1 :
通常の名無しさんの3倍:
どうよ?
ミネハァ少尉
アイナタン ハァハァ…
カオス少尉
age
ランドール少尉
シン少尉
ケンカス少尉
コウ・ウラキ少尉&チャック・キース少尉
シャル=アスナフィア少尉 17歳 女性
例の赤い彗星の大佐と似た名前である為、それを茶化される事を多少気にする。
MSの腕は中の上。訓練学校を繰り上がり卒業し、この度オデッサ辺境の基地に送られてきた。
実際は良いとこの出のお嬢さん。しかし、無闇やたらと前線配属を希望するので、
彼女の親が手を回し、豪華な補給物資が回ってくるようになる、副招き少女。
と、言うわけでコイツ使ってリレー小説書け。(ダメっぽい?)
ついでに書いとくけど、書くなら真面目に書こーぜ。
「むかつく野郎だ…」
煙草臭い隊長室で、若い男が一人、煙草をすり潰しながら唸った。彼の悩みの種は今日新しく補充された少尉だ。
「上層部は何を考えてる…」
補充兵が送られてくると聞かされた時は、多少なりとて喜んだものだ。
だが、いざ蓋を開けてみると、送られてきたパイロットは女性で、しかも明らかにガキだ。その点が彼のかんに触った。
しかも、だ、それだけでは無い。
『彼女はアスナフィア家の令嬢である。諸君らの命に代えても守りきるように』
こんな一文が彼女と彼女のザクと共にセットで送られてきた。マ・クベ司令直筆の文章である。
「ったく、連邦が攻勢だってのに、なんでこんなお荷物送られてこなきゃなんねえんだよ」
誰か続き書いてくれ。
だが、お荷物はお荷物なりに、おまけが付いてきた。
補給物資である。
食料、日用品、雑貨、MS整備用の物資はもちろん、新しいMSまでやってきた。
これはうれしい誤算である。
おそらく、彼女の命を守るためには戦力の増強が望ましい、と「誰か」が考えたのであろう。
何はともあれ、ザク2機、B3グフ1機(これは隊長自身が乗ろうと決めていた)、ドム・トローペン1機の
補給はありがたい。さて、問題は彼女のMSを何にするかだが・・・
「ん?」補給リストに、もう一機のMSが乗っていた。
シャル=アスナフィア専用ドム・トローペン改。随分と装甲が強化されているようだ。
「あのガキ・・・しかもパーソナルカラーまで・・・・!」
赤銅色のドム。後の「荒野の赤い彗星」が駆る、最初の機体であった。
オデッサ戦の前なら普通のドムが限界だろ
>>15よ。
主人公の設定は
>>10に書いてあるけど、それ以外の人は設定まだ決まってないの?
18 :
15:02/09/18 00:15 ID:???
じゃあ、ただのドムで。
カオス少尉スレかとおもた
itai!
>>20 きっと牛乳瓶の底のような眼鏡をした奴だよ。
>>22 ところがその眼鏡取ったら美人とか?、そりゃ漫画だ。
25 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/18 23:31 ID:QPIQekIU
隊長室の扉をノックする音。
やれやれ、お荷物がご挨拶にきたよ。煙草を灰皿におしつける。
「入れ」
「シャル=アスナフィア少尉、入ります」
凛とした声に似合う、涼しげな眼差しを持つ少女だった。
思ったよりもいい目をしている。育てれば、いいパイロットになるかもしれない。
だが、ここは養成学校じゃない。最前線なのだ。それに、やはり若すぎる。学徒兵が最前線にくるのは、まだ後のことである。
「俺の部屋に入ってきたヤツは、煙草の匂いに鼻を曲げるもんだが、貴官は平気そうだな」
「父もヘビースモーカーでしたから」
「過去形だな」
「父は病で死にました」
すると、あれこれと手を回して、ありがたい補給物資をまわしてくれたのは母君というわけか。
いや、死んだオヤジってのが、お偉いさんと繋がりがあって、そっちの方の手回しかもしれんな。
「隊長からは、父と同じ匂いがします」
ファザコンかよ。ったく・・確かに、俺は見た目老けてるが、ジュニアハイの娘がいるほどの年じゃねえぞ。
「ま、死なない程度にがんばってくれ、シャル少尉。赤い彗星のマネは、名前だけでいいからな」
シャルは、眉をピクリと動かした。
26 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/18 23:33 ID:QPIQekIU
こんなもんで、どうでせう?
>26
良いね、続きを希望。
いいなあ。
エロ要素はナシの方向で進行すると結構良スレになるヨカーン。
>>28 誰しもがね・・・誰しもが最初、そう思うんだ・・・
レニー=ヴァイト・・・
30 :
25:02/09/19 18:57 ID:C/9Iwoev
再び、ドアをノックする音。
「ヤン=シェイレン曹長、入ります」
背の高い男が敬礼をし、シャルをいぶかしげに見つめる。
「ヤン、お前は今日から、このお嬢さんの部下だ」
「は?」
シャルとヤンは、同時に聞き返した。
「シャル=アスナフィアは少尉だからな、尉官クラスのキャリアなら、部下の一人もいかんと、かっこがつかん」
「俺が、いや、私に、このような・・」小娘の面倒を押しつけるなんて、とは言えなかった。ヤンは曹長。シャルは仮にも上官だ。
その表情を見て、隊長は煙草に火をつけながら、ニヤリと笑う。
「シャルには赤いドム、貴様にもドムが支給される」
悪い条件ではないだろう?隊長の目が、そう語る。
「ヤン曹長、シャル少尉を案内してやってくれ」
隊長は小さなメモを手渡しながら言った。
「・・・ついてきてください、シャル少尉」
ヤンは無表情に言った。もともと表情にとぼしい、氷のような目をした男だ。
キョロキョロと周囲を見回しながらついてくるシャルには見えないように、メモを見た。
『アスナフィア家のお嬢さんだそうだ。死なせたら、お前も銃殺』
ここは食糧補給が途絶えたら、トカゲを焼いて食うような前線基地だぞ!お嬢さんもクソもあるものか!
ヤンは、隊長のメモを握りつぶした。
再び、こんなもんで、どうでせう。
同じ人が書くとリレーにならないので、誰か、続き頼む。
「この部隊の現状はどうなんでしょうか?」
「・・・は?」
案内をしている途中の唐突な質問に、ヤン曹長は、やや遅れ気味にマヌケな単音を口から漏らした。
「現状・・・戦況を含めた、この部隊の状態です」
言い含めるように、シャルは再度質問した。それが皮肉に聞こえたのだろう、ヤンはやや不機嫌な声で答える。
「正直、オデッサの戦況は芳しくありません。物資、士気、人間、どれも足りません
連邦のヘナチョコなんざ、本来は物の数じゃないんですが・・・やはり戦争は『数』ですね」
廊下を歩きながら説明する。
「ココがMS格納庫です」
分厚い扉をゆっくりと開け、ヤンは上官に「どうぞ」と促す。
整備兵が忙しそうに動いている格納庫は、彼女が想像していたよりも広かった。
一個中隊ほどであろうか。銃数機のMSが整備・点検を受けている。
その中には真新しいドムやグフが点検を受けていた。アレが彼女達の新しい機体だ。既存の部隊は、やはりザクが多い。
彼女が驚いたのは、未だに旧ザクが前線で使用されていたことだ。
「驚いた。性能的には大丈夫なんですか?」
「『掃き溜めの中の鶴』よりは役に立ちますよ」
ヤンの口から、自然と皮肉が漏れる。言ってしまって「しまった」という顔をした。
「・・・歓迎されてないみたいですね。少なくとも曹長からは」
「補給は歓迎です。ですが、同じ女性上官であるなら、ニューヤークで活躍されている実戦経験豊富な
『深き紫』シャンレイ少尉であれば、サインがもらえて良かったなぁと思っております、閣下(サー)」
死なせなければいいんだろう、とばかりに開き直ったかのようなヤンの皮肉がシャルの胸に突き刺さった。
32 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/19 23:37 ID:C/9Iwoev
その遠く背後で、爆煙があがる。
奇襲。
「シャル少尉は、避難を・・・」
ヤンの言葉は、シャルの耳に届かない。既に真新しい赤褐色のドムに走るシャルの後姿を確認すると、ヤンは舌打ちした。
「銃殺はゴメンだ」
ヤンはノーマルカラーのドムに乗ると、既に機動しているシャルのドムの背を追った。
ザク乗りだったヤンが初乗りのドムにためらいを感じないのは、彼のパイロットとしての資質の高さ故だ。
しかし、シャルの動きも悪くはない。
「小娘だって、ドムは初めてのはずだろう」
シャルの面倒をヤンに押しつけた、煙草臭い隊長は、ちゃっかりとB3グフに乗っていた。
この後、ヤンさえ初めて遭遇する連邦のMS「ジム」部隊相手に赤褐色のドムを駆るシャルに対する認識を、ヤンは、改めなくてはいけなかった。
ヤン機・・・・撃墜数、対MS戦車1、ジム1。
シャル機・・・撃墜数、ジム1。
特にシャル機をかばった気はない。ヤンは有能だが、そんな余裕を実戦で見せるほど凄腕ではない。
ゲオルグ・ヘンロード。彼を見つけるまで、私は死ねない。
病死とされた父の、真の仇を見つけるまで、私は死ぬわけにはいかないのだ。
偽名を使い、オデッサ前線にまぎれこんだ実行犯、ゲオルグを見つければ、やがて、黒幕にたどり着くはずだ。だから、ゲオルグを見つけるために、私は最前線を希望したのだ。
33 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/20 00:20 ID:pN+6k2d+
「いいじゃないか。たまたま、この部隊に派遣されてきた娘が強かっただけのことさ。」
奇襲なんてのは言葉のあや程度だった。まぁ、それでも決して楽なもんじゃない。
やっと報告も終わり、自室に帰ってきて狭いベッドに寝転がって出た一言がこれだった
自分は開き直りがいいほうではない。
しかし、こんな戦場で他人の内情を探ったところで別に生きていけるわけでも、飯が食えるわけでもないのだから、思考の深追いは禁物だと自分にいい聞かせる。
「ただのお嬢さんだろ。たまたま強いだけのな。」
しかし、自問自答は後を切らない。
「赤か・・・嫌な色だな。」
なにか、昔見た景色を思い出すようで嫌だった。どちらかというと、好きではない色。
「しかし・・・あれだな」
戦場という場に来てから、自分の独り言の多さに自己嫌悪に陥っている。
こんなことに気を紛らわしてでもいないと、人間らしさを保てないような気がしてくる。
「話ができる友でもいればな・・・」
いつもここで思考の巡回が終わる。そんなことはわかっているはずなのだが。どうしても、ここまで考えてしまう。しかし、結論はいつもこう
「ここは戦場だ」
34 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/20 00:39 ID:EPK3oSDh
「ヤン、お嬢さんのお守りはどうだ?」
「案外、いい思いしてんじゃないの?ロリコンだったんだよ、ヤンは!」
下卑たヤジを無視する。
今日はトカゲを食べなくてすむのだから、食事くらいは、ゆっくり食べたいものだ。
しかし、辛抱強く無表情なヤンにも、癪にさわる言葉はある。
「前回の出動で、赤い彗星のケツを追っかけてただけって、ホントかよ」
その瞬間、フォークを投げつけた。ヤジを飛ばした兵士の頬をかすめ、壁に刺さる。
「次は、眉間にナイフがいいか?」
「やる気かよ、ヤン!」
「勘違いするな。これはレクリエーションだ。レクで命を落とすか、戦場で死ぬか、どちらが名誉だろうな」
冷血の野犬、ヤンの冷たい眼差しに、他の兵士は黙るしかない。
赤い彗星・・・その呼び名を、二度と、俺の前で言うな!
同じ頃、シャルは赤いドムのコクピットでメカニックチェックをしていた。
「熱心だな、赤い彗星」
ヘビースモーカーの隊長が、声をかける。
皮肉屋だが、父と同じ匂いのするスタビロフ隊長。
「ええ、まだドムに慣れなくて」
「飯くらい、食っとけ」
隊長は、ニッと笑う。シャルは、彼に心を開きかけていた。
スタビロフ隊長。前歴不明。
彼が3ヶ月前まで、ゲオルグ・ヘンロードと名乗っていたことを、シャルは、まだ知らない。
一見、ヤンがゲオルグと見せかけて
実は、隊長がゲオルグという罠
3人のもつれる運命の糸は
この先、いったい、どうなってしまうのか!?(ガチンコ調)
「ほれ」
シャルの手の上に弁当が一箱置かれる。
「え…?」
きょとんとしたシャルの手に、さらにスプーンを渡し、言葉を付け加える。
「お前さんの親族や知り合いが送ってくれた補給だ。好意は受け取っとかんと損だろう?」
「隊長の好意を、ですか?」
「お金持ちの人たちのさ」
シャルの皮肉を、スタビロフはそれとなく流す。
だが、シャルは、一瞬ではあったが悲しげな表情をした。
「どうせ、受けとれるような好意で送られてるんじゃありませんよ」
シャルはそこで一度言葉を区切り、一息置いてから言葉を続けた。
「利権っていうのが、絡みますから…、下心が送られてきてるようなものです」
「ハッ、貧乏人には関係ない話だな」
スタビロフはそう笑い飛ばしてその場を去った。
眠くて文章ぐちゃぐちゃ。
アスナたん(´д`;)ハァハァ
そこ、(´д`;)ハァハァしない!
(;´Д`)アスーナ
「オデッサ攻略の為の秘匿兵器・・・ですか?」
連邦軍のオデッサ先行攻略部隊仮設基地・・・全部隊を統括する大型移動指揮車の中で、
アッサマール=ランディ中尉は、自分でも分かるぐらい胡散臭げな声を上げた。
「そのようだ。上層部・・・というより、その一部の連中が予算を獲得して開発したらしい」
「完成しているんですか・・・それは」
部隊司令であるカーター=カルタス少佐は、部下のセリフに溜息混じりで答える。
「新型であるGMが配備されたばかりです。その上、秘匿兵器ですか。
アレですか、レビル将軍のお気に入りである、なんたら部隊という奴ですか?」
我々だけでは役者不足か、といわんばかりの口調である。カーター少佐は再び溜息をつき、
部下をたしなめる。
「アッサー中尉・・・そう言うな・・・言ってくれるなよ・・・俺も上層部や政治家との板ばさみで
息苦しいんだ・・・もう連中の好きにさそうや・・・独立部隊の権限でも与えて・・・」
「少佐・・・そんな適当な・・・」
「お前は真面目すぎるし、責任感がありすぎるよ・・・みんなで幸せになろうや。な?」
少佐との付き合いは長い。こんな会話も初めてではないが、聞く度に呆れてしまう。
だが、次に少佐が口にしたセリフはアッサーを驚かせた。
「もう、こっちに向かってるんだから、その秘匿さんは」
おう、なにやら嵐の予感ですな。楽しみ。
ジオン公国軍・オデッサ鉱山基地所属、第28航空連隊・第3偵察小隊・偵察機881。
それがこの偵察用ドップの肩書きである。高硬度からの写真偵察任務が今日の仕事であった。
「伍長殿。3時方向に磁気の乱れがありますが」
ナビゲーターのナン上等兵が、パイロットのチムラ伍長に報告する。
「磁気の乱れ? この間投入された連邦の新型か?」
「いえ、それよりも規模は大きいんですが・・・部隊規模、というわけでもなさそうです」
「? ミノフスキー粒子は?」
「若干。基地に報告しますか?」
「目標を確認してからの方が良いだろう。観測目標地点まで移動する」
そして2人は、砂煙と共に「信じられない物」を見た。チムラ伍長は「それ」に近い姿の存在を知っていた。
しかし、彼の知る「それ」は、地上を走る物では有り得なかった。だから、一瞬「それ」がなんだか分からなかった。
「な・・・なんだアレは・・・・ッ!?」
確かに、理には叶っているのかもしれない・・・だが・・・発想が常人のそれとは違う・・・!
「915(本部)ッ! 915ッ! こちら881! ヴァイスブルグ(緊急連絡)ッ! ヴァイスブルグッ!
連邦が化け物を! 馬鹿なッ!? 正気かアレは!! 畜生!」
「伍長! 目標の対空砲が動いています! 当機へのロックオンを確認!」
「ああっくそッ! 何てこった、915、アレは正気じゃない! あんな物を地上に・・・! 915ッ映像は届いてるか!?」
「目標ッ、対空砲の発砲、及びミサイル発射を確認!」
「915ッ、915ッ!! 信じられるか!? あれは・・・マゼランだッ!!」
硬い衝撃音と共に、偵察機881は消息を絶った。
44 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/20 19:19 ID:PjvRHMns
○月●日 シャル少尉の思惑
昨日ほどに配属されたばかりのシャル少尉だったが、最前線というものを少し甘く思っていたことを身にしみることとなる。
今の情報が正しいのかどうか判断するすべをもっていないから、実際「戦争の状況」を理解できていないということである。
実際、ジオンが有利であると思っている者は実際は多くはない。
どこからともなく伝わってくるあてのない噂に感情を高ぶらせるのも、ここ最前線となれば一味違ってくる。誰よりも明日は我が身の立場。死に急ぐ妄想など、ここでは無用なのだろう。
そもそも、この最前線という戦場が一体どの程度最前線なのかとか、私はよくわかっていない。
ここに配属された理由も、ありきたりな大義名分にしか聞こえなかった。まあ、自分から望んだのだから、不愉快さなど微塵も感じるわけもないのだが。
戦う相手などにこだわってはいられない。私には目的があるのだから。
それにしても、隊長はなんのために戦っているのだろうか?
こんな詮索を本人に確かめもせずに走らせるのはあまり好きではないのだが、しかし、本人に聞くのも身が引ける。
馴れ合いというものを良く思わないのもあるが、馴れ合ってしまえば、父を失うという思いを繰り返しかねないからだ。
しかしだ。なぜだろう、逆にどこか受け入れられない部分がある。本能的というべきか。
「彼は私と違う」
と、この部隊に配属されて、初めての顔合わせの時に感じた。
誰しもがなんらかの私情を持ち込むであろう戦場に、隊長からはなにか異質なものを感じたような気がした。
だが、これも馴れ合いの一種なのかもしれない。
どうしても、あのそこはかとなく感じる父に似た雰囲気が、私をそう想わせるのか。
なにはともあれ、はやくこの部隊に慣れたいものだ。
まずはあのヤン曹長からかな。
「敵の新兵器だと?」
オデッサ鉱山基地・第1次防衛ライン発令所に入るなり、スタビロフは大声で尋ねた。
「新兵器というか・・・非常識というか・・・」
通信兵は困った顔を見せながら、部隊長の言葉を受け取る。
「とにかく、偵察機が転送してきた最後の映像を見てください。やや、画像は悪いんですが・・・」
「ふむ?」
コンピュータの画面に、荒い画像が再生される。黄土色の砂煙。赤茶けた大地。映る非常識。
対空砲の火線、高速で近付くミサイル。その瞬間、映像が途切れた。
「こいつは・・・」
「どうです? 確か部隊長は降下作戦の前に連邦軍と宇宙で交戦した事がありますよね?」
「間違いない。連邦の重巡が地面を走ってやがる。・・・何考えてるんだ、連邦は」
「デカブツ(ビッグ・トレー)があるのに、わざわざこんな物を作る必要性が分かんないんですよ」
「偵察機は?」
「恐らく撃墜されたんでしょう。戻ってきません」
「・・・全防衛ラインに第2種警戒態勢。地上と空から偵察を出せ。確認され次第、警戒を第1種へ。
マ=クベ大佐に連絡! ・・・なに? 別の基地に壺を取りに行った? あの壺マニアのオカマ野郎!」
スタビロフは絞り上げるような声で悪態をつき、近くの机を思いっきり殴りつけた。
爆走する陸上戦艦。
その艦橋で、艦長のウー・グリソム大佐とフーシン・カラサワ大尉は乾いた笑いを立てていた。
艦長「ははは」
大尉「あははは……」
そこに、一人の女性士官がやってきた。
アーネスト・コリンズ少尉「失礼します!本日付で当艦に配属された、アーネスト・コリンズで……あの?」
マゼランは一応戦艦ですが、重巡でも(非常識ぶりは)大差ないと思われ。
物語が多様化しすぎると、迷走の気配あり。
爆走する陸上戦艦。
その艦上で、アニー少尉のRX-79(G)が片膝立ちで待機している。
整備兵「よかったな、ジオングスレだったら足がなくなるぞw」
フーシン「おい、俺のセイバーは出来てるのか?」
整備兵「ええと、もうすぐ届きますよ。ウォルフガング軍曹も先行型のGMでおっつけ来るはずです」
このスレは、シャルとアニーが主役ということで。
49 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/21 09:49 ID:W2vDMFPS
設定の再構築が必要になってきたかな・・・
>>47 そこをまとめてこその職人。
というわけで、例の陸上戦艦は「失敗して当然の愚策」という言い訳が
あらかじめ用意された作戦、というのを提案。
わざと鉱山基地の近くで攻撃を受け、核融合エンジンが暴走したとして『核自爆』させ
基地に壊滅的なダメージを与える連邦軍強硬派の作戦というのはどうか。
ビッグトレーを使わなかったのは、それが連邦軍地上部隊の象徴だから・・・とか。
>>48 勝手に決めるのよそうや。
名も無き兵士達の物語でいいじゃん。
誰もが主役。これ最強。
>>51 大丈夫、脇役が主役を食うのがここの伝統。
フーシンの言う「セイバー」とはコードネームである。
その実体は……ガンタンクV(仮称)であった……
画像使用を交渉中。
第一種警戒態勢。
赤いドムに乗るシャルは、ヤンのドムと、そしてスタビロフ隊長のグフの背中を見つめていた。
登場直前の、ヤンの言葉が忘れられない。
「ヤン曹長は、ゲオルグ・ヘンロードという名前に心あたりは、ありませんか?」
「・・・知りません」
眉をピクリと上げるヤン。無表情だが、嘘が上手い男というわけでもなかった。
「そうですか・・・ヤン曹長」
「まだ、何か?」
「ヤン曹長は、何のために戦っているのですか?」
「もちろん、ジオンのためです」
「そうではなく・・・いえ、何でもありません。忘れてください」
ドムのハッチを開け、登場直前のシェルに、意外とおせっかいなヤンが声をかける。
「復讐のために戦場に身をおくなど、愚か者のすることですよ」
そう言うヤンの脳裏には、赤い彗星とシャルがダブって見えていた。
「ヤンは・・・知っている。何かを。そして、私のことを」
シャルはつぶやいた。スタビロフ隊長からの通信が入る。
「連邦は、宇宙と地上の区別がつかないほど、トチ狂ったらしい。
鈍重な大艦巨砲主義にくたばるヤツは、俺の部下にはいらん。
ザクは俺に続いて空から、ドムは地上から、ヤツを墜とす。いくぞ!」
ヤン機ドム、シェル機ドムが荒野を走る。
ドダイに乗ったグフ1機、ザク5機が、その上空を走る。
敵は、半世紀以上の後に「バイク戦艦」と呼ばれる地上戦艦のルーツと呼ばれるようになる
重巡サラミス地上・海上タイプ。
あら、搭乗が登場になっている・・鬱。
「しかし・・・バルハムト将軍も大胆な作戦を思いついたものだ」
核自爆用特攻重巡「アルトハイム」艦長ウー大佐は、苦虫を潰したような顔で
呟いた。
「確かに。理論上はビッグトレーよりも機動力があるようですし・・・」
副艦長のフーシン大尉は、こくりと頷いた。
「陸上でメガ粒子砲をぶっ放すなんて、俺達が初めてじゃないか? ハハハハハ」
ウー大佐は豪快に笑うが、この船の本当の目的を知っているのは彼1人だけである。
搭乗員も、護衛のGMのパイロット達も、隣に立つ大尉も、知らない極秘事項だ。
鉱山基地から7kmの地点でキングストン弁を抜け・・・・それが彼の極秘任務だった。
マゼラン1隻でカタが付くなら安いものだ、彼らも納得して連邦に命を捧げるだろう・・・
大佐は、そういう考えの持ち主であった。
「そろそろ、先行攻略部隊の護衛と合流する時間です」
「うむ。1次戦速、進路このまま。警戒を怠るな!」
56 :
ヤンside:02/09/21 21:54 ID:rqk0Wuv5
(大艦巨砲主義ってなんだ?)
なんでだろう。とっさに小さい頃に見たアニメの1シーンを思い出してしまった。
不謹慎だったか。敵の像をアニメで想像してしまうとわな。
敵への先入観は、死に直結するものがある。
どこで聞いたんだったか・・・。
だが、あれだ。まだわだかまるものがある。
なんで俺はあんなことを言ってしまったのか。
「復讐のために戦場に身をおくなど、愚か者のすることですよ」
なんだろうな。特に思いやったつもりもないのだが。
しかし、あのシャル少尉の目。なにか思いつめたものを感じる。それは決して、お金持ちのお嬢様とは思えない。
深い意を思わせる強い眼力。決してプラスではないマイナスの力。
「あれは俺に向けられていたのか?」
思わず口にしてしまった。どちらにしろ、危険であるには違いない。
彼女の身のことではない。
とっさにその・・・ゲオルグとかいうやつ戦場で見つけて先走られて、もしシャル少尉になにかあれば俺も銃殺されてしまう。
(おいおいなんだよ!結局はただのお荷物さんか。)
口には出さなかったが、不愉快さは感じていた。
まぁいい、生きてかれれば。生きてかれればいいんだ。
一体どれくらい走ってるんだ、この荒野を。
いまだに見つからない。
・・・大艦巨砲主義っていうやつが。
マゼランかサラミスか錯綜していますが
今後は
「アルトハイム」対「シャル含むMS部隊」という展開でいいっすか?
58 :
56:02/09/21 22:50 ID:rqk0Wuv5
>>57 私はそのつもりでいますた。それでいきませう。
皆の意見をドゾー
60 :
プロト ◆brDCzRNw :02/09/22 12:34 ID:M3LvN/2n
対空放火がスタビロフと部下達のザクを襲う。
「びびるな!大丈夫だ!下手によけるより、あたらないものだ!」
一撃離脱を繰り返すザクたち。しかし埒があかない。
「もういい!俺が行く!お前達は援護でもしてろ!」
ドダイをギリギリまで接近させると、無謀なことに、グフを飛び降りさせた。自由落下の最中に狙い撃ちされたら一溜りもないのに。
しかしスタビロフは運がいい。艦上に着地すると、兵士達が怯えるブリッジをヒートロッドで粉々に粉砕した。
副館長フーシンは、元が人間だと分からぬほど押しつぶされたが
艦長のウー大佐は、自爆用の核を手動で作動させようと、すでにブリッジを抜け出した後だった。
ジムのビームサーベルがシャルの赤いドムを襲う。
「こいつ・・・強い!」
ジャイアントバズを捨て、ヒートロッドを抜く。ギリギリで避け、敵の頭部を突く。かわされる。後退するジム。
ふりむくと、ヤンのドムが戦艦から離れるところだった。
「シャル!できるだけ遠くに逃げるんだ!」
上官に敬語も敬称も使わない。そんな余裕は、今のヤンにはない。
「え?」
「核の時限装置が作動している!」
待避行動にうつる全期。今から、どれだけ遠くにいけるか・・・
走る2体のドムの後ろで、戦艦が光球にかわる。ザク2機がまきこまれる。
「衝撃波がくるぞ!正面を向いてしゃがめ!」
ヤンの言うとおりに、機体を180度反転させ、しゃがむ。
その前に、ヤンがシャルをかばうように、ドムをしゃがませ、固定させる。
1呼吸おいて、衝撃波。
ヤンの言うとおりにしていなければ、背後から吹き飛ばされていたかも知れない。
ドムの重装甲が吹き飛ばされることはないが、紙のように舞うMSのコクピットの中で骨の1、2本折れていただろう。
しかし、しゃがみこんだドムは吹き飛ばされることもなく、衝撃波に耐え抜いた。
「衝撃波がおさまっても、ハッチをあけないでください。放射能で被爆するおそれがあります」
敬語を使う余裕が、ヤンにも戻ってきた。
上空を見上げると、難を逃れたスタビロフのグフとドダイが見えた。
あ、コテハンであげてしまった。
「まさか・・・これが目的とは・・・な」
B3グフのコクピットの中で、スタビロフは乾いた声を漏らした。
声と反比例して、背中には大量の冷や汗が吹き出ている。
彼の視界に映るのは地獄のような黒に染まる荒野。
ブリッジを破壊した直後、戦艦の後部格納庫が爆砕し、巨大な盾を装備した連邦の新型が
戦線から離脱していくのを見なければ、彼もまた核爆発に巻き込まれていただろう。
戦線を離脱するだけなら、あんな盾は必要ないはずだ。
盾を必要とする撤退・・・大規模な自爆・・・核か!! そう気が付いた時、彼はヤンに指示を出した。
自分はドダイに乗り、上空に逃げるので精一杯だったからだ。衝撃波と振動で、鉱山基地に少なからず
被害が出ているはずだ。マ=クベがどう判断するか・・・核を使った報復を考えなければいいが・・・
そして彼は、こんな作戦を実行できる人物に、心当たりがあった。
「祖国を見限り・・・亡命して非道に走る・・・貴様しかおらんだろう、ウー・グリソム!!」
アニーのガンダムは最初に取り付いたザクを抱え込んでアルトハイムから飛び降りていた。
そのため、爆心地から離され、生き残る事が出来たのだ。
アニー「ああ!艦が……
…………ジオンめ、許さない!」
ぐり
ザクのコクピットに捻じ込んだ試作型のビームダガーを抉り、留めをさす……
アニー「あの敵機はたしかグフとか……」
今ここに、もうひとりの復讐鬼が生まれた……
鉱山基地にダメージを受けたジオン軍は、その数日後連邦軍の別働隊に攻撃を受ける。
基地指令マ=クベ大佐は巨大起動兵器アッザムまで出撃させるも敗退。
機知を放棄し、撤退して行った。後に騒動の原因となる「M資金」を残して…
前線防衛隊は、マ=クベ大佐に見捨てられる形となった。彼らにしてみれば予想外の出来事である。
また、連邦の先行攻略部隊にとっても秘匿兵器の核爆発は予想外だった。
合流部隊の大部分が爆発に巻き込まれた。この戦力が失われなければ、WB部隊と連動し、
マ=クベを取り逃がす事も無かったであろう。
ジャブロー攻略戦までの1ヶ月間、彼らは戦力の再編成を余儀なくされた。
U.C.0079、10月末の事である。
11月半ば
アニーは新たに部下二人を得て東南アジアにいた。
オデッサから後退したジオン軍を追ってのことである。
アニー「ハッチ!スタスキー!急ぎなさい!
コジマ大隊はもうすぐよ!」
スタスキー&ハッチ「へ〜い」
彼女は知らない。
アルトハイムと戦ったスタビロフ隊がその先にいることも、真に憎むべきウーが待っている事も……
>>62 シャルたんの父の敵が実はうーなのでは?
66 :
ヤンside:02/09/24 14:17 ID:MQXoIZTB
「核か・・・」
怒りなどではない、なにかの感情を失うような気分になった。
確かにここは戦場だ。
しかし、戦争とはなにかを守るための、得るためのものだと思っていたが、この核は違うと思った。
核は、生死を決めるものではない。もっと、なにか心をえぐられる兵器だと。
(シャル少尉になんというべきか・・・・。この状況を理解できているのか。)
とっさにシャル少尉を守るような形でこの赤いドムを守ってしまった。これはしょうがない。
核のアラームなんてはじめてだったし、核の威力など数値以外で見たことが無かったからだ。
なぜだろう、今まで以上に死を意識した。戦闘ではなく、戦争の死を。仲間の死を。
これが、本当に戦争なのかと。
なにはともあれ、ここからは生きて帰ろうと決めシャル少尉に呼びかける。
「大丈夫ですか?シャル少尉。今すぐ部隊に引き上げましょう。まずはそれからです。」
期待あげ
・・・ガンガレ♪
隊長室は、豪華なシャワー付き私室。ギャロップには、それがある。
使い古しのギャロップは、この前線部隊の宿舎代わりになっている。
連邦のコジマとか言うエアコン嫌いの大隊長とは違い
スタビロフはジオンの佐官以上設備優遇を、それなりに満喫している。
シャワーを浴びながら、核とウー・グリソムのことを考えていた。
ウー・・・ジオンを裏切り、核を使い、ヤツはどこに消えたのか・・・
そんな贅沢な私室のドアがノックされる。
スタビロフは腰にタオルを巻きながらシャワールームを出ると「入れ」と答えた。
シャルはスタビロフの半裸に、少々、頬を染めたが、眉一つ動かさなかった。
「おう、赤い彗星」
スタビロフの皮肉にも、無表情を崩さない。
「スタビロフ隊長・・・いえ、ゲオルグ・ヘンロードとお呼びした方がいいですか?」
「・・・何のことかな?」
「愚直なまでに軍人であった父と同じ匂いの男に、そんな言葉は似合いません」
「誰から聞いた?」
「表情のない、意外とおしゃべりな私のナイトから」
ヤンめ・・・いったい、どういうつもりなのだ。スタビロフは思考を巡らす。
「俺を、どうするつもりだ」
シャルは黙って、ゆっくりと銃口をスタビロフに向けた。
彼女は、真の父の敵が、ウー・グリソムであるということを知らない。
それも無理はないだろう。真実を知っているのはスタビロフ・・いや、ゲオルグだけなのだから。
「ここで俺を撃ったら、お前は反逆罪だ。どうせなら戦場で俺の背中を撃った方が、お前のためだ」
「あなたが真実を語ってくれないのであれば、たとえ反逆罪に問われても、今、ここであなたを撃ちます」
沈黙。
ゲオルグは長い溜息をつくと、煙草に火をつけた。
「ウー・グリソム」
ゲオルグがつぶやく。シャルは首をかしげたが、銃はしまった。
ゲオルグは女性の前でも無遠慮に腰のタオルを取ると、軍服を着ながら語り始めた。
「オースティン・アスナフィアを・・お前の父を殺し、連邦に亡命した男の名前だ。
そして、かつて、俺の親友だった男の名前でもある」
くわえたままの煙草の煙が、部屋をただよう。
さあ!彼の過去を語れる職人さんは現れるのか!?
71 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/25 00:43 ID:f6ykJN0Q
ゲオルグは、ソファーに座り開口一番にこう尋ねた。
「なぁ、シャル。お前はこの戦争をどう思う?」
シャルは、名前で呼ばれたことにも驚いたが、それよりも質問の曖昧さに困惑の目を示す。
「それは、戦争の意味ですか?それとも、ジオンの理想についてですか?」
いまいちな答えであることはわかっていたが、それ以上に答えることは容易くない。だが、ゲオルグはその答えをかわすように言う
「父の復讐を願うやつに聞くのも愚問というものか。」
軽く笑いながらも、少し悲しい目を見せる。いや、悲しさではない哀愁か。シャルには、それがなにを意味するものがなにかわからなかったが、簡単に言い直して見せた。
「復讐・・・確かに、間違いではない。しかし、私は絵に描いたような復讐鬼ではないぞ。」
だが、その答えにもわかっていたよという顔を見せる。そこで、一息軽くため息をつくとソファから立ち上がったゲオルグはシャルの前に立ち
「うらぁ!!!」
と、思いっきりシャルに殴りかかろうとしてみせた。しかし、むしろシャルは動かずにみせた。耐えてみせる覚悟だった。だが、ゲオルグも殴りはせず顔の寸前で拳を止める。
「殴ると思ったか?」
ゲオルグはいつもと変わらない調子でシャルに尋ねる。
「いえ。」
72 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/25 00:43 ID:f6ykJN0Q
シャルは、とっさにゲオルグが自分を殴る動機を見出せずにいたのもあるが、そう答えるしかなかった。もし、殴られたとしてもまた意味があるだろうと。そして、ゲオルグはまたソファーに深く座るとめずらしくも長話をはじめた。
「戦争ってのは、ホントはただの殴り合いに過ぎない。お互いが痛い思いをしてこその戦争なんだよ。」
しかし、シャルも口をはさむ。
「それは、戦争と言えないのではないか?戦争とは相手の資源を減らし、自分を守るものだろう。」
だが、ゲオルグも言い返す。
「お前も意外とお手本のようなことを言うんだな。だがな、それは一種の言葉の彩だ。現実の世の中の流れは決してそうではない。もっと卑劣で強かだ。あの【ウー・グリソム】という男もな、昔はお前と同じことを言っていたよ。」
シャルは露骨に嫌な顔をしてみせる。
「私があの男と同じだとでも言うのか!」
しかし、ゲオルグはおちついた声でシャルをなだめた。
「だから言葉の彩だって言ってるだろう。まあな、戦争なんてもんは人が群れれば群れるだけ、言葉の意味だの信仰だのってのは歪んでくるもんさ。そしてな、あのウー・グリウムという男もその例に過ぎなかったわけよ。」
きたぞきたぞ。ため口になってきたシャルが、なかなかいいぞ。
74 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/25 02:11 ID:f6ykJN0Q
誰か続きを・・・よろしくage
実験部隊出身のアニーの量産型ガンダムは左肩にビームダガー(ガンダムピクシーのアレ)、バックパックはFA-78-2のものという豪勢な機体である。
部下のスタスキーとハッチはヨーロッパ戦線から引き抜かれた為、当時の陸戦用GMをそのまま持ち込んだ。
ジャングル向けのチューンは施したが、部品の調達には困りそうである。
アニー「我々の任務は彼ら『グレイラグ』隊の後を受けてこの橋頭堡を死守する事だ!」
スタスキー&ハッチ「へ〜い」
ちなみに前任のこの部隊、ジオングすれで散々な目に会う彼らである。
――――――――――――――――――――――――――――
「ウー・グリソム入ります」
「うむ、よく来たな、大佐」
「……やはり、M資金の事ですか?」
「いや、それよりも君にはベトナムに飛んでもらおう。
あそこには『ヘルマスター』と呼ばれた麻薬王の遺産が眠っている」
……狂気の王の残した悪夢が、二人の女少尉の運命を狂わせる……
「戦争とは相手の資源を減らし、自分を守るもの・・・奴もそう考えていた。
しかも自分が助かれば双方の被害がどうなろうと考慮しないタイプの、だ」
スタビロフ・・・いや、ゲオルグ=ヘンロードはソファに座りながら話し始めた。
シャルの銃口は既に床に向いている。
「そう云えば、どこかの部隊に似たような少尉が居たな・・・カオスとか言ったか。
連邦のニュータイプパイロットの血液から培養されたクローン兵らしいが」
「そんな事はどうでもいい。私の父はどうして殺されなければならなかったんだ」
「・・・そう焦るなよ。焦ってもオースティンは生き返らん」
若く青い色をした声と、年季の入った落ち着いた声。困惑と余裕。
「その少尉のせいとも言えるんだぞ? お前の父親が殺されたのは」
「え?」
「憲兵だったオースティンが、その少尉のいる実験部隊を視察したのが、あいつの不運の始まりだった・・・・」
「その話しは・・・聞いたことがある。父の日記にも書いてあった。・・・まさか・・・」
「ウーの目的は、最低限の戦力で最大の戦果を出す事だった。そのためにコネを最大限に活用し、実験部隊を設立した。
ヨーロッパ戦線への予算を削ってまで、実験部隊には資金が投入された。何故そこまで出来たと思う?」
シャルは首を横に振る。ゲオルグは皮肉げに笑う。
「奴がキシリア少将の元愛人だったからさ」
「・・・そんな噂は聞いたことが無い」
「そりゃそうだろう。これを知っている奴は、ごく少数だ。閣下御自身と、奴と、奴の副官だった俺・・・
あとは側近のごく一部・・・そんなモンかな?」
「父は・・・何を知ってしまったんだ・・・何の為に・・・」
「ウーはこう言っていた。『ジオンに兵無しとレビルは言う。その通りだ。ジオンに戦争を支えるだけの頭数が絶対的に
足りない。ならばどうする? どうやったら勝てる? 単純だ。足りないなら増やせばいい。それも質の高いやつを』と。
そこで奴はキシリア少将に近付いた。あの人のニュータイプ理論が強い兵に繋がると考えたからだ。
そして奴は連邦の『白い悪魔』に目を付けた。スパイを使い、基地に立ち寄った木馬部隊の連中に健康診断を受けさせた」
「そのときに血液を・・・?」
「だが、お前の親父は真実にたどり着いた。数々の職権乱用、癒着、着服、違法行為、殺人、もろもろにだ。
オースティンはウーを射殺すればよかったんだ。だが、奴は憲兵という職に忠実だった」
それは尊敬するがね、とゲオルグは呟き、言葉を続けた。
「だから、背後から撃たれた」
「!!」
「やつは『死因は病死』と情報操作をした。そしてそれが露見したときの為に、俺が犯人として
疑われるように証拠を捏造しやがった。その上で、奴は研究資料を持って連邦に亡命した」
「・・・・」
「この事を知ったのは、奴が亡命してからだ。親父さんの部下だった憲兵から病死には疑問があるといわれてね」
「・・・そこまで分かっていて、そこまで知りながらッ、何故あなたは名を変え、逃げたりしたのだ!!」
「真実を告発すればどうなると思う? 最後はキシリア少将にたどり着くぞ。スキャンダルだな」
シャルは、ハッとした顔つきでゲオルグを見る。
「黙っていても、いずれ謀殺される。少将は事実上裏切り者を支援してきたわけだからな」
「・・・証拠は?」
「本国で、その若い憲兵が証拠品を保管してくれている。見に行ったらどうだ」
「・・・・」
「考えてみれば、あのマゼランの核自爆もウーらしい作戦さ。鉱山基地の価値を考えたら
重巡洋艦1隻なぞ安いものだ。あの分厚い盾を持っていたのが『新型1機だけ』というのも
自分だけ助かる為の手段だったんだろう」
「・・・筋は通っているな」(作者:そうか?)
「まさかオースティンの娘が配属されてくるとは思わなかったよ。無言で攻められている様でな。
告白する勇気の無かった俺が出来る事といえば、信頼できる部下をつけ、戦死しない様にしてやるだけだった」
ゲオルグは自虐的に笑う。
「・・・その少尉はどうなったんだ?」
「さてね。同じ部隊の若い軍曹と一緒に行方不明になったとしか聞いていない」
クロスオーバーさせてみました。
80 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/25 23:14 ID:pI24W5Cq
スタビロフ・・・いや、ゲオルグの私室で語られている内容を
ヤンは、ヘッドフォンで聞いていた。
カオス少尉とともに行方に不明になった若い軍曹は
名をヤンと改め、曹長に出世して、皮肉にも(そして意図的に)スタビロフ・・ゲオルグの部下になっていた。
冷血な野犬、ヤン曹長が、戦場のお嬢さんの軍服の階級章を盗聴器にすり替えることなど
造作もないことだった。
だからといって、ヤンは連邦のスパイではない。では、彼は、誰のスパイなのか・・・
彼はクローン兵、カオス少尉・・ひいては、キシリアの手の者であった。
キシリアが、赤い彗星をジオンの忘れ形見と知りながら目をつけている事実を
ジャブロー戦以前のこの時期に知っているからこそ、彼は、赤い彗星という呼び名に
過剰に反応してきたのだ。
赤い彗星・・・この単語には、なぜか、復讐と謀略の匂いがつきまとう。
シャア・アズナブルといい、シャル・アスナフィアといい・・・
俺はなぜ、シャルを、核爆発から助けたのか。冷血な野犬に似合わぬ迷いが、ある。
誰か、俺を裁いてくれ・・・そんな願いが、無意識のうちに、彼の胸の内に渦巻いていたのかも知れない。
どう?これで、71〜78さんまでの話の、辻褄、あう?
81 :
71-72:02/09/26 00:04 ID:CpMz2ETt
>>80 正直、ここまで書いてくれてありがたい。
またイメージが広がりますた。
tin
グレイラグ隊のパイロット達の背後の扉が開いた。
泡喰って跳び上がり、慣れぬ敬礼をする兵に微笑むと、手振りで席に着かせる。
「着任御苦労!私がウー大佐だ。早速だが作戦説明に入る。経験豊富な諸君に期待するのは・・・」
作戦内容は驚くべきものだった。民間人の暗殺だと?
「ちょっといい?あたし達は兵隊で、殺し屋じゃないわ!」
「正義感があってよろしい。連邦兵士はそうでなくてはな」
「そうだそうだ、一体なんでこいつらを殺すのか、説明しろよ!」
「標的はバッテン元伍長とウォーレス元少尉の2名。どちらも死んで2階級特進だ。
問題はこれが生きていて、『ヘルマスター』と呼ばれる麻薬王の庇護下にあった事実だ。
ヘルマスター存命中に連邦圏内で為された麻薬流通に、彼らが関与していた証拠がある。
コロニーとの条約批准で揉めている処だ。表沙汰にせず、確実に葬り去って欲しい。
だが、油断するな。諸君も知っていだろう?連中はメキシコの民間人虐殺事件の犯人だ。
奴らこそ本物の殺人鬼だよ。栄光ある連邦軍軍人として、彼らを生かしておくのは不義ではないかね?」
「メキシコの事件なら、知ってる・・・ わかった、この話受けよう。だが、しかし!」
「しかし?」
「友軍の支援無しでスーパーエース2人を相手にするのよ。戦力が足りないわ」
「理解している。君達の後任の部隊を付けよう。了解は既に取ってある。以上、武運を祈る!」
事務的な根回しは全て完了していた。即座に航空輸送が開始される。
アニー隊を主力とする暗殺部隊は、ベトナムの暗闇に降下していった。
ウー・グリソムに騙されて秘密作戦に参加した、アニーたちの運命は?
ジオン側からもストーリー展開御願いします。
アニーは珍しく日記をつけていた。落ち着かない・・・
ウー大佐の説得でベトナム行きを承諾したのは、正義感からだった。
非道な犯罪者を放置すれば、コロニーも含めた世界中に害悪を撒き散らす。
「連邦の面子ではない。ジオン人も被害者だ。これは人類の問題だよ。援軍も用意した。行ってくれないか?」
この言葉で吹っ切れた。その筈だった・・・
メキシコの民間人虐殺事件、歴史には残らない悲劇だ。
ジャブローから派遣された、レビル将軍配下のGM実験部隊の2人が、功を焦って起こした事件。
ゲリラ戦地域の村落をGM試作機で強襲し、対人兵器を使用する手口。
試験配備中のビームライフルで逃げ惑う住民を射殺して回ったという・・・
テスト中の銃がオーバーヒートすれば、マニュピュレーターで人間を握りつぶしまでしたらしい。
非常識な激戦?のおかげで、GMの射撃・回避・対ゲリラ戦能力は劇的に向上し、彼らは賞賛された。
基地の者がビーム兵器の使用頻度が異常な事に気付き、事件は発覚したという。
戦闘薬常用者だった彼らが、麻薬王の手下に成り下がったのも、当然の帰結と云える。
我々実験部隊の末路を見ているようではないか?
アニーはキーを打つ手を停めた。もういい、早く決着を付けよう。
日記を保存するとメッセージが表示された
『機密保持のため、文書の転送・保存はできません。ご了承ください』・・・闇が、深い
>>76-84 素晴らしい!ディ・モールト!
あ、グレイラグはすぐにジオングスレ行くからもう出番無しねw
所代わってここはマドラス。『マドラス一番のゲリラ屋』トーマス・マシア大佐はある男と出会っていた。
マシア「何?『ダークマスター』の後継者が戻って来た?」
???「ええ。我々は何とかして接触を試みますよ。襲名していただく為にねw」
マシア「ふむ、成らば丁度ハラルト曹長の部隊がベトナムに飛ぶ事になっている。
彼に伝えさせよう。廃業しろとw」
更なる因縁の輪が全てを飲み込もうとする――――――――
>>85 了解
アニー隊以外は無名の兵士という線で・・・
キャラや舞台は必要以上に増やさぬように進行させましょう
ベトナム、緑の地獄、東アジアゲリラ戦地域
アニー隊が誘導されて降下したのは見知らぬ河岸だった。慌しく装備を降ろし、パイロット達は河舟に乗せられる。
微かに潮の匂いがする。ここは河口らしいが、闇夜なのでよくわからない。「今ノウチニ眠ッテオケ」現地兵が下手な英語で指示する。アニーは遡上する河舟の中、眠りに落ちていった。
夜明け。世界が一変する。
猥雑な熱気と騒音、色彩と異臭、眼を覚ましたアニーを驚かせたのは、サイゴンの光景だった。
川面の蒸気を掻き分けるようにして、物売りの船が近づいて来る。アニーも買ってみたかったが、現地兵に止められた。
「生き延びたいなら、無駄な癖を付けるのは止めナ」
一つでも買うと、囲まれて動けなくなる。戦地でも同様の商人は来る。ただし、彼らの商売物のパイナップルは、爆発する。
ここでアニーは初めて自分のモビルスーツを見た。フロートで筏にして曳航している。商人は分っていて、そちらには目もくれない。
サイゴンは河の曲がり角の両側に広がった街だ。幾度かの破壊を経てなお、白い町並みは健在だ。
日が高くなるにつれ、アニー達はその意味を体感する事になる。
暑い。遮る物とて無い川面は、炎天下湿度100%だ。これは洗礼だと云う。狭い甲板に折り重なる男女は猛烈な汗を流しているが、汗が乾くことは無い。
油断無く川面を見張る、舳先の見張りだけは涼しい顔で立っている。もっとも、暑がる余裕も無い。
夕刻、涼しくなってきた頃、サイゴンで別れた河舟の一隻が追いつく。現地調達だったらしい。
日暮れ前にパイロット達は小船で、曳航中のMSに搭乗させられる。夜が来ればここは敵地になる・・・・敵地とは場所ではなく時刻の事だ。アニーは初めてそれを知った。
ウー大佐は慣れぬ葉巻を吸っていた。苦い。あまり旨いとは感じない。
この地域の湿気が高いせいか。それで葉巻が湿り、不味くなっているのだ。彼はそう思う事にした。。
そこまで我慢して葉巻を吸うのには、それなりの理由があった。
「よくそんな不味い葉巻が吸えるな」
男が声を掛けてきた。場末のバー。いかにも現地人、という身なりの男だ。
「そうでもない。あと3本は吸える」
「3本! ここベトナムで、そのメーカーの葉巻は3本も無いぜ」
「では、ミックで作られた奴を」
ウーが口にしたセリフを聞くと、男は満足げな表情を浮かべる。「来な」と、顎で店外を指し示す。
カウンターの上で、葉巻を乱暴にもみ消す。バーテンが現地語で文句を言うが、金貨を投げ渡し黙らせた。
「あんたがウー大佐か」外に出ると、男は囁くように言った。尋ねているのではない。値踏みしているような口調だった。
「あんたみたいな客は初めてさ。・・・ここや近くで使うなよ?」
「それは約束するさ。ここの町は重要な拠点だ。理由が無い限り、手は出さない」肩を並べて歩きながら、ウーは答えた。
「それより、大丈夫なんだろうな。火の付かない葉巻はいらんぞ」
「ノープロブレム。ウチの組織力を甘く見るなよ? 『A』付きの『C』なんざ、電話一本でお届けよ」
「・・・何よりだ」やがて倉庫の前にたどり着く。「懐」を「硬いもの」で膨らませた男達が周囲に立っている。
ウーを連れてきた男は、顔パスで倉庫の中に入る。だがウーはボディチェックを受けた。厳重な警戒態勢のようだ。
「利害の一致だな、俺は新しい組織の頭に。あんたは欲しいものを手に入れる為に。イイ関係でいようぜ?」
天井の照明がひとつだけ点灯される。暗い倉庫の中から浮かび上がったもの。やや長細い鉄の箱が3つ。
「注文の品だ。ジオン軍が開戦当時に使用していたC型のブツ。ASD−X2戦略型核弾頭3発。
・・・ミックで(at Mick)作られた奴だ」
ウーは満足げに笑みを浮かべた。
夕暮れのオレンジ畑を見下ろすコテージで、2人の男が語り合っていた。
「おまえ、まだそんなもの付けているのか?」
身奇麗なアロハシャツの胸から、連邦のドッグタグが見え隠れする。
「堅いこと無しですよ、隊長」
「止せやい、俺はもう小隊長なんかじゃねぇよ。少尉殿は昔の話さ・・」
「老けたこと言うなよ。こないだの誕生日で32歳だろがぁ?」
「そういや忘れてた、土産よこせ」
「忘れてたボケ老人に土産は無い!」
小隊長、いや元小隊長は老けきっていた。僅か数ヶ月で人生を使い切ったように。
銀の像眼が入った豪華な車椅子を軽やかに転がし、小隊長が窓辺に向かう。手入れの良いオレンジの木立と、まだ実らぬケシの畑が見える。
「ところで、お前が来たのは例の事か?」
「良いニュースなのか悪いのか・・・追っ手だ。サイゴン河上流の哨戒ポイントBで戦闘、二日前の晩だ」
「まあ、良いニュースとしよう。人生にも飽きた」
「ぶははっ、隊〜長、眼が笑ってますぜ。それに左手が握っている♪」
「?!本当だ・・しまった!今までカードで巻き上げた分、返せ!今すぐ!」
「へっへーんだ♪残念だったなぁ、酒と女で使っちまった♪」
反射的に左手を握る動作・・・GMで陸戦経験の長い者の癖だ。咄嗟に反動を膝で殺す操作が身体に染み込んでいる。
「隊長の機体、しっかり整備しているようだね?整備に聞いたぜ」
「伍長こそ腕が錆びてないだろうなぁ?」
小隊長は手を叩いて使用人を呼ぶと、MS格納庫へ行くよう命じた。
大柄なボディーガードに車椅子を押させて、格納庫に向かう。
「レビル将軍の御厚意だ、ありがたく使わせて頂こう。制御系は俺達のGMそのままだ。お前なら3日もあれば慣熟できるだろう?」
そこには、始めて見る2体の大柄なMSが置かれていた。
MS何にしよう?
なんだかボトムズのクメン編になってきたぞ♪
魔都サイゴンでは金次第で全てが揃う。ここは鬼が鬼を殺す戦場。
レビルはジオンにも人脈があるのか?
次回、装甲騎兵ガンダム「羅刹」
スーパーエース2人組に狂気が手渡される。
って線で御願いします。
バトリング御願い汁!!
サイゴンから離れて奥地に入っても、結構大きな街はあるものだ。ウー大佐とアニー少尉達は夜の町外れに駐屯していた。
大佐が街に出るからガンダムで護衛しろと言われ、アニーは仰天した。
命令だから仕方ない。指揮車がガンダムを連れて街の雑踏へ入ってゆく。
異様な光景だが街の人間は慣れた物で、罵声を浴びせながらも好意的に?路を譲る。
人ごみからは物騒な応援と罵声が半々。アニーは混乱しつつもガンダムを歩かせる。
大佐も指揮車の窓から身を乗り出して、通りの声援に手を振って応えている。
半壊したドーム競技場にけばけばしいネオンサインが輝く
『Welcome to the GUNDAM FIGHT!!』一体ここは何だ?
手馴れた様子でチケットを買ってきた大佐が、外の駐機場にガンダムを停めろという。
「大丈夫!あっしらが見張ってまっさかい、傷一つつけさせまへん!」
ステップでアニーの手を取ってくれたチンピラが言う。もう、訳がわからない。
大佐に連れられて会場に入った途端、大音響と共に疑問が氷解した。
ザクが2体、もつれ合いながら壁に激突する。観客の罵声、大音量の実況中継。
パイロットは失神したらしく、立ち尽くすザクを相手が蹴飛ばし、勝負が決まる。
「勝者、戦場の赤い薔薇、マキ・ローズ大尉だぁ!!」歓声が会場を沸騰させ、外れ券の紙吹雪が舞う。
ここはモビルスーツを使った闘技場なのだ。もちろんギャンブルの対象。
客にはジオンや連邦の制服が混じる。ゲリラ戦地帯では、街は両軍の解放区なのだろう。
「さあさあ、レディース&ジェントルメン、野郎どもに売女ども!大穴チケットの換金なら早くしてくれ!次のファイトが待ってるぜ。
お次は御存知ブルーチームの首領、電光のマーロフ、乗機は御存知蒼いジム!!」
どっと歓声が上がり、ディーラーに人が群がる
「対するは、久しぶりに登場、メキシコの虐殺魔にしてヘルマスターの右腕、ロバート・バッテン伍長、おっと死んだから少尉に特進だぁ!
乗機はなんと、ぴっかぴかのジャンクMSで機種不明のザク頭!!」
アニーは驚愕して電光掲示板を見る。ここで本人と出くわすとは?いや、本物か?
南側ゲートが開き、モビルスーツが進み出る。
胴体が連邦型で残りがザク型。スラスターが異様に多い。ハードポイントの多さから見るに、試験機だろう。
レビル将軍が、自らの違法命令を遂行した部下を援助する為、与えた機体がこれだ。
全体がルナチタニウムで造られ、強度面はガンダムに匹敵する。
ジオンの最新技術を検証する為に造られたが、余りのピーキーさに使い手が無く、倉庫に眠っていた物だ。
ただし、エース以上には、この上なく使える機体だ。この機体は、後にハイザックとして量産されるに至る。
「勝負はナックルファイト一本勝負!レディー・GO!!!」
「大佐!あれは?」
「あぁ、あれか?本人かどうかは戦いを見るしか無いな。うん、偽者も多いしな」
「もし本人だったら?」
「熱くなるな、負けたなら偽者だし勝ったら明日も来る。戦術を見ておけ」
そう云うと大佐がこの闘技場のルールを教えてくれた。
・機体は自由、ただし、核エンジン禁止。背嚢にバッテリーを積んでこれで戦うが、ガンダムが全開機動すると10分程度で、これが試合時間を規定する。
・勝負は武器無しのナックルファイト、手持ち武器可のサーベルファイトから、武器使用のリアルバトルまで各種ある
・機体の停止をもって勝負あり。共倒れはドロー。
「しかし見る目の無い奴らばかりだな、ほれ、これで勝ったら飯おごってやろう♪」
試合開始!直後にスラスターを全開にしたハイザックが突進し、蒼く塗られたジムを捕らえる。
突進して壁に叩きつければバッテンの勝ちだが、機体の慣熟が目的だ。玄人にだけ分る、微かな隙を作る。
壁に激突する直前、神業で身をかわしたジムに対し、壁に自爆激突したザク頭がふらつく。観客が派手な罵声を上げる。
相手もウケ狙いの演出が見抜けぬ素人ではない、ザク頭が容易な敵ではないと知ると、客席に合図を飛ばす。
突如、西ゲートが吹っ飛び、銃を抱えたグフが乱入。ジムにビームライフルを投げ渡すと、丸腰のザク頭に発砲した。
時折、客席に流れ弾が飛び込み、満員の会場は大混乱に陥る。リアルバトル見物は命がけで、根性無しは「トイレ」「換金」といって引っ込むのが常だ。
逃げ出す観客に容赦なく罵声が浴びせられ、混乱の中で踏みとどまる者も多い。
「ウー大佐!!」
「ん?分ってるよ、落ち着きなさい」
「もう試合じゃありません!ガンダムを出します!」
「場の空気が読めない娘だねぇ、乱入とリアルバトルは最高の見ものだぜ?」
「・・・・・」
ジムに裏拳を入れたザク頭がビームライフルを奪い取ると、グフの四肢を打ち抜く。
倒れているジムのコクピットを撃ち、装甲を引き剥がしてパイロットを引きずり出す。
失神?した連邦パイロットを高々と掲げると客席から歓声が沸きあがる。
『 つ ぶ せ ! つ ぶ せ !! つ ぶ せ !!! 』
やれやれ、久しぶりのファンサービスと行くか・・・バッテンがピットに回線を頼む。
モビルスーツはお肌の触れ合い通信機能がある。実況解説もよく分ったもので、通信を受ける。
『グシャボキュ・・・・』
内臓と骨格の潰れる音が大音量で流れ、一抹の静寂の後、会場が歓呼の爆発に包まれる。
「大儲けだ、アニー少尉、飯でも喰いに行こうか?」
アニーは耳を押えて震えていた。
まとまるのか、これ?
>>96 まとまるのか、これ? > 登場人物は・・・と
・バッテン元伍長 メキシコ虐殺事件の犯人でGM開発の功労者。残虐を行動で示す反面、気さくな性格。ハイザック試作機の慣熟のために闘技場に来た。ヘルマスターの右腕とも呼ばれる。
・ウォーレス元少尉 豪華な車椅子に乗る傷痍軍人。32歳。レビル将軍の信頼は篤く、ハイザック試作機の秘密供与を受けた。麻薬組織の重鎮?
・ウー・グリソム大佐 陽気な極悪人。麻薬王『ヘルマスター』の遺産捜索部隊を指揮。サイゴンで秘密裏に核兵器の購入を行う。味方の犠牲を全く厭わない冷血漢。
・アニー少尉 元実験部隊パイロットで、本編の主人公の一人?正義漢で単純にジオン等の悪を憎む。ガンダムを駆る。
・電光のマーロフ 青く塗ったGMを駆るも、バッテンに握り潰されて死亡。ジオン兵とチームを組んでいた。セリフ無し。
・マキ・ローズ大尉 戦場の赤い薔薇のリングネームでザクを駆る。前座で1勝。
・サイゴンの密売屋 組織の乗っ取りを企み、大佐に核兵器を売却した。
・ヘルマスター バッテンとウォーレスを庇護した、麻薬組織の頭目。既に死亡している。
こんな辺かな?
まとまるのか、これ? > 登場MSは・・・と
・試作ハイザック レビルが秘密裏に供与した新型試作機。エース専用。裏拳でジムを沈黙させた。
・量産型ガンダム 左肩にビームダガー、バックパックはFA-78-2のものという豪勢な機体。
・その他競技用 バッテリー駆動が義務付け。競技専用機は核融合炉を外して軽量化とか?
99 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/27 22:49 ID:viThLFWI
アニーたん、ここは挑戦するっきゃないでしょう?悪人ですよ悪人!
決着がつく前に、ジオンのシャルたんがガサ入れ強襲して・・・・・
こんな路線でいかがでしょう?
闘技場の控え室……
チンピラ「ええと、マーロフの旦那、生きてますか?」
マーロフ「ああ、よく死んだぜw」
ここでパイロットが握り殺される事はまず無い。ダミーの音声とちょっとした(?)手品でそう見せているだけだ。後は新しい顔と名前でリスタートである。
バッテン「……そう言えば、『ダークマスター』の一派が動いているそうだが」
マーロフ「ああ、既にここいらに入り込んでるぜ」
ウー「……一つ、聞いてもいいかね?」
アニー「はい?」
ウー「君の機体のマークだが、どう見てもサザエだが?」
アニー「サザエですよ?それが?」
ウー「いや、いい……」
今ふと思ったんだけど、アニーはウーが生きていたことをどう思っているんでしょうか?
と言うことで回想シーンを挟みます。
アニー「大佐……いえ、艦長」
ウー「……あの時、私はMSで出撃する為、ブリッジを離れていたんだ。決して艦を捨てたわけではない」
アニー「……そうですか……(兄さん、この人は信じていいんですか?)」
アニーの兄、アランはアルトハイムの基本設計をした技師で、艦と運命をともにしたのだ。
だが、彼女は知らない。
自爆させようとしたウーを止めようとしてアランが射殺された事を……
死人が生きてちゃジャンプ路線だ・・・
上手にストーリーを繋げてみそ
103 :
ジオンside:02/09/28 11:03 ID:lypd+WQy
ゲオルグ隊長から真実を知らされて早1週間が経とうとしていた。
シャル少尉の悩みは尽きない。
今まで「父の仇」と称して生きてきた自分が、その真実に出会ったとき、規模の大きさに直面してしまったことだ。
もはや、誰か個人を怨めばいいというものではない。怨むとすれば、この戦争・・・もしくは・・ジオンそのもの・・。
だが、そこまで考えることはできない。
(ウー・グリソムだ・・・その男が悪いのだ)
ふと我に返る。
(父はなにかを見たのかもしれない。しかし、それが誰に都合が悪かろうと父が殺されていい理由にはならないはずだ!)
今ここで気持ちの構築を風化させるわけにはいかなかった。
たとえ、ゲオルグの言い分のなにかが間違っていたとしても、変わらないことがある。
(ウー・グリソム・・・必ず探し出してやる。そして、必ず殺してやる!)
もはや、自分の記憶が真実と間違っていようとも関係なかった。
シャルの目的は、父の仇。ただそれだけであることに。
最初から読んでみたけどあまり面白くないね。
>>104 面白くなるよう、君の感じた「面白くない部分」を具体的に示して、
職人さんに改善を要求してください。
貴方の求めている物はなんですか?
>104
の噛み付き方を見てもわかると思うが、自意識過剰すぎ。
マーロフ惨死路線で話を進めるよOK?
「ウー大佐!あなたは正義のために来いと言いましたね!私、正義のために戦います!!」
アニーは闘技場の雑踏をガンダムのある駐機場へ駆け出した。止める間もない。
「やれやれ、熱いねー♪」(携帯を出す)
「あー、ウー大佐だ見張りはどうかね?よろしい。うちの熱血小娘がそっちに行くから、ガンダムの暖気を頼む。ビームライフルは指揮車か?よし、そっちの鍵は預かっていないと言うように。お披露目がうまくいったらチップは弾むぞ♪じゃあよろしく」
アニーが人ごみの駐機場に戻ると、ライトアップされたガンダムの前にステップ車が待機している。
「姉さんお待ち!暖気もすんでまっさかい、一発がーんと御願いしますぜ!」
「ライフルは?」
「隊長さんの車です、こればっかりは鍵がないと・・・ほいお待ち、応援してまっせ」
時間が無い、敵がバッテリーで動いている試合後の数分間が勝機!今ならサーベルだけで闘える!
ガンダムが競技場に駆け出すと、野次馬から歓声が上がり、進路から散り散りに逃げ出す。
競技場に駆け込むガンダム、ハイザックはまだ居た・・・
アニー「そこの悪党!連邦軍だ、おとなしく投降しろ!さもなくば叩き斬る!」
ビームサーベルを抜き放つと拡声器で怒鳴りつける。
バッテン「連邦だ?捕まえれるなら、捕まえてみろ!!小娘にガンダムは勿体無いわぃ!」
音声で応じてくる、わざと客に聞かせている。
アニー「悪党、覚悟!!」ガンダムがダッシュする。
刹那、2機のMSの間に割り込んでくる車両。ウー大佐の指揮車だ。
ウー大佐「ちょっとまったぁ!この勝負、俺に預けろぉ!」身を乗り出して拡声器で怒鳴る。
ウー大佐、軍人でなければ興行師としても一流の人間だろう。
バッテンと話をつける間も、身振り手振りや怒鳴り声が異様に大げさだ。
実際、客に大受けている。大昔のプロレスの悪役マネージャーといった雰囲気。
バッテンも「1勝もしていないド素人とは戦れねぇ」この一点は譲らない。
『だったら俺と戦ってみろ!!』拡声器の大音量に全員が振り向く
南ゲートが開き、ガンダムが歩み出る。全身を重装甲で固め、まるで鉄の箱だ。今日のメインイベントでグフと戦るはずだったガンダムだ。
??あの装甲の下??これも試作機か・・・ウー大佐は思ったが口には出さなかった。
話は勝手にまとまった。アニーとこいつが戦い、勝者がバッテンに挑戦する。
明日のメインイベントが決定し、客たちがどよめく。
めったに見られないガンダム同士の対戦決定!
ガ ン ダ ム フ ァ イ ト ! レディー・ゴォ!!!!!
シャル少尉に異動命令が来た。憲兵隊特務少佐としての栄転。
誰の差し金か分る分だけ憂鬱になる。
「少しは田舎で頭を冷やせという事か・・・」
シャルはかばん一つでサイゴン空港に降り立った。
「シャル少佐!ご着任歓迎致します。お迎えに上がりました。」
ジオン外交官ナンバーのリムジンで、街中のジオン憲兵隊代表事務所に向かう。
現地政府や連邦憲兵隊への社交辞令と挨拶回り。家に居た頃と何の変わりも無い生活。
ゲリラ戦地域として公式には認めていないが、ベトナムは中立国の体を為している。
ある日憲兵隊の日誌に、妙な報告をみつける。
「連邦が闘技場で新型のテストを行っている?」
荒唐無稽で無視されていた報告だが、妙に気になる。
シャルが調査を命じた日、彼女用のモビルスーツが基地に到着した。
・・書いてみましたがイメージ合います?続き御願いします。
シャル少佐!を言ってみたかったので・・・・ただそれだけ・・・
ベトナム中立の設定は俺ガンかな?ゲリラ戦地域は史実だが。
110 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/28 20:13 ID:hU73LRI/
わかった!
これはボトムズのウド編というより、
銃夢のモーターボール編だな?
作家さん、当たり?
木城は「ロンゲストヤード」や「ローラーボール」それから「コブラ」のラグボールに触発されてモーターボールを書いたそうだから、これらの要素は入ってくるね。
つーか、ブレードランナーをガンダムでやるとどうなるか、見てみたい気はする。
まさか!コブラをガンダム世界で?ブルブルガクガクチョットイイカモ?
シャル少佐かぁ・・・やるからには「シャル少佐!助けてください!」も出してね。御約束♪
漏れ的にはギャン萌え♪皆さんはどう?ゲルググ?ドム?
らじゃ、
>>100はサザエのマーク以外無かった事にして下さい。さすがに生きていた意味は無いですね。
ハラルト「参ったなぁ……何でこんな事に」
『鉄の箱』の中、マドラスからアニー達の支援に来たはずのハラルト曹長はぼやいていた。多分、マシア大佐がここいらの顔役に麻雀で負けた分だ。
しかも、あのウー大佐とやらは明らかに意図的に仕組んでいる(実際にはそれほどでもないのだが)。
ハラルト「仕方が無い。ここは一つ……腕試しと行くか」
『鉄の箱』の手には試作品のパイルバンカーが握られている。うまくいけばルナ・チタニウムも貫ける、かも知れないという話だ。
ハラルト、何だかんだ言って結構ノリノリw
112 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/29 01:50 ID:/Hggi9Zo
>>110 コブラをガンダム世界で?
おい!#
露出度の高いお姉様の後ろにグフが飾り物に置いてあったり、
百式の表面が透明な特殊クリスタルだったり・・・・・・
記憶を消した海賊が、エウーゴで勤務していた
赤いノーマルスーツの男が、左腕のサイコガン放つ!
想像しちまったじゃねぇかYO!!!
age
どうしよう・・・久し振りに来てみたら『ガンダムファイト』とか書いてあって
SS書く気が失せた・・・
だってこの時期、ジャブロー戦のために兵力を集結させてるんだよ?
その伏線で核を3発も出したんだけど・・・
115 :
通常の名無しさんの3倍:02/09/29 17:23 ID:E58NvwPr
>>114 ジャブロー戦で連邦は無防備だったが、基地の防備には自信(過信)があったし、モビルスーツはジャブローで造っていたから、ベトナムから撤退させることは無かったと思われ。
1stではWベースが尾けられて、ジャブロー戦が始まる。
むしろ、MS戦力の撤収は攻撃側のジオンにあったと思われ。
ガッシーン!
『鉄の箱』もアニーも苦戦していた。どちらも相手に決定的な一撃を与えられないのだ。
ハラルト「コイツ、無駄な奏甲の分だけ重いんだな……」
アニー「やっぱり、ビームキャノンが使えないのは……」
一瞬の隙
アニー機のフラッシュグレネードが敵の顔面を灼く。
観客「あ!あいつ、赤いぞ!?」
そう、『鉄の箱』の白い塗装がはがれ、その下の赤い顔が見えたのだ。
ハラルト「……!
ええい!今回は私の負けだが、次に出会った時はイカの何とかだぞ〜〜!」
スラスター全開で逃げ出すハラルト機。
アニー「ふぅぅ……フィィィィィッ!」
高々とロングホーンを掲げるガンダムとアニー。
大受けの観客。
ウー「……結局、お前が一番ノってるじゃないか……」
>>116 えっと、ハラルトの『鉄の箱』の正体、分かりますか?これを思いついた瞬間、『ああ、そのためのヘビーガンダムのバックパックか!』
我が事ながら目から鱗が落ちました。
いやぁ、アニーの二機目でもシャルが乗ってダブルガンダムでも、夢は膨らむなぁw
シャル「……パーティーだと?」
凝ったデザインの封筒を開くと、これまた金がかかっていそうな招待状が出てきた。
副官「ええ、ベトナムでもっとも有力な商人、ジーク・コリンズの主催です。
コリンズ商会と言えば、連邦、ジオンの双方とも取引が有りますし、行って損はありませんよ」
シャル「……そうだな、行ってみるか。着任前にパーティードレスを仕立てておけと言われていたが、本当に役立つとはなw」
彼女は知らない。
ジーク・コリンズ、別名『ダークマスター』が東南アジア一帯の武器及び盗品売買、密輸などを一手に率いる暗黒街の顔役である事、闘技場で大活躍のアニーがその孫娘である事、ましてやアニーとその上司であるウー大佐がやはりパーティーに出席予定である事を……
面倒だから、伊集院少尉が来たことにしとけよ。
ロッチナ大尉が来てたりして、ウー大佐は顔が広い?
ええと、みんなも書いてよぉ。
>>120 ロッチナって、誰だっけ?顔が広いのはウーじゃなくてアニーの祖父。
122 :
シャア専用ボール:02/10/02 03:36 ID:MTlaT4G7
やっぱりzザクかポールかな??
>>121 ベトナムでの戦闘、ガンダムファイト、麻薬がらみ、ウーがらみ、シャルのパーティーがらみ、
アニーがらみ、麻薬組織内部抗争がらみ・・・
どれを主体にすればいいのか分からん。
とりあえずガンダムファイトとコブラねたはやめたほうが。どうか。
コブラ≒クワトロ大尉だからな(藁
もう少し後の時代だろう
126 :
通常の名無しさんの3倍:02/10/02 23:04 ID:QWFIED7w
age
127 :
通常の名無しさんの3倍:02/10/03 22:42 ID:kjKQFylY
age
とりあえずは一度おはなしを整理するですよ。すべてはそれから。
ここまでの荒筋
父オースティンの敵・ゲオルグ・ヘンルードを追うジオン軍人シャル・アスナフィア。
彼女の部隊が遭遇した『陸上戦艦アルトハイム』は艦長ウー・グリソム大佐の手で自爆し、オデッサ戦線に打撃を与える。
その直前に脱出したウーと彼の部下であるアーネスト・コリンズ少尉。艦の技師であった兄を失ったアニーは真実を知らずジオンに復讐を誓う。
そして、シャルは部隊の上官が実はゲオルグ・ヘンルードであったこと、真の仇敵が連邦に寝返ったウーであった事などを知る。
麻薬王『ヘルマスター』一門にかくまわれる逃亡兵を追うウーとアニー、憲兵隊少佐になったシャル、彼女らは運命に導かれるようにベトナムへ。
サイゴンの闘技場で出会った『メキシコの虐殺魔』バッテンの駆る試作型ハイザック、そして謎の赤い顔のガンダム。
そして、暗黒街のドン『ダークマスター』と言う顔を持つアニーの祖父ジークの主催するパーティーで二人の少女が出会う――
130 :
通常の名無しさんの3倍:02/10/04 22:33 ID:8f7YbRSv
age
保守
132 :
通常の名無しさんの3倍:02/10/06 20:46 ID:947eBhi1
ほしゅ
どうも!パプワ補給部隊、艦長、リリィ・マレルーンです!
旧ザクの補給に来ました!
134 :
通常の名無しさんの3倍:02/10/06 21:55 ID:nK/qqsDO
>>113 旧 ザ ク な ん か い ら ね え よ ! !
広大なコリンズ邸の中庭に設けられたパーティー会場。
アジア・オセアニア中の著名人や裏稼業の人間が集まったそこに、シャル・アスナフィア少佐はいた。
彼女のエスコート役は……
シャル「まさか、貴方がここに招待されていたなんてちっとも知りませんでしたわ。シ……エドワウさま」
エドワウ「ジーク氏には以前世話になっていたものでね。明日には欧州にとんぼ返りだが。
……しかし、胡散臭い連中が集まった物だ。
麻薬捜査官のカンセイ・タキタ、グラヴィティ社のガーウィン、シャフト・エンタープライズのティラー、クルスガワのティンカー」
シャル「あ、あそこにいるのはアナハイムのカエレマクーレですわね。その横にいるのは『横流し屋』のハリー・ボッテー」
エドワウ「……やはり、コリンズ一族が裏稼業に手を染めているのは本当なのだろうか……」
sage
138 :
アニー:02/10/10 04:24 ID:???
アニーはウー大佐に連れられてパーティー会場に来たものの、途方に暮れてしまった。
大佐は壁際の怪しい人たち密談中、と思えばどこにも姿が見えない。
パーティーには自然と輪ができるものである。居所の無いアニーは、空いた場所を見つけた。
人ごみの中でこのテーブルだけ人がいない。
いや、正確には車椅子の老人と話している連邦士官が一人。それもアニーをみると気を利かせてか、席を立って行ってしまった。
「あのー、この席よろしいですか?」
人の良さそうな老人がやさしく答える
「こちらこそ歓迎致しますよ、ご活躍は聞いていますよアニーさん。私はこの近くで畑をやってる、ウォーレスといいます。以後よしなに。」
周辺の人ごみから目線が集まっている。しまった・・・・この人がVIPか?
「あ、あの、ウー大佐と来たんですけどっ、はっはぐれてしまって」
「ウー君なら存じていますよ。私も連邦の軍人だった時期があります、今は立って歩く事も適いませんがね」
老人は豪華な車椅子を動かして見せた。
「ところでウー君、今は連邦の大佐かな?私に用があって来た筈だが、よっぽど楽しい悪企みを見つけたのかな?」
「え?」
「そうそう、知らなかったんだっけな。私はここらの畑もやっとるが、農業コロニーでも手広く事業をやっとる。まあ、ヘルマスターの管財人みたいなもんだよ。」
「えぇ?!!!」
???「ハリー少尉、ちょっといいか?」
ハリー「やあ、誰かと思えばフィネガン保安官」
フィネガン「今君が話していたのは……」
ハリー「ええ、ウォーレスは僕の後輩で……まあ、貴方の同業者に……」
カンセイ「そう、俺が目をつけている相手だ」
ケンジューロー・カエレマクーレ「まあまあ、彼は今日は私の連れですから、そう虐めないでください」
ハリー「あ、男爵」
エドワウ「ほほう、『ヘルマスター』の手のものが『ダークマスター』のパーティに来るとは意外だな。近年は仲直りしているらしい」
シャル「あの女性は?」
エドワウ「うむ?私は知らないなぁ……」
老女「おやおや、誰かと思えばエドワウ坊やかね?ぷいといなくなったと思ったら、可愛らしいレディを連れて……」
エドワウ「おお、グロリアばあさん、まだ生きていたんですか」
グロリア「ええ、まあこの私も、持って後30年がせいぜいで……え?あそこの娘さんかい?そりゃあジークの孫娘のアーネスト嬢ちゃんだよ。今は連邦軍にいるって聞いていたけど」
ウー「いや、良い御孫さんをお持ちで」
ジーク「いやぁ、身内ゆえつい贔屓目で見がちなものですが、部外者の貴方にそう言っていただければ幸いですじゃ」
ウー「ですが、まだアニーはお返しできませんよ?実は彼女には中尉昇進の辞令が来てます。せめて戦争が終るまではまって頂かなくては」
ジーク「……そうじゃな、その頃にはワシも事業を綺麗にしておきたいものじゃて」
ウー(なるほど、あの連中がアニーを密かに始末してくれというのも当然だな)
先日彼が核弾頭を購入した相手はジークの次男――アニーの亡き父の弟――であり、その対価として金銭の他にアニーの謀殺を要求したのだ。
ちなみに、アニーの兄であるアランの謀殺が手付け金の代わりであった……
追記
ちなみに、殺される前に言っておきますがハリー、グロリア、カエレマクーレ、フィネガンは別名で書いているSSのキャラで、まだまだ死なない予定です。