フレイ「(どうしよう・・・・・キラにキスしちゃった・・・・・・・・・・・・・・・)」
ほとんど成り行き任せにしてしまった自分の行為に私フレイ・アルスターは戸惑いを隠せないまま
どこへ行くともなく狭くないアークエンジェルの中を
さまよっていました。
無重力の慣性に身を任せて物思いに耽る・・・ヘリオポリスの港で覚えた私の心の癒し方です。
これはサイ達も知らないこと。
私だって一人になりたいときぐらいあるもの・・・・・・・
でも、そんなときほど邪魔が入るものなの。
気付かないうちに床に足が着き、無意識に通路の先へ踏み出そうとしたの。
フ「(えっ?) きゃっ!」
床を蹴ろうとした刹那、いつもとは違う感覚に囚われたの。
そう〜まるで夢の中で落ちるような、目が覚めた途端ベットから落ちたときのアレね。
床に転んだときもそんな感じだった。
でも、違う・・・熱病に掛かったように床に着いた手が、腕が、体が重い・・・・・・・・・・
フ「(えっ? 立ち上がれない!?)」
何がなんだかわからないまま、体はどんどん床に張り付いて・・・ビリビリと激しい振動が伝わってくる。
遠くで誰かの声が聞こえる。
ナタル「総員、減速のGに備えよ!」
えっ、減速のGって、大気圏に入っていたの!?
じゃ、じゃぁ、これって・・・・・
フ「(うそ、だめ、ちちが、ちちが、ちちがつぶれるぅぅぅ〜〜〜〜〜)」