◆プロジェクトX・ミラーワールドを閉じろ◆(499) 虎
ところ変わってここはOREジャーナル。
大久保「で、令子。例の香川研究室の件はどうなった?」
令子 「それが、相変わらず取材拒否で… しかし、周りの聞き込みで変わった
動きが見えてきました。 」
大久保「ほう… それで?」
令子 「他の研究室のプログラマーを連れてきて2日間もカン詰にしたり、中島みゆきの
CDを買ってきたり。 それと研究室にコタツを搬入するのも目撃されています。」
大久保「コタツを搬入? 」
令子 「えぇ、一般的なコタツより大きい特注品だそうです。
それと夜な夜な、熊とか猫が学内を駆け回るのを見たという証言もあります。」
なにか途方もない事が起っている… 大久保の勘がそう予感していた。
令子 「あと、買い出しを頼まれた他の研究室の学生が、研究室に入る前に
”みゆきタン! 最高!”と叫ぶ香川教授の声を聞いたと…
”みゆきタン!”ってなんでしょうね? …編集長? 」
大久保「おう、令子。ちょっと行ってくる!」
令子 「編集長!?」
令子の報告を聞いているうちに顔色が変わっていった大久保はそのまま事務所を飛び出していった。
OREジャーナルの面々の誰もがこんな大久保は見た事無かった…
大久保になにが?
真司 「編集長どうしちゃったんすかね?」
大久保「香川め〜 中島みゆきは”みゆきタン!”じゃねえ!
”みゆき姫”だ!!”姫”と呼べ!! 」
チャリで研究室に向かった大久保に明日はあるか?
キィィィン.... キィィィン....
ふっ、 大久保大介… この男にもカードデッキを渡すべきだったか?
しかし、ココだけは修正が必要だ。
中島みゆきは”みゆきタン”や”みゆき姫”ではないっ!!
”みゆき様”だ!!
中島みゆき世代の空しいバトルが始まりつつあった…