「じじじ、事実だブアカ!!」
ぶるぶると震えて叫ぶ。ここは自室。深夜の午後三時。
「じじじじじじ、事実ダロガ?だだだ、ダッキをやってたって事は誰がどー考えても。オワっ!!」
猛烈に勃起していた。
「こ、これはッ?!もしやまさか、なるほどワカリルゥ!!」
ダッキちゃんの衣装は露出傾向が高かった。
そして史実上ダッキちゃんは悪女だった。
従ってそりゃもぉエロエロな妄想がちっちゃな脳内を爆裂し炸裂した。
「だだだ、ダッキ・・・だ・・・堕落・・・つつつ・・・積み木崩し・・・ききき、金玉」
ピッコーーンと全てが改めて理解できた。
「どうだどうだ!貴様らエロ団、いい加減にしろボォゲ!
ダッキをコスプレしてる女の子は堕落して積み木崩しして、とうとう風俗で金玉を撫で撫で
するよなことになるとゆー事だブァカ!オワっ!?」
キャンタマを撫でられる・・・そう考えると、もーたまらないのですつ、と思った。
「くそーーーっ!!くそーーーーっ!!
他の男のキャンタマ撫でるなら僕たんのも撫でろーーーー!!!
むしろ僕たんのキャンタマこそ撫でろーーーーーっ!!!!
卑怯だぞエロ団!!馬鹿痴呆っ」
言いつつキャンタマをごしごし自ら撫でた。爽快だ。自分でキャンタマを撫でてもこんなに爽快なのに
レイヤたんに撫でて貰えたらどーなってしまうと言うのか?それをエロ団が独占している。
これは許されない事だと思った。
「快楽は平等にっ!!むしろ僕たんだけにっ!!」
正当な意見を炸裂させた。性欲は平等に満たされるべきだった。むしろ自分だけが満たされる
べきだった。全く完璧な正当性を持つ理屈だと思った。
「ダロガ?」
しかし僕たんだけ性欲が満たされていなかった。
「き、キィエエエエエエエエエエエっ何故だー畜生何故だーーーーーっ」
自室をゴロゴロと転がる。ゴロゴロ転がり窓に激突した。いい感じに窓ガラスが
割れた。
ガッチャァァァァァンッ。
「オワっ!?」
キリモミ状態でそのまま転落する。落下は重力が悪いのだった。
「重力っ。貴様エロ団、僕たんを誰だと思っているっボケカス!!」
取り合えずあちこちを指差し重力を非難した。着地の衝撃については文句が無かった。
「何故ならば我が肉体はあらゆる物理的衝撃を吸収するのですつ。おかしすぎだよ!!」
深夜の午後三時、陽光の支配する春の気配も濃厚な柔らかな風の中、その風情を楽しむ事も
なく、ありとあらゆるモノにひたすら難癖つけるのだった。
そーすれば何かが手に入ると思っていた。
どっちかっつーと今はまだ何にも手に入っていなかった。
むしろ失っていた。
だが、まだまだこれからだ、と考えているのだった。
まだやる気なのだった。
「え、エロ団、どんと来ぉぉいい、だが無理スルナ、ワカリル?」
やる気一杯の割に弱気だった。
妄想豚(夢想花@円広志)
忘れてしまいたい事が
今の私には多すぎる
奴隷募集やワタシノコー
送り付けは遠い昔
コォゲコォゲコォゲコォゲコォゲ
コォゲコォゲコォゲコォゲ
叩かれ叩かれ叩かれキレる
コォゲコォゲコォゲコォゲコォゲ
コォゲコォゲコォゲコォゲ
叩かれ叩かれ叩かれキレる
「ブアカ!」
お隣のお子様は優美な眉を少しひそめた。
「挨拶なのかな?それ」
「ワカリル?」
「わかりたくないよ」
肩をすくめて彼は答えた。
「暇じゃないんだ、オッサンと違って。昼間出掛けてただろ?で、預かり物」
そう言って抱えた荷物を差し出した。
「オワ!貴様、盗ったな!!ボォゲ!!」
「預かり物って言ったと思うけど、ま、いーや。
昼間、宅配の人が困って僕に預けたんだよ」
「中身を見たな!エロ団!」
「見てないよ。でも送り状に「等身大人形人肌肉質」って書いてあるね。
このササクレダッタ字はオッサンのものだろ?」
「そうだ!買ったはいいが、運ぶのが面倒だったのだブァカ!よって宅配に頼んだ!ワカリル?」
「オランダ妻をこっそり買ったのを認めてどーすんの?」
「だ、騙したなボケカス!
それは僕たんのライフをエレガントにコーディネートするワンダフルなカンフォタブルアイテムとしてアメニティなサクセス、
まずサクセスのSから始めましょう!ふ、難しいかボォゲ!」
「Sはセックス?セックスは本来「性」しか意味しないよ。
性も性別の性。日本では性交を意味するよーに扱われているけれど、それは実際は
間違っているんだ」
「間違いじゃねえボォゲ!フザケルなブァカ!SはサタンのSだ馬鹿痴呆!!」
「んじゃ魔王から始めるの?魔王として何を始めるのかな?」
「魔王は神である僕たんに倒されるのだ!!もうおしまいだよ!!プーーーーっ」
論旨は相変わらず一秒ごとに破綻していた。
だがお隣のお子様も既にそれらに対して馴れているのだった。
「はいはい。なんで預かり物を届けただけでこんな話になるんだろ。
僕も暇じゃないんだ。ほらサッサとこの変態人形受け取って自室でニタニタ笑えば?」
「それは誤解だボォゲ!」
「何が?」
「ニタニタ笑うのではない!デヘデヘ笑いつつ、大興奮するのだ!ブアカ!!
何様のつもりだよ!!」
「隣の人のつもりだよ」
「それは事実のようだボォゲ」
「ようだって・・・ま、いいや、ほら」
少年はいい加減嫌になっていた。だから荷物を放った。
「ぶ、ブァカ!なんて事をするのだボォゲ。どうやら僕たんの推理が正しかった為に
動揺しているようだナボケカス!」
慌てて荷物を拾った。
「き、貴様、僕たんがこれでオナーニすると思っているんダロガ?ブァカ!」
「知らない」
「知ってくださいボォゲ」
「んじゃ、そーなんじゃないの?」
「ブアカ!」
<続くのですつ。>
「ブアカ!お前の愚かさに僕は危惧しているよ、解らないのかい?」
喜色満面、叫んだ。日本語が相変わらず下手糞だった。
だがそれじゃー他の言語が得意かと言うとそんな事は無かったのだった。
しかし本人は日本語も英語も得意だと思っちゃっているのだった。
「オナーニじゃねえダロガ?人形を使ったそれは擬似性交と言える!ワカリル?
よってお前は間違えたのだブアカ!」
勝利に酔っていた。こんなことで勝利に酔えるのだった。
「えーと、反論を何処から始めようかな?
・・・・・・・・・・・・オナーニはキリスト教の旧約の方で、オナンという人が」
「ぬ、ぬぁにぃッ?!
オンナ?!オンナがどーしたのだボォゲ教えろボォゲ早くいえボォゲ
オンナオンナオンナ、わわわわ、ワタシノコー!!!!」
「・・・駄目だこりゃ」
お子様は帰ろうと背を向けた。
「待て!貴様!オンナがどーしたのだブァカ!さては貴様、エロ団だな!
お菓子捨てするつもりだなカス!最悪だぞ馬鹿痴呆!!オワっ!!!」
ビクーリした。
お子様が肩越しに物凄い目で睨んだのだった。
ジョンジョロリン。
思わず、当然、失禁した。
「じょ、冗談だ、ボケカス・・・」
お子様はそのまま視線を外しつつ去っていったのだった。
「・・・・こ、怖かったぁぁぁぁあああっ!!
・・・エロ団メ!次に会ったら指の一本は折って差し上げますよヤーイヤーイ」
ヤーイヤーイで勝った気分になれた。そしてコロリと全てを忘れた。
「そ、そうだ!に、人形っ・・・特殊な用途に素晴らしい技術を用いているナイス人形!
撮り合えず僕たんはその技術を試してやるのだブァカ」
人形購入を誰にしてるのかわからない言い訳で正当化した。
「た、試さねばっ。ダロガ?」
ドタドタと音を立て、急ぎ自室に戻るのだった。
アメニティなライフがワンダフルでサクセスなのだ。ニタニタしていたのは言うまでも無かった。
「そうアメニティなサクセスの・・・・・む?」
またまた閃くのだった。
「サクセス・・・?サクサク・・・セックス・・・なるほど!つまりこれはっ!!」
自室で独り言は今日も続く。
続きを…読ませてくれ、お願い。
なんか久しぶりに新作読んだら、電波日記中毒になってる自分に
気がついたよ
「はっきり言うけれど、もう存在していないと思われ・・・」
はっきり言ってはいなかった。
断言出来ていなかった。
「ぶ、ブァカ!断言したら怖いじゃないかボォゲ!」
ちっちゃなチンコを持つちっちゃな器のちっちゃな脳味噌は、あの恐怖の土日48時間
フリマに逝ってたんだ逃げてたんじゃないほんとだボケカス事件を覚えていた。
だが、もうじき忘れるのは明白だった。
「い、一部には存在したが」
脳内に沢山存在していた。だから複数存在しているのだ。
従って自信を持って「一部には存在していた」と断言できた。
途端に嬉しくてピョンコピョンコ飛び跳ねた。当然赤唐辛子もピンコピンコ揺れていた。
言うまでも無くパンツは履いていなかった。
嬉しさの勢いに任せ、素晴らしき文章の続きを書く事にした。
今書かないと忘れてしまうからだった。
「そういった人を叩くのを見て失望しこのスレから去ったようだ・・・ようだ・・・ぼ、ボォゲ?」
迷いが生じていた。本当は断言できた。とゆーか、その辺り微妙だった。
絶望的自作自演の果てに脳内人物を何人も登場させ退散させたのだった。
だからある意味、失望して、つーか絶望して、去っていた。
脳内の人が。
脳内の人であれ、去ったのは事実だった。だから問題は無いのだった。
しかし、んーな戯言を書いてる本人は未だ退散していないのだった。
執拗に名無しで絶望的自作自演を行なっているのだった。
これは中々葛藤に悩むべきところだった。書いている限り退散はしていない。
しかし脳内の人物は退散させた。
微妙な矛盾だ。
だが。
別にそんな事で迷いが生じたわけではなかった。
勿論、元々そんな矛盾に気付いてはいなかった。そんな事で悩むほど脳味噌は
働くことを知らなかった。脳味噌は本人とよく似ていて働くのが嫌いだった。
結局、断言すると「おらおら、訴えちゃいますよ、こら」と言われてしまう。
そしたらビクーリしてしまう。ドキーリしてまたまた何十時間もフリマに出掛けなくては
いけなくなってしまう。しかし、そゆ言い訳は通用しなかった事実がある。
それゆえの迷いだった。
揮発しつつある記憶の中で、まだ、その辺りは奇跡的に憶えていたのだった。
「これも恐怖の力だボォゲ。恐怖は新鮮な情動で記憶を強烈に脳に刻むのだボォゲ。
これは記憶がホログラム的である事、つまり・・・」
それ以上は思い出せなかった。
記憶と言うものが言わば「立体的構造」を持っているのではないか?とする意見を
以前何処かで読んだ事があるのだった。意味はわからないが、それを知っていると
なんだか誰かに偉そうに語れる気がしたのだった。だから一生懸命憶えようとした
のだった。だが揮発していく脳はその努力を無為に帰そうとしていたのだった。
「だっ、だから努力なんて無駄なんだよ!おかしすぎるよ!もうおしまいだよ!ウエーン」
<続く>
努力は無駄であると思っていた。
よって自分は努力をしないのだ、と心に決めていたのだった。
とんでもないことを心に決めたものだった。
しかし無駄な努力をしてそれが無駄だから結果が出なかった、よって努力は無駄である。
ある意味、まさに完璧な理屈と言えた。
ワタシノコーなどはその典型と言えた。努力しても無駄であろう。
「ぶ、ブァカ!無駄じゃねえ!嘘つくな!死ね死ね!
ワタシノコーはアートでクールでライフそのものなのだボケカス!」
駄目な芸術家気取りの馬鹿が揃いも揃って言い出す事を言った。
駄目なことを言わせたら天下一品だった。
そんなもの天下一品でも仕方が無かった。
「僕たんの良さがわかる人間だけわかればいいのだボォゲ・・・ヤーイヤーイ・・・かっこ鬱にして藁」
取り合えず更に駄目発言を続けるのだった。わかる人にはわかればいい。これは駄目な
奴が言い出す常套的な言葉だった。しかし大抵その手の連中には数人はわかる奴が
居たりする。だからこそそんな言い訳もする余地があるのだった。
しかしワタシノコーには居なかった。全然居なかった。何故かワタシノコーを送りつけた女性は
そのまま音信普通になっていた。謎だった。
謎なのでついつい「お前なんか犯し捨てられろ!おかしすぎだよ!」
なぁんてお茶目な毒文章手紙を送っちゃったりもしていた。恐ろしい話だった。
しかし今となれば微笑ましい昔の事だった。過去の事だ、誰も憶えちゃいねー、そう思っていた。
確かに本人は大体忘れてしまっていた。自分自身で一体何人にそんな物凄い手紙を
送ったか憶えていないのだった。
憶えていないものはよって存在しないのだった。
<続く>
「くくぅっ。下らぬ過去を一々文句言いやがってボォゲ。黙ってろボケカス!」
憶えていない過去をわざわざ思い出させられた事は苦痛だった。
そんな事より僕たんの幸せを考えろブァカ!と腹が立った。
「余計な事は思い出すなボケ、忘れてる僕たんまで思い出すダロガ!
お前らが黙って僕たんに従えば僕たんは幸せなのだグワワワワっ!!」
ともあれ、ワタシノコーには支持者は居なかった。
だから「(鬱ニシテ藁」なのだった。
「ブァカ!全然居ない事は無いボケカス!」
何故なら自分のワタシノコーはパクられたのだ。
パクられたのはパクるだけの価値があるからだった。よってワタシノコーを認め、嫉妬し
思わずパクった人間が居るのだった。それはワタシノコーのアートでクールであることを認めた
とゆー事に他ならない。
「くっくっく!つまりエロ団のパクリ野郎がパクった事で僕たんの偉大な才能は認められた
事を意味するのだ!愚かなりエロ団!馬脚を現すとはなっ馬鹿痴呆!」
完璧だった。これまでになく完璧だった。
ワタシノコーの価値をちゃんと証明でき、しかもエロ団の悪辣な行動をも立証でき、更に
エロ団が自分に嫉妬している事まで説明できていた。
勿論、パクられちゃいねーよ、と言われれば終わりの理屈であるとか、エロ団の存在立証も
出来ていないとか、些細な問題は存在した。だが、それは問題ではなかった。
何故なら問題ではないからだった。よって問題ではない。
「勝った!この理論は完璧だ!これでエロ団はとっくに死んでいて腐乱しているのは
明白だ!ワカリル?」
叫ぶ。勝利の実感がジワジワと胸を熱くし、ついでに喜びのあまり失禁した関係で
床にもジワジワ暖かい液体が広がっていた。しかしそれはもはや問題ではなかった。
何故なら問題ではないからだった。何故問題ではないかと言えば問題ではないからで
よって問題ではない、何故なら・・・。
「よってエロ団の負けだ!ヤーイヤーイ!!」
したたかに勝利に酔った。その勝利の余韻は三分後、猛烈な反撃に胡散霧消することと
なる、泡沫の夢。だがそれまでは、夢よ、お願い醒めないで。カップ麺がのびるくらいは。
そして。
煽り倒され、疲れて今夜も眠りについた。
眠りから目覚めれば全てがリセットさせてまだまだ戦えちゃうのだった。
問題はリセットされてるのが自分だけのように思えることだった。
「いや、そんな筈はねえ!よし、自作自演だ!ブァカ!!」
自分はまだまだ十年、いや百年、いや、どれだけでも戦えるのだとわかっていた。
戦えればいいと言うものでも無かった。
だがそんな事には勿論気付いていなかった。