富野関連の対談や発言を書き込むスレ2

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248通常の名無しさんの3倍:03/05/08 09:47 ID:???
つ●ぼと仮性●茎と下●症がエールを送るスレはここですか?
249通常の名無しさんの3倍:03/05/08 09:55 ID:???
>>248
そういうことを平気で書くのか、君は!







真性かもしれんだろ?
250通常の名無しさんの3倍:03/05/08 09:57 ID:???
>>249
そんなものにいちいちレスするなよ、君は!
〜ナレーション〜

神秘の力が、今、よみがえる。
巨大ロボットアニメブームが巻き起こっていた1975年。
1本のTVアニメがスタートした。
現在まで、独自の存在感を保ち続けているその作品は、『勇者ライディーン』!
その総監督である富野由悠季氏と、主人公ひびき洸役の神谷明氏による、夢の対談がついに実現。
制作当時の秘話や、クリエイターたちの迸るエネルギーを、存分に感じて下さい。

『勇者ライディーン』特別対談 富野由悠季 VS 神谷明


神谷 大変ご無沙汰をしております。
   ええとね、3年ぶりぐらいだと思いますけど。

富野 スキー以来とか(笑)。

神谷 そうなんです。最近は、富野監督とは、仕事場でお会いするよりも、
   遊び場でお会いすることの方が多いという感じで(笑)。
   で、やっと、なんて言うんですかね、富野さんと普通にお話しを、
   できるような場所ができたという感じで。

富野 はい。それはありますね。

神谷 まあ、『ライディーン』当時というのは、
   もう恐れ多くて、とっても僕なんかは近づけないというか。
富野 あのね、だからそれは実を言うと僕の立場もまったく同じで、
   神谷さんを指名したにもかかわらず、結局、現場で、スタジオで、
   話をしたっていう記憶がないんですよね。
   今日ここに来るにあたって、昨夜ちょっと当時の日記を調べてみたら、
   僕ね、あの頃の制作が本当に状況が厳しかったんで、
   アフレコにほとんど顔を出してないと思ってたんです。
   そしたら、5、6回といわずアフレコに行ってるらしいんですよ。
   
神谷 僕はね、いらしていたと思うんですよ。
   ところが今は、スタジオにいて、副調整室によく行って、
   みなさんと交流してるんですけど、当時は、あまりそういう機会とか、
   システムみたいなものがなかったですよね。

富野 なかったということもあるし、あともう一つ、絵を作るスタッフサイド側から見た時の、
   音響スタッフと、それから役者さんっていうのは、
   今ほど、つまり、声優っていう認識はありませんでした。
   だから、役者に対して、自分たちが演技指導ができる立場じゃない。
   つまり、役者が演技論で言うと上だ、という意識がものすごくあった。
   それから、あと具体的に、僕に関して言えば、
   具体的な演技の注文がつけられなかったんで、キャスティングの段階で、
   こういうふうな組み合わせにしておけばいいだろうっていうところで、
   ほとんどの仕事が終わってしまったっていう印象があるんですよね。

神谷 なるほどね。
   でね、実はまずね、今日お伺いしたかったのは、
   先ほどチラッと出てきましたけれども、
   なぜ僕があの役にキャスティングされたのか?
富野 いや、だから、それについて言うと、
   当時まだ、今ほど選択肢が多くなかったってことが当然あります。
   それから、いわゆるその、俗に言うヒーローを張れる、
   つまり、張れる声、を出せる人としての神谷さんの印象しかなかったような気がする。
   ただ、あともう一つあったのは、そうは言っても、
   ロボット物なんだけれども……ロボット物だから、
   武器の名前とか、必殺技を叫べる、っていう声量を絶対的に要求する。
   だけれども、怒鳴る奴だったら、ひょっとしたらあの当時だって何人かいるだろう。
   その中で、やっぱり言葉をしゃべれる人っていうことを、
   僕はすごく意識したような気がする。

神谷 ああ、そうですか。

富野 ええ。ていうのは、……少しは声優っていう言われ方が出始めているんだけれども、
   声優の声でない人を選ぼうっていうキャスティングを、すごく意識しましたよね。
   だから、その真骨頂が、相模太郎さんみたいな、
   本来、講談師──浪花節か、あの人──みたいなものをOKしたっていうのも、
   そういうことだったんじゃないのかなっていう気がしてます。

神谷 でも、当時のキャスティングを、今思い返してみると、
   たとえば、猿丸の西川幾雄さんとか、あと桜野マリの高坂眞琴ちゃんとか、
   僕らにとってみれば、ちょっと年齢が上だったり同世代で、
   すごく和気あいあいと、スタジオで楽しくお仕事ができたんですよね。
   で、今でも思うことなんですけれども、すべてのスタッフが、
   その作品で一同にまみえるってことは、なんか、
   言ってみると奇跡的な出会いのような気がするんですよ。
富野 うん、そうですよね。嫌な言い方なんだけれども、アテレコの現場で、違う人?
   をこれだけ積み上げていって、何かをやっていくっていうのは、
   僕は、初めはアテレコしかさせられなくて申し訳ないっていうふうに、
   役者さんに本当に思った時期があったんだけれども、
   ある時からどうもそうじゃなくって、違う体験?をできる場として、
   決して無意味なことではないんじゃないのかな。
   と思いはじめたっていうのは、それはありますね。
   だから、それは『ライディーン』の時に、初めて感じましてね。
   で、そうなってきた時に実を言うと、僕が一番気にしたことがあるのは、
   やっぱり『ライディーン』で、役者に対して、今度は演出家として、
   いわゆるその、演技の注文をできない。
   演技の注文ってのはどういうことかっていうと、
   そのセリフはそういうふうにしゃべっちゃいけませんよ。
   ていうそのていどのことじゃなくて、一つの人格を作り上げていくための、
   つまり、演技指導とか、演技論てのがあるんだろう。
   それに対しての言葉を、何も持ってなかったってことを、
   本当に骨身に沁みて知らされて、やっぱりその、本来演技をするという演劇?
   に近いものを、フィルム上でもフィックスするっていう仕事を覚えさせてもらえたな。
   ていうようなことも、僕にはあるんで、『ライディーン』てのは面白かったな、って。

神谷 そうやって考えますとね、たとえば当時は、
   新人をとりあえず核に置いて、ベテランを配するという、
   そういう理想的なキャスティングができた時代だったと思うんですね。

富野 では、ありますね。
神谷 そんな中で、つまり新人の僕としては、井上真樹夫さんの格好いい芝居とか、
   市川治さんの、やっぱりその、敵役のね、お芝居とか、そういうバイプレーヤーでも、
   そうとう力のある方がゲストで来られたりとか、いろいろしていたと思うんですけども、
   そういう方たちから学んだことってのは、ものすごく多かったですね。

富野 ああ、なるほどね。その辺は役者サイドの立場に立てないんで、
   よく分からないんだけれど、演出の側で言うと、
   結局そういうベテランの方にもお願いするっていうことで、なんていうのかな?
   アニメのフィルムってのは基本的に二次元の薄っぺらいものじゃないですか。
   その薄っぺらいものに対して、つまり、世界観みたいな、三次元?にするために、
   そういう役者の配置にしなくちゃいけない。
   つまり、一元的な声しか聞こえてこない、演技しか聞こえてこないものの構成では、
   それは、ドラマとか、芝居っていうのは成立しないんだっていうことです。
   それだけのことです。ですから、ああいう形で、
   キャスティングをしてもいいもんなんだってことを教えられて。
   ああ、やはりお芝居の世界っていうのは、
   極端な言い方をすると、どんなチープなものであっても、
   それは、三次元に組み立てていく時には、役者っていうのはこういう覚悟をもって、
   こういう場に臨んでくれるんだ、ってことを教えてもらえた。
   て意味では、本当に、あの、『ライディーン』の時に、本当に(教えてもらえた)、
   だから、かなりアフレコには出てた。
   ただ、その時には録音監督任せにしちゃって、ただ黙って、
   こうなんだ、こうなんだ、こうなんだ、ってことを勉強させてもらったってのは、
   僕にとってのあのスタジオだったんですね。
神谷 僕も当時は、本当に演じることに一生懸命で、余裕なんてのは本当になかったんです。

富野 いや、それは信じられない(笑)。

神谷 本当ですよ。で、最近ですね、今、富野さんがおっしゃったようなことを、僕らも考えて。
   つまり、作り手の立場になって、自分がどう演技すればいいのかっていうことを、
   考えられるようになったというか。それは15年以上かかりましたね。

富野 ああ、そうですか。だから、本当にねぇ、
   一つはヒーロー声っていうことがあって、僕なんか誤解してたんでしょうね。
   もう、かなりベテランっていう認識しかなかった(笑)。

神谷 そんなことなかったんですよ、はい。

富野 (ベテランという認識)しかなかったんで、それは違うだろうってことは、
   たとえば僕は、神谷さんに、あの当時は言えなかったっていう……(笑)。

神谷 本当ですか?(笑)

富野 それだけは覚えてる(笑)。

神谷 そうですか。
〜ナレーション〜

1975年の『勇者ライディーン』放映開始当時、
TVアニメはまだ、現在のような市民権を得てはいなかった。
アニメが、子供だけのものでないことを知らしめた名作、
『宇宙戦艦ヤマト』や、『機動戦士ガンダム』が、ブレイクする以前の時代である。
そのような時代、ロボットプロレスというレッテルを貼られていた、
当時のロボットアニメから飛翔し、新しい流れを生み出そうとしたのが、
富野監督ほか、野心的なスタッフたちである。
しかし、スタートの時点では、放送するTV局も決まってはおらず、
混乱した状況の中での、船出となった。
監督の当時の心境は、いかなるものであったのだろうか?

──『勇者ライディーン』を手がける事になった経緯とは?

富野 その、ロボット物の総監督をやるという意味では、
   それは、つまらない仕事だとは思っていませんでしたんで、
   それでは、とにかくうれしかったんだろう。
   それで、むしろ日記になにも書いてないってことは、
   一つはっきり分かることがあるのは、ものすごく忙しくなった。
   基本的に、ロボット物が好きでアニメの仕事をしたわけじゃありませんで、
   もともと映画をやりたかった人間が、結局、就職ができなくって、
   TVアニメの仕事になってしまった。
   それで、TVアニメの仕事も、きちんと続かなくって、フリーになってしまって。
   で、フリーで今度は食ってく……食べてくためには、
   どんな仕事でもやるってテーゼでやってましたんで、ロボット物であろうが、
   今で言う──女児物っていう嫌な言い方があったんですけどもね──女の子向けの物でも、
   いや、もっと小さいチビ向けの物でも、仕事はなんでもやりました。
──他のロボットアニメを意識していましたか?

富野 基本的にオリジナルストーリーを、
   鈴木良武っていう、メインのシナリオライターが書いてました。
   で、書いた上に、じゃあそれをどういうふうに、
   言っちゃえば、作品化していくかっていった時に、
   面白いからやってみようっていうふうに、受けて立ったっていう気分があります。

神谷 あ、そうなんですか。

富野 はい。で、それこそ何度も仕事をやったっていうことは、逆に言うと仕事師です。
   ですから、当然その、まあ、『マジンガーZ』っていうのが出てきて。
   巨大ロボット物として、『鉄人28号』がちょっとショボイ番組でしかなかった。
   それで、『マジンガーZ』がそれなりに形になってきた時に、むしろその、
   原作者の永井豪さん──今でこそ“さん”付けで呼びますけども──を含めて、
   永井豪っていう若僧が出てきて、それの原作で、東映動画みたいな大手が、
   巨大ロボットをやるってことが、ものすごく悔しかったっていう思いがある。
   だから、それを乗り越えるためにはどうするか?
   そして、もうその時には『ゲッターロボ』っていうのが始まってましたんで、
   そうですね、『マジンガーZ』から3本ぐらい東映動画がやったのかな?
   なので、2番手になるわけです。
   2番手で、つまり、先発部隊をどう潰すかとか、
   乗り越えるかっていう……仕事師ですから、そういう意気はあった。
   だから、むしろその初めてのロボット物であるからどうのこうのっていうのは、
   一切なくって、仕事として、東映動画をどうやって乗り越えるか?
   といった時に、ああ『ライディーン』は面白そうだな、と思ったってのは事実です。
──ロボットアニメを通じて表現したかったものとは?

富野 それはね、物語を作るっていうことと、ロボット物をやるってことは全然違うことでして、
   もともと物語を作るということが、課題としてありましたから、
   それは、なんて言うかな、考えないんです。ハナからそれが大命題ですから。
   で、それを、つまり、ロボット物を使って、
   どこまでできるのかっていうふうに考えるわけです。
   で、その辺が、おそらくこの10年で出てきたスタッフと、根本的に違うとこなんです。
   ロボット物を何とかしたいじゃないんです。
   物語を作る上で、ロボット物をやらざるを得ない。
   それを利用して、じゃあどういうふうに物語を作るか。
   ていうことしかありませんでしたし、原作である鈴木良武さんもそういう世代でしたから。
   東映動画がああいうふうにやってる。それから新人のマンガ家で、
   よく分かんない永井豪みたいなマンガが、こういうふうにやった。
   だったら、俺たちだったら、こうやってみせる!みたいな。
   まず、そこから始まってました。
   最低限このていどの作家性を持たないと、ものは作っちゃいけない!と、それだけです。
   だから、マンガありきで、たとえば始めて、TVアニメを作るのかと、
   それはもうマンガ家に対しての敗北だろう、それだけのことです。
   
神谷 ああ、いや、でもその、……多分、気概を持った方が、   
   あの時代に、多分いらっしゃらなかったんじゃ……。

富野 違う、違う、違います。それは違う。

神谷 そうですか。

富野 そういう奴しか、いませんでした。
   で、そういう人たちが上手に仕事ができなかったから、
   歳とってから、みんなで、ダメになってくじゃないですか。
〜ナレーション〜

原作者の鈴木良武氏が目指していたものは、神秘的な世界観だった。
オカルト的な要素を採り入れることによって、
作品に摩訶不思議な魅力を与えようと考えていたのである。
富野監督もまた、鈴木氏の意向を受けて、巨大ロボットアニメと、
オカルティズムとの融合に取り組んでいた。そこには、当時一世を風靡していた、
『マジンガーZ』の真似だけはしたくないという、強い意志があったからだ。
しかし、基本設定が決まり、第1話のフィルムが完成しようかというその時、
スタッフに、新しい要求が課せられた。富野監督の思惑とは、180度違う路線の変更である。
もっとメカニック的要素を増やし、子供たちを喜ばせようとしたのだ。
富野監督は、27話を境に降板。
『勇者ライディーン』の基本コンセプトは、大幅な軌道修正を余儀なくされる。
結果的にこの作品は、奇しくも、二人の偉大な演出家を引き合わせた。
後任は、長浜忠夫監督。

──監督降板劇について…
   
富野 あのう、どうってことないんですよ。
   つまり、仕事をしていく上で失敗したら、それは降ろされるって、それだけのことです。
   
神谷 失敗があったんでしょうか?

富野 僕の立場では、失敗は一切なかったんです。
   が、途中で、要するに失敗になるような原因が、具体的に3話目ぐらいから、
   具体的な要望が入ってきまして、全部失敗する要因が、注文として入ってきたんです。
神谷 それは局側の方から?

富野 はい。で、そのために、それで路線変更しなくちゃいけなくなってきて、
   その路線変更を上手にすることができなかったために、降ろされたんです。
   それだけのことです。

神谷 ああ、そうなんですか。

富野 ですから、『ライディーン』の1話っていうのだけは、間違いなく、
   まだ、いわゆる強権力の入る前でしたから、極めて、極めてオリジナル的な、
   気分が残っているっていう、そういう作品になっているんです。
──その対処策とは…

富野 ガンテの話が出れば簡単に言えるんですけど、
   つまり、ガンテとか、ドローメのようなものを出してもらっちゃ困る!って、
   フィルムを作ってる時に言われたんです。

神谷 えっ!あれが一番面白いのに。

富野 はい、そうです。ですから、そういうこと言う人たちは、
   はっきり言ってバカだ、ってことです。それだけのことです。
   だけど、ビジネスってのはそういうもんですから、腹は立ちませんでした。
   ああこれが現実なのか、事実なのかって……。
   でも、しょうがないや、じゃないんです。このしょうがないのを、どういうふうに、
   しょうがなくしないようにするか、っていうことをやってみたんだけれども、
   なんせ初めて──初めてでなくて2本目の作品──でしたから、まあ上手にできなかった。
   上手にできないから、ほとんど途中で、一度切ったはったみたいなところまでいきました。
   で、切ったはったみたいなところまでいったときに、
   やっぱ権力がある方がそりゃ勝つわけだから、
   そりゃ僕は降ろされますって、それだけのことです。
──失敗から得たモノとは?

富野 その時代の空気?が、まだ、あれをやるのは早かったっていうのはあります。
   
神谷 ああ、そうかもしれないです。

司会?らしき女性の声(以下、司会) 富野さんの先見の明があったってことじゃないですか?

富野 それは違います。やっぱり『ライディーン』をやって、
   そういう現場的なことだけじゃなくって、その時代?みたいな、
   空気感みたいなことを、やっぱり読めよ、ってことを教えられたってのはあります。
   だからやっぱり、個々の、プロダクションの、あの制作の人間たちがバカだとか、
   局の担当プロデューサーがバカだとか、スポンサーがバカだとかっていうのとは、
   ちょっと違いますね。
   で、個々の立場の中での、確かに視野は狭い中での発言かもしれない。
   それからあとは、ビジネスだからこう言わざるを得ないって立場もあるわけ。
   で、そういうものを作り手ってのは、全部こうやって寄せ集めていって、
   トータルにしてまとめたところで、じゃあ次に何が出せるか、っていうことが、
   作り手ってのはそれができるんです。で、それを教えてもらった。
   僕はそういうことがあったおかげで、その後、
   『ライディーン』をオンエアした局のプロデューサーとは友達になって、
   別の仕事を、助けてくれってんでいっぱいもらいました。
──これからロボットアニメを作る人達へメッセージ

富野 だからものを作るっていうのは、少なくともTVアニメの仕事を通して、
   僕の場合、ものを作るっていうのは、こういうことなんですけれども、
   自分の好きな、気分だけで作ってない、作れないんです。
   やっぱりそういうものを読んで、作っていったっていうのが、
   僕にとっての、『ダンバイン』までの経緯ですね。
   だから、スポンサーの都合だけでもないし。
   その、ある都合はいただく、オファーはいただく。
   その上で、じゃあ今何やるかっていった時に、こういうアレンジをさせてもらいますよ、
   みたいななことは、やってきましたから。
   むしろその、ロボット物っていうのを、
   こういう形で利用させてもらえる媒体になったとか、そういう媒体であった、
   利用させてもらえる媒体にしたっていうことを、
   むしろ若い人ってのは、見抜いていただきたいなって。
   今は逆なんですよ。ロボット物を好きだから、たとえばアニメをやるとか、
   アニメが好きだから、こういうのをやってみたいっていうように考えているんだったら、
   それは、その媒体の枠以上のものは絶対に作れない。
   もっと急いだ言い方をすると、アニメが好きな人とか、ロボットとかメカが好きな人が、
   アニメを作ることはやめていただきたいっていうのが、僕の基本的な考え方です。
神谷 この、『ライディーン』っていうのは、
   当時、僕、平行して『ゲッターロボ』というのをやっていたんですが、
   ああいうその、永井さんのお作りになったロボットアニメーションのロボットと、
   また、ちょっとこう、違った印象があるんですね。
   その辺りってのはやっぱり、そうとう意識なさいました?

富野 もちろんです。むしろその、『ゲッターロボ』の後発作品だったっていう認識があったし、
   逆に言うとその先発が見せてくれてるものがあって、たとえ子供向けのものでも、     
   それだけで、気がすんでちゃいけないよ、物語を作る側は、
   ていうことがあって、本当にあの、それを意識して演出したってことはありますね。
   たとえば、ああ(モニターを指差し)現にこういうようなとこの、
   芝居じゃないんだな……その、こういうシーンをなぜ作ったのか?
   ていうことに関して言うと、たとえば全部が絵空事のSFの、
   SFっぽい背景でいいのかって時に、そうではないだろう。
   で、やっぱりその反射望遠鏡を見るっていうのは、実を言うと、
   脚立の上に乗って見るんだよ、っていうようなダサイところもある。
   それが、実を言うと生活感?を出すことにつながるし、
   さっき言った役者の選定と同じなんですよ。
   物語ってのは、SFだから、巨大ロボット物だから、
   一面的な世界でいいのか?って時に、そうではないだろう。
   だから、だからやっぱり『ライディーン』で本当に間違いなく意識したのは、
   こういう日常的な景色と、それからあと、食事をするシーン……物を食べるシーン?
   ていうものは、きちんと入れなくちゃいけないってことは、本当に意識しましたし、
   本当は、お風呂にも入る、それから寝る、それからトイレにも行くっていうことも、
   本当は劇中に取り入れなくちゃいけないってことを、本当に意識したのは、
   この作品の時なんですよね。
神谷 ああ、そうですか。僕ね、まったく同じことを考えてて、前半後半て、
   監督がお代わりになって、僕としても両方にとても印象を持ってるんですが、
   前半は、とにかく生活感があった。それと同時に、やっていてそれが楽しかったんですよ。

富野 うん、分かります。

神谷 つまり、ひびき洸は子供なんですよね。
   で、みんなと一緒にサッカーに興じたり、スカートめくりしたり、
   日常的なキャラクターとして描かれていた。
   それがやっているものとしても、いわゆる等身大として感じられて楽しかった、と。
   ところが後半は、ストーリー展開で、
   もうグイグイ、グイグイ母物で押していったじゃないですか。
   そうなっちゃうと余裕が、なんかなくて、ただもう闇雲に、
   ガンガン、ガンガン戦ってるというね。

富野 うん。というふうに感じられるのも当然あるし、
   逆にそれこそ前半で降ろされた立場でいった時に、
   後半の方も何本か演出、っていうよりもコンテの段階で手伝ったりして、
   分かったことがあるんですよ。
   僕のような『ライディーン』の在り方もあるんだけれども、
   本来、お楽しみ、つまり、エンターテインメントとして考えた時の、
   ああいう突っ込み?っていうのは、やっぱり悪くはない。
   むしろ、作り物の世界?っていうのは、こういう骨太の物語でいいんではないか。
   ていうことも、僕自身は教えられた。

神谷 ああ、そうですか。
富野 ただ、問題なのは──ああ、問題なのはじゃなくて──重要なのは、
   後半の長浜節に対して、一つだけ僕は、意義申し立てがずっとあったのは、
   そうは言っても、日常感ってのは必要だろう。
   つまり、これだけ母物で押していったにしても、やはり飯も食うだろうし、
   朝も起きるだろうし、トイレにも行くだろうしっていう部分が、
   本当はもう少しあった方が、TVのルックスには似合うんじゃないのかな、
   ていうのがあったってのがあります。
   僕はその後、『コン・バトラー』もそうですし、『ダイモス』もだな。
   かなり仕事を、演出まで含めて、手伝わせてもらって。
   やっぱり、本来、演劇的なものってのは、作り物的なところもあるじゃないですか。
   といった時に、僕はね、それは全否定はしませんね。
   むしろ、また時代が下がって、この最近の10年ぐらいでいうと、
   そういう意気がなくなりすぎてしまった。
   つまり、日常がどうも嘘八百の絵空事が多いために、本来、物語でやるべきことも含めて、
   日常で体験しちゃってるからなんでしょうね、若い人たちが。
   本来、劇にそういう力がなくなったんじゃないのかなって気が、
   すごく僕は、むしろしてますね。


神谷 このライディーンの格好ですよね、非常にスタイリッシュで、
   洗練された印象があるんですけれど、これなんかもそうとう意識された?

富野 いや、僕はライディーンのデザインがフィックスされるまでは、
   参加してない人間なんです。

神谷 そうなんですか。
268通常の名無しさんの3倍:03/05/09 02:05 ID:???
    。。   連貼りに触発されて泣きダッシュ!
   。     。 +   ヽヽ
゜ 。・ 。 +゜  。・゚ (;゚`Дフ。ウワァァァン
            ノ( /
              / >
富野 そうです。ですから、全部、当時のバンダイのポピーっていうブロックと、
   安彦君の仕事です。
   この間、安彦君に久しぶりに会って、「どうしてああいうふうにしたんだ?」
   みたいなことで言うと、単純に、まさにその『ゲッターロボ』までも、
   もう観ているわけですから、永井豪に対抗するキャラクターとして、
   何を意識したかと言うと、“スタイリッシュである”という、それだけを意識した、と。
   だから、動かすっていうことを、ほとんど考えないで作っちゃったんで、
   作画が……つまり、この製作に入ってから、酷い目にあったっていうことを言ってますね。

神谷 や!そうですか(笑)。

富野 だって、動くことを想定してないのを……。

神谷 ああ、そうか!はい。

富野 うん。フィルム上で動くことを要求したんで……。
   そうすると、足が動くわけないのに、(モニターを指差しながら)こうやって、
   ヒザなんか曲がるわけないのに、曲げなくちゃいけないってのがとても辛かった。
   で、それが今度はそれで、もう一つ理由があるんですね。
   結局、当時の超合金?

神谷 ありましたね。
富野 (超合金)に、しなくちゃいけないために、
   あんまり細かい、まだ、その、動かすパーツができなかったんですよ。
   ですから、デザイン的にシンプルにせざるを得なかった。
   つまり、動かなかったものを、動かすようにしたっていうところが実は、
   アニメの本来持ってる機能、性能だと思うんです。
   それをやはり、ああいう不自由な時代に、やりおおせることができた。
   で、そのことがあったんで、長浜さんはそれこそ、先ほど言ったように、
   その後のいわゆるロボット物の何本かで、今で言う長浜スタイル?
   を確立したわけじゃないですか。

神谷 そうですね。

富野 はい。やっぱり、こういう……、
   あ、今たまたまこういう絵(画面は『ダイモス』の戦闘シーン)が出ているんだけども、
   本来、動くもんでないものを、こういうふうにアニメというフィルムの上で、
   動くものにしてみせるという、まさに“まやかし”ですよね、嘘八百。
   それで、これが本来持っている、僕にとっては映画的なものであるし、
   アニメ的なものなんだろうって。
   今、こういうことを、むしろその、好きな絵がいっぱいできるから、CGも含めて。
   ……なために、そういう感動なんか忘れて、
   絵を作っているスタッフが多すぎるんじゃないのかな。
   
神谷 ああ、なるほどね。

富野 という気がしますね。
神谷 当時ちょうど、いわゆるアニメブームというのが、
   声優さんを起点にしておこったじゃないですか。

富野 うん、おこり始めた。『ライディーン』が本当の火付け役なんですよ。

神谷 そうですね。ああいうことというのは、お仕事になにか影響ってのは?

富野 それはしてません。むしろ、僕に関して言えば、
   そういうことがおこればおこるほど実は、本来、エンターテインメント、
   つまり、芸能の世界ってのは、こういうのが当たり前なんだ。
   当たり前だから、それにははしゃいじゃいけない。
   むしろ、このていどの客がついてくれなければ、こちらが飯の種にならないんだから、
   これは冷静に受けとめて、この子たちをいつまでも引っぱってく作品を作っていきたい。
   ていうふうに、僕の場合には、してきました。

神谷 ああ、すっげぇポジティブですよね!そういう意味ではね。うーん。

富野 だって、そう思わなければ……。
   だって、チーフディレクターを降ろされたってだけで、
   鬱屈することは簡単にできるんだもん。

神谷 まあ、そうですよね。はい。
富野 だけど僕、本当に自分でも覚えてなかったんです、昨日調べるまで。
   えっ!後半の『ライディーン』も何本か手伝ってる!?(笑)
   その後もダラッと、長浜さんのそばで仕事を手伝ってる。なんでだったんだろう?
   一つだけ理由が、覚えているのは、あのスキルは全部いただく。
   いただくためには、一度真似するしかない、ってことだけは覚えてたんです。

神谷 もう、あそこでスパッとね、手をお離しになったっていうふうに思ってました?

富野 うん。だから、かなりしぶとかったですね。

神谷 はい。

富野 というのはどういうことかっていうと、まさに学習するということを、
   やっぱりあの当時、むしろチーフディレクターをやらせてもらったからでしょうね。
   やはりその、ものを作るにしても、それから、ディレクションをするにしても、
   一つの目線だけでは対応できないってことは、本当に教えられたんですね。
   それで、だから、ここではたとえば、とりあえず長浜さんって人は、
   ものすごく腹が立つ嫌な監督なんだけども、僕にとっては。
   だけれども、だけどもこう作れてるっていう技術論──さっき言った通りです──は、
   あれは本当にお世辞じゃなくって、これはもう我慢してでも盗もう、と。
   だから、個人的な好き嫌いは全部目をつぶるっていうんで、僕は、その後3年ぐらい、
   長浜さんの仕事はとにかく手伝ってった。

神谷 うーん。
富野 アニメはやっぱり、どうしても好きになれない。
   それで、やはり映画とか、映画的なものしか好きではない。
   それで、じゃあその映画的なものって、一体なんなんだって言った時に、動く絵なんだ。
   で、動く絵の物語って、なんなんだって。
   で、それだけを作りたいっていうのがあるんだっていうところから、
   ロボット物も利用させてもらってるんですよ、ってことがやっぱり分っていただきたい。
   だけどそれを、ロボット物が好きだとか、アニメが好きだとか、
   ……それからもう一つ嫌な言い方をします。
   声優が好きだから声優になる。いや、それは違うんじゃないの。
   
神谷 うーん。

富野 役者から入っていって、声優のお仕事もあるんですっていうふうに、
   思わなくっちゃいけないのが、この数年、ひっくり返ってるでしょう?

神谷 そうですねぇ。

富野 それではやっぱり、ものが見えてこないよっていうことを、
   キャリアがある人間が、きちんと話をしていかなくちゃいけない時代が、
   来ちゃったんじゃないかのかな、っていうふうに僕は思ってる。

神谷 そう思いますね。だから結局、あの、とっかかりとしてはいいと思うんですよ。

富野 まったくそうです。
神谷 で、入り口入ったら「あっ!違うんだ」っていうことで、
   つまり、視野を変えてほしいというか。

富野 (変えて)ほしい。だって、右と左にいる人たちが全部、
   声優志望ではない役者さんがいるはずなんだよ、っていうことを、
   なんで気がつかないのだろうか?ってことですよね。

神谷 そうですね。で、たとえばね、作品の中で、自分が、たとえアニメであっても、
   生きようと思ったら、ドラマをね、演じられなかったらダメなんですよ。

富野 そうそう、ダメなんです。

神谷 でね、それができなかったら、またね、つまんないんですよ。

富野 そうです。

神谷 ですから、最初の頃は、(自分を指差し)合わすのすっごい上手かったんですよ。
   でも、なんかむなしくて。

富野 (笑)分かる、絶対そう(笑)。

神谷 で、それを感じた時に、“芝居だ!”って、改めて思って。
富野 総論的に言えるのは、もっと生っぽいもの?もうちょっと身近なものを、
   つまり、僕の言葉にすれば、皮膚感から通じ合えるようなものになってくると思う。
   それで、今は、本当に過渡期にいましてね。
   変にCGみたいなものが面白かったりなんかするのと、
   それから、すごくビジュアルっぽく見えるんで、
   なんかその、嘘八百のところにみんな走り込んでるんだけれども、
   こんなの、あと10年も続かない。飽きるもん。

神谷 そうですよねぇ。

富野 それはもうお客さんも飽きると思う。

神谷 はい。

富野 それで、こんなチビちゃんみたいな子が、
   すごくシンボル的なキャラクターが好きだとは言いますけれども、
   いつまで好きなのかって言った時に、もう少し生っぽいシンプルなものを好きだと思うの。
   どういうことかと言うと、たとえば、お母さんのおっぱいに、
   吸いつくってことを知っている赤ちゃんっていうのは、
   やっぱり、そういうもの……それから、お母さんの笑顔とか、
   抱かれた時のお父さんの皮膚感みたいなものが、絶対に好きなはずなんです。
   で、やっぱり物語っていうのは、僕はそういうところにいくと思える。
   だから、そういうためには実を言うと、今見えている技術っていうのは、
   ものすごく便利になったんだから、それは使うべきなんだよ、
   利用するべきなんだけれども、それは、あいつが、あの人の、あの……息吹きとか、
   皮膚感とかっていうものを、見たいとか、聞きたいとか、触りたいんであって……。

神谷 そうですよね、うん。
富野 そんなもの、パリンパリン、パリンパリンしたものなんか、
   そんなのは観たくはないはずなんだ。
   ただ、今、そういうものしかないから観てるのと、
   それからもう一つ、困ったことがあるのは、今、ビジュアルを通してとか、
   アニメを通して表現をしようと思っている人たちってのは、まだね、
   ビジュアル的なものが、珍しいというレベルの人たちが作っているの。
   
神谷 ああ。

富野 ところが、本当に映画を観こんでる人とか、演劇を観こんでる人とか、
   いわゆる海外に対して、いいセンスを持っている人なんてのは、
   もう10年も20年も前に、ビジュアル的なものに対して飽きてるんですよ。
   
神谷 やっぱね、俺、今の声優さんとか見てて……上手いんだよ。

富野 上手いよ。

神谷 でも、どう見ても魂が入ってないんですよ。

富野 だからそれは、絵を描く人もそうなの。
   上手いよ、みんな。うん。
   みんな上手いけれども、キレイな絵がなんなのさ、っていう話。
   だから、そろそろ分ってほしいの。
   美男美女の組み合わせのカップルが、永遠不滅に離婚しないで、
   つまり、完結したかっていう話はあんまりないんだからぁ。

神谷 ウヒヒヒヒヒ(笑)。
富野 そろそろさぁ、もう少し味のある、つまり、本当の意味のテイスト?を求めるもの。
   だからなんです、エンターテインメントとは一体なんなんだ?
   お楽しみってなんなんだ? 芸能でしょ?って。

神谷 そうそうそう。それはもう絶対そうですよ。

富野 だから芸能であって……僕はもうこの2年一生懸命言ってることがあんの。
   芸能の原点は何?って言ったら、お祭りなんだよねって。
   年に1度か、2度やるお祭りなんだよねって。
   この番組だったら言っていいのかな?
   フヘへへへ(笑)。

神谷 ヘヘヘ(笑)。

富野 カットしてね(笑)。
   究極的にね、男と女が入り混じってね、(ピー音)やればいいだけの話よ!って。

神谷 まあね。うん。

富野 で、そこにいくまでのプロセスが芸能なんですよ。
   それは、最近もあの、沖縄でやってる……なんだったっけなぁ?
   踊りの大会なんか見た時に、本当にねぇ、格闘技だもんね!
   
神谷 ほう!そうですか。
富野 うん。ああ、あんなもの見た時に、まさにこれは、
   一般市民てのは、みんな平気でやってたんだ。
   そういうものを忘れすぎてる。で、それを、TVモニターとか、
   スクリーンの中に閉じ込めてゆく時に、なおかつ、やっぱり観てる奴がみんなで、
   「ウオーッ!やっぱりやってみたいぞー!」って、
   ただ観てるだけでいいんじゃないんじゃないかなあ?って思えるものを作っていく。
   それを目指すのが、今後のエンターテインメントとか、クリエイターたちの、
   僕は任務じゃないのかな、と。

神谷 そうですね。

富野 今の、少なくともアニメっていう、せまーいところに関して言うと、
   アニメのスタッフが一番いけないのは、体を動かしてないってことです。
   
神谷 うーん。

富野 で、体動かしてない奴に、芸能が分かるわけがない。
   芸能ってのはなんだ!って言ったら、
   もうハナから(両手を挙げて踊る真似)これだもん!
   
神谷、ああ、そうですね。はい。

富野 で、そこに引き込んでくまでのプロセスを、提供するのが、まさにクリエイターなのさ。

神谷 そうだねぇ。
富野 で、それがなくって、机の上だけで(絵を描く仕種)、全部気がすんでます。
   キーボードこうやって(キーを叩く仕種)やってるだけで、お絵描きができます。
   それででき上がってきたものなんてのは、ろくなものができるわけがないじゃないですか。

神谷 うーん。

富野 一番いい例がある。CGいっぱい使ってる映画で、
   面白い映画があったら教えてよって(笑)。

神谷 うーん、そうだねぇ。

富野 それと、アニメってのはもともとCG的に、全部作るもんです。
   だから、手描きの絵で全部作りながら、
   なおかつ、手描きの世界じゃないんだよ、って見せる、
   嘘八百の世界を作っていくっていう、三次元性?を作ってくってのは、
   これは本当に僕は、別の意味での、芸能的な真骨頂だと思った時に、
   アニメが好きで、そんなものが作れるわけがない!
   
神谷 うん。

富野 「お前はお祭り好きなのか? 今夜、上手くしたら、
   なんかワケのわかんないネェちゃんと、2、3人でヤレるぞ! いいこと!」

神谷 アハハハハ(笑)

富野 ていう気分がない奴に、芸能ができるわけがない。
   本当はこういう話したかったの(笑)。

スタジオ一同(笑)
〜ナレーション〜

独特の演出論をくり広げる、アニメ界の革命児、富野由悠季。
そして、日本の声優陣をリードし続ける、神谷明。
この偉大な二つの才能が出会ったという事実にこそ、
『ライディーン』の神秘の力を感じずにはいられない。
神秘的な設定、ドラマティックな展開、流麗なキャラクター。
『勇者ライディーン』は、素晴らしいスタッフ・キャストと、
数奇な運命が作り上げた、ロボットアニメ界の孤高の作品と言えるだろう。
富野由悠季監督と神谷明さんのスペシャル対談、いかがでしたか?
白熱した展開に、観ている方も思わず、グイグイ引き込まれてしまいましたね。
それでは最後に、富野監督にこんな質問をぶつけてみました。

──今のロボットアニメをどう観ていますか?

富野 僕は知りません。

神谷 最近のは知らない?

富野 あの、アニメ嫌いですから。

神谷 アニメを観ていない?

富野 観ない。自分の作品でさえ、ほとんど観ません。
   
神谷 ああ、そうなんですか!?
281通常の名無しさんの3倍:03/05/09 02:13 ID:???
凄い、よくこんなに書いたなあ。乙です。
富野 嫌じゃないですか。で、自分のを観てるヒマがあったら、
   優れた他のものを観るべきだし、読むべきだし、知るべきだし、
   お触りさせてもらうべきだし(笑)。

司会 フフフフフ(笑)。

富野 そうでなかったら、全部自分のもので終わっちゃうじゃないですか。
   そんなヒマありませんもん。
   もうあと、来年死ぬか、10年後に死ぬか分かりませんけども、先がないんだから。
   人間てのは動物ですから、動物っていうのは、その皮膚感?を働かせなかったら、
   動物じゃなくなるわけだから、なんで、インターネットだけのぞくのか?ってのが、
   僕にはよく分からないし、それでガマンできるというのは、
   極めて、生態的な力が、それから健康的にも、不健全な人たちだと思います。
   
神谷 そうですね。

富野 言い切ります。

司会 本当、なんか巨匠の言葉って感じがするんですが、そんな富野さん……

富野 (司会を遮って)巨匠じゃないよ、普通だって!これ。
   普通の考え方だって!感じ方だって!
司会 それが私たちからするとやっぱり普通じゃ思え……

富野 (またも遮り)だからさ、東京でこういう仕事しすぎてるからそうなるの。
   だから、こうしちゃいけないの。
   だから、こういうふうにキレイに撮影することも、
   本当はよくないんだよ、ってこともあるの。
   今の、とにかくビデオカメラはこれだけ性能が良くなったんだから、
   もっと普通に撮影したって、ちゃんとしたものが撮れるはずなの。
   だけど、こういうふうにしなくちゃいけないっていう、
   なんとかみんなで頭の中で信じてる人たちが、さらにいっぱいにダーッといるのよ。
   それが間違いなの、もともと(苦笑)。


テロップ:未来に生きる神秘のロボットよ、永遠に… 
284通常の名無しさんの3倍:03/05/09 02:14 ID:???
うp終了
データの補足は
>>242
を参照してください

脳内補完した部分が多々ありますので
間違い等含め、他に落とせた方フォローよろ

183氏に感謝!
285通常の名無しさんの3倍:03/05/09 02:17 ID:???
本当に最近の御大は祭りと性の話が好きだなぁ。楽しいけど。
286通常の名無しさんの3倍:03/05/09 02:32 ID:???
乙です!

性の話は昔から好きだよね〜
今後、また祭りをモチーフに新たな作品を作るのかしらん?
287通常の名無しさんの3倍:03/05/09 06:58 ID:???
乙!
色々面白かったがとりあえず

>今日ここに来るにあたって、昨夜ちょっと当時の日記を調べてみたら、

日記なんかつけてんのか。

キ モ 〜 〜 イ
288通常の名無しさんの3倍:03/05/09 09:23 ID:???
著書を読むと日記や日付入りのメモからの引用が多くあるぞ。
かなり昔からネタ帳のつもりでメモを書き残してたらしい。
289通常の名無しさんの3倍:03/05/09 09:41 ID:???
ライディーン対談って何時頃行われたんですか?
290通常の名無しさんの3倍:03/05/09 10:48 ID:???
>>289

>>242見れ
291通常の名無しさんの3倍:03/05/09 13:48 ID:???
>>284
労作ですね。乙。
292通常の名無しさんの3倍:03/05/09 15:22 ID:???
富野はどんなことして体動かしてんのよ
293通常の名無しさんの3倍:03/05/09 16:37 ID:???
NHKに出演した時はモンキーダンスしてたyp!
294通常の名無しさんの3倍:03/05/09 17:36 ID:???
>>292
この前ラジオ出た時、プール行って泳いでるって言ってたぞ。
295通常の名無しさんの3倍:03/05/09 19:41 ID:???
>293
ガシャーン!!ガシャーン!!
296183:03/05/09 20:10 ID:???
>284

乙です。

ただ、>257-265や>280-283などのインタビューシーンの聞き手は
神谷明ではなく、宮内亜弥子と、きだつよしの二人です。

音声レートもかなり下げてたんで区別つかなかったかもしれませんが。
297通常の名無しさんの3倍
禿のいう事には神谷明も戸惑ってるな。