロフスキーは笑った。

「マユ・アスカは戦闘中、不慮の事故により墜落。敵地領内に潜伏の後、単機で脱出した」

「司令・・・」

「今の忙しい時期に問題は少しでも減らしたいからな」

彼はマユの肩を叩く。

「頑張ってな」
645しのはら:2005/08/23(火) 23:37:27 ID:???
カガリ達を見送った後、アレックスはハイネと共にデッキにいた。
活躍は聞いてる、復隊したのは嬉しいと語るハイネだったが、アレックスと偽るアスランを批判した。

「なんでアレックスなんて名前にしてんだよ。お前はアスラン・ザラだろ?アスランはどう頑張ってもアレックスにはなれないんだ」

ミーアのことを思い出し、アレックスは苦悩する。

「親子さんのやったことは俺も知ってるし、憎んでる奴だっている。だけどお前は少しでも世界をよくしようと頑張ってるんだ。胸張っていけよ」

ハイネは続けた。

「・・・人の立場は時代で変わる。昨日の英雄は今日の罪人。だから割り切って考えろよ。少なくとも今のお前は罪人なんかじゃないはずだ」
646しのはら:2005/08/23(火) 23:46:29 ID:???
格納庫にいたルナマリアはマユにかける言葉が見つからないでいた。一度ならず二度もマユに救われ、マユを危険に晒した。

「何が赤よ・・・これじゃ赤点の赤じゃない」

ルナマリアはマユを見つけると、彼女を抱きしめた。

「・・・ルナお姉ちゃん?」
「次は私が絶対に守るから・・・絶対に」

艦内に警報が鳴る。地球軍のベルリン攻略作戦が始まったのだ。

ボナパルトのブリッジでネオが呟く。

「神様、あんた一体何がしたいんだ」
647しのはら:2005/08/23(火) 23:47:39 ID:???
投下終了です

凸はミーアとくっつけようかと思うとです
648通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 01:30:51 ID:???
とりあえずageとく
649通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 03:26:38 ID:???
こっちが本編でいいよマジ
かわいい主人公のマユちゃんでいいじゃない
かっこいいお兄さんのアスランさんハイネさんでいいじゃない
かっこいい悪役のシンさんネオさんでいいじゃない
650通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 05:18:58 ID:???
人のいない時間にこっそり投下します。
ファントムペインの第6話でございます。
長くなったのでユニウス・セブンの前半だけになりました。
後半は後日…相変わらずこのスレの尺取虫となってますがorz
お目汚しご容赦下さいm(__)m

6511/17:2005/08/24(水) 05:20:40 ID:???
「あ〜あ、何でこんな岩っころの監視なんてしなきゃならんのかね?」
「おい、お前不謹慎だぞ」

小型巡視艇の中で二人の男が会話している―

「不謹慎って言われてもなぁ、身内が死んだってわけじゃないし…」
「だが、ここにはまだ数多くの人が眠っているんだ。言葉は選べよ」

彼らの眼前にあるのはユニウス・セブン―
かつて農業プラントとして生産活動の中枢にあったコロニー。
ブルーコスモスの手により核ミサイルが放たれ、このコロニーは崩壊した。
今では慰霊碑とその残骸を抱きながら宇宙を漂っている―

「よおし、異常なしっと。終わったから戻ろうや」
「…おい、まて!MSがいるぞ!」

監視任務を終え、帰ろうとした二人であったが、一人の男が異常を認めた。

「あん?ありゃあ…ジンじゃねえか?他のチームが来てるのか?」
「そんな話聞いていないぞ…ん、こっちにくるぞ!」

ジンは巡視艇に手を掛け、接触回線が開かれた。
巡視艇のスタッフがジンを問いただす―

「おい、お前一体どこのチームだ?今日はうちだけの監視のはずだぞ?」

返事はない―が、おもむろにジンは構えていたライフルを巡視艇に向けた―

「―――!!??」

ライフルが火を放ち、声にならない悲鳴をあげた巡視艇の二人は、爆散後ユニウスを漂うデブリと化した―

ジンを駆る男は、彼らに惜別もなしに吐き捨てるように言った。

「撃たれた者達の嘆きを忘れた愚か者どもめ…!せめて彼らと共に…これから起こる事を見守るがいい」


6522/17:2005/08/24(水) 05:21:44 ID:???
「ユニウス・セブンが動いてる?」

ザフト軍新鋭戦艦ミネルバの艦橋で、最高評議会議長ギルバート・デュランダルは報告を受けていた。

「でも、あれは百年の間、安定軌道にあると聞いていたけど?」

ミネルバ艦長、タリア・グラディスが疑問を口にする。
それを受けて報告していたミネルバ副長、アーサー・トラインが更に続ける。

「はっ…!私もそのように聞いておりましたが…
 本来動くはずのないものが動いており、周回予定の巡視艇からの連絡が途絶えているとのこと…
 これは最早、何らかの力が働いているとしか考えられません」

アーサーの報告は事の重大さを物語っていた。
本来、プラント本国にデュランダルがいれば、すぐに対応策を立てていただろう。
だが、彼もアーモリーワンでの新型MS強奪事件に遭遇し、ミネルバに居合わせ追撃の指揮を取っていた。
そのため、彼に報告が届くまでにタイムラグが生じていた。

「副長、シュライバーはどのような指示を?」

議長不在の折は、最高評議会の面々が対応することになっている。
だが、緊急事態に際しては、国防委員会委員長であるタカオ・シュライバーの権限が勝る。
デュランダルに変わって何らかの指示を出せるのは彼であろうとの推測から、彼の名を出した。

「はっ…!国防委員長指揮の下、地球軌道艦隊所属、ジュール大隊が現地に急行したとの事。
 ジュール大隊の編成はナスカ級2、ボルテールとルソーで構成され、所属MSは16機。
 到着後は、メテオ・ブレイカーによる破砕作業を行なうとの事です」

タリアはアーサーに、他には何もないかと目で合図をしたが、アーサーは首を軽く振る。
現状、これがミネルバで知りえる全てであった。

「ふむ…」

ミネルバの艦橋に映し出された大型モニターに映し出されるユニウスと地球。
破砕作業に成功しなかった場合、間違いなくユニウスは地球を直撃する―
徐にデュランダルは口を開いた。

「タリア、ミネルバをボルテールとルソーの援護に回せないか?」

6533/17:2005/08/24(水) 05:22:49 ID:???
議長の申し出にタリアは逡巡した。
アーモリーワンを襲撃し、カオス・ガイア・アビスを奪ったボギーワン。
彼らザフト軍襲撃犯ジェネラルとの戦いで負った傷は深く、艦の修理に丸二日掛かった。
また、パイロットの数も問題であった。
就航後に他の部隊から送られてくる筈の人員もおらず、正規パイロットはルナマリアとレイの二人。
マユ・アスカはテストパイロットであるし、アスラン・ザラも今はオーブのアレックス・ディノ―

悩むタリアを見て、デュランダルは言葉を続けた。

「先の大戦から2年、だがその傷跡はプラント、地球を問わずなお残っている。
 2年という月日は、そんな傷を癒すには、短すぎる時間だ。
 もしユニウスが落下するようなことがあれば…下手をすれば再び戦端が開かれかねない」

現状よりも憂うべき未来の姿は、タリアに決断を迫った。

「わかりましたわ、議長。アーサー、艦の進路をユニウスへ!
 総員第二戦闘配置!これより本艦は、落下中のユニウス・セブンの破砕作業を援護する!」


同じ頃、ユニウス・セブンの異変はガーティ・ルーにも伝わっていた。
ザフト軍の暗号通信を傍受した通信兵が暗号を解読、ネオたちの知るところとなった。

「あれだけの質量を持ったモノが、そう簡単に動くことはない…か」

傍受した暗号には、ユニウス・セブンの異変についてテロの可能性を示唆。
ザフト軍のナスカ級2、ボルテールとルソーが破砕作業を行なうとの事であった。
月に向かっていたガーティ・ルーは、幸か不幸かユニウスを補足できる位置にいた。
だが向かうかどうかは別問題―

「さて、どうするね、少佐?」

ネオは、ガーティ・ルー艦長、イアン・リー少佐に話を振る。
ただ意見を聞いたのではない。燃料や弾薬の状況、あとどのくらい行動できるのかを問うたのだ。
リーは手元の小型モニターを見ながら、想定される状況を考慮に入れ、結論を出した。

「テロリストがいるとして…その規模・装備がわからねば申し上げにくいですが…
 武器弾薬、燃料はあと一会戦分。偵察には差し支えありませんが、ザフトに見つかるとやっかいです」

6544/17:2005/08/24(水) 05:23:55 ID:???
正直、リーとしてはこれ以上の戦闘は避けたかった。
軍用プラント、アーモリーワンの襲撃した後、追撃してきたミネルバを振り切る―
如何に特殊部隊であろうと、連戦は肉体的にも精神的にも堪える。
艦のクルーの疲労も考えると、月に直行したい気分であった。
暗に難色を示すリーの意見を聞きながら、ネオはクルーに指示を出した。

「近くにいる連合の艦隊は?地球軌道艦隊は間に合うのか?」

暗号を解読した通信兵が、現在の地球軌道艦隊の位置を大型モニターに映し出す。

「大佐、残念ながら連合の地球軌道艦隊はユニウスの裏側にいます。
 全速で飛ばしたとしても、間に合うことはないでしょう」

チッ、とネオは舌打ちする。その隣でリーは制帽を被りなおす。
状況把握にしろ、戦闘にしろ、ガーティ・ルーが向かう他なかった。
意を決したネオが断を下す―

「総員第二戦闘配置!これより本艦もユニウスに向かう!
 偵察行動か、戦闘かは現地の状況次第だが、こちらの思うように事態は動かん。
 全員、心して掛かってくれ!」


ピピピッ―

室内を警告音が鳴り響く。
まだ疲労が抜けない―が、行かねばならない。
この警告音は戦闘か、あるいはそれに準ずる状況のときの呼び出しだ。
ゲンは体を起こすと、まだ暗い室内を手馴れた仕草で立ち上がり、室内の簡易モニターを点ける。
見ると、ネオ・ロアノークの仮面が画面に広がる。

「大佐、何かあったんですね?」

画面越しのネオの表情は心なしか厳しく見える。
すぐに全身に緊張感が走り、頭に残っている眠気を振り払う。
が、ネオの言葉は、少しではあるが彼に余裕を持たせることになる。

『10分後にブリーフィングルームに来てくれ。パイロット全員召集だ』

6555/17:2005/08/24(水) 05:25:03 ID:???
上官の言葉で、艦が危機的な状況に陥ったわけではないことに安堵を覚える。
時間的余裕もあり、ブリーフィングもできるということは、暫くの後に何かがあるということだ。

「了解」

そういって、モニターのスイッチを切ろうとしたゲンだが、ネオがそれを遮る。

『ところで、ステラの姿が見えないんだが、何処に行ったか知らないか?』

ファントムペインの紅一点、ステラ・ルーシェの所在不明―
だが、連戦から自室に戻り、暫しの睡眠から起こされたばかりのゲンは知る由もない。

「いや、知りませんけど」

それを聞くと、ネオはわかったとだけ言い通信を切った。
ステラの所在不明は心配だが、彼には居所など分かるはずもない。
仕方無しに、着替えてから彼女の行きそうな場所を当たろうかと考える。
とりあえず、部屋の明かりを点けようと思い、スイッチを押す―
だが、次の瞬間、彼の目は驚愕に見開かれ、僅かに残った眠気は彼方へ追いやられることとなる。

「うわっ…!ス…ステラっ!?」

彼のベッドに、丁度彼が寝ていた隣にステラ・ルーシェの姿があった。
先ほどの警告音にも、ゲンの驚愕の声にも起きることはなく、いまだ眠りの中にいた。
幸か不幸か軍服姿で、着衣に乱れなどはない。
焦りながら記憶の糸を辿るが、ゲンにとっては身に覚えのないことであった。

「どうして…俺の部屋に!?」

自分の姿を見ると、上半身が肌蹴ている―
連戦の疲れから、帰還後はパイロットスーツを着替え、インナーの上着を脱いだまま寝てしまったのだ。
とにかくまずは自分が着替えて、それからステラを起こそう―そう思って動き出した彼だが…

『おーい、ゲン!起きてるか?』

部屋の外のモニターを通してスティングの声が聞こえる。慌てて室内のモニターまで行き、返事をする。

「ああ、今起きた、起きたよ!」
6566/17:2005/08/24(水) 05:26:32 ID:???
知ってかしら知らずか声が大きくなる。
拙い―こんな状況を知られたら、あらぬ疑いを掛けられる―
そう思ったゲンの焦りが声を大きくさせたのだ。
幸いモニター越しには、こちらの様子は声だけしか伝わっていない。兎に角着替えねば―
扉がロックしてあることを確認し、着替えに向かう―

『ところで、ステラ来てない?アイツ探してるんだけどさぁ、何処探してもいないんだよね』

アウルまでいた―
おまけに当のステラを探しているらしい。最悪のタイミングだ…

「さ、さぁ?俺のところにはいないぞ!」

慌てて取り繕う。
とりあえずは服だ。服を着替えてステラを起こし、前後の状況を確認してそれから―
あたふたと室内に備え付けのロッカーを探り、着替えを始める―
まずは上着を着る、それからズボンを履き替えて…
だが、上着を着て、ズボンを履き替えようとしたところで異変が起きる―

バシュッ――

突如部屋の扉が開かれる音が聞こえる―
そんな馬鹿な!ロックはしてあるぞ!何で開くんだよ!?―
ズボンを履きながらの間抜けな格好で振り返ると、扉を開けたステラの姿があった。

そして室内の光景―無論、ステラの所在とゲンの格好を見た二人の同僚は…
スティングは固まったまま―アウルは「ひゅ〜っ」と口笛を吹く―

「ネオが呼んでる……早く来い……」

数秒の硬直から抜け出したスティングが、それだけ言うと足早にその場を去る。
拙い―完全に誤解された……
アウルはニヤニヤしながらこっちを見て、それからスティングの後を追っていった。
何笑ってんだよ、この野郎……
そして、なぜか扉を開けた当の本人、ステラも彼らの後を追っていく。
ちょっと待ってくれ!せめて口裏……じゃない!ああっ…もうっ!

「一体、何なんだよおおぉぉぉ!!!!!」

一人部屋に残されたゲンの絶叫が部屋に木霊した…

6577/17:2005/08/24(水) 05:28:04 ID:???
「よぉ、遅かったな。色男君!」

動揺から立ち直ったゲンがブリーフィングルームに着くと、開口一番ネオが声を掛けた。
折角立ち直ったはずが、再び奈落のそこに突き落とされたような気分になる。
ネオは、先ほどゲンを呼び出したときの緊張感のある表情とは全く逆の顔…
アウル、スティング、ステラは何事もなかったかのようにゲンを見る。

「まぁ、事情はステラから聞かせてもらったよ。若いねぇ?」

聞いたって……何を聞いたんだよ……?

訝しげにステラを見るが、キョトンとした顔で小首をかしげる。
ゲンは、頭を抱えたくなる気持ちを抑えて自分の席に着く。
そして更にネオが言葉を続けた。

「聞いた話によると、最適化を終えて部屋に戻ろうとしたけど、お前のことが気になったんだそうだ。
 で、部屋に来たら鍵が掛かってなくて、入ってみたみたはいいが、お前はご就寝。
 つついてもつねっても起きないもんだから、諦めて隣で寝ちゃったそうだ」

……なんだよ、そりゃ

ホッと胸をなでおろし、ようやく安堵感に包まれるゲン。
だが、隣でスティングはプッと吹き出し、アウルと一緒に笑い出す―見るとネオまで笑っていた。

「よくよく考えれば、単独潜入、単独暗殺、単独帰還、それにミネルバの単独強襲…
 たった一人でこれだけの任務をこなした後で、そんな元気あるわけない…か?」

ネオの軽口は事実といえば事実なのだが、ゲンには最後の一言が気になった。

……一体どんな元気だよ?

キョトンとしてるステラ以外の男性陣の笑いが収まると、ネオが本題に入った。

「さぁて、任務の話に入ろうか」

笑っていたスティングとアウル、キョトンとしていたステラの顔が引き締まる。
そしてゲンも同じように緊張感に包まれていった。
6588/17:2005/08/24(水) 05:29:30 ID:???
「以上が今回の作戦だ」

同刻、ミネルバ艦内のブリーフィングルームでも作戦内容が明かされていた。
MS隊の正式隊長が決まっていないため、副長のアーサー・トラインによる説明が行なわれた。
ミネルバが破砕作業の援護に向かうこと、状況によってはテロリストとの戦闘が予想されること―
聞いているのは、ルナマリア・ホーク、レイ・ザ・バレル、マユ・アスカ、そしてオーブのアレックス・ディノ…

「で、アレックス。君はどうする?」

話題を振られたアレックス・ディノは、困惑してアーサーを見返す。

「君はオーブの人間だ。我々の作戦に参加する義務はない。
もっともこんな事態だから、助力してもらいたいのは山々だが…」

ブリーフィングに参加してもらったが、アーサーの立場でアレックスに命令することはできない。
作戦に参加するか否かの判断は彼と、同伴しているオーブ代表の意志に任せる。
アーサーの質問の意図はそれであった。

「ユニウスが落ちれば、周辺を海に囲まれたオーブがどれだけの被害を蒙るかわかりません。
 後ほど代表から許可を取り付けますが、参加させてください。代表も私と同じ思いの筈です。」

隕石の落下だけでなく、それによる二次被害も考えれば、オーブは危機的状況にある。
アーサーの説明でそれを感じ取ったアレックスは、迷わず即答した。
それを聞いて、アーサーは了解したと言う風に頷いた。

ブリーフィングが終わったあと、アレックスはブリーフィングの間から気になっていたことがあった。
パイロットの中に一人だけ、明らかに年の若い少女がいることが気になっていたのだ。
ここにいるということは、パイロットなのだろうが、ザフトにこの年のパイロットなどいる筈はない…
かつてザフトに軍籍を置いていた頃の知識から、少女が何者であるのかが気がかりだった。

アレックスは少女を呼びとめ、軽く自己紹介した後に仔細を尋ねた。
少女はマユ・アスカと名乗り、軍幼年学校に籍を置くインパルスのテストパイロットであることを告げた。
マユはそれだけ言うと、軽く会釈をし、足早に退室してしまった。

「……嫌われたのか?」

心なしか避けられているように感じたアレックスだが、そんな彼を呼び止める人物がいた。

「あの子、貴方の事嫌ってるわけじゃないんですよ。気を悪くしないで下さい」

6599/17:2005/08/24(水) 05:31:20 ID:???
アレックスを呼び止めたのは、女性のザフト・レッド。
彼女は、ルナマリア・ホークと名乗り、自分がマユ・アスカと同室で普段から一緒にいることを告げた。
ルナマリアは、マユ・アスカの先ほどの非礼を詫び、知る限りの範囲で少女の過去を語った。

マユ・アスカがオーブ出身であること―
2年前の大戦で、戦闘に巻き込まれ両親と兄を失ったこと―
身寄りをなくした彼女は、移民を募っていたプラントに渡り、新設軍幼年学校に入ったこと―
そこでパイロットとしての適性を見出され、新型MSインパルスのテストパイロットに抜擢されたこと―

マユ自身の簡潔過ぎる自己紹介と異なる点は、彼女がオーブで悲劇に見舞われたことであった。
が、なぜ自分を避けるのか―気になったアレックスは、更にルナマリアに問いただした。

「オーブの前代表のウズミさんは、オーブの理念を護ろうとしたけど…
 結局彼女の家族の命までは護ってくれなかった…
 その娘のカガリ代表と彼女が率いるオーブには、余り良い感情は持っていない…
 そういうことだと思いますよ」

あくまで推測の範疇だが、ルナマリアの話には納得できる点もあった。
理想のために国民を犠牲にした―戦災に見舞われた少女の視点から見れば、それは事実であろう。

アレックスは、ルナマリアに礼を言うと、ブリーフィングルームを後にした。
だが、事の真相を知ったものの、彼の心は晴れず暗澹たる気分だった。
先のオーブでの大戦には、アスラン・ザラとして防衛戦に参加していた。
当時の最新鋭機ジャスティスを駆ったものの、大西洋連邦の物量攻勢の前に撤退を余儀なくされた。
敗北したオーブは、ウズミ・ナラ・アスハ代表の自決後、降伏する運びとなった。

しかし、それはカガリのせいではない―
ルナマリアの代弁するマユ・アスカの思いに、唯一彼が反論したい点はそこにあった。
ならば誰がその責めを負うのか?その疑問は自責の念に行き着くことになる。

「護れなかったのは…俺ってことか…」

それと同時に、今自分の為すべきことを考える。
ユニウス・セブンが落ちれば、悲劇が繰り返されることに繋がる。

「今度こそ…護ってみせる」

アレックスの思いは、再び彼を戦場に駆り立てることとなる―

66010/17:2005/08/24(水) 05:32:32 ID:???
「…ったく、何て任務だよ…」

ストライクMk-Uのコクピット内―ゲンは今回の任務を聞かされ愕然とした。
彼に与えられた任務はユニウス・セブンの偵察であった。といってもただの偵察ではない。
ユニウスの状況を映像に収め、テロリストの数の把握し、ユニウスの推進機器を突き止める―
ミラージュコロイド装備のストライクMk-Uには造作もない任務ではあったが…

「これって…偵察隊の任務だろ?」

彼の報告とザフト軍の展開次第では、カオス、ガイア、アビスも発進―
状況によっては、テロリストと思しき集団との戦闘も想定されていた。
つまりは、ゲンの状況把握にガーティ・ルーの命運が掛かっていたのだ。
並みのパイロットでは、ガーティ・ルーのMS隊と敵対勢力の戦力差の把握すら困難―
そんな理由から、彼がやらざるを得なくなったのだ。

『そう文句を言うなよ、色男。戦場に行けば好き勝手やってるくせに』

どうやらブリッジのネオに愚痴が聞こえていたらしい。
先ほどの醜態を思い出させられ、更には先日のアレックスとの一件を指摘される。
反論の余地もなく、ゲンは沈黙するしかなかった。

「……」

ふとゲンは、眼前のモニターを見やった。
モニターが点滅し、愛機に見慣れない機器が取り付けられているのに気づいた。
背後に備え付けられたエール・ストライカーパックの側部に見慣れない棒状の装置がある。
長い棒切れが左右にひとつずつ…

「大佐、これ何です?」

ゲンは疑問に思い、ネオを問いただす。

『ああ、それか。予備のバッテリーと推進剤のタンクさ。
 戦闘に移行した場合、偵察終了後にデータだけこっちに転送してもらう。
 そんでもって、そのまま戦闘に参加してもらおうって寸法さ』

連戦連戦、また連戦…最早ゲンには愚痴を言う気力もなかった。

「…やれやれだぜ」
66111/17:2005/08/24(水) 05:34:17 ID:???
「こいつ等、一体何なんだよ!?」

ミネルバとガーティ・ルーが向かうユニウスでは、既に先方部隊は交戦に入っていた。
先行したジュール隊所属、ディアッカ・エルスマンは愛機ザク・ウォーリアの機内で舌打ちをした。
彼の指揮の下、ジュール隊のMS部隊は所属不明のMS部隊と接触していた。
最新のMSザクを多数保有するジュール隊と対したのは旧式のジン―
だが、ジン部隊の動きはディアッカの予想を超えた動きだった。
瞬く間に味方のザク3機が撃墜される。

「奴等…素人じゃない!」

仮にも正規軍のMSパイロットがこうもあっさりと撃破される。
機体の性能差を覆す相手は、間違いなく戦闘経験豊富な歴戦のパイロットだ―
そう判断したディアッカは、ボルテールで指揮を執る指揮官に増援を要請した。

「イザーク、増援を頼む!全機出してくれ!」


「…ザフトの兵も質が落ちたものだな」

テロリスト部隊の隊長を務めるサトーは毒づいていた。
ジン部隊の攻勢に一時撤退を余儀なくされたディアッカたちを見て、彼はザフトの将来を憂いた。
こちらをただの海賊か何かと勘違いしたのか―
サトー達は、ファーストコンタクトで迂闊にこちらの間合いに入ったザク3機をあっさりと撃破した。

「まるで素人ではないか?」

だが、お陰でこちらの作戦はやり易くなる―
思いなおしたサトーは部下に指示を送る。

「第二波、すぐに来るぞ!ここからが正念場だ!気を引き締めてかかれよ!」

そう―
ここからが彼らの正念場―
地球にユニウスを落とし、再び戦端を開かせる―

「我々は、2年間待ったのだ。この刻のために…!」

66212/17:2005/08/24(水) 05:35:44 ID:???
「何でこうなるんだ!」

イザーク・ジュールはディアッカの要請を受け機上の人となった。
指揮官用のスラッシュ・ザクファントムに乗り込み、後続の部隊の指揮を執っていた。
だが、ディアッカの報告によれば、敵は熟練のパイロットでこちらに応答せずに攻撃してきた―
ナチュラルが地球を崩壊させようとする筈はない。
恐らくは離反し行方不明となったザラ派の強硬派―

『ジュール隊長!ミネルバ到着の模様!』

共に発進した僚機からの通信が入る。
天佑とはこのことか―

「増援は何機だ!?」
『…4機です』
「……クソッ!」

僅か4機の増援で阻止できるか…イザークは不満を押し殺した。
だが、何としてでもユニウス落下を阻止せねば、再び戦端が開かれかねない―
意を決して指示を送る。

「ミネルバの4機は戦闘にのみ参加せよ!
 ジュール隊はこれより所属不明のMS部隊と交戦に入る!
 ……時間がない!メテオブレイカーの設置と戦闘を同時に行なう!以上だ!」

我ながら無茶な指示だとイザークは思った。
相手がディアッカの話どおりの手練なら、メテオブレイカー部隊が狙われるだろう。
時間は刻一刻と過ぎる―倒してから設置しては手遅れになろう。
設置部隊を護りながら勝てる相手か―だが迷っている時間はない。

「いくぞ!」

迷いを振り切るように叫び、イザークは部下達を率いユニウスに向かった。
66313/17:2005/08/24(水) 05:38:32 ID:???
「ユニウスを動かした正体はコレか…」

ミネルバより一足早くガーティ・ルーはストライクMk-Uを発進。
ゲンはミラージュコロイドを展開し、単独でユニウスに取り付いた。
そこで見た物は、10数機にのぼるジンの部隊と、ユニウスに取り付けられた無数のフレアモーター…
証拠となるかは分からないが、現場を映像に収め、その場を去ろうとする。

しかし、ゲンはユニウス周辺に一隻の艦艇も存在しないことに違和感を覚えた。
仮にユニウスを落としたとして、あのジン部隊は何処へ行くつもりなのか―?
その答えを理解したとき、ゲンは慄然とする―

「……こいつ等、生きて帰るつもりなんてないってことか!?」

片道切符の特攻部隊―
ジンのパイロット達の決意はゲンですら寒気を覚えるものがあった。
そのとき、ゲンの眼前で戦端が開かれた。
イザーク率いる破砕部隊とサトー率いるジン部隊が交戦に入ったのだ。

「チッ…!」

舌打ちし、状況を確認する―
望遠を最大にし、戦闘に巻き込まれない範囲から戦場を見渡す。
イザーク達は、当初こそ攻勢だったものの、メテオブレイカー部隊に狙いを付けられ反撃にあう。

「ザフトの連中、こんな状況で設置なんて…思うようにできないぞ!」

見れば、早速メテオブレイカーを持ったザクが撃破されている。
イザークの不安は見事に適中した。それほどサトー達は手練だったのだ。
虎の子のメテオブレイカーを一機失い、更にジン部隊は攻勢を掛ける。
やむを得ず、ゲンはガーティ・ルーに回線を開いた。

「こちらゲン!
 ユニウスを動かしているのは所属不明のジン部隊!数は10数機!
 フレアモーターを使ってやがる。映像は転送するが…状況が最悪だ。
 ザフトの破砕作業は遅々として進まず…ジン部隊は相当の手練だ!
 ガーティ・ルーからも増援を!急がないと手遅れになるぞ!」

66414/17:2005/08/24(水) 05:41:08 ID:???
「ザフトは何をやってるんだ!」

ゲンからの報告を受けたネオ・ロアノークは、ザフトの動きの鈍さを罵った。
同時に、カオス、アビス、ガイアに出撃命令を出そうとする。
しかし艦長、イアン・リーはそれを阻む。

「大佐、お待ち下さい!ザフトを援護するおつもりですか!?
 今ザフトの前に出れば、カオス、ガイア、アビスは攻撃を受けます!」

だがネオは即座に反論する。
リーの言葉は正論ではあったが、このままでは地球が危うい。
ネオは言葉を選びながら、しかし有無を言わせぬ口調で宣する。

「この状況で連中にそんな余裕があるとは思えん!
が、万が一こちらが攻撃を受けたら即座に撤退させる!
ユニウスの破砕まで手伝ってやる必要はない!ジン部隊の破壊が最優先、以上だ!」

直後にアウル、スティング、ステラの3人は戦場へと赴いた。
そしてネオ自身も不測の事態に備え、エグザスの元へと向かった。

一方その頃、破砕部隊は更に危機的状況に陥っていた。
ジュール隊とミネルバ隊の数はテロリスト部隊を上回ってはいた。
が、メテオブレイカーを持つMSもいるため、そのMSを護るために戦力を割かねばならない。
総合的な彼我の戦力差は完全に逆転していた。

「このままじゃ…ユニウスが地球に落ちてしまう!」

アレックス・ディノ、かつてのザフトのエース、アスラン・ザラは臍をかんだ。
サトーたちのジン部隊は、完全に連携が取れており、破砕作業の牽制に徹していた。
彼らの目的はユニウスを地球に落とすこと―アレックスたちの撃破が目的ではないのだ。
逆に、破砕部隊はジン部隊の撃破とメテオブレイカーの設置の両方を行なわねばならない。
その面でも破砕部隊は不利を背負っていた。
そんな状況を打破するべく、アレックスは賭けに出る。

「何故こんなものを地球に落とす!?これでは地球が寒くなって、人が住めなくなる!」

アレックスはザフト軍の広域回線を開き、テロリスト部隊への接触を試みた。
一か八か、説得で翻意してくれれば破砕は完遂することができる。
甘い考えとは分かっていたが、今の彼には他に打つべき手段がなかった。
だが、意外にも答えは返ってきた―

『ここで無残に散った命の嘆き忘れ、撃った者たちと何故偽りの世界で笑うか!貴様等は!』

66515/17:2005/08/24(水) 05:43:00 ID:???
テロリストの隊長、サトーの叫びに戦場が一瞬動きを止める。
ザフト共通のチャンネルであったが故、新旧両部隊の全員がその声に聞き入る。

『軟弱なクラインの後継者どもに騙され、ザフトは変わってしまった!何故気づかぬか!
我等コーディネーターにとって、パトリック・ザラの取った道こそが唯一正しきものと!!』

アレックスは、父パトリック・ザラの名を出され、完全に硬直した。
かつて息子を撃ってまでしてパトリックが貫こうとした強行路線―
最終的にはナチュラルの抹殺にその矛先を向けた父の言葉―
それこそを正しいと叫んだ男の意志―だが、何よりもアレックスの母、レノア・ザラこそがここで死んだのだ。
そのときは自身も一度はナチュラルの抹殺に同意した過去もあった。
さまざまな感情がアレックスを奔流となって襲い、彼の動きは完全に止まった。

サトーの言葉は続く―

『私の娘も嘗てここで焼かれ死んだ!
 わが娘のこの墓標!落として焼かねば世界は変われぬ!』

アレックスは直感した。この男はかつての自分と同じだ―
愛するものを奪われ、復讐心に心を奪われた自分と―だが、男の言葉を否定する者がいた。

『私も…戦争で父と母と…兄を亡くしました。でも…でも…こんなことをしたいとは思いません!』

少女の声―彼女の言葉はアレックスを現実に引き戻した。
マユ・アスカの声が戦場に響き渡る。

『地球には、大勢のコーディネーターもいます!
 今ユニウスが落ちれば、みんな死んでしまいます!お願いだからもう…こんなこと止めてください!』

マユの言葉は、破砕作業を行なうものたちの意思を代弁していた。
地球にもザフトの拠点は存在する。ジブラルタル、カーペンタリア、アフリカ諸州…
友軍、あるいは同胞ですら滅ぼしかねない行為への反発が彼らを支えていた。

『だが…消せぬのだ…!この恨み!この憎しみ!
 この2年、何度も忘れようと足掻いた!だができぬのだ!この想い…!だからナチュラルどもに!!』

サトーの言葉もまた、テロリスト達の意思を代弁していた。が、そう叫んだ彼の身に異変が起きる―

『なら…消してやるぜ!アンタの憎しみごとなぁ!』
66616/17:2005/08/24(水) 05:45:35 ID:???
戦場にいる誰もが目を疑った―
叫んだサトーの機体を閃光が穿つ―
彼のコクピットを背後から貫いたのはビームサーベルの光―
だが彼の後ろにはMSの存在など確認できない。
その異変の正体にただ一人気づいたものがいた。
割って入った声の主、そして今サトーを殺めたその人物を―

「Genocider Enemy of Natural!!」

アスランはその声の主を悟り、その名を叫んだ。
嘗て自分が倒した筈のストライクを駆るMS乗り―
そしてザフト軍襲撃事件の犯人、デュランダルの命名した敵対勢力ジェネラル―

やがて、爆散したサトーの機体の背後から一機のMSが姿を現す。

「ス…ストライク!?」

イザーク・ジュールは謎のMSの出現に呆然となった。
嘗て自分が追い求め、必ずや討ち果たそうと誓いながら撃てなかったMS―
そのMSが今また彼の眼前に聳え立っていたのだから。

ストライクの出現と同時に、次々とテロリスト達のジンが打ち抜かれる―
カオス、ガイア、アビスがジン部隊の背後をつき、次々と撃破していく―

「アーモリーワンで強奪された機体!?何でここにいるんだ!」

ディアッカ・エルスマンは疑問を口にする。
彼の言葉はまさしく新たな敵の出現を意味していた。
しかし、新たな敵は眼前の敵を撃っている―

敵だが、今は敵じゃない―
そう思ったアレックスは、味方に指示を出す。

「今だ!メテオブレイカーを設置しろ!手の空いている者は敵機の撃滅を!」

あれほど連携の取れていたテロリスト部隊は、ストライクと3機のMSの奇襲により崩壊した。
背後の敵と眼前の敵に挟まれ次々と散っていく―
奇襲に成功したカオス、ガイア、アビスはすぐにその場を離れる。
ジン部隊を奇襲、混乱させ、アレックスたちが攻勢に転じたことで、彼らの任務は終わった。
見ればストライクの姿も消えていた。
66717/17:2005/08/24(水) 05:47:19 ID:???
だが事態は好転したわけではなかった。

「隊長!ジュール隊長!間もなく大気圏に入ります!離脱を!」

間もなく大気圏突入という知らせが、旗艦ボルテールから入電される。
もはや一刻の猶予もなかったが、幸いメテオブレイカーが作動し、ユニウスは二つに割れた。

「グゥレイト!やったぜ!」

ディアッカが歓声を上げる。
しかし、全長八キロに及ぶユニウスが二つに割れたところで、まだ危機を脱したわけではない。

「まだだ!もっと細かく砕かないと!」

アスランは叫ぶ。そう―もっと砕かねば被害の拡大は防げない。
だが、最早彼らに残された時間はもう残っていなかった。イザークは断腸の思いで決断を迫られた。

「全機撤退せよ!今からの作業では摩擦熱で焼かれる!これは命令だ!全機撤退!」

最善を尽くした上で、部下に死ねとは言えない―指揮官としては当然の判断であった。
だがそんな命令を無視し、なおもユニウスに向かう機体があった。
それを見たアレックスは驚愕し叫んだ。

「マユ!やめろ!もうすぐ大気圏に突入するんだぞ!」

だが、彼の声は聞き入れられない。
フェイズシフトのあるインパルスなら大気圏も突破できようが、彼の機体はザク―
追おうにも追えない―そんな自らの非力さをアレックスは心の底から呪った。

「もっと砕かないと…このままじゃ皆死んじゃう!」

マユ・アスカはジュール隊が放置したメテオブレイカーを一機持ち、単身ユニウスに残った。
なんとかブレイカーを打ち込み、作動させようとするが、安定しない―
本来MS2機が左右から押さえつけて作動するのがメテオブレイカー…
マユのインパルスが如何に強力でもこればかりはどうしようもなかった。
悲嘆にくれるマユ―だが、意外なところから救いの手は差し伸べられる―

『やれやれ……こんなところに一人で残るなんて、お前もよくよく馬鹿だな』

漆黒のMSが―彼女の兄、かつてシン・アスカと呼ばれた男―ゲンの駆る機体が眼前にあった。
668通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 08:01:42 ID:???
>>667
続き!続き!
669通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 11:44:48 ID:???
>>667
続き! 続き!
670通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 12:02:41 ID:???
今日はここで終わり?…なんとも期待させてくれる…
671通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 12:32:24 ID:???
>667
アスランとアレックス、どちらかに統一してくれ
672通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 13:10:01 ID:???
他者への呼びかけ、他人に聞かれるかもしれないセリフにはアレックス
独り言、プライベートなセリフ、カガリしかいない場所ではアスラン
という使い分けではないですかね、作者様じゃないからわからんけど

それはさておき、今回もとても面白かったです!続き!続き!
673通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 14:17:47 ID:???
神がキタ―――(∀゚∀゚∀゚∀゚∀)―――!!!!
後ろからサトーを貫くシンがカッコ良過ぎる! もうこれが本編だ!
674通常の名無しさんの3倍:2005/08/24(水) 21:49:28 ID:???
>>667
続き!続き!
675通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 00:05:21 ID:???
ゲェェェェェェーンッ!!!
ちくしょう、やはりシンが絡むとペインは生きてきやがるぜ。超GJ!
676通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 00:23:59 ID:???
ゲン出張り杉、と思いつつ上手いなァとも思ったりする
677マユif1:2005/08/25(木) 01:10:00 ID:???


PHASE−22 舞い降りる剣


帰ってきたスティング、アウル、ステラ。

アウルは、一目散にアビスのコックピットに向かった。
シートの脇に巻き貝を隠す。
ここなら誰かに見付かって取り上げられる心配はない。
それに自分は絶対に落とされない。
だから大切な物はここに置いておけば大丈夫だ。
アウルは笑って、マユの顔を思い出した。

スティングは、自室に砂浜の砂が入った小瓶を置いた。
人の部屋など誰も入らないだろう。
それにアウルのようにコックピットに置いておいたら、激戦の時は衝撃などでコルクの蓋が抜けて砂がこぼれてしまうかもしれない。
いつの間にか心の中に色濃く残っていたマユとお揃いの物。
こぼして砂が少なくなったりしたら、それだけでマユが消えてしまう気がした。

ステラは、ハンカチを肌身離さず持っていることにした。
シンのこと、一秒でも忘れたくない。
ステラを助けてくれたシン。ステラの怪我の手当てをしてくれたシン。
最初に助けてくれたマユも、その後ずっとステラを抱き締めて砂浜に上げてくれたシンも暖かかった。
ハンカチを巻いてくれたシンの顔は、今でも鮮明に覚えている。
だから、忘れたくない。

しかし、そんな三人の強い想いも虚しく、その記憶は固く閉ざされてしまう。
戦闘マシンに余計な感情は必要ない。
余計な感情は戦闘に支障が出る。
支障が出れば三人の命に関わる。
だから記憶など無いほうがいい。
678マユif2:2005/08/25(木) 01:12:15 ID:???
生き残るためには。
それが研究員達の、ネオの考えなのだ。

オーブ。
カガリは未だ謹慎中。
その間、セイラン家が国を取り仕切っている状態にある。
そんなオーブに、世界安全保障条約機構、つまり地球連合から寄越された戦線投入の要請。
軍司令部にて、ユウナはトダカとその副官のアマギ等を呼び出した。
ユウナを軍の総司令官とし、旗艦タケミカズチの艦長に任命した。
カガリが席を外している今、国の姿勢は明確にしておかなければならない。
にやりと笑いユウナは言う。

カガリはふうと溜息をついた。
相変わらず館の中の狭苦しい生活。
その上、軍司令部から帰ってきたアレックスからの報告に頭を抱える。
世界安全保障条約機構に加盟した時から予想はしていたが、ユウナもウナトも他の首脳陣も、既に国の理念など完全に棄てたのか。
カガリの溜息は尽きない。
アレックスに向き合い、カガリは口を開いた。
自由のきかないカガリの、新たな頼み。
静かに、アレックスは頷いた。

ハイネのため、ミネルバを案内するマユ、シン、レイ、ルナマリア。
新任の隊長であり、フェイスの称号を持つハイネ。
マユやルナマリア、レイは敬語を使っていたが、ハイネは笑って敬語を使う必要はないと言った。
気さくなハイネにとっては、上下の関係など些細なことなのである。
と、案内の途中、パイロットに招集がかかり、五人は艦長室へ向かう。
艦長室に入ると、タリアとアーサーが重苦しい表情で待っていた。
ミネルバに新たな命令が下される。
679マユif3:2005/08/25(木) 01:14:21 ID:???
地球連合に増援があり、ミネルバはそれに対する守備につくことになった。
その増援には、カオス、ガイア、アビスを持つ地球連合空母J.P.ジョーンズ。
そしてオーブ軍。
マユ、そしてシンの顔が曇る。
それを横から、ハイネが見ていた。

甲板から景色を眺めるマユ。
覚悟はしていた。
だが、いざその時が来ると辛い。
そんなマユに、ハイネは声をかけた。
マユのことはシンから聞いて知っている。
驚きはしたが、別にマユを特別扱いする気も、子供扱いもするつもりはない。
「戦いたくはないか?オーブとは」
ハイネの問いかけに、マユは静かに頷いた。
マユにとっては、オーブも大切な国。
「じゃあ君は…どことなら戦いたい?」
ハイネはまた問う。
その言葉に、マユは動揺する。
どことも戦いたくなどない。
戦わず済むならそれがいい。
「どことも戦いたくなんかないよな」
「…はい」
「そういうことさ。だから割り切れよ。今は戦争で、俺達は戦うことが仕事なんだからさ……でないと、死ぬぞ」
特別扱いも子供扱いもしない。
ハイネはきっぱりとマユに言う。
「シン…あいつも、割り切ったぜ」
マユはただ頷いて、ハイネの言葉を受け入れた。

タケミタズチのブリッジにて、ネオや地球連合の士官を交えて作戦を詰める。
ユウナは意気揚々と話を進めていった。
ネオはそれを見て、深く考える。
一度はオーブでミネルバに補給を受けさせたが、彼はミネルバをどうとも思っていないように見受けられる。
680マユif4:2005/08/25(木) 01:17:33 ID:???
国民を守るためなら容赦はしないということか、それとも……。
ネオは黙ってユウナの口振りに耳を傾けた。

ダーダネルス海峡に入り、ミネルバは守備についた。
オーブ軍が進軍し、ムラサメとM1アストレイが多数発進する。
ミネルバもフォースインパルスとセイバーを出撃させた。
オーブ艦隊は一斉に砲撃を開始する。
インパルスはそれを掻い潜り、M1アストレイに向けてビームサーベルを抜いた。
――割り切れよ。
ハイネの言葉を思い出し、唇を噛む。
マユは躊躇う気持ちを振り払って、M1アストレイを両断した。

ミネルバはタンホイザーの起動準備に入る。
物量は明らかにオーブと地球連合が上。
ここは一気にオーブを薙ぎ払い、地球連合との戦闘に構えなければならない。
マユはハッとミネルバを見た。
やはり駄目だ。
割り切るなんてことはできない。
カガリやアレックス、トダカを討つなんてことはできない。
ミネルバにタンホイザー発射の停止を呼びかけようとした。
だが、時既に遅く、タンホイザーはエネルギーの収束を開始している。
発射されるその刹那、タンホイザーの砲口をビームの一線が貫いた。
タンホイザーは大破し、ミネルバは大きな揺れに見回れる。
ミネルバも、オーブ軍も、地球連合も、皆ビームが撃たれた上空を見上げた。
蒼天より舞い降りる一機のモビルスーツ…フリーダム。
そして各軍に通信が発せられた。
「私はオーブ連合首長国代表、カガリ・ユラ・アスハ。オーブ軍はただちに戦闘を停止せよ」




681通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 02:47:09 ID:???
マユ・アスカはごく普通の少女である。
コーディネイターではあるものの、それが不幸なことか幸福なことかはこの時代ではまだ定まっておらず、母国もオーブであるためにナチュラルに対して特別な感情を抱くことも無かった。
それは自ら望み、さらに類まれなる幸運が重なって軍に入れた現在でも同じであった。
軍人とは人を殺すものである。実際、やむを得ぬ事情で彼女は人を手にかけた。
しかしそれも所詮は、MSの装甲越しに起こった出来事に過ぎない。
むせ返るような血臭、飛び散った肉片。
まるで2年前、オーブで家族を失った時の再来だ。
ただひとつ違うことは、それらの命を奪った強大な悪意はまだ過ぎ去っていないという事だ。
その人の姿を持った悪意、シェフと名乗った男がゆっくりと歩み寄ってくる。マユは気を失わないようにするのがやっとだ。
そして銃声がこだまし、マユは我に返った。

マユ士官学校編 最終回 「くじけぬ紅」

銃弾を放ったのは、その場に居合わせた警備兵だった。
しかし弾痕は、シェフではなくその後ろの壁に残されている。
警備兵の手が震えている。当然だろう、こんなこの世のものとも思えない光景に出会っては。
シェフはマユから目を離すと、ゆっくりとその兵士に歩み寄っていった。警備兵は拳銃を放つが、当たらない。たまに命中しそうになる弾も、シェフは身をそらしてかわした。
ゴシカァァァァァン。
この世のものとも思えぬ音が響くと同時に、その兵士の頭は西瓜のように破裂した。
マユの目の前に、その手から吹き飛んだ拳銃が落ちる。
シェフはというと、そんなことは気にも留めずに手にこびりついた兵士の脳漿を咀嚼していた。
マユはあらゆる生物に備わる防衛本能に殆ど無意識に従う形で引き金を引いた。
682通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 02:49:01 ID:???
シェフ。それが彼のコードネームだった。
名前など知らない。対人戦用エクステンデットである彼にとって、過去などはどうでも良かった。
エクステンデットの訓練は過酷である。常に被験者同士で殺し合い、生き残った者が任務で使用されるのだ。
シェフが他の被験者と違ったのは、限界を超えた恐怖の果てに生まれたある性癖だった。
食人行動である。
通常のエクステンデットは感情を制御する措置が施されるが、シェフは殺した相手の屍を喰らうことで自らそれを行ったのである。
彼は狂喜した、自分は選ばれし存在だと。そして今回、最新鋭艦のデータ奪取任務に選ばれたのもだからこそだと。
しかし、それは間違いだと彼は理解した。
本当に選ばれた者なら、脇腹に銃弾を受けはしないはずだ。
彼は己の血をなめ取ると、自分を撃った小娘に向き直った。
所詮、自分は捨て駒だったのだ。成功すればよし、失敗しても失敗作が減るだけである。
シェフは、狂人がその狂気の果てにふと得ることのできるわずかな理性でそれを理解した。
懐から、注射器を取り出し自分に打ち込む。
これは、過去エクステンデットに使用されていた薬物を何十倍にも濃縮したものだ。確実に死ぬが、しばらくの間は絶対的な力を得る。
通路の奥から複数の足音が聞こえた。恐らく銃声を聞きつけた兵士だろう。
シェフはペロリと下をなめた。死ぬ前にせいぜい暴れるか。
683通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 02:50:56 ID:???
地獄、まさしく地獄であった。
駆けつけた兵士達はマユの目の前で、なすすべもなくちぎり飛ばされていく。
既に拳銃は取り落としている、マユは泣きながらその場を逃げ出した。
しかし、それすら上回る速さでシェフが追いかけてくる。さかんに壁に拳を叩きつけており、その手首から下は既に失われていた。
すぐに追いつかれ、壁に打ち付けられる。
そのマユを喰らおうと、シェフが大口を開けて迫ってきた。
その瞬間、マユの意識下では実に多くの時間が巻き戻る。走馬灯などという生易しいものではない。それは記憶の奔流というよりも、記憶の雷撃というべきものだった。
やがて過去のイメージが亡き兄に行き着き、さらにはこの2年で出たった人達に重なり合った時、突然マユの中で何かが芽生え弾ける。
それは人間の生きる力の根源とも言うべきものかもしれないし、あるいはもっと新しい何かだろう。
確かなのは、その力がマユを救ったという事だった。
あらゆる知覚が加速したマユは、シェフの口に自ら口を突っ込み、一瞬早くその舌を噛み切ったのだ。
途中から切断された舌が喉の中に巻き込んでいき、さすがのシェフものたうちまわる。
やがて痙攣が始まり、ついには動かなくなった。
最期の瞬間、シェフは胸元を強く叩く。それが引き金なのか体の内側から炎が広がっていき、全身を包み込んでいった。
正気に戻ったマユは、よろけながらもミネルバに歩いていった。

コアスプレンダーの加速時に生まれるGに耐えながら、マユは戦うということの意味を考えていた。
先程まで起こっていた出来事を、自分は生涯忘れないだろう。あれは戦いという行為の、最も原始的な姿だった。
だが、自分の戦いはあれとは違う。
この先、何が待っているか分からない。ただ、この穏やかな日常が崩れ去ったことだけは本能的に理解できていた。
ならばこの先、何があっても自分は進み続けよう。ここで得た幸福な記憶を、決して失いたくないから。
マユはコアスプレンダーを合体させ自らの第2の故郷、プラントの大地を踏み下ろさせる。
「また戦争をしたいの、アナタ達は」
だとしたら・・・・・・。
「アタシはこの場所を、守って見せる!!」

684通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 02:56:59 ID:???
名前が安易だな
685通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 03:13:30 ID:???
マユifは華麗にスルーされました…っと
686通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 03:15:53 ID:???
さぁ諸君、私が逃げるのを止められるかな。
687通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 03:24:31 ID:???
シンマユはもう秋田
688通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 10:02:46 ID:???
いや、まゆif面白かったよ。
夜中じゃGJレスもつけられねぇ…。
689通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 12:59:39 ID:???
なにこのファントムペインとの扱いの違いw


















ゲンかっけえええええええええええ!ステラと絡みテラワロスw
690通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 16:25:13 ID:???
だって、圧倒的じゃ(ry
691通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 16:29:17 ID:???

692通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 16:56:42 ID:???
まゆifが悪いわけじゃない、悪いわけじゃない、が!
ファントムペインが・・・・・・
693通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 17:01:06 ID:???
粘着怖っ
ファントムペイン引き出してまたマユIf叩きかよ
694通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 17:03:33 ID:???
ネ申とかあげめてる奴がいる時点でオhル
695通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 17:10:42 ID:???
ファントムペインも問題ないわけじゃないんだけどな。
ゲン目立ち杉とか、本編でも問題だったのにアウル・スティングの影がさらに薄いとか
696通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 17:17:53 ID:???
あ〜・・・いっちゃ悪いが士官学校編がいけなかったんだと思う
アンカーすればいいにしろ、マユifに対して感想・批評レスの猶予も与えず話の投下
感想とかって話が投下した直後に付いたりするからさ
深夜その他あったにしろ、ファントムペイン戦記で盛り上がった後に投下して、なんのレスも無しに挟まれてたら目立つもんも目立たない
697通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 17:27:27 ID:???
さーて荒れてまいりました
なんかもう職人大杉がいけないんだと思うよ
漏れ的には神とほのぼのがいればいい
698通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 18:27:51 ID:???
↑おまえみたいなのがいるから荒れるんだよ。
宿題終わったのか?あと一週間もないぞ。
699通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 18:32:44 ID:???
一番可哀想なのは話題にもならないしのはらタンだろorz
700通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 18:40:41 ID:???
>>698
釣れた釣れたwww
おまいらスルーはどうなったんだい?アヒャ
701通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 18:49:18 ID:???
アヒャだって
702通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 18:50:54 ID:???
>>698
見向きもされないザコ職人のうちのいずれかですか?wwwww
703通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 19:15:09 ID:???
つ旦旦旦旦旦旦旦オチャドゾー
704通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 21:25:39 ID:???
馬鹿が騒いでるが当人達はまったく気にしてないんだよな
ま、荒れると投下しづらいってのはあるが
705通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 21:49:20 ID:???
>699 今日はしのはらタン来ないなぁorz

>704 確かに。
706通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 22:40:23 ID:???
ひさびさにきたらすげー進んでる。
職人さんたちGJですよ。
707通常の名無しさんの3倍:2005/08/25(木) 22:47:23 ID:???
更新をきっちりやってる、まとめ人さんも乙!
あとこのスレを企画した人GJ!
708士官学校編の人:2005/08/25(木) 23:59:12 ID:???
忙しくってさ・・・・・・。
他の人の読めなくって、それでGJとだけいうのも不義理な気がして。
深夜で判断力が鈍ってたんだと思う>投下時間
ともあれ、今読みました。GJ!!
709通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 00:38:11 ID:???
・マユがインパルスをカオス辺りに撃ち落される。
・コアスプレンダーで脱出、でもそれも破壊される。
・で、連合勢力下で取り残される(ミネルバ組敗走
・そこでゲリラに助けられ、コニールと出会う
・マユはイジイジイジイジ、力がもう無いという
・ゲリラ、連合に攻撃される。
・イジケモードのマユにコニール叱咤、力は無くても私は戦う
・マユ、心を動かされ皆に協力、ダガー1機撃破
・しかし、世の中甘くない。逆襲を逆襲され皆揃って死にそうになる
・そこへ颯爽とアスラン登場、ゲリラ&マユを救う
・晴れやかにマユはコニール&ゲリラとお別れ
710通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 01:05:05 ID:???
しのはらマダ〜?
711通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 12:05:24 ID:Qo5bc+Em
昼age
712通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 12:07:03 ID:Qo5bc+Em
昼age
713通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 14:00:49 ID:???
( W´,_ゝ`)
714通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 14:01:54 ID:???
(W ´,_ゝ`)
715通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 14:03:45 ID:???
(W´,_ゝ`)
716通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 14:04:58 ID:???
W´,_ゝ`ノ
717通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 15:59:53 ID:???
W´,_ゝ::::. ::.. .. .
718通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 18:18:37 ID:???
W;゚Д::. :: ..
719通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 18:24:19 ID:???
しのはらマダ〜 チンチン
「・・・・お前ら仲いいなー。」
ミネルバのパイロット達を見たハイネが呟いた。
ハロとアスランは機械について語ってるし、マユとルナマリアとメイリンは
プリクラ交換してるし、ヴィーノとヨウランとレイは胸について語ってる。
まるで中学生の休み時間状態だ。
「隊長はプリクラとか撮らないんですか?」
ルナマリアがアスランに話しかける。
「いや・・、俺あんまりそう言うのは・・・。」
すっかり本編での潤滑油役もほのぼのでは意味が無い。
『アスランサーン。カギアケキノウオレニモツケテクレマセンカ?
ラクスノハロニハツイテルンデショ?』
普段の姿のハロが言う。
「あれはちょっと特殊な部品がいるんだよ・・。」
苦笑しながら笑うアスラン。
その表情からハイネは何かを読み取った。
「おい、アスラン。ちょっとこっちこい。」
「え・・、ちょ・・?ハイネ?」
ハイネはアスランを引きずって談話室を出て行った。
「・・・・・・・・・・・・ねぇ、メイリン?どっちが攻めかしら?」
真顔で言うルナマリア。
「お姉ちゃん、そう言うことをはっきり言わないで。」
「私はハイネお兄ちゃんが受けだと思う。」



「「「「「「『マユゥ?!』」」」」」」」
721ほのぼのマユデス。アイキャッチとCM:2005/08/26(金) 19:15:02 ID:???
(アイキャッチ、ちまこれなキャラでご想像ください)
巨大シンハロにのって移動するマユとステラ。それを追いかけるミネルバとファントムペイン一同。
ゲンがこけて 『ほのぼのマユデス』のロゴがでてくる。


CM
「マユでーす!今度発売するマユデスのゲームはなんとシュミレーションゲーム!
日常モードでは好感度を上げて、戦闘モードでは協力プレイ!!
ミニゲームも充実!主人公は私とゲン!攻略キャラは選り取りもどり!
ノーマルも百合もBLもごちゃまぜ!!IFルートもたくさん!
失敗しても大丈夫!!ゲームオーバーしてもアドバイスしてくれる
『三年わかめ組!徹先生!』『ドミニオン道場』『ラスティとミゲルのオールナイト
プラント』など死んだキャラが好きな人にもサービス!サービス!

『マユゲン大戦〜戦場に咲けよ恋の華〜』

発売日は未定!DVD二枚組で発売予定!」



(アイキャッチ)
ラクスはハロを投げる。キラは受け取ろうとするが巨大化したハロにつぶされる。
(ここでデフォルメ化)
キラはつぶされてぐるぐる目、ラクスはあらあらと言う顔でキラを覗き込んでいる。
ここで『ほのぼのマユデ』のロゴ。
ここはミネルバの甲板。潮風が気持ちいい。
「・・・アスラン、お前。相当無理してるだろ?」
「・・・・・え?」
ハイネの問いに思わず問い返すアスラン。
「だってさぁ、お前。今度の戦いはオーブとなんだろ?
お前あの国にいたそうじゃないか?しかも国家元首の秘書兼ボディガードとしてさ。」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
うつむくアスラン。
「つらいよなぁ・・・・、でも。抱えこむなよ、一人でさ。」
あくまでアスランに優しく話しかけるハイネ。
「割り切りたくても割り切れないんだよな・・・・そういうの。
でも俺達は軍人なんだ・・・・割り切れよ・・・でないと・・・死ぬぞ?」
ハイネの一言にはっとするアスラン。
「まずは生き残れ。生きていなきゃ何も出来ない。オーブにさ、恋人くらいいるんだろ?」
アスランはニュースの画像を思い出す。
花嫁姿のカガリ。そしてそれを強奪するフリーダム。その前にフリーダムのコクピット
から降りてきてユウナを直接蛸殴りにして「いいかげんにしてね、モミーくん。殺すよ?」
と言ったキラ。はっきり言ってユウナがかわいそうだった。
「死ぬなよ?アスラン。人の命ってのは一人だけのものじゃないんだ。」
そう言って、アスランの頭をなでるハイネ。
「子供扱いしないでくださいっ!!」
アスランは思わずそう言って散っていった仲間を思い出す。ミゲル。ラスティ。オロール。マシュー。そして、ニコル。
「大人ぶったってお前。なーんも良いことないぞ?おにーさんが面倒みてやるって。」
ハイネは泣くアスランを抱きしめて背をポンポンと叩いた。





そんな二人をこっそり除く影二つ。
「・・・・・・・・・・・・・ハイアスだったわね、マユ。」
「ちっ、負けた・・・。でも包容力のある受けも・・・。」
「問答無用。じゃあこんど出るアス受けアンソロジー買ってね。」
「仕方が無い・・・。」


「ハロ・・・。俺はマユのことがよく解からない・・。」
『オレモダ、レイ。』
「おねえちゃんったら・・・・。」
さらにその後ろで家族は遠い目をしていた。
723通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 19:29:02 ID:???
腐ネタキター

ほどほどにな。
でもGJ
724通常の名無しさんの3倍:2005/08/26(金) 20:28:44 ID:???
>ユウナを直接蛸殴りにして「いいかげんにしてね、モミーくん。殺すよ?」
いやそこは「やめてよね」だろw
725しのはら:2005/08/26(金) 21:54:23 ID:???
第十六話投下です マターリいきましょう
726しのはら:2005/08/26(金) 22:05:42 ID:???
ザフト軍は前線を後退させ、地球軍を後方へと引っ張っていく。やがて地球軍の先鋒がベルリン市街へ侵入し、激しい市街戦が始まった。

一方のミネルバもベルリン市街地への移動を命じられてはいたが、ボナパルトのMS部隊の攻撃で足止めを余儀なくされる。

ネオはアビスを待機させ、自らはウィンダムで出撃。カオスとガイアがそれに続く。
インパルスとウィンダムは凄まじいスピードで交錯し、砲火を交えた。性能で劣るウィンダムだが、ネオの技量と様々な特殊兵器でインパルスを追い詰める。ネオは幾度もチャンスを掴むが、あと一歩で踏み込めなかった。

「機体を達磨にできる奴がいたなら、そいつはキチガイだ!」
727しのはら:2005/08/26(金) 22:23:15 ID:???
オレンジショルダー隊が二倍以上のダガーとウィンダムを食い止め、ハイネザクとガイアが一進一退の攻防を繰り広げる。

「オマエ!オレンジ色ぉぉぉ!」
「暴れる犬は調教しなきゃな!」

加勢したいアレックスだったが、カオスの一撃離脱戦法に苦戦する。ルナマリアのブレイズザクもカオスに追いつけない。
アレックスは思考を巡らせ、実行に移す。グゥルから飛び上がって手榴弾を蹴り、急接近するカオスに見舞う。

「映画じゃねーんだよ!」

カオスの砲門が開かれる直前、スタングレネードが炸裂した。スティングはすぐにビームを放つが、爆発したのはスラッシュウィザードだけ。

「なんだと!?」

ザクが太陽を背中に急降下、カオスの右腕を切り落とす。間髪入れずルナマリアがライフルを撃ち、ミサイルポッドを誘爆させた。
728しのはら:2005/08/26(金) 22:36:17 ID:???
ウィンダムと戦いながらマユは苦悩した。あのネオとかいう士官が兄シンである確証などどこにもない。だが「君の知っているお兄さんは死んだ」という言葉が脳裏を離れない。
マユはクナイ爆弾を機体分離で避け、ミサイルをバルカンで落とす。
マユもまた幾度となくチャンスを掴むが、引き金を引くことができなかった。

ハイネザクとガイアの戦いは熾烈を極めた。
MA形態に変形したガイアの斬撃をスレスレで避け、二丁ライフルで反撃する。ライフルの残弾が尽きるとミサイルを撃ちまくってガイアを更に追い込んだ。

損傷激しいカオスは二機のザクに追い込まれ、ガイアも苦戦している。ウィンダム隊の損耗も激しい。アビスが投入されても、勝利は遠い。
729しのはら:2005/08/26(金) 22:44:45 ID:???
ネオは撤退を決意した。ミネルバが落ちなくても、作戦全体は地球軍有利に進んでいる。少なくとも上の考えはそうだ。
「それに、ここで死ぬ理由もないか」
発光信号が打ち上げられ、MS群がボナパルトに帰っていく。ザフトは彼らを追撃しなかった。
残されたウィンダムの残骸から上る煙が空を黒く染めていた。

その頃ベルリン市街の戦いは激化の一途を辿り、地球軍は市街に侵入しビルの一つ一つを巡る戦いを展開していた・・・。
730しのはら:2005/08/26(金) 22:46:12 ID:???
投下終了。荒れたりしましたがマターリやっていきましょうノシ

あと職人さんたちGJ!
731通常の名無しさんの3倍:2005/08/27(土) 00:06:05 ID:???
反応がないのが涙をそそるな
732通常の名無しさんの3倍:2005/08/27(土) 03:21:34 ID:???
>>721のアイキャッチのとこがありありとイメージできたので
上のアイキャッチ描いてみた。ちと重いが
ttp://zetubou.mine.nu/itoshiki/nozomu/zetubou0195.jpg
733通常の名無しさんの3倍:2005/08/27(土) 03:38:40 ID:???
超GJ。シン・・・w
734まとめ人 ◆rw1maYUY1g :2005/08/27(土) 06:32:20 ID:???
各作品の職人様、いつもお疲れ様です。
>>732
まとめサイトに掲載してよろしいでしょうか?
735通常の名無しさんの3倍:2005/08/27(土) 08:46:41 ID:???
>>732
すごい!
736通常の名無しさんの3倍:2005/08/27(土) 11:02:08 ID:???
絵師がきたーーーーーーーーーーーー!
>>732 グゥレイトォ!!
シンハロ良いなあ
737通常の名無しさんの3倍:2005/08/27(土) 14:57:22 ID:???
738ほのぼのマユデス。作者:2005/08/27(土) 15:18:08 ID:???
じ・・、自分が想像したまんまのものが・・!!
>>732さん、ありがとうございます!!
739732(実は避難所”管理”人 ◆QQ.rdPFml2 :2005/08/27(土) 15:49:50 ID:???
>>734
おkです。是非。

赤服のブーツの色間違ってるけど脳内スルーよろ
740通常の名無しさんの3倍:2005/08/27(土) 16:06:27 ID:???
>>708
完結乙。個人的には好きだった。
人の数だけ煽りもあるが、まあ気にせずに


>>721
>キラは受け取ろうとするが巨大化したハロにつぶされる。
ワロタw
一回でいいからやってくれんかなー
741通常の名無しさんの3倍:2005/08/27(土) 20:36:53 ID:???
age
『ちっくしょー!!あのMS!!』
「ちょ・・、ハロ!!落ち着いて!!」
突然現われたフリーダムに心を乱すハロ。マユが制止するが完全にかれはインパルスの
操縦をコントロールしていた。
「ハロ!!ハロ!!もう!!!何でこう言うとこだけお兄ちゃんにそっくりなのよ!!」
『坊やだからさ!』
「いや、答えになってないよ!!」
マユとハロが漫才をやってる合間にもフリーダムは戦況を混乱させていく。
『キラ!やめるんだ!!』
アスランお兄ちゃんはあのMSとはたしか戦友だ。キラと言うのはたぶん
パイロットの名前だろう。
『まったく!!お前ってやつはいつもいつもそうやって!!聞いてるのか?!』
・・・・・・・え?アスランお兄ちゃんておかん属性?
『カガリやマリューさんまで巻き込んで・・・。こら!!ちゃんと聞きなさい!!』
『アスラン!ただ叱ってるんじゃだめだ!少しくらい鉄拳をやったほうがいいんだよ!』
そう言ってハイネ兄ちゃんのグフがフリーダムに近づく。
あ・・危ない!!
     【弱点はグリンピースだ!!!】
私はあの夢の内容を思い出した。
とっさに私はチャンネルを全周波数あわせて叫ぶ!!
「グリンピース!!豆ご飯!!」
『「「「「「「「は?」」」」」」』
突然の放送にあちこちから困惑の声が聞こえる。
しかし、私の言葉は効果抜群だったらしく、フリーダムの動きは止まった。
・・・いや、なんか全軍動きが止まってるけどさ・・。
ところが!!私の放送をものともせずハイネ兄ちゃんの前にいるフリーダム
にガイアは攻撃しようとしている!!
このままじゃハイネお兄ちゃんが・・ここからじゃ・・。
「ハイネお兄ちゃん!!逃げて・・・!!」
『なっ?!』


その時、なにかがガイアに体当たりした。
それは、グゥルに乗ったオレンジ色の肩のザクだった。
そして、あちこちから飛んでくるビーム。

『お前ら?!』


ハイネお兄ちゃんの驚いた声が聞こえる。
『こちら、元ザフト軍所属ハイネ隊!!ミネルバ、援護します!!』
おそらく、体当たりしたザクだろう。通信が入る。ん?
『まて!!お前ら元ザフト軍って・・・。』
『脱走しましたー。』
『何で?!』
『ハイネ以外の指揮官に俺達は従うつもりはありません。俺達はハイネに拾われた身ですから。』
『そうそう!!』
『俺達、ハイネがいるからここにいるんだもんな!!』
『第一、うちの隊長様は新型もらうとはしゃいで何も見えなくなるからな、心配だし。』
口々に喋るハイネ隊。
『ハイネ、指揮を頼む。』
それぞれ個性のある隊員であることが読み取れたが、その言葉にはどれも
ハイネに対する忠誠と信頼が感じられた。
『・・・お前ら・・・・ばっきゃろう。よし!!ゼロはインパルスのサポートを。
グレイシアは俺!アキラはセイバーだ!!キース、ジョー、カルマはミネルバを!!』
『『『『『了解!!』』』』』』


こいして、私達の快進撃は幕を開けた。
今回はここまでです。下手に燃え路線狙わないほうがいいかな・・。
そうそう全員イロモノキャラで行きます、ハイネ隊は。
あと、まとめ人様。まとめサイトのアイキャッチへのリンクがおかしいのですが・・・。
よろしくお願いします。
745まとめ人 ◆rw1maYUY1g :2005/08/27(土) 21:49:11 ID:???
>>ほのぼのマユデス作者様
ご指摘感謝します、修正しました。




746通常の名無しさんの3倍:2005/08/27(土) 21:59:11 ID:???
WWU風味のしのはら版、ほのぼのマユ、ファントムペイン戦記にIf・・・本編か


すげぇ
747マユif1:2005/08/27(土) 23:24:41 ID:???


PHASE−23 輝く光が照らし


カガリの登場に、騒然となる戦場。
上空には未だフリーダムがおり、その後方からは戦艦…アークエンジェルが現れる。
タンホイザーが撃たれなかったことに一瞬は安堵したものの、マユはフリーダムとアークエンジェル、そしてカガリに混乱していた。
発射直前のタンホイザーが撃たれたせいで船体が激しく損傷し、ミネルバは着水する。
マユは震えながら声を上げ、シンは愕然とミネルバを見た。
撃沈されてはいない。それがわかり二人は安心した。

「オーブは軍を退け」
カガリの声が響く。
「他国を侵略せず、他国の侵略を許さず、他国の争いに介入しない」
モニターに映るカガリの鮮明な表情、そして堂々とした声。
それを見たユウナは信じられない顔を向けた。
カガリは謹慎して、身動きは取れないはず。
いや、モニターの背景は室内。どうやらその館で撮影されている。
「今、この状況下にあっても、私はそれを正しいと考える。
世界安全保障条約機構に加盟したからには、その役割は全うしよう。
だが、オーブはその理念を曲げてまで、いらぬ血を流すことはできない。
オーブは地球連合に全て従うような国にはなれない」
カガリはそう言い切った。
全身が冷えるような空気に包まれ、ユウナの顔は焦りがにじむ。
自由を奪っていたはずなのに。
だからこそ、こうして自分達の思い通りに事は進めていた。
しかし今この時、事は全て崩れた。
ユウナは声を上げる。
748マユif2:2005/08/27(土) 23:27:13 ID:???
「本当の、ちゃんとした僕のカガリなら、こんな馬鹿げた…僕に恥をかかせることをするはずがないだろうッ!!」
あくまでも己の考えを推し進めたいユウナ。
だが、トダカは横目でそれを見ながら、静かに口を開いた。
「カガリ様は貴方より、“国”をお思いになられたんでしょうな」
冷めた口調で言い放たれたトダカの言葉に、ユウナは驚愕して振り返る。
「何言ってるんだ!?僕はオーブのためにここまで来たんだぞ!」
「オーブのためを思っているのは、カガリ様も同じです」
「ならここまで来て、それを今更ハイやめますで済むかぁッ!?」
「それをどうにかなさるのが貴方達、上の人間の仕事でしょう!?
オーブは全軍転進、撤退する!」
トダカはユウナを一蹴し、撤退命令を出した。
アマギ達は晴れやかな表情を見せ、全艦に通信を送る。

撤退を始めたオーブ軍を見て、キラは安心した。
アレックスから託された、カガリの思いが詰まった映像ディスク。
カガリの思いが、無事オーブ軍に通じた。
だが、安心したのも束の間、キラに例の拒絶反応が出る。
嘔吐感と虚脱感が襲い、キラは苦渋の表情を浮かべた。
帰艦するのを余儀なくされ、フリーダムはアークエンジェルに戻る。
オーブ軍が撤退する今、アークエンジェルがこれ以上介入する必要はない。
フリーダムを収容すると、アークエンジェルも戦場から離脱した。

オーブ軍とアークエンジェルが撤退していく。
ネオは短い溜息をつくと、各機の発進を急がせた。
749マユif3:2005/08/27(土) 23:29:49 ID:???
所詮あの男に軍を動かせる采配は無かった。
そうユウナを蔑み、ネオはミネルバを見据えた。
撤退するオーブ軍を攻撃しても意味はない。
ここでミネルバを落とさねば。
敵意を露にして、カオス、アビス、ガイアはミネルバに向かう。
戦う相手はマユとシン。
しかし、互いにそのことを知る由もなく、そしてスティング達の記憶からは二人のことが忘れ去られてしまっていた。

ミネルバもハイネの乗るグフイグナイテッド、レイのザク、ルナマリアのザクを発進させる。
ミネルバは弾幕を張り、甲板からザク二機は砲撃を行った。
グフは迫るダガーLやウィンダムをレーザー重斬刀で次々と落とし、空を駆け抜けていく。
グフに向け撃たれるビーム。
相手は、ガイア。

海から放たれるアビスの連装ビームを避け、インパルスはアビスに向けビームライフルを発射する。
だが、アビスは軽々と海中に潜り攻撃を躱した。
カオスは兵装ポッドを射出し、セイバーに攻撃を仕掛ける。
シンはセイバーを変形させ急速上昇し、兵装ポッドからのビームを避けると反撃を行う。
互いに譲らない戦闘。
一度は心通わせたというのに……。

ガイアの猛攻がグフを襲った。
だが、ハイネは臆することなく、ガイアから撃たれるビームを掻い潜り一気に接近する。
スレイヤーウイップを抜き、ガイアに向け放った。
伸びたスレイヤーウイップはガイアに当たり電撃を与える。
それはコックピットにも到達し、ステラを苦しめた。
怒りと憎しみが籠った目でグフを睨み、ビームライフルを構える。
750マユif4:2005/08/27(土) 23:31:25 ID:???
しかしビームライフルとそれを持つ腕部にまたスレイヤーウイップが絡み、電撃がほとばしる。
ビームライフルは爆発し腕部も激しく損傷してしまった。
圧倒的な力の差に、ハイネは勝ち誇ったような不敵な笑みを浮かべる。
「ザクとは違うんだよ、ザクとはな…!」
いくら攻撃を受けようと、負けは許されない。
ステラが更なる攻撃を仕掛けようと距離を詰める。
だが、艦隊の方向から信号弾が発射された。
起死回生ともいえるミネルバの快進撃は、地球連合との物量の差を覆して、地球連合を撤退まで追い込んでいた。
ステラは悔しげにグフを睨みつけ、変形すると海岸伝いに撤退していく。

戦闘が終了し、ミネルバは船体の修理のためマルマラ海のポートへ向かった……。




751通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 00:27:57 ID:???
あれ…ハイネ生きてる…
752通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 00:52:15 ID:???
ハイネ生存GJ!
753通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 01:03:29 ID:???
ハイネよりトダカだなぁ
754通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 03:15:02 ID:???
久しぶりにに見てみたらすごいことなってんじゃないか
過疎化してた頃が嘘のようだ
職人さん達GJ
755通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 03:29:25 ID:???
>>753
「もしシンの性格がまともだったらスレ」に池。
トダカさん大活躍だぞ。



トダカさんの話までうpされて今日の放映から一気にスレが流れて落ちたけどナー・・・
756通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 12:09:41 ID:???
GJ!GJ!先が楽しみだ。

>>755
落ちてたのか……
757通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 12:49:31 ID:???
まったく・・・とことんGJだぜこの野郎!!
758通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 12:55:40 ID:???
レクイエム攻防戦でだせそうな戦力
ザフト
運命 伝説 衝撃 ミネルバ
ジュール隊 ハイネ隊 アレックス隊

連合
攻撃自由(ミーティア装備) 無限正義(ミーティア装備)
虎ガイア ドム3人 AA ガーディ・ルー
アカツキ 

このスレは、ラクシズが議長を倒してお終いはやめて欲しい。
 
759通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 13:04:56 ID:???
>>758
マテw
隊長の居ないアレックス隊が特別戦力になるものか?
760通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 16:12:08 ID:???
保守
761通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 16:13:13 ID:jQgiJW/L
フルメタルパニックSEEDになってた。
762通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 16:44:24 ID:???
>761 なぜw
763通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 17:25:29 ID:???
アイキャッチのイメージイラスト、方向キーでスライドさせると丁度尺とテンポがいい感じ
グッジョー
764通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 23:10:39 ID:???
age
765通常の名無しさんの3倍:2005/08/28(日) 23:43:30 ID:???
かなり遅くなりましたが、昨日のルナマリア
久々に《 緑 》着けていましたね。

故人曰く : 今日は緑か〜
766通常の名無しさんの3倍:2005/08/29(月) 00:17:52 ID:???
>>765
その台詞でその昔、このスレで色々妄想してたような・・・
767通常の名無しさんの3倍:2005/08/29(月) 00:40:05 ID:???
確か灰色が(ry
768通常の名無しさんの3倍:2005/08/29(月) 10:07:49 ID:???
んじゃマユは普段は青、ヤル気orマジギレ時or種割れ時は赤か。
緑は滅多に無い…と。
769通常の名無しさんの3倍:2005/08/29(月) 13:37:48 ID:???
それってナウシカの王虫じゃん。
770通常の名無しさんの3倍:2005/08/29(月) 13:40:26 ID:???
上げてまで言う必要はないとオモワレ
771通常の名無しさんの3倍:2005/08/29(月) 21:52:31 ID:???
保守
772しのはら:2005/08/29(月) 22:20:34 ID:???
第十七話投下です 保守がてらに見てくださいな
773しのはら:2005/08/29(月) 22:32:43 ID:???
市街地での戦いが激化する中、ミネルバに地球軍の後方を寸断する任務が下る。攻撃目標は地中海の物資陸揚げ基地。

出撃前にハイネがマユの元にやってきた。コクピットに上る。

「お嬢ちゃん、敵に手加減しちゃいけないぜ?」
「手加減なんかしてません!」
「いいやマユ。この間の時ウィンダムが撃てなかっただろ?」

押し黙るマユにハイネは言う。

「向こうで何があったかなんて俺は知らない。でも割り切れよ?じゃないと死ぬぜ」

ミネルバを始め、地中海の潜水艦から次々にMS隊が飛び立っていく。
ザフト軍部隊は地球軍と激突、激しい空中戦が展開され、海中でも数で勝るグーンをフォビドゥンブルーが食い止める。マユのフォースインパルスはオレンジショルダー隊と共に艦隊を叩く。
774しのはら:2005/08/29(月) 22:46:44 ID:???
MS隊が基地の突破口を開こうとする時、ミネルバから緊急連絡が入った。
アウル・ニーダの搭乗するアビスが単機でミネルバを強襲したのだ。護衛のジン・ワスプやゾノでは全く相手にならず、潜水艦は次々に撃沈されていく。
マユのインパルスに二機のグフが取り付いた。

「三機分のスラスターならすぐだ!」
「そんな!?あなたたちは!」
「帰る場所がなくなったら終わりだ!俺たちをブースター代わりにしろ。うまくいったらおごってやる!」
「ありがと。でもアルコールはなしで!」

三機のバーニアが吠え、凄まじい加速を生み出す。ミネルバを前にして二機のグフは振り払われた。マユは二人の無事を祈り、覚醒した。
ブリッジを狙うアビスにタックルを食らわせ、ライフルで手首を潰す。

「ミネルバ、ソードシルエットを!」

マユはシルエットを切り離してアビスに激突させ、ビームで撃ち抜く。
ソードシルエットとなり、ブーメランで右足と肩の一部を切り裂く。

「こんのぉ!うぜーんだよ!」

アビス最後の反撃がインパルスを襲い、太いビームが間一髪で逸れる。
775しのはら:2005/08/29(月) 22:54:09 ID:???
アビスは急速潜行で離脱した。
マユのインパルスはまたもや落下したが、ルナマリアがそれをキャッチする。

「ありがとうルナ」「また落としたら赤服返上よ」

アッシュ隊が切り開いた突破口から、基地内部にMS隊がなだれこむ。
アレックスザクとハイネザクが先陣を切って突入し、ダガーを切り伏せていく。
「量産機でもやるじゃないかアレックス!」
「ホントは量産機が好きなんだよ・・・」

突入して数時間、基地は陥落、大量の物資がザフト軍の手に落ちた。

一方のベルリン市街地では地球軍が都市の八割を制圧下に置き、ザフト軍は劣勢に立たされていた。
776しのはら:2005/08/29(月) 22:55:44 ID:???
投下終了ですノシ

他職人GJ&乙!
777通常の名無しさんの3倍:2005/08/29(月) 22:59:24 ID:???
俺が真っ先に反応してやるぜ!
GJ!
778まとめ人 ◆rw1maYUY1g :2005/08/29(月) 23:07:11 ID:???
> しのはらさま
投下お疲れ様

>各作品の職人様へ
本編はひどい状況になりそうですが、皆様の良アレンジ期待しております。
779通常の名無しさんの3倍:2005/08/29(月) 23:11:49 ID:???
>本編の酷い状況。
ディスティニープランとかもう駄目ポ。
あれかな、議長は地球圏丸ごと遺伝子書き換えビームでも完成させたというのかな。
780通常の名無しさんの3倍:2005/08/29(月) 23:13:18 ID:???
>>779
でもなきゃ実現不可能だもんな、すごいよ本編
781通常の名無しさんの3倍:2005/08/30(火) 06:31:09 ID:???
>>779
実写Xマンのマグ二ートの新人類放射線かよ。
782通常の名無しさんの3倍:2005/08/30(火) 09:21:06 ID:4aEBemW0
>しのはらさま
>激しくGJです。つーかココには神が何人いらっしゃるのか・・・

>>779
普通の思考回路なら反発必至。そこで強引に納得させてしまうのが種クオリティ
「だから俺は反対だったんです!!隊長が新型機もらったときはいつも
我を忘れるから・・。ブレイズザクファントムの時もそうでしたよね?
俺達がいなかったらどうなっていたか・・・・・。」
なんかハイネ兄ちゃんが正座しながら説教されてる。
アジア系の顔立ちで、軽く伸ばした髪をうしろでまとめている眼鏡の青年が
ハイネ兄ちゃんを叱ってる。
「あーあ、ハイネってばしらねーぞ。アキラの説教に捕まった。」
「結局、どちらが年上なのかいつもわからないんだよね。」
「まったく、その通りだね。」
三人の男がそれぞれ会話をしている、全員パイロットスーツにペイントがしてある。
始めに喋った男は横に跳ねた金髪が印象的だ。
次に喋ったのはさらさらとした髪の優男。
最後に話したのは茶髪のまだ幼い感じの残った少年だった。
「あーもー、ハイネ!!心配したんだからぁ!!」
「ぐぇっ!!!グ・・・・グレイシア!!!」
そう言ってハイネ兄ちゃんに思いっきり抱きついたのは長い黒髪の美女だった。
・・・・・胸も大きいし、身長も高い、モデルさんみたいである。
「グレイシア、そのまま抱きつくとハイネが約5分で死ぬ。」
そう冷静に告げたのは端正な顔立ちの美形さんだった。
さらさらとした銀髪に冷静な瞳、かといって冷酷な雰囲気をうけるわけでもない
不思議な青年だった。
「動くな!!」
警備のお兄さん達がやってきた。・・・あの人達、拘束されちゃうの!?
「あー、来たか。それじゃ、ハイネ。この続きはまた後で。」
そう言ってアキラと呼ばれた人はおとなしくついていった。
「なー、キース。この艦の飯ってうまいのかな?」
「カルマ、これから僕たち拘束されるんだよ?ジョー、行こう。」
「へいへい。ハイネ。後でな!!」
なんか仲良しさんっぽい三人組もおとなしくついていった。
「なぁに?この艦は助けてあげたのにお礼もしないの?」
ぷんぷんとかわいらいしい動作(しかし、あのお姉さんには似合わない)
で怒るグレイシアっていうお姉さん。
「・・・・・・・・・・。」
無言で警備のおじさんについていく美形の人。
・・・・・・どうなっちゃうんだろう・・?
「うんぐらふとぅ うなしゅ いあいあ あいんしゅと・・・・。」
「お前は何を召喚する気だーーー?!」
俺は拘束された部下の様子を見に来た。
「アキラ!お前のオカルト趣味はいいがこんな所で何をする気だ?」
「いえ、せっかくだから異界と交信でもして見ようかな・・・と。」
コイツはアキラ・アインズ。趣味が非常に独特のため何処の部隊に行っても孤立をして
いて(もちろん、戦績はよい)軍がどうしようかと困っていたのを俺が拾った。
「ふふふふ、さっき整備の子のメアドもらちゃったv」
「・・・・そいつ、お前の性別に気づいてないんだな・・。」
グレイシア・ケリー。こいつはオカマだ。それが問題で軍内で孤立していたのが
俺に押し付けられた。まぁ、でもこいつは本当にいいやつだ。
「あー、ハイネだ!!」
「来てくれたんだ。」
「待ちくたびれたぜ・・・。」
ガキっぽいのがカルマ・テイラー。優男がキース・ジェミス。
跳ねた金髪がジョー・ラインだ。
こいつらはいたって普通の人間だがいかんせん軍の規則を守らない。
ジョーは学生時代から寮に女をつれこむし、カルマは門限を守らない。
キースはこう見えても酒好きでいっつも酒を持ち込んでる。
しかも三人とも制服は改造するは、パイロットスーツにペイントするは・・。
何回叱られても懲りない(やっぱり腕前はいいので軍も手放せない)困ったやつらである。
「・・・・・・。」
「こら、その手にもった小型爆弾はなんだ?爆発させて脱獄する気か。」
こいつはゼロ・クライト。どんな任務も確実にこなすがまったく他の隊員と
馴れ合わず、問題視されていたのを俺が引き取った。
ところが引き取ってみたら、こいつがドラえも○みたいなやつで
どこからともなくアイテムを出したり、軍のとんでもない情報を持ってたりと
よく解からない奴である。
「で、ハイネは説教の続きをされに来たの〜?」
「んなわけねーだろ。お前ら全員、解放だってよ。正式にミネルバのクルーに
なった。」
俺の言葉に「マジ?」とか「いやったぁぁぁぁ!!」とか叫ぶあいつら。
「まぁ、今回は俺のフェイス権限と議長の身内の脅迫によって議長が
動いてくださったおかげだ。」
「とんでもないんですね、議長の身内の方って!」
「仕方がない、どんな家でもお父さんはそんなもんだ!」
785しのはら:2005/08/30(火) 16:48:17 ID:???
第十八話投下です

>784 乙です
786しのはら:2005/08/30(火) 17:01:16 ID:???
地中海基地の陥落はすぐさま地球軍司令部へと伝わった。
地球軍司令官ラウトマン中将は一時撤退をジブリールに進言した。部隊の損耗は激しく、また補給物資の不足は確実であった。
だがジブリールはこの申し出を却下し、徹底抗戦を命じた。
「撤退とは敗北でしかない。全滅するまで君たちは戦わねばならないのだよ!勝利か死かだ」

一方のザフト軍司令部では、ベルリン市街の地球軍に対する反撃作戦が兵士たちに説明されていた。

「地球軍はこっちのMS150機を潰したが、代わりに400機を失った。加えて物資もつき始めている。待ちに待った反撃の時だ!」

ハイネが作戦概要を伝える。まずミネルバを中核とした部隊が地球軍の後方を左翼から突き、軌道から降下したジュール隊他が右翼から攻撃、地球軍を包囲してしまう作戦だ。
787しのはら:2005/08/30(火) 17:26:41 ID:???
作戦前夜、マユはハイネがハーモニカを吹いている姿を目撃した。
演奏が終わるとマユはぱちぱちと手をたたく。

「いい演奏でした!ハイネ隊長」
「やめろって、照れるじゃんかよ」

ハイネは照れた後、少しだけ悲しげな顔をした。マユが聞いてみると、ハーモニカを吹くのは仲間が死んだ時だという。ハイネ隊は先の戦闘で一人のパイロットを失った。いい奴だったのに、とハイネはうつむく。

「わかってる、わかってることだが、嫌なもんだぜ」

いつもと違うハイネに、マユは戸惑った。マユは言う。

「隊長が気にしちゃいけないと思う。隊長が悲しんだってその人は帰ってこない・・・。でも隊長は今生きてるんだよ?今は自分のことだけ考えて、戦いが終わったらその人たちのことを考えればいいと思う」

言い終えた後、マユは気恥ずかしくなった。慌てて「わかったようなこと言ってごめんなさい」と付け加える。

「いや・・・その通りだよな。今日は早く寝な。明日は忙しい一日になる」

立ち去ろうとするハイネをマユが呼び止める。

「隊長!」
「なんだ?」
「ハーモニカ、作戦が終わったら教えてくださいね!」

ハイネは笑って言う。

「もちろんOKだ。あとハイネでいい。隊長ってのは苦手でな!」
788しのはら:2005/08/30(火) 17:28:28 ID:???
今日はここまでですorz

ハーモニカネタは前スレ?のを使わせて頂きましたスマソ

ストフリを出そうか出さないか迷いながらノシ
789ほのぼのマユデス作者:2005/08/30(火) 19:36:33 ID:???
しのはらさん、乙です。
一日に何回も書き込んで申し訳ないのですが、ちょっとマユデスのMAD
を作ってみました。なにせムービーメイカーしか使ってないのでしょぼいですが
よかったらどうぞ。


ttp://gokinjyo.sakura.ne.jp/uploader/upload.html
790まとめ人 ◆rw1maYUY1g :2005/08/30(火) 19:57:16 ID:???
>>ほのぼのマユデス作者様
MADOPいいと思います、最初ケミのOPと思いましたが。


個人的にレイと議長のシーンは修正して欲しいです。
791通常の名無しさんの3倍:2005/08/30(火) 21:41:59 ID:???
>>789
GJといいたいが一応違法行為なので程ほどにナー・・・
792通常の名無しさんの3倍:2005/08/30(火) 23:32:45 ID:???
>>791 まぁいいじゃないか…
793通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 15:58:25 ID:???
age
794通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 16:35:02 ID:???
age
795通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 17:15:54 ID:???
パソコン壊れてケータイから見てるんだけど残り容量ってどれくらい?
796通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 17:24:07 ID:???
47
797通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 19:12:38 ID:???
いまの時点で、453k。
長編が、こなければもつくらい?
798通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 22:08:02 ID:???
VSフリーダム戦をやるとしたら?
1 運命のデビュー戦
2 衝撃で戦う

仲間のサポートは?
1 3対1で、戦う
2 戦いは、1対1だかミネルバクルー一丸となって分析と援護をもらう

キラの態度は?
1 本編のような相手を見下した態度
2 真剣

フリーダムの最後は?
1 本編のような大爆発
2 ボロボロにされてだるま状態(イメージとしては本編セイバー)
799通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 22:34:24 ID:???
>>798
・VSフリーダム戦をやるとしたら?:1
・仲間のサポートは?:2
・キラの態度は?:2
・フリーダムの最後は?:どちらでも良い。
800通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 22:55:57 ID:???
大爆発したら死んでもらわにゃならん。ここは達磨だろう。
というわけで

(後述)
2
2
2

だな。

自由戦は基本衝撃、切り札としてデスティニーシルエットを投入したい。
善戦しながらも自由に一歩及ばない衝撃(だんだん「やられて換装」が増える。誤魔化してはいるが)。
デスティニーシルエットを投入してパワーバランスはひっくり返るものの、エネルギーが物凄い勢いで減りまくる。
デュートリオンを受信するような暇はない。時間との勝負。
自由を破壊したところでフェイズシフトダウン。任務は完了した、ということで帰還。
801通常の名無しさんの3倍:2005/08/31(水) 23:24:23 ID:???
他スレより転載
>対インパルス戦は
>キラが本気を出してなかったみたいだし
>インパルスはシルエット使いまくりだったし
>コクピットは狙わないのを強調しまくりだったし
>キラが負ける理由をこれでもかと散りばめてたからな

>負債の愛が描かれた象徴的な回だった

お兄ちゃんの場合は、こんな扱い。


802通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 00:05:14 ID:PHlkf1Q3
>>798


対フリーダム戦
デスティニーは出来ればカッコいい交代劇をギボンなので:2
1対1?3対1?マユVSキラが盛り上がって欲しいので・・考えてやっぱり:1

その代わりメイリン(オペレート担当)ルナ(格納庫でサポート・メイリンと連絡取り合う係)
レイ(作戦指示担当)アーサー(ミネルバでの迎撃担当。この物語でなら違和感が無いし)
タリア(マユへの激励に加えて、AAへの攻撃は的確に)

キラの態度:小説版3巻で既に「驚愕」ということなので当然・2

フリーダムの最期:エース同士の一騎討ちなので「エクスカリバーによる袈裟斬り
→同時にインパルスも肩から斬られる→糸が切れた凧のようにフリーダム落下・水没
→遅れてインパルスも落下するが軽くなっていたので浮遊・救助

こんな感じをギボン
803通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 00:10:42 ID:???
>>801
ゲンならやってくれるさ
804通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 00:32:16 ID:???
キラにはもっと悪行の報いを受けて欲しいな
本編の性質の悪いところは、キラ(AA組含む)が自分がしでかした事に気付いていない事
本編で自由撃墜後にシンがアスランに殴られるシーンがあるが、
タンホイザーが破壊された時に犠牲になったクルーの事で、
アスランが居合わせたミネルバクルーに問い詰められるシーンがあってもいいと思う。
「○○○○(人の名前)って奴を知っているか。アンタの知り合いのフリーダムにタンホイザーが壊された時に死んだ俺の相棒だよ!」
みたいな感じで。
805通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 01:42:38 ID:???
>>804
○○○○→「ヨウラン」
806通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 01:46:39 ID:???
○○○○→「アーサー」
807通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 03:35:26 ID:???
自由達磨の後はキラは捕虜になるのかね?
にっくき自由パイロットに殺気立つミネルバクルー
そしてキラとともにアスラン脱走
808しのはら:2005/09/01(木) 08:11:21 ID:???
第十八話投下します

職人の皆様乙です
809しのはら:2005/09/01(木) 08:24:45 ID:???
市街地のあらゆる場所から反撃が始まる。ゲリラ化したザフト軍の攻撃で疲労の極みに達していた地球軍はあちこちで敗走を開始した。
ラウトマンは死守命令を無視して全面後退を決意。

ミネルバは撤退する地球軍に追いすがり、次々に叩き落としていく。もはや地球軍に戦闘の意志はなくなり、降伏するものも少なくない。
川を越えて逃げる部隊の支援にファントムペインが駆けつけた。

「さっさと下がれよ!」
「雑魚は帰れってね!」
「はやく・・・逃げて」

ザフト軍に襲いかかる三機のガンダム。攻守は逆転し、損害は拡大していく。
マユは味方を守るため単機Gに立ち向かう。
機体を掠めるビームに怯まず、逆に撃ち返すインパルス。カオスのミサイルを撃ち落としガイアに迫る。

「あの娘が乗っているの・・・?」

810しのはら:2005/09/01(木) 08:36:15 ID:???
一瞬のためらいが隙を生む。水中から飛び出したアビスの攻撃がシールドを撃ち抜き、ガイアのビームが迫る。

「やられる・・・!」

その時、オレンジの機体が間に入り、ビームで撃たれる。ハイネだ。
ビームは致命傷となり、ザクは落下していく。

「ハイネ隊長!」

ハイネの陽気な声が返ってくる。

「ちっちっち、ハ・イ・ネ・・・」

ザクの爆発が空を赤く染めた。自分のためらいが彼を殺したのだ。
「割り切れよ」という言葉が蘇り、マユは覚醒した。
アビスの胸部ビームをシールドで受け止めたまま突進し、零距離で誘爆させる。マユは躊躇なく攻め立てた。二刀流のサーベルでアビスの両手を切り落とし、ガラ空きになったコクピットにナイフを突き刺した。オイルが血しぶきのように飛び散り、アビスは海中に落下していく。
811しのはら:2005/09/01(木) 08:43:39 ID:???
ガイアがインパルスを狙った時、三本のヒートロッドが手足に絡みつく。

「捕まえたぜぇ、クソ犬」

神楽、メリル、ヒックスだ。三機のグフは電流を流し、ガイアを痛めつける。
慕われていたハイネの戦死、殺したガイアにザフト軍の怨念は集中した。
凄まじい電流を食らったガイアはオーバーヒートを起こして機動を止め、煙を吹き出す。

「パイロットを引きずり出せ!ぶっ殺してやる」

墜落したガイアの周りにMSが降下、兵士たちがパイロットを引きずり出して暴行を加える。
それを見たマユは衝撃を受ける。袋叩きにされているパイロットは、この間「死」を恐れた少女だったからだ。

「ダメ!やめて!」
マユは走り出した。
812しのはら:2005/09/01(木) 08:44:41 ID:???
投下終了ですノシ

ストフリと隠者は設定変えて出そうと思います
813通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 12:54:43 ID:???
乙&GJ!
814通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 18:30:50 ID:???
黒マユって需要ある?
・・・といってもプロット(概要)しかないけど。
全部書ききる時間なんてないし、何より死種終わってからも連載続けられるとは思えないが、腐らせるのも嫌だし。
815通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 18:44:58 ID:???
ブラックなマユか、何か俺は見てみたい気がする。
天真爛漫そうに見えて心の奥底では本編のシンよりもドロドロしてるやつとか。
816通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 19:02:32 ID:???
では脳内にあったものをパソコンに書き下ろす。

3時間〜3日待て。
817通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 19:10:56 ID:???
面白ければ何でもいいさ
小説書けない人間はただ裸で待ち続けるだけだ
818通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 19:28:27 ID:???
3時間〜3日ってwwwww
楽しみに待ってます。しのはらたんもGJ!

vsフリーダムは乱入してマユを援護するゲンとかもアリかもしれない
あくまでマユメインで、フリーダムに流れが傾くと的確な狙撃を入れるストライクMk-2とか
819ほのぼのマユデス。小ネタ集そのいち:2005/09/01(木) 20:54:09 ID:???
「と、言うわけで俺達はスティングのブロックワードを考えたいと思う。」
「うぇーい。」
「うーっす。」
ここは会議室、そこではゲンとステラとアウルがなにやら会議をしていた。
「よし、まず俺はこれだと思う。」
そう言ってゲンはマジックでホワイトボードにこう書いた。

『あかいあくま』

「どうだ?」
「・・・・・・・・・・モトネタが解からない。」
アウルに速攻で却下された。
「ステラは・・・これ。」
そう言ってステラが書いたのは。

『俺様の美技に酔いな。』

「ステラ、それは少し違うな。」
「うぇーい・・・。」
ステラの案はゲンにつっこまれてしまった。
「俺は、これだな。」

『モアシー』

「そうか、アウル。モアシーか・・。」
「・・でも、触覚とか・・胸毛とか・・・。」
二人とも少し納得したらしい。
「じゃ、スティングのブロックワードは『私が支えとなりましょう・・ユウナ・・・。
「お前らーー?!何やってんだー!!」
扉を見てると開いていてそこにスティングが立っていた。
「やべ!!スティングが来た!」
「・・・・スティングが来る・・・。」
「ずらかるぞ!!」

マユちゃん、案外お兄ちゃんは『シン』に戻らなくても充実した人生を
送れそうな気がします。
byゲンの中にわずかに残ってる『シン』
820ほのぼのマユデス。小ネタ集そのに:2005/09/01(木) 21:13:10 ID:???
「ギルパパ!!」
私は私用回線でギルパパに連絡をした。
「おや。マユ。嬉しいな、マユから連絡してくれるなんて・・。」
「んなこたぁ、どうでもいい。」
父親の威厳を見せようと思ったらしいが一撃の元粉砕する。
「それより!!ハイネ隊の人たちどうするの?!」
「そうだな・・、彼らは脱走兵だ。しかるべき処分を・・・・。」
冷静に言うギルパパ。
「そんな!!フリーダムのせいで大変になった戦場で私達を助けてくれたのは
あの人達なんだよ?!」
「しかし、マユ・・・。軍には規律が・・・。」
「去年のお花見の時撮った、『ギルバート・デュランダル珍プレー好プレー』。」
私はハロが撮った映像ディスクを見せる。
「マユ・・・冗談は・・・。」
「ラクス・クラインは語る『私は議長に裏切られた〜セクハラの日々〜』。」
私は確かにミーアお姉ちゃんの筆跡の原稿用紙を見せる。
「流石にこれ以上職権乱用したら・・・・。」
「タリア・グラディス著『若き日のギルバート〜これが若さか〜。』。」
私はさらに原稿用紙を見せる。
「・・・・・・・・・・・・・・・・・。」
「耽美小説 『ローランの剣と詩人〜家政婦は見た〜』、同シリーズ『ローランの剣と
三人目の・・。〜娘は見た〜』」
二冊の文庫本を取り出す。
「まて、マユ。今の本はマユも関係・・・・。」
「レイ・ザ・バレルが書く、渾身の一作『僕の二人のお父さん〜二人で仮面で授業参観はやめて〜』。」
とどめの原稿用紙。
「マユ、たとえ出しても出版界に圧力を・・。」
「誰もプラントにとは言ってないよ?地球の皆さんにばらまいても・・・。」
かいしんのいちげき!!きゅうしょにあたった!!
「・・・・解かった。圧力をかけておく。」
「ありがとーvギルパパv」
そう・・・、世界がこのマユ様が動かす!!
そして新世界の姫となる!!
821通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 21:15:36 ID:???
>>819-820
GJ!
そういえば、あの作品にはスティングだけでなく、アウルとゲンも出ておりましたな。
822通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 22:06:30 ID:???
 
  〃´ ̄ヽ    お兄ちゃんお誕生日おめでとう  
  l 从ノハ )     
 ノ_ノ ゚ ヮ゚)ハ     
_(ノ(__つ/ ̄ ̄ ̄/__
.  \/___/

 9/1は、シン・アスカ(ゲン又はネオ)の誕生日
823通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 22:58:03 ID:???
やべ、マユがミネルバで一人でシンの誕生日祝いをしてる場面が浮かんでしまう
824通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 23:14:17 ID:???
そこに乱入するルナメイ、レイ、そしてアスラン+アーサー副長ですよ!
825通常の名無しさんの3倍:2005/09/01(木) 23:25:11 ID:???
>>824
ミネルバのお姉ちゃん、お兄ちゃん大集合だな
826通常の名無しさんの3倍:2005/09/02(金) 01:30:13 ID:???
誰を祝っているのかは知らないがとりあえずみんなで大盛り上がり
当の本人は誕生日の記憶も無いからとりあえず通常任務

セツナス
827通常の名無しさんの3倍:2005/09/02(金) 01:39:51 ID:???
>>826
ファントムペインの方に書いて欲しいな・・・・
828しのはら:2005/09/02(金) 08:03:39 ID:???
第十九話投下です

早二十話目前・・・よく続いたな
829しのはら:2005/09/02(金) 08:14:33 ID:???
地球軍が撤退した後、降伏した地球軍兵士は人道的な処置を受けた。
だがエクステンデッドのステラは人間扱いされず、容赦のない暴行を加えられた。
マユはインパルスを降りると、ステラに駆け寄った。拳銃を血まみれになったステラに向ける神楽を押しのける。

「やめて!撃っちゃダメ!」

久しぶりにマユと出会った神楽は驚きはしたが、怒りのこもった表情で言い放つ。

「こいつは人殺しの道具だぞ!?お前だって見ただろう、ハイネが殺された所を?」

神楽の言いたいこともわかる。しかしマユはステラが殺されるところを見たくはなかった。
ステラは怯え、震えている。

「どうするんです?神楽隊長」

神楽は兵の問いに「こいつは捕虜だ。連れて行け」と答え、思い切りステラを殴った。

「運が良かったなぁヤク中女!」

830しのはら:2005/09/02(金) 08:30:47 ID:???
戦いが終わり、ミネルバにMS隊が帰還してくる。確かにザフトは勝利したが、その代償も大きかった。ハイネの戦死に加え、アレックスのザクが修理不能の損害を受け、ルナマリアの機体も損傷激しい。
特にオレンジショルダー隊は隊長を失い、悲しみに暮れていた。
マユはかける言葉を見つけられず、コクピットで涙を流した。ハイネを殺したのは自分なのだ。自分のためらいが一人のパイロットの命を散らせた。
アレックスは彼女に優しく声をかけた。
「マユ、今は気にするな。泣いたところでハイネは帰ってこない」

マユは答えず、部屋に引きこもった。「割り切れよ」、自分は割り切れなかった・・・。ハイネとのやり取りが思い出され、マユは声を上げて泣き出した。

831しのはら:2005/09/02(金) 08:39:21 ID:???
一方の医務室では軍医のビショップとタリアがベッドに縛り付けられたステラを前に話し合っていた。

「連合の強化人間を見るのは初めてですが、奴らも人のこと言えないですな」
「・・・同感ね」

検出された大量の薬物反応、異様に発達した身体能力、薬物による脳障害。
コーディネーターを差別するナチュラルが薬物で人間を兵器にする。常軌を逸し矛盾しているとしか考えられない。

「彼女の衰弱は激しい。詳しくはわかりませんが薬物の禁断症状でしょう」

ステラの様子は急速に悪化している。顔は蒼白となり、譫言を繰り返していた。
「マユ・・・守る・・・マユ」

832しのはら:2005/09/02(金) 08:41:20 ID:???
投下終了です。

凸は伝説に乗り換えさせようと考えてます。キララクはできるだけ出したくないとです・・・。

ではノシ
833通常の名無しさんの3倍:2005/09/02(金) 11:46:32 ID:???
age
834通常の名無しさんの3倍:2005/09/02(金) 11:51:05 ID:???
このスレを見てマユの事をマユラと思って踏んだ俺は負け組…OTZ
835通常の名無しさんの3倍:2005/09/02(金) 13:10:12 ID:???
>>834
谷底より下はない、あるのは上への道だけだ
つまり何が言いたいかというとだな…




これから勝ち組になれば良いっ!!
836通常の名無しさんの3倍:2005/09/02(金) 21:01:42 ID:???
積み木くずしにage
837通常の名無しさんの3倍:2005/09/02(金) 21:43:14 ID:???
ゲン・ヘーアン(シン・アスカ)について
>本編の、短気ですぐキレル単純な上に思いこみが激しい。
>人の言うことにすぐコロッと騙される。
この部分がなくなり、迷いがなくなった人ですか?
仲間(ステラ等が)が殺されると、復讐鬼に変化?


838しのはら:2005/09/02(金) 23:33:24 ID:???
ほのぼのマユデスのゲームCMに感化されて作ってみますた。

PS2

「今から遠い昔、戦争がありました・・・」
マユのナレーションが流れる中記録映画風の映像が流れる。「戦争には美徳もなければ、英雄もいませんでした・・・」
画面が切り替わり、MSが縦横無尽に動き回る。
「太平洋、ガルナハン、ベルリン、ヘブンズベース、月面。あの戦場を舞台にあなたは戦う!」
次々にキャラやMSが登場、激しい戦闘を繰り広げる。
「原作の名場面が今ここに蘇る!エースパイロットとなって戦いを勝利に導け!」
エクストラのエースパイロットモード、キラドムや神楽グフの戦闘シーン。
「新規アニメーションを多数収録、おまけムービーをGETせよ!」
水着姿のミネルバ三人娘や下着姿のミーア。
「初回限定特典は1/1マユフィギュア!あなたの部屋にもぜひ一つ!」

「機動戦士ガンダムSEED DESTINY 〜戦士たちの挽歌〜は○月○日発売!」

最後にシンディステニーとキラストフリとバトル。
「初回限定版を買うなんて、許せないじゃない?」
「あんたって人は!」
839通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 00:07:42 ID:???
保守(ミャハ
840まとめ人 ◆rw1maYUY1g :2005/09/03(土) 06:50:18 ID:???
>しのはらさま
そのゲーム欲しいですな

下のスレ次スレのテンプレに、いれていいですか?↓
新キャラメインでDESTINY学園開校
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1125683554/
841通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 14:09:42 ID:???
>>840
まとめ人様乙です!
そこのスレの設定見ただけで楽しくなってきた。
お兄ちゃん子のマユつながりでテンプレ追加ってところなのかな?
842通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 17:21:21 ID:???
マユが生きてシンも生きてたらシンが議長倒してマユは可変乗って

マユが精神崩壊したシンを看護するのかな
843通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 19:31:41 ID:???
本編がマユ種だったらジエッジはファントムペイン戦記になるんだろうか
844通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 19:32:57 ID:???
そうだなぁ、ゲンの視点からってことではそうなるかも。
845通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 20:09:22 ID:???
ミネルバ3人娘の、射撃訓練
ルナマリア(3人の中では、うまい方)
メイリン(マユ相手にうんちくたれまくり。でも下手)
マユ(銃を撃った反動で尻もち)

マユ世界の、ミーアはどうなるのだろうか?
846通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 20:10:03 ID:???
保守age
847通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 20:18:04 ID:???
>843 しのはら版はボンボン漫画、IFは小説版、ほのぼのは・・・NTに連載か?士官学校編や外伝はダムAで
848通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 22:16:49 ID:???
age
849814:2005/09/03(土) 22:30:57 ID:???
概要だけ書いている・・・つもりだったのに、
いつの間にか一話をまるまる書いていたorzコンナンジャ オワラネーヨ
多分明日までに全部書くのは無理なので、大幅な設定変更があるキャラ&オリ設定を一部まとめて公開、次回予告のかわりにしておく。

設定大幅変更キャラ達 (一部)が付いてるキャラは他にまだ変更あり、本編をお楽しみに。

キラ・ヤマト(一部)
全大戦終了時に、中破したフリーダムごと行方不明。カガリのルージュは彼を発見できなかった。

ルナマリア・ホーク
ユニウスセブンで親を失った孤児。
おまけに「※エターナルU強奪事件」で妹のメイリンまで行方不明に。

アビー・ウィザー
メイリンがいないので最初から彼女がミネルバのオペレーター。

カガリ・ユラ・アスハ&ラクス・クライン(ラクスは一部)
SEEDは持っていない。ちなみにラクスはトリィと共にキラを探しに出かけてしばらく後、行方不明に。

ディアッカ・エルスマン(一部)
ザフトにはいない。記者となったミリアリアの助手をやっていた。
ミリアリアと共に一ヶ月前から行方不明。

シホ・ハーフンネス
ディアッカのかわりにイザークの副官として蒼いガナーザクで大活躍。

ネオ・ロアノーク
フラガでも無ければシンでも無い。従ってエクザスにもストライクにも乗れない。
おまけにかなりのクズ人間でかつジブリールの犬。

ムウ・ラ・フラガ
ドミニオンのローエングリンで死んだ。よって出ない。

アンドリュー・バルドフェルド
アイシャと一緒に砂漠で死んだ。よって出ない。エターナル艦長はラクスがやってました。

ハイネ・西川(名字忘れた)&ミーア・キャンベル
出ない。諸事情で。

ギルバート・デュランダル(一部)
裏で「デスティニープランLv.1」と呼ばれる極秘の強化コーディネーター育成プランをやっている。
主な参加者はマユ、レイ、そして・・・

※エターナルU強奪事件
ザフトでエターナルの改修艦「エターナルU」が何者かによって強奪された事件。
その際にアルミューレ・リュミエール(Xアストレイ参照の事。簡単に言うと360°ビームシールド)を使うガンダムの姿が見られたため
ザフトは連合が犯人だとしているが、連合もブルーコスモスも否定している。
850通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 22:46:37 ID:???
もうそれ、ほとんど別の作品じゃん
851通常の名無しさんの3倍:2005/09/03(土) 23:01:13 ID:???
その世界のマユはヒイロみたいになるのか?怖っ。
852通常の名無しさんの3倍:2005/09/04(日) 11:41:15 ID:???
いっそルナ、メイリン、レイも「10歳の女の子」という設定にしてみる。
タイトルは「種ましまろ」

デュランダル「マユくん、実はタバコ代を貸して欲しいのだが・・・」
マユ「え〜〜・・・・タバコっていくらすんの?」
デュランダル「・・・20000円位かな?」
マユ「禁煙しろ」
853通常の名無しさんの3倍:2005/09/04(日) 17:09:47 ID:???
age
854通常の名無しさんの3倍:2005/09/04(日) 17:32:48 ID:???
あえてしのはらを語る
855通常の名無しさんの3倍:2005/09/04(日) 22:32:26 ID:???
デストロイ戦AA介入なしで、ステラはマユが撃破。

ネオは、ミネルバの捕虜に。

1 ムネオの場合
自力か、人質とって脱走。しかし追撃部隊に討たれてあぼーん。

2 シン(ゲンでも可)の場合
A マユを利用して脱走そのまま逃げ切る
B マユが自発的に脱走幇助(ルナマリア・メイリン・レイが影ながら協力)

2の展開の場合は、たとえマユであろうとなんらかの罰は必要でしょう
856通常の名無しさんの3倍:2005/09/04(日) 23:57:45 ID:???
神待ちage
857通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 01:37:03 ID:???
>>849
どんなのか見えてこないんだが
858814:2005/09/05(月) 16:10:35 ID:???
今お見せ致します。
本編における第一話〜第三話まで投下。
かなりマユが怖いですが、引かないで下さいね。
859通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 16:11:25 ID:???
―――第二次ヤキン・ドゥーエ戦後、プラントのとある一画
黒い長髪の男―――ギルバート・デュランダル国務省員が、側近の報告を聞いていた。
「『SEEDを持つ者』4体のうち、2体の回収に成功したとのことです。ご覧下さい」
同時にモニターに二つの影…茶色の髪の少年と黒髪の少女が映し出された。
「残り2体は?」
「1体はエターナルに健在。1体はオーブでの戦闘に巻き込まれ行方不明とのことです。
 捜索させますか?」
「いや、いい。それよりラクス・クラインの確保を優先してくれたまえ。彼を餌にすれば簡単だろう?」
「了解しました」

機動戦士ガンダムSEED-DESTINY 影の少女 ガンダム強奪〜追撃まで

あの戦争が終わってから、2年後。
地球・プラント間には緊張感が漂っていた。
一ヶ月前起こった新造艦「エターナルU」強奪事件。
プラントはこれを地球軍の仕業ではないかと疑い、連合はそんな物を製造しているプラントは戦争の準備をしていると憤った。
そんな情勢を憂慮したオーブ首長、カガリ・ユラ・アスハは各国を訪問し、戦争の愚かさを説いていた。

マユは指令のもと、エクステンデッドの三人をザフト基地へ案内していた。全くの無表情で、必要な事以外何も喋らず。
こんな少女が自分たちの仕事を手伝うこと、更にその態度に驚くアウル、彼女の境遇を悟るスティング。
だがその途中、エクステンデッドの一人、ステラ・ルーシェはあちこち寄り道し、予想以上に時間を食う。
怒るアウルとスティングに対しステラは「だって面白いもの見たいから」とぽけーっとした表情で答える。
彼女がエクステンデッドだと知らされていたマユは、彼女の行動様式に驚きを隠せない。
そんなマユを見て、やっと表情が出たと面白がるステラだった。

議長との会談が終わり、議長の側近に軍基地を案内してもらうカガリとアスラン。
自らの軍の偉容を自慢する側近、キレるカガリ。
そこの脇で突然爆発が起き、三機のガンダムが暴れ出す。
エクステンデッドの三人が機体を強奪したのだ。
あらかじめレイが仕組んだセキリティ・プログラムバグによる対応の遅れが完全に響くザフト。
唯一そのバグが関係なかった(ように仕組まれていた)ブラストインパルスが現れ、迎撃する。
だが―――マユの狙いは奪われた三機のガンダムではない。

「ふふ・・・身一つで逃げ回る気持ち、お兄ちゃんの分まで教えてあげるよ!」
860通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 16:12:40 ID:???
そう、彼女の狙いはたった一つ―――事故に見せかけてカガル・ユラ・アスハを葬り去ること。
更にそうすれば連合に罪を着せ、オーブをザフト側に付かせることもできる。そう指令が来ている。
私的にも公的にも問題はないのだから、迷う理由なんて無い。
もっとも、事故に見せかけ、連合に罪を着せるためには直接狙うわけにはいかない。
アビスを誘導して弾を当てさせようしたり、建物を破壊して破片を降らせたり。
カガリが必死に走り回る様子を見て、満足げな笑みを浮かべるマユ。
だがふざけたそんな戦いをしている隙を突かれ、ガイアにブラストシルエットが破壊される。
無表情に戻り、素早くフォースシルエットに換装する。
アスランはその一瞬の隙を突いて、カガリを連れてザクに乗り込みミネルバへ逃走、窮地を逃れる。
また増援に他のMSが出撃してきたことで、三機の奪われたガンダムもまた逃亡した。

その後ミネルバは三機の追跡に向かう事となり、結果そのままミネルバに乗り込むことになったアスランは、インパルスのパイロットについてルナマリアに聞く。
ルナマリアはマユについて話した。子供が乗っていることに驚くカガリ。

「あの子、一人なんです。オーブが攻められたときに家族を全部無くしちゃって、たった一人で生きてきて。
 でも、明るくて優しい、いい子ですよ?戦闘の時は何か怖いですけどね」

インパルスはカガリを殺そうとしていたのではないか?と疑念を持つアスランは、その子に会わせてほしい、と頼む。

カガリとアスランはルナマリアにマユの部屋に案内される。
エクステンデッドを案内した時とは全く違い、笑顔で丁寧に優しく三人を迎えるマユ。
だが、アスランだけは一瞬マユが殺意を込めた鋭い目つきでカガリを見つめたのを見逃さなかった。
マユが自分を殺そうとしていたとは欠片も思わないカガリは、マユと会話を弾ませる。
一方、アスランはルナマリアになぜこんな子供が軍に入れたのか、と質問する。
答えは上層部がその才能を知ってアカデミーに入れさせたらしい、だった。
そしてアカデミーは上位の成績で卒業して今でも議長と直接会ったりする、と付け加える。
ここで急遽警報が鳴り響く。ガーディ・ルーと合流した地球軍艦が、二隻で共にミネルバを待ち伏せしていたのだ。
マユは挨拶も無しに話を止めて格納庫へ急ぐのだった。
861通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 16:14:01 ID:???
出撃したマユ、レイ、ルナマリア。
作戦ではマユとレイが艦を一つずつ落とし、ルナがミネルバの護衛という予定である。
だがルナはマユを心配して離れようとしない。そんなルナにレイはきっぱりと言う。

「ルナマリア、マユの制服の色はなんだ?」

言われて渋々諦めるルナ。

インパルスの迎撃担当となったステラは、再び出てきたインパルスを舐めきっていた。
同じく迎撃担当となったスティングは警告するが、ステラは「さっきはボコボコにしてやった」と言い返してインパルスへ直進する。
そんなガイアの動きを見たマユは、自分を侮っているのを見抜きくすりと笑う。

「さっきはアスハの馬鹿が狙いだったけど・・・今回はあなた達が狙いってこと分からない?」

スラッシュエッジ(ビームブーメラン)でガイアのビームライフルを切り落とすソードインパルス。更に返す刀でダガーLを両断。
驚くステラ、ため息を吐いて援護に回るスティング。それを見て無表情に戻るマユ。
それでもマユのソードインパルスは2機と互角の戦いを見せ、ガーティ・ルーに近づいていく。

ミネルバを墜とす部隊に回ったアウルは、ルナマリアを着々と追いつめていく。
とどめを刺そうとした瞬間、ネオから通信。
合流した艦が白いザクに墜とされ、ガーディ・ルーに迫ってきたので撤退するとのことだった。
舌打ちして艦に戻るアウル。

艦に戻ったエクステンデッドの三人を迎えたのは、艦長ネオ・ロアノークの叱責だった。
更に機体を損傷させたステラを殴ることさえするネオ。
怒るアウルを、スティングは必死に押さえつける。

ミネルバでは、アスランがマユのインパルスが戦う映像を議長の許可のもとタリア艦長に見せて貰っていた。

「やっぱり動きが違う。最初の戦いの時とは全然・・・」

アスランの疑念は、確信へと変わる。
そんな彼を、レイと議長が見つめていた。
862通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 16:15:13 ID:???
今日はここまで。
次はユニウスセブン落としとオーブに入るくらいで。
863通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 16:21:39 ID:???
黒い、黒いよ!
でもGJ
864しのはら:2005/09/05(月) 16:47:59 ID:???
さて二十話です

黒マユ作者様乙&GJ!
865しのはら:2005/09/05(月) 16:58:15 ID:???
凄惨を極めたベルリンの戦いはザフト軍が最終的な勝者となった。地球軍は戦線の大幅な後退を余儀なくされたが、ザフトも追撃するには疲弊しすぎていた。

ベルリンを離れたミネルバは一路ジブラルタルへと向かう。港に停泊した傷ついた艦船。ヘリからは途切れなく損傷したMSや負傷者が運び出されていく。
その光景を見たミネルバのクルーたちは改めて安堵するのだった。
意気消沈していた兵士たちは突然始まったラクス・クラインのライブに、少しだけ元気になった。
デュランダル議長も基地に降り立ち、自ら兵士たちを激励した。

ステラの元にいたマユは禁断症状で苦しむ彼女を前に、自分の無力さを感じていた。
縛られた彼女がベッドを揺らして暴れるたび、マユは彼女を押さえることしかできない。

「ごめんねステラ・・・私には何もできない」

マユは涙を押し殺した。
866しのはら:2005/09/05(月) 17:21:47 ID:???
基地に入港するなり、ミネルバは一時待機を命じられた。クルーの顔に少しだけ不満の表情が浮かぶが、モニターに映る死体袋の映像が彼らを黙らせる。
ただマユとアレックスにはデュランダル議長から直接呼び出しを受けた。

二人を乗せた車は基地の外れで止まる。中ではデュランダルとミーアが二人を待っていた。
格納庫に光が灯る。

「二人に私からのささやかな贈り物がある」

現れた二機のガンダム。デスティニーとレジェンド、アレックスは思わず感嘆の声を上げた。

「議長、これは・・・?」
「君たち二人の活躍は聞いている。さらに活躍してもらおう、とね」

アレックスはレジェンド、マユにはデスティニーが与えられるという。アレックスは皮肉を込めて笑い、感謝の意を伝えた。
一方のマユはこれといった反応を見せなかった。

「どうしたね?マユ」

マユははっとして、慌てて礼を述べた。
867しのはら:2005/09/05(月) 17:32:03 ID:???
ようやく基地への上陸許可が出、クルーは用意された個室に移動していく。
アレックスはミーアと久々の情事を楽しみ、ルナマリアとメイリンは買い物に出かける。
だがマユは一人部屋で物思いにふけていた。家族を失った後軍に志願し、トップエリートとしてガンダムを与えられ多大な戦果を残した。そしてステラや兄との再会、ハイネの死・・・。
マユは考え事をしばらくして、やがて寝てしまった。

その頃ミネルバの艦内に、ジブリールからの特命を帯びた部隊が侵入していた。彼らはステラを連れ出した後、一人が格納庫のデスティニーを奪いザフトを混乱させ、その隙に脱出に成功。
デスティニーの中でネオは毒づく。

「俺も失敗続きじゃ面目ないからな。手みやげに頂いていく」
868しのはら:2005/09/05(月) 17:33:28 ID:???
投下終了です。文才ない・・・orz

本編ではミーア死にましたがこの作品では凸とくっつくかもしれません

ではノシ
869通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 18:11:04 ID:???
  
  〃´ ̄ヽ
  l 从ノハ )
 ノ_ノ;゚ ヮ゚)ハ<480kb超えました!テンプレ用意お願いします
_(ノ(__つ/ ̄ ̄ ̄/__  
.  \/___/

870まとめ人 ◆rw1maYUY1g :2005/09/05(月) 19:21:17 ID:???
新スレ立てました
http://anime.2ch.net/test/read.cgi/shar/1125915561/

>黒マユ作者様
よろしくお願いします
871通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 20:59:15 ID:???
黒マユGJ
続き期待して待ってます
872通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 23:05:15 ID:???
ミネルバクルーを家族構成にしてみたら?

母 タリア
長男 レイ
長女 ルナマリア
次女 メイリン
三女 マユ

こんな感じ?
873通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 23:08:59 ID:???
>>872
うん、基本はそんな感じのイメージだったような気がする
あとレイ、アスラン、ハイネがマユの兄ポジを争ってた
874通常の名無しさんの3倍:2005/09/05(月) 23:26:59 ID:???
>しのはらマユ種

運命は、ネオの機体になるのか…?
すると、マユは一体何に乗るのだろう…もしやストフリか?

>黒マユ

黒い!黒いよ、このマユ!
でも年端もいかない女の子があんな経験したら、こんな性格になっても不思議ではないな
875通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 07:08:41 ID:???
レジェンドガンダム(マユ戦記)
アレックス(アスラン)が搭乗。
機体カラーは、赤系統に変更されている。

>凸について
凸がミネルバにいると、人間関係をひっかきまわしたあげくメイリン離脱が
あるので奴はミネルバにはいないほうがいい。
ただマユ世界は、ラクシズがないと思うので逃げるところがないと思うが。
876通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 14:11:36 ID:???
age
877通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 16:11:26 ID:???
878通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 19:52:49 ID:???
>>875
>人間関係をひっかきまわしたあげく
いや、普通ならシンの一種のターニングポイントになる場面だったんだが、
嫁がシンを主役にしたくないもんだから全て蹴り飛ばさせてレイになびかせただけ。
あそこで反対意見なりを聞いて考えるようになれば良かったんだが…

一応捕捉するが、真逆の方向に飛んでAAになびくって意味ではない。
879通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 20:10:15 ID:???
>878
ターニングポイントになるわけがないだろう。

ありゃおかしいのはシンの反応じゃなく、
あんな暴言をスルーしちまう名無しのミネルバクルー。
常識的な人間の組織の中であんなこと言おうもんなら
それこそ「月夜の晩ばかりじゃないんだぜ」ってことになるのがアタリマエ。
880通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 20:15:23 ID:???
>>879
自由撃墜だけを論っても仕方なかろう。
そこへいく以前からシンは人の話聞いてないんだから。
それで結局あの扱いとかいうような状況になったんだし。
凸の言動には第三者には意味不明なのもあるが、
ステラの回とかそれ以前ではそこそこまともな事も言ってる。
そこで少しずつ考えるようになってりゃ問題は無かったんだよ。


881通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 20:36:24 ID:???
やっぱAAが出てきてからだな、おかしくなったのは
少なくともAAが出るまではシンと凸は反発はしあってたが、険悪ではなかった
それがAAが出てきた途端、シンそっちのけで凸が悩み始めて、シンはひたすらAAにキレるだけという状況になってしまった
そこで凸がそうそうにAAに見切りをつけときゃまだ軌道修正可能だったのに、突然ファビョって脱走しちゃうから・・・
882通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 20:50:40 ID:???
>880
ステラ絡みの話がはじまるまでは、不器用ながら関係は積みあがりつつあったのを忘れてないか?
営倉にわざわざ余計な説教をしにいった(ようにしか見えない)あたりは
単なる「売り言葉に買い言葉」的なよくある人間関係の失敗で、破局には到底至らない。

おかしくなったのは自由が絡んできてからだよ。
あれで完全にアスランとシンの間には仲間意識が消滅しちゃった。
883通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 21:03:29 ID:???
>>882
どちらかというと、その後の無罪放免からおかしくなったんだが。
あそこで俺が正しいと思い始めて、それまでのシンの側の積み重ねが全てご破算になった。
凸の言動が狂いだしたのはAAが現れてからというのは同意。
884通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 21:31:27 ID:???
流れを無視してすみません。
ファントムペイン書いてる者です。

>>671
申し訳ありません。
アスランのザフト復帰まではアレックスで統一しようと思っていましたが…
ミスしてしまいました。以後気をつけます。

>>695
ご指摘の通りです…アウルとスティング…
TV本編で彼らが死ぬまでは見たんですけど、余り過去描写もなくてキャラが掴めず…
拙作の中で何とかいい方向に持っていこうと思います。
ご指摘ありがとうございました。

885通常の名無しさんの3倍:2005/09/06(火) 22:20:42 ID:???
>>884
続き、wktkしながら待ってるよ
886通常の名無しさんの3倍:2005/09/07(水) 01:21:26 ID:???
>>885

つ[新スレ]
887通常の名無しさんの3倍:2005/09/07(水) 01:52:37 ID:???
ここはさっさと埋めた方がいいのか?
888通常の名無しさんの3倍:2005/09/07(水) 03:27:42 ID:???
今488kbだからあと少しは耐えられると思う
889通常の名無しさんの3倍:2005/09/07(水) 09:11:40 ID:???
埋める
890通常の名無しさんの3倍:2005/09/07(水) 15:48:25 ID:???
>>884
小説版とか参考にしてみては?
オリジナルでやっても負債よりは遥かにマシだろうけど……。
891通常の名無しさんの3倍:2005/09/08(木) 01:02:09 ID:???
埋め上げ
892○"losing"、推奨"inseparable friendship":2005/09/08(木) 01:29:17 ID:???
埋め
マユスレに幸あれ
893通常の名無しさんの3倍:2005/09/08(木) 17:13:03 ID:???
mayu
894通常の名無しさんの3倍:2005/09/08(木) 21:41:16 ID:???
パート1より シンハロセリフ集(CV鈴村健一)

「オハヨー オハヨー イイアサダネェ アイテ」

ハロ「シニタイノカ!マユ!?アキラメルナ!!」
ハロ「マユ。テキノホソクハオレガヤル!マユハ“こんとろーる”ニ、シュウチュウシロ!」
ハロ「あの凸っぱち、自分でやりたくないだけじゃないのか!」
ハロ「サスガ綺麗事ハあすはノ御家芸ダナ!」
895通常の名無しさんの3倍:2005/09/08(木) 22:12:10 ID:???
シンハロ良いよな。場合によってシンの声になるんだよね
896通常の名無しさんの3倍:2005/09/08(木) 22:53:28 ID:CF/fXaHb
シンハロセリフ集、GJ!

あ、追加で「ヤッテヤルサ〜!コンチクショウ!!」
「オレヲタスケロ。コノヤロウ」をギボン
897通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 00:21:38 ID:???
シンハロだと感動系が補完される
898通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 07:15:39 ID:???
議長
ハロ「ウサンクサソウナやつだ、マユきおつけろ!」
ハロ「あとオマエカミきれ」
ルナマリアとメイリン
ハロ「ヨウ!アホゲとツインテール」

ところでシンハロの位置づけは、Vのハロと同じ?
899通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 18:01:00 ID:???
ume
900通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 19:09:47 ID:???
900
901通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 21:11:50 ID:???
VSフリーダム戦
フリーダムに苦戦するマユ
ハロ「マユ! アキラメルナ」
ハロ「オマエをササエテクレルナカマをワスレタノカ?」



902通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 21:28:39 ID:???
職人の方々に触発され、新しいSSを構想してるんだが、需要あるかなぁ。
ミネルバの面々が完全に脇役で、本編のファントムペイン並という代物なんだが。
あとマユの乗機はインパルスでなく(ry

ちと今、マユを取り巻くことになるキャラクターの絶対数不足に悩んでる
あんま捏造したくないしなぁ。
でもアリモノだけでやると、周囲がおっさんばっかでむさくるしくなるんだよなぁw
903通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 21:55:26 ID:???
>>902
俺は、そのむさ苦しいマユ種が見たい
闘う男達の物語、最高だろ
904通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 22:06:58 ID:???
>339 :通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 22:01:10 ID:???
>1、戦争に善悪なし
>2、敵を攻撃すれば傷を負うか、必ず死ぬ
>3、自分も攻撃されれば傷つくか、場合によっては死ぬ
>4、1人の人間如きに、戦局は変えられない

>それが分からないのか、負債には。
>戦争を扱った作品なら常識なのにな・・・。
他スレヨリ転載。
マユ世界の基本はこうあって欲しい。

>>902
一度投下してみてはどうかと?


905通常の名無しさんの3倍:2005/09/09(金) 22:11:04 ID:???
>902 しのはらマユ種みたいなのもあるし、是非見たい
906通常の名無しさんの3倍:2005/09/10(土) 01:42:43 ID:???
マユって、どっちの腕が千切れたんだっけ?
907通常の名無しさんの3倍:2005/09/10(土) 02:17:13 ID:???
ライダーマンと同じく、右腕
908通常の名無しさんの3倍:2005/09/10(土) 10:37:48 ID:???
新しい作品キボンヌ
でも、やるなら最後までやってほしい
909902:2005/09/10(土) 11:10:58 ID:???
結末とか、細部の展開とか、設定とか……
まだ迷ってる部分はかなりあります。
投下頻度も、遅くなるかもしれません。

でもとりあえず試験的に「番組予告」みたいなものを投下してみるテスト↓
910マユ――隻腕の少女 予告編(1/3):2005/09/10(土) 11:12:05 ID:???

それは、消えない痛み。
失って初めて思い知る、「あたりまえ」なものの大切さ。
そして新たな「あたりまえ」を得ても――
逃れられぬ欠落が、嫌でも記憶を蘇らせる。

「……どうした、お嬢ちゃん。寝付けないのかい?」
「右手が……痛いの……」
「そうか。でも仕方ないな。鎮痛剤も効きにくいからなぁ、コイツは」
「アンディも……痛むの? その――左腕」
「まあな。だからこうして、月を眺めてる。
 最も――アイツが帰ってくるなら、残る手足をくれてやっても惜しくはない。
 本当に痛みを感じているのは、手足じゃなくて、心なのかもしれないな――」


それは、代用品(オルタナティブ)。
失って初めて必要とした、望まざる力。
そしてそれが完璧だったとしても――
逃れられぬ違和感が、嫌でも欠落を意識させる。

「『ファントムペイン』……?」
「そう、そいつが俺たちの部隊名。直訳すれば『幻の痛み』。
 要するに事故などで切断され、なくなったはずの手足が痛む、という症状のことでね」
「幻の、痛み……」
「戦争は終わった。傷も塞がった。
 しかし失われたものは決して戻らず、痛みはなお消えることはない、ってことさ………」
「……大佐は、一体何を失われたんですか?」
「あれぇ? この仮面見てもわかんない?
 失われたものを人工物で補ってる、ってのは、嬢ちゃんと同じでね。
 ハンパ者同士、仲良くやろうぜ」
911マユ――隻腕の少女 予告編(2/3):2005/09/10(土) 11:13:03 ID:???

それは、あやまち。
見失い初めて気づかされる、自分自身の行動原理。
そして行き場を見失っても――
逃れられぬ記憶が、嫌でも人を縛り、突き動かす。

「殺せ! さっさと殺せ! お前らに話すことなんて、何もない!」
「…………」
「アタシがここで死んでも、ガルナハンの同志がきっと復讐を完遂する!
 何年かかろうとも、必ず……あんたらの国にも、同じ思いをさせてやる!」
「…………」
「何だよ、その目は! 殴るなら殴るがいいさ!」
「ミス・コニール……。
 あたしには、あなたを殴れない。殴れないよ……!」


それは、残酷な運命。
奪い奪われ最後に辿り着く、二人の始発点。
そして二人は剣を交え――
逃れられぬ罪が、いやがおうにも運命を加速する。

「お前は……『フリーダム』! どうしてこう、俺たちの邪魔を!」
「やっと出て来た、『インパルス』!」
「お前のせいで、みんな死んだ! お前に殺された!」
「あなたのせいで、みんな死んだ! あなたに殺された!」
「もう迷わない! その声にも惑わされない! 今日こそ……お前を倒す!」
「もう迷わない! その声にも惑わされない! 今日こそ……あなたを倒す!」
「あいつは……」
「あの人は……」
「「もう、いないんだ!」」
912マユ――隻腕の少女 予告編(3/3):2005/09/10(土) 11:13:59 ID:???
――それは、原点。

「ハァ、ハァ……」
「マユ、頑張って!」
「大丈夫、目標は軍の施設だ。急げシン!」

――失うところから始まる、物語。

「あー! マユの携帯!」
「そんなのいいから!」
「……うおっ!?」「きゃっ?!」「ひっ!?」

――そして、少女は全てを失って――

「負傷者発生! 早く回収を!」
「船を出すぞ。急いでくれ!」
「悪いが遺体は後回しだ。助からない重傷者も後回しだ。彼らの死を無駄にするな!」

――逃げられぬ刻印が、その小さな身体に刻まれる。

「こいつぁ酷いな……。着弾から時間も経ってるし、もう死体だけじゃねーの?」
「いや……こっちに一人、息があるぞ! 女の子だ!」
「待て岩をどけるな! 傷口が圧迫されてる、そのまま外すと一気に出血するぞ!」
「おい、お嬢ちゃん、大丈夫か? 今助けるからな、しっかりしろ!」

頬を叩かれ、栗色の髪の少女は、微かに薄く目を開ける。
朦朧とした意識のまま、そのすみれ色の瞳が映し出したものは。

かつて両親だった、無惨なモノ。兄が居たはずの場所にできたクレーター。
遠くに転がる、自分の腕。届かなかった、携帯電話。
その上空を、青い翼を広げた死の天使が飛び去って――


      マユ――隻腕の少女(仮題)

       現在、鋭意製作中
913902:2005/09/10(土) 11:17:31 ID:???
……こんなとこで。

なお、上記のセリフやシーンは、後で変更されるかもしれませんので、ご容赦を。
大筋は変えないつもりですがね。


ま、あまり期待せずお待ち下さい。
914通常の名無しさんの3倍:2005/09/10(土) 11:40:50 ID:???
wktk
915通常の名無しさんの3倍:2005/09/10(土) 15:46:05 ID:???
テカテカして待っております
916名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 19:26:30 ID:???
期待しております。
917名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 20:17:34 ID:???
1初期の頃、ネオと戦ったり味方に指示してたりしてた頃のレイ
2急に頬を赤らめながら議長に抱きついたレイ
3急に研究所を見てファビョったレイ
4急にシンと仲良くなって無機質な行動をするようになったレイ
5そして、急に体調を崩すレイ

ここは、1のレイが支流か?
まあ1が一番妥当だけど

918ほのぼのマユデス。:2005/09/10(土) 21:03:48 ID:???
うちのレイはエロ本の隠し場所がマユにばれてあわてたり
ハロと漢の友情育んだりギルを足蹴にして「真面目に仕事せいやぁ!!」
って言ったりヨウランとヴィーノと女の子の胸について語ってますが何か?
919名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 21:12:46 ID:???
age
920917:2005/09/10(土) 21:26:47 ID:???
>>918
失礼しました orz
921名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/10(土) 21:43:17 ID:???
マユ種 GENERATION of C.E
ステージ1 ガンダム強奪
ステージ2 ファントムペイン追跡
ステージ3 ユニウスセブン落下
ステージ4 オーブ海戦(キラのM1を守りつつザムザザーと戦闘)
ステージ5 ファントムペイン襲撃
ステージ6 ローエングリンを討て!
ステージ7 敗北(VS自由)
後は、続きまち 
922名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 06:07:19 ID:DmCq2T7+
期待上げ
923名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 11:52:20 ID:???
ちと情報提供望む。

種デスの開始時って、マスドライバーはどこにあって、誰が押さえてるんだっけ?
いつの間にか再建されてたオーブのモノと、どうなったか分からんジャンク屋のギガフロートは知ってるが……。
924名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 13:25:21 ID:???
ヴィクトリア基地は相変わらず連合が押さえてるだろう。
パナマのももしかしたら再建されたかも知れないがソースは無い。スマソ
925名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 13:42:09 ID:???
>>924
サンクス。
やっぱ明言されてる資料ないっぽいですよねぇ、この辺は……。
926名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 17:08:18 ID:???
カオシュンはどうなったのだろう
927名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 17:21:19 ID:???
パナマってどっちの基地だっけ?
取ったり取られたりで良くわからん、あそこは
928名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 17:22:15 ID:DmCq2T7+
早く埋めようぜ
929名無しさん@そうだ選挙に行こう:2005/09/11(日) 18:10:28 ID:???
レイVSシン

レイ「おまえが、シン・アスカか」
シン「・・・だれだ貴様は?」
シン「そこをどけ。貴様に用はない!」
レイ「おまえに用はなくても俺にはある」
レイ「マユとお前を戦わせる訳にはいかない」
シン「どけ!」
伝説とXXの一騎打ちが始まる。
930通常の名無しさんの3倍:2005/09/12(月) 00:50:25 ID:???
テス
931通常の名無しさんの3倍
ume