【ワンダバST】痛すぎる特撮サイト【假特隊】6
「うーん」ショウゾウのママも楽しそうだった。「スーツの袖口にボンベのパイプを仕込む? 」
二人のママと、幾人かの子ども達が必死に目を凝らして見ても、タネは分からなかった。
そうしているうちに、みるみる風船たちはふくらみきって、やがておじさんの手を離れ
全ての風船が空へ舞い上がった。
「あぁあ……風船がぁ」
シンイチが思わず残念そうな声をあげてしまう。
それを見ていたおじさんは「これからだよ、見ていてごらん」そう言うと
なんと空へ浮かび上がり始めた。
「え!? 」
その場にいた誰もが驚愕した。子どもも大人も、信じられない光景に目を丸くした。
全員が驚いて固まる中、おじさんは空をすいすいとすべるように飛びまわり
舞い上がった全ての風船を掴み取り、そしてやがて着地した。
「いったい……何がどうなってるんだ? 」
ショウゾウの言葉に明確な答を出してあげられることが誰にもできない。
二人のママも、自分の目が信じられないという表情でフリーズしていた。
「さぁ」おじさんは、掴み取った風船を子どもたちに差し出した。「今日はここまでだよ。
風船をあげるから、今日はこれでおしまいにしよう」
おっかなびっくりで、風船を受け取る子どもたち。
それを見ていたシンイチのママは
「すごい……感動しちゃった」と言い、おじさんの前に一歩踏み出した。
「あなたすごいじゃないですか! そこいらの自称超能力者マジシャンなんかよりすごい!