みんなでカガリちんを囲んで

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「艦長、この作戦なら絶対にAA、そしてフリーダムを撃破出来ます」
シンが自信満々に進言する。
「もちろん議長の許可は既にとってあります」
最近ではシンの腰巾着か何かのようなレイが言い添える。
自分の頭越しに事が進んだのを不快に思いつつ、止む無く上申書に判を押すタリア。

ミネルバの前面に、カガリが乗ってきたスタライクルージュが磔のように固定され、AAが潜んで
いると思しき海域で全周波放送を行う。
「カガリ・ユラ・アスハの身はこちらが預かった、速やかにフリーダム・ガンダムによる出迎えがない
場合、アスハ代表の身の安全は保証しない」
そしてストライクルージュのコックピットにいるカガリの姿も映し出される。
その旨の通信をしたメイリンは「これじゃあたし達、まるで悪役じゃない」と呟いた。

狙い通り、フリーダムは一騎でやって来た。
対するはインパルス。
両機が軽い接触戦を行った直後、上空から三機のムラサメが急降下してインパルスに牽制
を加え、その隙にフリーダムはストライク・ルージュに瞬時に接近する。
コックピットハッチは開いていて、拘束されたカガリの姿が見えた。
「カガリ!カガリ!」
「キ…キラ」
うつろな目で呟いたカガリ。
「大丈夫、今助け…」
絶句するキラ。
拘束されていたはずのカガリの手でコントロール・スティックへと伸び、ルージュがフリーダムを
しっかりと捕まえたのだ。
5132/5:2005/06/06(月) 13:47:14 ID:???
「何をするんだ、カガリ、はっ」
気づいた時には、ムラサメに牽制されて足止めされていたと装っていたインパルスが三機を
瞬時に撃破し、フリーダムに迫る。
「これは主砲区画のみんなの分、これはハイネの分、そしてこれはっ、ステラの分だぁ!」
身動きできないフリーダムを、インパルスは膾斬りにした。

MSを全て失ったAAはミネルバに降伏するしかなかった。
連行されるクルー達が、彼らを見下ろすシンの隣にいるカガリに汚い物を見るような視線を
向ける。
彼女を慕って脱走してきた旧オーブ兵達すら。
いたたまれなくなって目を逸らそうするカガリの頭をシンが掴む。
「何顔を背けようとしてるんです、アスハ代表、ちゃんと見なさいよ、アンタが裏切った奴らの
顔を」
「や、やめてくれ…」
「まぁアンタの協力なしではフリーダムを倒せなかったからね、約束どおりたっぷり可愛がって
あげますよ」
故意にAAクルー達に聞こえるように大声で言う
「カガリさん…あなたそんなことのために裏切ったの、わたし達はともかく、実の弟のキラ君
まで…恥を知りなさいっ!」
思わずカガリに詰め寄ろうとする魔乳。
「黙ってろデカ乳婆ァ」
その魔乳を蹴飛ばすシン、倒れた魔乳が乱暴に引きづられていく。
自分のした裏切りという十字架の重みがズシリと響く。
このような状況だと言うのに、シンに残酷に乱暴に「可愛がって」貰えると思うだけで身体の奥
から甘い蜜が後から後から湧き出してくる自分の性が呪わしかった。
5143/5:2005/06/06(月) 13:48:36 ID:???
「この部屋で待ってろ」
入れられたのは暗い部屋だった。
手探りでライトのスイッチを入れる。
「…カガリ…」
部屋の隅にアスランが膝を抱えて座っていた。
「アスラン、どうして?」
「シンの考えた作戦に反対したら、フェイス権限剥奪の上謹慎処分ってことに
なったんだ…聞いたよ、作戦は上手く言ったそうだね…」
「…知ってるのか…」
「ああ、君がキラを裏切って、シンに討たせた、いや…殺させたんだっ!」
いきなりがぶりより、カガリの肩を掴んで叫ぶアスラン。
「君は自分が何をしたのかわかってるのか、キラを…実の弟を、君が殺させ
たんだぞっ!」
「放せっ」
その手を無理に振り払うカガリ。
「私が憎いか?お前の大切なキラを殺させた私が」
「カガリ?」
「憎ければほら…」
服を脱ぎ始めるカガリ。
「わたしを好きにしろ、したいようにいたぶればいいだろう」
「そ、それは…」
「出来るか?出来ないだろうな、お前はわたしを心から望んで抱いたこと
なんかなかった!」
「カガリ、何を言ってるんだ」
「お前が私を見ていたのはキラの代用品としてなんだ、あいつと双子で
面影のある私を、キラの代りにしていただけなんだ」
5154/5:2005/06/06(月) 13:50:10 ID:???
「そんなっ、馬鹿なことを」
「一度だって、一度だって私を…私を満足させてくれたことなんかない
じゃないか…」
「満足って、愛情って身体の関係だけじゃないだろう」
「身体も満足させられない奴が愛とか言うなっ!」
カガリは泣き叫ぶ。
そこへシンが現れる。
「…シン…」
「新しい個室の居心地はどうです?アスラン元隊長」
憎みに満ちた目でシンを見つめるアスランを、虫けらでも見るように
見返すシン。
「お前が、お前がカガリをこんな風にしてしまったんだっ!」
「それは違うよ、この女は元々こういうやつなんだよ、裏切りはアスハの
お家芸なんだよ」
「シンッ!」
飛び掛るアスランにレイが立ちふさがる。
「レイ、どうしてそこまでシンの肩を持つっ!」
「シンは議長が開く新しい時代のための我々新世代ザフトのリーダーと
なるべき存在ですから…もっともそうでなくても、元々私はあなたのような
腰の定まらない蝙蝠は大嫌いです…もうフェイスでもないあなたに遠慮は
いらないでしょうね」
レイがアスランを殴打する音に耳をふさぎながら、カガリはシンに連れられ
部屋を後にした。
5165/5:2005/06/06(月) 13:51:32 ID:???
「議長が言ってたよ…」
最近与えられたシンの個人部屋で、カガリはシンの前に正座して
いた。
「ロゴスの勢力が首長たちのレベルまで食い込んでいるオーブを
連合に先駆けて落とし、地球制圧の前進基地にすると、あの国は
ロゴスの温床だってな」
「オーブが?ロゴスの」
信じられない。
だが今のカガリにはそんな事を考える余裕すらない。
父の理想を思い出そうにも、父の顔すら記憶から薄れ始めて
いる。
「オーブの理想、そんな物は全部嘘っぱちだった、偽善だった、
けれどこれからザフトが支配するオーブは、本当にコーディネイター
とナチュラルが共存できる国になる…そのためにはオーブで育った
コーディネイターを実質的に指導者にしたいそうだ」
「オーブで…まさか」
「だけどただのザフト兵がいきなり指導者になれば反発があるから
現代表の婿という形になるらしい」
信じられないという顔になるカガリ。
「勘違いするなよ、俺が愛しているのはステラだ、永遠に、お前は
俺の地位を保証するためのお飾り兼暇つぶしの玩具だよ」
「それでもいい…それでもいいです…」
これからもシンの玩具としていたぶられ続ける事が出来ると知った
カガリは笑みをこぼした。
心から嬉しそうで、淫らな笑みを。