865 :
709:
スレの寿命も風前の灯、もはや自由に使えるスペースは幾許もありませぬが、
皆様のご好意にすがりつき、例によって長文を送りつけさせていただきたく。
さらに、本日はもう一つお詫びしたき儀がございます。
…今回はストーリーを進めることに専心しており、エロ描写がありませぬ!
このままの調子だと、おそらく次回投下分もエロくはならぬと思われます。
何故そうもダラダラとした書き方をするのか?
冗長な話など読みたくはない、エロシーンだけを連ねて書くべし!
という意見をお持ちの方もおられるかと思いますが、とりあえず矛をおさめ、まずはお聞きくだされ。
そう…当方にとって、ウッソの君は凡百のキャラとは一線を画す存在であります。
アニメ立国日ノ本に、萌えるショタキャラ数あれど、とりわけ当方の胸打つは、ウッソの君の純真さ!
されば、ただイタズラにハンハンホンホンとよがらせるのみならず、次なるエロへの進履橋、
合間合間のエピソードも、しっかり描いておきたいと思う次第。
エロはなくとも、萌えるシチュエーションなら仕込むことができるかと思いますので、どうかどうか…
いやいや、前口上はこのぐらいにしておきましょう。
皆様のご判断は、言い訳ではなく、作品本体をお見せすることで仰ぐもの。
南極において久々に神々のコラボを拝見できたことに感謝しつつ…
見てください!
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「ジリリリリン!ジリリリリン!」
(…はっ!)
鳴り響く電話の音が、私を眠りから呼び覚ました。
(うるせえなあ…何だよ)
「ジリリリリン!ジリリリリン!」
ウッソ君は、私の腕の中で眠ったままだ。
(こんなにうるさいのに、まだ起きないなんて…よっぽど…)
私はウッソ君の頭を枕の上に置き、ベッドから降りた。
「ジリリリリン!ジリリリリン!」
(はいはい、今出ますよ)
目をこすりながら受話器を取る。
866 :
709:02/11/24 02:24 ID:???
「はい、こちら尋問室…」
「何をしているんだね、709号」
「あっ、ボ、ボス!」
たるんでいた気持ちが、一気に引き締まる。
「貴様に尋問を任せてから大分時間が経つが…報告はまだかね?」
口調は静かだが、その声には明らかに怒気がこもっている。
腕時計を見てみると、確かに針は信じられない時刻を指していた。
(しまった!こんなに何時間も寝てしまうとは…30分ぐらいの仮眠のつもりだったのに)
「どうした?報告はまだかと聞いているのだ」
「あっ、はい!ええと、その、こいつ、子どものくせに強情なやつでして…
口を開かせるまでにずいぶんと…」
「苦労自慢を聞かせろ、とは言っていないぞ?」
「えっ…は、はい!それでは、結論から述べます。この少年はたいした情報は持っていません。
ええと…そうそう、モビルスーツの操縦はリガ・ミリティアではなく父親から習ったそうです」
「父親だと?ほう、民間人のくせに自分の息子にモビルスーツの技術を仕込むとは、
ずいぶんと物好きな父親もいたものだな」
「全くで…それでまあ、いくら優秀なパイロットといえどしょせんは子ども、
リガ・ミリティアの重要な機密については何も知らされてはいないようです。
詳しくは報告書にまとめ、後ほど…」
「ふう…」
ここまで必死に口を動かしたところで、ボスは大きなため息をついた。
「やれやれ、だな」
「あの、何か?」
「捕虜に対して情が移ったのか?709号よ」
「な…!!」
流石は組織を束ねる男だ、実に鋭い。
867 :
709:02/11/24 02:25 ID:???
「いいかね709号、相手が何者であろうと、我々は非情に徹しなくてはならん。
これはいつも言っていることだが、工作員たるもの、感情に流されことがあっては…」
「私が職務を怠ったと?」
「少々キツめに責めるか、あるいは自白剤を使えばすぐに結果を出せたはずだ」
「…確かに、私は荒っぽい手段をとることができませんでした。
しかし、相手はまだ子どもなんですよ?そのような…」
「何を甘いことを言っている?いいか、そいつはただの子どもではない。
我々の同志を次々と葬り、ザンスカールの理想を潰えさせんとする…小悪魔だ」
「リガ・ミリティアという組織にとって、彼はチェスのコマの1つにすぎません。
重要機密を知っている可能性はゼロに近いと思われますが」
ついさっきまでの邪念はどこへやら。
私の胸は「ウッソ君を一刻も早く自由にしたい!」という思いで満たされていた。
「可能性が低いだと…いいや、逆だ。
彼はリガ・ミリティアの中枢と大いに関わりがあると見るべきだ」
「なぜですっ!」
「やれやれ…ハンゲルグ・エヴィンの名は知っているな?」
「ハンゲルグ?…ああ、確かリガ・ミリティアの設立に関わったという…」
「そうだ。我々の追及を逃れ、今では見事に姿をくらませておるがね」
「そのハンゲルグが何か?」
「まだ気付かないのか?貴様の取り調べた少年の名は、何だ?」
「それは…ウッソ・エヴィ…あっ!」
名字が、同じだ。
「ようやく理解したか。このぐらいのことはとっくに気付いているものと思っていたがな。
ふぅ…全く、貴様というやつは有能なのか無能なのか判然とせんな」
「た、単なる偶然ということも…」
「いいかげんにしろっ!」
一喝。
耳がキーンとなる。
868 :
709:02/11/24 02:27 ID:???
「わ…申し訳ありません」
「…ふぅ、ふぅ…最近は高血圧気味でな、あんまり怒らせんでくれ。
…すでに代わりの者をそちらに向かわせてある」
「は?」
「今回の任務における貴様の働き、見事だった。特別ボーナスをはずもう。
望むなら、短期休暇をやってもよい」
「あの…私は…」
「貴様は尋問には向いてない。これ以上時間を無駄にしたくはない。
もう一度言う、貴様はもう下がってよい。代理の者と交代しろ」
「ボス!」
「話は以上だ」
通話が切れた。
(なんてことだ)
指でまぶたの上をおさえる。
(このままではウッソ君が…どうしようか…)
「ドンドンッ!」
今度は部屋のドアを叩く音がした。
「ドンドンッ!」
まるで、私に余計なことを考えさせまいとしているかのような、乱暴な叩き方だ。
(やばいっ)
急いでズボンを履き、上着を羽織る。
さらに、いまだ眠り続けるウッソ君の下着をもとの位置にもどしてから、私はドアを開けた。
「いよう、今回はお手柄だったなあ。
まさかお前がリガ・ミリティアの鼻をあかして見せるとはなあ」
そこに立っていたのは、組織の同僚である710号だった。
手には大きめのスーツケースを下げている。
「私の代理が…よりによってお前とは!」
「よりによって、とは失礼だな。お前の尻拭いのためにわざわざ出向いてやったんだぞ?
近い内にディナーを奢ってもらうからな」
神様キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
870 :
709:02/11/24 02:27 ID:???
710号の拷問の手腕は、それはそれは見事なものらしい。
どんな屈強な男であっても、彼の手にかかれば1時間で泣いて許しを乞うようになり、
全ての秘密を吐き出した後で…廃人に追いこまれる。
そういう噂は、しょっちゅう耳にしている。
「その子は何も知らんぞ。私がいくら聞いても…」
「ふん、ガキってのはな、お前が思っている以上にしたたかで、強情な生き物なんだよ。
…問答している時間はない、俺はボスの命令でここに来たんだ。さあ、そいつを起こせ」
「ぬう…しょうがないな…」
ウッソ君の肩をつかみ、揺さぶる。
「さあ、起きるんだ」
「うーん…んんんんん…シャクティ、あと5分間だけでいいから…」
「すまない、ウッソ君…今度は痛い方の拷問をしなくちゃいけない…」
「どけ、709号」
710号は私を押しのけると、ウッソ君の前に立ち、腕を大きくふりあげた。
「寝ぼけてるんじゃねえぞっっ!」
ウッソ君の頬に、710号の平手打ちが飛んだ。
「痛っ!」
「目が覚めたか?」
「な、何っ?何ですかあなたはっ!」
「誰でもいいだろうが」
さらに、もう一発。
「あうっ!」
「お、おい、710号…」
「お前は黙っていろ」
私には一瞥もくれず、710号はスーツケースを開けた。
ハンマー、ムチ、ペンチ、ドリル、ライター、鎖…
ケースの中には、見ているだけで痛くなりそうな道具がギッシリと詰まっている。
710号はその中からロープを取り出すと、ウッソ君の上に覆いかぶさった。
「何するのっ!?」
「拷問だ。俺はそこにいる腰抜けの兄ちゃんと違って、ガキ相手でも容赦はしないからな」
871 :
709:02/11/24 02:28 ID:???
「やだっ!やめろやめろやめろっ!」
どうやら弛緩剤の効果はもう切れているらしい。
ウッソ君は思いっきり手足をばたつかせ、710号を引き離そうとしている。
だが、さすがはプロと言うべきか、710号はウッソ君の抵抗を難なくさばくと、
鮮やかな手つきでウッソ君の手首と足首を縛り上げてしまった。
「なあ710号、あんまり手荒なことは…」
「まだいたのか?とっとと消えろ」
「今度フルコースを奢るよ。だから頼む」
「ふざけたこと言ってるんじゃねえ!そんなんだからお前はいつまでたってもグズのままなんだよ!
…しょうがないな、そこで見学していろ。俺のやり方を見て、非情の精神を学べ」
今度はスタンガンが取り出された。
「さっきもそっちの人に言ったけど、僕は何も知らないっ!
いくら痛めつけても無駄ですよっ!」
「ガタガタ騒ぐな!」
ウッソ君の足の裏に、電極が押しつけられる。
「ぐあああっ!」
「どうだ?気絶しない程度に電圧は抑えてあるが…結構ビリッときただろ?
お前は俺に逆らえる立場じゃないんだよ」
「うううう…」
「まだそういう反抗的な目つきをするのか?」
「…」
「どうしようもない馬鹿だな、お前。
ところで、足の裏ってのは人間の体の中で最も皮膚が厚い部分らしいなあ。
その足の裏ですらあんなにビリビリくるんだから、最も皮の薄い場所に電気を流せば…
それはそれは大変なことになるだろうねえ」
710号の手が、ウッソ君のトランクスにかかる。
「じゃあ、最も皮の薄い場所とはどこか?それは…」
スッ、とトランクスを脱がす。
「ひっ…」
「亀頭、つまりチンチンの先っぽだよ」
キタ━━(゚∀゚)━( ゚∀)━( ゚)━( )━( )━(゚ )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━!!!!!
873 :
709:02/11/24 02:29 ID:???
「710号!」
私の静止の声も、709号を止めることはできない。
「…おおっと、これは失礼、まだ剥けてなかったか。じゃ、俺が一足先に大人にしてやろう」
包皮がずり下げられ、先端が顔を出す。
「…っ!」
「無理に剥かれて痛かったか?…黙ったままだと、もっと痛い目に会うことになるぜ」
「う…う…」
「怖いか?決して俺に逆らわないと約束するなら、やめてやってもいいぞ」
「知らない…知らないんだよ…」
全身をガクガクと震わせながら、ウッソ君はようやくそれだけの言葉を絞り出した。
「そうかい。じゃあ、脳みそがぶっ壊れるまで痺れてもらおうか」
710号はスタンガンを構えた。
(ウッソ君…)
しぼみきった突起に、スタンガンが近づいていく。
ウッソ君は覚悟を決めたのか、目をギュッとつむり、唇を噛みしめている。
(このままじゃ…そうだ、このままじゃ駄目だ!こんなことっ)
「見ていられるかあっ!」
私は懐から銃を取り出すと710号に踊りかかった。
「この野郎っ!」
「…!お前、何を…!?」
銃の柄の部分で、後頭部を力いっぱい殴りつける。
「ごげっ」
珍妙なうめきと共に、710号は床に崩れ落ちた。
874 :
709:02/11/24 02:32 ID:???
「あ…」
事の後で、私はこの上ないほどの後悔に襲われた。
(しまった…つい…)
「これは…?」
恐る恐る目を開けたウッソ君は、何が起こったのか分からずキョトンとしている。
(参ったな…これは立派な…反逆行為だ…どうしよう)
「えっ…どうして」
倒れている710号を、不思議そうに眺めている。
(いつも俺はこうだ…冷静さが足りなくて、すぐ頭がカッとなって…
くそっ、スパイ失格だ…どうしようか…ボスにはどう言い訳したら…本当に…)
「すみません、あの、これは一体?」
「ん…ああ…」
ウッソ君にあいまいな返事をしてから、私はさらに考え続けた。
(スパイ失格…そうだ…失格でも、結構じゃないか…
もともと、俺にはこんな仕事は向いてはいなかったんだ。
このまま処罰されるのを待つよりは…いっそのこと…よしっ!)
私はウッソ君のロープをほどいた。
「助けて…くれるんですか?」
部屋の隅にたたんでおいたウッソ君のジャンパーとズボンを拾い上げ、ベッドの上に置く。
「すぐに着ろ。逃げるぞ」