189 :
壬龍の日記:
ガイアのおかげもあり無事に回復したアンドロ艇と付き添い役をしたファイターEX=PALが飛行テストから戻ったと知らされた。
ガイアの案内でフェニックスネストの格納庫に行くと、ガイアがアンドロ艇とPALを労っていた。
ガイアと共にアンドロ艇とPALに見送られ戻ろうとすると、イザクとティグリスが慌てた様子で走ってきた。何事かな?
「フェニックスネストに謎のお客様だって!」(イザク)
「リュウさんが『壬龍なら何かわかるかも』って御氏名だよ」(ティグリス)
ガイア共々イザクとティグリスに案際された先には、皆に混じってピグモンと見知らぬ青年の姿があった。
福岡で複数の怪獣が暴れていたとの事でカイト殿が行くと、レッドキングがいて戦闘寸前にピグモンに間に入られたらしい。
龍玉で観察してみると、パゴス、ケムラー、ゴーストロン、バードン、ゴルザがレッドキングにやられたらしい。
カイト殿に問うと、レッドキングはカイト殿の持つカプセルに保護されているとの事。そうなると、その青年はいかがした?
「ピグモンは『怪獣たちを助けてあげて』と言ってた。どうやらあそこにいる人間に理由があるようだよ」(ゴメノス)
リュウ殿いわく、青年はフェニックスネストの近くで倒れていたが突如目覚めてゴモラを召喚してテレスドンを撃退したとの事だった。
もしやと思い、青年にバトルナイザーを持っているのか問うてみると、果たしてその通りだった。
「君がバトルナイザーの有資格者か…会えてよかったよ。
バトルナイザーは古の勇者プロメテウスが姿を変えたもので、レイブラッド星人が封じられている。
バトルナイザーは使い方次第で光の力にも闇の力にもなる…そのために全宇宙の侵略宇宙人が狙っている神器だ。
君ならきちんと使いこなしてくれると信じている。レイブラッドはヤプールですら恐れる存在らしいから、気をつけたまえ」
石室殿はそう言って、青年の手をそっと握った。