【護る】99のリクしたSSを00が書くスレ11巻【戦う】
ミリアリアは、ゆっくりとアスランとラクスに今まであった出来事を一部始終話した。
そして、ミリアリアの話を聞いたラクスは、両手で持っているジュースを少しだけ口に運び
口を開く。
「そういう事でしたの...キラ様が...」
「私...今までこんな気持ちになった事無かったから動揺しちゃって...どうしたら
良いか分からなくなって...」
話して少しスッキリしたのか、ミリアリアは物憂げながらも少しだけ笑みを浮かべ、
自分の心境を正直に伝える。
「...だから、キラから答えが出そうになった時、聞くのが怖かった...もし聞いて
しまったら、もう後戻り出来なくなっちゃう様な気がして...」
そこまで言うと、ミリアリアはフゥッ、と溜息を一つ吐く。
「ったく、アイツも...もう少し順序ってモノがあるだろうに...」
髪をクシャ、と掻きあげ、キラの唐突すぎる行為に少々呆れているアスラン。
「あら、キラ様はすごく勇気を振り絞ったのだと思いますわ。好きな方に好きって
告白する事は、とても勇気がいりますもの。」
「確かにそうですが...でも彼女にはもう好きな人がいる訳であって、なのに無理矢理
自分の感情をぶつけてしまうのはどうかと...」
「恋愛に引き目を持ってはダメですわ、アスラン。たとえ好きになった方にお付き合い
している方がいらしても、自分の気持ちは告げるべきだと思いますわ。」
「し、しかし、それが原因で互いの仲がギクシャクしてしまったら、それこそ大変だと
思うのですが...」
どうやらこの手の話は2人とも嫌いではないようだ。
キラの行動に肯定派のラクス、否定派のアスラン、互いに自分の意見を譲らずに夢中に
話し合う。
「あ、あの〜...」
話の勢いが上がって来たラクスとアスランに割って入るミリアリア。
「あら、フフッ、ゴメンなさいミリアリア様。」
「あ、ご、ゴメン...」
少し我を忘れたラクスとアスランはミリアリアの声で戻ってくる。
「それで、ミリアリア様のお気持ちはどうなのですか?」
「えっ...わ、私は...」
ラクスの唐突な質問にミリアリアは戸惑う。
まだ自分の気持ちに迷っているミリアリアには、今すぐ答えを出せるような状況では
なかったから...
「...ミリアリア様、私の歌をお聞きになられたのですわよね?」
迷っているミリアリアを見て、ラクスはミリアリアに問いかける。
「え?う、うん...」
「その歌の中の言葉を思い出してください...『ゆれ動く感情は思いを告げて、僕は
君に全てを託す。たとえ受け入れられなくても、僕の思いは忘れないから』...
切なく儚いこの言葉の意味...お分かりですか?」
ラクスが歌の中のフレーズの意味をミリアリアに尋ねる。
「意味...あっ、今のキラの心境に...」
改めて歌の言葉の意味を考えると、まるでキラの心境そのままの事を言っている様だと
ミリアリアは気付いた。
「フフッ、そうですわね。抑えきれない感情を、気持ちを、全て相手に伝えて、もし
相手に受け入れられなくとも、その思いは自分の中にずっと置いておこうという事
...ですが、それとは別にもう一つお答えがありますわ。」
しかし、ミリアリアの答えとは別にもう一つの意味があるとラクスは話す。
「...感情がゆれ動いたのは、キラ様だけですか?」
「えっ?それってどういう...!!」
言葉の真意をラクスに尋ねる前に、ミリアリアはそれに気付き思い出す。
キラに自分の髪の香りを嗅がれていた時に、不快感を感じなかった事。それどころか、
キラにそんな事をされているのにむしろ嬉しく感じた事。そして、そんなキラの胸に
手を置き、身体を寄り添わせていた事...
ミリアリアも、本当は自分の心の中で理解していたのかもしれない。
その時は無意識にしたことであっても、今、ラクスによって自分のした事を思い返し、
キラに対してされた事は本当は嬉しかったんだと気付かされたから...
「ゆれ動く感情に思いを告げられたのは、キラ様だけではなくミリアリア様も...
そして、ミリアリア様のそのお気持ちに偽りは無いと思いますわ。」
「......」
ラクスがそこまで言うと、ミリアリアは再び塞ぎこんでしまった。
自分のキラに対する気持ちが本当にそうだとしても、簡単にはキラにその気持ちを
伝える事は出来ないから...
「でも...それでも私は、キラの気持ちに応えてあげる事は出来ないよ...」
塞ぎこんでいたミリアリアが口を開く。
「...それは、トール様の事をお思いになられているからなのですか?」
「.....ぅん。」
ラクスの問いに、物憂げな感じで力無くコクリと首を縦に振るミリアリア。
「...これは少し、私のお節介な意見かも知れませんけど...」
「...うん、なに?」
「ミリアリア様が本当にトール様の事をお思いになられているのであれば、キラ様から
どんな事を告げられてもミリアリア様のお心は変わらない筈ですわ。なのに、キラ様
からお気持ちを受け取った時、ミリアリア様のお心はゆれ動いた...」
ミリアリアの話を聞いたラクスなりに考えた意見だった。
トールの事を考えているのであれば、キラに何を言われようがミリアリアの心境に変化を
起こす事は無く、すぐにキラに断れた筈なのに、それが出来なかったのはミリアリアが
キラの行為に、キラの告白に心を許したからだろう。と...
「ミリアリア様のお心は正直ですわ...それなのに、キラ様のお気持ちを受け取らずに、
ずっと自分のお気持ちに嘘をつき続けられるのですか?」
優しく微笑みながら自分の意見をミリアリアに話しているラクス。
「.....」
そのラクスの意見に、ミリアリアは顔を少しだけ地面に俯かせて考える。
自分の本当の気持ちはどうなのか...
そして、俯いてた顔を上げてミリアリアは唐突に立ち上がる。
「...ミリアリア様...」
「んーっっ、ありがと!ラクスさん。私...もう自分の気持ちに嘘はつかないっ。」
腕を上に伸ばしながらラクスにそう話すミリアリアの表情は晴れ晴れとしており、いつもの
明るい笑顔に戻っていた。
「フフッ、もう大丈夫ですわね♪」
その笑顔を見たラクスもつられ、クスリと微笑む。
「うん。私は...ンムッ?」
ミリアリアがラクスにそこまで言いかけると、ラクスが軽くミリアリアの口に手を当てて
制止させる。
「そのお答えは...直接キラ様に言ってあげて下さい、ミリアリア様。」
そう言って、ラクスはミリアリアの口から手をどける。
「...うん。じゃ、私行くね。ホント色々ありがと。」
「ハイ。ミリアリア様、頑張って下さい♪」
ラクスは微笑みながらミリアリアに頑張ってと呼びかける。
「アスラン君もありがと。」
ミリアリアは一緒に自分の相談に乗ってくれたアスランにも礼を言う。
「あ、いや、役に立てたかどうかは分からないけど...頑張って。」
ラクスと同様、ミリアリアを頑張ってと励ますアスラン。
「うん。じゃ、今度またゆっくり会おうね、ラクスさん。バイバイ♪」
ラクスとアスランに手を振りながら、ミリアリアは少々駆け足で噴水から走り去っていった。
ラクスとアスランもミリアリアに手を振ってミリアリアが視界から見えなくなるまで見送る。
「...上手くいくと良いな、あの娘とキラ...」
「フフッ、大丈夫ですわ。あのお2人ならきっと...」
走り去っていったミリアリアの方を眺めながら、ラクスとアスランは2人の幸せを願う。
...ラクスとアスランの話を聞き、自分の気持ちを正直に受け止めたミリアリアは、
1人、街中をタッタッタッ、と軽快に人ごみを避けながら走っていた。まるで、自分の中に
つっかえていた気持ちを吹っ切るかの様に。
そして、とある場所まで走ってきたミリアリアは、速度を落とし歩いて木陰に向かう。
「ハッ、ハッ、ハッ...疲れたぁ...」
木陰の下に腰をかけ、息を切らして空を見上げるミリアリア。
(...空、スッキリしてる...私の気持ちもスッキリしたのかな...)
ほんの少しだけ笑みを浮かべ、ミリアリアは空を見ながら想いふけっている。
(もう逃げないよ、キラ...私は...)
と、そこまで考えると、ミリアリアのポケットに入ってる携帯端末が振動する。
「端末鳴ってる...あ、メール...!」
携帯に届いたメールの差出人を見て、ミリアリアの胸がトクン、と高鳴る。
差出人の欄には、キラ・ヤマトという文字。
ミリアリアはゆっくりと携帯のボタンを操作して、キラからのメールの内容を確認する。
『今日の夜8時に、君に会いたい。ヘリオステーション近くの噴水で待ってる。』
キラらしい簡潔明瞭な文章だった。
ミリアリアは、その文章を何度も読み返す。
「...キラ...」
そして、端末をポケットになおして、ミリアリアは微かな声でキラの名をポツリと呟き、
再び空を見上げる。
切なく淡い気持ちをその胸に留めながら...
どうも、前スレ627です。
...フライドチキンをオーブントースターで暖めてたらオーブントースターから
火が出ててマジでビビリましたよハハハ...
ほんまスンマセン!!今回の出来、今まで書いた中で一番最悪です(;´Д`)
やっぱり私、恋愛系苦手だ...まさかこの部分書くのに10日以上かかるとは
思いも寄らなんだ。酷い時は一日でたった5行しか書けなかった時もあったよ(汗
ハハ...そりゃ、フライドチキンとかほざく罠(オイ
えー、とりあえず中編の2話目という事なのですが、ミリがメインです。
ってか、アスランいらんじゃんって言うのは止めてください( ̄∇ ̄;)
本当はもうちょっと話に絡ませたかったんですが、アスランを持ってくると
私の頭の中ではキラキラとしか言ってくれないので敢えて黙らせましたw
かわりにラクス喋らせてますんで、それでご勘弁を...
ミリ×ラクは書きやすい...漏れだけか?
さて、今回がミリがメインだったので、次はキラがメインです。
とはいえ、いつもの通り今回もまだ序盤の方しか書けておりません。
こんなんで、あと一週間以内に書き終えれるのか不安だ...でも書き終えないと
本物の方の展開が...
他のSS共々、忘れた頃にやってくるのが私ですので(コラ 気長に待ってて下さいm(__)m
でわでわ〜。
お2
「こんにちは、みなさん。今日はお集まりいただき有難うございます。」
かーいいー、らくすたんかーいいー。
はやく握手したいよう。
うすのろどもめ、とっととしろよ
やわらかい、やわー。なんだこれ。がまんできない!
ごそごそ どぶりゅ!!
「きぁっ!?」
がばちょ。あったけー、すりすり。ぺろぺろ。
ズプププ、なかもあったけーよ、とける。
ぐびゅり!
おへそ! へそ! 出し! ふぃっと! ヘソ、出る! ぶぴゃ!
「これからも、応援、よろしくお願いしますね。」
このさいなんでもいいから99-00が成立する話を一つ頼む。
ラクスの電車痴漢
k
l
m
ロランが鉱山で鉱夫たちにリンカーンされる話
523 :
山崎渉:03/04/30 02:53 ID:???
| あなた達は愚行の数々を繰り広げる低脳で無知で強欲な生物です(^^; . |
| しかしこのFLASHを見ればきっと神は御救いになられるでしょう(^^) |
\ (^^)
http://f2.aaacafe.ne.jp/~eagle/flash/flash.htm (^^) /
\ /
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∧_∧
( ^^ )
(っ) ,,,,l ` γ l,,,,,
\ \/~~.... |。 ~~ヽ
\,,/ | |。田}}\ \
| |。 | ヽ_ヽ
_ | |。 | ゝつ
|\  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\
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< 山 崎 ! 山 崎 ! 山 崎 ! >
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/っノ /っノ /っノ /っノ /っノ
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n
ロランが鉱山で鉱夫たちにリンカーンされる話
このさい何でもいいからえろい奴
627たんガンガレ!
だいぶさきだなぁ
ゆれ動く感情は思いを告げて・中編 〜その3、その心は再び〜
ミリアリアがラクスとアスランの2人と話をしている頃、キラはというと先程、
ミリアリアと一緒に訪れたレストランカフェにてノートモバイルを操作していた。
おそらく、カレッジの教授に提出された課題を作成しているのであろう。
しかし、モバイルを操作しているその手はどうもおぼつかず、課題の進行はあまり
はかどってはいないようだ...
「...ハァ...」
モバイルを操作している手を止め、キラは大きな溜息を一つ吐く。
おそらく、先程のミリアリアとの遣り取りを気にしているのであろう。
(...やっぱり、ミリアリアに嫌われちゃったのかな...そりゃそうだよな...
あんな事しておいて...)
思いつめていくと自虐的な傾向に陥りやすいキラは、ドンドンと自分を追い込んでいく。
キラ自身、落ち込み方が激しいのも一つの原因なのだが、過去にサイとフレイとの一件が
ある為、尚更の事だろう。
そんな落ち込み気味のキラに、2人の男女が近づいてくる。
「ん?...おっ!あ・い・つ・は〜♪」
「どうしたの?...あっ。」
キラの姿を確認した2人の男女は、キラの座っているテーブルのもとへやってくる。
「コホン...ここ、合席しても良いかな?」
「あ、どうぞ...!?」
キラの耳に入ってきたどこかで聞いた事のある声。そして、キラはノートモバイルの
方に向けていた視線を声のした方へ向ける。
「よっ!久しぶりだな、坊主。」
「!ふ、フラガ少佐!!」
キラの前に座った人物...それは、かつて一緒に戦線を共にしたキラ達の頼れる
兄貴分、ムウだった。
「おいおい、プライベートの時は少佐はいらねーよ。それに、フラガだなんて
かしこまらずにムウって呼んでくれりゃいいぜ?」
軽く笑いながら、サラリと流した感じでキラに話しかけるムウ。
「そ、それはちょっと...」
ムウの発言にキラは少々戸惑う。
「久しぶりね、キラ君。新しいカレッジにはもう慣れたかしら?」
「!ラミアス艦長も!」
微笑みながらキラに話しかけてきた女性は、ムウと同じくキラと戦線を共にしてきた
アークエンジェルの艦長、マリューだった。
「フフッ、相変わらずのようね?その口癖は。」
キラの「艦長」という言葉を指摘するマリュー。
ムウとマリューの2人とキラの関係が上司と部下であった為か、キラは軍を抜けた後でも
2人の名前の後に位をつけてしまう癖が未だに治らない様だ。
「す、すいません。治そうとしてるんですけど、中々...」
口癖を指摘され、キラは少々萎縮している。
「フフッ、謝る事じゃないわ。それが君の良い所でもあるんだから。」
マリューは萎縮しているキラを見て、相変わらずなんだなと思いつつ優しくなだめる。
「で、どう?ここのカレッジにはもう慣れたかしら?」
「あ、はい。このカレッジに入って1年と少し経ってますから、もう大体の事は。」
キラは少し笑って、カレッジには慣れたとマリューに話す。
「そう、良かったわ。ちょっと心配してたのよ?あれから貴方達、一向に連絡して
来ないんだもの。」
「す、すいません。あんまり連絡したら迷惑がかかるんじゃないかと思って...」
キラ達とは違い、マリューもムウもまだ軍に所属している為、その職務はそれなりに
忙しい。だからキラは、忙しくしている2人にあまり迷惑をかけるのは止そうと
連絡を控えていたようだ。
「気にする事ないって。だって坊主から連絡が入りゃ、それを理由に職場から逃げ出せる
事が出来...」
ムウがおちゃらけてそこまで言いかけた時、
「ム・ウ?ナ・ニ・か・言・っ・た?」
と、マリューの笑顔ながらも怒りのこもった指先がムウの頬をギュッとつねる。
「いっ!イチチチチ!!!わ、悪かった!ゴメン!降参!」
マリューのそのつねりで、あっさりと白旗をあげるムウ。
「まったく...」
ムウの言動にマリューは少々呆れている。ムウのおちゃらけた発言は今に始まった事では
ないのだが。
「...ハハッ。」
そんな2人の遣り取りに気が解れたのか、キラはさっきの落ち込みから少しだけ元気に
なったようだ。
「そういやさキラ、さっきから何か小難しい顔してモバイルに向かってるけど、ここの
カレッジってそんなに難しい課題出すのか?」
「えっ?い、いえ、そんな事は...」
ムウの言葉にキラは少し顔を伏せる。
キラが戦争に巻き込まれる前に通っていたヘリオポリスのカレッジと今のカレッジを
比べてもその学力の差はあまり無く、キラはヘリオポリスのカレッジでは校内で1、2を
争う優秀な生徒であったので、キラにとってここのカレッジの課題が難しい訳はない。
それなのにキラが小難しい顔をしてモバイルに向かっているのは、ミリアリアの事が
頭の中から離れないでいたから...
「ん〜?じゃ、何か?悩み事でもあるのか?」
「...い、いえ...」
悩みは無いと否定するキラ。しかし、少し伏せた顔から説得力は薄い。
「やっぱ悩んでんじゃねぇか。分かるんだぜ?お前さんは悩みがあるとすぐに俯き加減に
なって、言葉少なになるんだからな。」
共に戦ってきた時が長かったからか、ムウはどうやらキラの癖を見抜いているらしい。
「!!...そ、それは...」
しかし、ムウにそこまで言われてもキラは頑なに話そうとはしない。
「しゃーねーなぁ。よし!じゃあ、こうしよう!俺がお前の悩みの原因を当てたら、
お前は俺達に相談を受ける。んで、もし俺が外したら俺がここの飯代を持ってやるよ。」
キラの口篭っている態度に痺れを切らしたムウが、唐突に妙な提案をキラに持ちかける。
「え、えぇっ?」
ムウのその妙な提案にキラは少し戸惑っているようだ。
「あら、面白そうじゃない。ムウの賭けに乗ってみれば?キラ君。」
一方、マリューはというとムウの妙案に乗り気のようだ。
「そ、そんな、他人事だと思って...」
キラはあまり乗り気ではないが、
「よし決まりだな!じゃ、始めるぜ?」
そんなキラの意思を全く無視し、勝手に事を進めるムウ。
「.......」
「...え、えっと...フラガ...さん?」
ムウは、口に手を当ててキラの目をジッと睨む。キラの真意を読み取ろうとしているのか
どうかは定かではないが。
ムウに睨まれているキラは少々落ち着かないでいた。
そして、ムウが口を開く。
「...恋の悩みか?」
「!?」
えっ?という言葉がピッタリのような表情を浮かべるキラ。一回で自分の心を見透かされた
のだから無理も無いだろうが。
「おっ?どうやら正解みたいだな。ちょっとヤマかけてみたんだが。」
ムウはニヤニヤと笑いながらキラに話しかけている。
「な、何で?...」
自分の心を見抜かれた事と恥ずかしさからか、少しキラの声が裏返り気味になる。
「何でかって?だってさ、お前さっき課題の事で悩んでる訳じゃないって言ったよな。
だとしたら、お前の年頃で悩む事って言えば恋愛沙汰しかないんだよな〜これが。
そうかそうか、お前さんもやっぱ健全な男子だったって訳だ!いや、結構結構!」
どうやらムウは最初からキラの悩み事には気付いていたようだ。
「へえ〜、そうなの?クスッ、キラ君も中々隅に置けないわねぇ。」
ムウとキラとの遣り取りに、マリューも頬杖をつきながら少しニヤついた感じでキラに
割って話しかける。
「え、えっと、その...」
2人に迫られ、キラは更にしどろもどろしている。
「で、どんな娘なんだ?可愛い系か?おっとり系か?それとも、さっぱり系か?」
キラの悩みが女性絡みと分かるやいなや、ムウの質問攻撃が絶え間なくキラに降りかかる。
ムウの性格上、こうなるとおそらく暫くは止まらないだろう。
しかし、この後のキラの一言でムウの言葉は止まる事になる。
「...お2人とも、よくご存知の女の子ですよ...」
「え?私達が知ってるの?」
キラのその一言に、マリューは誰かしら、といった感じで少し考え込んでいる。
「...その、実は...」
少しバツが悪そうな顔をしながらも意を決して、キラはミリアリアの事、そして、昨日から
先程までの起きた事全てを2人に話す...
「...と言う事なんです...でも、今更になってですけど、僕はミリアリアに一方的に
自分の感情をぶつけちゃっただけなんじゃないかって思って、それで...」
キラがそこまで話すと、マリューが割って口を挟む。
「なるほど、そういう事だったんだ...相変わらず、キラ君ってば悪い子ね?彼氏が
既にいる女の子を、まぁた誑かしちゃうんだから...」
悪い子、と厳しい言葉をキラに浴びせるものの、その表情は悪戯っぽく笑っている。
どうやら、マリューはそういう風なシチュエーションは嫌いではないらしい。
「ホントにねぇ〜、青春してるよな〜キラぁ!」
先程キラに対してニヤついていた顔が、更にニヤつきの度合いが増したムウがキラに
くってかかる。
「せ、青春って...こういうのも青春...なんですか??」
「そうだよ!好きになった女の子には既に好きな奴がいて、少年のこの気持ちは彼女にとって
邪魔になるだけ、だけど、少年はどうしても気持ちを彼女に伝えたい、この葛藤が少年の心
の中で繰り広げられるんだよ!そして、遂に少年は彼女に自分の心を話してしまう...
『ミリアリア!僕は、君の事が...』『ダメよキラ!だって、私にはもう彼が...』
『何をしていても僕の中には君がいる!僕はもうガマンできないんだ!』『お願いキラ!
もうこれ以上、私を困らせないで...』ってな具合か?いいよねぇ〜、若いって。」
妄想染みた芝居と見事な1人二役を演じるムウ。少々ミリアリアの台詞の部分の声が裏返り、
気味が悪かったが。
「フフフフフフフッ!な、中々の演技ねムウ?ち、ちょっと面白かったわ。フフフッ!
だ、ダメ、可笑しすぎてお腹痛い...フフフフッ!」
そんなムウの演技がツボに入ったのか、マリューはお腹の部分を支えて他の人に聞こえない
様に声を抑えながら苦しそうに笑っている。
「わ、笑い事じゃないですよぉ...」
一方のキラは、自分の悩みをネタにされ少々不満げな感じで頼んでいたコーヒーを手に取り
一口飲み込む。
「フフフッ、ご、ゴメンねキラ君。それで...キラ君はどうしようと思ってるの?」
「どうする...って...」
唐突に悩みの核心を突かれたキラは、そこで言葉を伏せてしまう。
どうすると聞かれても、僕はミリアリアに途中までとはいえ告白して、そして、ミリアリアに
拒否されてしまった。だから、もう僕にはどうする事も出来ない...
と、キラはそう考えているから。
「もしかして、もう諦めようって考えてる?」
キラが伏せて考え込んでいるのを見ていたマリューがキラに問いかける。
「えっ...そ、それは...」
当たらずとも遠からずな意見をマリューから出され、どぎまぎしているキラ。
「だとしたらキラ君、ちょっとサイテーだぞ?自分の気持ちだけ一方的に彼女に告げて
逃げるなんて、彼女の事を思ってない事になるわ。」
マリューは中々厳しい意見をきっぱりとキラに話す。
「そ、そんな!僕は逃げるなんて...それに、ミリアリアは僕を受け入れては
くれなかった...だから...」
弁解っぽくキラが話していると、
「ホントに...そうなのかな?」
マリューがキラに再び問いかける。
「えっ?」
「キラ君が彼女の手首を掴んだ時、トクンって音が聞こえたんでしょ?そして、彼女は
キラ君だけがドキドキしてたんじゃないって言ったのよね?それって、彼女がキラ君の
事を考えて緊張してたって事なんじゃない。」
「それは...そうだと思いますけど...」
「んー、分かってないわねキラ君。いい?女の子っていうのは自分の本当の気持ちを中々
表に出さないものなのよ。君達のような年頃の子だったら尚更の事。だから、キラ君が
リードして彼女から逃げずにキチンと自分の思いを伝えなきゃ!」
少し活を入れるような感じでマリューがキラを励ましている。
「自分の...思いを...」
「そうそう。嬢ちゃんだって、そのまんまじゃ気持ち悪いだろう?だから、お前がちゃんと
嬢ちゃんに一言言えばいいんだよ。『君が好きだ!』ってな。」
マリューに同調するかのように、ムウも割って入りウインクしながらキラに話しかけている。
(.....)
2人に励まされ、キラは考え込む。
僕はこのままでいいのか、それとも、もう一度ミリアリアに話すべきなのか...
「...それに、彼女もまんざらじゃ無いと思うな...」
考え込んでいるキラに、もう一押しするマリュー。
「?それって、どういう...」
「思い返してみて...私はキラ君の話を聞いただけだけど、その話の内容だけでも、
彼女はキラ君に対して、結構気を配ってた感じがするな。リニアでキラ君の胸に手を
添えた事も、ここのカフェでキラ君の指を拭いてくれた事も、そして、その帰りに緊張
してた事も...」
「...!」
そのマリューの言葉に、キラはこれまでミリアリアと一緒にいて起こった事を全て思い
返していた。
昨日ミリアリアが服を試着した時に自分が「よく似合う」っていったら、素直に喜んで
くれた事を...
(...ミリアリア...僕は...)
ミリアリアの事を思い返し、ふと気がついたら席から立ち上がっていた。
「あ、あの...僕、これで失礼します!どうも、ありがとう御座いました!」
少し早めの口調でマリューとムウに礼を言うキラ。
ミリアリアに対する想いが自分の中で大きくなり、いてもたってもいられなくなって
いる様だ。
「フフッ、どういたしまして。頑張って、キラ君♪」
「頑張れよ坊主、悔いの無いようにな!」
カフェから出ようとするキラに2人は励ましのエールを送る。
「はい!」
そして、キラは2人に手を振りながらカフェを後にした...
「やれやれ、やっぱ若者は元気があっていいよなぁ。」
キラの後姿を見送った後、ムウがポツリと一言漏らす。
「そりゃそうよ。あの子達がこれからの未来を引っ張っていくんだから。」
「そうだよな...あぁっ!!」
笑っていたムウがいきなり声をあげて表情を曇らせる。
「?どうしたのよ?」
「あいつ、コーヒーの分の料金払い忘れてやがる!ったく、結局俺が奢るのかよ〜。」
ブツブツと愚痴るムウ。そこまでミリアリアのへ想いが強かったのだろう。
「まぁまぁ、いいじゃない。コーヒー一杯で、あの子達の幸せが買えたんだから...」
「...ま、そうだな...アイツ、上手くやるといいな...」
ムウはそう言うと、キラの飲み残したコーヒーを一気に飲み干した...
...マリューとムウに相談を受けて結論を出したキラは、先程、アスランとラクスがいた
ヘリオステーション近くの噴水に足を運んでいた...
(...僕がミリアリアへの気持ちに気付いたのは、このリニアに乗ってた時だったな...)
どうやらキラは、自分のミリアリアへの気持ちを再確認する為にこの場所へ訪れたようだ。
(ミリアリア...僕は、もう一度君に伝えたい...)
ミリアリアの事を考えながら、キラは噴水の段差に腰をかけ、携帯端末をポケットから取り
出してメニューを開く。
「...ミリアリア...っと。」
端末を操作してメニュー画面からミリアリアの名前を選び、ボタンを押す。
「...メール送信準備...」
そして、メールの文章を打ち込んでいく。
「今日の夜8時に...君に会いたい...ヘリオステーション近くの...噴水で
待ってる...」
キラはメールの文章を打ち終え、端末を操作してミリアリアにメールを送信する
「も、もうちょっと砕けた感じの文章にすればよかったかな...」
少々メールの文章内容が堅苦しいと感じたのか、キラは後々ながらも少し後悔している。
「...いや、いいや。素直な気持ちを送った方が...」
そう自分に言い聞かせ、キラは端末を閉じポケットに直す。
「...ミリアリア...」
一言、微かな声でミリアリアの名を呼ぶキラ。その声とは裏腹に、キラの表情にはもう
迷いは消えていた。
キラの心は、もう答えを出していたから...
どうも、前スレ627です。
種の30話の放送時間まで、あと15時間なんですねぇ...
も、もうだめだ、間に合わない(汗)15時間で後編全部書けるわけ
ないです...
あ、あの〜...申し訳無いんですが、最初の話は無かった事にして
くれません?(コラ
あああ、こんな事なら設定を通じゃなくて痔に(ry
でも、それはそれで別なSSが書けそうだし...
と、取りあえずゴメンなさいぃぃ....m(__)m
実は、今回は一番楽っていうか、書きやすかった話でした。
何故かというと兄貴がいたから!(笑)兄貴は勝手に喋ってくれます。
逆に、艦長さんは考えないと喋ってくれません。なのに、台詞は艦長さん
の方が多いような...なぜ?( ̄∇ ̄;)
さて、前に引き続き、今回も中編を引っ張ってる感じですが、取りあえず
長かった(かな?)中編はこれで最後となります。
次回はやっとこさ結末が描かれる事になりますが...どうなることやら(オイ
まぁ、読んでくださっている方々の期待を裏切る様な展開にはならないとは
思いますが。(散々思わせぶりな表現してるんだからここでひっくり返しても
...ねぇ?(笑))
あ、あと、天然少女もそろそろ再会します。うpはこのSSの後になりますが。
なんせまだ20%程度しか...ムグムグ
ま、まぁいつもの事ながら気長にお待ち頂けると嬉しいです( ̄∇ ̄;)
ではでは〜。
じゃあ無かったことにしよう。
がんばれ。
>>627君、頑張ってね❤ฺ
 ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
___
<=Ω=> \
(((从/^)ノ
人゚ヮ ゚‖ |
(つ ) )ノ タユン
( ヽノ タユン...
し(_)
君が見た青い星
復活したな。
499-500が不成立だったので549のリクを550が書くことになります。
がんがってください。
627たんのために落とすわけにはいかんな!
>516は…輪姦じゃないな。
握手回で輪姦されるらくす
キングゲイナーvsストライクガンダム
>>550 4分しか経ってないな。
がんばれ、まってるぞ、期待して。
553 :
550:03/05/07 22:55 ID:???
すっかり忘れてたよ……
ワロタ。
で、
>>143が何か確認してまたワロタ。
ヾ / < 仮面ライダー555が >
,. -ヤ'''カー、 /Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Yヾ
ー―ァ /r⌒|:::|⌒ヾ
_ノ オ{( |0| )} オオオォォォォ!!!!!
__,ヽ,ヾ,_|V|,_ノ、/ ,r-,,=
,゛==ゝ_ViV_ノ~i/ 〃 `ー―-、
/ /⌒`//´⌒c/^^^ ))))))))))
,,―イ {ー''"~{ {~゛`ー`/'`'~/ー--―'
)) ,./ゝ_/∧ゝ_ノ ノ
ー''" |ロ ロ |
人,_,人,_,人,_,人,_,
<
>>555ゲッツ >
Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y
556 :
通常の名無しさんの3倍:
おめ