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392:
結局、佐藤が選んだのは薬物と催眠による性格矯正だった。催眠誘導剤を
飲ませて意識が朦朧とした状態で、女に「私は残忍で非情な女」と繰り返し
唱えさせる。睡眠学習用の教材のディスクにも同様の暗示を仕込んである。
こうしてS-107号の性格矯正が始まったのだが・・・
性格矯正は本人に意識させないで浸透させるを良しとした。そのため、催
眠や睡眠学習という無意識への働きかけを重視した訳だが、いまいち効果が
上がっていない。非情さテストのために時々鳩への射撃訓練を試してみたが
撃つ様にはなったものの、一瞬躊躇うのは直っていない。行き詰まりを感じた
佐藤は、やっぱり奥の手しかないか、と覚悟を決めた。
ネオショッカーは女性が幹部になっている基地もあるように、女性の意識
が強く、セクハラんはうるさい組織だった。いくら教育のためとはいえ、
部下に手を出したとするとただではすまなかった。責任をとって俺の嫁!と
するか、あるいは降格を選ぶか。佐藤がやろうとしたのは、俗に言う快楽責め
で、軽い催淫効果のある薬物とセックスを併用することで、「私は非情な女」
というイメージをインプリント(刷り込み)しようという訳だ。S-107号の容姿は
人並みで、プロポーションはナノマシン導入時の改造で奮いつきたくなる程
だったが、佐藤としてはできれば人生の選択肢はまだ残しておきたかった。
ということで、セックスをするにしても、できるだけぼんやりとした意識下で、
夢の中の話としておきたかった。そして運命の夜が来た・・・ →エロパロ板へ(嘘)
二人の初夜がどういうものだったかを書く能力はないのでパス。各自妄想よろしく。
セックスによる教育を開始して一週間、S-107号は徐々に性格が変わってきた。
もっとも本質が優しい、という人格は残っているので、どうすれば非情か、と
いうのを頭で考えてからの行動になるので、噂に聞く基幹基地の女性大幹部に
比べればワンテンポ反応が遅れるのは仕方ないか、と割り切った。完全に人格を
上書きしてしまうのは今回の育成プロジェクトでは避けるべき手段だったので。
後は慣れで非情さが身についていけば、と佐藤は楽観していた。
479 :
392:2008/10/27(月) 04:24:06 ID:xCeGBgRt0
佐藤にとって予想外だったのは、というか、佐藤が初心なので予想外なのかも
しれないが、無意識での性交で記憶には残っていないにも関わらず、S-107号が
自分を見る目が熱く情熱的になってきた事だった。ただでさえプロポーションが
いいだけに。つい手を出してお尻をなでたくなるのを抑え、厳格なコーチを演じる
佐藤だった。上司も気づいているだろうな、と思ったが何も言われなかった。
どこまでお見通しなのか判らないが。そういう地獄の日々が何週間か続いた後、
ダイビングの訓練で佐藤はとうとう我慢できなくなり・・・
意識して関係を結んだ後、S-107号は徐々に変わりだした。今までの「コーチ」
という言い方が、呼び捨ての「佐藤」に変わり、訓練に対しても、言われた通り
をこなすだけでなく、次第に佐藤の教育方針に口を出すようになってきた。自主性
を伸ばすという当初の目的からすると順調といえたが、佐藤には何か封印を開けて
しまったかにも思えた。果たしてコントロールできるのか。やはりナノマシンーン
を利用したロボット化の方が正解だったか?と少々後悔も感じた佐藤。もっとも
S-107号の性格がキツくなるにつれ、夜の生活も激しくなり、それはそれで佐藤に
とっては楽しみだった。自分にM属性があったのか、と驚いたが、S-107号が次第に
女王然となるに連れ、佐藤の立場は「コーチ」から「下僕」へと変化していく・・・。
組織の定めた各種の適正検査をパスしたS-107号はとりあえず諜報分野のエー
ジェントに配属されることになった。ねぇ、佐藤、佐藤の腕を枕にして女が言う。
珍しく甘え声だった。基地の外で活動するなら、S-107号という認識番号以外に
名前が要るわね。身分証明書も。ねぇ、何という名前にするの?
性交の余韻に浸ってボケーッとしていた佐藤は何も考えずに「幸子」と答えて
しまう。まぁーうれしい、これからは二人きりの時は私のことを幸子様、と呼ぶ
のよ、いい?佐藤。欲しいものを手に入れる前の甘い表情も、手に入れてからの
冷たさ、どちらも佐藤にとっては魅力的だった。