第二次ネオ・ジオン戦争、通称シャアの反乱。
この戦いで命を落としたはずの、シャア・アズナブルとアムロ・レイ。
二人の魂は天に召されることなく宇宙を彷徨うが、やがて何かに引かれる様に・・・
「「何じゃコリャ!」」
その数ヵ月後-サイド7
UC.0078・・・一年戦争勃発前。
十五歳のアムロの前に一人の男が現れる。
「始めまして、アムロ君・・・それとも久しぶりかな?アムロ」
「貴様っ!シャア」
突然殴りかかってくるアムロを、シャアは軽くいなす。
「やはりアムロ。君も私と同じか」
「何の用だ?」
「君の力を借りに来た・・・我々が知る悲劇を繰り返さないために」
「そうか・・・これ以上描写するのが面倒だから納得だ!」
涙が出るほどありがたい台詞を吐くアムロ。
「だがシャア。今の・・・今だからこそ、我々二人には決して妥協しえぬ事があるはずだ」
「・・・何のことだ?」
「忘れたとは言わせない!ララァのことだ」
「ら、ララァ・・・(ホワホワ〜ン『大佐ぁ〜』『ふふっララァ良い娘だ』)・・・はっ!」
突然、我に返るシャア。
「きょ、狭量だぞアムロ!たかが個人的感情で、大局を誤るつもりか?」
「・・・じゃあ、貴様が身を引くと?」
「誰がそんなこと言った!!!」
「ならば、交渉は決裂だ」
シャアに背を向け立ち去るアムロ。
「わ、私の妹。アルテイシアが美しく育ったと思うのは、兄の贔屓目と言う奴かな?」
「せ、セイラさん・・・(ホワホワ〜ン『セイラさ〜ん』『頼りにしてるわ、アムロ』)・・・」
「どうだ?義弟よ」
「に、義兄さん!」
周囲の通行人の冷たい視線を他所に、ひしと抱き合う馬鹿二人。
その後の宇宙は、何となく良い感じだったそうです・・・完