司馬遼太郎著「コロニーを行く」

1通常の名無しさんの3倍
第三巻、「ムンゾの道」が一番面白かった、
22:01/10/22 13:47
\今だ!>>2ゲットォォー!!!/
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄   (´´
      ∧∧   )      (´⌒(´
   ⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡(´⌒;;;≡≡≡≡≡
         ̄ ̄  (´⌒(´⌒;;
       ズザァァアアーッ
3通常の名無しさんの3倍:01/10/22 13:47
あ、俺今読んでるよ、コロニーに戦艦の士官学校をカツと一緒に
作ろうとしてるところ
4通常の名無しさんの3倍:01/10/22 13:51
サタカ「司馬は高い所からアースノイドを見下しながら執筆している。
ガンダムファイトで苦しむ地球の人間のことなど考えていないのだ。
彼の読者にはコロニー公社のお偉方が多い。あるいはルナリアンに媚びる社畜。
歴史は地球市民の視点で著述されるべきなのである。
大虐殺を行ったギレンを革命家として描くのも駄目。
フジサワの随筆『ギレン嫌い』でも読むがいい。」
5通常の名無しさんの3倍:01/10/22 13:53
私はロナ屋カヘイを主人公にした「ラフレシアの沖」が好きです。
新撰組=ティターンズか?
7通常の名無しさんの3倍:01/10/22 13:57
俺は小説を書いていた頃の作品「燃えよビームサーベル」が好きだったな。
8通常の名無しさんの3倍:01/10/22 13:57
「燃えよガンダム」副題、君よ走れ
9通常の名無しさんの3倍:01/10/22 13:58
>>6
海援隊=ティターンズ
10通常の名無しさんの3倍:01/10/22 13:59
「功名が辻」主人公ブライト
11通常の名無しさんの3倍:01/10/22 13:59
なんだかグリプス戦争あたりがマッチしそうだな
12通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:03
「スペースノイドを考える」対談集
「アクシズを考える」対談
「木星圏について」
だいたいこれで各民族の特性を勉強できる。
13通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:04
4番目のニュータイプ
1413:01/10/22 14:05
4番目の強化人間でした。逝ってきます。
15通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:07
銀河へ向かって跳ぶがごとく
16通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:10
若い頃彼は宇宙艦隊に所属していた。
ルウムの敗戦を聞いて慄然したらしいよ。
俺はこんな脆いトリアーエズに乗せられたまま死ぬのか、とね。
17通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:25
清水義範みたいに誰か真似してくれ、奴の文体を
18通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:28
公国盗り物語
19通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:28
幕府=連邦
薩長=アクシズ
20通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:30
>>18
前半の主人公がデギンで後半がシャアだったよね。
21通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:30
倒連邦なのか?違くない?
22通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:37
「妖怪」の主人公はグレミーかな?
23通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:39
24通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:39
「梟のジャブロー」
主人公、忍者赤鼻
映画見に行った奴いる?
25通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:39
ソレハアクマノリンクダ!
26通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:41
>>24
最後にシャアが赤鼻と間違えられて処刑されるあれか?
27通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:45
覇王の家=ザビ家
28通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:45
「ソーラー・レイ砲」
技術師アサクラが主人公
29通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:47
>>28
偉い人の横槍で真鍮で造ったから、一回しか使用できないんだよね。
30通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:53
ロナ家の人々
31通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:55
「世に棲む日々」
アムロの幽閉生活7年を描いた作品。
32通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:56
「マリアの風景」
33通常の名無しさんの3倍:01/10/22 14:59
>>10
ブライトの出世は全部ミライのお陰だったという新説が出たやつだろ。
34通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:01
「ジャブローの護衛者」
主人公は・・・思いつかん(w
京都守護職会津中将様役は誰だ!?
35通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:02
ウッディは?
敵前逃亡中事故死したことにされたってことで。
36通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:10
「十一番目の志士」
主人公はアクト・ザク
勝海舟も守ったりしたらしいが、実際は設計図止まりの架空の人物だった。
>>35
う~ん、もう一声。
位がちと低い(w
38通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:13
>>36
藁タ。
3935:01/10/22 15:16
>>37スマソ。
ではジャミトフは?
連邦のために戦ったけど、死後の部下が馬鹿ばっかで藩は反乱軍扱いになり、
あげく本人の名誉も傷つけられた。
40通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:17
「城塞」上巻:ソロモン 下巻:ア・バオア・クー
41通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:21
>>39
イイ!!
病死さえしなければ案外ジャミトフあたりの実力は備えたかも
ティターンズもとい新選組も飼ってたしな(w
まあ最良は「純真で」「田舎者で」「養子で」「生真面目で」「それが為に貶められた」奴だが
そんなのはおらんよなぁ・・・。
42通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:24
「軍師二人」死に場所を求める戦士達の話。
後藤又兵衛:ケリィ・レズナー、真田幸村:アナベル・ガトー
43名無しさん@核弾頭:01/10/22 15:26
英パー艦長はどーよ
44通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:28
ジャミトフ
アクシズを利用しようとするあたりイデオロギーに忠実じゃないから純真ではない。
アルザス=ロレーヌは辺境だが所詮ヨーロッパ
出身地風(ドイツ風味)の苗字で養子の可能性は薄い。
でも生真面目ではある。
45通常の名無しさんの3倍 :01/10/22 15:30
「国盗り物語」
前編:ジオン・ズム・ダイクン 後編:デギン・ソド・サビ

ちと苦しいか。
46通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:30
エイパー、かなりいいね。
でも一年後記録が抹消され、不名誉が後世に残らなかったのが残念。
47通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:32
「奇妙なりバスク」
そのまま。
48通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:32
>>20>>45も捨てがたい。
49通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:34
「朱盗」
シャアの赤を盗んだライデンが主人公。
50通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:35
「人斬りアムロ」
洒落にならん・・・
51通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:36
>>50
「あなたに物を恵んでもらう理由がありませんから」
ってなりそうだぞ
>>51
御意。
浅学非才でエース級のMSパイロット・・・求む。
53通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:40
>>52
人斬りヤザン
これでどう?天才・・・かな
54通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:40
>>48
前編主人公が息子に殺されて終わるという点で、>>20がベターと思える。
国盗り物語は明智光秀が蝮と信長の両主人公を観察する第三の主人公だったけど、
ジオン版の場合、デギン公に仕えた後シャアと合流したマハラジャがそれに当たるだろうか。
「ティターンズ血風録」を誰か書いてくれsage

別にティターンズじゃなくてもOKだけど
56通常の名無しさんの3倍 :01/10/22 15:42
「翔ぶが如く」はシャアがいい。
序盤~中盤、引っ張って緊張感を持続させておいて、
終盤の宣戦で一気に盛り上げる。
57通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:45
>>55
「デラーズ・フリート血風録」とかね
58通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:50
「燃えよ剣」「新撰組血風録」その他新撰組関係
忘れられて悲しむ「ニュー・ディサイズ」(藁
>>57
「前髪のデラーズ」とか?

ア、ケガナカッタ
60通常の名無しさんの3倍:01/10/22 15:52
「カツ糞の賦」
語呂が似ているだけだが。
項羽と劉邦 アムロとシャア
62通常の名無しさんの3倍:01/10/22 16:00
>>60
「夏草の賦」はハヤトでもよかったかなと思ってた所。
但し、死んだ息子の出来を考えるとあまりにも(略

あと、イメージ的には
ヤザンの「尻啖え孫市」とか
シロッコの「峠」とか。
63尻啖えジュドー:01/10/22 16:01
MSの名人である主人公が、ひょんな事からアクシズの総大将を付け狙うお話。
やってる事は暗殺なんだけど、本人のからりとした性格からどうにも憎めない。
特にアクシズの若騎士に『俺の尻啖え』と挑発するシーンは良いね。

すまん、どうもイマイチ……
64通常の名無しさんの3倍:01/10/22 16:10
ジオンが勝っていたら坂の上の雲ができたんだが。
65通常の名無しさんの3倍:01/10/22 16:15
「最後の王女」
ザビ家最後の生き残りとして祭り上げられながらザビ派残党の反乱を終わらせた
ミネバ・ザビを描いた作品。
元ネタ:最後の将軍
>>65 オモロイ だけど事実上主役はハマーンになりそう。
67通常の名無しさんの3倍:01/10/22 16:28
>>66
シャアにさらわれた後とかムーンクライシスとかまで含むのかも(w
68通常の名無しさんの3倍:01/10/22 22:56
「コロニーが辻」
一介の青年将校がネオジオンの総帥になるまでを描く。

・・・ 生まれが偉いから没か(涙)
「馬上少年過ぐ」
馬=木馬
少年=アムロ

キャスティングと内容は一切関係ありません。
70通常の名無しさんの3倍:01/10/23 10:35
「胡蝶の夢」
アーガマの医療制度向上に力を尽くしたハサン先生の足跡と、その
「自称」弟子カツのドキュソっぷりを描いた長編。
>>58
「ニュー・ディサイズ」は新選組よりも天誅組、或いは生野義挙が連想されるな。俺は。
72通常の名無しさんの3倍:01/10/23 12:53
「歳月」
頭脳明晰であるが為に嘲弄されて逝ったジャミトフの生涯を描く
73通常の名無しさんの3倍:01/10/23 14:20
「ベルファーストの間者」
ミハル・・・
74通常の名無しさんの3倍:01/10/23 20:39
「正にククルスドアンは最後の古武士なのだ」
75通常の名無しさんの3倍:01/10/24 09:19
もうネタ切れか?
76通常の名無しさんの3倍:01/10/24 15:23
司馬遼太郎だけじゃ持たないから、他の作家の時代小説・剣客小説もありにしない?
77シャアとブライト:01/10/24 21:07
この時期、ティターンズに対しては、エゥーゴもネオジオンも、
「スペースノイド」
ということになっている。しかしきっすいのスペースノイドはネオジオンに圧倒的に多く、
ブライトの艦はその点においても雑軍であった。その部下の大部分はかってのサイド1でたむろっていた
素人と、死んだブレックスに属していた雑軍で、かれらはそれぞれ目的を失って散らばっていたのが、
職をもとめてブライトのもとに集まってきただけともいえなくもない。
「この隊長は強いか」
ということがかれら流動性の高い兵たちの関心の一つであった。その強さの内容はひどく
アニメ的で、操縦の能力というよりもトミノじみたセリフ、さらには気迫、あるいはひと目みて
気の弱いものなら逃げ出すような怪異なモビルスーツを持っていることが条件であり、その点、
シャアはいかにも兵を魅きつけるのにふさわしかった。
ブライトは長い戦歴の持ち主であるという点ではかろうじて士卒達を安堵させたが、
しかし艦長自らビームサーベルをふるって敵艦におどりこむという個人的戦闘力は持っていない。
このため、エゥーゴは一話一話帰順兵や新人を吸収してふくれあがってはいるものの、
ネオジオンのような圧倒的な戦闘力はもたなかった。
しかし、エゥーゴにも長所がある。
ブライトという人間が作り出している艦内の空気が、なんともいえず家庭的だということであった。
「艦長(ブライト)はまれにみる苦労人だ」
と、たれもがいう。苦労人とは人を包容し、人のささいな罪や欠点ばかりがみえ、
その長所や功績を認めざるを得ず、つねに処が激戦地で、その人物に接するとなんともいえぬ
苦労の大きさと同情を感ずるという存在をいう。
このガンダム世界でいうところの保護者というなんとも説明しがたいものを人格化したのが
苦労人であり、ブライトにはそういうものがあった。
いいかえれば、ブライトの持ち物はそれしかない。
78通常の名無しさんの3倍:01/10/24 21:16
>>77
うまい。
スレ守護神登場!
>>77 やるなあ、本物の司馬遼だろ?
え、池波正太郎だと思ってた。
鬱だ、死なないけど。
81大気圏越え:01/10/25 03:19
ホワイトベースとその艦載機が轟音をとどろかせてジャブローをさったのは、12月14日のまだ陽ののぼらぬ刻
限である。ジャブローのものはたれもしらない。
「今日はティアンムがジャブローを発してソロモン(コンペイトウ)へ向かうそうな」
と、この朝、陽がたかくなってからレビル将軍は起き、側近にいった。参謀本部が知っている連邦
の行動予定はそれだけであった。
やがてティアンムが暇乞いのために統帥本部に参上しノーマルスーツのまま戸口で敬礼した。
「ブライトは?」
レビルは不審に思い、側近に質問させた。ティアンムはあいもかわらず口の中でぶつぶつと答え、
いっこうに要領をえない。
「つまりホワイトベースは先発したのか」
と問いかけると、どうやらそのようでもある。そのティアンムが退出したあと、側近のひとりが、
「けさ、暗いうちに、第6発射台のあたりにエンジンのとどろきが湧きおこり、月へ去ったという
うわさがございますが、それがホワイトベースだったのでしょうか」
といった。
「月へ?たしかに月か」
レビルには不審であった。ジオンがソロモンからア・バオア・クー、テキサスといったサイドの
ラグランジュポイントに終結しているとすれば、ジャブローをルナ2へ出なければならない。
「解せぬ」
レビルは不安になった。あのどこか頼りなげな第13独立艦隊が、したたかな勇将、知将のいる
ジオンの大軍をはたしてうてるであろうか。

ジャブローをでたホワイトベースは、アマゾンのジャングルの上でこの日フラミンゴをみた。
82グラナダ状:01/10/25 03:39
その艦隊の列の前にはジオン軍の正規の隊長であるシャリア・ブルが
黒糸有線の大砲の機体で護衛し、艦隊の列の最後尾にはキシリアの手の
もののララァ・スンが、肩砲緑機体の大型MAに乗って護衛してゆく。
このふたりがキシリアの命じた護衛指揮官であった。このキシリアの
やった人事についてもギレンはあとできき、とっさに事の本質を見ぬいた。
―キシリアは依然として、自分がこのギレンと肩を並べる存在であると思っているらしい
といった。
ギレンの観察には、むりがなかった。法理として正しかった。なぜならばシャリア・ブルは
ギレン任命によるジオン軍のニュータイプパイロットなのである。しかしララァ・スンに
いたってはなにものであるか。
(娼婦の上がりときくが、わしは名も知らぬ、顔も知らぬ)
ジオンの軍籍に名ののった正式な士官ではなく、キシリアの私的な部下にすぎない。公国体制
からみればそのあたりの士官に追いつかわれている一般兵にすぎず、下民であるにすぎない。
このキシリアの感覚は重大であった。ギレンはかつてキシリアに対し、ことさらに、
「お前はわが妹であるとはいえ、ジオンの体制にあってはわが部下である」
という意味のことをさとした。そういう公国秩序をキシリアはあきらかに無視し
去ったものである。キシリアは自らをもってギレンと同格としており、「兄の権力はとりも
なおさず妹の権力である」とおもっている証拠であり、この意識ははっきりと、「ジオンの
総帥はギレンと自分である」という考え方をキシリアがもっていることをあきらかにあらわ
していた。そのようにギレンは解釈した。
83シャングリラ:01/10/25 04:06
月軌道上に浮かんでるハマーン艦隊の幕僚室では、
――なぜマシュマーはラビアンローズ攻撃の主力を向けてくれないのか。
という、もはや宿願といっていいほどの希望(マシュマーは頑固にそれをはばんだ
ことはすでにふれた)をもちつづけていたが、かといってマシュマーの能力問題に
ついては口に出して批評する者はひとりもいなかったらしい。
「エンドラにはエンドラの面目がある」
と、たれかがいったことはある。マシュマーは正々堂々とZガンダムを正面から攻めて
ゆきたいのであろう。ラビアンローズは無防備に近いが(のちにエゥーゴがあわてて護衛をつけた)
マシュマーにすれば、
「ラビアンローズのような非武装の補給艦を叩いたところでエゥーゴを屈服させることはできない。
エンドラは主力エゥーゴ艦隊を殲滅するのが目的である」
と、つねに回答はそれであった。サダラーンにすればラビアンローズを叩けば補給路を絶てる。そこに
戦闘艦を置いてコロニー内の軍艦を艦載粒子砲で脅せばそれでエゥーゴの残存艦隊は消える。
ハマーン艦隊はそれでやっと月面を離れて地球軌道に入り、地球降下を行う準備ができるのである。が、
マシュマーはそれを承知しない。
84シャアがいく:01/10/25 04:19
シャアはこの時、フィフス・ルナに続いてアクシズをも落とすことを決意したらしい。
余談ではあるが、筆者もアクシズへ(今は片割れではあるが)以前訪れたことがある。
数十発の核パルスエンジンはすでに内部は取り外され、ノズルのみが往時の面影をしのばせていた。
この時案内人が、
「ここはラカン・ダカラン様が指揮をなされて建造されたものです」
と、説明を受けたが、筆者には初耳であった。
案内人はキャラ・スーンの遠い縁戚に当たり、アクシズでは今もキャラ・スーンの壮絶な死が
マシュマー・セロと共に祭られているらしい。
すでにネオジオンの象徴たるモウサはサイド4へ移されていたが、かつての
ネオジオンの往時がしのばされた。
少し余談が過ぎた。
ここでアムロ・レイに目を向けたい。アムロ・レイこの時、ロンドベルの一員で
あったことはすでに述べた。アムロはコロニー出身ながら、地球連邦政府に身を置いた。
それはいい。
しかしニュータイプという生粋のスペースノイドでありながら、同じスペースノイドに
拒絶され、シャアの行動を予見できなかったこれはどうであろうか。
85通常の名無しさんの3倍 :01/10/25 09:01
(・∀・)イイ!
うまいなー
良スレにつき上げ
>>84
「余談ではあるが」と、「筆者も××へ以前訪れたことがある」
やっぱりこれだよな。
88通常の名無しさんの3倍:01/10/25 12:06
>87
うむ、道灌である、
文体が卑情に某N●K風で大変よろしい。
84氏は現代の名工であるな。
89通常の名無しさんの3倍:01/10/25 12:17
淡々とした語り具合がうまいね!
90通常の名無しさんの3倍:01/10/25 12:50
77と81から84は田村高廣に朗読してもらいたい。
91グレミー組血風録:01/10/25 17:51
「グレミー、いまだ」
斬るまねをした。今なら公然とコア3でハマーン一味を押しつつんで討ち取る名分がある、
とラカンはいうのである。理由の第一は、ハマーンはサダラーンを無断使用している。第二に、
「勝手ニ外交折衝不可」というネオジオン法度書きに違反している。違反すれば、銃殺もしくは
追放の罰則であった。摂政といえどもこの法からはのがれられないはずである。
「しかし」と、グレミーは眼をそらし、
「ハマーンを落とせる男がいるか」
「プルツーなら落とせましょう。私が死を覚悟して踏み込んでもいい。キャラ・スーンは
こちらのニュータイプ部隊のファンネルを一斉射で十分だろうし、マシュマー、イリアは、
スペースウルフが討ち取る」
「なるほど、勝てるかもしれない。しかしこれは戦争ではない。戦争なら死を賭してもいいが、
これは処刑だ。処刑に怪我人をだすことはあるまい。―やはり」
とグレミーはいった。
92アーガマ異聞:01/10/25 18:08
ブライト・ノアは、加入後わずか数日でアーガマ艦長に抜擢され、独立艦隊指令、
を兼ねるという隊内では異例の立身をした。

ブライト・ノアの栄達の理由としては、UC00135年、ブラウ・フィリス氏がアスト
ナージ・メソッド老人の昔話を取材され、その談を次のように記録している。
―ブライトはエマと共に勿論地球の出で、おまけに戦歴がらニュータイプのことは
良く知っているし。その上、カラバの間の事情を知っていました。
いわば今でいう支援組織の消息に通じているので、隊で支援が必要な時には、この
男の案内で、パイロットが地球へ出かけて行ったものです。
―さて、行ってみてどれほど戻ってきたかはしりませんが、ブライトが「また地球
へ降ろしに行ってくる」とウォンさんへ話しているのをたびたび聞きました。
平パイロットなども、「ブライト艦長は苦労のかたまりから生まれてきたような人だ。
いい忍耐を持っている」などといっていたものです。ブライトが、エゥーゴの上に立つ
身になったのは、ただこのニュータイプの保護者をするためだ、などと申していました。
二十五六でしたろう。身体は大きい方ではなく、白目のない、余り多くを語らなぬ人でした。
93通常の名無しさんの3倍:01/10/25 18:47
「伍長の夢」

主人公 バーナード・ワイズマン

ザクに生き、ザクに死す男の壮絶な一生
94最後の公女:01/10/25 19:38
アクシズにいる公女ミネバはこの年、八歳になる。
地球圏におけるシャアの勝報を側近たちからきき、
「重畳」
とうなずき、無邪気に微笑した。
「シャア大佐の働き、満足している」というと、
ハマーン・カーン(摂政)、マシュマー・セロといった高官たちは言葉をあわせ、
「ミネバ様の御威光でござりまする」
と、即座にいった。
シャアの働きを、軽く評価しようとした。
95コロニーの記:01/10/25 20:22
空想につきあっていただきたい。

木星が銀河にちかいということについてである。
そこは、岩とメタンだけでできあがっている。人影はまばらで、そのくらしは
宙に棲んでいるとしかおもえない。
すくなくとも、はるか彼方の地球圏にひろがる宇宙世紀のひとびとからみれば、
おなじヒトの仲間とはおもえなかったろう。しかもMSをサイコミュで乗っている。
搭乗してイオのように駆け、カリストのようにビットを引きしぼり、
機動しながらビームを放つ。
―あれは、人ではない。
と、宇宙世紀、地球圏のオールドタイプは思った。
96星雲の夢:01/10/25 20:49
ところがハマーン方の兵力はただ一機だけである
一機だけが、むらがる敵軍のなかに突入したという珍妙な戦例は、かつてない。
しかもこの一機のMSは堂々たる一手の隊長でありながら、護衛の機数さえもっていなかった。
マシュマー・セロがそれである。
マシュマーは、エンドラとともにコア3へ参陣すると、先鋒の隊長となることを申し出た。
ところが、マシュマーの猪突をおそれたハマーンが、その任をキャラ・スーンにあたえてしまっ
たことから、事がこじれた。
「アクシズは近い。二番組にまわされてサーベルがふるえるか」
キャラが膠着しているすきに、マシュマーは自分の艦隊を率いてさっさと
先行してしまった。おどろいたイリア・パゾムがロイヤルガードをそろえる
いとまもなく、後を追ったのである。
「行け、エンドラの勇者たち」
マシュマーはバラをかかげて部下に命じた。両隊は互いに一つの戦域で
ひしめきあいながら突進するというさわぎになった。
うちには、リゲルグのイリアも遅れて、マシュマーとキャラの競争になり、
アクシズに近づいたところでキャラがロイヤルガードから離れてしまったことに
気づいて引きかえし、マシュマーが、
(それみよ、勝ったわ)
と思ったときは、すでに敵のただなかに単機で突き入ってしまった。
マシュマーは奮迅のはたらきをしてから、ついにサーベルも行動の自由もうしない、
バラを胸に愛機のザクⅢ改のコクピットに居座り、ハマーンさま万歳の叫び声を
あげてから、手柄を敵に渡した。
97星雲の夢:01/10/25 20:50
この思わぬ事故のためにキャラの先鋒がくずれたち、それがサダラーンの本隊にまで
およんで、全軍アクシズへ引き上げる羽目になった。
「強化しすぎたか・・・」
と嘆くものもあれば
「出ていった時の威勢の良さはみせかけだったのか」
という者もある。
98ジオンがゆく:01/10/25 21:32
これにはジオンもおどろいた。
キシリア様は、いうにも事欠き、
「連邦を倒せ」
という。いや、はっきりおったわけではないが、そんな意味にとれるような
ことを人形遊びをするようなさりげなさでいったではないか。
余談ながら、連邦をゆさぶりはじめたスペースノイド自治権運動というのは、
この頃から数年後におこるのであるが、ジオンがアルテイシア様と話している
この宇宙世紀0059年1月15日現在では、連邦というものは地球の公転より
安定であり、諸大陸の人民は元より、スペースノイドも、
地球連邦
といえば、北極星よりも尊(たか)いものと信じきっている。
ましてダイクン家は無官ながら連邦成立以来連邦の維持につとめ、縁戚という
縁戚は、コロニーよりも地球びいきであった。
そのダイクン家の盟友ザビ家の息女が、茶話のついでに、ニコニコと、
「みなさんで倒しておしまいになれば?」
というのである。
正気か、とジオンでさえ思った。
ジオンでさえ、といったが、ジオンそのものも、連邦をたおすなどは
夢にも思ったことがなかった。
あたりまえのことだ。
連邦そのものが地球圏なのである。連邦あってこそのサイド3であった。
そのサイド3があってこそ、ジオンは思想を語れる。する気にもなる。
99新説 摂政記:01/10/25 21:50
「ハマーン」
マハラジャーはいらだった。
「いったいどなたをたてるというのだ」
「ミネバ様でございます」
「ばかな」
わずか3歳である。
ミネバは、デギンの三子ドズルの唯一の遺児であり、ギレンにとっては姪にあたる。
ソロモンの攻防戦のときミネバはその生母とともに父ドズルのそばにいたが、ドズルは
愛妻のゼナに
「その方は女である。その姿ならあるいは敵も油断するかもしれず、さればこの戦火を
くぐりぬけてミネバを落とせ」
と命じた。ゼナはこの幼児を抱き、敵のかこみをくぐりぬけ、輜重の艦にとりまぎれて
ソロモンを脱出した。その後ミネバはゼナに抱かれてグラナダへ落ちついたが、この停
戦のため、数日前からアクシズにきている。
ハマーンはミネバを推さねばならない。
100ドモンがゆく:01/10/25 22:07
(これぁ、慢ずるのは禁物じゃ)
そう思っていると、先ほどのラテンなまりのファイターが、
「貴公、失礼ながらマスターアジア門下のドモン・カッシュどのでありまするな」
「左様」
ドモンはうなずき、この男何を言い出すつもりだろう、と思って顔を見つめていると、
男はいかつい髭面をちょっと伏せて、
「実はお手前には、拙者がお相手つかまつる」
といった。
「おお、あんたが」
大会開始の前にウォンが組み合わせを読み上げた時、つかれて寝てきいて
なかったのだ。
「そうだったのか。未熟だが、こちらこそよろしくたのむ」
と、にこにこ愛想笑いをしたが、さてこの男が、何者ともわからない。いまさら
相手が何者とも訊きづらくなり、整備に行くふりをして会場の出口でネオアメリカの
チボデー・クロケットをつかえまえ、あれは何者だと訊くと、チボデーのほうがおどろいた。
「知らんのか。あれが、ネオギリシャでは今ダハール・ムハンマドといわれるマーキロット・
クロノスだ」
101元ネタ:01/10/26 01:14
>>77
「項羽と劉邦」の倒秦時。項羽の軍と劉邦の軍、先に関中に入ったものが関中王になる。

>>81
「義経」のひよどり越えの場面。範頼が出発する前に義経が密かに丹波方面へ出発。

>>82
「義経」の腰越状。御家人の和田と野盗上がりの伊勢を同列にして頼朝が思う。

>>83
「坂ノ上の雲」の旅順攻略に対し、乃木軍が203高地を攻めないで愚劣に正面攻撃を行う。

>>84
「竜馬がゆく」(?)場面不明

>>91
「新撰組血風録」近藤勇一派が芹沢一波を粛清しようとする。

>>92
「新撰組血風録」探索方の山崎蒸が抜擢された理由。

>>94
「最後の将軍」幼帝(明治天皇)を倒幕派が操る。

>>95
「草原の記」モンゴルの大平原を思う

>>96,97
「戦雲の夢」大坂夏の陣で塙団右衛門が抜け駆けして戦死する

>>98
「竜馬がゆく」家老福岡家の令嬢お田鶴様が、幕府なんて倒してしまえば。

>>99
「新説 太閤記」清洲会議にて柴田勝家の織田信孝に対し秀吉は三法師を後継者に推す

>>100
「竜馬がゆく」流派対抗の剣術試合で、竜馬は対戦相手の顔を知らず,武市半平太にたずねる。
102 :01/10/26 10:37
名スレだ・・・、age
103通常の名無しさんの3倍:01/10/27 01:08
良スレにつきage
いずれも秀逸だが、中でも>>91>>97>>100などが俺は好きだ。
土佐なまりのドモンに激しくワラタ
105通常の名無しさんの3倍:01/10/27 02:37
ジオンの人間のことを書きたいと思う。

いまでこそ、このコア3つまりジオン発祥の地をあわせたこのあたりのコロニーは
ただのサイド3と称せられるにすぎないが、以前はそうではない。
一年戦争のサイド3といえば、グラナダを根拠地としてその版図はサイド1~サイド5の
5サイドに及び、いわばスペースノイドの独立国といわれるにふさわしく、一年戦争時
には中央政権である地球連邦と争ったほどのきらびやかな歴史をもっている。
「ジオン者の寧猛」
という言葉が一年戦争期にはやった。勇猛をむねとし、奇策をたてない。はたしてジオン
国民がすべて勇者ぞろいなのかはべつとして、すくなくともザビ家の軍事方針はその勇猛
をたてまえとしたがために友軍に信頼され、威を地球にまでふるった。
それほどの大ジオンが、一年戦争が終戦すると、グラナダからおいだされ、今のサイド3
一つつまり月の裏側にとじこめられて共和国制に国体を戻すことを強制され、わずか36万
9000人という中くらいのサイドにまでおとしめられている。一週間戦争という大戦果を
活かし損ね、敗者の立場となったためであった。
連邦はこのサイドを窒息させようとした。げんにジオン共和国は窒息戦前にまで追い詰められた。
かって120万人規模の予算が、支出を四分の一に整理したが、復員した者の大多数が、
「無補償でもよろしゅうございます」といって帰国してきたため一国としての経済が成り立たな
くなり、当時この共和国の主権者であった首相がついに気を鬱したあげく、
「とうてい国を維持できない。これならばいっそコロニーも主権も連邦にさしあげます」
ととと、連邦にむかって絶望的な訴えをしたほどであった。が、連邦は無視した。
そのジオン共和国サイド3が、グリプス戦役にいたってふたたび歴史に登場し、最大の敵対勢力
となり、ついにティターンズをたおし、地球連邦を突き動かし、この地球圏にあらたらしい時代を
招き寄せた主導勢力となった。
「それも、ハマーン以後である」
と、よくいわれる。
106通常の名無しさんの3倍:01/10/28 01:23
燃えよビームサーベル再読age
107通常の名無しさんの3倍:01/10/28 10:28
>>105も(・∀・)イイ!
名レス保護あげ
108通常の名無しさんの3倍:01/10/28 11:12
>>105 は毛利家が元ネタだね。「関が原」かな?
109通常の名無しさんの3倍:01/10/28 11:48
>>108
というより内容的には関ヶ原以降、徳川治世。
おそらく幕末動乱までの毛利(長州)の経緯をのべた文。
奇兵隊の話に挿入されていると思われ。
「世に棲む日日」だっけ?
110通常の名無しさんの3倍:01/10/28 21:37
ドズルは、つねになく多弁になっていた。
「乗り終えればめいめいがソロモンを落ちるのだ。運を手にまかせ、いず方なりとも血路をひらいて落ち延びよ」
ドズルがノーマルスーツをもち、司令部をあとにした。
「まだいるか」
横の副官にいった。
その若い副官がかけつけると、ドズルは大きな目でその副官の顔を見て、お前は大ジオンの旗揚げ以来わしのそば
にいた。連邦を倒せば鎮台司令(ジオンの要塞を統括する長)の任をあたえてやろうとおもったのに、もはや何の
酬いもおまえにしてやることができなくなった、と言い、言いおわるとはじめ哭いた。
「中将、あれから7年になります」
副官はいった。副官職拝命以来の歳月のことである。
ドズルはおどろき、わしには百年も経(ふ)りたかと思われるし、また思いようによっては昨日のようでもある、
といったかとおもうと、不意に感慨がつきあげてきたらしく、血脹れしたような貌になって、大きな身体を震わ
せてしまった。
「脱出せよ」
ついにはその巨眼を赤くし、でれでもなお突き上げてくる感情に耐えていたが、やがて巨体をわずかに前に屈め、
小さく声を洩らした。声には抑揚がついている。ジオンの音律であった。激しく、かつ哀しい。

力は太陽を抜き 気は地球を蓋(おほ)ふ
時に利あらずして

と歌ったあと、拍っているひざの手を止め、不意に床を見つめた。やがて

ソロモン落ちず

と、歌った。脳裏に敵の重囲が浮かび手も足も出なくなっている自分の姿が雷光に
射照らされるよに映じたようにちがいない。ドズルの目にふたたび涙が噴出しその
ままふりかえって背後のゼナ夫人をひきよせ、

ソロモン落ちざるを奈可(いかん)すべき。
ゼナ、ゼナ、若(なんじ)を奈可(いかん)せん

と、うたいおさめた。
111通常の名無しさんの3倍:01/10/28 21:51
ゼナ夫人がすでに脱出ずみであることを除けば良作だ・・・・・・
「ニュータイプのことですが、いったい、かれらはこのフォン・ブラウンのどこにいるのです」

 同行のA君にいうと、A君はその性格としてとっさに笑うことはしない。
しばらく思考の浮遊音がきこえるようなミノフスキー力学的な表情をする。
やがてわっと笑い、残念ながらここはフォン・ブラウンなんです、といった。
 ニュータイプ・NEWTYPEは、ある程度は地球圏の日常語の仲間に
入っているだろう。NEWは新しい、TYPEは種族。人類の革新のことである。
ニュータイプなどという語はいやらしい選民意識だという感覚がスペースノイド社会にも
あるらしく、いまでは能力の特殊性・一般性になぞらえて specials といったり
するそうである。
須田画伯きぼん
114燃えよランサー:01/10/29 01:33
 マザーバンガード艦長ベラ・ロナがMS隊長のキンケドゥ・ナウとふたりっきりの場所では、
「シーブックよ」
 と呼んだ、という。斬るか斬らぬかの相談ごとも二人きりのときは、
「あの野郎をどうすべえ」
 と、つい、うまれ在所のフロンティア4の地言葉が出た。ベラはインバーバ区、
キンケドゥはアバシーヤ区の出である。どちらもウェーズ通りぞいの在所で、三キロと
離れていない。初夏になれば、草むらという草むらが蝮臭くなるような新興コロニーだった。
 さて、「シーブック」のことである。
 シーブックというアバシーヤ区サラリーマンレズリィの長男の人生が大きく変わったのは、
宇宙世紀0123年の初春、第二学期末試験がすぎたばかりの学園祭に近い季節であった。
>>110の項羽ドズル(・∀・)イイ!
本気で泣ける…
>>112
元ネタキボンヌ
117112:01/10/29 04:20
「アメリカ素描」の第一部、WASPの話。
118シャアがゆく:01/10/29 04:48
マハラジャはデッキの前にどかりとすわり、
「ハマーンも乗れ」
と命じた。ハマーンはあわてて首をふった。
「死んでもいや」
「なぜだ。こんなにすごいものを。ソロモン卿(先の公王の第3子ドズル)も好まれたというぞ。
お前、まえにエルメスに乗ったではないか」
「あの時はひとときだけ夢中で乗りこみました」
「もともとMAは、一年戦争後期MSを改良させていってこのようにしたものだそうだ。同じこと
だから、これにも乗ってみろ」
「サイコミュはいや」
ハマーンは臆病そうに整備中のデッキの中のモビルアーマーをのぞいている。
「アズナブルさまも、こんなの、おおいやでございましょう?
同意を得たかったのだが、シャアはハマーンの期待に反してニコニコしながら
「大好きですよ」
といった。
「まあ」
ハマーンは不機嫌になった。
119シャアがゆく:01/10/29 04:59
「前にどこかで乗られたことがおありでございますか?」
「ありませんな」
「はじめて?」
「ええ、はじめてです」
「はじめてだのに、なぜ大好きだとおっしゃるのでございます」
「私には好ききらいがありませんのでね」
「そうね」
ちょっと唇をかんで、
「アズナブルさまなんか、モビルスーツでも、人でも、相手見境いのないお人だから」
「これは手きびしい」
シャアは頭をかいた。
「だってそうでございましょう、グラナダの裏街の遊女をお引き立てに
なったのでございますから」
「遊女でも人間ですよ」
「ええ、人間でございますとも」
「だからちっとも悪くない」
「そう。相手の女はわるくございません」
ハマーンはうなずいて、
「悪いのは、アズナブルさまでございます。まだ戦争中のお身の上だった
くせに、裏街の女などと深馴染におなりあそばして、ほんとうにきたならしい」
「別になじみではない」
「男らしくございませんわ、うそなど、おつきになって」
「こまったなあ」
シャアは頭をかいた。マハラジャがみかねて、
「ハマーン、失礼だぞ。お前などにはMAは乗せないから、あっちへ行ってろ」
「いやでございます。どうぞお二人でたんとMAをお験しくださいまし。
ハマーンはここにすわって、さんざん悪口をもうしあげることにします」
>>114
>あの野郎をどうすべえ
ワラタ

>>118-119
このハマーン可愛らしすぎ(笑
121ガンダムチーム血風録:01/10/29 10:40
なお、連邦軍はこない。連邦側の通告では艦隊15隻が動くはずであったし、その他カラバ、
エゥーゴなど諸艦を含めると30隻がアクシズを包囲するという。しかしどういう手違いか、
護衛艦1隻、モビルスーツ1機の影もみえないのである。
「やむをえぬ。これ以上、時を移せば、ついに大魚を逸するだろう」
ビーチャは艦をすすめた。
「諸君、これだけで討ち入る」
「いいでしょう」
エルはうなずいた。エルの普段と変わらぬ子供っぽい微笑が、一同を奇妙なほど
おちつかせた。一行は宇宙空間をはしった。
サイド3の空間に到着すると、ビーチャはアーガマをイーノらに固めさせ、
「討ち入る者は」
とお肌の触れ合い会話で一人一人につたえた。
ジュドー・アーシタ、ルー・ルカ、エル・ビアンノ、モンド・アガケ、それにビーチャ自身である。
ウェーブライダーのモンドをのぞけばいずれもエゥーゴきってのエースパイロットであった。いずれも
二つ目にガンダリウム合金の装甲を持つガンダムの名のモビルスーツに搭乗している。
>>118-119
北爪の萌えハマーン?
123坂の上の雲 あとがき:01/10/29 14:27
 ロボットアニメの表現形式のたのもしさは、マヨネーズをつくるほどの厳密さもないことである。当人もしくは読み手にとって気に入らない作品がありえても、出来そこないというものはありえない。

 
124通常の名無しさんの3倍:01/10/29 17:58
まあ、たしかにトミノたんは厳密さ無いもんねえ。
125国盗り物語 織田信長編:01/10/29 23:14
「パプテマス・シロッコっ」
と、叫んで、シロッコにむかい、まっすぐにビームをいれてきた者がある。エゥーゴのカツ・コバヤシであった。
「下郎、推参なり」
とシロッコは、シロッコ手製の「THE-O」を動かすや、サーベルをあげてカツの
Gディフェンサーを弾き飛ばし、Gディフェンサーを浮遊物に衝突せしめた。
あっ、とカツがコクプトからはじきとばされると、そのそばから飛び出してきた朋輩の
カミーユ・ビダンがビームサーベルを振るってシロッコのMSの肩口へうちこみ、ジオの
隠し腕をかわすと同時に変形し、さらに突撃し、宇宙で両人激突しあったが、やがて
カミ-ユはシロッコを討ち、首をあげた。思念は残留思念としてとりつき、その思念中に
カミーユの脆弱な意思がとりこまれていた。
126通常の名無しさんの3倍:01/10/29 23:26
ドズルは、死を覚悟していた。
そのくせドズルはここを脱出してグラナダの地で再起しようとおもっていたのである。これを同時に
思った。
矛盾したこの二つを同時に決意しつつ、少しも矛盾を感じなかったのは、
こういう状況下のドズルになってみないとわからない。
このソロモンで闘死するつもりなら、連邦艦隊を目指して出ていった部隊と
ともにあらねばならない。が、司令部から眺めたところ、空間をうずめつく
している連邦軍の海のなかでは主力がどこにいるかもわからず、それを捜し
求めるうちに兵もたおれ、MSも落ちるであろう(とはいえ、ドズル自身が
たおれるとはこの強靭な生命の主は少しも思っていなかった)、徒労ではな
いか、とこの男は思った。
死を覚悟しつつ、一方では死にいたるために必要な行為だけを切りはなして
その行為を徒労だと思ったのである。
127国盗り物語:01/10/30 07:11
ところがこの年の五月、ジェリドの身にも重大な異変が起きた。
総帥ジャミトフ・ハイマンが、パプテマス・シロッコの手で殺されたのである。

この地球圏を戦慄せしめた宇宙暦0088年の事件をどこから物語ってよいか。
「木星帰り」
と通称されている者がいる。官はジュピトリス艦長で、名はパプテマス・シロッコ。
史上、ハマーン・カーンとならんで悪人の代表のようにいわれている男だ。この物語のある
くだりでハマーンがシロッコに会ったことがある。その当時、シロッコは、地球圏を押さえている
勢力のティターンズの一介の艦長にすぎなかった。
それが次第に成長し、いまではティターンズの幹部ながら事実上宇宙艦隊の主のようになり、
ジュピトリス、ドゴスギア、アレキサンドリア、ヤザンといった、艦隊中枢部をおさえている。
「シロッコ殿は悪人」
ということはたれしらぬ者はいないが、たれもこのシロッコには手も足も出ない。強大なNT能力
を持つ上に、智謀すぐれ、海千山千といった外交能力をもち、それにティターンズのどの隊長
よりも戦闘がうまい。
>ジュピトリス、ドゴスギア、アレキサンドリア、ヤザン

なぜかそこで最後にヤザンを持ってくるのがワロタ
129 :01/10/30 11:13
折れは81がイイと思う。
司馬さんの小説の雰囲気が良く出てるYO
130通常の名無しさんの3倍:01/10/31 00:18
age
ともかくも、このオデッサで育ったゼナが、ダカールへ行ったとき、いずれ権門に入って子を
生むということに、この一郷は虹のような期待をかけていた。その虹は、彼女がドズル・ザビに
さらわれるようにして地球を去り、サイド3の人になってしまったことによってあえなく消えた。
その後、
――ソロモンにあって大切にされているそうな。
とか、
――その生むところのミネバはジオンの正嫡である。
などといったゼナについての知識が一郷の共有のものとしてふえていったが、かといって
地球にあるオデサ
からみればサイド3は夢のような遠国であtったために、何の実感も湧かず、ましてザビ家が
、ロシアに対するウクライナの独立のために何ほどのことも期待できないために、サイド3など、
オデッサにとって満天の星の一つで、竿をのばしてとどかせようもない世界だと思われていた。
(もはや何の策もない。あとは、ローラの美貌にたよるのみだ)
グエンはそう思い、中座した。
急ぎ別室まで戻ると、門外を輝かせるようにしてロランが左腕を肘にあずけ、たっていた。
グエンは事の急迫を告げ、
「君の出番の時がきた」
といった。聞くと同時に、ローラのドレス姿が門内へはいっていった。ディアナカウンターの
護衛兵が阻もうとしたが、笑顔で押しとばし、大広間に入った時、たれもがそこに雷電が落ちたような
感じをうけた。ローラはたちはだかったまま、正面のディアナをみすえ、
「自分はディアナ様を尊敬してきました。しかしそれは間違いだった」
と震えながら声をあげた。
133通常の名無しさんの3倍:01/11/02 11:38
あげ
134通常の名無しさんの3倍:01/11/02 13:37
司馬遼太郎って読んだことないんだけど、このスレみてたら読みたくなった。
135通常の名無しさんの3倍:01/11/03 01:10
もうちょっと続いて欲しい
あげるぞ
136弁士往来(項羽と劉邦):01/11/03 03:41
「お受けできなくて残念ね」
と、結論からいってしまった。
「なぜです?」
カミーユも、相手のあまりの単純さにおどろいた。
「僕は大尉に命じられ、このようにやってきました。一考もせずに即座に断るというのは
どういうわけです」
「理由か」
レコアの感情がにわかに激してきたことが、その大ぶりな横顔に散るように血色がひろがったことで
もわかる。
「私はシャアがきらいなのだ」
「きらいとは、女子供のような言葉を」
カミーユも、狼狽している。
「なぜお嫌いなのです」
カミーユのことばが丁寧になった。
「私を愛さなかったからです」
レコアは、自分がアーガマの艦内にいたとき、立場はパイロットにすぎず、しごとといえば、
偵察のときの要員にすぎなかった、といった。
「献身、奉仕、一つとして報いられたことがない」
「大尉がお忙しかったからでしょう」
「当時忙しかったのは大尉だけではない」
木星帰りのシロッコはそれ以上に多忙だった、とレコアはいう。
「では、シロッコについては、どうなのです」
カミーユは問うた。
「好きです」
「理由は?」
「私を愛してくれたからです」
それだけだ、とレコアはいい、手でもって自らの髪の毛をかきあげはじめた。
「女というものはそういうものだ」
レコアはしずかにいった。
137人の和(関が原):01/11/03 04:15
これは後日の話だが。
……後年、春の平和な日、ルナツーのしかるべき場所で、連邦軍の老いた将軍達が、
いまははるかな過去になったルウムのことどもを追想しあった。
自然、話は一つところにゆく。ジオン艦隊の前面で、彼らレビル艦隊が
わなにかかった鳥のように羽交いをばたばたさせてほとんど壊滅寸前におち入ったさいのことである。
「いやさ、おそろしきはシャア・アズナブルであったわ」
とひとりがいった。シャアが、赤いザクを駆って「1隻2隻」と連邦艦を沈めていた姿がいまに目に
灼き付いて離れぬ、という有名な話は、このときに出た。
みな同感し、あのときのシャアのMSはどうであったかという話題になった。
「真っ赤なザク、頭部には飾りが3本ある、ヒートホークももっていない。ショルダーは柿色だった」
とひとりがいうと、
「ヒートホークはもっていなかったが、しかしライフルでなくマシンガンであった」
と、他の一人が異説を立てた。さらにいやいやグフに乗っていたという者もあり、持っている武器も
人によって記憶がまちまちであった。
ちょうどルナツーには、かってジオン軍に属していたものがおり、その者があのときシャアの隊に属して
いたことを一同思い出し、そのものをよびにやって当日のシャアの武装を聞いた。
赤いザクに乗っていたというほか、たれの記憶もことごとくちがっていた。
まず頭部には飾りは一本。通常のアンテナで、特に他の指揮官機と違いはない。
それに武装はバズーカ、全身真っ赤であり、エンブレムなどは特になかった。
「さてもはずかしきことかな」
と老将軍達は戦闘を知らぬ青年士官達をかえりみて苦笑し、
「若者達よ、この臆病をおわらいあるな。あの切所をいまおもいだしても身の毛が
よだつおもいでござる。おそれのあまり敵MSの武装を見定めるどころか、
顔ももたげることさえ出来なんだ証拠じゃ」
と言った。
138通常の名無しさんの3倍:01/11/03 16:49
>>137
傑作だ、これ
139覇王の家:01/11/04 01:30
現在のコア3軍港付近のあたりに、小さな川が流れている。このあたりの地域には
サイド3の人民のなかでも上流階級の屋敷が多かったが、これらの邸宅のほとんどは
グラナダにいる地球連邦の高官によっておさえられていた。ハマーンが通ったとき、
それは凱旋行進の最中であった。凱旋行進というのは、道に知り合いが通っていても
いちいち声はかけない。サイド3でもそうであった。しかしハマーンに気づいたそこここの
人民はみすぼらしい服で敬礼をし、民衆をかき分けて路肩でうずくまった。たれもそうで
あったが、ひとりだけ例外があった。
急にミネバに背を向け、こそこそと路地のほうへ逃げ込んでしまった貧民がいる。
が、ハマーンはすでに顔を見てしまった。
「その路地へ隠れたのは、サトウではないか」
サトウとよばれた中年の男は、路地のあいだから悲しげな貌をのぞかせた。
(なんと、サトウほどの者でも)
と、ハマーンはおもった。この男はかつてのジオン公国における階級でいえば
堂々たる将官で、平時でも外出には十数人の使用人に囲まれ、戦場でも
連邦軍のあいだにまで名のひびいた男であったが、いまでは家財を連邦軍に
とられ、露命をつなぐために物乞いにまで身をやつしている。サトウはそういう
わが身を恥じたか、あるいはハマーンに無用の嘆きをさせたくないと思ったか、
ともかくはこの場は路地に身を隠そうとしたらしい。
「憂き目を見させたことよ」
と、いった。このひとことでサトウは声を放って号泣した。
140梟の城:01/11/04 03:02
 ニュータイプは兵士といっても、正規の戦術戦闘が本業ではなかった。陽は、かれらの
ビットを目立たす。増援を待たず、迅速に部隊を解散したのはNT専用MAには当然の行動
ではあったが、用兵の常識ではなかった。数機のNT専用MAが、折角肉薄したソロモン
には見向きもせずこつねんと戦野から消えた不気味さは誇大に諸国へ伝えられ、当然、
敗報とともにジャミトフの耳に入った。
「宇宙には、人外の化生が棲むのか」
 ジャミトフの長く切れた目に、通常偏執者のみがもつ蛍火のような光が宿った。
 この生得な合理主義者の目には、スペースコロニーにすむニュータイプが、まるで
魑魅魍魎のごとく映ったのであろう。かれは、かれにとって不可解なものをもっとも憎んだ。
阻止限界点におけるデラーズフリートに対する異常な残虐、30バンチのG3ガス事件、
いずれをとってみても、ジャミトフの精神の奥にある非合理なものへの激しい憎悪を考え
なければ、理解のできぬ異常さがある。コントリズム、選民思想、ニュータイプ能力、
……これらの間には、あるいはなんの共通性もないのかもしれない。しかしジャミトフの、
もはやそれは偏執的でさえある合理精神からすれば、同じく物の怪のたぐいであろう。
宇宙の隠微で湿潤な闇のかげではじめて生息しうる悪霊のように思えた。
 でなければ、宇宙世紀0083年11月、ソーラーシステム2の使用を隷下の軍団に
命じたかれのことばは理解することができない。
「デラーズおよびアルビオンの者いちにんも生かすな」
 ジオン残党狩りを命じたときと、同様の措辞であった。これは単なるコロニー落下
阻止令ではなく、鏖殺令であるとも言えた。
141通常の名無しさんの3倍:01/11/04 03:35
(・∀・)イイ! 超良スレだ!
司馬の文の良さが、そのままガンダム化してる!
職人さんガンバレ!
っていうかトミノ御大にも、たまにはこういう重厚(かつ軽快)な
文体で書いてもらいたいもんだなぁ。(藁
142夏草の賦:01/11/04 17:24
アルテイシアは、その妹である。
「たいそうなうわさらしい」
と、兄のキャスバルはある日、アルテイシアをからかってみた。
「そうでしょうか」
アルテイシアは利口者だから、笑って話題をはずそうとした。
うなじがほそい。血筋が透けてみえるほどにしろいそのあたりをみていると、兄のキャスバル
でさえ、ただならぬ思いが、ふときざしてしまう。
――ゆくすえ、たれの所有(もの)になるやら。
キャスバルは、この妹のからだを抱くものにふと嫉妬をさえおぼえた。
「アルテイシアは、どのようなおとこを婿にもちたいか」
「兄上のような」
と、アルテイシアはぬけめなくいった。言ってから、存外、本気でそうおもっている自分を知った。
143項羽と劉邦:01/11/04 17:32
ドズルの脱出は、すさまじいものであった。
途中、連邦の軍があろうとなかろうと、頓著(とんじゃく)もしなかった。
GMの編隊を蹴散らし、サラミスの群を飛びこえ、気づいて阻む者は刹那に
輝きを残して消えた。
一連の巨大なつむじ風が連邦のなかをふきぬけてゆくようで、古来、要塞を
落ちてゆく敗軍の歴史の中でこれほどたけだけしい脱出はなかった。このことが
かえって連邦の意表をついた。
――まさかドズル・ザビではあるまい。
と連邦が論議するころには、ドズルと彼の騎乗するビグザムは数キロさきを奔(はし)っていた。
144項羽と劉邦:01/11/04 17:45
ハマーンがキュベレイを躍動させて待つうちに、敵は寸前にせまった。
「ジュドーよ」
ハマーンはそういう称び方で、近づいてきた者をふりかえった。
「わたしは兵を挙げて以来、こんにちまで十余戦を戦い、ことごとく勝った。
その私がこんにちの窮境にたちいったのは、天が私を亡ぼそうとしているからである」
グレミーに裏切られた自分の姿が、ハマーンにはよほどうとましかったに相違なく、
それは天の為すところで、わが思想の誤りによるものではない、という。
そのうち、ZZのミサイルがキュベレイを幾重にも包囲した。
「まっていたよ、ジュドー・アーシタ」
と言い、ファンネル・ビットを四方に射出し、対抗すべく円を描かせた。さらには
一戦を行う場所も決めた。
ハマーンは攻撃をかける前に、
――ニュータイプなら、私に従え。
と言い、やがて号令をくだすとともに四方から攻撃させた。ハマーンは正面から先登を駆け、
ZZの頭上をめがけサーベルを一気に斬りおとした。
司馬遼太郎の魅力は小説じゃなくてエッセイだろう。
あと旧帝国陸軍の悪口とかな。

…なんで誰もネタにしないの?
146通常の名無しさんの3倍:01/11/04 18:28
>>145
まず、手本をみせるべし。
147通常の名無しさんの3倍:01/11/04 21:56
>>145
そうか・・・?おれはエッセイとかは好きじゃない。
小説のほうが面白いだろ。
エッセイは司馬先生個人の考えが濃縮されすぎていて気持ち悪い。
148項羽と劉邦:01/11/05 11:41
ヘンケンはクワトロをブライトにひきあわせるべく、グラナダに使いを出した。
毎日、ブライトに対する状況説明が続いた。要員はことごとくエゥーゴ配下の
中心パイロットである。
たいていはクワトロが旧ジオンの残党から引き上げた者たちだが、ブライトのみるところ、
みごとな人物が多かった。
(やはりクワトロはなみの男ではない)
ブライトは、思った。はじめクワトロのいちパイロットであろうとする姿がブライトの
気に入らなかったのだが、これだけのパイロットをひろいあげて作ったというのは、
クワトロの凄さといってよかった。
たとえば、カミーユ・ビダン(ビダンが性)という者がいる。名前は婦人のようながら、
目元に名馬のような悍気があり。そのくせ整備が丁寧で、MSの知識が豊富だった。
「ぼくはカミーユと申します」
と、手を差し出してきた特、
(アムロ?)
と、かっての仲間を思い出すほどに不思議な声だった。
そのくせ、ブライトは威圧を感じた。両眼が吸い込まれるように大きく、ことばに
しずかなリズムがあった。
(この少年は、凄腕のパイロットであるとともに、繊細なニュータイプだ)
と、思った。
149項羽と劉邦:01/11/05 11:54
アグリッパはついに決意し、ギンガナムのもとへゆき、ありのままをつげた。
「ディアナは、私的にミリシャと外交をしている。滞軍は、そのためだ」
ギンガナムは、しばらくぼう然としていた。ギンガナムもまたディアナの口から
出るさまざまな護民と愛国のことばにまどわされ、ディアナへの不満を公然とあらわす
ことをはばかってきたのである。
「すべては、私事か」
ギンガナムは、激情をおさえるために大息を吐き、吐きながら、ディアアンは私を徇
(いとな)む、ただいとなむ、いままでのディアナの言動はことごとく私であったか、
とつぶやいた。かつギンガナムは首をあげて、かたわらを見あげた。
>>105 「世に棲む日日」冒頭の毛利家のあらまし

>>110 「項羽と劉邦」の垓下の戦い終幕場面。愛人の虞美人に自殺するように示唆する。

>>112 「アメリカ素描」第一話のWASP冒頭。

>>114 「燃えよ剣」冒頭。近藤と土方の会話場面から武州多摩の話へ移行。学園祭→蝮

>>118,119 「竜馬が行く」、千葉道場の重吉と竜馬が肉鍋を食べていると、さな子がわりこむ。

>>121 「新撰組血風録」の池田屋襲撃

>>123 「坂の上の雲」、第1巻のあとがき冒頭

>>125 「国盗り物語」、信長編の桶狭間の戦い。義元が服部、毛利に首をうたれる。

>>126 「項羽と劉邦」の垓下の戦い。項羽が重囲を突破しようとする。

>>127 「国取り物語」、信長編。足利義輝を殺害した松永久秀は悪人である。

>>131 「箱根の坂」、伊勢新郎の妹が遠く駿河の今川家の室となり、風のうわさで嫡男をなした。

>>132 「項羽と劉邦」、鴻門の会。項羽の軍師氾増は劉邦を殺そうとするが、張良は樊カイを突入させ危機を乗り切る

>>136 「項羽と劉邦」、第三勢力となった韓信を項羽の使者は引き込もうとするが、果たせない。

>>137 「関が原」、石田隊の家老島左近に蹴散らされた黒田家が福岡の城で回想する。

>>139 「覇王の家」、今川家に人質にされていた家康が婚姻を機に一時岡崎へ帰り、零落した旧臣をみる。

>>140 「梟の城」、場面不明

>>142 「夏草の賦」、織田家臣のち明智光秀の家老になる斎藤利三の妹奈々は評判の美人であった。

>>143 「項羽と劉邦」、垓下の戦い、項羽は最後の脱出を試みる。

>>144 「項羽と劉邦」、項羽は最後に、従うものに漢でなく天が我をほろぼしたのであるという。

>>148 「項羽と劉邦」、項梁の元へショウ平が偽勅旨を持っていき、鐘離味などの優れた配下をみて項梁に感心する。

>>149 「項羽と劉邦」、総大将の宋儀は救援相手に自分の一族を宰相にする交渉のため軍を停止させ、項羽はそれをしる。
151通常の名無しさんの3倍:01/11/05 13:55
>>150

>>140 「梟の城」、場面不明

物語前半、「天正伊賀の乱」の回想シーン。
ジャミトフは信長役。
項羽と劉邦がおおいな。
ドズルのソロモン脱出が垓下の戦いとかぶるのかな
153国盗り物語:01/11/05 17:56
シャアは、クェスをノーマルスーツで可愛くかざりたてて、
スウィートウォーターの自分の旗艦にともない帰った。
早速、技術者どもをよび集め、夜を日についで仕事をさせ、
クェスのための専用巨大MA、α・アジールを完成させた。
たかが13歳の女児の専用機としては強力すぎるほどの武装である。
ナナイのレウルーラよりもりっぱであった。
「前途有望なニュータイプだから」
と、ナナイにはとくしんさせたが、彼女は決して愉快ではなかった。
(ザビ家の遺児ならいざ知らず、たかが連邦の参謀次官の娘ではないか)
大事にしすぎるようである。
そのうえ、シャアはクェスを自分のMSのコックピットに入れてやるようなことまでした。
ナナイは、心平らかではない。むろん、たかが13歳の女児、ということはわかっている。
しかしクェスという児に対するシャアの態度は、どこかきなくさい。
(おかしい。・・・・・・)
とはおもうのだが、自分の嫉妬があまりにばかげているので、側近にもいえない。
職人さん何人いるのかな、
みんなうますぎ。
>>153
イイ!
>>154
4~5人くらい?
157大阪侍:01/11/05 19:22
「おれだ、ブライトだ」
「ああ、阿呆はんが帰ってきやはった」
そういって、ニヤリと赤銅色の顔を綻ばしたのは、アナハイム・エレクトロニクの
部長である。部長は、ブライトがアクシズへ向かうときも、
「悪いことはいいまへん、阿呆なことは止めときなはれ。エゥーゴいうて正義をふりまわし
たがるのはええ年した大人のするこっちゃおまへんで」
と、極力諌めたものだ。この老部長は、いかにも商い場で人間を鍛え上げてきたといった
底凄味の利いた男だが、やってきたブライトの肩を優しく叩いて、
「まあ、一服したまえ」
「その辺りにネオジオンのやつはいねえか?」
「エゥーゴは見つけ次第殺されるッちゅうこッちゃ。しかし安心しなはれ。この工場は
アクシズより確かな要塞や」
部長は、ソファーにどっかと腰を下ろして葉巻を切り始めた。
「たしかな要塞というと?」
「ネオジオンに、ドッサリ金貸したアつさかいな。ゆうてみたら、金の要塞だすな。
――それに、先だってあんたらを襲ったシュツルム・ディアスはこの工場が請け負うて
つくったもんや」
「それじゃア、俺は、わざわざ月面からでて、サイド3で月面のあきんどにやられたような
もんじゃないか」
「そやから阿呆なことは止めときなはれとわてが言いましたがな」
「僕の青少年期はNTということはあまり言われませんでしたよ。」
と、昭和50年代うまれの人たち言っても、説明するのに、大変な言語量が要る。とくに七、八歳下、あるいは十歳下のZ世代の人達にそんなことを言うと奇異な目で見られる。
齢の差はどれほどもないじゃないか、ということもあり、それにいまはともにオッサンなのである。
 オッサン同士がたがいの小差を言いあうのも滑稽だが、実は大差があるようで、昭和五十年あたりにうまれた人達は、富野アニメが絶望的段階に入った昭和六十年にはすでに小学校高学年や、中学生になっていただけに、精神の上で、最大の富野被害者だったといっていい。
 なにしろ、鋭敏な少年の感受性をもっている。そのくせ社会や政治についての情報を適度に判断できる―いわばたかをくくれるような、転把のあそびといってもいい―いいかげんさをもっていない。
そういう少年達が、NTが爆雷を抱いて敵の隕石を持ち上げるだとか、ウェイブライダーでティターンズ兵を突き殺す様を見せられれば、それが絶対的価値になってしまう。
 その時代の中学生にとって、「NT」とは畏敬以上に恐怖の名称だったろう。それは少年をしてウェイブライダーで敵兵を殺させ、少年もまた発狂するという存在だったのである
159通常の名無しさんの3倍:01/11/05 23:21
>>158
「この国のかたち」で全共闘世代を語ったコラムやね。
160酔って候:01/11/06 02:35
そのジオン残党が、にわかに大結社をつくったというのである。
ルナツーのジャミトフは、おどろいた。ジャミトフは連邦の将校だけに、スペースノイドを
軽侮する伝統的習慣を濃厚にもっている。
「あいつらが?」
と、けものを指さすように言った。事実、けものに近い存在であった。かれらジオン残党は
スペースノイドとはいえ、コロニーに対する自治権をもっておらず、連邦政府に参加する
資格ももっていない。しかも基本的には、一年戦争の敵軍であったザビ家の遺臣であり、
「歴史」がちがう。歴史は宇宙世紀のなかでは当然、現実として息づき、ときには現実以上の
絶対現実であり、現実をも支配し、ときに歴史を審判者として現実が裁かれることがある。
ジャミトフにとって生物学的には同種族ながら、
「あいつら」
であった。
あいつらの首領は、エギーユ・デラーズという男であった。暗礁宙域の茨の園にあって、
グワデンを旗艦としている。よほど影響力のある男らしく、彼が一令を発すると、
ジオン残党の兵士たちは大いに振るいたち、星々を踏みとどろかせて茨の園に集まり、
締盟血判を捺した人数は千余人、艦船の数は40隻あまり、数個艦隊の多数だという。
「デラーズ・フリートと申しておりまする」
と報告者がいったが、ジャミトフの想いは極度に緊張した。ギレン・ザビの亡霊ではないか。
(血はあらそえぬ)
と思った。連邦の圧政に事をかりて、ザビ家の遺臣どもは、星々宙々から声をあげて
あつまってきた。
161通常の名無しさんの3倍:01/11/06 09:34
恐怖をあたえる装置は、東方不敗のてににぎられているガンダムファイターであり、
具体的に言えば、かれらがもっているモビルファイター、DG細胞であった。東方不敗は、
「マスターアジア」
と称した。マスターである以上、無限の力をもたねばならない。でなければ、デビルガンダム
の維持などはできなかった。
162もえよサーベル:01/11/06 09:43
「なあ、シーブック」
と、セシリーはふりむいた。シーブックは、立って宇宙をながめながら、
「そのシーブックというのは、もうよそうじゃないか」
といった。木星にきてみると、どうもセシリーは鄙っぽい。鄙っぽいうえに、
意外に人間が小さくみえる。
「ではどう呼ぶ」
「キンケドゥ、と呼んでいただこう。そのかわり、私はあんたのことを、ベラ様
とか、ベラ・ロナ閣下とか呼ぶ。はじめは少し照れくさいが、ものは形が肝心だ。
われわれはもはやフロンティアⅣの高校生ではない。私はわれわれ八人の仲間も、年齢
と器量を尺度にして、整然とした秩序をつくってゆきたい、と考えている」
「いいことだ」
「むろんあなたが首領です」
「そうか」
163もえよサーベル:01/11/06 09:51
ルウム戦役によってジオン軍はは雷名をあげたが、歴史に重大な影響ももたらした。
普通、この戦役で当時の主力部隊の艦の多数が撃沈、撃破されたために、連邦軍勝利が
すくなくとも半年は遅れた、といわれるが、おそらく逆であろう。
この戦役によってむしろ連邦軍勝利が早くきたとみるほうが正しい。あるいはこの戦役
がなければ、永久にジオン無条件降伏によるあの停戦条約はなかったかもしれない。
戦術転換には開明派の執拗な改革運動が必要だが、当時の地球連邦軍のたれも、それへ
飛躍する可能性も気分もなかった。どの部署の首脳も、モビルスーツを開発するなどは
考えもしていなかった。
164風神の門:01/11/06 21:29
「シャア・アズナブルは、私の兄ですわ」
セイラが、いった。どこか開きなおってしまった態度である。その意外にあかるい声は、
ブライトをひどくあわてさせた。
ブライトは、われながらおろかな問いだと思いながら、
「すると、そちはやはりジオンの手のものであるのじゃな」
「左様なことは、どうでもよいではありませぬか」
低い声だが、云いおわってふっと微笑んだ女の表情は、おもわず引きよせて抱きしめて
くれようかと思うほどに可愛かった。
「どう言う意味だ」
「セイラは、ブライトさまがおっしゃられるとおり、兄と袂を分かち、サイド7へと
移り住みました。ホワイトベースのクルーとして拾っていただいた恩は、わすれませぬ。
しかし、あなた様とわたくしとの関係は、それだけでございましょう」
「それだけ、とは?」
いう意味がわからない。
「セイラにとってブライト様は、だいじな上官」
「官位にきせるわけではない。そちが、何者かときいている」
「おんな、でございますわ」
「女?」
「と、申すだけで、よいではございませぬか。セイラは、なにもだいそれた身分や役目の者では
ありませぬ。ただの女でございます。左様にきびしゅう詮索なされると、セイラは悲しゅう
なりまする」
(うそじゃ。かように頭のはたらきのよいおなごが、なんの芸もないパイロット風情ではあるまい)
セイラの、白くかぼそい頚すじに、青い静脈がすけてみえる。それをみているうちに、
ブライトの心に、追求する張りが消えはじめた。
>164
(・∀・)イイ! 最後の方の

>> (うそじゃ。かように頭のはたらきのよいおなごが、なんの芸もないパイロット風情ではあるまい)

が凄くハマってて効いてきますね。
166通常の名無しさんの3倍:01/11/07 14:47
>>76 さんも言ってるけど、そろそろ他の作家のネタも解禁にしては?
歴史ものメインで。
(歴史ものメインの作家の場合は、エッセイも可とか)
167通常の名無しさんの3倍:01/11/07 17:14
 シャア・アズナブルという者がいる。アズナブルが姓でシャアが名である。
やはりジオンのうまれで、はじめ宇宙軍ザクのパイロットだったが、ドズルが
目にかけてやって、小隊の隊長にひきあげてやった。のちにネオ・ジオンの
総帥になる男である。
 この男などは、早くからガルマの可愛げのとりこになっていて、
「坊や、坊や」とガルマのあとを家鴨の子の様について歩き、小隊の副官の
ドレンなどと一緒にいつも群れて取り巻いていた。あるときドズルが、なぜ
お前はガルマについているのか、ときくと、シャアはしばらく考えて
「あっしがいなければ、ガルマ坊やはただの木偶の坊ですよ。」といった。
このときドズルはガルマの可愛げということに気づいた。
(ガルマというのは、なるほどそのようなところがあるのか)
ドズルはその面でガルマを見ようとした。
168竜馬が行く あとがき五より:01/11/07 19:12
 ブレックスは卓抜した評論家である。かれは難に遭い、死に瀕しつつも、駆けつけた同志の連中に様々な事を言った

「卑怯憎むべし、剛胆愛すべし」

と、自分を討った刺客の引きあげの見事さをほめている。刺客がホテルの自室からひきあげるとき、「一人の男はビギニングを謡ってやがった」とブレックスは医師に解放されながらいった。

 アーガマから駆けつけてきたエゥーゴ軍副総帥格のクワトロ・バジーナ(のちシャア)が枕頭で声をはげまし、

「カラバのハヤト・コバヤシはあれだけ傷を負いながら、その後戦線に復帰したではありませぬか。お気を確かになされ」

といった。
169竜馬が行く あとがき五より:01/11/07 19:14
 ブレックスは卓抜した評論家である。かれは難に遭い、死に瀕しつつも、駆けつけた同志の連中に様々な事を言った

「卑怯憎むべし、剛胆愛すべし」

と、自分を討った刺客の引きあげの見事さをほめている。刺客がホテルの自室からひきあげるとき、「一人の男はビギニングを謡ってやがった」とブレックスは医師に解放されながらいった。

 アーガマから駆けつけてきたエゥーゴ軍副総帥格のクワトロ・バジーナ(のちシャア)が枕頭で声をはげまし、

「カラバのハヤト・コバヤシはあれだけ傷を負いながら、その後戦線に復帰したではありませぬか。お気を確かになされ」

といった。
>>166
うーん、他の作家はまた別のスレをたててほしいなぁ。
司馬先生は特別な気がする。
>>170
うーん、自分としてもそうしたいんだけど、いきなり別スレ立てて
 「類似スレたてんな、ゴルァ」
とか喰らうよりは、このスレの職人・ROM常連の方々の意向を確認してからの
方が良いかと思ったので。
取りあえず、司馬作品以外用の別スレ立てる方針で考えます。
172通常の名無しさんの3倍:01/11/08 18:58
age
名前欄に作家名とか入れればいいんじゃないかと思うのだが・・・
1000まで司馬遼だけでいけるものだろうか?
174もえよ剣:01/11/09 12:12
「エギーユどの、よくいった。キシリアめはずいぶんむずかしいことをいったようだが、一言で言えばあれは
主殺しだろう。どれほど理屈をならべてきかざったところで、中身は女の腐り実だ。
どうすればいい」
「斬る以外あるまい」
「殺るか」
ガトーは単純である。しかしデラーズはキシリアをたおすだけでは問題はかたずかぬ、といい、
「勢力をつくることだ」
といった。
「勢力を?」
「ふむ。だがわれわれは八人にすぎぬ。この小人数では、たといキシリアをたおしたところで、
多数から袋叩きにあって自滅するほかない。これには一工夫が入る」
「それにはどうする、エギーユどの」
「デラーズ閣下とよんでもらおう」
「ああ、そうだったな」
ガトーは、顔を引き締めた。
デラーズはみなの顔色をじっとみつめていたが、やがて静かに、
――シーマ・ガラハウ
といった。
「これを引き入れねば事が成らぬ」
175171ですが。:01/11/09 12:28
昨日、新スレ立てた...筈ですが、立ってませんでした。
失敗したのか、速攻で消されたのか(藁

>>173様のような意見もありますので、取りあえず、もう少し皆様方の意見を
聞いてから結論出します。
その前に、別スレ用の長編書き上げたので、小出しにしてあげてきます(^_^;)
176通常の名無しさんの3倍:01/11/09 12:48
「オールレンジ攻撃」
というこのふしぎな戦法は、「クラウゼビッツ」にもなく、戦術の教科書にもなく、
ただハマーン・カーンがしきりにそれを用い、成功してきたのである。オールレンジ攻撃ということばも、
ハマーンの造語であった。
俺もここでやってもいいと思うけどなぁ。別作家。
メインが司馬さんならいいじゃないか。

>>175
クッキーONにしろとか出たんじゃない?多分失敗してんだよ
178萌えよサーベル:01/11/09 14:55
「あ」
とララァが声をあげたのは、MSをおりようとして足をすべらせたときだった。
もう、照明は消えてしまっている。
「あぶない」
とシャアは素早くララァの右脇をすくいあげて、ささえてやった。
自然、ひどく自然ななりゆきで、ララァはシャアにもたれかかる姿勢になった。
シャアは、ララァを抱いた。
「この唇を」
とシャアは、ララァのあごに手をあてて、そっと顔をあげさせた。
「吸いますよ」
(馬鹿だなあ)
とララァは思うのだ。
わざわざことわる馬鹿がどこにいるだろう。
シャアは、ララァの唇がひどく甘いことを知った。
「なにを口に入れているのです」
「いいえなにも」
「すると、ララァの唇は自然に甘いのですか」
シャアは、むきになって訊いた。暗くて表情がわからないが、
少年のような声音を出していた。
ララァは、内心おどろいている。赤い彗星のシャア・アズナブルといえば、
天下のたれもが、こういうときにこういう声音を出す男だとは知らないであろう。
「大佐は、女にはご堪能なのでございましょう?」
「むかしはそのつもりだった。しかしララァを知ってから、
自分がいままで女について知っていたことは錯覚だったような気がしている」
「お上手」
「は、いってない」
無愛想な声に戻っている。
>>177
いや、かちゅーしゃで立ち上げたんだけど、メッセージのない赤×が出ただけ。
180通常の名無しさんの3倍:01/11/09 15:03
「金が、古今、軍人の土台だ。――スペースノイドがどうだ、自治権がどうだという
議論もだいじだろうが」
隊士は、毎日、なすこともないから、ブレックスを中心に天下国家ばかりを論じ合っている。
シャアはそれをいった。
「そうか、金か」
ヘンケンには百もわかっている。ジオン残党として潜伏のころは、シャアは、苦労といえば金の
ことだった。
「またハマーンに頼むか」
と、ヘンケンはいった。地球圏潜入後、これで二度目である。
「むりだ」
と、シャアはいった。いかに愛人(ハマーン)に無心を言っても、送ってもらえるのは、5G、7G
といったはしたがねである。
「すぐレーザー通信を送ろう」
「ヘンケン、おれはね」
と、シャアはこわい顔でいった。
「考えがある。このエゥーゴにスペースノイドの志士達をあつめ、エゥーゴを
二、三十隻の大所帯にし、地球圏最大の義軍に仕立て上げたいと思っている」
「クワトロ」
ヘンケンはおどろいた。彼の構想にはないことであった。このシャアは、まるで自分を
おどかすためにいつもそばにいるように思われた。
>>177
司馬遼太郎はわかりやすいし、所有率や既読率も高いし、文体も特徴あるから、
わかりやすい。
他の作家にそこまでのものはないし、その半分の認識度もないとおもう。
個人的には山岡壮八の徳川家康や池波正太郎の真田太平記とか好けどね。
だけど、意外と自分的傑作を他人は読んでいないよ。絶対に。
特にここはシャア板で、歴史板とかじゃないし。
>>181
まして司馬遼太郎マンセーの板であるはずがない。

いや、司馬作品がメジャーだってのは認めるけど、

 「シャア板で、それ以外の歴史小説をモチーフとしたガンダムネタを
認めるべきではない」

的な意見はちょっと承服しかねる。
あと、これは他のスレ見てきて感じたことだけど、
「自分の中での見解」をあたかも「既定の事実」みたいな言い方をすると、
速攻で厨房扱いされるよ。さっきの発言で言うと、
「他の作家にそこまでのものはない」とか
「自分的傑作を他人は読んでいないよ。絶対に。」などといった言い方。
「ガルマ大佐」
と通称されているこの人物は、突撃宇宙軍司令官ドズル・ザビの実弟である。
(ご兄弟とはいえ、ドズルさまとは気品がまるで違う」
と世間でささやかれていた。
あまりに人品骨柄がちがうことから、ひょっとすると同母弟ではないのではあるまいかという
噂さえ一部にある。
184ドモンがゆく:01/11/09 16:27
一方、ドモン。
夜、窓にもたれて、ガラスの外の雨の音を聞いている。
風が強くなってきたのか、雨の音のあいまに聞こえてくる波の音が高い。
香港島のホテルのドモンの自室である。この部屋は海に面している。
ぴしっ
と、頬に止まった蚊をたたいた。血を吸っていたらしく、ドモンの頬の1点が
赤黒く染まった。
(こまったな)
シャッフル同盟は、崩壊の危機にある。なぜならば、本大会が始まって、本国の政府から
ガンダムファイト優勝を目指すようにシャッフル同盟各々が説いたのだ。
みな、動揺した。
「戦う」
というのである。
無理はなかった。1年前のドモンなら、MFをひっさげてリングへあがったかも
しれない。そういう快挙を達成するためにこそ、東方不敗に師事していたのではないか。
が。――
ドモンの眼さきは、長くなった。いま、祖国がガンダムファイトに勝ったところで何になるか、
というのである。
(たかが主導権をとった程度のものでデビルガンダムの脅威がなくなるわけではない)
やるときはやる、とドモンは思った。やるにはみなの協力が要る。
(今は、力を結集するときだ。その時機がわからぬのはシャッフルの仲間ではない)
ドモンはデビルガンダムを倒すときを夢見つづけている。
>>182
確かに絶対的発言は正直スマンかった。

ただ、別に他の作家のは認めないわけではないです。
他のスレ作ってほしいということ。もちろん、そこにおれもカキコしたり
するかもしれない。でも、こことは別にしてほしい。
ちなみに、司馬遼太郎は時代小説好きは大抵竜馬がゆくくらいは最低よんでいるが、
他の時代小説作家とか、他の人と趣味が一致したためしがないんです。ホントに。
186182ですが。:01/11/09 16:54
>>185
了解しました。それにしても、本当、この板はマターリして良い。

取りあえず現状では、他の作家の作品ネタについては
「賛成2票(>>173,>>177)、反対2票(>>170,>>181)」
ということで。
多分、私がこのスレ見るのは週明けになると思いますので、
来週月曜の9:00の時点で多数意見に決定、ということでよろしい
でしょうか?
隆慶一郎はありにしてもらいたい
一年戦争の最中、文科系の学生で満二十を過ぎている者はぜんぶ兵隊にとるということになって、バーニィも兵隊にとられた。
徴兵検査後数日して、配属先の通知がきた。 バーニィは友人の家へ行って、どうだったと聞くと、かれはコンスコン隊であった。かれはコンスコン隊に満足していた。
 しかしバーニィの小さな通知書にはサイクロプス隊と書かれていた。友人はその紙片をじっと見ていたが、やがて、
「サイクロプス隊なら死ぬなぁ、百パーセントあかんなぁ」と、気の毒そうにいって、顔を上げた。彼の父親は退役軍人であったから、多少は軍隊のことに通じていた。
ランバ=ラル隊ならまだいい、サイクロプス隊というのは戦場に出現すればかならず全滅する、というのである
>>187
誰・・・?
やっぱそういう文体も元ネタも知らない人は、やだな。
どうしてもやりたいなら、やっぱ別のスレつくったほうがいいんじゃない?
190188つづき:01/11/09 20:00
のちにバーニィは知ったのだが、友人のいうとおりだった。
サイクロプス隊というのは軍の諜報活動をひきうける部隊であり、彼らの喧騒で巨大で鈍重なMSがひとたび敵の視野のなかに入るとき、敵はそのあたりのMSをぜんぶこれに集中し、これをまず潰すことに全力をあげる。
じつに陰鬱な部隊である上に、サイクロプス兵の戦死の状況ほど気味の悪いものはなかった。例えば敵のガトリングガンがMSの胸部を打ちぬいたとしても、
背部まで貫通する力はなく、コクピット内できりきりとミキサーのように旋回するため乗員の肉も骨もこまぎれになり、遺体収容作業の場合はひときれずつ箸でつまんで外へ出さねばならない。
バーニィは年頃だけに死ぬことは苦にならなかったが、自分が挽肉になるという想像は愉快なものではなかった。
>>153
斎藤道三編かな・・・?

>>160
山内容堂が土佐勤皇党の結成をにがにがしく思う部分

>>161
不明

>>162
燃えよ剣の、土方がもう歳とよばずに近藤さん土方君と呼び合おういう場面

>>163
燃えよ剣の池田屋襲撃の功罪を語る部分

>>164
元ネタどこのあたり?

>>167
項羽と劉邦の夏候嬰がショウカに劉邦の魅力を語るところ。

>>174
燃えよ剣の清川を切るために芹沢一派を取り込むべきと土方がいう場面

>>176
なにかわすれたけど、小牧長久手の役で池田がやろうとした中入りについての部分

>>178
燃えよ剣で、鳥羽伏見の後に土方が休暇を取ってお雪と会った場面

>>180
燃えよ剣で、土方が近藤に今後の新撰組の構想を語る場面

>>183
関が原で、小早川秀秋の実兄木下勝俊と藤原惺窩が伏見で偶然であった場面

>>184
竜馬がゆくで、神戸海軍塾の塾生が京都で決起しようとする古高俊太郎に動揺してしまったところ

>>118、190
不明
192>191スマソ:01/11/09 22:34
>153
庄九郎(道三)が土豪の娘・那那を引き取ったことを、正室深吉野は気に入らない

>164
紀州九度山に向かう街道筋の旅篭。才蔵はお国の正体を暴こうとするが
>隆慶一郎
「影武者徳川家康」「一夢庵風流記(花の慶次の原作)」の作者です
>>192
サンクス。元ネタと突き合わせると、二度楽しいからね、このスレ。

あと、118でなく、188だね、スマン
195通常の名無しさんの3倍:01/11/09 23:48
このスレで別の作家のは書かないでくれ。
ずっとROMしとくつもりだったがこう書かないと知らん作家ので
書かれるし。隆慶一郎は面白いけど別スレで書いてもらった方がいいな。
>161
「ロシアについて」の、イヴァン雷帝がロシアの基礎を作っていった部分を説明する部分
司馬遼ですらこのスローペースなのに隆慶一郎スレなんて立てたら
3倍の速度で落ちていくだろう…
>このスレで別の作家のは書かないでくれ。
>ずっとROMしとくつもりだったがこう書かないと知らん作家ので
>書かれるし。

すげえ。最強。
「沖田君、どうだ」
と近藤は言った
「私ですか。私は職人さんの往くところなら別のスレでも行きますよ。
もっとも、このスレの方が結構ですがね。」

と言った感じです。個人的には。
200アムロとキャスバル:01/11/10 18:25
後年の話になるが、グリプス戦役が終わっても、かれは一介のパイロットであることを続けた。
サイド7のスイートウォーターに本拠を移し、モビルスーツに凝った。その設計はみごとなもので、
ひとびとが、かれが亡ジオンの息子であったということから、「ドーガ」といって
愛用したほどであった。これも後年のことになるが、エゥーゴの指導者のブレックスが、
シャアをその私室に訪ねては、政治向きのことから軍事上のことまで相談したといわれる。
――シャアという人は、ゆうに地球連邦の大統領がつとまる
とアムロがいったといわれるし、それ以上に、万能の人ということがいえた。
201要塞:01/11/10 20:41
一方、ブライトはアーガマの艦橋でシャアの来着を待ちに待った。
「まだ大尉のリック・ディアスはみえぬか」
と、通信士官に、そうきいた。前面の空域あたりに現れはじめている敵のMSよりも、
ブライトにとって重要なのはシャアの出撃であった。シャアがジオン以来の赤いモビルスーツを
押し立てて陣頭に出てさえくれれば、味方の士気が倍加するばかりか、敵の一年戦争を経験した
ティターンズ兵は大いに動揺するにちがいない。
――百機のMSに相当する。
と、ブライトはシャアひとりを、それほどまでに換算するようになっていた。
202通常の名無しさんの3倍:01/11/11 21:03
良スレage
203ルウム:01/11/11 21:40
このころ、ジオン軍の左翼にあってワッケイン隊と戦っているドズル・ザビの戦闘は、
ルウム以後発達していくMSの戦闘術の模範的なものであったといっていい。
かれはMS隊を二つにわけ、一手(シン・マツナガら)をもって敵の右翼をつかせ、他の
一手(シャア・アズナブルら)をもって敵の左翼をつかせた。ドズルは敵が左右に裂け、
大いに惑乱するのにすばやく乗じ、ガトル隊を二つにわけ、ただちに敵巡洋艦隊に突入し、
何列か突き崩すうちに、ついに右翼艦隊を壊滅させてしまっている。
いずれにせよ、連邦軍右翼は、潰乱した。そのティアンム艦隊の崩れがもっともはなはだしく、
ついに隣接する友軍の連邦軍の中核になだれ込み、味方同士が揉み戯れ、双方敵味方もわからず、
方角もわからぬほどに狂い乱れるという惨況を呈した。
「この機、逸するべからず」
とみたのは、ガイアである。
かれはこのとき仲間のオルテガ、マッシュに対してそれぞれ通信を送り、
「俺達はいまからレビルの旗艦をめざして突入しようと思う。おのおのついてこられよ」
と伝えた。
204要塞:01/11/12 21:27
しかしハマーンにとっては、そのそらぞらしさが大事であった。ハマーンは正直なところ
なま身のミネバを敬愛したという実感はついにない。
が、愛情に似たものはあった。デラーズや、他のジオン残党に対する競り合う気持ちがそうであり、
これは人一倍強かった。
ジオンの敗北前、ザビ家には多くの配下が存在していた。側近のマハラジャ・カーン、ジオンの名家
マツナガ家、黒い三連星、ジンバ・ラルの息子ランバ・ラル、キシリアの直属のマ・クベ、同じく
キシリア直属のフラナガン、さらに赤い彗星のシャア・アズナブルといったふうに、数えればきりがない
それらが、一年戦争の間、ジオン公国の滅亡後までのあいだに、功臣シャア・アズナブルをもふくめて
それぞれ死亡するか、アクシズからはなれてしまった。
残ったのはハマーンだけといっていい。彼女がジオン唯一の貴人であるミネバの保護者として、故サビ家
の権威の名残をすべてひきついだ。そしてアクシズをひきいるという不思議な運命になった。
ハマーンにとって、むしろザビ家の滅亡後、ミネバが必要になり、その巨大な残滓をことさらに
誇示せねばならぬため、、摂政にとっては「ザビ家の遺児が」というだけにすぎないミネバを、
ハマーンにとっては「ミネバ・ラオ・ザビ公女様」といういことになり、その敬称を残党に徹底させ、
さらには丁重な扱いをするという形になった。
「ハマーン・カーンは、ミネバを、公女と呼んでおります」
という報告は、早くからジャミトフの耳にも入っている。
205通常の名無しさんの3倍:01/11/13 08:14
良スレなのでage
キシリアは舌が長かった。自然、はっきりとした物言いをする。きりりとした顔で、
色は白く、目鼻立ちのクッキリしたしなやかな娘だ。青少年がみれば、大人の魅力だろう。
そのキシリアが、シャア・アズナブルという、若い士官に、会ったその日から、グラナダの
グワジンにある士官部屋で体を許してしまった。
「みんなやろう。私は、若い士官が好きなのだ」
「それは。しかし・・・あなたとは、今日の昼、この艦ではじめてお目見えしたばかりでは
ありませんか」
「恋に日かずなどはないであろう。おまえが好みだから好みなのだ」
目の醒めるように鮮烈なせりふだった。地球に避難し、士官学校以後、軍務のみに励んでいた
若いシャアは、ジオン娘の恋の風習とはそうしたものか、と思い込んだ。童貞をやっとすてた
ばかりの年で、異性体験もろくになかったのである。キシリアの体をぎこちなく抱擁して、
「――こうすれば、よいのだろうか」
「いや」
彼女は、ベッドの上で、身体中はにかんでみせながら、
「私も、そうは知らんのだ」
二人は夢中で求め合った。キシリアは、もう熟れた年頃で、白い肌のどこをおしても、白色の
濃厚な果汁のしたたりおちそうな娘だった。シャアはすっかり逆上してしまった。
三度目の逢曳のときである。士官部屋の無味な舷窓に、ア・バオア・クーの光がうつっている
ある日だった。シャアの愛撫がつきてから、キシリアは眼をひらき、
「シャア・アズナブル」
「な、なんです。急に改まって」
「お前の素性をあててみようか」
「サイド3のしがない平民ですが」
「ううん、それはきいた。本当は敵討にジオンに入ったのだろう?」
「どうしてそれを!」
「何を隠そう・・・」
キシリアはニヤリと笑って、
「ジオン公国の公王の公王、デギン・ザビならびにその一族。――そうであろう」
「げえッ」
「父のジオン・ズム・ダイクンは先年急死し、実権をザビ家に奪われた」
「な。なぜ、それを知っている」
キシリアは薄い唇をつぼめた。やがて秘密めかしく忍び笑いをはじめた。そして注意深く
言った。
「私は3歳頃のキャスバルぼうやと遊んでやったこともあるんだよ」
>>206
「げえッ」にワラタ。
208風塵抄二 なま解脱:01/11/13 23:01
ナマ身の人間が感じあえるなど、あり得ることではない。
だが幻覚はある。
宇宙の広大な空間を泳ぐうちに、にわかに光明を見たり、爽快な気分になったりする。
それはNT(人類の来るべき姿)ではないのだが、宇宙世紀では覚醒とされてきた。
それを錯覚させないように月面にはD.O.M.Eというファーストニュータイプが
いるのである。
ティターンズの凶悪なところは、従来いわれてきたこの覚醒を利用したところにある。
人間がやる悪として、これほどの悪はない。
209182&186です。:01/11/14 14:30
すみません、風邪でダウンしてましたので、見るの遅れました。

レス読みましたが、結論から言えば
 「別スレ立てたほうが良さそう」
ですね。折角のマターリ風味に水をさすのもなんですし、そもそもタイトルに
 「司馬遼太郎著」
とありますから。まぁ、このスレの兄弟スレと言うことで、後程スレ立ててから
また連絡します。
(しかし、弟の方が取り扱う範囲広いというのも...)
210208:01/11/14 14:37
すみません。こちらに兄弟スレ立てました。
http://ebi.2ch.net/test/read.cgi/shar/1005716160

司馬作品以外キボンの方はこちらへ。
211210:01/11/14 14:38
間違い。209でした。
>>210
まさかお主、スレ立てたくせにネタを用意してなかったのではあるまいな?
213としちゃん感激:01/11/14 21:39
これは、のちのモーニング娘。の性格を知る上で非常に重要なことだが、飯田、保田には、アイドル道についての病的なほどに強い美意識があった。
 彼女らは、アイドルにあこがれて、歌を学び、モーニング娘。になることによって公認のアイドルとなったが、
それだけに、現実のアイドル以上にアイドルたろうとした。飯田、保田は、「アイドル道不覚悟」という理由でどれだけ多くのメンバーに脱退を命じたかわからないが、
20世紀までなら知らず、こういう酷烈なばかりのアイドル主義は、当時の世間では、よほど田舎へでもいかなければ見られなかった。田舎娘あがりの飯田、保田が、生まれながらアイドルの後藤を、
「アイドル道不覚悟」をもって嫌悪した。
(元ねた 「歴史と小説」新撰組より」

 板違いとかスレ違いは百も承知。スマソ×1兆。
だけど、モー板にスレ立てたって、あそこの素養じゃ、沈んですぐdat行きがみえみえだったのでつい。
>>213
保田の顔はなにか近藤勇を思わせるものがありますなぁ。
>>213

一般書籍板でやれ
216Kleist:01/11/14 23:57
>188.190
元ネタ
「歴史と視点」-戦車・この憂鬱な乗物ー
作者が太平洋戦争時に徴兵検査を受けて、「戦車手」として
招聘された部分。
217Kleist:01/11/14 23:58
>216
招聘 ×
召集 ○
すいません
218城塞:01/11/15 00:05
ドモン・カッシュの勝ちぬきほど、このころの各国の者に息をのませた事件はない。
――これを機会(しお)に、天下はニュージャパンに決するのではあるまいか。
という疑念が、宇宙のコロニーや、地球に残る庶民の間ではささやかれていた。
「いいや、この大会にてマスターアジアは大いにその能力をみせつけるだろう」
という見通しをたてる者もある。しかしいずれの論者であれ、この時期、もっとも
答えにくい設問は、ニューホンコンのマスターアジアと、ニュージャパンのドモン
・カッシュとはいずれが上位のお人かということであった。
「知れたこと。ドモンの師匠は東方不敗ではないか」
町の庶人ほどそういう意見を持っている。これにひきかえ、ガンダムファイター、
関係者といった分け知りになると、現実に対する値踏みが大きく、「マスターアジア
は前大会のチャンピオンにすぎぬ。いわば過去の人も同然。ドモンにキングオブハート
の称号が譲り渡されてすでに一年を越えるではないか」と、いったりした。
>>212
いや、ネタ候補はあったんですけど、会社からカキコなもんで。
おまけに元ネタ資料忘れてきたし...
あ、でもご心配なく。後でちゃんと書きましたから。
こっちはカキコなくなったなぁ。
職人さんみんなむこうにいったにしては、むこうもカキコ少ないし。
221夢見る乙女:01/11/17 06:19
>213トシちゃん感激
ワラタ 一般書籍板へ逝けともレスありましたが、2ch上にドコカこのような
ネタスレがあるのでしょうか?「お笑い」をメインとした?
水曜オールナイト、昼に逝ってからは、伝説の木曜、木曜(?大根チンポとか)
最期は、電グル・・・でも、広島在住なので2部は4時過ぎになるとハラスミダ
放送がデカ過ぎて聴こえなくなるんダョナー東京より距離的に近いスミダ(爆)

薫陶を受けた小生にとって、ウンナンやナイナイは少しツライでし;
なんかエエのやってるトコおしえて下ちい;
222夢見る乙女:01/11/17 06:39
コーマン、マンコー、ポコチン、パンマ、オイニィ、・・・
ウンナンやナイナイ、伊集院が悪いのではなく時代が悪いのナ(絶)
223通常の名無しさんの3倍:01/11/18 19:41
age
224弟スレから参上。:01/11/20 00:18
 グレミーのことに触れる前に、アクシズ攻略をめぐっての地球連邦側の神経について、いま
すこし触れる。
 エゥーゴの諸隊が、どんどんアクシズに向かって進みつつあるとき、地球の連邦政府は
不安と憂悶にとざされ、
 「いったい勝てるのか」
 と、剛愎といわれるウォン・リーでさえ、そのことを思うと不安でたまらず、「じつをいうと毎夜
ねむれなかった」と、のちにそっと述懐している。
 勝てるか、どころではなかった。十中八九まで負けると思っていた形跡があり、負けた場合、
ジャブロー移転のときに予定した方式のように司令部をひっかついでチベット山奥のラサへ
逃げ、戦乱に戦乱をかさねて長期戦を演じてゆくうちに勝機を見出そうと覚悟していた。
 この不安については、ブライト・ノア以外の士官にはいえない。かれら無能人に洩らせば
かれらはまた動揺してザビ家へ寝返るおそれがあった。
 この不安を共有していたのは、地球のアムロと月のブライトだけであった。月のブライトは
これをジュドーにうちあけていた。ジュドーが、泥ナワ式にガンダムチームと称するあやしげな
集団をなりゆきで結成していたのは、この想定につながっている。
 「パブリクとは、いかなる艇(ふね)か」
 「近ごろ開発されましたところのビーム攪乱幕を、大型ミサイルいっぱいに積んで戦闘空域に
ぶっ放しにゆくというだけがしごとのけちな艇でございます」
 「左様な艇が、いまもあるか」
 「ございますとも」
 パブリク強襲艇は、敵部隊のビーム射程に面した空域に出撃待ちしていて、戦線が近づくと
なると、いっせいにエンジンをふかし暗黒の海をすべっていく。一撃離脱という行動オプションが
狭いために、複雑な操縦法や戦闘技術などは不要の艇であった。
 「ボール乗りたちのほうが、よほどむずかしい戦術に馴れております」
226「城塞」より。:01/11/20 20:08
 「アクシズのあほうも、これで極まった」
 といったのは、ジャミトフの謀臣であるバスク・オムである。バスクは、星の屑当時における
ソーラシステムⅡ護衛の艦隊指揮官である。
 バスクの解釈では、
 「ティターンズの御温情、これ以上のものはない」
 というのである。
 わずかアクシズのみ所有にすぎぬザビ家には、もはや権力者たる実質はなく、さらには
ザビ家恩顧の軍需産業のことごとくが連邦の系列に入ってしまっている。ザビ家が孤立
しつつも残存しているこの状態は、ひとえにティターンズの温情によるものである。ほろぼ
されまいとすれば、今の変則的孤立をすてて旧傘下のスペースノイドと肩をならべて総帥
ジャミトフ・ハイマンの家来になる以外に道はない。そのためにはゼダンの門にまかり出て、
ジャミトフに拝謁し、大広間で「謁」をかたじけのうするという形式を取ることによって主従の
関係を明らかにするがよい。そのようにすれば、ザビ家は地球圏の一名家として将来に
むかって安全は保障されるであろうというのが、バスク・オムの「温情論」の論拠であった。
 「ミネバは、その機会(しお)をうしなった」
 と、バスクは、ゼダンの門の司令室で、他の士官をつかまえて高声で論じた。
 ティターンズは、そのような肚でいる。
 新造戦艦が手に入ったことで、ガンダムチームは活況を呈した。
 「まったく、夢のような話だな」
 と、あまり詠嘆的なことをいわぬジュドーが、このときばかりはしみじみといった。人の運命
には波がある。ついこのあいだまで学校も行かず金もなくZガンダムまで強奪しようとしていた
ジュドーの一味が、いまは新造戦艦一隻、モビルスーツ四機をもつ身になった。ネオ・ジオンや
エゥーゴならいざ知らず、民間で二機の可変MSを持っているのはジュドーのガンダムチーム
しかないであろう。
 「ジャンク屋やめても暮らすに足る」
 と、ジュドーはおもった。シャングリラのジャンク屋はことごとく旧式機ばかりで、ガンダムを
扱っている業者は一軒もないのだ。
 「ネェル・アーガマ」
 と名づけた。
 「どういう意味なの」
 イーノ・アッバーブがきくと、ジュドーは、
 「アーガマに近い、という意味だって」
 といった。いわでものことだが、ジュドーたちがシャングリラで出会った艦をアーガマという。
転じて、アーガマに近いというのは、シャングリラを思い出そう、という意味で勝手に解釈した。
ジュドーは、この艦等を売ることによってジャンク屋家業から卒業しようとしたのだろう。
人気投票とかやらない?
229通常の名無しさんの3倍:01/11/21 08:29
>>228
何の?
これまでの作品のでしょ。
でも、まだ早いんでない?300か500ぐらいでいいかと。
>>230
いや、対象が
「ネタに使われる元作品」
か、それとも
「投稿作品そのもの」
なのか、ということ。

まぁ、もう少しネタが集まるまで、マターリ待ちましょう。
232功名が辻:01/11/21 19:12
細面、色白で、貴人の子のおもかげがあり、頬の赤さに幼さを残していた。
かれの亡き父のこと、少年時代の流浪、その苦難、それら過去のことは、筆者が彼に
かわって、おいおい物語るであろう。
ここでちょっと将来のことを匂わせておくと、この軍中で数にもならぬ青くさい若者が、
さまざまな運命の段階をへて、のちに反乱軍の党首となる、数奇な人生を送る。
しかし、いまは、過去はどうでもいい。将来もいい。
ただ、若者にとって、「現在」
がときめくような期待でふくれていた。
(バウとは、どういうモビルスーツか)
それをおもうと、操縦している量産モビルスーツのエンジンまではずむような思いがするのだ。
(アクシズでは評判の性能であるという)
受領(はなし)がきまっただけで、まだこの眼でその新鋭の機体を見たことはない。
AMX-107龍飛。
というのが、そのモビルスーツの名前であった。グレミーのミンドラ配置転換をしおに、
グレミー・トトは、このモビルスーツと戦闘することになる。
(おれにも、新型が来る)
アクシズの空域は真っ黒に晴れている。
グレミーは機上で、深く息をすいこんだ。
新型機、新型機、新型機、と、グレミーの機が、かるいうなりをあげていく。
233功名が辻:01/11/21 19:44
ハマーンが、その軍団に出動を命じたときは、地球にあるジオンの
残党はほとんど潰滅する寸前であった。
なぜハマーンがここまで腰が重かったのか、これは筆者自身の余談だが、評論家の
田嶋陽子女史と話していたときに、女史はふと、
「生理だったからでしょう」
といわれた。
筆者は、眼が洗われるようなあざやかな衝撃をうけた。じつのところ、地球降下作戦に
おけるハマーンの出足のおそさについては、古来定説がない。
同盟軍のジオン残党軍がつぶれようとしている。さしあたってアフリカというジオン残党の
最前線地域が、連邦の手に落ちようとしている。ジオン残党は、ハマーンの援軍を爪をかむ思いで
待った。
それでもなおハマーンはでてこない。有名なデザート・ロンメル事件は、このときにおこりのである。
ジオン残党の、
「ハマーン待ち」
は、血のしたたるような、いや現実においてジオン残党の血が流されている時間待ちであった。
それを、
「生理だったからだ」
という解釈は古来ない。ハマーンは生理のおさまるのを待っていた、というのである。
これで一切の疑問は解ける。
ハマーンは、この戦闘で、グリプス戦役史上最初の「コロニー落とし」を準備していた。
それによって一挙に連邦の戦意を喪失させようと考えていた。しかし生理では、腹痛がひどくて
指揮は不能になるのである。
右は余談。
234通常の名無しさんの3倍:01/11/21 19:47
貴様、海音寺翁を愚弄する気か!

まあ、面白かったからいいか
235功名が辻:01/11/21 20:05
ミライがジャブローに滞在しているあいだに、この夫婦にとって悪くない
変化があった。少佐に昇進されたのである。新しい勤務場所は輸送艦テンプテーション
であった。
「ミライ、よろこべ」
と、その日、ブライトは帰ってくるなり、いった。
ミライは、ブライトが期待した以上によろこんだ。ミライはもともと物よろこびすぎるたちで、
それが彼女の美徳の一つといってよかった。
「どうだ、おれもまんざら捨てたものではあるまい。将官には程遠いとしても。――」
ブライトは威張った。
が、ミライの内心は、その笑顔ほどにはよろこんでいなかった。
(なんと、遅々たる御出世であることか)
と思っている。
パプテマス・シロッコという若い男がいる。
???
237通常の名無しさんの3倍:01/11/25 16:10
 
238通常の名無しさんの3倍:01/11/27 00:55
人間講座も終わってしまったのでネタでも考える為にageとく
ネタが切れたみたいだから、人気投票やらない?
240gagaga
いいよー