ウッソたんハァハァ3〜男性専用〜

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ままま待った、当方をギロチンにかけるのは待ってくだされ皆様方!
まことにまことにあいスマソ、↑はちょっとしたユーモアであります。
かけがえのない皆様方の優しい「キボンヌ」の声、裏切る道理がどこにありましょう。
以下より書き綴っていく代物こそが大本命。
さあ、我が筆に諸天善神の加護よあれかし!
それでは…(深呼吸)
見てください!
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どうしようもなく、ドキドキする。
目の前の粗末なベッドの上には、薄手のシャツとトランクスのみを身にまとった少年が
無防備な姿で横たわっている。
部屋の中にいるのは私と少年の、2人っきり。
そう、自分は今、目の前の少年を好きなように弄ぶことのできる立場にあるのだ。
口の中が乾く。
実に静かだ。
耳に入ってくるのは少年の可愛らしい寝息の音と、次第に激しさを増す自分の心音だけだ。

私はガチ党直属のスパイ組織の一員だ。
普段は「工作員709号」と呼ばれている。
仕事の内容は諜報活動、破壊工作、暗殺…などなど。
そう、危険と隣り合わせの任務を隠密裏に遂行していく、闇の世界の住人なのさ…
などと言えば聞こえは良いが、実際のところ、私のスパイとしての腕前は
あまり人に自慢できるようなものではない。
ヘマばかりしては同僚の足を引っ張っている。
「貴様は自分の感情に正直すぎる。努めて冷静であれ」
私のボスは、事あるごとにそう説教してくださる。
いささか悔しいが、おっしゃる通り。
私なんぞがどうして今まで生き残ってこれたのか、そしてどうして今の職場をクビにならないのか、
自分でも不思議に思う。
738709:02/11/16 01:29 ID:???
私、及び私の同僚たちに「地球に降り、リガ・ミリティアの新型モビルスーツ・通称『ヴィクトリー』の
メインパイロットを拉致せよ」という命令が下ったのは、つい数日前のことだ。
全く、お偉いさんたちはいつもこうだ。
極めて困難な任務を、極めてサラッと押しつけてくれやがる。
現場の苦労を顧みない上層部への呪詛を(もちろん、彼らには聞こえないような場所で)
つぶやきながら、渋々仕事を始める…
それが私のいつものパターンだ。
が、今回だけは上の連中に感謝せねばなるまい。
ボスから配られたターゲットの資料を見ていて、私は2回ほど仰天した。
1度目は、ターゲットの年齢を知った時。
クロノクル中尉の報告書によれば、ヴィクトリーのパイロットは若干13歳の少年だと言う。
べスパの歴戦のツワモノたちが、そんな子どもに煮え湯を飲まされつづけているのだ。
それほどの大手柄を立てる子どもとは、一体どういう人間なのか…
軍の人間ならずとも、実際に会って確かめたくなるというものだ。
そして2度目は、ターゲットの顔写真を見たとき。
理由は…言うまでもないだろう?
それ以来、私の頭の中は「この子を抱きしめたい!」という邪念に占拠されたままだ。
739709:02/11/16 01:29 ID:???

私の組織は、仕事のアドバイスなんかはしてくれない。
「任務達成への方策は各自で自由に考えよ。結果さえ出せればどのような方策を用いても構わない」
それが我が組織のモットーだ。
珍しく仕事への意欲が旺盛になった私は、まず仕事をするためのパートナーを探した。
ところが、心優しい同僚たちはどいつもこいつも口を揃えて
「お前とは組みたくない。やるなら1人で動いてくれ」と仰せになる。
まあ、リガ・ミリティアと言えば数ある反ザンスカール勢力の中でも特に厄介な奴らだ。
今度の任務はかなり骨が折れるものになるだろう。
私のような少々ドジなお荷物を抱えたくないと考えるのは、当然のことだ。
仕方ない。
たった1人で虎口に飛び込み、仲良くチームを組んで仕事をしている他の同僚どもを出し抜かねばならない。
ターゲットに魅入られた私は足りない知恵を振り絞り、計画を練った。
ああ、練りに練ったさ。
結果、非常に壮大で、しかも非常に危険な作戦ができ上がった。
「こんな作戦、本当に実行できるのか?」と思いながらも、
地球に降り立ってからの私は死に物狂いで頑張った。
ああ、頑張りまくったさ!
地球に降り立った後、私はまるでコンピューターの回路図のごとく複雑な手順を一歩一歩正確に踏んでいった。
何度も何度もギリギリの綱渡りを演じた。
時には大きな壁に立ちふさがれ、因果な仕事をしている自分の身の上を呪うこともあった。
またある時には大いなる幸運に助けられ、喜びの余り自分がこの世に生まれたことを神に感謝した。
そして…
自分でも驚くほどの大活躍の末、私はついにターゲットを捕まえることに成功したのである!
740709:02/11/16 01:31 ID:???
私が見事に任務をやり遂げたと知ったときのボスの驚き様は、それはそれは壮絶なものだった。
複雑な顔で「ご苦労だった、休んでいい」と言うボスの言葉をさえぎり、
私はターゲットへの尋問を自分にやらせてくれるよう頼みこんだ。
「何故だね?尋問の技術に長けた人間は他にいくらでもいる。貴様に任せる理由など思いつかないのだが…」
「自分は今まで尋問らしい尋問をしたことがありません。一度ぐらいは経験しておくのもいいかな、なんて…」
「ふうむ…まあ、人生何事も経験だしな。いいだろう、貴様に任せる」
「あ、ありがとうございます!」
私は小躍りしながら、ターゲットの待つ尋問室へと向かった。

目の前の少年…ウッソ・エヴィン君は実に気持ちよさそうに眠っている。
「まだ薬の効果が残っているのかな…」
だが、これ以上はやる心を抑えることなどできない。
可哀想だが、そろそろ目覚めてもらわねば。
「ウッソ君、起きたまえ、ウッソ君!」
叫びながら、ウッソ君の頬を軽く叩く。
「んんんん…」
軽くうめいた後、ウッソ君は瞼を開いた。
(続く)