巧「自信がないんだ…」
真理「巧……」
巧「保父としてやっていけるのか…」
真理「何いってんの?これからお迎えなんだから早くしなよ!」
巧「おい、真理!」
は〜い。ここは某企業が提携元のちょっと変わった幼稚園で〜す。
一癖も二癖もある園児達に囲まれて、今日も乾巧先生は一日大奮闘なので〜す。
三原「ほっといてくれ!俺は家に帰るんだ!」
巧「朝っぱらから何寝ぼけてんだ?早くガキの迎えに行くぞ!」
あらあら、バス運転手の三原さんがいつもの発作を起こしちゃってますね?
でも大丈夫!乾先生が手振りの一発で三原君をどやしつけました。
これから、園児達のお迎えに行きまーす。
木場「おはようございます、いぬいせんせい」
巧「おう。いつも早いな、木場」
木場「いぬいせんせい、おはようとごあいさつしたら、ちゃんとごあいさつし
なきゃだめですよ?」
巧「…おはよう」
木場「よくできました(にこ」
このよい子ちゃんは、木場勇治くん。
乾先生のクラス(555組)の、優等生なんで〜す。
結花「……オハヨウゴザイマス(もじもじ」
巧「おいおい、隠れるこたねぇだろ。ほら、バスに乗るぞ」
結花「…ごめんなさい(照」
はにかみ屋さんで長い髪の女の子は長田結花ちゃん。
木場くんと同じ(555組)のお友達なんでーす。
巧「次は海堂んとこだが…多分遅刻だろうな」
木場「かいどう…ようちえんに、はいってから、いちどもばすにのったことな
いよなぁ」
結花「でも…かいどうさんらしくて、すきです…(照」
他のお友達の所を廻って、やっと幼稚園に戻ってきましたぁ。
おや?慌ててお部屋に入ってくる子がいますね〜?
海堂「いぇ〜!また、しゃちょうしゅっきんだぜ!」
巧「お前…今度からしんのすけに名前を変えるぞ?」
海堂「んがっ!せんせいのくせに、いいのか!んなさべつしてっ!」
巧「少しはバスに間に合うように努力しろ」
このお調子者なこまったちゃんは、海堂直也くん。
木場君と結花ちゃんと大の仲良しで、実は結花ちゃんの片思いの相手なんで〜
す(きゃ
(2につづく
オルフェノク幼稚園で何が起こるか。2待ってます。
はぁ〜い、よい子のお友達が集まってこれからお遊戯の時間でーす。
(555組)のおとなり(913組)では、とっても優秀な先生・草加雅人先生が、ファ
イズサウンダーを準備してま〜す。
雅人「お遊戯をさせて貰う…俺自身のお遊戯をな!」
曲目はexistence〜KAIXA〜nized dice。
あら?アップテンポの激しい曲ですよ?大丈夫かしら?
#ふーのうず!むーらさきーのー…♪
あらあら、やっぱりテンポが速くてついていけないみたいで〜す。園児の二人
(かたつむり君とうさぎ君)がちょっと振り付けを間違えちゃいましたぁ。
雅人「君たち…お遊戯が出来ないって解釈で…いいのかな?」
わぁお!ブラックな草加先生の笑顔に、かたつむり君とうさぎ君がガクガクブ
ルブルでーす。今にも取って喰らいそうな怖さでぇす。
おや?ベルトを取り出して、カイザブレイガンを構えましたよ?
大丈夫かしら?
??「やーめーろー!!」
ど げ し っ ! !
おやおや、ちびうま君しっそう体が、草加先生をどやしつけましたぁ。
木場「きみのおゆうぎは、うそがおおすぎるんだよ!!」
巧「こら木場!勝手に部屋から出るな…」
あらあら、かたつむり君とうさぎ君がベソかきながら、乾先生の後ろに隠れち
ゃいました。
雅人「どういうことかな?」
巧「あ?」
雅人「大事なお遊戯の時間を邪魔するとは…無粋すぎじゃないかな」
巧「ガキが踊れねぇような曲かけるのも…どうかと思うぜ」
雅人「大体、君のクラス自体…邪魔なんだよ」
巧「邪魔ってお前…クラス三つしかねぇのに一個へったらどうすんだよ」
乾先生、流石に冷静なツッコミで返しましたぁ。
そうなんですぅ。この幼稚園は、クラスが(555組)(913組)(333組)の三つしか
ないんで〜す。
そんなこんなで、もうすぐ給食の時間が来ちゃいまーす。
もうっ、乾先生も草加先生も、いっつもこの調子なんだから…お姉さん、悲し
いでーす。
(3につづく
朝、目覚めた時、彼は路上にいた。
俺はなぜここに?ここはどこだ?
見覚えのない景色に戸惑う凌駕。
「地球はエヴォリアンの物です。無駄な抵抗はやめて下さい。
エヴォリアンに対する暴言、暴動、器物破損は思想犯として逮捕後、
処刑されます。繰り返します。地球はエヴォリアンの物です」
なんだこの放送は?俺は地球を守れなかったのか?
「次の人物をエヴォリアンに対する反逆者として指名手配します。
伯亜凌駕、22歳。エヴォリアンに対して数々の凶悪な犯罪を犯しています。
見つけ次第、最寄りの警察に通報して下さい。
逮捕につながった情報提供者は市民階級を2つ上げることが出来ます。
エヴォリアンの統治に協力してください」
俺が指名手配?幸人さんは?らんるさんは?
「なお次の者を今日公開処刑にします。三条幸人、樹らんる。
場所は旧東京都庁前です。たくさんの方の御来場を
心よりお待ちしています」
そうか、俺達負けたんだ……、俺はアバレマックスになったけど
アバレキラーから逃げ出したんだ。どうしよう?俺?
考えるまでもなかった。遠巻きに凌駕を取り囲んだ人間達が
携帯で電話している。目的は俺でもわかる。
逃げよう、とりあえず逃げよう。そうだ!恐竜屋に行こう!
そこで介さんやえみポンと会えれば、俺は恐竜屋に向かった。
恐竜屋までたどり着いた俺を待っていたのはガレキの山だった。
この調子じゃ。介さんも、えみポンも……。
俺にはもう行くあても無い。ダイノコマンダーも反応が無い。
1人通行人をボコって、服をはぎ取り変装しているが
バレルのも時間の問題だろう。立ち去ろうとした俺の腕を誰かが
つかんだ。裏の路地に引きずり込まれ、殴られた。
「何をやっていたんですか?あなたは?あなたにダイノガッツを与えて、
アバレマックスにした後。三条君もらんるちゃんも
必死に戦って捕まったんですよ。それを、そんな仲間を見捨てて
あなたはそれでも……」
介さんはそれ以上何も言わず、そのまま歩き出した。
行く先はわかっている。俺は何も言わずに後を歩いた。
東京都庁前には大勢の人だかりが出来ていた。
みんな口々に幸人さん、らんるさんを罵っている。
物を投げている連中もいた。
「これがあなたの行動の結果ですよ。アバレキラーから、
自分から逃げ出した結果です。ここで死ぬもよし、逃げるもよし。
地球はもうエヴォリアンの物です。私も追われています。
ここで私は最後の暴れっぷりを見せてあの世に行くつもりです。
あなたも自分の好きなようにしなさい」
介さんは人ごみをかき分け、前に進む。死ぬ気なんだ。
俺は嫌だ。俺は死にたくない。俺は……、生きたい。
介さんは前に出るとこちらを向き、上着をひるがえした。
ダイナマイト?!ダイナマイトらしきものを腹に巻いている。
野次馬が乱れた。我先に逃げようと大混乱が起きている。
介さんは俺を見ていた。死の淵で俺の目だけを見ている。
エヴォリアンの部隊が介さんを囲む。その中にアバレキラーがいた。
「面白い、実に面白いよ、じいさん。アイデア賞もんだ。
ときめくぜ!いいゲームの素材だよ」
「幸人君とらんるちゃんを放しなさい。わたしは本気ですよ」
「いいねぇ、いいねぇ。死を覚悟のそのセリフ。じゃあ、こんなのは
どうかなぁ?逃げ出したレッドを連れてくればおまえら3人は
生かしてやるぜ」
「そんな取り引きにはおうじられません」
「あっ、そ。じゃあ死になよ」
アバレキラーはダイナマイトを一刀で斬り離すと
何のためらいもなく、介さんをなます斬りにしていく。
医者だけに生かさず殺さず、急所を外して。
「そ、それが医者のやることですか。い、命はもう捨ている。
や、やるなら、ひと思いに」
「それじゃ、ゲームにならないじゃない。この様子を中継して
レッドをおびき出すんだから、そら、そら」
介さんの口から血が一筋たれる。俺は直視出来ず、うつむいていた。
俺に出来ることはあるのか?逃げ出した俺に?甘すぎた俺に?
俺は逃げ出した。何も見えない、逃げて逃げて逃げた。
俺も捕まる日が来る。そして殺されるだろう。
俺にはもう明日はない。
海堂「だれだぁ〜〜!?おれのでしを、なかしたやつはぁ!!」
555組では、開口一発、お調子者の海堂君がトサカに来ていますね〜?
おやおや、海堂君につられて、ほかの園児達もオルフェノクになっちゃいまし
たぁ〜。
あら?お部屋のすみっこにいる三人の園児達の、様子がおかしいわね〜?
赤井「…べると」
青木「べると?」
緑川「べると…だな」
そんなこんなしているうちに、ベソをかいているかたつむり君とうさぎ君を連
れて、ちびうま君を小脇に抱えながらやっとお部屋に帰ってきた乾先生で〜す。
緑川「べるとをわたせ!」
きゃっ!ちびかまきり君が乾先生のべるとを、引きちぎろうとしてるわっ!
巧「こら!お前等の玩具じゃねぇんだぞ!」
乾先生も、べるとを取られないように頑張ってますぅ。
大丈夫かしら?お姉さん、と〜っても心配。
ここで説明しちゃうけどぉ、オルフェノクになった園児達は、普通の大人が二
人がかりでも手に余っちゃうから大変なんで〜す。
だから、先生達は専用のベルトを付ける事を義務づけられてるのよ。
赤井「うりゃ!」
巧「しまった!」
まぁ、乾先生がとうとうべるとを取られてしまったわ!
赤井「べるとは、おれのもんだぁ!」
緑川「なんだと!?きさまぁ〜!」
大変!今度は赤井君と緑川君がけんかを始めてしまったわ!
どうなっちゃうのかしら?
お勉強のお時間もあるのに、ぶっちぎられてばっかりでもう大変で〜す。
え〜ん。
(4につづく
ネタも切れて、どう考えたってあまり面白い作品にならないので、今度一気に
最終回を書きます。
225 :
ヲタ6:03/11/02 23:22 ID:WjBWhftT
ANOTHR ABARENGERの続き、「爆竜戦隊アバレンジャー 復讐のアバレ花道(仮)」
書いていいですか?
とうとうべるとを取ってしまった赤井君が…アレをしようとしていますよ?
<5.5.5.ENTER>
フォトンブラッドに包まれてとうとうファイズに変身します!わくわく…
赤井「これが、ふぁいずかぁ〜!」
って………あら?
赤井君、べるとが…ぶかぶかですよ?
これじゃファイズじゃなくて首だけファイズですね〜?
巧「だからお前等の玩具じゃねぇって言ったんだよ…」
乾先生のツッコミも終わって何とか丸く収まってしまいましたね?よかったぁ〜。
さーて、気を取り直して、今度は給食のお時間で〜す!
園田真理さんと菊池啓太郎君は、給食係と用務員さんを兼ねていまーす。
園児達の相談相手にもなってくれるんですよ?
真理「はーい、一列に並んで、食器もって!そこ、横入りしない!」
オルフェノクの園児たちも真理さんの迫力には勝てないみたいですね?
…あら?一人の園児の様子がおかしいわね?こそこそ何かを出そうとしていま
すよ?
真理「そこ、なにやってんの!早く食器を出して!」
ず ば っ !
まあっ!真っ赤な薔薇の花束ですよ!素敵だわぁ……(うっとり
海堂「まりちゃん…あいらう゛っゅー…」
真理「…最っ低ー」
海堂「がーん!!!」
あらあら?海堂君、固まっちゃいましたね。
一生懸命がんばったのにぃ!かわいそう。え〜ん。
そんな海堂君をよそに、反対側では乾先生と啓太郎くんがお話ししてますよ?
巧「…毎回毎回草加ンとこのガキに泣きつかれちゃこっちのクラスの面倒もみ
きれねぇよ」
啓太郎「だったら僕が面倒見るよ!だから、たっくんは木場君達の面倒を見る
事だけに集中してよ!」
巧「おいおい大丈夫か?ここのガキは全員……」
木場「いぬいせんせい、きっと、はなせばわかってくれるこもいますよ…」
巧「全員が全員、お前みたいに手の掛からないガキじゃねぇからなぁ。お前い
い子すぎなんだよ」
木場「そうですか?」
やっぱりオルフェノクの園児のお世話をする先生達は、苦労が多いみたいで〜す。
あら?木場君の事を、じーっと見ている園児がいますね?
何だか園児なのに渋くてお姉さん好み……(きゃっ
一体、誰かしら?
(5につづく
日記の続きまだかな?
コートを着た小さい子が、木場君を部屋の隅にひっぱってますぅ。
何か、お話があるみたいですね?
??「おまえ…ねんしょうぐみか…」
木場「はぁ…?」
??「このようちえんは…ねんちょうもねんしょうも、かんけいない」
やけに親父臭さ爆発の園児君ですね?なんて思ってるでしょ?
この子が、お姉さん一押しの年長組さん、戸田英一君で〜す。
戸田「おれたちおるふぇのくは、まだ…かずがすくなすぎる。くらすがみっつ
しかないのが、そのしょうこだ」
木場「いまのにんずうなら、かえってみっつだけでも、おおすぎるきがするけ
ど…」
戸田「これは、たたかいなんだよ…せんせいと…おるふぇのくのな…」
クールに決まってますね、きゃ、格好いい!
…あら?戸田君の頭上に影が差してますね?それにぃ、どこかで聞いた電子音がぴこぴこって…
<EXCEED-CHARGE> がしゃっ!
<READY> びいいいいいいい…
まぁ!三角錐の光が戸田君の頭上に…戸田君も慌ててオルフェノク体(ちびいかくん)になりました!
戸田「ふぁいずかっ!」
「だああああああああああ!」
ご ん っ !
−−−−−五分後。
巧「戸田、お前まだそんな事いってんのかよ…ほら、もうみんな飯くっちまったぞ。お前も早く片づけろ」
戸田「さいごのじゅぎょうだ…おまえらに、おるふぇのくのしについて…」
巧「うるせぇ!」
ご ち ん !
乾先生のげんこつに、戸田君が頭を抑えてますぅ。
戸田「おれ、こんなきゃらじゃなかったのに〜…なんでおまえがせんせいなんだよぉ…」
巧「さぁな…片づけたら、一緒に部屋に戻るぞ」
戸田「はい…」
どうやら乾先生、戸田君が片づけ終わるまで、一緒に待っててくれたみたいですね。ちょっと乱暴だけど、園児達一人一人に親身になっちゃうところが、乾先生の良いところでぇす。
何だかお馬鹿な話がちょっと真面目な話になっちゃったわね(ぐすっ
次はお姉さん、お馬鹿な話を期待しちゃおうかしら…
(6につづく
すいません!つづき遅くなりました。
今、別の話もちょくちょく書いているので、時々しか上がらないのがネック
です。
しかし1さんはどうしてるのかなぁ?プロX番外の続きも見たいのですが…
>224
なるほど、最終話ですか。熱い作品を期待しております。頑張ってください。
>225
ストーリーを書いても良いとは思います。やはり終わりかたが曖昧だとすっ
きりしないですよね?
234 :
232:03/11/13 10:12 ID:UqnI1LrM
>233
そうでしたか。最近見てなかったので事情を知りませんでした。
でもそうなると、このスレどうするんだろ?
「サカサガエリ」
爆龍と人間の入れ替わりは一種のハシカのようなものでしたか。
ゲイラー状態の仲代先生は、案外空の散歩を楽しんでいたりして…。
「ANOTHR ABARENGER」
卑怯者になってしまい、戦いから逃げ、通行人から物を奪っても、
生き延びたかった凌駕の陰鬱な話ですね。
本編で凌駕が真面目に頑張ってる分、たまにはANOTHERな設定の話も面白いですね。
「すくすく日記」
オルフェノク園児達の日常が可愛く描かれてて、良い感じです。
続きを期待しています。
※訂正
208 タイトルに「ぴっちぴッちビ〜チで、パ〜ラダッイっスwoo! 2」を付け忘れ
209 欲しくかもね→欲しくないかもね
236 :
1:03/11/13 13:03 ID:L1PjyORL
>234
233は私怨粘着なので相手にしない方が良いですよ。
ttp://jbbs.shitaraba.com/bbs/read.cgi/movie/1913/1065320927/ ↑こちらでも読んでもらえれば、相手がどのような人間か判りますから。
このスレの3-5からが自分です。
「陰険にこちらに対して粘着に煽る人間にだけ」仮の名前を付けて注意した所、
次々と住人を煽り扱いしてる!とか、次々に住人に噛み付いてる!とか、
嘘に嘘を重ねて煽って一方的に騒ぎだしましたが、
ここの387で「俺なんか実は二、三個あだ名もってるし」と書いて、
今まで陰険に煽ってきたものほとんどが387自身だと自爆していますし。
この騒動で、職人さんがスレに書き込みにくい雰囲気になったのが残念ですが、
そのうち沈静化すれば元に戻ると思いますので、
このスレは今まで通り「ちょっとした話」を書いていけば良いんじゃないかと思っています。
ガルド(改)「やあやあ、みなさんどうも、ガルドサンダー改です、今回は、
プロジェクトX番外編『激闘!仮面ライダー』のダイジェスト版の司会を
仮面ライダーオーディンさんと共に勤めさせていただきます。」
オーディン「まずは、開催セレモニー編からご覧下さい。」
神崎「戦え!」
この一言から観客達は大興奮、観客席から降りて来てリング上で壮大かつ物凄い
セレモニーが行われた。
そして、出場者も揃った所でアギト〜ファイズまでの主題歌メドレーが流れた所で
さらにヒートアップ、出場者の一部がやる気のありそうな一声を上げた。
オーディン「これはすごいですね〜」
ガルド(改)「はい、アバレンの皆さん変身してファイズ、カイザに『頑張れ!』
と言っちゃってるくらいですもんね。」
オーディン「さて、いきなりヒートアップしてる会場、この後、物凄い戦いが
始まるわけですね、さて次回は、王蛇VSゾルダ戦〜アギトVSアナザーアギト戦の
ダイジェストをお送りします。
ガルド改「どうも、司会のガルドサンダー改です。」
オーディン「同じく司会の仮面ライダーオーディンです、さて今回は、王蛇VS
ゾルダ〜アギトVSアナザーアギト編をお送りします。」
ガルド改「ちなみに、これが勝敗をあらわした表なんですが・・・・
△ゾルダ 王蛇△
○龍騎 リュウガ●
○ナイト ベルデ●
○アギト アナザーアギト●
殆ど控え室Aの選手が勝ってるんですよ。
オーディン「なるほど。」
ガルド改「そして、これが決まり手一覧表です。」
龍騎 ドラゴンライダー回転キック
ナイト ソードベント縦一文字斬り
アギト バーニングフォームパンチ
オーディン「龍騎の決まり手は非常に興味深いですね。」
ガルド改「でしょう、実は、龍騎こと城戸真司さんが来てらっしゃるんですよ、どうぞ。
真司「どうも、仮面ライダー龍騎こと城戸真司です。」
ガルド改「何故あのような技を?」
真司「あれはですね、開催前日に仮面ライダーシリーズのビデオを見て研究して、
つかんだんです。」
ガルド改「一体どのような研究をなさったんですか?」
真司「どうしたらあのキックを強く出来るかって事なんですけど、その結果、
仮面ライダー旧二号編と仮面ライダークウガを見て回転してキック力がアップ
すると言うことが分かったんですよ。」
オーディン「ほぉ〜。」
ガルド改「あ、もうこんな時間になってしまいました、なんか各戦をダイジェスト紹介するん
じゃなくて龍騎VSリュウガの解説になってしまいましたね、城戸真司さん、
ありがとうございました。」
真司「いえいえ。」
オーディン「え〜、次回はギルスVSシザース戦〜インペラーVSオルタナティブ戦
ダイジェストをお送りします。」
ガルド改「今度こそちゃんとしたダイジェスト物になるといいですね(笑)では。」
やべ、
>>238のタイトル変えておくの忘れてた、正しくは
「激闘!仮面ライダー!ダイジェスト版2 王蛇VSゾルダ戦〜アギトVSアナザーアギト戦編」ね。
240 :
名無しより愛をこめて:03/11/17 18:50 ID:PFMQt/ZU
アバレキラーとリジュエルは大規模に東京を攻撃していた。
そして、ここ、恐竜屋では。
「完成したたい!時空破断装置が!」
「アバレキラーとリジュエルを倒しに行きましょう!」
「待って、時空破断装置は本体と起爆発信機の2つしか出来てないの。
起爆すると半径50メートルの空間が消滅するのよ!
今から本体を誘導する装置を作って」
「もう、時間がない、行くぞ」
「行きますか、幸人さん」
「私は、うっ」
「介さん、らんるさんを頼みます」
「起きても引き止めてくれ、頼む」
「わかりました。二人とも、本当にそれしかもう手はないんですか?」
「それとこれも」
「俺のものだ」
「2人のダイノブレス、2人とも……」
「そうです。あいつらを道連れにします」
「……凌駕さん、あなたは舞ちゃんの父親ですよ。絶対に話してから」
「行く途中で電話しますよ、まだ何を言っていいのか分からないんです」
「わかりました。絶対に電話するんですよ、凌駕さん」
「はい、介さん。今までありがとうございました」
「俺もだ。腰には気をつけるんだな。行くか?凌駕?」
「行きましょう!幸人さん!」
「2人ともダイノブレスを置いていくなんて」
「男が覚悟したんです。二人は可能性を残したかったんでしょう。
誰かが後を継いでくれると」
「凌駕さん!幸人さん!」
「落ち着いて下さい、笑里さん。残された私達がしっかりしないで」
「分かっています!でも、でも……」
「この車に乗せてもらうのも最後ですね」
「そうだな。」
「舞ちゃんに電話しないのか、後悔するぞ」
「まだ、何も思い浮かばないんですよ。真実を言うべきなのか。それとも」
「おまえの言いたいことを言え」
「えっ?」
「おまえの言いたいことを言うんだ。難しく考えなくていい」
「そうですね」
「伯亜凌駕です。舞ちゃんをお願いします」
「はい、少しお待ち下さい。舞ちゃんー」
「りょうちゃん、どうしたの?」
「うん、元気かなぁ、と思って」
「元気だよ、なにかあったの?」
「よく聞いてね。遅くまで起きてちゃダメだよ。歯は磨くんだよ、それから」
「いつもやってるよ、なにかあったの?」
「……もう、帰らないかもしれない……」
「どういうこと?りょうちゃん?」
「もう会えなくても舞ちゃんはらんるさんや介さんやえみポンの言うことをよく聞いて」
「わからないよ、りょうちゃん?」
「今は分からなくても大きくなれば分かるよ。みんなと仲良くね。さよなら、舞ちゃん」
「まって!りょうちゃん」
「いいのか?」
「ええ、舞ちゃんを任せられる人達が恐竜屋にはいるんです。俺がいなくたって」
「そうだな。俺には何も背負う物がないから気楽だがおまえは辛いな」
「幸人さん、覚悟はいいか?なぁーんて、ね?」
「もうさんづけはいい。最後くらいリーダーらしいところを見せてみろ」
「見せますよ。あの2人を道連れに。俺が本体を持ちます。起爆発信機で爆発を起こして下さい」
「それじゃ、片方逃がす。俺もエサになる」
「わかりました。やりましょう。幸人さん」
「まぁ、いいか。やろう」
「キャハハ、楽しい〜、もっとやってよ壬琴」
「面白いか?面白いよなぁ、人が死んでゆくのは。ときめくぜ!」
「そこまでだ」
「あいつらか」
「これ以上おまえ達の好きにはさせない!行きましょう!幸人さん!」
「あぁ、行くぜ!」
「あいつら変身もしないで馬鹿みたい〜。やっっちゃってよ。み、こ、と」
「いいだろう。生身の人間をいたぶるのも楽しいもんだ」
「おまえら、アバレンジャーなんだろ?もっと暴れてみろよ?」
「壬琴、私にもやらせてよ」
「あぁ、いいぜ。来いよ」
「楽しめそう!ときめくわ!」
「行きますか。幸人さん」
「あぁ、行こう」
「うぁー」
「馬鹿2人が突進してくるぜ。ハハッ!」
「あははははっ、馬鹿みたい〜」
「起爆するぞ!」
「やっちゃいましょう」
「何?手が歪んでゆく。壬琴!何よ!これ!」
「俺の体が、おまえ達!」
「そうさ、おまえらを道連れにするのさ」
「やめろ!離せ!俺はまだ」
「今までの報いを受ける時ですよ」
「う、うわぁー」
恐竜屋のスクリーンに半球状にえぐられた地面が映っている。
「やったのですね。凌駕君、幸人君」
「2人は……」
「彼らは自らを捨ててでも、みんなを助けたのです。
今日は店を閉めましょう。でも、明日になったら店は開けます。
手伝ってくださいね。えみポンさん」
「はい……」
アバレキラーとリジュエルは死んだ。二人の戦士の行動で。戦いは続く。
END。
245 :
ネバー・クライ・ウルフ(1/2):03/11/28 20:30 ID:UFj9nEiq
狼。
狼に。
狼になる。
狼になるな。
なるな。
戻れ。
体。
俺の体、元に戻れ。
子供の時からいつも思っていた。
自分の中の怪物を憎んだ事もある。
怪物じゃない。
俺は人間だ。
人間だ。
いつかきっと人間と普通に暮らせる日が来る。
それだけを考えて戦ってきた。
人の姿をした化け物として
憎まれ追われた時も考え続けた。
俺は人間でいたい。
俺は人間だ。
人間だ。
246 :
ネバー・クライ・ウルフ(2/2):03/11/28 20:31 ID:UFj9nEiq
「化け物は滅ぶべきなんだ。」
いつもの調子の嫌味な声。
続いて響く銃声。
化物!怪物!魔物!
罵りと憎悪と軽蔑。
銃を構えるあいつの冷ややかな憎しみに満ちた目を見てると
人間達と本当に分かりあえる日が来るのか不安になって
絶望的な気分にもなる。
だけど彼らが俺を変え俺の力に誇りを与えてくれた。
秘密を知っても受け入れてくれた優しい人達。
姿が変わっても心は人間だった仲間達。
彼らの事を思うと胸が苦しくなる。
彼らの事を思うと心が奮い立つ。
あの人達の為にも俺は戦う。
狼として。人として。
あいつもどうにか振りきった。
家へ帰ろう。
先生と弟の笑顔をみるだけで疲れも飛んで行く。
いつかはバンパイヤも人間と共に暮らせる日が
きっと来る事を信じて
トッペイは浅い眠りについた。
247 :
カニ・カニ・ドコカニ・・・(1/6):03/12/06 20:20 ID:dkFoIb8E
警官としての誇りを捨てた時に、
この身体は死んだと同じだったんだろうな。
もう戻る事は出来ない。
この手は人を護る事をやめた。
この手は血に染まってる。
鏡の中に化け物が映る。
鏡の中に蟹が居る。
鏡を叩き割っても、目に映さない様にしても、
どこにも逃れる事が出来なかった。
なぜなら…自らが為した罪からは逃れられないからだ。
罪は自分自身の中にある。
怪物は俺自身だった。
今ここに居る自分は、化け物に乗っ取られた虚像だ…そう思い込もうともした。
あれは俺がやったんじゃない!相手が悪いんだ!殺されそうになったから仕方なかったんだ!
そうだ、普段は人間と同じに見えるなら、人間で無くなった事を隠せば良いだけなんだ。
俺は人間だ。人間なんだ!だから隠してしまえば…。
いや…。自首しよう…。罪は償うべきだ…。まだ間に合う筈だ…。
罪に怯え、悶々と悩み続ける毎日。ふいに夜更けに呼び鈴が鳴った。
「私はあなたを、いや、あなたと同じような苦しみを抱えた人達を、救いに来たのですよ?」
銃を構える男達の真中で、長髪の男はニヤリと陰気な笑いを浮かべた。
248 :
カニ・カニ・ドコカニ・・・(2/6):03/12/06 20:21 ID:dkFoIb8E
溶液の中で、もがく。吐気と苦痛が何時までも続く無間地獄のような水槽の中で。
だがこれが俺の贖罪なら、身が解けて消えるまでこの中に居ようと、
そう決心していた…ついさっきまでは。
どこからか悲鳴が聞えた。
不安と苦しみから、助けを求めてる声。女の声だった。
全細胞が軋みをあげる痛みの中でも確かに判るほどハッキリと。
幾つか下卑た笑いも聞え、処置について心配する声…、実験をいさめる声もあがった…。
それに反発する声は、「死んでも構わない」と言い切るこの声は、南のものだった。
話が違う!
俺を束縛していたのは、薬でも鎖でもなく、南との約束だった。
耳を塞ぐ事も出来ないまま、助けを求める声に耐えられなくなった俺は、
拘束具を断ち斬ると、止める科学者達を跳ね除け、悲鳴の主の元へ近寄った。
これが同族か?俺以外の怪物を初めて見た。
怪物は…、実験体にされたのは…、幼い顔立ちの少女だった。
少女は涙を浮かべ「これで…人間に…戻れるの…?」と小さく呟いて気を失った。
とっさに少女を抱え実験室から走り出す。
叫びながら、扉を壊しながら、知らないうちに右目から涙が滴り落ちていた。
…まだ涙が残っていたんだ。
俺にも。
一つだけ言える。
お前達のやっている事は、人間のする事じゃない!
249 :
カニ・カニ・ドコカニ・・・(3/6):03/12/06 20:22 ID:dkFoIb8E
ぐったりしたままの少女を、少女の知り合い連中に託して俺はその場を離れた。
何処へ?何処へ行こうとしてるんだ?俺は。
行く宛なんか何も無く、あの研究室に戻る事も出来ない。
いや…最初から、この身体になった時から、俺には帰る場所なんて…。
あの少女は、無事に逃げられたのかな。
迎えに来る者が居るなら、あの子はまだ俺よりも救われてるかもな?
カニ、カニ、ドコカニ?…
カニ、カニ、ドコカニ?…
さっきから響く。呪文の様な言葉。
…なんだったかな?
これは確か…。そうだ!
子供の頃、君と一緒に遊んだゲームのセリフ…だったよな?
推理ゲームの聞き込みの途中で、出たばかりの店に入り直した時、
やっさんの姿が変わったタイミングに君は笑い転げていたっけ…。
250 :
カニ・カニ・ドコカニ・・・(4/6):03/12/06 20:23 ID:dkFoIb8E
カニ、カニ、ドコカニ?…
何処かに居る君。
会いたい。
もう一度、君に。
手が血で汚れてしまった時に
君の事は諦めてしまったけど。
君にはまだ笑顔は残ってるか?
君はいま幸せなのか?
それを確かめるまでは…俺は…。
もう一度、君に会えたら…。
そうしたら俺は…。
たとえやり直す事が出来なくても、悔いだけは残したくなかった。
全身が痛みと疲労で麻痺しかけてる。足を動かすのも苦しかった。
身を隠す事も出来ず、それでも覚束無い足取りで歩きだす。
すれ違いざま、青いワゴン車に乗った青年が悲鳴を上げると、
それから暫くしないうちに、爆音をあげながら闇色のサイドカーが近付いて来た…。
251 :
カニ・カニ・ドコカニ・・・(5/6):03/12/06 20:24 ID:dkFoIb8E
乗り物から降り立った戦闘スーツを着た男達に殴られるたび、
漬けられていた溶液とは違う激痛が走り、
罵詈雑言を浴びせられた時と違う悲しみが走る。
痛みの形は違っても、苦しい事には変わりなかった。
とっさに、分厚い鋼鉄を引き裂く威力のある左義手の鋏を広げかけ、俺は手の力を抜いた。
二度とやらない。
この手を血に染めるのはもう嫌だ…。
…突然攻撃から解放された。「逃げろ!」と言って俺をかばう者が居る。
よろめいて離れながら微かに礼を返す。まだ人間には希望が残ってるのかもしれないな…。
これからこの世界に起きる事は、共存なのか淘汰なのか。確かめる時間が俺に残ってれば…。
進もう。少しでも早く、少しでも近くに。
この青空の下、何処かに居る君のもとへ。
カニ、カニ、ドコカニ?…
カニ、カニ、ドコカニ?…
252 :
カニ・カニ・ドコカニ・・・(6/6):03/12/06 20:24 ID:dkFoIb8E
「…あともう少し歩いたらあの娘に会える…」
そう自分を騙しながら、痛みに耐え全身全霊力を振り絞って一歩一歩踏み出す男。
突然、くしゃっと嫌な音を上げて右足が潰れ、男の身体は地面に突っ伏した。
もう何も映す事の無い瞳が最後の力で焦点を絞り、愛しい者の幻を結ぶ。
震える手をその姿に伸ばそうとしても、指先は風に吹かれた砂のように飛び散り
虚しく宙を握った拳の形も失われ、全身は塵のようにもろく崩れ去る。
かりそめの命を与えられ蟹オルフェノクとして甦った男は、
誰にもその最後を知られる事なく小さな青い炎と共に消えていった。
一応保守を
「どうやらオルフェノクの力を失ったようね・・・」
声と同じくらい冷たい剣の切先が喉に当たる。
風がまた頭上の葉をざわめかせて樹の間を抜けてゆく。
でも風がおさまったとき、あの女はまた人間の姿に戻っていた。
そしてあの何とも言えない眼でわたしを少し見つめてから、
ゆっくりと樹の影に姿を消していった。
どうして殺さなかったんだろう。
ラッキークローバー、だったか、
あいつらはとてもプライドが高そうだったから、
変身できないわたしでは相手にとって不足なのかもしれない。
それともまさか・・・哀れんだのだろうか。
情けなどかけらも持っているようには思えない、あの女が。
いけない。早く啓太郎さんと待ち合わせた場所へ行かないと。
だけど、数歩も足を運ばないうちに倒れた。
立ち上がろうとしたけれど、だめだった。
そうか。わたしは一度、死んだんだ。
そして、もうオルフェノクにもなれない。
だとしたら残る運命はひとつ−−
あの戸田さんがわたしと木場さんに見せたような、
「完全なる消滅」。
いやだ。こわい。
やっと心から人を好きになることができたのに。
このまま青い炎を身体中から噴き出して灰になるなんて。
神様、助けて!わたしはあんな死に方したくありません!
・・・もう、神様にお願いする権利もわたしには
ないのかもしれない。人をいっぱい殺したから−−
あのラッキークローバーに眼をつけられるほどまでに。
スマートブレインの女の人が言ったみたいに、
本当はわたし、ずっと人間を憎んでいたのかもしれない。
だとしたら、今ここでただの灰になるという
最期こそ、わたしにはふさわしいのかもしれない。
人殺しの化物に、啓太郎さんのような人と一緒に歩いたり、
笑ったりする資格なんてあるはずはないから・・・
錆びた鎖のような疲労に何重にも取り巻かれた気がして、
そのまま固い土の上で目を閉じた。
さよなら、啓太郎さん。わたしのことはこのまま忘れてください。
不意に身体が軽くなり、地から離れる気配がした。
驚いて目を開け、宙に浮いた身体の両脇を見る。
腰のあたりから大きな翼が生えていた。柔らかな灰色をしている。
わたしの中に、まだオルフェノクの力が残っていた?
それとも・・・
神様が、わたしを許してくれたの・・・?
・・・・・・ありがとうございます。
こんなわたしでも、迎えてくれるんですね。
すぐいきますから少しだけ時間をください。
どうしてもお別れを言いたい人がいるんです。
近くに立つ一本の樹まで飛んでいった。
はばたく度に、灰色の翼は今日の強い風にも
負けない大風を巻き起こした。少しも音をたてずに。
樹の下で最後のメールを打って、送信した。
そして立ちあがり、再び軽く地面を蹴ってはばたいた。
今度は抜けるように青い空へ向かって。
たくさんの羽根が、翼の起こす風と本物の風に乗って舞い踊る。
さようなら、木場さん。
さようなら、乾さん。
さようなら、真理さん。
そして、さようなら、啓太郎さん・・・
誰も気づかなかった。
戦い傷つきながら樹の下に辿りつき、灰と羽根に埋もれた
赤い携帯を見つけて崩れ落ちるように座り込んだ若者も。
その後、同じ場所で同じものを見つけた若者も。
新宿駅南口の階段下に立ち続ける若者も。
自分たちの頭上高く、灰色の翼をつけた天使が、
雲ひとつない蒼穹の奥を目指して飛んでいくことを。
やだな、たっくん。そんな顔して。
まるで誰かのお葬式に行く途中みたいだよ。
たとえば、大事な友達のお葬式に・・・
だからすぐ分かっちゃったじゃない。
嫌な予感が的中したって。
数時間前にあのメールが届いた時、
黒い雲のように湧き上がってきた予感が。
「あたし、幸せでした。啓太郎さんと出会えて」
どうして過去形なの、結花さん。
「あたしも、啓太郎さんと普通のデートがしてみたかったな」
だったらなぜ今すぐ来てくれないの?
もしかして俺、振られた?
・・・その方が、まだいい。
結花さんはもうこの世にいないんじゃないか。
違う、何かの都合で遅くなってるだけだ。きっと来てくれる。
せめぎ合う正反対の心の声をなんとかしないと
気が狂いそうで、街灯の下に座り込んで目を閉じた。
眠れば何も考えなくてすむ。
なのに今、俺の肩を叩いて起こしてくれた
たっくんの表情が一気に天秤を傾けた。
決して傾いてはならない方へ。
「結花さん、来てくれなかった・・・初めてのデートだったのに」
たっくん。結花さんを呼び出した後で何があったの?
「デートには絶対行くって言ってたから」
真理ちゃんはそう言ってた。
なのに、来なかったんだ。いったい何があったのさ?
「やっぱ俺・・・ 振られちゃったみたい」
ねえたっくん。何かしゃべってよ。
「ホカされたのかよ、お前らしいな」とかでもいいから。
たっくんが無口な上に、嘘がつけない性格なのは知ってるけどさ。
そんなに黙ってたら動かしようがなくなるじゃない。
結花さんがもう俺だけじゃなく誰の前にも現れないってことが。
でもそれってひどすぎるよね?
今までファイズが倒してきたオルフェノクみたいに
結花さんが灰になって、風に吹き飛ばされて終りだなんて。
信じられない。信じたくない。信じるもんか。
結花さんが消えたなんて、絶対に信じない!
・・・そうだよ。
俺があっさり振られた。それだけの話なんだ。
ああ、悲しいな。俺って本当に駄目な男だよな。
でも早いとこ気持ちを切り替えなきゃ。
仕事中も落ち込んでて、ワイシャツでも焦がしたら
洒落にならないしさ。
結花さんは今ごろ、木場さんや海堂さんと一緒に
住んでいるマンションへ帰ってるんだろうな。
きっとそれが一番いいんだ。あの二人なら、
結花さんを守り抜いてくれるだろうから・・・
俺なんて、いつもたっくんや草加さんに助けを
求めてばっかりだから。
気の強い真理ちゃんの方がよっぽど頼りになるし。
そもそも俺、オルフェノクになった結花さんに
助けられちゃったし。あのエビみたいな
オルフェノクが襲ってきた時に。
愛想尽かされても仕方ないよな!
でもあのメールは反則だよ、結花さん。
まるで、遺書みたいじゃないか・・・
その晩の食卓で、改めて失恋宣言をした。
たっくんはやっぱり黙ったままだった。
結花さんが一緒に帰ってこなかったせいで
薄々何かを感じていたらしい真理ちゃんも、
「・・・啓太郎」と言ったきり黙ってしまった。
一生懸命、なぐさめるための言葉を探しているらしい。
固まった空気をほぐそうと、俺は精一杯明るく言った。
「ねえ、また明日みんなで街へ出直そうよ?
おいしいものでも食べにさ」
二度と会えなくても構わない。
だから、どうか生きていて、結花さん・・・
。・゚・(ノД`)・゚・。
261 :
名無しより愛をこめて:03/12/24 07:08 ID:WLdnxd6t
漏れも。・゚・(ノД`)・゚・。
262 :
名無しより愛をこめて:
あけましておめでとうございます。
今年も良いお話に出会えますように。