庵野X富野対談を書きこむすれ

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332通常の名無しさんの3倍
「逆襲…」の構図というのは、ほとんど「Z」のままです。
構成論でいうと、旧3部昨でやったことを順々に全部やったのも意識してます。
ハサウェイは本来カツがやるべき役柄ですし、
ヒロインのクェスは「Z」のカミ―ユ・ビダンの映し絵として存在しています。
「Z」までの歴史を、言っちゃえばダイジェストにしたのが今回の映画ですから。
2時間という見やすいパッキングで、
もっとガンダムの世界をいろいろな人に知ってほしかった。
映画3作、旧ガンダム、それにZにあったいいエピソード…
本人が言うのも何ですが、改めて見ると、みんなよく出来てるのよね(笑)。
あのテレビシリーズはとても愛すべき存在だったのが、とてもよくわかる。
そういう要素を全て注ぎ込んで、「逆襲…」はできている。
そういう意味では、「ロボット物だ、アニメだ」といわれるジャンルの中で
「何でこんな普通の映画みたいなことやってるんだろう?」と、
一般の人には不思議に感じられる仕上がりになっている。
幸いにもガンダムには、遡って調べることが可能な過去がある。
一握りでいい。「表現ジャンルや媒体をこう使えばこんなことまで出来るんだ!」
と気がついてくれれば…
ガンダムには歴史がある。歴史って、本当にダテじゃないんです。
そういう意味で、今回「逆襲…」を作ったことは、今後いいように作用すると、
僕は確信しています。
(続く)
333通常の名無しさんの3倍:03/01/19 15:08 ID:???
面白かったYO。
334通常の名無しさんの3倍:03/01/19 15:09 ID:???
最後にクェスについて。
ここ数年気になっていたんですが、「病気の人」が多くなったんじゃないか。
その代表選手としてクェスを描きました。
生きてるんだけど、本当にやるべきこと
(クェスならアムロとシャアの間に割って入るとか)
にかすりもしないで、自分の思いこみだけで暮している人が多すぎます。
若い人だけでなく中年も含めて。
クェスを作ったことで僕なりの現代性を描けたと思います。
時代が持つ病気、憂鬱〔イライラ〕…。
自分の考えを通すのを最優先してて、周囲の人の気持ちを考えない。
でもクェスは、死ぬ間際には、ちゃんとハサウェイを救けようとするんです。
他人の気持ちを考えてる。
人生の最後の3秒間だけ、本当に自立してる。
あれは悲劇だ。
その悲劇がまさにこの映画の基盤〔フォーマット〕になっている。
僕自身が、今、一番他人と会っていてつらく感じる部分を描きました。
「私が!」という我を通している間は、人は決して幸せにはなれないでしょう。
クェスに比べると、アムロもシャアもダサクてオジンよ(笑)。
だけど許せる!(笑)。
これは若い人にも分かってもらえるんじゃないかな。
「逆襲…」にはそのパワーがありますよ。
(了)