>>165 の続き
フウッ、フウッ...審判員に取り押さえられて私は正気にもどった。...ここの床って赤かったっけ...?
マウントパンチでKOしてしまったようだ。何発殴ったのかまったく覚えていない。相手の男は担架で運ばれていった...
ヤジが飛び交い、私は物を投げつけられた。奴はあれでも国民的英雄だ...私は完全に悪者になってしまった...
だが構うものか。自分はともかく、中佐を侮辱されて黙っていられるか。怒号の中を逃げるように会場を後にした。
私は反則負けで失格。まあ当然だろう...次々に上位へ進出していく仲間達に対して少々肩身が狭いが....
後悔は無い。ベンチでうなだれていると中佐にポンと肩を叩かれた。そして優しく微笑んでくれた。すぐ行ってしまったが...
思わず顔が緩む。私を睨んでいたよその連中が気味悪そうに引上げていった。そんなに不気味かよ....
フフフ...これこれ。この喜び、お前らなんぞに分かってたまるか....出番が無くなってしまったので仲間を応援した。
あきれたことに、我が大隊は総合成績で一位。優勝である...表彰式が済むと、胴上げをしようと誰かが言い出した。
中佐は嫌がったが、お構いなしに彼女を担ぎあげる。ところが....「きゃあっ!」普段は絶対に聞けない可愛い悲鳴...
落ちそうになった中佐を私の部下が慌ててキャッチしたのだが、そのときうっかり?中佐の胸を鷲掴みしてしまった....
そいつは中佐の「修正」を喰らい一回転して地面に叩きつけられた。立ち上がり敬礼を返すその顔は、鼻血を出しながらも
嬉しそうだった...それでは変態だぞ、お前...(でも少しうらやましい....)
それにしても、さっきの悲鳴は可愛かった。これでしばらく食べていけます。ありがとう、中佐...
ちなみに修正された彼は、後で皆から大きさは!触り心地は!どうだったんだ、ゴルァァ!!!と吊し上げられることになる。
そうそう、●ガチの糞ジジイのことが鼻毛の先程度に気になったので、見舞いを届けてやった。くさやを50Kg。俺の郷里の
名物だ。きっと喜んでくれるだろう。返品は受け付けない。さて、大会が終わればここに用は無い。すっかり都会になじめない
体になってしまったようだ。帰るとするか....