おにゃのこが改造されるシーン素体10人目

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233ダイレン
「決意の翼」


藤宮 由美

年齢:10歳(小学5年生)
身長:144cm 体重:33kg
スリーサイズ:B69・W53・H:72
家族構成:父(35)、母(30)、祖父(62)、祖母(58)


明るい性格で、誰にでも笑顔を振りまく。成績はまあまあ上、運動能力は並より少し上程度。
遠足の帰路、ヘラクレスマリオンの襲撃でヘルマリオンに拉致される。
担任の木下智恵美がソルジャードール・センチピードマリオンに改造され、"恐怖の選別"において容姿の良さから合格組へ。
ビーマリオン・サキがヘルマリオン基地を襲撃した最中にイソギンチャクマリオンに襲われるも、改造装置の暴走によって改造される。
洗脳はされておらず、他のソルジャードールと違って自我を保持している。
また、唯一ソルジャードールの遺伝子を人間のに還元するRHR(リバース・ヒューマン・リカバリー)能力を有する(なぜかは原因不明)。

複数の遺伝子が流れ込んでおり、単数以上の変身形態を有している可能性を有している。
戦闘能力も未知数であり、データ不足により測定不能。引き続き、調査を続行………


「……というわけなんじゃ。皆の者は意見を述べてほしい」
本部に避難した骸教授は由美のデータを幹部達に報告していた。そこには12人にも及ぶヘルマリオン幹部が座っていた。
「Dr.骸。このRHR能力とやらは何故この娘にある?このような能力は付加されるはずがない」
長身の男が質問をぶつける。とは言っても、それは全員の疑問でもあるのだ。いずれ聞かれることとなる。
「じゃから、不明じゃ。イレギュラーな事態なのか、はたまた誰かの意図か………」
「意図?だとしたら……その誰かは我々ヘルマリオンを潰す気でいるやもしれませぬな」
妖しげな微笑みを浮かべている和服の女性。まるでこの事態を楽しんでいるようである。
234ダイレン:2008/05/13(火) 02:58:32 ID:vTKWqvo5O
「この子……おもすろいねー」
飴を舐めながら由美の戦闘シーンを観賞しているマリオンヘイル。先日はフランスを単独で攻め落とした骸教授の最高傑作であり、大幹部の1人である。
「あたしよりつおいの?」
「まさか……お前のが強いよ」
頭を撫でられて微笑む。彼女は再び由美の戦闘シーンをリピートして見直す。
「ビーマリオンよりも邪魔な存在だな……。ソルジャードールを人間に戻すなど……あってはならないことだ」
幹部たちは話し合い、由美についての方針を決定した。
「イレギュラーコード02をウイングマリオンとする。危険度AA、排除対象とする。これはDr.骸、あなたに任せます」
「ワシが?」
「あなたの指揮下で出たんですよ?ツケは取っていただけますよね?」
「………相手が適齢期でないのは、我慢するとするかのう……」


12日ぶりに家へ帰った由美は、家族達の号泣で迎えられた。疲れ切った体にはたっぷりの睡眠を貰い、心身共に安らぎを得た。
次に起きた時、由美は最初に思ったのはクラスメート達の安否であった。
警察に保護されて解放されたのは自分を含めて不合格組の14人。32人の内の半分も満たしていない。
健一や綾達合格組が18人。由美は集合写真を見て、懐かしい日々を思い出す。
そして、何より自分が発動した異端な力。それをしかも、自身が理解して使っていたのだ。
「あの時……どうして……」
改造されたという認識。それによって生じる能力が、脳髄の底まで流れ、さらには行使した。
気がつけば鳥肌が立っていた。どうして自分が?。これから自分はどうなるのか?
震える体を抑えようと、両手で対照となる二の腕を掴むが一向に止まる様子はない。
235ダイレン:2008/05/13(火) 03:00:02 ID:vTKWqvo5O
゙ピンポーン゙

誰か来たようだ。学校の先生か、はたまた警察の関係者か。いずれにせよ自分にも要はあるのだろう。
窓から見下ろすと、高校生くらいの女性が家の前に立っていた。女としての視点からでも、かなり可愛い部類に入ると思ってしまう程だ。
その女性は母と少し話したようだが、自分の体調を考えて帰ってもらったようだ。
由美はその女性の横顔を見てハッとした。あの顔はヘルマリオンの基地を襲撃した蜂のような姿をしていた女性。
簡単に着替えると、由美は家を出て追いかけた。女性はゆっくり歩いていたようなので、すぐに追いついた。
「あの……待って!」
「……君……君が藤宮由美ちゃん?」
振り返った女性は由美からしたらとても大人な顔つきをしている。その目は優しそうでありながら、どこか寂しげで冷たい視線のような気もした。

公園で2人は話し合っていた。平日の午前中なので誰もいないし、゙もしも゙の時は戦いやすい。
「じゃあ……」
「ええ。私は姉と友達をね………。そして、改造された友達を手に掛けてきたわ」
寂しい目をしていたのはその所為なのだろう。それを仕方がないことと思い……
「奴らは……ヘルマリオンは恐ろしい組織よ。人の事を人として見ない……卑劣な悪鬼ども……」
ギュッと力をいれた指が鉄砲をぐにゃっと曲げる。由美はそれを見て恐怖した。
(あたしも……同じなの……?)
「それで……あたしの……あたしの友達は、みんなはどうなっちゃってるんですか?」
「ソルジャードールを生み出してる骸教授のポリシーとして改造素体の適齢期は男は全般、女で16歳から25歳……とはいえ、彼の部下の実験対象になる可能性は否定できないわ」
先日は北條勝がイソギンチャクマリオンにされていた。あれは厳密には失敗作であり、邪念獣に近いと見られる。
「ソルジャードールを人間に戻せる君の能力は彼らにしたら邪魔な力。私も含め、殺すための戦力増強のために改造される確率は低くないでしょうね」
236ダイレン:2008/05/13(火) 03:01:38 ID:vTKWqvo5O
自分の大切な友達が……あんな痛みを味わって、異形な化け物に変わってしまう。それは、由美にとって耐えられるようなものではない。
「どうしたら……みんなを助ける事が出来ますか?」
「君には何故かはわからないけど、ソルジャードールを人間に戻す力があるから、改造されても治せるわ」
「君には?」
一瞬、目を伏せた紗希はキリッと鋭くした目で由美に言葉をかける。
「それは私や他のソルジャードールにはなくて、君にだけある特別な能力なの……」
だから、改造された友達を手に掛けてきたのだろう。由美は目の前にいる女性の奥に潜む闇を見てしまったような気がした。
「何かあったら、ここに連絡してね。あ、帆村みさきってのは偽名ね。野々村紗希が、本当の名前よ」
名刺を渡す紗希。獅子堂 探偵事務所と書かれた所には、確かに帆村みさきと書かれていた。


その頃、研究所を六本木ヒルズの地下に移した骸教授は早速檻に捕らえられている子供達を見ている。
「あまり気乗りせんが……せっかくの作品が失われていくのは嫌じゃからのう……」
合格組18人の中で女子は10人。割合としては多いし、美人の原石達ばかりなので多少は気が許せる。
「……プペロイドよ、朝倉 真央を連れてこい」
命じられたプペロイドは檻の中から、長い髪を団子状に束ねている少女を連れ出してきた。
口がガタガタと震え、目は骸教授への嫌悪感をはっきりと剥き出しにしていた。
「……あたし……どうなるの?」
「これから改造手術を受けてもらう……お前らの担任のようにな……」
「!!?」
目の前で見ていた。フラッシュバックした光景は真央を錯乱させるのに申し分ない内容である。
「いや!!あたし……あんなの……いや、お願い、助けて、助けて!!」
泣き喚く真央を見て、骸教授は余計に高揚した。これだから改造はやめられない。
「ガキ共……良く見ておけ!。貴様等も、この小娘と同じ運命を辿るのだ!」
237ダイレン:2008/05/13(火) 03:03:18 ID:vTKWqvo5O
画面越しに真央が機械の触手に絡まれて、マリオンラーヴァに収容されていく姿を見せられる。
骸教授がスイッチを押すと、バイブレーションを始めて真央の体に衝撃が走る。
小さいながらも膨らんでいる胸は弾み、性感を刺激されて汗と生臭い液を垂らしながら、真央の体内へ選別された遺伝子を注入されていく。
「真央ちゃ……あ……」
それを観させられていた千秋はあまりの衝撃に気絶してしまった。渚は千秋を受け止めると、画面に向かって吠えた。
「おい、やめろジジイ!!やめてくれ!真央を……助けてくれよ!」
そんな願いも虚しく、マリオンラーヴァの触手が離れていった。改造が終了したのだ。子供達は友達の変わり果てた姿を見せられて驚愕した。

タコに酷似している容姿。赤紫色の体。腕が8本もある。あれが本当に真央なのだろうか?、と疑いたくなる。
「おはようございます」
「うむ。お前はオクトパスマリオンじゃ。では藤宮由美を、ウイングマリオンを消しに行くのじゃ」
「はい。必ずや果たして見せます」
残された子供達には恐怖と絶望しかなかった。渚は震える拳を壁にぶつけた。
「由美……あんたは、絶対に……逃げ切れよ……」


大学生の集団が酔った勢いで河原で群がっている。缶ビールや菓子のゴミをそのまま川へと流している。
「行けないなぁ……川にゴミを棄てちゃいけないんだよ」
響いてくる声に驚き、辺りを見回す。途中、1人の青年が姿を消した。
「おい、大沼はどこへ行った……うわっ!」
「おい……がっ……」
次々と消えていく青年達。そして、溺死した彼らが浮いてくる。一緒にいた女性達も、目の前で死んでいる彼らを見て逃げ出そうと足を進める。
「ふふっ……あんたらみたいに顔も心もブスなのはここで死んどきな」
首に巻きついてグリグリと締め付け、意識を失いかける瞬間に川へと引き込む。
やがて彼女達もプカプカと浮き上がってくる。
238ダイレン:2008/05/13(火) 08:39:45 ID:vTKWqvo5O
由美は許せなかった。あの優しかった真央をこんな風に変えるヘルマリオンを。
優しかった真央が、人に手をかけてしまうなんてあってはならない。
「あたしが……」
「何だ!?この力は……」
触手が震えだし、強い力で弾かれる。空へと白い翼を生やした者が飛び上がり、月と重なって美しく空に君臨する。
「ウイングマリオン………さあ、来い!」
触手がユミに襲いかかる。スワンサーベルを取り出し、迫り来る触手を切り裂いていく。
「何だと……4本の触手を瞬時に……」
「動きを止めるとは余裕ね」
気がついた時には遅い。片方の4本も、ビースラッシャーで細切れにしていく。
「ちくしょう……」
墨を吐いて煙幕に隠れて逃げようとするが、ビースタナーを繰り出ししたサキによって動きを止めた。
「そんな……」
「ビースラッシャー!!」
ズバッと吹き出す血。オクトパスマリオンはその場に倒れ、目を瞑る。次に開いた時、それはあの優しい真央の目だった。
「……いや……死にたくないよ……お母さん……」
「残念ね。ソルジャードールに改造されたら、死ぬしかないわ」
サキ槍状に伸びたビースティンガーを手にして、オクトパスマリオンの首を狙う。
「………!!。ダメぇぇぇ!!」
羽から鳩の形をした銃・ピジョンバレットを精製し、ビーマリオンの背中を狙った。
「な………」
避けきれず、サキは直撃を受ける。離れていった隙に、ユミはオクトパスマリオンに近づいていく。
「ゆ……由美ちゃ……」
「真央ちゃん。もう大丈夫……戻してあげるから……」
羽毛に包まれていくオクトパスマリオン。すると、邪悪な容姿は消え去り、可愛らしい真央へと戻った。
239ダイレン:2008/05/13(火) 08:41:37 ID:vTKWqvo5O
「ありがとう……由……」
そこで言葉は途切れた。ユミの手にはべっとりと血が垂れていて、真央は口を閉ざしている。
すぐに病院へ搬送し、輸血と手術を行ったので命は助かった。しかし、後少しで危なかったのだ。


由美は真央の母親に頬を叩かれた。何故かはわかる。自分はあまりにも無事で、真央は傷ついているから。
病院から出ると紗希が待っていた。由美は厳しい視線で睨みつける。
「あなたの友達を殺しかけたのは悪いと思うけど、私は間違った事はしてないわ。少なくとも、私にはその力がないから」
「手段がないからって、そうやって人を簡単に殺せるなんてひどいわ!」
「簡単じゃないわよ。でもね、私は殺す以外の方法しか知らないのよ。ソルジャードールを倒す、ディソルバーなのよ」
去っていく紗希。由美は拳を握って息を大きく吸う。そして、紗希の方を向いた。
「あたしは……」
振り返った紗希は強い意思を持って立っている由美に目を持って行かれた。
「あたしは、友達を助ける!クラス全員助けて、またみんなで笑いたい!。だから戦う!守るために、戦う!!」
はぁはぁと息を乱している由美。紗希は自分自身に宣戦布告をされた気分だった。
「………救世者……゙ ディセイバー゙ってとこかしら?」
「ディセイバー?」
「ディセイバー・ユミ。ね……羨ましいわ、あなたが」
寂しげに帰る紗希。そして、それを見送る由美。2人は今、互いに道を歩み始める。

つづく