>>94のつづき
45 電子工学学園・中庭
七美の前に、豹牙と茜がいる。
豹牙「そんなジャガーを、よく君が知っていたなぁ」
七美「(表情を変えず)ちょっと興味を持ってただけ」
と、そこに、雛が豹牙の足元に落ちてくる。
豹牙「あっ……」
その刹那、七美が駆け寄って、雛を優しく掴み上げる。
激しく鳴く雛。
七美「怪我は無いわ……」
七美、優しく雛を愛でる。
豹牙、その慈悲深いしぐさに、目を奪われている。
茜、雛の落ちてきた方向を見上げている。
5メートル程上の高枝に、巣がある。
茜「うわ、あそこに戻すの、脚立がないと駄目だわ……」
と、その刹那、七美が猛ジャンプ!
あっ、と目を奪われる茜と豹牙。
七美、一瞬空中で静止して、雛を巣に戻し、見事に着地。
一瞬の出来事に、呆然としている豹牙と茜。
(つづく)