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ユウ=フォレストが四畳半に帰る頃は人工的な昼夜を繰り返すアクシズにおいてもすっかり夕闇が深まる頃だった。疲れた体でやることも特になく、途中で買って来た夕飯を食べたあとはすぐにでも寝てしまいたかったが、今日は11時からキングゲイナーの再放送を見る日だ。
まだ終わらんよ。
「ユウ! いるか、ユウ!?」
ドアの外から少女の声がした。こんな声を上げる少女をユウは一人しか知らない。プルツーだ。
「鍵なら開いてますよ」
ドアを蹴破られては敵わないのともう追い返す気力も残っていないので珍しく彼女をすんなり部屋に入れると、いつもとあまり変わらぬプルツーを感じて後悔するのだ。
「……今日はなにか?」
「コールドスリープからさっき醒めたばかりでな。体が鈍っていけねぇ」
どう間違って強化されたのか、全身をボディービルダーばりの筋肉で覆った彼女のどこがどう鈍っているのかユウには分からないが、ここは余計なことを言って怒らせてもよくない結果になりそうだ。
「そこで激しい運動をすれば元に戻ると思うんだよな。というわけだ。脱げ。ハメさせろ」
やっぱりそう来たか、とユウは寝そべったまま肩を落とす。かといって逆らっても殴られて気絶しているうちに犯されるのが今までの経験から目に見えているので、
「今日は疲れてんです。一発が限度ですよ」
「構わん。そうと決まればやるぞ。さぁ、脱げ。それとも脱がして欲しいか?」
迫るプルツーに自分でできますから、と断って服を脱げばユウ=フォレストの全身が晒されるのだ。
「ククク…… 疲れてると言っときながら、随分立派な天守閣じゃねぇか。あぁ?」
ユウの下半身では彼の体つきからは想像もつかないようなバスターランチャーが発射の時を今か今かと待ち構えていた。
正直、こんな時でも誘われれば勃ってしまう男のおもしろシステムは如何なものかと自問自答している間にもプルツーは慣れた手つきで持参のローションを砲身に塗りたくっていった。
「さて、そろそろ挿れさせてもらうぞ、何せコッチも我慢の限界だからな…!」
プルツーの卑しい笑顔を見ればユウ=フォレストも腹を括るのだ。コンターク!
こんな時間に俺はナニやってるんだろか…?