ムウ・ラ・フラガ 不可能を可能にした男 23冊目

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588通常の名無しさんの3倍
ドミニオンのローエングリンをストライクで受け止め、自らの命と引き換えにアークエンジェル
と仲間達を守ったムウ・ラ・フラガ。…だが彼は死んではいなかったのだ。ストライクが爆散
する寸前に緊急イジェクトシステム(バックパックを爆薬で吹き飛ばし、コクピットブロックを
機体背部から射出する。射出される角度はセンサーで障害物等が無い方向へ自動で設定。
今回の場合は後方のアークエンジェルの艦橋を避けるため斜め上へ、艦橋をかすめる形で
吹き飛ばされた)が作動し、間一髪脱出に成功していたのだ。だが射出時、プラズマ状態の
中を飛んでいったため気密ブロックが一部溶解し酸素が流出、先の戦闘で負傷していたこと
も相まって気絶し、そのまま漂流することになってしまった。

…時は流れ、C.E73.現在はザフト軍に身を置く一人の男。やや伸びたブロンドの髪をかき上げ、
ため息をつく。なぜ自分がここにいるのか知らない。自分の名前すら憶えていないのだ。
脱出時、低酸素状態にさらされた後遺症のため記憶喪失になり、顔には割れたヘルメットによって
付けられた傷痕を持つ。消せない傷を覆い隠す白い仮面…。たまたま周辺にいたザフト艦のクルー
によって救出され、治療を受けることになる。記憶喪失であることが判明したが、MSの操縦だけは
憶えていた…。試しにシミュレーションテストをさせてみると、ドラグーン操作に適性があることが
見出され、ザフト軍のMSパイロットの座につくこととなる。コーディネイター揃いのザフトの中でも
ドラグーンを操れる者はごく少数しかいないのだ。その数少ない一人として重宝され、わずか2年
程度で隊長クラスの地位に着くことになった。そして世界はまた不穏な空気に包まれつつある。

デュランダルとの会談のためプラントを訪れるカガリと、戦後オーブに亡命し、現在はカガリの
ボディガードを務めるアスラン。彼にとっては久しぶりのプラント訪問である。彼の目に、見覚え
のある男の姿が目に止まった…。クルーゼ?クルーゼ隊長!?いや、そんなはずはない、
キラとの戦闘で死んだはずだ…。あれは、誰だ…

機動戦士ガンダムSEED Destiny、第一話「よみがえる記憶」新たな出会い、新たな戦争の火種…
闇の記憶を切り裂いて飛べ!ガンダム!!