冷たい方程式

みなさん好きですか？
傑作といわれていますが。
もうちょっと感動できる明るい結末だったらな……

明るい結末だったら、単なる駄作で終わってしまいます
証拠が必要なら無数に書かれたパロディ、フォロワーを読みなさい

１はきっとアルジャーノンに感動するようなドキュンなんだろうな

むしろ、１はライトノベル人種ではないのか？
いや、人種差別がイケナイことは知っているけど

あの結末だから感動できると思うな

＞１−５
自作自演？

　ライトノベル人種で、冷たい方程式がだめだったなら、野尻抱介の「ピニェルの振り子」読んどきなさい。
　なかなか良かったよ。　

江戸川乱歩の「人間椅子」もよいよ

http://mentai.2ch.net/sf/kako/960/960302640.html

絶体絶命のピンチなのに助からないのが、つらいものがある。

正直、SFならなんとかすれーと思った。
ティプトリーみたいな「どうしようもなさ」が感じられないからかなあ。
もうちょっと頭ひねれと言いたくなる。

ああいう結末を許せないSFファンは案外多いと思う。
パロディが多いのってそのせいじゃないのかなあ。

昔の作品なんだから、ストレートな話なのはしょうがない、と思うけどなー。
それなのに、ティプトリーの比較すんのは無理があるよ。

何か形のつぶれた醜いもの…

宇宙船に吸血鬼が紛れていて、船員がそれに感染して
みんなでヴァンパイアになることで恒星間航行を可能に
するっていう話はなんだっけ？

>>14
小松左京の作品だったと思うけど、題名が思い出せない。

恒星を目指すタメに冷凍睡眠ではなく人類の選んだ手段は？
そして、主人公はその手段に対して・・・？
結末は・・・・？

って話としてしか覚えてない。

どうでもいいがあの状況はホントにどうにもならなかったんだろうか。
ムチャ頑張って息止めるとか。

とりみきもマンガでパロディやってたっけ。
100人乗り宇宙船に密航者が！ってやつ。
重量減らすためにみんなでウンコしてました。

お話の粗筋は知っていても

・・・・・・実を言うと・・・・

・・・・・・・・・・・・読んでない・・・・・

パロディ読んでから本編読むと、なんかスカスカな印象を受ける。
小娘の死を乗り越えて精神的に成長してやるぜ〜って感じで。

パロディの方は火浦功と筒井康隆と、あとマンガもいくつか読んだなあ。

>>18
収録されてる文庫「ＳＦマガジン・ベスト」自体、前からあまり
見かけないものだしね。Ａ・ベスターの短編も収録されてマルっス。

>>16

　何とかなるらしいよ、少女一人分くらいなら。

　ちなみに俺が読んだことあるパロディでは、勝手に乗ってるのは美女で、二人で減量しまくるって話。

「干物の方程式」なんてのもあったぞ。

そういや、草上仁も「ダイエットの方程式」っての書いてたっけ。
これは、密航というシチュエーションを排し、主人公の女が、命がけの
ダイエットのために、ギリギリの燃料の宇宙船に１人で乗る話。

私が知ってるパロディーは
筒井康隆の「たぬきの方程式」
栗本薫の「なまこの方程式」
あと、タイトル忘れたけど、ヨコジュンのやつ。

「変態の方程式」高千穂遥、というもあったね。奇想天外傑作選収録。
コレ、話ずれるけど表題作は夢枕の「てめえら、そこをどきやがれ」なんだよね。

随分マイナーなＳＦ知ってるじゃ姉か？

これって、要は「女が男の世界に顔つっこむな」の
チムポ主義者小説だろ？

>>21

船内で減量したって質量減らないっしょ？

とり・みきには「くさい方程式」ってのもあったな。

飛び立つ前に密航者をチェックする機能つけろ。

>>30
宇宙船に密航者が絶えないのは、転送(電送？)機にハエがつきものなのと
いっしょで、根絶できまへん。

石原藤夫だか堀晃が「あれは2人とも助かる」って証明していた。
確か、加速と減速のやり方をうまくやると何とかなるらしい。

この2人は方程式ものも書いてます。
石原「解けない方程式」
堀「連立方程式」

ロバート・シェクリィ「残酷な方程式」
てっきりトム・ゴドウィンのパロディかと思いきや・・・

>>30
ミネルヴァにそれを付けたらクラジョウシリーズはなかったと思われ。

小娘の質量分だけ、壁なりパーツなり捨てることで何とかなりませんか？

方程式ものの中には、質量だけが問題なのではなく、酸素も１人分しか
ないという場合もある。

>>36
ん？　つーか、元祖はどうなのよ？

>>37
最近重版されたんだから、とりあえず読んでみては？
面白く感じるかはともかく、クラシックですから損はないと思いますけど。

「冷たい方程式」は傑作とは言いがたい。秀作がいいところ。
なぜなら少女が「方程式」に納得して自分の死に同意するのがすごく変。
自分の死によって愛する家族の命が救われるというシチュエーションなら
ともかく、普通の人間は赤の他人の命を救うためには死ねないのだ。
大事故や大災害の惨状をテレビで見ながら家族と談笑するのが人間である。

少女は他人の命など二の次に自分が生き残る為ベストを尽くすべきだった。
そして必至で抵抗するその少女を、パイロットが涙を流しながら殺すという
シチュエーションにするのが、人間性というものを考慮したリアルで説得力
のある描写というものだろう。

> 自分の死によって愛する家族の命が救われるというシチュエーションなら

たしか、そういうシチュエーションだったと思うんだけど…(うろおぼえ)
密航したのも、船の行き先に自分のにーちゃんか誰かいたからでしょ？

>>40
その通り。植民惑星で病気が発生して至急血清を届けるとかそんなシチュエーション。
娘が密航していたためにタイムリミット内に到達するには船の燃料が足りなくなって、
そのままだったら兄を含む植民惑星の全員が死ぬという事態になったの。
娘は無知で船の操縦もできないから、パイロットが自己犠牲になるわけにも
いかないというジレンマもあったんだったかな。
娘の無知を責めつつ兄と最後の交信をさせたり、泣きどころもおさえた
作品だったとおぼえてる。だからいまだに引用されるんだろう。

「閉鎖空間の中、どちらかが死なないと助からない」という
シチュエーションは秀逸かも。
けっこう舞台向きな話の気がするけど、
誰か舞台演劇化した人っていないのかな。

血清が必要なのは兄のいないほうのグループだがな。
打算のみで自己犠牲を決意しているのが救いがない。

よく考えたら、これ、古代ギリシャからある古い哲学上の問題なんだな。
嵐で船が難破し舟板につかまらないと死んでしまう。だが、その舟板は
２人の人間がつかまると沈んでしまう。自分が生き残るために、もう１
人を見殺しにするのは是か非かという問題。
これを説いた哲学者の名から、「カルネアデスの舟板」という。

自分の家族を救うために少女が死を決意したなら「方程式」
にはならない。家族の為に犠牲になるのは普通の人間。
あの物語のメインテーマである「方程式」は一人＜多数
であるはず。

>>41

問題なのはタイムリミットではなく、減速用の燃料がギリギリの状態の為。
２人いると大気圏で跳ね飛ばされて飛んでいくか、丸焼けになってしまうのが正解。

少女の不運は、多少なりとも余裕のある一般の船ではなく、搭載質量の限りめい一杯に加速・減速までギリギリに計算し尽くされた船に乗ってしまった事だね。

>>42
実は俺もそう思ってて＜舞台向き
以前ちょっと縁のある劇団（というか役者さん）に
演らせてみたくて書こうと思ってたことがある。
権利関係等の問題が無いならやってみたいな。

>46
二人いるとどちらも死ぬしかなくなるなら、操縦できない少女には
選択の余地が無くなるので、そのシチュエーションは「方程式」と
いうテーマに沿わないと思う。
作者は題材を十分煮詰めないまま書いてしまったような気がする。

既に残酷でも答えは決まっているという意味で、
｢方程式」といえますね。
意味する所は、これから方程式を造るのではなく、
既に出来上がっていたというふうに捉えるべきです。

ゴドウィンは現実の残酷さを宇宙船という舞台でこの上なく上手く作り上げています。
逆にあれに手を加えたら完成度が下がってしまう気がします。
結果が気に入らないのを作品の完成度に転嫁してはいけません。

＞４９
バカに説教しても、納得しないよ

>>44
映画「タイタニック」見て以来、「ああいう状況になったら
あんたは板に登って来て二人とも死ぬに決まってる」
と家内がうるさい。
余計なこと考えんじゃねえよ＞カルネアデス

>50
便所虫発見！

>>49
>結果が気に入らないのを作品の完成度に転嫁してはいけません。

そういう義憤に駆られた作家も含めて、他の作家が方程式ものに
挑戦しつづけてるけど、甘っちょろいヒューマニティを打ち砕く
自然法則の冷酷さというのをオリジナル以上のインパクトで
表現できてるものはなかなかないよね…
ていうか、オリジナルの結末が気に入らないならそういう他作家の
作品で自分をなぐさめてろっての。

>>51
そこで旦那が家内を蹴落として生き延びるというシチュエーションが
浮かばないところが平和だと思われ。

>>47
あ、やっぱり誰か考えてらっしゃる人がいたのね。
舞台は宇宙船の一室から動かないし、登場人物二人だし
（外部と交信したりするけど）
舞台劇としてはバッチリだなあと思ってまして。
実現したら面白いですね。どんな風になるのかなあ。

「冷たい方程式」というタイトル通りこの作品のテーマは

一人の命 ＜ 多数の命

であり少女の死が既に決定しているのであれば、少女が自
己を犠牲にすることよって多数の命を救うというシチュ
エーションは成り立たなくなり、また少女に生きるすべが
あるなら上のレスにあるカルネアデス的な苦悩もなしに自
己犠牲を決断するのは偽ヒューマニズムである。

いずれにしてもこの作品は矛盾を孕んでいる。この程度の
矛盾に気付かないならＳＦファンとして、というより人間
として未熟。

＞55
一人の命 ＜ 多数の命
は方程式ではなく不等式。

などとイジワルなツッコミ入れる漏れも人間として未熟。

55は、タイトルが方程式なのにテーマが不等式なのがおかしいって言いたいんじゃないの
多分的外れなレスだと思うけど

作品でさしてる方程式ってのは、宇宙船の重量と燃料と航続距離の関係式の
ことじゃなかったか。
結末問題とか、不等式だとか、なんかいろいろな要素を自分に心地いい設定に
ねじまげたがってる奴が多いような気がするんだけど。
そういう自分の都合がどれも許されない状況ってのが作品のミソだと思う。

>>58
同意。
人間の都合が一切考慮されることのない、宇宙、ひいては自然全般
の残酷さを人間ドラマを通して描くことがこの作品のキモだと思われ。

まあ、傑作かどうかについては評価もいろいろあるだろうが、
問題作であることは確かだな。
方程式モノというジャンルを成立させたというだけでも、
ＳＦ史に残る作品だろう。

自分で立てておいて、きれいさっぱり
このスレの存在を忘れていた。
けっこう読んでいる人、多いんだな。

表紙のリボン頭宇宙人が忘れられません。

「密航はしちゃいけません」という教訓の物語。

話はずれるが大航海時代当時、密航者は海に放り込まれました。（実話）

あのー、誰の作品か、密航してきた恋人との間にできたあかちゃんだけ
助ける･･話。自分と密航した恋人(両親）は死を選ぶはなし。
ありましたよね？

ガキの頃、ＮＨＫのラジオドラマでやったの聴いて
結末にはすげー驚いたし、シビレた。
今のＮＨＫ−ＦＭの青春アドベンチャーも、もっとＳＦやれ。

映画化した「コールドデシジョン」もビデオ屋で見かけたんで
いつか見てみよっと。

『梅田地下オデッセイ』に収録の「連立方程式」堀晃ですね。
あー読みたくなってきた。帰ったら再読しようっと。

これだけ人気があるんだから、ハヤカワあたりで方程式ものアンソロジーなんて
出してくれないですかね？
あ、でもハヤカワだと堀晃は入れてくれないか（藁）

>>67
そうでした！堀晃すごく好きなのに度忘れするなんて・・ああ！
横田ジュンヤも入れてくれなさそうな気がする。

でもこれ以前に同じような作品ありそうだけどな。
SF的（すごく抽象的概念）に少女の死が必然、ってスタイルが新しいのかな。

現実としては、たかが少女一人の重量ぐらいだいじょうぶだろ。

２人の四肢を自動手術装置で切り落とす、というのを何かで読んだ気が

つーか、自動手術装置を棄てれ

現実的には予備燃料をある程度積んでるでしょ。
スペースシャトルだって予定外の地球周回するし。

>>71
あの手の重量制限が極度に厳しい宇宙船って簡単なアクシデントが
致命傷になるから密航者無しでも遭難しそうだと思う。
言ってはイケナイツッコミだけど。

「連立方程式」は一人分しかコールドスリープ設備のない船という設定だったから
そのへんもクリアしてるんだよな。

>74
良く考えれば、重量制限が厳しいわりには
隠れるスペースがあるほど、でかいんだよな。

映画板に書いてあったんだけど、これって映画化されてたんですね。
でも邦題は「コールド・デシジョン」…何故変える。
http://www.stingray-jp.com/allcinema/prog/show_c.php3?num_c=84006
日本未公開でビデオのみらしい。誰か見た人いるかな？
しかし92分もあって出演者も多いぞ。どんなんだろ。

>>77
「ＳＦサスペンス」って書いてあるから、もはや別物ですな。

「少女」ってのがキモなんだろうな・・・。
これが、乗ってたのが「そこらのオヤジ」「デブヲタ」だったら、
ここまでの感銘は起こすまい（ﾜﾗ

彼は一人ではなかった。

カプセルの渡る先の惑星、そこに住む兄に会いたいと、妹が
積載物にまぎれて密航してきていたのだ。

しかも１２人。

12匹全部何か形のつぶれた醜いものにするのか…

いいかも・・・萌えの方程式

危険を承知で調査班になった７人の命をとるか
無知による過失だった１２人の命をとるか…
新しいギャルゲーの発想だな

>>82
エロゲーだとこうなるのか?

俺の童貞史記

俺だったら「白痴がこんなにいるとは」と悟ってしまって躊躇なく全員投棄できそうな
気がするよ。＞萌えの方程式
ぶちこわし？

ヨコジュンの『予期せぬ方程式』は、他の方程式シリーズのネタをばらしまくりなので
一連の作品を一通り読んでいないといかんのがネック。

＞80〜85
マジにエロゲーのシナリオに使えそうだ。

＞傑作といわれていますが。

「冷たい方程式」を収録しているハヤカワ文庫で「傑作というほどではないが、
ＳＦの歴史に確実に一歩を残す作品」とか書かれてなかったっけ？

「歴史的作品」というやつで、そもそも傑作ではないと思います。

なんかどっかのエロ小説で、冷たい方程式のパロで、女の子にハメたら
膣痙攣で抜けなくなったというどーしよーもないオチのがあったなー

そりゃ『天国への方程式』だ

傑作、というよりは一発ネタ、ワン・アイディア・ストーリーがたまたま
がっちりハマった、という感じかな。

この作品テンプレートだからね。骨格だけで余計な演出ないし。

三巨匠の誰かも方程式物書いてる気がした。
酸素不足になって、乗員２人のどちらかが死ねば片方は助かる。
さあ、どうするという奴。

愛し合う二人なら目指すべき結末は分かっている。問題はいかにして相手にキレさせずにしかも心中にならないように誘導するかだ。

「冷たい方程式」の解説より

　シオドア・スタージョンはこう書いている。
「トム・ゴドウィンは、今から二千年後、大理石に刻まれて残るような名前で
はないかもしれない。しかし、ただ一つ彼が書いた多くの佳作の中で、この
「冷たい方程式」だけは、記念碑として後世に残しておきたい気がする。
……これは、一つのシチュエーションを曖昧さをいっさい排して吟味し尽くした、
非常に稀な作品である。このようなシチュエーションが将来起りえるかどうか
ということはまったく問題ではない。この小説を読んで以来、それはわたしに
とって一つの目標、一つのカテゴリーになってしまった」

-------------------------------
スタージョンも「傑作」ではなく「記念碑的『佳作』」と表現してますね。
同じ解説から資料を引いておくと、アスタウンディング誌のベストＳＦ投票で
短編としては１位（長編も合わせてだと５４位）という作品です。

生暖かい方程式

な、懐かしい。学生の頃、仲間集めてパロディ集作ったよ。
「試験に出る方程式」っちゅうの。内容はもう忘れた。
原作は、まだどっか本棚の隅にあったはず。再読しよ。

>>73
発見されるまでに予備分を使っちゃってたんじゃないの？

＞９６
興味あるので梗概だけでもアップたのむ。