280 :
カミーユ :
あの、そんな事よりエマさん、ちょっと聞いてくれますか。
え?私はあなたの恋人ではなくてよ、だって!?分かってますよ、そんなこと!
このあいだ、大尉がレコアさんの、その、触ってるのみたんです。レコアさんの……その。
その時臨界態勢に入って。出撃したらレコアさんだけ帰ってこなくて。
僕が帰って来たらファが泣いてて、レコアさん死んじゃった、とか言ってて。
あの人、昔ララァて人が好きだったんでしょう……。まったく、出撃前ですよ!出撃前なのに!
アムロさんまでカラバの子に鼻の下伸ばしてるし。あれで一年戦争の英雄ですか?
カミーユ、後ろにも目をつけるんだ、って言われて。無理ですよ、そんなの!
大尉、カツと一緒にアーガマ降りて下さい!
軍隊ってのは、もっと殺伐としてるべきじゃないんですか?
僕が修正されても助けてくれなかったくせに!
大尉は、大尉は僕のこと、もっと分かってくれてると思ったから……誰!?
ファ?ファか!?ファには関係ないだろ!ほっといてくれよ!
それでやっと大尉見つけて。思わず殴っちゃって。……暴力は嫌いなんです!
分かって欲しかったんですよ!そしたら大尉が、サボテンの花が咲いている、って。
あの人は、いつもいつも、こんな時に何言ってんです!サボテンは関係ないでしょう!?
黙って聞いていれば、知らずの内に人を傷つけてしまう、だなんて。
いつもの冷静なクワトロ大尉は何処行ったんです!
戦争なんですよ!?人がいっぱい死ぬんですよ!
得意げな顔して、話を逸らして。大人の理由?そんなの分かりたくもないですよ!
大尉はほんとにレコアさんを愛していたんですか?
本当はララァって人、忘れられないんじゃないですか?ハマーン!?ハマーンも!?
大尉は女の人生を狂わせてるだけじゃないですか!そんな大人、修正してやる!
僕だっていろいろあったんですよ!フォウに出会って。彼女は強化人間で。
サイコガンダムのパイロットで。捕捉しても撃てなくて。僕には撃てませんよ!
しょうがないからアムロさんに撃ってもらって。それでも助けられなくて。宇宙でも会えなくて。
やっと地球に帰って来たらジェリドに殺されて。
もういやだ!子供がなんで!なんでこんな戦争に!
え!?都合の良い時に大人と子供を使い分けないで、だって!?
エマ中尉は、黙ってて下さい!