ロボットアニメの金字塔「機動戦士ガンダム」のテレビシリーズ第9作「機動戦士ガンダムSEED」(TBS系で放映中)が、9月末の最終回に向け、物語も人気もヒートアップしている。
遺伝子操作で高い知能と運動能力を得た「コーディネイター」と、
遺伝子操作をしていない「ナチュラル」との、人類を二分する戦争を背景に、
苦闘する少年らの濃密な人間ドラマと、スピード感あふれる戦闘描写を展開する。
福田己津央監督が、作品にこめた思いを語った。
「ファーストガンダム」(シリーズ第1作)が世に出てから二十数年。
今の子供たちに、お父さん世代が「ガンダム」から受けた感覚、体験、衝撃を伝えたい。
ファーストに似た骨格の物語を今の感覚で作ることで、「ウルトラマン」と「仮面ライダー」が
成功したように、親子2世代で楽しめる作品を目指した。
作るにあたって三つの点を押さえた。
ガンダムのデザインはファーストから離れないものにすること。
世界大戦的な戦争をリアルに描くこと。
そして少年少女のドラマにすること。
視聴者が感情移入できると同時に、美しいキャラクターをたくさん出すのが
今のファンの要請でもあるから。
ファーストにあってこれまでの「ガンダム」の続編になかったのは、エンターテインメント性。
それは、感情移入できるドラマがあるかどうか。
SF性にこだわるととっつきにくくなるし、
過去の作品と同じことはしたくないという意識が強すぎると設定や話がわかりにくくなる。
大切なのは、芝居をきちんと積み上げてそのキャラをしっかり作っていくこと。
「SEED」の成功は、こうしたポイントに加え、番組で使った曲がヒットしたことと、
ゲームやマンガ、グッズなどガンダム関連商品全体の盛り上りがあったからでは、と思う。
ようやく終りがみえてきたけど、「ガンダム」って疲れますね。
常に生死と向き合うシリアスなドラマの中で、人を殺す兵器をかっこよく描けるのか。
イラク戦争が起きている時に、核兵器も出てくるこんなアニメをやっていいのか。
苦しむ日々でした。
遺伝子操作という現代的なテーマを取り入れたが、これには、
親の経済力が子の学力を決める現実への皮肉も込めた。
金をかけて塾に入れるのも金で遺伝子をいじるのも、不公平なのは同じ。
死ぬことより群れからはじかれることを恐れる少年達の描写は、今の子供たちを映している。
見ている子供たちには、そんなところにも気付いてほしい。
(聞き手・小原篤)
>>447 亀になるが帝王のベルトが拒否するだろ
変身したとしても一回で灰になる
>>533-534 まさに馬鹿福の「温泉に浸かっていい気分の状態インタビュー」
まとめた聞き手の小原タンはさぞや大変だったろうな。
コーディネイター側のザフト軍と、ナチュラル側の地球連合軍の戦いが激化する中、
コーディネイターながら連合に属していたキラは、敵同士として闘ってきた親友アスラン、
戦艦アークエンジェルの仲間と共に、連合ともザフトとも離れ、戦争終結のため独自の困な闘いに挑む。
福田己津央監督は60年生まれ。
ほかの作品に「GEAR戦士電童」など。
「SEEDの最終回は、殲滅(せんめつ)戦ヘ行き着こうとする流れをくい止められるのは
組織よりも個人の力、という帰結にした」