583 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/08/15(日) 01:40:35
ミエヴェルの短編は、クリスマスの話と道路の話が好き。
ある医学百科辞典の一項目も嫌いじゃない
クリスマスのは珍しくオチてたな。
ポール・メルコ『天空のリング』
かつて数十億の人間が連結し、人類はシンギュラリティを迎えていた。
しかしその「共同体」に参加していた人々は突如死に絶え、その遺物である軌道上のリングだけが残されていた。
その後の混乱により、共同体に参加していなかった人間も死に、マイノリティであった「ポッド」と呼ばれる
2~5人の少数群体の人類社会の下再建が進んでいた(『遠き神々の炎』の狼のアレ)。
という良さげな設定で進む、ある若いポッドの冒険譚なのだが、冒険の割には緊張感がないというか。
敵対者はやたらと抜けてるし、ラストはデウス・エクス・マキナ的に収拾されるし(SFではよくあるが)。
5/10。処女作にしては、良くできてるけどね。
586 :
ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2010/08/15(日) 15:42:32
俺が論考した「老いたる霊長類の星への賛歌」と「夜来たる」は、
SF史上に名を残す作家の代表作
(前者は「ヒューストン、ヒューストン、聞こえるか?」、後者は表題作)
を収録しながら、共に品切れ状態なんだな。
これではユース世代が未読で反応が鈍いのも致し方ないものがあるが、
出版社サイドとしては、古着屋で購入したポンチョを着込んで
「メーーーーーーーーーーーーーーーーーーーテレ!!」とか叫んでいる
ような連中が多い自称SF者ことSFオタは「逝ってよし!」という判断なの
であろうか?
もう「論考」なんて表現やめれば。
いくらか本好きの変態オヤジ、としてなら生き残れるかもしれない。
「大戦前夜」ジョン・リンゴーの、偽らざる感想:
ハリントンの続きさっさと出せゴルァ
ヴォルコシガンの続き(ry
589 :
ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2010/08/16(月) 23:01:06
>>587 良い機会ゆえ、少し厳しい言葉を投げかけておく。
>古着屋で購入したポンチョを着込んで
>「メーーーーーーーーーーーーーーーーーーーテレ!!」とか叫んでいる
>ような連中が多い自称SF者ことSFオタ
汝自身を知れと!
論考ってただの感想だと自分で認めているじゃないかw
それとさあ、名無しで他板に書いてもいいけど、すこし時間ずらせば?
丸わかりだぜw
本当に汝自身を知るべきだよな、本当に
【夏休みではじめてここへきた来た人へ】
「ミステリ板住人」とは有名な荒らしです。
みんな無視しているのであなたも無視してください。
構っている人がいるように見えましたか?
それは自作自演、もしくはあなたのように右も左もわかってない人です。
くれぐれも釣られないように。
リアル王様ゲーム
設定が面白そうだから買った
何でも楽しんで読む俺でも超絶糞だった
糞な点は
伏線がわざとらしすぎて途中でばればれ
登場人物が全て屑みたいな人間だった
後味が悪い(全員不幸になって死んでほしかった。意味わからん屑だけ救済されるってそりゃねーよ)
携帯小説が元らしいが携帯小説がバカにされる理由が分かったかも
点数は4点 作者しろいちじく
『ジェイクをさがして』
SFを読むような人間なら餓鬼の頃授業中に一度はぼんやり考えるような空想
(鏡の世界/意味を成す細部/別世界へ接続する窓/世界の終わり等)をきっちり描きあげてぐらぐらした不安感を煽る話にしているのは確かに上手いとは思うんだが
個人的に落ちのある話の方が好きなおれとしては
正直藤子・Fとか手塚の方が上に感じた。
ロバート・シェクリイ『精神交換』
序盤はまだ読めないこともなかいが、中・後半は支離滅裂で読めたものではなかった。
テーマも何もあったものではない。後書きによると「風刺的作品」とのことだが…
また短編なら紋切り型のガジェットが気にならないうちに終わるが、長編だとどうしても白けてしまう。
やはりシェクリイ先生は短編に限る。あと、コレクションは棚に飾っておくに限る。
『アンランダン』チャイナ・ミエヴィル
ミエヴィル版ネバーウェア。
カバー折り返しの登場人物紹介欄でザナとディーバの名前が入れ替わってる。
予言どおりにやってる場合じゃねーよボケェ!ってショートカット作戦に移行する展開が笑えた。
作者のイラストも妙に味があって良し。
傘飛び男はキングラットを髣髴とさせるキャラだな顚末含めて。
オチも爽快感あってなかなか楽しい児童書であった。
>>585 俺も読んだ。
おっしゃるように、SFな設定なだけにいろいろ残念だった。
そもそもポッドである必要性が余り感じられなかったりとか。
なんか効率悪そうだし。
バーナード・ベケット「創世の島」
悪くはない……が、物語・語り口・問題的内容が、どれもあまりにもクラシックすぎないか?
まあYA小説らしいから、あまり求めても仕方ないかもしれないけど。
多分これ、中編くらいの長さだと思うんだが、どう考えても不要なエピソードが多すぎる。ミスリードさせる
ためだとは思うが、それにしても、最後になって振り返ってみると、「あの話どうでもよくね?」みたいな
印象をいだいてしまう。短編で十分だったんじゃないか。
あと、装丁が奇想コレクションっぽいのはなんか後追いみたいでなー……。
> 装丁が奇想コレクションっぽい
同感
8月は、以前、買ったままで本棚の肥やしになっていた本を読んでいる。
ベテランの人に馬鹿にされそうだけど、SF歴が1年程なので…。
F・ハーバート 『砂の惑星』 10点
ストーリーテリングとして抜群に面白かった。家・土地・民族の歴史や背景が細かく積み上げてあり、
一挙に読み切れた。
R・A・ハインライン 『夏への扉』 8点
過去へのタイムスリップで何箇所か、腑に落ちないところもあったけど、大団円までの展開が
スピード感があって、飽きない。
F・K・ディック 『ユービック』 9点
カフカの『城』や『審判』のように、読み終わった後、救いがない。息苦しかった。(次は『高い城の男』
を読む予定)
603 :
ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2010/08/28(土) 22:14:25
ポール・アンダースン「タウ・ゼロ」 3点
何かわけわからめの難解ネタだし、評点はこんなもんでしょ。
「タウ」が係数ということだけはわかった。
宇宙船が遂に宇宙の創世をまで見ながら居住可能な新惑星に到達するまでの
物語を科学ネタとミスマッチとも思えるクルー男女間のメロドラマをまじえて描いた作。書かれた時代性もあってスウェーデンが世界の枢要な国になっているという設定、ゆえにフリー・セックス思想の影響が相当に見られ、
ハードSFとはいえ、この辺に古さを感じてまう面もある。
科学的考証の適否は別として、船内の人間ドラマがどうにも陳腐に過ぎ、
お約束な展開なのが、作品そのものを安っぽく見せているのが残念。
リアルなアストロノーツを目にする機会が多い昨今では、選抜された
エリートのわりには、本書の登場人物たちは、あまりに凡人であり
人間臭すぎるように思える。
土井氏や山崎嬢を見てもわかるとおり、仮にこの作品状況下においても、
リアルな人々であれば、もっとクールに行動し、男女関係も距離を置いた
ストイックなものに徹するのではなかろうか?
また、この「ネタ」なら、巨匠アーサーやスタニスワフと言わぬまでも、
ソウヤーあたりなら、もっと重厚に上手く面白く書いたのではなかろうか。
嘗て「タイムパトロール」を読んだ時にも思うたのだが、
この作者の結構難解なことを書きながらも、大衆迎合の2流体質とでも
言うべきもの、本作の例で言えば、男っぽい護民官(本来は
船内の警察官程度の存在のはずなのだが)がリーダーのポジションに
なるというヒーロー願望、ハッピー・エンディングが完全なお約束だったり等が見受けられるのが、この辺がポールという作家がそのキャリアのわりに、
日本では今ひとつ評価が高くない因かと思う。
どうせ読んでないし。
606 :
ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2010/08/29(日) 11:16:38
井上ひさし「吉里吉里人」 5点
ボリューム感満点な作品だが、時間軸から見れば大河小説には該当せず、
勿論、クロニクルではない。
逆にわずか2日の出来事を「この長さ」で書いた「凄さ」はあるわけである。
ただし、各章が独立した短編的ものに仕上がっているため、
読み易い反面、大長編小説を読んだという感に乏しい不思議な味わいがある作でもある。
「四千万歩の男」という大長編もある作者だが、
正直言うと、この作家の小説における得意手は、中・短編にこそあったのでは
ないかと思う。
実際、本作でも後半は「主張」と「要素」を詰め込み過ぎた感があり、
やや間延びし、冗長な感さえ受ける。
東北の小村である吉里吉里が、突如、日本国から独立宣言。
分離独立、農業問題、臓器移植(30年前の作にしてはこの点は今読んでも
タイムリー。映画化もされたロビン・クックのベストセラー「コーマ」を想起
させる臓器移植用死体保存シーンなどもあり)
等々、様々の社会問題(当時)に関する作者の薀蓄を繰り広げながら、
物語は進んでゆく・・・(この辺が読ませどころでもある)
美人で殺し屋兼ストリッパーであるベルゴの肉体に脳移植された一応(?)
主人公な三流作家(?)古橋が、吉里吉里国の大統領に任命(?)され、
国家機密である分離独立運動を抱える国々への病院建設計画(吉里吉里国の
最大の売りは、高度な医療技術にある)を善意でリークしてしまい、
国家(?)崩壊に至る。謎の語り手は嘗て村の功労者であり、政府側から見れば叛乱者であった人物の霊と判明するトンデモ展開。
まあ、既に本離れが懸念されていたとはいえ、現代よりは遥かに活字好きが
多かった時代ゆえ、相当なベストセラーにもなったし、続編は当然「有り」と
思うでいたのだが・・・
ベルゴとゴルゴ13(既に30年前から彼氏が大活躍していたのだ)に間に
生まれた庶子の活躍とかある後日談を読みたかったという感はある。
ミステリ板住人めげないなあ
ひとりでも反応してくれる人がいるうちはやめません
609 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/08/29(日) 16:36:26
>>607 が言いたいのは、
「よくめげずにゴミとして出された本を拾ってくるなぁ」
ということだろw
近隣の住人たちにとっては迷惑だろうなぁ・・・
レイ・ブラッドベリさん『何かが道をやってくる』
昔、よく深夜放送で見たトム・ハンクス主演『ビッグ』のネタ元。
キングが『死の舞踏』で必読書に選出してたが、読書家の聡明な少年と、
早く子供時代を抜け出したいと願う向こう見ずな母子家庭の親友は、
「スタンド・バイ・ミー」の主人公二人を思い出させる。
悪との対決が世間と内面の葛藤であるところ、親友を蘇生させるための手段が
映像化したらマヌケに見えそうなところとかもキングっぽい。
主人公の親父にいいセリフが多いので、説教されたい人に推薦したい。
創元のあらすじでは恐竜が出てくるみたいに書いてるが、刺青に描かれてるだけだった。
613 :
ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2010/09/04(土) 11:44:32
E・E・スミス「銀河パトロール隊」 3点
SF者が言うところの「銀パト」。
低評価だが、現在読んでも、こんな程度には楽しめるものはあるということで
ではある。
レンズマンこと(既に主人公キニスンは第1作にして「俺が法律だ!」的
グレー・レンズマンなる者に抜擢される)正義のパトロール隊員が、
片手に美女(登場はするが・・)、もう片手には光線銃を手に宇宙怪獣や
悪のエイリアンを撃ちまくる・・・ような話かと思いきや、
さにあらず、前半はトンデモな部分が多いとはいえ、宇宙航行法や
装備等、細部に渡ってそれなりの考証を書き込んだハードSF的進行である。
海賊ボスコーンとの対決が深まり、良き心を持った龍型の宇宙人の登場、
悪の車輪人間等々が登場する展開に至り、
ファンタジックなスペースオペラ的面白さも醸し出されるという次第だ。
肉弾戦や銃撃線もあるとはいえ、戦いのメーンを成すのが精神攻撃というのが、
エヴァー風で面白い。
ラストは、銀河パトロール隊の総攻撃の中、キニスンが悪の首領ヘルマスを
差しの勝負で倒すという勧善懲悪の教科書的展開。
ぎっしりと書き込まれた我流科学薀蓄に耐えられれば、
俺のような真性の読書人よりも、ファンタジー・オタ、アニオタ、特撮オタ、エロゲーマニア等の下層民にこそ面白い作やもしれぬ(w
では、クリア・エーテル!
614 :
ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2010/09/05(日) 11:53:31
井上ひさし「フンとブン」 5点
井上氏の小説処女作。
ジュブナイルでボリューム感も無いために敬遠していたが、
なかなか面白く、含蓄に富んだファンタジーであった。
怠け者作家(?)フン先生が書いた小説の主人公大泥棒ブンが現実化、
しかも四次元の存在のため神出鬼没、思いもしないものを盗みまくる。
人間に一番大切なものを盗みたくなるブン、それは「歴史」だという
指摘は、なかなかに鋭く思える。
乞食等の現代では明らかな差別用語が散見され、作品のテーマの関係も
あって泥棒賛美と受け取られかねない部分(特にラスト)が存する等の
問題はあれども、この辺はアレンジするとして、
変化自在なブンは美少女キャラになることもあって、この作品がアニメ化されないのは不思議でもある。
山北篤 監修「幻想図書事典」
「銀河ヒッチハイクガイド」も「ミイル=イリュージャイ」も
「人をおちょくる50の方」も「イースの本」も収録されてない。
実在本の比率が圧倒的に高いのにこの題はいかがなものか。
あとユダヤ系書籍の矛盾へのツッコミが容赦無さ過ぎで笑った。
>>614 書斎さんらしい、冒頭から間違いだらけの感想文ですね。
617 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/09/05(日) 19:58:44
ミス住の論考レスは格好の読書ガイドだよね。
正確かつ詳細で論考のよいお手本だ。
>>617 「フンとブン」。そんなタイトルの本はないのに、「格好の読書ガイド」だと?
w
619 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/09/05(日) 22:27:06
有名な作品なのに知らないとは‥。
SF板住人の読書体験のお粗末さが知れる発言だわな。
恥をかきに書き込むのはやめておけ。
「ブンとフン」ならあるぜ。違いがわかるか?書斎w
自作自演だけじゃないっぽいので、素で釣られてる一見の馬鹿へ。
わざと突っ込ませて反応を待ってるんだよ。
昔からいる荒らしなんで、構わないでスルーしてくれるかな?
反応されると迷惑なんで。
素で間違えているようだが、後はしたらばで嘲笑してやれ。
623 :
ミステリ板住人 ◆22RAaWR.nE :2010/09/06(月) 20:14:53
ブンフンに反応するのに、ホームグラウンドの作品である銀パトには
反応しないSF者(w
やはり近所の縁日で買った玩具の光線銃を手にして河原を疾走しているような
アホが多数派なんやろうか。
間違いを間違いとして訂正する意思すら持ってないってお前すごいな
まともな感覚を持っていない馬鹿にそんなことを言っても・・・
626 :
名無しは無慈悲な夜の女王:2010/09/06(月) 21:45:16
ミス住とミス住専属のチンポしゃぶりに占領されてスレが機能停止状態。
ミスも読むこの板住人だけど、こんな奴と一緒にされたくない。
こっそり「ブンフン」と言い換えてるから、どうやら素で間違えたらしいなw
ギャグのセンスなんて持ち合わせていないのだから、
素で間違えた以外はありませんw
わざと間違えて釣るなんて高度なことをする知能はないです
必死で罵倒してごまかしているところを見ると素で間違えてたんだろうな。
ミス住はまともな知能を持ってる者の予想を遥かに上をいくバカのようだ。
フンブンて、ミス住の論考が糞文てことだろ