【静御前】福田夫妻を処断するスレpart8【巴御前】

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727名無し土方 ◆cDIj6u5gc.
とりあえず、今回を見て思った感想。

脚本か演出か監督かは知らないけれども、画面作りが基本的に素人みたいに自信が無いかな、と。
玄人が、勢い良く一本の線を引くところ、素人は、おずおずと何本もの線を重ねて引いてしまうようなもんかな。

回想シーンというものは、基本的にやってはいけないもの、と、されている。
何故かと言うと、映像作品は基本的にその話の中の時系列に沿って進むものであるから、視聴者の意識を
作り手の都合で過去へと引きづり戻すと言う事は、視聴者の意識を一時的にせよ混乱させ、物語から離させる
悪効果のほうが大きいからなのだね。だから、回想シーンの多用という演出は、極論を言うなら、作り手が
過去提示した情報を視聴者にきちんと理解してもらえなかったのではないか、という、自信の無さと同様に
受け取られる危険性のある演出なわけだ。

回想シーンの多用で成功した作品というと、俺は、まずオーソン・ウェルズの「市民ケーン」が頭に浮かぶわけだ。
でも、あの映画は、死んだ新聞王が最後に残した謎の一言「薔薇の蕾」という言葉を追って、彼の過去を追跡
するというドラマであったから、成功したわけであってね。少なくとも、あるキャラクターの、変容について描くこと
を現在進行形で描写するドラマには、決して相応しい演出技法ではないということかな。

MS同士の戦闘のスピード感の無さも、なんというか、素人が絵を書くときに、写実性にこだわって細部まで
書き込むことにこだわって、全体のバランスを崩してしまうように、どうも、あえて細部のバランスを崩すことで、
全体としての調和と流れを高いレベルで完成させる、と言う技術が会得できていない印象の方が強いね。
ニコルの死のシーンも、あの止めや矯めは、そこに至る戦闘描写が適切にスピード感溢れるものであればこそ
有効な演出となるのだけれども、全体の流れが均質であるために、逆に冗長に見えてしまっている。

今回は、まあ、なんというか、どうにも素人臭い回であった、と、こういう印象かな?