【勝手に】仮面ライダー龍騎EPSODEFONAL【補完】
34 :
おまるじゃない!・1:
蓮に腕をねじあげられ暴れる美穂。
「離せ、ハゲ!離せー!」
「サバイブカードを盗ろうなんていい度胸だな。これは返してもらうぞ」
「ずるいじゃないか!2段変身なんて。ヘタレなんかに勿体無い!私が有効利用してやるよ!」
「ずるくない。あと俺はヘタレじゃない」
「ファムサバイブになったら、お前らなんかメッタメタにやっつけてやるんだからな!
純白で華麗なブランレイダーで1人残らず蹴散らしてやる!」
「ふざけるな。お前バカか?ブランウィングが乗り物になったら、
志村けんがいっちょめいっちょめワオ〜ってやってたアレみたいなおまるバイクになるぞ。
それに乗ってる自分を想像したら鬱にならないか?」
ジェネレーションギャップで蓮が何を言ってるか良く判らないが、志村けんでなんとなく予想がつく美穂。
「うっさいハゲ!ブランはおまるじゃない!綺麗な白鳥なんだよ!」
「眼科行け。どう見てもおまるだ」
「なにを!おまる言うな!今すぐブランに謝れ!謝らないならここで戦え!」
「俺は正直、お前なんかどうでもいいと思ってる。わざわざ戦う気も無い。
放っておいてもいずれお前は死ぬからな。あんなザコと契約して生き延びられる訳ないだろう?
ひょっとしてあれか?強さより見た目で選んだのか?まともに戦いたいなら契約モンスターを替えろ。
話はそれからだ」
「ヘタレのくせに説教すんな!」
「ヘタレ言うな!」
花鶏の帰り道でブランウィングに愚痴る美穂。
「作戦大失敗ー。ちっくしょー。でも、鯖カードってもう1枚あるんだよな」
「ぴー」
「じゃあ作戦続行!2匹目のヘタレにターゲット変えるよ!」
「ぴー!」
美穂は携帯を取り出すと、真司を呼び出して強引にデートの約束させる。
「ちょろーい。こいつ簡単に落とせそうじゃん。さ、これからが腕の見せ所だ!
サバイブカードでさ。お互いもっと格好良くて強くて馬鹿にされない新フォームになろうね?」
「きゅきゅー」
待ってる間、戦いの事を色々と思い出して不愉快になる美穂。
鼻で笑う王蛇
「ふ。おまるか。笑わせるぜ」
同じく鼻で笑うナイト
「プ。おまるでバトルか?幼稚園児並って事だな」
ぽか〜んと口を開けてブランウィングを見る龍騎
「おまるだ。おまるの契約モンスターだ…」
いきなり銃を乱射するゾルダ
「おまるねえ。俺、そういう趣味ないからさ?」
どいつも!こいつも!ブランの事を馬鹿にしやがってー!あいつら目が腐ってんじゃないの?
初めてブランを見た時白い羽根のまぶしさに心おどったし、変身した時の姿もバッチリ決まって嬉しかったのに。
「ねえ、ブラン?」
「ぴー?」
「お願いがあるんだけどさー。もしも…もしもだよ、私がバトルに負けちゃって…
あーもー悲しそうな顔すんな!この私が負けるわけ無いじゃないの。
だからさ。もしもだよ?それで契約が終わったらね…。人間、食べないで欲しいんだ」
「きゅ?」
「人間てさ、欲張りで意地悪で残酷で、私の事受け入れない冷たい生き物だけど…でも一応私の仲間だし。
それにブランは格好良くて綺麗で優雅な生き物なんだから、怪物になって欲しくないんだ。
私はヨゴレだけど、ブランには清楚なままで、真っ白で、汚れてない…お姉ちゃんみたいなピュアな、
危機の時は王子様が駆けつけて助けてくれそうな、そんな無垢な感じでいて欲しいの。ワガママかな?」
「きゅーきゅー」
「ありがと。いつかさ、獲物相手の罠じゃなくて、普通にデートしたり、普通の女の子みたいな恋したりしたいな…。ふ。私には無理か…」
そんな事ありません、いつか美穂さんにふさわしい素敵な王子様が現れますよと、通じない言葉で呟くブランウィング。
私の事を綺麗な鳥って言ってくれる心の純粋な美穂さんが不幸せになる訳ないじゃないですか。約束は必ず護ります…。
美穂ファンのひとゴメン。
でも、ブランウィングが出てきた時「げ!おまるかよ!」って思ったのは事実。
とーとつに真司のカードを盗ろうとする動機を補完してみました。
37 :
sage:02/09/14 13:09 ID:E+AEHPph
ブランの受け答えがメチャクチャ可愛い・・・
けなげだー
38 :
35の続き:02/09/14 23:58 ID:Ks6tMEpn
美穂の危機に、ブランウィングは必死でカードの外に出ようと羽ばたいたが、
幾らあがいても契約したてで経験値の少ない身体には、外までの道は遠く険しかった。
星を見ながら考える美穂。
「真司…やっと判った。
あんたが純粋で真っ白なのは…闇と…別れてしまったからなんだ…。
あんた足りない子だったんだね…。
でも…人間として…それって…不完全だよ?
私…ずっと…真っ白なものに…憧れてた…
ヒネくれた自分自身に無いものだから…。
だから…真っ白な心の…真司が…羨ましかった…
助けて貰った時は…照れくさかったけど…嬉しかった…。
でも…真司…真司…。やっと判った…
ブランにも…無茶言ったけど…純粋で…真っ白なままでいて…なんて…不自然なんだね…
闇を捨てるんじゃなくて…闇と向き合わないと…いつか…闇に潰されちゃうよ…
でも…真司…。
闇を…受け入れても…あんたやっぱり…真っ白なままで…いるような気がする…。
あ…もう限界かも…。サヨナラぐらい…言っとけば…良かったかな?
ま…いいか…
私の事…誰が傷付けたか…知らないままで居た方が…いいよね?」
突然、全ての拘束が無くなり自由になるブランウィング。
拘束が無くなった = 契約が切れた = 契約者の死を悟って、悲しみの声をあげて舞い上がる。
数時間後。鏡が割れ、街が多量の怪物に襲われた時
持ち主を無くした白いカードデッキから巨大な鳥が現れ、人々を襲う怪物の群れに飛びかかっていった。