【勝手に】仮面ライダー龍騎EPSODEFONAL【補完】
うまくいえませんが、「訪問者」読んでてドキドキします。
続き待ってます
「今までこの部屋には多くの者が来た・・・
人間も、そうでないものも。
だが鏡の中から来たのはあなたが初めてです。
それと、あなたが連れてきたあの怪物も」
窓に向かって語りかける村上社長の表情は、
常と変わらず穏やかだった。
今しがた、社長の威信とオルフェノクとしての誇りの
両方を動揺させてもおかしくない映像を
見たばかりだったのだが。
「大変です!・・・エントランスの天井から、か、怪物が」
動転したセキュリティ担当者の声に続いて
社長室の監視モニターに映し出された、
本社ビル1階のエントランスホール。
巨大な吹き抜けを覆う総ガラス張りの天窓の下を
何かが飛び回っていた。
広壮な空間に咆哮を響き渡らせながら。
黒い大蛇−−いや、龍だ。
どちらにしても信じられない光景だった。
スマートブレインへの来訪者や末端関係者、
そして一般解放されたプロムナードを散策していた
市民たちが恐怖に顔を引きつらせ、
エントランスの床の上を逃げまどっている。
だが村上の顔が一瞬こわばり、
社長室に来ていた琢磨と冴子が激昂のあまり
オルフェノクの姿に化したのは、
その後の映像を見たからだった。
右往左往する人々に混じって、
明らかに憎悪をこめた眼差しで黒い龍を見つめる
人間たちがいた。正しくは、元人間たちが。
「いい度胸じゃねえか、スマートブレイン本社へ
殴り込みをかけるとは・・・」
「ファイズにもカイザにもまだ行き逢ってないし、
人間を襲うのにも少し飽きてきたところだ。
ちょうどよかったぜ」
映像が切り換わり、モニターに映し出された
ガラの悪そうな若者二人の姿が、たちまち変容する。
鋭い棘の生えた幅広い背ビレを持つ怪人と、
頭部前方に突き出た長い嘴のような突起を持つ怪人に。
そして次の瞬間、二体とも空中高く飛び上がった。
カジキマグロに似た怪人は尾ビレのある姿になり、
カワセミに似た怪人は翼状の両手を広げて。
空中を高速で泳ぐように移動しながら
魚怪人が細長い槍を構え、自分に気づいて
向かってくる龍めがけて思い切り投げる。
天窓の近くまで飛んでいった鳥怪人も同時に、
龍に鋭い嘴を向けて急降下を始めた。
槍が龍の胴を貫いて稲妻状の火花を散らし、
巨大な嘴が首の近くを突き破って衝撃波を送り込む。
これまでに何人もの人間を灰にしてきた時と同様に。