ガオレンジャー終了後の出演者予想

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250名無しより愛をこめて
ガオの撮影中のある日スタッフ連と飲みに行った時・・・
金子は日本酒(ビールは太りやすいから避けていたらしい)片手に、いつもどおり談笑していた。
「もっと熱い戦隊を演じたいですよ!」と素直な好青年はここでも変わらない。
世代の違うスタッフ相手に、一応演劇論をぶってもみる。
しかし、彼はどこかしら空疎だった。
酒が入り、酔ってはいる。・・・浅い。
一体この焦りは何だ?

1クール目はただ無我夢中だった。徒手空拳の新人ゆえ何事にも体当たりだった。
監督の罵声に、落ち込むどころかますます発奮した。
自信のなかったアクションも気合で演じきった。

平成特撮ブームともいえる昨今の人気。
登場人物のキャラを立たせたクウガやタイムの肉厚な作風は、当たった。
好評につき、番組枠続行でガオ&アギトへと突入・・・。
金子は素直に喜んだ。ずぶの新人が、特撮とはいえ一年の間主役を張れるのだ。
しかし、問題は物語の作りだった。
何だ一体?クウガやタイムの影はなく、極端な勧善懲悪?
余りにおどけた敵ボス、それよりキャラの薄い五人。
ロボが何通りにも合体!?スポンサーが玩具メーカーだから仕方ないが、この売らんかなの設定は何だ?
金子は単にガオ(うち一体)に変身するためだけの主人公ではないか?
撮影を淡々とこなす金子。
クウガやタイムのビデオで予習した余裕か?いや違う。
ガオは役作りさえ要求されないレベルの作品?なのだ。
物を作る苦悩が無い。
芝居の余地もない。これで役者としてどうやって成長するのか?
東映には恩義がある。俺を主役として売り出してくれた。
しかし、このまま特撮俳優のレッテルを貼られるのは得策ではない。
先輩たちの例が脳裏をよぎる。
俺はまだ他の出演予定すらあやふやではないか?
TVを目標に生きてきた俺がこのまま消えてゆくのではないか?
俺くらいの若い役者はごろごろしている・・・

「なにボーっとしてんの?飲んでる?」
傍らのスタッフの声でハッと我に戻る。
不安だ・・・、しかしガオはそつ無くこなそう。
もうここは俺のいる場所じゃない。変わってやる。

その後・・・。