政局を銀河英雄伝説風に語るスレ 第伍期

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「小沢です。お待たせしました」

挨拶とともに入室した小沢に、どことなく不満げな視線を向けたのは、
先に到着し、彼を待っていた2名の人物である。

「小沢さんの出した檄文を読ませていただきました」

口を開いたのは、社民党党首の福島だった。
それだけ言って、手元に用意した選挙情勢分析の資料に視線を落とす。
福島の表情は、小沢の情勢判断にどうしても納得できぬと言いたげである。
その意を汲み取ってか、もう一人の出席者である綿貫が発言を次いだ。

「なかなか興味深い分析だった。
 しかし、慎重に過ぎていささか消極的ではないかな」

「そうでしょうか」

小沢はごく冷静な口調で応じたが、同じ選挙を戦う盟友に対して、
やや礼を欠いた態度であったかもしれない。2人は気づかなかったようだが。

「小沢さんが書いている通り、確かに負けがたい情勢だとは思いますわ。
 でも、負けないだけでは意味がないでしょう。勝たなくてはなりません。
 私たちは、自民公明の弱いものいじめ政権を、三党で包囲しています。
 しかも敵の二倍の支持率で、です。これだけ大勝の要件を備えて、
 なぜ今さら、負けない算段をしなければいけないのでしょうか?」

「ですが、まだ包囲網が完成したわけではありません」