【1号2号】ライダー共闘SSスレその9.1【響鬼】
「馬鹿野郎ッッ!」
怒号とともに、目の前にいたサラリーマンの身体が爆ぜた。
「どけ、新米ッ!」
小隊長は俺を突き飛ばすと、ぐったりと崩れ落ちたサラリーマンに向かって執拗に銃弾を
叩きこみ続けた。二度、三度と地面で踊ったあとサラリーマンの身体はありえない方向に
捻じ曲がり、そこから粘液にまみれた“蛹”が這い出した。
俺は悲鳴をあげながら、無我夢中でマシンガンを撃っていた。
小隊長に肩を掴まれて正気に返ったとき、すでに手持ちの銃弾は尽き果て、あの忌々しい
“蛹”は警戒区域外へと逃げのびていた。
「いいか、小僧。警戒区域内では隊員以外すべて標的だ。見つけ次第ブチかませ。
擬態中にたっぷりと銃弾のフルコースをご馳走してやること、それが奴等に対抗する
唯一の手段だと養成所で教わらなかったのかウスノロ野郎!」
でも――俺は、反射的に疑問を口走っていた。
でも、それで相手がただの民間人だったらどうするんです?
「擬態に銃弾喰らって飛びだしてくるのが糞ワームだ。飛びだしてこなかったら……
そいつは演技の巧い糞ワームだ。死にたくなかったらよく憶えとけ、小僧」
「やった、やりましたよ隊長!」
初老の男だったものが、足元でのたうっている。生臭い粘液があたりに飛散する。
「よし、上出来だ小僧。第7小隊から本部へ、第7小隊から本部へ――」
シャワーをいくら浴びても、断末魔のワームが撒き散らした臭気はとれなかった。
「小僧、お前はどうして糞ゼクトなんぞに入ったんだ」
「さあ――どうしてっすかね。俺、家にいても学校でも居場所なんかなかったし。
あの辛気臭いカウンセリング施設から出られるんなら、なんでもいいやって」
そうか、とだけ呟いて小隊長は髪を洗いはじめた。
鍛えあげられた背中が、無言で佇んでいた。
『第7小隊、第8小隊。あと5分だ!』
小隊長はどうしてゼクトに?――その疑問を口にすることは、できなかった。
「No.2、No.3俺に続け。No.4は通路を哨戒、小僧はバックアップだ」
大丈夫。いつもと同じ、どうってことない任務だ。
俺は深呼吸して、遮蔽をとった。
3、2、1――小隊長が鉄扉を蹴破る。
濛々とたつ埃のなかで、ブレザーの制服を着た少女が怯えていた。薄っぺらな学生鞄が
地面に滑り落ち、ピンク色のマスコットがけらけらと笑い声をたてながら転がる。
沈黙。
1秒、2秒。
その2秒が、俺達にとっては致命的な空白になる。
「隊長!」
誰かが叫んだ。
俺達がマシンガンをぶっ放すのと、醜く歪んだ少女の顔から触手が湧きだしたのは
ほとんど同時だった。隊長の身体が壁に叩きつけられる。“蛹”が這い出してくる。
仲間の誰かだった肉塊が、床に転がる。
それを呆然と眺めている俺の視界が、鮮血に染まり――
「……小僧、まだ動けるか?
済まない、俺のミスだ……皆……皆、死なせちまった。
ああ……どうしてもな、引鉄がひけなかった。口ほどにもねぇな。
……なぁ小僧、ヤマンバって知ってるか?
そうか、お前の歳じゃ……あまり憶えちゃいないかもしれんな、はは。
靴墨みたいに日焼けして、糞ワームよりも化け物じみた化粧してよ……
だけど……俺には自慢の可愛い娘だった……
あの日……あいつは家に帰らなかった。
いつもどおり、渋谷で一日中ふらつき歩いて……それで……
……済まねぇな、小僧……
いいか、お前は生き延びろ。俺みたいなヘマするんじゃねえ……
糞ワームどもを撃って、撃って、撃ちまくれ……奴等を……」
俺は右腕のマシンガンを構え、駆けだした。
『本日の戦況を報告します。
ゼクトルーパー第7、8小隊、ワーム1体と交戦。
投入10、負傷0、死亡10。消耗率100%です。
なお、ワームは逃走の模様。
次に、ゼクトルーパー第9、10小隊……』
◆END◆
母さん、父さん、俺ゼクトルーパーに選ばれちまったよ・・・・・・さよなら
ゼクトage
もっともっとみんなに伝えたいことがあったのに・・・俺ここで死ぬのかな・・・
なんだよ あの光る大きな目は・・・
・・・『仮面ライダー』??
・・・俺、助かったのかな??
・・・変だな・・・さきっからずっと 涙が止まらないや・・・
やばいな、早くも来週からゼクトルーパー見たら涙しそうだw
ゼクトルーパー大人気だなw なんやかんやでスレ3つも乱立してるし。
トルーパーの思いスレの23も良かった。
何この「仮面ライダーになりたかった戦闘員」