終了ですか?
286 :
楽園作者:03/11/06 21:31 ID:ACash/kt
>>284 282 は俺じゃないぞ
現在多忙につき、時間がある時ボチボチとやらせてもらいます
どぞよろしく
287 :
名無しより愛をこめて:03/11/08 19:25 ID:jOLtlWoV
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│☆☆☆☆☆☆☆―将軍様の胸の心の愛―☆☆☆☆☆☆☆│
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│☆ ξ~⌒~、~⌒,~ヽ .☆│
│☆ 明日PM 3:00 開演 場所 平壌 .(6ξ--―●-●| ..☆│
│☆ 来ないやつは拉致.ヽ ) ‥ ) ☆│
│☆ \ ー=_ノ. ☆│
│☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆│
└─────────────────────────┘
288 :
名無しより愛をこめて:03/11/12 22:16 ID:GRe3ojXP
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│☆☆☆☆☆☆☆―おいらの胸の心の愛 ―☆☆☆☆☆☆☆│
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│☆ ┗┫┃┗┫┃ ┃┃┗┛┃┃┃┗┓ ☆│
│☆ ┗┛ ┗┛ ┗┛ ┗┻┻━┛ ☆│
│☆ ▼▼▼▼ ☆│
│☆ 本日 PM 3:00 開演 場所 空地 ・__・ ☆│
│☆ 来ないやつは殺す 〇 ☆│
│☆ 3 .☆│
│☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆│
└─────────────────────────┘
289 :
286:03/11/16 23:04 ID:iiDUtldt
TV版も佳境ですね
映画のその後の話で、
巧が今度はオルフェノクを守る為に戦う、
という所迄構想は出来ているんですが …
SS書く時間が全然ねぇ(涙
290 :
:03/11/20 01:20 ID:xFZlQXCH
こんな話はどうだ?
『彷徨えるベルト(仮題)』
これは遥か太古の昔より、ただひたすら自らの主を探し続けて来たベルトの物語である。
人々は古より自らの強さを競い、その力を誇示するかのように
ベルトを腰に巻いて来た、古代ギリシアの時代より。
古の人々は知っていたのだ、ベルトに選ばれた者のみが装着出来る、
人に究極の力をもたらすベルトが存在する事を。
古の人々はそのベルトに焦がれて、力ある者の象徴としてベルトを巻くようになったと謂う。
そのベルトは遥か太古の昔より、その時代に合わせて姿形を変え、
自らの真の主を探し、悠久の時を渡り続ける。
果たしてそのベルトの真の主は現れるのか?
これは時を越えて存在し続けるベルト、それに関わった様々な時代の人々の挿話であり、
ベルトこそがこの物語の真の主人公である…
短編で紡ぐ真の主を探すベルトの話
一人でやるのはしんどいから、みんなで短編出し合って
リレー小説とか連作みたいな感じでやるとか
292 :
名無しより愛をこめて:03/11/29 00:16 ID:/3qJJFfT
保守age
TVもこんな話になるのかなぁと思って書いていたのですが、
本当にこんな話になって来ました…
<SB社が資金援助とか
こちらも南雅彦を書き足さなくては
という訳で再びちょっとずつupしていく予定
294 :
282:03/12/04 21:32 ID:gfNlmc1b
>>293 おおっ。楽しみです。
ヨハネの黙示録1章17・18節
わたしは彼を見たとき、その足もとに倒れて死人のようになった。
すると、彼は右手をわたしの上において言った、
「恐れるな。わたしは初めであり、終りであり、
また、生きている者である。わたしは死んだことはあるが、
見よ、世々限りなく生きている者である。
そして、死と黄泉との鍵を持っている。
295 :
282:03/12/04 23:04 ID:oEZEEgZj
ワクワク、ワクワク。
ヨハネの黙示録22章10-13節
またわたしに言った、
「この書の預言の言葉を封じてはならない。
時が近づいているからである。
不義な者は更に不義を行い、
汚れた者は更に汚れたことを行い、
義なる者は更に義を行い、
聖なる者は更に聖なることを行うままにさせよ。」
「見よ、わたしはすぐに来る。
報いを携えてきて、
それぞれのしわざに応じて報いよう。
わたしはアルファであり、オメガである。
最初の者であり、最後の者である。
初めであり。終わりである。
296 :
:03/12/05 01:42 ID:wwXxZCy/
スマートブレイン本社最上階にある社長室、そこへ向かう一人の男の姿があった。
着ている制服から、その男は警視庁の上層部の人間らしき事が伺える。
社長室へと繋がる通路、透明なドアの前に立つスマートレディがその男を出迎える。
「お待ちしておりまわしたわっ」スレンダーなボディに
水色のコスプレのような衣装を着たスマートレディは高い明るい声で男笑顔を投げかけた。
「これはこれは、かのスマートレディさんに出迎えて頂けるとは光栄ですな」
その男は穏やかな声でそう応えた。だがその声は力強く、何処か存在感のある声であった。
男はスマートレディに案内されて社長室へと赴く。
社長室ではスマートブレイン社社長の村上が待っていた。
「南さん、お待ちしてましたよ」村上社長はその男の事を南と呼んだ。
「村上さん、どうもご無沙汰しております」
「さっ、どうぞこちらにお掛けになってください」村上は南を社長室のソファに座らせた。
「我々も以前からスマートブレインには協力をして頂いておりました」
「何せ新種対策本部が設立されて以来、資金援助をして頂いていますからね」
警視庁上層部の南雅彦、彼は新種対策本部の実質的統括責任者であった。
彼は新種への対策を立てるには、まず新種を研究する必要があるとし、その資金集めに奔走していた。
南雅彦という人物、新種対策本部、そしてその研究に目を着けた村上は、その資金を出資する事を自ら申し出た。
その見返りは当然、その研究内容、そこから得られた新種のデータを提供する事であった。
「いえいえ、そのおかげで我々も貴重なデータを得る事が出来ましたよ」
「我がスマートブレインでは新種から得られたデータを、新薬などの商品開発に利用する事を検討しています。
これが成功すれば、あなた達に資金援助した以上の額を回収する事が出来るでしょう。
まさにお互い持ちつ持たれつという事です、お気になさらずに」
村上はスマ−トブレイン社が資金援助する表向きをそう語っていた。
だがその真意はもっと別の所にあった。
人間達が新種である、アギトやオルフェノクに対してどのような対策を立てるのか、それを知りたかったのである。
「それに加えて先達てのスマートブレインの英断ですからね」
「我々としても申し訳ないというものです」
それは、Gシリーズの量産化の為の資金援助、技術提携、工場・生産ラインの貸し出し、ライオトルーパーの提供、
と言った政府へのスマートブレインの援助の事を意味していた。
当然、それは村上いやオルフェノクからすれば、この三種の戦いの覇者となる為の周到な準備であったのだが。
だがスマートブレインとオルフェノクの関係を知らない人間にとっては、
スマートブレインにはそれなりの計算があると裏を読んだとしても、それなりの敬意を表すなければならなかった。
「そこでです、今日は我々は村上さんにお土産をお持ちしたんですよ」
南はそう言うと村上の前にファイルを差し出した。
「ほうっ、それは楽しみですね」「これは、拝見してもよろしいのですか?」
「ええっ、もちろんですとも」南がそう言うと村上はそのファイル化された資料を速読しはじめた。
それはとても人間技とは思えない速さであった。
「これは驚きですな、やはりスマートブレイン程の企業の社長になられるという方だ。
そうした才も必要であるのでしょうな」南はそう感心してみせた。
「いえ、そんなものではありませんよ。これは私の癖のようなものです。どうかお気になさらずに」
ぶ厚いファイルを瞬時に読み終えた村上。
「つまり、官公庁及びそれに関する者、出入りの業者に至る迄すべての者が
スマートブレインを単独指定企業として優遇してくださると言うのですね?
そして、現在官公庁に申請中の我社のすべての製品をノーチェックで認可してくださると。
我社の為に一部規制も緩和してくださる、という事で宜しいのですかね?」
村上はそこに書かれていた内容を簡潔にまとめ、南に確かめた。
「ええ、仰せの通りです」
「これはこれは、流石は警視庁きってのエリートと言われる南さんです。
お見事です、まさに上の上のお土産ですね。」村上は南に対して敬意を表した。
「いえいえ、大した事はありませんよ。我々も以前からお世話になっていまたからね。
政府の上の人間に掛け合って、この要綱を至急にまとめさせたんです。」
「あなた方の援助にかかる費用の10分の1にも達しないでしょうが、
これによりスマートブレインの来期の利益は2倍以上にはなるでしょう。
あなた方の仕事も随分とやり易くなる筈だ。」南は笑いながらそう応えた。
300 :
↑:03/12/11 23:20 ID:mrWzdsyd
南雅彦ってGユニットの上司にあたる事になるね
んで本当の津上翔一なんかとの関係もありそうだし、
何気にこの話じゃ、もの凄く重要な人物になるのではないだろうか
<TVじゃあれだったが
301 :
52:03/12/12 23:34 ID:VMpvkVGN
「その後の成果はいかがです、何か新しい事でもわかりましたか?」村上は南に向かって改めて尋ねる。
「いえいえ、目新しいデータは今の所はありません」
南は新種対策本部の統括責任者として、スマートブレイン社出資の下、
アギト・オルフェノクと言った新種を研究する機関を設立し、研究を続けて来た。
今尚アギトやオルフェノクを捕獲しては生体実験を繰り返し、貴重なデータを取り続けている。
それはアギトやオルフェノクと言った新種を人と認めるならば、
間違いなく非人道的な実験ではあったが、アギトやオルフェノクを人として認めようとする者は少なかった。
その一方で南はアギト迫害にも大きく加担していた。
アギトが人間により差別され、迫害され、虐げられ、貶められて来たという過去、
その人間側の先導者の中に南の姿もあった。
そして何より『新種迎撃部隊』は南が統括する新種対策本部の直轄でもある。
南はアギトやオルフェノクと言った新種と呼ばれる者達に対し、異常な迄の敵愾心を抱き、
決して人間以外の種を認めようとはしない人間達の一人であったのだ。
「しかし、アギトとオルフェノクの存在は非常に面白い」南は薄ら笑いを浮かべてそう言った。
「元は同じ人間という種でありながら、その進んだ方向性は全く異なっている。
いや、むしろ真逆であると言ってもいいかもしれない。」
「そして、彼らが本当に人間と言う種の進化であるならば、その変わり様はあまりにも唐突だ」
「長い年月を経て人間が進化して行くと言うのならそれもまだわかる」
「『進化論』であったとしても、あの変わり様は有得ない、むしろ滑稽ですらある」
「まるで、何か大きな力がそこに介在して、人間を無理矢理進化させたとしか思えない」
南のその言葉に村上は反応した「神の見えざる手、ですか…」
「いえ、そうとは言いませんが、私はそこに何かの意志を感じずにはいられないのですよ」
「それは我々の想像を遥かに越えた、人智外の者の意志であるのかもしれません」
南は自らの話を嘲笑するかのようにそう言った。
302 :
↑:03/12/12 23:36 ID:VMpvkVGN
↑【楽園の崩壊】南雅彦
名前欄間違えた
「今我々は一時的にオルフェノクと休戦協定を結びましたが、それは仮初めのものです」
「ええっ、もちろん、そうでしょう…」村上は南の言葉に静かに頷いてみせた。
「我々が今最も脅威とするのはアギトです」
「アギトのその戦闘能力は人間にとって脅威以外の何物でもありません」
「過ぎたる力を持つ者は、その存在が既に脅威なのです」
「ええっ、まさにおっしゃる通りです…」
「アギトはただでさえ高いポテンシャルを秘めているのに、さらにその力は進化し続けている」
「今はまだ我々の力でその数を抑える事が出来ていますが、アギトの数がこれ以上増えるようであれば、
いずれ人間はアギトに対して力で対抗する事が出来なくなるでしょう…」
「だが、オルフェノクは違う」
「オルフェノクもまた我々人間より肉体的には優っていますが、人間の力で勝てない相手ではありません」
「数の優位でも人間の方が遥かに上、いざとなれば物量作戦で対抗出来る相手です」
「私もその意見には全く同感です」村上は南の言葉に賛同してみせた。
「人間が新種に優っているもの、それは数の優位です」
「その数の優位を戦いで維持する為にも、人間には力となる武器が必要なのです」
「それがGシリーズの量産化であり、ライオトルーパーの大部隊なのです」
村上は南の主張とスマートブレインの援助を上手く繋ぎ、南に同調してみせた。
「私の考えを理解して頂ける方がいるとは、嬉しい限りですね」
村上が笑顔を浮かべてそう言うと、今度は南が頷いた。
「我々は今後もスマートブレインと良い関係を築き、維持して行きたいと考えています」
「ええっ、是非とも共に歩んで行きたいものです」
村上は南に手を差し伸べ、南はその手を強く握った。
それを社長室にあるカメラを通して、モニタールームで見ていたスマートレディは笑う。
「まるで狐さんと狸さんの化かし合いみたいね、きゃはっ」
スマートブレインの社屋を出た南雅彦は、その空に高くそびえ立つビルを見上げる。
「スマートブレインが裏で何かを企んでいるのはわかっている…」
「だが、今は利用出来るものは何でも利用させてもらう、例えそれが両刃の剣であろうともだ」
「最後に勝つのはこの私だよ…」
南雅彦はそう呟くと迎えに来た車に乗り、スマートブレイン社を後にする…
305 :
↑:03/12/13 00:10 ID:zYj5z8Yv
このお話は次の話と繋がっています
次のお話ではかなりの謎が明らかになります(予定)
スマートブレイン社最上階にある社長室、
その社長室の奥には厳重なセキュリティに管理された秘密の部屋があった。
その部屋は無論普通の社員などが入れる筈も無く、
IDコード入力、指紋識別、音声識別、網膜識別、それらの厳重なるセキュリティを通り、
この部屋に入れるのはただ二人のみ。村上社長とスマートレディだけである。
村上はその部屋の中央に座していた。村上を囲むように空に浮かぶ3つのポリゴン、
そして其々のポリゴンに投影される3人の老人達の顔。
「村上よ、その後の状況はどうなっている?」
村上の真正面に位置するポリゴンに映し出された老人の顔は問うた。
「はいっ、進捗状況は、報告書としてデータをお送りした通り、順調に進んでおります」
「我々オルフェノクは、アギトのように高い戦闘能力を持たず、人間のように数が多い訳でもありません」
「その中でオルフェノクが生き残る為には、この3種の生存を賭けた戦いの主導権を握らなくてはなりません。
様々なる種を蒔き、それが花開き、すべてがリンクする時、それがオルフェノクという種の勝利の時です」
「人間達への戦力の提供、それもまたその一つに過ぎぬと言うのだな」老人の中の一人が問う。
「ええっ、全くその通りです」
「しかし、これはまた随分と大判振舞いをしたものだな。通常であれば天文学的な数字にも登るであろう。」
「はいっ、しかしながら、この世界の覇権を買うには安いものかと思われますが」村上は自信を持ってそう言った。
「まあよい、我々にすれば金の価値などどうにでもなるというもの。
これぐらいの金額の補填などはいくらでも出来る」また別の老人がそう語った。
村上の正面に位置する老人の顔は語りはじめる
「古の昔、そうそれは人類が生まれて間もない頃だと謂う者もあれば、
生命が誕生したばかりの頃であったと謂う者もいる。
いずれにせよ、太古の昔、『闇の力』と『光の力』による争いがあった。
その争いは、昼夜を問わず繰り広げられ、何年、何十年、何百年、と謂う長きに渡り続けられた。
その戦いの中、『闇の力』と『光の力』は互いに深く傷つき、
死中を決する事の出来ない双方は、互いに苛立ちを覚えはじめた。
そして、『闇の力』は自らの力を、この世界に誕生したばかりの生命・人間に、
『オルフェノクの記号』として刻み込んだのだ。」
「これを知った『光の力』は、人間達の中の『オルフェノクの記号』、
すなわち『闇の力』が覚醒した時に、人間がその力に対抗する事が出来るように、
自らの力を『アギトの種』として人々の中に植えつけたのだ…」
「すなわち、アギトとは、人間の闇の進化であるオルフェノクから
人間達を守る為に存在する、人間の光の進化なのだ。」
「オルフェノクの大量覚醒を事前に感じ取ったアギトの種は、オルフェノクより早くアギトとして覚醒した。
だがそれがアギトと人間にとっては不幸であったと言ってもいいだろう。
愚かな人間たちはその事を知らず、アギトの力を脅威と感じ、これを排斥しようとして来た。
本来、自分達を守ってくれる筈であった者達を迫害し、敵にまわし、今まさに絶滅させようとしているのだ。
まさに、愚かなり、人間どもっ」
「村上よ、人間達にこの事実を決して知られてはならぬ。
人間とアギトが結びつけば、オルフェノクに勝ち目は無い。
あくまでも人間とアギトは戦い続けなければならぬのだ、その本来辿るべき筈であった道筋と正反対になっ」
老人はそこ迄語ると大きな笑い声を上げた。部屋には老人達の笑い声が響く。
「はいっ、充分に承知しております」村上は老人達の笑い声の中、そう答えた。
老人達の笑いが止むと、定期報告は次の議題『帝王のベルト』の件へと移った。
「村上よ、お主から出されていた、『帝王のベルト』の企画、承認しよう」
「はっ、ありがとうございます」
「従来の3本のベルトにより収集されたデータを基に、
『帝王』の名にふさわしいベルトをつくってご覧にいれましょう」村上は自信満々にそう応えた。
「承認はされたが、幾つか聞いておきたい事がある」
「『帝王のベルト』は今度の種の覇権を賭けた戦いには使かわぬつもりか?」
「はいっ、今からでは開発が間に合わぬというのもありますが、
『帝王のベルト』はオルフェノクが
この世界の覇者となりし後に必要となると想定されて立案されたモノです。
オルフェノクが種として生き残った世界、そこで絶対的な力によりオルフェノクを統制する、
その為には『帝王のベルト』が必要なのです。」
「もちろん、開発が間に合い、状況が我々に不利なようであれば、投入も検討致しますが、
おそらく、その頃には既に雌雄が決しているのではないかと思われます。
どの種が生き残り、どの種とどの種が滅んでいるかの…」
「天と地、2本のベルト、その装着員はいかがするつもりだ?」
「はいっ、現在目ぼしい人材を探しておりますが…」
「私はタイプの異なる2人にそのベルトを渡したいと考えております」
「一人は、オルフェノクの中のオルフェノク。
非常に優れた戦闘能力を持ち、揺るがぬオルフェノクとしての心を持ち、
人間やアギトを抹殺する事に何ら疑問を持たぬ、まさに完璧なオルフェノク」
「してもう一人とは?」
「オルフェノクとして優れた戦闘能力を持ちながら、
オルフェノク以外の何かをプラスアルファとして持つ者です」
「何故、そのような人選をっ?」
「私は最近考えるようになりました…
オルフェノクとして純粋な者には限界があるのではないか、と」
「オルフェノクとして純粋な者にとって、人間を殺す事は当たり前の事です。
それは人間が生きる為に、動物や魚を獲って食べるのに等しい行為です。
だがそれだけでは、それ以上でもそれ以下でもありません。」
「例えば、オルフェノクでありながら人間に近い心を持った者がいたとして、
その者が人間に裏切られ、酷い仕打ちを受け、人間に絶望した時、
人間に対して激しい怒りと、深い憎しみが生まれます。
そうした怒りや憎しみこそが、強い力となるのではないかと…」
「そうしたオルフェノクでありながら、オルフェノクではない何かを持った者、
確かに、その者はオルフェノクとして見れば不完全ですが、
そうした者の方が、完璧なオルフェノクよりも遥かに強い力を得る事が出来るのではないか、
私は最近その事が気になってならないのです…」
「かっ、仮面ライダーっ…」
村上がそこ迄話した時、老人の中の一人がそう言った。
その言葉を聞き、ざわめく老人達。
「確かに、それは仮面ライダーのようでもあるっ…」
「仮面ライダー… 昔、別組織で実験を行っていたという改造人間の話ですか?」
村上はいぶしかげに仮面ライダーについて尋ねる。
そして、老人の一人が再び語りはじめる。
「我らは昔、ある組織を結し、今と同じく
この世界の覇者となるべき者達を誕生させようとしていた…」
「我らは実験を重ね、改造人間なる者を生み出した」
「だがその中の一人は、改造人間でありながら、人としての心を持ち続け、我らに仇を為した」
「我らは改造人間を刺客として送り、裏切り者を処分しようとしたが、
改造人間は裏切り者に叶う事は無かった、ほとんど変わらない能力を兼ね備えていると云うのに」
「我らはそこで、何故裏切り者に勝てぬのかを考え続けた」
「そこで出された結論、それは今、村上、お前が言った事と同じであったのだよ」
「改造人間でありながら、それ以外の何かを持つ者…」
「それ故に我らは幾度と無く苦渋を味合わされて来たのだ…」
「仮面ライダーですか… その話は何度も伺いましたよ」
「ですが、それも既に過去の歴史の中に埋もれ去った者達に過ぎません」
村上はそう言って薄ら笑いを浮かべた。
「だが、お前の言う事は、仮面ライダーと同じ事であろう?」
「考え方は同じかもしれません、だが、仮面ライダーが人の心の持つ光、正の部分をその力としたように、
私は人の心の持つ闇、負の部分をその力と変えようと言うのです」
村上がそう言うと、村上の正面に位置する老人は反応した。
「確かに、人の心の持つ闇は深い。人の心の持つ光より遥かにだ。」
「よかろう、人選もすべてお前に任せよう。
だが、村上よ、失敗したその時は… わかっておろうな?」
「はいっ、十分に心得ております」村上は顔をこわばらせながらそう応えた。
312 :
↑:03/12/13 15:39 ID:zYj5z8Yv
この回はこれで終了
この辺はほとんど映画後の話の伏線
映画後の話は、闇の力&アンノウンvs巧&オルフェノクとなる予定
<変わるかもしれんけど
いやー!グレィトっすね。
次回巧がどれだけかっこよいのか期待してます。
個人的には今後スマレがどうなるのかが凄く楽しみです。
314 :
↑:03/12/14 20:51 ID:pRlbpfxx
何か誤解があったらゴメンなさいよ
巧は次の回出て来ませんので、申し訳ない
この話はこういう感じになっている…らしいぜっ
『楽園の崩壊』(映画の前日談)
オルフェノク、アギトと呼ばれる新種と人間の戦い。
3種による三つ巴の戦いの末、アギトは絶滅し、人間も絶滅寸前迄追い込まれる。
↓
『仮面ライダー555/パラダイスロスト』
↓
『最後の楽園』(映画の後日談)
闇の力&アンノウンvs巧&オルフェノクの戦い。
315 :
↑:03/12/14 21:04 ID:pRlbpfxx
『最後の楽園』(映画の後日談)予告
警視庁の地下シェルターにて生き延びていたGユニットのメンバー。
このオルフェノクが支配する世界に疑問を抱く小沢澄子は、
この世界の真相を知る為に、この島国の外の世界との交信を試みる。
だが、それは悉くスマートブレインのシステムにより阻まれる事となる。
SB社の幾重にも張り巡らせたネットのセキュリティを潜り抜けようとトライする小沢。
一方、オルフェノクの王となった巧は、真理・啓太郎らと共に人間とオルフェノクとの共存を目指す。
だが、その前に現れる『闇の力』、彼はアンノウンを使ってオルフェノクを襲撃する。
『闇の力』はこの世界を見て失望し、オルフェノクから『オルフェノクの記号』を消し去り、
オルフェノクの存在を無かった事にしようとするのだった。
人間が一度死んでオルフェノクになった者達にとって、
『オルフェノクの記号』を消される事、それは完全なる死を意味していた。
その事実を知って苦悩する巧、だが巧は決意する、今度はオルフェノクの為に戦う事を。
オルフェノク軍団を率いて、『闇の力』とアンノウン軍団と戦う巧。
その頃、永い眠りより目覚める最後の生残りのアギト達。
彼らが深い眠りに就いている間に、その一族は滅び去って逝ってしまった。
彼らの名は、沢木和也、木野薫、葦原涼。
彼らは苦悩する、アギトという種を滅亡に追いやったオルフェノクの為に戦うか否か。
巧はその事を承知の上で彼らにアギトの力を貸して欲しいと頼む。
そしてSB社のネットセキュリティをすべて突破した小沢澄子が突き止めたこの世界の真相とは…
316 :
↑:03/12/14 21:06 ID:pRlbpfxx
(中略)
すべての戦いは終息した。
そして巧と真理、啓太郎に別離の時が訪れた。
「啓太郎、真理の事は頼んだぜっ」「たっくん!!」
真理と啓太郎を乗せた船は汽笛を鳴らせて波止場を後にする。
「巧っ!!巧っ!!」巧の名を呼び続ける真理。
巧は真理と啓太郎が乗る船に背を向けると一人歩き出す。
巧の帰る場所は、オルフェノクの最後の楽園 …
(完全なる終幕)
多分ここ迄辿り着くのに一年以上はかかると思う(汗
気長に待っていただければ…
>>315 沢木「和」也?
ちゅーか他スレに誤爆したよ・・・
それはともかくまだまだ先は長そうですが頑張ってください。
318 :
↑:03/12/14 21:36 ID:pRlbpfxx
俺もリアルタイムで他スレ見てたよ
>>沢木「和」也
沢木哲也ですた、スマソ 多分他所スレで書いていた長文SSの影響で
『滝和也』と混同したんだろうと思われ(汗
些細なミスがこの上なく多いのですが、とにかく頑張ります
>>310の「かっ、仮面ライダーっ…」のくだりにぐっときた
ところでパラダイスロストの時、真魚ちゃんはどこにいたのだろう。彼女がいないとアギトの面子は仲間になりそうにないのだが…(゜ο゜)そうか、警視庁か!
321 :
↑:03/12/16 21:36 ID:2756Q8ow
真魚ちゃんとか他のアギトキャラ
全部スルーしようかと思ってたんだけど、ダメかな(汗
沢木哲也、木野薫、葦原涼の3人も
いきなりはじめから仲間で出そうと思ってたんだけど(汗
322 :
名無しより愛をこめて:03/12/16 23:34 ID:VMArMwQ9
続報期待あげ
323 :
↑:03/12/17 22:22 ID:/FpPT3pf
せっかくなので上で紹介いただいたヨハネの黙示録の一節を使わせて頂きますね
無限の如く広がる深き闇の中、乾巧はただ一人其処に在る。
誰もいない闇、だが巧には闇への恐怖は全く無く、
不思議な事に、何故か心落着き、何処か懐かしい、そんな感情さえ抱いていた。
その闇の中に浮かび上がる一つの影。
その姿形はハッキリとは見えず、ただ人の姿をしたような影としか認識出来なかった。
巧と向かい合う影は微動だにせず、闇に光る眼で巧をじっと見つめていた。
「…久し振りだな…」しばらくして影はそう言葉を発した。
「誰だっ、お前っ?」巧は影にそう答えた。
その人影に巧は覚えは無かった。
いや正確には何処かで見たような気がするが、全く思い出せないというのが正しかった。
「俺を覚えていないのか?」影は少し驚いたようにそう言った。
「… まぁ、いいさ… いずれお前は俺を思い出す、否が応でもな…」
巧を皮肉るかのような言い方をする影。
「それはお前にとって幸福な事なのか、不幸な事なのか、それは俺にもわからないが…」
「どういう事だっ?もったいぶんないよっ!」
その回りくどい発言に少し苛立ちを覚える巧。
その言葉の意味を理解しようとする巧に、影はさらに一節を続けて朗じた。
「この書の預言の言葉を封じてはならない。
時が近づいているからである。
不義な者は更に不義を行い、
汚れた者は更に汚れたことを行い、
義なる者は更に義を行い、
聖なる者は更に聖なることを行うままにさせよ。」
「見よ、わたしはすぐに来る。
報いを携えてきて、
それぞれのしわざに応じて報いよう。
わたしはアルファであり、オメガである。
最初の者であり、最後の者である。
初めであり。終わりである。」
「俺はこの一節にまさに当てはまる者…」
「そしてこの一節はこれから起る未来…」
眉間に皺を寄せる巧「だから何が言いたいんだっ?回りくどいにも程があるぜっ」
「俺はお前の業… そして俺は…
アルファであり、オメガである。
最初の者であり、最後の者である。
初めであり。終わりである。」
影はその一文を再び繰り返した、まるで強調するかのように。
「お前がすべてを思い出した時、俺は再びお前に会えるだろう…」
「それが俺とお前の関係であり、お前の業なのだから…」
影はそう言い残すと、闇に同化しその姿を消して行った。
「ちょっと待てよっ!!おいっ!!」
巧は手を伸ばして影を呼び、その影を追おうとする。
だが其処に在るのは無限の如く広がる深き闇のみ。
巧はそこで目を醒ました。
ベッドの上で汗を掻き、呼吸を荒げている巧。
「うなされていたようだけど、どうしたの?たっくん」
巧がうなされている声を聞き、夜中だというのに心配して様子を見に来た啓太郎。
巧は上半身を起こし、そのままベッドの上で茫然としている。
「…いや、何でもないっ、変な夢を見ただけだっ」
そう言った巧だが、巧の目には何故か涙が浮かんでいた…。
それは影が何者であるか覚えていない巧が、
自らの悲しい運命(さが)に直感的に反応したからなのかもしれない…。
327 :
↑:03/12/17 22:57 ID:/FpPT3pf
壮大な話にする為敢えて、巧、記憶が無かった案と○○案採用
<パラダイスロストで最初記憶喪失なのも、
もしかしたら自ら記憶を封印したのかもしれない、と言ってみるテスト
328 :
名無しより愛をこめて:03/12/21 01:33 ID:+MuTxybN
今後が楽しみー
いよいよ今日からあたしも晴れてスマートブレインの社員だ。
この就職難の時代に、こんな大企業に入れるなんて自分でも思っていなかった。
特に女子の就職はそれこそ大変だったから。
そりゃ大学だって有名大学だし、自分なりに英検受けたり、資格取ったり、頑張って来たつもりだ。
だけど正直こんなにいい会社に入れるなんて夢にも思っていなかった。
大学であたしより成績が良い人だって、
もっと苦しんでランクが下の会社で我慢しているだっていっぱいいる。
それを思うとあたしは超ラッキーだったのかもしれない。
でもこの際ラッキーでも何でも良い、あたしは
今をときめくスマートブレインの社員というステータスを手に入れる事が出来たのだから。
とにかく、入れさえすれば、後は必死になって頑張ればなんとかなる…んじゃないかな。
仕事バリバリやってキャリア積んで、仕事に生きるのもいいかもしれない。
社内でいい男性(ヒト)と知り合って寿退社というのも悪くない。
今日これから、あたしは新しい世界に飛び出す。
その先には無限の可能性があるように思える。
そう思えるのもすべてスマートブレインという会社に入れたからかもしれない…
330 :
名無しより愛をこめて:03/12/27 00:26 ID:bPPa3ocB
続きがみたい!!!!!
>>329 スマレ?
スマレってただのオルフェノクでもないような気がするので
そのへんの設定も楽しみ
>>331 バタフライオルフェノクの人の話だったと思う。
予定表通りなら。
デルタ
334 :
楽園作者:
みなさま今年もよろしくです
TV555もいよいよ大詰めですね
TVの方が気になってお話が進みません、すいません
出来ることならTVのオルフェの王(蝿?)も出したいとか、
犬、草、馬、鶴、蛇、四葉、社長、山羊が総員変身して共闘してオルフェの王と戦うとか、
555、913、333、315、000の五連発ライダーキック、
なんてのもいいかもなどと考えると全然先に進めません、すいません(汗