ここは北斗がオーナシェフを勤めるレストラン
従業員1「オーナー、3番テーブルのお客様が『シェフを呼べ』と
仰っているのですが」
北斗「ん?そうか・・どんなお客様だ?」
従業員1「それがですね・・どうみても筋モノの方みたいで。念の為
警備を呼びますか?」
北斗「いいって。ちょっと挨拶に行ってくる」
従業員2「ですが、オーナー!どうみても堅気の方じゃないですよ!」
北斗「心配しなさんな(いくらなんでもヤプールほど怖くない
だろうからな)」
テーブルに向かう北斗。派手なスーツ、幅広ネクタイ、ゴツイ指輪、真っ黒
なサングラス、パンチパーマ・・どうみても堅気の客ではない。
北斗「いらっしゃいませ。私が当店オーナーシェフの北斗です。・・あの
お料理がお口にあいませんでしたか?」
客「貴様、ぶったるんどる!」
北斗「!!」
客「戻ったなら戻ったと何故、連絡しなかった!?」
北斗「山中さん!」
山中「ホウレンソウを忘れたのか!」
北斗「報告・連絡・相談ですね。すいません、山中さん!」
サングラスを外す山中。額はやや後退したが精悍な目つきはあの頃のままだ。
二人の間に、温かい感情が沸き上がりどちらともなく手を握りあう。
北斗「山中さんもお元気そうで・・今、何をなさっているんですか?」
山中「今、俺はGUYSの養成所で若いやつをビシビシしごいているよ」
北斗「ハハハ。訓練生が可哀想だなあ」
山中「なんだと!フフ、今の若いやつはお前と違ってしごくとすぐ辞め
やがる。人を育てるのは難しいもんだ」
北斗「時代ってやつですかねえ」
山中「理不尽な力に立ち向かう勇気を持ち、優しい心を忘れない・・
時代は変わってもこれだけは無くしたくないもんだな」
北斗「全くです」
山中「北斗・・いや、シェフ。今度は家族を連れてまた来たいんだが、
よろしいですか?」
北斗「はい!最高の褒め言葉です、お客様」
再び握手をかわす二人。そこへ銃を構えたミライが飛び込んでくる。
ミライ「兄さんから、手を離せ、ヤプール!」
北斗「お、おい、この人は俺の先輩で・・」
ミライ「その凶悪な人相はヤプールに違いありません!」
北斗&山中「・・・・」