今日読んだSF/FT/HRの感想 13冊目

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GREEN LANTERN:THE SINESTRO CORPS WAR       2007米
ライター ジェフ・ジョーンズ、デイブ・ギボンズ他
アーティスト アイヴァン・リース、イーサン・ヴァン・スカイバー、パトリック・グリーソン他

映画公開されて日本での認知度も上がったと思われるグリーンランタン関連誌で行われた
クロスオーバーイベント 規模は戦域の広さや参加したヒーローやヴィランの強さや数も非常に大きな物

所有者の意志をそのまま具現化する力を与える指輪パワーリングに選ばれ
その力で宇宙を各区域に分けた治安維持活動に従事する隊員となるグリーン・ランタン・コーァ(以下GLC)と
GLCの中心人物ハル・ジョーダンら地球人の隊員達がシネストロ率いる兵団と行った戦役の物語
この時点ではハル達にとって最も怖るべき敵であるシネストロはGLCに対抗してパワーリングを量産し彼に共鳴する凶悪極まりないエイリアン達に提供した
その指輪を持った兵団をシネストロ・コーァ(以下SC)と名付けGLCの本拠であるオア星に侵攻を開始する といった所が導入部で
こんな単純なプロットを誰もが楽しめる物とすべく製作者達は心を砕いている事が分かり その通りに楽しく読める話となった

地球人GL以外に GLCやSCには外見も種族も個性的な面子ばかりが顔を並べており
そのキャラクターを活かすための細かい展開も面白い
「生命を持った惑星とその相棒の蠅」「知性を持つ宇宙都市」
「知性を持ったウイルス同士の対決」「スーパーマンと同じ惑星の出身者のGLと邪悪なるスーパーマンの対決」等が有る

全体的に ヒーローの活躍を好んで読む人にはお薦めが出来るが 明確に短所と感じた部分も付記する

・絵柄の全く異なった話が交互に収録されているので違和感が少なくない

・この書名の単行本のみでは端折られた箇所が有る 
収録された話の間を埋める単行本GREEN LANTERN:TALES OF THE SINESTRO CORPSを読んでおかないと一部で分かり難い
この単行本もスーパーガールズやスーパードッグの活躍など面白いが単体で読む事は薦めない

・最大の欠点だが現在シネストロは紆余曲折の末に
ハルのパワーリングを受け継ぎ地球を含めた宇宙域を守護しているのは彼であるという事
つまり この劇中での死闘が全くの茶番でしか無いのでは……と思えてしまうのである