ε=ε=走 ジョギング 105km通過 ε=ε=走
Aは何も見えてなかったらしいけど、冷や汗と震えが止まらなかったそうだ。
先輩は、速度あげて振り切ったからもう大丈夫だろう、と。
ただ、「車に覚えの無い荷物とかゴミとかついてたらすぐ捨てろ、開けたりするな」と言われたらしい。
事故か天災かで亡くなったカンジの男女だった、たぶん息子さんか誰かを探している、
そしてたまたま自分達はその息子さんくらいの年齢だったんじゃないか?と先輩は言ってたそうだ。
その後、Aや先輩が病気に〜なんていかにもな後日談は残念ながら無い。
翌日明るくなってからAが車に乗ろうとしたら、後部ドアあたりに小さなビニール袋がひっかかってたらしい。
中はよく見えないが、黒?だか茶色?だかの何かが入ってる。中身は一切見ず、Aは捨てたらしいけど。
開けていたらどうなっていたのか、
もしくはトンネル中央で噂通りいろいろ実行してて長居してたら、どうなってたんだろう。
大学生になり上京してきた俺はあるマンションで一人暮らしを始めた。
そこはワンルームのマンションで玄関からキッチンを抜けて部屋へと入っていくよくあるタイプのものだ。
なかなか綺麗なマンションだが、俺がこのマンションを選んだ真の理由は水だ。
特殊なろ過機でも使ってるのだろうか?
とにかく、このマンションの水道から出る水は美味かった。
それはもう、田舎暮らしで東京の水道水には馴染めなかった俺には本当に有難かった。
けれど、俺はそのマンションに住み始めてから1週間がたった頃から毎晩熱にうなされるようになった。
暑くて暑くてたまらない。
夜中に目を覚ました俺は、蛇口にむしゃぶりつくようにあの美味い水を飲んだ。
本当に美味かった。
それから一ヶ月が過ぎた。
つづく
俺はその頃から毎晩、幽霊を見るようになった。
それも一人や二人じゃない。幽霊の行列だ。
窓の無い東側の壁から現れて俺のベッドがある西側の壁へと消えてゆく。
その時、幽霊たちは俺の体を踏んでゆく。
その度に俺はあの暑さに襲われ、美味い水を飲んだ。
しかし、そんな状況にあっても俺はこの部屋を出ようとは思わなかった。
水が本当に美味かったからだ。
俺は少しおかしくなっていたのかもしれない……。
二ヶ月もたつと俺は講義にも行かず、一日中美味い水を飲んでいた。
ノズル付きのホースで部屋まで引っ張ってきてベッドでも飲んだ。
当然そんな量の水を胃が受け付けるわけが無い。
だから、俺は床にびちゃびちゃと吐き出しながら美味い水を飲んだ。
物を食べても水と一緒に吐き出してしまう俺は、やせ細りがりがりになっていた。
頭もおかしくなっていた。
つづく
>>299 >はじめは「遊び半分でそういうのイクナイ!」って反対してた先輩
リアルでこんなん言ってきたらその場で張り倒すけどな