440 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 15:28:02 ID:Eorpm1dO
>>430・・・奥さん(ウルトラの母)、待ってましたよ!どうして、来る事を、前もってぼくに、いってくれなかったんですか!会いたかった。
441 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 15:29:58 ID:Eorpm1dO
でも、今度、地球に来る時は、ほっときませんよ!覚悟しておいてください。
442 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 15:30:52 ID:Eorpm1dO
奥さん(ウルトラの母)今度は、ぼくが、相手ですよ!
>>393で既に登場しています。追っかけの割にチェックが甘いです。
444 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 15:39:59 ID:Eorpm1dO
ウルトラの母が、地上に降り立った時、上空で、円盤を停止させ、はっきり、いってやる。「奥さん、今度は、ぼくみずから、相手になってやる」。
445 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 16:47:51 ID:Eorpm1dO
威嚇怪獣ギガンをリバイブ光線で、もとのペット生物にもどし、立ち去ろうとしたその時、一機の円盤が、上空に現れた。
リライブ光線ね。
447 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 16:52:14 ID:Eorpm1dO
「なかなか見事な光線技でしたよ!奥さん。次はぼくがあいてだ」こう言い放った。
448 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 16:58:19 ID:Eorpm1dO
ギガンも、地球の子供たちも、ぼくは、危害を一切加えて欲しくない。ただ、奥さんとお手合わせしたかっただけなんです。
449 :
ロンリー星人(青年):2005/09/19(月) 17:34:24 ID:Eorpm1dO
円盤から、ウルトラの母を金縛りにする超音波を放ってやる!それから、ぼくが、等身大で、ウルトラの母にいどんでやる。
死ね。連レスすんな
>>425 ハヌマーンのキャラクターだから仕方ないけど、
日本のウルトラワールドでは殺人はさせない方が
良いな。
何か危機一髪で泥棒を助ける方法を挿入すると、
より「タロウ」らしくなると思う。
>>451 いや、でも初期のタロウは一般人が結構むごいやり方で怪獣に
食い殺されてるし。コスモリキッドとかライブキングとかバードンとか。
それでも話が明るいのは凄い。
453 :
名無しより愛をこめて:2005/09/21(水) 10:15:29 ID:4dp8RAkn
ウルトラの母を地球に誘き寄せる方法ないかな!
454 :
名無しより愛をこめて:2005/09/21(水) 10:18:39 ID:4dp8RAkn
威嚇囮怪獣ギガンと金縛り音波を発する円盤を使ってウルトラの母捕獲作戦を実効したい!
455 :
どうするお前ら:2005/09/21(水) 20:01:28 ID:EgJqkUdU
「ZAT全滅!?隕石は生物だった!!」
「超獣・怨念の大逆襲」←前に出てたタイトルみて思いついた
「(番外編)もしもMacが全滅しなかったら?」
>>455 ZATの全滅だけは勘弁して…って「全滅!?」なのね。なるほど。
んーでも「超獣・怨念の大逆襲」にイピョーウ。ノシ
MACが全滅しなかったらのIFも興味深い。
最後にブラック指令の水晶球をMACの隊員みんなで奪う
459 :
名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 01:52:01 ID:85qpjadk
「超獣・怨念の大逆襲」
ヤプール人はAに敗れ、その後タロウにも敗れた。だが、その怨念は未だ消えておらず、いや、
それどころかどんどん増幅していた。タロウに円盤ごど吹っ飛ばされたヤプールであったが、
かろうじて生きていた。そして、宇宙に漂いながら最後の力を振り絞り、自らの怨念をベースに
超獣を作り出した。Aとタロウさえ倒せれば後はどうでもいい。超獣を誕生させると、ヤプールは
事切れた。超獣・キングドラスは早速地球へ向けて発進した。
一方、それをいち早く察知した男がいた。ウルトラマンAだ。彼はすぐさま超獣のもとへ急行した。
キングドラスはAの姿を確認するやいきなり怪光線を放った。躱すA。今度はAの番だとばかりに必殺
技メタリウム光線を叩き込んだ。キングドラスは一瞬ひるみはしたが、倒すことはできなかった。
ドラスは右腕からバラバの鞭のような鞭を出すとAを捕捉し、左腕に一撃を浴びせた。Aの腕が音を
たてて砕ける。Aはウルトラサインを出そうとしたが、その前にドラスの光線を食らい、力つきてしまった。
ドラスは再び地球へ向かった。残るタロウを倒すためである。
460 :
名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 02:38:08 ID:85qpjadk
そのころ地球では、丁度非番だった光太郎は、北島隊員とともに釣りに興じていた。
東「北島さん、本当にここは釣れるんですか?」
北島「東。釣りってのは忍耐と集中力が大切なんだ。・・・・ほらきた。・・・んっ、なかなか大きいぞ」
本日初の当たりである。そこへ本部から連絡が届く。
森山「怪獣が東京C地区に飛来しました。すぐに基地へ来てください」
北島「了解・・・あっ!!」
魚は一瞬の隙を突き逃げてしまった。
森山「北島さん、どうしたんですか?」
北島「あちゃ〜、せっかくの魚が逃げちまったよ。・・・・とにかくすぐ行く!!」
大急ぎで戻る光太郎たち。北島隊員は少し残念そうな顔だ。
大暴れするキングドラス。ZATの攻撃にもくじけず、ひたすら暴れ続ける。キングドラスの姿は
頭部がベロクロン、両腕はバラバ、体は巨大ヤプール、足はドラゴリーである。
その姿からZATもキングドラスの正体が超獣だと気づいたのだった。
南原「超獣?アストロモンスに食われちまったあれと同類ってことか」
荒垣「だが油断は禁物だ。今回の奴はオイルドリンカーとは訳が違うぞ」
怪光線が飛ぶ。荒垣、南原隊員の搭乗していたホエールに命中した。
たまらず脱出する両人。森山隊員のスワローと光太郎と北島隊員のコンドルがなおも
攻撃を続けるが一向に効果はなかった。
461 :
名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 03:06:11 ID:85qpjadk
ついに光太郎たちの乗るコンドルまでもが被弾してしまった。脱出した光太郎はタロウに変身する。
タロウの姿をとらえて攻撃にかかるキングドラス。タロウも応戦するが、タロウへの恨みに満ちた
この超獣の前に、次第に劣勢に立たされるタロウ。
「・・・・ここは、どこだ?」
キングドラスに敗れたAは北斗の姿に戻った状態で目を覚ました。どこかの一室のようだったが、
見覚えは無かった。が、何となく懐かしい感じがする部屋だ。
「星司さん」
北斗はその聞き覚えのある声がするほうを振り返った。そこには月の住人の姿をした南夕子がいた。
北斗「夕子!・・・てことは、ここは月かい?」
南「ええ。あなたは超獣と戦って、傷ついて月に落ちてきたの」
北斗「そうだったのか。で、超獣は!?」
南「それが、いま地球にいるの。タロウが必死に戦っているけど、多分このままじゃ・・・」
一室の画面に地球での戦いの様子が映し出される。
北斗「なんだって!?じゃあ、俺もすぐに・・・・・。!!」
南「その腕じゃ無茶よ!」
北斗「だが、このままではタロウが・・・!!俺は行くぞ」
北斗は変身しようとする。
南「まって星司さん!!」
呼び止める夕子。
北斗「止めるな、夕子。行かせてくれ」
夕子は北斗の左指のリングを外すし、自らの指にはめる。
南「どうしても行くというなら、私も一緒に行くわ。これなら左腕も大丈夫かもしれない」
北斗「だけど、俺、北斗星司は君と別れてからAと完全に融合したんだ。だから、
もう俺は俺一人で戦うしかないんだ」
南「私だってかつてはAに選ばれた一人。一か八か、やってみましょう」
二人の目が完全にあった。二人のリングが火を放った。
462 :
名無しより愛をこめて:2005/09/23(金) 03:32:06 ID:85qpjadk
絶体絶命のタロウ。そこへAがやってきた。怨念のキングドラス、Aが生きていたことを知り、
俄然殺気立つ。タロウ・Aのタッグ相手にも一歩も引かず応戦するキングドラス。
タロウ・Aがキングドラスめがけて飛び上がり、空中でタロウカッターとバーチカルギロチン
を放った。両腕が吹っ飛ぶキングドラス。そこへストリウム光線とメタリウム光線の同時射撃
が炸裂した。黒い光を放ち四散するキングドラス。ヤプールの怨念だった。
最後にタロウはAの腕にリライブ光線を当て、北斗の怪我を治した。
戦い終わって。光太郎はZATのメンバーたちとともに互いの無事を祝い合う。
そのころ月では・・・・
北斗「今回はありがとう。おかげで助かったよ」
かるく微笑む夕子。
北斗「また機会があれば来たいけれど、それまでタロウを見守っていてくれ」
南「ええ、もちろんよ」
北斗「タロウといい父さんといい、手間かけるけれど頼むよ」
南「はい、星司さん、これ」
リングが北斗に返された。
北斗「それじゃ俺はこれで」
Aに変身し、去って行く北斗。南はいつまでもそれを見送っていた。
463 :
名無しより愛をこめて:2005/09/28(水) 19:18:27 ID:Y+/77dac
保守
>>459-462 タロウが完全に脇に回っているけど、
客演ウルトラマンと共に強力合体怪獣と闘う、というシチュは燃えますね
夕子の出方も、「ウル父の愛人」みたいな扱いよりはずっといいかと(w
「甦る炎の拳」
自律要塞・トレスフォー、超科学参謀・トレス星人、迎撃怪獣・ファランク 登場
冒頭から、東京が壊滅状態になっていた。
最大幅800mの金属の塊が宇宙から飛来し、都心の建造物を根こそぎ押し潰して腰を据えていた。
MACは勿論航空部隊を放って迎撃したのだが、金属塊の外装はミサイルもレーザーも全く受け付けず、
悠々と侵入されたのである。
地球侵略を狙う邪悪な宇宙人、トレス星人の建造した移動要塞、トレスフォーであった。
兵士達が内部を行き来する中、司令官が語る。
「MACなど問題ではない。警戒すべきはウルトラマンレオだが、奴の得意は怪獣や巨大宇宙人に
対する圧倒的な格闘能力。わざわざ同じ土俵に上がる等下策」
そこで、守りに徹するための堅固な要塞を用意した。おおとりゲンはレオに変身してこの要塞に
対抗したが、パンチもキックも、虎の子のシューティングビームやエネルギー光球などの光線技も、
要塞の外装には通用しなかった。更に、迎撃のため、トレス星人は要塞内から自分達の用心棒怪獣、
ファランクを転送した。
レオはファランクに挑みかかったが、ファランクはレオを寸前まで引きつけ、口を開けて強力な
破壊光線を不意討ちで発射。空高く火柱が湧き上がり、その後には、レオの姿はかけらも見当たらなかった。
「最大の障害は排除した。最早恐れるものなどない、ははははは!」
MACや市民からも死傷者が続出し、各地の臨時の診療所に多くの怪我人が担ぎこまれる中、モロボシ・ダン
隊長は、不自由な足で杖を突きながらゲンを探していた。
(ゲン・・・レオ、何処へ行ってしまったのだ。お前はきっと未だ生きている。生きていなければ
ならんのだ! 地球を守れるのはお前しかいないのだ!)
だが、ゲンの姿は見えない。そうしているうち、MAC本部から召集が掛かった。今のダンはMACの
隊長である。ゲンのみにかまけているわけには行かない。隊員達に指揮を下さねばならないのだ。
本部での激務が一段落付き、憔悴しているダンの下に、高倉長官がやってきた。
「おおとり君は、見付からなかったのか」
「・・・・・・」
「こちらにも情報は入っていない。残念だが・・・覚悟をしておいたほうが」
「ゲンは生きています! あいつがそう簡単にやられるはずがありません!」
声を掛けかねる高倉の前から、ダンは去っていく。
ダンは、何時もゲンを特訓していた採石場に来た。ひょっとしてと思ったのだが、見渡してもやはり
ゲンの姿は見えなかった。
その代わり、別の人物が歩いてきた。
「ダン隊長! ・・・いえ」
(ウルトラセブン!)
突然、テレパシーに切り替えて脳内に語りかけてきたその男に、ダンは覚えがあった。
内田三郎。かつて、宇宙探検に向かい、アトランタ星人の攻撃によって殉職したはずの。その後、
アトランタ星人は三郎に偽装して地球に戻り、MACステーションの破壊工作を行おうとしたが、
レオとアストラによって阻止された。はずだったのだが、何故三郎が此処に・・・
「貴様・・・アトランタ星人か!? 性懲りもなく又攻めてきたのか!?」
「いや、待ってください! 誤解されるのは無理もありませんが・・・」
ダンを制止する三郎の背後に、半透明の宇宙人の姿が浮かび上がった。それは・・・
「・・・アストラ!? アストラなのか?」
「はい。地球の状況を聞いて馳せ参じました。この男の姿を借りて」
アストラはある程度情報を把握していたようで、意思の疎通はその後はスムースに進んだ。
レオの所在が掴めないことも。
アストラは、それでも消沈することはなかった。
「でもセブン。貴方は信じているのでしょう。兄が生きていることを」
「・・・それは」
「僕も信じています。レオ兄さんはきっと、地球を守るために直ぐ再び姿を現します。だから、それまでは
僕が戦います。セブン、いえ、ダン。貴方はMACの隊長として、東京奪回のために出来ることをしてください」
「アストラ・・・」
市民達が疎開し、死んだように静かになった廃墟の街に陣取るトレスフォー。
トレス星人は追い討ちを掛けるため、要塞から小型円盤を次々転送し、絨毯爆撃の輪を広げる用意を始めた。
それを阻止するため、ダン指揮下のマッキー3号大隊のみならず、高倉下の通常兵器部隊も展開し、
攻防が開始された。
一方、アストラも参戦。要塞を守っている怪獣ファランクと戦う。
不意を突いて破壊光線を吐いてくるのは判明しているので、慎重に間合いを取るが、ファランクは
突進して格闘攻撃も仕掛けてくる。回避できない速さではないが、踏み入って要塞に攻撃を仕掛けるには
聊か邪魔だった。千日手が続く。
「うるさいアストラめ・・・円盤部隊、援護しろ!」
円盤がアストラを包囲し、光線を撃ち込もうとしたとき。
円盤が、一斉に爆発した。
「・・・レオ兄さん!」
回し蹴りを放ったウルトラマンレオが、地響きを立てて着地し、アストラを庇った。
ダンと高倉も歓喜の表情を見せる。
大爆発によって一度瀕死の重傷を負ったレオだが、絶命する寸前、あの伝説の超人のやんごとなき
力によって、時間を超越した別空間に救い上げられていた。
伝説の超人、ウルトラマンキングは、キング再生光線によってレオの回復を行った後、力を取り戻した
ばかりのレオに、無敵の要塞トレスフォーを下すための教えを授けることにした。
ゲンの姿になったレオは、異空間の中の、空気が澄み切った美しい山野で、ボロボロの道着で精神と肉体の
修養に励んでいた。異空間の中では時間の経過は地球に比べて極端に遅くなっているが、止まっている
わけではない。ゲンがキングの教えた技を完成させられなければ、いずれにせよ敵を倒すことは出来ず、
地球は陥落する。
そして。
巨大な滝が水煙を上げる谷で、ゲンは、特訓の成果を試されることとなった。
キングの念力によって、遥か頭上に、ゲンの二回り、三回りほども巨大な、自然石が浮いている。
これより、ゲンの上にこの巨岩を落とす。ゲンはレオに変身してはならない。避けてもならない。
拳で岩を粉砕する。
レオリングを預かったキングの声が響く。
「今度は私ももう手は貸さない。失敗すればお前は死ぬ。地球も運命を共にし、滅ぶだろう。
判っておるな、レオ」
念力が途切れ、巨岩が落ちてくる。
その影が濃くなっていく中、ゲンは真上に向けた目を逸らさないまま、拳を腰だめに構え、叫んだ。
「一度取り落とした命です! もう、取り落としません!」
突き上げられた拳に、巨岩が木っ端微塵に粉砕された。
時間帯が戻る。
レオはアストラに顔を向け、アイサインのみで意図を伝える。
アストラも即座に了解。
レオはファランクをアストラに任せ、高く跳び、そして、トレスフォーの上に膝を付いて降り立った。
その程度の衝撃で破壊されるトレスフォーではないが、レオはそのまま動きを止め・・・否。
しゃがんだまま拳を腰に据え、闘気を貯めている。全身から真っ赤な炎のオーラが吹き上がっていく。
そんなレオの隙を突かせないため、アストラはファランクを牽制し、MACも円盤部隊を総力を挙げて
排除していく。
一瞬、風が止まった後。
レオは、裂帛のレオパンチに全ての力を込め、トレスフォーの下の地に向けて垂直に叩き込んだ。
ブラックホールレベルの高重力もものともしなかったはずの絶対無敵の要塞が、割れた。
皹は忽ち要塞全体に広がり、爆発が連鎖し、内部で逃げ惑う星人達が巻き込まれていく。
「馬鹿な・・・こんな馬鹿なああ!?」
絶叫しながら、トレス星人司令官は炎に焼き尽くされていった。
コントロールを失ったファランクは暴走し、アストラに突っ込み、死の光を蓄えたあぎとを開く。
その瞬間が、アストラの狙いだった。
瞬時にミクロレベルに縮小したアストラは、ファランクの口から体内に飛び込み、巨大化。
必殺のウルトラリダクションで、ファランクを跡形もなく破裂させた。
トレスフォーの大爆発寸前に跳び離れたレオは、勝利を納めた直後のアストラの前に再び降下。
見守るダン達MAC勢の前で、燃える大要塞の炎を背景に、熱い握手を交わした。
「おおとりさん!」
百子、トオルとカオル、大村、城南スポーツクラブの家族達の下へゲンは帰っていく。
再会の喜びの中、ゲンはふと空を見上げ、彼にしか見えない弟が又宇宙へと飛び去っていくのを、
微笑みながら見送っていた。
>>465-470 以前アストラ編を書かれた方でしょうか?
「レオ」の基本的なプロセスを上手く踏襲しつつ、娯楽としても見られる構成で
素晴らしいと思います。最後はベタですけど、やはり熱い展開でいいですね。
内田三郎を再び使ってやったりと、レオ愛に溢れているということがよくわかりました。GJです。
「獣の心」融合怪獣・バルモス 登場
「連続強盗殺人犯?」
MATでの仕事が一段落付き、坂田家に帰ってきてくつろいでいた郷秀樹は、新聞を読んでいた
健から、最近起こった事件について聞かされた。
健「ああ。逃走しながらもう何人も殺していて、犯人は未だ見付かっていないそうだ」
アキ「それ、回覧板でも触れてたわ。危険だから夜はなるべく出歩かないようにしてくださいって。
怖いわね」
次郎「大丈夫さ。強盗がどんな奴だって、郷さんなら一発でやっつけてくれるもんね」
アキ「ふふ、そうね」
郷「おいおい、勘弁してくれよ。それに、そういうのはMATじゃなくて警察の仕事だろ」
健「ははは、全くだ」
郷も、この時点ではそう思っていた。
夜、皆床につく時間になり、自分も自室でベッドに寝そべっていた郷は、気配を感じ、
起き上がって窓を開けた。夜景は群雲で薄暗い。
その雲間に、ウルトラセブンの姿が浮かび上がった。
セブンとテレパシーで通じ合える新マンである、郷にしか見えない。
セブンは、宇宙警備隊員として警告をしてきた。地球侵略を狙うインベーダー、デッド星人の工作員が、
宇宙警備隊の追跡を振り切り、地球に潜伏したという。しかも、密かに開発していた侵略用生物兵器として
試作された怪獣を保持しているらしい。
只、デッド星人は宇宙警備隊に追跡された際にセブンの攻撃を受け、既に手負いということらしい。
「早いうちに見付け出して始末したほうがいい。今のうちなら星人も大した反撃は出来ないだろう。
ぐずぐずしているうちに侵略用怪獣を投入されるのも厄介だ」
「判った。MATでのパトロール活動に乗じて探ってみる」
「頼んだぞ」
東京郊外の森林の奥まった場所に、小さな洞穴があった。
その中の薄闇に、獣のような呼吸の音が響く。
薄汚れた身なりの、眼光もまた獣のような、尋常でない雰囲気の中年の男・佐々木。
問題の、逃走中の強盗殺人犯である。この洞穴を隠れ家にしようとし、探るために入り込んだのだ。
そして、洞穴の中で、
「・・・なんだよ・・・こりゃあ?」
そうコメントするしかないものを見つけた。
怪獣ショーなんかで使うチャチな着ぐるみかと、最初は思った。だが、人が入っていたような
形跡がない。ファスナーもない。怪獣というより、宇宙人の様相のフォルムだが、ともかく明らかに
本物の生物の質感で、しかも腐りかけているのか、強烈な腐臭がする。
「うっぷ・・・こりゃたまらねえ。仕方ねえ、他の隠れ家を探すか・・・ひっ!?」
振り向いた佐々木は、短い悲鳴を上げた。
何時の間にか背後に、又別の、等身大の怪獣としか見えないものが立っていた。転がっている死体に
比べ、こちらは如何にも怪獣。赤や緑のまだらの悪趣味な配色で、前に突き出した頭は大きな耳に
不細工な駄犬のような顔で、牙が並んだ口でせわしなく呼吸し、生臭い匂い。闇にらんらんと光る目。
「な、何だ手前は!? 妙な真似すると只じゃ・・・」
ナイフを取り出し、突き付けて虚勢を張って脅すが、怪獣はそのまま突っ立っていて、襲ってくる
様子はない。
「・・・?」
数日後。
MATも、妙な匂いがするという通報を切っ掛けに洞穴に辿り着き、異形の死体を発見した。
分析の結果、明らかに地球上の生物ではないと判明し、更に調査が続行されるが、郷のみが、
セブンから報せられた情報から、デッド星人の死体であることに気付いていた。無論口には出さない。
恐らく、地球侵略を始める前にセブンに負わされた手傷により、生き延びることが出来なかったのだろうと
推測したが、では、星人が持って来た生物兵器とやらは何処へ行ったのか。洞穴には、それらしい形跡は
なかった。佐々木もいなくなっていたことも、郷は元より他のMATの面々も気付かなかった。
怪獣・宇宙人関連の事件の調査であって、人間の犯罪者の捜査ではなかったから、初めから眼中になかった。
郷は独り生物兵器の所在について懸念していたのだが、それは最悪の形で判明することになる。
更に日が経過した後。
市民が夜な夜な通り魔に襲われ、次々死者が出るという事態が発生。間接的に離れた場所から目撃した
市民の証言によると、素早く逃げ去る通り魔は人間の姿をしておらず、直立した醜い猛獣にしか
見えなかったという点で共通していた。しかし、殺された被害者からは金品の類が奪われている。
岸田「被害者の死体はひどい有様で、確かに猛獣に襲われたとしか思えない損壊ぶりだ」
南「しかし、猛獣が金品を盗んでどうするのかね?」
聞いている郷は、更にセブンの情報を思い出していた。
デッド星人の作り上げた生物兵器は、邪悪な意思を持つ者のその意思に反応し、反応した相手と融合して
一体になることで邪悪な意思そのものをエネルギーとする機能を持つという。
(ということは・・・別の邪悪な何者かが生物兵器をデッド星人に代わって手に入れ、それと一体化して
動かしている・・・?)
考えていたとき、作戦室に警報が鳴った。
丘「問題の通り魔と思われる怪物が、都内に表れました!」
ビハイクルでMATが駆け付けた現場では、等身大の異様な化け物が、人間の下種な笑いのような鳴き声を
上げ、市街の真ん中で暴れ回って人々を襲っていた。左手が大きなナイフのような刃物になっていて、
既にそれで殺害されたり傷つけられたりした市民が路上に転がっている。
上野「白昼堂々かよ!」
伊吹隊長「攻撃開始!」
MAT一同、一斉にマットシュートで撃つが、化け物はものともしていない。
それどころか、哄笑と共に巨大化した。
郷はウルトラマンの超感覚で感じ取った。ノコギリンの時のように、攻撃のエネルギーを吸収して
巨大化したのではない。エネルギーは怪獣の内部で発生し、充填された。
地上から攻撃を続けるMATだが、降り注ぐ建造物の瓦礫の中、劣勢になっていく。
MATや街を守るため、郷は目を盗んで物陰に隠れ、腕を掲げてウルトラの光を体から放った。
帰ってきたウルトラマンがビル街にそそり立つ。
怪獣と対面した新マンは、眼光を放って敵の体内を透視。
はたして、神経中枢に、その細胞組織と融合している、等身大の人間がいた。
つい最近テレビのニュースで見て、郷もおぼろげに覚えている何とか言う強盗殺人犯が、げらげら笑っている。
(お前は何だ?)
テレパシーを送ってみる。
(ああ? 何だ? 誰が何処で喋ってやがる・・・)
思念が帰ってくる。凶悪犯はテレパシーなど使えないので怪獣の体内で口で叫んだのだが、外には聞こえない。
しかし、新マンが心の声を感じ取るのに支障はない。やがて、男は新マンを見て、
(まさか・・・手前が話し掛けてやがるのか!? 手前こそ誰だ!?)
(誰でもいい。お前は何故そんな怪物と一体化している?)
(知らねえよ。適当に拾ったんだよ。いきなりこんな姿の奴と出会って最初は驚いたが、別に俺を襲って
くるわけでもねえ。それどころか、こんな便利な使い道があることが判ったんだ)
男はけだものそのものの目でにやけた。
(いいぜ、こいつはよ。全て俺の思い通りに動く。俺の気分一つで気に入らねえ奴らを幾らでも殺し、
たっぷり金を奪い取ることができるんだ)
(・・・・・・・・・)
(最高だぜ、ぎゃははははは!!)
言っている間も腕を振り回してビルを崩し、瓦礫からMATや人々が逃げ回る。既に死体となった人々は
逃げられないので潰されて埋もれていくしかない。
(手前も邪魔するんなら、こいつでぶっ殺してやる!)
凶悪犯・佐々木は、逃走の際に殺した警官から奪った拳銃も持っていた。佐々木の要望に応じ、
右手も変形し、拳銃そのものの形になり、新マンを狙って弾丸を撃ってくる。何発も。新マンが避けると
流れ弾で更に街が壊れる。
(ほれほれ! さっさと死んじまえ、ははははは!)
新マンの心が、佐々木の醜い心に曝される。地上で倒れて死んでいる人々が、視界の脇に映り続ける。
このままでは際限なく街は壊される。MATも市民も危ない・・・
いや、それ以前に。
新マン=郷の激昂が、不快な心の声を聞き続けて、最高潮に達した。
しゃこん、という音が響いた。
両手でスライスハンドを閃かせた新マンが、怪獣と擦れ違った。
(・・・え?)
佐々木は、斬り飛ばされて落ちていく、凶器に変形した怪獣の両腕を見た。
同時に、怪獣と感覚が同調している佐々木の両腕に激痛が走り、鮮血が噴出した。
(ぎゃああああああッ!?)
もがく怪獣。
(痛ぇ! 痛ぇ! 痛ぇーッ!)
郷の頭は怒りに満ちながら、同時に異様に冷めていた。佐々木がその邪悪なイメージで怪獣に新しい
武器を与える前に、両手を合わせて伸ばし、ウルトラフロストを放つ。冷気で怪獣の全身に霜が張って
凍え、動けなくなっていく。
動きを封じたところで接近し、殴る。蹴る。
佐々木の悲鳴が脳内に際限なく響いてくるが、構わず、殴る。蹴る。殴る。蹴る。殴る。蹴る。
ウルトラマンの筋力で。
他のウルトラ戦士なら、佐々木と怪獣を分離できる能力を持った者もいただろうが、生憎新マンには
その類の超能力はない。そして、多くの無辜の人々を殺し傷付けた佐々木に対し、自発的にそんな情けを
与える気もかけらもない。
佐々木が人間のレベルの範囲内に留まっていたなら、人間のレベルで裁きを受けることも可能だったろう。
だが、佐々木は己の欲のために人間のレベルから逸脱し、巨大な怪獣となって人々を蹂躙した。
自分の意思で。
だから、新マンも相応の対応をした。
カラータイマーが点滅を始めるまで、新マンは怪獣を殴り蹴った。凍った怪獣は罅割れて地に倒れ、
中の佐々木ももう生命活動を停止していたが、更に、スペシウム光線で木っ端微塵に爆破した。
(・・・ウルトラマン)
燃える炎を見詰める巨人。
(お前が俺を選んだのは正しかったのか? 俺はお前の言うような、真の勇気を持った人間なのか?)
返事はない。
何処まで自分とウルトラマンが混ざり合って一つの存在になってしまっているのか、郷にも
判らなかった。
人間に戻り、MAT隊員として任務の場に戻り、事後処理を済ませた郷は、何時も通りに坂田家に戻り、
疲労感に満ちながら、早めに床についた。
テレビからは、件の強盗殺人犯が一向に発見されず、事件は迷宮入りの様相を見せているという
ニュースが流れていたが、もう郷には聞こえていなかった。
新マンです。
すんません。原体験での新マン、特に例の11月頃というと、どうもこういう感じで。
次は明るい話を書きますので許してください。
481 :
名無しより愛をこめて:2005/10/09(日) 10:08:43 ID:OrBmYNr5
ウルトラの母の話作れ〜〜!
>>480 真面目な書き方がいいですね。良かったです。主人公とウルトラマンがどこまで同化しているのか?
ファンとしては、気になるところですよね!
「11月〜」風としては、懸命説得→改心→分離しかし直後に警官隊に射殺…てのもアリかな?
おお、その手があったか! そのほうが突き落とされるショックでかいか。
えー、書いてる側としてちょっとアンケートしたいんですが、
皆、タロウの全53話でどの話が好きですか? 今後の参考にしたいので。
宜しければご回答お願いします。
当然、ライブキングとバードンがでてくる回、ウルトラの母がでてくるから。
>>485 「天国と地獄島が動いた!」
「牙の十字架は怪獣の墓場だ!」
「怪獣の虫歯が痛い!」
「ウルトラのクリスマスツリー」
「歌え!怪獣ビッグマッチ」
南原隊員とか北島隊員が面白おかしいのが好きなのでとりあえずここら辺
をあげさせてください。
保守age
>>485 「血を吸う花は少女の精」
「必殺!タロウ怒りの一撃!」
タロウが普段明るい話で楽しませてもらっているゆえタロウにはめずらしい重い話が結構好き。
「赤い靴はいてた・・・」も最後にドルズ星人をぶっ飛ばしてくれたら文句なしの名作だったんだが。