仮面ライダークウガを語れ【俺、中途半端はしません!】
オダギリインタビュー(2005年、雑誌『ピクトアップ』)
−−−その「クウガ」ですが、今のオダギリさんからすると、
ずいぶんかけ離れてると思うんですが。
「あれは本当にやりたくなかったんですよね」
−−−(笑)!!
「いや、本当に(笑)。実は「クウガ」の前の年のなんとかレンジャーの
オーディションに呼ばれたことがあって。そこでメチャメチャ暴れて帰ったんですよ。
東映はもう一生僕を使わないだろうっていうくらい、暴れて帰った(笑)」
−−−ちなみに、どんなことを言ったんですか。
「『僕が演技の勉強をしているのはリアリティを深めるためであって、
そんな子供向けのヒーロー番組でリアリティを持った芝居なんかできません』って
(笑)」
−−−すごいですね(笑)
「審査員の人もブチ切れてて、つままれるようにして会場を追い出されました(笑)。
だから、まさかまた『クウガ』の時に呼ばれるとも思ってなくて。
でも、東映のプロデューサーがすごく面白くて才能のある人だったし、
とにかく現場に入りたいって気持ちもあったので、『主役はキツいけど、
友達の役とかがあったらください』って言ってたんです」
−−−でも、主役に選ばれたと。
「何度も断ったんですけど、プロデューサーから『僕らも子供番組のイメージを
無視したい。だから一緒に壊そう。君にしか絶対できないはずだから』と言われて、
悩みに悩んだあげくに受けたんです」
−−−結果的に、この「クウガ」で世に出ることになりますね。
「そうですね。でも、例えば『イン・ザ・プール』なんて、映画の最初から最後まで
勃起してる役なので、なかなかやりたがらないですよね。
今考えると、そこを面白がれる自分が、『クウガ』の頃からいたのかもしれない。
やるんだったら自分にしかできないことをやりたかったし、
意外性が好きなんですよね。
自分に対しての。この役を自分がやったらどうできるのかなって思えることの方に
興味がある。
『クウガ』もそういうことだったんだろうな、と、今考えると思います」