美優ちゃんに妬いてるのかな、さっきから何だか胸が苦しい…
私も、もっと景ちゃんに甘えたい。
(景ちゃん…うさこ…)
いけないと思いながらも手が動く。
(濡れてる…)
下着の上から触ると湿っていた。それに、体が熱い…
「あっ…」
自分の一番感じる所を触ったときだった。
「千咲ちゃん、なにしてるの?」
後ろを向くと安座間さんが立っていた。
「あ、安座間さん…なっ、何でもないですよ」
私は慌てて安座間さんの手を握って倉庫の外に出た。
「千咲ちゃん、どうしたの?急に」
「なっ、何でもないの、何でも」
「でも…そんなにあわててどうしたの?」
私は安座間さんと手を引いて楽屋まで走った。
(安座間さんはごまかせたけど、景ちゃんとうさこにはばれたかな…)
撮影も終わり今日はもう帰るだけ。
あの後の撮影でも景ちゃんもうさこもいつもどおりだった。
(気づかれなかったのかな…それとも、気づかないふりをしてるのかな?)
「お疲れさまでした」
私も挨拶をする。もうほとんどの出演者は帰ってしまった 。